小説中高生本のおすすめ人気ランキング19選【2026年版】
監修

佐藤メバル
@shelfy_mebaru
編集長。あらゆるジャンルの本を年間数百冊読み込む本のプロ。投資・経営から小説・実用書・絵本まで、良書と読者の相性を見抜く。

橘ナナミ
@medias_nanami
編集部の新人インターン。22歳の大学院生で、メディア論を研究中。「それ気になります!」が口癖の天然キャラ。読者の素朴な疑問を代弁する役割で、各メディアの専門家にいろんなジャンルの素朴な質問をぶつけていく。
最終更新: 2026年8月
橘ナナミ
中高生向けの小説って、ランキングを見てもどれから手に取ればいいのか迷ってしまいます。年齢も読書経験も違うのに、同じ“おすすめ”でいいのかな……。
佐藤メバル
いい質問だね。本選びで一番大事なのは「誰の、どんな場面に効くか」という視点だよ。同じ中高生でも、読書感想文のために読むのか、受験の息抜きで読むのかでは選ぶ本が変わってくる。
橘ナナミ
確かに。私が高校生のときは、推薦図書より自分が好きなアニメの原作を読んでました。そこから読書にハマることもありますよね。
佐藤メバル
その通り。入り口はどこでもいい。ポイントは「今の自分に合う難しさ」と「読み切れる長さ」を選ぶこと。無理に名作を読んでも、合わなければ読書自体嫌いになってしまうからね。
橘ナナミ
じゃあ、どうやって自分に合う一冊を見つければいいんですか? 具体的に教えてください!
小説中高生本の選び方
読書の目的(楽しむ・学ぶ・感想文・受験対策)
佐藤メバル
まず「何のために読むか」を決めよう。純粋に楽しむなら、冒険活劇の元祖『ぼくらの七日間戦争』は中学生の反乱が痛快で、登場人物の年齢も近くて感情移入しやすい。学びたいなら『嘘吹きネットワーク』がSNS上のデマを題材にしていて、今の時代を考えるきっかけになる。
橘ナナミ
読書感想文ならどういう本が書きやすいですか?
佐藤メバル
感想文は「自分と違う価値観に出会える本」がいい。デマや真実について悩む『嘘吹きネットワーク』は、理子の選択を自分に引き寄せて書ける。受験対策なら、入試の題材に使われる作家の作品が参考になるよ。湊かなえの『高校入試』は、入試当日の混乱を描く学校ミステリで、読解力が試される。
現在の読書レベル(読む量・長文への慣れ・語彙力)
橘ナナミ
本が苦手で、あまり長い文章を読めません。
佐藤メバル
大丈夫。最初から厚い文庫を読む必要はないよ。『5分後に意外な結末 青いミステリー』は1話5分程度で、約40話の短編が入っている。どんでん返しの連続だから、ページをめくる手が止まらない感覚を味わってほしい。
橘ナナミ
それなら積み重ねで読書に慣れそう。他にはありますか?
佐藤メバル
短編の次は、児童文庫に挑戦するのがいい。『放課後ミステリクラブ』は全漢字にふりがなが付いていて、160ページ。本格的ミステリのトリックを楽しみながら、読書の基礎体力がつくよ。
好きなジャンル・テーマ・メディア(アニメ・漫画・映画)
橘ナナミ
マンガやアニメ派の中高生には、小説のどこでハマってもらうのがコツですか?
佐藤メバル
好きな作品の“原作小説”は最強の入り口。新海誠が自ら書いた『小説 すずめの戸締まり』は、映像では描かれ切らない心の動きまで文章で味わえる。アニメ映画を見た人ほど、小説ならではの発見がある。
橘ナナミ
ミステリが好きなら?
佐藤メバル
『怪盗レッド』は中学生の怪盗と天才探偵が対決するテンポのいい物語。『そして五人がいなくなる』は、忘れん坊の名探偵が子どもを消す怪人に挑むユーモアミステリ。どちらもマンガ的なくるいがある作品だね。
好みの文体・長さ・難易度(短編か長編か、ルビの有無)
橘ナナミ
難しそうな漢字や回りくどい文章が苦手なのですが、選ぶときの基準はありますか?
佐藤メバル
まず「挿し絵があるか」「ルビが振ってあるか」をチェックすると安心。『手紙屋 蛍雪篇』はジュニア版としてふりがな付きで、手紙のやりとりという形式だから、1通ずつ読み進められる。272ページでも、区切りが明確なので長文が苦手な人にもおすすめだよ。
橘ナナミ
ページ数だけで判断していいんでしょうか?
佐藤メバル
目安にはなるけど、文体の密度も大事。短編アンソロジーなら『5分後に意外な結末』がコンパクト。あとは書店で実際に数ページ読んで「この文章なら進める」と思うものを選ぶのが一番。
共感できる主人公・登場人物の年齢や境遇
橘ナナミ
主人公が自分と近い年齢だと、入り込みやすい気がします。
佐藤メバル
そうそう。中学生なら『ぼくらの七日間戦争』の1年2組、高校生なら『高校入試』の受験生や『小説 すずめの戸締まり』の17歳の鈴芽がいい。『若おかみは小学生!』は小学生の主人公だけど、両親を亡くしたおっこが自分の力で道を切りひらく姿は、世代を問わず心に響く。
読書にかけられる時間と集中力
橘ナナミ
家に帰るとスマホばかり見てしまって、本を開く集中力が続かないんです。
佐藤メバル
だったら「15分だけ」と時間を決めるのがおすすめ。『5分後に意外な結末』はまさに短時間で完結する設計だし、通学時間には電子書籍やオーディオブックも便利。PDFではなく文字を追うアプリなら、書店で買うのと同じ感覚で始められるよ。
小説中高生本をひと目で比較
橘ナナミ
えっ、19冊もあるんですか!?まずどう見ればいいんですか?
佐藤メバル
焦らず焦らず(笑)。まずはこの一覧で全体像を眺めてみよう。価格・著者・対象読者をまとめて見られるから、自分に近そうなのが分かるはず
小説中高生本のおすすめ人気ランキング
橘ナナミ
一覧だけだとピンと来ないので...1冊ずつ詳しく教えてください!
佐藤メバル
よし、それじゃあ1位から順に1冊ずつ解説していこう。各冊どんな人に向いてるかも合わせて話すから、自分に合いそうなのを見つけてほしい

