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無敗営業 「3つの質問」と「4つの力」
中級者営業

【要約・書評】『無敗営業 「3つの質問」と「4つの力」』の評判・おすすめポイント

高橋浩一|日経BP|2019-10-09|256ページ

4.5
(4件)

この本を一言で言うと

コンペ8年連続無敗・3万人指導の著者が明かす——接戦案件を制するための「3つの質問」と顧客とのズレを解消する「4つの力」

この本の概要

コンペで8年連続無敗。のべ3万人以上を指導してきた営業コンサルタント・高橋浩一が、その勝因を惜しみなく公開した一冊だ。著者自身は「普段はぼそぼそ話す」タイプで、家族に聞き返されることも多いという。それでも無敗なのは、「ズレを解消して成果を上げることへの尋常ならざる熱意」と、徹底した研究・実践があるからだと分析する。 本書の核心は「3つの質問」だ。商談を「楽勝・接戦・惨敗」の3種類に分け、注力すべき「接戦案件」で勝つための質問技術を解説する。①接戦状況を問う質問、②決定の場面を問う質問、③裏にある背景を問う質問——これらを組み合わせることで、競合との比較でお客様が「何で迷っているか」を正確に把握できるようになる。 一方「4つの力」は、お客様が営業担当者に感じる不満(ヒアリング不足・提案のズレ・動きの悪さなど)を解消するための能力だ。質問力・価値訴求力・提案ロジック構築力・提案行動力という4つのスキルを磨くことで、受注率が劇的に改善する。 日経BPから2019年に刊行。読書メーターで699件以上の登録数を誇り、flier(フライヤー)でも要約が紹介されている。「ロジカルなのに、情報量から伝わる熱量でヒリヒリする」という読者コメントが本書の雰囲気をよく表している。

「なぜ負けたのか聞いても教えてもらえない」から「なぜ勝ったのかを聞く」に変えたら世界が変わった

コンペが苦手だった。競合と並べられると、自社の良さを伝えきれない気がして、毎回「価格を下げるしかない」という結論になってしまっていた。 この本で一番最初に刺さったのが「案件を楽勝・接戦・惨敗に分ける」という話だ。考えてみれば当たり前なんだけど、今まで全部の案件を同じように全力でやっていた。接戦案件にリソースを集中させるという発想が、まず新鮮だった。 次に「接戦状況を問う質問」を実際に使ってみた。「今回は弊社が提案を出したら、社内ですぐにご判断されるような感じでしょうか」という一言。これを聞いただけで、お客様の本音が出やすくなる。「実は競合Aさんとも話しているんですよね」みたいな話が出てきたりして、「あ、接戦だな」「何で迷ってるのかな」という情報が集められるようになった。 もうひとつ印象に残ったのが「決定の場面を問う質問」だ。受注した後に「弊社に発注することはどの瞬間に決まりましたか」と聞く。これが次の営業活動のヒントになる。今まで失注した時に「なぜ負けたか教えてください」と聞いて教えてもらえないことが多かったけど、受注後に「どの瞬間に決まったか」を聞く方がずっと正確な情報が取れる。 著者の「普段はぼそぼそ話す」という自己紹介が面白くて、読む前に抱いていた「営業上手な人のテクニック」という印象が吹き飛んだ。ズレを解消することへの熱意——これが本書全体のメッセージで、大きな声や押しの強さじゃないというのが励みになった。

34歳 IT企業法人営業7年目、コンペになると途端に勝率が下がる

この本で学べること

案件を「楽勝・接戦・惨敗」に分けてリソース配分する

全案件に均等に時間をかけるのではなく、勝率が変わる「接戦案件」に注力するという考え方。どの案件が接戦かを早期に見極めることが受注率向上の第一歩。

接戦を制する「3つの質問」

①接戦状況を問う質問(何がネックか把握)、②決定の場面を問う質問(受注後の意思決定プロセス確認)、③裏にある背景を問う質問(表面の要求の背後にある文脈把握)という3段階の質問技術

顧客とのズレを解消する「4つの力」

質問力・価値訴求力・提案ロジック構築力・提案行動力の4つを磨くことで、お客様が営業担当者に感じる不満(ヒアリング不足・的外れな提案など)を解消し、受注率を高める。

BANTCH(バンチ)ヒアリング

予算(Budget)・決裁者(Authority)・ニーズ(Needs)・スケジュール(Timing)・競合(Competitor)・人員体制(Human Resources)の6要素を把握する構造化されたヒアリングフレームワーク

