インテリアに関する本のおすすめ人気ランキング25選【2026年版】
監修

佐藤メバル
@shelfy_mebaru
編集長。あらゆるジャンルの本を年間数百冊読み込む本のプロ。投資・経営から小説・実用書・絵本まで、良書と読者の相性を見抜く。

橘ナナミ
@medias_nanami
編集部の新人インターン。22歳の大学院生で、メディア論を研究中。「それ気になります!」が口癖の天然キャラ。読者の素朴な疑問を代弁する役割で、各メディアの専門家にいろんなジャンルの素朴な質問をぶつけていく。
最終更新: 2026年10月
橘ナナミ
佐藤さん、Amazonで「インテリア 本」と検索したら、ランキング記事が山ほど出てきてしまって……どれも同じ本が並んでいて、逆に選べなくなりました。
佐藤メバル
いいところに気づいたね。インテリア本は「買って読んで終わり」になりやすいジャンルなんだ。書店員だったころ、暮らしの棚でよく売れたのは写真のきれいな実例集だけど、同じくらいの数が返品で戻ってきた。理由ははっきりしていて、本の想定読者と、その人の部屋の条件がずれているからなんだよ。
橘ナナミ
私も、ワンルームなのに「間取りを見直す」章を眺めて、ため息をついて終わっていました……。
佐藤メバル
そのため息も無駄じゃない。ただ、最初の1冊だけは自分の条件に合わせたほうが、次の一歩につながる。今日は「良い本かどうか」ではなく「あなたの部屋に効くかどうか」で選ぶ軸を作ろう。
橘ナナミ
お願いします。佐藤さんは、ふだん何を見て選んでいるんですか?
佐藤メバル
僕は作り手の職業を見る。建築系の出版社が出す本は、図面・寸法・法規の精度が高い。暮らし系の出版社の本は、写真と実践アイデアの密度が高い。著者がデザイナーなのか、コーディネーターなのか、販売の現場にいた人なのかで、中身の重心がまるで違うんだ。
インテリアに関する本の選び方
目的別に選ぶ
橘ナナミ
「部屋をよくしたい」でも、目的によって選ぶ本は変わりますか?
佐藤メバル
変わるよ。理論でセンスを補いたいなら『ナチュラルヴィンテージで作る センスのいらないインテリア』。「壁は白 床はウッドカラーで」「ラグは必ず敷く」「収納は見せる2 隠す8」といった25のセオリーが写真とセットで並んでいて、タイトルのとおりセンスを前提にしていない。今すぐ手を動かしたいなら『これだったんだ! グリーンインテリアのコツ』で、多肉植物の寄せ植えや、欠けた器を鉢として再生する話が載っている。眺めて癒されたいだけなら『北欧ストックホルムのアパルトマン』や『マリメッコのデザイナーの暮らし』のような実例集がいい。
レベル別に選ぶ
橘ナナミ
初心者と、何冊か読んだ人と、プロ志望でも違いますか?
佐藤メバル
まず全体像が欲しい初心者には『やさしいインテリアコーディネート』。色彩の基礎からプレゼンまで、平易な解説で一冊を通せる。暮らし寄りなら『「ひよりごと」のシンプル&ホワイトインテリア』のように、収納・掃除・モノ選びまで含む本が実用的だね。一通り読んだ人が次に進むなら『大人のシンプルシックインテリア 29のセオリー』。「家具は揃えたけれど物足りない」状態から、色数を絞る、ソファは低座を選ぶ、といった具体策で一段上げてくれる。プロ・資格志望なら『超図解で全部わかる インテリアデザイン入門【増補改訂版】』や『実践につながる インテリアデザインの基本』、『完全図解インテリアコーディネートテキスト』、『住まいとインテリア』、『収納と空間構成』が射程に入る。
形式別に選ぶ
橘ナナミ
写真が多い本は、電子だと見づらい気もします。
佐藤メバル
だから使い分けでいい。色味や紙の質感を味わう本、図版を見返す本は紙。寸法やルールを調べたいとき、出先で読み返したいときは電子が強い。読み放題も同じで、対象作品は時期で入れ替わるから、購入前に「読み放題」の表示を必ず確認すること。『&Premium特別編集 住まいと心を、整える。』のようなムックは、定期購読や単発購入と合わせて考えたいね。
部屋タイプ別に選ぶ
佐藤メバル
ワンルームや1Kなら『日本の住まいで楽しむ 北欧インテリアのベーシック』。白いベース、灯りを重ねる、素材は自然から——という5つのベーシックを、日本の住宅に落とし込んでいる。ファミリーや戸建てなら『暮らしの空間デザイン手帖 改訂版』で、敷地や街との関係まで視野に入る。
橘ナナミ
壁も床も動かせない賃貸なら?
佐藤メバル
『ナチュラルヴィンテージで作る センスのいらないインテリア』は、賃貸でもワンルームでも戸建てでも、と前提を広く取っている。動かせない条件を認めたうえで、ラグや多灯照明で整える発想が学べるよ。
予算別に選ぶ
橘ナナミ
予算の組み立ても知りたいです。
佐藤メバル
まず1冊は、今いちばん困っていることを扱う本。次に3冊で5,000円前後を目安に、「理論・実践・眺める」の3役を揃える。たとえばセオリー本、グリーンの実用書、北欧の実例集を1冊ずつ。方向が見えてきたら、色彩や照明、デザイン史の資料性が高い本に進む。価格は動くから購入時に必ず確認して、読む順番を決めてから買うのがおすすめだ。
鮮度別に選ぶ
橘ナナミ
古い定番と新しい本、どちらを選ぶべきですか?
佐藤メバル
役割が違う。定番は考え方の軸になり、『暮らしの空間デザイン手帖 改訂版』は改訂で内容の大部分が見直されている。『超図解で全部わかる インテリアデザイン入門』も増補改訂版が出ているね。新しい本は今の暮らしを取り込んでいるぶん鮮度が高く、『インテリアの解剖図鑑』のようなスタイル別の事例集、『北欧流インテリアがあか抜ける飾り方のルール30』のようなルール集、『照明と家具からはじめる 北欧インテリア』のように照明と家具に絞った本は、いま読む価値がある。旧版と新版が並んでいたら、目次を比べて改訂で何が足されたかを見るのが確実だよ。
インテリアに関する本をひと目で比較
橘ナナミ
えっ、25冊もあるんですか!?まずどう見ればいいんですか?
佐藤メバル
焦らず焦らず(笑)。まずはこの一覧で全体像を眺めてみよう。価格・著者・対象読者をまとめて見られるから、自分に近そうなのが分かるはず
インテリアに関する本のおすすめ人気ランキング
橘ナナミ
一覧だけだとピンと来ないので...1冊ずつ詳しく教えてください!
