モダンなインテリアが学べる本のおすすめ人気ランキング22選【2026年版】
監修

佐藤メバル
@shelfy_mebaru
編集長。あらゆるジャンルの本を年間数百冊読み込む本のプロ。投資・経営から小説・実用書・絵本まで、良書と読者の相性を見抜く。

橘ナナミ
@medias_nanami
編集部の新人インターン。22歳の大学院生で、メディア論を研究中。「それ気になります!」が口癖の天然キャラ。読者の素朴な疑問を代弁する役割で、各メディアの専門家にいろんなジャンルの素朴な質問をぶつけていく。
最終更新: 2026年10月
橘ナナミ
佐藤さん、「モダン インテリア 本」で調べると、素敵な実例集がたくさん出てくるんですけど……正直、どれから読めばいいのか分からなくなってしまって。しかも「モダン」って言葉がざっくりしすぎていて、何を指しているのか自信がないです。
佐藤メバル
いい質問だね。そこが最初の分かれ道なんだ。「モダン=今っぽい」と捉えると選書がぶれる。書店員時代、「モダンな部屋にしたい」と相談に来たお客さんには、まず「どのモダンですか」と聞き返していた。ひとつは20世紀半ばのミッドセンチュリー。もうひとつは今進行形のコンテンポラリー。同じ言葉でも、選ぶ家具も色もまるで違う。
橘ナナミ
なるほど! じゃあ、歴史から入る本と、今の実例集と、両方いるんですね。
佐藤メバル
そう。その両方をつないでくれるのが『モダンファニチャーヒストリー』(寺田尚樹/青幻舎)だ。トーネット、コルビュジエ、イームズ、ウェグナー、そして岡本太郎や倉俣史朗まで。産業革命を発端としたモダンファニチャーの歴史を、「質実なドイツ」「裕福なアメリカ」「陽気なイタリア」「清貧なスカンジナビア」「懸命な日本」という章立てで、世界を横断しながら語っていく。国ごとの気質で系譜を整理する視点が効いていて、点でしか知らなかったデザイナー同士が線でつながる。値段は張るけれど、これを読むと実例集の見え方が変わるよ。
橘ナナミ
国ごとの気質って、文学の系譜をたどるみたいで面白いです。でも、いきなりは勇気が要ります……。
佐藤メバル
だから順番が大事なんだ。まずは手の届く一冊で自分の好みを確かめて、それから歴史に投資する。その入口として強いのが『インテリアの解剖図鑑』(エクスナレッジ)。北欧風、西海岸風、ブルックリン風、ミッドセンチュリー、マキシマリズム……と、スタイル別に内装材・家具・照明まで図解で解説している。カフェ風、ホテル風といった身近な呼び名から入れるのがいい。イラストや小説、CGの設定資料としても使える作りだから、眺めているだけで語彙が増える。
モダンなインテリアが学べる本の選び方
目的別:理論を学ぶ/実例を眺める/名作の知識を得る/資格・実務に使う
橘ナナミ
目的別だと、選ぶ本はどう変わりますか?
佐藤メバル
理論から入りたいなら『インテリアデザインが生まれたとき』(鈴木紀慶/鹿島出版会)。戦後まもなくは「インテリアデザイン」という言葉すら定着していなかった。そこから60年代以降、アートとデザインが衝突しながらインテリアデザインが興隆していく過程を、剣持勇と倉俣史朗の接点、倉俣史朗と三宅一生のコラボレーションといった具体的な出来事から俯瞰する。人名になじみがなくても読み物として追えるのが強みだ。資格や実務を見据えるなら『インテリア・デザインを知る』(大広保行/鹿島出版会)で業種・職能・関連資格の全体像を掴み、『完全図解インテリアコーディネートテキスト』(尾上孝一/井上書院)で計画・家具と人間工学・材料・法規を図解で押さえる、という順番が組みやすい。
レベル別:超初心者/独学中級/プロ・資格受験
橘ナナミ
レベル別だと、線引きはどこですか?
佐藤メバル
超初心者は「言葉と型」を覚える段階。『カラフル&モダンポップ 海外みたいにセンスのある部屋のつくり方』(早[SAKI]/大和出版)は、連想ゲームで考える、質感と色合いで分類する、柄×柄で遊ぶ、といった発想の手順を示してくれる。白・黒・茶色に頼らない部屋づくりという切り口が、迷子になりやすい人には効く。
橘ナナミ
独学中級になると?
佐藤メバル
『実践につながる インテリアデザインの基本』(橋口新一郎ほか/学芸出版社)。人間工学、尺度と心理、色彩理論とその活用、材料、パースまで骨格が通っていて、資格試験の基礎学習にも最適だと明記されている。プロ・資格受験なら『超図解で全部わかる インテリアデザイン入門【増補改訂版】』(Aiprah、河村容治/エクスナレッジ)だ。色彩計画・照明計画・寸法とモジュール・構造と仕上げ・法規、図面やプレゼンボードまで、オールカラーの図版で体系的に押さえる。
形式別:図鑑系ビジュアル/理論解説系/実践ハウツー系
橘ナナミ
形式で選ぶのって、ありですか?
佐藤メバル
あり、というより最初に決めていい。図鑑系なら『インテリアスタイリング事典』(塩谷博子/写像工房)。「イメージ」と「素材」という2つの視点から、インテリアの歴史、空間イメージの捉え方、素材、メンテナンスまでを事典形式でまとめ、項目索引付きで引ける。理論解説系は先ほどの『インテリアデザインが生まれたとき』や『日本インテリアデザイン史』(内田繁、鈴木紀慶、今村創平/オーム社)。実践ハウツー系なら『家具・インテリア・建築のデザイン基礎』(鈴木敏彦、大塚篤/彰国社)が面白い。アルネ・ヤコブセンの家具・プロダクト、インテリア、建築を題材に、図法を基礎から串刺しで学ぶ構成なんだ。
媒体別:紙/電子書籍/Kindle・Prime Reading 読み放題
橘ナナミ
これ、すごく気になります。ひとり暮らしの部屋が狭くて、本棚がもう限界なんです……。
佐藤メバル
現実的な問題だよね。結論から言うと、図版の色と大きさが勝負の本は紙がいい。写真500点以上で構成される資料や色彩計画の教科書は、色再現と紙面の広さが理解に直結する。逆に、文字を追う歴史書や理論書、持ち歩いて読み返すハウツーは電子が便利。読み放題は配信状況が時期で変わるから「この本が読める」と断定はできない。各サービスの検索窓で書名を入れて確認するのが確実だよ。
予算別:1500円以下/2000〜3000円/3000円以上・洋書
橘ナナミ
予算の目安も知りたいです。
佐藤メバル
千円台なら『カラフル&モダンポップ』や『53歳からのシンプルモダンな暮らし』(Taji/CEメディアハウス)。2000〜3000円台がいちばん層が厚く、『インテリアの解剖図鑑』『やさしいインテリアコーディネート』『住まいのインテリアデザイン』(牧野唯/朝倉書店)などが並ぶ。3000円以上は資料性の高い本と洋書・原典の領域で、『アルヴァ・アアルトのインテリア』(小泉隆/学芸出版社)、『日本インテリアデザイン史』、『モダンファニチャーヒストリー』がここに入る。
情報鮮度:発行年・改訂版かどうか
橘ナナミ
古い本は避けたほうがいいんでしょうか?