ぼくらの七日間戦争 (角川つばさ文庫)
宗田理 著|KADOKAWA
¥924(税込)
1年2組の男子全員が廃工場に立てこもり、ここを解放区と宣言して大人たちへの“反乱”を起こす痛快作。女子生徒たちとの奇想天外な大作戦に、本物の誘拐事件がからまって、大人たちは大混乱に陥る。ぼくらシリーズの大ベストセラーとして、読者の胸をすっとさせる。同じ作者の『雲の涯』とは全く異なる世界観で、その振れ幅に驚かされる。
こんな人におすすめ
夏休みの冒険気分を味わいたい人、仲間と力を合わせて大人に立ち向かう痛快な物語が読みたい中高生。読書が苦手な人でも一気に引き込まれる。
良い点
- 冒険と笑いがつまった展開
- 大人への反乱が痛快
- シリーズの入口に最適
気になる点
- 防犯上、現実にまねはできない
- 女子の描き方が古いかも
- 続きを読むと止まらない
出版社
KADOKAWA
発売日
2009年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
男子全員が消えたって、本当ですか? それって集団誘拐? でも廃工場に立てこもったというし、どういうことなんでしょう。大人はさぞ慌てたでしょうね。
佐藤メバル
その通りです。彼らは自分たちで廃工場に立てこもり、ここを解放区と宣言して大人たちへ反乱を起こします。
女子生徒たちの奇想天外な協力もあり、さらに本物の誘拐事件まで絡んできますから、話は二転三転。息もつかせぬエンタテインメントとして、読み終わったあとは爽快感がありますよ。
橘ナナミ
なるほど、ただのイタズラじゃなくて、ちゃんとした反乱なんですね。主人公たちと同じ年頃の読者なら、痛快に感じそうです。
私も夏休みに読んだら、旅に出たくなりそう。
佐藤メバル
その気持ちになりますよね。原作は40年以上読み継がれているベストセラーです。同じ作者が戦争を題材にした『雲の涯』も書いていると思うと、宗田理さんの幅の広さに感心します。
まずはこの『ぼくらの七日間戦争』で冒険気分を味わってほしいです。

中学生に読んでほしい30冊 2021 (新潮文庫)
新潮文庫編集部 著|新潮社
3000点の新潮文庫の中から、中学生に読んでほしい30冊を編集部が選定した小冊子。新たに読書を始める学生への指針となるだけでなく、かつて中学生だった大人が読んでも「あの頃読みたかった本」に出会える。無料コンテンツとして手軽に読めるのも魅力。固定レイアウトなのでタブレットなど大きな画面での閲覧が想定されている。
こんな人におすすめ
読書の入口に迷っている中学生、本棚に何を置けばいいか分からない大人。学校の図書室や朝読書の選書に最適な一冊。
良い点
- 無料で手に取れる
- 30冊に厳選されている
- 大人にも役立つ
気になる点
- 小冊子なので物語ではない
- 固定レイアウトで端末に左右される
- 電子化されていない作品の情報もある
出版社
新潮社
発売日
2021年7月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
ちょっと待ってください。この本って小説じゃないんですね。でも表紙に『絶対おすすめ!』ってあって、むしろ本を選ぶための本なんですか?
佐藤メバル
その通りです。新潮文庫の編集部が、これから読書を始める中学生に読んでほしい30冊を選び、紹介する小冊子です。
無料で読めるので、まずはここから自分に合う作品を見つける手がかりになりますよ。
橘ナナミ
なるほど。私も大学院で研究書を選ぶとき、こういう厳選リストがあったら助かります。中学生に読んでほしいと言いつつ、大人でも楽しめそうですね。
佐藤メバル
ええ、『中学生にも、かつて中学生だった大人にも』というのが編集部の言葉です。全30冊が年齢を問わず響く作品たちなので、むしろ親子で同じ本を読んで語り合うきっかけにしてもいいですね。

放課後ミステリクラブ 1金魚の泳ぐプール事件(2024年本屋大賞ノミネート)
知念実希人 著|ライツ社
¥1,320(税込)
児童書で史上初の本屋大賞ノミネートという話題作。知念実希人が「大人のミステリ小説とまったく同じ手法で書きました」と語るように、殺人事件はないのに本格的なトリックと伏線回収が楽しめる。夜の学校のプールに放たれた金魚という身近な謎を、ミステリトリオが解き明かす。『読者への挑戦』もあり、二度読みしたくなる。漢字にはすべてフリガナ付きで、親子でも読める。
こんな人におすすめ
ミステリの入門としてぴったりの一冊。小学生はもちろん、大人になってもう一度読みたい人にも。読書感想文や親子読書にもおすすめ。
良い点
- 本格的な伏線回収
- 殺人事件がない
- 漢字にフリガナ付き
気になる点
- 仕掛けが凝っているので紙の本がおすすめ
- 続きが気になりすぎる
- 挿絵が好みを分けるかも
出版社
ライツ社
発売日
2023年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
知念実希人さんって、『天久鷹央の推理カルテ』の作者ですよね? あの人が児童書を書いたうえに、本屋大賞にノミネートされたなんてすごいです!
佐藤メバル
本当に児童書の常識を覆しました。ただし殺人事件は起こらない。「夜の学校のプールに金魚が放たれた」という日常の謎から始まるんですが、トリックは大人が読んでも唸らされるほど本格的です。
橘ナナミ
金魚のプール事件ってタイトルはかわいいのに、中身は本格派なんですね。『読者への挑戦』って、私にも解けるんでしょうか?
佐藤メバル
すべてのヒントはこれまでに出ていますから、ちゃんと読んでいれば解ける仕掛けです。子どもが名探偵気分を味わえるのも魅力。
挿絵もキャラクターが動き出しそうで、視覚的にも楽しいですよ。

