鉄道ミステリー小説本のおすすめ人気ランキング25選【2026年版】

監修

佐藤メバル

佐藤メバル

@shelfy_mebaru

編集長。あらゆるジャンルの本を年間数百冊読み込む本のプロ。投資・経営から小説・実用書・絵本まで、良書と読者の相性を見抜く。

橘ナナミ

橘ナナミ

@medias_nanami

編集部の新人インターン。22歳の大学院生で、メディア論を研究中。「それ気になります!」が口癖の天然キャラ。読者の素朴な疑問を代弁する役割で、各メディアの専門家にいろんなジャンルの素朴な質問をぶつけていく。

最終更新: 2026年8月

橘ナナミ

橘ナナミ

佐藤さん、鉄道ミステリーってなぜ人気なんですか?「列車の中で事件が起きる」だけじゃない魅力があるんでしょう?

佐藤メバル

佐藤メバル

いい質問だね。鉄道は移動する密室であり、時刻表という誰もが信じる仕組みをアリバイに使える。しかも日本は路線網が細かいから、読者が乗ったことのある駅や車両が舞台になって、リアリティが段違いになるんだ。西村京太郎さんの十津川警部シリーズが長く愛されているのも、そのためだよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

なるほど!でも25冊も並ぶと、最初の1冊をどう選べばいいか悩みます。

佐藤メバル

佐藤メバル

それなら「選び方の軸」を2つか3つ決めるのが近道。好みや目的に合わせて、ぴったりの一冊が見つかるよ。

鉄道ミステリー小説本の選び方

初めて読むか、すでに慣れているか

橘ナナミ

橘ナナミ

初めての人への入門書はどれですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

『寝台特急「北斗星」殺人事件』は爆破をほのめかす事件と個室での死体発見が明快で、十津川警部を追ううちに鉄道ミステリーの基本が身につく。慣れた人は『寝台特急八分停車』のような仕掛け重視の作品を選ぶと、新鮮な驚きがあるよ。

トリック重視か、人間ドラマ重視か

橘ナナミ

橘ナナミ

どちらで選べばいいんでしょう?

佐藤メバル

佐藤メバル

謎解きを楽しむなら八分間の停車時間を利用したアリバイ工作を描く『寝台特急八分停車』。人間ドラマが好みなら、地方社会の闇を追う『土佐くろしお鉄道殺人事件』が刺さる。同じ作家でも、ここまでテイストが違うのが面白いところ。

長編と短編集のどちらが好きか

橘ナナミ

橘ナナミ

短編で手軽に読みたいです。

佐藤メバル

佐藤メバル

『急行アルプス殺人事件』は十津川警部シリーズの短編集。救助した女性をめぐる連続死という表題作など、移動時間にもぴったりだよ。長編が好きなら『寝台特急カシオペアを追え』がおすすめ。

国内と海外、どちらの鉄道が舞台か

橘ナナミ

橘ナナミ

海外列車の作品も気になります。

佐藤メバル

佐藤メバル

『オリエント急行を追え』はベルリンからモスクワ、シベリアへ十津川警部が飛ぶ本格海外トラベルミステリー。『韓国新幹線を追え』は時速300キロのKTXがハイジャックされる緊迫感がすごい。国内で旅情を味わいたいなら『寝台急行「天の川」殺人事件』を。

トラベルミステリーか本格推理か

橘ナナミ

橘ナナミ

違いが分かりやすく出る作品は?

佐藤メバル

佐藤メバル

旅情と移動の緊張感を味わうなら『寝台特急カシオペアを追え』。一方、『寝台急行「銀河」殺人事件』は旧友が容疑者になる状況を論理で崩す本格派。読後に残るものが「景色」か「納得感」かで選ぶと分かりやすいよ。

寝台特急・新幹線・ローカル線など列車タイプで選ぶ

橘ナナミ

橘ナナミ

最後に、好きな列車から選ぶコツは?

佐藤メバル

佐藤メバル

寝台なら『寝台特急「日本海」殺人事件』、新幹線なら『北海道新幹線殺人事件』、私鉄・ローカル線なら『近鉄特急殺人事件』や『西日本鉄道殺人事件』。乗ったことのある路線が舞台だと、臨場感が段違いだからね。

鉄道ミステリー小説本をひと目で比較

橘ナナミ

橘ナナミ

えっ、25冊もあるんですか!?まずどう見ればいいんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

焦らず焦らず(笑)。まずはこの一覧で全体像を眺めてみよう。価格・著者・対象読者をまとめて見られるから、自分に近そうなのが分かるはず

#画像名称おすすめ対象価格一言
1
寝台特急殺人事件 (光文社文庫 に 1-2)
寝台特急殺人事件 (光文社文庫 に 1-2)西村京太郎の鉄道ミステリーを初めて読む人、昭和のブルートレインに憧れる人、移動する密室という設定を楽しみたい読者。-ブルートレイン黎明期の名作
2
寝台特急「北斗星」殺人事件 (講談社文庫)
寝台特急「北斗星」殺人事件 (講談社文庫)高層のサスペンスを求める人、十津川警部シリーズのファン、列車を止められない状況にハラハラしたい読者。-爆破予告と密室の二重サスペンス
3
北海道新幹線殺人事件 「十津川警部」シリーズ (角川文庫)
北海道新幹線殺人事件 「十津川警部」シリーズ (角川文庫)作家が登場する物語に興味がある人、北海道新幹線の開業を懐かしく思う人、西村京太郎の工夫を楽しみたい読者。-作者の実体験から生まれた意欲作
4
オリエント急行を追え 「十津川警部」シリーズ (角川文庫)
オリエント急行を追え 「十津川警部」シリーズ (角川文庫)国際的な舞台のミステリーが好きな人、十津川警部の海外での活躍を読みたい人、政治絡みの陰謀を楽しみたい読者。-十津川が欧州を駆ける大旅行ミステリー
5
Unlimited Edition / Rare Express "Azusa" Murder Case: Long Seduction Novel Kyotaro Nishimura Railway Mystery Suspense
Unlimited Edition / Rare Express "Azusa" Murder Case: Long Seduction Novel Kyotaro Nishimura Railway Mystery Suspense西村京太郎のファンで限定版を集めている人、特急「あずさ」に馴染みのある鉄道ファン、ミステリーのマニアックな版を探している読者。-特急「あずさ」限定版の一冊

鉄道ミステリー小説本のおすすめ人気ランキング

橘ナナミ

橘ナナミ

一覧だけだとピンと来ないので...1冊ずつ詳しく教えてください!

佐藤メバル

佐藤メバル

よし、それじゃあ1位から順に1冊ずつ解説していこう。各冊どんな人に向いてるかも合わせて話すから、自分に合いそうなのを見つけてほしい

寝台特急殺人事件 (光文社文庫 に 1-2)
1

寝台特急殺人事件 (光文社文庫 に 1-2)

西村京太郎|光文社

4.8

この作品は、西村京太郎さんがブルートレインを舞台に書いた初期の長編。寝台特急という閉ざされた移動空間で起きる殺人事件を、停車時間や時刻表から推理していくところに、鉄道ミステリーの原点がある。後の十津川警部シリーズに繋がる列車そのものを舞台装置にするスタイルがすでに確立されていて、シンプルな犯行と爽快な解決が読後感を良くしている。昭和の雰囲気を味わいたい人にぴったりだ。

こんな人におすすめ

西村京太郎の鉄道ミステリーを初めて読む人、昭和のブルートレインに憧れる人、移動する密室という設定を楽しみたい読者。

良い点

  • 古典的で読みやすい
  • 列車の臨場感がすごい
  • 短めで入門に最適

気になる点

  • 古い設定に注意
  • トリックは素朴
  • 解説が少なめ

出版社

光文社

発売日

1984年10月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

佐藤さん、この『寝台特急殺人事件』って、西村京太郎さんの最初の方の作品なんですか?表紙がすごく昭和な感じで。

佐藤メバル

佐藤メバル

そうだね。今では「ブルートレイン殺人事件」と呼ばれることもある作品で、列車ミステリーの原点とも言える一冊だよ。

寝台特急という閉ざされた空間で起こる殺人を、時間表と停車時間を手がかりに解いていく。この後の十津川警部シリーズに繋がる型がもう出来ているんだ。

橘ナナミ

橘ナナミ

なるほど。移動する密室っていうのがもうワクワクします。古い作品だと読みにくいかな?

