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やめたいかもと一度でも思ったら読む 教員の転職思考法 (新流舎株式会社)
初心者副業

【要約・書評】『やめたいかもと一度でも思ったら読む 教員の転職思考法 (新流舎株式会社)』の評判・おすすめポイント

新川 紗世|||0ページ

★★★★4.5
(4件)

この本を一言で言うと

教員としての強みを丁寧に棚卸しするワーク集——「辞める」か「続ける」かより先に「本当にやりたいこと」を掘り下げる思考法を体系化した一冊。

この本の概要

本書は、公立中学校の英語教諭として11年間勤務したのち心身の不調で退職し、現在は教員・元教員専門のコーチとして500名以上を支援してきた新川紗世が書いた、教員の転職に特化した実践書だ。「教師は社会経験が少ない」「つぶしが利かない」という根強い偏見に対し、著者はその裏側にある豊富なスキルセットを丁寧に言語化してみせる。当事者だからこそ書ける解像度の高さが、本書全体を貫いている。 本書の核心は「自己理解ファースト」という考え方にある。 転職サイトに登録するより前に、自分が何を大切にしているか、どんな状態のときに最も力を発揮できるかを深く掘り下げることを、著者は一貫して求める。読者が手を動かしてワークに取り組む構成になっており、読み終えたときには転職活動のベースとなる自己分析シートが自然に完成する。 教員が持つスキルはティーチング・マネジメント・カウンセリング・コーチング・事務処理・計画立案など多岐にわたる。本書ではそれらを「スキルの変換」というフレームで整理し、民間企業の文脈でどう価値として表現できるかを具体的に示す。 転職を前提としない読み方もでき、「今の職場でどう活かすか」という視点でもワークが十分に機能する。 著者自身が経験した離職の苦しさ、コーチングとの出会い、500名以上の相談者から得た知見が随所に織り込まれており、単なる転職ハウツーには留まらない。「辞める」か「続ける」かという二択の前に、自分が本当に求めているものを見つけることが、どちらの選択においても最善の結果につながる——著者はそう説く。教員という職業に悩むすべての人の羅針盤になる一冊だ。

「辞めたい」じゃなくて、「何がしたいか」を聞かれたのは初めてだった

正直に言う。この本を手に取ったとき、私はもう8割方、教員を辞める気でいた。 毎朝6時45分に出勤して、部活の朝練を見て、授業して、会議して、保護者対応して、帰りは21時。週末も大会引率か教材研究か、どちらかだ。11年やってきて、体はまだ動くけど、心がいつも「もう十分でしょ」って言っている感じがずっとあった。 で、転職を調べ始めたんだけど、情報がありすぎて逆に迷子になった。「教員から民間へ転職した体験談」をひたすら読み漁っても、「自分がどうしたいか」はぜんぜんわからなくて。そういうタイミングでこの本を見つけた。 読み始めて最初に驚いたのは、著者の新川さんが「転職しなよ」とも「続けなよ」とも言わないことだ。「まず、あなたが本当にやりたいことを掘り下げましょう」——それだけ。拍子抜けするくらいシンプルなんだけど、これがじわっと刺さった。 私、「あなたは何をしたいの?」って聞かれたことがなかったんだな、と気づいた。管理職には「もっと頑張れ」って言われるし、家族には「安定してるんだからもったいない」って言われるし。自分の気持ちじゃなくて、周りの期待ばかりを気にして生きてきた。 ワークをやり始めたら、これが思った以上にしんどかった。「過去に没頭していたことは何か」「誰かに感謝されて嬉しかったのはどんな場面か」——そういう問いに向き合うと、忘れていた記憶がぽろぽろ出てきた。中学生に「先生の授業、わかりやすい」って言われたときの嬉しさ。卒業式で泣いてる生徒をどうしても放っておけなかった自分。 自分が教育に何を感じているかが、ようやく輪郭を持ち始めた気がした。 スキルの棚卸しのパートも面白かった。「教師は社会経験がない」って偏見、実は私自身も少し信じてたんだけど、本書が列挙するスキルリストを見て思わず笑ってしまった。ティーチング、マネジメント、カウンセリング、コーチング、事務処理、プレゼンテーション……私たち、全部やってるじゃないか。 しかも毎日、30人以上の人間を相手に。 これは他の職場でも通用するんだ、という感覚は、転職に対する「恐怖」をかなり和らげてくれた。怖かったのは「使えない人になること」だったと、ワークをやってみて初めてわかった。 読み終えたとき、私はまだ転職を決断していない。でも、前と全然違う場所に立っている気がする。「何から逃げたいか」じゃなくて、「何に向かって進みたいか」という問いを持てるようになったから。 転職する人にも、続ける人にも、関係なく読んでほしい。この本は「仕事の辞め方」じゃなくて、「自分の人生を自分で決める練習」をさせてくれる本だと思う。190ページ、薄い本なのに、読み終えたあとの感触はずっしりと重かった。

