囲碁の手筋が学べる本のおすすめ人気ランキング13選【2026年版】
監修

佐藤メバル
@shelfy_mebaru
編集長。あらゆるジャンルの本を年間数百冊読み込む本のプロ。投資・経営から小説・実用書・絵本まで、良書と読者の相性を見抜く。

橘ナナミ
@medias_nanami
編集部の新人インターン。22歳の大学院生で、メディア論を研究中。「それ気になります!」が口癖の天然キャラ。読者の素朴な疑問を代弁する役割で、各メディアの専門家にいろんなジャンルの素朴な質問をぶつけていく。
最終更新: 2026年10月
橘ナナミ
佐藤さん、囲碁の「手筋」って、本で覚えるものなんですか? アプリで打っていれば自然に身につく気がしていたんですけど。
佐藤メバル
いい質問だね。打つだけでも少しは身につくけれど、手筋は「知っているかどうか」で形勢が変わる分野なんだ。たとえば『中盤で差がつく必殺の手筋』では、プロアマ問わずよくある布石の形で登場する手筋を36型にまとめていて、知っているのと知らないのとでは天地の差が生まれると紹介されている。相手が知らないとすぐ有利になる荒らしや分断、自分が知らないとピンチになる整形まで、用途ごとに整理されているんだよ。
橘ナナミ
なるほど…! でも書店の囲碁コーナーって、手筋・詰碁・布石・定石・ヨセと棚が分かれていて、どこから手を出せばいいのか迷子になります。
佐藤メバル
そこはまず「読む本」か「解く本」かで分けると整理しやすい。『囲碁手筋大事典』や『「用語・手筋・形」がまとめてわかる囲碁辞典』は読んで理解を積む本、『出る順で学ぶ実戦手筋』や『問題集 囲碁手筋大事典』は手を動かして覚える本で、役割がまったく違う。書店員だった頃、手筋の棚の前で「どっちを買えばいいんですか」と聞かれて、この二択を説明すると大抵すっきりした顔をされたのを覚えているよ。
囲碁の手筋が学べる本の選び方
目的別に選ぶ
橘ナナミ
目的別だと、どんな分け方になりますか?
佐藤メバル
ルールを覚えたてなら、易しい問題を中心に集めた『令和版 初段合格の手筋150題』が入りやすい。実戦で勝ちたいなら『中盤で差がつく必殺の手筋』。読みそのものを鍛えたいなら191題を問題形式で並べた『問題集 囲碁手筋大事典』。教養として楽しむなら、順序が違えば結論が変わるという手筋の面白さを語る『手筋が分かれば、碁が変わる<下>』のような読み物寄りの一冊もあるよ。
棋力別に選ぶ
橘ナナミ
棋力の目安も知りたいです。
佐藤メバル
13路盤から入るなら『囲碁・13路盤で上達! 基本戦術と手筋』。接近戦が多く布石の要素もあるので、19路盤にそのままつながる。初段前後なら『中盤で差がつく必殺の手筋』、初段を目指すなら『令和版 初段合格の手筋150題』、三段を目指す段階なら『令和版 三段合格の手筋150題』。上を狙うなら、高段者が知らない手筋も含まれているという『囲碁 極みの手筋100』だね。
形式別に選ぶ(読む本か、解く本か)
橘ナナミ
読む本と解く本、両方いるんですか?
佐藤メバル
片方で足りる人もいるけれど、向き不向きがある。『囲碁手筋大事典』は頻出形を用途ごとにまとめた辞典で、辞書のように長く使える。『囲碁 極みの手筋100』は型にハマった問題ではなく実戦的な筋を集めた一冊で、くり返し読めば石の急所がひと目で見えてくるとされている。『囲碁・サバキの手筋100』は整形と捨て石の2章立て、『相手の弱点を見抜く方法』は終盤に絞った養成プログラムで、解くほどダメヅマリが楽しくなるという作りだよ。
テーマ別に選ぶ(サバキ・戦い・終盤)
橘ナナミ
手筋の中でもテーマで分けられますか?
佐藤メバル
できるよ。サバキなら『囲碁・サバキの手筋100』、あるいは『中盤で差がつく必殺の手筋』のサバキの章。戦いの手筋をまとめて仕入れたいなら、テレビ番組を単行本化した『レドモンドの狙え!戦いの手筋』。終盤の勝負所なら『相手の弱点を見抜く方法』。同じ手筋本でも、扱っている局面がはっきり違うんだ。
携帯性で選ぶ
橘ナナミ
持ち歩きやすさも気になります。
佐藤メバル
『令和版 初段合格の手筋150題』と『令和版 三段合格の手筋150題』は文庫で出ているから、通勤や待ち時間に解くのに向いている。逆に『囲碁手筋大事典』のような事典タイプは、自宅に置いて必要なときに引く使い方が似合う。携帯性は判型で決まるので、まず現物の大きさを確かめるといいよ。
電子書籍対応で選ぶ
橘ナナミ
Kindleで読めるかも見ておくべきですか?
