警察官小説本のおすすめ人気ランキング25選【2026年版】

監修

佐藤メバル

佐藤メバル

@shelfy_mebaru

編集長。あらゆるジャンルの本を年間数百冊読み込む本のプロ。投資・経営から小説・実用書・絵本まで、良書と読者の相性を見抜く。

橘ナナミ

橘ナナミ

@medias_nanami

編集部の新人インターン。22歳の大学院生で、メディア論を研究中。「それ気になります!」が口癖の天然キャラ。読者の素朴な疑問を代弁する役割で、各メディアの専門家にいろんなジャンルの素朴な質問をぶつけていく。

最終更新: 2026年8月

橘ナナミ

橘ナナミ

警察小説って、種類がありすぎて何を読めばいいか悩みます。とくに「警察官」と「刑事」の違いもよくわかっていなくて。

佐藤メバル

佐藤メバル

いい質問だね。警察小説は、警察組織に所属する人々を主人公に、事件解決と組織の力学を描く物語。刑事小説はその一部で、捜査一課の刑事が活躍するタイプを指すことが多いんだ。組織の論理や上下関係を描くかどうかで、ずいぶん印象が変わるよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

なるほど。じゃあ、キャリアとかノンキャリアとか、階級を知らないと難しいですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

知っていると二倍楽しめる。キャリアは国家公務員試験で入ったエリート、ノンキャリアは現場叩き上げ。階級も警部補、警部、警視と上がっていく。でも、最初から暗記する必要はない。読んでいるうちに自然と覚えられる。

橘ナナミ

橘ナナミ

それなら安心しました。では、どういう軸で選べばいいんでしょう?

警察官小説本の選び方

警察官のどの仕事に興味があるか

佐藤メバル

佐藤メバル

最初の軸は「どの部署が気になるか」。刑事の心理が知りたければ誉田哲也の姫川玲子シリーズ、公安の冷たい空気なら麻生幾の『外事警察』、マル暴のど真ん中なら柚月裕子の『孤狼の血』。自分がなりたい警察官を想像して選ぶと入りやすい。

橘ナナミ

橘ナナミ

なるほど。私は刑事もいいけど、鑑識や分析班にも興味があります。

佐藤メバル

佐藤メバル

それなら麻見和史の「警視庁殺人分析班」がおすすめ。プロファイリング的な推理と組織描写が両方楽しめる。

物語の密度で選ぶ

橘ナナミ

橘ナナミ

一話完結がいいか、長編がいいかでも変わりますか?

佐藤メバル

佐藤メバル

そうだね。短い時間で読むなら松嶋智左の『女署長の一番長い日』のような連作短編が読みやすい。じっくり重厚な人間ドラマがいいなら『孤狼の血』のような長編を。

重視したい魅力で選ぶ

橘ナナミ

橘ナナミ

組織のリアリティとアクション、どっちを優先すればいいですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

リアリティなら水村舟の『県警の守護神』は警察官を守る訟務係という珍しい視点。アクション派は月村了衛の『機龍警察』が近未来装備でぶっ飛んでる。社会派なら青木俊の『潔白』で冤罪と検察の攻防を描く選択肢もあるよ。

映像化作品から入るか

橘ナナミ

橘ナナミ

ドラマを先に見た作品もあります。

佐藤メバル

佐藤メバル

映像化がきっかけなら『外事警察』はドラマの原作になった小説。映像では省略された内面描写や捜査の細部が小説にはあるので、原作と見比べるとまた面白い。

時代背景で選ぶ

橘ナナミ

橘ナナミ

昔の警察と今の警察、どちらが読みやすいですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

現代志向なら設定が新しいものを。昭和の空気を味わうなら『孤狼の血』は昭和63年広島が舞台だし、藤原審爾の『新宿警察』は警察小説の原点といわれる時代もの。好みで分かれるね。

国内・海外のどちらを読みたいか

橘ナナミ

橘ナナミ

海外作品も視野に入れるなら?

佐藤メバル

佐藤メバル

本ランキングは国内作が中心だけど、海外の警察小説も魅力。マイクル・コナリー、ヘニング・マンケル、エド・マクベインは押さえておきたい作家。日本の警察小説に慣れてから読むと文化の違いも楽しめる。

警察官小説本をひと目で比較

橘ナナミ

橘ナナミ

えっ、25冊もあるんですか!?まずどう見ればいいんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

焦らず焦らず(笑)。まずはこの一覧で全体像を眺めてみよう。価格・著者・対象読者をまとめて見られるから、自分に近そうなのが分かるはず

#画像名称おすすめ対象価格一言
1
遠火 警視庁強行犯係・樋口顕 (幻冬舎文庫 こ 7-10)
遠火 警視庁強行犯係・樋口顕 (幻冬舎文庫 こ 7-10)今野敏の作品が初めての人や、派手な展開より刑事の人間性を味わいたい人。通勤・通学の合間にじっくり読みたい時にも。樋口顕の過去作を読んでいる人にはシリーズの深みを再確認できる。¥6渋い刑事の人情捜査
2
孤狼の血 (角川文庫)
孤狼の血 (角川文庫)ハードボイルド小説が好きな人、悪徳警官ものに興味がある人、映画化もされた話題作を原作で読みたい人。柚月裕子の他の警察小説を楽しんだ人にも。¥1,144悪徳刑事の仁義なき戦い
3
マリスアングル 警部補 姫川玲子 (光文社文庫)
マリスアングル 警部補 姫川玲子 (光文社文庫)姫川玲子シリーズが好きな人、新しくシリーズを始めたい人、刑事もののバディものや女性刑事の活躍が読みたい人。-累計540万部の大人気シリーズ最新刊
4
笑う警官(新装版)道警シリーズ (ハルキ文庫)
笑う警官(新装版)道警シリーズ (ハルキ文庫)警察小説の王道を読みたい人、組織に翻弄される刑事たちの人間ドラマが好きな人、佐々木譲の作品をまだ読んだことがない人に。-警察小説の金字塔シリーズ開幕
5
226. 孤狼 刑事 鳴沢了 堂場 瞬一 警察小説 本 文庫
226. 孤狼 刑事 鳴沢了 堂場 瞬一 警察小説 本 文庫鳴沢了シリーズが好きな人や、まだ読んだことがない人。孤独な刑事の生き様に共感したい人、現実の警察捜査に興味がある人。-孤高の刑事が挑むシリーズ

警察官小説本のおすすめ人気ランキング

橘ナナミ

橘ナナミ

一覧だけだとピンと来ないので...1冊ずつ詳しく教えてください!

佐藤メバル

佐藤メバル

よし、それじゃあ1位から順に1冊ずつ解説していこう。各冊どんな人に向いてるかも合わせて話すから、自分に合いそうなのを見つけてほしい

遠火 警視庁強行犯係・樋口顕 (幻冬舎文庫 こ 7-10)
1

遠火 警視庁強行犯係・樋口顕 (幻冬舎文庫 こ 7-10)

今野敏|幻冬舎

¥6(税込)

4.8

『遠火』は、今野敏が描く警視庁強行犯係・樋口顕シリーズの一冊。派手なアクションよりも、地道な聞き込みと人間関係の機微で事件を解く、渋くて骨太な警察小説だ。樋口という刑事の不器用なまでの誠実さが、読み終わった後にじんわりと残る。シリーズの中でも特に印象的な一冊で、静かな炎のような熱さを感じたい読者に。

こんな人におすすめ

今野敏の作品が初めての人や、派手な展開より刑事の人間性を味わいたい人。通勤・通学の合間にじっくり読みたい時にも。樋口顕の過去作を読んでいる人にはシリーズの深みを再確認できる。

