猫漫画のおすすめ人気ランキング25選【2026年版】
監修

佐藤メバル
@shelfy_mebaru
編集長。あらゆるジャンルの本を年間数百冊読み込む本のプロ。投資・経営から小説・実用書・絵本まで、良書と読者の相性を見抜く。

橘ナナミ
@medias_nanami
編集部の新人インターン。22歳の大学院生で、メディア論を研究中。「それ気になります!」が口癖の天然キャラ。読者の素朴な疑問を代弁する役割で、各メディアの専門家にいろんなジャンルの素朴な質問をぶつけていく。
最終更新: 2026年8月
橘ナナミ
猫漫画って本当にたくさんありますよね。泣ける話も笑える話もあって、どこから手をつければいいか迷ってしまいます。
佐藤メバル
いい質問だね。猫漫画は「猫が出てくる」以外の共通項がほとんどないくらい幅が広い。だからこそ、読む目的と、猫の“出番量”や絵柄を照らし合わせると選びやすくなるよ。
橘ナナミ
出番量や絵柄、ですか。「夜廻り猫」のしっとりした空気と「鴻池剛と猫のぽんた」の大騒ぎは、同じ猫漫画でも全然違いますね。
佐藤メバル
そう。まずは「今の自分に必要なもの」を軸にすると、自然と手に取る一冊が見つかる。猫漫画は、読む人の気持ちに効く“処方箋”のようなものだと思っているんだ。
猫漫画の選び方
目的別: 癒し・笑い・感動・学び
橘ナナミ
最初に「癒されたい」「笑いたい」など目的で分けるのが良さそうですね。
佐藤メバル
癒しなら「猫の菊ちゃん」、笑いなら「今日もネコ様の圧が強い」、感動なら「夜廻り猫」が定番です。「猫を処方いたします。」は“猫が薬”という設定で、癒しと学びが同居しているのが面白いですね。
形式別: 4コマ、ショート、長編、コミックエッセイ
橘ナナミ
形式によって読むときの気軽さも変わりますよね。
佐藤メバル
「猫まみれライフ」は4コマ、「夜廻り猫」は8コマのショート、「ねことしもべ」はフルカラーのコミックエッセイ。長編のファンタジーが読みたいなら「猫と竜」がぴったりです。
絵柄別: デフォルメ、リアル、ゆるい、シック
橘ナナミ
絵の雰囲気も大事なポイントですよね。
佐藤メバル
「ねこに転生したおじさん」はデフォルメが強いし、「夜は猫といっしょ」は猫の体のラインをリアルに描く。「きょうの猫村さん」のえんぴつ線と「気がつけば猫がいる」の抜け感のあるフルカラーは対照的ですね。
猫の出番量: 主役級、相棒、チョイ役
橘ナナミ
猫が主人公なのか、物語のスパイスなのかでも変わりますね。
佐藤メバル
「黒猫ろんと暮らしたら」はろんが完全に主役。「猫と竜」は猫と竜が一緒に物語を動かす相棒関係です。「気がつけば猫がいる」は人の暮らしの横に猫がふわっと存在する、チョイ役に近い視点の作品と言えますね。
実話かフィクションか
橘ナナミ
実話だと共感しやすいですし、フィクションだと自由な発想を楽しめますね。
佐藤メバル
「ねことしもべ」や「うちの猫は今日も塩対応」は実話ベースのコミックエッセイ。「猫に転生したおじさん」や「化け猫あんずちゃん」は発想が飛んだフィクションです。どちらが好みかでかなり方向性が変わります。
年齢・読者層: キッズ、一般、シニア
橘ナナミ
子どもと一緒に読むなら、やっぱり選び方も変わりますか?
佐藤メバル
「ねこねこ日本史」は歴史を猫に置き換えた作品で、子どもにも大人気です。「るすばん猫きなこ」は震災をテーマにしているので、大人が寄り添って読んでほしい一冊。シニアには「ねことじいちゃん」の四季の彩りが染みると思います。
猫漫画をひと目で比較
橘ナナミ
えっ、25冊もあるんですか!?まずどう見ればいいんですか?
佐藤メバル
焦らず焦らず(笑)。まずはこの一覧で全体像を眺めてみよう。価格・著者・対象読者をまとめて見られるから、自分に近そうなのが分かるはず
猫漫画のおすすめ人気ランキング
橘ナナミ
一覧だけだとピンと来ないので...1冊ずつ詳しく教えてください!
佐藤メバル
よし、それじゃあ1位から順に1冊ずつ解説していこう。各冊どんな人に向いてるかも合わせて話すから、自分に合いそうなのを見つけてほしい

夜廻り猫(2)
深谷かほる 著|講談社
夜廻り猫・遠藤と重郎が、涙の匂いをたどって訪ねるのは、それぞれの事情を抱えた人間たち。8コマという短い形式だからこそ、一篇一篇が詩のように心へ沁みます。「おまいさんなら、大丈夫」という言葉が、読者自身にも向けられているような気持ちになるのが魅力です。第2巻ではシリーズ累計10万部を突破し、SNS発の感動が確かな支持を得ていることがうかがえます。泣ける話が苦手な人でも、やさしさに包まれる読後感にほっとするはず。
こんな人におすすめ
SNS発のやさしい物語を探している人、泣きたいけど泣きすぎたくない夜に読みたい人、短編形式で心を整えたい人におすすめです。
良い点
- 8コマで読み切りやすい
- 涙と希望のバランスが良い
- シリーズ累計10万部突破の実績
気になる点
- 1巻未読だと前提がある
- 短編のため物足りなさも
出版社
講談社
発売日
2017年3月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
Twitter発の8コマ漫画って聞きました。2巻目からでも大丈夫ですか?
佐藤メバル
大丈夫ですよ。遠藤と重郎が夜の街で涙する人に寄り添う、という基本の形は2巻でしっかり見られます。むしろ「夜廻り猫」は一話完結なので、どこから読んでも感情移入しやすい。
8コマという制約の中で、人生の機微を切り取るのが本当に巧みでね。「おまいさんなら、大丈夫」という台詞に、何度救われたか。
橘ナナミ
その台詞、刺さります……。読んでいて泣いてしまいそうです。
佐藤メバル
泣けるけれど、後味は悪くない。涙を流した人に寄り添うことが目的で、どん底に突き落とす話じゃないからね。
SNS発だからこそ、読者のリアルな反応が反映されているんでしょうね。シリーズ10万部突破という数字も、多くの人がこの優しさを必要としている証拠だと思います。

きょうの猫村さん 1
ほしよりこ 著|マガジンハウス
¥2,188(税込)
愛する坊ちゃんを探すため、家政婦として犬神家にやってきた猫の猫村ねこ。えんぴつの線画だけでここまで豊かな表情と空気感を描けるのか、と驚かされます。ほのぼのとした絵柄の裏で、実は家庭崩壊しつつある一家を少しずつ救っていく展開は、笑いと温かさだけでは終わらない奥行きがあります。猫村さんが懸命に「ヒトの暮らし」をまねて働く姿が、むしろ人間側の悩みを照らし出す。読者はいつしか犬神家の一員のように、彼女の一歩一歩を見守りたくなります。
こんな人におすすめ
癒やしの中に深みが欲しい人、個性的な絵柄に抵抗がない人、『きのう何食べた?』のような静かな人間ドラマが好きな人に。
良い点
- 唯一無二のえんぴつ画
- ユーモアと感動の両立
- 猫の視点が新鮮
気になる点
- 絵が好みを選ぶ
- テンポはゆったりめ
出版社
マガジンハウス
発売日
2005年7月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
表紙のえんぴつ画がすごく素朴で可愛いんですけど、猫村さんって何をする人なんですか?
佐藤メバル
猫の家政婦ですよ。かつてかわいがってくれた坊ちゃんを探すために犬神家に奉公します。えんぴつの線画は素朴だけど、猫村さんの一生懸命さと、ちょっと不器用な様子が本当に愛おしい。
これは連載が長く愛されている理由がわかる。実は犬神家は表向き普通の家族だけど、ほころびが見え始めていて。
猫村さんが存在することで、その崩れかけの家族がどう変化していくのか、というのが物語の軸になります。
橘ナナミ
えっ、ただの癒やし漫画じゃないんですね。家族の物語でもあるんですか。
佐藤メバル
そう。猫村さんは「ヒトの暮らし」を懸命にまねるけれど、その一生懸命さが、人間の家族に「当たり前」を見直させていく。
ほのぼのした見た目に隠れた深さというか、読むたびに発見がある作品です。えんぴつのタッチが情報を削ぎ落として、かえって登場人物の感情を鮮明に伝えてくれるんでしょうね。

