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先生が複業について知りたくなったら読む本(学校のワーク&ライフシリーズ) (学校のワーク&ライフシリーズ)
初心者副業

【要約・書評】『先生が複業について知りたくなったら読む本(学校のワーク&ライフシリーズ) (学校のワーク&ライフシリーズ)』の評判・おすすめポイント

前田央昭|||0ページ

★★★★4.0
(4件)

この本を一言で言うと

教員が複業(越境)をすべき25の理由と制度の全体像を丁寧に解説した理論編——許可申請の実務から実践者の生の声まで詰め込んだ、学校教育業界初の教員向け複業入門書。

この本の概要

本書は、元吉本新喜劇の芸人にして神戸市立中学校理科教諭8年のキャリアを持つ前田央昭が著した、学校教育業界初の「教員のための複業の手引き」だ。公立教員には地方公務員法による兼業制限があるにもかかわらず、なぜ今「複業」なのか——著者はその問いに、個人・組織・授業・社会という四つの視点から25の理由を挙げて正面から答える。理屈っぽくなりがちなテーマを、著者自身の等身大のキャリアを交えながら語るので、読み始めると不思議と本が置けなくなる。 本書が「副業」でなく「複業」という言葉を選んでいることには、明確な意図がある。稼ぎを増やすことだけが目的ではなく、学校の外に越境することで教員自身が視野を広げ、授業の質を上げ、子どもたちに「大人が楽しく生きている姿」を見せる——そういった理念が底流にある。著者自身が海釣りYouTuber・教育プラットフォーム講師・企業向けアドバイザーなど多彩な複業を実践してきただけあって、どのエピソードも具体性があって地に足がついている。 第2章・第3章では制度面が丁寧に掘り下げられている。地方公務員法・各自治体条例・総務省の基準から兼業許可申請の具体的な流れまで、職場では聞きにくいグレーゾーンの情報をひとまとめに収録。許可が不要な活動と必要な活動の分類、非常勤という働き方の選択肢など、すぐ実務で参照できるガイドとして機能する。さらに、複業を持つ現役教員の事例が複数登場し、「自分にもできるかもしれない」というリアルなイメージを与えてくれる。 第4章では、著者が設立したNPO法人越境先生を軸に、教員が当たり前に複業できる社会へのロードマップが描かれる。巻末には人気教育インフルエンサー「さる先生」との対談を収録し、教員の複業が学校教育の未来にどうつながるかについて率直に語り合っている。閉塞感を感じている先生にとって、最初の一歩を踏み出す後押しをしてくれる一冊だ。

「副業は不正」だと思い込んでいた私が、この本で考えが180度変わった

正直に言う。この本を手に取るまで、私は「公立教員が副業をするなんて、本務に不誠実な行為だ」とどこかで思っていた。同僚の先生が週末に家庭教師をしていることを知ったとき、心の中でちょっと引いてしまったこともある。それくらい、教員=聖職者・副業は禁忌という固定観念が染みついていた。自分でもそれが「思い込みかもしれない」とうすうす感じながら、10年間ずっとそのままにしてきた。 この本に出会ったのは、ある意味で偶然に近い。職場の同僚が「面白いから読んでみて」とぽんと渡してくれたのだ。最初はタイトルを見て「自分には関係ない話かな」と思った。でも第1章の「兼業すべき25の理由」を読み始めたら、途中で本を閉じられなくなってしまった。 著者の前田先生は、吉本新喜劇→大学→中学校理科教員→非常勤×複業→Classi入社→NPO代表理事という、かなりぶっとんだキャリアの持ち主だ。そのぶん言葉に妙な説得力がある。「私たち大人は楽しく生きている姿を子どもたちに見せなければならない。学校の先生はその最前線にいる」というフレーズが、読んでからしばらく頭の中で鳴り続けた。 特に刺さったのは、複業のメリットを「自分のため」だけに語っていない点だ。学校組織への影響、学校教育への影響、さらには社会全体への影響まで視野を広げて丁寧に整理されているから、「要はお金が欲しいだけでしょ」という批判に対して、論理的に反論できる構成になっている。これは正直ありがたかった。自分の中で複業を正当化するための言語が、ここで初めて揃った気がした。 第2章・第3章の制度解説も、実用的で助かった。「許可が不要で利益が発生するもの」「許可が必要で利益が発生するもの」という分類表は、今すぐ手元に置いておきたい情報だ。各自治体の条例や総務省基準まで踏み込んで書いてある本は、おそらく他にない。職場の上司には絶対に聞けないグレーゾーンの情報が、ここまでまとめられているとは思っていなかった。 実際に複業をしている現役教員の事例も複数出てくる。教育書の執筆、私立学校のSNS運用、キャリア講演……みんな「稼ぎたいから」じゃなく、「教育が好きだから、生徒のために何かしたいから」という動機で動いている。読んでいて、ちょっと目が潤んだ。こういう先生たちがいるんだ、と思って。 物足りない部分も正直ある。事例紹介はもう少し多くてよかったし、自治体ごとの条例差異については「詳しくは自分で確認を」というトーンで終わっている箇所が目立った。192ページというコンパクトな分量だから仕方ない部分もあるが、もう50ページあれば、という気持ちは残る。 それでもこの本が意義深いのは、教員の複業という話題をタブーから「当然の選択肢」へと押し上げようとしているからだと思う。著者がNPO法人越境先生を立ち上げ、制度提言まで行っているのは本気の証拠だ。言葉だけじゃなく、行動している人の本だから重い。 読み終わって、私はもう一度自分に問いかけた。「学校の外でできることが、何かないか?」と。具体的な答えはまだ出ていない。でも以前と違うのは、その問いをネガティブに感じなくなったことだ。副業は不誠実じゃない。むしろ越境することで、より良い先生になれるかもしれない。 そう思えるようになったこと——それが、この本から受け取った一番大きなものだった。

