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経営の勝者が実践する資金調達 - MAIN
中級者副業

【要約・書評】『経営の勝者が実践する資金調達』の評判・おすすめポイント

山本 将司|||0ページ

★★★★4.0
(4件)

この本を一言で言うと

元銀行員の審査目線と企業再生の現場知を掛け合わせた資金調達の実務書——銀行融資一辺倒から脱却し、キャッシュと信頼を軸に調達ルートを複線化する思考法が身につく一冊。

この本の概要

本書は、地方銀行での法人営業と企業再生コンサルの両方を経験した著者が、中小企業の資金調達を銀行融資だけの問題として扱うのをやめよう、と提案する本です。YouTubeで資金繰りの発信を続けながら調達成功率90%超の支援実績を持つ著者だけに、理論よりも「現場で実際に通る考え方」に重心が置かれています。 前半では、銀行が会社をどう評価しているかを実務レベルで解きほぐしていきます。見られているのは売上や利益の大きさではなく、返済可能性、資金使途の筋の通り方、そして経営者の言葉の整合性です。銀行に見放される会社の共通点を裏返しに学べるため、融資を申し込む前の自己チェックリストとしても機能します。 中盤の軸になるのが、バンクスルーファイナンスという著者独自の概念です。銀行を敵視するわけでも、魔法の資金源を探すわけでもなく、銀行融資・制度融資・ノンバンク・外部支援などを目的に応じて組み合わせ、調達経路そのものを複線化する。特定の金融機関の顔色ひとつで会社の命運が決まる構造から抜け出すための設計思想です。 後半では、黒字倒産と赤字でも生き残る会社の分かれ目、資金繰り表が持つ意味、苦しい局面で経営者が誠実であるべき理由が語られます。損益よりもキャッシュの動きを追う視点が全編を貫いており、成功事例で実装イメージを補強して終わる構成です。財務の専門書というより、資金調達を経営者自身の行動と姿勢に落とし込む実戦ガイドとして読むのが正解でしょう。

銀行を責める前に、自分の説明責任を見直させられた

恥ずかしい話、うちの会社の資金調達がうまくいかないのは「銀行が冷たいから」だと、わりと本気で思っていた時期がありました。もちろん担当者との相性やタイミングの問題はゼロじゃないんですけど、この本を読んでからは、銀行に伝わる形で自社の状態を説明できていなかったのは自分の側にも原因があった、とはっきり認めざるを得なくなりました。 読み始めてすぐ思ったのは、これはいわゆる融資テクニック本じゃないな、ということです。むしろ経営者が銀行からどう見られているかを、元審査サイドの人間がかなりストレートに教えてくれる本。第1章・第2章で、銀行が利益の額面だけで判断しているわけではなく、返済可能性や資金使途の合理性、経営者の発言の一貫性を総合的に見ているという話が出てくるのですが、これが刺さりました。頭ではわかっていたつもりが、全然腹落ちしていなかった。資金繰り表を提出する意味も、赤字の理由を曖昧にしないことの重みも、著者の現場感のある言葉で読むと「うちの説明、雑だったな……」と何度も反省させられました。 第3章の「バンクスルーファイナンス」は、正直タイトルだけ見たときは少し怪しいノウハウかと身構えたんですが、中身は真っ当です。銀行・制度融資・ノンバンクなどを目的に応じて組み合わせ、調達経路を複線化するという考え方で、要は一つの銀行の機嫌で会社の生き死にが決まる状態をやめましょう、という提案。奇策じゃなくて、依存先を減らすことで経営を安定させるための構造の話なので、製造業の自分にもすんなり入ってきました。 そして第4章・第5章。「黒字でも潰れる会社、赤字でも潰れない会社」「苦しい時ほど嘘をつくな」というメッセージは重かったです。利益が出ていても手元の現金がなければ危ない。逆に赤字でも、数字から逃げずに誠実に説明できる社長にはまだ選択肢が残っている。これは資金調達の技術というより、経営者の姿勢の話ですよね。自分はこの部分を読んで、銀行に対する態度だけじゃなく、社員や取引先への向き合い方も含めて考え直しました。銀行対応が苦手な社長、資金繰りのどこから手をつけていいかわからない人には、かなり具体的に効く一冊だと思います。