若おかみは小学生! 花の湯温泉ストーリー(1) (講談社青い鳥文庫 171-7 花の湯温泉ストーリー 1)
令丈ヒロ子 著|講談社
¥748(税込)
交通事故で両親をなくした小学6年生のおっこが、祖母の旅館『春の屋』で若おかみ修業を始める物語。ユーレイ少年ウリ坊やライバル旅館の娘・真月など個性豊かなキャラクターが絡み、失敗の連続を笑いとともに描く。重い設定を暗くしないのがこのシリーズの魅力で、おっこの明るい性格に励まされる。第1話では旅館の日常とおっこの成長がテンポよく綴られる。
こんな人におすすめ
自分の力で一歩踏み出したい人。笑えてちょっと泣ける物語が読みたい中高生。落ち込んだときに元気をもらえる一冊。
良い点
- コメディで読みやすい
- キャラクターが魅力的
- 成長物語として感動的
気になる点
- 親を亡くした設定が重い
- 時代的な古さを感じる
- 続編も読みたくなる
出版社
講談社
発売日
2003年4月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
交通事故で両親をなくすって、すごく悲しい話なのに『コメディ新シリーズ』と書いてあって驚きました。おっこはどうやって立ち直っていくんですか?
佐藤メバル
おっこは泣いてばかりいないんです。祖母の旅館に引き取られ、ユーレイのウリ坊にちょっかい出されたり、転校先ではライバルの真月に出会ったり。
失敗を重ねながらも、若おかみとして一生懸命働く姿に、次第に周りの人々も惹かれていきます。
橘ナナミ
ユーレイが登場するのに、ホラーではなく明るいんですね。私も仕事で失敗したときに、おっこみたいに前を向きたいです。
佐藤メバル
作者の令丈ヒロ子さんは実際に旅館を取材していて、細かい風景や料理の描写にリアリティがあります。おっこがお客様に出すお茶の一杯にも、おもてなしの心が感じられる。
読んだあとに優しい気持ちになれる一冊です。

手紙屋 蛍雪篇 ~私の受験勉強を変えた十通の手紙~ ジュニア版
喜多川泰 著|ディスカヴァー・トゥエンティワン
¥1,430(税込)
『何のために勉強するんだろう』と悩む高校2年生の和花が、謎の人物『手紙屋』と10通の手紙をやりとりしながら、夢や進路に向き合う姿を描く。説教ではなく、物語を通して勉強の本質に気づかせてくれるのが特徴。ジュニア版では漢字にふりがなが付き、挿絵も入って小中学生でも読みやすく、著者書き下ろしのあとがきも収録されている。
こんな人におすすめ
受験勉強に意味を見出せない人、やる気が起きない人。将来にモヤモヤしている中高生に手に取ってほしい一冊。
良い点
- ふりがな付きで読みやすい
- 物語として楽しめる
- 勉強への考え方が変わる
気になる点
- 少々理想主義的
- 手紙の往来がメインで地味かも
- 大人には物足りない可能性
出版社
ディスカヴァー・トゥエンティワン
発売日
2026年7月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
この本、私が院試で悩んでいたときに読みたかったです。「勉強って何のためにするんだろう」って、本当に思いますよね。
手紙屋さんはどんなことを教えてくれるんですか?
佐藤メバル
手紙屋からの返事は、いわゆる受験テクニックではありません。「勉強とは、自分を成長させること」という視点から、未来を切り拓く10の教えが語られます。
たとえば、勉強は知識を詰め込むことではなく、考える力を育てるためのものだと。
橘ナナミ
なるほど。確かに受験のための勉強だと、ゴールが見えなくなりますよね。物語の中で和花が変わっていく様子が楽しみです。
佐藤メバル
さらにジュニア版は著者・喜多川泰さんが書き下ろしたあとがきも特別に収録されています。小中学生が主人公に共感しながら、進路について考えるきっかけになるはずです。

いますぐ名探偵 犯人をさがせ! ワハハ小学校編 (いますぐ名探偵シリーズ)
桂林ブックス 著|文響社
¥2,695(税込)
表紙のポケットにカードを差し込むと窓に容疑者の顔が並ぶという、インタラクティブな仕掛けが画期的。証言を読みながら矛盾する人物を消していくと、最後に残ったのが犯人というミステリーブック。ワハハ小学校で起こる珍事件を16件収録し、事件解決後には絵探しのミッションもある。漢字には全部ふりがなが付き、幼児から小学生まで楽しめる一方、中高生が読解力や論理的思考を鍛えるのにも役立つ。
こんな人におすすめ
読書が苦手でもゲーム感覚で読みたい人。親子で一緒に探偵ごっこを楽しみたい人。プレゼントにも。
良い点
- 窓のしかけが楽しい
- 16事件でボリューム充分
- 自然に読解力がつく
気になる点
- 値段がやや高め
- 一度解くと鮮度が落ちる
- 電子書籍には向かない
出版社
文響社
発売日
2022年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
カードを差し込むと容疑者が窓に並ぶって、どういうことでしょう? 本にそんな仕掛けがあるんですね。しかも日本と韓国で人気って、新しい。
佐藤メバル
そうなんです。ページをめくると出てくる証言から、容疑者のうち矛盾している人を窓で閉じていく。すると最後に犯人が浮かび上がる仕組みです。
iPadやスマホじゃなく、実際に紙の本で遊ぶから面白いんですね。
橘ナナミ
なるほど。学校の『あるある』な事件が16件もあるので、飽きずに取り組めそうです。私も探偵になってみたい。絵探しもあるし、けっこう奥が深い。
佐藤メバル
事件は真っ暗な入学式やエアコンの紙吹雪、運動会でカツラが飛ぶなどユーモラス。笑いながら読めるので、論理的思考を自然に鍛えられます。プレゼントにもぴったりですよ。
![5分後に意外な結末 青いミステリー[改訂版] (「5分後に意外な結末」シリーズ)](https://img.shelf-y.com/items/12353.jpg)
5分後に意外な結末 青いミステリー[改訂版] (「5分後に意外な結末」シリーズ)
桃戸ハル 著|学研プラス
¥1,210(税込)
「短く読めて」「最後に驚愕のどんでん返し」をコンセプトにしたアンソロジー。1冊に約40話を収録し、ミステリー、SF、ファンタジー、恋愛などテーマも多彩。笑い、恐怖、感動が一編ごとに切り替わるので、飽きずに読み進められる。どこから読んでもよく、朝読書やスキマ時間にぴったり。人気イラストレーターusi氏の描き下ろしマンガも入り、活字が苦手な子でも手に取りやすい。
こんな人におすすめ
朝読書の一冊に悩んでいる学生、短編で読書の習慣をつけたい人。ちょっとした空き時間に読めるのがうれしい。
良い点
- 1話が短く読みやすい
- ジャンルが多彩で飽きない
- イラストとマンガ付き
気になる点
- 話の好みが分かれる
- どんでん返しに慣れると予想できる
- 続けて読むと感覚がマヒする
出版社
学研プラス
発売日
2022年7月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『5分後に意外な結末』ってタイトルからして、どんな話か気になります。40話も入っているなら、読むのに時間がかかりそうじゃないですか? それとも一話が短いから5分で読めるんですね。
佐藤メバル
そう、1話が本当に短いんです。しかもどの話から読んでもOK。『恋人がいた』『交通事故』『悪魔召喚』などタイトルを見ただけでワクワクします。
笑える話の次に怖い話、そして感動する話と、めまぐるしく表情が変わりますよ。
橘ナナミ
それは面白い! 朝読書の時間にちょうど良さそうですね。私は読み始めたら止まらなくなるタイプなので、逆に要注意かもしれません。
佐藤メバル
実は本好きはもちろん、活字嫌いな子をも夢中にさせると評判です。挿絵やマンガもあって視覚的に楽しめるので、とにかく短いお話で読書の感覚をつかみたい人におすすめですね。