佐藤メバル
一概にそうとは言えない。デザイン史や様式、素材の基礎を扱う本は古くても価値が落ちない。むしろ注意すべきは改訂版・新版が出ていないかの確認だ。たとえば『暮らしの空間デザイン手帖 改訂版』は2015年発刊の同書籍を改訂したもので、改訂箇所は70%以上、コロナ禍以降の住まい方の変化にも多くのページを割いている。同じ書名でも版が違えば中身は別物になり得る。
モダンなインテリアが学べる本をひと目で比較
橘ナナミ
えっ、22冊もあるんですか!?まずどう見ればいいんですか?
佐藤メバル
焦らず焦らず(笑)。まずはこの一覧で全体像を眺めてみよう。価格・著者・対象読者をまとめて見られるから、自分に近そうなのが分かるはず
モダンなインテリアが学べる本のおすすめ人気ランキング
橘ナナミ
一覧だけだとピンと来ないので...1冊ずつ詳しく教えてください!
佐藤メバル
よし、それじゃあ1位から順に1冊ずつ解説していこう。各冊どんな人に向いてるかも合わせて話すから、自分に合いそうなのを見つけてほしい
モダンリビング(268)
ハースト婦人画報社
¥1,899(税込)
ニュートラルな空間に家具とアートが映える家、個性豊かな家具が躍動するミックススタイル、アートの海を回遊する邸宅など、住み手の「自分らしさ」がにじむ実例を収録。1975年竣工の谷口吉生「雪ヶ谷の家」が新しいオーナーを迎えてよみがえった様子や、蒐集家・徳尾さんのコレクション空間、編集長とギャラリー代表が語るアート×インテリアの愉しみまで。写真から空気ごと持って帰れるのが類書との違い。
こんな人におすすめ
「なんとなくおしゃれ」から一歩進みたい人、アートや家具の選び方と見せ方に迷う人。リビングやダイニングの具体像をつかみたいとき、プロのコーディネート過程を追いたいときに。これから家を整えたい人にも。
良い点
- 実例写真がとにかく豊富
- アートと家具の見せ方が具体的
- 建築とインテリアの融合例が読める
気になる点
- 価格帯の高い住まいが多い
- 雑誌ゆえ情報が断片的
- DIY向けの指南ではない
出版社
ハースト婦人画報社
発売日
2023年04月14日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「モダンリビング」って雑誌の名前ですよね? 本として何が読めるのか、ちょっと想像がつかなくて。
佐藤メバル
いい質問だね。これは『モダンリビング』の268号で、テーマは「自分らしいインテリア」。素敵な家を訪ねると住み手は口々に「自分が美しい、心地よいと思ったことを実践しているだけ」と語る。
その言葉どおり、ニュートラルな空間に家具とアートが映える家、個性豊かな家具が躍動するミックススタイル、アートの海を回遊する邸宅と実例が並ぶ。
写真から空気ごと持って帰れるのが強みだよ。
橘ナナミ
なるほど! でも雑誌って、一冊だと物足りなくならないですか?
佐藤メバル
今回は読みどころが濃い。1975年竣工の谷口吉生「雪ヶ谷の家」が新しいオーナーを迎えてよみがえった話、蒐集家・徳尾さんのコレクション空間、そして編集長・高坂敦信さんがベイスギャラリー代表をゲストに迎えて語る「アートを自分の空間に掛ける醍醐味」まで入っている。
アートが最難関テーマだと言われる理由と、その一歩の踏み出し方が見えるよ。
超図解で全部わかる インテリアデザイン入門【増補改訂版】
Aiprah 著|エクスナレッジ
¥2,640(税込)
業種・職種と業務の流れから、色彩計画・照明計画・寸法とモジュール・構造と仕上げ・材料・法規、さらに図面やパース、プレゼンボードまでをオールカラーの写真・CG・イラストで図解。インテリア製図通則に準拠し、日本インテリア学会教育部会の推薦図書でもある。センスを磨こう系の本とは一線を画す、仕事にする人のための一冊。
こんな人におすすめ
インテリアデザイナーを目指して学ぶ学生、設計・デザイン事務所やインテリア関連会社に入ったばかりの新人。研修テキストとして体系立てて押さえたい場面や、資格の基礎学習の土台づくりに。資料集成として手元に置きたい人にも。
良い点
- 図解が圧倒的に多い
- 業務の流れまで網羅
- 製図通則に準拠している
気になる点
- 読み物としては淡々としている
- 実践の感覚は別途必要
- 価格はやや高め
出版社
エクスナレッジ
発売日
2019年03月11日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
これ、表紙からして教科書っぽいですね。デザインの仕事を目指す人向けですか?
佐藤メバル
そう、まさに「仕事をするための押さえどころ」をまとめた入門書。インテリアの業種・職種と業務の流れに始まり、色彩計画、照明計画、寸法とモジュール、構造と仕上げ、材料、法規まで、オールカラーの写真やCG、イラストで図解している。
ふわっとした「センスを磨こう」本とは違って、まじめに学べるのが特徴だね。
橘ナナミ
それ気になります! 研修でも使われているって本当ですか?
佐藤メバル
大手店舗施工・ディスプレイデザイン会社の乃村工藝社で、本書が研修用テキストに採用されている。加えてインテリア製図の標準「インテリア製図通則」に準拠し、日本インテリア学会教育部会の推薦図書にもなっている。
図面・パース・プレゼンボードという表現技術まで一章を割いているから、学びの地図として使える一冊だよ。
カラフル&モダンポップ 海外みたいにセンスのある部屋のつくり方
早[SAKI] 著|大和出版
¥1,650(税込)
SNSで話題のコーディネーターが、白・黒・茶色に頼らない部屋づくりを伝える本。連想ゲームで考える、質感と色合いで分類する、柄×柄で遊ぶ——と、色の扱いを遊びの手順として具体化しているのが特徴。インテリア迷子から抜け出し、「100%の好き」だけを集めた暮らしへ導く。色を我慢しない発想が、無難なベージュ系でまとめる指南書との違い。
こんな人におすすめ
白・黒・茶でまとめたけれど物足りない人、色を使いたいのに失敗が怖い人。ワンルームや賃貸でも自分の「好き」を出したいとき、部屋の方向性を固めたいときにも。
良い点
- 色の考え方が遊び感覚
- 柄合わせの実践法がある
- 真似しやすい手順で進む
気になる点
- 好みがはっきり分かれる
- 写真中心で文章は少なめ
- 収納の話は薄め
出版社
大和出版
発売日
2022年08月08日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「白・黒・茶に頼らない」って、私まさにその3色で揃えてるんですよ。無難すぎて、自分の部屋なのに他人の家みたいで。
佐藤メバル
その感覚、よくわかる。この本は連想ゲームで考える、質感と色合いで分類する、柄×柄で遊ぶ、といった手順で色の選び方を教えてくれる。
SNSで話題のコーディネーターの本で、100%の好きだけを集めるための考え方が軸になっているんだ。
橘ナナミ
柄×柄って、失敗しそうで怖いです……。
佐藤メバル
そこがこの本の面白さ。勘で合わせるのではなく、質感と色合いで分類してから組み合わせる。連想ゲームという発想法も、色を足す勇気が出ない人の背中を押してくれるよ。
カラフル&モダンポップという言葉どおり、部屋づくりを遊びとして捉え直せる一冊だね。
モダンファニチャーヒストリー
寺田尚樹 著|青幻舎
¥6,600(税込)
産業革命を発端とするモダンファニチャーの歴史を、トーネット、コルビュジエ、イームズ、ウェグナー、そして岡本太郎や倉俣史朗まで世界を横断して解説する。豊富な図版とイラスト、年表、close-up、コラムを交え、点でしか知らなかったプロダクトデザインの系譜が線になる。デザイナーの目線で語られる読み物として一気に読めるデザインの教科書。
こんな人におすすめ
名作椅子が好きで、名前は知っていても系譜はあいまいな人。家具・プロダクトに関わる仕事の人が改めて整理したいとき、インテリア史を読み物として楽しみたいときにも。
良い点
- 年代と地域で整理されている
- 図版と年表が充実
- 読み物として面白い
気になる点
- 価格が高め
- 写真より図版が中心
- 入門の実用書ではない
出版社
青幻舎
発売日
2026年01月27日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