猫と竜 (1)
佐々木泉 著|マンガボックス
「小説家になろう」発の人気作のコミカライズ。人間嫌いの火吹き竜が、森の猫たちに育てられたという設定だけで心をつかまれます。竜の寿命は永く、兄弟猫は眠りにつき、その子猫、また孫猫と、世代を超えて猫たちを守り続ける姿は、ファンタジーのスケール感と、猫との暮らしの温かさが同居した独特の世界観。王子と黒猫、孤児院の少女と白猫など、それぞれの「猫と人間」の物語が森の竜のもとへと収束していく構成も巧みで、猫好きもファンタジー好きも満足させてくれます。
こんな人におすすめ
壮大なファンタジーと猫の日常の両方を楽しみたい人、『小説家になろう』発の話題作が気になっている人に。
良い点
- 独自の世界観が魅力的
- 猫と竜の関係が温かい
- 世代を超える物語
気になる点
- 設定を覚えるまで少し時間が
- 展開はゆっくりめ
出版社
マンガボックス
発売日
2018年1月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
猫に育てられた竜、という設定がすごく気になります。ただの癒やし漫画とは違うんですか?
佐藤メバル
まったく違いますね。これは本格的なファンタジーです。森の猫に育てられた竜が、長い寿命の中で猫の世代を見守り続ける。
魔法を操る猫、旅に出る猫、人間と暮らす猫。いろんな猫の物語が少しずつ交差して、一つの大きな世界が浮かび上がってくる構造です。
「なろう」発ならではの、ウェブ小説で磨かれたテンポの良さもありますね。
橘ナナミ
世代を超えるって、涙なしには読めなさそう……。でも、それだけに絆が深く感じられますね。
佐藤メバル
そこなんです。竜の寿命の長さが、猫という短命な生き物との時間を切なくさせる。でも、悲しいだけじゃなくて、新しく生まれた子猫に狩りを教える竜の姿がある。
つまり「生と死」と「再生」をずっと見守り続ける視点が、この作品を深いファンタジーにしているんでしょうね。

ねことじいちゃん(10) (MF comic essay)
ねこまき(ミューズワーク) 著|KADOKAWA
¥1,540(税込)
実写映画化もされた人気シリーズの第10巻。大吉さんと巌さんが小学校時代のタイムカプセルを掘り起こすエピソードを軸に、亡き友人や恩師の記憶が鮮やかに甦ります。四季折々の猫たちの姿と、老境の日々の彩りが、悲しみを希望へと反転させていく。10巻まで続くシリーズの重みを感じさせる一冊です。日々のささいな出来事をここまで愛おしく描けるのは、ねこまきさんの真骨頂。同じ「猫と暮らす」でも、保護猫の成長や猫の生態に寄る作品とは異なり、人生の季節そのものを描いています。
こんな人におすすめ
人生の黄昏に温かい光を当ててくれる物語を求めている人、長く続くシリーズの最新刊を読みたい人に。
良い点
- 実写映画化の実績
- 人生の機微を丁寧に描く
- 最新刊でも入りやすい
気になる点
- シリーズ過去巻の積み重ねがある
- 大きな事件は起きない
出版社
KADOKAWA
発売日
2024年3月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
10巻まで続く人気シリーズなんですね。最新刊から読んでも楽しめますか?
佐藤メバル
この巻は特に、小学校時代の宝箱を掘り起こす話から始まるので、過去の記憶が物語の中に立ち上がってくる構成になっています。
だから、ここから入っても大丈夫ですよ。亡くなった友人や恩師の記憶が、おじいちゃんたちの現在の暮らしに柔らかな光を落としていく。
60代、70代の視点だからこそ書ける、時間の味わいがありますね。
橘ナナミ
死別や老いがテーマなのに、明るく読めるのが不思議です。気持ちがぎゅっとなるけど、温かい。
佐藤メバル
それがねこまきさんの巧さなんです。悲しみをそのまま描くのではなく、四季の猫の仕草や、季節の食べ物、隣人の何気ない優しさを一緒に配置することで、「人生は続いていく」と感じさせてくれる。
このシリーズが累計85万部も読まれるのは、読者がそこに希望を見ているからでしょうね。

ねこに転生したおじさん 2
やじま 著|KADOKAWA
¥1,375(税込)
次に来るマンガ大賞2023WEBマンガ部門2位、発売即重版の話題作の第2巻。おじさんが猫に転生して、元・部下だった社長に溺愛されるという、シュールで可愛い設定がまず強烈です。社長の溺愛がさらに深まり、お隣の猫さんとファッション対決を繰り広げる今巻は、コメディ要素がパワーアップ。ただし、ただ笑えるだけではなく、猫になったことで見える「会社員の悲哀」や「人間関係の本質」がちょっとだけ沁みるのです。20P超の書き下ろしも収録されて、ボリュームも満足感も高い一冊です。
こんな人におすすめ
会社や人間関係に疲れた人が、肩の力を抜いて笑いたい時に。猫転生ものの気軽さと、SNSで話題の作品をチェックしたい人にも。
良い点
- 設定がシュールで新しい
- 笑いと沁みが同居
- 書き下ろし20P超
気になる点
- 設定の奇抜さで好みが分かれる
- 1巻から読むのがおすすめ
出版社
KADOKAWA
発売日
2024年5月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
おじさんが猫に転生するって、どういうことですか?しかも社長に溺愛される?
佐藤メバル
そのまんまです(笑)。会社で働いていたおじさんが猫に転生して、かつての部下だった社長に飼われる。社長は転生前と後で態度が違い、猫にはメロメロで。
そのギャップがしみじみ面白いんですよね。2巻ではお隣の猫さんとファッション対決をしたり、猫同士の社会をのぞいたり、猫あるあるとおじさん視点が混ざり合う独特の世界が広がります。
橘ナナミ
そのギャップ、確かに面白いです。人間だった頃の記憶があるからこそ、猫の世界の当たり前におじさんが戸惑う描写が笑えそうです。
佐藤メバル
そうなんです。猫の行動を「人間の社会の常識」と照らし合わせることで、どちらの視点も新鮮に見えてくる。
社長のデレデレぶりに「あの厳しかった社長が!?」とツッコみたくなる一方、猫としての自由さに「こんな暮らしも悪くないな」とおじさんが思う瞬間が、読んでいるこちらまで温かい気持ちにさせてくれます。

猫を処方いたします。(1) (KCデラックス)
石田祥 著|講談社
¥792(税込)
仕事や人間関係に疲れた患者に、医師が猫を処方するというユニークな設定の小説シリーズのコミカライズ。京都本大賞受賞、累計24万部という原作の魅力が、コマに落とし込まれています。へらへらした医師とキレ気味の看護師が繰り広げる、少しゆるくて真剣な「猫療法」の過程が楽しく、患者さんたちが猫を前にてんやわんやする姿に思わず笑ってしまいます。ただ癒やされるだけでなく、この病院に隠された秘密が物語にミステリーの風味も加えていて、一読しただけでは終わらない奥行きがあります。
こんな人におすすめ
仕事や人間関係で疲れている人、京都の路地裏が舞台の物語が好きな人、小説原作のコミカライズに興味がある人に。
良い点
- 猫処方という発想が新しい
- 京都の町並みの風情
- 原作の秘密要素も継承
気になる点
- 医療監修の範囲は不明
- 原作小説の方が好みの人も
出版社
講談社
発売日
2025年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
猫を処方するクリニックって、どういうことですか?本当に猫が薬みたいに出てくるんですか?
佐藤メバル
そうです。患者さんに猫を貸し出す、という処方箋を出すんですね。へらへらした医師にキレ気味の看護師、一見頼りない診療所だけど、実はこの病院には秘密があって。
猫と触れ合うことで患者さんたちの心がほどけていく様子は、猫好きにはたまらないし、そうでない人にも「猫と暮らすとは何か」を考えさせてくれます。
原作が累計24万部、京都本大賞受賞という実力派シリーズのコミカライズです。
橘ナナミ
しかも京都の路地裏が舞台なんですね。京都の町並みと猫の組み合わせ、すごく雰囲気がありそうです。
佐藤メバル
そこがまた良いんですよ。麩屋町通や蛸薬師通など、実際の地名を頼りに物語が進むので、京都を知っている人なら街の風景を思い描きながら読める。
猫の癒やしと、京都の路地裏の空気感が合わさって、読んでいるだけで深呼吸したくなる。疲れた心にやさしい一冊です。