34歳 公立中学校 国語科教諭(教職歴11年目)

この本で学べること

「辞めるか続けるか」より先に「何がしたいか」を問う

本書は転職を勧める本でも引き留める本でもない。まず自己理解を深めることが、どちらの選択においても最善の結果につながるという姿勢で全編を一貫している。

教員のスキルを「変換」して民間でも通用する言葉にする

ティーチング・マネジメント・カウンセリング・コーチングなど教員が日常的に発揮しているスキルを、民間企業の文脈で評価される言葉へ置き換える具体的なフレームワークを提供する。

ワーク形式で自己分析を完成させる構成

読み進めながら手を動かすことで、読み終えたときには転職活動や自己アピールにそのまま使える自己分析シートが自然に完成する設計になっている。

教員離職の現実と年収変化を正直に伝える

教員の給与水準は一般より高く、未経験の職種へ転職すると年収が大幅に下がるケースも多い。理想論ではなく現実的なリスクを直視したうえでキャリアを考える姿勢を著者は読者に求める。

転職した教員・転職しなかった教員、両方の事例を紹介

民間へ転職して活躍する元教員の事例だけでなく、自己分析を経て「やはり教員として続ける」と決めた人の話も収録されており、どちらの選択をした読者も後押しできる構成になっている。

本の目次

  1. 1序章 教員のキャリアに対する誤解
  2. 2第1章 教員のキャリアを活かす人たち
  3. 3第2章 教員のスキルを変換する
  4. 4第3章 できないをできるかもに変える——ほんとうにやりたいことを掘り下げる
  5. 5第4章 ほんとうにやりたいことを明確にする
  6. 6第5章 目標をつくる、行動計画を立てる

良い点・気になる点

良い点

  • ワーク形式なので読みながら自己分析が進み、終わったときに成果物が手元に残る
  • 転職推進でも引き留めでもない中立的なスタンスが、読み手を追い詰めない
  • 教員スキルの言語化・変換フレームが具体的で、面接や職務経歴書の準備に直結する
  • 190ページとコンパクトで、1〜2時間で読み切れる

気になる点

  • 転職先の業界研究や求人の探し方など、実務的な転職ノウハウは本書の範囲外
  • ワークをどこまで深めるかは読者次第で、コーチングを受けたほうが効果的なケースもある
  • 教員以外の職業の読者には、スキル変換パートの一部で読み替えが必要になる

みんなの評判・口コミ

m
miku

Webマーケター

★★★★4.0

転職を本気で考えているときにこの本と出合った。どの職種に転職するかばかり考えていたけれど、著者に「まず自分を知ること」と言われた気がして、ワークに向き合い直した。1時間ほどで読めてしまう薄さなのに、問いかけの密度がすごい。転職先の探し方は別途勉強が必要だけど、スタート地点を整理するには最適な一冊だと思う。

R
R

エンジニア

★★★★4.5

同僚に勧められて読んだ。自分のスキルを紙に並べてみると、意外とたくさんのことができていると気づかされた。第2章の「スキルの変換」は、教員という仕事をまったく違う角度から見せてくれる章で、読みながら何度も手が止まった。結果的に転職はまだ決断していないけれど、以前より仕事との向き合い方が前向きになった気がしている。著者自身の経験が語られる部分は等身大で、共感しやすかった。

のり

ソリューション営業

★★★★4.5

私自身は一般企業に勤めていて、悩んでいる先生の友人がいたので内容を確認するために読んだ。先生という仕事がこれほど多様なスキルを要求していると初めて知って、正直驚いた。ワーク形式で自己分析を進める構成は教員以外にも普通に使えると思う。やりたいことを言語化するのは誰にとっても難しい作業で、それを丁寧に手ほどきしてくれている点が良かった。友人へのプレゼントにも買い直した。

s
sho

メーカー営業

★★★★★5.0

読み始めたとき、私は退職届を書こうとしていた。ワークをひとつずつやっていくうちに、「辞めたい」の正体が「認められたい」「もっと生徒に向き合いたい」という気持ちだったとわかった。結果的に転職はしないと決めた。それでも、この本を読んでよかったと心から思う。自分が何を大切にしているかを掘り下げる問いがこれほど丁寧に整理されている本はほかになかった。教員としての誇りを取り戻させてくれた一冊。