トーネット、イームズ、ウェグナー……名前は聞いたことあります。でも「歴史」って聞くと、暗記しなきゃいけない感じがして。
佐藤メバル
それが、この本は暗記の本じゃない。18世紀半ばの産業革命を発端に、ドイツ、アメリカ、イタリア、スカンジナビア、日本と章を分けて、名作が生まれた裏側を語っていく。
1年で仕上げた「LCシリーズ」、モデルチェンジなしの「フォードT型」、ちゃぶ台絶滅と公団住宅——点だった知識が線になる構成なんだ。
橘ナナミ
日本も入っているんですね! 岡本太郎の家具って聞いたことがなくて気になります。
佐藤メバル
岡本太郎の反骨家具も、倉俣史朗が夢をカタチにした話も出てくる。著者はデザインの現場にいる人で、業界随一の知識とデザイナーの目線で語るから読み物として一気に読める。
年表やコラムも挟まっていて、辞書的に引くのではなく通して読むと系譜が見えてくるよ。
実践につながる インテリアデザインの基本
橋口新一郎 著|学芸出版社
¥3,080(税込)
配置・素材・リサーチ・差別化・防犯・不利な条件の克服といった「工夫」の実例から始まり、業務、計画、室内環境と設備、ユニバーサルデザイン、色彩理論、内装・造作・開口部、エレメント、マテリアル、そして世界と日本のインテリア史、パースまでを一冊で押さえる。プロ目線のひとことコメントと作品例が初学者の興味を支える構成。
こんな人におすすめ
インテリアコーディネーターなど資格の基礎学習を始める人、専門学校や大学で学ぶ学生。デザインの幅を体系的に押さえたいとき、実務に近い視点を早めに知りたいときに。
良い点
- 網羅範囲がとても広い
- 防犯や不利克服が実践的
- 資格の基礎にも使える
気になる点
- 分量が多く重い
- 図版中心で読み物感は薄い
- 価格は高め
出版社
学芸出版社
発売日
2018年04月15日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「実践につながる」って言葉に惹かれました。でも大部の教科書って、正直身構えてしまいます。
佐藤メバル
わかるよ。ただこの本、いきなり理論から入らない。第1章は配置の工夫、素材の工夫、リサーチの工夫、防犯の工夫、不利な条件を克服する工夫と、実際の事例から発想と手法を見せる。
だから頭に入りやすい順番になっているんだ。
橘ナナミ
防犯の工夫って、インテリアの本ではあまり見ない気がします。
佐藤メバル
そこが実務的。住空間と公共空間の計画、熱・音環境や設備、バリアフリーとユニバーサルデザイン、色彩理論、内装・造作・開口部、家具やファブリックス、材料、そして世界編と日本編の歴史、最後にパース。
プロのひとことコメントも挟まっていて、資格の基礎学習にも使える厚みだよ。
インテリアの解剖図鑑
エクスナレッジ
¥2,420(税込)
カフェ風、ホテル風、西海岸風、北欧風、ジャパンディ、ブルックリン風、ミッドセンチュリー、マキシマリズム、昭和レトロ、ヴィクトリアン様式、ダークアカデミア、ボーホー、モダングラムまで、人気スタイルのポイントと事例を並べる。椅子やソファ、収納、キッチン、観葉植物、照明の計画も押さえる。創作の設定資料としても使える保存版。
こんな人におすすめ
部屋の方向性が決められない人、複数のスタイルを見比べて言葉にしたい人。家を建てる前の参考や、イラスト・小説・漫画の設定、CGや模型づくりにも。
良い点
- スタイル数が圧倒的
- 内装から家具まで解説
- 創作の資料にもなる
気になる点
- 好みのスタイルだけ読むと偏る
- 図鑑ゆえ文章は短め
- 年代情報は薄い
出版社
エクスナレッジ
発売日
2026年04月01日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
カフェ風、ホテル風、西海岸風、北欧風……こんなにスタイルがあるんですね。名前は聞くけど、違いを説明できないです。
佐藤メバル
この本は、そこを埋めてくれる。古材+装飾でカフェ風、ホテル風は寝る・くつろぐ・清めるをつなぐ、数寄屋風は伝統と遊び心のバランス、といった具合に、スタイルごとの演出テクニックを内装材や仕上げ、家具や照明まで踏み込んで解説している。
自分の好みの言葉が見つかる図鑑だよ。
橘ナナミ
昭和レトロとかダークアカデミアまで載っているのが意外です。
佐藤メバル
そこが面白いところ。チューダー様式やジョージアン様式、アールデコ・リバイバル、シャビーシック、リゾート風、ボーホー、モダングラム、リビングに猫の居場所をつくる、なんて項目まで並ぶ。
基礎知識の章では椅子やソファ、収納、照明の選び方も整理されているから、読み物としても設計の参考にもなるよ。
インテリアスタイリング事典
塩谷博子 著|写像工房
¥10,780(税込)
「イメージ」と「素材」という二つの視点から、インテリアの歴史、空間イメージの捉え方、さまざまな素材、メンテナンスの方法までを解説した事典。スタイリング術、イメージ術、素材術という構成で、床・壁・天井、建具・造作、家具、照明、ファブリックス、ソフトファニシング、アクセサリーまで項目を引きながら確認できる。索引つきで辞書的に使えるのが類書との違い。
こんな人におすすめ
スタイリングという言葉を手がかりに、空間の見方を体系的に学びたい人。仕事で素材や仕上げを確認したい場面や、資料として長く手元に置きたい人に。
良い点
- 索引で引ける
- イメージと素材を横断
- メンテナンスまで言及
気になる点
- 価格がかなり高い
- 写真は多くない
- 発行年が古い
出版社
写像工房
発売日
1999年06月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
1万円を超える本って、正直びっくりしました。事典だからでしょうか。
佐藤メバル
そう、これは辞書として使う本なんだ。項目索引がついていて、「イメージ」と「素材」という二つの視点から、インテリアの歴史、空間イメージの捉え方、素材、メンテナンスの方法まで引ける。
手元に置いて何度も開く前提のつくりだね。
橘ナナミ
メンテナンスまで載っているんですね。買ったあとのことって、あまり本にならない気がします。
佐藤メバル
そこが実用的。素材術の章では床、壁・天井、建具・造作、家具、照明、ファブリックス、ウィンドウトリートメント、ソフトファニシング、アクセサリーと分けて整理されている。
付録には住宅の工法やスペースの名称、設計図面もあって、スタイリングの引き出しを体系的に増やしたい人に向くよ。
インテリアデザインが生まれたとき
鈴木紀慶 著|鹿島出版会
¥2,420(税込)
「インテリアデザイン」という言葉がまだ定着していなかった戦後まもなくから、60年代以降のアートとデザインの衝突、剣持勇と倉俣史朗の接点、アーティストとのコラボレーション、ファッションデザイナーとの出会い、そして倉俣史朗と三宅一生の協働までを俯瞰する。言葉が生まれる現場を追う、他にない角度の一冊。
こんな人におすすめ
インテリアデザインがどう成立したかに興味がある人、戦後日本のデザイン史を読み物として追いたい人。商業空間やアートとの協働に関わる人が背景を知りたいときにも。
良い点
- 独自の切り口
- 人名と動きが具体的
- 解説付きで読みやすい
気になる点
- 写真は多くない
- 予備知識があると尚良い
- 実用の入門書ではない
出版社
鹿島出版会
発売日
2015年06月03日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「インテリアデザインが生まれたとき」って、ずいぶん文学的なタイトルですね。
佐藤メバル
中身もそう。まだ「インテリアデザイン」という言葉が定着していなかった戦後まもなくから始まり、60年代にアートとデザインが衝突してインテリアデザインが興隆していく過程を、アーティストとデザイナーの言動から俯瞰する。剣持勇と倉俣史朗の接点も出てくるよ。
橘ナナミ
ファッションとの関係も気になります。
佐藤メバル
70年代はインテリアとファッションのコラボレーション、80年代以降はインテリアとアートの融合。倉俣史朗と三宅一生の協働まで描かれる。
ジャンルが混ざる瞬間がこの本の見どころで、デザイン史を人名から追いたい人には刺さると思う。巻末に高島直之さんの解説がついているのも助かるね。
日本インテリアデザイン史
内田繁 著|オーム社
