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巻込力

【要約・書評】『巻込力』の評判・おすすめポイント

越川慎司|||0ページ

★★★★4.0
(4件)

この本を一言で言うと

16万人のデータ分析から見えてきた「自分のコントロール範囲を広げる」ための業務スキルとコミュニケーション技術——一人で抱え込まず、周囲を巻き込んで成果を最大化する働き方の実践書

この本の概要

『巻込力』は、元日本マイクロソフト業務執行役員の越川慎司氏が、16万人のコンサルティングとAI分析から見出した「結果を出し続ける人」の共通スキルを体系化した一冊です。ここで言う巻込力とは、仕事の不安を取り除き、作業効率を高めるために、自分がコントロールできる範囲を意図的に広げていく能力のこと。働き方が根本から変わったいま、個人の頑張りだけでは限界がある——だからこそ周囲を上手に巻き込むスキルが不可欠だと著者は説きます。 本書は業務スキルコミュニケーションスキルの2軸で構成されています。業務スキルのパートでは、時間管理・資料作成術・タスクの優先順位付けなど、まず自分自身を整えるための基本を押さえます。コミュニケーションスキルのパートでは、相手が自然と動きたくなる伝え方や、日々の小さなやりとりの中で信頼を積み上げていく方法を具体的に解説しています。 全5章の構成で、巻込力の定義と重要性から始まり、心構え、発揮のコツ、具体的な業務スキル、そして自己実現への応用へと段階を踏んで進みます。テレワークが当たり前になった時代の空気を反映した内容も随所に盛り込まれており、リモート環境でのコミュニケーションに手応えを感じられていない人にとってもヒントが見つかるはずです。 個々のトピックは広く浅い面もありますが、その中のひとつでも意識して動き方を変えれば結果が変わるという実践志向が本書の持ち味です。16万人分のデータの裏付けがある分だけ説得力があり、かつ224ページでサクッと読み切れる手軽さも魅力です。

「一人でやったほうが早い」が口癖だった自分に刺さった

正直に言うと、自分はずっと「一人でやったほうが早い」派だった。PMに昇格して半年、メンバーに任せるくらいなら自分で巻き取ったほうがクオリティも担保できるし、説明にかける時間がもったいないと本気で思ってた。 でもそれって結局、自分がボトルネックになってるだけなんですよね。残業は増える一方で、メンバーは受け身のまま育たない。チームとしてのアウトプットは完全に頭打ち。上からは「もっとチームで成果を出せ」と言われ、でも任せ方がわからない。そんな八方ふさがりのときに書店で目に入ったのがこの本だった。 一番刺さったのは「自分のコントロールできる範囲を広げる」という巻込力の定義。これが本当に腑に落ちた。抱え込むって一見コントロールしてるように見えるけど、実態は自分の処理能力に依存してるだけで、むしろコントロール範囲は狭まっている。周囲を巻き込んでチーム全体で動ける状態をつくるほうが、よっぽど「コントロールできている」ということになる。この視点の転換だけで、自分の中で何かがほどけた感覚があった。 業務スキルとコミュニケーションスキルの2軸で整理されてるのもよかった。特にコミュニケーションの章は、リモートワークで雑談が消えた今の自分のチームにそのまま刺さる内容が多い。「相手を動かす伝え方」みたいな仰々しい話ではなく、日常のSlackの書き方とか、依頼するときの一言目をどうするかとか、そういう地に足のついた話が中心だから実践しやすい。 一方で、一つひとつのトピックがそこまで深掘りされてないのは正直ある。すでにマネジメント系の本を何冊か読んでる人だと「知ってる」と感じる箇所も出てくると思う。でも自分みたいに「わかってるけど、実際どこから手をつければいいかわからない」という状態の人間には、全体像を見渡して最初の一歩を決めるのにちょうどいい粒度だった。 この本を読んでから、週1でメンバーとの1on1に30分ちゃんと時間を取るようにした。たったそれだけのことなのに、メンバーから自発的に「これ先にやっておきました」という報告が出てくるようになった。巻き込むって、大げさなことじゃないんだなと実感している。

28歳 IT企業プロジェクトマネージャー

この本で学べること

巻込力=自分のコントロール範囲を広げる力

巻込力とは単に人を頼ることではなく、仕事の不安を取り除き作業効率を高めるために、自分がコントロールできる範囲を意図的に広げていく能力のこと。一人で抱え込むのではなく、周囲のリソースを活かして成果の総量を増やすという発想の転換がこの本の核になっています。

業務スキルとコミュニケーションスキルの2軸

巻込力は自己管理としての業務スキル(時間管理・資料作成・タスクの優先順位付け)と、人を動かすコミュニケーションスキル(伝え方・信頼構築・依頼の仕方)の2つに分解されます。片方だけでは機能しない——両輪をセットで回すことで初めて巻き込む力が発揮されると著者は説きます。

16万人のデータに基づく再現性

著者が16万人のコンサルティングとAI分析から導き出した法則であり、個人の経験談で終わらない説得力があります。「結果を出し続ける人」に共通する行動パターンがデータで裏付けられているため、自分の現状と照らし合わせてチェックリスト的に使えるのも実用的なポイントです。

テレワーク時代に対応した実践知

働き方が一変したニューノーマル時代を前提に書かれているため、リモート環境でのコミュニケーションや信頼構築にも具体的に踏み込んでいます。対面の雑談が減り、テキストベースのやりとりが増えた環境で、どう巻き込むかを考えるきっかけを与えてくれます。

