小説中学生向け本のおすすめ人気ランキング25選【2026年版】
監修

佐藤メバル
@shelfy_mebaru
編集長。あらゆるジャンルの本を年間数百冊読み込む本のプロ。投資・経営から小説・実用書・絵本まで、良書と読者の相性を見抜く。

橘ナナミ
@medias_nanami
編集部の新人インターン。22歳の大学院生で、メディア論を研究中。「それ気になります!」が口癖の天然キャラ。読者の素朴な疑問を代弁する役割で、各メディアの専門家にいろんなジャンルの素朴な質問をぶつけていく。
最終更新: 2026年8月
橘ナナミ
佐藤さん、中学生向けの小説って、何を基準に選べばいいんですか? 読書が苦手ないとこに、まず一冊勧めたいんです。
佐藤メバル
いい質問ですね。中学生向けの本は、「学年」と「読書経験」でガラリと選び方が変わります。読書が苦手なら、まずは短編がたくさん入ったアンソロジーを手に取るのがおすすめです。
橘ナナミ
短編ですか。例えばどんな本がありますか?
佐藤メバル
『5分後に意外な結末 青いミステリー』は1話が数分で読めて、必ずどんでん返しがある。活字が苦手な子でも、読書の面白さをつかみやすい。読書のハードルをぐっと下げてくれますよ。
橘ナナミ
なるほど! まずは読み切れる達成感が大事なんですね。では、読書に慣れてきたら、次はどういうステップがいいんでしょう?
佐藤メバル
そうですね。次は中編やシリーズものに挑戦するのがおすすめです。『怪盗レッド』は1冊208ページで、ふりがな付き。テンポの良い冒険ミステリーなので、読み進めるうちに「続きが気になる」という感覚を味わえます。
小説中学生向け本の選び方
学年と読書経験
橘ナナミ
最初のポイントは「学年と読書経験」ですよね。中学1年生と3年生では、やっぱり読める本が違うんでしょうか?
佐藤メバル
はい。中学1年生なら、まだ小学生向けからステップアップする段階なので、『タイム・ジャンパーズ』のように186ページの中編で、物語のテンポが良い本が適しています。一方、中学3年生なら『君と夏が、鉄塔の上』のように、友情や将来への不安など、少し大人のテーマを扱った作品を選ぶと共感できるでしょう。
橘ナナミ
読書経験が少ない場合はどう見分ければいいですか?
佐藤メバル
まず「長編を読破したことがあるか」が目安です。まだなければ、短編集や中編から始めるのが無難です。『そして五人がいなくなる』は276ページのミステリーで、最後まで謎が続くので、読破の達成感が得やすい一冊です。
文字量・ページ数
橘ナナミ
ページ数の目安はありますか?
佐藤メバル
100ページ前後を短編、200〜300ページを中編、500ページ以上を長編と考えると良いです。読書初心者には短編集や中編集を、慣れてきたら長編に挑戦するのがおすすめ。『かがみの孤城』は554ページですが、登場する中学生たちの心情が丁寧に描かれ、一気に読みたくなる構成です。
橘ナナミ
500ページはすごくボリュームがあるように感じますが、中学生でも読めるものなんですね。
佐藤メバル
確かに分厚いですが、『かがみの孤城』は生きづらさを抱える子どもたちが主人公で、同じくらいの年の読者が感情移入しやすいんです。それで自然とページをめくる手が進みますよ。
ジャンルの好み
橘ナナミ
ミステリーやファンタジーなど、ジャンルで選ぶ時はどうすればいいでしょう?
佐藤メバル
まず、その子が興味を持っているテーマから選ぶのが近道です。サッカーが好きなら『ジュニア版 夢をかなえる。』は、澤穂希さんの言葉が詰まっていて、スポーツを通して夢を考えるきっかけになります。ミステリーが好きなら、『高校入試』は入試を舞台にしたサスペンスで、学校が舞台なので身近に感じられるはずです。
橘ナナミ
恋愛ものやファンタジーはどうですか?
佐藤メバル
恋愛要素がある青春小説なら『君と夏が、鉄塔の上』が面白いです。鉄塔に座る男の子の謎を追ううちに、登場人物たちの成長が描かれます。ファンタジーなら『ネコランティス』シリーズは、猫たちが恐竜時代にタイムスリップする冒険物語で、猫好きな子にもぴったりです。
読書の目的
橘ナナミ
読書感想文を書くための本選びのポイントはありますか?
佐藤メバル
感想文を書きやすいのは、テーマが明確で、物語の構造がはっきりしている作品です。『かがみの孤城』は「居場所」や「生きづらさ」という普遍的なテーマを扱っているので、自分の経験と重ねて書きやすいです。『そして五人がいなくなる』は、仲間との協力や信頼について考えさせられます。
橘ナナミ
朝読書の時間には、どのような本が向いていますか?
佐藤メバル
朝の10分間なら、1話完結の短編が最適です。『5分後に意外な結末 青いミステリー』は1話が読切なので、ちょうど良い区切りで読めます。毎日続けることで読書習慣が身につきますよ。
作品の形式
橘ナナミ
シリーズものやライトノベルには、どんな特徴がありますか?
佐藤メバル
シリーズものは、一度ハマると続きが気になって自然と読書を続けられるのが魅力です。『怪盗レッド』は2代目怪盗と中学生探偵の対決が楽しく、続きが読みたくなる展開です。ライトノベル系のホラーでは『カラダ探し』のジュニア文庫版もあり、短めの章で区切られているので読みやすいです。
橘ナナミ
アンソロジーはどういうときに便利ですか?
佐藤メバル
アンソロジーは、複数の作家の作品を一冊で楽しめるので、自分に合う作家やジャンルを見つけるのにピッタリです。読書の幅を広げたいときに最適ですね。
トピックの好み
橘ナナミ
学校生活や社会問題に興味がある子には、どんな本がありますか?
佐藤メバル
『高校入試』は、入試当日に起こる事件を描いた学校ミステリーで、先生や生徒、保護者の視線が交錯します。『サーカスの少女』は、家庭の事情で学校に通えない子どもが登場し、教育や貧困について考えさせられる作品です。
橘ナナミ
歴史やSFも面白そうですね。
佐藤メバル
歴史ミステリーなら『アマテラスの暗号』は、日本の古代史に迫る内容で、資料も豊富に使われています。SFなら『ネコランティス』は、タイムトラベルと恐竜が組み合わさった冒険で、科学への興味も広げてくれます。
小説中学生向け本をひと目で比較
橘ナナミ
えっ、25冊もあるんですか!?まずどう見ればいいんですか?
佐藤メバル
焦らず焦らず(笑)。まずはこの一覧で全体像を眺めてみよう。価格・著者・対象読者をまとめて見られるから、自分に近そうなのが分かるはず
小説中学生向け本のおすすめ人気ランキング
橘ナナミ
一覧だけだとピンと来ないので...1冊ずつ詳しく教えてください!
佐藤メバル
よし、それじゃあ1位から順に1冊ずつ解説していこう。各冊どんな人に向いてるかも合わせて話すから、自分に合いそうなのを見つけてほしい

かがみの孤城
辻村深月 著|ポプラ社
¥1,980(税込)
学校で居場所をなくし、部屋に閉じこもっていたこころの目の前に、突然鏡が光り輝き、くぐった先に不思議な城が現れます。そこにはこころと似た境遇の7人が集められていて、なぜ自分たちが選ばれたのか、なぜこの場所なのかが明らかになるにつれ、物語は思いがけない感動へと向かいます。「あなたを、助けたい」という言葉が胸に響く一冊で、現実の傷とファンタジーが丁寧に重なります。単なる冒険譚ではなく、生きづらさを抱える読者に寄り添うやさしさが核心です。
こんな人におすすめ
学校や人間関係に息苦しさを感じている中高生、ミステリーと感動の両方を味わいたい人、登場人物たちの関係性の変化をじっくり追いたい読者。ひとりで静かに読みたい日に最適です。
良い点
- 7人の境遇に共感できる
- 謎が解ける構成が巧み
- 読後、大きな安心感がある
気になる点
- ページ数が多く読むのに時間がかかる
- 序盤は静かな展開が続く
- 勘のいい人は結末を予測しやすいかも
出版社
ポプラ社
発売日
2017年5月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
タイトルと表紙のイメージから、もっと暗くて重い話かと思ってました。でも「似た境遇の7人」と聞いて、どうして集められたのかすごく気になります。
佐藤メバル
いい質問だね。この物語は、鏡の向こうの城に集められた7人が、鍵のかかった部屋で過ごすうちに少しずつ心を開いていく構成が読みどころなんだ。
閉じこもっていたこころの目線で語られるから、読者は彼女と同じように「なぜこの7人なんだろう」と考えながら進む。
そして最後にその理由が分かったとき、それまでの景色が全部違って見えるんだよ。
橘ナナミ
なるほど、だから「一気読み必至」なんですね。わたしも生きづらさを感じたことがあるので、こころの気持ちに寄り添いながら読めそうです。
佐藤メバル
うん。この本は、登場人物たちが一見バラバラなのに、実は同じような痛みを抱えているところも魅力だね。現実の学校生活に悩む読者が、自分だけじゃないと思える一冊になっているよ。