良い点

  • 渋くて誠実な主人公
  • 地道な捜査描写が読み応え十分
  • シリーズ読み始めに最適

気になる点

  • 派手なアクションは少ない
  • 展開が静かで人を選ぶ
  • 価格情報が不明

出版社

幻冬舎

発売日

2025年11月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

佐藤さん、この『遠火』って帯に「警視庁強行犯係・樋口顕」とありますけど、シリーズものなんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

そうだね。今野敏さんの代表作のひとつで、樋口顕という刑事が主人公のシリーズなんだ。彼は決して派手なタイプじゃないんだけど、人の話をじっくり聞いて、小さな違和感を大事にする刑事なんだよね。

この『遠火』も、そんな樋口のスタイルがよく出ている一冊だよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

なるほど。どちらかというと、ドンパチやるより地道な印象ですね。でも、そこが逆にリアルで魅力的に感じます。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう。現実の捜査って、地道な積み重ねの連続だからね。派手なアクションがない分、登場人物の心情や人間関係が丁寧に描かれていて、読んだ後にじんわり余韻が残るんだ。

今野さんの作品に初めて触れる人にも、おすすめしやすい一冊だよ。

孤狼の血 (角川文庫)
2

孤狼の血 (角川文庫)

柚月裕子|KADOKAWA

¥1,144(税込)

4.7

『孤狼の血』は、日本推理作家協会賞受賞作。昭和63年の広島を舞台に、ヤクザとの癒着を噂されるマル暴刑事・大上と、新人刑事・日岡の姿を描く。常識外れの捜査を続ける大上の破天荒さは、正統派ハードボイルドの醍醐味。しかしその裏に隠された真の意図が明かされる時、正義の意味が揺らぐ。柚月裕子の緻密な構成と卓抜したリアリティが光る、警察小説の傑作だ。

こんな人におすすめ

ハードボイルド小説が好きな人、悪徳警官ものに興味がある人、映画化もされた話題作を原作で読みたい人。柚月裕子の他の警察小説を楽しんだ人にも。

良い点

  • 受賞歴のある傑作
  • 先が読めない展開
  • 悪役の魅力がすごい

気になる点

  • 暴力描写が激しい
  • 感情移入が難しい部分もある
  • 登場人物が多い

出版社

KADOKAWA

発売日

2017年8月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

帯に「日本推理作家協会賞受賞」って書いてあって、しかも「悪徳警官小説」とあります。ちょっと衝撃的です。

佐藤メバル

佐藤メバル

そうだね。この作品の主役は、ヤクザと癒着している噂のある刑事・大上。新人の日岡がその大上と組むところから物語が始まるんだ。

大上は違法行為もいとわない強引な刑事で、読んでいるこっちも「本当にこいつは味方なのか?」って悩むほど。

橘ナナミ

橘ナナミ

ええ、それって主人公が悪者みたいで、どこに落ち着くのか気になります。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこが見どころなんだ。暴力団同士の抗争を食い止めるために大上が打つ秘策は、思いもよらないもの。正義って何なのか、信じるべきは誰なのかを、読者も日岡と一緒に問い直すことになる。

柚月さんの筆致は本当に力強くて、文庫化されたのも納得の一冊だよ。

マリスアングル 警部補 姫川玲子 (光文社文庫)
3

マリスアングル 警部補 姫川玲子 (光文社文庫)

誉田哲也|光文社

4.6

『マリスアングル』は、累計540万部を突破する姫川玲子シリーズの第十作。民家で見つかった男性の死体、証拠は徹底的に隠滅されていた。そこに班の新入りでベテランの久江が加わり、新布陣で難事件に挑む。玲子の鋭い勘と、久江の心に寄り添う聞き込みが交差し、意外な人物が浮かび上がる。シリーズを読んできたファンも、新しく始める人も楽しめる一冊。

こんな人におすすめ

姫川玲子シリーズが好きな人、新しくシリーズを始めたい人、刑事もののバディものや女性刑事の活躍が読みたい人。

良い点

  • シリーズ累計540万部
  • 新キャラの魚住久江が新鮮
  • 文庫で入手しやすい

気になる点

  • シリーズ前提の要素あり
  • 価格情報が不明

出版社

光文社

発売日

2026年8月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

シリーズ第十作なんですね。今から読んでも大丈夫ですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

大丈夫だよ。もちろんシリーズを通して読んでもいいけど、この作品から入っても話は追えるようになっている。

むしろ新しく班に加わった魚住久江というベテラン刑事が、玲子とは違うやり方で捜査に迫るから、そこが新鮮に感じられると思う。

橘ナナミ

橘ナナミ

なるほど。玲子はカンが鋭い刑事で、久江は聞き込み上手って感じなんですね。二人のやり方の違いが面白そうです。

佐藤メバル

佐藤メバル

そうそう。それにこのシリーズの魅力は、玲子の人間くささやチームの絆でもあるんだ。新メンバーが入ることで、従来の関係性がどう変わるかも見どころだよ。

話題のシリーズだけあって、ぐいぐい引き込まれるはず。

笑う警官(新装版)道警シリーズ (ハルキ文庫)
4

笑う警官(新装版)道警シリーズ (ハルキ文庫)

佐々木譲|角川春樹事務所

4.4

『笑う警官』は、佐々木譲が放つ大ベストセラー「道警シリーズ」の第一弾。札幌のアパートで見つかった女性警察官の変死体。容疑者は交際相手の同僚で、なんと射殺命令まで出てしまう。所轄署の佐伯警部補は、かつておとり捜査で組んだ津久井の潔白を証明するため、極秘裏に独自捜査を始める。警察組織の論理に翻弄される刑事たちの姿を描いた金字塔的警察小説の新装版だ。

こんな人におすすめ

警察小説の王道を読みたい人、組織に翻弄される刑事たちの人間ドラマが好きな人、佐々木譲の作品をまだ読んだことがない人に。

良い点

  • 警察小説の金字塔
  • 序盤から緊迫感がすごい
  • 組織の描写がリアル

気になる点

  • 価格情報が不明

出版社

角川春樹事務所

発売日

2024年2月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

女性警察官が殺されて、容疑者が同じ本部の巡査部長で、射殺命令って……もうすごい展開ですね。

佐藤メバル

佐藤メバル

そうなんだよ。冒頭から警察が味方の刑事を追い詰めていく。しかもその津久井という刑事は、佐伯にとってはかつておとり捜査を共にした相手。

だから佐伯は組織の命令に背いてまで、彼の潔白を証明しようとするんだ。

橘ナナミ

橘ナナミ

警察が同僚を追い詰めるって、組織として何か変な方向に動いてる感じがします。佐伯たちは孤立しながら戦うんですね。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう、そこがこの小説の深いところで、「警察小説の金字塔」と呼ばれる由縁でもあるんだ。単なる犯人探しではなく、警察組織の力学や、それに抗う個人の信念が描かれている。

シリーズ第一弾ということもあって、これから道警シリーズを読む人にもおすすめだよ。

226. 孤狼 刑事 鳴沢了 堂場 瞬一 警察小説 本 文庫
5

226. 孤狼 刑事 鳴沢了 堂場 瞬一 警察小説 本 文庫

4.3

堂場瞬一の「刑事 鳴沢了」シリーズは、孤狼のごとく捜査に挑む刑事・鳴沢了を描く人気シリーズ。本書はその中でも特に手に取りやすい一冊で、現場のリアリティと、刑事の内面に迫る重厚なドラマが楽しめる。「孤狼」という言葉がぴったりな男の生き様に惹き込まれる。