34歳 公立中学校数学教員(教歴10年)

この本で学べること

「兼業すべき25の理由」で固定観念を崩す

第1章では、教員個人・学校組織・学校教育・社会の4つの視点から計25の理由を整理。「副業は本務への不誠実」という偏見を、論理と熱量の両方で崩していく構成になっている。

複業=「越境」という独自の概念で意義を再定義

著者は「副業」ではなく「複業」または「越境」という言葉を使う。金銭目的だけでなく、学校外での経験で視野を広げ、教員としての力量と授業の質を高めるという理念が根底にある。

制度と申請手続きを実務レベルで解説

地方公務員法・各自治体条例・総務省の兼業基準・許可申請の具体的フローを網羅。「許可不要で利益あり」「許可必要で利益あり」など活動タイプ別に整理されており、手元に置いて参照できる。

複業実践者のリアルな事例で「自分にもできる」を体感

教育書の執筆、私立学校SNS運用、企業向けアドバイザー、キャリア講演など複数の現役教員の複業実例を紹介。モデルケースが具体的なため、自分のキャリアへの応用イメージが描きやすい。

さる先生との対談で「教育の未来」を展望

巻末には人気教育インフルエンサー「さる先生」との特別対談を収録。教員の複業が学校教育全体の変革にどうつながるかについて率直に語り合っており、読後の視座をぐっと広げてくれる。

本の目次

  1. 1第1章 理論編 兼業すべき25の理由(教員個人に与える影響/学校組織に与える影響/学校教育に与える影響/社会に与える影響)
  2. 2第2章 実践編① 兼業制度と現状(教員の複業に関する法律・制度/各自治体の条例・就業規則/総務省資料が示す基準/兼業許可申請の流れ/許可が下りやすい活動とは/複業をもつ現役教員たち)
  3. 3第3章 実践編② 複業を始めてみよう(許可不要で利益が発生するもの/許可不要で利益が発生しないもの/許可が必要で利益が発生するもの/非常勤という選択肢/マインドセットを変えてみよう)
  4. 4第4章 僕たちが描く未来(これまでの取組み/教員が複業できるまでのロードマップ/こんな未来にしたい)
  5. 5巻末対談 さる先生×前田央昭

良い点・気になる点

良い点

  • 学校教育業界で初めて教員の複業を体系的にまとめた希少性の高い一冊
  • 制度・法律・申請手続きの実務情報が充実しており、すぐに行動に移せる
  • 複業を「お金のため」ではなく「教育の質向上」の文脈で語っており、精神的なハードルを下げてくれる
  • 著者自身の多彩な複業経験と複数の実践者事例で、具体的なイメージが持てる

気になる点

  • 192ページとコンパクトなため、各テーマの深掘りに物足りなさを感じる読者もいる
  • 自治体ごとの条例差異の詳細は「自分で確認を」という記述が多く、地域によって情報の有用度に差がある
  • 複業未経験者向けの入門書なので、すでに複業を実践している中上級者には既知の内容が多い

みんなの評判・口コミ

R
R

エンジニア

★★★☆☆3.0

教員の複業という切り口は新鮮だったし、制度の解説は正直ありがたかった。ただ192ページという薄さもあって、各章がやや駆け足に感じた。「25の理由」もリスト形式にまとめられている分、一つひとつの説得力が少し薄まってしまった印象。入門書として割り切って読めば、ちょうどいい一冊だと思う。

s
sho

メーカー営業

★★★3.5

副業には興味があったけど「公務員だし、どうせ無理だろう」と最初から諦めていた。この本を読んで、許可を取れば合法的にできる活動がけっこうあることを知れたのは収穫だった。事例も具体的で、自分でも試せそうなものがいくつかあった。ただ、自治体によって対応がかなり違うということが読み進めるほど気になってきて、結局自分で調べないといけないんだなとも感じた。

