Shelfy
ロングゲーム 新装版

【要約・書評】『ロングゲーム 新装版』の評判・おすすめポイント

ドリー・クラーク|||0ページ

★★★★4.5
(4件)

この本を一言で言うと

「忙しい」を言い訳にしていた自分に気づかせ、余白・集中・信念の3ステップで人生の長期戦略を描き直す方法を教えてくれる——世界トップ50経営思想家が贈る、限りある時間で本当に大きな成果をつかむためのロードマップ。

この本の概要

毎日のスケジュールを埋めることに必死で、ふと「この忙しさの先に何があるんだろう」と思ったことはないだろうか。世界の経営思想家トップ50「Thinkers 50」に名を連ねるドリー・クラークは、本書で人生を「ロングゲーム」として捉え直し、短期的な成果主義から抜け出すための具体的な戦略を提示する。 第1パート「余白」では、忙しさを手放すことの意味を問い直す。スケジュールが真っ黒に埋まっていることは成功の証ではない。良いアイデアが生まれるのに必要なのは時間ではなく、頭の中の「余白」だと著者は繰り返し説く。魅力的な誘いにも「ノー」と言える勇気が、長期戦略の第一歩になるという主張は、多忙を美徳とする日本のビジネスパーソンにこそ突き刺さるだろう。 第2パート「集中」では、その余白を使って何に集中すべきかを考える枠組みが提示される。中でもキャリアを「学ぶ→創造する→つながる→収穫する」の4つの波で捉えるフレームワークは秀逸だ。1日の20%を未来への種まきに充てる「20%ルール」や、居心地の良い人間関係が成長のボトルネックになりうるという指摘など、すぐに使える実践知が詰まっている。 第3パート「信念」では、「戦略的忍耐」という概念を軸に、成果が見えない長い道のりをどう歩き続けるかを論じる。目標を小さく刻み、成功体験を積み重ねていくこと。他の人よりも長い時間軸で勝負すること。著者自身のキャリアや多くの実業家の体験談に裏打ちされたアドバイスには説得力がある。メンタリストDaiGoが「年始に読むと人生変わる本」第1位に選んだことでも話題を呼んだ一冊だ。

30代で読めてよかった。忙しさを言い訳にしてた自分に気づいた

正直、手に取るまでは「また長期思考が大事って話でしょ」くらいに思ってた。自己啓発本はそこそこ読んできたし、言ってることは予想できるだろうと。でも読み始めて30ページくらいで、完全に見透かされてる感覚になった。自分がまさにこの本の言う「忙しいだけで人生をコントロールできていない人」そのものだったから。 ソリューション営業を10年くらいやってると、四半期の数字を追いかけるのが身体に染みついてくる。今期の目標を達成して、打ち上げして、また来期の数字を追いかけて。その繰り返しで気づいたら34歳になってた。「来年こそはちゃんとキャリアのこと考えよう」って毎年言ってたけど、毎年やらなかった。「スケジュールが埋まっているだけで成功への道を歩んでいると勘違いしている」って一文を読んだとき、ちょっと笑えなかった。完全に自分のことだった。 一番刺さったのはキャリアを「4つの波」で捉えるフレームワークだ。「学ぶ→創造する→つながる→収穫する」の順で考えるんだけど、自分は「学ぶ」と「つながる」ばかりで「創造する」がすっぽり抜けてることに気づいた。営業現場で日々得ている知見を、ブログに書くとか社内で勉強会を開くとか、アウトプットに変える努力をまったくしてこなかった。インプットして人脈を広げて、でもそこから何も生み出してない。これはかなり痛い気づきだった。 それから「うまくいっているときにこそ次の挑戦を始めろ」というメッセージ。今のポジションにそこそこ満足してる自分には耳が痛すぎる。安定してるように見えて、実は停滞してるんじゃないか。いや、たぶん停滞してる。読みながら何度もそう思った。 読みやすさは文句なし。海外の事例が中心だけど翻訳が自然で、ビジネス書特有の堅苦しさがない。一晩で読み切れる分量なのもいい。ただ、ワークシートやテンプレートの類はほとんどないので、読んだあとに自分で行動計画に落とし込む作業が必要になる。この本に感動して終わり、では意味がない。そこだけは注意。 とはいえ、30代の今このタイミングで読めたのは本当によかった。40代になって「あのとき読んでおけば」と後悔するタイプの本だと思う。忙しさを手放すのは怖い。でも、その忙しさの先に何があるのか、一度立ち止まって考えてみる価値はある。