佐藤メバル
棋書は反復が命だからね。配信状況は出版社と本によって違うので、気になる一冊は各電子書店のページで確認してほしい。ただ、盤面の図を細かく見る本は紙が読みやすいという声も根強い。電子は「いつでも解ける」、紙は「盤面が追いやすい」——両方の利点を踏まえて選ぶのが現実的だよ。
囲碁の手筋が学べる本をひと目で比較
橘ナナミ
えっ、13冊もあるんですか!?まずどう見ればいいんですか?
佐藤メバル
焦らず焦らず(笑)。まずはこの一覧で全体像を眺めてみよう。価格・著者・対象読者をまとめて見られるから、自分に近そうなのが分かるはず
囲碁の手筋が学べる本のおすすめ人気ランキング
橘ナナミ
一覧だけだとピンと来ないので...1冊ずつ詳しく教えてください!
佐藤メバル
よし、それじゃあ1位から順に1冊ずつ解説していこう。各冊どんな人に向いてるかも合わせて話すから、自分に合いそうなのを見つけてほしい
囲碁手筋大事典 -頻出型完全網羅ー
石田芳夫 著|マイナビ出版
¥2,079(税込)
手筋を「用途ごと」に整理した、辞書として使える一冊です。編纂したのは名誉本因坊の資格を持つ石田芳夫九段。数ある手筋を分類し、実戦で使えることを最優先に据えているのが最大の特徴で、眺めているだけでも「この形ではここが急所」という感覚が育ちます。問題集のように順に解く本ではなく、実戦で遭遇した形をその都度引いて確認する使い方が向いています。囲碁ファンなら一冊は持っておきたい、手筋の拠り所になる大事典です。
こんな人におすすめ
実戦で出てきた形を辞書的に引いて確認したい級位者から有段者まで。手筋の引き出しを増やしたい人、棋書を読んでいて分からない形に出会ったときの座右の書がほしい人、頻出形をまとめて頭に入れておきたい人に向いています。
良い点
- 用途別の分類で目当ての手筋を探しやすい
- 頻出形を幅広く網羅している
- 実戦での応用を前提にした解説
気になる点
- 辞典なので通読には向かない
- 分量が多く最初は圧倒される
- 問題形式ではないため反復練習は別途必要
出版社
マイナビ出版
発売日
2018年04月11日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「囲碁 本 手 おすすめ」で検索すると、まずこの本の名前が出てきますよね。でも「大事典」って聞くと、正直ちょっと身構えちゃいます。
佐藤メバル
いい質問だね。これは通読する本というより、引く本なんだ。頻出する形の手筋を用途ごとにまとめていて、実戦に応用できることにこだわっている。
編纂したのは名誉本因坊の資格を持つ石田芳夫九段で、長く第一線にいた人の分類のしかた自体が勉強になるよ。
橘ナナミ
なるほど、辞書みたいに使うんですね。でも、どこから開けばいいんでしょう。
佐藤メバル
まずは実戦で出た形を探すのがおすすめ。相手に切られて困った局面を覚えていれば、切断まわりを開いてみる。
答えを暗記するというより、同じ形を見たときに指が止まらない状態を作るための道具だと思えばいい。
まずは一冊、棚に置いておく感覚でいいんだよ。
中盤で差がつく必殺の手筋
松本武久 著|マイナビ出版
¥1,859(税込)
「え?こんな手があるの?」と思わず声が出る手筋を、よくある布石の形から36型集めた一冊です。荒らしや分断、整形など、知っているかどうかで形勢がはっきり変わる手を扱っていて、プロの間でも結論が変わった形が含まれているのが面白いところ。一つの手筋ごとにまとめページが設けられているので、読み終えたあとに復習して定着させられます。対象は初段前後とされていますが、高段者が知らない手筋も混ざっているとされます。
こんな人におすすめ
布石は打てるのに中盤で差をつけられてしまう初段前後の方。相手の石を荒らしたい、自分の形を整えたいなど、実戦で主導権を握りたい人に向いています。高段者でも知らない手筋があるので、復習用としても使えます。
良い点
- 実戦で頻出する形から手筋を学べる
- 手筋ごとのまとめページで復習しやすい
- 荒らし・サバキ・整形・分断と目的別に整理
気になる点
- 対象が初段前後なので級位者には難しい
- 36型なので網羅性は高くない
- 基本の打ち方が分かっていないと効果が薄い
出版社
マイナビ出版
発売日
2016年05月25日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「中盤で差がつく」って、具体的に何が違うんですか。序盤の布石も大切な気がするんですけど。
佐藤メバル
布石は本を読めば形は覚えられる。でも中盤は、同じ形でも手筋を知っているかどうかで結果が変わる分野なんだ。
この本は荒らしや分断、整形といった目的別に36型を並べている。知っているだけで形勢が変わる手が集まっているから、読みながら「え?」と声が出るはずだよ。
橘ナナミ
36型って、多くないですか。覚えきれる気がしないです。
佐藤メバル
一つの手筋ごとにまとめページが用意されているから、最初は眺めて、あとでそこだけ開いて復習すればいい。
著者は松本武久で、対象は初段前後。プロの間でも結論が変わった形が入っているというのが、ただの問題集との違いだね。
ページをめくるたびに、碁敵に「アッ」と言わせる手が増えていく感覚が楽しいよ。
囲碁 極みの手筋100
孫テツ 著|マイナビ出版
¥1,980(税込)