夜は猫といっしょ 1
キュルZ 著|KADOKAWA
¥1,430(税込)
「疲れて帰ってきた夜は、猫と過ごしたい」の言葉に象徴されるように、仕事帰りの夜に、猫との何気ない時間がどれほど心を癒やすかを描いた作品です。フータとキュルガの、毛づくろいやスリスリといった何気ない日常を、確かな筆致で丁寧に描くから、ただ可愛いだけでなく「そうそう、これこれ」と実体験として共感できます。猫の不思議な生態がリアルに描かれているので、猫を飼ったことがある人はもちろん、これから猫と暮らしたい人にも「猫と暮らす夜」のイメージを具体的に与えてくれます。
こんな人におすすめ
帰宅後の癒やしい時間が欲しい人、猫のリアルな生態を知りたい人、描き込みの確かな絵柄が好きな人。
良い点
- 猫の生態がリアル
- 夜の時間の切り取りが秀逸
- 描き込みが丁寧
気になる点
- 目新しい事件は起きない
- 猫を飼えない人には切ない
出版社
KADOKAWA
発売日
2020年10月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
タイトルがもう「夜は猫といっしょ」。この本は猫との暮らしのどんなことを描いてるんですか?
佐藤メバル
一日の終わり、疲れて帰ってきた人間と、それを迎える猫の日常です。フータとキュルガという2匹の猫が出てきて、ご飯をねだったり、段ボールに入ったり、不思議な行動をしたり。
何か特別な事件が起きるわけではないけれど、その「何気なさ」の描写がほんとに上手い。猫を飼っている人なら「うちの子もこれやる!」と思う瞬間の連続ですよ。
橘ナナミ
なるほど。何気ない日常だからこそ、読んでいて安心するんですね。私も実家の猫を思い出してしまいました。
佐藤メバル
そう、その「思い出す」ことがこの本の読み方の中心だと思います。猫を飼っている人は自分の猫を、飼ったことがある人は昔の猫を、そしてまだ飼ったことがない人は「将来の猫との夜」を想像できる。
絵のタッチがしっかり生態を捉えているから、説得力があるんですよね。

鴻池剛と猫のぽんた ニャアアアン! 4
鴻池剛 著|KADOKAWA
¥1,485(税込)
鴻池剛と猫のぽんた、アルフのドタバタ日常を描く人気シリーズ第4巻。書き下ろし40P超という大ボリュームで、噛んで、ひっかいて、甘えて、ケンカして……2匹の猫は今日も大暴れ。今回はぽんたの腎臓トラブルが発覚し、引っ越しという大事件が待ち受けています。病気や環境の変化という心配事も、ぽんたとアルフのパワーで跳ね飛ばしてしまう痛快さ。猫との生活のリアルな大変さと、それでもやっぱり猫が好きだと再確認させてくれる、猫飼いの心強い味方のような一冊です。
こんな人におすすめ
猫とのドタバタを笑い飛ばしたい人、多頭飼いの大変さと愛おしさを知りたい人、シリーズのファンはもちろん、新規でも楽しめます。
良い点
- 書き下ろし40P超で満足感
- 病気も明るく描く前向きさ
- 多頭飼いのリアル
気になる点
- 騒がしさが好き嫌いを分ける
- 1巻からの積み重ねを前提にした話も
出版社
KADOKAWA
発売日
2026年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
書き下ろし40P超ってすごいですね。それに腎臓トラブルって、猫を飼う上でリアルな心配事ですよね。
佐藤メバル
そうなんです。この巻はぽんたの腎臓にトラブルが見つかって、飼い主の鴻池さんがストレスを絶つために引っ越しを決意する。
猫の病気という重いテーマを抱えながらも、ぽんたもアルフも超元気で、読んでいて暗くならない。猫の病気や介護って、飼い主にとってはいつか直面するかもしれない現実だけど、この本はそれを「跳ね飛ばす」パワーで描いているんです。
橘ナナミ
前に進む力をもらえる一冊なんですね。大暴れする2匹の姿を見ていると、確かに元気になれそうです。
佐藤メバル
はい。猫がいる生活は、こうも予測不能で、大変で、でもこんなに幸せなのかと。ぽんたとアルフの破天荒さに翻弄される鴻池さんの姿は、自分が猫に振り回されていることを笑いに変えてくれる。
猫の寿命は人間より短いから、彼らの元気な姿を一瞬一瞬大切にしようというメッセージも感じます。

猫の菊ちゃん 3
湊文 著|KADOKAWA
¥1,265(税込)
保護猫カフェから来た、引っ込み思案な「猫の菊ちゃん」と老夫婦の毎日を描く、Xで大人気の猫漫画の第3弾。派手な事件は起きません。ただ、おはぎを食べる時間や、縁側でのんびりする時間、小さな冒険の積み重ねが、驚くほど豊かな幸福感を読者に与えてくれます。Xフォロワー15万人超という支持は、「かわいい」だけではない、静かな深さを感じている人が多い証拠。描き下ろしもたっぷり収録されて、ファンもうれしい一冊です。
こんな人におすすめ
心が疲れた時に、静かに寄り添ってくれる物語が欲しい人。保護猫の存在について考えたい人、SNSで話題の作品をチェックしたい人にも。
良い点
- 保護猫のリアルな姿
- 老夫婦の優しさが沁みる
- 描き下ろしたっぷり
気になる点
- 刺激的な展開はない
- 静かなテンポが好みを分ける
出版社
KADOKAWA
発売日
2024年8月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
保護猫カフェからやってきた、引っ込み思案な猫と老夫婦……。聞いただけで優しい気持ちになります。
佐藤メバル
本当にその通りで、物語もタイトルのまま、小さくて優しい幸せの積み重ねです。菊ちゃんは最初こそおどおどしていますが、老夫婦の変わらない愛情に少しずつ心を開いていく。
特別なことが起きないからこそ、「毎日をともに過ごす」ことがどれほど尊いかを教えられる気がしませんか。
Xで15万人超のフォロワーがいるのも、こういう静かな幸せを求めている人が多いからでしょうね。
橘ナナミ
そうなんですね。私も保護猫カフェの存在は知っているけど、実際に迎えるまでのことはあまり考えたことがなかったです。
佐藤メバル
保護猫譲渡の現場を知っている人には「あるある」かもしれませんが、猫にも個性があって、環境に慣れるまで時間がかかる。
菊ちゃんの成長は、家族になるってそういうことだと教えてくれます。老夫婦の世話を焼きすぎない距離感も、長く暮らすほどに身につく愛の形だと思いますね。

猫を拾った話。(3) (KCデラックス)
寺田亜太朗 著|講談社
拾った仔猫が単眼異形に育ってしまった……。「アニマル・セラピー・コミック」という言葉が似合う、不思議で穏やかな作品です。異形であっても、いや異形だからこそ、ねこさんとイガイさんの間には特別な絆が生まれています。周囲の人たちは何かおかしいと薄々気づきながら、あえて核心に触れない。その優しい距離感が物語全体に漂う、ちくちくしない温かさを作っています。第3巻ではさらにその関係性が深まり、ラブラブの日常にほっこりさせられます。
こんな人におすすめ
普通の猫漫画に飽きた人、不思議な世界観と癒やしを両立したい人、個性的なボーイズラブ風の関係性が好きな人に。
良い点
- 異形設定が斬新
- 日常の穏やかさが魅力
- 周囲の優しさが沁みる
気になる点
- 人によってはホラー感があるかも
- ガチガチのホラーを期待する人には不向き
出版社
講談社
発売日
2022年11月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
単眼異形に育っちゃった猫……って、ホラー漫画ですか?でも帯にアニマル・セラピーって書いてあって、不思議な感じがします。
佐藤メバル
ホラーではないんです。うっすら異形だと気づきながら、触れない。そのもどかしさと優しさが同居する、独特な空気の作品です。
拾った時は普通の子猫だったのに、いつの間にか単眼の子になっていた。でもイガイさんは普通に愛でるんですよ。
それが「当たり前」になっていく日常を、周囲も見て見ぬふりというか、温かく流していく。何かを「異形」と決めつけない関係性に、私は胸を打たれました。
橘ナナミ
なるほど。違和感を許容する世界っていうか、むしろそこが優しいんですね。
佐藤メバル
そう。この作品のテーマは「家族とは何か」かもしれません。形がどうであれ、一緒に過ごした時間が絆を作る。
第3巻では、今日もねこさんとイガイさんはラブラブで、その姿が救いになる。異形であっても、慈しみの中にいる。そんな世界に浸りたい人におすすめです。

