漫画の技法が学べる本のおすすめ人気ランキング25選【2026年版】

監修

佐藤メバル

佐藤メバル

@shelfy_mebaru

編集長。あらゆるジャンルの本を年間数百冊読み込む本のプロ。投資・経営から小説・実用書・絵本まで、良書と読者の相性を見抜く。

橘ナナミ

橘ナナミ

@medias_nanami

編集部の新人インターン。22歳の大学院生で、メディア論を研究中。「それ気になります!」が口癖の天然キャラ。読者の素朴な疑問を代弁する役割で、各メディアの専門家にいろんなジャンルの素朴な質問をぶつけていく。

最終更新: 2026年10月

橘ナナミ

橘ナナミ

佐藤さん、「漫画 技法 本 おすすめ」で調べたんですけど、デッサン、ネーム、パース、デジタル……棚がバラバラすぎて、どれから手をつけていいのか分からなくなっちゃいました。

佐藤メバル

佐藤メバル

いい質問だね。技法書は「漫画の描き方本」という一つのジャンルに見えて、実は目的がまったく違う本の集まりなんだ。たとえば『手塚治虫のマンガの教科書』は、ストーリーづくりからコマワリまでを一冊で押さえる教科書型。一方の『パース!マンガでわかる遠近法』は、遠近法だけをコミック形式で掘り下げる特化型。この二冊を同じ棚の感覚で並べると、選び方を間違える。

橘ナナミ

橘ナナミ

なるほど……。じゃあ最初に決めるのはジャンルじゃなくて、「自分が今どこで詰まっているか」なんですね。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう。書店員だった頃、技法書の棚の前で立ち止まるお客さんには必ず「今、原稿のどこで止まっていますか?」と聞いていたよ。絵が描けないのか、ネームが切れないのか、キャラが思うように動かないのか。そこが分かると、薦める本は一気に絞られる。

橘ナナミ

橘ナナミ

それ、すごく実践的です。今日はその絞り方を教えてください!

漫画の技法が学べる本の選び方

目的別で選ぶ

橘ナナミ

橘ナナミ

まず目的別だと、どう分ければいいんでしょう?

佐藤メバル

佐藤メバル

大きく五つだね。作画、ネーム・コマ割り、ストーリー、キャラクター、デジタルツール。作画なら『描き込み式 マンガデッサン練習帳〈基本編〉』や『マンガデッサン練習ドリル[基本編]』のように手を動かす構成の本。ネームとコマ割りなら、週刊少年ジャンプ編集部の『描きたい!!を信じる』が、2ページ漫画を描く章と描きおろしネームを収録していて、原稿の設計図レベルで参考になる。

橘ナナミ

橘ナナミ

背景やパースは?

佐藤メバル

佐藤メバル

そこは専門特化型が強い。『パース!マンガでわかる遠近法』は一点・二点・三点透視から人物の描き方まで、漫画の形でステップ・バイ・ステップに進む。『完全解説 装束の描き方』のように、時代物やファンタジーの衣装を狙い撃ちする本もある。デジタルなら『デジ絵・マンガ・イラストを描く人のためのデッサンの基本』や、デジタルの道具から仕上げまでを扱う『プロの講師が教える マンガの描き方』が入口になる。

レベル別で選ぶ

橘ナナミ

橘ナナミ

レベル別だと、線引きはどうなりますか?

佐藤メバル

佐藤メバル

原稿が未経験なら、なぞって描く形式の練習帳か、顔と体の基本に絞った入門書。投稿や持ち込みの経験があるなら、『藤子・F・不二雄のまんが技法』のように「何が必要で、何が大切か」を考えさせる本が効く。プロ・作画担当志望なら、アニメの作画監督の手順を追う『プロの作画から学ぶ超マンガデッサン』や『アニメ作画監督の女のコキャラ作画術』のように、現場の意識まで踏み込む本が向いている。

橘ナナミ

橘ナナミ

レベルが上がると「上手くなる本」より「現場の判断が分かる本」になるんですね。

形式別で選ぶ

佐藤メバル

佐藤メバル

形式は四つに分けられる。漫画で解説する解説型、文章で語る講義型、添削・実例型、ドリル型だ。講義型の代表は手塚治虫の『マンガの描き方』で、絵をつくる・案をつくる・漫画をつくるという章立てで創作現場を語っている。読むだけで終わらせず、自分のネームに当てはめて読むと効く。

橘ナナミ

橘ナナミ

添削・実例型というと?

佐藤メバル

佐藤メバル

『マンガ創作塾』は、著者がこのために描き下ろした一本の漫画の工程を、試行錯誤ごと公開する作り。完成品だけを見ても分からない「なぜその線になったか」が見える。ドリル型は『完璧マスターマンガドリル(ペントレーニング編)』のように、ペンを自在に使うための課題を段階的にこなす。理論と実践は、どちらかではなく順番の問題なんだ。

著者属性別で選ぶ

橘ナナミ

橘ナナミ

著者が現役の漫画家か、編集者か、講師かで、信頼性は変わりますか?

佐藤メバル

佐藤メバル

変わると言うより、得意分野が違う。現役漫画家は自分の実践が根拠になる。手塚治虫、藤子・F・不二雄、赤津豊のように、描き手としての判断が本文に残る。編集者なら読者の側から見た基準を持っていて、『描きたい!!を信じる』は作家アンケートとネームという「通る原稿」の実例が核になる。学校講師や塾の本は教える順番が整理されているのが強みで、『プロの講師が教える マンガの描き方』や日本マンガ塾の『1巻 顔を上手に描きたい!』がそれにあたる。

予算・入手性で選ぶ

橘ナナミ

橘ナナミ

金額の幅もけっこうありますよね。

佐藤メバル

佐藤メバル

手元のデータでは七百円台から三千円台まで幅がある。まず薄い一冊で試して、詰まったところに厚い一冊を足す順番が失敗しにくい。電子版があるか、読み放題サービスの対象かは時期で入れ替わるから、買う直前に必ず自分で確認してほしい。紙は書き込みや見開きの比較、電子は検索と持ち歩き——用途で分けるのが現実的だね。

情報鮮度で選ぶ

橘ナナミ

橘ナナミ

古い本は避けたほうがいいんでしょうか?

佐藤メバル

佐藤メバル

デッサンやパースの原理は古びない。『マンガの描き方』も『パース!マンガでわかる遠近法』も現役だ。ただ、デジタルと縦スクロールは鮮度が命。『デジ絵・マンガ・イラストを描く人のためのデッサンの基本』は先行する一冊を改訂し、カラーページの内容をデジ絵の描き方に差し替えている。『プロの講師が教える マンガの描き方』はタテスクロールマンガの章を立てている。基礎は定番で、潮流は新しい本で、と分けて揃えるといい。

漫画の技法が学べる本をひと目で比較

橘ナナミ

橘ナナミ

えっ、25冊もあるんですか!?まずどう見ればいいんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

焦らず焦らず(笑)。まずはこの一覧で全体像を眺めてみよう。価格・著者・対象読者をまとめて見られるから、自分に近そうなのが分かるはず

#画像名称おすすめ対象価格一言
1
手塚治虫のマンガの教科書
手塚治虫のマンガの教科書手塚作品のファンで描き方まで知りたい人、ストーリーとコマ割りを基礎から学びたい初学者、教える立場で古典的な技法を整理したい人。机に一冊置いて、描き始める前にも描き続ける間にも長く参照したい場面に向いています。¥2,728神様の技法を一冊に
2
藤子・F・不二雄のまんが技法
藤子・F・不二雄のまんが技法『ドラえもん』など藤子作品の作り方を知りたい人、手順以前に「何を描きたいか」で悩んでいる人、教える立場で生徒に読ませたい人。入門の最初の一冊として選びやすいです。¥770考えさせる技法書
3
描きたい!!を信じる 少年ジャンプがどうしても伝えたいマンガの描き方
描きたい!!を信じる 少年ジャンプがどうしても伝えたいマンガの描き方これから漫画を描き始める人、初めての2ページ漫画を形にしたい人、職業としての漫画家の現場感を知りたい人。デジタル派・アナログ派どちらも道具選びの参考がほしい場面に向きます。¥990ジャンプ作家の生声
4
マンガ創作塾 構想、描き方、見せ方まで
マンガ創作塾 構想、描き方、見せ方まで一本の作品を完成まで仕上げる流れを追いたい人、ネームとペン入れの判断基準を知りたい人、メカや背景のレイアウト、彩色まで一人で担う人。工程を通しで見たい場面に向いています。¥2,200制作過程を全部見せる
5
プロの講師が教える マンガの描き方
プロの講師が教える マンガの描き方専門学校の授業のような順序で基礎から学びたい人、4コマやWEB漫画・タテスクロールなど発表形式を意識したい人、仕事として描くコツまで知りたい人に向きます。¥1,980授業のエッセンス

漫画の技法が学べる本のおすすめ人気ランキング

橘ナナミ

橘ナナミ

一覧だけだとピンと来ないので...1冊ずつ詳しく教えてください!

