インテリアの手本になる本のおすすめ人気ランキング23選【2026年版】
監修

佐藤メバル
@shelfy_mebaru
編集長。あらゆるジャンルの本を年間数百冊読み込む本のプロ。投資・経営から小説・実用書・絵本まで、良書と読者の相性を見抜く。

橘ナナミ
@medias_nanami
編集部の新人インターン。22歳の大学院生で、メディア論を研究中。「それ気になります!」が口癖の天然キャラ。読者の素朴な疑問を代弁する役割で、各メディアの専門家にいろんなジャンルの素朴な質問をぶつけていく。
最終更新: 2026年10月
橘ナナミ
「インテリア 手本」で調べると、ランキング記事がたくさん出てくるんですけど…正直、どれも同じに見えてしまうんです。きれいな写真の本、片付けの本、資格の本がごちゃっと並んでいて。佐藤さん、そもそも「手本」って何を指すんですか?
佐藤メバル
いい質問だね。書店員時代、インテリアの棚は「暮らし」「建築・デザイン」「資格・実務」でまったく客層が違ったんだ。だから本を選ぶ前に、まず「今の自分はどの段階か」を決めるのが早道だよ。
橘ナナミ
段階…?
佐藤メバル
たとえば、部屋を見渡しても「どこが惜しいのか」がわからない段階なら、まず 好みのスタイルを言葉にする本が効く。『スタイル別にわかるインテリアの基本 新装版』は、インテリアのポイントをスタイル別に解説し、家具や照明の選び方、部屋選びやプチリフォームで役立つポイントまで載せている。お手本になる実例も多いから、「自分はこれが好き」と指させるようになる。
橘ナナミ
なるほど! 「なんとなく素敵」を「この方向が好き」に変換する感じですね。
佐藤メバル
そう。そのうえで次に読む本が変わってくる。順番を間違えると、せっかく買った本が積読になってしまう。そこをこれから軸ごとに整理しよう。
インテリアの手本になる本の選び方
目的別に選ぶ
橘ナナミ
目的って、たとえばどう分けるんですか?
佐藤メバル
大きく四つだね。模様替え、本格コーディネート、片付け・収納、そして仕事や資格に結びつける場合。模様替えなら 『テレンス・コンラン流インテリアの基本 増補改訂版』が読みやすい。著者は「余分な部分をそぎおとす」ことがシンプルな生活と豊かな空間をつくると説いていて、食事・くつろぎ・仕事・睡眠・入浴などの空間別に実例を紹介している。増補改訂版では屋外の生活空間の章が加わった。
橘ナナミ
足し算じゃなくて、引き算の本なんですね。
佐藤メバル
そう。一方、本格的にコーディネートを学ぶなら 『実践につながる インテリアデザインの基本』のように、計画・室内環境と設備・色彩理論・内装・マテリアル・歴史・パースまで体系的に押さえた教科書が土台になる。インテリアコーディネーター等の資格試験の基礎学習にも最適だとされているよ。
レベル別に選ぶ
橘ナナミ
まったくの初心者と、独学で進めている人では違いますか?
佐藤メバル
違うね。初心者には、まず一冊で完結して写真やイラストが多い本。『インテリアの基本レッスン』は、新築・リフォーム・模様替えに役立つ内容を、美しい実例とイラストでレッスン形式にまとめた入門書だ。独学の中級者なら 『スタイルで選ぶマンション・インテリアの教科書』のように、配色・家具の選び方とレイアウト・照明計画・ディスプレイ・素材まで分野別に整理された本で、抜けを埋めていくといい。
橘ナナミ
プロや副業を目指す人は?
佐藤メバル
『超図解で全部わかる インテリアデザイン入門【増補改訂版】』だね。業種・職種と業務の流れ、色彩計画、照明計画、寸法とモジュール、構造と仕上げ、材料、法規、さらに図面・パース・プレゼンボードといった表現技術まで、オールカラーの図版で網羅している。インテリア製図通則に準拠していて、日本インテリア学会 教育部会の推薦図書でもある。
形式別に選ぶ
橘ナナミ
形式…というと?
佐藤メバル
写真ビジュアル重視か、理論・ノウハウか、実例集か、ワークやチェックリスト付きか。実例から入りたい人には 『「クリエーターの家」から学ぶインテリアの秘訣idea 169』が面白い。14人の住まいと169のアイデアで、カラーコーディネートや雑貨の飾り方、家具の配置、照明の演出が見られる。『テーブルコーディネートから始まる 美しい暮らしのインテリア365日』は、1LDKの空間を1年間追った構成で、豊かに暮らすのに必要なのは広さではなくセンスだと気づかせてくれる。
橘ナナミ
逆に、理論から入りたい人は?
佐藤メバル
『暮らしのシーン別 照明設計の教科書』は、多灯分散照明の実践から器具の選定、3D照明計算まで踏み込む。少し硬いけれど、光で部屋の見え方は驚くほど変わるから、一度は通っておきたい分野だよ。
テイスト別に選ぶ
橘ナナミ
北欧風、モノトーン、和モダン…テイスト別だと何が違うんでしょう?
佐藤メバル
同じ「整える」でも手段が変わる。『インテリアの解剖図鑑』は、カフェ風・ホテル風・西海岸風・北欧風・古民家風・数寄屋風・ブルックリン風・ミッドセンチュリーなど、様式やスタイル別に住空間の演出テクニックを紹介している。内装材や仕上げ、家具や照明まで踏み込んでいるから、テイストによって選ぶ素材が別物だと実感できるはずだよ。
媒体別に選ぶ
橘ナナミ
紙と電子、どっちがいいんでしょう。
佐藤メバル
インテリア本は写真の色味が命だから、色の確認は紙が強い。一方で 『超図解 インテリア用語辞典』のような辞書的な本は、手元で検索できる電子が便利だね。古い本は古本や図書館で試してから手元に置く、という使い分けも現場では普通だったよ。
予算別に選ぶ
橘ナナミ
予算の目安も知りたいです。
佐藤メバル
まず一冊だけ、というなら手頃な価格帯の入門書から。長く資料として使う本は、少し高くても図版や索引が充実したものを選んだほうが、結果的に安くつく。装丁や紙質も、何度も開く一冊なら立派な判断材料になるよ。
インテリアの手本になる本をひと目で比較
橘ナナミ
えっ、23冊もあるんですか!?まずどう見ればいいんですか?
佐藤メバル
焦らず焦らず(笑)。まずはこの一覧で全体像を眺めてみよう。価格・著者・対象読者をまとめて見られるから、自分に近そうなのが分かるはず
インテリアの手本になる本のおすすめ人気ランキング
橘ナナミ
一覧だけだとピンと来ないので...1冊ずつ詳しく教えてください!
