囲碁や将棋を学べる本のおすすめ人気ランキング20選【2026年版】
監修

佐藤メバル
@shelfy_mebaru
編集長。あらゆるジャンルの本を年間数百冊読み込む本のプロ。投資・経営から小説・実用書・絵本まで、良書と読者の相性を見抜く。

橘ナナミ
@medias_nanami
編集部の新人インターン。22歳の大学院生で、メディア論を研究中。「それ気になります!」が口癖の天然キャラ。読者の素朴な疑問を代弁する役割で、各メディアの専門家にいろんなジャンルの素朴な質問をぶつけていく。
最終更新: 2026年10月
橘ナナミ
佐藤さん、今回のキーワード「囲碁 将棋 3本目」なんですけど、調べていたら意味が2つ出てきて、頭がこんがらがってます。
佐藤メバル
いいところに気づいたね。ひとつは、お笑いコンビ「囲碁将棋」の3本目のネタ。もうひとつは、囲碁や将棋の本を2冊読んだ人が手に取る「3冊目」。今日はこの両方を、ちゃんとつなげて書こう。
橘ナナミ
両方ですか! でも記事の主役は本ですよね。3冊目っていうのは、入門書を2冊読んだあとのことですか?
佐藤メバル
そう。1冊目はルール、2冊目は石の取り方で、たいてい何とかなる。でも3冊目で急に壁が来るんだ。書店員時代、そこで碁から離れていくお客さんを何人も見てきた。だから3冊目の選び方には意味がある。
橘ナナミ
なるほど……! じゃあ選び方をていねいにやるのが、この記事のいちばんの仕事ですね。
囲碁や将棋を学べる本の選び方
先に断っておくと、今回並ぶのは囲碁の本が中心で、将棋の本は入っていない。ただ、選び方の考え方は共通だ。
初見か常連かで観る順番を変える
佐藤メバル
碁をまったく知らない人は、まず『はじめての囲碁入門』から。依田紀基さんの本で、「ルール、打ち方が分かる。これ1冊で19路盤が打てる」とうたっている。序章で基礎知識、第1章で基本ルール、第2章で石取り、第3章で19路盤、という順番で組まれている。
橘ナナミ
マンガのほうが入りやすい人もいますよね。
佐藤メバル
それなら『マンガで覚える図解囲碁の基本』。知念かおりさんの本で、「相手より広い陣地を作ったほうが勝ち」というところから、対局や19路盤までマンガをまじえて紹介している。用語集も収録されているから、最初の1冊に不安がある人に向く。
橘ナナミ
では「もう2冊読んだ」人は?
佐藤メバル
そこが今日の中心だ。3冊目の定番は『トップ囲碁YouTuberが教える 初段になるための上達法』。藤森稔樹さんが、初段までのロードマップ、詰碁と手筋、棋譜並べ、棋力別のおすすめ棋書まで書いている。「3冊目に何を読めばいいか」を3冊目で教えてくれる本だね。
笑いのタイプ別に選ぶ
橘ナナミ
笑いのタイプ別……って、本でも言えるんですか?
佐藤メバル
言える。読み物として読むのが好きな人と、手を動かして解きたい人では、選ぶべき3冊目が違うんだ。読み物派なら『置碁でわかる囲碁上達法』。著者の水間俊文さんは30年以上の指導歴があり、「石取りたがり病」「連絡依存症」なんて名前で、アマのやりがちな間違いを紹介していく。専門用語を「誰もが理解できるように翻訳した」と書いているのも頼もしい。
橘ナナミ
手を動かす派は詰碁ですよね。何から始めれば?
佐藤メバル
まず『ひと目の詰碁』。趙治勲さんの本で、「難しい問題を時間をかけて解くより、簡単な問題を数多く解くことが級位者の上達の早道」という考え方で全160問。慣れたら『芝野虎丸の実戦詰碁150題』がいい。難易度が初級・中級・上級・初段・有段に分かれていて、考える時間の目安やヒント、採点表まで付く。
橘ナナミ
採点表があると、ひとりでも進んでいる感じがします。
観る手段別に選ぶ
橘ナナミ
観る手段……本だと「紙か、アプリか」ということですか?