¥5,280(税込)
戦前の明治・大正期における社会の変化とライフスタイルの変化から、インテリアデザインが生まれる背景を解き明かし、「インテリアデザイン」が花開く1960〜80年代までのおよそ一世紀を一つの筋書きとして描く。インテリアデザインの通史を書き記す初の試みで、巻末には内田繁と吉岡徳仁の特別対談も収録。日本の住まいの変化を軸にした通史。
こんな人におすすめ
日本のインテリア史を腰を据えて学びたい人、建築やデザインを学ぶ学生・研究者。明治から昭和までの暮らしの変化とデザインの関係を整理したいときに。
良い点
- 日本初の通史とされる
- 特別対談を収録
- 時代背景から説き起こす
気になる点
- 価格が高い
- 学術的で重い
- 写真は限られる
出版社
オーム社
発売日
2013年11月25日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
内田繁さんに吉岡徳仁さん……お名前だけは聞いたことがあります。対談が入っているんですね。
佐藤メバル
そう、巻末に特別対談がある。でも本体が面白い。戦前の明治・大正期に社会とライフスタイルが変わって、そこからインテリアデザインが生まれる背景を解き明かし、1960〜80年代に花開くまでの約一世紀を一つの筋書きとして描いている。
インテリアデザインの通史を書く初の試みとされている本だよ。
橘ナナミ
一世紀って、かなりの長さですね。読み切れるか心配です。
佐藤メバル
通史だから、全部を一気にではなく、気になる時代から拾う読み方でもいい。暮らしの変化とデザインがどう結びついてきたかを、日本という土地の文脈で追えるのは貴重だよ。
海外のデザイン史は多くても、日本の通史はなかなかないからね。
アルヴァ・アアルトのインテリア
小泉隆 著|学芸出版社
¥3,520(税込)
北欧を代表する建築家アルヴァ・アアルトが、自ら設計した建築のインテリアの隅々まで使いやすさと美しさを追求した足跡を追う。椅子、木製家具、照明、ガラス器、テキスタイルの120作品を、500点以上の写真、スケッチ、図面で紹介。パイミオのサナトリウムやマイレア邸などの建築と家具開発が結びつく。建築の真価は内部空間に現れるという視点の一冊。
こんな人におすすめ
アアルトの家具は好きだが建築との関係までは知らない人、北欧デザインを深く掘りたい人。図面やスケッチから設計の思考を追いたい設計者にも。
良い点
- 図版が500点以上
- 家具の変遷が追える
- 建築との対応が明確
気になる点
- 専門的で重い
- 価格は高め
- 読み物としては硬め
出版社
学芸出版社
発売日
2020年10月28日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
アアルトって、椅子のデザイナーというイメージでした。建築家でもあったんですね。
佐藤メバル
そこがこの本の核心。上質な建築の真価は内部空間に現れる——アアルトは自ら設計した建築のインテリアの隅々まで、使いやすさと美しさを追求した人なんだ。
パイミオのサナトリウム、サヴォイ・レストラン、マイレア邸、国民年金会館本館といった建築ごとに、椅子や家具がどう生まれたかを追える。
橘ナナミ
500点以上の図版って、すごい量ですね。スツール60の話も出てくるんでしょうか。
佐藤メバル
出てくるよ。L-レッグの誕生とスツール60、「柱の妹」と呼ばれた椅子の脚、曲げ木の技術を応用した家具、フィンランドが育んだ白樺の活用。
ガラス器のアアルトフラワー、アイノのテキスタイル、照明まで含めて120作品を扱っている。建築と家具がひとつの設計としてつながるのが見えてくる、貴重な一冊だね。
インテリア・デザインを知る
大広保行 著|鹿島出版会
¥1,980(税込)
インテリアを初めて学ぶ学生、短大生、専門学校生に向けて、その職種・職能、関連資格などを簡潔に整理・解説した入門書。基礎知識、実例で見る設計、インテリアの販売、関連資格、基礎用語という並びで、付録には主要ショップやショールームのリスト、資格取得に役立つ推薦本も収録。業界の入り口を一枚で見渡せる軽さが持ち味。
こんな人におすすめ
インテリアの世界に進みたいけれど、どんな仕事があるのか分からない学生。資格の全体像を先に知りたい人、業界の用語を最初に押さえたい人に。
良い点
- 業界の全体像が早く掴める
- 用語と資格を整理
- 付録のリストが実用的
気になる点
- 内容は基礎的
- 発行年が古い
- 図版は多くない
出版社
鹿島出版会
発売日
2003年10月30日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
私、就職のことを考え始めたんですけど、インテリアの仕事って名前がいろいろあって、何が違うのか全然わからなくて。
佐藤メバル
その入口にぴったりの本だよ。第1章が「インテリア・デザインとその職能・職種」で、どんな仕事があるのかを簡潔に整理している。
そのうえで基礎知識、実例で見る設計、販売、関連資格、基礎用語と続く。業界の地図を最初に一枚もらうような使い方ができる。
橘ナナミ
資格の推薦本まで載っているんですね。それは助かります。
佐藤メバル
付録には主要なインテリアショップやショールームのリストもある。薄い本だからこそ、まず全体を眺めて、自分がどこに進みたいかを考える出発点になるよ。
全部を覚えるというより、分からない言葉を引く辞書代わりにも使えるね。
暮らしの空間デザイン手帖 改訂版
森清敏 著|エクスナレッジ
¥2,420(税込)
町並みに対する建ち方から細部まで、論理的な思考に基づいて考え抜かれた住宅を、図版と写真で解き明かす。2015年刊行の同書の改訂版で、改訂箇所は70%以上に及び、コロナ禍以降の住まい方の変化にも多くのページを割く。敷地・街・居場所・アカリ・間取り・細部という順で、住まいを言葉で考えられる。
こんな人におすすめ
家づくりを具体的に考え始めた人、建築設計を志す初学者からベテランまで。土地や街との関係から間取り、光の扱いまで順に考えたいときに。猫の居場所という視点が気になる人にも。
良い点
- 改訂率70%以上
- 写真と図版が豊富
- 街との関係から説く
気になる点
- 専門的な記述もある
- 集合住宅の話は少なめ
- 価格はやや高め
出版社
エクスナレッジ
発売日
2021年12月22日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「家は街との間が大事」って章題が気になります。家の中の話だと思っていたので。
佐藤メバル
そこから始まるのがこの本の面白さ。序章で「イマ」の「ニッポン」に建てるということに触れ、敷地のソトに価値がある、土地に耳を澄ませば、家は街との間が大事、と続く。
建ち方から細部まで論理で解く姿勢が一貫しているんだ。
橘ナナミ
改訂版なんですね。前と何が変わったんでしょう。
佐藤メバル
2015年刊行の同書の改訂版で、改訂箇所は70%以上。コロナ禍以降の住まい方の変化にも多くのページを割いている。
ネコもつ居場所、影をいざなうアカリ、使い勝手を織り込む間取り、上質な住まいに隠された細部と章が並ぶから、家づくりを考えている人にも設計を学ぶ人にも道しるべになるよ。
住まいのインテリアデザイン
牧野唯 著|朝倉書店
¥3,080(税込)
住まいのインテリアデザインの基礎的なテキスト。スタイルを紹介する「デザイン」、広さやかたち、家具と収納、設備、間取りと住まい方、集合住宅、安全で健康的な住まいを扱う「計画」、色彩と配色、採光と照明、材料の「演出」、リフォームや仕事と関連法規の「情報」、そして「表現」という段階で進む。計画から表現まで一本の流れで学べる。
こんな人におすすめ
住まいのインテリアを基礎から学びたい学生、独学で整理したい人。集合住宅の住まい方や安全で健康的な住まいに関心があるとき、プランを自分で表現してみたいときにも。
良い点
- 段階がわかりやすい
- 集合住宅も扱う
- リフォームの視点もある
気になる点
- 発行年が古い
- 図版は標準的
- 実例写真は少なめ
出版社
朝倉書店
発売日
2002年05月15日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「4つのステップ」って書いてありますけど、具体的にどう分かれているんですか?