佐藤メバル

佐藤メバル

確かに時代は感じるけど、そのぶん列車の旅情がたっぷりある。今はもう走っていないブルートレインの雰囲気を味わえるのも、この作品の魅力だね。

寝台特急「北斗星」殺人事件 (講談社文庫)
2

寝台特急「北斗星」殺人事件 (講談社文庫)

西村京太郎|講談社

4.7

豪華寝台特急「北斗星」を爆破するという犯行予告と、個室で見つかった女性の全裸死体。二つの事件が同時に動き出す緊迫感が魅力。犯人グループは列車を転覆させようと企み、十津川警部は青函トンネルを目前に次の手を打つ。走り続ける列車の中で解決を迫られるという、スピードと緊張感のある一作。青函トンネルを舞台にしたスリリングな展開は鉄道ファンも見逃せない。

こんな人におすすめ

高層のサスペンスを求める人、十津川警部シリーズのファン、列車を止められない状況にハラハラしたい読者。

良い点

  • テンポが速い
  • 十津川の推理が冴える
  • 列車爆破危機の緊迫感

気になる点

  • 登場人物が多い
  • 設定が大掛かり
  • 古い描写あり

出版社

講談社

発売日

2005年5月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

今度の『北斗星』は、爆破予告と死体が同時に出てくるんですね。寝台特急の中でどうやって切り抜けるんだろう。

佐藤メバル

佐藤メバル

この作品の見せ場は、列車を止めずに犯人を追うってところなんだ。爆破すると言われても、乗客を降ろすわけにもいかない。

十津川警部は走り続ける列車の中で、次の手を打つ。特に青函トンネルを目前にした緊迫感は、当時の最新設備を舞台にしているからこそだね。

橘ナナミ

橘ナナミ

なるほど、だから列車が走り続けるんですね。ドキドキしながら一気に読めそうです。

佐藤メバル

佐藤メバル

うん。このシリーズの魅力は、列車のスケールと謎のスケールが一致しているところ。大きな事件が起こると、それに負けない列車の登場人物たちが動き出すんだ。

北海道新幹線殺人事件 「十津川警部」シリーズ (角川文庫)
3

北海道新幹線殺人事件 「十津川警部」シリーズ (角川文庫)

西村京太郎|KADOKAWA

4.6

西村京太郎本人が北海道新幹線開業を題材にしたミステリーの執筆を依頼された体験に基づくといわれる作品。売れない作家・三浦が、開業前日刊行のベストセラーを目指して新幹線に乗り込むと、現実に事件が起きる。小説家という職業人の視点と開業当日の高揚感が独特で、単なる鉄道ミステリーではないメタ的な面白さがある。著者の実体験に裏打ちされた臨場感が魅力だ。

こんな人におすすめ

作家が登場する物語に興味がある人、北海道新幹線の開業を懐かしく思う人、西村京太郎の工夫を楽しみたい読者。

良い点

  • 著者本人の体験が背景
  • 開業当時の熱気を再現
  • 作家キャラが魅力的

気になる点

  • 事件の規模は比較的静か
  • シリーズ中では異色
  • 刊行当時の話題が必要

出版社

KADOKAWA

発売日

2019年9月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

この作品、著者の実体験が元になってるって本当ですか?売れない作家さんが主人公なんですね。

佐藤メバル

佐藤メバル

そうなんだ。西村さん自身、北海道新幹線の開業を題材にしたミステリーの依頼を受けた経験があって、そのときのことが物語に反映されていると言われているよ。

主人公の三浦が新幹線に乗り込むと、現実に事件が起こる。作家と事件の距離感が不思議な味わいを出しているね。

橘ナナミ

橘ナナミ

へえ、じゃあ実際の開業日に乗っていたんですかね?小説の中で開業日の熱気が伝わってきそうです。

佐藤メバル

佐藤メバル

うん、開業というのは鉄道ファンにとって特別な瞬間だからね。この作品はその瞬間を小説の中に閉じ込めた記録としても読めるんだ。

オリエント急行を追え 「十津川警部」シリーズ (角川文庫)
4

オリエント急行を追え 「十津川警部」シリーズ (角川文庫)

西村京太郎|KADOKAWA

4.4

イベントで再来日したオリエント急行から、トカレフ拳銃百丁と白骨化した手首が発見される。十津川警部はベルリン、モスクワ、そして厳寒のシベリアへと飛び、政治的な銃密輸事件の真相に迫る。国内列車を飛び出し、警部が自ら海外に乗り込むことで、スケール感が段違いだ。日本国内のトラベルミステリーでは味わえない大陸横断の冒険性が堪能できる。終盤のシベリアでの闘いは必見。

こんな人におすすめ

国際的な舞台のミステリーが好きな人、十津川警部の海外での活躍を読みたい人、政治絡みの陰謀を楽しみたい読者。

良い点

  • ヨーロッパの情景豊か
  • 本格的な銃密輸事件
  • 終盤のシベリアが圧巻

気になる点

  • 舞台が広く混乱しやすい
  • 国内編と海外編のバランス
  • 登場人物多い

出版社

KADOKAWA

発売日

1993年9月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

オリエント急行って、あの豪華列車ですよね?それが日本にイベントで来るんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

そうなんだ。この作品では、イベントで再来日したオリエント急行から、なんと拳銃百丁と白骨化した手首が見つかる。

十津川警部はベルリン、モスクワ、そしてシベリアへと飛んでいくんだ。狭い日本列島じゃなくて、大陸を横断するスケールの大きさが魅力だよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

すごい、日本だけの話じゃないんですね。海外の景色を思い浮かべながら読むと旅気分が味わえそうです。

佐藤メバル

佐藤メバル

うん。この頃の西村さんは「トラベルミステリー」をどんどん広げていて、この作品はその最たる例。列車が国境を越えていくたびに、事件の背景も深くなっていくんだ。

Unlimited Edition / Rare Express "Azusa" Murder Case: Long Seduction Novel Kyotaro Nishimura Railway Mystery Suspense
5

Unlimited Edition / Rare Express "Azusa" Murder Case: Long Seduction Novel Kyotaro Nishimura Railway Mystery Suspense

4.3

英語タイトルの「Unlimited Edition」と銘打たれた特別版で、特急「あずさ」を舞台にした西村京太郎の長編ミステリー。国内では「あずさ殺人事件」として知られる作品の一つが、海外向けに再編集された形だ。列車名を冠したクローズドサークル物で、特急「あずさ」という限られた空間の中で繰り広げられる人間模様と謎解きが楽しめる。コレクターズアイテムとしても価値が高く、希少性が魅力。