佐藤メバル

佐藤メバル

よし、それじゃあ1位から順に1冊ずつ解説していこう。各冊どんな人に向いてるかも合わせて話すから、自分に合いそうなのを見つけてほしい

手塚治虫のマンガの教科書
1

手塚治虫のマンガの教科書

手塚治虫 著|興陽館

¥2,728(税込)

4.8

『鉄腕アトム』『ブラック・ジャック』『火の鳥』を生んだ手塚治虫の描き方と技法を一冊にまとめた本です。ストーリーづくりからコマワリまで、マンガの基本が体系的に押さえられます。作家本人の言葉で語られるため、ハウツーを超えて「なぜそう描くのか」という思考の筋道に触れられるのが読みどころ。同じ手塚の技法書でも、光文社の『マンガの描き方』が創作現場の語りを主軸にするのに対し、こちらは教科書として整理されている点が違いです。

こんな人におすすめ

手塚作品のファンで描き方まで知りたい人、ストーリーとコマ割りを基礎から学びたい初学者、教える立場で古典的な技法を整理したい人。机に一冊置いて、描き始める前にも描き続ける間にも長く参照したい場面に向いています。

良い点

  • 手塚自身の技法が一冊にまとまる
  • ストーリーからコマワリまで網羅
  • 古典として長く参照できる

気になる点

  • 発売から年数が経ち価格は高め
  • デジタル作画の話題は少ない
  • 読み物としてはやや硬め

出版社

興陽館

発売日

2020年11月10日頃

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

手塚治虫さんがマンガの描き方を教えてくれる本があるんですか? 『アトム』や『ブラック・ジャック』を描いた人が自分の技法を説明してくれるって想像すると、ちょっと緊張します。

佐藤メバル

佐藤メバル

その緊張感はわかるよ。『鉄腕アトム』『ブラック・ジャック』『火の鳥』を生んだ人が、ストーリーの作り方からコマワリまでを一冊に整理してくれている。

描き方の手順だけでなく、なぜそのコマ割りにするのかという判断の部分に触れられるのが大きい。

橘ナナミ

橘ナナミ

同じ手塚さんの技法書がもう一冊ありますよね? そっちとの違いも気になります。

佐藤メバル

佐藤メバル

よく気づいたね。光文社の『マンガの描き方』は本人が創作現場を語る色が強い。こちらは教科書として整えられていて、ストーリーづくりからコマワリまで基本を順に確認できる。

まず全体の地図がほしい人に向いているよ。

藤子・F・不二雄のまんが技法
2

藤子・F・不二雄のまんが技法

藤子・F・不二雄 著|小学館

¥770(税込)

4.7

マンガを描くときに何が必要か、何が大切かを、藤子・F・不二雄が語る一冊。頭で「わかる」と次に「考える」ようになる——わからなければ考えるところまでたどりつけない、という里中満智子の解説が本書の性格をよく表しています。やさしい言葉で書かれているのに、読み終えると自分の描き方を問い直すことになる。同種の入門書が手順の提示に終始するのに対し、考える入口を渡してくれるのが違いです。

こんな人におすすめ

『ドラえもん』など藤子作品の作り方を知りたい人、手順以前に「何を描きたいか」で悩んでいる人、教える立場で生徒に読ませたい人。入門の最初の一冊として選びやすいです。

良い点

  • 藤子F本人の創作論が読める
  • わかりやすく短くまとまっている
  • 値段が手頃で入門に最適

気になる点

  • 刊行から年数が経ち入手が不安定
  • 具体的な手順の図解は多くない
  • ページ数は多くない

出版社

小学館

発売日

2000年04月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

藤子・F・不二雄さんのまんが技法って、どんなことが書いてあるんですか? 『ドラえもん』を描いた人が教えるとなると、すごく実践的そうですが。

佐藤メバル

佐藤メバル

実際、派手な手順書ではないんだ。マンガを描くときに何が必要で何が大切かを、とてもわかりやすく書いている。

里中満智子さんが解説で「頭でわかると、つぎに考えるようになる」と書いているのが核心で、わかることを積むと自分で考え始める。そこまで連れていってくれる本なんだ。

橘ナナミ

橘ナナミ

わかる、から考える、ですか。技法書なのに、手の動かし方より先の話をしているんですね。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう。だから描き始める前の人にも効く。値段も手頃だし、最初の一冊で迷ったら候補になるよ。ただし刊行年が古いので、見つけたら早めに手に取ってほしい。

描きたい!!を信じる 少年ジャンプがどうしても伝えたいマンガの描き方
3

描きたい!!を信じる 少年ジャンプがどうしても伝えたいマンガの描き方

週刊少年ジャンプ編集部 著|集英社

¥990(税込)

4.6

漫画を描くときの疑問、練習法、描けない時の壁の超え方を扱い、ジャンプのヒット漫画家たちの描きおろしネームとアンケートを大ボリュームで収録しています。2ページ漫画を描こうという章を軸に、技術論の前に「描きたいもの」を育てる構成。白井カイウ、空知英秋、附田祐斗、筒井大志らの描きおろしネーム、芥見下々・尾田栄一郎・久保帯人・吾峠呼世晴・藤本タツキ・堀越耕平・松井優征・矢吹健太朗らのアンケートが並びます。デジタル作画のコツ、アナログ道具選びまで一冊で見渡せる点が、作家一個人の技法書との違いです。

こんな人におすすめ

これから漫画を描き始める人、初めての2ページ漫画を形にしたい人、職業としての漫画家の現場感を知りたい人。デジタル派・アナログ派どちらも道具選びの参考がほしい場面に向きます。

良い点

  • 人気作家の描きおろしネームが見られる
  • アンケートが大ボリュームで生々しい
  • デジタルとアナログ両方の章がある

気になる点

  • 再現手順の連続講義ではない
  • 作家別の作風解説は深くない
  • 描き始めていないと活かしにくい

出版社

集英社

発売日

2021年04月05日頃

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

ジャンプの漫画家さんのネームが見られる本があるんですか! それって読むだけでテンション上がりますね。

佐藤メバル

佐藤メバル

描きおろしのネームはかなり貴重だよ。白井カイウ先生、空知英秋先生、附田祐斗先生、筒井大志先生のネームが載っている。

加えて芥見下々先生や尾田栄一郎先生、久保帯人先生、吾峠呼世晴先生、藤本タツキ先生、堀越耕平先生、松井優征先生、矢吹健太朗先生らのアンケートも収録されていて、技術論の前に「描きたいもの」を育てる章から始まるのがいい。

橘ナナミ

橘ナナミ

アンケートって、描き方の本に載るんですね。うまい人の答えを見るのが一番参考になりそうです。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこが本書の狙いでね。中心にあるのは「2ページ漫画を描こう」という章で、最初の一本を完成させる道筋が見える。

デジタル作画のコツはミウラタダヒロ先生に聞き、アナログの道具選びは四谷啓太郎先生と田代弓也先生が語っている。

手順をなぞるだけの本より、現場の息遣いが先に届く一冊だよ。

マンガ創作塾 構想、描き方、見せ方まで
4

マンガ創作塾 構想、描き方、見せ方まで

赤津豊 著|玄光社

¥2,200(税込)

4.4

プロのマンガ家として活動しながら大学で教えてきた著者が、この本のために描き下ろした新作マンガ1本の制作工程を惜しみなく公開する一冊。デッサンやキャラ設定だけでなく、メカニックの考え方、パースを含む背景レイアウト、ネームやペン入れで一番大切なこと、カラー彩色のコツまでをレクチャーします。試行錯誤の過程と決定稿を並べて見せる構成が独特で、新作マンガとして読んでも技法書として読んでも成立する。サンプルを並べるだけの本では掴みにくい「どう見せるか」が具体的に見えます。

こんな人におすすめ

一本の作品を完成まで仕上げる流れを追いたい人、ネームとペン入れの判断基準を知りたい人、メカや背景のレイアウト、彩色まで一人で担う人。工程を通しで見たい場面に向いています。

良い点

  • 新作マンガの全工程を追える
  • ネーム・ペン入れ・彩色まで幅広い
  • 大学で教えた知見が詰まっている

気になる点

  • 読み物としても読むため分量が多い
  • 複数作家の作風比較はない
  • ある程度描き始めた人向けの内容

出版社

玄光社

発売日

2020年01月31日頃

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

『マンガ創作塾』って、塾みたいな名前ですけど、実際はどんな本なんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