佐藤メバル
よし、それじゃあ1位から順に1冊ずつ解説していこう。各冊どんな人に向いてるかも合わせて話すから、自分に合いそうなのを見つけてほしい
スタイル別にわかるインテリアの基本新装版
エクスナレッジ
¥1,540(税込)
「美しいインテリアをつくるために、まずは自分の好みや目指すスタイルを知りましょう」——この一冊はその一言に尽きます。インテリアのポイントをスタイル別に整理し、お手本になる実例を多数掲載。家具や照明の選び方に加えて、部屋選びやプチリフォームで役立つポイントまで踏み込んでいるのが特徴です。ゼロから学ぶ教科書というより、何が好きか分からない人の背中を押す入門書。実例を見ながら方向性を掴めるので、最初の一冊にちょうどいい。
こんな人におすすめ
新生活で部屋づくりを始める人、引っ越しや模様がえを考えている人、SNSで見た部屋の雰囲気は好きだけど自分の好みを言葉にできない人。まず方向性を決めてから買い物したい人に向きます。プチリフォームを検討中の人にも。
良い点
- スタイル別で自分の好みが掴める
- 実例が多くイメージしやすい
- 家具・照明・部屋選びまで網羅
気になる点
- 網羅的ゆえ各論はあっさり
- 上級者には物足りない
- 掲載実例の鮮度は発売当時
出版社
エクスナレッジ
発売日
2017年01月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
佐藤さん、インテリアの本って何から読めばいいんでしょう。おしゃれな部屋の写真は眺めるんですけど、自分の部屋にうまく落とし込めなくて……。
佐藤メバル
いい質問だね。まず最初に薦めたいのがこの一冊です。ポイントをスタイル別に解説していて、「北欧」「和風」といった言葉で自分の好みを捉えられる。
しかも家具や照明の選び方だけでなく、部屋選びやプチリフォームのポイントまで入っている。好みを知る→実例で確かめるという流れが作りやすいんですよ。
橘ナナミ
なるほど、好みを言葉にするのが先なんですね。写真を眺めるだけだと、結局なんとなくで終わっちゃいそうで。
佐藤メバル
そうそう。書店員時代、「何が好きか分からない」というお客さんに、まず系統を絞ってもらうのに使っていた本です。
実例がたくさん載っているから、指を止めたページがその人の答えだったりする。最初の一冊としてはとても素直な作りの本ですよ。
実践につながる インテリアデザインの基本
橋口新一郎 著|学芸出版社
¥3,080(税込)
計画やエレメントからパースの基本まで、豊富な図版でインテリアデザインの幅広い内容を押さえた教科書です。人間工学、室内環境と設備、色彩理論、内装・造作・開口部、マテリアル、そして世界編・日本編のインテリア史、手描き・デジタルのパースまで13章で体系的に扱う。実務につながるプロ目線のひとことコメントや作品例が充実していて、初学者が興味を持ちやすい構成です。インテリアコーディネーター等の資格試験の基礎学習にも向きます。
こんな人におすすめ
専門学校や大学でインテリアを学び始めた学生、インテリアコーディネーター等の資格の基礎を固めたい人、実務に入る前に全体像を押さえておきたい新人。教科書として通読も辞書的にも使いたい人に向きます。自宅の設計を自分で考えたい人にも。
良い点
- 13章で全体像を体系的に学べる
- 図版が豊富で初学者に親切
- パースや歴史まで一冊でカバー
気になる点
- 価格は高めで教科書然
- 読み物としては硬い
- 索引的な使い方には不向き
出版社
学芸出版社
発売日
2018年04月15日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
さっきの本は「好みを知る」でしたけど、ちゃんと勉強したい人は次に何を読むんですか? 資格とか取る人もいますよね。
佐藤メバル
そこは二つに分かれる。趣味で楽しむなら先ほどの本、仕事や資格を視野に入れるならこの教科書です。計画、人間工学、室内環境、色彩、素材、歴史、パースまで13章。
図版がとにかく多いので、文字だけでは掴みにくい納まりの話も頭に入りやすい。実務につながるコメントが添えられているのも、この本のいいところですね。
橘ナナミ
パースって、部屋を立体的に描く絵のことですよね? デザインの勉強に図を描く技術まで入っているのが意外でした。
佐藤メバル
そう、手描きからデジタルまで扱っているよ。インテリアは最終的に人に見せて伝える仕事だから、図面やパースは必須の語学みたいなもの。
この本はその入口まで面倒を見てくれる。分厚いけれど、最初から全部読む必要はなくて、章ごとに辞書みたいに開けばいい。長く使える土台になる一冊です。
超図解で全部わかる インテリアデザイン入門【増補改訂版】
Aiprah 著|エクスナレッジ
¥2,640(税込)
インテリア業界の全体像から、色彩計画・照明計画・寸法やモジュール・構造と仕上げ・材料・法規、さらには図面やプレゼンボード、パースといった表現技術まで、オールカラーの写真・CG・イラストで図解した入門書です。ふわっとした「センスを磨こう」本とは一線を画す、まじめに学べる構成。インテリア製図通則に準拠し、大手店舗施工会社の研修用テキストにも採用された、仕事に直結する資料集成でもあります。
こんな人におすすめ
インテリアデザイナーを目指して学ぶ学生、設計・デザイン事務所やインテリア関連会社に入って間もない新人、業界への転身を考えている人。研修テキストと同じ内容で学びたい人に。資格取得の前提知識を固めたい人にも向きます。
良い点
- オールカラーで図解が豊富
- 業種・職種から実務まで一冊
- 研修採用の信頼できる構成
気になる点
- 入門者には情報量が多い
- 実技は別途練習が必要
- 価格は中堅どころ
出版社
エクスナレッジ
発売日
2019年03月11日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
さっきの教科書はがっちりしてましたけど、もっと図でパッと分かるやつはないんですか? 私、文章だけだと途中で眠くなっちゃって。
佐藤メバル
正直に言ってくれて助かるよ。それならこれ。オールカラーの図解で、業界の職種から色彩計画、照明、法規、図面の描き方まで一気に見渡せる。
研修用テキストに採用されているくらい実務に即しているのに、ページは読みやすく整理されている。眠くならない入門書は貴重です。
橘ナナミ
研修で使われてるって聞くと、急に信頼感が出ますね。大学の教科書と副読本みたいな関係ですか?
佐藤メバル
近いかもしれないね。体系だって学ぶなら先の教科書、まず仕事の景色を見たいならこちら。4章にはヒアリングからコンセプトメイキング、プレゼンまでの体験パートもあって、読むだけで終わらせない工夫がある。
インテリアの世界で働きたい人の地図になる本です。
インテリアデザイン教科書第2版
インテリアデザイン教科書研究会 著|彰国社
¥3,080(税込)
インテリア計画学、プライベート空間、パブリック空間という3本柱で、計画の視点からインテリアを整理した教科書です。インテリアデザインとは何かにはじまり、日本の住まいとインテリアの変遷、西洋の家具様式の変遷を押さえ、住空間計画やコミュニケーション空間、子どもの空間、さらにオフィス・ホテル・レストランへと広げる。住宅だけでなく公共空間まで視野に入るのが、実例集ふうの本との大きな違いです。
こんな人におすすめ
インテリアを学ぶ学生、賃貸住宅からオフィス・店舗まで計画を考えたい人、住宅以外の空間デザインに携わる人。なぜその配置なのかを理論から理解したい人に向きます。様式の変遷を押さえたい人にも。
良い点
- 計画学の視点で整理されている
- 住宅から公共空間まで網羅
- 様式の変遷も押さえられる
気になる点
- 図版はやや控えめ
- 実例写真は多くない
- 発行年はやや古い
出版社
彰国社
発売日
2011年05月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
さっきの2冊は仕事や業界の話でしたけど、もっと「計画」って言葉が気になりました。間取りとかとは違うんですか?