こんな人におすすめ

鳴沢了シリーズが好きな人や、まだ読んだことがない人。孤独な刑事の生き様に共感したい人、現実の警察捜査に興味がある人。

良い点

  • 孤狼な刑事の魅力
  • 堂場瞬一の筆力
  • シリーズファン必読

気になる点

  • 内容紹介が簡素で詳細不明
  • 価格情報が不明

出版社

詳細情報なし

発売日

詳細情報なし

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

佐藤さん、この本の情報が少なめなんですけど、どういう作品なんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

堂場瞬一さんの代表作のひとつで、「鳴沢了」という刑事が主人公のシリーズなんだよ。鳴沢は単独行動が多くて、孤狼って呼ばれるのがぴったりなタイプ。

シリーズを通して、彼の過去や葛藤が描かれているんだ。この『226. 孤狼』も、シリーズの中でも特に彼の孤高さが際立つ一冊とされているよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

なるほど。確かに情報が少ない本って、逆に気になりますね。

佐藤メバル

佐藤メバル

うん、堂場さんの警察小説は、現場描写のリアリティと人間ドラマのバランスがいいんだ。鳴沢の生き様って、一言でいうと「孤高」。

組織の中で譲れないものを抱えて戦っている刑事を描かせたら、堂場さんは本当に上手いんだよ。

賢者の棘 警視庁殺人分析班 (講談社文庫 あ 125-16)
6

賢者の棘 警視庁殺人分析班 (講談社文庫 あ 125-16)

麻見和史|講談社

¥847(税込)

4.1

『賢者の棘』は、累計80万部を突破する大人気シリーズの文庫最新刊。刑事・如月塔子の実家に届き続ける脅迫状、そして「賢者」を名乗る犯人が仕掛ける残虐なゲーム。被害者の生死が勝敗で決まるという猟奇性に加え、塔子の父・功への恨みが絡む。麻見和史が贈る本物の推理と興奮が詰まった、シリーズならではの深みがある一冊。

こんな人におすすめ

シリーズファンはもちろん、猟奇的な謎解きが好きな人、女性刑事が活躍する警察小説を読みたい人。連続殺人ものの緊張感を味わいたい時に。

良い点

  • シリーズ累計80万部
  • 猟奇的で先が気になる設定
  • 塔子の家族の謎も深まる

気になる点

  • シリーズ前提の要素あり

出版社

講談社

発売日

2023年11月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

「賢者」を名乗る犯人が、勝敗で被害者の生死を決めるゲームを仕掛けるって……すごく不快な感じがしますけど、気になります。

佐藤メバル

佐藤メバル

そうだよね。しかもその犯人が、塔子を捜査に参加させるよう要求してくるんだ。さらに彼女の実家に届く脅迫状との関連が疑われて、個人的な問題と事件が交差する。

麻見さんの作品は、推理パズルとしてもキャラクターとしても面白いけど、今回は塔子の過去に関わるから、シリーズ的にも重要な一冊になっているよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

なるほど。塔子さんは刑事なのに、自分の家族が脅迫されてて、しかも犯人に捜査を強要されるって、精神的にすごく大変そうですね。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこが読みどころだよ。プロの刑事としての冷静さと、家族を思う感情の間で揺れる。追い詰められながらも真相に迫っていく姿に、読者は引き込まれるんだ。

外事警察 (幻冬舎文庫)
7

外事警察 (幻冬舎文庫)

麻生幾|幻冬舎

4.1

『外事警察』は、警視庁外事第3課を舞台にした傑作警察サスペンス。国際テロの脅威に立ち向かうため、行動を徹底的に秘匿された「外事警察」という組織の非情な世界を描く。ドラマ化もされた本作は、麻生幾の取材力に裏打ちされたリアルな緊張感が魅力。日本の治安の裏側で働く人々の姿に、ただならぬ迫力を感じる。

こんな人におすすめ

国際テロやスパイものに興味がある人、警察小説の中でも諜報色の強い作品を読みたい人。ドラマが好きだった人にも原作をおすすめしたい。

良い点

  • ドラマ化された傑作
  • 外事警察という題材が新鮮
  • 緊迫感がすごい

気になる点

  • 価格情報が不明

出版社

幻冬舎

発売日

2014年12月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

外事警察って、普段あまり聞き慣れない言葉ですが、どういう部署なんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

簡単に言うと、海外のスパイやテロ組織など、国外から来る脅威を専門に追う部署だよ。国内の事件を扱う刑事課とは仕事がまったく違って、活動内容も秘密にされている。

だから小説としても、スパイもののような雰囲気があるんだ。

橘ナナミ

橘ナナミ

へえ、警察なのにスパイものみたいな世界なんですね。しかもテロの可能性が高まる中で、情報を追う戦い。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう。麻生幾さんはもともとノンフィクション作家だから、取材に基づくリアルさがすごいんだ。ドラマにもなったけど、原作の緊迫感はまた違って、読むと日本の安全保障の裏側を覗いたような気持ちになるよ。

機龍警察〔完全版〕 機龍警察〔文庫版〕 (ハヤカワ文庫JA)
8

機龍警察〔完全版〕 機龍警察〔文庫版〕 (ハヤカワ文庫JA)

月村了衛|早川書房

3.9

『機龍警察〔完全版〕』は、近接戦闘兵器《機甲兵装》を導入した警視庁を舞台にした至近未来警察小説。元傭兵の搭乗員たちが立てこもり事件に出動するが、事件の背後には巨大な闇が広がっている。日本SF大賞&吉川英治文学新人賞受賞作で、シリーズ第一作を徹底加筆した完全版。警察小説×SF×アクションが融合した、ほかにはない魅力がある。

こんな人におすすめ

警察小説とSFの融合を楽しみたい人、近未来アクションが好きな人、月村了衛のほかの作品を読んでみたい人。

良い点

  • 受賞作の完全版
  • 設定が斬新
  • アクション描写が圧巻

気になる点

  • SF設定が苦手な人には向かない

出版社

早川書房

発売日

2017年5月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

警察小説なのに、機甲兵装を導入してて、傭兵を搭乗員にするとか……これもう完全にSFですよね!

佐藤メバル

佐藤メバル

そうなんだよ。警視庁が近接戦闘用のロボットみたいな機甲兵装を導入して、その搭乗員として三人の傭兵と契約するという設定。

でも見た目は未来でも、やっていることは警察の事件捜査だから、警察小説としての骨格もしっかりしているんだ。

橘ナナミ

橘ナナミ

だからこそ、単なるロボットものとも違うんですね。事件の裏に巨大な闇が広がっているのも気になります。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう。海外で戦ってきた傭兵たちが警察組織の中で孤立しながらも事件に挑むという構図は、アクションだけじゃなく、人間ドラマとしても読み応えがある。

受賞作と言われているのも納得だよ。完全版として加筆されているのもポイントだね。

潔白 (幻冬舎文庫)
9

潔白 (幻冬舎文庫)

青木俊|幻冬舎

3.9

『潔白』は、死刑執行済みの事件の再審請求をめぐる骨太ミステリー。30年前の母娘惨殺事件で死刑が執行されたが、被告の娘が再審を請求。国家は無実の人間を処刑したのか、司法の威信を賭けて再審を潰そうとする検察と、真実を求めて奔走する遺族と弁護団。「権力vs.個人」の攻防を迫真のリアリティで描き、読み応えは抜群だ。

こんな人におすすめ

冤罪や刑事司法の問題に興味がある人、法廷ものやリーガルサスペンスが好きな人。社会派ミステリーをじっくり読みたい時に。

良い点

  • テーマが重くて深い
  • 法廷パートの緊張感
  • 考えさせられる内容

気になる点

  • 価格情報が不明
  • 重いテーマで人を選ぶ

出版社

幻冬舎

発売日

2019年10月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

死刑が執行済みなのに再審請求って、どういうことなんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

死刑が執行された後でも、遺族や弁護団は再審を請求することができるんだ。この作品では、被告の娘が「父は無実だ」と再審を請求するわけ。

もしそれが通れば、国は無実の人を死刑にしたことになる。だから検察側も必死で再審を潰そうとするんだね。

橘ナナミ

橘ナナミ

なるほど。だからタイトルが『潔白』なんですね。冤罪の可能性を巡って、権力と個人がぶつかる。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう。ミステリーとしての謎解きの面白さに加えて、「もし自分が当事者だったら」と考えさせられる深さがある。