著者の赤津豊さんはプロとして描きながら大学で教えてきた人でね。この本のために新作マンガを一本描き下ろして、その工程を全部見せている。

デッサンから彩色まで、構想・描き方・見せ方が一本の線でつながって見えるのが強みだよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

サンプルを並べた技法書とは違うんですね。動いている過程が見えるほうが、真似しやすそうです。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう。メカニックの考え方、パースを含む背景レイアウト、ネームやペン入れで大事なこと、カラー彩色のコツまで扱う。

説明だけで終わらせず、実際に仕上げた決定稿を見せてくれるから、迷いの解像度が上がる。新作マンガとして読んでも面白いから、技法書が苦手な人にも入口になるよ。

プロの講師が教える マンガの描き方
5

プロの講師が教える マンガの描き方

二宮博彦ほか 著|つちや書店

¥1,980(税込)

4.3

専門学校でマンガのプロを育てている講師たちが、実際の授業のエッセンスをまとめた実践的な参考書。ストーリー漫画、4コマ漫画、WEB漫画を描きたい人、仕事にしたい人を対象に、道具と原稿サイズ、物語づくり、ネーム、下描き、ペン入れ、仕上げを順に扱います。時代劇・ファンタジー・少女・スポーツといったジャンル別のプロ技、キャラの描き分け、演出効果、背景トレース、トーン、パース、そしてタテスクロールマンガまで応用編が広い。最後にQ&Aが付く構成は教室の空気に近い。

こんな人におすすめ

専門学校の授業のような順序で基礎から学びたい人、4コマやWEB漫画・タテスクロールなど発表形式を意識したい人、仕事として描くコツまで知りたい人に向きます。

良い点

  • 準備・基礎・応用の順で学びやすい
  • 4コマやWEB漫画、タテスクロールまで対応
  • Q&Aでつまずきを拾ってくれる

気になる点

  • 複数講師のため文体に幅がある
  • 作家個人の色は薄め
  • 描き込み式ドリルではない

出版社

つちや書店

発売日

2022年03月30日頃

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

専門学校の先生たちが書いた本って、やっぱり授業みたいな構成なんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

まさにそう。準備編で道具と原稿サイズ、基礎編で物語づくりからネーム、下描き、ペン入れ、仕上げ、応用編でキャラの描き分けや演出、背景トレース、トーン、パースと進む。

教室の順番をそのまま追えるのが安心材料だよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

タテスクロールマンガの項目があるのが気になります。スマホで読む漫画って、描き方も違うんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

そこを扱っているのが今っぽいところでね。4コマやWEB漫画も射程に入っている。時代劇やファンタジー、少女、スポーツといったジャンル別のプロ技も載るから、描きたい方向が決まっている人ほど拾いものが多い。

最後にマンガなんでもQ&Aが付くのも、教室で手を挙げる感覚に近いよ。

マンガの描き方
6

マンガの描き方

手塚治虫 著|光文社

¥770(税込)

4.1

マンガ文化に革命を起こした手塚治虫が、自ら創作現場を語った一冊。第1章「絵をつくる」では漫画は落書きから始まると説き、道具の選び方から顔の描き方・構図まで。第2章「案をつくる」ではアイデアの二つの方法と「おかしさ」を作る六つの要素、アイデア問題集。第3章「漫画をつくる」では物語の考え方、主役を決めて台本を書くこと、表情や動作から風景までを扱います。本人の語りでしか得られない密度があり、教科書版と読み比べても面白い。

こんな人におすすめ

手塚作品のファン、アイデアの出し方そのものを学びたい人、物語と絵をどう結びつけるか考えたい人。短くても濃い古典を一冊持ちたい場面に向いています。

良い点

  • 手塚本人が創作現場を語る
  • アイデア発想の章が独自
  • 手頃な価格で古典が読める

気になる点

  • 刊行が古く図版は多くない
  • 現代のデジタル環境の話はない
  • 網羅的な手順書ではない

出版社

光文社

発売日

1996年07月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

手塚治虫さんが自分で書いた『マンガの描き方』があるんですね。アイデア問題集まで載っているのが意外です。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこが面白いところでね。第1章は落書きから始まって道具と顔と構図、第2章は「案」をつくる話で、アイデアの二つの方法とおかしさを作る六つの要素、第3章で物語と台本、表情や動作から風景まで。

発想の章に厚みがあるのが他の技法書と違う点だよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

絵の練習より先に、案を出す練習が入っているんですね。描けないときに読み返したくなりそうです。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう感じる人は多い。手塚さんはマンガ文化に革命を起こし、世界中のクリエイターに影響を与えた人だから、何を大事にしていたかが地の言葉で残っている。

手を動かす前に頭を揉むのにも使える。値段も手頃だから、まず読んでみるといいよ。

完璧マスターマンガドリル(ペントレーニング編)
7

完璧マスターマンガドリル(ペントレーニング編)

美術出版社

¥1,650(税込)

4.1

鉛筆では描けるのにペン入れで思う線が出ない——その悩みに正面から応えるトレーニング問題集です。ペンを自在に使えるように段階を追って課題が並び、実際に手を動かしながら線の精度を上げていきます。描く練習帳として割り切った造りが特徴で、読み物としての解説や作家の作風紹介はあえて少ない。デッサン力より線の安定を先に何とかしたい人にとって、同じ「ドリル」でもデッサン系とは狙いがはっきり違います。

こんな人におすすめ

ペン入れが苦手で線が震える人、毎日少しずつ手を動かす練習メニューがほしい人、原稿の仕上げ前に線の基礎を立て直したい人に向いています。

良い点

  • ペン入れ特化で目的が明確
  • 段階を追う課題で迷わない
  • 毎日の練習メニューに使える

気になる点

  • デッサンや構図の内容はない
  • 解説より課題が中心
  • 答え合わせの基準は自分持ち

出版社

美術出版社

発売日

2005年07月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

私、鉛筆で下描きするのは平気なんですけど、ペン入れで線がガタガタになるんです。そういう本なんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

まさにそのための本だよ。ペンで綺麗な線が描きたい、もっとうまくなりたいという人に向けて、段階を追ったトレーニング課題を並べている。

手を動かす量で答える問題集だと思って使うといい。

橘ナナミ

橘ナナミ

なるほど。上達論を読むより、課題をこなす感じなんですね。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう。だからデッサンや構図を学ぶ本と並べて持つと役割がはっきりする。課題を毎日の習慣に組み込めば、線が震える状態から抜けやすい。

原稿のペン入れ前に線を立て直したいときにも頼りになるよ。

ペン&インク新装版
8

ペン&インク新装版

クローディア・ナイス 著|マール社

¥1,650(税込)

3.9

ペン画の道具と手入れから、モチーフ別の描き方までを扱う技法書。輪郭線・平行線・クロスハッチング・点描・からまり線・波状線・クロスラインという七つの基本技法を押さえ、明度とコントラスト、構図、主題の選び方へ進みます。後半は植物、空と大地、水、家と植物、動物、鳥、顔と体と、モチーフごとに合う技法と多くの作例を掲載。マール社のロングセラーが装いを新たに復刊されたもので、マンガのペン入れ練習とは違い、絵そのものをペンで描く楽しさに重心があります。

こんな人におすすめ

ペン一本で絵を描きたい人、ハッチングや点描で濃淡を出したい人、風景や植物・動物をスケッチしたい人。マンガの背景や質感表現の引き出しを増やしたい場面にも効きます。

良い点

  • ペン画の七技法を体系的に学べる
  • モチーフ別の作例が豊富
  • 道具と手入れの解説から始まる

気になる点

  • マンガのコマ割りは扱わない
  • 線の練習ドリルではない
  • 洋書由来で画材名がやや独特

出版社

マール社

発売日

2013年10月18日頃

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

『ペン&インク』って、マンガの技法書とはちょっと違う雰囲気ですよね。ペン画って何なんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

ペンで線を重ねて濃淡や質感を作る、絵の技法だね。輪郭線、平行線、クロスハッチング、点描、からまり線、波状線、クロスラインという七つの基本から入って、明度とコントラスト、構図、主題の選び方に進む。

橘ナナミ

橘ナナミ

植物とか水とか、モチーフ別に載っているのが気になります。マンガの背景を描くときにも役立ちそう。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこが使いどころでね。植物、空と大地、水、家と植物、動物、鳥、顔と体と、それぞれに合う技法と作例が並ぶ。