佐藤メバル
いいところに目をつけたね。計画は、家具を並べる前の段階の思考法だよ。この本はインテリアを計画学として捉え直していて、住空間だけでなく子どもの空間やコミュニケーションの場、オフィスやホテルの客室まで扱う。
なぜその配置が心地よいのかを、日本の住まいと西洋の様式の変遷からも説明してくれる。設計の土台を作る教科書です。
橘ナナミ
ホテルのロビーやレストラン空間まで入っているんですね。家のインテリアの本だと思っていたので、少し意外でした。
佐藤メバル
家も店もホテルも、人が過ごす空間という意味では地続きだからね。相手が家族なのか、お客さんなのか、大勢なのかで答えが変わる。
この本はその引き出しを増やしてくれる。家具や照明を選ぶ前に空間の組み立て方を知りたい人は、この教科書から読むと後の理解が楽になりますよ。
ゼロからはじめる 建築の[インテリア]入門
原口秀昭 著|彰国社
¥2,200(税込)
ライト、マッキントッシュ、ガウディなど歴史的建築家のインテリアから、材料、端部の納まり、床・壁・天井の納まり、建具と金物、カーテンとブラインド、設備まで、296のQ&Aで答える入門書です。幅木や回り縁といった見えない部分の処理まで図で追えるのが最大の持ち味。古代から近代、寝殿造や書院造の日本編まで、デザインの背景と実務の基礎が同時に頭に入ります。
こんな人におすすめ
DIYやリフォームで壁・床・建具の仕組みを知りたい人、設計者や施工者を志す学生、住宅の納まりを具体的に理解したい人。用語だけでは分からない「どう納めるか」を図で確かめたい人に向きます。和室の造作に関心がある人にも。
良い点
- 296のQ&Aで引っぱりやすい
- 納まりと金物まで図解
- 建築家の歴史も学べる
気になる点
- デザインの実例集ではない
- 読み物としては断定的
- 全問読破は骨が折れる
出版社
彰国社
発売日
2012年08月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
Q&Aが296も載っているんですね。こういう本って、最初から順番に全部読むものなんでしょうか? 量が多くて。
佐藤メバル
順番に読まなくていい、というか読まない方がいい。気になったところを拾うだけで十分です。幅木とか回り縁とか、普段は名前も知らない納まりの処理を、Q&A形式で一つずつ確認できる。
見えない部分の作りが分かると、部屋の見え方の理由も見えてくる。辞書と読み物の中間のような本ですね。
橘ナナミ
幅木……なんとなく聞いたことはあります。部屋の下の方の板ですよね。そういう地味なところから入っていいんですね。
佐藤メバル
むしろそこが面白い。床・壁・天井がどう繋がるか、ドア枠や金物がどう収まるか。DIYで失敗しがちなのは、見えるところだけを考えて納まりを無視することだから。
3章の日本のインテリア、寝殿造や書院造の話も味わい深い。歴史と実務が一冊でつながる、珍しい入門書ですよ。
テレンス・コンラン流インテリアの基本 増補改訂版
テレンス・コンラン 著|エクスナレッジ
¥2,640(税込)
「余分な部分をそぎおとす」——テレンス・コンランが説くのは、装飾を足す技術ではなく、引き算の思想です。plain・simple・usefulの3つの言葉を軸に、料理、食事、くつろぎ、仕事、睡眠、入浴といった空間別に実例を紹介。増補改訂版では屋外の空間の章が加わり、庭やテラスまで射程に入りました。実例集でありながら、暮らしの哲学書のように読める一冊です。
こんな人におすすめ
シンプルで質の高い暮らしを目指す人、モノを増やさずに部屋を整えたい人、海外のインテリアの空気感に触れたい人。流行に流されない基準を持ちたい人に向きます。庭やテラスを含めて考えたい人にも。
良い点
- 引き算の美学が明確
- 空間別の実例が豊富
- 屋外の章が増補された
気になる点
- 具体手順より思想寄り
- 価格帯はやや高め
- 和室の話は少なめ
出版社
エクスナレッジ
発売日
2021年09月29日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
インテリアの本って「これを足す」ばかりだと思ってたんですけど、「そぎおとす」って逆ですよね。それで部屋って豊かになるんですか?
佐藤メバル
そこがコンランの面白さなんだ。彼が大事にしているのはplain、simple、useful。装飾を足すのではなく、要らないものを外していく。
足し算より引き算のほうが難しいんだけど、その分だけ残ったものが際立つ。空間別の実例を見ていると、なぜ少ない家具で豊かに見えるのかが分かってきます。
橘ナナミ
なるほど、減らすのと寂しくするのは違うんですね。増補改訂で屋外の章が加わったのも気になります。
佐藤メバル
そう、テラスや庭も部屋の続きとして捉えるのがコンラン流です。風や光、素材の手触りまで含めて、暮らしをひと続きで考える。
写真を見ているだけでも肩の力が抜けるから、片付けに疲れた日に開くのもいい。実例集でありながら、暮らしの哲学書でもある一冊ですよ。
【バーゲン本】インテリアの基本レッスン
主婦の友社編 著|(株)主婦の友社
¥704(税込)
新築、リフォーム、模様がえに役立つインテリア・バイブルとして、基礎から学びセンスアップできるようレッスン形式で構成されています。美しい実例とイラストで、快適な部屋づくりと美しい暮らしのための厳選情報を積み上げていく。手元に置いて都度開く教科書型で、初心者からプロを志す人まで満足させる内容。バーゲン本なので、まず一冊試したい人の入口としても手に取りやすい価格です。
こんな人におすすめ
新築やリフォーム、模様がえを控えている人、インテリアを基礎から順に学びたい初心者、雑誌を読む感覚で実例を眺めたい人。レッスン形式で抜けなく学びたい人に向きます。まず安く一冊持っておきたい人にも。
良い点
- レッスン形式で学びやすい
- 実例とイラストが豊富
- 手頃な価格で試しやすい
気になる点
- バーゲン本で流通が限られる
- テーマ別の深掘りは少ない
- 上級者には入門的
出版社
(株)主婦の友社
発売日
詳細情報なし
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
さっきのコンランさんの本は思想が濃かったですけど、もっと手軽に基礎を詰め込める本はないんですか? まず安く一冊試したいというか。
佐藤メバル
それならこれ。レッスン形式で、部屋づくりの基礎を順に積み上げられる。イラストが多くて、文章だけの本より構造の理解が速いんですよ。
手に取りやすい価格なのも魅力で、新築やリフォーム前の肩慣らしにはちょうどいい。新人に読ませる系の本だと私は思っています。
橘ナナミ
なるほど、レッスンって言われると、順番に読みたくなりますね。イラストがあると心理的なハードルが下がる気がします。
佐藤メバル
そうだね、最初の一冊に求めるのは完成度より読み切れることだから。この本は初心者からプロ志向まで満足させるつもりで作られている。
ただ、新しい本ではないので、今の流行りの写真集を求める人には向かない。基礎をがっちり固めたい人向けです。
完全図解インテリアコーディネートテキスト
尾上孝一 著|井上書院
¥2,970(税込)
インテリアを「コーディネート=調和させる」ための基本を、図解本位でまとめた初学者向けのテキストです。歴史、計画、家具と人間工学、デザイン要素、建築構造、構成、建築材料、環境工学、関連設備、関連法規、表現技法まで、11の観点から基本を図で確認できる。インテリアコーディネート演習の手掛かりとして、またコーディネーターの業務を知る入口としても使える構成です。
こんな人におすすめ
インテリアコーディネートをこれから学ぶ人、授業や演習の副読本を探している学生、コーディネーターの仕事内容を知りたい人。法規や設備まで含めて基本を図で押さえたい人に向きます。資格の足がかりにしたい人にも。
良い点
- 図解本位で要点が掴める
- 歴史から法規まで幅広い
- 業務の入門にも使える
気になる点
- 発行年が古く図版も古典的
- 実例写真は多くない
- 現代の設備には物足りない
出版社
井上書院
発売日
1998年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
インテリアコーディネーターって資格があるって聞いたんですけど、この本はそういう勉強にも使えるんですか? タイトルがテキストなので気になって。
佐藤メバル
使えるよ、というより本来そういう本です。インテリアを調和させるための基本を、歴史や計画、家具と人間工学、材料、法規、表現技法まで図解で押さえている。
演習の手掛かりになるように作られているから、授業で使う人にも独学の人にも入りやすい。ただ発行が古いので、最新の設備事情は別の本で補ってください。
橘ナナミ
なるほど。人間工学って言葉が出てくるのが意外でした。椅子の高さとか、そういう体との関係の話ですか?