青木俊さんの骨太な筆致で、司法の重みを感じられる一冊だよ。

アンリバーシブル 警視庁監察特捜班 堂安誠人 (幻冬舎文庫 な 49-1)
10

アンリバーシブル 警視庁監察特捜班 堂安誠人 (幻冬舎文庫 な 49-1)

長沢樹|幻冬舎

¥957(税込)

3.9

『アンリバーシブル』は、警視庁の秘密部署「監察特捜班」に所属する双子の兄弟が、二人一役で犯罪を暴く異色の警察小説。ある日、政府管轄の自動運転実験の責任者が墜死し、前日には別の実験関係者も殺されていた。不審を覚えた兄弟は実験場へ向かう。「アンリバーシブル=後戻りできない」というタイトルにふさわしい、スリリングな展開が魅力。

こんな人におすすめ

異色のバディが好きな人、警視庁ものや内部調査ものが好きな人。テクノロジーや近未来の設定に興味がある人。

良い点

  • 双子の入れ替わり設定
  • 自動運転という題材が今風
  • シリーズとしても読みやすい

気になる点

  • 価格情報が不明なお
  • 設定を飲み込むまで少し時間がかかるかも

出版社

幻冬舎

発売日

2023年5月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

双子の兄弟が二人一役っていうのは、どういうことなんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

堂安誠人という刑事には双子の弟がいて、警視庁でもごく一部の人間しか知らない。二人で一人の「堂安誠人」を演じることで、ある時は兄として、ある時は弟として、誰にも悟られずに捜査を進めるんだ。これはなかなかユニークな設定だよね。

橘ナナミ

橘ナナミ

入れ替わりながら仕事をしてるってことですか?それってすごく危ないし、面白い。しかも自動運転実験の責任者の変死事件を追うんでしょ?

佐藤メバル

佐藤メバル

そう、政府管轄の自動運転実験をめぐる事件だというのが今っぽいだろう。警察内部の監察が舞台というのも、いつもと違った視点で楽しめる。

兄弟の関係性が事件のカギになっていくところも見どころだよ。

再雇用警察官 0の構図 (徳間文庫)
11

再雇用警察官 0の構図 (徳間文庫)

姉小路祐|徳間書店

3.7

『再雇用警察官 0の構図』は、定年後に再雇用された刑事・安治川信繁が、長年築いた人脈と勘で難事件を解決する痛快警察小説。表向きは「消息対応室」という裏方部署だが、安治川コネクションと呼ばれる人脈で、いつしか捜査の最前線で活躍してしまう。再雇用ならではの開き直り捜査が気持ちいい。三つの事件が収録された連作集。

こんな人におすすめ

ベテラン刑事の活躍が読みたい人、定年後の生き方に関心がある人。連作短編が好きな人、日本の警察組織の事情も楽しみたい人。

良い点

  • 主人公が魅力的
  • 三つの事件が楽しめる
  • 組織のしがらみがリアル

気になる点

  • 価格情報が不明

出版社

徳間書店

発売日

2022年4月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

再雇用の警察官って珍しいですね。定年退職した後も刑事を続けるってことですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

そうだね。安治川は定年退職後に再雇用されて、あまり目立たない「消息対応室」に配属されている。でも長年刑事としてやってきたから、人脈も勘も抜群なんだよ。

表向きは行方不明者の捜索だけど、そこから思わぬ事件性が見えてきて、結局は大活躍してしまう。

橘ナナミ

橘ナナミ

なるほど。地道に築いた人脈が事件解決につながるんですね。しかも再雇用だから、組織に遠慮せずに動けるっていうのは面白いです。

佐藤メバル

佐藤メバル

そうなんだよ。定年を過ぎているから出世欲もなくて、保身もない。だから組織の論理に縛られない自由さがあるんだよね。

現役の警察官にはできない動き方をするのが痛快で、老練な刑事の魅力が詰まっているんだ。

ガーディアン 新宿警察署特殊事案対策課 (宝島社文庫)
12

ガーディアン 新宿警察署特殊事案対策課 (宝島社文庫)

鷹樹烏介|宝島社

3.7

『ガーディアン』は、死刑執行後に蘇生した連続殺人犯が、警察特殊組織のボディーガードとなる異色作。法執行機関からは異端視される「姫様」こと当麻奈央を守るため、元死刑囚は国家のために働くことになる。警察小説にホラーやダークファンタジーの要素を加えた、あっと驚く設定が魅力。第5回ネット小説大賞受賞作。

こんな人におすすめ

警察小説の枠を超えた奇抜な設定を楽しみたい人。ダークファンタジーやホラーが好きな人。ネット小説発の話題作を読みたい人。

良い点

  • 斬新な設定
  • 受賞作ならではの完成度
  • 最後まで飽きさせない

気になる点

  • 価格情報が不明
  • 設定がぶっ飛んでいて好みが分かれる

出版社

宝島社

発売日

2018年1月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

死刑囚が生き返ってボディーガード!?ちょっと意味がわからないです(笑)。

佐藤メバル

佐藤メバル

ははは、確かにぶっ飛んでるよね。死刑を宣告された連続殺人犯だと思われた男が、処刑の後にベッドで蘇生する。

でも彼は国家に拾われて、新しい名前と身分を与えられて、特殊事案を担当する「姫様」こと当麻奈央のボディーガードにされるんだ。

橘ナナミ

橘ナナミ

そんなの信用できるわけないですよね。どんな人物なんだろうって気になります。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこが小説の面白いところで、彼自身も何者なのか、本当に危険なのか、一切わからないまま物語が進むんだ。

しかも「特殊事案」というのは、この世ならざる者が関わる事件らしくて、警察小説なのにホラーっぽい雰囲気もある。

ネット小説大賞受賞作というだけあって、発想が自由でエネルギッシュな作品だよ。

スクラップ・ライアー 警察庁組織犯罪対策部の嘘つき捜査官 (宝島社文庫)
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スクラップ・ライアー 警察庁組織犯罪対策部の嘘つき捜査官 (宝島社文庫)

幸村明良|宝島社

3.7

『スクラップ・ライアー』は、虚言癖を持つ元刑事が、ヤクザ組織への潜入捜査官として再起するクライムノベル。涼真の口から勝手に飛び出す嘘が、歴戦のヤクザたちを翻弄していく。嘘が武器になるという逆転の発想が痛快で、読者をジェットコースターのように振り回す。『この文庫がすごい!』大賞受賞作。

こんな人におすすめ

主人公の口のうまさに翻弄されたい人、潜入捜査ものやヤクザものが好きな人。スピード感のある展開を読みたい時。

良い点

  • 虚言癖が武器になる設定
  • ジェットコースター展開
  • クライムノベルとしての魅力

気になる点

  • 限定情報が少ない

出版社

宝島社

発売日

2023年5月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

虚言癖の刑事が潜入捜査官って、最初から大丈夫なのか心配になります。

佐藤メバル

佐藤メバル

それがね、ヤクザに追われる立場だった涼真を拾ったのが警察庁の組織犯罪対策部なんだ。彼は嘘をつくのが得意だから、それを買われて潜入捜査官になった。

でも実際は、自分でも制御できないくらい嘘が出ちゃうっていうキャラでしょ。

橘ナナミ

橘ナナミ

自分で制御できない嘘が、ヤクザを相手にどう作用するんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

そこが面白いところで、計算してないからこそヤクザの予想を裏切る動きになる。正直なのか嘘なのかわからない言葉に、歴戦の組員たちが振り回されるんだ。

タイトルの『スクラップ・ライアー』の通り、最初はスクラップ同然の男が、嘘を武器に這い上がっていく痛快さがあるよ。

こちら空港警察 (角川文庫)
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こちら空港警察 (角川文庫)