こんな人におすすめ

西村京太郎のファンで限定版を集めている人、特急「あずさ」に馴染みのある鉄道ファン、ミステリーのマニアックな版を探している読者。

良い点

  • 希少な限定版
  • 「あずさ」が舞台
  • コレクター向け

気になる点

  • 内容情報が少ない
  • 入手困難な場合
  • 価格が高め

出版社

詳細情報なし

発売日

詳細情報なし

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

この「Unlimited Edition / Rare Express "Azusa" Murder Case」って、輸入版ですか?タイトルが英語ですね。

佐藤メバル

佐藤メバル

おそらく海外向けに再編集された版だね。特急「あずさ」を舞台にした西村京太郎の長編ミステリーで、原題を英語にした形だと思う。

国内では「あずさ殺人事件」というタイトルで知られる作品の一つだよ。鉄道ミステリーのファンには、こうした限定版を集める楽しみもあるんだ。

橘ナナミ

橘ナナミ

へえ、同じ話でも版によって手に入りやすさが違うんですね。表紙も違ったりして。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう、コレクションの世界ではそこも魅力の一つ。新しい装丁で読み直すと、また違った印象を受けることもあるよ。

寝台特急カシオペアを追え 〈新装版〉 (徳間文庫)
6

寝台特急カシオペアを追え 〈新装版〉 (徳間文庫)

西村京太郎|徳間書店

¥891(税込)

4.1

女子大生が誘拐され、身代金二億円を携えた父が寝台特急カシオペアに乗り込むが、現金も父も消えてしまう。十津川警部は東北新幹線で先回りするも、乗った時にはすでに姿がない。さらにラウンジカーでは射殺体も見つかり、誘拐事件との関連が渦を巻く。何重にも重なる謎と、密室状態の列車から人が消えるという不可能状況が読者をぐいぐい引っ張る。章ごとに視点を変えながら進む本格トラベルミステリー。

こんな人におすすめ

誘拐事件と列車ミステリーの融合を楽しみたい人、カシオペアという美しい列車に思い入れのある人、複雑な謎をじっくり解きたい読者。

良い点

  • 誘拐と金の行方の謎
  • 車内で次々と事件
  • 十津川・亀井の連携

気になる点

  • 話が複雑
  • 文字数が多い
  • 古い設定(現代ならスマホなど)

出版社

徳間書店

発売日

2023年11月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

カシオペアって、今はもう走っていない列車ですよね?その寝台特急で誘拐犯が消えちゃうなんて、すごく不思議です。

佐藤メバル

佐藤メバル

そうだね。この作品は、上野を出た寝台特急カシオペアから、身代金を持った父親ごと犯人が消えてしまうところから始まるんだ。

十津川は東北新幹線で先回りして郡山から乗り込むんだけど、その間に消えてしまう。列車の中は外部と遮断されているのに、密室状態で人が消えるというのが大きな謎だよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

しかもラウンジカーで射殺体も見つかるんですね。乗ってる人たちが全員怪しく見えてきそうです。

佐藤メバル

佐藤メバル

うん、「閉鎖集団」という章があるように、列車という閉じた空間での人間関係が事件を複雑にしていくんだ。まさにトラベルミステリーの醍醐味だね。

寝台特急八分停車 「十津川警部」シリーズ (角川文庫)
7

寝台特急八分停車 「十津川警部」シリーズ (角川文庫)

西村京太郎|KADOKAWA

4.1

ブルートレインの八分停車を利用して人を殺すという、なんともスリリングな設定。亀井刑事が偶然立ち聞きした殺人予告から、十津川警部とともに該当する列車を「出雲3号」に絞り込む。停車時間という限られた時間内で事件は起き、さらに殺人と殺人が連鎖する。時刻表の細かい知識が推理の柱となる、鉄道ミステリーの醍醐味を凝縮したような作品だ。スピーディーな展開と意外な結末が待っている。

こんな人におすすめ

時刻表トリックが好きな人、鉄道ミステリーを初めて楽しむ人、十津川警部と亀井刑事の名コンビを堪能したい読者。

良い点

  • 時刻表トリックが面白い
  • 短い時間の緊張感
  • 名コンビの推理

気になる点

  • 停車時間の設定が古い
  • 展開が早い
  • トリックの前提を理解する必要

出版社

KADOKAWA

発売日

1987年5月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

八分停車って、たった八分で人を殺す計画なんですか?すごくあわただしい犯行ですね。

佐藤メバル

佐藤メバル

笑っちゃうけど、そこが西村さんのうまいところで、停車時間の八分をどう使うかというのが最大の焦点なんだ。

ブルートレインが停まっている時間に、どうやって殺人を成立させるのか。十津川たちは該当する列車を絞り込んでいくんだよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

なるほど、列車の時間表がまるでトリックの設計図みたいですね。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう、列車ミステリーの魅力は時刻表が一つの鍵になること。この作品はその典型で、八分という限定された時間の中で起きる事件に、目が離せなくなるよ。

寝台急行「銀河」殺人事件 十津川警部クラシックス (文春文庫)
8

寝台急行「銀河」殺人事件 十津川警部クラシックス (文春文庫)

西村京太郎|文藝春秋

3.9

東京-大阪間の寝台急行「銀河」のA寝台で女性の他殺体が見つかる。容疑者となったのは、十津川警部の旧友であり、被害者の愛人でもあったサラリーマン。彼の潔白を信じたい気持ちと、刑事としての任務の間で揺れる十津川。列車のノスタルジックな雰囲気が、人情ドラマをいっそう引き立てている。今はなき寝台急行への郷愁も感じられる、30年の時を経て新装版で登場した傑作。

こんな人におすすめ

人間ドラマを重視するミステリーファン、昔の寝台急行に思い入れがある人、十津川警部の感情的な一面を見たい読者。

良い点

  • 友情と正義の葛藤
  • 寝台急行の郷愁
  • 読みやすい長さ

気になる点

  • トリックは素朴
  • 現代の読者には古い
  • シリーズに慣れると物足りない

出版社

文藝春秋

発売日

2017年6月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

今作では十津川警部の旧友が容疑者なんですね。しかも被害者は愛人で。

佐藤メバル

佐藤メバル

そうなんだ。十津川としては信じたい旧友と、刑事としての冷静な判断の間で揺れる。銀河という夜行列車の雰囲気が、登場人物の心情をよりドラマチックにしているよ。

30年ぶりの新装版で読めるようになったんだけど、色あせない人間ドラマがあるんだ。

橘ナナミ

橘ナナミ

推理小説というより、人情ものの要素が強そうですね。親友が犯人だったらどうしようってハラハラします。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう、だからこそ最後まで読ませるんだろうね。十津川の人間味が感じられる一冊だよ。

寝台急行「天の川」殺人事件 十津川警部クラシックス (文春文庫)
9

寝台急行「天の川」殺人事件 十津川警部クラシックス (文春文庫)

西村京太郎|文藝春秋

3.9

ルポライターの殺害、恋人の轢き逃げ、横浜で見つかった女性の白骨死体。一見バラバラの三つの事件が、無名の夜行列車「天の川」への乗車ルポを糸口に繋がっていく。十津川警部が実際に「天の川」に乗り込み、ルポの中のある「齟齬」に気づくという展開は、鉄道ミステリーならではの知的興奮に満ちている。今はなき上野-秋田間の夜行列車を偲ばせる懐旧の思いも込められた一作。

こんな人におすすめ

小さな手がかりから真実を突き詰めるのが好きな人、過去の夜行列車に興味がある人、複数事件が絡み合うミステリーを楽しみたい読者。

良い点

  • 三つの事件が絡み合う
  • 鉄道ルポが鍵
  • 解説が読みどころ

気になる点

  • 展開がじっくり
  • 列車の知識が必要
  • 古めかしい場面あり

出版社

文藝春秋

発売日

2018年6月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

今回の事件は、ルポライターが殺されて、恋人は轢き逃げに遭って、白骨も見つかるって…すごく重なり合ってますね。

佐藤メバル

佐藤メバル

うん、これらの事件が、殺されたルポライターが遺した「天の川」への乗車ルポに結びついていくんだ。十津川が実際に列車に乗って、ある「齟齬」に気づく。

この「あれ?違う」という発見が物語の軸になるんだけど、鉄道好きにはたまらない瞬間だよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