佐藤メバル
まず「インテリアのデザイン」で事例とスタイルを見て、次に「インテリアの計画」で広さとかたち、家具と収納、設備、間取りと住まい方、集合住宅の住まい方、安全で健康的な住まいを扱う。
そして「演出」で色彩と配色、採光と照明、材料。「情報」でリフォームや仕事と関連法規。最後に自分で考えたプランを表現する「表現」が加わる。
橘ナナミ
集合住宅の住まい方が入っているのがいいですね。賃貸だと諦めがちなので。
佐藤メバル
そう、そこは大事な視点。持ち家の話だけで終わらない。計画から表現まで一本の流れになっているから、独学でも今どこを学んでいるのかを見失わずに進めるよ。
住まいとインテリア
インテリア産業協会 著|インテリア産業協会
¥3,080(税込)
インテリアの楽しさを知る「暮らしとインテリア」に続く位置づけの一冊で、インテリアの技術の基礎を学ぶことを重視して編集されている。技法と、その技法によって初めて可能になるデザインを同時に実際的に学ぶのが目的。暮らしからインテリアへ、住居のプラン、住宅のコーディネート、部屋別のコーディネート、表現技法という流れで手を動かしながら理解する構成。
こんな人におすすめ
インテリアの技術を基礎から順に学びたい人、授業や講座で学ぶ学生。プレゼンテーションボードの制作など、表現技法まで踏み込みたいときにも。
良い点
- 技法から入る構成
- 部屋別の演出を扱う
- 表現技法まで収録
気になる点
- 発行年が古い
- 図版の鮮度は高くない
- 価格は高め
出版社
インテリア産業協会
発売日
2001年03月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「技法により初めて可能となるデザインを同時に学ぶ」って、ちょっと回りくどい言い方に感じたんですが。
佐藤メバル
でもこれが誠実なんだよ。デザインだけ先に覚えても、技法を知らなければ実現できない。技法だけ覚えても、何のためか分からない。
だから配置や素材の技と、それが可能にするデザインを並べて学ぶ。暮らしから始まり、住居のプラン、住宅のコーディネート、部屋別のコーディネート、そして表現技法へと進む。
橘ナナミ
プレゼンテーション・ボードの制作まで入っているのが実践的ですね。
佐藤メバル
そう、そこまで含めて手を動かしながら理解するつくりになっている。前段に「暮らしとインテリア」があるシリーズなので、続きとして読むと流れがもっとはっきりするよ。
完全図解インテリアコーディネートテキスト
尾上孝一 著|井上書院
¥2,970(税込)
今日的な生活環境の変化を踏まえて、これからインテリアを学ぶ初学者に向け、コーディネート(調和させる)ための基本を図解本位でまとめた一冊。歴史、計画、家具と人間工学、デザイン要素、建築構造、構成、建築材料、環境工学、関連設備、関連法規、表現技法と、基礎科目を横断する。演習の手掛かりになる構成が特徴。
こんな人におすすめ
インテリア・コーディネート演習を学ぶ初心者、コーディネーターの業務とは何かを知りたい人。基礎科目を短い単位で確認したいときにも。
良い点
- 図解で分かりやすい
- 人間工学から法規まで
- 用語確認に向く
気になる点
- 発行年が古い
- 内容は基礎に限られる
- 写真は少なめ
出版社
井上書院
発売日
1998年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「コーディネート(調和させる)」って、わざわざ括弧で説明しているのが印象的です。
佐藤メバル
そこがこの本の立場で、コーディネートとは何かをまず押さえようとしている。インテリアと建築の歴史、計画、家具と人間工学、デザイン要素、建築構造、構成、建築材料、環境工学、関連設備、関連法規、表現技法と、基礎を図解本位で並べている。
橘ナナミ
人間工学から始まるところが、おしゃれの本とは違いますね。
佐藤メバル
そう、身体の寸法から家具を考える。演習で学んでいる人や、コーディネーターの業務とは何かを知りたい人に向けて、学習の手掛かりになるように作られている。
装飾の前に基本を固めたい人向けの一冊だよ。
やさしいインテリアコーディネート
宮後浩 著|学芸出版社
¥2,860(税込)
インテリアコーディネートを志す人がまず手にしたいテキスト。著者が業界で積み重ねた知識と講義経験を踏まえ、色彩の基礎からプレゼンまでを絞り込んで解説する。イメージスケール、カラーコーディネートの法則と手順、空間要素と物的要素、仕事の流れ、仕上げ材、ウィンドウトリートメント、家具の歴史と基本サイズ、キッチン、照明、部屋別レイアウト、そしてプレゼン。実践の方法まで無理なく届く構成。
こんな人におすすめ
インテリアコーディネートを学び始めた人、色彩から実践までを一冊で押さえたい人。リビングやダイニングなど部屋別のレイアウトのコツを知りたいときにも。
良い点
- 色彩と実践をつなぐ
- 部屋別レイアウトが具体的
- プレゼンまで収録
気になる点
- 内容を絞っている
- 図版は標準的
- 発行年はやや古い
出版社
学芸出版社
発売日
2008年07月20日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「やさしい」ってタイトル、初学者にはありがたいです。具体的に何がやさしいんでしょう。
佐藤メバル
まず色彩から入るのがやさしいところ。イメージスケール、色で感じるイメージ、カラーコーディネートの法則と手順と、感覚を言葉に置き換えてくれる。
そのうえで空間要素と物的要素、仕事の流れ、仕上げ材、ウィンドウトリートメント、家具の歴史と基本サイズ、キッチン、照明、部屋別のレイアウト集、そしてプレゼンへと進む。
橘ナナミ
リビング、ダイニング、ベッドルーム、子供部屋、書斎って分かれているのが使いやすそうですね。
佐藤メバル
そう、部屋ごとにレイアウトのコツが整理されているから、今まさに悩んでいる部屋から開ける。色彩の基礎からプレゼンまでを、著者の講義経験に基づいて絞り込んでいるので、最初の一冊として無理なく走り切れるよ。
53歳からのシンプルモダンな暮らし
Taji 著|CEメディアハウス
¥1,760(税込)
50代、ひとり暮らし。これまで「誰かのため」「何かのため」に頑張ってきた人が、これからは自分の思い通りに過ごす家で生きていく——Tajiさんの住まいのつくりかたと暮らし方を綴る。52歳から始めた家づくり、日当たりの悪い土地という条件、老後の家というテーマ、そしてシンプルで色を揃えた空間。実現したい暮らしから逆算する姿勢が全編にある。