45歳 地方製造業の二代目社長

この本で学べること

銀行は利益より返済可能性を見る

本書が一貫して伝えるのは、銀行が重視するのは見かけの黒字幅ではなくキャッシュフローと返済の確度だという事実です。利益が出ていても現金が薄ければ危険信号であり、赤字でも資金の流れが読めれば評価の余地がある——この逆転の視点が全編の土台になっています。

1行依存をやめ、調達経路を複線化する

著者が提唱するバンクスルーファイナンスは、銀行を外す話ではなく、銀行を含む複数の調達手段を組み合わせる設計思想です。制度融資やノンバンクも選択肢に入れ、資金源を分散させることで、特定の金融機関への依存がもたらす脆弱性を構造的に下げていきます。

資金繰り表は経営者の信頼証明になる

本書では資金繰り表を単なる管理ツールではなく、現状把握力と返済設計力を銀行に証明する資料として位置づけています。どこで資金が不足し、どう手当てし、何で返すのかを言語化できるかどうかが、融資審査の分かれ目になるという指摘です。

社長の人間性と説明の仕方が審査を左右する

数字が整っていても、発言が曖昧だったり場当たり的だったりすると銀行の信頼は落ちます。逆に、リスクを率直に認めたうえで筋道立てて説明できる経営者は、支援対象として前向きに見られやすい——審査の「人」の側面を正面から扱っている点が本書の特徴です。

黒字倒産を防ぐには利益より現金を見る

黒字でも潰れる会社と赤字でも耐える会社の差を、本書は資金の回転と手元現金の厚みから説明します。損益計算書の数字だけで安心せず、入出金のタイミングと手元資金の推移を常に追うことの重要性が、実務者の言葉で整理されています。

本の目次

  1. 1はじめに
  2. 2第1章 会社の資金を銀行融資だけに頼っていませんか?
  3. 3第2章 銀行があなたの会社を見放すポイント
  4. 4第3章 銀行に頼らない資金調達法「バンクスルーファイナンス」
  5. 5第4章 黒字でも潰れる会社、赤字でも潰れない会社
  6. 6第5章 経営が苦しくても社長は嘘をついてはいけない
  7. 7第6章 バンクスルーファイナンスで資金調達できた成功事例
  8. 8おわりに

良い点・気になる点

良い点

  • 銀行内部の審査目線を前提に、資金調達の勘所を実務ベースで学べる
  • キャッシュフローと資金繰り表の重要性が具体的に腹落ちする
  • 銀行以外も含めた調達手段の組み合わせ方を体系的に考えられる
  • 経営者の説明力や誠実さまで含めた資金調達の全体像が見える

気になる点

  • VCやエクイティ中心の資金調達を学びたい人には対象外
  • 制度や金融商品の網羅本ではなく、著者の実務哲学が中心
  • 高度な財務モデリングや会計理論を深掘りする内容ではない

みんなの評判・口コミ

りん

会社員

★★★★4.0

経理をやっている立場で読みましたが、利益よりキャッシュフローと返済可能性を重視するという話が非常に腑に落ちました。資金繰り表を銀行に出す意味、赤字の説明をどう組み立てるかといった点が具体的で、そのまま実務に持ち込めます。数字を扱う本でありながら、社長の説明力や態度の誠実さまで審査に影響するという視点も現実的。会計の教科書とは違いますが、銀行対応の解像度を一段上げてくれる実務書として十分に使える内容でした。