そして五人がいなくなる 名探偵夢水清志郎事件ノート (講談社青い鳥文庫 174-1)
はやみねかおる 著|講談社
¥1,133(税込)
名探偵なのにもの忘れがひどく、自分が食事したかどうかも思い出せない夢水清志郎。だが、子どもを次々と消す怪人『伯爵』が絡む事件では、独特の推理を披露する。笑いの中に本格的な謎解きが仕込まれた作品で、読んでいて腹が立つほどマイペースな探偵に振り回されるのも楽しい。はやみねかおるの代表作として、シリーズ完結まで多くの読者を魅了してきた。
こんな人におすすめ
ミステリを読むのが初めてでも、笑いながら楽しめる一冊。ユーモアと謎解きのバランスが絶妙。
良い点
- 主人公がとにかく個性的
- 笑える場面が多い
- トリックは本格的
気になる点
- 探偵のマイペースに焦れったい
- シリーズ前作を読むとより楽しめる
- 古い作品としての表現がある
出版社
講談社
発売日
1994年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
名探偵なのにごはんを食べたか忘れちゃうって、それで大丈夫なんですか? でも『怪人伯爵』事件を挑むらしいので、実はすごい人なんでしょうね。
佐藤メバル
そのギャップがこのシリーズの魅力です。表札にも名刺にも『名探偵』と書いてあるけれど、ものぐさでマイペース。
ただ、事件が起きると突然冴えた推理を見せる。特にこの『そして五人がいなくなる』は、失踪した5人を巡る謎が本格的で、最後には『なるほど』と膝を打ちますよ。
橘ナナミ
笑いながら本格ミステリを読めるなんて、読書が苦手な人にも良さそうですね。私も夢水清志郎に振り回されてみたいです。
それにしても『伯爵』って何者?気になる。
佐藤メバル
伯爵の正体もこの作品の見どころの一つですね。はやみねかおるさんのユーモアは、児童文学の枠を超えて大人にも通じます。
シリーズを読むと夢水清志郎の過去や人柄も分かってくるので、ぜひ続きもどうぞ。

霧のむこうのふしぎな町 (新装版) (講談社青い鳥文庫)
柏葉幸子 著|講談社
¥748(税込)
夏休み、6年生のリナは一人旅で霧の谷を抜け、カラフルな洋館が立ち並ぶ不思議な町に迷い込む。めちゃくちゃ通りに住む個性豊かな人々との交流を通じ、リナが少しずつ成長していく様子を描く。『千と千尋の神隠し』に影響を与えたともいわれる幻想世界は、読む人をやさしい気持ちにさせる。派手な事件や冒険ではなく、日々の暮らしの中にある小さな不思議と温かさが魅力。
こんな人におすすめ
ファンタジーを読んで心を豊かにしたい人。ふわっとした空気感が好きな人。夏休みの読書に。
良い点
- 幻想的で美しい世界
- やさしい読後感
- 短めですらすら読める
気になる点
- ストーリー展開が静か
- 冒険を期待すると物足りない
- 人を選ぶ作品かも
出版社
講談社
発売日
2004年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『千と千尋の神隠し』に影響を与えたなんて、すごく気になります。リナはどうしてふしぎな町に迷い込むんですか? 夏休みに一人旅なんて、小学生なのに冒険ですね。
佐藤メバル
リナは夏休みに親元を離れて、父の知り合いの家へ向かう途中で霧の谷に迷います。すると霧が晴れた先に、赤やクリーム色の洋館が並ぶ町が現れる。
その町の『めちゃくちゃ通り』に住む人々との交流がこの物語の中心です。
橘ナナミ
めちゃくちゃ通りって、名前からしてへんてこな人たちが住んでそう。リナは帰りたくなったりしないんですか? それとも居心地が良くなっちゃう?
佐藤メバル
最初は戸惑うけれど、次第に町の不思議な暮らしにひかれていきます。現実の規則とは違う時間が流れる中で、リナが自分らしさを取り戻していく。
作者の柏葉幸子さんは、この世界をとても細やかに描いていて、読者はまるで自分も町に住んでいるような気分になりますよ。

【小学5-6年生、中学生の読み物】嘘吹きネットワーク (わたしたちの本棚)
久米絵美里 著|PHP研究所
小学校のクラスでSNSにデマが流れたことから、学級委員の理子が『フェイク職人』の錯を訪ねる。錯はフェイク画像に息を吹きかけてみせるという、印象的な場面から物語が動く。ネットの普及で嘘の拡散力が高まった今、大切なのは真偽を見抜く瞬発力よりも、自分が何を信じるかという判断力だと問いかける。読後の議論を誘う、現代の児童文学。
こんな人におすすめ
SNSを日常的に使う中高生、情報の真偽に悩む人。道徳や情報リテラシーの授業の題材としても。
良い点
- 現代的なテーマを扱う
- 考えさせる構成
- 読みやすい文章
気になる点
- 答えが一つに定まらない
- 派手さはない
- 主人公の視点に偏りがある
出版社
PHP研究所
発売日
2020年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
SNSでデマが広がるって、本当に今の時代の問題ですね。私も見かけたことがありますが、真偽を確かめるのは難しいです。
フェイク職人の錯って、どんな人なんですか?
佐藤メバル
錯は動画や画像の加工が得意で、頼まれれば何でも作ってしまう、いわゆる『フェイク職人』。理子が彼の元を訪ねると、彼はフェイク画像にふっと息を吹きかけて見せる。
そこで何が起きるかはぜひ本を読んで確かめてほしいんですが、ネット上の嘘と現実の境界が揺らぐ場面です。
橘ナナミ
なるほど、ただの悪者ではなく、惹きつける雰囲気があるんですね。私もフェイク画像を本物と間違えそうです。やっぱり情報の取捨選択って大切ですね。
佐藤メバル
この物語は、デマを拡散する側にも事情があったり、『正しい情報』そのものが揺らぐ複雑さを描きます。だからこそ、読んだ後に対話が生まれやすい。
教室でこの本を題材に話し合えば、友達の考えを知るきっかけにもなるでしょう。