中山七里|KADOKAWA

¥990(税込)

3.7

『こちら空港警察』は、中山七里史上最も狡猾な警察署長が登場する痛快ミステリー。成田空港で芸能人が突然取り押さえられ、麻薬密輸の容疑を掛けられるが、検査機器も麻薬犬も反応しない。絶体絶命の状況で、意外なモノに着目して人物を追い詰める仁志村署長の頭脳に脱帽する。一話完結で読みやすい。

こんな人におすすめ

中山七里の作品が好きな人、警察署長のキャラクターを楽しみたい人。空港の裏側に興味がある人。短時間で痛快なミステリーを読みたい時。

良い点

  • 狡猾な署長が魅力
  • 空港舞台が新鮮
  • 短編的に読みやすい

気になる点

  • 設定がやや軽快で物足りない人も

出版社

KADOKAWA

発売日

2026年6月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

空港警察って、普段どんなことをしているんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

空港内の警備や事件・事故の対応をしているんだよ。この作品では、その空港警察に着任したばかりの署長・仁志村が、人気芸人の麻薬密輸疑惑に食って掛かる。

しかも、国際線ゲートで周囲がざわつく中、彼だけは冷静に違和感を見抜くんだ。

橘ナナミ

橘ナナミ

でも検査で何も反応しなかったんですよね?どうやって追い詰めるんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

そこが仁志村の狡猾なところで、みんなが見落とすような「意外なモノ」に目をつけるんだよ。中山七里さんの作品は、どんでん返しの巧みさが持ち味だけど、本作は主人公というか、署長のキャラがとにかく鮮烈。

タイトルからは想像できない展開が待っているよ。

刑事総務課は眠らない
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刑事総務課は眠らない

矢樹純|文藝春秋

¥1,980(税込)

3.7

『刑事総務課は眠らない』は、不眠症の元刑事と、脳の障害でほとんど眠れないショートスリーパーの部下が組む異色の警察小説。眠れない二人が、事件の記憶をたどるようにして真相に迫っていく。矢樹純はホラーミステリーで知られる作家だけに、不思議な雰囲気と繊細な心理描写が光る。警察小説の枠を超えた傑作だ。

こんな人におすすめ

不思議なバディが好きな人、睡眠や記憶に関心がある人。単なる警察小説ではない新しさを求める人。最初から謎が多い作品をじっくり読みたい時に。

良い点

  • 異色のバディ
  • 眠れないというテーマが新しい
  • 伏線回収がうまい

気になる点

  • 価格が少し高め

出版社

文藝春秋

発売日

2026年7月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

不眠症の刑事と、逆に一日一時間も眠れない刑事がバディになるって、すごく変わってますね。

佐藤メバル

佐藤メバル

そうなんだよ。杏果は過去の未解決事件がきっかけで不眠症になり、刑事総務課に異動してくる。そこで出会った根津は、9年前の災害で脳に障害を負い、ほとんど眠れない体になっている。

しかも彼には、短い眠りの中で見る「とても長い夢」に、事件のヒントが現れるという能力がある。

橘ナナミ

橘ナナミ

夢の中に事件のヒント?それって、ちょっとファンタジーっぽいけど、それがこの小説の不思議な魅力なんでしょうね。

佐藤メバル

佐藤メバル

うん。現実の警察小説とはちょっとトーンが違って、夢と記憶の不思議さを巡るミステリーとして読めるんだ。

しかも杏果が不眠になったきっかけの事件が、また新たな事件として彼女の前に立ちはだかる。タイトルの「眠らない」が、最後には深い意味に思えてくるはずだよ。

女署長の一番長い日 (朝日文庫)
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女署長の一番長い日 (朝日文庫)

松嶋智左|朝日新聞出版

¥990(税込)

3.5

『女署長の一番長い日』は、地方都市の警察署を舞台に、署長から事務職員まで全員が事件に巻き込まれるユニークな連作ミステリー。署内で一千万円が紛失したり、署の前に遺体が遺棄されたりと、次々に起こる珍事件。制服警官や事務職員、用務員さんまでがそれぞれ奮闘する。警察署そのものが主人公と言える、ほかにはない一冊。

こんな人におすすめ

警察全体の群像劇を楽しみたい人。短編連作で読みやすい作品が好きな人。制服警官や裏方の仕事に興味がある人。女性署長の活躍を読みたい人。

良い点

  • 警察署全体の群像劇
  • 連作短編で読みやすい
  • 女性署長が主人公

気になる点

  • 価格情報が不明

出版社

朝日新聞出版

発売日

2026年6月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

警察署って、刑事だけでなくて事務職員や用務員さんまで描かれるんですね。他の警察小説とちょっと違う視点ですね。

佐藤メバル

佐藤メバル

そうなんだよ。白堂警察署という平凡な中規模署で起こる事件を、署長を筆頭に、刑事、制服警官、事務職員までが自分の立場で関わっていく。

それぞれの短編が少しずつリンクしていくのも面白いんだ。

橘ナナミ

橘ナナミ

それぞれが主役級ってことですね。警察署全体の日常と事件が同時に描かれるって、読み応えがありそうです。

佐藤メバル

佐藤メバル

うん、だから「かつてない警察ミステリー」と呼ばれているんだと思う。しかも女署長が赴任してきて、周りが振り回されたり、署内の一千万円紛失のようなユーモラスな事件もあったり。

ミステリーとしての謎解きももちろんあるけど、人間味あふれる警察署の姿が楽しい作品だよ。

警視庁捜査一課八係 警部補・原麻希 グリーン・ファントム (宝島社文庫)
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警視庁捜査一課八係 警部補・原麻希 グリーン・ファントム (宝島社文庫)

吉川英梨|宝島社

3.5

『警視庁捜査一課八係 警部補・原麻希 グリーン・ファントム』は、累計42万部突破の「ハラマキ」シリーズ最新作にして、ついに最終章に突入。トラックから一家三世代の全裸死体が見つかる猟奇事件の背後に、「愛犬家」の存在が浮かび上がる。麻希の新たな相棒・相原寛太郎にも危険が迫る。シリーズ最大の罠が張り巡らされた、ファン必読の一冊。

こんな人におすすめ

シリーズを読んできたファンはもちろん、最終章からでも読み始められる工夫もある。女性刑事の活躍や、犬をめぐる事件が気になる人。

良い点

  • シリーズ累計42万部
  • 最終章の盛り上がり
  • 新相棒とのコンビが新鮮

気になる点

  • シリーズ前作までの読了が理想

出版社

宝島社

発売日

2023年5月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

家族三人が全裸で死体で見つかるって、すごく衝撃的な始まりですね。しかも「愛犬家」が事件の背後に?