星の王子さま
サン=テグジュペリ 著|ゴマブックス株式会社
サン=テグジュペリの不朽の名作が、葉祥明さんのやさしい絵と浅岡夢二さんによるスピリチュアルな新訳でよみがえった版です。砂漠に不時着した飛行士と、星から来た王子さま。王子さまが出会うさまざまな星の人々や、バラとの関係を通して、目に見えないものの価値が静かに語られます。ストーリー自体は短く、子どもにも読めるやさしい言葉ですが、読むたびに違う発見がある深さがこの作品の魅力。ただの児童文学ではなく、生き方そのものを問いかけてくる一冊です。
こんな人におすすめ
はじめての名作にふれたい中学生、友情や愛について考えたい人、美しい絵と言葉を味わいたい読者。就寝前や朝読書にゆっくりと手に取ってほしい一冊です。
良い点
- 絵が美しく、新訳が読みやすい
- 短いのに深いメッセージがある
- 何度も読み返したくなる
気になる点
- 物語に起伏が少ない
- 比喩が多く、意味を考える必要がある
- 人によっては解釈が難しい
出版社
ゴマブックス株式会社
発売日
2013年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
星の王子さまって有名ですけど、児童書だとずっと思っていました。葉祥明さんの絵がついた版は、ちょっと大人な雰囲気ですよね。
佐藤メバル
そうだね。この版は葉祥明さんの絵が絵本のように温かくて、読みやすい新訳になっているんだ。王子さまの言葉は「大切なものは目に見えない」のように、シンプルだけど深いんだよ。
中学生だと、ちょうど友情や恋愛に悩む時期でもあるから、自分の体験と重ねて読めると思う。
橘ナナミ
なるほど。バラとの関係って、なんだか人間関係みたいですね。小さな子ども向けの本と聞いていたので、新鮮です。
佐藤メバル
いいところに気がついたね。バラと王子さまの間には、つい素直になれなかったり、相手を大切にしたいと思ったりする気持ちが描かれている。
だから子どもより、むしろ思春期の読者にこそ響く作品なんだよ。

そして五人がいなくなる 名探偵夢水清志郎事件ノート (講談社青い鳥文庫 174-1)
はやみねかおる 著|講談社
¥1,133(税込)
名刺にも表札にも「名探偵」と書いてある夢水清志郎ですが、もの忘れがひどく、ごはんを食べたかどうかさえ忘れてしまう困った探偵。そんな彼が、次々に子どもを消してしまう怪人「伯爵」に立ち向かいます。シリアスになりすぎない軽妙な語り口と、笑いのなかに仕掛けられた本格ミステリーの手筋が楽しめる一冊です。探偵役がユーモラスだからこそ、謎解き初心者でも楽しく読めて、ラストで思いもよらない形に着地する驚きがあります。シリーズの入り口としてもおすすめ。
こんな人におすすめ
ミステリーを初めて読む中学生、笑いながら謎解きを楽しみたい人、探偵キャラクターの個性が好きな読者。朝読書や移動中にぴったりの軽快な読了感です。
良い点
- 探偵キャラが個性的で面白い
- 笑いと本格推理が両立
- 短い話としても読み切りやすい
気になる点
- トリックに古さを感じる場面もある
- シリーズ前提の細かい設定がある
- じっくり推理するには軽い
出版社
講談社
発売日
1994年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
名探偵なのにもの忘れがすごいって、ギャグみたいで気になります。でも本当に事件を解決するんですか?そこが一番知りたいです。
佐藤メバル
そこがこの作品のおもしろいところだね。夢水清志郎は「名探偵」と名乗っているけど、実際はものぐさでマイペース。
それなのに、子どもが消えるという事件の謎を、読者と同じ目線で解いていくんだ。ユーモアに包まれているけれど、伏線はしっかり張ってあって、最後に「あっ」とさせられる。
橘ナナミ
なるほど、笑いながら読めるミステリーなら、私でもついていけそうです。シリーズものなんですね。
佐藤メバル
そう。講談社青い鳥文庫の名探偵夢水清志郎シリーズとして長く読まれている作品だよ。この巻は「伯爵」という怪人との勝負が軸だから、シリーズを知らなくても入りやすいんだ。
![5分後に意外な結末 青いミステリー[改訂版] (「5分後に意外な結末」シリーズ)](https://img.shelf-y.com/items/12320.jpg)
5分後に意外な結末 青いミステリー[改訂版] (「5分後に意外な結末」シリーズ)
桃戸ハル 著|学研プラス
¥1,210(税込)
一編一編が数分で読める短いアンソロジーで、各話の最後にどんでん返しが待っています。約40話収録され、笑い、怖さ、感動、ミステリー、SF、ファンタジー、恋愛などテーマも多彩。どの話からでも読めるので、読書習慣がない人でも気軽にページを開けます。また、usiさんのイラストが全面刷新され、描き下ろしマンガも収録されているので、視覚的にも物語の世界観を楽しめます。1話ごとに完結するため、短い休み時間や朝読書にぴったりの一冊です。
こんな人におすすめ
活字が苦手でも楽しめる短編集、ミステリーのどんでん返しを味わいたい人、いつでもどこでも少しずつ読み進めたい読者。朝読書の習慣づけにも最適です。
良い点
- 1話が短くサクサク読める
- ジャンルが多彩で飽きない
- イラストとマンガが雰囲気を盛り上げる
気になる点
- 1話ごとの深さは控えめ
- 話によって好みが分かれる
- 続きが気になり一気読みしがち
出版社
学研プラス
発売日
2022年7月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「5分後に意外な結末」ってタイトルだけで、もう気になります。40話も入ってるなら、どの話から読んでもいいんですか?好きな順番で読めるのはうれしいですね。
佐藤メバル
うん、このシリーズは読む順番を気にしなくていいのが魅力なんだ。たとえば目次を見て「悪魔召喚」「女かトラか」なんてタイトルが気になったら、そこから読んでみるといい。
最後にどんでん返しがあるから、5分後には必ず「えっ?」ってなる。短いのに、読後感は一編ごとにしっかり残るよ。
橘ナナミ
5分で読めて裏切られるって、短編だからこそできるんですね。読書が苦手な子にもすすめやすそうです。
佐藤メバル
そう、この本は活字に慣れていない人への入り口にぴったりなんだ。しかもイラストやマンガも入って、本全体の雰囲気を形作っている。
どのページから開いても、物語の空気に入れるのがすごいところだよ。