中学生に読んでほしい30冊 2023 (新潮文庫)
新潮文庫編集部 著|新潮社
3000点の新潮文庫から、中学生に読んでほしい30冊を編集部が選んだ小冊子。『中学生にも、かつて中学生だった大人にも』という視点で選定されているため、世代を超えて共有できる名作に出会える。無料で読めるので、書店や図書館で迷ったときの道しるべになる。朝読書で何を読もうか悩んでいる人に手軽なガイドとしておすすめ。
こんな人におすすめ
本を選ぶ時間さえ楽しい人。読書の幅を広げたい中高生に。学校の図書室にも置きたい内容。
良い点
- 無料で手軽に読める
- 30冊に絞ってあって分かりやすい
- 大人の読書にも役立つ
気になる点
- 固定レイアウトが読みにくい端末もある
- 選書の基準は公開されていない
- あくまでガイドブック
出版社
新潮社
発売日
2023年4月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
2021年版に続いて2023年版もあるんですね。このシリーズは毎年出ているんですか? 同じ本が選ばれることもあるんでしょうか? 何だか読書のカレンダーみたいで楽しい。
佐藤メバル
毎年編集部が現在の若い世代に届けたい作品を選び直しているので、その年ごとの30冊が並びます。もちろん定番の名作は残るかもしれませんが、時代に合わせて新しい作品も入ってきます。
2023年版がどんなチョイスかは、ぜひ手に取って確かめてみてください。
橘ナナミ
なるほど、だから毎年楽しみなんですね。私は2023年版から読んでみようと思います。無料なのも嬉しいです。これなら気軽に試せますね。
佐藤メバル
そうですね。しかも、ここで名前が挙がった作品を実際に手に取って読み始めるきっかけになります。むしろ大人たちが読んでも発見が多い。
親子で同じリストを見て、お互いの感想を話すのも楽しいですよ。

中学生に読んでほしい30冊 2024 (新潮文庫)
新潮文庫編集部 著|新潮社
新潮文庫が2024年に中学生へ届けたい30冊を選んだ小冊子。3000点の作品の中から、若い世代が読書に親しんでいくための指針になるものを編集部が厳選。無料で読めるので、書店で何を買うか迷ったときの一助となる。固定レイアウトのコンテンツだが、小冊子として手軽に参照できる。読書のきっかけを探す人に。
こんな人におすすめ
最新の読書トレンドを知りたい人、季節の読書リストが欲しい人。新年度や夏休み前のスタートに。
良い点
- 最新年度のセレクション
- 無料でアクセス可能
- 読書の指針が得られる
気になる点
- 小さめの端末では見づらいかも
- 作品情報が詳しいわけではない
- 紙の冊子ではない
出版社
新潮社
発売日
2024年4月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
2024年版が出ているんですね。2023年版と比べて、どんな作品が増えたんだろう? やっぱり新しい本が選ばれているんですか? SNSで話題になった作品とかあったりして。
佐藤メバル
編集部はその時々の中学生に読んでほしい本を選びますから、2024年版には近年注目されている作品が入っている可能性が高いですね。
無料で読めるので、まずはこのリストを眺めてみると、流行の方向性も見えてきます。
橘ナナミ
確かに読書の流行って気になります。しかも『中学生にも、かつて中学生だった大人にも』というのが素敵。大人が読んでも泣ける本に出会えそうです。
佐藤メバル
実際、このシリーズは中学生向けという枠を越えて、大人の読書ガイドとしても重宝されています。無料なので、お気に入りの一冊を見つけるまで、あれこれ試しに読んでみるのがおすすめです。

中学生に読んでほしい30冊 2019 (新潮文庫)
新潮文庫編集部 著|新潮社
『中学生に読んでほしい30冊』シリーズの2019年版。当時、2900余点の新潮文庫から、若い世代が新たに読書に親しんでいくための指針となる作品を編集部が選定。無料で読める小冊子で、中学生はもちろん、かつて中学生だった大人にも読んでほしいというコンセプトはこの頃から続いている。シリーズの原点として、あえて過去の年版を読むのも楽しい。
こんな人におすすめ
シリーズの変遷を知りたい人、過去の年版を読み比べたい人。名作は時代を超えることを実感したい中高生に。
良い点
- シリーズの原点を体験できる
- 2900余点からの厳選
- 無料で手軽に読める
気になる点
- 2019年当時の作品リスト
- 現在の定番とは違うかも
- 情報がやや古い
出版社
新潮社
発売日
2019年5月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
2019年版は『2900余点』から選んだんですね。今は3000点以上だから、その年の30冊はどんな顔ぶれだったのか気になります。
佐藤メバル
シリーズの初期は2900余点の中から選ばれていました。この年版には名作の入門にふさわしい作品が並んでいたはずです。
無料で読めるので、2024年版と比べてみると、時代による選書の変化が見えて面白いですよ。
橘ナナミ
なるほど。同じシリーズでも年によって選び方が違うなら、読み比べたくなりますね。過去の作品を知ると、今の自分に足りない視点に気づくかもしれません。
佐藤メバル
そうですね。たとえば、その年ごとに中学生をとりまく環境が変わりますから、編集部が届けたいメッセージも少しずつ変化している。
そんな定点観測のような楽しみ方もできます。まずは気軽に一冊開いてみてください。

小説 すずめの戸締まり (角川文庫)
新海誠 著|KADOKAWA
¥858(税込)
新海誠が自ら執筆した原作小説で、映画『すずめの戸締まり』の物語を小説独自の魅力で描く。九州で暮らす17歳の鈴芽が、美しい青年・草太と出会い、日本各地に開く災いの扉を閉めていく旅に出る。小説ならではの心理描写が加わり、映像では伝わりにくい鈴芽の内面や、扉の向こうにある時間のイメージが言葉で紡がれる。映画を観た人も、観ていない人も没入できる。
こんな人におすすめ
映画の余韻にひたりたい人、新海誠の文体を味わいたい人。心に残る物語を探している中高生に。
良い点
- 美しく繊細な文章
- 映画にはない詳細が読める
- ファンタジーとしても楽しめる
気になる点
- 映画の感動を超えるかは人による
- ファンタジー設定に馴染めないと難しい
- 文体が好みを分けるかも
出版社
KADOKAWA
発売日
2022年8月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
映画を観たんですけど、この小説は映画とどう違うんですか? 新海誠さんが書いた原作なら、映像とはまた違う深みがありそうですね。
佐藤メバル
小説では鈴芽の心の声が丁寧に描かれていて、特に彼女がなぜあの扉に執着するのかがじんわり伝わってきます。
新海誠さんの文章は映像的でありつつ、小説にしかできない時間の表現があります。映画を観た人ほど、その違いを楽しめるでしょう。
橘ナナミ
なるほど。映画では分からなかった草太さんの気持ちとかも描かれているんですか? 気になります。あと九州の風景も読んでみたい。
佐藤メバル
草太の視点も織り交ぜられ、二人の関係が立体的に浮かび上がります。また、静かな港町の情景や、扉の向こうの『すべての時間があった』という感覚も、小説だからこそ深く味わえる。
映画を超えた作品として、ぜひ一度読んでみてください。

