■ この本を一言で言うと
自治体の限られた経営資源で住民ニーズに応えるために、マーケティングの5つの実践ステップとコーディネーション手法を豊富な事例とともに解説する入門書 —— 「全住民」ではなくターゲットを絞り、行動変容を設計し、5Cで事業を立案する具体的なプロセスが身につく
■ この本の概要
■ 「全住民が対象です」が口癖だった自分に刺さりまくった
— 自治体の企画課で3年目、住民向け施策のPRに悩んでいる20代後半の地方公務員
■ この本で学べること
自治体マーケティングの5つの実践ステップ
ビジョン確認→ターゲット設定→行動変容ステージ設計→5Cによる事業立案→指標・目標値設定という、公務員が実務で使えるマーケティングの一連のプロセスを体系的に解説している。
民間の4Pとは異なる「マーケティングの5C」
Customer Value・Cost・Communication・Convenience・Comfortという非営利組織に特化した5つの切り口で事業を設計する。利益追求ではなく住民の行動変容を促すための独自フレームワークだ。
全国の自治体事例が豊富
京都市の観光ディマーケティング、福山市のペルソナ設定、和気町の移住サイト活用など、実際に成果を上げている自治体の取り組みが各章に散りばめられており、理論を実務に落とし込みやすい。
行動変容ステージの設計手法
住民の行動を認知から継続・波及まで段階的に設計する考え方を導入。施策を「実施して終わり」にせず、成果につなげるための道筋を事前に描く方法論を提示している。
コーディネーションとファシリテーション
マーケティング戦略の実効性を高めるには庁内外の協働が不可欠。公務員をコーディネーターと位置づけ、PDCAを回すコミュニケーションやワークショップの基本技法まで実践的にカバーしている。
■ 本の目次
- 1まえがき
- 2第1章 公務員にとってのマーケティングを理解する
- 3 1. 公務員にもマーケティングが必要な理由
- 4 2. 企業との違いにみる自治体の特徴と社会的役割
- 5 3. 自治体マーケティングの4つの特徴
- 6 4. 自治体が目指すのは住民のウェルビーイング
- 7 5. 公務員にとってのマーケティングの定義
- 8 6. 自治体マーケティングの5つの実践ステップ
- 9第2章 自治体マーケティングの5つの実践ステップを学ぶ
- 10 ステップ1 目指すビジョンと成果の確認
- 11 ステップ2 ターゲットの設定
- 12 ステップ3 5つの行動変容ステージの設計
- 13 ステップ4 マーケティングの5Cによる事業の立案
- 14 ステップ5 指標と目標値の設定
- 15第3章 マーケティングに不可欠なコーディネーションを学ぶ
- 16 1. 自治体マーケティングに求められる協働と連携
- 17 2. 公務員は多様な主体をつなぐ「コーディネーター」
- 18 3. PDCAサイクルを活性化するコミュニケーションの実践
- 19 4. 公務員に不可欠なファシリテーションスキル
- 20 5. 実務に活かすファシリテーションの基本的な技法
- 21 6. ファシリテーターの「やり方」と「あり方」
- 22【参考】自治体マーケティングの5つの実践ステップ作成例
- 23あとがき
■ 良い点・気になる点
良い点
- ○民間マーケティングの理論を自治体業務に翻訳しており、公務員が即座に実務に活かせる実践性の高さ
- ○京都市・福山市・春日部市など全国の自治体事例が豊富で、「自分の自治体でもできそう」と感じられる
- ○200ページとコンパクトながら、戦略立案からファシリテーションまで幅広くカバーしている
- ○5Cフレームワークが非営利組織の特性にフィットしており、NPOや地域活動にも応用可能
気になる点
- △公務員・行政職員に特化した内容のため、民間企業のマーケティング担当者には物足りなく感じる可能性がある
- △デジタルマーケティングやSNS活用の解説は限定的で、オンライン施策の深掘りを期待する人には不向き