マール社のロングセラーが復刊されたものだから、描き方を忘れたときに開く辞書のように手元に置いて長く使えるよ。

ヒロマサのお絵描き講座 体の描き方編
9

ヒロマサのお絵描き講座 体の描き方編

うえだヒロマサ 著|廣済堂出版

¥1,320(税込)

3.9

お絵描きに心底悩んだ経験を持つ作者が、読者の分身である助手ちゃんと掛け合いながら進めるアドバイスマンガの第2弾。テーマは体で、「体の学び方」という普段は誰も教えてくれない入口から、バランスの取り方、体を「らしく」描くポイント、いろいろな角度、アタリの描き方と動かし方、筋肉と骨、服の描き方とシワまでを9回の講座で扱います。マンガ形式なので読み進めやすく、教本の堅さが苦手な人でも挫折しにくい。図解中心の練習帳とは入口の性質が異なります。

こんな人におすすめ

体の描き方で何度もつまずいてきた人、説明文を読むより会話で理解したい人、服やシワの学び方まで見通したい人に向いています。

良い点

  • マンガ形式で読みやすい
  • 体の学び方から丁寧に導く
  • アタリ・筋肉・服のシワまで一冊

気になる点

  • 網羅的な図解事典ではない
  • 著者の画風に寄る面がある
  • 練習用の書き込み枠はない

出版社

廣済堂出版

発売日

2015年04月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

『ヒロマサのお絵描き講座』って、マンガで描き方を教えてくれるんですよね? 体の描き方編ということは、全身がテーマですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

そう。作者のヒロマサさんが読者の分身の助手ちゃんと掛け合いながら進める形で、体の学び方から入って、バランスの取り方、体を「らしく」描くポイント、いろいろな角度、アタリの描き方と動かし方、筋肉と骨、服とシワまで9回で扱う。

会話で理解するタイプの教本だよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

体の「学び方」から教えてくれるって、地味に大事な気がします。何から手をつければいいか、いつも迷うので。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこを最初に置いているのが親切なところだね。読み物として進むから、説明文で挫折した人ほど続きやすい。

筋肉と骨の回も、体の「らしさ」につながる範囲で触れている。服の描き方とシワまで入っているので、キャラを着せるところまで見通せるよ。

人を描くのって楽しいね!
10

人を描くのって楽しいね!

中村成一 著|廣済堂出版

¥1,760(税込)

3.9

人物を上手に描く方法をていねいに解説した、人気サイト発の一冊。1章は「ペラペラ君から始めよう」「ゴム板君で人物を攻略」「人の骨格とハート描き」「足太君で描こう」「肩タマゴの手法」と、独自の呼び名で形の捉え方を教えてくれます。2章で顔・目・耳・口・鼻・髪の毛、3章で手と足。名称が不思議でも、手順としては骨格と比率を体で覚える構成になっている。解剖学の図版を大量に並べる本より、まず描けるようになりたい人の速度に合います。

こんな人におすすめ

人体の本を何冊読んでも手が動かなかった人、名前をつけて覚えるほうが頭に入る人、顔と手足を重点的に練習したい人に向いています。

良い点

  • 独特の呼び名で形が記憶に残る
  • 顔と手足を丁寧に扱う
  • サイト発で読み口がやわらかい

気になる点

  • 解剖学的な厳密さは優先しない
  • 作風がやや独特
  • 背景や構図の話は少ない

出版社

廣済堂出版

発売日

2010年08月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

『ペラペラ君』とか『ゴム板君』って、目次を見て何のことか全然わからなかったんですけど……。

佐藤メバル

佐藤メバル

はは、そこがこの本の持ち味でね。人気サイトが本になったもので、体の捉え方に独自の呼び名をつけて説明している。

ペラペラ君から始めて、ゴム板君で人物を攻略して、骨格とハート描き、足太君、肩タマゴと進む。名前で覚えるから頭に残りやすいんだ。

橘ナナミ

橘ナナミ

名前がつくと、たしかに自分で描くときに思い出せそう。顔と手足が章になっているのも助かります。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう、2章が頭部、3章が手足。髪の毛や耳、口、鼻まで章立てで拾っているから、顔のパーツ練習にもなる。

解剖学を厳密に積む本とは役割が違って、まず描けるようになりたい人の速度に合わせてくれている。デッサンの本で疲れたときの寄り道にもいいよ。

デジ絵・マンガ・イラストを描く人のためのデッサンの基本
11

デジ絵・マンガ・イラストを描く人のためのデッサンの基本

国政一真 著|誠文堂新光社

¥2,200(税込)

3.7

デッサンの理論を踏まえてキャラクターの描き方まで導く改訂版です。カラーページをデジ絵の描き方に差し替え、多くのフォロワーを持つみひろ氏がキャラクターの描き方を徹底解説。構図、形の捉え方、光の表現、質感の出し方には基本的なロジックがあるという立場から、完成までの途中段階を細かく分けて説明し、ビギナーが陥りやすいポイントを重点的に拾います。静物、石膏像、人物と順に進む王道の構成を保ちつつ、デジタルイラストの入口が付いたのが旧版との違いです。

こんな人におすすめ

デジタルで描き始めたが基礎が不安な人、光や質感の理屈から学びたい人、美術系受験も視野に石膏像まで押さえたい人に向いています。

良い点

  • デジ絵の章が新たに加わった
  • 途中段階を細かく分割して解説
  • 静物から石膏像・人物まで一冊

気になる点

  • 改訂版のため価格は高め
  • 手順が多く時間がかかる
  • タブレット環境前提の章がある

出版社

誠文堂新光社

発売日

2025年12月05日頃

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

デジ絵の人のためのデッサン本って、普通のデッサン本と何が違うんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

もともと2014年に出たデッサンの本を、デジタル向けに作り直した改訂版なんだ。カラーページをデジ絵の描き方に差し替えて、みひろ氏がキャラクターの描き方を徹底解説している。

途中段階を細かく分けるという方針はそのままに、デジタルの入口が付いた形だね。

橘ナナミ

橘ナナミ

構図とか光の表現にロジックがある、という言い方が気になります。センスじゃないんですね。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう、そこを言語化してくれる。静物、石膏像、人物と進む王道の構成も残っているから、マンガを描きたい人にも美術を始めたい人にも効く。

ビギナーが陥りやすいポイントを重点的に拾ってくれるのも助かるよ。

描き込み式 マンガデッサン練習帳〈基本編〉
12

描き込み式 マンガデッサン練習帳〈基本編〉

東京アニメーター学院 著|大泉書店

¥1,100(税込)

3.7

読む→なぞる→描くの三段階で、デッサン力を上げていく書き込み式の練習帳です。LESSON1で顔、LESSON2で体、LESSON3でパーツ別、LESSON4でキャラの個性を引き出す方法、LESSON5で背景とエキストラ。基本・応用・実践の順に進み、最後は描き込みで練習できる構成になっています。苦手な項目から集中できるよう項目別に並んでいるのが使いやすさの核。読み切るタイプの技法書ではなく、手を動かして埋めていく本という点で性格がはっきりしています。

こんな人におすすめ

手を動かす練習から始めたい人、顔だけ・手だけなど苦手箇所を集中的に埋めたい人、背景とエキストラまで練習したい人に向いています。

良い点

  • なぞる→描くの段階設計
  • 項目別で苦手箇所を選べる
  • 背景とエキストラまで含む

気になる点

  • 刊行が古く絵柄はややクラシック
  • 解説を読む量は多くない
  • 消して繰り返すには不向き

出版社

大泉書店

発売日

2007年04月01日頃

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

『描き込み式』って、つまり本に直接描いていいんですか? もったいなくて迷いそうなんですけど。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこは迷わず使っていいタイプの本だよ。読む→なぞる→描くの順で、顔、体、パーツ別、キャラの個性、背景とエキストラと進む。

苦手な項目から始められるように項目別になっているのが親切なところだね。

橘ナナミ

橘ナナミ

全部を順番にやらなくていいんですね。私は手が苦手なので、そこだけ集中的にやりたいです。

佐藤メバル

佐藤メバル

そういう使い方を想定している。基本・応用・実践と段階が付いているから、自分のレベルに合わせて拾える。

なぞる段階があるぶん、いきなり白紙に描くより手が動くはずだよ。ただし刊行が古いので、絵柄が今の好みと違うかもしれない点は頭に置いておいて。

マンガデッサン練習ドリル[基本編]
13

マンガデッサン練習ドリル[基本編]

子守大好 著|大泉書店

¥990(税込)