高校入試 (角川文庫)
湊かなえ 著|KADOKAWA
¥1,100(税込)
県下有数の公立進学校・橘第一高校の入試前日、黒板に『入試をぶっつぶす!』という貼り紙が見つかる。当日になると試験内容がネット掲示板に次々と実況され、学校は大混乱。新任教師の春山杏子が事件を追うが、関係者全員が嘘をついているように見えてくる。誰が何のために行ったのか、湊かなえが人間の本性をえぐり出す。『告白』以来の学校ミステリ。
こんな人におすすめ
入試を控えた中3生が読むと戦慄が走る、ミステリファン必読。一気読み必至のサスペンス。
良い点
- 緊迫した展開
- どんでん返しが効いている
- 学校の空気がリアル
気になる点
- 人間の嫌な面が描かれる
- 登場人物が多い
- 後味がやや重い
出版社
KADOKAWA
発売日
2016年3月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『入試をぶっつぶす』って、まさに受験生が一番聞きたくない言葉です。しかも試験内容がネットに流されるなんて、犯人を見つけ出すのは難しそうです。
佐藤メバル
そうなんです。新任教師の春山杏子が校内を奔走しますが、受験生も保護者も教員も、誰が嘘をついているのか分からなくなる。
湊かなえさんはこの入試という制度を一つの密室のように扱っていて、緊張感が最後まで続きます。
橘ナナミ
私ももうすぐ入試なので、この話を読むと足がすくみそう…。でも、実際に入試でこんなことが起きたら、学校の対応ってどうなるんでしょう?
佐藤メバル
それこそ物語の見どころで、学校側の東奔西走ぶりが描かれます。ネットの匿名性や集団心理も絡み、単なる犯人探しではなく社会派ミステリになっています。
湊作品の中でも特にリアリティがあると評判です。

雲の涯 中学生の太平洋戦争 (角川文庫)
宗田理 著|KADOKAWA
¥748(税込)
昭和20年8月7日、現在の愛知県豊川市にあった豊川海軍工廠がわずか26分間の空爆で壊滅し、2500人以上が犠牲になった。その中には450人以上の学徒動員された中学生が含まれていた。著者の宗田理は当時地元の中学生で、自らの体験も交えながら証言と資料を集めて綴ったノンフィクションノベル。後世に語り継ぐべき歴史の事実を、同世代の目線で描いている。
こんな人におすすめ
戦争と平和について学びたい中高生、歴史の教材としても。夏休みの平和学習にぜひ。
良い点
- 実体験に基づく迫力
- 忘れられた歴史を掘り起こす
- 登場人物の青春が胸を打つ
気になる点
- 悲惨な描写がつらい
- 淡々とした語りに感じる人も
- 暗い話が苦手な人には向かない
出版社
KADOKAWA
発売日
1995年5月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
宗田理さんというと、『ぼくらの七日間戦争』のイメージが強いです。同じ人が戦争の悲劇を描いていると聞いて驚きました。実際に体験されたんですね。
佐藤メバル
ええ、宗田さんは当時地元の中学生で、爆撃に巻き込まれた同年代の友人がいたそうです。だからこそ、この本は単なる記録ではなく、生きようとした少年少女たちの青春の物語として読める。
証言や資料を集めて、あの日の現実を伝えてくれています。
橘ナナミ
26分間で2500人以上が命を落とすなんて、想像もできないです。しかも450人以上が学生だったとは…。私はこれまでほとんど知りませんでした。
佐藤メバル
広島と長崎の間に起こったにもかかわらず、ほとんど知られていない大惨事です。この本を読むと、戦争が決して他人事ではなく、同じ中学生が巻き込まれることを感じさせられます。
ぜひ多くの人に手に取ってほしい一冊ですね。

大人も読みたい!中学の国語入試問題に使われる名作 (角川文庫)
あさのあつこ 著|KADOKAWA
中学入試の国語問題に繰り返し使われてきた名作『バッテリー』『駅伝ランナー』『絶対泣かない』を合本した一冊。受験のプロ・南雲ゆりかさんが推薦しており、入試頻出の作品をまとめて味わえる。読解のためではなく、物語として心を動かされるからこそ、国語力も自然とつく。大人が読むと10代に戻ったような切なさと眩しさを思い出させてくれる。
こんな人におすすめ
中学入試を控えた人、読解力を伸ばしたい人。青春小説の金字塔をまとめて読みたい人にも。
良い点
- 名作3編を一冊で
- 入試頻出で定評
- 大人にも刺さる内容
気になる点
- 1編が長いので時間がかかる
- 合本で持ち歩きに重い
- 好みの合わない話もあるかも
出版社
KADOKAWA
発売日
2020年11月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
入試問題に使われる名作って、よほど文章が良いんだろうなと思います。『バッテリー』は聞いたことがあるけど、合本だと三作も読めてお得ですね。
佐藤メバル
そうなんです。中学受験の国語で繰り返し出題されるということは、それだけ読みどころが多い証明です。『バッテリー』はあさのあつこさんの代表作で、野球少年たちの成長を描いています。
『駅伝ランナー』や『絶対泣かない』も青春の葛藤が真摯に描かれていて、大人が読んでも胸に刺さります。
橘ナナミ
読解のためだけじゃなく、物語として楽しめるのがいいですね。私は『絶対泣かない』ってタイトルが気になります。
泣かない女の子の話ですか? 読んだらきっと泣けそう。
佐藤メバル
山本文緒さんの『絶対泣かない』は、少女の繊細な感情が見事に描かれていて、タイトルとは裏腹に涙を誘われます。
入試対策としてではなく、一つの文学作品として感動したい人におすすめです。