プロがまず「詰碁」と「手筋」を勧める、という指摘から始まる一冊です。詰碁の重要性はよく語られるのに、手筋の勉強は意外と抜けがち——本書はその穴を埋める実戦手筋集。型にはまった問題ではなく、これぞ実戦というアグレッシブな筋を集めているのが特徴で、孫テツと星合志保がこだわり抜いた100題を収録しています。くり返し読めば石の急所がひと目で見えて、ヨミの力も上がるとされています。
こんな人におすすめ
今より少しでも強くなりたい、と願っている級位者・有段者。詰碁はやっているけれど手筋の勉強が抜けている人、実戦で出る筋を集中的に鍛えたい人、AI研究と並行して手筋を学び直したい人にも向いています。
良い点
- 実戦的な形の問題を集中的に学べる
- 石の急所を見る目とヨミの力を鍛えられる
- 詰碁学習と組み合わせやすい
気になる点
- 基礎が固まっていないと手が出にくい
- 100題をこなす前提の構成
- 座学だけでは定着しにくい
出版社
マイナビ出版
発売日
2025年05月16日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
これ、新しい本ですよね。孫テツさんと星合志保さんの共著で、タイトルからしてもう強くなれそうな予感がします。
でも100題って聞くと、途中で挫けそうで怖いです。
佐藤メバル
その不安はよく分かる。ただこの本の出発点が面白くてね、プロはまず詰碁と手筋を勧めるけれど、詰碁に比べて手筋の勉強は抜けがちだ、という指摘から始まるんだ。
型にハマった問題ではなく実戦の筋を集めているから、解いていて「この形、見たことある」という感覚が積み上がる。
橘ナナミ
なるほど! 決まった形じゃないから、そのまま実戦で使えるんですね。
佐藤メバル
そう。くり返し読めば、石の急所がひと目で見えるようになって、ヨミの力も上がる。一日何題、と決めて少しずつ進めればいい。
詰碁とセットで回すと、伸び方がはっきり変わるよ。
囲碁・サバキの手筋100
現代碁研究室 著|マイナビ出版
¥1,804(税込)
サバキとは相手の攻めや追及を無力化する技術で、アタリを打つ方向を変えるだけで10目以上の差が現れることもあると説きます。ただ、段位者でも実戦で正しく打てる人は少ない。理由は、多くの状況で「石を捨てる」ことが前提になるからです。守る基本を真向から否定する動きに抵抗を覚えるのは正常な反応、という前提で、整形と捨て石の二つに分けて基礎から応用まで学べる構成になっています。
こんな人におすすめ
攻められるとつい守ってしまい、形勢を損ねていると感じる級位者・有段者。石を捨てる判断を身につけたい人、相手の攻めを無力化して主導権を取り返したい人、サバキという言葉を感覚ではなく理屈で理解したい人に向いています。
良い点
- 整形と捨て石に分けた明快な構成
- 実戦で差が出るサバキを体系的に学べる
- 基礎から応用まで段階的に進められる
気になる点
- 石を捨てる感覚に慣れるまで時間がかかる
- 守る基本が身についてからでないと理解しづらい
- 問題を解くだけでは実戦の判断は別途練習が必要
出版社
マイナビ出版
発売日
2023年09月19日
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
サバキって言葉、聞いたことはあるんですけど、人に説明できる自信がありません。守ることと何が違うんですか。
佐藤メバル
サバキは相手の攻めや追及を無力化する技術だね。この本には、アタリを打つ方向を変えるだけで10目以上の差が現れる、と書かれている。
ただ段位者でも実戦で正しく打てる人は少ない。理由ははっきりしていて、多くの場面で石を捨てるのが前提だからなんだ。
橘ナナミ
捨てる……取られないようにするのが基本だと思っていたので、そこは驚きです。
佐藤メバル
その抵抗感は正常な反応だと、本の中でも書かれているよ。だからこの本は整形と捨て石の二つに分けて、基礎から応用まで順に学べる構成になっている。
捨て石の名人になれば、相手の攻めが怖くなくなる。呼吸をつかむまでは少し時間がかかるけれど、そこを越えると碁がぐっと楽になるよ。
【バーゲン本】レドモンドの狙え!戦いの手筋
マイケル・レドモンド 著|NHK出版
¥770(税込)
序盤で優勢になるための戦いの手筋を集めた一冊で、Eテレ『囲碁フォーカス』の「マイケルレドモンド戦いの手筋」を単行本化したものです。石を取る手筋だけでなく、相手の形を崩す・石を捨てて自分の形を整える・根拠を奪うなど、すぐに使える手筋が詰まっています。バーゲン本として出ているので手に取りやすいのも嬉しいところ。テレビ講座の流れを追えるため、読み進めやすい構成です。
こんな人におすすめ
序盤の戦いでリードを奪う感覚を掴みたい級位者。テレビ講座を見ていた人、「戦いの手筋」を短い単位で学びたい人、まずは手頃な一冊で試したい人に向いています。
良い点
- テレビ講座が元になった読みやすい構成
- 石を取る・崩す・捨てる・根拠を奪うと用途が幅広い
- 手に取りやすいバーゲン本
気になる点
- 網羅的な辞典ではない
- 体系立てて一から学ぶ用途には向かない
- バーゲン本のため入手機会が限られることがある
出版社
NHK出版
発売日
詳細情報なし
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
レドモンドさん! この本、バーゲン本で出てるんですね。マイケル・レドモンドさんの手筋って、どんな内容なんですか。
佐藤メバル