佐藤メバル
よし、それじゃあ1位から順に1冊ずつ解説していこう。各冊どんな人に向いてるかも合わせて話すから、自分に合いそうなのを見つけてほしい
超図解で全部わかる インテリアデザイン入門【増補改訂版】
Aiprah 著|エクスナレッジ
¥2,640(税込)
インテリア業界の職種と業務の流れから、色彩計画・照明計画・寸法とモジュール・構造と仕上げ・材料・法規、さらに図面やパース、プレゼンボードといった表現技術までを、オールカラーの写真・CG・イラスト・図版で体系的に図解した入門書。ふわっとした「センスを磨こう」本とは違い、仕事の押さえどころを網羅する。インテリア製図通則に準拠し、乃村工藝社の研修用テキストにも採用。日本インテリア学会教育部会の推薦図書でもある。実務の土台になる一冊。
こんな人におすすめ
インテリアデザイナーを目指して勉強している学生、設計・デザイン事務所やインテリア関連会社に入って間もない新人、そして資料集成として手元に置きたい実務者。趣味の模様替えより、仕事としてインテリアに関わりたい人の最初の一冊。
良い点
- 業界の仕事と知識を体系的に図解
- オールカラーの図版が豊富
- 製図通則準拠で実務に直結
気になる点
- 趣味の模様替えには情報過多
- 読み物としての面白さは薄い
- 分量が多く通読は大変
出版社
エクスナレッジ
発売日
2019年03月11日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「インテリア 本 おすすめ」で探すと、おしゃれな写真集みたいな本がずらっと出てくるんですけど、これは表紙からして教科書みたいですね。趣味で部屋を整えたい私でも読めますか。
佐藤メバル
いい質問だね。これは「センスを磨こう」ではなく「仕事としてインテリアを学ぶ」ための本で、業界の職種や業務の流れに始まり、色彩計画・照明計画・寸法とモジュール・構造と仕上げ・材料・法規、図面やプレゼンボード、パースといった表現技術まで、オールカラーの図版で体系的に整理している。
乃村工藝社の研修テキストにも採用され、製図通則にも準拠している。趣味の模様替えには少し過剰だけど、寸法や照明を「なぜそうするのか」から知りたい人には効くよ。
橘ナナミ
なるほど、感覚の本じゃなくて根拠の本なんですね。学生や新人の方が読むイメージでした。
佐藤メバル
そう、まずはインテリアデザイナーを目指して勉強している学生や、設計・デザイン事務所、インテリア関連会社に入って間もない新人。
あとは資料集成として手元に置いておきたい実務者だね。日本インテリア学会の教育部会が推薦している本でもある。
なんとなく素敵な部屋にしたい、という段階なら、まずは別の一冊から入るほうが楽しいと思うよ。
インテリアの解剖図鑑
エクスナレッジ
¥2,420(税込)
カフェ風、ホテル風、西海岸風、北欧風から、古民家風、数寄屋風、ブルックリン風、ミッドセンチュリー、昭和レトロ、チューダー様式、ヴィクトリアン様式、シャビーシック、ダークアカデミア、リゾート風、ボーホー、モダングラムまで、人気スタイルのポイントと事例をスタイル別に整理した一冊。内装材や仕上げだけでなく家具や照明も詳しく解説する。椅子とテーブルは用途で選ぶ、収納は動作寸法で決まる、照明は部屋別に計画を変えるといった基礎も収録し、資料としての保存性が高い。
こんな人におすすめ
設計の仕事の参考資料がほしい人、これから新生活を始める人や家を建てたい人、イラストや小説、漫画の設定、CGや模型づくりの資料を探している人。気になるスタイルのページから開いて使うのが向いている。
良い点
- 20を超えるスタイルを網羅
- 家具と照明まで詳しく解説
- 創作の設定資料にも使える
気になる点
- 一つあたりの記述は浅め
- 実践手順の解説ではない
- 索引的に使うタイプの本
出版社
エクスナレッジ
発売日
2026年04月01日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
タイトルに「解剖図鑑」とありますけど、これは読み物というより図鑑として眺める本ですか。
佐藤メバル
そう、スタイル別にインテリアの基本を学べる図鑑だね。カフェ風、ホテル風、西海岸風、北欧風、古民家風、数寄屋風、ブルックリン風、ミッドセンチュリー、マキシマリズム、昭和レトロ、チューダー様式、ヴィクトリアン様式、アールデコ・リバイバル、シャビーシック、ダークアカデミア、リゾート風、ボーホー、モダングラムと、様式から今のスタイルまで幅広く並んでいる。
しかも内装材や仕上げだけでなく、家具や照明まで踏み込むのが強みで、インテリアコーディネートや住宅設計の第一線で活躍する執筆陣が書いているから設計の参考資料にもなる。
橘ナナミ
創作の設定資料にも使えると聞いて、小説を書いている友達の顔が浮かびました。
佐藤メバル
そうそう、イラストや小説、漫画の設定、CGや模型作成にも役立つ永久保存版のつくりなんだ。基礎知識のパートには、椅子とテーブルは用途で選ぶ、ソファをコーディネートの主役にする、収納家具は動作寸法で決まる、ウィンドウトリートメントは素材と形で選ぶ、照明は部屋別に計画を変える、なんていう実務の勘所が並ぶ。
頭から読むより、気になるスタイルのページを開く使い方が合っているよ。
ナチュラルヴィンテージで作る センスのいらないインテリア プロが教えるセオリー&アイデア
Re:CENO(リセノ) 著|翔泳社
¥1,980(税込)
京都発のインテリアブランドRe:CENOが、どんな部屋でも活用できる25のセオリーを豊富な写真とともに整理した一冊。壁は白、床はウッドカラー、ラグは必ず敷く、必要な明るさは1畳あたりの数値で考える、多灯照明で奥行きを出す、色味は電球色で揃える、収納は見せる2隠す8、テーブルと椅子の差尺は決まった範囲に、と数字と順番で示してくれるから感覚に頼らずに済む。白とナチュラルをベースに味わいのあるアクセントを足す流れで、賃貸でもワンルームでも使える。
こんな人におすすめ
センスに自信がなく、何から手をつければいいかわからない人。賃貸でもワンルームでも戸建てでも、落ち着く部屋をつくりたい人。気になったセオリーを動画で深掘りしたい人にも向く。
良い点
- セオリーが数字と順番で示される
- 実例写真と動画QRつき
- 賃貸でも応用できる
気になる点
- テイストが絞られている
- 掲載アイテムは入手難も
- 上級者には基本寄り
出版社
翔泳社
発売日
2023年02月24日
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「センスのいらないインテリア」って、本当にセンスがなくても大丈夫なんですか。私、まさにそれで困ってます。
佐藤メバル
その言葉は宣伝文句じゃなくて、本の作りそのものなんだ。京都発のインテリアブランドRe:CENOが、どんな部屋でも使える25のセオリーを写真つきで整理している。
壁は白、床はウッドカラー、ラグは必ず敷く、必要な明るさは1畳あたりの数値で考える、多灯照明で奥行きを出す、収納は見せる2隠す8。
数字と順番で示してくれるから、感覚に頼らなくていい。
橘ナナミ
数字で書いてあるの、助かります。理屈が苦手なので、判断の基準があると動けそうです。
佐藤メバル
しかもテーブルと椅子の差尺、ベッドはイメージよりひとつ大きいサイズを選ぶ、といった家具選びのセオリーまで入っている。
目指すのはナチュラルヴィンテージで、白とナチュラルをベースに味わいのあるアクセントを足していく流れ。
アクセント次第で北欧にもヴィンテージにも寄せられる。気になったセオリーはQRコードから動画でも深掘りできるから、本と映像を行き来しながら自分の部屋に落とし込めるよ。
行正り香のインテリア 心地よく暮らすためのルールとアイデア
行正り香 著|講談社
¥1,760(税込)
料理研究家の行正り香による初のインテリアブック。おうちとスタジオを初公開し、家全体のリフォームからコーナーづくり、家具の選び方、ライティングのコツまで、行正流のルールとアイデアを紹介する。スタイルを決める、大きな面積から考える、間取りを見直す、何を照らしてどこに陰をつくるか、窓を額縁として使う、キッチンやバスもひとつの部屋として考える、そして絵画やグリーン、花の飾り方へ。暮らしの順番で章が並ぶのが心地よい。
こんな人におすすめ
家全体の雰囲気を整えたい人、リフォームや模様替えを考えている人、北欧の実例を写真で見たい人。窓や照明を部屋の一部として考えたい人にも向いている。
良い点
- 自宅とスタジオの実例が豊富
- 照明と窓の章が実践的
- デンマークの実例も収録
気になる点
- 刊行から年数が経っている
- リフォーム前提の話も多い
- 体系的な教科書ではない
出版社
講談社
発売日
2013年03月15日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
料理研究家の方が書いたインテリア本なんですね。お料理の本とは違う視点なんでしょうか。
佐藤メバル
そこが面白いところで、これは行正り香の初めてのインテリアの本なんだ。おうちとスタジオを初公開していて、家全体のリフォームからコーナーづくり、家具の選び方、ライティングのコツまで、暮らしを楽しくするヒントが並ぶ。