るすばん猫きなこ(1) (モーニング KC)
今日マチ子 著|講談社
¥792(税込)
小学1年生のここなと、人懐っこい赤ん坊猫のきなこ。突然の地震と津波と原発事故で家族と離れ離れになり、その土地に取り残された2人が「おるすばん」を続けるという、重く切ない設定の物語。ただの猫漫画として読むのはもったいない、東日本大震災を真正面から描いた作品です。故郷を失った少女さきの願い、亡くなった人たちの心残り。猫の一生を通して、失われたものと、ずっとあるものを見つめます。注意書きにあるように、震災の描写が含まれるため、心して読むべき一冊。
こんな人におすすめ
震災を風化させたくない人、猫と人間の関係を深く考えたい人、漫画でしか表現できない震災の記憶に触れたい人に。
良い点
- 震災を猫の視点で描く独自性
- 静かで深い感動
- 絵が叙情的
気になる点
- ショックを受ける描写あり
- 軽い気持ちでは読めない
出版社
講談社
発売日
2026年3月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
今日マチ子さんの作品は、柔らかい絵なのに内容がすごく深いイメージがあります。この作品も重そうですね……。
佐藤メバル
はい。これは猫の赤ちゃんと、小学1年生の女の子が震災に巻き込まれて、その土地に取り残され、家族の帰りを待って「おるすばん」を続ける物語。
猫の寿命を通して時間が流れていくんですね。注意書きにもあるように津波や原発事故の描写は直接出てきますが、今日マチ子さんはそれをセンセーショナルに描くのではなく、静かに、丁寧に描いています。
橘ナナミ
猫の一生が、震災からの時間を測る物差しになるんですね。読み終わった後、ずっと心に残りそうです。
佐藤メバル
その通りです。私たちは震災から年月が経ち、日常を生きていますが、その場所では今も「おるすばん」が続いているかもしれない。
この作品は、猫と少女の静かな暮らしを追いながら、私たちに「失われたもの」と「それでも在り続けるもの」を問いかけます。
読後感は決して爽快ではありませんが、確かに心に何かを残す作品です。

ねことしもべ
しもべ 著|KADOKAWA
¥1,540(税込)
猫の「とのまる」「かげまる」に振り回される日々を描く、しもべさん初のコミックエッセイ。「今日も猫が元気で尻を向けてくれる!」という帯コピーがすべてを語っています。猫が尻を向けるのは、実は信頼の証。とはいえ、飼い主からすれば「ネコハラ」の嵐。そんな日々をフルカラーで、たっぷりの描き下ろし付きで楽しめます。猫を飼ったことがある人なら絶対に身に覚えがある「猫の仕草」が次々と出てきて、あるある、と笑っているうちに、猫との暮らしが愛おしくなる。
こんな人におすすめ
猫を飼っている人、飼ったことがある人が、自分の猫との思い出を反芻しながら読むのに最適。猫を飼う前の予習にもなります。
良い点
- フルカラーで読みやすい
- 猫飼いの共感ポイント多数
- 描き下ろし収録
気になる点
- エッセイなので刺激は少なめ
- 猫あるあるに馴染みがないと笑いどころが半減
出版社
KADOKAWA
発売日
2026年9月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「今日も猫が元気で尻を向けてくれる!」っていう帯、もう笑ってしまうんですけど、猫が尻を向けるのってどういう意味があるんですか?
佐藤メバル
猫がお尻を向けるのは、信頼している相手にだけ見せる仕草と言われています。急所を背にしているわけですからね。
でも飼い主のしもべさんからすると、それはもう「ネコハラ」。ご飯をねだって、尻を向けて、構ってよとアピールして、デレてくる。
その全部が愛おしい。この本はそんな猫との日常をフルカラーでゆるく描いたコミックエッセイで、猫飼いの共感を呼ぶこと間違いなしです。
橘ナナミ
そっか、尻を向けるのが信頼の証なら、もう全部許せちゃいますね。猫のしもべの気持ち、わかる気がします。
佐藤メバル
そうなんですよ(笑)。猫が何かしてくれるわけではないんだけど、そこにいてくれるだけで幸せ。この本は、その感覚を「しもべ」という立場から丁寧に描いています。
たまに来るデレがまた格別で、そのギャップにやられるんだと思います。猫を飼っていない人も、この本を読めば「猫のしもべ」の生態が少しわかるかもしれませんね。

黒猫ろんと暮らしたら
AKR 著|KADOKAWA
¥1,430(税込)
黒猫って、いじらしくてこんなに可愛い。5年前に初めての猫として黒猫の「ろん」を迎えたAKRさんが描く、ねこ飼いデビューの記録です。黒猫はクールなイメージを持たれがちですが、ろんはとびきり人懐こくてとびきり可愛い男の子。お手をしておやつをねだったり、帰宅すると三つ指立てて出迎えてくれたり。初めてのオモチャ遊び、トイレの失敗、膀胱炎の看病、散歩の試み……。猫との暮らしの初めてがいっぱい詰まっていて、読者はAKRさんと一緒に「猫と暮らす」を追体験できます。描き下ろし50P以上というボリュームも驚きです。
こんな人におすすめ
これから猫を迎えたい人に最初の一冊として最適。黒猫の魅力を知りたい人や、猫との暮らしのリアルを予習したい人に。
良い点
- 黒猫の可愛さが全開
- 描き下ろし50P以上
- 初めての猫飼いの視点
気になる点
- 既に猫を飼っている人には物足りないかも
- 日常エッセイなので起伏は少なめ
出版社
KADOKAWA
発売日
2019年11月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
三つ指立てて出迎えてくれる猫なんているんですか?もう想像しただけで可愛すぎて……。
佐藤メバル
実際、動画でも撮っているのかというくらい礼儀正しい子らしいですよ。ただ、この本の魅力は「ろんが特別にすごい猫」なのではなく、AKRさんとろんが一緒に成長してきた記録であることですね。
名前の由来、初めてのおもちゃ遊び、かぶりものコレクション、膀胱炎の看病。すべてが「はじめて」だから、読んでいるこちらも新鮮な気持ちで「猫と暮らす」を追体験できる。
橘ナナミ
なるほど。私も将来猫を迎えたいけど、何から準備すればいいのかわからないので、この本で予習できそうです。
佐藤メバル
まさに予習にぴったりです。黒猫に対する「人懐こくない」イメージを覆す、ろんのいじらしい仕草の数々に、AKRさんがデレデレになる様子が微笑ましい。
保護猫を迎える選択肢や、猫の健康に気を配る生活も自然と描かれていて、猫との暮らしの全体像が見えてきますよ。

おるねおるね──あちらこちら猫さがし
小林哲朗 著|亜紀書房
¥1,760(税込)
路地を歩いて、猫を探す。それだけの写真集なのに、「穴が開くほどよく見てみれば、きっとみつかる、きっとうれしい」というキャッチコピーが示す通り、見つけた時の喜びがたまらない一冊です。日本各地とタイ・バンコクで訪ねた猫たちは、塀の上、物陰、看板の裏……。さっきまでどこにいたのかわからないけど、確かにそこに「おる」。Xフォロワー約8万人が愛した「路地猫さがし」の最新刊で、探し絵のような没入感が、猫好きでなくても心をくすぐります。
こんな人におすすめ
猫写真集でリラックスしたい人、街歩きや旅行気分を味わいたい人、親子で猫探しを楽しみたい人に。
良い点
- 猫探しのゲーム性
- 国内外の路地裏の雰囲気
- 見つけた時の達成感
気になる点
- 写真集なのでストーリーはない
- 96ページと一気に読める
出版社
亜紀書房
発売日
2025年9月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
路地猫さがしって、タイトル通り街の写真の中から猫を探すんですか?ちょっとゲームみたいで楽しそうです。
佐藤メバル
その通りです。一見何気ない路地の風景写真の中に、猫が潜んでいます。最初はなかなか見つからなくて、じっと眺めていると「あっ、ここにいた!」と。
その発見の瞬間の喜びが癖になる。しかも、ただの猫写真集とは違って、猫を探す行為を通じて、その土地の路地裏の空気を味わうことができます。
日本各地とバンコク、異国の路地に目を凝らすのは、ミニ旅行みたいな感覚ですよ。
橘ナナミ
穴が開くほど見る、っていう言葉がぴったりですね。私は猫が苦手な友達とも一緒に楽しめる気がします。
佐藤メバル
そこがこの本のすごいところで、猫好きはもちろん、猫に興味がない人でも「どこにいる?」と探し始めたらもう夢中になります。
Xで約8万人がフォローしているというのも、毎回更新される「猫探し」にファンが夢中になっているからですね。
96ページとコンパクトなので、ちょっとした空き時間の気分転換にもぴったりですよ。