心構えから実践まで段階的に習得できる構成

本書は心構え→発揮のコツ→具体的スキル→自己実現への応用と段階的に進む構成です。いきなりテクニックに走るのではなく、まず巻込力のマインドセットを整えてから実践に入る流れなので、表面的なスキル習得ではなく根本的な行動変容につながりやすい設計になっています。

良い点・気になる点

良い点

  • 16万人のデータとAI分析に基づいており、主張に再現性と説得力がある
  • 業務スキルとコミュニケーションスキルを体系的に整理していて全体像が掴みやすい
  • テレワーク・リモートワーク環境にも対応した実践的な内容が含まれている
  • 読みやすい文体で224ページとコンパクトなので、忙しい人でもサクッと読み切れる

気になる点

  • 一つひとつのトピックは広く浅い印象で、特定スキルを深掘りしたい人には物足りない
  • ある程度ビジネス経験のある人にとっては「当たり前」に感じる内容も含まれる
  • 具体的なケーススタディやワークシートが少なく、実践への橋渡しは自分で工夫する必要がある

みんなの評判・口コミ

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R

エンジニア

★★★★4.5

PMとしてチームビルディングに頭を悩ませてた自分にはドンピシャだった。「巻込力」って言葉だけ聞くと抽象的だけど、業務スキルとコミュニケーションスキルに分解して解説してくれるから、実務にそのまま落とし込める。16万人のデータに裏打ちされてるっていう安心感もあるし、リモートワーク前提で書かれてるのが今の現場にフィットしてる。チームを率いる立場になったら一度は目を通しておきたい一冊。

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sho

メーカー営業

★★★★4.0

営業マネージャーとして「メンバーにどう動いてもらうか」は日々の課題そのもの。この本は「巻き込む」という切り口から、自分のコントロール範囲を広げるという発想を提示してくれる。とりわけコミュニケーションの章は営業チームのマネジメントにそのまま転用できるヒントが多くて助かった。欲を言えば、各テーマをもう一段掘り下げてくれると、もっと実戦で使える深みが出たと思う。

のり

ソリューション営業

★★★3.5

30代半ばの自分が読むと「まぁそうだよね」と感じる部分は正直多い。ただ、改めて自分の仕事の進め方を棚卸しするきっかけにはなったし、データに基づいた話だから納得感はある。若手に最初の一冊として薦めるなら良書だと思う。ソリューション営業の現場にいる身としては、もう少し交渉術や利害調整寄りの内容があると嬉しかった。

こーた

マーケター

★★★☆☆3.0

サクッと読めるのはよかったけど、全体的に広く浅いという印象が残った。マーケターとして「人を動かす」系のフレームワークを期待して手に取ったけど、そこはあまり深掘りされておらず、どちらかというとビジネススキルの入門書に近い立ち位置。若手が社会人生活の初期に読む一冊としてはアリだけど、すでに何冊かビジネス書を読んでいる人だと新しい発見は少ないかもしれない。

著者について

こんな人におすすめ

仕事を一人で抱え込みがちな人

「自分でやったほうが早い」と感じて業務を抱え込んでしまう人に、周囲を巻き込むことの意義と具体的な方法を提示してくれます。

初めてチームリーダーやPMになった人

メンバーを動かすための心構えとコミュニケーション技術が体系的にまとまっているので、マネジメントの入門書として活用できます。

テレワークでチーム連携に悩んでいる人

リモート環境でのコミュニケーションや信頼構築についても触れられており、対面の機会が減った中での巻き込み方を学べます。

自己管理スキルを底上げしたい若手

時間管理や資料作成など業務スキルの基本も扱っているため、ビジネススキル全般を見直したい社会人1〜5年目の人に向いています。

関連書籍との比較

タイトル著者レベル評価価格
AI分析でわかった トップ5%社員の時間術越川 慎司初心者★★★★ 4.0¥1,650
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任せ方がわかりませんけーりん(唐仁原 けいこ)初心者★★★★★ 5.0¥1,650

よくある質問

Q. 『巻込力』はどんな人に向けて書かれた本ですか?
A. 『巻込力』は、結果を出しながらも仕事を楽しみたいビジネスパーソン全般に向けて書かれています。特に、仕事を一人で抱え込みがちな人や、テレワーク環境でチームとの連携に課題を感じている人に役立つ内容です。
Q. 『巻込力』で言う「巻込力」とは具体的にどんな能力ですか?
A. 『巻込力』では、仕事の不安を取り除いて作業効率を高めるために、自分のコントロールできる範囲を広げる能力と定義されています。業務スキルとコミュニケーションスキルの2つで構成される実践的な力です。
Q. 『巻込力』のデータの根拠は何ですか?
A. 著者の越川慎司氏が16万人のコンサルティングとAI分析を行った結果に基づいています。個人の経験則ではなくデータから導き出された法則なので、再現性のある内容になっています。
Q. 『巻込力』はマネージャー向けの本ですか?
A. マネージャーにも役立つ内容ですが、『巻込力』は若手からベテランまで幅広く読める構成になっています。自己管理の業務スキルも扱っているので、役職に関係なくビジネスパーソン全般が対象です。
Q. 『巻込力』はテレワーク環境でも使える内容ですか?
A. はい。『巻込力』は2020年12月の刊行で、働き方の変化を前提に書かれています。リモート環境でのコミュニケーションや信頼構築についても具体的に触れられており、在宅勤務が多い方にも活用しやすい内容です。
Q. 『巻込力』は読むのにどれくらい時間がかかりますか?
A. 『巻込力』は224ページで読みやすい文体なので、2〜3時間程度で読み切れます。通勤や隙間時間を使えば数日で読了できるボリュームです。

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