Eテレ『囲碁フォーカス』で放送された「マイケルレドモンド戦いの手筋」を単行本にしたものだね。序盤で優勢になる戦いに役立つ手筋が満載で、石を取るだけでなく、相手の形を崩したり、石を捨てて自分の形を整えたり、根拠を奪ったりと、用途が幅広いんだ。
橘ナナミ
根拠を奪う、というのは眼形を消すことですか。
佐藤メバル
そう、生きる場所を先に消してしまう手だね。テレビ講座が元になっているから説明の運びがやさしくて、一問ずつ区切って読める。
じっくり体系立てて学ぶというより、今日の対局でひとつ使ってみよう、という読み方が合っている一冊だよ。
出る順で学ぶ実戦手筋
山下敬吾 著|マイナビ出版
¥1,419(税込)
頻出手筋をランキング形式でまとめた、新しいタイプの問題集です。絶対に出る実戦手筋、石を取る手筋、攻め合い、分断、連絡、隅の特殊な手筋、捨て石・整形、ヨセ、逆転、と章ごとにトップ20を並べ、最後にチャレンジ問題のカウントダウンが待っています。実戦に数多く出る重要な手筋だけを収録しているので、覚えた分がそのまま対局で効いてくる。限られた時間で優先順位をつけて学びたい人に向いています。
こんな人におすすめ
覚える手筋を絞りたい、忙しい級位者・有段者。出る順に効率よく学びたい人、石を取る・分断・連絡・ヨセといった目的別に弱点を補強したい人、問題を解きながら手を動かして覚えたい人に向いています。
良い点
- 出る順という優先順位が明確
- 目的別の章立てにチャレンジ問題まで備える
- 問題形式で手を動かして学べる
気になる点
- ランキング形式に馴染めない人もいる
- 手筋の意味の解説は辞典ほど詳しくない
- 序盤の布石の学びには向かない
出版社
マイナビ出版
発売日
2014年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「出る順」って、テスト対策みたいで面白いですね。手筋にも出る順ってあるんですか。
佐藤メバル
それが本当にあるんだよ。絶対に出る実戦手筋、石を取る手筋、攻め合い、分断、連絡、隅の特殊な手筋、捨て石・整形、ヨセ、逆転、と章ごとにトップ20を並べている。
実戦に数多く出る手筋だけを集めているから、覚えた順にそのまま対局で出会うことになる。
橘ナナミ
最後にはチャレンジ問題まであるんですね。順番どおりに進めればいいんでしょうか。
佐藤メバル
まずは第1章から順に、というのが素直な読み方だね。著者は山下敬吾で、問題集として手を動かしながら進められるのが強み。
ただ辞典ではないから、用語や形の意味をじっくり確認したいときは別の一冊を隣に置いておくといい。限られた時間で優先順位をつけたい人にぴったりだよ。
令和版 初段合格の手筋150題
日本棋院 著|日本棋院
¥1,210(税込)
初段を目指す人のための手筋問題集で、人気の囲碁文庫が令和版として全面リニューアルされました。序章で「本筋と俗筋」を押さえ、序盤・中盤に生じる手筋、石取りと攻め合い、ヨセと、易しい問題を中心に基本を積み上げていきます。150題という数は多いように見えて、一つひとつは短いので毎日少しずつ進められます。初段合格に必要な戦闘力を、手筋から固めていく構成です。
こんな人におすすめ
初段を目指している級位者。手筋の基本を問題形式で固めたい人、文庫サイズで持ち歩きたい人、いきなり難しい本で挫折したくない人、毎日の勉強習慣を作りたい人に向いています。
良い点
- 易しい問題中心で挫折しにくい
- 序章で本筋と俗筋の区別から学べる
- 文庫サイズで持ち歩きやすい
気になる点
- 有段者には物足りない
- 150題をこなす忍耐が必要
- 布石の構想までは扱っていない
出版社
日本棋院
発売日
2025年12月15日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
初段合格、か……碁を始めたばかりだと、初段がものすごく遠くに見えます。この本はどんな人が対象なんですか。
佐藤メバル
初段を目指す人が、手筋の基本を固めるための一冊だね。序章で「本筋と俗筋」の違いを押さえて、そこから石取りや攻め合い、ヨセへと進んでいく。
易しい問題を中心に組まれているから、一問解けたという手応えを積み重ねられるのがいいところだよ。
橘ナナミ
150題って多いですね。最後までたどり着ける気がしません。
佐藤メバル
そこは文庫の強みで、一問が短いから、寝る前の十分でも進む。人気の囲碁文庫が令和版として全面リニューアルされたもので、初段合格に必要な戦闘力を手筋から作っていく構成になっている。
全部やろうと気負わず、序章と第1章だけでも十分効果はあるよ。
令和版 三段合格の手筋150題
日本棋院 著|日本棋院
¥1,210(税込)
三段へステップアップするための必須テクニックを凝縮した、初段版の続きにあたる一冊です。序盤の戦いを有利に導くコツや、勝負所で主導権を握るための実戦的なヒントが並び、150題を解き終える頃には序盤・中盤・終盤の総合力が向上しているはず、という設計になっています。単発の手筋を覚えるだけでなく、局面ごとの使いどころまで意識させてくれるのが初段版との違いです。
こんな人におすすめ
初段を抜けて三段を目指す有段者。序盤の戦いで主導権を握る感覚を身につけたい人、総合力を底上げしたい人、初段版を終えて次の一冊を探している人に向いています。
良い点
- 序盤・中盤・終盤を横断して学べる
- 勝負所での実戦的なヒントが豊富
- 初段版からの自然なステップアップ
気になる点
- 級位者には難易度が高い
- 150題を解く前提の分量