怪盗レッド(2) 中学生探偵、あらわる☆の巻 (角川つばさ文庫)
秋木真 著|KADOKAWA
¥858(税込)
中学入学と同時に2代目怪盗レッドとなったアスカとケイ。息も合ってきた頃、警察も一目置く天才中学生探偵・白里響がテレビで宣戦布告してくる。同世代の怪盗と探偵が知恵とスピードで対決する展開は、ページをめくる手が止まらない。チャレンジ精神あふれる主人公たちに、読者も励まされる。軽快な会話劇と次々と起こるハプニングが魅力。
こんな人におすすめ
主人公と同じ中学生の活躍を読みたい人、軽快なエンタメが好きな人。次の巻へと続くワクワクを味わいたい。
良い点
- テンポの良い展開
- キャラクター同士の掛け合い
- 続きが気になる終わり方
気になる点
- 第1巻を読んでいないと設定が分からない
- ライト感が強い
- 探偵側の描写が浅いかも
出版社
KADOKAWA
発売日
2010年5月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
怪盗レッドって、泥棒なのに主人公? しかも中学生ですよね。警察に追われる立場なのに、ライバルも中学生探偵…。どんな物語なんでしょうか?
佐藤メバル
この作品は、2代目怪盗レッドとなったアスカとケイが、盗むことによって人を笑顔にしていく、という設定ですね。
悪者というより、コミカルで等身大のヒーローです。そこに天才中学生探偵の白里響が宣戦布告して、一層盛り上がります。
橘ナナミ
なるほど。ただの泥棒じゃなくて、何か事情があるんですね。天才探偵と対決するなんて、息が詰まりそうだけどワクワクします。2人は息も合っていい感じだとか。
佐藤メバル
アスカとケイは息がぴったりで、テンポの良い掛け合いが見どころ。さらに白里響がどう立ち向かうのか、先が気になります。
読者と同世代の主人公が活躍する姿に、元気をもらえるシリーズですよ。