佐藤メバル

佐藤メバル

そうなんだよ。累計42万部のシリーズの最終章にふさわしく、これまでに張ってきた伏線が一気に回収されていくような展開なんだ。

原麻希、通称ハラマキの刑事としての信念や、人間関係の集大成として読めるはず。

橘ナナミ

橘ナナミ

最終章って聞くと、読むのがもったいない気もしますが、気になりますね。

佐藤メバル

佐藤メバル

わかるよ。でも最終章だからこそ、これまでのシリーズの積み重ねが報われるんだ。新たな相棒・相原の登場で、ハラマキ自身の変化も見どころのひとつだね。

シリーズファンはもちろん、ここから読み始めても、一人の刑事の物語として楽しめると思う。

凪の残響 警視庁捜査一課十一係 (講談社ノベルス アAK- 11)
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凪の残響 警視庁捜査一課十一係 (講談社ノベルス アAK- 11)

麻見和史|講談社

¥990(税込)

3.5

『凪の残響』は、麻見和史の「警視庁捜査一課十一係」シリーズ。ショッピングセンターに置かれた四本の指から始まる猟奇事件に、如月塔子と鷹野が挑む。目撃者が多いはずの場所で、手掛かりが極めて少ないという不可解な状況。さらに犯人は遺体画像をネットに投稿し、世間を揺さぶる。現代的な犯罪の空気感を巧みに描いた一冊。

こんな人におすすめ

麻見和史のファンはもちろん、猟奇事件の謎をじっくり解き明かしたい人。ネット社会が生む犯罪に興味がある人。シリーズの中盤に読むのもおすすめ。

良い点

  • ネット社会ならではの犯罪
  • 塔子と鷹野のコンビ
  • 目の離せない展開

気になる点

  • ノベルス版のためやや高価

出版社

講談社

発売日

2018年10月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

ショッピングセンターに指だけが置かれていたって、想像するだけで怖いです。しかも犯人が遺体の画像をネットに投稿するなんて、現代的で陰湿ですよね。

佐藤メバル

佐藤メバル

そうなんだよ。賑わう場所なのに手掛かりがほとんどない、というのがまずミステリーとして興味深い。そして犯人がネットを使って世間を扇動するような形になっていく。

麻見和史さんの作品は、十一係の刑事たちのチームワークも魅力で、塔子と鷹野のコンビがどう真相に迫るかが見どころなんだ。

橘ナナミ

橘ナナミ

ネットに証拠が拡散されるって、現代の警察は大変そうですね。現実の捜査でもよくある問題なんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

そうだね、捜査情報の管理は現実の警察でも大きな課題になっている。この作品は、そういう現代的な問題をフィクションとして上手く取り入れているところが面白いんだ。

ミステリーとしての謎解きに加えて、ソーシャルメディア時代の警察のあり方も考えさせられるよ。

大迷走(御茶ノ水警察シリーズ) (集英社文庫)
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大迷走(御茶ノ水警察シリーズ) (集英社文庫)

逢坂剛|集英社

3.5

『大迷走』は、逢坂剛が描く御茶ノ水警察シリーズの初長編。大学生の覚醒剤取引のタレコミを皮切りに、神保町界隈を奔走しながら、やがて思いもよらぬ真相にたどり着く。迷コンビと呼ばれる斉木と梢田の軽妙なやり取りも楽しく、市井の謎から大事件へと発展するスケール感が魅力。

こんな人におすすめ

個性的な刑事コンビが好きな人。神保町や御茶ノ水という街の雰囲気を楽しみたい人。コミカルな要素もありつつ、本格ミステリーが読みたい人。

良い点

  • 迷コンビが魅力的
  • 神保町界隈の舞台
  • 短編から長編へと広がる

気になる点

  • 価格情報が不明

出版社

集英社

発売日

2016年1月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

「迷コンビ」って、仲が悪いわけじゃないけど、おっちょこちょいな感じなんですかね?

佐藤メバル

佐藤メバル

ははは、まさにそんな感じだよ。御茶ノ水署の斉木と梢田は、いつもどっか迷走しているようなコンビで。その二人が大学の覚醒剤取引のタレコミから捜査を始めるんだけど、ペットクリニックやレンタルボックス、動物の縫いぐるみなんて点が結びついて、思いもよらない真相に辿り着く。

橘ナナミ

橘ナナミ

名前も「大迷走」ですからね。でもバラバラな手掛かりが繋がる瞬間は、きっと気持ちいいんでしょうね。

佐藤メバル

佐藤メバル

そうそう、逢坂剛さんは本格ミステリーの名手だからね。迷コンビの脱線話だと思って読んでいると、いつの間にか複雑な事件に巻き込まれている。

シリーズものだけど、この長編から読んでも楽しめると思うよ。

新宿警察I (双葉文庫 ふ 21-1)
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新宿警察I (双葉文庫 ふ 21-1)

藤原審爾|双葉社

3.5

『新宿警察I』は、藤原審爾による警察小説の原点とも言える傑作。眠らない街・新宿を舞台に、裏社会で起こる事件と、それに立ち向かう刑事たちの群像劇を描く。事件そのものよりも、そこに関わる人間の心情や心理をえぐり出す作風がリアリズムの頂点。ドラマ化もされた名作シリーズの第一巻。

こんな人におすすめ

警察小説の歴史に触れたい人。群像劇やハードボイルドの原点を読みたい人。新宿という街の裏側に興味がある人。

良い点

  • 警察小説の原点
  • 人間心理の描写が深い
  • 群像劇の魅力

気になる点

  • 価格情報が不明
  • 古い作品で文体に慣れが必要かも

出版社

双葉社

発売日

2009年10月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

ドラマ化もされた名作って書いてありますけど、いつ頃の作品なんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

藤原審爾さんの作品で、警察小説がまだジャンルとして確立される前から書かれていたんだ。昭和の新宿を舞台に、刑事やヤクザ、周辺の人々の群像を描いていて、後に多くの警察小説が影響を受けたと言われているんだよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

原点って言われると身が引き締まるけど、古い作品だと読むのが難しいってこともありますよね?

佐藤メバル

佐藤メバル

確かに文体には時代を感じるかもしれない。だけど、描かれている人間の欲望や葛藤は古びていないんだ。むしろ刑事たちが抱える苦さが、乾いたタッチで描かれていて、現代の警察小説とは違う重みがある。

警察小説のルーツをたどりたい人には是非読んでもらいたい一冊だよ。

ソルジャー&スパイ 公安機動捜査隊〈特別作業班〉 (PHP文芸文庫)
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ソルジャー&スパイ 公安機動捜査隊〈特別作業班〉 (PHP文芸文庫)

鷹樹烏介|PHP研究所

3.5

『ソルジャー&スパイ』は、不死身の自衛官と悪意を嗅ぎ分ける公安捜査官という、異色の二人がテロリスト「ベル」を追うスパイアクション。初対面から反発し合いながらも、CIAの非公認工作部隊の妨害をかわして日本を守ろうとする。《アンデッド》な自衛官という設定が物語に緊張感を与えている。文庫書き下ろし。

こんな人におすすめ

自衛隊や公安ものに興味がある人。バディものやスパイアクションが好きな人。テロ対策の最前線を描く物語を読みたい人。

良い点

  • 異色のバディ
  • スパイアクションの緊迫感
  • 文庫書き下ろしの新しさ

気になる点

  • 価格情報が不明

出版社

PHP研究所

発売日

2023年11月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

『ソルジャー&スパイ』ってタイトルがかっこいいですね。自衛官と公安捜査官が組むんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

そうなんだよ。中東派遣から帰ってきたばかりの自衛官・萩生一尉は、防衛省中央情報隊に所属しているんだけど、日本に入国する正体不明のテロリスト「ベル」を追うために、公安外事第四課の真波と協働しろという辞令を受けるんだよね。しかも二人は初対面から反発し合う。

橘ナナミ

橘ナナミ

仲が悪いのに協力しなきゃいけないんですか。しかもCIAの妨害まであって、大変そう。でも、そういうバディってだんだん絆が生まれたりするんですかね?