のり

ソリューション営業

★★★★4.0

「私たち大人は楽しく生きている姿を子どもたちに見せなければならない」という言葉が心に刺さった。複業をお金儲けの手段としてではなく、教員としての成長と子どもへの還元という文脈で語っている点が、他の副業本とはっきり違う。巻末のさる先生との対談も読み応えがある。教員仲間にぜひ薦めたい。

けんじ

Web担当者

★★★★4.5

高校教員として閉塞感を感じていたところに読んだ。複業を「越境」と表現しているのがいい。外の世界を経験することで教員としての視野が広がり、それが授業にも還元できるという考え方は目からうろこだった。制度説明から実践者の事例、将来のビジョンまで一冊で網羅されていて、背中をしっかり押してもらえた。

著者について

こんな人におすすめ

副業に興味があるが法律面が不安な公立教員

地方公務員法や各自治体条例、兼業申請の手続きを実務レベルで解説しているため、「法的に大丈夫なのか」という疑問を一冊で解消できる。

学校外でスキルを活かしたい若手・中堅教師

講師・ライター・SNS運用など教育に近い複業の実例が豊富で、「自分のスキルで何ができるか」を考えるヒントが得られる。

教育現場の閉塞感を打ち破りたい先生

越境(学校外への一歩)が教員自身の成長と授業の質向上につながるという視点を提示しており、前向きなキャリア観を再構築するきっかけになる。

パラレルキャリアやポートフォリオ的な働き方に関心がある教育関係者

非常勤という選択肢を含め、複数の収入源・活動を組み合わせる「パラレルワーカー」としての教員像を具体的に描いている。

教員の働き方改革・学校改革に関心のある管理職や教育行政関係者

複業推進が「教師の魅力化」「授業スキル向上」「働き方改革」に多面的に貢献するという論拠を整理しており、制度設計を考える視座も得られる。

関連書籍との比較

タイトル著者レベル評価価格
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よくある質問

Q. 『先生が複業について知りたくなったら読む本』はどんな内容の本ですか?
A. 『先生が複業について知りたくなったら読む本』は、学校教育業界で初めて書かれた「教員のための複業の手引き」です。教員が複業をするメリットを個人・組織・授業・社会の4視点から25の理由で解説した理論編と、兼業に関する法律・許可申請の実務・実践者事例を網羅した実践編で構成されています。
Q. 『先生が複業について知りたくなったら読む本』は公立学校の先生でも参考になりますか?
A. はい、むしろ公立学校教員を主な対象として書かれています。『先生が複業について知りたくなったら読む本』では、地方公務員法による兼業制限や各自治体の条例、総務省が示す基準、許可申請の流れなど、公立教員が知りたい実務情報が詳しく解説されています。
Q. 『先生が複業について知りたくなったら読む本』で紹介されている複業の具体例は何ですか?
A. 『先生が複業について知りたくなったら読む本』では、教育プラットフォームの講師、教育書の執筆、私立学校のSNS運用、企業向け学校参画アドバイザー、キャリア講演、YouTuberなど、現役教員が実際に行っている多彩な事例が紹介されています。
Q. 『先生が複業について知りたくなったら読む本』の著者・前田央昭はどんな人物ですか?
A. 『先生が複業について知りたくなったら読む本』の著者・前田央昭は、吉本新喜劇での芸能活動と並行して大阪教育大学を卒業し、神戸市立中学校理科教諭を8年務めた後、小学校非常勤講師として働きながら複業を開始した人物です。現在はClassi株式会社に勤務しながら、NPO法人越境先生の代表理事として教員の複業の研究・啓蒙・制度提言を行っています。
Q. 『先生が複業について知りたくなったら読む本』は副業初心者でも読めますか?
A. はい、複業経験ゼロの教員を想定した入門書です。『先生が複業について知りたくなったら読む本』は「複業(兼業)とは何か」から始まり、法律・制度・申請手続き・マインドセットまで段階的に解説されているため、初めて複業を検討する方にも読みやすい構成になっています。
Q. 『先生が複業について知りたくなったら読む本』の「複業」と「副業」の違いは何ですか?
A. 『先生が複業について知りたくなったら読む本』では、金銭的な補填を目的とした「副業」ではなく、学校外への越境を通じて教員自身が成長し授業の質を高める営みとして「複業」という言葉を使っています。お金のためだけでなく、子どもたちへの教育的還元を視野に入れた概念です。
Q. 『先生が複業について知りたくなったら読む本』は電子書籍でも読めますか?
A. はい、Kindle版(ASIN: B0DF6B3G4N)でも購入可能です。紙書籍は¥2,420、Kindle版は¥2,372で購入できます。
Q. 『先生が複業について知りたくなったら読む本』はどんなシリーズの一冊ですか?
A. 『先生が複業について知りたくなったら読む本』は、学事出版が刊行する「学校のワーク&ライフシリーズ」の第3弾です。同シリーズは教員の働き方やキャリアをテーマにした実践的な書籍群で構成されています。

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