佐藤メバル
近いね。紙の盤に石を並べながら読むか、AIやアプリと並べて読むか。AI以降の定石を追うなら『ダイレクト三々 基本と応用(AI時代の新定石)』。一力遼さんが、かつて評価されてこなかった「星に三々入り」を「ダイレクト三々」と名づけて、基本から自戦解説まで書いている。辞書的に引くなら『洪道場のAI定石辞典』だ。まえがきで洪道場の洪清泉四段が「一番大事なのは囲碁を楽しむこと」と書いている。全部覚えるための本じゃないんだよね。
橘ナナミ
常識が変わった話も気になります。
佐藤メバル
それなら『布石革命』や『囲碁 AI時代でも変わらない 布石と中盤の本質』を並べたい。AI以降に何が変わり、何が変わっていないのか、という視点が手に入る。
目的別に選ぶ
橘ナナミ
純粋に楽しむ/構造を研究する、の違いも気になります。
佐藤メバル
楽しむなら棋譜並べ。『一手ずつ解説! 碁の感覚がわかる棋譜並べ上達法 【激動の江戸後編】』には、本因坊秀策、本因坊秀和、本因坊丈和、井上幻庵因碩といった名前が出てくる。一手ずつ解説してくれるから、石が込み合った中盤や終盤でも何が起きているか分かる。研究する側なら『囲碁手筋大事典』。石田芳夫さんが用途ごとに手筋をまとめていて、実戦に応用できることにこだわった一冊だ。
橘ナナミ
布石の型を体系的に押さえるなら?
佐藤メバル
『基本布石事典(上巻)新版』。上下巻あわせて127型の参考譜を見られる。目的が「勝ちたい」なら、終盤に絞った『勝ちを呼ぶヨセ』という選択もある。
集中力と尺で選ぶ
橘ナナミ
1問ずつ区切れる本と、通しで向き合う本がありますよね。
佐藤メバル
詰碁は1問ずつ。『初段になれる詰碁』は「生きる問題」「殺す問題」「コウ」「セキ」とパターン別に並んでいるから、今日はこの章だけ、と決められる。通しで向き合うのは布石とヨセだ。『勝ちを呼ぶヨセ』は「ヨセと死活の二つは勉強すればするほど上達につながる」という立場で、ややこしい計算はなるべく省き、大ヨセを多く取り上げている。
橘ナナミ
時間がない人は『囲碁 ほんとうに大事な布石の考え方』みたいに絞った本が助かりますね。「価値の高い空間の見極め方」「3線と4線の使い分け」「失敗しないとっておきの布石」の3テーマだけですし。
佐藤メバル
そう。尺で選ぶというのは、本でもお笑いでも同じなんだよ。
囲碁や将棋を学べる本をひと目で比較
橘ナナミ
えっ、20冊もあるんですか!?まずどう見ればいいんですか?
佐藤メバル
焦らず焦らず(笑)。まずはこの一覧で全体像を眺めてみよう。価格・著者・対象読者をまとめて見られるから、自分に近そうなのが分かるはず
囲碁や将棋を学べる本のおすすめ人気ランキング
橘ナナミ
一覧だけだとピンと来ないので...1冊ずつ詳しく教えてください!
佐藤メバル
よし、それじゃあ1位から順に1冊ずつ解説していこう。各冊どんな人に向いてるかも合わせて話すから、自分に合いそうなのを見つけてほしい
改訂新版 一人で強くなる囲碁入門
石倉昇 著|日本文芸社
¥1,320(税込)
ロングセラー『囲碁入門』の改訂新版です。著者の石倉昇さんはご自身がアマチュア出身で、いまも入門者や初級者の普及活動を続けてきた人。その経験が反映されて、実際に石を置きながらルールを覚えられる構成になっています。9路盤で打ち、13路盤でテクニックを足し、19路盤の17子局や9子局を経て互先局へ——盤を大きくしながら対局の流れをつかむ進み方が丁寧です。各章末に練習問題があり、右脳の話や囲碁とAI、学校教育と囲碁といったコラムも挟まれるので、読み物としても飽きません。
こんな人におすすめ
完全にゼロから始める人。教室に通わず、家でひとりでルールを覚えたい人に向きます。子どもに教えたい親、脳の老化予防として始めたいシニアにも。9路盤で短い対局を最後まで打ち切りたい、練習問題を解きながら手を動かして覚えたい、という場面にぴったりです。道具やマナーから始めたい人にも。
良い点
- アマ出身著者ならではのやさしい語り口
- 9路盤から19路盤まで段階を踏める
- 各章末の練習問題で手を動かせる
気になる点
- 入門書なので有段者には物足りない
- 囲碁の歴史や文化の記述は控えめ
- 19路盤の実戦は流れの確認が中心
出版社
日本文芸社
発売日
2020年11月03日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
序章が『囲碁を始める人のために、道具やマナーについて』から始まるんですね。いきなり盤の話じゃないのが意外でした。石の置き方から教わるんですか?
