Shelfy
株はもう下がらない - MAIN
中級者投資副業

【要約・書評】『株はもう下がらない』の評判・おすすめポイント

朝倉慶|||0ページ

★★★★4.5
(4件)

この本を一言で言うと

金融当局が暴落を許しにくい構造に市場が変わったと見立てる一冊——インフレで溶けていく現金を株・金・不動産に逃がす思考を、強い筆致で突きつけてくる。

この本の概要

本書の出発点は、コロナ後の政策運営を経て世界の金融市場の地盤が変わった、という著者の見立てです。財政拡張と金融緩和が重なり、当局がかつてのような深い株価下落を容認しづらい構造ができた。単純な強気論ではなく、政策の連鎖が資産価格を下支えする仕組みに変質したという整理があるので、話に骨があります。 繰り返し出てくるメッセージは、いちばん怖いのは暴落ではなくインフレだという主張です。値動きのない預金を安全資産とみなす感覚に、著者は正面から疑問をぶつけてきます。物価が上がれば現金の価値は削れる。何もしないこと自体がリスクだ——この指摘を、円安や生活コスト上昇といった身近な実感とつなげて語るので、頭ではなく腹に落ちやすい書き方になっています。 投資先として取り上げるのは、株だけではありません。金や不動産まで含めた実物資産に視野を広げ、「通貨の価値が下がるなら、何に換えて持つか」という問いを立てています。日本株については需給や企業改革の流れを踏まえて上昇余地を論じ、金は通貨不安への備えとして位置づける。終章の注目銘柄リストは、相場観を実践に接続する構成です。 一方、全体のトーンはかなり断定的で挑発的です。テンポよく読める反面、下落シナリオや反論の検証は手薄で、慎重派には強気すぎると映るかもしれません。投資教科書として読むより、「現金を持っていれば安心」という前提を揺さぶる刺激剤として使うほうが、この本の持ち味を活かせます。

「現金で持っていれば安心」が崩れた。相場より先に自分の常識を疑わされた一冊

新NISAで投資額を増やしてはいるものの、ずっと頭の隅にあったのが「ここから入って高値づかみにならないか」という不安だった。だからタイトルを見たとき、正直うさんくさいと思った。『株はもう下がらない』って、それはさすがに言いすぎだろうと。 でも読んでみると、煽りだけの本ではなかった。なぜ今の相場が昔と同じような暴落をしにくいのかを、政策や財政、インフレの流れで説明しようとしている。著者の朝倉さんは断定が強い人なので合わない人もいると思うが、少なくとも根拠を並べたうえで断定しているので、読み応えはある。 いちばん刺さったのは、現金を持っているだけでは安全ではないという話だ。値動きがないから安心——その感覚を、著者はかなり強い言葉で突いてくる。物価が上がれば、預金で買えるものは減っていく。何もしないことにもコストがある。頭ではわかっていたつもりだったが、円安のこと、スーパーで値段が上がっていること、金価格が上がっていること、そういう日常の違和感が一本の線でつながった感覚があった。これは大きかった。 もう一つよかったのは、株だけに閉じていないところだ。金、不動産まで含めて「何に逃がすか」を考えさせてくれる。自分は日本株中心で組んでいたが、資産配分という視点で読むと発見が多い。終章の注目銘柄20選も目を通したが、個人的にはそこより前半から中盤のマクロの見取り図のほうが価値を感じた。銘柄選びの本というより、投資判断の前提を作り直す本だと思う。 ただし注意点もある。弱気シナリオの検討はあまり厚くない。この一冊だけで売買を決めるのは危険だ。それでも、現金偏重のままでいいのか、日本株をどういう大きな流れの中で見るべきかを考えるには、ものすごく強いきっかけになる。慎重派ほど読む価値がある本だと思った。反論しながらでもいいから読んでみると、自分の投資方針がかなりクリアになる。読後、実際にポートフォリオの現金比率を見直した。それだけでも、この本を手に取った意味はあった。

45歳 会社員・新NISAで日本株を増やしたい個人投資家

この本で学べること

暴落を許しにくい政策構造

金融緩和や財政出動の積み重ねにより、当局が大幅な株価下落を放置しづらくなったと著者は見ます。相場を銘柄ではなく政策の構造から読み解く視点が、本書の議論の土台になっています。

本当のリスクはインフレによる目減り

値動きだけを恐れるのではなく、物価上昇によって現金の購買力が削られることこそ本質的なリスクだと論じます。「預金なら安心」という思い込みを崩す問題提起が、読後の行動変容につながりやすいポイントです。

株・金・不動産という実物資産への視野

株式だけに絞らず、金や不動産まで含めた資産の逃がし先を提案しています。通貨価値の下落に備える分散の発想として読むと、投資対象の見え方がぐっと広がります。

強気相場の根拠をマクロで組み立てる

日本株に対する強気の理由を、需給環境・政策変化・企業改革の流れから積み上げています。銘柄を選ぶ前に相場観そのものを作る本として使うのが、いちばん実用的な読み方です。