のり / ソリューション営業 / 30代

この本で学べること

「余白」がすべての起点になる

忙しいことは成功の証ではない。むしろ思考停止の罠だ。良いアイデアに必要なのは時間ではなく、頭の中に余白があることだと著者は説く。魅力的な誘いにも「ノー」と言い、意図的にスケジュールの空白をつくる。それが長期戦略を描くための第一歩になる。

キャリアを「4つの波」で捉える

キャリアを「学ぶ→創造する→つながる→収穫する」という4つのフェーズの波として捉えるフレームワーク。今の自分がどの波にいるかを意識し、収穫に賞味期限が来たら恐れずに次の学びへ飛び込む。うまくいっているときこそ、次の波に備えるべきだという視点が核心にある。

「20%ルール」で未来への種まきを仕組み化する

1日の時間の20%を新しい挑戦や自己投資に充てるという実践ルール。最初は10%からでも構わない。ポイントは「余った時間でやる」のではなく、あらかじめ枠を確保してしまうこと。日常業務に飲み込まれずに長期目標へ向かう時間を、仕組みとして守ることが鍵になる。

「戦略的忍耐」で長い時間軸を味方にする

多くの人が成果の出ない期間に耐えきれず諦めてしまう。しかしそれは成果が出るまでに必要な時間を正しく見積もれていないだけだと著者は指摘する。他の人より長い時間軸で計画を立て、浮き沈みに動揺せず歩き続ける。その覚悟が、想像以上に遠い場所まで自分を連れていってくれる。

目標を小さく刻み、前に進む勢いをつくる

大きな目標を最初からゴールだけ見つめていると、不可能に感じてしまう。目標を小さなステップに分割し、一つずつ達成する成功体験を積み重ねることで前進の勢いが生まれる。さらに、仕事に使う時間をあえて制限することで集中力が高まり、逆に効率が上がるという逆説的なアドバイスも実践的だ。

本の目次

  1. 1パート1 余白
  2. 2第1章 私たちはなぜこんなにも忙しいのか?
  3. 3第2章 魅力的なことに対しても「ノー」と言う
  4. 4パート2 集中
  5. 5第3章 正しい目標を設定する
  6. 6第4章 新しいことに挑戦する
  7. 7第5章 波で考える
  8. 8第6章 戦略的レバレッジ
  9. 9第7章 正しい人々、正しい部屋
  10. 10パート3 信念
  11. 11第8章 戦略的忍耐
  12. 12第9章 失敗を再定義する
  13. 13第10章 収穫する

良い点・気になる点

良い点

  • 「余白」「集中」「信念」の3パート構成がシンプルで、長期戦略の全体像をつかみやすい
  • 著者や実業家の実体験が豊富に紹介されており、抽象論に終わらず具体的にイメージできる
  • 翻訳が自然で読みやすく、ビジネス書を読み慣れていない人でもスムーズに読み進められる
  • キャリアの「4つの波」や「20%ルール」など、すぐに使えるフレームワークが実践的

気になる点

  • 長期思考の重要性を繰り返し説く構成のため、すでに長期視点を持っている人には新鮮味が薄い
  • 海外の事例が中心で、日本のビジネス環境にそのまま当てはめにくいケースもある
  • 具体的なワークシートやテンプレートが少なく、読後に自分で行動計画へ落とし込む必要がある

みんなの評判・口コミ

★★★★4.5

四半期の数字ばかり追いかけてきた営業マンだけど、この本で初めてキャリアを長い時間軸で考える視点をもらった。特に「4つの波」のフレームワークは、今の自分がどこにいて次にどこへ向かうべきかを整理するのにすごく使える。ただ、読み終えた後の具体的なアクションは自分で考えないといけない。読んだだけで満足しちゃうと何も変わらないので、そこは意識したほうがいい。

★★★★★5.0

社会人3年目で、目の前のスキルアップに必死だった自分にとって「人生はロングゲーム」という考え方はかなりの衝撃だった。短期的な成果に一喜一憂するんじゃなくて、もっと大きな枠で自分のキャリアを描いていい。そう思えただけで、この本を手に取った価値があった。翻訳がとても自然で、海外のビジネス書にありがちな読みづらさがまったくない。一気に読めた。