スタイルを決める、大きな面積から考える、間取りを見直す、何を照らしてどこに陰をつくるか、窓を額縁として考える、キッチンやバスもひとつの部屋として考える、そして絵画やグリーン、花の飾り方。
順番が暮らしの順番になっているのが気持ちいい。
橘ナナミ
窓を「額縁」として見る、という言い方が印象的です。カーテンを買うだけでは足りないんですね。
佐藤メバル
そう、光の入り方を部屋の一部として扱っている。それに、インテリア友達だという姉妹のお部屋や、一緒に旅したデンマークの友人たちの実例も載っていて、北欧の写真がふんだんに見られる。
実践的な章立てと、人と人とのつながりが重なっている一冊だね。リフォーム前提の大きな話も含むから、賃貸のワンルームなら一部の章だけでも十分参考になるよ。
&Premium特別編集 住まいと心を、整える。
マガジンハウス
¥1,940(税込)
暮らしの実例をテーマ別に丁寧に集めた一冊。狭くても自分らしく整える部屋、狭くて居心地のいい部屋、とにかく「しまう家」のアイデアと工夫、古くても気持ちよく整える家、古い家を自分らしく楽しむ、という並びで、住まいの条件が違っても拾えるものが多い。巻末には伊藤まさこの「始末のいい暮らし」の心得帖も収録。理論ではなく、整っている部屋の写真から自分のやり方を写し取る読み方になる。
こんな人におすすめ
狭い部屋や古い家に住んでいて暮らしを整えたい人、物をしまう仕組みを具体的に知りたい人、写真を見ながら自分の暮らしを編集したい人に向く。
良い点
- 狭い部屋と古い家の実例が豊富
- 「しまう」工夫が具体的
- 読み物としても楽しい
気になる点
- 体系的な理論はない
- 写真集寄りの構成
- 住まいの条件差は大きい
出版社
マガジンハウス
発売日
2026年10月08日
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「住まいと心を、整える。」って、片付け本とは違うんですよね。
佐藤メバル
そう、これは&Premiumの特別編集で、暮らしの実例をテーマ別に集めた一冊なんだ。狭くても自分らしく整える部屋、狭くて居心地のいい部屋、とにかく「しまう家」のアイデアと工夫、古くても気持ちよく整える家、古い家を自分らしく楽しむ、という並びで、暮らし方の名前がついた実例が何軒も載っている。
間取りや条件が違っても「この人のやり方ならできるかも」と拾えるものがあるのがいいところだね。
橘ナナミ
賃貸で狭い部屋に住んでいるので、「しまう家」の話は刺さります。物が多いので。
佐藤メバル
そこは特に具体的で、物を隠すだけでなく、しまう仕組みそのものを家の一部として考えている。巻末には伊藤まさこの「始末のいい暮らし」の心得帖もあって、道具の扱い方や手入れの話が静かに効いてくる。
理論書ではないから、リアルに整っている部屋の写真を見ながら、自分の暮らしを写し取る読み方になるね。
実践につながる インテリアデザインの基本
橋口新一郎 著|学芸出版社
¥3,080(税込)
計画やエレメントからパースの基本まで、豊富な図版でインテリアデザインの幅広い内容を押さえた教科書。実践例から発想と手法を見る章、業務、人間工学、住空間と公共空間の計画、室内環境と設備、バリアフリーとユニバーサルデザイン、色彩理論、内装・造作・開口部、家具やファブリックス、材料、そして世界編と日本編のインテリアの歴史まで収録する。各所に実務目線のコメントと作品例が挟まれ、資格試験の基礎学習にも向く。
こんな人におすすめ
インテリアを体系的に学びたい学生や初学者、インテリアコーディネーターなどの資格の基礎を固めたい人。デザインの歴史や理論の裏づけまで押さえたい人にちょうどいい。
良い点
- 章立てが体系的で網羅的
- 世界と日本の歴史まで収録
- 資格の基礎学習にも向く
気になる点
- 読み通すには気合が要る
- 価格帯はやや高め
- 趣味の部屋づくり向きではない
出版社
学芸出版社
発売日
2018年04月15日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
学芸出版社の教科書だそうですが、さっきの入門書とはどう違うんですか。
佐藤メバル
いいところに目をつけたね。さっきの本が「仕事の全体像と押さえどころを図解する」ものだとすると、こちらは計画やエレメント、色彩理論、パースまでを教科書として積み上げていく本なんだ。
実践例から発想と手法を見る章、業務、人間工学と尺度、住空間と公共空間の計画、室内環境と設備、バリアフリーとユニバーサルデザイン、色彩理論、内装・造作・開口部、照明器具やファブリックス、材料、そして世界編と日本編のインテリアの歴史まで入っている。
橘ナナミ
歴史まで入っているんですか。デザインの本なのに、そこは意外でした。
佐藤メバル
そこが教科書の厚みで、様式を知っていると、今の部屋のディテールがどの流れの上にあるのか見えてくる。各所に実務目線の「ひとことコメント」や関連する作品例が挟まれ、初学者が興味を持ちやすい構成になっているのも親切だね。
インテリアコーディネーターなどの資格試験の基礎学習にも向いている。読み通すには気合がいるけれど、辞書みたいに手元に置く価値はあるよ。
暮らしの空間デザイン手帖 改訂版
森清敏 著|エクスナレッジ
¥2,420(税込)
町並みに対する建ち方から細部まで、論理的な思考に基づいて考え抜かれた住宅を、図版と写真で解き明かす一冊。敷地の「ソト」に価値がある、土地に耳を澄ませば、家は「街との間」が大事、ネコもつく「居場所」、影をいざなう「アカリ」、間取り、間、細部、と章が続く。改訂版では内容の多くが更新され、コロナ禍以降の住まい方の変化にも多くのページを割いている点が旧版との大きな違い。
こんな人におすすめ
家づくりを考えている人、建築設計を志す初学者、ベテラン設計者。住まいを「どう考えるか」という設計の思考に触れたい人、街と家の関係を考えたい人に向く。
良い点
- 設計の思考が論理的に語られる
- 図版と写真が豊富
- 改訂で現代の住まいに対応
気になる点
- 専門的で難度は高め
- 自分で実践する実用書ではない
- 実例紹介が中心の構成
出版社
エクスナレッジ
発売日
2021年12月22日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「暮らしの空間デザイン手帖」って、手帖という響きからすると読みやすい本なんでしょうか。
佐藤メバル
名前はやわらかいけど、中身は住宅設計の思考をがっつり扱っている本なんだ。町並みに対してどう建つかから細部まで、論理的な思考に基づいて考え抜かれた住宅を、図版と写真で解き明かしている。
序章の「イマ」の「ニッポン」に建てるということに始まって、敷地の「ソト」に価値がある、土地に耳を澄ませば、家は「街との間」が大事、ネコもつく「居場所」、コンセプトで魅せる「カタチ」と「素材」、影をいざなう「アカリ」、間取り、間、細部と続く。
橘ナナミ
「ネコもつく居場所」という章名が気になります。猫の話なんですか。
佐藤メバル
そう、暮らしの中の小さな居場所をどうつくるかという話で、そこがこの本の体温なんだ。改訂版では内容の多くが更新され、コロナ禍以降の住まい方の変化にも多くのページを割いている。
家づくりを考えている人から、建築設計を志す初学者、ベテラン設計者まで幅広く想定しているけれど、自分で手を動かす実用書というより、住まいを考えるための頭の使い方を教えてくれる一冊だよ。
家具・インテリア・建築のデザイン基礎
鈴木敏彦 著|彰国社
¥2,970(税込)
アルネ・ヤコブセンのトータルデザインを題材に、図法を基礎から学ぶ入門書。家具・プロダクトの図法をアントチェアとウォータージャグで、インテリアの図法をSASロイヤルホテルのROOM606で、建築の図法を「未来の家」で学ぶ構成で、同じ人物の仕事を串刺しにしながら平面図や展開図の描き方に触れられる。模型をつくる課題もあり、家具から空間まで縮尺の感覚が自然に育つ。
こんな人におすすめ
製図や図法を基礎から学びたい学生、家具と建築をつなげて考えたい人、アルネ・ヤコブセンのデザインに関心がある人。手を動かしながら学びたい人に合う。
良い点
- 家具から建築まで串刺しで学べる
- 図法を実践的に練習できる
- 題材のデザインが魅力的
気になる点
- ヤコブセンへの関心が前提
- 装飾や色の話は少ない
- 製図入門の性格が強い
出版社
彰国社
発売日
2012年05月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
表紙に家具の写真が。これも教科書なんですか。
佐藤メバル
教科書だけど、少し変わっている。アルネ・ヤコブセンのトータルデザインを題材に、図法を基礎から学ぶ本なんだ。
家具やプロダクトの図法をアントチェアとウォータージャグで、インテリアの図法をSASロイヤルホテルのROOM606で、建築の図法を「未来の家」で、と題材を串刺しにしながら平面図や展開図の描き方を身につけていく。
家具から空間までが同じ人物の仕事でつながっているから、縮尺の感覚が自然に育つ。
橘ナナミ
ヤコブセンって椅子の人という印象でした。ホテルの部屋までデザインしているんですね。
佐藤メバル
そこが「トータルデザイン」と呼ばれる所以で、その思想の説明から入るのがこの本の丁寧さなんだ。模型をつくる課題もあって、手を動かしながら形の捉え方を学べる。
