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正しい勇者の作り方
中級者ファンタジー小説

【要約・書評】『正しい勇者の作り方』の評判・おすすめポイント

進九郎|KADOKAWA|2024-06-19|0ページ

3.5
(4件)

この本を一言で言うと

勇者の証を持つ少女がデスゲームで生き残り魔王を倒す——王道設定を逆手に取った残酷な問い

この本の概要

「勇者になるためには、魔王以上の何かを手に入れなければならない」——このコンセプトで始まる2024年6月の富士見ファンタジア文庫の新作。 少女にだけ現れるはずの勇者の印を持つ主人公が、勇者育成のために集められた候補者たちとのデスゲームに放り込まれる。候補者たちが次々と命を落とす中で、主人公は「正しい勇者とは何か」という問いと戦い続ける。 王道の勇者×魔王設定にデスゲーム要素を組み込んだ構成で、「勇者と魔王の戦いに関わる全員の業」を描く意欲作。ラスト数ページの大きなどんでん返しが「騙されていたと気付いた」という感想を多数生んでいる。 評価は分かれるが、「王道ファンタジー×残酷なデスゲーム」という組み合わせは、なろう系とは一線を画す試みとして注目される。富士見ファンタジア大賞受賞作として、2024年の新人作品の中でも話題性がある一冊だ。

勇者もの×デスゲームという組み合わせ、最後まで読んで「なるほど」となった

正直、「勇者 デスゲーム」って聞いた時は「またか」って思ったんですよ。なろう発祥のラノベで「勇者召喚」「デスゲーム」はもう食傷気味で。でも富士見ファンタジア大賞受賞と書いてあったし、新作を追う習慣で手に取った。 序盤は「思ったより暗いな」という感想だった。勇者の印を持つ主人公が、勇者育成デスゲームに集められる。そこで少女たちが次々と死んでいく。最初にキャラとして立ってた人物があっさり死ぬのも衝撃で、「この作者は容赦ない」と思った。 デスゲームもの独特の問題として、「どうせ主人公は死なない」という安心感があると物語の緊張感がなくなる。この作品はそのバランスをうまく取れてるかというと、正直微妙なところもある。主人公への危機感が薄い場面もあった。 でも後半で一気に展開が変わる。物語の根本的な構造がひっくり返されるような展開があって、最後の数ページの「太文字」を読んだ時に「騙されてたんか」ってなった。これは最後まで読まないと意味がない作品で、その意味で読後感は悪くない。 「勇者とは何か」という問いへの答えとして、この作品が出す答えは思ったよりシビアで、「きれいな勇者」を期待してた人には刺さりすぎるかもしれない。主人公がどんな手を使っても勇者になろうとする、その業の重さが物語の真の主題だと読んでから気づいた。 評価が分かれる作品というのは理解できる。命の扱いが軽く感じる部分もあるし、登場人物への感情移入がしにくい場面もある。でも「勇者という概念を解体する」試みとして、なろう系とは全然違う方向性で書かれていることは確か。 尖っていてうまく刺さる人には刺さる、そういう種類の作品でした。

sho / メーカー営業 / 20代

この本で学べること

富士見ファンタジア大賞受賞の2024年注目新人作

進九郎のデビュー作として、富士見ファンタジア大賞を受賞。王道設定を逆手に取った構成と暗いトーンが話題を呼んだ。

勇者×デスゲームという異色の組み合わせ

「勇者の印を持つ少女が最後の一人になるデスゲームを生き延びる」という設定が、なろう系とは一線を画す試み。

ラストのどんでん返しが読者に「騙された」感を与える

終盤の展開と最後の太文字が物語の構造を逆転させる。最後まで読まないと意味がわからない構成で、読後に振り返る楽しみがある。

「正しい勇者とは何か」という問いへのシビアな答え

勇者の概念を美化せず、そのために払う業の重さを正面から描く。なろう系の「無双勇者」とは真逆の方向性。

良い点・気になる点

良い点

  • 王道設定を逆手に取ったプロットの独自性
  • ラストのどんでん返しによる読後の驚き
  • 「勇者とは何か」への覚悟のある答え
  • 富士見ファンタジア大賞受賞の新人作家のデビュー作として注目

気になる点

  • 登場人物への感情移入がしにくいという評価も
  • 命の扱いが軽く感じる場面がある
  • デスゲーム中の主人公への危機感が薄い箇所も

みんなの評判・口コミ

s
sho

メーカー営業

3.5

最後の数ページで「あ、そういうことか」ってなった。最初は重いなと思ったけど後半で一気に興味が向く展開。どんでん返しが好きな人向け。

ひなた

大学生

3.5

賛否分かれるのはわかる。でも「なろう勇者」とは全然違う方向性で書かれてて、そこは評価したい。最後まで読んで損はしなかった。

y
yuki

大学院生

3.0

勇者という概念の解体という意味では面白かった。デスゲームの構造が「何のためにやってるのか」という問いを常に意識させる作り。

なな

ブロガー

3.5

登場人物の命が軽く感じる点は気になった。でも最後のどんでん返しで全部の評価が上がった。書評書くなら「ラストまで読め」と書くやつ。

著者について

こんな人におすすめ

勇者・魔王という王道設定を新解釈で楽しみたい人

デスゲーム×ファンタジーの組み合わせが好きな人

どんでん返しのある構造的な物語が好きな人

新人作家のデビュー作を応援したい人

よくある質問

Q. なろう系の転生・無双ものとは違いますか?
A. 全く異なります。王道ファンタジー設定を逆手に取った暗い構成で、なろう系とは真逆の方向性です。
Q. グロいですか?読者を選びますか?
A. デスゲームものなので死者が出ます。命の扱いが軽く感じるという評価もあり、残酷な展開が苦手な人には向きません。
Q. 続きはありますか?
A. 2024年6月の刊行で、続巻については刊行時点では未確定です。1巻としての完結感もあります。

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