3.7

ゼロから始める30日間の集中レッスンとして組まれた、描きこみ式の練習ドリルです。顔、体、ポージング、服と、人物を描けるようになりたい人に絞ったトレーニングメニューを厳選し、少しずつ描きこんでイラストの完成を目指します。ポイントを押さえて無理なく進められる設計で、ポーズと服の章があるぶん、顔と体だけの練習帳より一歩先まで届くのが違いです。価格も抑えめで、最初の一冊として試しやすい価格帯です。

こんな人におすすめ

人物イラストを一から練習したい人、毎日少しずつ続ける習慣がほしい人、ポーズや服のバリエーションまで手を出したい人に向いています。

良い点

  • 30日単位で区切りが明確
  • ポーズと服まで練習できる
  • 価格が手頃で試しやすい

気になる点

  • 背景や構図には触れない
  • 上級者には物足りない
  • 描き込み前提で読み物ではない

出版社

大泉書店

発売日

2017年12月18日頃

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

30日間で終わるドリルって、締め切りがあるみたいで逆にやる気が出ますね。何を練習するんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

顔、体、いろいろなポーズ、いろいろな服の4本立てだよ。少しずつ描きこんでイラストの完成を目指すドリル形式だから、毎日ここまでと区切りをつけやすい。

ポーズと服まで入っているのが、顔と体だけの練習帳との違いだね。

橘ナナミ

橘ナナミ

服まで入っているのはうれしいです。人物を描いても、いつも服で手が止まるので。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこは多くの人がつまずくところだからね。30日という区切りがあると、途中でやめても再開しやすい。価格も手頃だし、まず人物を一通り描けるようになりたい人の最初の一冊に向いているよ。

360°どんな角度もカンペキマスター!マンガキャラデッサン入門
14

360°どんな角度もカンペキマスター!マンガキャラデッサン入門

藤井英俊 著|西東社

¥1,870(税込)

3.7

前、うしろ、ナナメ、俯瞰、アオリと、360度どの角度からでも描けるようになることを狙ったキャラデッサンの入門書です。PART1の基本、PART2の顔、PART3の全身、PART4の服とシワ、PART5のシーンと積み上げ、壁ドン、浴衣でデート、バレンタイン、自転車通学、居眠り、けんか、お料理、アイドル、バンドマンといった描きたくなる場面を豊富なプロセスで解説します。角度の網羅とシーン提案を両立しているのが、同じキャラデッサン入門でも特徴です。

こんな人におすすめ

同じ人物をいろいろな角度から描けるようになりたい人、シーンのアイデアに困りがちな人、俯瞰やアオリを基礎から押さえたい人に向いています。

良い点

  • 俯瞰・アオリを含む全角度を扱う
  • 描きたくなるシーン例が豊富
  • プロセス解説が丁寧

気になる点

  • 背景の描き込みは少なめ
  • 絵柄がやや少女漫画寄り
  • 上級の解剖学までは踏み込まない

出版社

西東社

発売日

2017年12月07日頃

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

『360°どんな角度もカンペキマスター』って、ずいぶん強気なタイトルですね。俯瞰とかアオリまで描けるようになるんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

そこを正面から扱っている本でね。前、うしろ、ナナメ、俯瞰、アオリを順に押さえていく。壁ドン、浴衣でデート、バレンタイン、自転車通学、居眠り、けんか、お料理、アイドル、バンドマンと、描きたくなる場面が並ぶのも楽しいところだよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

シーンの例があると、練習のつもりが作品を作っている感じになりますね。服とシワの章もあるんですね。

佐藤メバル

佐藤メバル

PART4で服とシワ、PART5でさまざまなシーンと進むから、角度の練習がそのまま一枚絵に近づいていく。

顔、全身、服と段階を追うので、角度だけを切り出して練習してもいい。俯瞰やアオリで手が止まる人は、ここで型を作るといいよ。

マンガの基礎デッサン 重さ・軽さの表現編
15

マンガの基礎デッサン 重さ・軽さの表現編

ホビージャパン

¥2,200(税込)

3.7

『マンガの基礎デッサン』シリーズの最新作で、テーマは重さ・軽さの表現です。重たい武器を構えているのに軽そうに見える、抱っこしているのに風船みたいに見える、軽快に動くはずが重たく見える——そんな悩みに対して、どんな部分に気をつければ重さや軽さが出るのかを一つずつ解説します。物の重さ・人の重さ・自分の重さの三つに分けて動作を整理し、さらに陰影や服・髪型による演出テクまで扱う。ポーズ集ではなく、動作の理屈から入るのが持ち味です。

こんな人におすすめ

武器や荷物を持つポーズが不自然になる人、抱き上げる・寄りかかる動作を描きたい人、キャラの軽やかさや重厚感を演出で出したい人に向いています。

良い点

  • 重さ・軽さに特化した希少な一冊
  • 物・人・自重の三視点で整理
  • 陰影や髪型など演出面もカバー

気になる点

  • テーマが絞られ汎用性は低い
  • 顔や手の基礎には触れない
  • シリーズ他巻との併用が前提

出版社

ホビージャパン

発売日

2022年02月28日頃

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

重さ・軽さの表現編って、聞いただけで「あるある」って思いました。私、剣を構えさせても、ただ棒を持っているみたいになるんです。

佐藤メバル

佐藤メバル

まさにその悩みのための本だよ。重たい武器を持たせたのに軽そう、抱っこしたのに風船みたい、軽快に動くはずが重たく見える。

そういうときに体のどこを見れば重さが出るかを、一つずつ解説してくれる。

橘ナナミ

橘ナナミ

物の重さだけじゃなくて、人の重さや自分の重さもあるんですね。寄りかかるポーズは確かに毎回あやしいです。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこを分けているのが整理されていて、さらに陰影や服・髪型で重たく見せたり軽やかに見せたりする演出まで扱う。

ポーズ集を増やすより、理屈を一つ押さえたい人に向いている。シリーズの中でもテーマがはっきりしているから、必要なときだけ開いても効くよ。

マンガの基礎デッサン(デフォルメ編)
16

マンガの基礎デッサン(デフォルメ編)

林晃 著|ホビージャパン

¥1,760(税込)

3.5

「パッと見」た全体印象を大切にしながら、「ジッと見」た構造理解や比率の確認をする——観察のポイントを図解した第1章から始まるデフォルメ論です。第2章では「見る」力と「絵にする」力を養うために、理想的な作画バランスに基づいたキャラの描き方を解説。第3章では迫力あるキャラシーンを演出するためのデフォルメの応用を紹介します。観察と作画を往復させる構成が特徴で、頭身を縮めるテクニック集とは一線を画します。

こんな人におすすめ

デフォルメキャラを描きたいが崩し方が分からない人、観察から入って絵にする力を伸ばしたい人、迫力あるシーンの演出を学びたい人に向いています。

良い点

  • 観察と作画を往復する構成
  • デフォルメの応用で演出まで扱う
  • シリーズの基礎編として読みやすい

気になる点

  • 刊行が古く図版はややクラシック
  • 顔の細部解説は中心でない
  • 描き込み式ではない

出版社

ホビージャパン

発売日

2008年07月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

デフォルメ編って、つまり2頭身とかにする技術ですよね? なんとなく得意な人と苦手な人がいそうですが。

佐藤メバル

佐藤メバル

ただ縮めるだけの話ではないんだよ。この本は「パッと見」の全体印象と「ジッと見」の構造理解・比率の確認を往復させるところから始まる。

観察のポイントを図解して、それから理想的な作画バランスのキャラの描き方に入る。

橘ナナミ

橘ナナミ

見る力と絵にする力、両方って言われると納得です。崩すには、まず元が分かってないとですもんね。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう。第3章では迫力あるキャラシーンを演出するためのデフォルメの応用まで扱う。頭身を縮めるテクニック集だと思って開くと、いい意味で裏切られるよ。

「パッと見」と「ジッと見」を往復する癖がつくと、模写の精度も変わってくる。

アーティストのための美術解剖学
17

アーティストのための美術解剖学

ヴァレリー・L.ウィンスロゥ 著|マール社

¥3,300(税込)

3.5

画家や彫刻家が正確に人体を表現するために研究してきた解剖学を、アニメーションやゲームまで視野に入れた現代的な形で解説する定番書です。解剖学の歴史と用語から始まり、頭・顔・頸、胴、腕、手、脚、足、全身と部位ごとに、主要な筋や筋群のかたちと作用を精巧な図版で示します。全身の章では8頭身や7.5頭身などの比率法、身体ドローイングのかたちのリズムまで扱い、解剖学活用ガイドと用語集が付く。長く参照する前提の一冊です。