のり

ソリューション営業

★★★★4.0

法人営業で中小企業の社長と話す機会が多いのですが、資金が詰まる会社ほどメインバンク一行に頼りきっているケースをよく見ます。この本はその危うさを、感覚論ではなく調達ルートの設計問題として整理しているのがよかった。銀行を敵にするのではなく複数手段を組み合わせるという発想は、営業の提案の仕方にも応用できそうです。経営者向けの本ですが、BtoBで社長と対話する立場の人間にも参考になると思います。

k
ken

不動産営業

★★★★4.0

借入を単純に悪いものとして扱わない視点がよかったです。負債の大きさよりも、調達力と返済設計の質で会社の強さを測るという考え方は、不動産投資で物件を回す感覚にも通じるものがあります。黒字倒産のメカニズムや、現金がきちんと回る会社の条件も実践的に書かれていました。派手なテクニックを並べる本ではなく、資金を回すための地力を整える本。堅実にやりたい人向けです。

s
sho

メーカー営業

★★★★4.0

精神論に逃げず、銀行が実際にどう判断しているかをかなり具体的に書いてくれているのが信頼できました。「とりあえず借りたい」みたいな雑な切り出し方が信用を落とすという指摘は、営業の現場でもそのまま通じる話です。資金調達は数字だけの勝負だと思い込んでいましたが、伝え方の質や事前準備の密度も大きいということが、実例を通じてよくわかりました。中小企業の社長なら一度は読んでおくべき本だと思います。

著者について

こんな人におすすめ

銀行依存を減らしたい人

一行依存の危うさを感じており、調達手段を複線化したい経営者に向いています。

資金繰りを立て直したい人

損益よりキャッシュ管理を重視する視点を学び、黒字倒産リスクを減らしたい人に有効です。

銀行交渉が苦手な社長

銀行が何を見ているか、どう説明すれば信頼されるかを具体的に掴みたい人におすすめです。

再建局面の打ち手を増やしたい人

苦しい時期でも資金調達の選択肢を増やし、事業継続の可能性を高めたい人に役立ちます。

よくある質問

Q. 『経営の勝者が実践する資金調達』は銀行融資の入門書ですか?
A. 『経営の勝者が実践する資金調達』は銀行融資の基本を押さえつつ、それだけに頼らない資金戦略まで踏み込んでいます。融資の申請手順より、経営者がどう準備し、どう信頼を積み上げるかに力点が置かれた本です。
Q. 『経営の勝者が実践する資金調達』でいうバンクスルーファイナンスとは何ですか?
A. 『経営の勝者が実践する資金調達』では、銀行を含む複数の調達経路を組み合わせて資金確保力を高める設計思想として紹介されています。銀行一本に頼るのではなく、調達ルートそのものを複線化するという考え方です。
Q. 『経営の勝者が実践する資金調達』は赤字企業にも役立ちますか?
A. はい。『経営の勝者が実践する資金調達』は、赤字であってもキャッシュフローや手元現金が健全なら打ち手は残るという視点を重視しています。赤字の理由をどう説明し、改善計画をどう示すかを考える際に助けになります。
Q. 『経営の勝者が実践する資金調達』は個人事業主でも読めますか?
A. 読めます。『経営の勝者が実践する資金調達』は中小企業の社長向けの色合いが強いですが、銀行対応の基本や資金繰りの考え方は個人事業主にも十分応用が利きます。
Q. 『経営の勝者が実践する資金調達』は数字が苦手でも大丈夫ですか?
A. 『経営の勝者が実践する資金調達』は会計理論の専門書ではないため、数字に苦手意識があっても読み進められます。ただし、自社の資金繰り表や現金残高を手元に置きながら読むと理解が格段に深まります。
Q. 『経営の勝者が実践する資金調達』はVCや株式調達も扱いますか?
A. 『経営の勝者が実践する資金調達』の主なフィールドは中小企業・個人事業主の実務に近い資金調達です。スタートアップ向けの大型エクイティ調達を本格的に学びたい場合は、別の書籍のほうが適しています。

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