製図の入門としても、ヤコブセンの仕事を知る読み物としても使える。ただ、装飾や色の話はほとんど出てこないから、部屋をおしゃれにしたい人が最初に手に取る本ではないかな。
やさしいインテリアコーディネート
宮後浩 著|学芸出版社
¥2,860(税込)
インテリアコーディネートを志す人がまず手にしてほしいテキスト。住宅とは何か、インテリアとは何かから始まり、イメージスケールと色彩の法則、空間要素と物的要素、仕事の流れ、建築材料と仕上げ材、ウィンドウトリートメント、床の質感、家具の歴史と基本サイズ、キッチン設備、照明、そしてリビング・ダイニング・ベッドルーム・子供部屋・書斎のレイアウトのコツ、プレゼンテクニックまで。おさえどころを絞った平易な解説が持ち味。
こんな人におすすめ
インテリアコーディネートを学び始めた人、色彩やレイアウトの基本を一冊で押さえたい人、仕事の流れとプレゼンの型を知りたい人。独学の入口としても使える。
良い点
- 色彩からプレゼンまで一冊で
- 平易な解説で読みやすい
- 部屋別レイアウトの型が載る
気になる点
- 刊行から年数が経っている
- 写真より図解が中心
- 最新トレンドは載らない
出版社
学芸出版社
発売日
2008年07月20日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「やさしい」とついているので、初心者向けですよね。資格の勉強にも使えますか。
佐藤メバル
そう、インテリアコーディネートを志す人がまず手にしてほしいテキストとして書かれている。著者の宮後浩が、業界で積み重ねた知識と技術、大学や各種学校での講義経験を踏まえて、内容をできるだけ絞り込んでいるのが特徴だね。
住宅とは何か、インテリアとは何かから始まって、イメージスケールや色彩の法則、空間要素と物的要素、仕事の流れ、仕上げ材、ウィンドウトリートメント、家具の基本サイズ、キッチン設備、照明、そして部屋別のレイアウトのコツ、最後にプレゼンテクニックと続く。
橘ナナミ
色彩からプレゼンまで一冊に入っているのは、初学者にはありがたいです。
佐藤メバル
基礎学習の足がかりにはなるけれど、図解や文章が中心で写真は多くないから、見た目で覚えたい人には物足りないかもしれない。
発行から年数が経っていて、最新のトレンドは載っていない。でも、色の選び方や家具の寸法、レイアウトの型といった揺るがない部分を、平易な言葉で押さえられるのは大きいよ。
完全図解インテリアコーディネートテキスト
尾上孝一 著|井上書院
¥2,970(税込)
インテリアをコーディネートするための基本を、図解本位でまとめた初学者向けのテキスト。インテリアと建築の歴史、計画、家具と人間工学、デザイン要素、建築構造、構成、建築材料、環境工学、関連設備、関連法規、表現技法、と項目が並ぶ。演習の授業で学ぶ人や、コーディネーターの業務とは何かを知りたい人が、学習の手掛かりにできるように作られている。刊行は古いが、考え方の骨格は今も参考になる。
こんな人におすすめ
インテリアを学び始めたばかりの人、授業や演習の副読本がほしい人、コーディネーターの仕事の全体像を知りたい人。骨格から理解したい人に向く。
良い点
- 図解本位で全体像をつかめる
- 項目が幅広く網羅されている
- 初学者の手掛かりになる
気になる点
- 情報が古い
- 現代の実務には物足りない
- 写真や作例は少なめ
出版社
井上書院
発売日
1998年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
かなり前の本と聞いて、さすがに古すぎませんか。今読む意味はあるんでしょうか。
佐藤メバル
古さはある。ただ、これは「これからインテリアを学ぼうとする初学者」に向けて、コーディネートの基本を図解本位でまとめた本で、項目の立て方が今でも参考になるんだ。
インテリアと建築の歴史、計画、家具と人間工学、デザイン要素、建築構造、構成、建築材料、環境工学、関連設備、関連法規、表現技法と並ぶ。
演習の授業で使う人や、コーディネーターの業務とは何かを知りたい人が、学習の手掛かりにすることを想定している。
橘ナナミ
図解本位というのは、文章が少ないということですか。
佐藤メバル
そう、絵で説明してくれるから、寸法や構造の考え方が頭に入りやすい。今の本と並べると写真の質や作例は見劣りするけれど、人間工学の数字や法規の考え方は今も生きている。
最新の一冊とセットにして、骨格のほうをこちらで確かめるという使い方がいいと思うよ。
住まいとインテリア
インテリア産業協会 著|インテリア産業協会
¥3,080(税込)
インテリア産業協会が手がけたテキストで、「暮らしとインテリア」に続く位置づけ。インテリアの技術の基礎を学ぶことを重視し、技法と、その技法によって初めて可能になるデザインを同時に、実際的に学ぶことを目的にしている。暮らしからインテリアへ、住居のプラン、住宅のコーディネート、部屋別のコーディネート、そして表現技法と章が進み、プレゼンテーションボードの制作法まで踏み込む。
こんな人におすすめ
インテリアの技術を基礎から身につけたい人、教室や講義で学んでいる人、協会の標準的な考え方を押さえたい実務者。講義の副読本として手元に置きたい人に。
良い点
- 技法とデザインを同時に学べる
- 部屋別の構成で実践的
- 協会発行で考え方が標準的
気になる点
- 刊行が古い
- 独学だとやや硬い
- 図版中心で写真は少ない
出版社
インテリア産業協会
発売日
2001年03月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
出版社が一般の書店ではなく協会なんですね。どういう位置づけの本なんでしょう。
佐藤メバル
インテリア産業協会が出している本で、「暮らしとインテリア」に続く位置づけなんだ。テーマはインテリアの技術の基礎。
技法と、その技法によって初めて可能になるデザインを、同時に実際的に学ぶことを目的にしている。暮らしからインテリアへ、住居のプランとインテリア、住宅のインテリア・コーディネート、部屋別のコーディネート、そして表現技法、という流れだね。
橘ナナミ
「技法がないとデザインは成り立たない」という考え方、なんだか納得できます。
佐藤メバル
そう、思いつきを形にする技術がないと絵に描いた餅で終わるからね。協会が出しているだけあって、業界の標準的な考え方を押さえにいっている。
プレゼンテーションボードの制作法まで入っているのは実務的だよ。独学だと少し硬いので、教室に通っている人や仕事で使う人が、講義の副読本として使うと力を発揮する一冊だね。
収納と空間構成
インテリア産業協会 著|井上書院
¥2,200(税込)
収納は住空間の主役ではなく脇役であり、雰囲気よりも合理性や機能性が優先され、そのうえでインテリア空間との調和が成り立つ。この立場を貫いた一冊で、実際の現場経験をもとにした収納の基礎知識と技術を中心に、実例も多く掲載し、実際の仕事に役立つ構成にしている。見せる収納のアイデア集ではなく、動作から収納を決めるという原理を確かめられるのが、今読んでも価値のある点。
こんな人におすすめ
収納計画を原理から考えたい人、インテリアコーディネーターを目指す人、実務で収納を扱う人。見た目より合理性から収納を組み立てたい人に向く。
良い点
- 収納を機能から考えられる
- 現場経験ベースの実例
- 実務に役立つ構成
気になる点
- 刊行が古い
- 写真は多くない
- 一般向けの読み物ではない
出版社
井上書院
発売日
1999年07月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
収納だけの本ですか。正直、地味そうだなと思ってしまいました。
佐藤メバル
地味だけど、私はこういう本を推すんだ。冒頭の考え方がはっきりしていて、収納は住空間の主役ではなく脇役であり、雰囲気よりも合理性や機能性が優先される、そのうえでインテリア空間との調和が成り立つ、と書いている。
だから「かわいく見せる」より先に、動作に対してどこに何を置くかを考える。実際の現場経験をもとにした基礎知識と技術が中心で、実例も多く載っている。
橘ナナミ
主役じゃない、という言い方に逆に安心しました。収納って気合が要る感じがしていたので。
佐藤メバル
そう、脇役として合理的に決めれば、見た目は後からついてくる。コーディネーターにはこれを具体化する経験と知識と技術が必要だと、この本は言い切っている。
発行は古いし写真も多くないけれど、収納計画の原理を確かめたいとき、今でも最初に開く一冊になるよ。実際の仕事に役立つ構成になっているのが強みだね。
インテリア/カラーバイブル
ケビン・マクラウド 著|産調出版
¥4,620(税込)
ヘキサロームという6色刷りによって実現した、700色64タイプの室内カラー写真を収めた大判の一冊。純色、年代の色、自然のパレット、シンプルなパレット、複雑なパレット、明るく強烈なパレット、という切り口で色を見せていく。建築家、設計者、学生、工芸家、アーティスト、色のパワーに魅せられたすべての人に向けて作られていて、印刷の質そのものが価値になっている。理論書ではなく、色の引き出しを増やす本。
こんな人におすすめ
配色に迷いがちな人、色そのものを資料として手元に置きたい人、壁と床と家具の関係の中で色を捉えたい人。眺めて選ぶ使い方をしたい人に。
良い点
- 色数と印刷の質が突出