- 手筋の用語解説は最小限
出版社
日本棋院
発売日
2026年07月02日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
三段って、またぐっとハードルが上がる感じがします。初段版と何が変わるんですか。
佐藤メバル
初段版が基本を積み上げる本だとすれば、こちらは勝負所で主導権を握るための実戦的なヒントが中心になる。
序盤の戦いを有利に導くコツが並んでいて、150題を解き終える頃には序盤・中盤・終盤の総合力が確実に上がっているはず、という設計なんだ。
橘ナナミ
単発の手筋を覚えるだけじゃなくて、局面で使えるかどうか、ということですね。
佐藤メバル
まさにそこ。手筋は覚えても、使う場面が分からなければ意味がない。この本は問題を通じて「ここで使うのか」という判断も一緒に鍛えてくれる。
初段版を終えた人が次に開く一冊として、順番が自然につながっているよ。
問題集 囲碁手筋大事典
石田芳夫 著|マイナビ出版
¥1,474(税込)
あの大事典を、問題形式で引けるようにした一冊です。「覚えた瞬間に強くなる」をコンセプトに、実用性の高い191題を厳選し、隅・辺・切断部・中央と総合という章立てで並べています。関連する問題はできるだけ隣り合わせ、離れてしまったものにはページのリンクを付けるという細やかさも。辞典で調べて終わりにせず、手を動かして定着させたい人にとって、ちょうど橋渡しになる存在です。
こんな人におすすめ
大事典を持っていて、知識を実際に打てる形にしたい人。問題を解きながら手筋を定着させたい級位者・有段者、実戦頻度の高い形から順に練習したい人、分野別に弱点を潰したい人に向いています。
良い点
- 191題という実用的な問題数
- 関連問題が並びページリンクつき
- 分野別の章立てで弱点を狙える
気になる点
- 辞典ほどの網羅性はない
- 最初から自力で解くには基本知識が要る
- 手筋の意味を一から解説する本ではない
出版社
マイナビ出版
発売日
2022年03月23日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
あれ、さっき紹介した大事典と名前が似ていますね。こっちは問題集なんですか。
佐藤メバル
そう、同じ石田芳夫による問題集版。大事典の網羅性が好評だったのを受けて、「覚えた瞬間に強くなる」をコンセプトに、実用性の高い191題を選んで問題形式にしたんだ。
隅、辺、切断部、中央と総合、という章立てで並んでいる。
橘ナナミ
辞典とセットで持つ感じですか。
佐藤メバル
辞典で調べて、問題集で打ってみる、という往復ができると理想的だね。関連する問題はできるだけ並べてあって、離れたものにはページのリンクが貼ってある。
この気配りは地味だけど、復習のときに効いてくるよ。
相手の弱点を見抜く方法
吉原由香里 著|マイナビ出版
¥1,639(税込)
弱点にはパターンがある——という前提から始まる、終盤力養成のプログラムです。序章で終盤の弱点を七つの形(穴あき一間トビ、ナナメのキズ、くの字形、ウッテガエシ、オイオトシ、連続したナナメのキズ、両ノゾキ)に整理し、白と黒それぞれの弱点探しを基本編・応用編へと進めます。解くほどダメヅマリが楽しくなるという触れ込みどおり、見つける目を鍛えることに徹した構成です。
こんな人におすすめ
終盤で相手の石を仕留めきれない、と感じている級位者。弱点を見つけるパターンを身につけたい人、ダメヅマリやウッテガエシが苦手な人、終盤力だけを集中的に鍛えたい人に向いています。
良い点
- 弱点を七つの形に整理して覚えやすい
- 白と黒の両方から練習できる
- 基本編と応用編で段階を踏める
気になる点
- 序盤・中盤の上達には直結しない
- 形の暗記から入るため応用に時間がかかる
- 布石の構想は扱っていない
出版社
マイナビ出版
発売日
2016年01月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「終盤力養成プログラム」とありますけど、終盤力ってヨセのことなんですか。
佐藤メバル
ヨセも含むけれど、この本が狙っているのはそこじゃない。相手の石の弱点を見つけるパターンを身につけることなんだ。
序章で穴あき一間トビ、ナナメのキズ、くの字形、ウッテガエシ、オイオトシ、連続したナナメのキズ、両ノゾキ、という七つの形に整理している。
橘ナナミ
七つなら覚えられそう……でも、覚えたら勝てるようになるんですか。
佐藤メバル
型を知ると、相手の石を見たときに「ここが急所だ」と気づけるようになる。吉原由香里と王唯任の共著で、ダメヅマリが楽しくなるという言葉のとおり、解いていくうちに自然と目が鍛えられる。級位者の方にこそ勧めたい一冊だね。
囲碁・13路盤で上達! 基本戦術と手筋
星合志保 著|マイナビ出版
¥1,474(税込)
13路盤を題材にした次の一手・手筋問題集です。13路盤はスマホで気軽に打てて、対局時間が短く、スリリングな展開になりやすい。接近戦が増えるので戦いの練習になり、ほどよい広さがあるぶん布石の要素もあり、19路盤の上達にそのままつながるのが特徴です。13路盤で勝率アップに直結する手筋や布石の考え方を多数収録し、19路盤でもそのまま使える内容になっています。
こんな人におすすめ
13路盤をよく打つ人。接近戦の力を身につけたい人、布石の構想力を磨きたい人、スマホ対局から本格的に上達したい人、19路盤に移る前に戦いの基礎を固めたい人に向いています。