佐藤メバル
その通り、人の寸法と物の寸法の関係です。座面の高さやテーブルの下の空間が、体に合っているかどうか。この本はその基本を図で見せてくれるから、数値だけ暗記するより腹に落ちやすい。
古典的なテキストですが、考え方の骨格は今も変わらないんですよ。
やさしいインテリアコーディネート
宮後浩 著|学芸出版社
¥2,860(税込)
インテリアコーディネートを志す人に向けたテキストで、色彩の基礎からプレゼンテーションまでを、絞り込んだ内容と平易な解説で学べます。イメージスケールと色の関係、空間要素と物的要素、仕上げ材、ウィンドウトリートメント、家具の基本サイズとレイアウト、キッチン設備、照明、そしてプレゼンのツールまで。基本と実践の方法が無理なくつながる構成です。
こんな人におすすめ
インテリアコーディネートを学び始めた人、色の使い方を理論から知りたい人、リビングや寝室などのレイアウトに悩む人。プレゼン資料まで自力で作れるようになりたい人に向きます。教材を探している学校関係者にも。
良い点
- 色彩から実践まで一冊
- 平易で絞り込まれた解説
- レイアウト例が部屋別
気になる点
- 図版の量は中庸
- 発行年はやや前
- 高度な設計論は含まない
出版社
学芸出版社
発売日
2008年07月20日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
色の選び方って、センスだと思ってたんですけど、法則があるって聞いて驚きました。そういう基礎から教えてくれる本はありますか?
佐藤メバル
それならこの本がちょうどいい。イメージスケールを使って、言葉と色の関係からコーディネートを考えていく。
カラーコーディネートの手順が順番に示されているから、センスに頼らず再現できるようになる。リビング、ダイニング、寝室といった部屋別のレイアウトのコツまで入っているのが親切ですね。
橘ナナミ
再現できるって言葉、すごく安心します。最後がプレゼンになっているのも、ただの趣味の本じゃない感じがしますね。
佐藤メバル
そう、そこがこの本の射程。作って終わりじゃなくて、住む人にどう伝えるかまで含めてコーディネートだから。
イメージボードやパース、カラースキーム、模型にCGと、伝える道具の種類も整理されている。学ぶ側が実践の全体像を見渡せる、堅実な一冊ですよ。
住まいとインテリア
インテリア産業協会 著|インテリア産業協会
¥3,080(税込)
インテリアの楽しさを知る本の続編として、技術の基礎を学ぶことを重視して編集された一冊です。暮らしからインテリアへ、住居のプランとインテリア、住宅のコーディネート、部屋別のまとめ方、プレゼンテーション・ボードの制作まで。技法と、その技法で初めて可能になるデザインを同時に実際的に学べるのが狙いで、暮らしを図に起こすところから始まる構成です。
こんな人におすすめ
インテリアを実践的に学びたい人、暮らしを図にしてプランを立てたい人、部屋別のコーディネートを整理したい人。プレゼンボードの作り方を知りたい人に向きます。教材として体系的に学びたい人にも。
良い点
- 暮らしから図で考えていく
- 部屋別のまとめ方がある
- ボード制作まで踏み込む
気になる点
- 発行年がかなり前
- 図版の現代性は薄い
- 価格は高め
出版社
インテリア産業協会
発売日
2001年03月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
プレゼンテーション・ボードって何ですか? インテリアの本で急に出てきて、どんなものか想像がつかなくて。
佐藤メバル
いいところに引っかかったね。部屋の提案を一枚の板にまとめたもので、色の見本や素材、写真を貼って、言葉より先に空気を伝える道具です。
この本はその作り方まで扱っている。技法があって初めて成立するデザインという考え方が根底にあって、暮らしを図解するところから始まるのが特徴です。
橘ナナミ
暮らしを図解するって、生活の動きを紙に描くってことですか? いきなり家具を並べるのとは順番が違う気がします。
佐藤メバル
まさにそこです。朝どこで支度して、どこでくつろぐか。動きを描いてから物を置く。順番が逆だと、きれいだけど使いにくい部屋になる。
少し古い本なので最新の設備は弱いけれど、考え方の芯は今も通用します。実践の作法を学びたい人向けですね。
住宅・インテリアの教科書
鈴木敏彦 著|エクスナレッジ
¥1,980(税込)
ライト、ミース、コルビュジエ、リートフェルト、アールト、プルーヴェ、ヤコブセン——巨匠たちのデザインから住宅とインテリアの基本を学ぶ教科書です。モノと空間のかたち、家具とインテリア、人の寸法と空間の広さ、室内環境、住宅・集合住宅の計画、そして街並みまで。名作椅子の背景にある思想を入口に、寸法や環境といった実務の基本へつなげていく構成が独特です。
こんな人におすすめ
名作家具や巨匠のデザインに惹かれる人、住宅設計を学び始めた学生、デザインの背景からインテリアを理解したい人。家具の形の理由を知りたい人に向きます。集合住宅や街並みまで視野を広げたい人にも。
良い点
- 巨匠の仕事から学べる
- 寸法と環境の基本も
- 住宅から街並みまで
気になる点
- 実例の写真集ではない
- 章立てはやや硬派
- 和の家具は少なめ
出版社
エクスナレッジ
発売日
2014年10月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
巨匠って、名前だけ聞いたことがある人が並んでますね。こういう本って、やっぱり建築を勉強してる人向けなんですか?
佐藤メバル
入口は建築だけど、家具好きにも刺さるよ。名作椅子がなぜあの形なのか、その背景には人の寸法や空間の広さの考え方がある。
巨匠の家具から住まいの理屈へつなげてくれる構成がうまい。単なる作品集ではなく、自分で考えるための材料が並んでいるんです。
橘ナナミ
名作椅子って、写真で見たことあるくらいだったんですけど、思想が入っているんですね。集合住宅や街並みの話まで入っているのも意外です。
佐藤メバル
住まいは一個の家で完結しないからね。集合住宅や街並みまで扱うことで、自分の部屋がどう周りと繋がるかを考えられる。
人の寸法と空間の広さの章は、家具を買うときにもそのまま役立つ。デザインの理由を知りたい人に、まず手に取ってほしい教科書です。
インテリアの解剖図鑑
エクスナレッジ
¥2,420(税込)
カフェ風、ホテル風、西海岸風、北欧風、古民家風、数寄屋風、ブルックリン風、マキシマリズム、昭和レトロ、シャビーシック、ダークアカデミア、ボーホー、モダングラム——人気のスタイルのポイントと事例を、内装材や仕上げはもちろん家具や照明まで詳しく解剖した一冊です。スタイルごとに何を足せばその空気になるのかが分解され、執筆陣にはコーディネートや住宅設計の第一線で活躍する方々を迎えています。
こんな人におすすめ
好きなスタイルを部屋で再現したい人、これから新生活を始める人、家を建てたい人。イラストや小説、漫画の設定資料として使いたい創作の人や、CG・模型制作の参考が欲しい人にも向きます。設計者にとっては資料集成としても。
良い点
- スタイル別に分解して解説
- 家具や照明まで具体的
- 創作の設定資料にも使える
気になる点
- 実例写真中心ではない
- 全スタイルを深掘りはしない
- 情報量が多く重い
出版社
エクスナレッジ
発売日
2026年04月01日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「カフェ風」「ホテル風」ってよく聞くんですけど、具体的に何を足せばそうなるのか、いまいち分からなくて。
佐藤メバル
そこを分解してくれるのがこの本です。カフェ風なら古材と装飾、ホテル風なら寝る・くつろぐ・清めるをつなぐ、といった具合に、スタイルごとの演出テクニックが整理されている。
椅子やテーブルは用途で選ぶ、ソファを主役にする、収納は動作寸法で決まる、といった基礎知識の章もあって、雰囲気と理屈の両方が押さえられます。
橘ナナミ
なるほど、雰囲気を言葉にするだけじゃなくて、素材や家具の選び方まで落ちてるんですね。漫画の背景を描く人にもよさそう。
佐藤メバル
まさにそうで、そういう創作の用途も想定して作られている。逆に言うと、一つのスタイルを徹底的に深掘りする本ではないから、まず全体を見渡して自分の方向を決めるのに向いている。
執筆陣が現場の人なので、作り手の目線が随所に感じられますよ。
超図解 インテリア用語辞典
町田ひろ子インテリアコーディネーターアカデミー 著|エクスナレッジ
¥3,080(税込)
建築・内装・家具の名称、寸法、構造の疑問がこの一冊で解ける用語辞典です。ウェブでは調べきれない俗語や略語、カタカナ語も豊富に収録し、巻頭には仕上げ材や代表樹種、色彩チャート、慣用色、照明をカラーで掲載。アイデアが湧いてくる引き方ができるのが辞典の強みで、設計、不動産、小売、アニメや漫画、小説の背景作画まで役立つとされています。
こんな人におすすめ
インテリアの用語を現場目線で押さえたい人、設計や施工に携わる人、不動産や小売の仕事で語彙が必要な人。創作の背景や小道具を描く際の資料が欲しい人に向きます。資格学習の辞書としても。
良い点
- 俗語・カタカナ語まで収録
- 巻頭のカラー資料が便利
- 幅広い職種で使える
気になる点
- 読み通す本ではない
- 索引頼りの使い方になる
- 価格は辞典として標準
出版社
エクスナレッジ
発売日
2024年03月15日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
インテリアの本を読んでると、知らないカタカナ語がどんどん出てくるんですよ。もう辞典が欲しいって思うんですけど、そういうのありますか?