佐藤メバル
そこがいいところでね。碁石の持ち方、碁笥の置き方、対局の前後の挨拶。先に所作を押さえておくと、初めて打つ日に慌てません。
石倉さんはご自身がアマチュア出身で、いまも入門者や初級者の普及活動を続けている方だから、つまずきやすい順番をよくご存じなんです。
実際に石を置きながらルールを説明し、各章末に練習問題が付く。読み終えるころには9路盤で打てる形になっています。
橘ナナミ
第2章が9路盤、第3章が13路盤、第4章で19路盤……盤がだんだん大きくなるのが面白いです。独学でも順番についていけそうですか?
佐藤メバル
狭い盤は石の生死がすぐ見えるので、ルールと勝ち負けの感覚が短時間で身につくんですよ。慣れたら13路盤でテクニック、19路盤では17子局や9子局の置き碁を挟んでから互先局へ。
置き碁から互先へという順番が、独学の人にはありがたい。コラムの『決め打ち碁のすすめ』も、迷いすぎない打ち方のヒントになりますよ。
はじめての囲碁入門
依田紀基 著|池田書店
¥1,265(税込)
ルールから19路盤の実戦までを、一冊で通す入門書です。序章で基礎知識を整理し、第1章で基本ルールと対局のための二つの決まりごと、対局時の考え方と打ち方、終局の仕方へ。第2章は『石取り』に一章を丸ごと割き、石を取るコツとテクニック、そして石には『生き』と『死に』があるという考え方に進みます。第3章で19路盤の対局の流れと置き碁のススメ。取る技術から入る構成が、石を取れずに終わる初心者に効きます。
こんな人におすすめ
ルールはなんとなく知ったが、実戦で石を取れずに終わってしまう人に。19路盤に早く挑戦したい人、置き碁から始めたい人にも向きます。練習問題でぐんぐん上達したい、とにかく打てるようになりたいという場面にちょうど合う一冊です。
良い点
- 石取りを独立した章で厚く解説
- 19路盤の対局の流れまで一冊で
- 置き碁のススメで実戦の入口を示す
気になる点
- 図が多く通読はやや重い
- 入門を終えた人には基礎的
- 詰碁や布石の深掘りはない
出版社
池田書店
発売日
2011年03月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
表紙に『これ1冊で19路盤が打てる』とあります。本当に一冊で足りるんでしょうか。ルール本は何冊も要るイメージでした。
佐藤メバル
順番がとても親切なんです。序章で基礎知識、第1章でルールと対局のための二つの決まりごと、終局の仕方まで。
第2章は丸ごと『石取り』に割いていて、石を取るコツとテクニック、そして石には『生き』と『死に』があるという感覚に進みます。
ここを押さえると、初心者がいちばん負けやすい場面が減る。第3章は19路盤の対局の流れと、置き碁のススメです。
橘ナナミ
石に生きと死にがある、というのがまだピンとこないんですよね。取られない形と取られる形、くらいの理解で止まっています。
佐藤メバル
取られない形が生き、取られる形が死に。この区別がつくと、自分の石をどこでつなぐか、相手のどこを狙うかが見えてきます。
依田さんの本は、その感覚を攻守に役立つ作戦として整理してくれている。まず取る、次に取られない。順番どおりに進めれば大丈夫ですよ。
練習問題も付いていますから、読んで終わりになりません。
マンガで覚える図解囲碁の基本
知念かおり 著|つちや書店
¥1,320(税込)
囲碁の目的は『相手より広い陣地を作ったほうが勝ち』という一言。そのシンプルさを軸に、基本・対局・19路盤までをマンガをまじえた図解で紹介する入門書です。ルールの説明で息切れしがちなところを、絵の流れで追えるのが強み。用語集も収録されているので、読んでいる途中で分からない言葉が出ても後から確認できます。活字だけの入門書が続かなかった人や、まず全体像をつかんでから盤に向かいたい人に向いています。
こんな人におすすめ
活字の入門書で挫折した人、絵やマンガから入りたい人。子どもと一緒に囲碁を覚えたい親にも。19路盤の全体像を先につかんでから実際に打ち始めたい場面に。分からない用語をその場で引けないのが不安な人にも向きます。
良い点
- マンガと図解で全体像をつかめる
- 基本から19路盤まで一冊で追える
- 用語集つきで読み返しやすい
気になる点
- 細かい手順の深掘りは少なめ
- 棋力向上より入門の整理向き
- 実戦問題の量は多くない
出版社
つちや書店
発売日
2013年08月01日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
マンガで覚えるって、囲碁でも成立するんですか? ルールが複雑なイメージがあって、絵で分かる気がしないんですけど。
