■ この本を一言で言うと
豊富な統計データと現場取材で「定年後の仕事」の実像を丁寧に解きほぐし、「小さな仕事」が個人の幸福と社会の持続性を同時に支えるという静かな希望を描く一冊——坂本貴志著
■ この本の概要
■ 「定年後が怖い」と思っていたけど、読んだら少し楽になった
— のり / ソリューション営業 / 30代
■ この本で学べること
■ 本の目次
- 1第1部 定年後の仕事「15の事実」
- 2事実1 年収は300万円以下が大半
- 3事実2 生活費は月30万円弱まで低下する
- 4事実3 稼ぐべきは月60万円から月10万円に
- 5事実4 減少する退職金、増加する早期退職
- 6事実5 純貯蓄の中央値は1500万円
- 7事実6 70歳男性就業率45.7%、働くことは「当たり前」
- 8事実7 高齢化する企業、60代管理職はごく少数
- 9事実8 多数派を占める非正規とフリーランス
- 10事実9 厳しい50代の転職市場、転職しても賃金は減少
- 11事実10 デスクワークから現場仕事へ
- 12事実11 60代から能力の低下を認識する
- 13事実12 負荷が下がり、ストレスから解放される
- 14事実13 50代で就労観は一変する
- 15事実14 6割が仕事に満足、幸せな定年後の生活
- 16事実15 経済とは「小さな仕事の積み重ね」である
- 17第2部 「小さな仕事」に確かな意義を感じるまで
- 18事例1 再就職先で一プレイヤーとして活躍
- 19事例2 週末勤務で会社を支える
- 20事例3 包丁研ぎ職人を目指して独立
- 21事例4 近所の学校で補助教員として働く
- 22事例5 同僚、患者とのやり取りを楽しむ
- 23事例6 幕僚監部から看護師寮の管理人に
- 24事例7 仕事に趣味に、人生を謳歌する
- 25第3部 「小さな仕事」の積み上げ経済
- 261. 定年後も働き続ける人に必要なこと
- 272. 高齢社員の人事管理をどう設計するか
- 283. 労働供給制約時代における経済社会のあり方
■ 良い点・気になる点
良い点
- ○政府統計・独自調査に基づくデータドリブンな分析で、感情論に流れず信頼性が高い
- ○「15の事実」という整理が明快で、定年後の実態を体系的に把握しやすい
- ○個人事例と社会論を三部構成でバランスよく展開しており、読み飽きない
- ○定年後を悲観でも楽観でもなく実態ベースで捉え直すことで、読後に落ち着いた安心感が得られる
気になる点
- △政府統計を主なデータ源とするため、地方や非正規雇用が中心の層には当てはまりにくい部分がある
- △「月10万円で足りる」という結論は、ある程度の年金を受給できる都市部の読者を前提にしているとの指摘がある
- △企業・行政への提言は理念的な色が強く、具体的なアクションプランには乏しい
■ みんなの評判・口コミ
ソリューション営業
50代の先輩と一緒に読みました。「怖いもの見たさ」で手に取ったのに、読み終わったら不思議と気持ちが楽になっていた。データで淡々と現実を示してくれるのがよくて、煽られている感じがしないんですよね。事例のパートが特によくて、肩書きがなくなっても生き生きしている人たちの話は素直に刺さりました。先輩も「これ読んでよかった」と言っていたので、一緒に読む本としてもおすすめです。
メーカー営業
人材系の営業なので、シニア人材の話には日常的に触れているんですが、この本のデータの見せ方はかなり丁寧だと感じました。「60代管理職はごく少数」という事実は肌感覚ではわかっていても、数字でちゃんと示されると納得の重みが違う。自分自身のキャリアの後半をどう設計するかという視点でも読めたし、営業トークの引き出しとしても使えそうです。
データアナリスト
データアナリストとして読むと、政府統計を使った分析の限界がどうしても気になってしまいます。平均値・中央値は示されているんですが、分布の広がりや外れ値の処理について踏み込んでほしかった。「定年後の現実」を語るなら、その分散こそが重要なはずなので。ただ、テーマの切り口自体はユニークで、縮小していく生活を「均衡」として肯定的に位置づける視点は新鮮でした。
会社員
経理をやっているので、退職金の減少と年金の話はリアルで参考になりました。自分でも数字を追いかけているテーマだけに、著者の整理は読みやすかったです。ただ純貯蓄の中央値1500万円という数字は、うちの親の状況と照らし合わせると正直かなり楽観的に映る。地域差や職種差をもう少し丁寧に掘り下げてくれていたら、もっと高い評価をつけられたかもしれません。
■ 著者について
■ こんな人におすすめ
定年まで10〜20年の会社員
今のうちにキャリア観を転換し、「小さな仕事」を受け入れる心構えを作るための基礎書として最適
定年後の働き方に不安を感じている50〜60代
データと事例が「定年後=悲劇」という思い込みを丁寧に解きほぐしてくれる
シニア人材の活用に悩む人事・管理職
高齢社員の就労実態と人事管理のヒントが第3部に整理されており、実務の参考になる
老後の家計設計を始めたい人
「月10万円を稼ぐ」という現実的な収入目標と支出の縮小傾向が具体的な数字で示されている
日本の労働経済・社会保障に関心がある人
少子高齢化時代における経済社会のあり方を、ミクロの就労実態から積み上げて論じる視点が得られる
■ 関連書籍との比較
| タイトル | 著者 | レベル | 評価 | 価格 |
|---|---|---|---|---|
| お金はこれで増やせます 失敗したくない人のための投資の教科書 | 節約オタクふゆこ | 初心者 | ★★★★ 4.0 | ¥1,870 |
| 70歳現役FPが教える 60歳からの「働き方」と「お金」の正解 | 浦上 登 | 初心者 | ★★★★ 4.0 | ¥1,760 |
| 税務署員がこっそり教えるお金の裏ワザ - サラリーマン最強の蓄財術 (中公新書ラクレ) | 大村 大次郎 | 初心者 | ★★★★ 3.5 | ¥814 |
■ よくある質問
Q. 『ほんとうの定年後』はどんな人に向けて書かれていますか?▼
Q. 『ほんとうの定年後』が示す「月10万円」という収入目標は現実的ですか?▼
Q. 『ほんとうの定年後』の第2部の事例は実在する人物を取材したものですか?▼
Q. 『ほんとうの定年後』は定年後の投資や資産運用についても扱っていますか?▼
Q. 『ほんとうの定年後』を読んで批判的な意見はどんなものがありますか?▼
Q. 著者・坂本貴志の経歴を教えてください。▼
Q. 『ほんとうの定年後』と同じ著者の本はありますか?▼
Q. 『ほんとうの定年後』は電子書籍やオーディオブックでも読めますか?▼
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