本の目次

  1. 1第1章 恐慌を封じた代償 株はもう下がらない
  2. 2第2章 快楽均衡と迫りくるインフレの正体
  3. 3第3章 高圧経済という幻想
  4. 4第4章 過熱する金はこれからも買い!
  5. 5第5章 痛みの否定と国家の終点 「優しさ」が国を滅ぼす時
  6. 6終章 朝倉慶が注目する株式20

良い点・気になる点

良い点

  • マクロ経済と政策の流れから株高の背景を整理できる
  • 現金保有リスクを強く意識させ、資産配分の見直しにつながる
  • 日本株だけでなく金や不動産まで含めて視野を広げられる
  • 断定的な語り口で読みやすく、短時間で問題意識をつかめる

気になる点

  • 強気シナリオ中心で、下落要因や反対意見の検証は薄め
  • 個別銘柄の深い分析を期待すると物足りない
  • 著者の断定的な文体が合わない読者もいる

みんなの評判・口コミ

k
ken

不動産営業

★★★★★5.0

不動産投資もやっている立場で読みました。株だけの本ではなく、資産全体の逃がし先を考える本という印象です。インフレ下で現金を寝かせておく怖さの説明がとにかくわかりやすかった。著者の主張は強気に振れていますが、相場観を組み立てる材料としてはかなり優秀だと思います。個人的には銘柄紹介の終章より、前半のマクロの見取り図に価値を感じました。

りん

会社員

★★★★4.0

数字で物事を見たいタイプなので、断定の強さには正直引っかかる部分もありました。ただ、預金の実質価値が目減りしていくという話は非常に納得感があります。日本株の上昇を感覚ではなく構造で説明しようとしている姿勢は評価できます。投資を始めたばかりの人よりも、少し経験を積んで自分の相場観を持ちたくなった人がハマる本ではないでしょうか。

のり

ソリューション営業

★★★★4.5

営業職で日々景気の空気を肌で感じていますが、その実感と本書の主張がかなりつながりました。政策が相場を下支えしているという見方を知ると、ニュースの読み方が変わります。読みやすさは文句なしですが、かなり強気なので鵜呑みにせず自分で考えることは必要です。それでも、現金中心の守りだけでは厳しい時代だということが腹に落ちた一冊でした。

m
mai

データアナリスト

★★★★4.0

データ分析の仕事をしているので、一方向のシナリオに寄った議論にはどうしても慎重になります。その前提で読んでも、何をリスクとみなすべきかを再定義してくれる点は良かったです。暴落リスクよりインフレリスクのほうが重い局面があるという発想は、ポートフォリオを見直す材料になります。相場予測が当たるかどうかより、視点そのものを更新してくれる本でした。

著者について

こんな人におすすめ

インフレ対策を考えたい人

物価上昇局面で現金を持ち続けるリスクを、投資の言葉で整理したい人に向いています。

日本株の強気材料を整理したい人

なぜ日本株に追い風が吹いているのかを、政策とマクロの流れからつかみたい人に適しています。

新NISAで配分に迷う人

株だけでなく金や不動産まで含めて、資産の置き場所を考え直すきっかけになります。

相場観を作りたい中級者

個別銘柄の前に、大きな経済の流れから投資判断の前提を固めたい人におすすめです。

関連書籍との比較

よくある質問

Q. 『株はもう下がらない』は投資初心者でも読めますか?
A. 『株はもう下がらない』は文章自体は平易ですが、マクロ経済や政策の話題が中心なので、完全な初心者にはやや歯ごたえがあります。投資信託や日本株を少しでも触ったことがある人のほうが、著者の主張を実感として受け取りやすいです。
Q. 『株はもう下がらない』は日本株の銘柄選びに役立ちますか?
A. 『株はもう下がらない』の中心は銘柄分析ではなく、相場全体の見立てを提示することにあります。終章に注目銘柄のリストはありますが、本書の実用的な価値は、銘柄を選ぶ前段階のマクロの見方を身につけられる点にあります。
Q. 『株はもう下がらない』はどんな立場の本ですか?
A. 『株はもう下がらない』はかなり明確な強気スタンスの本です。暴落リスクよりインフレリスクを重く見て、現金から実物資産へ資金を移すべきだという主張が全編を貫いています。
Q. 『株はもう下がらない』は金や不動産についても触れていますか?
A. 『株はもう下がらない』は株式だけにとどまらず、金や不動産も含めた資産防衛の考え方を示しています。通貨価値の下落にどう備えるかという文脈で読むと、各資産の位置づけが理解しやすくなります。
Q. 『株はもう下がらない』は短期売買向けの本ですか?
A. 『株はもう下がらない』はデイトレードや短期テクニカルを扱う本ではありません。数か月から数年の時間軸で、経済環境の変化を資産配分にどう反映させるかを考えるタイプの投資本です。
Q. 『株はもう下がらない』の弱点は何ですか?
A. 『株はもう下がらない』の弱点は、強気シナリオに比べて下落シナリオの検証が薄い点です。著者の主張には説得力がありますが、反対の立場の本と併読したほうが、投資判断の精度は上がります。

投資スタートガイド

初心者向け投資の始め方ガイドを無料でダウンロード

※ 登録いただいたメールアドレスは資料送付にのみ使用します