佐藤メバル

佐藤メバル

そこは小説の醍醐味だよね。軍人とスパイでは思考も行動も違うから、ぶつかり合いながらも、お互いのプロフェッショナリズムを認め合っていくんだ。

『アンデッド』と呼ばれる不死身の自衛官という設定も、スパイアクションに独特の緊張感を与えているよ。

県警の守護神: 警務部監察課訟務係
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県警の守護神: 警務部監察課訟務係

水村舟|小学館

¥946(税込)

3.5

『県警の守護神』は、警察官を訴えられる側から描いた異色の警察小説。元競輪選手で警察官に転職した桐嶋千隼が、交通事故の訴訟に巻き込まれ、弁護士資格を持つ異色の巡査長・荒城と出会う。真実よりも勝利にこだわる荒城のやり方に反発しながらも、やがて事件の裏に隠された真実に迫る。警察官を護り、国民を護るという新しい視点が斬新。第二回警察小説新人賞受賞作。

こんな人におすすめ

警察小説の新しい角度を楽しみたい人。リーガルミステリーや法廷ものが好きな人。新人賞受賞作で将来性のある作家を読んでみたい人。

良い点

  • 警察×リーガルの新ジャンル
  • 今野敏氏も絶賛
  • 新人賞受賞作の期待感

気になる点

  • 価格情報が不明

出版社

小学館

発売日

2025年8月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

警察官なのに訴えられる側になるんですね。しかも弁護士資格を持つ巡査長って、変わった経歴の人が出てくるんですね。

佐藤メバル

佐藤メバル

そうなんだよ。桐嶋は交通事故の自損事故で轢き逃げに遭い、同乗していた少年を亡くしてしまう。しかもその責任を問われて訴訟を起こされる。

そこに現れたのが、警察官でありながら弁護士資格も持つ荒城という異色の巡査長なんだ。

橘ナナミ

橘ナナミ

警察官なのに弁護士?しかも「真実よりも勝利を求める」って、ちょっと癖が強そうですね。でも、それが面白そうです。

佐藤メバル

佐藤メバル

うん。だからタイトルが『県警の守護神』なんだろうね。警察官を訴えられる側から守るという新しい切り口で、警察小説とリーガルものの両方を楽しめる。

今野敏さんも絶賛していて、新人賞受賞作というだけあって、完成度が高く、今後が楽しみな作家だよ。

警察庁α特務班 反撃のマリオネット (徳間文庫)
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警察庁α特務班 反撃のマリオネット (徳間文庫)

六道慧|徳間書店

3.5

『警察庁α特務班 反撃のマリオネット』は、DV、ストーカー、虐待といった犯罪に対応する警察庁直属の特任捜査チームを描く。スキルを持つ女刑事・夏目凜子をはじめ、女性監察医や美人サイバー捜査官など個性的なメンバーが所轄を渡り歩く。犯罪抑止のために活動する新しいタイプの警察小説だ。荒川署で待ち受けていたのは、男児ばかりを狙う通り魔事件。

こんな人におすすめ

犯罪捜査の新しい形に興味がある人。DVやストーカーなど現代的な事件をテーマにした作品を読みたい人。個性的な女性刑事たちの活躍が好きな人。

良い点

  • 警察庁直轄という設定
  • 個性的な女性たちの活躍
  • 現代的な事件を扱う

気になる点

  • 価格情報が不明

出版社

徳間書店

発売日

2015年7月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

「α特務班」って何だかかっこいいですね。DVやストーカーに対応するチームなんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

そう。警察庁直属で設けられた特任捜査チームで、犯罪を未然に防ぐスキルを伝えるために所轄を渡り歩くのが任務なんだ。

だから普通の刑事事件のように「事件が起きてから捜査する」というより、犯罪抑止が目的というのがユニークなんだよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

なるほど。宣伝部隊みたいな感じですか?それとも、実際に捜査もするんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

もちろん捜査もするよ。他の警察署に指導しつつ、いざ事件が起きれば特異な捜査能力を持つメンバーが力を発揮する。

特に女刑事・夏目凜子が中心になって、通り魔事件に立ち向かっていく。女性たちが活躍する警察小説としても面白いと思う。

警視庁公安部・片野坂彰 紅旗の陰謀 (文春文庫)
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警視庁公安部・片野坂彰 紅旗の陰謀 (文春文庫)

濱嘉之|文藝春秋

3.5

『警視庁公安部・片野坂彰 紅旗の陰謀』は、新型コロナウイルスの蔓延を背景に、中国政府の企てる「食の簒奪」を暴く公安警察小説。茨城の牛泥棒事件から始まり、チャイニーズマフィアが仕切る売春組織、そして国家ぐるみの陰謀へと広がっていく。パンデミック下の食糧安保をテーマにした、タイムリーで重厚な社会派スパイ小説。

こんな人におすすめ

公安警察やスパイ小説が好きな人。時事問題に興味がある人。新型コロナを経験した今だから読みたい社会派小説を探している人。

良い点

  • 時事ネタを反映
  • 公安ものの緊張感
  • 書き下ろしシリーズ第3弾

気になる点

  • 価格情報が不明
  • 政治色が強く好みが分かれるかも

出版社

文藝春秋

発売日

2021年1月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

牛泥棒の事件から始まって、国家ぐるみの陰謀にまで発展するって、すごくスケールが大きそうですね。しかもコロナが題材なんですね。

佐藤メバル

佐藤メバル

そうなんだよ。新型コロナウイルスが世界中で流行している時、日本の食料安全保障が狙われるという設定なんだ。

牛泥棒という一見ローカルな事件が、やがてチャイニーズマフィアや中国政府の陰謀に繋がっていく。片野坂という公安の刑事が、その全貌を暴いていくんだね。

橘ナナミ

橘ナナミ

現実にも中国による食料問題がニュースになることがありますから、すごくリアルに感じますね。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう。単なるエンタメに留まらない、地に足のついたリアリティがこの作品の魅力だよ。濱嘉之さんは元警察官という経歴もあるから、公安もののディテールがとにかく細かい。

緊迫感あるスパイ小説として、一気に読めるはず。

作家刑事毒島の暴言 (幻冬舎単行本)
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作家刑事毒島の暴言 (幻冬舎単行本)

中山七里|幻冬舎

3.5

『作家刑事毒島の暴言』は、毒舌で有名な作家兼業刑事・毒島が、文芸界に巣食う“承認欲求モンスター”たちを容赦なく取り調べる痛快ミステリー。新人作家の殺人事件を追ううちに、小説教室という名のマウントの場が浮かび上がる。文学好きには特にたまらない、文壇の裏側を暴くブラックユーモア満載の一冊。人気シリーズ第4弾。

こんな人におすすめ

小説や文芸界に興味がある人。毒舌キャラが痛快な主人公を楽しみたい人。中山七里のファンでシリーズを追っている人。笑いとミステリーの両方を楽しみたい時に。

良い点

  • 文壇の裏側が見られる
  • 毒舌刑事が痛快
  • シリーズ第4弾の完成度

気になる点

  • 小説好き以外には一部刺さらないかも

出版社

幻冬舎

発売日

2024年9月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

作家兼業の刑事って言うから、本当に小説家をやりながら刑事もやってるんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

そうなんだ。毒島は刑事としての仕事をしながら、作家としても活躍しているというキャラで、しかもその毒舌がすごい。

今回は新人作家が殺されて、若手刑事の高千穂と一緒に調べるんだけど、被害者が通っていた小説教室がもうすごい場所なんだ。

橘ナナミ

橘ナナミ

小説教室って、みんなで切磋琢磨する場所じゃないんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

ところが、そこでは講師が受講生の作品を嘲笑し、生徒たちも互いに貶し合うというマウント合戦が繰り広げられているんだ。

毒島はそんな受講生たちのプライドを、これでもかってぐらいへし折りながら尋問していく。文学ファンなら「あるある」と思わず笑ってしまうような、文壇の闇を描いていて痛快なんだよ。

警察小説を楽しむための基礎知識

橘ナナミ

橘ナナミ

警察小説と一口に言っても、強行犯、公安、マル暴、鑑識、サイバー、駐在と部署によって全然違うんですね。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこが魅力で、作品ごとに「見える世界」が変わる。たとえば今野敏の樋口顕シリーズは強行犯係の刑事が主人公。誉田哲也の姫川玲子は捜査一課の主任、麻生幾の『外事警察』は国際テロへの対処を担う公安部寄りの外事課。検視官が主人公の作品や、駐在さんが活躍する人情ものまで、警察官の仕事は本当に多彩だ。

橘ナナミ

橘ナナミ

警察組織のリアリティは、どうやって生まれるんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

元警察官の手記や事件録も面白い。小説の描写と読み比べると「なるほど、あの場面はこういう根拠があったのか」と見えてくる。このランキングでは小説中心だが、併読すると一段深くなる。

橘ナナミ

橘ナナミ

女性刑事の作品もありますか?