「手紙屋」蛍雪篇 私の受験勉強を変えた十通の手紙
喜多川泰 著|ディスカヴァー・トゥエンティワン
部活や友だち付き合いに忙しい高校2年生の和花が、進路のことで父とぶつかり、兄から謎の人物「手紙屋」を紹介されます。十通の手紙をやりとりすることで夢を実現してくれるというその仕組みを信じて、和花が「何のために勉強するのか」「大学へ行く意味」と向き合っていく物語です。勉強にやる気が出ず、モヤモヤしている中学生や高校生に手渡したい一冊。物語形式なので説教くさくならず、手紙を読むたびに主人公と一緒に視界が開けていく感覚が味わえます。
こんな人におすすめ
「何のために勉強するの?」と感じはじめた中高生、受験勉強に行き詰まっている人、自分らしい進路を考えたい人。保護者や教員が子どもにそっと渡すのにも向いています。
良い点
- 勉強への考え方が変わる
- 手紙形式で読みやすい
- 主人公と同年代で共感しやすい
気になる点
- 自己啓発の要素が強い
- ストーリーは静かに進む
- 人によっては教訓じみて感じる
出版社
ディスカヴァー・トゥエンティワン
発売日
2008年1月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
私、ちょうど受験生だった時期に「何のために勉強するんだろう」ってすごく考えました。この本、主人公も同じことで悩むんですね。
佐藤メバル
そうなんだよ。和花は大学に行きたい気持ちはあるんだけど、成績が伸びず、やる気も出ない。そんな時にお兄さんが教えてくれたのが「手紙屋」とのやりとりなんだ。
十通の手紙を通じて、勉強だけじゃなく、夢をかなえるために必要なことまで考えられるようになっていく。
橘ナナミ
なるほど。説教っぽくなく、物語として入ってくるのがいいですね。手紙を読むたびに、主人公の気持ちが変わっていくのが分かりそうです。
佐藤メバル
そう、だから読んでいて「あ、自分もそうかも」と気づかされるんだよ。手紙屋の問いかけは、読者にも向けられている。
ただの勉強法の本ではなく、自分の進路を見つめ直すきっかけになる作品だね。

賢者の書
喜多川泰 著|ディスカヴァー・トゥエンティワン
仕事も私生活もうまくいかず、くすぶるアレックスの前に不思議な少年サイードが現れます。サイードは九人の賢者を求める旅の途中だといい、アレックスは彼の記録「賢者の書」を読み進めるうちに、人生を変える教えに触れていきます。一つの物語のなかに冒険譚と自己啓発の要素が溶け込んでいて、読み終わるころには「今日から新しい自分になれる」という勇気が湧いてくるはず。「人間は何度だって生まれ変わることができる」という言葉が、まさにこの作品の核です。
こんな人におすすめ
将来に不安を感じている中高生、自分を変えたいと思っている人、読書をきっかけに一歩を踏み出したい人。ファンタジーとしても自己啓発書としても楽しめる一冊です。
良い点
- 冒険としても楽しめる
- 自分を変えるヒントが詰まる
- 読み終えたあとの清々しさ
気になる点
- 教訓を語る場面が長いと感じるかも
- ストーリーよりもメッセージが中心
- 既に前向きな人には響きにくい
出版社
ディスカヴァー・トゥエンティワン
発売日
2009年8月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「賢者の書」ってタイトルと表紙の雰囲気が、なんか神秘的な感じですね。九人の賢者に会う旅って、ファンタジー小説みたいです。
佐藤メバル
そう、基本はアレックスという大人が、不思議な少年サイードの記録を読み聞かされる形で進んでいくんだ。彼が旅で出会う九人の賢者の言葉が、そのまま読者へのメッセージになっている。
単なるファンタジーじゃなくて、読んでいるうちに「よし、やってみよう」と思えるのがこの本の魅力だよ。
橘ナナミ
大人の主人公がくすぶっているというのが、なんだか身につまされます。中学生の私にも響くものはありますか?
佐藤メバル
もちろん。むしろ、これから自分の人生をどう作っていくかを考えはじめる中学生こそ、早く出会ってほしい一冊なんだ。
賢者たちの教えは年齢関係なく、一歩を踏み出すための言葉だからね。

ジュニア版 夢をかなえる。
澤穂希 著|徳間書店
¥1,870(税込)
2011年、東日本大震災で打ちひしがれる日本に希望をもたらしたなでしこジャパンのワールドカップ初優勝。その中心にいた澤穂希さんの言葉を集めた『夢をかなえる。』が、小学生から読めるように読み仮名つきで再構成されたジュニア版です。14歳から日本代表として世界で戦ってきた澤さんの経験談から、「夢をあきらめないこと」「仲間を信じること」の大切さが等身大の言葉で伝わってきます。サッカーをしない読者にも、自分自身の目標に向かう勇気を与えてくれる一冊です。
こんな人におすすめ
部活で挫折しそうな中高生、目標への向き合い方が知りたい人、スポーツに打ち込む読者。中学生の朝読書にも手に取りやすい、力強いメッセージが詰まっています。
良い点
- 実際のアスリートの言葉
- 読み仮名つきで読みやすい
- 目標を持つ大切さを学べる
気になる点
- サッカー経験がなければ実感しにくい部分も
- エッセイとしては内容が濃くない
- 自己啓発の中では具体策が少ない
出版社
徳間書店
発売日
2026年7月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
澤穂希さんって、なでしこジャパンのキャプテンですよね。ワールドカップ優勝のとき、私もテレビで見ました。その言葉を集めた本なんですね。
佐藤メバル
そう。あの優勝は、震災のあとの日本に本当に希望を与えた出来事だったんだ。この本は、14歳から日本代表として世界の舞台で戦ってきた澤さんが、夢に向かうときに大切にしてきたことが詰まっている。
読み仮名つきのジュニア版だから、小学生から読めるように再構成されていて、中学生にもすっと入りやすいんだよ。
橘ナナミ
なるほど。私はサッカーをやったことがないけど、それでも読んだら勇気をもらえそうですね。
佐藤メバル
うん、サッカーの話が中心だけど、伝わるのは「自分の信じた道を続ける力」なんだ。部活や勉強でくじけそうになったとき、この本を開くとまた頑張れる気がするよ。

サニーブルック農場のレベッカ<中>
ケイト・D・ウィギン 著
1904年に発表されて以来読み継がれてきたケイト・ダグラス・ウィギンの代表的な物語の「中巻」です。かつては従うことで守られていたレベッカが、自分で考え、選び、その結果を引き受ける存在へと踏み出していく過程が描かれます。厳格な伯母さんの価値観に反発し、善意が誤解され努力が裏目に出る毎日を経験しながら、それでもなかったことにせず答えを探し続ける姿は、まさに思春期の読者が重ねられるもの。「赤毛のアン」に並ぶといわれる古典が、悩みやすい現代に響きます。
こんな人におすすめ
周囲の期待と自分の気持ちの間で揺れる中学生、古典文学に挑戦したい人、成長物語が好きな読者。自分の進路や価値観を考えはじめたときに読みたい一冊です。
良い点
- 古典だけど読みやすい訳
- レベッカの成長が丁寧
- 失敗しても進む姿に励まされる
気になる点
- 中巻からだと背景を把握しにくい
- 上巻とあわせて読む必要がある
- 派手な出来事は少ない
出版社
詳細情報なし
発売日
2025年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「赤毛のアンに並ぶ名作」と言われると、それだけで気になります。レベッカって、どんな女の子なんですか?
私はまだ読んだことがないので、教えてください。
佐藤メバル
賢くて正直だけど、少し厄介な女の子なんだ。空気を読んで黙っていることができず、正しくあろうとするほど周囲とぶつかってしまう。
この中巻は、彼女が「従ってさえいれば守られていた子ども」から、自分の選択に責任を持てる存在へ変わっていく、いちばん揺れる時期を描いているんだよ。
橘ナナミ
善意が誤解されたり努力が裏目に出たりするって、めちゃくちゃ共感できます…。そのあとどうやって答えを見つけていくんですか?
佐藤メバル
それがこの作品の魅力で、レベッカは失敗をなかったことにせず、自分の感覚を頼りに考え続けるんだ。答えがすぐに見つかるわけじゃないけど、そのもがく姿に読者は励まされる。
現代のSNSや人間関係に疲れた人にも届いてほしい古典だね。