著者について

こんな人におすすめ

転職を考え始めた教員

「辞めようかな」と思い始めたものの何から手をつけていいかわからない人に、最初の一歩として最適。

教員を続けるべきか迷っている30代

転職か続投かの二択で消耗している人が、自分の価値観を掘り下げることで判断軸を持てるようになる。

自己分析が苦手な人

就活以来まともに自分を振り返ったことがない人でも、ワーク形式でステップを踏めば自然と自己理解が深まる。

教員のスキルを言語化したい人

職務経歴書や面接で「教員経験を民間でどう活かすか」を説明したいが、言葉が見つからない人に具体的なヒントを与えてくれる。

燃え尽き感を抱えながらも辞める勇気が出ない教員

身動きが取れない閉塞感の正体を言語化し、「辞めること」ではなく「自分の人生を選ぶこと」へと視点を切り替えるきっかけになる。

関連書籍との比較

よくある質問

Q. 『教員の転職思考法』は転職を勧める本ですか?
A. いいえ、『やめたいかもと一度でも思ったら読む 教員の転職思考法』は転職を推奨するでも引き留めるでもない中立的なスタンスが特徴です。「辞めるか続けるか」という二択より先に、自分が本当にやりたいことを掘り下げることを促します。読後に転職を決めた人も、教員を続けることを選んだ人も、どちらも前向きな変化を得たという感想が多く寄せられています。
Q. 『教員の転職思考法』のワークはどのくらい時間がかかりますか?
A. 『やめたいかもと一度でも思ったら読む 教員の転職思考法』本文は190ページで1〜2時間で読み終えられます。ただしワークに真剣に向き合う場合は、数日かけてじっくり取り組むことをお勧めします。「過去に没頭していたこと」「誰かに感謝されて嬉しかった場面」など記憶を掘り起こす問いが多く、時間を置いて複数回取り組むことでより深い自己理解につながります。
Q. 『教員の転職思考法』は教員以外が読んでも役立ちますか?
A. はい、教員でない読者からも「転職を考えるどんな人にも参考になる」という感想が寄せられています。『やめたいかもと一度でも思ったら読む 教員の転職思考法』のスキル棚卸しや価値観の掘り下げといったワークは職種を問わず応用できます。ただし教員特有の給与水準や転職リスクに関する解説は、他職種の方には読み替えが必要な部分もあります。
Q. 『教員の転職思考法』には具体的な転職先の情報は載っていますか?
A. 転職先の業界・職種情報や求人の探し方などの実務的なノウハウは『やめたいかもと一度でも思ったら読む 教員の転職思考法』の範囲外です。本書の強みは「自己理解」と「スキルの言語化」に特化している点であり、どの職種・企業を目指すかという具体的な転職活動は、本書で土台を作ったうえで転職エージェントや求人サイトを活用する流れが想定されています。
Q. 著者の新川紗世さんはどんな経歴の方ですか?
A. 静岡県出身で、大学卒業後に私立高校の英語科講師を経て公立中学校の英語科教諭として11年間勤務した後、心身の不調により退職しました。退職後にコーチングと出会い、教員・元教員専門のコーチとして独立。Re-Career株式会社を設立し、延べ500名以上のキャリア支援を行っています。2023年にはEducation2.0 Outstanding Leadership Awardを受賞しています。
Q. 『教員の転職思考法』はKindleでも読めますか?
A. はい、『やめたいかもと一度でも思ったら読む 教員の転職思考法』はKindle版(電子書籍)も提供されており、紙の書籍と同じ価格(1,650円)で購入できます。また、Audible(オーディオブック)版も配信されています。
Q. 本書を読んで転職を決断できますか?
A. 『やめたいかもと一度でも思ったら読む 教員の転職思考法』は「転職するかどうか」の決断を下すための本ではなく、その決断に必要な「自己理解」を深める本です。ワークに取り組むことで自分の価値観・強み・やりたいことが明確になり、転職を選ぶにしても現職を続けるにしても、自分自身で納得のいく選択がしやすくなります。
Q. 『教員の転職思考法』は何年目くらいの教員に向いていますか?
A. 特定の経験年数に限定されていません。ただし、ある程度現場を経験してキャリアの転換期を意識し始める3〜15年目の教員に特に刺さる内容が多いとされています。著者自身が11年目で退職しており、中堅教員が感じる閉塞感や疲弊への共感が『やめたいかもと一度でも思ったら読む 教員の転職思考法』全体を通じて丁寧に書かれています。

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