■ この本を一言で言うと
顧客が営業に会う前から購買検討を進める時代に、マーケティングからカスタマーサクセスまでを一本の売上プロセスとして設計し直すための実践書——分業の形をなぞるのではなく、自社のボトルネックと市場条件から独自のレベニューモデルを組み立てる視座を与えてくれる。
■ この本の概要
■ 分業の本だと思って読んだら、経営の本だった
— 34歳 BtoB SaaSの営業企画マネージャー
■ この本で学べること
The Modelは完成形の模倣ではない
本書は、Salesforce由来の分業体制をそのまま移植することを勧める本ではありません。成功に至った意思決定のプロセスを理解し、自社の市場・顧客・商材に合わせてレベニューモデルを再設計することこそが本書の中心テーマです。形だけなぞっても機能しないと著者自身が明言しています。
4機能を顧客ステージに沿って接続する
マーケティング・インサイドセールス・フィールドセールス・カスタマーサクセスを、縦割りの部署ではなく一連の顧客体験として設計します。MQLやSQLの定義、部門間の受け渡し基準、前工程の品質管理といった仕組みを通じて、前工程の質が後工程の成果を左右するという因果関係を具体的に示しています。
分業の先にあるのは共業と全体最適
部門ごとのKPIを個別に達成しても、顧客体験と売上は最適化されません。本書は部分最適の副作用——たとえば商談数を追うあまりリードの質が落ちる現象——を指摘し、情報共有や仮説検証を横断的に回す共業プロセスへの転換を提唱しています。
3つの基本戦略で売上プロセスを支える
第4部では市場戦略(誰に売るか)、リソースマネジメント(どこに人と予算を張るか)、パフォーマンスマネジメント(どの数字で異常を見つけるか)を営業組織の土台として整理します。この3本柱を一体で考えることで、現場の役割論にとどまらず事業運営レベルの判断に使える構成になっています。
KPIは絶対値より解釈が重要
数字を見るときは単月の結果だけでなく、トレンドと複数指標の組み合わせで捉えるべきだと説きます。受注率や商談数をそのまま比べる危うさ、定義の揺れや主観の混入を前提に「何が起きているか」を想像する力の重要性を、具体的な事例を交えて解説しています。
■ 本の目次
- 1序文 アレン・マイナー
- 2はじめに
- 3第1部 アメリカで見た新しい営業のスタイル
- 4第1章 マーク・ベニオフとの出会い
- 5第2章 営業のプロセス管理
- 6第3章 「ザ・モデル」のその先へ
- 7第2部 分業から共業へ
- 8第4章 2つの変化
- 9第5章 分業の副作用
- 10第6章 レベニューモデルの創造
- 11第3部 プロセス
- 12第7章 マーケティング
- 13第8章 インサイドセールス
- 14第9章 営業(フィールドセールス)
- 15第10章 カスタマーサクセス
- 16第4部 3つの基本戦略
- 17第11章 市場戦略
- 18第12章 リソースマネジメント
- 19第13章 パフォーマンスマネジメント
- 20第5部 人材・組織・リーダーシップ
- 21第14章 人材と組織
- 22第15章 リーダーシップ
- 23おわりに
■ 良い点・気になる点
良い点
- ○分業体制の背景と設計思想まで理解でき、表面的な導入で終わりにくい
- ○マーケ・営業・CSを横断する共通言語が得られる
- ○KPI・ボトルネック・パイプラインの見方が具体的で、実務にそのまま落とし込みやすい
- ○市場戦略から人材・組織まで扱っており、事業責任者の目線でも読み応えがある
気になる点
- △SaaSやBtoB営業の用語に不慣れだと、序盤で少し引っかかる場面がある
- △即使えるテンプレート集というよりは、考え方を自分で組み立てていく本に近い
- △2019年刊のため、RevOpsやPLGなど近年の発展形は別途補完すると理解が深まる
■ みんなの評判・口コミ
ソリューション営業
営業本として読むとかなり濃いですが、実際は営業だけの本ではありません。マーケからCSまでを一本の流れで見直す視点があり、大手向け提案営業をやっている自分にも刺さりました。商談化率や受注率だけを追うと部分最適になる、という話は現場感があります。インサイドセールスを単なるアポ取り部隊として見ていた頃の考えがかなり修正されました。管理職に近い人ほど効く本だと思います。
プロジェクトマネージャー
toB SaaSのPdMとして読むと、部門間ハンドオフの解像度がかなり上がりました。 営業の本というより、顧客接点をどう設計するかの本です。とくにCSまで含めて売上プロセスを設計しているので、導入後の体験をプロダクト側がどう支えるかも考えさせられます。数字の章もよくて、KPIをダッシュボードで眺めるだけでは不十分だと痛感しました。機能開発の優先順位を考えるときにも間接的に役立ちます。
新規事業開発
新規事業で営業体制を作る立場だと、いちばん学びがあるのは「真似るな、考えろ」というメッセージでした。The Modelという名前だけ先に入れて、役割分担やKPIを置けば回るわけではないとよくわかります。市場戦略とリソース配分の章は、0→1から1→10へ移るときの悩みに直結しました。部門を増やす前に、まずどこが詰まっているのかを見るべきだという整理がありがたいです。流行語としてではなく、事業を作る本として読むのが正解だと思います。
事業部長
事業責任者の立場で読むと、最も価値があるのは第4部でした。現場の役割論だけでなく、市場戦略、リソースマネジメント、パフォーマンスマネジメントまで整理されているので、PL責任を持つ側の視点でも読み応えがあります。 受注率のような単一指標をそのまま比較しない、という指摘も非常に実践的でした。数字を見て何を判断し、どこに追加投資するかの考え方がぶれにくくなります。営業改革の本に見えて、実際は経営の本だと感じました。
■ 著者について
■ こんな人におすすめ
BtoB売上プロセスを再設計したい人
マーケ、営業、CSを個別最適ではなく一続きの流れとして見直したい人に向いています。
インサイドセールス導入前に全体像を掴みたい人
役割だけを切り出して導入する危うさと、前後工程との接続まで理解できます。
SFA・MAの数字を意味ある管理に変えたい人
KPIを集計するだけでなく、ボトルネックや異常の兆候をどう読むかの視点が得られます。
SaaSやサブスク事業の責任者
継続課金モデルにおける顧客獲得から定着・拡大までの設計思想を体系的に学べます。
営業組織の属人化を減らしたいマネージャー
再現性のあるプロセス設計と、人材・組織づくりをセットで考えたい人に有効です。
■ よくある質問
Q. 『THE MODEL』はSaaS企業向けの本ですか?▼
Q. 『THE MODEL』はインサイドセールスの入門書ですか?▼
Q. 『THE MODEL』のいちばん重要な論点は何ですか?▼
Q. 『THE MODEL』は営業担当者個人にも役立ちますか?▼
Q. 『THE MODEL』は初心者でも読めますか?▼
Q. 『THE MODEL』を読めばそのまま組織導入できますか?▼
Q. 『THE MODEL』はなぜ今も読まれているのですか?▼
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