気がつけば猫がいる
かわさきです。 著|KADOKAWA
¥1,595(税込)
ある街に生きる人間と猫たちの、なんてことない日常を切り取ったショートショート集。SNSで話題になった『地域猫』『猫の駅長』『先住猫』などが、一つの街の物語として再構成され、描き下ろし30P以上を加えてフルカラーで収録されています。抜け感のあるタッチと、少しファンタジックでクスっと笑える視点。猫を主人公にしながら、人間のコミュニティや猫との関わり方をそっと描き出す新人作家・かわさきです。氏の世界観が詰まった初作品集です。
こんな人におすすめ
フルカラーでおしゃれな猫漫画が読みたい人、SNSで話題の作家の世界観を一冊で味わいたい人に。
良い点
- フルカラーで絵が美しい
- 単発作品が一つの街に繋がる構成
- 描き下ろし30P以上
気になる点
- 短編のため物足りなさも
- 作家の感性が合わないと響かない
出版社
KADOKAWA
発売日
2026年3月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
SNSでバラバラに投稿されていた作品が、一つの世界として楽しめるってどういうことですか?
佐藤メバル
例えば『地域猫』という作品では、ある路地に住み着いた猫と、それを世話する人々の関係が描かれる。『猫の駅長』では、また別の場所の猫と駅員さんの話が出てくる。
それらを全部集めて再構成すると、同じ街の路地や線路で起きている出来事が、ゆるやかに交差しているように見えてくるんです。
描き下ろしが30P以上あるので、SNSで読んだ人にも新鮮な発見がありますよ。
橘ナナミ
なるほど。街の中にいろんな猫と人がいる、その「なんてことなさ」が魅力なんですね。
佐藤メバル
その通り。ドラマチックな出来事はほぼ起きません。でも、そこに猫がいることで、人間の暮らしにふっと優しい風が通る。
抜け感のあるタッチが、その軽やかさを完璧に表現しています。全編フルカラーなのも、読んでいて気持ちがいいんですよね。
現実には言えない「もしも」を、猫がそっと運んでくれるような一冊です。

猫のいる家に帰りたい
仁尾智 著|辰巳出版
¥1,650(税込)
たぶん世界初の猫歌人・仁尾智さんが、『猫びより』『ネコまる』に13年間連載してきた短歌とエッセイをまとめた一冊。俵万智さんが「めっちゃ面白くて、心が温かくなる歌集だった。キーワードは、ユーモアと肯定」と評した通り、猫との暮らしの何気ない瞬間を、独特のリズムと言葉で切り取ります。「うっかりしてると、不意に涙の水たまりにはまる」とくるねこ大和さんも推薦。小泉さよさんの描き下ろしイラストも満載で、猫を飼っている人なら何度も「あるある」と笑い、そして泣ける一冊です。
こんな人におすすめ
言葉の力で猫との暮らしを味わいたい人、短歌が初めてという人にも読みやすいエッセイ付き。猫と過ごす時間をもっと大切にしたい人に。
良い点
- 短歌とエッセイの両方が楽しめる
- 俵万智さん推薦の言葉の世界
- 13年間の連載の集大成
気になる点
- 歌集のため人を選ぶかも
- 形式に馴染みがないと読みにくい部分も
出版社
辰巳出版
発売日
2020年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
短歌集って、ちょっとハードルが高い気がするんですが、この本はエッセイも入ってるんですね。
佐藤メバル
そう、だから短歌が苦手な人でも大丈夫です。それぞれの短歌に、仁尾さんの猫との暮らしにまつわるエッセイが添えられていて、その日々の風景が浮かんでくる。
俵万智さんが「ユーモアと肯定」と言った通り、猫にイライラしながらも、結局全部愛おしい。そんな感情を「へへっ」と笑い、「ぐっ」と泣ける言葉にしているのがすごい。
橘ナナミ
「不意に涙の水たまりにはまる」っていうくるねこ大和さんの言葉も気になりますね。笑えるのに泣ける、って不思議です。
佐藤メバル
短歌という形式は、感情をぎゅっと凝縮するからこそ、読んだ瞬間にドンと心に来るんです。猫が死んでしまった歌、老いていく猫の歌、そしてそれでも一緒にいる日々。
13年間の連載をまとめたこの一冊には、猫との時間がまるごと詰まっています。ページをめくるたびに、自分の猫との時間を思い返して、胸が温かくなるはずですよ。

ねこのおしごと はたらくねこたちのおはなし
星野萌 著|オレンジページ
¥1,980(税込)
ねこだって寝てばかりじゃないらしい。大きな黒い瞳をキラキラ輝かせてマフラーを編む猫、水晶玉で夜のおかずを占う猫、ネクタイを頭に巻いたサラリーマン猫……。この絵本に登場するのは、一風変わった「おしごと」にひたむきに取り組む猫たちです。文も絵も独特のユーモアと優しさに満ちていて、読むほどに「この猫、うちにも来ないかな」と思ってしまいます。仕立て屋の猫が蝶ネクタイをあつらえる話から始まる、全編のなんと愛らしいことか。
こんな人におすすめ
猫が好きな人へのプレゼントに最適。子どもの読み聞かせにも、大人の心の休息にも。個性的な絵本を探している人に。
良い点
- 言葉遊びが楽しい
- 絵本としての完成度が高い
- 働く猫たちの多様性
気になる点
- 36ページと短い
- 好みのユーモアが分かれる
出版社
オレンジページ
発売日
2026年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
マフラーを編む猫に、占い師の猫、サラリーマン猫……。猫がお仕事してる絵本なんですね!
佐藤メバル
そう、しかも一風変わったおしごとがいいんですよ。この絵本は、現実の猫とは少し違う「もしも猫が働いたら」を、真剣に、そして愛を込めて描いています。
仕立て屋の猫が蝶ネクタイをあつらえる話から始まって、それぞれの猫が自分の仕事に誇りを持っている。主人公はみんな猫なのに、なぜか人間の仕事の本質みたいなものが見えてくる。これは大人が読んでも深い。
橘ナナミ
へえ。普通の絵本とはまた違う読み方ができそうですね。個性的な猫たちの表情が目に浮かびます。
佐藤メバル
星野萌さんの絵がまた、猫それぞれの「個性」をていねいに描いていて、本当に愛おしいんです。見返すたびに新しい猫の表情を発見できますよ。
猫好きな友人へのプレゼントにすると、きっと喜ばれますね。堅苦しさがなくて、でも心に残る。そんな絵本です。