The Path (Book)
松下幸之助 著|PHP研究所
¥1,210(税込)
昭和43年刊行以来、287刷570万部以上読まれている松下幸之助の随想集。見開き2ページに収められた短編が120編以上あり、どのページから開いても生きる知恵が得られる。失敗したとき、困難にぶつかったとき、進路に迷ったとき、それぞれに響く言葉がある。東大入学式の祝辞で引用された『自分には自分に与えられた道がある』という一節は、進路選択を控えた中高生の背中を押してくれる。
こんな人におすすめ
将来に不安を感じている人、勉強や部活で折れそうになったとき。進路に迷う中高生に手に取ってほしい。
良い点
- 短文でどこから読める
- 時代を超えて通じる知恵
- 何度も読み返せる
気になる点
- 古風な文体が苦手な人も
- 内容が難しく感じるかもしれない
- 実際に行動しないと効果がない
出版社
PHP研究所
発売日
1968年5月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『道をひらく』っていうタイトルは聞いたことがありますが、経営の神様の本がどうしてここで? 中学生が読んでも大丈夫なんですか?
佐藤メバル
もちろんです。見開き2ページで完結する短文なので、気になったページを開くだけでいい。松下幸之助の言葉は飾り気がなく、すっと心に入ってきます。
実際にサッカー日本代表の選手や、東大の入学式で紹介されたこともあります。
橘ナナミ
サッカー日本代表の選手が大切にしている本って、何か本当に心を打つ言葉があるんですね。私も進路に迷ったとき、読んでみたいです。
『自分の道』っていう言葉が気になります。
佐藤メバル
『自分には自分に与えられた道がある。ほかの人には歩めない、自分だけしか歩めない』——この言葉は、人と比べて悩む十代にこそ響きます。
短文なので、寝る前に一編読むだけでも、心が軽くなるでしょう。座右の書にいかがですか。
思春期の読書は「自分を育てる体験」
橘ナナミ
中高生って、学年が上がるほど本を読まなくなるって聞きます。それでも読書に意味はあるんでしょうか?
佐藤メバル
あるよ。読書は単なる情報収集じゃなくて、登場人物の視点を借りて世界を見る体験だからね。思春期は“自分って何者か”と向き合う時期。小説の中で他者の人生を追体験すると、自分の感じ方・考え方が相対化され、心の土台が育つ。
橘ナナミ
なるほど。私も大学院でメディア論を学んでいて、SNSの情報に偏りがちな中、長い物語を読むことは「持続して考える力」につながる気がします。
佐藤メバル
まさに。短いコンテンツに慣れた脳でも、160ページの物語を最後まで読めば集中力が鍛えられる。『中学生に読んでほしい30冊』シリーズは、新潮文庫の中から若い世代に読んでほしい30選を編集部が選定した冊子で、ジャンルの幅を広げるのに便利だよ。家庭や図書館に置いて、気になる作家を探す入り口にしてほしい。
橘ナナミ
社会問題や多様性を扱った作品もありますか?
佐藤メバル
『嘘吹きネットワーク』はフェイク画像やデマを題材に、SNS時代の“真実”を問いかける。『若おかみは小学生!』は両親を失った少女が旅館の若おかみとして成長する物語で、家族の形や働くことの意味に触れられる。『雲の涯』は太平洋戦争のさなか、中学生たちが動員された豊川海軍工廠の惨劇を描いたノンフィクションノベル。歴史を「同世代の物語」として読める貴重な一冊だよ。
つまずき別・環境別の読書サポート
橘ナナミ
それでも「長い本は読めない」「集中できない」という子には、どう働きかければいいですか?
佐藤メバル
無理に長編を与えないこと。『5分後に意外な結末 青いミステリー』は1話5分でどんでん返しが味わえる。『いますぐ名探偵 犯人をさがせ!』は、カードや窓のしかけを使って「自分が探偵になったつもりで」犯人を絞り込む参加型ミステリーで、活字に親しんでいない子でもゲーム感覚で読み進められる。
橘ナナミ
学校の先生や司書の方は、どんなサポートができますか?
佐藤メバル
朝読書の時間に短編集を用意しておく、司書の方が「この本を読んだら次はこれ」とロードマップを掲示する。保護者や教員が“読みなさい”ではなく“一緒に読んで話す”ことで、感想を伝え合う体験を増やすといい。読書は一人で完結するけど、誰かと語ることで理解が深まるからね。
橘ナナミ
電子書籍やオーディオブックも選択肢に入りますか?
佐藤メバル
もちろん。「読む」のが苦手なら「聴く」から入る手もある。通学中のイヤホンで長編を聞けば、厚い本へのハードルが下がる。紙の本には挿絵やレイアウトの魅力があるから、『放課後ミステリクラブ』のようなビジュアルも重要な作品は紙で、通勤通学のすきま時間は電子と、使い分けるのがおすすめ。
ジャンル横断・レベル別の系統的ロードマップ
橘ナナミ
中高生が「自分に合う一冊」を見つけるためのおすすめルートはありますか?
佐藤メバル
まずミステリなら、『放課後ミステリクラブ』で本格的な推理を体験 → 『そして五人がいなくなる』のユーモアミステリ → 『高校入試』の学校ミステリへ。ファンタジーなら、『霧のむこうのふしぎな町』で不思議な世界に入り、『小説 すずめの戸締まり』で現代の空想世界へ。こうやって段階を踏むと、読書の地図が広がっていく。
橘ナナミ
ライトノベルや児童文学は、どう位置づければいいですか?
佐藤メバル
どちらも立派な「小説の入り口」。『怪盗レッド』は中学生向けの児童文学で、テンポのいい冒険活劇。『ぼくらの七日間戦争』は児童文学の枠を超えて読み継がれてきた青春小説だ。入口はどこでもよく、その先に『大人も読みたい!中学の国語入試問題に使われる名作』のような合本で、入試頻出の作品をまとめて読む方法もある。
橘ナナミ
古典や随想にも触れておきたいですが、ハードルが高くて……。
佐藤メバル
『The Path』は松下幸之助が自らの体験をもとに綴った短編随想集で、見開き2ページの短い文章が120以上収録されている。毎日1編ずつ読めるから、古典や思想への入り口としてちょうどいい。話題の作品と並べて、少し背伸びした本にも挑戦してみてほしい。
よくある質問
中学生におすすめの小説は?
橘ナナミ
中学生におすすめの小説はについて教えてください。
佐藤メバル
同世代の主人公が活躍する『ぼくらの七日間戦争』が定番。1年2組の男子が廃工場に立てこもる痛快な反乱劇で、最後まで一気に読める。誰かの価値観に触れたいときにもおすすめです。
高校生が読むべき本は?
橘ナナミ
高校生が読むべき本はについて教えてください。
佐藤メバル
『小説 すずめの戸締まり』は17歳の少女が日本の“戸締まり”をしながら災いを防ぐ旅に出る、現代ファンタジー。『手紙屋 蛍雪篇』は勉強の意味に悩む高校生が手紙のやりとりを通じて未来を考える物語で、進路に迷う時期に響きます。
読書感想文が書きやすい本は?
橘ナナミ
読書感想文が書きやすい本はについて教えてください。
佐藤メバル
自分と異なる価値観に出会える『嘘吹きネットワーク』がおすすめ。SNSのデマをテーマに、主人公が「何を信じるか」を考える過程が描かれているので、自分だったらどうするか書きやすい。『雲の涯』のような戦争を扱ったノンフィクションノベルも、平和について深く考えられて定番です。
ミステリの入門書として何を読めばいい?
橘ナナミ
ミステリの入門書として何を読めばいいについて教えてください。
佐藤メバル
全漢字にふりがな付きの『放課後ミステリクラブ』は、人が死なない日常の謎を本格的なトリックで解くので、謎解きの面白さだけを味わえる。次に『そして五人がいなくなる』でユーモアミステリに挑戦し、『高校入試』のような本格的な学校ミステリへ進むのがおすすめのロードマップです。
長い本が読めない・集中できない場合の対策は?
橘ナナミ
長い本が読めない・集中できない場合の対策はについて教えてください。
佐藤メバル
1話5分で読める『5分後に意外な結末 青いミステリー』なら、通学時間や寝る前のすきま時間で完結できる。集中力のハードルを下げるには、短編集→児童文庫→文庫長編の順にステップを踏むといい。スマホの通知をオフにして「15分だけ」と時間を区切るのも効果的です。
マンガやアニメが好きな人におすすめの小説は?
橘ナナミ
マンガやアニメが好きな人におすすめの小説はについて教えてください。
佐藤メバル
アニメ映画の原作『小説 すずめの戸締まり』は、映像では描かれない主人公の内面まで文章で味わえる。テンポのいい会話劇が好きなら、中学生の怪盗を描く『怪盗レッド』や『ぼくらの七日間戦争』がマンガのようにすらすら読めます。
図書館で本を探すときのコツは?
橘ナナミ
図書館で本を探すときのコツはについて教えてください。
佐藤メバル
書店や図書館のPOPには「課題図書」「朝読書」といった表示があるので、それを目安に。司書の方や書店員に「短編がいい」「ミステリが好き」と伝えると、自分では見つからない作品を紹介してくれます。『中学生に読んでほしい30冊』シリーズもブックリストとして活用できます。
電子書籍やオーディオブックで読書するのはあり?
橘ナナミ
電子書籍やオーディオブックで読書するのはありについて教えてください。
佐藤メバル
ありです。通学中にスマホで読む、読み上げで耳から楽しむなど、読書の形は自由。特に長編は音声と併用すると最後まで読みやすくなります。ただし、挿絵やページのめくり方が重要な作品もあるので、紙とデジタルを用途で使い分けるのがおすすめです。
まとめ
橘ナナミ
今日の話を聞いて、「自分が読めなかったのは能力のせいじゃない」って思えました。目的や長さ、主人公の年齢で選べばいいんですよね。
佐藤メバル
その通り。最初から「名作を読まなきゃ」と気負う必要はない。読書は自分を育てるものだから、楽しめなければ意味がないよ。
橘ナナミ
でも「手軽な本ばかりでいいのかな」という不安もあります。
佐藤メバル
手軽な本にも、すぐれた物語はたくさんある。『5分後に意外な結末』で読む楽しさを知り、『放課後ミステリクラブ』で推理の面白さに目覚め、いつか『ぼくらの七日間戦争』や『高校入試』のような長編に挑戦する。その道のり自体が読書の階段なんだ。
橘ナナミ
なるほど。私は『小説 すずめの戸締まり』からはじめてみようかな。アニメ映画は見たけど、小説で読むと違う世界が見えそう。
佐藤メバル
それはいい選択だね。映画の余白を小説が埋めてくれる。そうやって体験を深めるのも、小説ならではの魅力だよ。
橘ナナミ
そうか、小説は「答え」だけじゃなくて、その間の心の動きを味わえるんですね。
佐藤メバル
まさに。中高生という不安定な時期に、小説は「自分はどう生きるか」を考えるための、何度でもやり直せるリハーサルみたいなもの。思春期という荒波を航海する船に、小説は風をとらえる帆をくれる。本を閉じたときに、少しだけ自分が変わっている感覚を大切にしてほしいね。








