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幸せになる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教えII
初心者

【要約・書評】『幸せになる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教えII』の評判・おすすめポイント

岸見一郎|ダイヤモンド社|2016-02-25|296ページ

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この本を一言で言うと

『嫌われる勇気』から3年、教師になった青年が再び哲人を訪ね、アドラー心理学の「実践」と「愛」について深く掘り下げる完結編。

この本の概要

『嫌われる勇気』の3年後、青年は教師となりアドラー心理学を実践しようとするが壁にぶつかる。「褒めてもいけない、叱ってもいけない」を教育現場で実践した結果、学級崩壊寸前に。怒りを抱えて哲人を再訪するところから物語は始まる。 前作が「知る」ための本だったのに対し、本書は「使う」ための本。教育における賞罰の問題、「尊敬」の本質、そして最終的に「愛」というテーマに到達する。アドラーが語る愛とは、恋に落ちるような受動的な感情ではなく、「ふたりで成し遂げる課題」としての能動的な決断のこと。 前作よりも実践的で深い内容を扱うため、やや歯ごたえがある。しかし青年と哲人の対話は相変わらず熱く、特に後半の「愛とは何か」の議論は圧巻。前作で「理解した」つもりのアドラー心理学が、いかに実践において困難かを正直に描いている点も誠実だ。

『嫌われる勇気』を読んでアドラーに傾倒した末の壁を壊してくれた

前作を読んで感動して、教室で「褒めない叱らない」を実践したら見事に失敗した。まさに本書の青年と同じ状況で、もうアドラーなんてダメだと思っていた。 でもこの本を読んで気づいた。自分は「テクニック」としてアドラーを使おうとしていただけで、根本の「尊敬」が欠けていたんだと。子どもを変えようとするのではなく、まず自分が変わること。当たり前のようで、教育現場にいるとつい忘れてしまう。 後半の「愛」の議論は正直難しい。でも「愛とは落ちるものではなく、築くもの」という考え方は、結婚生活にもそのまま当てはまる。前作よりも実践寄りで、人生経験を積んでから読むとより沁みる一冊。

30代・小学校教員

この本で学べること

教育の目標は「自立」であり、褒めることも叱ることも依存を生む

賞罰ではなく「勇気づけ」によって、子どもが自らの力で課題に向き合えるよう支援する。

尊敬とは「ありのままのその人」を認めること

相手を変えようとせず、目の前の相手をそのまま受け入れることが、すべての人間関係の出発点。

愛は「ふたりで成し遂げる課題」

恋に落ちる受動的な感情ではなく、愛することを能動的に決断し続ける行為。

「わたし」から「わたしたち」への転換

自己中心性を脱して、人生の主語を「わたしたち」に変えることが幸福への鍵。

本の目次

  1. 1第一部 悪いあの人、かわいそうなわたし
  2. 2第二部 なぜ「賞罰」を否定するのか
  3. 3第三部 競争原理から協力原理へ
  4. 4第四部 与えよ、さらば与えられん
  5. 5第五部 愛する人生を選べ

良い点・気になる点

良い点

  • 前作の「理論」を「実践」に落とし込んでいる
  • 教育論としても読み応えがある
  • 「愛」についてのアドラー的考察が深い
  • 前作の疑問点や限界に正面から向き合っている

気になる点

  • 前作を読んでいないと内容が理解しにくい
  • 前作ほどのインパクトや爽快感は少ない
  • 「愛」の議論が抽象的でやや難解

著者について

こんな人におすすめ

『嫌われる勇気』の実践で壁にぶつかった人

理論を知ったあとの「じゃあどうすれば」に答えてくれる続編

教育に携わる人

賞罰に頼らない教育の哲学と実践を学べる

パートナーシップに悩む人

「愛は決断」というアドラーの考え方が新しい視点をくれる

よくある質問

Q. 前作を読まずにこの本だけ読めますか?
A. おすすめしません。本書は前作『嫌われる勇気』の3年後を舞台にした続編で、前作で説明された概念(課題の分離、目的論など)を前提に議論が進みます。
Q. 前作とどう違いますか?
A. 前作がアドラー心理学の「地図」だとすると、本書は「コンパス」。理論の紹介から、実際に人生で使うための実践論へとシフトしています。特に教育と愛がテーマです。
Q. 教育者でなくても読む価値はありますか?
A. あります。教育の話は導入部で、本質は「尊敬」と「愛」についてです。部下の指導、子育て、パートナーシップなど、あらゆる人間関係に応用できます。