今日もネコ様の圧が強い
うぐいす歌子 著|KADOKAWA
¥1,375(税込)
「人間ッ愚かッ!」お家の猫も、実はこんな風に人間を眺めているのかもしれない。SNSで大注目の「キジネコ様」が、描き下ろし70Pを加えて書籍化されました。超マイペースなキジネコ様とクロネコ様、飼い主の金之助とスミレは今日もネコ様たちに振り回されっぱなし。でも、ツンツンしていてもかわいくてしょうがない。猫側の「人間は愚か」という視線と、人間側の「溺愛」のすれ違いが笑いを誘い、読めば思わず顔がほころびます。猫を飼うことの本質が、こんなに痛快に描かれている作品はなかなかありません。
こんな人におすすめ
猫に振り回される日々を笑いに変えたい人、発売前重版の話題作をチェックしたい人、猫と人間のすれ違いを楽しみたい人に。
良い点
- 描き下ろし70Pの豪華さ
- 猫側と人間側の両視点
- SNSで話題の作品
気になる点
- 猫様の圧が強いと感じる人も
- 1巻完結でなく連載もの
出版社
KADOKAWA
発売日
2025年1月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「人間ッ愚かッ!」というセリフ、インパクトがありすぎます(笑)。猫が人間をそう見てるってことですよね?
佐藤メバル
そう、この作品は猫側の視点がしっかり描かれているんです。「人間は我々ネコ族に『様』をつけて呼べ」と主張するキジネコ様。
人間がいくら愛していても、猫から見れば「愚かな人間」にしか見えない。その温度差がもう面白くて。でも人間側も「どんなにツンツンしていても、かわいい」と溺愛する。
このすれ違いが、猫と暮らすすべての人に思い当たるところがあるはずです。
橘ナナミ
わかります。私も実家の猫に塩対応されても、ちょっとでも寄ってきただけで「今日は特別に許す」って気分になってました。
佐藤メバル
まさにその感覚ですよ。猫は何もしていないのに、人間が勝手に一喜一憂して、勝手に幸せになっている。この漫画は、そんなネコ様たちと人間の攻防を痛快に描いていて、描き下ろし70Pというボリュームもお腹いっぱい楽しめます。
SNSで人気になるのも納得の、乾いた笑いと温かさが同居した作品です。

深夜3時のくろねこ喫茶 (OZcomics)
ねこまき(ミューズワーク) 著|スターツ出版
¥1,540(税込)
『ねことじいちゃん』の著者・ねこまき(ミューズワーク)が描く、悩める人間たちが深夜に迷い込む「ねこだらけの喫茶店」が舞台のハートフル・オムニバス。10周年を迎えた老舗猫漫画の作者だけあって、猫の扱いも人情話のさじ加減も絶妙です。毎話、魅力的な喫茶店メニューが登場し、かんたんレシピまで掲載。猫×グルメ×ハートフルという要素が合わさり、ページをめくるたびに「夜食の温かいスープ」のような安心感に包まれます。新レーベルOZcomicsの創刊を飾るにふさわしい、温もり溢れる一冊です。
こんな人におすすめ
深夜の寝る前、心が疲れた時の読書に。温かい話とメニューで明日への活力が欲しい人、猫と美味しいものが好きな人に。
良い点
- オムニバスでどこから読める
- 猫×グルメ×癒やしの最強タッグ
- レシピも楽しめる
気になる点
- 設定の深掘りは控えめ
- 既刊のファンには初期衝撃は薄いかも
出版社
スターツ出版
発売日
2025年10月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
深夜3時に開く喫茶店、しかも猫だらけ……。設定だけで既に癒やされます。このお店には何をしに来るんですか?
佐藤メバル
悩める人間たちが迷い込んでくるんです。恋愛の悩み、仕事の行き詰まり、人間関係。そこで猫たちとおいしいメニューに癒やされて、少しずつ心がほどけていく。
オムニバス形式なので、どの話から読んでもOKです。ねこまきさんの持ち味である「人生の温かい瞬間の切り取り方」が、猫と料理というツールでさらに豊かに表現されています。
橘ナナミ
オムニバスだと気軽に読めますね。それに、レシピが載っているのも楽しみです。
佐藤メバル
そう、レシピは結構本格的で、しかも簡単。読んでいると「今夜は何を作ろうかな」という気分になります。深夜に読むと、通いたくなる気持ちがすごくわかる。
猫がサーブしてくれるなんて夢のような喫茶店ですよね。現実には行けないけれど、この本を開けば、どこでもその温かい空間にいられる。それがこの本の魔法です。

ねこねこ日本史(5)
そにしけんじ 著|実業之日本社
¥1,045(税込)
安倍晴明が、日野富子が、前田利家が猫に!?NHKテレビアニメ化で子どもたちに大人気のかわいい歴史マンガの第5巻。歴史上の人物を猫に置き換えることで、歴史の流れやエピソードが驚くほど頭に入ってきます。猫好きの大人でも「この武将、こんなキャラだったんだ」と新たな発見があるはず。実際の歴史の流れに忠実でありながら、猫ならではの愛らしさとコミカルさで、歴史学習の導入としても最適です。シリーズ5巻目でもブレない面白さがあります。
こんな人におすすめ
歴史に親しみたい子どもと一緒に読みたい人、猫好きだけど日本史は苦手という人に。勉強のきっかけ作りとしてもぴったり。
良い点
- 歴史を楽しく学べる
- NHKアニメ化の実績
- 猫のキャラデザが魅力的
気になる点
- 歴史の細部は端折られている
- 猫好きでない子どもには刺さらないかも
出版社
実業之日本社
発売日
2018年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
安倍晴明や前田利家が猫になっているって、どういうことですか?歴史漫画ですよね?
佐藤メバル
そう、歴史人物をぜんぶ猫にして、歴史上の出来事を猫たちのドタバタで描くんです。たとえば安倍晴明が猫になっても、陰陽師としての活躍はしっかり描かれます。
擬人化ならぬ擬猫化の面白さがありながら、歴史の大筋はきちんと押さえている。NHKのテレビアニメにもなるのは、わかりやすさと可愛さが評価されたからでしょう。
橘ナナミ
歴史の勉強になるのに、可愛いっていうのはすごいですね。私も日本史に疎いので、猫だったら覚えられるかもしれません。
佐藤メバル
でしょう?「猫の表情で感情が読める」というのは思った以上に理解の助けになるんです。人物の立場や人間関係が、猫の仕草でなんとなく伝わってくる。
子どもには歴史への入り口に、大人にはおさらいに。学校の勉強とはちょっと違う角度で日本史を楽しめますよ。
第5巻は、シリーズの中でも読み応えのある人物が登場するので、ここから始めても大丈夫です。

完本 化け猫あんずちゃん (KCデラックス)
いましろたかし 著|講談社
¥1,760(税込)
アニメ映画で世界を席巻した『化け猫あんずちゃん』。2007年の連載「無印版」と、2024年の続編「風雲編」を一冊にまとめた「完本」が登場しました。作者・いましろたかしの描き下ろしショート漫画も収録され、この一冊であんずちゃんのすべてを楽しめる永久保存版です。化け猫・あんずちゃんが繰り広げる、下町の人情と摩訶不思議な出来事。368ページの大ボリュームで、あんずちゃんの魅力を存分に浴びることができます。アニメから入った人にも、原作を知らなかった人にも満足できる内容です。
こんな人におすすめ
アニメ映画が気になって原作に触れたい人、長く愛されるキャラクターの全てを手元に残したい人に。
良い点
- 無印版と風雲編を一冊で
- 作者描き下ろし収録
- 映画化作品の原作
気になる点
- 368ページと持ち運びに重い
- 昔の絵柄が苦手な人も
出版社
講談社
発売日
2025年11月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
アニメ映画で話題になっている『化け猫あんずちゃん』、原作はどんなお話ですか?
佐藤メバル
化け猫のあんずちゃんが、人間の男の子と一緒に暮らしながら、下町で起こる不思議な事件を解決していく、そんな物語です。
化け猫といっても、どっしり構えてお茶を飲んでいるような、とても人間臭いキャラクターで。この「完本」は、2007年に連載された無印版と、2024年の続編をまとめたものなので、あんずちゃんの成長や世界の広がりを一気に追えるんです。
作者の描き下ろしもあって、ファンにはまさに永久保存版。
橘ナナミ
なるほど。一冊で最初から最後まで追えるのはうれしいですね。映画は観ていないけど、原作から入るのも良さそうです。
佐藤メバル
映画は原作のエッセンスを別の形でアレンジしていると聞きますから、原作から入るのもおすすめです。いましろさんの独特の持っていき方、ユーモアのセンスが存分に詰まっていて、古くからのファンが多いのも納得ですよ。
時代を感じさせる絵柄も、今見ると味わい深い。