- △入門書の位置づけのため、マーケティングの基礎知識がある人には既知の内容も含まれる
■ みんなの評判・口コミ
ソリューション営業
営業として民間のマーケティングフレームワークはひと通り知っていたけど、自治体向けにこう翻訳するのかと感心した。5Cのフレームワークは公共セクターだけでなく、BtoBのソリューション営業でも応用できそう。特に行動変容ステージの設計は、顧客の購買プロセスを設計するのと本質的に同じで、自分の仕事にもヒントが多かった。200ページで読みやすいのも好印象。
EC企業マーケター
マーケターとして読んだけど、非営利組織のマーケティングという切り口が新鮮だった。民間の4Pに対して5Cを提示するあたり、著者の実務経験の深さを感じる。事例が自治体中心なのでEC業界の自分にはそのまま使えるわけではないが、ターゲット設定やペルソナ設計の考え方は業種を問わず参考になる。公共マーケティングに興味がある人には間違いなくおすすめ。
Web担当者
Web担当として自治体サイトの改善案件に関わることがあるので手に取った。千葉市のプッシュ通知や鴨川市のユニバーサルデザインHPなど、デジタル寄りの事例も入っていて参考になった。ただ全体的にはオフラインの施策設計が中心なので、Webマーケに特化した話を期待すると少しズレる。それでも自治体のサービス設計の全体像を掴むには最適な本だと思う。
データアナリスト
データアナリストの視点では、第2章ステップ5の指標と目標値の設定が特に良かった。SMARTゴールの考え方やバックキャスティングでKPIを設定する世田谷区の事例など、定量的に成果を測る文化が弱い行政組織にこそ必要な内容だと感じた。自治体DXの文脈で読んでも示唆が多い。公共セクターに関わるコンサルやアナリストにもおすすめしたい。
■ 著者について
■ こんな人におすすめ
自治体の企画・政策部門の公務員
住民向け施策の企画立案や事業評価に携わっている方。ターゲット設定や成果指標の設計など、すぐに実務に活かせるフレームワークが手に入る。
NPO・非営利団体のスタッフ
限られた予算で社会課題に取り組む団体の方。5Cフレームワークは営利を目的としない組織のマーケティングに広く応用できる。
自治体向けコンサルタント・ベンダー
行政との協業で提案やプロジェクト推進を行う方。自治体側のロジックや意思決定プロセスを理解する上で、共通言語として役立つ。
地域おこし協力隊・まちづくり関係者
地域活性化に取り組む方。住民の行動変容を設計し、多様な主体との協働を進めるための実践的なヒントが得られる。
■ 関連書籍との比較
| タイトル | 著者 | レベル | 評価 | 価格 |
|---|---|---|---|---|
| ドリルを売るには穴を売れ | 佐藤 義典 | 初心者 | ★★★★★ 4.5 | ¥1,572 |
| Webマーケティング最強の1冊目 ~予算/知名度/センスに頼らず成果を得る方法 | 西 俊明 | 初心者 | ★★★★★ 4.5 | ¥2,200 |
| 公務員のための 職務をめぐる不当要求等 対応アドバイス-カスハラ・利害者との関係・職員の問題行動- | 鈴木 智洋 (弁護士) | 中級者 | ★★★★ 4.0 | ¥3,960 |
■ よくある質問
Q. 『公務員のためのマーケティング講座』はマーケティング初心者でも読めますか?▼
Q. 『公務員のためのマーケティング講座』は民間企業の人が読んでも役に立ちますか?▼
Q. 『公務員のためのマーケティング講座』と前著『NPOのためのマーケティング講座』との違いは何ですか?▼
Q. 『公務員のためのマーケティング講座』で紹介されている「マーケティングの5C」とは何ですか?▼
Q. 『公務員のためのマーケティング講座』にはどのような自治体の事例が載っていますか?▼
Q. 『公務員のためのマーケティング講座』は電子書籍で読めますか?▼
経営フレームワーク集
実践で使える経営フレームワーク20選を無料でダウンロード
※ 登録いただいたメールアドレスは資料送付にのみ使用します