- パレット別の構成が分かりやすい
- 資料としての価値が高い
気になる点
- 価格が高め
- 実践手順は載っていない
- 大きくて置き場に困る
出版社
産調出版
発売日
2005年02月25日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
700色って、すごい数ですね。これは色見本帳みたいな本なんですか。
佐藤メバル
近いかもしれない。ヘキサロームという6色刷りの印刷技法でつくられていて、室内カラーの写真が700色、タイプ別に64種類並ぶ。
純色、年代の色、自然のパレット、シンプルなパレット、複雑なパレット、明るく強烈なパレット、という切り口で見せていく。
建築家、設計者、学生、工芸家、アーティスト、色のパワーに魅せられたすべての人に、と書かれているとおり、読む本というより見る本だね。
橘ナナミ
印刷の質が肝になりそうですね。色が違って見えたら意味がないですから。
佐藤メバル
まさにそこにお金がかかっている本で、だから価格も張る。実際の室内写真で色を見せるから、壁と床と家具の関係の中で色を捉えられるのが強みだよ。
手順や理論を解説する本ではないけれど、色の引き出しを増やすという意味では代わりがきかない。机のそばに置いて、迷ったときに開く使い方が合っているね。
美しい光でつくる暮らしの照明
石井幹子 著|朝日出版社
¥2,420(税込)
世界で活躍してきた照明デザイナー、石井幹子による一冊。家庭のインテリア照明の基本から、和のあかりの見直しまでを扱う。玄関は安らぎと安全を意識する、ソーラー発電で創エネ照明を考える、陰翳礼讃から和のあかりを見つめなおす、木蔭や海辺の暮らしのあかり、焔のあかりを楽しむ、光のデザインの系譜、そして照明器具の使い方とポイント。あかりの質から暮らしを見直す視点が通底している。
こんな人におすすめ
照明器具を選ぶ前に考え方を知りたい人、和のあかりや陰影に関心がある人、光で部屋の印象を変えたい人。照らす以外の照明を楽しみたい人に向く。
良い点
- 照明デザイナーの視点で語られる
- 和のあかりまで扱う幅
- 実例写真が美しい
気になる点
- 器具情報は古い
- 専門的な記述もある
- 配線や工事の話は少ない
出版社
朝日出版社
発売日
2013年01月25日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
照明デザイナーの方が書いた本なんですね。住宅の照明って、思ったより奥が深そうで気になります。
佐藤メバル
石井幹子は世界で活躍してきた照明デザイナーで、この本は家庭のインテリア照明の基本から、和のあかりの見直しまでを扱っている。
玄関は安らぎと安全を意識したあかりにする、ソーラー発電で「創エネ」照明を考える、といった暮らしの章から、陰翳礼讃から和のあかりを見つめなおす章、木蔭と海辺の暮らしのあかり、焔のあかりを楽しむ章、そして光のデザインの系譜、照明器具の使い方と、幅が広い。
橘ナナミ
「焔のあかり」って、ろうそくのことですよね。電気の話だと思っていました。
佐藤メバル
そう、電灯以前のあかりを古灯具で楽しむ話も入っている。照らすためだけの道具ではなく、揺れる光そのものを味わう視点だね。
最後には住宅を美しく彩る照明器具と手法のポイント、おすすめの器具もまとまっているけれど、当時の器具情報だからそこは参考程度に。
あかりの質から暮らしを見直したい人に、静かに効く一冊だよ。
北欧流インテリアがあか抜ける飾り方のルール30
トーソー出版
¥3,520(税込)
北欧の家がなぜ心地よく見えるのかを、30のルールと実例写真でひもとく一冊。ベースを白でまとめる、淡色の木材をメインに取り入れる、自然素材を豊富に取り入れる、グレイッシュカラーで優しくまとめる、ビビッドカラーを少量効かせる、窓まわりを彩る、高低差をつけて飾る、グループで飾る、そして照明は照らす以外に飾るものと心得る、あかりを重ねる、ペンダントライトを低めに吊るす、と飾る技術に絞って並ぶ。
こんな人におすすめ
何をどこに置けばいいか迷う人、模様替えのたびに飾り方で悩む人、北欧の空気を今ある部屋に取り込みたい人。小さな工夫から変えたい人に。
良い点
- 飾り方に絞った構成
- 実例写真が豊富
- 今日から試せるルール
気になる点
- 造作やリノベの話は少ない
- 賃貸では制約がある
- 北欧テイストが前提
出版社
トーソー出版
発売日
2025年10月14日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「飾り方」に絞った本って珍しいですね。模様替えのたびに何を置けばいいか迷うので助かります。
佐藤メバル
まさにその悩みのための本だね。北欧の家がなぜおしゃれで心地よく感じられるのかを、30のルールと実例写真でひもといている。
ベースを白でまとめる、淡色の木材をメインに取り入れる、シンプルなデザインをゆったり配置する、自然素材を豊富に取り入れる、グレイッシュカラーで優しくまとめる、ビビッドカラーを少量効かせる、黒で引き締める、と色の設計から入る。
その後、窓まわり、飾るための棚、高低差、グループで飾る、と具体的なテクニックが続く。
橘ナナミ
照明のルールが多いのも意外でした。照明は飾るものだと思っていなかったので。
佐藤メバル
そこが面白いところで、照明は「照らす」以外に「飾る」ものと心得る、あかりをいくつも重ねる、ペンダントライトを低めに吊るす、椅子と照明でヒュッゲスペースをつくる、キャンドルをまとめて飾る、と続く。
暮らしを大切にするという北欧の考え方に、飾り方という入口から触れられる構成だね。造作やリノベーションの話は少ないから、今ある部屋を変えたい人に向いているよ。
照明と家具からはじめる 北欧インテリア
行正り香 著|講談社
¥1,980(税込)
照明と家具に焦点を当てた北欧インテリアの本。天井照明はいらないのか、暮らしにぬくもりを生む照明術とは何か、という問いから始まり、自分価値で北欧家具を選ぶ、日本の家になじむジャパンディ、ウェグナーやケアホルム、レ・クリントといった名作家具と名作照明を知る、ヒュッゲするという時間の使い方、家具を消耗品にしないショップの回り方まで。「仕事の前に暮らしが大事」という北欧の暮らし観が芯にある。
こんな人におすすめ
照明と家具から部屋を整えたい人、北欧の暮らし方に関心がある人、名作家具や名作照明の背景を知りたい人。暮らしの優先順位を見直したい人に。
良い点
- 照明と家具に焦点が絞られている
- 名作家具の知識が得られる
- 暮らし方の視点がある
気になる点
- 名作家具は価格帯が高い
- 実例中心の構成
- 網羅的なカタログではない
出版社
講談社
発売日
2026年04月15日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
また行正り香さんの本ですね。さっき紹介した一冊とは、どう住み分けるんでしょう。
佐藤メバル
さっきの一冊が暮らし全体を扱っていたのに対して、こちらは照明と家具にぐっと寄せている。天井照明はいらないのか、暮らしにぬくもりを生む照明術とは何か、という問いから始まって、「自分価値」で北欧家具を選ぶ、日本の家になじむジャパンディ、ウェグナーやケアホルム、レ・クリントといった名作家具と名作照明を知る、ヒュッゲするという時間の使い方、家具を消耗品にしないためのショップの回り方、という具合だね。
橘ナナミ
「仕事の前に暮らしが大事」という言葉が刺さります。つい後回しにしてしまうので。
佐藤メバル
その一文がこの本の芯で、北欧の国の幸福度が高い理由とインテリアが素敵な理由は同じだと著者は見ている。
元デンマーク親善大使を務めた人が書いているから、名作家具の話にも暮らしの実感が伴っている。名作家具は価格帯が高いから全部は無理でも、照明の重ね方や選び方の考え方は今日から使える。
実例を眺めながら、自分の暮らしの優先順位を並べ替えたくなる一冊だよ。
日本の住まいで楽しむ 北欧インテリアのベーシック
森百合子 著|パイ インターナショナル
¥1,870(税込)
長年北欧の家を訪ねてきた著者が、日本の家と北欧インテリアの相性が良い理由をひもときながら、リノベーションを重ねた自邸での実践を紹介する。5つのベーシックとして、住まいのベースは白、灯りはいくつも重ねる、素材とモチーフは自然から、色と積極的に付き合う、自分らしさを大切にする、を掲げ、ルールではなくアレンジできる基礎として捉えるのが特色。北欧の食器やテキスタイルのコラムも挟まる。
こんな人におすすめ
日本の住まいで北欧の雰囲気を楽しみたい人、リノベーションを考えている人、色や素材の取り入れ方を具体的に知りたい人。自邸の実践例を参考にしたい人に。
良い点
- 日本の住まいに即した内容
- 自邸リノベの実践例
- 5つのベーシックが明快
気になる点
- リノベ前提の章もある
- 好みがはっきりしている
- 上級者には基本寄り
出版社
パイ インターナショナル
発売日
2021年03月11日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
日本の家で北欧って、やっぱり無理があるんでしょうか。天井の高さも窓の大きさも違いますし。
佐藤メバル
そこに正面から答えている本だね。著者の森百合子は長年北欧の家を訪ねてきて、日本の家と北欧インテリアの相性が良い理由をひもときながら、リノベーションを重ねた自邸での実践を紹介している。