良い点
- 13路盤に特化した珍しい問題集
- 接近戦と布石の両方を学べる
- 19路盤にもそのまま活かせる
気になる点
- 囲碁自体の入門書ではない
- 19路盤専門の人には遠回りに感じられることがある
- 13路盤の経験がないと局面をイメージしづらい
出版社
マイナビ出版
発売日
2020年10月23日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
13路盤って、入門用の小さい盤ってイメージだったんですけど、上達にいいんですか。
佐藤メバル
そこが面白いところでね。13路盤はスマホで気軽に打てて、対局時間が短く、スリリングな展開になりやすい。
接近戦が多くなるから戦いの練習になるし、適度な広さがあるぶん布石の要素もある。19路盤の上達にそのままつながるんだよ。
橘ナナミ
なるほど! 小さいからこそ、戦いの練習になるんですね。
佐藤メバル
そう。著者の星合志保はNHK杯の司会でも知られていて、自身の配信では13路盤の実況をメインコンテンツにしている人だ。
この本は13路盤で勝率アップに直結する手筋や布石の考え方を問題形式で並べている。接近戦を強くしたい人にも、布石の構想を学びたい人にも合うよ。
「用語・手筋・形」がまとめてわかる囲碁辞典
大橋成哉 著|マイナビ出版
¥1,749(税込)
「いきなり突拍子もない所にツケられて困った」——そんな経験を、用語の理解で解決しようという一冊です。ツケがどんな場面で使われ、その後どう進むのかを説明できるようになると、相手の作戦が瞬時に読めるようになる。手筋・石の形・棋理などの重要用語を、意味から用途まで丁寧に解説していて、指導碁や棋書を読むときの理解も一段深くなります。
こんな人におすすめ
用語をあいまいに使っている自覚がある初級者から有段者まで。棋書や指導碁の理解を深めたい人、相手の手の意図を読みたい人、遠回りに見えても学習効率を上げたい人に向いています。
良い点
- 用語を意味と用途の両方から解説
- 実戦の具体的な場面と結びつけて理解できる
- 棋書を読むときの土台になる
気になる点
- 用語の理解だけでは実戦力は伸びない
- 具体的な打ち方は別途学ぶ必要がある
- 反復して手を動かす練習は別の一冊が要る
出版社
マイナビ出版
発売日
2020年07月22日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
ツケって、打たれると毎回「え、どうするんだっけ」ってなります。これ、用語の本なんですよね。
佐藤メバル
その困り方が、まさにこの本の入口なんだ。ツケは相手の勢力圏でのサバキや、目一杯頑張りたいときなど、苦しい状況を打開したいときによく使われる手で、相手の石を強くする性質があるから、互角や有利な場面ではあまり使われない。
用語を正しく理解すると、相手の作戦が読めるようになる。
橘ナナミ
なるほど! ツケられたら「戦いに来た」と理解すればいいんですね。
佐藤メバル
そういうこと。手筋や石の形、棋理といった重要用語を、意味から用途まで丁寧に解説している。まえがきには、有段者でも用語を間違って使う方がいると書かれているくらいでね。
棋書を読むときの土台にもなるから、学習効率を上げたい人にこそ勧めたい一冊だよ。
【POD】手筋が分かれば、碁が変わる<下>
梁宰豪 著|東京創元社
¥2,530(税込)
「順序が違うと別のものになる」——この実感を軸にした手筋の本です。石が接近しているとき、対応の仕方や順番によって結論が変わり、本来10目あるところが4目になったり、生きているはずの石が死んでしまったりする。筋、石筋とも呼ばれる手筋を、全般に渡って広範囲で活用される必須の技術として捉え、着手のポイントと順番を学べる構成になっています。正しい応接が身につくと、碁の世界が違って見えてくる一冊です。
こんな人におすすめ
手筋は知っているつもりなのに、実戦で結果につながらないと感じる有段者。手の順番を意識して打ちたい人、石の生死やヨセの差で損をしたくない人、碁の見え方を変えたい人に向いています。
良い点
- 順番という切り口が明確
- 実戦の損得に直結する内容
- 手筋を広い視野で捉え直せる
気になる点
- POD版のため書店で見つけにくい
- 読むだけでは順番の感覚は身につきにくい
- 手筋の入門書ではない
出版社
東京創元社
発売日
2021年07月02日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「手筋が分かれば、碁が変わる」って、ずいぶん強い言葉ですよね。しかも下巻。順序が違うと別のものになる、というのが気になります。
佐藤メバル
そこがこの本の核なんだ。石が接近しているとき、対応の仕方や順番ひとつで結論が変わる。本来10目あるところが4目になったり、生きているはずの石が死んでしまったりする。
それを実感させてくれるのが、梁宰豪と洪敏和によるこの一冊だよ。
橘ナナミ
順番、か……なんとなく打ってしまうことが多いので、耳が痛いです。
佐藤メバル
誰でもそうだよ。手筋は筋、石筋とも呼ばれて、全般に渡って広く使われる必須の技術。着手のポイントと順番を学べば正しい応接ができるようになって、碁の世界が違って見えてくる。
POD版だから書店で見かける機会は少ないけれど、順番を意識する習慣がつくだけの価値はあるよ。
棋力別「次に読む1冊」ロードマップ
橘ナナミ
結局、どの順番で読んでいけばいいんでしょう?