夏子の冒険 (角川文庫 み 2-4)
三島由紀夫 著|角川グループパブリッシング
¥572(税込)
裕福な家で奔放に育てられた夏子は、群がる男たちに興味を持てず、神に仕えるために函館の修道院入りを決めます。ところが向かう車中で、瞳に情熱的な輝きを宿す青年と出会い、物語が大きく動き出す。三島由紀夫らしい美しく引き締まった文章で綴られる長編ロマンスで、短いながらも登場人物の心の揺れがくっきりと描かれます。中学生には少し背伸びした恋愛の世界かもしれませんが、名作文学の入り口としても魅力的な一冊です。
こんな人におすすめ
恋愛小説を読んでみたいけれど軽い話より深いものがいい人、日本文学の名作に挑戦したい中学生。旅先や移動中に、ドラマチックな展開を味わいたい日にぴったりです。
良い点
- 三島由紀夫の文章が美しい
- 短く読み切りやすい長編
- 運命的な出会いが胸を打つ
気になる点
- 登場人物の価値観が古い
- 恋愛描写に大人っぽさがある
- 結末が好みを分かれる
出版社
角川グループパブリッシング
発売日
2009年3月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
三島由紀夫って難しいイメージがあったんですが、『夏子の冒険』は「修道院に行く途中に運命の人と出会う」という話なんですね。意外とドラマチック!
佐藤メバル
そう、裕福で奔放に育った夏子が、男たちに興味を持てず神に仕えようとするんだけど、函館へ向かう列車の中で、情熱的な瞳をした青年と出会って心を動かされる。
三島由紀夫というと重厚なイメージがあるかもしれないけど、この作品は展開がしっかりしていて、ロマンスとしても読みごたえがあるんだ。
橘ナナミ
なるほど。中学生には少し背伸びした内容ですかね?
佐藤メバル
恋愛の機微や登場人物の価値観は大人っぽいから、わからない部分もあるかもしれない。でも、むしろ未体験の世界を文章で味わえるのが文学の面白さで、三島由紀夫入門としてもおすすめできる一冊なんだよ。

ぼくらの大冒険 (角川つばさ文庫)
宗田理 著|KADOKAWA
¥880(税込)
『ぼくらの七日間戦争』でおなじみの東中元1年2組の面々が、今度はUFO事件に巻き込まれます。アメリカから転校してきた木下はUFOが見えると言い、一緒に見に行った仲間のうち、宇野と安永が忽然と姿を消してしまう。友だちを奪還するため、英治たちは宗教団体や埋蔵金伝説の背後に潜むインチキ大人たちと対決していきます。大人への反抗と友情の熱さが痛快に描かれたシリーズ第3弾で、中学生の冒険譚として白眉の一冊です。
こんな人におすすめ
友だちと一緒にワクワクする冒険を味わいたい中学生、大人への不満を抱える思春期の読者、テンポのいいストーリーが好きな人。学活や休み時間に友達と語り合いたくなる一冊です。
良い点
- 仲間との連携が熱い
- 悪い大人をやっつける快感
- 展開が速く読みやすい
気になる点
- 1980年代の価値観を感じる
- ご都合主義な展開もある
- シリーズ前作の知識があるとより楽しい
出版社
KADOKAWA
発売日
2010年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『ぼくらの七日間戦争』は聞いたことがあります。その続きというかシリーズ第3弾なんですね。UFOとか埋蔵金とか、盛りだくさんですね。
佐藤メバル
そう、今回は友だちがUFOごと消えてしまうところから始まるんだ。しかも背後に宗教団体や埋蔵金伝説があったり、タイトルどおり「大冒険」になる。
ただ単に冒険するだけでなく、大人たちのずるさを中学生のチームワークで打ち破っていく爽快さが魅力だね。
橘ナナミ
インチキ大人と戦うって、やっぱり痛快ですよね。私も中学生のとき、大人の理不尽さにモヤモヤしました。
佐藤メバル
うん、このシリーズの根底には「子どもだって真剣に考えれば大人に負けない」という信念があるんだ。読んでいるうちに、自分も仲間と一緒に戦っているような気持ちになれるよ。

タイム・ジャンパーズ 1冒険はある日、とつぜんに
ウェンディ・マス 著|文響社
¥1,298(税込)
フリーマーケットで手に入れた古ぼけた旅行かばん。その中のアイテムに触れた瞬間、チェイスと妹のアリは別の時代へタイムトリップしてしまいます。中編だからほどよいボリュームで、連続ドラマのように章の終わりごとに「続きが気になる」展開が待っているのが特徴です。さらに物語の舞台となる時代の歴史や雑学も自然に学べる構成で、冒険を楽しみながら知識も身につきます。ひとり読みの入門に最適な新シリーズの第1巻です。
こんな人におすすめ
長編はまだ読み慣れない中学生、歴史や冒険が好きな読者、兄妹の掛け合いを楽しみたい人。朝読書にぴったりの、軽やかでテンポのいい一冊です。
良い点
- 文章がやさしくひとり読みしやすい
- 章末の続きが気になる工夫
- 歴史の知識も身につく
気になる点
- 対象年齢より簡単に感じるかも
- ストーリーが単純
- シリーズ全体の導入の位置づけ
出版社
文響社
発売日
2020年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
小学2年生から読めるって書いてありましたけど、中学生が読んでも楽しめるんでしょうか?長くない本なら弟にもすすめやすいんですけど。
佐藤メバル
大丈夫だよ。文章は平易だけど、タイムトラベルの設定や歴史の雑学は中学生でも十分に面白いんだ。むしろ、長い本を読むのが苦手な人にとっては、短い章でどんどん進むから「読めた!」という達成感を味わえる。
兄妹が古いかばんの中の品物に触れて別の時代に飛んでしまう、という導入も分かりやすいだろう。
橘ナナミ
なるほど。確かに、私も読書に慣れていない弟にすすめられそうです。短い話で興味を持てるのがいいですね。
佐藤メバル
うん。しかもイラストや装丁も親しみやすく、物語に入り込みやすい。タイムトラベルもの入門として、ここからシリーズを追いかけるのも楽しいよ。

怪盗レッド(2) 中学生探偵、あらわる☆の巻 (角川つばさ文庫)
秋木真 著|KADOKAWA
¥858(税込)
中学入学と同時に2人1組の怪盗になったアスカとケイ。順調にコンビを組んでいたところへ、警察も一目置く天才中学生探偵・白里響がテレビで宣戦布告してきます。相手は名探偵、こちらは怪盗。まさに「対決」の構図が生まれる第2巻です。怪盗といっても主人公たちは等身大で、失敗したり悩んだりしながら活躍する姿がかわいらしく、読者は自然と応援したくなります。テンポのよい展開と軽快なノリが魅力のシリーズです。
こんな人におすすめ
怪盗と探偵の対決にワクワクする中学生、等身大の主人公が好きな人、ライトノベル的なテンポを楽しみたい読者。友だちと感想を言い合いながら読みたい一冊です。
良い点
- ライバル探偵との対決が面白い
- 主人公2人の掛け合いが楽しい
- テンポよく読める軽さ
気になる点
- シリアスさは控えめ
- 前巻を読んだほうが背景が分かる
- トリックはシンプル
出版社
KADOKAWA
発売日
2010年5月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
怪盗レッドって、怪盗が主人公なのに「応援したくなる」っていう言葉が気になりました。悪者じゃないんですか?
佐藤メバル
2代目怪盗レッドのアスカは、正義の怪盗として活躍するんだ。相棒のケイと2人1組で、今回は天才中学生探偵・白里響がテレビで宣戦布告してくる。
怪盗と探偵、どちらも中学生だから、大人にはできない発想で勝負をしていくのが面白いんだよ。
橘ナナミ
なるほど、だから「負けないんだからっ!」っていうセリフが響くんですね。私もライバルが得意げだと、負けたくないって思ってしまいます。
佐藤メバル
そうそう。主人公たちも失敗や焦りを見せるけど、それも含めて等身大なんだ。探偵との対決の行方はぜひ本編で味わってほしい。
シリーズ2巻なので、1巻から読むと2人の関係がもっと分かるよ。