5つのベーシックとして、住まいのベースは白、灯りはいくつも重ねる、素材とモチーフは自然から、色と積極的に付き合う、自分らしさを大切にする、という柱を立てている。
ルールではなく、知っておくとアレンジできる基礎だという捉え方がいい。
橘ナナミ
「普通に素敵」という言い方、いいですね。奇抜じゃなくていいんだ、と思えました。
佐藤メバル
そう、探していた理想の「普通」が北欧にあった、というのがこの本の出発点なんだ。白いベースのつくり方、灯りの選び方、自然の取り入れ方、色との付き合い方、自分たちらしさの表し方と、わが家に落とす章が続いて、最後はリノベーションの物語と部屋別の紹介になる。
著者コレクションの北欧の食器やテキスタイル、映画や書籍のコラムも挟まっていて、読み物としても楽しいよ。
北欧ストックホルムのアパルトマン
ジュウ・ドゥ・ポゥム 著|ジュウ・ドゥ・ポゥム
¥1,980(税込)
スウェーデンのアーティスト27人の、おだやかでぬくもりのある暮らしを訪ねた一冊。リビングルーム、キッチン、アトリエ、ベッドルームと部屋を巡りながら、マネしてみたい美しい色合わせやデコレーションの工夫を写真で見せていく。作り手の部屋ならではの色の使い方に触れられるのが持ち味で、日本の間取りにそのまま当てはめるのは難しいが、色と物の置き方の感覚を持ち帰れる。
こんな人におすすめ
写真を見ながら配色の感覚を養いたい人、北欧の暮らしに憧れる人、アーティストの部屋に興味がある人。眺めて引き出しを増やしたい人に向く。
良い点
- 27人分の実例を収録
- 色合わせの参考になる
- 写真を見るだけでも楽しい
気になる点
- 刊行から年数が経つ
- 日本の間取りとは条件が違う
- 解説は多くない
出版社
ジュウ・ドゥ・ポゥム
発売日
2006年10月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
ストックホルムのアパルトマンって、これは写真集として見る本ですか。
佐藤メバル
写真集に近いけれど、暮らしの資料でもある。スウェーデンのアーティスト27人の部屋を訪ねて、リビングルーム、キッチン、アトリエ、ベッドルームを収めている。
アーティストの家だからか、色合わせやデコレーションの工夫がはっきりしていて、マネしてみたいと思わせる部屋が多い。
おだやかでぬくもりのある、心地いい暮らし、という言葉がぴったりの一冊だね。
橘ナナミ
日本の間取りにそのまま当てはめるのは、さすがに難しそうですけど。
佐藤メバル
その通りで、間取りも窓の大きさも違うから、そのまま再現するのは難しい。ただ、色の組み合わせや物の置き方の感覚は持ち帰れる。
解説は多くないから、読み込むというより、眺めて自分の部屋の引き出しに入れておく使い方だね。刊行から年数が経っているので、古さも含めて味わう本だと思うよ。
マリメッコのデザイナーの暮らし
ジュウ・ドゥ・ポゥム 著|ジュウ・ドゥ・ポゥム
¥1,870(税込)
北欧フィンランドを代表するブランド、マリメッコで活躍するデザイナーたちの住まいやアトリエを訪ねた一冊。ファッションにインテリア、暮らしの中で愛されるマリメッコ、という視点から、創作の空間で見つけたデザインのかけらと楽しいコーディネートを紹介する。作り手が家でどう柄と色を使うかが見どころで、仕事場の物の置き方にも暮らしの知恵がにじむ。
こんな人におすすめ
マリメッコや北欧の柄が好きな人、柄と色の使い方を部屋に取り入れたい人、デザイナーの暮らしをのぞいてみたい人。アトリエの写真も見たい人に。
良い点
- デザイナーの生活感が見える
- 柄と色の使い方が参考になる
- アトリエ写真も収録
気になる点
- ファンブック寄りの内容
- 実践ノウハウは少ない
- 刊行から年数が経つ
出版社
ジュウ・ドゥ・ポゥム
発売日
2013年10月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
マリメッコの本ですか。柄が好きなので気になります。
佐藤メバル
これはブランドの紹介というより、マリメッコで活躍するデザイナーたちの住まいとアトリエを訪ねた本なんだ。
ファッションにインテリア、暮らしの中で愛されるマリメッコ、という視点で、デザイナーたちの創作の空間から、きらりと光るデザインのかけらと楽しいコーディネートを拾っている。
フィンランドを代表するブランドの作り手が、家でどう柄と色を使っているかが見どころだね。
橘ナナミ
仕事場の写真も載っているのが面白いです。部屋の参考にするならリビングだけじゃないんですね。
佐藤メバル
そう、アトリエの物の置き方や道具の扱いには、暮らしの知恵がにじむ。実践ノウハウを解説する本ではないから、ファンブックとして楽しむ面が強い。
それでも、柄を恐れずに使う感覚を借りたい人には効く。刊行から時間が経っているぶん、今読むと逆に新鮮に見える部分もあると思うよ。
「ひよりごと」のシンプル&ホワイトインテリア
ひより 著|マイナビ出版
¥1,562(税込)
人気インテリアブログを徹底解剖し、美しいインテリアを楽しむための収納、ハウスキーピング、モノ選びのヒントとして整理した一冊。シンプル&ホワイトインテリアを生む5つのルール、リビングやダイニングの徹底解剖、ガラスドームや洋書といった映えるディスプレイ、ピカピカをキープする掃除のアイデア、モノ選びのルールとお気に入りまで。白を保つ仕組みまで書かれているのが誠実。
こんな人におすすめ
ホワイト系の部屋に憧れる人、収納と掃除のルールを同時に整えたい人、ブログで問い合わせの多い商品を知りたい人。真似しやすい実例を探す人に。
良い点
- 収納と掃除まで網羅
- ディスプレイの実例が具体的
- ブログ読者には嬉しい情報量
気になる点
- ホワイト系に限定される
- 刊行から年数が経つ
- 掲載商品は入手難も
出版社
マイナビ出版
発売日
2014年07月18日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
ブログ発の本なんですね。ブログと本で、何が変わるんでしょう。
佐藤メバル
ブログを徹底解剖して、美しいインテリアを楽しむための収納、ハウスキーピング、モノ選びのヒントとして整理し直した一冊なんだ。
シンプル&ホワイトインテリアを生む5つのルール、リビングやダイニングの徹底解剖、ガラスドームや洋書といった映えるディスプレイ、ピカピカをキープする掃除のアイデア、モノ選びのルールとお気に入り、と章が分かれている。
橘ナナミ
掃除の章があるのが意外でした。インテリアの本なのに、と思って。
佐藤メバル
そこがこの本の誠実さで、白を基調にすると汚れが目立つから、保ち方がセットで要るんだね。ブログで問い合わせの多かった商品情報も載っているけれど、掲載商品は今では手に入りにくいものもある。
考え方と手順を受け取るつもりで読むといい。ホワイト系が好きな人には一貫した世界観があって心地いいよ。
ただ、好みがはっきりしているぶん、色を楽しみたい人には物足りないかもしれない。
大人のシンプルシックインテリア 29のセオリー
トーソー出版 著|トーソー出版
¥3,850(税込)
定番のレイアウトやベーシックな色使いを押さえた人が、その先の上質な空間へ進むための29のセオリーをまとめた一冊。色数は4色までに抑えて奥行きを出す、彩度を落とした色で落ち着きを演出、素材や質感をミックスする、装飾性を抑えた形を選ぶ、壁の余白を生かす、照明のデザインにこだわる、と具体策が並ぶ。後半はリビングダイニング、キッチン、ベッドルーム、サニタリー、エントランスの場所別の実践編。
こんな人におすすめ
一通りの家具は揃えたが物足りなさを感じている人、生活感や安っぽさを何とかしたい人、基本を学び終えて次の段階に進みたい人。大人の空間を目指す人に。
良い点
- 29のセオリーが具体的
- 場所別の実践編が充実
- 巻頭の実例写真が参考になる
気になる点
- 価格はやや高め
- 家具が揃った人向け
- 北欧系とは方向が違う
出版社
トーソー出版
発売日
2026年10月21日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「一通りの家具は揃えたけれど、なんだか物足りない」——これ、まさに今の私です。
佐藤メバル
その悩みから始まる本だね。定番のレイアウトやベーシックな色使いといった基本は押さえた人が、その先の自分らしい上質な空間へどう進むかを、29のセオリーで示している。
色数は4色までに抑えて奥行きを出す、彩度を落とした色で落ち着きを演出、素材や質感をミックスする、柄は織り柄や低コントラストの幾何学柄を選ぶ、装飾性を抑えた形、直線で端正に、曲線で緊張を和らげる、壁の余白を生かす、といった具合だね。
橘ナナミ
「3色ではなく4色」という言い方が気になります。3色でまとめればいいと思っていました。
佐藤メバル
そこがこの本の面白さで、3色だと単調になりやすいから、4色目で奥行きを出すという考え方なんだ。後半はリビングダイニング、キッチン、ベッドルーム、サニタリー、エントランスと場所別の実践編で、ソファは重心を下げる、ダイニングチェアは違うものを混ぜる、キッチンを家具として捉える、洗面台に非日用品を飾る、などが並ぶ。