齟齬っていうと、時間表とかの細かい点ですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

そう、夜行列車の何気ない記述の中に、犯人しか知り得ない食い違いがあるんだ。解説には鉄道史の専門家の文章もあって、より深く楽しめるよ。

近鉄特急殺人事件(新潮文庫)
10

近鉄特急殺人事件(新潮文庫)

西村京太郎|新潮社

3.9

京都発賢島行きの近鉄特急ビスタEXの車内で、大学准教授が殺害される。彼はテレビで伊勢神宮を貶める主張を予定していた。一方、東京では歴史雑誌編集者が殺され、女性容疑者が伊勢へ向かう。十津川が内宮門前町で見つけた彼女の意外な姿と「第二の元寇」というキーワード。伊勢の歴史や風土をふんだんに織り込みながら、旅情と謎が一体になった長編トラベルミステリーの傑作だ。

こんな人におすすめ

伊勢神宮や近鉄沿線に旅情を感じる人、土地の歴史が事件に絡むミステリーを楽しみたい人、連続殺人の構造を味わいたい読者。

良い点

  • 伊勢の風土を感じる
  • 二つの殺人の関係
  • 女性容疑者の謎

気になる点

  • 歴史トリックが難しい
  • 列車の登場場面が少なめ
  • 古い時代設定

出版社

新潮社

発売日

2023年2月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

舞台が近鉄特急と伊勢神宮なんですね。神様の参拝が事件と絡むのは面白いです。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう。被害者は伊勢神宮を貶めるような説をテレビで主張する予定だった。だからこそ、伊勢にまつわる“第二の元寇”という言葉が鍵になる。

十津川がおかげ横丁で女性容疑者を見つけるシーンは、旅情と緊張が混ざった印象的な場面だよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

伊勢神宮に詳しくないと難しいですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

いや、読んでいけば自然に知識が身につく作りになっているよ。むしろ、土地の歴史を知ると旅行に行きたくなるかもしれないね。

土佐くろしお鉄道殺人事件(新潮文庫)
11

土佐くろしお鉄道殺人事件(新潮文庫)

西村京太郎|新潮社

3.7

特急「あしずり九号」の車内で、地元出身の新任大臣が毒殺された。第一容疑者は、町工場を売って五億円を手にし、祖父の郷里・高知へ向かった男。だが彼には常に完全なアリバイがあった。「世直しを求める手紙」は送られるが、その意図は見えず、事件は全国各地に広がる。完全アリバイを崩そうと執念を燃やす十津川の姿と、社会の闇に挑むシリーズの総決算としての重みがある。

こんな人におすすめ

社会派ミステリーが好きな人、アリバイ崩しの醍醐味を味わいたい人、西村京太郎の地方鉄道シリーズを追いかけてきた読者。

良い点

  • 社会派の要素がある
  • アリバイ崩しの面白さ
  • 地方鉄道の雰囲気

気になる点

  • 政治色が強い
  • 犯人の動機が重い
  • 列車ミステリーとしては異色

出版社

新潮社

発売日

2024年2月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

「土佐くろしお鉄道」って、JRじゃないローカル線ですよね?そこが舞台になるのは珍しい気がします。

佐藤メバル

佐藤メバル

うん、これは西村さんの「地方鉄道シリーズ」の締めくくりとして書かれた作品なんだ。高知の路線を走る「あしずり九号」で大臣が毒殺されて、第一容疑者の男性には常にアリバイがある。

彼がなぜ世直しの手紙を送っているのか。単なる列車トリックじゃなくて、社会構造への怒りが事件に繋がっていくんだ。

橘ナナミ

橘ナナミ

アリバイが完全なら、どうやって犯人に迫るんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

そこは十津川の執念と、細かい手がかりの積み重ね。地方鉄道の抱える問題も背景にあるから、物語に深みが出ているよ。

西日本鉄道殺人事件(新潮文庫)
12

西日本鉄道殺人事件(新潮文庫)

西村京太郎|新潮社

3.7

西鉄特急の車内で91歳の老人が殺害される。彼はかつて常勝巨人軍に挑み三連覇を果たした西鉄ライオンズゆかりの地を巡る「人生最後の旅」の途中だった。同行した娘にも告げなかった「最も悲しみと怒りが強い場所」。事件の鍵は戦後の闇に深く沈む場所にあり、十津川警部がひとつの時代と向き合う。野球と鉄道、そして戦後日本の哀愁が静かににじむ、重厚なトラベルミステリーだ。

こんな人におすすめ

ノスタルジーを感じるミステリーが好きな人、戦後野球史や西鉄ライオンズに興味がある人、老境の人生に想いを馳せたい読者。

良い点

  • 戦後プロ野球の歴史
  • 老人の人生が哀切
  • 地方鉄道の車内ミステリー

気になる点

  • 事件まで時間がかかる
  • 野球知識が必要
  • 時代背景が古い

出版社

新潮社

発売日

2022年2月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

西鉄ライオンズが巨人を三連覇したっていうのは、本当にあったんですか?おじいちゃんの記憶が事件の鍵になるってことですね。

佐藤メバル

佐藤メバル

そうだよ。西鉄ライオンズは昭和のプロ野球で大活躍したチームで、当時の九州では本当に憧れの存在だったんだ。

91歳の元社長は、工場経営に苦しんでいた自分を励ましてくれたチームに会いに、人生最後の旅をしていた。

その旅が何故殺人に繋がるのか。戦後の闇が静かに浮かび上がってくる。

橘ナナミ

橘ナナミ

野球の歴史とミステリーが組み合わさるとは思いませんでした。おじいちゃんの秘密を考えると切ないですね。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう、単なる推理小説じゃなくて、人の一生を背負った物語としても読める作品だよ。

韓国新幹線を追え (講談社文庫 に 1-119)
13

韓国新幹線を追え (講談社文庫 に 1-119)

西村京太郎|講談社

3.7

日韓関係が緊迫する中、日本側特使の暗殺計画が持ち上がる。十津川と亀井は韓国に飛ぶが、時速300キロで疾走するKTXは犯人グループにハイジャックされてしまう。高速列車内という限定された空間での攻防と、終盤の目を見張るようなアクション。政治的な緊張感と、列車を止められないというジレンマが交錯。日本国内の事件とは一線を画す国際派トラベルミステリーとして、シリーズでも異彩を放っている。

こんな人におすすめ

政治サスペンスやアクションが好きな人、韓国高速鉄道KTXに興味がある人、十津川警部の海外での活躍をもう一つ楽しみたい読者。

良い点

  • 高速列車ハイジャック
  • 日韓関係をテーマ
  • 終盤のアクション

気になる点

  • 政治設定が現実とずれる
  • 列車内の狭さ
  • 予備知識があるとより面白い

出版社

講談社

発売日

2016年2月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

韓国新幹線KTXって、時速300キロで走るんですよね?その列車がハイジャックされてしまうんですか?!