作家になりたい! 1 恋愛小説、書けるかな? (講談社青い鳥文庫 254-29)
小林深雪 著|講談社
¥682(税込)
小説家になるのが夢の中学1年生・宮永未央。成績優秀な双子の弟と妹にダメ出しされながらも、現役中学生作家デビューを目指してお話を書いています。ところがある日、恋の妄想を書きためたポエムノートをクラスメイトに見られてしまい、大騒動に。作家を目指すリアルな気持ちと、思春期の胸キュンな出来事がぎゅっと詰まったストーリーです。すべての漢字にふりがなつきで、小学中級から読めるけれど、中学生の「なりたい自分」を応援してくれる一冊でもあります。
こんな人におすすめ
将来の夢について考えはじめた中学生、小説や文章を書くのが好きな人、恋愛要素のある楽しい話を読みたい読者。国語の時間や部活との両立に悩む人にもおすすめです。
良い点
- 書くことに夢中の主人公が魅力的
- ドタバタ劇が楽しい
- 全漢字にふりがながあり読みやすい
気になる点
- ストーリーはシンプル
- シリーズ前提の部分がある
- 人によっては主人公の行動が気になる
出版社
講談社
発売日
2017年3月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
現役中学生作家を目指す女の子の話って、すごく身近に感じます。私も子どものころ、小説家になりたいと思ったことがあります。
佐藤メバル
この本の主人公・未央は、双子の弟と妹に「それは小説じゃなくて日記だよ」みたいにダメ出しされながらも、夢を追いかけているんだ。
しかも恋の妄想を書いたノートをクラスメイトに見られちゃって、もう大騒動。恥ずかしい思いもするけど、それでも書き続ける姿に励まされるよ。
橘ナナミ
なるほど。夢と現実のギャップに悩むところが、読んでいてドキドキします。私も大学院で論文を書くとき、うまくいかなくて悩むことがあるので共感できそうです。
佐藤メバル
そう、何かを表現して伝える仕事は、うまくいかないことの連続なんだよね。でも未央は、失敗してもその経験を次に活かそうとする。
中学生のうちから「好き」を諦めないってかっこいいな、と思える作品だよ。

カラダ探し 第三夜(1) (双葉社ジュニア文庫)
ウェルザード 著|双葉社
¥825(税込)
平穏な日常を送る留美子は、謎の少女に「死」を告げられ、大きなうさぎのぬいぐるみを見つけた夜に、赤い人の笑い声を聞きながら命を落としてしまいます。やがて赤い人は再び学校に現れ、許された7日間の中で新たな「カラダ探し」が始まります。タイトルにある「カラダ探し」という仕掛けが何を指すのか、読者は留美子たちと一緒に手探りで進むことになります。短い章で畳みかけるホラーなので、読書に集中したい夜におすすめの一冊です。
こんな人におすすめ
怖い話でドキドキしたい中学生、ホラーゲームや心霊系の話が好きな人、短い章でぐいぐい読みたい読者。ただし苦手な人は昼間に読むのがおすすめです。
良い点
- 恐怖感が段階的に盛り上がる
- 続きが気になり一気読みできる
- シリーズものとして先が楽しみ
気になる点
- 内容が怖く、苦手な人には向かない
- 残酷な描写がある
- 謎がまだ解決しない中途感
出版社
双葉社
発売日
2018年11月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「カラダ探し」ってタイトルがもう怖いです。赤い人は夜の学校に出るんでしょう?主人公の留美子はどうなってしまうんですか?
佐藤メバル
夜の学校に現れる、とても不気味な存在なんだ。主人公の留美子は、死を告げられ、うさぎのぬいぐるみをきっかけに赤い人の笑い声を聞きながら一度死んでしまう。
そこから許された7日間の中で、新たな「カラダ探し」が始まるという展開なんだよ。
橘ナナミ
主人公が死んじゃうんですか?それでどうやって続くんですか…?
佐藤メバル
それがこの作品の仕掛けなんだ。ただのホラーではなく、「なぜ死んだのか」「カラダ探しの正体は何か」という謎が重なるから、怖いけど目が離せない。続編が気になる読者が多いのも納得だよ。

小説 ネコランティス 3(総ルビ付き): リオと仲間たちの恐竜探検
CLEVER-SCENTWORKS 著|Independently published
¥1,760(税込)
火星での冒険を終えた猫たちが、古びた宇宙船で地球に戻ろうとしたところ、たどり着いたのは6600万年前の白亜紀末期。恐竜が支配する世界で、草食恐竜や昆虫まで凶暴化する異変に立ち向かい、滅びゆく世界の謎を解いて未来を救おうとします。個性豊かな猫たちの連携が楽しい壮大な冒険ファンタジーです。すべての漢字に読み仮名がついた総ルビ付きなので、小学生はもちろん、日本語を学ぶ人や読書初心者にも読みやすく、猫好きにはたまらない一冊です。
こんな人におすすめ
動物と恐竜の両方が好きな中学生、猫のキャラクターを楽しみたい人、読みやすい総ルビの本を探している読者。空想科学と冒険をじっくり味わいたい日に最適です。
良い点
- 猫×恐竜という斬新な組み合わせ
- 総ルビで誰でも読みやすい
- 冒険のスケールが大きい
気になる点
- 自己出版のため流通が限られる
- 文章に読み慣れが必要な部分も
- シリーズ前作の知識があるとより楽しい
出版社
Independently published
発売日
2026年5月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
猫たちが宇宙船で地球に帰ろうとしたら恐竜時代だった、ってすごくぶっとんだ設定ですね!猫好きにはたまらないです。
佐藤メバル
そう、この作品は火星での冒険を終えたリオたちが、古びた宇宙船で地球へ帰還しようとするんだけど、着いた先が6600万年前の白亜紀末期なんだ。
しかも草食恐竜や昆虫まで凶暴化しているという、ただの恐竜ものではない異変が待っている。猫たちが知恵を合わせて世界を救うというスケールの大きさが魅力だよ。
橘ナナミ
猫が主人公だと、不思議と親しみが湧きます。総ルビ付きというのも、読書が苦手な私でも安心できそうです。
佐藤メバル
うん、漢字が苦手でもひらがながあれば最後まで読み切れるから、読書の達成感を得やすいのもいいところだね。
猫たちの個性も豊かで、どの子がお気に入りになるかを語り合うのも楽しいよ。

アマテラスの暗号 〈歴史ミステリー小説〉
伊勢谷武 著
元ゴールドマン・サックスで働いていたケンシが、40数年ぶりに再会するはずだった父が殺されたという知らせを受けるところから始まります。父は丹後・籠神社の第八十二代目宮司であり、境内からは日本最長の家系図『海部氏系図』が発見されていました。父の死の謎を追ううちに、神道や天皇家の正統性、日本人のルーツといった禁忌の歴史に迫っていくという、壮大な歴史ミステリーです。実際の神社や祭祀・文献に基づいて書かれているという点が、読み応えを生んでいます。
こんな人におすすめ
日本史や神社に興味がある中学生、謎解きを通して知識を深めたい人、長編ミステリーに挑戦したい読者。教科書と小説のあいだを埋める、刺激的な読み物です。
良い点
- 実在の神社・史実に基づく
- 古代史の謎に迫るスリル
- 写真や図で臨場感がある
気になる点
- 歴史の知識がないと難しく感じる
- 語りが説明的になる場面もある
- テーマが重く、好みが分かれる
出版社
詳細情報なし
発売日
2019年3月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『ダ・ヴィンチ・コード』を凌ぐって書いてあって、すごく気になります。でも歴史があまり得意じゃない中学生でも読めるんですか?
佐藤メバル
登場人物のケンシは元金融マンで、友人たちと一緒に父の死の謎を追うんだけど、歴史や神社の話がたくさん出てくるんだ。
日本最長の家系図・海部氏系図や、伊勢神宮との関係など、事前知識がなくても物語のなかで少しずつ理解できるように書かれている。
だから歴史が苦手でも、ミステリーとして楽しめるよ。
橘ナナミ
なるほど。神社や古代史って、なんだか難しいイメージがあったけど、物語として読めば入ってきそうですね。
佐藤メバル
そう、小説という形だからこそ、タブーにされてきたテーマにも踏み込めるし、読者も追体験できるんだ。しかも記載の多くが事実に基づいているから、読み終わったあとに自分で調べたくなる。知的好奇心を刺激する一冊だよ。