こんな人におすすめ
50代以降の住まいを見直したい人、ひとり暮らしの家づくりを考えている人。シンプルモダンな空間で気分を上げたいとき、ものの多い実家との付き合い方に悩むときにも。
良い点
- 実体験に基づいている
- 条件の整理が具体的
- 暮らし方から語る
気になる点
- 年代が限られる
- 写真は多くない
- 間取りの詳細は控えめ
出版社
CEメディアハウス
発売日
2025年08月29日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「53歳からの」って、私にはまだ遠いテーマです。でも「誰かのため」に頑張ってきた、という一文には、ちょっとドキッとしました。
佐藤メバル
その一文がこの本の軸だね。52歳から始める家づくり、人生最後のマイホームだから「老後の家」は絶対にはずせないワード。
日当たりが悪く寒いという土地の条件も隠さず書いて、そこから「寒くない家」というサブテーマを立てている。
実現したい暮らしから逆算する姿勢が全編にあるよ。
橘ナナミ
母屋にものが多くて、テイストの合わないものが食器棚の上にひしめいている、という描写が妙にリアルでした。
佐藤メバル
そこから「おしゃれな暮らし」の定義を自分で書き出していく。基本はシンプルで色を揃えた空間、そこにいるだけで気分が上がる——と。
若い人にも、これから家をどう整えたいかを考えるヒントになるんじゃないかな。
行正り香のインテリア 心地よく暮らすためのルールとアイデア
行正り香 著|講談社
¥1,760(税込)
人気料理研究家、行正り香さんによる初のインテリアブック。自宅とスタジオを初公開し、家具やライト、絵画、デコレーションを一挙に紹介する。家全体のリフォームから、コーナーづくり、家具の選びかた、ライティングのコツまで、アイデア溢れるルールをPART1〜7で整理。スタイルを決めるところから始まる構成がとにかく親切。
こんな人におすすめ
インテリアの教科書は重いと感じる人、暮らしを楽しむ視点から部屋を見直したい人。窓の使い方や飾り方、テーブルコーディネートのヒントが欲しいときにも。
良い点
- 実例が具体的
- 窓や照明の視点がある
- 料理家ならではの生活感
気になる点
- 好みが分かれる
- 写真集寄りの面もある
- 総論の深掘りは少なめ
出版社
講談社
発売日
2013年03月15日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
料理研究家の方がインテリアの本を? ちょっと意外でした。
佐藤メバル
それが自然につながるんだ。暮らしを楽しくするヒントが詰まった家とスタジオを初公開していて、家具やライト、絵画、デコレーションが一挙に見られる。
PART1は「スタイルを決める〜家具のそろえかた」、PART2は「大きな面積から考える〜壁と床、キーカラーを決める」。
順番に決めていけば迷わないようになっている。
橘ナナミ
「窓を効果的に使う〜額縁として考える」というのが気になります。
佐藤メバル
いいところに気づいたね。窓を額縁として捉える発想はこの本ならでは。ライティングも「何を照らしてどこに陰をつくるか」と、陰の側から考えている。
キッチン・バス・トイレをひとつの部屋として見る視点もあって、暮らしの発想でインテリアを組み立てられる一冊だよ。
フィンランドのアパルトマン
ジュウ・ドゥ・ポゥム 著|ジュウ・ドゥ・ポゥム
¥1,980(税込)
北欧デザインの魅力が詰まったフィンランドの暮らしを、ヘルシンキのアーティスト16人の住まいを通して紹介する。ひとり暮らし、カップル、子どもやペットと一緒に——それぞれの暮らしの形を楽しむ姿が並び、くつろぎの時間がお気に入りに囲まれた空間から生まれることを教えてくれる。住まい手の名前と暮らしぶりが具体的なのが類書との違い。
こんな人におすすめ
北欧の暮らしに憧れる人、ひとり暮らしやカップルの部屋づくりの参考を探している人。家具の写真集ではなく、暮らしの形そのものを見たいときに。
良い点
- 16人の実例を収録
- 暮らしの形が多様
- 写真中心で読みやすい
気になる点
- 文章は少なめ
- 日本の間取りへの応用が要る
- 発行年は古い
出版社
ジュウ・ドゥ・ポゥム
発売日
2011年09月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「アパルトマン」って、集合住宅のことですよね。ひとり暮らしの実例もあるんでしょうか。
佐藤メバル
あるよ。ヘルシンキのアーティスト16人を紹介していて、ひとり暮らし、カップルで、子どもやペットと一緒に、それぞれの暮らしの形を楽しんでいる。
くつろぎの時間は、お気に入りに囲まれた空間から——というのがこの本の一貫したメッセージだね。住まい手の名前と暮らしぶりが具体的なのがいい。
橘ナナミ
広さは日本と比べてどうなんでしょう。そこが気になります。
佐藤メバル
そこは間取りや面積をそのまま持ち込むというより、ものの選び方や置き方を持ち帰る読み方になる。同じ北欧でも家具の並べ方が家ごとに違っていて、暮らし方の分だけ部屋があるのが見えてくるよ。
照明と家具からはじめる 北欧インテリア
行正り香 著|講談社
¥1,980(税込)
元デンマーク親善大使で北欧インテリアの第一人者による一冊。天井照明はいらないのか、暮らしにぬくもりを生む照明術とは何か、名作家具と名作照明の見どころ、日本の家になじむ「Japandi」、家具を消耗品にしないためのショップの回り方までを実例で解き明かす。照明と家具という2点から北欧の暮らしの理由に迫るのが特徴。
こんな人におすすめ
北欧インテリアをこれから揃えたい人、照明の選び方で悩んでいる人。ウェグナーやケアホルムといった名作家具の背景を知りたいとき、日本の住まいに取り入れる方法を探したいときにも。
良い点
- 照明の視点が濃い
- 名作家具の解説がある
- Japandiの実践に触れる
気になる点
- 北欧にテーマが限定
- 情報量は多め
- 実例の好みは分かれる
出版社
講談社
発売日
2026年04月15日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「天井照明はいらない?」って、えっ、と思いました。照明って部屋の中心じゃないんですか?
