この本を一言で言うと
「成果=行動量×確率」の構造を数値で把握し、変数を特定して改善し続ける思考の型を身につける実践書。
この本の概要
「頑張ってます」が通じない人間になれた気がした
— 20代後半の営業職。目標未達が続いていて何かを変えたいと思っている。精神論より具体的な改善策を求めている。
この本で学べること
成果=行動量×確率
仕事の成果はこの2変数で分解できる。まず行動量(母数)を増やし、その後で確率(質)を上げる順序が正しい。逆は「確率のワナ」にはまる。
PDCAのPに時間をかけるな
計画を立てる時が最もテンションが上がるため「計画倒れ」が起きる。識学ではPは最小限にとどめ、まずDo(行動)から始めることを推奨する。
「%のワナ」を避けるため分母を見る
「転換率が10%→15%に上がった」は、母数が100→50に減っていれば実数は悪化している。「何分の何か」と分母を常に意識することが数値化の基本。
変数と定数を峻別して変数だけに集中する
成果に影響するすべての要素を改善しようとするのは非効率。自分でコントロールできる変数を特定し、そこにリソースを集中させることが成長の最短経路。
「ニセモノの数字」に騙されない
「体力」「誠意」「集中力」などは数値に見えて実は感覚的な概念。本当の数値化とは、行動回数・時間・件数など測定可能な指標に落とし込むことを指す。
本の目次
- 1はじめに — 数字を無視して成長した人は誰1人としていない
- 2第1章 行動量を数値化する — 成果=行動量×確率の基本構造
- 3第2章 PDCAに数値を入れる — 計画倒れのワナを回避する
- 4第3章 「%のワナ」と分母の重要性 — 転換率を正しく読む
- 5第4章 変数を特定する — 成果に直結するレバーを見つける
- 6第5章 ニセモノの数字を排除する — 感覚と数値の違いを知る
- 7第6章 長期的な成長設計 — 週次レビューで1改善を積み上げる
- 8おわりに — 数字を武器にして、評価される人になる
良い点・気になる点
良い点
- ○抽象的な「頑張る」を具体的な行動量・確率・変数に分解するフレームが明快で実践しやすい
- ○識学の思想的背景があるため、単なるTips集でなく一貫したロジックで読み通せる
- ○営業・企画・マネジメントなど職種を問わず応用できる汎用的な内容
- ○2022年刊行で47万部超えのロングセラー。多くの企業研修でも活用されており再現性が確認されている
気になる点
- △「数字がすべて」というトーンが強く、定性的な価値観や感情を重視する人には受け入れにくい場面がある
- △「数値化が難しい業務(クリエイティブ・サービス業など)をどう数値化するか」の具体例は少ない
- △識学の他の著書(リーダーの仮面等)と内容が一部重複するため、シリーズを全部読む場合は新鮮味が薄れる
著者について
こんな人におすすめ
目標未達が続いているプレーヤー
「頑張っているのに結果が出ない」と感じているが、何を変えれば良いか分からない20〜30代のビジネスパーソン。行動量と確率という2軸で現状を分解する視点が突破口になる。
部下の育成に課題を感じているマネジャー
感覚でなく数字でフィードバックする習慣をつけたいマネジャー。部下への指導を「もっと頑張れ」から「この数値を上げろ」に変えるための言語が得られる。
PDCAを回しているつもりだが成長実感がない人
PDCAは知っているが形骸化している人。本書はPDCA各ステップに具体的な数値を入れることで機能させる方法を丁寧に解説している。