高校入試 (角川文庫)
湊かなえ 著|KADOKAWA
¥1,100(税込)
県下有数の公立進学校・橘第一高校の入試前日、新任教師の春山杏子は教室の黒板に「入試をぶっつぶす!」と書かれた貼り紙を見つけます。迎えた当日、試験内容がネット掲示板に次々と実況され、学校は混乱に陥ります。受験生はもちろん、保護者、教師までが疑心暗鬼になっていく様子が緊迫感をもって描かれ、「誰が嘘をついているのか」というミステリーの面白さが凝縮されています。湊かなえらしい、人間の本質をえぐり出す学校ミステリーです。
こんな人におすすめ
受験を控えた中学生、学校を舞台にしたミステリーが好きな人、人間関係の闇を描く小説を読みたい読者。入試前夜に読むと、また違った怖さを味わえる一冊です。
良い点
- 学校が舞台で身近に感じる
- 多視点で語られる構成が巧み
- ラストまで容疑者が絞れない
気になる点
- 人間の嫌な面が描かれる
- 伏線が細かく集中力が要る
- 後味が重いと感じるかも
出版社
KADOKAWA
発売日
2016年3月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
入試をぶっつぶすって、すごいインパクトですね。しかも試験内容がネットに実況されるなんて、今どきの話だと思います。
佐藤メバル
湊かなえさんらしい、学校という閉じた世界の悪意を描いた作品なんだ。新任教師の春山杏子が事件の解決に奔走するんだけど、教師、受験生、保護者、みんなが疑わしく見えてくる。
ちょっとでも気を抜くと伏線を見落としそうになるから、集中して読むのがおすすめだよ。
橘ナナミ
なるほど。受験のプレッシャーって、それだけで疑心暗鬼になりますもんね。私も高校入試を経験したので、他人事じゃない気持ちで読めそうです。
佐藤メバル
その感覚、大事だよ。この物語は入試という誰もが経験しうる出来事を舞台にしているから、リアルに感じられるんだ。
そして読み終わったあとには、「誰かを信じること」の難しさがじわじわと残る。

クスノキの女神
東野圭吾 著|実業之日本社
¥1,980(税込)
神社に詩集を置かせてほしいと頼んできた女子高生の佑紀奈には、玲斗だけが知る重大な秘密があります。一方、認知症カフェで出会った記憶障害のある少年・元哉は、佑紀奈の詩集にインスピレションを受ける。玲斗が二人を引き合わせると、思いがけないプランが動き出します。不思議な力を持つクスノキと、その番人のもとを訪れる人々の物語。東野圭吾らしい謎の魅力に加え、人の記憶やつながりの温かさが丁寧に描かれていて、シリーズのファンも多い作品です。
こんな人におすすめ
東野圭吾の作品を読んでみたい中学生、人の記憶や心のつながりをテーマにした物語が好きな人。静かな感動を求めるときに、ゆっくり読みたい一冊です。
良い点
- ミステリーとヒューマンドラマの融合
- 記憶をめぐる設定が考えさせられる
- 登場人物の関係が丁寧に描かれる
気になる点
- 前作『クスノキの番人』を読んだほうが背景が分かる
- 派手なアクションはない
- シリーズ前提の語りがある
出版社
実業之日本社
発売日
2024年5月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
東野圭吾さんというと、すごくミステリーのイメージです。でも『クスノキの女神』は、なんか優しいタイトルですね。前作を読んでいなくても楽しめますか?
佐藤メバル
そうだね。東野さんらしい謎や秘密はあるんだけど、この作品の中心にあるのは「記憶」と「人と人とのつながり」なんだ。
神社に詩集を置きたい女子高生の佑紀奈が秘密を抱えていて、認知症カフェで出会った記憶障害のある少年・元哉と関わっていく。
不思議な力を持つクスノキが、彼らを結びつけていくんだよ。
橘ナナミ
なるほど。記憶障害のある少年と詩集がどう関わるのか、すごく気になります。ミステリーだけじゃなく、心が温かくなる話なんですね。
佐藤メバル
そう。前作から続く世界観を楽しめるし、この作品単体としても、人のやさしさや切なさがにじみ出ている。読んだあとに、家族や友だちのことを考えたくなる一冊だよ。

君と夏が、鉄塔の上 (ディスカヴァー文庫)
賽助 著|ディスカヴァー・トゥエンティワン
¥990(税込)
鉄塔マニアの地味な伊達は、中学最後の夏休みをだらだら過ごしていました。でも破天荒な同級生・帆月から「鉄塔のうえに男の子が座っている」と声をかけられ、幽霊が見えると噂の比奈山も巻き込んで、その謎を追うことに。鉄塔の上に座るのは誰なのか、何のためにそこにいるのか。夏の暑さとともに、少年たちの関係が少しずつ変化していきます。「殻を破りたい」と願う思春期の心を、鮮やかで爽やかな筆致で描いた青春小説です。
こんな人におすすめ
夏休みに読みたい青春小説を探している中学生、友情や成長の物語が好きな人、日常にちょっとした謎を欲している読者。読後は、自分も一歩踏み出したくなる一冊です。
良い点
- 夏の情景が美しい
- 少年たちの心情が繊細
- 短編も収録され読みごたえがある
気になる点
- 派手な出来事は少ない
- 静かな展開が続く
- 合わない人には退屈に感じる
出版社
ディスカヴァー・トゥエンティワン
発売日
2023年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
タイトルからして爽やかな青春小説だなあと思います。鉄塔の上に男の子が座ってるって、不思議な謎ですよね。
佐藤メバル
そう。鉄塔マニアの伊達と、破天荒な同級生の帆月が、その男の子の正体を探るんだ。幽霊が見えると噂の比奈山も加わって、夏休みの日々が動き始める。
でも単なる謎解きじゃなくて、彼らが「殻を破って一歩を踏み出す」物語なんだ。
橘ナナミ
中学最後の夏休みかあ。私も中学の夏休みは、何かが始まる予感と、終わってほしくない気持ちが入り混じってた気がします。
佐藤メバル
まさに、その「終わってほしくない夏」の感覚を切り取ったような作品だよ。派手な事件が起きるわけじゃないけど、その分、登場人物たちの心の動きが丁寧に描かれている。
読後はさわやかな風が吹き抜けるような気持ちになるね。

君と会えたから・・・
喜多川泰 著|ディスカヴァー・トゥエンティワン
¥1,870(税込)
17歳の夏休み、平凡な高校生ヨウスケは将来への不安を抱えながら、何もせず過ごしていました。そんな彼の前に現れた美しく謎めいた女の子・ハルカは、父親から学んだ「素晴らしい人生をおくる方法」を教えてくれます。そして恋心が芽生えたとき、彼女の秘密を知ってしまい……。青春ラブストーリーの形をとりながら、「明日が無限ではないとしたら、今日をどう生きるか」という深い問いを投げかけてきます。自己啓発書が苦手な人にも、物語として自然に響く一冊です。
こんな人におすすめ
毎日を何となく過ごしていると感じる中学生、青春とメッセージ性を両方楽しみたい人。将来への不安があるときに、そっと手元に置いてほしい一冊です。
良い点
- 恋愛と自己啓発が自然に交わる
- 今日を大切にしたくなる
- 感動的なラストが待っている
気になる点
- 自己啓発のメッセージが強い
- ストーリーの展開は予想しやすい
- 人によっては涙腺にくる
出版社
ディスカヴァー・トゥエンティワン
発売日
2006年7月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「もし明日が無限にあるわけではないとしたら」って、すごく重い言葉ですね。でも青春小説として読めるなら、入りやすそうです。
佐藤メバル
そう、高校生のヨウスケが、ふとした出会いからハルカに「素晴らしい人生をおくる方法」を学んでいくんだ。
はじめは彼女に恋心を抱きつつ、楽しい夏の日々が続くように読めるんだけど、途中から彼女の秘密が明らかになって、一気に切ない展開になる。
橘ナナミ
なるほど。だから読者から「号泣した」っていう感想が多いんですね。私も今のうちに読んでおきたい気持ちになりました。
佐藤メバル
うん。自己啓発書だと構えてしまう人でも、物語として読めば自然にメッセージが入ってくる。特に、ぼんやり過ごしていると感じる中高生に読んでほしい一冊だよ。

ブラックドームに落ちた君と
幸村百理男 著
眼科医2年目の佐々木トオルのもとに、奇妙なカルテが回ってきます。明るい場所では見えるのに暗闇ではまったく見えないという患者。検査しても眼球に異常は見つかりません。患者が囁いた「先生、何か気づきませんか?」という一言に、トオルは引き込まれていきます。一方、ノーベル賞候補の物理学者アレックス博士は、翌日に白内障手術を受けることになっていて……。眼科医療のリアルな描写と、ブラックホール理論という科学のスケール感を掛け合わせた、斬新な医療ミステリーです。
こんな人におすすめ
医療や科学に興味がある中学生、ミステリーでありながら未知のテーマに触れたい人。目の病気と宇宙理論の意外なつながりを楽しみたい読者におすすめです。
良い点
- 異色の組み合わせで新鮮
- 医療現場の緊張感が描かれる
- 科学的な謎が物語を動かす
気になる点
- 医療・物理の用語が少し難しい
- 現実離れした設定を許容できるか
- 読む人を選ぶテイスト
出版社
詳細情報なし
発売日
2026年7月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
タイトルの「ブラックドーム」って何だろうと思ったんですが、眼科とブラックホールの組み合わせって聞いて、すごく不思議です。
佐藤メバル
そうなんだよ。明るいところでは見えるのに、暗闇ではまったく見えない患者のカルテから始まって、その原因を探っていくと、ブラックホール理論にまで発展していく。
眼科医のトオルと、白内障手術を受ける物理学者アレックス博士の視点が交差して、物語が動いていくんだ。
橘ナナミ
目と宇宙がつながるなんて、想像もつきません。難しいですか?
佐藤メバル
専門用語は出てくるけど、物語として興味を引くように書かれているから、気になったら調べながら読むのも楽しいよ。
医療と科学の意外な接点が、「世の中にはまだ知らないことがある」と思わせてくれる一冊だね。