本の目次

  1. 1第1章 なぜ「ズレ」が生まれるのか——接戦を制する思考法
  2. 2第2章 案件を「楽勝・接戦・惨敗」に分ける
  3. 3第3章 接戦を制する3つの質問
  4. 4第4章 お客様とのズレを解消する4つの力
  5. 5第5章 質問力——ヒアリングの深め方
  6. 6第6章 価値訴求力・提案ロジック構築力・提案行動力

良い点・気になる点

良い点

  • 「楽勝・接戦・惨敗」の案件分類という実用的なフレームワークが即実践しやすい
  • 「失注後に理由を聞く」より「受注後にどの瞬間に決まったか聞く」という発想の転換が秀逸
  • 論理的でありながら著者の熱量が伝わってくる文体
  • 3万人指導の実績に裏付けられた再現性の高い手法

気になる点

  • BtoB法人営業に特化しており、BtoC営業には直接は使いにくい場面がある
  • 後半の「4つの力」のパートは具体的な実践方法が「それで、どうするの?」という感想を持つ読者もいる

みんなの評判・口コミ

ゆうと

EC企業マーケター

5.0

コンペで負け続けていた頃に読んで、考え方が根本から変わった。接戦案件にリソースを集中するという発想と、3つの質問の実践で受注率が明らかに上がった。特に受注後に「どの瞬間に決まったか」を聞くというのは盲点で、すごく良い情報が取れるようになった。

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miku

Webマーケター

4.5

ロジカルなのに読んでいて熱量を感じる不思議な本。BANTCHのフレームワークはそのままチームに展開して使っている。接戦状況を問う質問を商談の最初に使うようにしてから、お客様が何で迷っているかが見えやすくなった。法人営業担当に強くおすすめしたい。

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R

エンジニア

4.0

営業の教科書として手元に置いておける一冊。特に前半の3つの質問のパートが素晴らしく、何度も読み返している。後半の4つの力のパートは「それをどう実践するか」という具体性がもう少し欲しかった。全体的に質は高く、営業の仕事に向き合う姿勢が変わった。

こーた

マーケター

4.0

BtoB営業7年目だが、受注後に「どの瞬間に決まったか聞く」という逆転の発想は初めて知った。失注理由を聞いても教えてもらえないことが多かったので、この視点の転換は実務で使える。著者が「ぼそぼそ話す」という自己紹介が親近感を持てて、内容の信頼感にもつながった。

著者について

こんな人におすすめ

コンペ案件の勝率を上げたい法人営業担当

接戦案件を制するための3つの質問と具体的な商談設計方法が学べる。コンペで負け続けている人に特に有効。

ヒアリング力を体系的に鍛えたい営業パーソン

BANTCHフレームワークや「裏にある背景を問う質問」など、構造化されたヒアリング技術が体系的に習得できる。

提案書の通りにいかず悩んでいる営業

顧客との「ズレ」がどこで生まれているかを診断し、4つの力で解消する方法が具体的に示されている。

営業チームに再現性のある手法を導入したいマネージャー

個人の感覚に頼らず、チーム全体に横展開できるフレームワークが豊富。BANTCHは即座にチームの共通言語にできる。

よくある質問

Q. 『無敗営業』の著者・高橋浩一はどんな人ですか?
A. コンペで8年連続無敗の実績を持ち、営業コンサルタントとしてのべ3万人以上を指導してきた人物です。自身は「ぼそぼそ話す」タイプで、テクニックより「ズレの解消への熱意」が強みだと語っています。
Q. 「楽勝・接戦・惨敗」の分類とは何ですか?
A. 案件の難易度を3つに分類するフレームワークです。受注率が変わるのは「接戦」案件なので、そこにリソースを集中させることが重要だと本書は説きます。
Q. 「3つの質問」とは具体的に何ですか?
A. ①接戦状況を問う質問(何がネックか把握する)、②決定の場面を問う質問(受注後に意思決定プロセスを確認する)、③裏にある背景を問う質問(表面の要求の背後にある文脈を把握する)の3つです。
Q. BANTCHとは何ですか?
A. Budget(予算)・Authority(決裁者)・Needs(ニーズ)・Timing(スケジュール)・Competitor(競合)・Human Resources(人員体制)の6要素の頭文字を取ったヒアリングフレームワークです。
Q. 『無敗営業』はBtoC営業にも使えますか?
A. 主にBtoB法人営業の事例が中心ですが、顧客との「ズレを解消する」という考え方はBtoCにも応用できます。ただし具体的な質問フレームワークは法人営業での活用が最も効果的です。
Q. Kindle版はありますか?
A. はい、Kindle版が販売されています。日経BPから刊行された同内容が電子書籍で購入できます。

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