猫のおふくちゃん 1 (コルクスタジオ)
やじまけんじ 著|コルク
和菓子屋で働く猫のおふくちゃんと、おばあちゃんの心あたたまる日常を描いた全編フルカラーの猫漫画。ごほうびのおはぎを楽しみに働くおふくちゃんは、子どもらしくもあり猫らしくもある。もらったおはぎをおなかをすかせた地域猫さんにあげてしまう優しさが、読者の心をゆるします。フェリシモ猫部で人気のWEB連載の書籍化で、描きおろしイラストも満載。シンプルな世界観の中に、猫と人のやさしい関係が丁寧に描かれていて、疲れた心にそっと寄り添ってくれます。
こんな人におすすめ
ストーリー重視の猫漫画に疲れた人が、何も考えずに癒やされたい時に。和菓子やおばあちゃんの温かさが好きな人にも。
良い点
- フルカラーで見た目が華やか
- おふくちゃんの優しさに癒やされる
- 和菓子の世界観が美しい
気になる点
- 刺激的な展開はない
- ページ数が少なめ
出版社
コルク
発売日
2020年1月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
和菓子屋で働く猫のおふくちゃん、ってすごくかわいい設定ですね。働くってどういうことですか?
佐藤メバル
おばあちゃんの和菓子屋で、おふくちゃんも一緒に「働いている」んです。何をしているかというと、ごほうびのおはぎを楽しみに、商品を見守ったり、お店の仕事をてきぱきと手伝ったり?実際の猫ができることなんて限られていますが、その「一生懸命さ」が愛おしいです。
しかも、もらったおはぎを地域猫の子に分けてあげるんですね。自分のことより相手を思う姿は、人間が見習いたくなる優しさです。
橘ナナミ
働く姿も、おはぎを分け与える姿も、全部愛おしいですね。私は和菓子も猫も大好きなので、世界観にどっぷり浸かれそうです。
佐藤メバル
でしょう?フェリシモ猫部という猫好きコミュニティのWEB連載が人気を集め、書籍化に至ったのも納得です。
四季の和菓子や、おばあちゃんのあたたかな暮らしぶりも丁寧に描かれていて、読むと「今日はあんこでも食べようかな」という気分になりますよ。
フルカラーなので、絵を見ているだけでも贅沢な気持ちになれます。
![猫まみれライフ 1 ([バラエティ])](https://img.shelf-y.com/items/10618.jpg)
猫まみれライフ 1 ([バラエティ])
山野りんりん 著|フェリシモ出版
¥1,100(税込)
フェリシモ猫部ブログで人気No.1連載が待望の書籍化。猫3匹、犬1匹と暮らす漫画家・山野りんりんさんが描く、実録「猫あるある」4コマ漫画です。猫の不思議な行動やいたずらに翻弄される人間の様子は、猫好きなら全員共感すること間違いなし。この一冊は、WEB連載の再録に加えて30P以上の描き下ろし漫画やイラスト、秘蔵写真ギャラリーも収録され、オールカラーで刊行。初版限定のポストカード特典もあり、お得感と愛の詰め合わせのような内容です。
こんな人におすすめ
数分でくすっと笑える4コマを探している人、猫あるあるで共感したい人、フェリシモ猫部ファンに。
良い点
- オールカラーで見やすい
- 4コマだから読みやすい
- 30P以上の描き下ろし
気になる点
- 4コマのテンポが好みを分ける
- 既存のブログ読者には重複感も
出版社
フェリシモ出版
発売日
2019年1月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
猫3匹に犬1匹って、もう大所帯ですね。4コマ漫画って、どんな日常が描かれてるんですか?
佐藤メバル
もうね、猫たちの好き放題ですよ。テーブルの上のものを落としたり、突然走り回ったり、段ボールに入ったり出たり。
そして、それに振り回される飼い主。4コマという短い形式だからこそ、ツボを押さえた猫あるあるがテンポよく伝わってきます。
フェリシモ猫部のブログで人気No.1と言われるだけあって、猫との暮らしの「あるある」の精度が高い。読んでいると思わず「うちの子も!」となります。
橘ナナミ
猫3匹だと、1匹の時とはまた違った大変さがありそうですね。でもその分、愛も3倍なんですよね。
佐藤メバル
まさに。しかも犬もいるから、さらにカオス。でも、この本の魅力は可愛いだけではなく、「猫がいる生活」の現実を笑いに変えているところです。
初版限定のポストカードはおまけとしても嬉しいし、秘蔵写真ギャラリーでは猫たちの実物も見られます。猫好きな友達へのプレゼントにも最適な、お得感たっぷりの一冊ですよ。

うちの猫は今日も塩対応
のなか海 著|KADOKAWA
13歳の実家猫キキとの攻防(思い出)を振り返るコミックエッセイ。「愛想はよくないし、すぐにキレられる。仲はたぶん良くないし、塩対応ですれ違いもたくさんある」それでも可愛いから全部許す。のなか海さんの、実家猫キキとの面白おかしい攻防が、怒ったり泣いたり笑ったり、たまに甘えたりするエピソードで綴られます。猫の塩対応に傷ついたことがある人ほど、この本の「それでも愛おしい」という気持ちに共感できるはず。老猫との思い出を振り返る温かい視線が、読後感を特別なものにしています。
こんな人におすすめ
実家猫と離れて暮らしている人、猫に塩対応されて寂しい思いをしている人、老猫との時間を愛おしく感じたい人に。
良い点
- 塩対応猫のリアル
- 老猫との思い出が沁みる
- 振り返る構成が新しい
気になる点
- 実家猫と離れて暮らす人には涙腺崩壊
- 漫画の勢いより静かな読後感
出版社
KADOKAWA
発売日
2026年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「愛想はよくないし、すぐキレられる」。うちの実家猫もまさにそれで、仲が良いんだか悪いんだかわからないんですけど、それでも可愛いんです。
佐藤メバル
その感覚、この本を読めばめちゃくちゃわかりますよ。のなか海さんと実家猫キキの関係もまさに塩対応。でも、塩対応だからこそ、ほんの少し甘えられた瞬間の破壊力がすごい。
「今日は寄ってきた!」「しっぽをふった!」という小さなできごとが、こんなに大きな幸せになる。猫と人の距離感って、近すぎず遠すぎずがちょうどいいんですよね。
橘ナナミ
私も実家を離れてるんで、猫に会えない日々にこの本を読んだら、余計に会いたくなりそうです。
佐藤メバル
それは間違いない(笑)。この本は「13歳の実家猫との攻防を振り返る」構成なので、日々の中に埋もれていた思い出を、著者がもう一度すくい上げているんですね。
塩対応だった日々も、振り返れば全部愛おしい。実家の猫と離れて暮らす人には、なぜか電話したくなる一冊です。
そして「元気に長生きしてほしい」という願いが、静かに胸に響きます。