ヨモツイクサ
知念実希人 著|双葉社
北海道旭川にアイヌの人々が恐れてきた《黄泉の森》があります。大手ホテル会社が開発しようとした作業員たちが次々と行方不明になり、現場には何かに蹂躙された痕跡だけが残されていました。外科医の佐原茜は、7年前に家族が神隠しに遭った事件をいまも追っています。禁域にいる「人なのかヒグマなのか」わからない未知の存在が、やがて茜の過去と交差していく。遺伝子や生命の驚異をテーマにした知念実希人初のバイオ・ホラーで、医療ミステリーの緊張感も存分に味わえます。
こんな人におすすめ
ホラーとミステリーの両方が楽しみたい中学生、生命や遺伝子に興味がある読者。怖い話が好きで、一気に読みたい週末にぴったりの作品です。
良い点
- 禁域の森という設定が不気味
- 医療×ホラーの独自性
- 家族の謎が交差する構成
気になる点
- ホラー描写が苦手な人には刺激が強い
- 生物学的な設定が荒唐無稽に感じるかも
- 結末が賛否を分ける
出版社
双葉社
発売日
2023年5月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「黄泉の森には絶対に入ってはならない」って、最初から不気味すぎます。何がいるんですか?ヒグマより怖いものなんですか?
佐藤メバル
そこがこの作品のミステリーなんだよ。作業員が消えた現場には、何かに蹂躙された痕跡と、神秘的な蒼い光の目撃証言だけが残っている。
主人公の外科医・佐原茜は、7年前の家族の神隠し事件を追っていて、その禁域の森にまつわる謎がリンクしていくんだ。
橘ナナミ
なるほど。ただのモンスターものじゃなくて、医療ミステリーの要素もあるんですね。怖いけど、読まずにはいられなさそうです。
佐藤メバル
そう。知念実希人さんは医療ミステリーの書き手として知られているから、この作品でも医学的な視点がしっかり効いている。
未知の生物の正体と、茜の家族の運命がどう交わるのか、最後まで目が離せないよ。

スタートライン
喜多川泰 著|ディスカヴァー・トゥエンティワン
将来のことを考えると不安になるけれど、やりたいことも見つからない。そんな高校3年生の大祐は、東京から転校してきた真苗に心を奪われ、彼女に誘われて「大きな夢を実現させている人たち」の講演を聴くようになります。その中で大祐は、自分の未来に対する見方を少しずつ変えていき、ついに真苗に告白しようと決意します。夢は「探すもの」ではなく「自分の内側にしかないもの」だという言葉が示すように、ただの恋愛小説ではなく、人生のスタートラインに立つ読者を力強く後押ししてくれます。
こんな人におすすめ
夢や進路について漠然と不安な中学生、挑戦するきっかけが欲しい人、自己啓発を物語として楽しみたい読者。卒業や受験の前後に読むと、背中を押してくれる一冊です。
良い点
- 恋愛と成長がほどよく絡む
- 講演の言葉にハッとさせられる
- 読後感が前向きになる
気になる点
- 自己啓発色が強い
- 登場人物の心情がまっすぐすぎる
- 展開は王道
出版社
ディスカヴァー・トゥエンティワン
発売日
2012年7月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
同じ喜多川泰さんの『君と会えたから』も気になったんですけど、こっちは将来の夢に悩む主人公なんですね。私も将来が不安なので、気になります。
佐藤メバル
そう、高校3年生の大祐が、東京から来た真苗に誘われて、大きな夢をかなえた人たちの講演を聴くようになるところから物語が動きだすんだ。
そこで「夢は自分の内側にしかない」という言葉に出会って、少しずつ変わる。『君と会えたから』が「今日」を大切にする話なら、こちらは「未来」に向かってスタートを切る勇気の話だね。
橘ナナミ
なるほど。私はまだやりたいことが明確じゃないので、大祐の気持ちに近いかもしれません。読んだら何か変わる気がします。
佐藤メバル
変わるといいね。この物語のいいところは、大祐が急にスーパーマンになるわけじゃなくて、もがきながらも一歩を踏み出すところなんだ。
今の自分に自信がなくても、読んだあとには「まず動いてみよう」と思えるよ。

サーカスの少女 ―雲仙普賢岳の麓にある島原城や島原を舞台にした大人向け日本純文学、兼、子ども向け児童書―
植木雅俊 著|コボル
¥1,650(税込)
父の事業の失敗で島原に引っ越してきた孝は、隣の同級生・則秋と仲良くなり、サーカスの少女・雪子と出会います。豊かな自然と温かい人々に囲まれて、子どもたちの心が大きく広がっていく一方、雪子は学校に通えないかもしれないという事情を打ち明けます。孝は自分の経験と重ね、なんとかしてあげたいと思い、学校のまねごとをして雪子に名前の書き方を教えるのです。著者の少年時代の体験をもとにした自伝的小説で、心のひだを丁寧に描く日本純文学ならではの静かな感動があります。
こんな人におすすめ
人間の温かさにふれたい中学生、児童書より深い純文学に挑戦したい人、地方の風景や家族の絆を描く物語が好きな読者。読後に涙がにじむような、やさしい時間を味わえます。
良い点
- 素朴で美しい文章
- 大人も子どもも読める深さ
- 島原の情景が浮かぶ
気になる点
- 派手な事件や展開はない
- 古風な語りを感じる
- 現代の読者にはテンポが遅いかも
出版社
コボル
発売日
2021年4月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
サーカスの少女と聞くと、ちょっと悲しい物語なのかなと思いました。実際はどんなお話ですか?タイトルからして切ないですよね。
佐藤メバル
少年の孝が、サーカス小屋の少女・雪子と出会って、短い時間の中で友情を育む物語なんだ。雪子は家の事情で学校に通えないかもしれないと打ち明ける。
それで孝は、自分の席に座らせて授業のまねをしてあげたり、名前の書き方を教えたりする。豊かな自然と温かい大人たちに囲まれた、淡くてやさしい日々が描かれているよ。
橘ナナミ
なんて純粋な…。読んでいるだけで胸が締め付けられます。子どもの目線から見た複雑な感情も描かれているそうですね。
佐藤メバル
そうなんだ。この作品は著者の少年時代の体験をもとにしていて、ただの心温まる童話では終わらない。生活保護や家庭の事情など、子どもながらに感じる理不尽さも描かれている。
それでも希望を失わず、誰かを思いやる心を持ち続けることの大切さが伝わってくるよ。