こんな人におすすめ

人体の構造を理屈から理解したい人、手や足など部位ごとに掘り下げたい人、8頭身などの比率法を基準として持っておきたい人に向いています。

良い点

  • 図版が美しく部位別に網羅
  • 比率法やリズムまで踏み込む
  • 用語集と活用ガイド付き

気になる点

  • 価格が高めで分量も多い
  • 読むだけでは描けるようにならない
  • 入門の一冊目には重い

出版社

マール社

発売日

2013年04月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

美術解剖学って聞くと、いきなり難しそうです。筋肉の名前を全部覚えるんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

覚えるというより、かたちと作用を結びつけて見るための本だね。頭・顔・頸、胴、腕、手、脚、足、全身と部位ごとに、主要な筋や筋群を図版で示してくれる。

なぜそこが膨らむのかが分かると、デッサンの迷いが減るんだ。

橘ナナミ

橘ナナミ

全身の章に8頭身とかの比率法があるのは助かります。なんとなく描いていたので。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこが実践の入口だよ。解剖学活用ガイドと用語集も付いているから、辞書のように長く使える。手の握り方や足のアーチまで項目が立っているのも心強い。

価格は張るけれど、人体で迷ったときに戻ってこられる一冊を持っておく価値はあるよ。

プロの作画から学ぶ超マンガデッサン 男子キャラデザインの現場から
18

プロの作画から学ぶ超マンガデッサン 男子キャラデザインの現場から

林晃(GOoffice) 著|ホビージャパン

¥2,200(税込)

3.5

「マンガデッサン」という言葉を最初に使って定義づけた林晃が送る、男子キャラ作画の一冊です。作画を担当するのはアニメのキャラクターデザイナー・作画監督として活躍する森田和明で、キャリア20年の手順を誌上コマ送りで見せます。1章でキャラデザイン、2章で体の構造を学ぶハダカデッサン、3章で「すわる」「歩く」からアクションポーズまでの動き。描く手順とそこにかかった時間まで載るのが、完成作例だけを並べる本との決定的な違いです。

こんな人におすすめ

男子キャラのデザインから動きまで一貫して学びたい人、アニメ的な作画の手順を知りたい人、動画では見逃してしまう手順を止めて確認したい人に向いています。

良い点

  • プロの作画手順をコマ送りで追える
  • ハダカデッサンから動きまで一冊
  • 所要時間まで記録されている

気になる点

  • 男子キャラ限定の内容
  • 完成までの速度は真似しにくい
  • 背景や小物は主題でない

出版社

ホビージャパン

発売日

2017年09月30日頃

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

『超マンガデッサン』の男子キャラ編ですか。作画の人がアニメの方って書いてあって、そこが気になります。

佐藤メバル

佐藤メバル

森田和明さんというアニメのキャラクターデザイナー・作画監督で、キャリア20年の人だよ。その手順を誌上コマ送りで見せてくれる。

1章がキャラデザ、2章がハダカデッサンで体の構造、3章が「すわる」「歩く」からアクションポーズまでの動き。

完成までの道のりが止めて見られるのが大きい。

橘ナナミ

橘ナナミ

動画だと流れちゃうんですよね。あと、作画にかかった時間も載っているって珍しいです。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう、そこが面白いところ。ただし時間は真似するためじゃなくて、プロがどこに手間をかけているかを知る手がかりだ。

マンガデッサンという言葉を定義づけた林晃さんの本だから、用語の出どころも押さえられるよ。

アニメ作画監督の女のコキャラ作画術 キャラデザ・動き・カゲつけ
19

アニメ作画監督の女のコキャラ作画術 キャラデザ・動き・カゲつけ

森田和明 著|ホビージャパン

¥2,200(税込)

3.5

アニメ業界でキャラクターデザインや作画監督を務める森田和明による女のコキャラの作画術です。キャラデザイン(顔)、カラダ、動きの3テーマに分けて、作画過程の写真から現場のポイントを学びます。特筆すべきは、すべての絵にカゲが入っていることで、陰影が加わるだけで立体感と存在感がどう変わるかを目で確かめられる。作画はシャープペンと紙ですが、考え方はタブレットでもほぼ同じとされ、色鉛筆やコピックの色指定の話も残っています。

こんな人におすすめ

女のコキャラを魅力的に描きたい人、カゲの入れ方で立体感を出したい人、アニメ的な色指定や塗りの考え方も知りたい人に向いています。

良い点

  • 全作例にカゲが入り効果が分かる
  • 顔・体・動きの3テーマで整理
  • アニメ現場の色指定の話も読める

気になる点

  • 女のコキャラ限定の内容
  • 道具の話はシャープペンと紙が中心
  • 複数作風の比較はない

出版社

ホビージャパン

発売日

2018年03月30日頃

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

前の男子キャラの本と同じ森田和明さんが、今度は女のコですか。並べて持つ感じでしょうか。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう、姉妹本のように読める。こちらはキャラデザイン(顔)、カラダ、動きの3テーマで、女のコキャラができるまでを追う。

そしてこの本の一番の見どころは、すべての絵にカゲを入れていること。陰影が入るだけで立体感と存在感がどう変わるかが分かるんだ。

橘ナナミ

橘ナナミ

カゲって、後から足すものだと思っていました。作画の一部なんですね。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこに気づけるのが大きいよ。作画はシャープペンと紙だけど、考え方はタブレットでもほぼ同じ。アニメの現場では色鉛筆での色指定が中心だったという話も書かれていて、色の決め方まで覗ける。

コピックが今も現役だという記述も、道具に振り回されない姿勢につながるね。

1巻 顔を上手に描きたい!
20

1巻 顔を上手に描きたい!

日本マンガ塾 著|学研プラス

¥3,300(税込)

3.5

まんがでまんがの描き方を学べるシリーズの第1巻で、テーマを顔に絞っています。顔のバランスの取り方、目・鼻・口のバリエーション、年齢や男女の描き分けを、まんがの形でわかりやすく伝えます。さらにキャラクターやストーリーづくりのコツも掲載されていて、顔を描けるようになることが人物づくりの入口になる構成です。読みながら描ける進行で、説明文の詰まった教本が苦手な人に向きます。価格は高めですが、シリーズの起点として手元に置く価値があります。

こんな人におすすめ

顔だけ集中的に練習したい人、説明文よりまんがで理解したい人、顔から入ってキャラとストーリーづくりに広げたい人に向いています。

良い点

  • まんが形式で読み進めやすい
  • 顔に特化しバリエーションが豊富
  • キャラ・ストーリーのコツも載る

気になる点

  • 全身や背景は扱わない
  • 価格がやや高め
  • シリーズ他巻が前提の配置

出版社

学研プラス

発売日

2017年02月14日頃

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

まんがでまんがを学ぶシリーズって、読んでいるとレッスンというより物語を読んでいる気分になりそうですね。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこが狙いで、1巻は顔に絞っている。顔のバランスの取り方、目・鼻・口のバリエーション、年齢や男女の描き分けをまんがで伝える。

読みながら描ける流れになっているから、説明文で止まりがちな人ほど進めやすいんだ。

橘ナナミ

橘ナナミ

顔って一番見られるところですし、そこから入るのが素直でいいですね。キャラとストーリーのコツもあるんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

そう、顔を描けるようになると人物づくりに進みたくなるからね。目・鼻・口のバリエーションを並べて見られるので、自分の絵柄を選ぶ材料にもなる。

価格は少し張るけれど、シリーズの第一巻として顔の型を固めるのに向いているよ。

武装キャラの描き方
21

武装キャラの描き方

スタジオ・ハードデラックス株式会社 著|廣済堂出版

¥1,980(税込)

3.5

古今東西の武器を紹介しながら、武装キャラの描き方をまとめた一冊です。第1章の刀剣は西洋・東洋の剣、日本刀、短刀、第2章のポールウェポンは槍、斧、棒状武器、鎌、第3章の射撃は弓、拳銃、小銃、旧世代の銃、第4章は投てきなどの特殊武器。各武器について構え・アクション・キメポーズの3バリエーションで実用ポーズを示すのが特徴で、武器の解説とポーズの実用性が同居しています。重さの表現を扱う本と並べると、持たせ方の解像度が上がります。

こんな人におすすめ

ファンタジーやバトルものの武装キャラを描く人、武器の種類と構えをまとめて参照したい人、アクションシーンのポーズに困る人に向いています。

良い点

  • 武器の種類を幅広く網羅
  • 構え・アクション・キメの3展開
  • 和洋・古今の武器を比較できる

気になる点

  • キャラの顔や体の基礎は別途必要
  • 図版はやや少なめ
  • 武器の考証は深追いしない

出版社

廣済堂出版

発売日

2015年03月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

武装キャラの描き方って、武器の図鑑みたいな本ですか? それともポーズ集ですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