佐藤メバル
そこがこの本の入口。暮らしにぬくもりを生む照明術とは何か、という問いから始まる。北欧の国の幸福度が高い理由と、インテリアが素敵な理由は同じ——日々の暮らしを何よりも大切にしていて、ぬくもりのある照明に落ち着ける家具がある、という見立てなんだ。
橘ナナミ
家具の話も気になります。「自分価値で見つける」ってどういうことでしょう。
佐藤メバル
「どんな暮らしがしたいのか」という視点で選ぶ、ということだね。ウェグナー、ケアホルム、レ・クリントといった名作家具を知りながら、家具を消耗品にしないためのショップの回り方まで書かれている。
日本の家になじむJapandiの話もあって、照明と家具の2点から北欧の暮らしに近づけるよ。
家具・インテリア・建築のデザイン基礎
鈴木敏彦 著|彰国社
¥2,970(税込)
アルネ・ヤコブセンのトータルデザインを題材に、プロダクトから空間の図法までを串刺しで学ぶデザイン入門書。アントチェアとウォータージャグで家具・プロダクトの図法、SASロイヤルホテルROOM606でインテリアデザインの図法、「未来の家」で建築の図法を扱い、最後にはショートトリップも。ひとりのデザイナーを軸に図法を貫く構成が独特。
こんな人におすすめ
図面や図法を基礎から身につけたい学生、デザインを学び直したい実務者。家具・インテリア・建築を別々ではなくつなげて理解したいとき、模型づくりから入りたい人にも。
良い点
- 対象を絞った図法解説
- 家具から建築まで一貫
- 模型づくりも収録
気になる点
- ヤコブセン中心で範囲が限定
- 図法の本なので硬い
- 写真集ではない
出版社
彰国社
発売日
2012年05月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
アントチェアとウォータージャグで図法を学ぶ、って面白いですね。ひとつの椅子から建築まで行くんですか。
佐藤メバル
そこがこの本の狙い。はじめにヤコブセンのトータルデザインが何をめざしたかを押さえ、1章でアントチェアとウォータージャグを題材にプロダクトの図法、2章でSASロイヤルホテルROOM606を題材にインテリアの図法、3章で「未来の家」を題材に建築の図法を学ぶ。
ひとりのデザイナーを軸に図法を串刺しで貫く構成なんだ。
橘ナナミ
模型をつくるところも入っているんですね。手を動かすのが苦手でも大丈夫でしょうか。
佐藤メバル
形を捉えるところから始まるから、むしろ手を動かすほうが理解は早い。最後にはヤコブセンをめぐるショートトリップも用意されていて、図法の練習が人物の物語とつながる。
家具・インテリア・建築を別々の科目として覚えたくない人に向く一冊だよ。
「クリエーターの家」から学ぶインテリアの秘訣idea 169
トーソー
¥1,980(税込)
イラストレーター、デザイナー、エッセイストなど感性豊かなクリエーター14人の住まいを訪ね、169のアイデアを紹介する。カラーコーディネート、雑貨の飾り方、家具の配置、照明の演出と、真似できるヒントが項目として並ぶので、写真を見るだけでも、自分の部屋に一つ持ち帰るだけでも使える。見て楽しい、すぐ役立つ構成が持ち味。
こんな人におすすめ
実際の部屋から具体的なアイデアを拾いたい人、雑貨や絵をどう飾るかで悩んでいる人。短時間でヒントを一つ欲しいとき、クリエーターの仕事場兼住まいを覗きたいときにも。
良い点
- アイデア数が豊富
- 飾り方の具体例がある
- 写真中心で読みやすい
気になる点
- 発行年が古い
- 住まいの広さは限定的
- 体系的な理論は少ない
出版社
トーソー
発売日
2008年09月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「14人の実例、169のアイデア」って、数でいうとすごい量ですね。全部読めるんでしょうか。
佐藤メバル
読み切る必要はないんだよ。カラーコーディネート、雑貨の飾り方、家具の配置、照明の演出と項目が分かれているから、今の悩みに近いところから拾えばいい。
イラストレーター、デザイナー、エッセイストといった感性で仕事をする人たちの家を見ていると、正解を探すより遊び方を見ている感覚になる。
橘ナナミ
少し前の本みたいですけど、今でも参考になりますか?
佐藤メバル
装飾の流行は変わっても、ものをどう置くか、どう見せるかという工夫は残る。図面から入る本ではなく、暮らしの実例から入る本として、手元に置いて眺めるのに向いているよ。
「モダン」の系譜で読む——デザイン史・建築史と実例集の位置づけ
橘ナナミ
選び方は分かってきました。でもデザイン史の本って、どれがどの位置にあるのか分からなくなります。
佐藤メバル
系譜で並べると見通しがよくなる。いちばん大きな地図が『モダンファニチャーヒストリー』で、18世紀半ばにイギリスで起きた産業革命を発端に、ドイツ、アメリカ、イタリア、スカンジナビア、日本と5つの章で語る。巻末には人名索引と家具名・建築名・芸術運動等索引が付いているから、辞書的に引くこともできる。読み物として一気に読めて、資料としても使える欲張りな作りだ。日本だけを追うなら『日本インテリアデザイン史』。戦前の明治・大正期の社会とライフスタイルの変化から、インテリアデザインが花開く1960〜80年代までのおよそ一世紀を、通史として書き記す試みになっている。海外を大づかみにしてから入ると、戦後の住宅や家具の話が立体的に見えてくるよ。
橘ナナミ
実例集は、日本のものと海外のもの、どっちを見ればいいんでしょう?
佐藤メバル
両方あると強い。海外なら『フィンランドのアパルトマン』(ジュウ・ドゥ・ポゥム)が、ヘルシンキのアーティスト16人の住まいを、ひとり暮らし、カップル、子どもやペットと一緒に、という暮らしの形ごとに紹介している。国内なら『行正り香のインテリア 心地よく暮らすためのルールとアイデア』(講談社)が、スタイルの決め方、壁と床、間取り、ライティング、窓の使い方、飾り方という順番で家全体を組み立てる手順を示す。『「クリエーターの家」から学ぶインテリアの秘訣idea 169』(トーソー)は14人の実例と169のアイデアで、カラーコーディネートや雑貨の飾り方、家具の配置、照明の演出を細かく拾える。
橘ナナミ
実例集を眺めるだけでも、学びになるものですか?
佐藤メバル
なるよ。『モダンリビング』(ハースト婦人画報社)に登場する住まい手は、口をそろえてこう語る。
「自分が美しい、心地よいと思ったことを実践しているだけ」
橘ナナミ
センスじゃなくて、基準の話なんですね。
佐藤メバル
そう。基準を自分で持っているかどうか。本を読むのは、その基準を育てる作業なんだ。照明ひとつ、家具ひとつの選び方にも、由来と理由がついてくる。
洋書・原典と国内定番書の比較、そして要素別の専門書
橘ナナミ
洋書や翻訳書という選択肢も、やっぱりあるんですか?
佐藤メバル
ある。ただ順番がある。洋書や原典は図版の質と情報量で圧倒的なものがあるけれど、国内の定番書で「何を見るべきか」という目を先に作っておかないと、見た目のかっこよさで終わってしまう。日本語の教科書で語彙を仕入れてから原典に触れると得られるものが段違いになるし、逆に原典を見てから「これは何という様式なのか」を教科書で確認しにいく順番でもいい。行き来するのが前提だと考えてほしい。
橘ナナミ
照明だけ、色彩だけ、素材だけ、みたいに絞った本はありますか?
佐藤メバル
ある。『実践につながる インテリアデザインの基本』は章が細かく、室内環境と設備、色彩理論とインテリアデザインへの活用、内装・造作・開口部、マテリアル、エレメント・装備と分かれているから、必要な章だけ拾い読みできる。照明なら『やさしいインテリアコーディネート』(宮後浩/学芸出版社)に照明の種類と照明範囲の目安、光源の違い、電球の種類がまとまっていて、家具と人間工学や基本サイズ、レイアウト集も付いている。迷ったときの索引として便利だ。
橘ナナミ
色や素材そのものを深く知りたいときは?