紅葉山高校茶道部
益田昌 著|幻冬舎
¥1,760(税込)
紅葉山高校茶道部部長の桧山柊は、二学期の始業式早々、顧問から校内の茶室「紅葉楼」の移転を告げられます。紅葉山を借景に、池を抱え、四季折々の花が咲き、観月にもふさわしい。その茶室は、柊にとっても部員たちにとってもかけがえのない場所です。なくなるかもしれない大切な時間を守るため、少年たちは動きはじめます。茶道という少し静かな部活動を舞台にしながら、仲間との絆や場所への愛着を描いた、新しいタイプの青春小説です。
こんな人におすすめ
部活動に打ち込む中学生、大切な場所や思い出を守りたいと思ったことがある人。文化部の青春に共感したい読者に、しっとりと響く一冊です。
良い点
- 茶道部という設定が新鮮
- 場所への愛着が丁寧に描かれる
- 静かに燃える熱意が心地いい
気になる点
- 派手な展開はない
- 茶道の知識があるとより楽しめる
- タイトルから内容が想像しにくい
出版社
幻冬舎
発売日
2023年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
茶道部が舞台の青春小説って、なかなかないですよね。しかも茶室の移転をめぐって闘うって、静かなのに熱い感じがします。
佐藤メバル
そう。主人公の柊にとって、紅葉楼はただの部室じゃないんだ。紅葉山を借景にした庭や、季節の花、観月にふさわしい雰囲気まで、すべてが部員たちの大切な時間を形作っている。
それが移転で失われかけるというから、黙ってはいられない。
橘ナナミ
なるほど。運動部の大会とは違うけど、自分たちの「場所」を守る戦いって、すごく青春ですね。私も大学の研究室が移動になる話を聞いたとき、なんだか寂しかったのを思い出しました。
佐藤メバル
その感覚は、この物語に通じるものがあるね。場所には、そこで過ごした時間や仲間との思い出が詰まっている。
柊たちがどうやって紅葉楼を守るのか、静かなのに力強い展開が待っているよ。
読書が苦手な中学生のための入門ステップ
橘ナナミ
読書が苦手な中学生にまず読ませるなら、どんな本がいいですか?
佐藤メバル
最初の一歩は、「短い」「面白い」「達成感がある」の3つがそろった本が最適です。『5分後に意外な結末』シリーズは、1話が読切でオチが衝撃的なので、読書の面白さを一気に味わえます。この本をきっかけに、次は少し長い物語へ進むと良いでしょう。
橘ナナミ
長編が苦手な子にはどうアドバイスしますか?
佐藤メバル
無理に長編に挑戦する必要はありません。例えば『タイム・ジャンパーズ』は中編で、章ごとにハラハラする展開が続くので、物語の世界に入り込みやすいです。また、電子書籍やオーディオブックを活用する手もあります。読書が苦手な子でも、目で読むのが辛ければ耳で聞くことで物語を楽しめます。
学校図書館・公共図書館を活用しよう
橘ナナミ
図書館で借りやすい本ってありますか?
佐藤メバル
学校図書館には、学習指導要領に沿った本や、児童文学の定番がそろっています。たとえば『そして五人がいなくなる』は講談社青い鳥文庫から出ていて、多くの図書館に置いてあります。公共図書館では、リクエスト制度を利用すると、読みたい本を入荷してもらえることもあります。
橘ナナミ
司書の方に選んでもらうのはどうですか?
佐藤メバル
図書館司書は「この子にこの本を」というマッチングのプロです。好みや読書経験を伝えると、ぴったりの一冊を提案してくれます。特に朝読書の時間に読むなら、短編集や詩集など、区切りが良い本を協力して選んでくれますよ。
中学3年生からのステップアップ読書
橘ナナミ
中学3年生になって、高校生向けの読書に進むにはどうすればいいですか?
佐藤メバル
中学3年生には、テーマが深く、文章が洗練された作品がおすすめです。『君と会えたから、』は十七歳の高校生が主人公で、青春と自己啓発が融合した作品。高校生の入り口として自然に読めます。
橘ナナミ
もっと大人っぽいミステリーやホラーは読めますか?
佐藤メバル
読書経験にもよりますが、『クスノキの女神』は東野圭吾による感動ミステリーで、中学生から高校生へ読みごたえのある一冊です。ホラーなら『ヨモツイクサ』はバイオ・ホラーですが、ジュニア向けではないので、まずは『カラダ探し』のジュニア文庫で怖さに慣れてから挑戦するのがいいかもしれません。
よくある質問
中学生におすすめの小説は?人気ランキングが知りたい
橘ナナミ
中学生におすすめの小説は?人気ランキングが知りたいについて教えてください。
佐藤メバル
ランキング形式で選ぶなら、読書経験や好みによって順位は変わりますが、『かがみの孤城』『そして五人がいなくなる』『5分後に意外な結末』シリーズなどは中学生に広く支持されています。まずは短編集で読書の楽しさをつかみ、長編へ進むと良いでしょう。
読書感想文が書きやすい中学生向け小説は?
橘ナナミ
読書感想文が書きやすい中学生向け小説はについて教えてください。
佐藤メバル
テーマが明確な作品、例えば『かがみの孤城』は「居場所」や「生きづらさ」を扱っており、自分と重ねて書きやすいです。『そして五人がいなくなる』は、仲間や信頼について考えるきっかけになります。「物語の構造がわかりやすい本」を選ぶと、感想文が書きやすくなります。
本を読まない中学生でも読めるおすすめは?
橘ナナミ
本を読まない中学生でも読めるおすすめはについて教えてください。
佐藤メバル
『5分後に意外な結末』シリーズは、1話が数分で読めて、どんでん返しが楽しいので、活字が苦手な子にもぴったり。また、『タイム・ジャンパーズ』は中編で、章ごとにハラハラする展開があり、読書の習慣がない子でも最後まで読み切れます。
中学1年生向けの読みやすい本は?
橘ナナミ
中学1年生向けの読みやすい本はについて教えてください。
佐藤メバル
中学1年生には、短編集や中編がおすすめです。『5分後に意外な結末』や『タイム・ジャンパーズ』は、文字量が少なめで、物語のテンポも良いです。また、『怪盗レッド』はふりがな付きで、1冊208ページと手頃。中学1年生の最初の一冊に最適です。
中学3年生向けのレベルが高い小説は?
橘ナナミ
中学3年生向けのレベルが高い小説はについて教えてください。
佐藤メバル
テーマが深く、文章が洗練された作品として、『君と夏が、鉄塔の上』や『君と会えたから、』が挙げられます。『高校入試』は入試を題材にしたミステリーで、人間関係の複雑さが描かれ、読み応えがあります。
話題の『地雷グリコ』『成瀬は天下を取りにいく』は中学生向け?
橘ナナミ
話題の『地雷グリコ』『成瀬は天下を取りにいく』は中学生向けについて教えてください。
佐藤メバル
どちらも人気のYA作品ですが、中学生向けとして推薦するには、内容の理解度や表現が少し難しい部分があります。それらより先に、まずは本記事で紹介した中学生が共感しやすい作品から読んでみるのがおすすめです。読書に慣れてから挑戦すると、より楽しめるでしょう。
長編が苦手ですが、短編集・アンソロジーのおすすめは?
橘ナナミ
長編が苦手ですが、短編集・アンソロジーのおすすめはについて教えてください。
佐藤メバル
『5分後に意外な結末』シリーズは、ミステリー、ホラー、感動など多彩な短編を収録。また『作家になりたい!』シリーズは、小説を書きたい中学生を主人公にした物語で、短めのエピソードで構成されています。短編集は読書の幅を広げるのに最適です。
男子・女子に分けずにおすすめを選ぶにはどうすればいい?
橘ナナミ
男子・女子に分けずにおすすめを選ぶにはどうすればいいについて教えてください。
佐藤メバル
性別で分けるのではなく、主人公の個性やテーマの好みで選ぶのがポイントです。例えば『かがみの孤城』は男女複数の主人公が登場し、多様な視点が楽しめます。『怪盗レッド』も男女のダブル主人公で、活発なストーリーが魅力です。
まとめ
橘ナナミ
中学生向けの小説と言っても、本当にいろいろな本があるんですね。読書経験や好みによって選ぶ本が変わると、自然と読書が楽しくなりそうです。
佐藤メバル
そうですね。大事なのは「読んでみたい」と思える一冊に出会うこと。そのためには、図書館で実際に手に取ったり、シリーズの続きを読んだりしながら、自分に合う本を見つけていってください。
橘ナナミ
私は学生時代、部活が忙しくて読書から遠ざかっていました。でも、短編集から始めれば、隙間時間でも読書を続けられるんですね。
佐藤メバル
読書に戻ってくるのに遅すぎることはありません。中学生だけでなく、大人になってからでも本を読む楽しさを再発見できますよ。
橘ナナミ
そうですね。本を選ぶということは、自分自身の興味と向き合うことでもあるのかもしれません。
佐藤メバル
まさにそうです。中学生の読書は、広い海に小さな船で漕ぎ出すようなもの。最初は岸が見えなくても、読み進めるうちに自分だけの航路が見えてきます。このリストの中から、あなたの「はじめての一冊」が見つかりますように。