佐藤メバル

佐藤メバル

そう。冒頭からものすごいハイテンションで、まるでアクション映画のような展開だよ。日本側特使の暗殺計画を察知した十津川と亀井が韓国に飛ぶんだけど、気づいたらKTXが犯人グループの手に落ちている。

時速300キロで走り続けながら、どうやって計画を阻止するのか。

橘ナナミ

橘ナナミ

日本の中だけじゃなくて、海外まで飛び出せるのが十津川警部のすごさですね。

佐藤メバル

佐藤メバル

海外トラベルミステリーとしても楽しめるし、日韓の緊張という実際の社会問題を反映している点も、この作品の特徴だよ。

ミステリー列車を追え! 新幹線 大爆発!? (新書) / 豊田巧 (著) NOEYEBROW (イラスト)+[販売店ノベルティー]2021年01月14日発売 児童書 小説 鉄道ミステリー
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ミステリー列車を追え! 新幹線 大爆発!? (新書) / 豊田巧 (著) NOEYEBROW (イラスト)+[販売店ノベルティー]2021年01月14日発売 児童書 小説 鉄道ミステリー

¥748(税込)

3.7

小学5年生の一条大和は、誘拐事件の恩返しとして友人の陽太とマリナを京都に招待してもらう。ところが車内で拾ったスマホに「1億円用意しないと新幹線を爆破する」というメッセージが。タイムリミットは名古屋まで。子どもだけで新幹線を救おうとするハラハラ展開が、まるでアトラクションのように続く。ノンストップのスリルと鉄道への愛に満ちた児童書で、読んでいる間は目が離せない。

こんな人におすすめ

鉄道が大好きな小学生、親子で一緒に読んで盛り上がりたい家庭、子ども向けミステリーの面白さを知りたい大人にも。

良い点

  • ノンストップの展開
  • 鉄道知識が楽しい
  • 小学生主人公に共感

気になる点

  • 大人には簡単すぎる
  • シリーズ前提かも
  • イラストがある版

出版社

詳細情報なし

発売日

詳細情報なし

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

今度は小学生が主人公の児童書なんですね!新幹線を爆破から守るって、すごい冒険です。

佐藤メバル

佐藤メバル

そうなんだ。小学5年生の一条大和が、友達を誘拐事件の恩返しで招待されて新幹線に乗るんだけど、そこで爆破予告のメッセージを受け取る。

タイムリミットは名古屋まで。大人が頼れない中で、子どもたちだけで新幹線を守ろうとするんだ。

橘ナナミ

橘ナナミ

子ども向けでもハラハラしそうです。私も小学生の頃に読んでたら絶対夢中になってました。

佐藤メバル

佐藤メバル

鉄道が好きな子はもちろん、ミステリーが初めてという子にもおすすめ。挿絵もあって読みやすく、親子で感想を話し合うのも楽しいよ。

一番線に謎が到着します 若き鉄道員・夏目壮太の日常 (幻冬舎文庫)
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一番線に謎が到着します 若き鉄道員・夏目壮太の日常 (幻冬舎文庫)

二宮敦人|幻冬舎

3.7

郊外の蛍川鉄道・藤乃沢駅で働く若き鉄道員、夏目壮太。重大な忘れ物や幽霊の噂など、日常に潜む小さな謎を同僚たちとともに解決していく連作短編だ。穏やかで冷静な壮太の視点が、駅という場所の人間模様を浮かび上がらせる。終盤、大雪で車両が孤立し、車内は冷蔵庫のように冷えていく。雪の中へ飛び出す駅員たちの姿は、鉄道員の使命感を描き、読む者の心を打つ。殺人事件ではない日常の謎と感動が詰まっている。

こんな人におすすめ

あたたかい読後感が欲しい人、日常の謎やヒューマンドラマを好む人、鉄道員の仕事に興味がある読者。

良い点

  • 日常の謎が心地よい
  • 駅員の視点が新鮮
  • 感動の最終話

気になる点

  • 派手さはない
  • 犯人探しというより解決
  • 連作短編のためじっくり

出版社

幻冬舎

発売日

2015年5月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

「一番線に謎が到着します」ってタイトルがもう素敵です。駅に謎が届くっていう発想に惹かれます。

佐藤メバル

佐藤メバル

この作品は、郊外の小さな駅を舞台にした連作短編集なんだ。忘れ物の持ち主の秘密や、幽霊の噂の真相を、若き駅員の夏目壮太が穏やかに解決していく。

殺人事件ばかりの鉄道ミステリーと違って、あたたかい日常の謎が中心だね。

橘ナナミ

橘ナナミ

殺人事件じゃなくても、謎解きの面白さはありそうですね。

佐藤メバル

佐藤メバル

むしろ、日常のちょっとした出来事の中に人間ドラマが隠れている。特に大雪で列車が孤立する最終話は、駅員たちの奮闘が描かれていて、思わず涙してしまうよ。

鉄道に携わる人の思いやりが伝わってくる作品だ。

Detective and Iron Journey, Railway Mystery Masterpieceskens; Kobunsha Bunko/Anthology (Author) Tetsuya Ayukawa (Author) Shusuke Tsumura (Author) Jiro Akagawa (Author) Ichi Amagi (Author) Misa
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Detective and Iron Journey, Railway Mystery Masterpieceskens; Kobunsha Bunko/Anthology (Author) Tetsuya Ayukawa (Author) Shusuke Tsumura (Author) Jiro Akagawa (Author) Ichi Amagi (Author) Misa

3.5

光文社文庫から出ている鉄道ミステリーのアンソロジーで、網川徹、津村秀介、赤川次郎、天城一、山村美紗といった作家陣の作品が一冊にまとまっている。短編中心のため、通勤・通学の合間でも気軽に楽しめる。鉄道というテーマを各作家がどう料理するのか、その違いを比べながら読めるのがこの選集の醍醐味。複数の個性が交差することで、鉄道ミステリーの幅広さを一度に体感できる。

こんな人におすすめ

鉄道ミステリーに初めて触れる人、短編集が好きで手軽に読みたい人、複数作家の文体や趣向を比較して楽しみたい読者。

良い点

  • 複数の作家を楽しめる
  • 短編中心で読みやすい
  • 鉄道ミステリーの幅を知る

気になる点

  • 収録作品は偏る
  • まとめ買いより高くつく
  • 既読作もあるかも

出版社

詳細情報なし

発売日

詳細情報なし

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

これはアンソロジーなんですね。いろんな作家さんが鉄道ミステリーを書いた短編集ってことですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

そうだよ。光文社文庫から出ている「探偵と鉄道」というシリーズで、網川徹、津村秀介、赤川次郎、天城一、山村美紗といった作家たちの鉄道ミステリーがまとまっている。

短編が多いから、電車の中で読むのにぴったりだね。どの作品も鉄道の持つ特性を活かしたトリックや人間関係が見どころ。

橘ナナミ

橘ナナミ

いろんな作家さんの持ち味を比べながら読めるのが楽しいです。お気に入りの作家を見つけるきっかけにもなりそう。

佐藤メバル

佐藤メバル

うん、アンソロジーの魅力はいろいろな“鉄道の楽しみ方”に出会えるところ。後に長編を読むための入門にもなるよ。

鉄道捜査官(2) 殺意の寝台特急北斗星2号
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鉄道捜査官(2) 殺意の寝台特急北斗星2号

矢島誠|アドレナライズ

3.5

北斗星2号の個室寝台で見つかった女子高生の全裸死体。札幌から16時間の長旅を終えて上野に着いた列車の中で起きた事件だ。被害者の携帯電話の記録から、彼女とは不釣り合いな社会的地位のある男たちが容疑者として浮かび上がる。若き鉄道捜査官が、固い壁に立ち向かいながら真実に迫る。若さゆえの正義感が事件を動かす爽快さと、列車の旅情が同居した長編ミステリー。

こんな人におすすめ

若い刑事の成長物語を楽しみたい人、北斗星という列車に哀愁を感じる人、十津川警部シリーズ以外の鉄道ミステリーを読みたい読者。

良い点

  • 若い捜査官の活躍
  • 現代的な手口
  • 社会的な容疑者たち

気になる点

  • シリーズ中級者向け
  • まだ2巻目で序盤
  • 文章が古い

出版社

アドレナライズ

発売日

2014年3月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

今度は十津川警部じゃなくて、若い鉄道捜査官が主人公なんですね。しかも「北斗星2号」で全裸死体ってかなり衝撃的です。

佐藤メバル

佐藤メバル

この作品では、上野に到着した北斗星2号の個室で女子高生の悲劇が発見されるんだ。彼女の携帯の記録から、身分の高い4人の男性が容疑者として浮かび上がる。

若き鉄道捜査官が、社会の表と裏に迫っていくという展開だよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