佐藤メバル

佐藤メバル

あるよ。吉川英梨の原麻希シリーズ、松嶋智左の『女署長の一番長い日』、麻見和史の如月塔子が登場する「殺人分析班」シリーズ。女性作家・女性刑事の視点は、従来の男社会の警察小説とは違う空気を持っている。

シリーズや映像化を楽しむコツ

橘ナナミ

橘ナナミ

シリーズものはどこから読めばいいですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

基本的にはシリーズ第1作から。たとえば佐々木譲の「道警シリーズ」は『笑う警官』が第1弾。続きから読むと過去の因縁がわからずもったいない。ただ、短編集や一話完結型は途中からでも入りやすい。

橘ナナミ

橘ナナミ

映像化された作品は、原作と違う部分も多いんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

ドラマ『外事警察』の原作は麻生幾の小説。映像はテンポを優先して登場人物を整理するので、小説のほうにしかない詳細な思惑や政治的背景があります。先に映像を見た人こそ、原作を読むと「そういうことだったのか」と発見があります。

橘ナナミ

橘ナナミ

警察小説の歴史も知りたいです。

佐藤メバル

佐藤メバル

松本清張が社会派ミステリーを確立し、その後、組織の力学を描く作品やバディもの、近未来警察小説まで枝分かれしてきた。藤原審爾の『新宿警察』はやや古いけれど、警察小説の原点として今読むと新鮮です。

リアリティとエンタメ性のバランス

橘ナナミ

橘ナナミ

難しい話ばかりだと疲れそうですが、エンタメ性も大事ですよね。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこが肝心。『孤狼の血』は悪徳刑事とヤクザの仁義なき戦いで、警察小説のリアリティとハードボイルドの快感が両立している。『機龍警察』は近接戦闘兵器という荒唐無稽な設定だが、警察組織の描写が丁寧だから成立する。リアリティとエンタメの塩梅は、その作品の最大の持ち味です。

橘ナナミ

橘ナナミ

初心者とマニアでも選び方が変わりますか?

佐藤メバル

佐藤メバル

初心者には事件の骨格がわかりやすい一話完結型か、映像化作品の原作がおすすめ。中級者はシリーズの時系列や組織の上下関係を追い、マニアは藤原審爾のような古典や、長沢樹の『アンリバーシブル』のように警視庁の異色部署を扱った一冊を楽しめます。

よくある質問

警察小説と刑事小説の違いは何ですか?

橘ナナミ

橘ナナミ

警察小説と刑事小説の違いは何ですかについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

警察小説は警察組織に属する人々を主人公に、事件解決だけでなく組織の力学や職務上の葛藤まで描く広いジャンルです。刑事小説はその中でも「刑事が主役」の作品を指すことが多いです。組織内の上下関係やキャリア・ノンキャリアの問題が扱われるかどうかが大きな違いです。

警察小説を初めて読むならどこから始めればいいですか?

橘ナナミ

橘ナナミ

警察小説を初めて読むならどこから始めればいいですかについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

一話完結型か短編集がおすすめです。松嶋智左の『女署長の一番長い日』は規模がほどよく、複数の主人公で警察署全体を見渡せます。あるいは映像化された『外事警察』の原作から入ると、イメージを持ったまま読めます。

刑事の世界がリアルにわかるおすすめの警察小説は?

橘ナナミ

橘ナナミ

刑事の世界がリアルにわかるおすすめの警察小説はについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

今野敏の樋口顕シリーズは強行犯係の刑事の日常を丁寧に描いています。また水村舟の『県警の守護神』は警察官を弁護側から守る訟務係という異色部署を取り上げていて、警察組織の裏側がリアルに伝わります。

女性刑事が主人公の警察小説はありますか?

橘ナナミ

橘ナナミ

女性刑事が主人公の警察小説はありますかについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

あります。誉田哲也の姫川玲子シリーズ、吉川英梨の原麻希シリーズ、麻見和史の如月塔子が登場する「警視庁殺人分析班」シリーズなどが代表的です。松嶋智左の『女署長の一番長い日』は女性署長が主人公です。

警察小説のシリーズを読む順番は?

橘ナナミ

橘ナナミ

警察小説のシリーズを読む順番はについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

基本的にシリーズ第1作から読むのがおすすめです。佐々木譲の道警シリーズなら『笑う警官』、誉田哲也の姫川玲子シリーズも第1作から順に読むと人間関係が積み上がります。一話完結型の短編集は途中からでも入りやすいですが、長編は順番を守ったほうが楽しめます。

映像化された警察小説で原作が面白い作品は?

橘ナナミ

橘ナナミ

映像化された警察小説で原作が面白い作品はについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

『外事警察』はドラマの原作になった作品で、小説には映像では描き切れない捜査の細部や政治的な思惑があります。映像を先に見た人ほど、原作の情報量に驚くはずです。

海外の警察小説で読みやすい作品は?

橘ナナミ

橘ナナミ

海外の警察小説で読みやすい作品はについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

マイクル・コナリー、ヘニング・マンケル、エド・マクベインは海外警察小説の定番です。日本の警察小説に慣れてから読むと、捜査手続きや社会背景の違いが面白く感じられます。

警察小説を読むのに必要な予備知識はありますか?

橘ナナミ

橘ナナミ

警察小説を読むのに必要な予備知識はありますかについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

階級やキャリア・ノンキャリアの違いを知っていると理解が深まりますが、必須ではありません。各作品の中で説明されているので、気になったら用語を調べる程度で十分です。警察組織の基礎を押さえたい人は、解説付きの文庫を選ぶのも手です。

まとめ

橘ナナミ

橘ナナミ

今日の話で、警察小説の読み方がまるで変わりました。最初は「事件が面白ければ」と思っていましたが、組織や職種の視点が入ると、同じ作品でも深く見えますね。

佐藤メバル

佐藤メバル

それはよかった。警察小説は「誰が犯人か」だけでなく、「警察官がどんな立場で、どんな制約の中で動いているか」を描くジャンルだからね。

橘ナナミ

橘ナナミ

正直、警察組織って縁遠い存在でした。

佐藤メバル

佐藤メバル

でも、現実の警察も私たちの安全の最前線で動いている。小説を読むことで、その世界を疑似体験できるのが醍醐味だよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

これから少しずつ、いろんな警察官の物語を読んでみます。

佐藤メバル

佐藤メバル

警察小説の面白さは、一つの事件が無数の点に分かれ、それを捜査員たちが結い合わせていくところにある。読者もまた、作者が仕掛けた伏線という点を、ページをめくるたびに結んでいく。あなたの読書も、いわば一つの捜査。そして最後の一行で、すべての点が線になる瞬間が待っています。

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