佐藤メバル
あるよ、これがまさにそれです。仕上げ材や樹種、色彩チャート、照明まで巻頭でカラーを見せてくれるから、言葉と実物が結びつきやすい。
俗語や略語まで拾っているのが現場感覚で、ネット検索だと出てこない言葉に届く。設計や不動産、小売、はては漫画の背景まで役立つと謳われる所以ですね。
橘ナナミ
漫画や小説の背景にも役立つ、ってところで親近感が湧きました。辞典って読むものじゃなくて引くものですもんね。
佐藤メバル
そう、引くもの。だから最初から最後まで読む必要はない。作業机の脇に置いて、迷ったら開く。それで十分価値がある。
巻末に人名と代表作品、覚えておきたいマークやラベルがまとまっているのも、座って調べる人への配慮だね。長く使える道具としての一冊です。
インテリア・デザインを知る
大広保行 著|鹿島出版会
¥1,980(税込)
インテリアを初めて学ぶ学生、短大生、専門学校生のために、職種・職能、関連資格などを簡潔に整理・解説した入門書です。インテリア・デザインの基礎知識、実例で見る設計、販売、関連資格、基礎用語、そして主要なショップやショールームのリスト、資格取得に役立つ推薦本まで付く。この世界で何をするのかから始められる、進路を見据えた構成です。
こんな人におすすめ
インテリアの仕事に就きたい学生、進路を決める前に業界の職種を知りたい人、関連資格の全体像を掴みたい人。学ぶ先の道筋を先に確認したい人に向きます。業界の用語を短時間で押さえたい人にも。
良い点
- 職種と資格が整理されている
- 販売まで視野に入る
- ショップリストが付く
気になる点
- 発行年が古く情報は要確認
- 実例の図版は控えめ
- 技術の深掘りはしない
出版社
鹿島出版会
発売日
2003年10月30日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
インテリアの仕事って、デザイナー以外に何があるのか全然知らなくて。資格も山ほどあるって聞くし、全体像が知りたいです。
佐藤メバル
それならこの本。職種と職能、関連資格を簡潔に整理してくれている。何をする仕事なのかを先に知ってから学ぶほうが、勉強の焦点が定まるからね。
実例で設計を見せ、販売の章まで置いているのが面白いところで、モノを売る側の視点が入ると世界の解像度が上がります。
橘ナナミ
販売の章があるの、意外です。作るだけじゃなくて売る人もいるってことですよね。ショールームリストも付いてるんですか。
佐藤メバル
そう、付録に主要なショップとショールームのリスト、資格取得に役立つ推薦本まで付いている。少し前の本だから、店舗の情報は変わっている可能性があるけれど、職業の地図としての価値は色褪せない。
進路に迷っている学生が最初に読むのに向いた、誠実な入門書です。
スタイルで選ぶマンション・インテリアの教科書
町田ひろ子 著|ナツメ社
¥1,760(税込)
マンション・インテリアに特化し、スタイルに合わせた豊富な実例とともに、プランニング、配色、レイアウトを写真と図解で解説した入門書です。窓を飾るウィンドウトリートメント、あかりを操る照明計画、ディスプレイ、素材集まで8つのパートで整理。地震や災害に美しく備える「美防災」という視点も提案していて、集合住宅ならではの条件に向き合う構成です。
こんな人におすすめ
マンションに住む人、購入や引っ越しを機に部屋を整えたい人、スタイル別の実例から選びたい人。防災と見た目を両立させたい人に向きます。戸建てでない住まいの制約を踏まえて考えたい人にも。
良い点
- マンションに特化している
- スタイル別実例が豊富
- 美防災の視点が珍しい
気になる点
- 戸建て向けの内容は薄い
- 専門的な設計論は少ない
- 掲載実例は発行当時のもの
出版社
ナツメ社
発売日
2018年08月07日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
マンションって壁に穴を開けられないとか、管理規約とか、戸建てと事情が違いますよね。そういう前提の本ってあるんですか?
佐藤メバル
あるよ、これがまさにそう。マンションに特化して、プランニング、配色、レイアウト、窓、照明、ディスプレイ、素材と順に整理している。
地震や災害に美しく備える「美防災」という提案が入っているのが独特で、家具の固定や物の置き方を見た目と一緒に考えられる。
橘ナナミ
美防災、いい言葉ですね。備えるって防災グッズを置くイメージだったんですけど、部屋の一部として考えられるんですね。
佐藤メバル
そう、そこを分けて考えないのがこの本の立場です。マンションは条件が似ている分、スタイル別の実例が自分ごと化しやすい。
用語集も付いていて、読み終わったあとの引きにも使える。住まいの形が決まっている人にとっては、遠回りしない教科書になりますよ。
暮らしのシーン別 照明設計の教科書
福多佳子 著|学芸出版社
¥3,520(税込)
暮らしをいろどるシーン別の照明計画を詳解した実践的入門書です。基礎知識から多灯分散照明を実践しやすい器具の選定方法、照明手法の組み合わせ方、直感的に理解できる3D照明計算の事例まで写真付きで掲載。出迎える、食べる、くつろぐ、勉強するといった行為別に明るさの目安を整理し、寝室や和室、アートや緑まで20のシーンで照明を考える構成です。
こんな人におすすめ
照明計画を本格的に学びたい人、リビングや寝室のあかりを設計したい人、設計やリノベーションに携わる人。多灯分散照明を実践したい人に向きます。3D計算まで踏み込みたい人にも。
良い点
- シーン別で実践的
- 器具選定と計算まで
- 写真と3D事例が豊富
気になる点
- 価格は高め
- 情報量が多く上級者向け
- 読み通すには時間が要る
出版社
学芸出版社
発売日
2021年09月18日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
照明って、明るければいいと思ってたんですけど、本屋で「多灯分散」って言葉を見て、なんか奥が深そうだなって。
佐藤メバル
いいところに目をつけたね。一室一灯から多灯分散へ、というのがこの本の大きなテーマなんだ。行為別に明るさの目安を示してくれて、出迎える、移動する、調理する、くつろぐ、寝る、勉強すると、20のシーンで光の設計を考える。
LEDの選び方や3D照明計算まで入るから、趣味から実務まで届く厚みがある。
橘ナナミ
シーンごとって、暮らしの動きから逆算する感じですね。3Dで計算までできるって聞くと、そこまでやるのかと驚きます。
佐藤メバル
雰囲気だけで終わらせないのがこの本の誠実さ。照度や配光を数字で確認しながら、心地よさも取る。サーカディアン照明や加齢と光の関係といった健康の話も入っていて、家族のことを考える材料にもなる。
少し値は張るけれど、照明を本気で考えたい人なら長く使える一冊です。
行正り香のインテリア 心地よく暮らすためのルールとアイデア
行正り香 著|講談社
¥1,760(税込)
人気料理研究家の行正り香さんによる初のインテリアブックで、自身のおうちとスタジオを初公開した一冊です。スタイルと家具のそろえかた、壁と床・キーカラーの決め方、間取りの見直し、何を照らしてどこに陰をつくるかというライティング、額縁として捉える窓、キッチン・バス・トイレ、絵画やグリーンや花の飾り方まで。暮らしを楽しくする視点が詰まっています。
こんな人におすすめ
暮らしを丁寧に楽しみたい人、リフォームや模様がえを考えている人、テーブルや花の飾り方に関心がある人。著名人の実際の住まいから学びたい人に向きます。北欧のインテリアに惹かれる人にも。
良い点
- 自宅とスタジオを公開
- 飾り方まで具体的
- 北欧の実例も収録
気になる点
- 体系的な教科書ではない
- 実例の再現は難しい
- 写真集寄りの構成
出版社
講談社
発売日
2013年03月15日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
料理研究家の方がインテリアの本を出しているの、面白いですね。料理と部屋って、やっぱり関係があるんでしょうか?