十津川警部と違って、若い目線での捜査ってところが新鮮ですね。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう。経験不足ながらも直感と熱意で事件に立ち向かう姿は、ベテランとはまた違った魅力がある。シリーズの第2弾だけど、この巻から読んでも楽しめる作りになっているよ。

Unlimited Edition Honeymoon Train Murder Case Honeymoon Train Kyotaro Nishimura Railway Mystery Tosugawa Police
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Unlimited Edition Honeymoon Train Murder Case Honeymoon Train Kyotaro Nishimura Railway Mystery Tosugawa Police

3.5

「Honeymoon Train」というタイトルが示す通り、新婚旅行の列車を舞台にした西村京太郎の長編ミステリー。甘い新婚旅行の雰囲気と、そこに突如現れる殺人事件とのギャップが独特の緊張感を生む。十津川警部シリーズに分類されることが多く、列車の中や沿線で展開される謎と人間関係が魅力。アニバーサリーな旅行を台無しにする暗い事件と、そこに立ち向かう十津川たちの活躍がエンターテインメントとして楽しめる作品だ。

こんな人におすすめ

新婚旅行や列車の旅にロマンを感じる人、西村京太郎のトラベルミステリーを幅広く収集したい人、限定版のコレクションに興味がある読者。

良い点

  • 限定版の楽しみ
  • 新婚旅行の甘い雰囲気
  • 十津川シリーズ

気になる点

  • 内容の詳細が不明
  • 英語タイトルで読みにくい
  • 入手難

出版社

詳細情報なし

発売日

詳細情報なし

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

また限定版ですね。ハネムーン列車の殺人事件というタイトルは、読んだことないです。

佐藤メバル

佐藤メバル

これはおそらく西村さんの「ハネムーン列車殺人事件」という作品を海外向けにリリースしたものだね。新婚旅行の列車で起こる殺人だから、甘い雰囲気と事件のギャップが面白い。

十津川警部シリーズとして書かれているので、愛着あるキャラクターが登場するよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

新婚さんの旅行が事件に巻き込まれるって、なんだかドラマチックですね。どこか切ない感じもします。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう。旅行の楽しい時間が一転して恐怖に変わる。その緊張感こそ、トラベルミステリーの醍醐味だよ。限定版なので見かけたらぜひ手に取ってみて。

絶版・希少 特急北アルプス殺人事件 西村京太郎 鉄道 サスペンス ミステリー
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絶版・希少 特急北アルプス殺人事件 西村京太郎 鉄道 サスペンス ミステリー

3.5

「特急北アルプス」を舞台にした西村京太郎の鉄道サスペンス。タイトル通りの特急が山岳地帯を走ることで、列車の閉鎖感や大自然の中の孤立が事件に奥行きを与えている。現在は絶版で入手が難しい希少な一冊であることも、コレクターにとってはたまらない魅力。西村作品の中でもあまり知られていない隠れた宝石のような作品で、見つけたらラッキーと言えるだろう。

こんな人におすすめ

西村京太郎全作品の収集を目指す人、山岳路線の列車が舞台のミステリーを探している人、古書店めぐりを楽しみたいコレクター。

良い点

  • 希少な入手価値
  • 「特急北アルプス」の舞台
  • 短めで読みきり

気になる点

  • 入手が困難
  • 内容が不明
  • プレミア価格

出版社

詳細情報なし

発売日

詳細情報なし

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

特急北アルプス殺人事件、タイトルからして山の中を走る列車ですね。しかも絶版・希少っていうのが気になります。

佐藤メバル

佐藤メバル

西村京太郎さんの作品は数が多いから、絶版になっているものも少なくないんだ。この『特急北アルプス殺人事件』は、その名の通り特急北アルプスを舞台にしたサスペンスで、山岳地帯を走る列車の閉鎖感が特徴だと言われているよ。

手に入れられるなら、コレクターとしては見逃せない一冊だろうね。

橘ナナミ

橘ナナミ

古本屋さんで見つけたら運命を感じそうです。プレミア価格なんでしょうか?値段が張りそうですね。

佐藤メバル

佐藤メバル

希少性が高いと通常より高くなることが多いよ。ただ、読みやすさも魅力だから、興味があればまずは近くの図書館などで探してみるのも手だね。

Unlimited Edition / Rare Express "Osora" Murder Case: Long Seduction Novel Kyotaro Nishimura Railway Mystery Suspense
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Unlimited Edition / Rare Express "Osora" Murder Case: Long Seduction Novel Kyotaro Nishimura Railway Mystery Suspense

3.5

「Rare Express "Osora" Murder Case」という英語タイトルから、かつて運行していた特急「おおぞら」を舞台にした西村京太郎の鉄道ミステリーであることがわかる。日本国内で親しまれてきたタイトルが海外向けに再編され、「Unlimited Edition」としてリリースされたものだ。限定版ならではの希少価値に加え、列車名を冠した本格的な推理が楽しめる。鉄道の名前そのものが事件の核心に迫る作品として、コレクター心をくすぐる。

こんな人におすすめ

海外向け限定版を集めているコレクター、かつての特急「おおぞら」に思い入れがある鉄道ファン、西村京太郎の秘蔵作品を探したい読者。

良い点

  • レアな限定版
  • 列車名がタイトル
  • 短めのサスペンス

気になる点

  • 詳細不明
  • 英語表記
  • 入手難

出版社

詳細情報なし

発売日

詳細情報なし

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

今度は「オオゾラ」という特急の殺人事件ですね。これも限定版の英語タイトルなんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

そうみたいだね。「Rare Express "Osora" Murder Case」というタイトルからすると、かつて存在した「おおぞら」という急行列車を舞台にした作品だよ。

西村さんの鉄道ミステリーは人気があって、海外向けに再編集されたりするんだ。本来は日本語のタイトルで知られている作品だろうね。

橘ナナミ

橘ナナミ

日本だと「特急おおぞら殺人事件」とかですかね?

佐藤メバル

佐藤メバル

そうかもしれないね。タイトルから想像を膨らませるのも楽しい。こうした限定版は、手に取ったときのワクワク感が特別だよ。

急行もがみ殺人事件 「十津川警部」シリーズ (角川文庫)
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急行もがみ殺人事件 「十津川警部」シリーズ (角川文庫)

西村京太郎|KADOKAWA

3.5

十津川警部の部下である清水刑事は、新婚旅行で東北の温泉地を巡っていた。同じルートを辿るもう一組の新婚カップルを見かけるが、それは事件の始まりに過ぎなかった。相手の夫が別の女と一緒にいる場面を目撃し、やがて妻・征子が襲われ、問題の女性も急行「もがみ」の車内で殺される。新婚旅行の幸福な空気と殺人の不和が交錯する独特のリズムが、西村トラベルミステリーの真骨頂だ。