★★★3.5

主張は正しいし、読みやすさも間違いない。ただ、『7つの習慣』とか『エッセンシャル思考』あたりを読んでいると、かなりの部分が重なって見える。長期思考の大切さをもう一度インストールし直したい人にはいいと思うけど、新しい発見を求めて読むとちょっと肩透かしを食うかもしれない。

★★★★4.0

3パート構成が論理的で、余白→集中→信念というステップの流れに無理がない。著者個人の経験だけでなく、多くの実業家や研究の事例が引用されているので、根拠を重視するタイプの読者にも受け入れやすいと思う。一方で、定量的なデータや統計に基づく議論は少なめなので、そこを期待すると物足りなく感じるかもしれない。

著者について

こんな人におすすめ

毎日が忙しいだけで終わっている人

目の前の仕事を片付けることに精一杯で、自分のキャリアや人生の方向性を考える余裕がないと感じている人に、「余白」をつくる具体的な方法を教えてくれる。

転職・キャリアチェンジを考えている人

今の環境を変えるべきか迷っている人に、長期的な視点で自分のキャリアを設計するためのフレームワークを提供してくれる。

20〜30代で将来のキャリアに漠然とした不安がある人

人生100年時代と言われる中で、若いうちから長期戦略を持つことの重要性と具体的な実践方法を学べる。

短期成果を求められる環境で疲弊している管理職

四半期ごとの目標達成に追われるマネージャーが、チームや自身の長期的な成長戦略を描くヒントを得られる。

関連書籍との比較

タイトル著者レベル評価価格
やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学 (コロンビア大学モチベーション心理学シリーズ)ハイディ・グラント・ハルバーソン初心者★★★★★ 4.5¥1,320
ライフピボット 縦横無尽に未来を描く 人生100年時代の転身術 (できるビジネス)黒田悠介初心者★★★★ 4.0¥1,232

よくある質問

Q. 『ロングゲーム 新装版』と旧版の違いは何ですか?
A. 『ロングゲーム 新装版』は、2022年7月に刊行された『ロングゲーム 今、自分にとっていちばん意味のあることをするために』の新装版です。カバーデザインが一新されていますが、本文の内容は旧版と同一です。
Q. 『ロングゲーム 新装版』はどんな人におすすめですか?
A. 日々の仕事に忙殺されて長期的なキャリア戦略を描けていない人、転職やキャリアチェンジを考えている人、人生100年時代に漠然とした不安を抱えている20〜40代のビジネスパーソンにおすすめです。『ロングゲーム 新装版』は「余白」「集中」「信念」の3パートで、長期視点の持ち方を体系的に学べます。
Q. 『ロングゲーム 新装版』の「4つの波」とは何ですか?
A. 『ロングゲーム 新装版』で紹介されるキャリアの捉え方で、「学ぶ」「創造する」「つながる」「収穫する」の4フェーズを波のように繰り返すフレームワークです。収穫には賞味期限があり、期限が来たら次の学びに戻る循環モデルとして提示されています。
Q. 『ロングゲーム 新装版』の著者ドリー・クラークとはどんな人ですか?
A. デューク大学とコロンビア大学で教鞭を執る経営思想家です。世界の経営思想家ランキング「Thinkers 50」に2019年・2021年と連続で選出されています。グーグルやゲイツ財団などをクライアントに持ち、個人・企業のブランディング戦略を支援しています。
Q. 『ロングゲーム 新装版』は読書初心者でも読めますか?
A. 翻訳が自然で文章も平易なため、ビジネス書を読み慣れていない方でも問題なく読み進められます。『ロングゲーム 新装版』は256ページと手に取りやすい分量で、具体的なエピソードが豊富なので飽きずに最後まで読めるでしょう。
Q. 『ロングゲーム 新装版』の「20%ルール」とは何ですか?
A. 1日の時間のうち20%を新しい挑戦や自己投資に充てるというルールです。『ロングゲーム 新装版』では、まず10%からでも構わないとされています。日常業務に埋もれがちな長期目標に向けた種まきの時間を、仕組みとして確保する考え方です。

経営フレームワーク集

実践で使える経営フレームワーク20選を無料でダウンロード

※ 登録いただいたメールアドレスは資料送付にのみ使用します