佐藤メバル
すごくあるよ。人が招かれて過ごす場は、食卓とその周りの空気がひと続きだからね。この本は行正さんの自宅とスタジオを初公開していて、何を照らしてどこに陰をつくるかというライティングの考え方や、窓を額縁として捉える視点が印象的です。
参考にしたいインテリアブックやサイトまで紹介されています。
橘ナナミ
窓を額縁って、素敵な言い方ですね。弥生さんと小雪さんのお部屋も載ってるって聞くと、つい覗きたくなります。
佐藤メバル
そこも楽しいところ。三人が旅したデンマークの友人達の実例も収録されていて、暮らしの延長にインテリアがある人たちの本なんです。
体系立てて学ぶ本ではないけれど、真似したいアイデアが必ず見つかる。眺めて終わらず、一つ真似してみたくなる一冊ですよ。
テーブルコーディネートから始まる 美しい暮らしのインテリア365日
横瀬多美保 著|世界文化社
¥2,376(税込)
『家庭画報』をはじめ女性誌で活躍するインテリアスタイリスト、横瀬多美保さんの自宅を1年間にわたって追った一冊です。取材から見えてきたのは、豊かに暮らすのに必要なのは広さではなくセンスだという視点。1LDKという限られた空間をどう心地よく演出するか、すぐに使える暮らしのヒントが詰まっています。テーブルコーディネートから始まる、日々の積み重ねの記録です。
こんな人におすすめ
ワンルームや1LDKに住む人、狭さを言い訳にしたくない人、季節ごとの模様がえを楽しみたい人。ひとり暮らしの部屋を心地よく整えたい人に向きます。テーブルセッティングに関心がある人にも。
良い点
- 一年を通した変化が見える
- 狭い間取りの実例
- 日々のヒントが豊富
気になる点
- 体系的な理論は少ない
- スタイリストの再現は容易でない
- 写真集寄りの構成
出版社
世界文化社
発売日
2019年10月02日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
私、1LDKに住んでるんですけど、狭いから素敵な部屋は無理って諦めてたんです。そういう人に刺さる本ってありますか?
佐藤メバル
あるよ、これがちょうどそう。インテリアスタイリストのご自宅を1年間追いかけた本で、必要なのは広さではなくセンスだと、写真そのものが証明してくれる。
季節ごとに少しずつ変わっていく様子が記録されていて、真似できる暮らしの工夫が随所にある。
橘ナナミ
一年間って、季節ごとに模様がえするんですね。テーブルから始まるっていうタイトルも、毎日の延長で考えられそうでいいなあ。
佐藤メバル
そう、特別な改装じゃなくて、日々の卓まわりや小物の置き方から始まるのがこの本らしいところ。だから取り入れやすい。
写真は美しいけれど、敷居の高さは感じさせない。ひとり暮らしの人にこそ開いてほしい一冊ですよ。
「クリエーターの家」から学ぶインテリアの秘訣idea 169
トーソー
¥1,980(税込)
イラストレーター、デザイナー、エッセイスト——感性豊かなクリエーター14人の住まいを訪ね、169のアイデアを集めた一冊です。カラーコーディネート、雑貨の飾り方、家具の配置、照明の演出など、真似できるヒントが満載。仕事と暮らしの境目がゆるい人たちの部屋には、発想の源を見せる工夫があふれています。見て楽しく、すぐ役立つ実例集です。
こんな人におすすめ
創作や制作を家で行う人、仕事場と住まいの境目に悩む人、雑貨や照明の見せ方を学びたい人。人の部屋から発想のヒントを得たい人に向きます。飾り棚や作業机まわりの参考が欲しい人にも。
良い点
- 実例14人と数が多い
- アイデア169点が具体的
- 雑貨と照明の工夫が豊富
気になる点
- 発行年はかなり前
- 間取り情報は限られる
- 理論より実例中心
出版社
トーソー
発売日
2008年09月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
在宅で研究や作業をする人って、部屋が仕事場にもなるじゃないですか。そういう人の部屋づくりの参考になる本ってありますか?
佐藤メバル
いい視点だね。これがまさにそうで、イラストレーターやデザイナー、エッセイストなど、家で仕事をする14人の住まいを訪ねている。
仕事と暮らしの境目がゆるい部屋だから、道具の置き方や壁の使い方に学びが多い。カラーコーディネートや雑貨の飾り方、照明の演出まで169のアイデアが拾えます。
橘ナナミ
169個もアイデアがあるなら、ひとつくらいは真似できるものがありそうです。作業机まわりの参考にもなりそうですね。
佐藤メバル
そう、全部やる必要はない。ひとつ拾って自分の部屋に持ち帰ればいい。少し前の本なので、家具や雑貨の情報は今と違うけれど、配置や見せ方の工夫は古びない。
写真を眺めていると手が動きたくなる、そんな実例集です。
夏水組インテリア・コレクション
坂田夏水 著|けやき出版(立川)
¥1,540(税込)
「夏水組」というインテリアの仕事と、つながる人たちの話をまとめた一冊です。こひつじ商事や日々の暮らし、壁紙、malto、経営者になることまで、仕事と暮らしを並べて語る構成。シェアハウスRICCA武蔵小金井の話、インテリアコーディネートや壁の飾りかた、DIYレッスンまで収録されています。壁紙を軸にした空間づくりと、人と暮らしの関係が見えてくる本です。
こんな人におすすめ
DIYや壁紙の貼りかえで部屋を変えたい人、シェアハウスや共同の住まいに関心がある人、インテリアを仕事にしたい人。ものづくりを仕事と暮らしの両面から考えたい人に向きます。
良い点
- 壁紙の実例が豊富
- 仕事の舞台裏が読める
- シェアハウスの実例
気になる点
- 実例は特定の場に限られる
- ハウツーは補助的
- 読み物寄りの構成
出版社
けやき出版(立川)
発売日
2014年04月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
壁紙って、部屋の印象をすごく変えますよね。DIYで貼りかえてる動画も見たことあるんですけど、プロはどう考えてるのか気になります。
佐藤メバル
そこに踏み込んだ一冊がこれ。夏水組というインテリアの仕事を軸に、壁紙やDIY、シェアハウスRICCA武蔵小金井の話まで並んでいる。
壁紙を軸に空間を組み立てる考え方が見えてくるし、経営者になることまで書かれているから、ものづくりを仕事にする醍醐味と大変さが同時に伝わります。
橘ナナミ
シェアハウスの話が入っているのがいいですね。ひとりで部屋を作るだけじゃなくて、場をつくる感じがして。
佐藤メバル
そう、誰かと暮らす場をつくる視点が入るから、壁紙ひとつとっても意味が変わってくる。ハウツー本としての網羅性は高くないけれど、作った人が何を考えたかの記録として貴重なんです。
DIYのレッスンも載っているので、読み物としても実用としても楽しめますよ。
【特典なし書籍本体のみ】人生はDIY - 自分らしく暮らすためのインテリアのコツとDIYレシピ38 -
なつこ 著|ワニブックス
¥1,540(税込)
Instagramで人気の賃貸DIYer・なつこさんによる初の書籍です。ただのDIY本やインテリア本ではなく、DIYによって自分らしく、生きやすく、より快適に暮らすことを主題にしています。現状回復できて100均の道具と材料で始められる手軽さが身上で、テーマカラーを決める、あえて種類の違うかごを並べるといったシンプルなルールで見た目も整う。暮らしを快適にするアイデアが満載です。
こんな人におすすめ
賃貸に住んでいて壁や床に手を入れにくい人、子育て中で時間が取れない人、センスに自信がない人。低コストで現状回復できるDIYを始めたい人に向きます。収納を増やしたい人にも。