両方の性格を持っているね。第1章が刀剣で西洋・東洋の剣、日本刀、短刀、第2章が槍、斧、棒状武器、鎌のポールウェポン、第3章が弓、拳銃、小銃、旧世代の銃、第4章が投てきなどの特殊武器。

それぞれ構え・アクション・キメポーズの3パターンで描き方を示す。

橘ナナミ

橘ナナミ

武器の種類ごとにポーズが違うんですね。剣と槍じゃ、体の使い方から別物ですもんね。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう、そこが実用的なところ。ただし顔や体の基礎は別の本で押さえておく必要がある。弓や銃のように構えが独特な武器は、ポーズの引き出しとしても貴重だ。

重さの表現を学ぶ本と組み合わせると、武器を持たせたときの説得力がぐっと上がるよ。

完全解説 装束の描き方
22

完全解説 装束の描き方

ながさわとろ 著|誠文堂新光社

¥2,200(税込)

3.5

平安中期以降、朝廷・公家社会の公服として確立し、1000年以上の歴史を積み重ねてきた装束を、描くための視点から解説する一冊です。安倍晴明や清少納言、紫式部が活躍した世界を思わせる平安中期の装束に注目し、男女のキャラクターが着用したときの形やシワの出方を押さえます。平安時代と現代の違い、装束と着物の違い、形のパターン化から始まり、男性は文官束帯・武官束帯・衣冠・直衣・狩衣・水干・直垂、女性は十二単や物具装束、女房の日常着、小袿、白拍子まで。現代の神職の装束も収録します。

こんな人におすすめ

平安を舞台にした漫画やイラストを描く人、十二単や束帯の構造を正確に知りたい人、神社や宮中の装束を描く機会がある人に向いています。

良い点

  • 平安装束を男女別に網羅
  • 現代の神職装束まで収録
  • シワやパターン化の実践的視点

気になる点

  • 平安中期中心で時代は限られる
  • ファンタジー風の崩しは少ない
  • 価格はやや高め

出版社

誠文堂新光社

発売日

2023年01月16日

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

装束って、アニメやラノベで見かけますけど、描くのは難しそうですね。十二単の重なりとか、どこから手をつけるのか想像もつきません。

佐藤メバル

佐藤メバル

だから入口が丁寧なんだ。まず「装束」年表や男女の分類図、平安時代と現代の違い、装束と着物の違い、形をパターン化して楽に描く考え方から入る。

重なりを形として捉えるところから始めるんだよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

パターン化、いいですね。第2章の女性装束は十二単だけじゃないんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

五衣唐衣裳、つまり十二単をはじめ、最高礼装の物具装束、女房の日常着、小袿、晴の汗衫、童女、白拍子の装束まで載っている。

男性は文官束帯から直垂まで、さらに現代の神職の装束も。平安ものを描くなら手元に置きたい一冊だよ。

キャラが映える構図イラストポーズ集 一枚絵がキマるひとり構図から複数名の構図まで
23

キャラが映える構図イラストポーズ集 一枚絵がキマるひとり構図から複数名の構図まで

ホビージャパン

¥2,090(税込)

3.5

イラストの魅力を左右する「構図」に特化したポーズ集です。日の丸構図、三分割構図、黄金比といった基本から順に、主役を引き立てる組み立て方を解説付きで紹介します。ひとりのキャラをかっこよく見せる構図に加え、恋人やグループの関係性を表す構図も掲載され、一枚絵やポスター、同人誌の表紙まで活用の幅が広い。全点がトレースフリーの線画素材として収録され、psd・jpg形式で各種お絵かきソフトに対応している点が、目で学ぶだけの構図解説書との違いです。

こんな人におすすめ

画面の取り方を基礎から学びたい人、一人だけでなく複数人の構図に悩む人、トレース素材として線画を使いたい人に向いています。

良い点

  • 構図の基本を解説付きで学べる
  • 複数人の構図も収録
  • トレースフリー素材として使える

気になる点

  • 構図以外の作画指導はない
  • 素材利用は環境に依存する
  • 価格はやや高め

出版社

ホビージャパン

発売日

2019年12月16日頃

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

構図って、センスの話だと思っていました。日の丸構図とか三分割構図って聞いたことはありますけど、ちゃんと説明できる気がしません。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこを基本から順に教えてくれる本だよ。日の丸構図、三分割構図、黄金比と並べて、それぞれの特徴と活かし方を解説付きで紹介する。

主役をどう引き立てるかという視点で構図を選べるようになる。

橘ナナミ

橘ナナミ

ひとりだけじゃなくて、恋人とかグループの構図もあるんですね。複数人になると急に難しくなるので助かります。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう、そこが実用的でね。しかも全点がトレースフリーの線画素材として収録されていて、psdとjpgでお絵かきソフトに対応している。

日の丸構図や三分割、黄金比の理屈を知ってから素材を見ると、選び方も変わる。学ぶ道具と使う素材を兼ねた一冊だよ。

そのまま使える女の子ポーズ500
24

そのまま使える女の子ポーズ500

人体パーツ素材集制作部 著|廣済堂出版

¥1,980(税込)

3.5

家や学校で見せる日常のポーズから、恋愛中ならではのしぐさまで、約500点の女の子ポーズを収録した素材集です。お手本にして練習する、トレースして作品に取り入れる、使い方は読者次第という割り切りが気持ちいい。日常と恋愛の感情に沿ってポーズが選ばれているので、シチュエーションを探すときに探しやすいのが強み。構図から考える本とは違い、ほしいポーズをすぐ見つけて使うための一冊です。

こんな人におすすめ

シーンに合うポーズをすぐ探したい人、日常や恋愛もののイラストを描く人、トレース素材として手元に置きたい人に向いています。

良い点

  • 約500点という圧倒的な収録数
  • 日常と恋愛のシチュエーション別
  • 練習にもトレースにも使える

気になる点

  • 線画の作風は統一されている
  • 男性キャラのポーズはない
  • 構図の理論解説はない

出版社

廣済堂出版

発売日

2017年07月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

500点ってすごい数ですね。こういう素材集は、模写の練習に使うものでしょうか、それともそのまま作品に使うもの?

佐藤メバル

佐藤メバル

お手本にして練習する、トレースして作品に取り入れる、使い方は読者次第。日常のポーズと、恋愛中の女の子ならではのしぐさが中心で、シチュエーションから探しやすい並びになっている。

橘ナナミ

橘ナナミ

シチュエーションで探せるのは助かります。ポーズ集って、目次から探しにくいことが多いので。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこが実用性の核だね。家や学校の日常、恋愛中のしぐさと場面が分かれているから、探す手間も少ない。構図の理論を学ぶ本とは役割が違って、ほしいポーズをすぐ見つけて使うための一冊。

デッサンの練習の合間に、形の引き出しを増やすのにも向いているよ。

パース!マンガでわかる遠近法
25

パース!マンガでわかる遠近法

デヴィッド・チェルシー 著|マール社

¥1,760(税込)

3.5

評判のアーティスト、デヴィッド・チェルシーと、その弟子で頭が空っぽのマグという2人組が、愉快なコミック形式でパースを案内する一冊です。パースって何?から始まり、奥行きは何で分かるのか、透視図法の画面、水平線と消失点、立方体の立体効果、一点・二点・三点透視図法、パースで円を描く、人物を描く、そしてパースのショートカット集までステップ・バイ・ステップで進みます。スリルあふれる風景や構成的な室内の作図のデモンストレーションが、解説を体で追える形にしています。

こんな人におすすめ

パースの本で毎回挫折してきた人、風景や室内を描きたい人、人物と背景を同じ画面に収めたい人に向いています。

良い点

  • コミック形式で挫折しにくい
  • 一点から三点透視まで順に進む
  • 人物とパースの関係も扱う

気になる点

  • 刊行が古く作例はクラシック
  • 厳密な製図の練習には向かない
  • 文章の解説は最小限

出版社

マール社

発売日

2004年07月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

パースの本って、開いた瞬間に図面が並んでて閉じたくなるんですけど……これはマンガなんですね。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこがこの本の偉いところでね。デヴィッド・チェルシーと、弟子で頭が空っぽのマグという2人組が、コミック形式で案内してくれる。