こんな人におすすめ

新婚旅行中の事件というシチュエーションにワクワクする人、東北の温泉地や観光名所に旅情を感じる人、十津川警部シリーズの人柄を楽しみたい読者。

良い点

  • 新婚旅行の二組が交錯
  • 東北の観光地が舞台
  • 清水刑事の視点

気になる点

  • 真犯人に意外性は少なめ
  • 展開がゆっくり
  • 古い描写

出版社

KADOKAWA

発売日

1990年4月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

今度は新婚旅行中の刑事さんが事件に巻き込まれるんですね。しかも同じルートを回る新婚カップルがいるって。

佐藤メバル

佐藤メバル

そうなんだ。清水刑事は新妻と東北の温泉を巡りながら、もう一組の新婚夫婦を見かけるんだけど、その夫が見知らぬ女性と一緒にいる場面に遭遇する。

その後、妻・征子が襲われ、問題の女性も急行「もがみ」の車内で殺されてしまう。旅行の楽しい雰囲気とのギャップがたまらないね。

橘ナナミ

橘ナナミ

新婚なのに事件に巻き込まれて大変ですね。でも、旅行気分も味わえるから読んでいて楽しいかも。

佐藤メバル

佐藤メバル

うん、観光地名を追体験しながら進むのもトラベルミステリーの醍醐味。しかも、人間関係の秘密が少しずつ明らかになっていくよ。

急行アルプス殺人事件 「十津川警部」シリーズ (角川文庫)
22

急行アルプス殺人事件 「十津川警部」シリーズ (角川文庫)

西村京太郎|KADOKAWA

3.5

表題作では、坂口刑事が急行「アルプス」で帰京する途中、炎上する乗用車から若い女性を救出する。だが二日後に女性は肺炎で亡くなり、救助に協力した車掌と運転士も相次いで命を落とす。不吉な連鎖を殺人と見抜く十津川。中編・短編の形で進行するため、テンポよく様々な鉄道ミステリーが楽しめる。一つの救助劇から広がる殺意の連鎖が、短い中に凝縮されている。

こんな人におすすめ

短編で手軽に鉄道ミステリーを読みたい人、西村京太郎の多様なトリックを楽しみたい人、十津川警部の推理を短めの話で味わいたい読者。

良い点

  • 短編で読み切りやすい
  • 焼け身事故の謎
  • 十津川の推理が鋭い

気になる点

  • 短編だと物足りない方も
  • タイトル作と他作の統一感
  • 古い設定

出版社

KADOKAWA

発売日

2011年7月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

今度は短編集なんですね。タイトルの「急行アルプス」がメインの話なんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

そう。表題作は、坂口刑事が急行アルプスで東京に戻る途中、炎上する乗用車から女性を救出するんだけど、その女性が後に肺炎で亡くなる。

そして、救助に参加した車掌と運転士も相次いで亡くなってしまうんだ。偶然の連鎖ではなく、殺人だと見抜く十津川。短い中にぎゅっと謎が詰まっているよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

救助したのに死神が次々と…暗い話ですね。でも、だからこそなぜ殺されるのか気になる。

佐藤メバル

佐藤メバル

その“なぜ”が核心で、それぞれの短編にも巧みな仕掛けがある。一話ずつ読めるので、ちょっとしたスキマ時間にぴったりだよ。

絶版希少 都電荒川線殺人事件 西村京太郎 連作推理小説 鉄道 ミステリー サスペンス
23

絶版希少 都電荒川線殺人事件 西村京太郎 連作推理小説 鉄道 ミステリー サスペンス

3.5

東京の都電荒川線を舞台にした連作推理小説。長距離の特急列車とは違い、街中をゆっくり走る路面電車という日常的な交通機関で事件が起こるのが斬新だ。沿線の風景や人々の生活が浮かんでくるようなアットホームな雰囲気でありながら、連作としての謎がちりばめられている。絶版・希少ということもあり、手に取るだけで特別感のある作品だ。西村京太郎の鉄道ミステリーの中でも異色の存在と言える。

こんな人におすすめ

希少な西村作品を収集したい人、路面電車や都電荒川線に魅力を感じる人、日常の中のミステリーを好む読者。

良い点

  • 路面電車の珍しい舞台
  • 連作形式で読みやすい
  • 希少な出版

気になる点

  • 内容の詳細不明
  • 入手困難
  • 価格が高い

出版社

詳細情報なし

発売日

詳細情報なし

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

都電荒川線って、東京の路面電車ですよね。まさか都電が殺人事件の舞台になるなんて。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう、今も走っている都電荒川線を舞台にした連作推理小説なんだ。遠くへ行く列車じゃなくて、街の中をゆっくり走る路面電車で事件が起こるというのは、他の鉄道ミステリーと一味も二味も違うよ。

絶版で希少なのも、コレクター心をくすぐるね。

橘ナナミ

橘ナナミ

路面電車の運転士さんや車掌さんが登場するんでしょうか。日常に潜む謎って感じの雰囲気でしょうかね。

佐藤メバル

佐藤メバル

そうかもしれない。沿線の情景や人々の暮らしが浮かぶような、独特のアットホームなミステリーだと想像されるよ。見つけたらぜひ手に入れたい一冊だね。

寝台特急「日本海」(メモリー・トレイン)殺人事件 (光文社文庫)
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寝台特急「日本海」(メモリー・トレイン)殺人事件 (光文社文庫)

西村京太郎|光文社

3.5

漆黒の日本海沿いを一千キロ走る寝台特急「日本海」で、専務車掌が殺された。一人の女性は途中下車して闇に消える。事件の鍵は、五年前に同じ列車の車内で出産した女性にあった。関係者たちは相次いで事故死しており、まるで過去の罪が現在を呪っているかのようだ。「メモリー・トレイン」という副題が示す通り、列車が運ぶのは現在の乗客だけでなく、忘れられない記憶でもある。時間と記憶を乗せた列車が、静かに深い謎を運んでくる。

こんな人におすすめ

時間を超えた因縁を描くミステリーが好きな人、日本海沿いの夜行列車に思いを馳せたい人、ノスタルジックな読後感を求める読者。

良い点

  • 五年前の出産が鍵
  • 日本海の風情
  • 記憶と謎の交錯

気になる点

  • 事件の起き方が静か
  • 登場人物の過去が絡む
  • 切ない結末

出版社

光文社

発売日

2006年2月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

「メモリー・トレイン」って副題がいいですね。寝台特急日本海が舞台で、専務車掌が殺されるんですね。

佐藤メバル

佐藤メバル

この作品のポイントは、五年前に同じ列車の中で出産した女性に関係者が絞られていくところなんだ。日本海沿いを千キロ走る夜行列車で、昔の記憶が犯人の影を浮かび上がらせる。

青森、東京、京都と場所を移しながら、少しずつ真実に近づいていくよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

五年前の出来事が今の事件に繋がるなんて、時間の流れを感じますね。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう。単なる鉄道トリックではなく、人の記憶と死生観が物語全体に流れている。だから読み終わった後、じんわりとした余韻が残るんだ。

寝台特急六分間の殺意 (講談社文庫)
25

寝台特急六分間の殺意 (講談社文庫)

西村京太郎|講談社

¥660(税込)

3.5

十津川警部が妻との電話に混線した、殺人を相談する奇妙な電話。キーワードは「六分間」「東京駅」「午後六時半」。数多い列車の中から条件に合うものを絞り込む推理は、まさに鉄道ミステリーの知性を極めた趣向だ。タイトルの「六分間」が停車時間なのか接続時間なのかを巡る謎が、読者をぐいぐい引っ張る。表題作を含む全五編を収録した会心の鉄道ミステリー短編集

こんな人におすすめ

時刻表を使った趣向が好きな人、短い時間で読み切れるミステリーを探している人、十津川・亀井コンビの活躍をコンパクトに楽しみたい読者。

良い点

  • 六分間という制約が絶妙
  • 表題作+他4編
  • 時刻表推理の醍醐味

気になる点

  • 短編は中断しやすい
  • 古い電話設定
  • 推理が細かい

出版社

講談社

発売日

1990年7月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

六分間って、すごく短い時間ですね。その間に殺人が起きるんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