良い点
- 現状回復前提で安心
- 100均材料で手軽
- 収納アイデアが具体的
気になる点
- 大がかりな木工は扱わない
- 掲載作品の材料は変動する
- 本体のみで特典は付かない
出版社
ワニブックス
発売日
2023年10月16日
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
賃貸だと原状回復が怖くて、DIYは無理だと思っていました。それに私、手先がかなり不器用なので、余計に躊躇しちゃって。
佐藤メバル
その不安に正面から答えてくれるのがこの本です。現状回復できることを前提に、100均の道具と材料で作るレシピが38点載っている。
テーマカラーを決める、あえて種類の違うかごを並べる、といったセンスを補うルールも明快で、著者自身が「世界一怠け者」と名乗るだけあって、楽な方向に寄っているんです。
橘ナナミ
「世界一怠け者」って言い切るのが、逆に信用できますね。忙しいと、気合いのいるDIYは続かないですもんね。
佐藤メバル
そう、仕事や子育てで忙しい人こそやってほしい、というのがこの本の立場です。ゴミ袋収納や絵本ラック、運べるおもちゃ収納など、暮らしの困りごとから発想した作品が多い。
収納アイテムを探して買うよりラク、という視点が一貫しています。
女子DIYの教科書 二子玉川tukuribaスタイル
tukuriba 著|講談社
¥1,540(税込)
体験型DIYショップの女性スタッフが、素敵なDIYの世界へ案内する一冊です。お店での生の声をサンプリングし、角スツール、アトリエテーブル、A形シェルフ、ラダー型ブックシェルフ、キャビネットなど25作品のレシピを掲載。木工の作品にはすべて木取り図が付き、写真つきの組み立て手順とペイントの色合わせ、アレンジ方法まで懇切丁寧に指導します。
こんな人におすすめ
木工DIYを本格的に始めたい人、家具を自分の手で作ってみたい人、工具や金具の揃え方から知りたい人。木取り図を見ながら材料を調達したい人に向きます。ペイントの仕上げを学びたい人にも。
良い点
- 全作品に木取り図が付く
- 組み立て工程が写真付き
- ペイント7変化が学べる
気になる点
- 道具と作業場所が必要
- 初心者には工程が多い
- 作品はやや大きめ
出版社
講談社
発売日
2016年11月30日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
さっきの本は現状回復できる手軽なDIYでしたけど、ちゃんと木を切って家具を作るような本も読んでみたいです。
佐藤メバル
じゃあこれはどうかな。体験型DIYショップの女性スタッフが作った本で、全作品に木取り図が付いているのが決定的に違うところ。
図があると、ホームセンターでどの板をどう頼めばいいかまで見える。角スツールからキャビネットまで25作品、ペイントの仕上げも7通り紹介されています。
橘ナナミ
木取り図って、材料の切り出しの設計図みたいなものですか? それがあるだけで、初心者の失敗はかなり減りそうですね。
佐藤メバル
その通り。どの板のどこを切るかが一目で分かるから、無駄も減る。ただ、のこぎりや電動工具、作業スペースはそれなりに必要になる。
手軽なDIYの一冊目というより、二冊目、三冊目に向いている。道具を揃えて、長く使える家具を自分で作ってみたい人には頼もしい教科書です。
これだったんだ! グリーンインテリアのコツ 初めてでも失敗なしにセンスよく見える方法
北代京子 著|講談社
¥1,430(税込)
庭はないけれど部屋やベランダに鉢植えを置きたい人、ガーデニングではなくインテリアとして植物を取り入れたい人、鉢植えをいつも枯らしてしまう人に向けた一冊です。多肉植物の寄せ植えなら月1〜2度の水やりで済み、どんな食器でも鉢がわりになるといった、面倒くさくない工夫が中心。部屋別の飾り方、寄せ植え、実例、基本の世話まで、専門家ならではの知恵が並びます。
こんな人におすすめ
観葉植物や多肉植物を室内で楽しみたい人、植物をすぐ枯らしてしまう人、ベランダや玄関前の小さなスペースを活かしたい人。インテリアとして植物を選びたい人に向きます。器や籠を再利用したい人にも。
良い点
- 枯らさない工夫が中心
- 部屋別の飾り方が具体的
- 身近な道具の再利用が豊富
気になる点
- 本格的な園芸書ではない
- 植物図鑑ではない
- 実例は3例と少なめ
出版社
講談社
発売日
2015年03月13日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
観葉植物に憧れて何度か買うんですけど、いつも枯らしちゃうんです。インテリアとして楽しみたいだけなのに、なんでこんな難しいんでしょう。
佐藤メバル
その気持ちに寄り添ってくれる本があるよ。ガーデニングではなくインテリアとして植物を置くという発想で、とにかく面倒くさくない方法を集めている。
たとえば多肉植物の寄せ植えなら水やりは月に1〜2度でいいから、お気に入りの器を鉢がわりにできる。欠けてしまった器に花を植えて再生する、なんて工夫もある。
橘ナナミ
月に1〜2度でいいなら、私でも続けられそうです。お菓子の籠とペットボトルで飾るって、聞いただけで気が楽になりますね。
佐藤メバル
そうだろうね。スーパーの野菜売り場にもヒントがある、という感覚は著者ならではです。キッチン、リビング、寝室、浴室と部屋別のコツも19点ある。
基本の世話まで押さえているから、飾って終わりにならない。植物と暮らしたい人に、まず開いてほしい一冊です。
読む順番で迷わない——マインド→型→応用のフェーズ設計
橘ナナミ
本を何冊か買ったのに、結局どれも最後まで読めていないんです。順番があるなら知りたいです。
佐藤メバル
いいところに気づいたね。まずフェーズ1はマインドセット。「センスは生まれつき」ではなく「知識で補える」と腹をくくる段階で、ここは 『テレンス・コンラン流インテリアの基本 増補改訂版』のように、無駄なく・シンプル・実用的という三つの言葉を軸に空間別の実例を見ていく本が向く。眺めているだけで「足しすぎていたんだな」と気づける。
橘ナナミ
じゃあフェーズ2は?
佐藤メバル
型を覚える段階。『テレンス・コンラン流インテリアの基本 増補改訂版』の実例を「なぜ整って見えるのか」に分解しつつ、『スタイル別にわかるインテリアの基本 新装版』『実践につながる インテリアデザインの基本』で色彩や計画の枠組みを入れる。ここで色の理論や照明の考え方を押さえておくと、後の応用がぐっと楽になる。
橘ナナミ
フェーズ3は実践ですね。
佐藤メバル
そう、応用と実装。DIYなら 『人生はDIY』や 『女子DIYの教科書』のように工程が具体的な本、暮らし全体なら 『行正り香のインテリア』のように家具のそろえ方から壁と床、ライティング、飾り方まで順に追う本が役に立つ。グリーンを足したいなら 『これだったんだ! グリーンインテリアのコツ』が、飾り方から基本の世話までを一冊でつないでくれる。
橘ナナミ
積読を防ぐには、どう見極めればいいんでしょう。
佐藤メバル
一冊完結で、ワークやチェックリスト、レシピが付いている本を選ぶこと。たとえば 『女子DIYの教科書』は25作品すべてに木取り図が付いていて、読み終えたら手が動く。逆に「写真集として眺めるだけ」の本は、眺める時間を目的にしないなら後回しでいい。
実例集・テイスト別・グリーン・うつわ——周辺ジャンルの押さえ方
橘ナナミ
部屋タイプやライフステージで選ぶ本も違いますか?