猫様とゆとりある日々を
小言をいう猫 著|KADOKAWA
¥1,540(税込)
「人間、うまくいかないって思ってるときがいちばん努力してるときだ。」「誰かに嫌われたからといって、お前の価値が変わるわけじゃない。」 SNSで話題の「小言(という名のありがたいお言葉)をいう猫様」が、社会に疲れた人の心に寄り添い、肯定と励ましを存分に浴びせてくれます。小言と言いながら、どの言葉も深くて温かい。仕事や人間関係で傷ついた時、この本を開けば、猫様のモフモフした存在感と言葉に「まあ、いっか」と思わせてもらえます。生きづらさを感じている人に、ぜひ手に取ってほしい一冊です。
こんな人におすすめ
仕事や人間関係に疲れて、誰かに肯定されたい時に。朝の通勤前や、寝る前の自分じかんに、猫様の言葉で心をリセットしたい人に。
良い点
- 心に刺さる言葉が満載
- かわいい猫のイラストに癒やされる
- SNSで話題の猫様
気になる点
- 内容は言葉が中心
- 漫画のようにストーリーはない
出版社
KADOKAWA
発売日
2025年8月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「元気ない?安心しろ。私のモフモフは24時間営業だ。」って、すごい言葉ですね。思わず笑っちゃうし、泣いちゃいそうです。
佐藤メバル
この猫様の言葉は、本当にちょうどいい塩梅の「肯定」なんです。説教くさくないのに、ストンと心に入ってくる。
「仕事場の人に嫌われた?私はお前を好きだけど?」という言葉なんて、今の時代にぴったりの処方箋だと思いませんか。
SNSで話題になるのも納得です。猫という存在が語るからこそ、変に気取らずに受け取れるというのもあるんでしょうね。
橘ナナミ
猫様の小言なら、素直に聞けちゃう気がします。私も人間関係で落ち込むことがあるので……。
佐藤メバル
この本は、そういう時に読むための本ですね。小言という名の肯定が、ページをめくるたびに降り注いでくる。
猫のイラストがまた絶妙にツンデレで、言葉と合わせて「猫様……!」と崇めたくなります。生きづらさを感じている人、少し気持ちが沈んでいる人に、そっと差し出したくなる一冊です。
読んだ後には、猫様のモフモフを想像して、ちょっとだけ心が軽くなっていますよ。
猫漫画の歴史と「SNS発」の進化
橘ナナミ
最近はX発の猫漫画が多い気がします。昔から猫漫画はあったんですか?
佐藤メバル
もちろんありますよ。「化け猫あんずちゃん」は、2007年の連載と2024年の続編をまとめた完本として今も読める、いわば古典の系譜です。猫を妖怪や異形として描く昔ながらの視点と、笑いを両立させているのが面白い。一方で、「夜廻り猫」はTwitterから生まれ、8コマという短い形式がSNSのタイムラインに自然に流れて広がった。短い作品が一度バズると書籍化につながるのが、今の猫漫画の特徴ですね。
橘ナナミ
SNS発だと「猫の菊ちゃん」や「猫様とゆとりある日々を」もありますね。
佐藤メバル
「猫の菊ちゃん」は保護猫カフェから来た引っ込み思案な猫と老夫婦の日常がXで人気になった作品。「猫様とゆとりある日々を」は、“猫様の小言”という形で読者を肯定し励ましてくれる新しいスタイルです。地域猫や保護猫を取り上げる作品も増え、猫と人の関係性の描かれ方も少しずつ変わってきています。
猫の生態・猫種キャラクターと、実用知識が得られる猫漫画
橘ナナミ
猫を飼ったことがない私でも、「これうちの猫もやる!」と共感できる作品ってありますか?
佐藤メバル
「夜は猫といっしょ」は猫の不思議な生態を確かな筆致で描いていて、“あるある”を通して猫の行動を学べる作品です。「鴻池剛と猫のぽんた」の噛みつきや引っかきも、猫のストレスや遊び欲求とつながっているので、読みながら猫の気持ちを考えるきっかけになります。
橘ナナミ
猫種によっても雰囲気は変わりますか?
佐藤メバル
黒猫なら「黒猫ろんと暮らしたら」、キジネコとクロネコなら「今日もネコ様の圧が強い」というように、猫種の個性が物語の味わいになっている作品もあります。「黒猫ろんと暮らしたら」は膀胱炎のエピソードにも触れていて、健康面の参考にもなります。さらに「ねことしもべ」や「猫まみれライフ」は、猫に振り回される日々を実話ベースで描いた“あるある”の宝庫です。
メディアミックスと読者層の広がり
橘ナナミ
猫漫画はアニメや映画になるものも多いですよね。
佐藤メバル
「ねことじいちゃん」は実写映画化、「ねこねこ日本史」はNHKテレビアニメ、「化け猫あんずちゃん」はアニメ映画化。メディアミックスを経て、原作を読んでいない人にも猫の魅力が届いています。「猫を処方いたします。」は小説が原作のコミカライズで、小説→漫画と形を変えながら人気が続いているのも特徴です。
橘ナナミ
子ども向けと大人向けの分かれ目も教えてください。
佐藤メバル
「ねこのおしごと」は働く猫たちを描いた絵本で、小さな子どもと楽しめます。一方「るすばん猫きなこ」は震災を背景にした物語で、子どもにも読めるけれど、大人だからこそ感じる深さがあります。猫漫画は「猫が好き」という共通点だけで、ここまで読者の幅が広がるジャンルだと思います。
よくある質問
猫漫画で一番人気・売れている作品は?
橘ナナミ
猫漫画で一番人気・売れている作品はについて教えてください。
佐藤メバル
断定的な“これが一番”は付けにくいのですが、長く読み継がれているのはシリーズ累計85万部を超える「ねことじいちゃん」や、Twitter発でシリーズ累計10万部の「夜廻り猫」です。猫を「癒し」で読むか、「笑い」で読むかで人気作は変わります。
泣ける猫漫画のおすすめは?感動系の名作を教えて
橘ナナミ
泣ける猫漫画のおすすめは?感動系の名作を教えてについて教えてください。
佐藤メバル
「夜廻り猫」は涙の匂いをたどって夜の街を歩く猫が、悲しみを抱える人に寄り添う8コマ漫画。静かにじわりと泣けます。「るすばん猫きなこ」は震災を背景にした物語で、大きな喪失を描きながらも希望を感じさせてくれます。
猫漫画の「あるある」で笑える作品は?
橘ナナミ
猫漫画の「あるある」で笑える作品はについて教えてください。
佐藤メバル
「鴻池剛と猫のぽんた」は噛む、ひっかく、甘えるを繰り返す猫に振り回される日々が痛快。「猫まみれライフ」は4コマで猫あるあるをテンポよく積み重ねるので、「うちの猫も同じ!」と共感しながら笑えます。
猫の生態や飼い方が学べる猫漫画は?
橘ナナミ
猫の生態や飼い方が学べる猫漫画はについて教えてください。
佐藤メバル
「夜は猫といっしょ」は不思議な猫行動をリアルに描くので、猫の気持ちを考える入門書に向いています。「黒猫ろんと暮らしたら」は膀胱炎などの健康トラブルにも触れ、実用的な気づきが多いです。
子供と一緒に読める猫漫画はある?
橘ナナミ
子供と一緒に読める猫漫画はあるについて教えてください。
佐藤メバル
「ねこねこ日本史」は歴史人物が猫になるので、子どもも親しみやすく、NHKアニメも放送されています。「ねこのおしごと」は働く猫たちを描いた絵本で、小さな子どもとの読み聞かせにもぴったりです。
4コマ形式でサクサク読める猫漫画は?
橘ナナミ
4コマ形式でサクサク読める猫漫画はについて教えてください。
佐藤メバル
「猫まみれライフ」は猫3匹・犬1匹との暮らしを描いた実録4コマで、1話が短く、ちょっとした隙間時間に読めます。「ねことじいちゃん」もエピソード形式なので、気軽に読み始められます。
最近SNSで話題の猫漫画・次世代の注目作は?
橘ナナミ
最近SNSで話題の猫漫画・次世代の注目作はについて教えてください。
佐藤メバル
Twitter発では「夜廻り猫」、Xで人気の「猫の菊ちゃん」「今日もネコ様の圧が強い」が注目です。また「ねこに転生したおじさん」は次に来るマンガ大賞のWEBマンガ部門2位になった話題作です。SNSでバズる猫漫画は、短いコマで感情を届けるのがうまい作品が多いですね。
アニメ化やドラマ化、映画化された猫漫画は?
橘ナナミ
アニメ化やドラマ化、映画化された猫漫画はについて教えてください。
佐藤メバル
実写映画化された「ねことじいちゃん」、テレビアニメ化された「ねこねこ日本史」、アニメ映画化された「化け猫あんずちゃん」があります。ドラマ化については、映像化作品の放送形態が作品によって異なるので、各公式情報を確認してみてください。作品の世界観が広がるので、原作とあわせて楽しむのもおすすめです。
まとめ
橘ナナミ
ここまで教えていただくと、もうランキングの1位だけを見るんじゃなくて、自分の今の気分に合う猫漫画を選びたくなりました。
佐藤メバル
それが正解だと思います。猫漫画は「どれが一番すごい」ではなく、「この瞬間のあなたに、どの猫が寄り添ってくれるか」で選ぶジャンルです。泣きたい日の「夜廻り猫」、笑いたい日の「鴻池剛と猫のぽんた」、ぼんやりしたい日の「猫の菊ちゃん」。
橘ナナミ
本当に処方箋みたいですね。同じ猫でも、読むタイミングで刺さり方が変わりそうです。
佐藤メバル
猫も飽きたり甘えたりを繰り返しながら、こちらに歩み寄ってくる。猫漫画も、何度も読み返すうちに「今の自分に必要な作品」が変わる。ランキングはあくまで入り口で、最終的にはあなたの心が「この猫」と決めるんだと思います。
橘ナナミ
はい。今夜は疲れているので、まずはやさしい猫の一冊から読み始めてみます。
佐藤メバル
猫漫画は、猫があなたの膝の上に来るかどうかを自分で決めるのと同じで、読む人の心が準備できたとき、そっと寄り添ってくれる。それが何よりの魅力ですね。