表題作では、十津川警部と妻の通話に別の殺人相談が混線してしまうんだ。「六分間、東京駅、午後六時半」という断片的なキーワードだけが手がかり。

条件に合う列車はどれなのか、六分間は停車時間なのか、接続時間なのかを推理していく。まさに時刻表ミステリーの傑作だよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

混線した電話ってところがアナログですごく昭和ですね。でも、その不気味さがたまらないです。

佐藤メバル

佐藤メバル

短編集にはほかにも列車にまつわる様々な事件が収められていて、どれも推理の妙が光る。通勤のお供にぴったりの一冊だよ。

鉄道ミステリーの歴史——海外と日本の“レール”

橘ナナミ

橘ナナミ

鉄道ミステリーの歴史って、どこから始まったんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

海外ではアガサ・クリスティの『オリエント急行の殺人』が古典の金字塔。走る寝台列車の密室で起きた殺人を乗客の証言だけで解く本格推理だね。日本では松本清張の『点と線』が、時刻表を使ってアリバイを崩す“時刻表トリック”を広めた。そこから西村京太郎さんの十津川警部シリーズがトラベルミステリーを確立し、有栖川有栖さんや森村誠一さんたちが別の切り口で鉄道を舞台にしてきた。

橘ナナミ

橘ナナミ

2010年代以降の現代作品はどうですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

『北海道新幹線殺人事件』は北海道新幹線の開業を題材に、作家の実体験をもとに描かれている。『一番線に謎が到着します』のように鉄道員の日常を描く新しいミステリも登場しているね。

鉄道トリックの型——時刻表・密室・車内犯

橘ナナミ

橘ナナミ

時刻表トリックって、具体的にどういう仕掛けなんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

列車の乗り継ぎや停車時間を利用して「この時間に現場にはいられないはず」というアリバイを偽装するのが基本形。『寝台特急八分停車』はわずか八分の停車時間で殺人を実行する大胆な発想だ。ただし現実のダイヤと照合すると無理がある場合もあり、そこを検証するのがマニアの醍醐味。密室なら寝台個室、列車内で完結する『寝台特急六分間の殺意』のような車内犯、さらにホーム転落を装う殺人など、事件の型も多彩だ。

鉄道趣味と映像化——もっと深く楽しむ視点

橘ナナミ

橘ナナミ

鉄道に詳しい人ならではの楽しみ方はありますか?

佐藤メバル

佐藤メバル

鉄道は路線図がそのままトリックの地図になるからね。『寝台急行「銀河」殺人事件』や『寝台急行「天の川」殺人事件』は今はなき寝台急行が舞台で、鉄道史の視点も味わえる。『都電荒川線殺人事件』のような路面電車、『近鉄特急殺人事件』のような私鉄も、路線の特色を知ると臨場感が増す。

橘ナナミ

橘ナナミ

映像化作品と原作はどう使い分ければいいですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

映像は走行シーンの迫力や車内の雰囲気を補完する一方、ダイヤの整合性やトリックの説明が省略されがち。原作を先に読むと「この場面をこう処理したのか」と比較できて面白い。レベル別なら、初心者は『寝台特急「北斗星」殺人事件』、中級者は『寝台特急八分停車』、上級者は『西日本鉄道殺人事件』のような社会派、という選び方もできる。複数作家の短編を収めたアンソロジーや『急行もがみ殺人事件』のような連作も、ジャンルの奥行きを広げてくれる。

よくある質問

鉄道ミステリーのおすすめ入門書は?

橘ナナミ

橘ナナミ

鉄道ミステリーのおすすめ入門書はについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

話の構図が分かりやすい『寝台特急「北斗星」殺人事件』が最初の一冊に向いています。爆破をほのめかす事件と個室での死体発見がテンポよく進み、十津川警部の捜査を追ううちに、列車の時間や停車駅がどう事件に絡むかという鉄道ミステリーの基本が自然と身につきます。

西村京太郎の代表作は?何から読めばいい?

橘ナナミ

橘ナナミ

西村京太郎の代表作は?何から読めばいいについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

西村作品の代名詞といえるのが、十津川警部が活躍する寝台特急シリーズです。まずは『寝台特急殺人事件』か『寝台特急「北斗星」殺人事件』から読むのがおすすめ。旅情と謎解きのバランスが良く、シリーズの雰囲気をつかみやすいです。

時刻表トリックって何?分かりやすい作品は?

橘ナナミ

橘ナナミ

時刻表トリックって何?分かりやすい作品はについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

列車の時刻表を利用して「犯人は現場に来られないはず」というアリバイを偽装・崩壊させるトリックです。分かりやすいのは、わずか八分の停車時間を殺人に使う『寝台特急八分停車』。タイトルがそのまま仕掛けになっています。

『点と線』はなぜ名作と言われるの?

橘ナナミ

橘ナナミ

『点と線』はなぜ名作と言われるのについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

松本清張の『点と線』は、列車の時刻表を使ってアリバイを崩す時刻表トリックを日本に広めた作品です。時刻表という無機質な情報から犯人の嘘を暴く構図が斬新で、その後の鉄道ミステリーに大きな影響を与えました。

鉄道に詳しくないけど楽しめる?

橘ナナミ

橘ナナミ

鉄道に詳しくないけど楽しめるについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

大丈夫です。鉄道知識がなくても事件の構図やトリックの説明が丁寧なので、むしろ「この駅で乗り換えられるんだ」という発見があります。『寝台特急「北斗星」殺人事件』や『急行アルプス殺人事件』は、路線を知らなくても旅の臨場感を味わえます。

海外の鉄道ミステリーのおすすめは?

橘ナナミ

橘ナナミ

海外の鉄道ミステリーのおすすめはについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

古典ならアガサ・クリスティの『オリエント急行の殺人』。密室の寝台列車で起きた殺人を、乗客の証言だけで解く傑作です。西村京太郎なら、十津川警部がベルリンからシベリアへ飛ぶ『オリエント急行を追え』、韓国新幹線KTXが舞台の『韓国新幹線を追え』もおすすめです。

短編で読みやすい作品はある?

橘ナナミ

橘ナナミ

短編で読みやすい作品はあるについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

『急行アルプス殺人事件』は十津川警部シリーズの短編集で、救助した女性をめぐる連続死を描く表題作などが収録されています。光文社文庫から出ている鉄道ミステリーのアンソロジーも、複数作家の短編をまとめて楽しめるので入門に最適です。

鉄道ミステリーとトラベルミステリーの違いは?

橘ナナミ

橘ナナミ

鉄道ミステリーとトラベルミステリーの違いはについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

鉄道ミステリーは「鉄道を使ったトリックや列車内の密室」を軸にするジャンルです。その中でも、列車の旅に沿って事件が展開し、風景や旅程の楽しさも味わえるものをトラベルミステリーと呼びます。『寝台特急カシオペアを追え』や『寝台特急「日本海」殺人事件』が代表例です。

まとめ

橘ナナミ

橘ナナミ

25冊を改めて見返すと、同じ「鉄道ミステリー」でも、トリック、旅情、社会派、短編、海外と、本当にいろんな楽しみ方があるんですね。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう。鉄道はただの移動手段ではなく、事件の舞台であり、アリバイを生む仕掛けであり、登場人物の人生を運ぶレールでもある。読む人の「今の気分」に合う一冊が必ず見つかるよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

私はまず『寝台特急「北斗星」殺人事件』から読み始めて、次に『急行アルプス殺人事件』の短編を読んでみます。

佐藤メバル

佐藤メバル

いいね。鉄道ミステリーという列車は、読者を乗せたまま最後のページという終着駅まで一切止まらない。途中下車したくなっても、レールが引かれているから、最後まで走り抜けてしまう——それがこのジャンルのいちばんの魅力なんだ。

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