巻頭では洗練された住まいの実例を取材していて写真も美しい。家具がある程度揃った人が次の一手を探すのに向いているよ。
シンプル&ラグジュアリーに暮らす
木村里紗子 著|ダイヤモンド社
¥1,571(税込)
個性とこだわりを求めて訪れる400人以上の指名客を持つという、インテリアショップの販売員が教える、美しい部屋と暮らしのルール。安らぎと心地よい眠りをくれる、帰りたくなる部屋をテーマに、選び方と整え方を綴る。売る側の目線で、何が選ばれ、何が長く使われるかを見てきた人の言葉だけに、選び方の基準が生々しい。理論を積み上げる本ではなく、判断の軸をもらう本。
こんな人におすすめ
インテリアショップで何を選べばいいか迷う人、接客のプロの判断基準を知りたい人、暮らしを整える軸がほしい人。選び方の実感を求める人に向く。
良い点
- 現場を見てきた人の言葉
- 暮らしのルールが中心
- 読み物として軽い
気になる点
- 刊行から年数が経つ
- 写真中心の構成
- 体系的ではない
出版社
ダイヤモンド社
発売日
2006年06月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「カリスマ販売員」という言葉に惹かれました。接客のプロの話、聞いてみたいです。
佐藤メバル
木村里紗子はインテリアショップで、個性とこだわりを求めて訪れる400人以上の指名客を持つ販売員だった人なんだ。
この本は、美しい部屋と暮らしのルールを、安らぎと心地よい眠り、帰りたくなる部屋という切り口でまとめている。
売る側の目線で「何が選ばれて、何が長く使われるか」を見てきた人の言葉だから、流行の写真集とは重みが違う。
橘ナナミ
現場でお客さんを見てきた人の話は、やっぱり説得力がありそうです。
佐藤メバル
そう、誰が何を迷って決めていくかを見ているから、選び方の基準が生々しい。ただ、体系的に理論を積み上げる本ではないし、写真中心の構成で、刊行から年数も経っている。
今の商品知識を求めるなら別の本がいい。それでも、暮らしを整えるときの判断の軸として読むと、静かに残るものがあるよ。
これだったんだ! グリーンインテリアのコツ 初めてでも失敗なしにセンスよく見える方法
北代京子 著|講談社
¥1,430(税込)
都会暮らしで庭はないけれど鉢植えを置きたい人、ガーデニングではなくインテリアとして植物を取り入れたい人、もらった鉢をいつも枯らしてしまう人に向けた実用書。とにかく面倒くさくないことを主眼に、多肉植物の寄せ植えなら水やりの回数を抑えられるからどんな食器でも鉢がわりになる、菓子の籠とペットボトルの底を組み合わせて飾る、欠けた器をよみがえらせるといった工夫が並ぶ。
こんな人におすすめ
植物をいつも枯らしてしまう人、部屋やベランダで手間をかけずに緑を楽しみたい人、器や籠を鉢がわりに使いたい人。飾る視点から植物を始めたい人に。
良い点
- 手間をかけない前提の工夫
- 器や籠の再利用が面白い
- 部屋別のコツが載る
気になる点
- 植物図鑑ではない
- 本格栽培には不足
- 写真はやや昔風
出版社
講談社
発売日
2015年03月13日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
植物は好きなんですけど、もらった鉢をいつも枯らしてしまうんです。そういう人向けの本ですか。
佐藤メバル
まさにそのための本だね。都会暮らしで庭はないけれど部屋やベランダに鉢植えを置きたい人、ガーデニングではなくインテリアとして植物を取り入れたい人、そして買ったりもらったりした鉢をいつも枯らしてしまう人に向けて書かれている。
狙いはとにかく面倒くさくないこと。多肉植物の寄せ植えなら水やりの頻度を抑えられるからどんな食器でも鉢がわりにできる、菓子の入っていた籠とペットボトルの底を組み合わせて飾る、欠けたお気に入りの器に色を揃えた花を植えてよみがえらせる、といった工夫が並ぶ。
橘ナナミ
スーパーの野菜売り場にもヒントがある、というのが意外でした。花屋に行かないとダメかと思っていたので。
佐藤メバル
そこが著者の北代京子の視点で、手に入れる場所を決めつけないのがいい。部屋別のコツ、ベランダや玄関前の小さなスペースでできる寄せ植え、実例、そして基本の世話まで入っている。
植物図鑑として種類を調べる本ではないから、栽培の詳しい知識は別途要るけれど、インテリアとしての植物の使い方に絞った実用書としてはありがたい一冊だよ。
はじめてのインドアグリーン 選び方と楽しみ方
尾崎忠 著|ナツメ社
¥1,540(税込)
インドアグリーンを楽しみたい人に向けて、選び方と育て方をまとめた入門書。グリーンを取り入れた素敵な家やカフェ、ショップの実例、スペース別の飾り方のアイデア、定番の植物から多肉、エアプランツまでの性質と栽培法を、大きさ別・種類別に整理している。インテリアの主役になる大きなグリーン、アクセントになる中くらいのグリーン、省スペースの小さなグリーンと分け、大きさ別索引まで備える。
こんな人におすすめ
初めてグリーンを迎える人、部屋の広さに合う植物を探している人、多肉やエアプランツも試したい人。実例と育て方を同時に知りたい人に。
良い点
- 大きさ別索引が便利
- 実例と栽培法の両方を収録
- 初心者に親切な構成
気になる点
- 掲載される種類は限られる
- ショップ情報は当時のもの
- 上級者には物足りない
出版社
ナツメ社
発売日
2018年09月06日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
さっきのグリーンの本と、これは何が違うんですか。名前だけだと見分けがつかなくて。
佐藤メバル
さっきのほうが「手間をかけずに飾る工夫」に寄っていたのに対して、こちらは選び方と育て方まで含めた入門書なんだ。
グリーンを取り入れた素敵なお宅やカフェ、ショップの実例、スペース別の飾り方のアイデア、定番の植物から多肉、エアプランツまでの性質と栽培法を、大きさ、種類別に多数掲載している。
主役になる大きなグリーン、アクセントになる中くらいのグリーン、省スペースで楽しめる小さなグリーンと分けているのが分かりやすい。
橘ナナミ
大きさ別索引がついているのは、買うときに助かりますね。
佐藤メバル
そう、育てる前に選ぶ段階でつまずく人向けにできている。コンテナガーデン、センスを学びたいショップガイド、元気に育てるために知っておきたい基礎知識と続く。
掲載されている植物は限られるし、ショップ情報は当時のものだから、そこは参考程度に。最初の一鉢を失敗せずに選びたい人には、構成が親切な一冊だよ。
Deco Room with Plants the basics
川本諭 著|ビー・エヌ・エヌ新社
¥2,037(税込)
川本諭が手がけるシリーズの一冊で、コンパクトなアパートメントに移った新しい住まいでのスタイリングを収録。玄関、リビング&ダイニング、ベッドルーム、ワークスペース、キッチン、クローゼット、バルコニー、バスルームと部屋ごとに続き、スタイリングパターン、テーブルコーディネート、知人や友人のスペースの実例、海外の仕事まで収める。グリーンだけ、インテリアだけではないというメッセージが芯。
こんな人におすすめ
植物を軸に部屋のスタイリングを考えたい人、写真から感性の刺激を受けたい人、住まい以外のテーブルや装いにも目を向けたい人。引き算の美を感じたい人に。
良い点
- 写真の質と存在感が高い
- 住まい以外の視点も収録
- 刺激とヒントに富む
気になる点
- 真似するのは難度が高い
- 手順の解説は少ない
- シリーズ既刊があると前提
出版社
ビー・エヌ・エヌ新社
発売日
2017年11月17日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
表紙の写真がきれいです。これはスタイリングの本ですか。
佐藤メバル
川本諭が手がけるシリーズの一冊で、これまでの自宅からコンパクトなアパートメントに移った新しい住まいでのスタイリングが収められている。
玄関、リビング&ダイニング、ベッドルーム、ワークスペース、キッチン、クローゼット、バルコニー、シューズルーム、バスルームと部屋ごとに続いて、リビングやバルコニー、バスルームのスタイリングパターン、テーブルコーディネートのアイデア、知人・友人のスペースのスタイリングも入っている。
橘ナナミ
住まいだけじゃなくて、ファッションやテーブルの話も入っているんですね。
佐藤メバル
そう、グリーンだけ、インテリアだけではなく、いろいろなものごとに目を向ければ生活はもっと楽しいものになる、というメッセージがこのシリーズの核なんだ。
海外の店舗や展示の仕事も掲載されていて、屋上やテラスといった広い空間のスタイリングも見どころ。海外で仕事をする中で改めて気づいた日本的な繊細さと、新たに身につけた引き算の美、つまり「the basics」がテーマになっている。
予算と形式、入手方法の実践ガイド
橘ナナミ
読み放題や中古も含めると、選択肢が多くて迷います。
佐藤メバル
順番で考えるといい。まず紙の1冊目を決める。次に電子か読み放題で補助線を引く。読み放題は対象が入れ替わるから、「今回はこの本が読めた」というラッキーとして使うもので、これから出る本を当てにいくものではない。雑誌やムックは『&Premium特別編集 住まいと心を、整える。』のように実例の数で選ぶと失敗しにくい。
橘ナナミ
絶版や旧版だったらどうしますか?