佐藤メバル
違うね。マンション住まいなら 『スタイルで選ぶマンション・インテリアの教科書』が、スタイル別の実例に加えて、地震や災害に美しく備える「美防災」のアイデアまで提案していて、持ち家と集合住宅の条件差を意識できる。
橘ナナミ
名作椅子やデザイン史、アートの本も「手本」に入りますか?
佐藤メバル
入るよ。『住宅・インテリアの教科書』はライト、ミース、コルビュジエ、リートフェルト、アールト、プルーヴェ、ヤコブセンといった巨匠の家具と、人の寸法や空間の広さ、室内環境のデザインを結びつけて解説している。『ゼロからはじめる 建築の[インテリア]入門』は、ライトやマッキントッシュ、ガウディの話題から、材料、納まり、金物まで296のQ&Aで拾える。これらは「なぜその椅子がいまも使われるのか」を教えてくれる資料だよ。
橘ナナミ
テーブルウェアやガラス、飾り方の本はどうでしょう?
佐藤メバル
『テーブルコーディネートから始まる 美しい暮らしのインテリア365日』のように、食卓まわりから部屋全体へ視点を広げる本がある。『インテリアの解剖図鑑』も、照明は部屋別に計画を変える、収納家具は動作寸法で決まる、といった具合に飾りと機能の両方を扱っているね。
資格本・洋書・入手手段——ここでつまずく人が多い
橘ナナミ
資格本と実用本って、役割が違うんでしょうか。
佐藤メバル
別物だと考えたほうがいい。実用本は自分の部屋を良くするため、資格本は業務として説明できるようになるため。『完全図解インテリアコーディネートテキスト』はインテリアと建築の歴史、計画、家具と人間工学、材料、環境工学、関連法規、表現技法まで図解本位でまとめている。『やさしいインテリアコーディネート』は色彩の基礎からプレゼンまでを平易に解説し、『住まいとインテリア』や 『インテリア・デザインを知る』は職能・職種や関連資格の整理に向く。まず実用本で暮らしを変え、必要になったら資格本へ、という順番が現実的だよ。
橘ナナミ
洋書や翻訳のインテリア本は、初心者には難しいですか?
佐藤メバル
翻訳本は考え方が骨太で刺激になる反面、住まいの寸法や法規、建材の前提が日本と違う。『テレンス・コンラン流インテリアの基本 増補改訂版』のように翻訳で読める定番で感覚をつかんでから、原書に進むのが安全だね。
橘ナナミ
電子・古本・図書館はどう組み合わせれば?
佐藤メバル
写真の色味を見るなら紙、用語を引くなら電子、絶版や昔の資料は図書館や古本で試す。手元に置くと決めた一冊だけを買う。これで随分変わります。
橘ナナミ
本で学んだことを、どう確かめればいいんでしょう。
佐藤メバル
ショールームや実物へ行くこと。本で椅子の名前と形を覚えてから座りに行くと、頭の中の知識が体の感覚に変わる。この往復が、いちばん身につく学び方だよ。
よくある質問
インテリア本は何から読めばいいですか?
橘ナナミ
インテリア本は何から読めばいいですかについて教えてください。
佐藤メバル
まず自分の好みを言葉にする一冊から始めるのがおすすめです。『スタイル別にわかるインテリアの基本 新装版』のようにスタイル別にポイントと実例を示す本なら、方向性が定まります。その後に型を学ぶ本、実例集やDIYの本へ進むと迷いません。
センスがない人でもインテリア本で部屋は変わりますか?
橘ナナミ
センスがない人でもインテリア本で部屋は変わりますかについて教えてください。
佐藤メバル
変わります。センスは知識で補えるという前提で書かれた本が多く、たとえば『テレンス・コンラン流インテリアの基本 増補改訂版』は無駄なく・シンプル・実用的という三つの考え方で空間別の実例を整理しています。型を知れば崩し方も選べるようになります。
インテリア本は紙と電子書籍どっちがおすすめ?
橘ナナミ
インテリア本は紙と電子書籍どっちがおすすめについて教えてください。
佐藤メバル
写真の色味や質感を確かめたい本は紙、用語や索引を引く本は電子が向いています。『超図解 インテリア用語辞典』のような辞典的な一冊は電子が便利。逆に実例写真をじっくり見たい本は、色の再現という点で紙に分があります。
昔に出版されたインテリア本は古くて役に立たない?
橘ナナミ
昔に出版されたインテリア本は古くて役に立たないについて教えてください。
佐藤メバル
一概には言えません。『ゼロからはじめる 建築の[インテリア]入門』のように歴史や納まり・材料の基礎を扱う本は、素材や寸法の考え方が今も参照されます。一方で照明器具や建材の最新情報は新刊で補う。古い本は図書館や古本で試すのが賢い使い方です。
積読にならないインテリア本の選び方は?
橘ナナミ
積読にならないインテリア本の選び方はについて教えてください。
佐藤メバル
一冊で完結していて、ワークやチェックリスト、レシピが付いている本を選ぶことです。『女子DIYの教科書』は25作品すべてに木取り図と工程写真が付いており、読み終えたら手が動きます。眺めるだけの本は目的を決めてから手に取ると失敗しにくくなります。
インテリアコーディネーターの資格本と実用本はどっちを買うべき?
橘ナナミ
インテリアコーディネーターの資格本と実用本はどっちを買うべきについて教えてください。
佐藤メバル
目的で決めてください。自分の部屋を良くするなら実用本、業務として説明できるようになるなら資格本です。資格の基礎なら『実践につながる インテリアデザインの基本』や『完全図解インテリアコーディネートテキスト』が、計画・材料・法規・表現技法まで体系的に押さえられます。
洋書・翻訳のインテリア本は初心者には難しいですか?
橘ナナミ
洋書・翻訳のインテリア本は初心者には難しいですかについて教えてください。
佐藤メバル
考え方を学ぶには刺激になりますが、住まいの寸法や法規、建材の前提が日本と異なる点には注意が必要です。まず翻訳で読める定番で感覚をつかみ、必要になった段階で原書に進むと無理がありません。
お金をかけずにインテリア本を活用するコツはありますか?
橘ナナミ
お金をかけずにインテリア本を活用するコツはありますかについて教えてください。
佐藤メバル
図書館と古本を試し読みに使い、手元に置くと決めた一冊だけを買うのが基本です。手頃な価格帯の入門書から始め、長く資料として使う本は図版や索引が充実したものを選ぶと、結果的にコストが下がります。
まとめ
橘ナナミ
今日の話を聞いて、最初に何をすればいいか見えてきました。まず自分の好みを言葉にするところから、ですね。
佐藤メバル
そう。いきなり大きな本棚を買うより、一冊を読み切って、部屋の中の一点だけ変えてみる。それだけで「自分にもできる」という感触が残る。
橘ナナミ
でも、センスがない私でも本当に変わるんでしょうか…。
佐藤メバル
変わるよ。書店員時代、いちばん部屋が変わったのは、感性の鋭い人ではなく、素直に型を試した人だった。型を知れば、崩し方も選べるようになる。崩せることが、つまりセンスなんだ。
橘ナナミ
なるほど…。読む順番も、マインド→型→応用で考えると迷わなそうです。
佐藤メバル
そして最後は、本を信じすぎないこと。本は採寸のメジャーみたいなものだ。何センチかは正確に教えてくれるけれど、その部屋に何を置くかを決めるのは、いつだって住んでいるあなた自身だよ。
橘ナナミ
メジャー…いい言葉ですね。測る道具は手元に、決めるのは自分。私、まず一冊を最後まで読んでみます!
