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メルカリ 希代のスタートアップ、野心と焦りと挑戦の5年間 - MAIN
中級者副業

【要約・書評】『メルカリ 希代のスタートアップ、野心と焦りと挑戦の5年間』の評判・おすすめポイント

奥平 和行|||0ページ

★★★★4.0
(4件)

この本を一言で言うと

後発フリマアプリがわずか5年で国内トップに上り詰めた軌跡——山田進太郎の執念と組織の成長痛を、日経記者が圧倒的取材量で描いたスタートアップ・ノンフィクション

この本の概要

メルカリは2013年の創業からわずか5年で東証マザーズに上場し、時価総額7000億円超を記録した。本書は日本経済新聞社の編集委員として日米のスタートアップを長年取材してきた奥平和行が、その裏側を克明に描いたノンフィクションである。創業者・山田進太郎がシリコンバレーで得た原体験から、フリマアプリという事業モデルにたどり着くまでの道のりが丁寧に追われている。 後発参入にもかかわらずメルカリが勝てた理由は、圧倒的なスピード感と「賭け」の連続にあった。初期のアプリは品質が低くエンジニアが離脱、全面つくり直しを余儀なくされるなど窮地の連続だった。だが山田は撤退ではなく再投資を選び、テレビCMへの大胆な投資でダウンロード数を一気に伸ばす戦略に出た。この「攻め」の姿勢が後発ハンデを覆した。 組織面では、スター起業家やトップエンジニアを次々と仲間に引き入れる山田の「求心力」が際立つ。小泉文明、濱田優貴、石塚亮といった実績あるメンバーが合流し、経営・プロダクト・エンジニアリングの三位一体でスピード経営を実現した。一方、急成長に伴う現金出品の炎上やコンプライアンス問題など「成長痛」もリアルに描写されている。 米国進出の赤字、組織拡大に伴うカルチャーの希薄化、上場準備のプレッシャー。華やかに見えるユニコーン企業の内実は苦悩の連続であり、本書はその生々しさを第三者の視点で冷静に伝えている。日本発のグローバルスタートアップを目指す人にとって、成功譚だけでなく「なぜ苦しんだのか」を学べる貴重な一冊である。

「5年で上場」の裏側がこんなに泥臭いとは思わなかった

スタートアップで事業開発をやっている身として、メルカリの成功ストーリーは正直もう知っているつもりだった。でもこの本を読んで、自分が知っていたのは表面のキラキラした部分だけだったんだなと痛感した。 特にきつかったのが序盤のエンジニア離脱のくだり。ローンチ直後にコアメンバーが抜けて、アプリを全面つくり直しするところなんて、自分の会社で同じことが起きたらと思うと胃が痛くなる。でも山田さんはそこで事業を畳まなかった。むしろ「ここで引いたら終わり」と腹をくくって、テレビCMに何億も突っ込む判断をしている。正直、この賭けの感覚は本で読んでも真似できる気がしない。 もう一つ刺さったのが、小泉文明さんをはじめとする「仲間集め」のうまさ。山田さんの周りに優秀な人が集まるのは運ではなくて、ビジョンを語る力と、任せたら口を出さない器の大きさがあるからなんだと感じた。自分も採用面談をすることがあるけど、「この人と働きたい」と思わせる何かって、スキルセットではなく人間としての魅力なんだよなと改めて思った。 あと、現金出品の炎上やメルカリNOWのトラブルなど、成長のダークサイドもしっかり書かれているのが誠実だと思った。著者が記者だからか、ヨイショする感じがなくて、むしろ淡々と事実を並べてくるのが逆にリアル。ただその分、文章にスタートアップ特有の熱量を求める人には少し物足りないかもしれない。 読み終わって一番残ったのは、「スピード」という言葉の重みが変わったこと。うちの会社でも「スピード重視」とか言うけど、メルカリレベルのスピード感は次元が違う。後発で市場に入って、2年でトップを取るために何を捨てて何に集中したのか。そのリアルな取捨選択が書かれているから、起業やスタートアップに興味がある人は絶対読んだほうがいい。自分の「本気度」を測るものさしになる一冊だった。

27歳 スタートアップ勤務・事業開発担当

この本で学べること

本の目次

  1. 1プロローグ
  2. 2第1章 誤算
  3. 3第2章 再起動
  4. 4第3章 唯一無二
  5. 5第4章 急げ
  6. 6第5章 焦る理由
  7. 7第6章 逆転
  8. 8第7章 求心力
  9. 9第8章 アメリカ
  10. 10第9章 青いメルカリ
  11. 11第10章 成長痛
  12. 12第11章 テックカンパニー
  13. 13第12章 プラットフォーム
  14. 14エピローグ
  15. 15あとがき
  16. 16フリマアプリの歴史

良い点・気になる点

良い点

  • 日経記者ならではの取材力で、創業メンバーへの直接取材に基づくリアルなエピソードが豊富
  • 成功だけでなく炎上・離脱・赤字など失敗や苦悩も包み隠さず描かれている
  • 章立てが時系列で整理されており、メルカリの成長ステージごとの課題がわかりやすい
  • 日本発スタートアップの米国進出におけるリアルな壁と判断プロセスが学べる

気になる点

  • 登場人物が多く時系列が前後する箇所があり、読み進めるのに集中力を要する
  • 記者視点の第三者的な筆致のため、スタートアップ特有の熱量やエモーションがやや薄い
  • 2018年上場時点までの記録であり、その後のメルペイや組織変革については触れられていない