佐藤メバル
旧版は中古や図書館で手に入ることが多いけれど、新版が出ているなら目次を比べて、自分が知りたい章が増えているかを見る。『暮らしの空間デザイン手帖』は改訂で大部分が見直されているから、新版に価値がある。逆に、定番の考え方を知りたいだけなら旧版でも十分役に立つ。絶版は古書店や図書館、出版社の在庫を当たるしかないけれど、内容が古いぶん、色や照明の常識が今と違う点は差し引いて読んでほしい。
星評価とレビューに振り回されない本選び
橘ナナミ
レビューの星が高い本を買えば間違いないですか?
佐藤メバル
残念ながらそうとは言えない。レビューは発売直後に集まりやすく、評価している人の部屋の条件が自分と同じとは限らない。星の数より、目次を見て自分の条件——賃貸か、ワンルームか、予算はどのくらいか——が出てくるかを確かめるほうが確実だ。あとは図版の種類。写真中心か、図面やCGが多いかで、向いている用途が変わる。著者がデザイナーなのか、設計の実務家なのか、販売の現場にいた人なのかも手がかりになる。
橘ナナミ
なるほど。レビューは「参考」で、判断は目次、ということですね。
読んで終わりにしないための読了後ステップ
橘ナナミ
本を読んでも部屋が変わらない、という話もよく聞きます。
佐藤メバル
典型的な失敗は3つ。読んで満足してしまう、いきなり大きな家具を買ってしまう、一度に全部やろうとする。だから、読む順番を先に設計するんだ。セオリー本で考え方を入れて、自分の部屋を測る。次に実践本で1エリアだけ手を入れる。最後に実例集を眺めて微調整する。この順番なら、写真の真似をして手持ちの家具と喧嘩する、という事故が減る。
橘ナナミ
全部を一気にやらなくていいんですね。
佐藤メバル
うん。読後の最初の一歩は、買い物ではなく採寸でいい。照明やカラーの本を読んだなら、いま使っている電球の色を確認するだけでも立派な実践だよ。
よくある質問
インテリア初心者はまず何の本から読めばいい?
橘ナナミ
インテリア初心者はまず何の本から読めばいいについて教えてください。
佐藤メバル
まずは1冊、今の悩みに近いものを選ぶのが近道です。考え方の土台を作るなら『ナチュラルヴィンテージで作る センスのいらないインテリア』のようなセオリー本、全体像をつかむなら『やさしいインテリアコーディネート』が向いています。いきなり大型の実例集から入ると自分の部屋との差に落ち込みやすいので、理論か基本の1冊を先に読むと後が楽になります。
Kindle Unlimitedで読めるインテリア本はある?
橘ナナミ
Kindle Unlimitedで読めるインテリア本はあるについて教えてください。
佐藤メバル
読み放題の対象作品は時期によって入れ替わるため、特定の書名を「読める」と断定はできません。購入前に商品ページで読み放題の表示を確認するのが確実です。読み放題は補助線として使い、手元に置いて何度も見返したい本は紙か通常の電子版で揃える、という併用がおすすめです。
センスがなくても本を読めば部屋は変わる?
橘ナナミ
センスがなくても本を読めば部屋は変わるについて教えてください。
佐藤メバル
変わります。たとえば『ナチュラルヴィンテージで作る センスのいらないインテリア』は、壁は白、床はウッドカラー、ラグは必ず敷く、収納は見せる2 隠す8、といった判断の基準を25つ用意しています。センスを磨くのではなく、基準に沿って選ぶ。写真とセオリーが対になっている本は、その訓練に向いています。
名作椅子やデザイン史を学べる本のおすすめは?
橘ナナミ
名作椅子やデザイン史を学べる本のおすすめはについて教えてください。
佐藤メバル
名作家具から入るなら『照明と家具からはじめる 北欧インテリア』がウェグナー、ケアホルム、レ・クリントといった名前と名作照明を扱っています。体系的に学ぶなら『実践につながる インテリアデザインの基本』に世界編・日本編のインテリア史があり、『やさしいインテリアコーディネート』にも家具の歴史と有名な家具の章があります。図法から入るなら『家具・インテリア・建築のデザイン基礎』がアルネ・ヤコブセンを題材にしています。
インテリア本は紙と電子どっちで買うべき?
橘ナナミ
インテリア本は紙と電子どっちで買うべきについて教えてください。
佐藤メバル
写真の色味や紙の質感を味わう本、図版を見返す本は紙が向いています。一方、寸法やルールを調べる用途や、出先で読み返したいなら電子が便利です。同じ本を両方持つ必要はなく、「眺める本は紙、引く本は電子」と役割で分けると迷いが減ります。
インテリア雑誌と単行本はどちらが役立つ?
橘ナナミ
インテリア雑誌と単行本はどちらが役立つについて教えてください。
佐藤メバル
役割が違います。雑誌やムックは新しい実例と今の空気をまとめて浴びるのに向いており、『&Premium特別編集 住まいと心を、整える。』のように暮らしの実例を大量に載せた一冊は、写真から自分の好みを探すのに向いています。単行本は、セオリーや色彩、照明といった一つのテーマを掘り下げるのに強い。実例で好みを探し、単行本で理由を学ぶ順番が効率的です。
インテリアコーディネーター資格に役立つ本は?
橘ナナミ
インテリアコーディネーター資格に役立つ本はについて教えてください。
佐藤メバル
『実践につながる インテリアデザインの基本』は、インテリアコーディネーター等の資格試験の基礎学習にも最適とうたわれた教科書です。『やさしいインテリアコーディネート』は色彩からプレゼンまでを平易にまとめ、『完全図解インテリアコーディネートテキスト』は図解本位で初学者向け。『住まいとインテリア』や『収納と空間構成』は、実務につながる収納の知識や表現技法を扱っています。
何冊くらい読めば部屋づくりに活かせる?
橘ナナミ
何冊くらい読めば部屋づくりに活かせるについて教えてください。
佐藤メバル
最初は3冊で十分です。「考え方」「実践」「眺める」の3役を1冊ずつ揃えると、判断の軸と手の動かし方、そして好みの方向が同時に手に入ります。たとえばセオリー本、グリーンや収納の実用書、北欧の実例集という組み合わせです。冊数を増やすより、読む順番を決めて1エリアずつ手を入れるほうが、部屋は確実に変わります。
まとめ
橘ナナミ
今日の話を聞いて、最初に買う1冊が決まった気がします。でも、まだ迷っている自分もいます。
佐藤メバル
それでいい。迷っているということは、自分の部屋のどこが引っかかっているかを、もう見つけ始めているということだから。
橘ナナミ
あ、そうか。私、ずっと「いい部屋」を探していたけど、本当は「自分の部屋の困りごと」を探せばよかったんですね。
佐藤メバル
そう。本は答えを配っているわけではなくて、問いの立て方を教えてくれる。セオリー本は問いを整理し、実例集は可能性を広げ、専門書は根拠を渡してくれる。
橘ナナミ
佐藤さん、最後にひとつだけ。ランキングの上位を買えば安心、ではないんですよね。
佐藤メバル
Amazonのランキングは、書店の平台みたいなものだよ。平台に並ぶのは「今よく売れている本」で、「あなたの部屋に効く本」ではない。棚の地図を眺めたら、あとは自分の間取りを自分で描く——読み終えたあとの鉛筆は、あなたの手にあるんだ。
