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亜人の末姫皇女はいかにして王座を簒奪したか 星辰聖戦列伝
中級者ファンタジー小説

【要約・書評】『亜人の末姫皇女はいかにして王座を簒奪したか 星辰聖戦列伝』の評判・おすすめポイント

金子跳祥|KADOKAWA|2024-02-08|0ページ

4.0
(4件)

この本を一言で言うと

亜人と人間の聖戦で名を刻んだ14人の英雄譚——封神演義的壮大さを持つ群像叙事詩

この本の概要

2024年2月に電撃文庫から登場した異色の戦記ファンタジー。人間と亜人(デミヒューマン)が繰り広げる第二回聖戦を軸に、14人の英雄それぞれの視点から描かれる群像劇形式の叙事詩だ。 構造として「花田一三六の『戦塵外史』」や「封神演義」に例えられるほどスケールが大きい。死後に星座として祀られる英雄たちというロマンチックな世界観が、壮大さの演出に一役買っている。 14人の英雄の中には人間側・亜人側双方が含まれ、その所業が必ずしも美談ではないのが特徴的。極めて非道な行いをしながらも名を残した人物が複数登場し、「英雄とは何か」を読者に問いかける。 猫娘、豚娘、犬娘といった亜人キャラの愛らしさと、聖戦の残酷な現実が混在する独特のバランスが魅力。電撃文庫の中でも「こういうのを出版する意志がある」と評価される意欲作だ。

年間100冊読む自分が「この構成、すごいな」と思った戦記ファンタジー

年間100冊くらい読む。小説も読むし、ビジネス書も読む。読書量が多いと逆に「これはどこかで読んだ」という感覚が増えてきて、新鮮な驚きが少なくなる。 『亜人の末姫皇女はいかにして王座を簒奪したか』を読んで、久しぶりに「この構成、すごいな」と思った。 語り口がとにかく面白い。14人の英雄それぞれの視点で、彼らが聖戦でいかに名を轟かせたかを語る。章ごとに主人公が変わり、語る時間軸も視点も違う。でもすべてが「第二回聖戦」という一つの出来事を中心に動いていて、それが最後に収束する。 三国志や封神演義のような伝記体の形式をとりながら、キャラクターが生き生きしている。特に面白かったのは、英雄といっても必ずしも善人じゃないこと。非道な手段を使い続けながらも名を残した人物が何人か出てくる。「英雄」というレッテルと実際の行動の乖離が、思ったよりリアルに描かれていた。 亜人側のキャラクターは猫娘、豚娘、犬娘といったビジュアル的に愛らしいデザインで、ライトノベルらしさも保っている。でもその愛らしいキャラが聖戦で死ぬ、または残虐な行為をするというギャップが、物語を単純な「かわいい」で終わらせない。 最後の姫様の宣誓シーンは、14人の章を経てここに至る、という感慨があって少し感動した。自分の星との再会という象徴的な場面で締めくくる構成が綺麗だった。 電撃文庫としての評価で「こういうのを出版する意志の証左」という言い方をした読者がいたが、その気持ちはわかる。異世界転生でも無双でもない、骨太な戦記ファンタジーをラノベレーベルで出し続けることへの期待を、この作品が体現している。

中村 / 個人投資家 / 40代

この本で学べること

14人の英雄を章ごとに描く群像叙事詩の構成

封神演義・三国志的な伝記体構成で、14人それぞれの視点から聖戦の全貌が明かされる。読み進めるうちに世界観が立体的に広がっていく快感が特徴。

人間と亜人の聖戦という重厚な世界設定

第二回聖戦を軸に人間側・亜人側双方の英雄が描かれる。死後に星座として祀られるという壮大で詩的な世界観が読者を引きつける。

英雄の非道さも描く現実的なキャラクター造形

美化されない英雄たち——極めて非道な手段で名を残した人物も複数登場し、「英雄とは何か」という問いを読者に投げかける。

亜人キャラの愛らしさと戦記の残酷さの絶妙なバランス

猫娘・犬娘・豚娘などの亜人キャラは愛らしいが、彼らが聖戦の過酷な現実と向き合う姿が単純な「かわいい」に終わらない深みを生む。

良い点・気になる点

良い点

  • 三国志・封神演義ファンに刺さる群像叙事詩の構成
  • 死後に星座になるという美しく壮大な世界観
  • 美化しない英雄描写の骨太さ
  • 愛らしい亜人キャラと重厚な戦記が共存

気になる点

  • 章ごとに視点が変わる構成に慣れないと最初は読みにくい
  • 14人を追うため各キャラクターの掘り下げに限界がある巻もある

みんなの評判・口コミ

中村

個人投資家

4.5

封神演義的な構成が好きな人間として刺さった。英雄が必ずしも善人じゃないというリアリズムが電撃文庫で読めるのは嬉しい驚き。

s
sho

メーカー営業

4.0

章ごとに視点が変わる構成、最初は混乱したけど慣れたら逆に面白い。ゴブリンの地下帝国の冒険男爵の章が特に好き。

なな

ブロガー

4.0

亜人側キャラの造形が細かくてよかった。猫娘と犬娘のキャラが好みで、彼女らの結末に感情移入してしまった。

ひなた

大学生

3.5

最後の姫様の宣誓シーンがよかった。14章分の積み重ねがここで効いてくる構成、すごいと思った。

著者について

こんな人におすすめ

三国志・封神演義・戦塵外史など群像戦記ファンタジーが好きな人

重厚な世界観の戦記ファンタジーを求めている人

異世界転生・無双ではない骨太ファンタジーを読みたい人

亜人・非人間キャラクターが活躍する作品のファン

よくある質問

Q. どんな世界観の作品ですか?
A. 人間と亜人(猫娘・犬娘・ゴブリン等)が繰り広げる聖戦を舞台に、死後に星座として祀られる英雄たちの物語を描く戦記ファンタジーです。
Q. 14人も主人公が出てきて混乱しませんか?
A. 章ごとに視点が変わりますが、すべて「第二回聖戦」という一つの軸で繋がっています。読み進めるうちに世界観が整理されていきます。
Q. シリーズ展開はありますか?
A. 1巻刊行時点でシリーズ継続の情報があります。第一回聖戦など他の聖戦を描く続巻への期待が高まっています。

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