佐藤メバル
一例を挙げるね。13路盤で打ち始めた段階では『囲碁・13路盤で上達! 基本戦術と手筋』で接近戦に慣れる。並行して『「用語・手筋・形」がまとめてわかる囲碁辞典』を辞書代わりに引きながら、ツケやサバキといった言葉の意味を体に入れておくと後がとても楽になる。次に『令和版 初段合格の手筋150題』で易しい手筋を反復し、初段前後で『中盤で差がつく必殺の手筋』や『出る順で学ぶ実戦手筋』、三段を目指す段階で『令和版 三段合格の手筋150題』や『囲碁 極みの手筋100』へ。手元には『囲碁手筋大事典』と『問題集 囲碁手筋大事典』を置いておく、という流れだね。
橘ナナミ
全部そろえなくてもいいんですね。
佐藤メバル
うん。大事なのは、いま解いていて「少し考えれば分かる」難易度の1冊を持つこと。難しすぎる本は挫折のもとで、易しすぎても伸びない。同じテーマの本を何冊も並べるより、1冊を繰り返すほうが強いんだ。
詰碁と手筋、どちらを先に——挫折パターン別の処方箋
橘ナナミ
詰碁と手筋の順番も気になります。
佐藤メバル
一般には詰碁から、と言われることが多い。読みの筋トレとしては詰碁が分かりやすいからね。ただ手筋の勉強は意外と抜けがちで、『囲碁 極みの手筋100』でも、大多数のプロがまず詰碁と手筋を推奨すると書かれている。詰碁で読みを鍛え、手筋で形を覚える——役割分担だと思っておくといい。
橘ナナミ
「続かない」「分からない」「勝てない」で悩む人への処方箋も知りたいです。
佐藤メバル
続かない人は、文庫の『令和版』シリーズのように1日数題で区切りがつく本へ。分からない人は『「用語・手筋・形」がまとめてわかる囲碁辞典』で言葉を先に埋める。勝てない人は終盤で取りこぼしていることが多いので、『相手の弱点を見抜く方法』のような終盤専門の1冊を挟む。原因によって選ぶ本は変わるんだよ。
AI時代の手筋本・定石本は今も効くのか/入手性とコスパ
橘ナナミ
AIが出てきた今、昔の手筋本や定石本って古くなっていないんですか?
佐藤メバル
手筋はAI以前と以後で骨格が変わりにくい分野だよ。部分的な形の急所は普遍で、『囲碁手筋大事典』が長く使われているのはそのためだね。定石の評価はAIで更新された部分があるけれど、定石を学ぶ目的は形の意味を理解することだから、考え方を読む使い方は今も有効。逆に、勝ち負けの結論だけを丸暗記する使い方がいちばんもったいない。古典詰碁のような読みの教材も、古典として長く読み継がれている位置づけがある。
橘ナナミ
値段や入手しやすさはどう見ればいいでしょう。
佐藤メバル
棋書は絶版や品切れになりやすく、中古でしか出回っていない本も多い。『手筋が分かれば、碁が変わる<下>』はPOD(受注生産)という形式の本で、店頭に大量に並ぶタイプではないから、見かけたら早めに押さえておくのが無難。バーゲン本の『レドモンドの狙え!戦いの手筋』のように、手に取りやすくなっているものもある。同じテーマで何冊も買うより、1冊を反復するほうがコスパはいいよ。
橘ナナミ
布石やヨセ、囲碁の読み物はどう位置づければいいんでしょう。
佐藤メバル
布石・定石・ヨセは手筋とは別の棚だけれど、手筋をひと通りやったあとに進むと理解が速い。そして囲碁小説やエッセイ、打碁集で棋譜を並べる時間は、棋力と関係なく純粋に楽しい。上達のためだけでなく、読み物として囲碁に触れる時間も持っておくといいよ。
よくある質問
囲碁の手筋の本で初心者におすすめはどれ?