佐藤メバル
『住まいのインテリアデザイン』は「デザイン」「計画」「演出」「情報」という4つのステップで整理していて、演出の章に色彩と配色、採光と照明、インテリアの材料が並ぶ。『住まいとインテリア』(インテリア産業協会)は、インテリアの技法と、その技法によって初めて可能になるデザインを同時に学ぶ構成になっている。理屈と手を動かすことを往復するタイプの本だね。
買って失敗しないための予算・入手・版の見分け方と、最新動向
橘ナナミ
名作椅子って、コピー品のようなものも出回っていると聞いたことがあって……。
佐藤メバル
そこは知識が身を守る分野だ。形が似た製品は数多く出ているから、欲しい椅子が決まったら、その椅子がどの時代・どのデザイナーの系譜にあるのかを本で確かめておく。『モダンファニチャーヒストリー』のように「誰が、いつ、何のために設計したか」が書かれている本を一冊持っておくと判断の軸ができる。流行の形ではなく、由来から選ぶ。これは読書の実利でもある。
橘ナナミ
絶版や古書、予算のことも気になります。値を張る本は勇気が要るので……。
佐藤メバル
だからこそ「今買える情報」を確かめてほしい。定番の教科書は改訂版が出ることがあるし、事典系は値段が高くても長く引ける。逆に、まず実例集や『インテリア・デザインを知る』のような入門で職種・職能・関連資格の全体像を掴んでから、資料性の高い本に進む順番が安全だ。後者には主要インテリアショップやショールームのリスト、資格取得に役立つ推薦本の付録も付いている。
橘ナナミ
最新の動向は、やっぱり新刊を見るのが早いですか?
佐藤メバル
新刊は強い。『照明と家具からはじめる 北欧インテリア』(行正り香/講談社)は、北欧で人気の「Japandi(ジャパンディ)」を、日本の家になじむ形として紹介している。天井照明はいらないのか、という照明術から、ウェグナー、ケアホルム、レ・クリントといった名作家具・名作照明、ヒュッゲするという時間の使い方まで扱う。少ない照明で陰を楽しむ、家具を消耗品にしないという2020年代の関心が詰まっている。
橘ナナミ
年齢や暮らしの変化に寄り添う本もあるんですね。
佐藤メバル
『53歳からのシンプルモダンな暮らし』は、50代・ひとり暮らしの著者が「これからは自分の思い通りに過ごす家」をテーマに、家づくりと暮らし方を綴った本だ。「基本はシンプルで色を揃えた空間」という理想と、日当たりや寒さといった現実の条件に向き合いながら進めていく過程が語られる。片付けや収納の悩みを、モダンな空間づくりという文脈で捉え直せる一冊だ。
よくある質問
インテリア初心者におすすめの本は?
橘ナナミ
インテリア初心者におすすめの本はについて教えてください。
佐藤メバル
まずは写真と図解が中心の一冊から始めるのがおすすめです。『インテリアの解剖図鑑』は、カフェ風・ホテル風・北欧風・西海岸風などスタイル別に、内装材や仕上げ、家具、照明までを図解で解説していて、名前からイメージを掴めます。『カラフル&モダンポップ 海外みたいにセンスのある部屋のつくり方』のように、考え方の手順を示してくれる本も初心者向きです。
モダンインテリアを理論から学べる本は?
橘ナナミ
モダンインテリアを理論から学べる本はについて教えてください。
佐藤メバル
『インテリアデザインが生まれたとき』が読みやすい入口です。「インテリアデザイン」という言葉が定着していなかった戦後から、60年代以降にアートとデザインが衝突しながらインテリアデザインが興隆していく過程を俯瞰します。骨格から学ぶなら『実践につながる インテリアデザインの基本』や『住まいのインテリアデザイン』が、計画・演出・材料まで4つのステップで整理しています。
センスがなくても部屋をおしゃれにできる本はある?
橘ナナミ
センスがなくても部屋をおしゃれにできる本はあるについて教えてください。
佐藤メバル
あります。『カラフル&モダンポップ 海外みたいにセンスのある部屋のつくり方』は、連想ゲームで考える、質感と色合いで分類する、柄×柄で遊ぶ、といった発想を手順として紹介しています。『行正り香のインテリア 心地よく暮らすためのルールとアイデア』も、スタイルを決める、大きな面積から考える、間取りを見直すという順番で、感覚に頼らず組み立てる方法を示してくれます。
名作椅子・名作家具がわかる本は?
橘ナナミ
名作椅子・名作家具がわかる本はについて教えてください。
佐藤メバル
世界を横断して系譜を描くなら『モダンファニチャーヒストリー』です。トーネット、コルビュジエ、イームズ、ウェグナーから、岡本太郎や倉俣史朗まで、名作誕生の裏側を国ごとの章立てで追えます。ひとりの建築家を深く知るなら『アルヴァ・アアルトのインテリア』が、椅子・木製家具・照明・ガラス器・テキスタイルの120作品を500点以上の写真とスケッチ、図面で紹介しています。
Kindle UnlimitedやPrime Readingで読めるインテリア本は?
橘ナナミ
Kindle UnlimitedやPrime Readingで読めるインテリア本はについて教えてください。
佐藤メバル
配信状況は時期によって変わるため、当記事で断定はできません。購入前に各サービスの検索窓で書名を入れて確認するのが確実です。まず読み放題で当たりを探し、気に入ったら紙で買い直すという往復が、失敗の少ない使い方だと思います。
インテリアコーディネーター資格に役立つ本は?
橘ナナミ
インテリアコーディネーター資格に役立つ本はについて教えてください。
佐藤メバル
『超図解で全部わかる インテリアデザイン入門【増補改訂版】』は、色彩計画・照明計画・寸法とモジュール・構造と仕上げ・材料・法規をオールカラーの図版で体系的に押さえられます。『やさしいインテリアコーディネート』や『実践につながる インテリアデザインの基本』も基礎学習に向き、『インテリア・デザインを知る』は関連資格や職種を簡潔に整理してくれます。
モダンインテリアの実例写真が多い本は?
橘ナナミ
モダンインテリアの実例写真が多い本はについて教えてください。
佐藤メバル
誌面の力を借りるなら『モダンリビング』が、自分らしいインテリアの実例、建築とインテリアが融合した事例、アートとインテリアの愉しみ方までを写真で見せてくれます。住まいの形ごとに眺めたいなら『フィンランドのアパルトマン』、作品単位で資料的に見たいなら『アルヴァ・アアルトのインテリア』が向いています。
電子書籍と紙の本、どちらで買うのがおすすめ?
橘ナナミ
電子書籍と紙の本、どちらで買うのがおすすめについて教えてください。
佐藤メバル
色や図版の大きさが理解の鍵になる本は紙をすすめます。写真や図面が主体の資料、色彩計画や材料を扱う教科書は、色再現と紙面の広さがそのまま理解に直結するからです。逆に、文字を追うデザイン史・理論書や、持ち歩いて読み返したいハウツーは電子が便利で、検索できるのも大きな利点です。
まとめ
橘ナナミ
今日のお話、かなり頭が整理されました。でも最後にひとつ。「最初の一冊」を選ぶ基準って、結局なんなんでしょう?
佐藤メバル
ひとつだけ挙げるなら、「その本を読んだあと、自分の部屋のどこを見たくなるか」かな。色の本なら壁、照明の本ならランプ、歴史の本なら椅子。読み終えて視点がひとつ増えていれば、その本はもう仕事をしている。
橘ナナミ
なるほど……。私、今の部屋にランプがひとつもなくて、天井の照明だけで過ごしてるんです。それ、たぶんモダンとか以前の問題でした。
佐藤メバル
いい気づきだと思う。実際、照明の本を一冊読むだけで部屋の見え方はかなり変わる。書籍は、家具を買う前のいちばん安い投資だよ。
橘ナナミ
安い投資……確かに。椅子をひとつ買うお金で、本は何冊も買えますもんね。
佐藤メバル
そう。しかも本は、家具を買い替えたくなったときに自分の目を連れて行ってくれる。モダンインテリアの勉強は、家具を並べる作業じゃなくて、どの時代の誰の考え方に共感するかを選ぶ作業なんだ。読み進めた本は、そのまま自分の好みの年表になっていく。まずは一行目を書きにいくつもりで、一冊選んでみるといいよ。