パースって何?から始まって、奥行き、透視図法の画面、水平線と消失点、立方体、一点・二点・三点透視、円、人物と進む。

楽しみながら基本コンセプトが入ってくるんだ。

橘ナナミ

橘ナナミ

人物を描く章があるのが意外です。パースと人物って別物だと思っていました。

佐藤メバル

佐藤メバル

同じ画面に収めるなら切り離せないからね。奥行きが何で分かるのか、という根本から始まるのも、つまずいた人にはありがたい。

最後にショートカット集も付いていて実戦で使いやすい。図面の理屈で挫折した人は、まずこの入口から入るといいよ。

挫折しない読む順番とアウトプット設計

橘ナナミ

橘ナナミ

本を何冊か買ったとして、順番に迷いそうです。

佐藤メバル

佐藤メバル

おすすめは「一冊目に全体像、二冊目に詰まった箇所、三冊目に添削・実例」の順。たとえば『手塚治虫のマンガの教科書』でストーリーからコマワリまでの地図を頭に入れて、描けない部位が出たら『マンガデッサン練習ドリル[基本編]』で手を動かす。ネームで止まったら『描きたい!!を信じる』の2ページ漫画の章をそのまま真似て一本描く。読了のたびに短編を一本仕上げるのをセットにするのが大事なんだ。

橘ナナミ

橘ナナミ

読んで満足しちゃうのが、いちばんもったいないですもんね。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう。技法書は「読む教材」であると同時に「練習メニュー」だから、一冊につき一本、必ずアウトプットを用意する。『マンガ創作塾』なら作中で公開されている工程を自分のネームでなぞる。『完璧マスターマンガドリル(ペントレーニング編)』なら、課題の線を毎日一枚。SNSに上げるなら一ページ完結の短編が相性がいい。

橘ナナミ

橘ナナミ

添削してもらう前提の本と、理屈から入る本は、どう使い分けるんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

理屈が头に入っていない段階で実例だけ見ると、真似で終わってしまう。先に『マンガの基礎デッサン(デフォルメ編)』のように観察のポイントや比率の考え方を押さえて、そのあとで添削・実例型に進む。逆に、理屈ばかりで手が止まる人は、『プロの講師が教える マンガの描き方』の基礎編のようにネーム→下描き→ペン入れと工程が区切られた本で、一つずつ終わらせるほうが進むよ。

縦スクロール・デジタル時代の見極め方

橘ナナミ

橘ナナミ

最近はスマホで読む漫画も多いですよね。技法書の選び方も変わるんでしょうか?

佐藤メバル

佐藤メバル

変わる部分と変わらない部分がある。変わらないのは人体とパースで、『アーティストのための美術解剖学』のような定番は、アニメやゲームの作画でも必要とされ続けている。変わるのは見せ方で、縦スクロールは「ページをめくる前提」が崩れる。『プロの講師が教える マンガの描き方』がタテスクロールマンガの章を設けているのは、その変化を正面から扱っている証拠だね。

橘ナナミ

橘ナナミ

構図やポーズの本も、一枚絵の需要で選ばれるようになっているんでしょうか。

佐藤メバル

佐藤メバル

『キャラが映える構図イラストポーズ集』は、日の丸構図や三分割構図、黄金比といった基本から、複数人の関係性までを線画素材として収録している。SNSや同人誌の表紙のように、一ページで勝負する場面が増えたからこそ出てきた作りだね。『そのまま使える女の子ポーズ500』のようなポーズ集も同じ流れで、日常のしぐさを約五百点集めている。トレース前提の素材集は、模写の教材としても使えるよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

なるほど。では紙と電子は、どう分ければいいでしょう?

佐藤メバル

佐藤メバル

練習帳やドリルは書き込む前提だから紙。ポーズ集や構図集のように「たくさんの中から探す」用途は電子が強い。読み放題の対象は時期で入れ替わるので、対象だから買う、ではなく、対象なら試し読みの代わりに一度読んでみる、くらいの距離感がちょうどいい。改訂版や新装版が出ている本は、古い版と中身が違うことがあるから、版の表記も確認してほしい。

よくある質問

漫画の描き方は独学だと何から始めればいい?

橘ナナミ

橘ナナミ

漫画の描き方は独学だと何から始めればいいについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

まずは全体像がつかめる教科書型を一冊。『手塚治虫のマンガの教科書』はストーリーづくりからコマワリまでを一冊で扱っていて、独学の地図になる。並行して、なぞって描く練習帳で手を動かすと、読むだけより定着しやすい。

漫画の技法書は初心者におすすめはどれ?

橘ナナミ

橘ナナミ

漫画の技法書は初心者におすすめはどれについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

原稿未経験なら、書き込み式の練習帳が向く。『描き込み式 マンガデッサン練習帳〈基本編〉』は読む→なぞる→描くの順で進み、苦手な項目から集中して練習できる。顔と体に絞った『マンガデッサン練習ドリル[基本編]』も、少しずつ描き込んでいくドリル形式で無理なく続けられる。

コマ割りが学べるおすすめの本は?

橘ナナミ

橘ナナミ

コマ割りが学べるおすすめの本はについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

『描きたい!!を信じる』が分かりやすい。2ページ漫画を描く章があり、描きおろしのネームも収録されているので、コマ割りの設計図を実物から学べる。ストーリーからコマワリまで一冊で押さえたいなら『手塚治虫のマンガの教科書』も候補になる。

ストーリー作りの勉強になる本は?

橘ナナミ

橘ナナミ

ストーリー作りの勉強になる本はについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

『マンガ創作塾』は、描き下ろした新作漫画を仕上げる工程をそのまま公開していて、物語と絵柄をどう連動させるかが具体的に見える。『藤子・F・不二雄のまんが技法』は、読む人がきちんと「考える」ところまでたどりつけるように書かれた一冊。

キャラクター作りの本はどれがいい?

橘ナナミ

橘ナナミ

キャラクター作りの本はどれがいいについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

キャラの描き分けや個性の出し方は『プロの講師が教える マンガの描き方』の応用編が詳しい。動きや体の説得力まで求めるなら『ヒロマサのお絵描き講座 体の描き方編』や『マンガの基礎デッサン(デフォルメ編)』が補ってくれる。顔から始めたい人は日本マンガ塾の『1巻 顔を上手に描きたい!』も見てほしい。

クリスタなどデジタル漫画の本は何を選べばいい?

橘ナナミ

橘ナナミ

クリスタなどデジタル漫画の本は何を選べばいいについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

デジタルの道具から仕上げまでを一冊で追うなら『プロの講師が教える マンガの描き方』。『描きたい!!を信じる』にもデジタル作画のコツを聞く章がある。ソフトの操作そのものより、デジタルでも通用するデッサンの考え方を『デジ絵・マンガ・イラストを描く人のためのデッサンの基本』で押さえると土台が強い。

漫画技法書は電子書籍と紙どっちがいい?

橘ナナミ

橘ナナミ

漫画技法書は電子書籍と紙どっちがいいについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

書き込んで練習するドリルや練習帳は紙が向く。ポーズ集や構図集のように、たくさんの作例から探して参照する本は電子が便利。『キャラが映える構図イラストポーズ集』は構図のサンプルをデータとしても収録していて、そのまま制作に使える作りになっている。

Kindle Unlimitedで読める漫画技法書はある?

橘ナナミ

橘ナナミ

Kindle Unlimitedで読める漫画技法書はあるについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

対象作品は時期によって入れ替わるため、この記事では断定しない。読み放題の対象かどうかは購入前に必ず自分で確認してほしい。ただ、対象になっている本で練習の入口をつかみ、良いと思ったら紙で手元に置く、という使い方はおすすめだよ。

まとめ

橘ナナミ

橘ナナミ

今日の話を聞いて、技法書って「どれが一番いいか」で選ぶものじゃないんだなって思いました。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう。良書かどうかは、その本が誰の、どんな場面に効くかで決まる。今日の話なら、原稿が未経験なら顔と体の練習帳、ネームで止まるならジャンプ編集部のネームの章、プロ志望なら作画監督の手順の本、と出口が三つに分かれたはずだよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

とりあえず一冊を最後までやって、短編を一本描くところまでやってみます。……あ、でも佐藤さん、おすすめをたくさん聞いたのに、結局どれから買えばいいかでまた迷いそうです。

佐藤メバル

佐藤メバル

それでいいんだよ。むしろ迷った本の名前をメモしておいてほしい。一本描き終えたときに、次に開くべき本は自然と決まる。書店員時代、棚を何度も歩き直したお客さんほど、最後に選ぶ一冊が早かった。

橘ナナミ

橘ナナミ

あ、それ分かります。ネームも一発で決めようとするより、何度も描き直すうちに線が決まっていく感じです。

佐藤メバル

佐藤メバル

まさにそれだよ。技法書選びは、自分の漫画のネームを切る作業に似ている。うまく切れないからこそ何度も引き直して、最後に残った線が自分の原稿になる。だから今日は、買う一冊より、次に引き直す理由を持ち帰ってほしい。

橘ナナミ

橘ナナミ

はい。今日は、私のネームに最初の一本を引いてもらった気分です!

関連記事

Editorial Team

編集に関わる専門家