橘ナナミ
囲碁の手筋の本で初心者におすすめはどれについて教えてください。
佐藤メバル
ルールを覚えたばかりなら『令和版 初段合格の手筋150題』が入りやすいです。易しい問題を中心に、序章で本筋と俗筋の違いから説いています。13路盤で打っているなら『囲碁・13路盤で上達! 基本戦術と手筋』。言葉の意味から押さえたい人は『「用語・手筋・形」がまとめてわかる囲碁辞典』を隣に置くと、分からない用語で止まらずに済みます。
詰碁と手筋、先にやるべきはどっち?
橘ナナミ
詰碁と手筋、先にやるべきはどっちについて教えてください。
佐藤メバル
読みの土台を作るなら詰碁から、と言われることが多いですが、手筋の勉強は意外と抜けがちだと『囲碁 極みの手筋100』でも触れられています。詰碁で読みを鍛え、手筋で形を覚えるという役割分担で考えるのがおすすめです。実戦で「見た形」に手が浮かぶ感覚は、手筋の問題を繰り返した人ほど早く身につきます。
本手とは何で、学べる本はある?
橘ナナミ
本手とは何で、学べる本はあるについて教えてください。
佐藤メバル
本手は「本筋」とも呼ばれる言葉で、『令和版 初段合格の手筋150題』は序章で本筋と俗筋を扱っています。用語を意味から用途まで丁寧に解説している『「用語・手筋・形」がまとめてわかる囲碁辞典』と組み合わせれば、用語の理解があいまいなまま手だけ覚えてしまう事態を避けられます。
AI時代に昔の定石本はまだ役立つ?
橘ナナミ
AI時代に昔の定石本はまだ役立つについて教えてください。
佐藤メバル
定石の評価はAIの登場で更新された部分がありますが、定石本の価値は形の意味を理解するところにあります。手筋はAI以前と以後で骨格が変わりにくく、『囲碁手筋大事典』のように頻出形を用途ごとにまとめた事典は今も長く使われています。結論の丸暗記ではなく理由を読む使い方なら古びません。
囲碁の本はKindle(電子書籍)で読める?
橘ナナミ
囲碁の本はKindle(電子書籍)で読めるについて教えてください。
佐藤メバル
配信状況は出版社と本ごとに異なるので、読みたい一冊を各電子書店のページで確認してください。すべての棋書が電子化されているわけではありません。問題集はスマホで解けると反復しやすい一方、盤面の図をじっくり追うなら紙が読みやすいという声もあり、用途で選び分けるのが現実的です。
囲碁の本を1冊だけ選ぶなら何がいい?
橘ナナミ
囲碁の本を1冊だけ選ぶなら何がいいについて教えてください。
佐藤メバル
長く手元に置いて引く前提なら『囲碁手筋大事典』。頻出形を用途ごとにまとめ、実戦に応用できることにこだわった作りの辞典です。手を動かして覚えたいなら191題を問題形式にした『問題集 囲碁手筋大事典』、初段前後で実戦に直結させたいなら『出る順で学ぶ実戦手筋』。1冊だけなら「繰り返せるか」を基準に選ぶといいです。
有段者になるまでに何冊くらい必要?
橘ナナミ
有段者になるまでに何冊くらい必要について教えてください。
佐藤メバル
冊数より反復回数です。同じテーマの本を何冊も並べるより、いまの自分に少し難しい1冊を繰り返すほうが伸びます。入門期に用語の辞典と13路盤の1冊、級位期に易しい手筋問題集、初段前後に実戦手筋、三段を目指す段階で応用、という順で1冊ずつ足していけば十分です。
ルールも知らない超初心者はどの本から始める?
橘ナナミ
ルールも知らない超初心者はどの本から始めるについて教えてください。
佐藤メバル
まずはルールを覚える段階なので、手筋の本はその次で構いません。13路盤で打ち始めるなら『囲碁・13路盤で上達! 基本戦術と手筋』が題材として入りやすく、スマホで手軽に打てて対局時間が短い13路盤の特徴を生かせます。並行して『「用語・手筋・形」がまとめてわかる囲碁辞典』を辞書代わりにし、石の形と言葉に慣れてから易しい手筋問題集へ進む流れが無駄の少ない道です。
まとめ
橘ナナミ
今日の話、けっこう頭が整理されました。手筋の本って、一冊で完結するものじゃないんですね。
佐藤メバル
そう。ただ、最初の一冊は「これだ」と決めて、繰り返すのがいちばん強い。
橘ナナミ
私はまず、易しい問題集から始めてみます。通勤中に解ける文庫なら続けられそうなので。
佐藤メバル
それがいいね。解けなかった問題に印をつけて、次に開いたときに解ければ合格。1冊を駆け抜けるより、その往復の回数が棋力を決めるんだ。
橘ナナミ
なるほど…! 手筋を覚えるのって、盤上に眼を作る作業に似ている気がしてきました。
佐藤メバル
いい例えだね。ひと目では取られてしまう石も、手筋をひとつ知るたびに二眼が生まれる。手筋の本は、自分の碁が生き残れる場所を少しずつ増やしてくれる道具なんだよ。