みんなの評判・口コミ

ゆうと

EC企業マーケター

★★★★4.5

EC企業で働いているので、メルカリのマーケティング戦略にはずっと興味があった。この本を読んで驚いたのは、初期のテレビCM投資の判断スピード。まだプロダクトが完成していない段階で数億単位の広告費を投じる決断は、普通のマーケターの感覚では考えられない。後発にもかかわらずフリマアプリ市場でトップを取れた最大の理由がここにあるんだと腹落ちした。特にCtoC市場ではネットワーク効果が全てなので、初期に一気にユーザーを獲得する戦略は理にかなっている。一方で、組織論の部分はもう少し深掘りしてほしかった。小泉さんのCOOとしての動きなど、もっと知りたい部分が多かった。マーケティングや事業開発に関わる人には間違いなく刺さる一冊。

R
R

エンジニア

★★★★4.0

エンジニアとして一番興味深かったのは、初期アプリの全面つくり直しのエピソード。技術的負債を抱えたプロダクトを運用しながらリアーキテクチャする判断は、どのスタートアップでも直面する課題だと思う。山田さんが「つくり直すなら今しかない」と決断したタイミング感覚は参考になった。ただ、エンジニアリングの具体的な話はあまり深くなくて、どちらかというと経営・ビジネスサイドの視点が中心。技術的な意思決定プロセスを期待すると物足りない。あと登場人物が多すぎて、途中で誰が誰だかわからなくなる場面があった。スタートアップのPMとしては、プロダクトの優先順位づけや意思決定の速さなど、学べるポイントは多い。

のり

ソリューション営業

★★★★4.0

営業としてクライアントのスタートアップ企業と話す機会が多いので、メルカリの成長過程を知っておきたくて手に取った。創業から上場までの5年間が時系列で整理されているので、各ステージでどんな課題が出てくるのかイメージしやすかった。特に印象的だったのは、資金調達のたびに経営陣が何を考え、どう投資家を説得したかという部分。BtoBの提案でもスタートアップの資金調達ロジックを理解しているかどうかで話の深さが変わるので、実務的にも役立った。文章は淡々としていて読みやすいが、その分ドラマチックさには欠ける。週末にさくっと読める分量なので、スタートアップに関わるビジネスパーソンにおすすめ。

s
sho

メーカー営業

★★★3.5

メーカー営業をしている自分にとっては正直、直接的に仕事に活かせる内容は少なかった。ただ、山田さんの経営判断の速さや、優秀な人材を口説き落とすプロセスは純粋に読み物として面白い。特に小泉文明さんや濱田優貴さんなど、すでに実績のある起業家を仲間に引き入れるところは、営業でいうところのキーマン攻略に通じるものがある。気になったのは、記者が書いているからか全体的にトーンが冷静すぎて、メルカリの中の人たちの感情があまり伝わってこない点。もう少し当事者の生の声が多ければ、もっと引き込まれたと思う。スタートアップ業界に転職を考えている人には参考になるかもしれない。

著者について

こんな人におすすめ

関連書籍との比較

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よくある質問

Q. 『メルカリ 希代のスタートアップ、野心と焦りと挑戦の5年間』はどんな本ですか?
A. 日経新聞の編集委員・奥平和行がメルカリの創業から2018年の上場までの5年間を取材したノンフィクションです。創業者・山田進太郎の経営判断、組織づくり、トラブル対応などが時系列で描かれています。
Q. 『メルカリ 希代のスタートアップ、野心と焦りと挑戦の5年間』はビジネス初心者でも読めますか?
A. スタートアップ用語の解説は最小限ですが、ストーリー形式で書かれているため、ビジネス書を普段読まない人でも十分楽しめます。ただし登場人物が多いので、メモを取りながら読むとより理解しやすいです。
Q. 『メルカリ 希代のスタートアップ、野心と焦りと挑戦の5年間』で一番の読みどころは?
A. 初期のエンジニア離脱とアプリ全面つくり直しのエピソードです。プロダクトが未完成の段階でテレビCMに大規模投資する判断など、後発が市場を逆転するための「賭け」のリアルが描かれています。
Q. 『メルカリ 希代のスタートアップ、野心と焦りと挑戦の5年間』は山田進太郎の自伝ですか?
A. 自伝ではなく、第三者である日経記者が取材に基づいて書いたノンフィクションです。山田進太郎を中心に描かれていますが、小泉文明や濱田優貴など経営チーム全体の動きもカバーしています。
Q. 『メルカリ 希代のスタートアップ、野心と焦りと挑戦の5年間』のページ数と読了時間の目安は?
A. 260ページで、ビジネス書としては標準的な分量です。ストーリー形式なので読みやすく、集中して読めば4〜5時間程度で読了できます。
Q. 『メルカリ 希代のスタートアップ、野心と焦りと挑戦の5年間』はメルカリの上場後についても書かれていますか?
A. 2018年6月の上場前後までが対象で、その後のメルペイ事業やCEO交代などについては触れられていません。上場までの「創業期〜成長期」に焦点を絞った内容です。
Q. 『メルカリ 希代のスタートアップ、野心と焦りと挑戦の5年間』は起業を考えている人に役立ちますか?
A. 非常に役立ちます。資金調達の進め方、共同創業者の見つけ方、プロダクトマーケットフィットの探り方、大胆な投資判断など、スタートアップの各成長ステージで直面する課題とその乗り越え方を具体的に学べます。
Q. 『メルカリ 希代のスタートアップ、野心と焦りと挑戦の5年間』の著者・奥平和行はどんな人ですか?
A. 日本経済新聞社の編集委員で、1999年入社。2010年から2014年までシリコンバレー支局に駐在し、IT・スタートアップ業界を取材。日米のテック企業に精通した記者です。

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