佐藤メバル
囲碁の目的はとてもシンプルなんです。相手より広い陣地を作ったほうが勝ち。これだけ。だからマンガで流れを見せる方法と相性がいいんですね。
この本は基本から対局、19路盤までをマンガをまじえた図解で紹介していて、最後に用語集も収録されている。
字だけの入門書が続かなかった人には、これくらいの方が入りやすいと思います。
橘ナナミ
用語集が付いているのは助かります。『コウ』とか『セキ』とか、読み進めていると急に出てきますもんね。
佐藤メバル
そう、そこなんですよ。囲碁は用語の壁でつまずく人が多い。読んでいる途中で分からない言葉が出ても、後ろをめくれば確認できる。
読み物として軽いのに、辞書の役目まで持たせてあるんですね。最初の一冊にしておくと、この先の勉強がぐっと楽になります。
分からないまま進んでしまう、といういちばんもったいない失敗を防げますから。
トップ囲碁YouTuberが教える 初段になるための上達法
藤森稔樹 著|マイナビ出版
¥1,749(税込)
『初段とはどの程度の棋力か』から始まり、どれくらいの人がなれるのか、初段までの期間、勉強方法、考え方の順序づけへと進む上達法の本です。詰碁と手筋、棋譜並べ、タイプ別のおすすめ棋士、棋力別のおすすめ棋書、アプリやYouTubeチャンネルまで踏み込むので、次の一手に迷ったときの索引になります。第2章では10級で停滞した人、8級から昇級できない人、これから始める人の実践例を掲載。勉強の順番そのものを設計できるのが強みです。
こんな人におすすめ
ルールを覚えて19路盤で打てるようになったが、そこから先の伸び方が分からない級位者。10級前後で停滞している人、8級から昇級できない人。初段までの道のりを可視化したい人、勉強法そのものを設計したい場面に向きます。
良い点
- 初段までの期間と勉強法を整理
- 停滞例など実践例が具体的
- 問題編も3章ぶん収録
気になる点
- 入門者にはやや早い内容
- 棋書紹介は好みが分かれる
- 読み物として通読は重め
出版社
マイナビ出版
発売日
2022年09月22日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
初段って、どれくらいの人がなれるんでしょう? そもそも何年くらいかかるのか、そこが知りたいです。
佐藤メバル
この本は、まさにその質問から始まるんですよ。初段とはどの程度の棋力か、どれくらいの人がなれるのか、初段までの期間。
そこから勉強方法、考え方の順序づけへ進みます。詰碁と手筋、棋譜並べ、タイプ別のおすすめ棋士、棋力別のおすすめ棋書、アプリやYouTubeチャンネルまで挙げられていて、迷ったときの索引になります。
橘ナナミ
10級で停滞した人、8級から昇級できない人、これから始める人……実践例が載っているのが刺さります。自分ごとに見えます。
佐藤メバル
それがこの本の核でしょうね。上達法を並べるだけの本は多いけれど、停滞した具体的な例に触れている本は少ない。
しかも第3章以降は、次の手を考える思考のステップ28問、石の形と格言18問、終盤力の手残り20問と、読んで終わらない構成です。
勉強の順番で悩んでいる人ほど効きますよ。今日は何をやればいいか、が決まるんです。
令和版 囲碁 ひと目の定石
趙治勲 著|マイナビ出版
¥1,650(税込)
『ひと目の定石』が世に出たあと、AIの研究で序盤は大きく変化しました。その進化を反映したのが令和版です。素直な打ち筋を数多く並べ、難解な変化は思い切って省く。代わりに、難しい変化を避けて互角に持ち込む手順を示してくれるので、覚えた定石が実戦で使えます。星の定石、小目の定石、定石選択、総合問題と章が分かれ、繰り返し解ける構成。手順ではなく意味を覚えるという著者の方針が全編を貫いています。
こんな人におすすめ
定石の暗記が苦手な人、覚えても実戦で使えない人に。AI以降の序盤についていきたい級位者から有段者まで。星と小目の基本を意味から理解したい人、問題形式で繰り返し手を動かしたい場面に向きます。
良い点
- 難解な変化を省いた実戦的な構成
- 星と小目を章ごとに反復できる
- 定石選択や総合問題まで収録
気になる点
- 網羅的な定石辞典ではない
- 序盤の基礎知識は前提になる
- 上級の難解形は扱わない
出版社
マイナビ出版
発売日
2023年07月13日
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
定石って、やっぱり暗記なんですよね? 手順を覚えるものだとずっと思っていました。でも覚えられなくて。
佐藤メバル
趙治勲さんはそこを逆に取っています。定石は手順を覚えるのではなく、一手一手の意味を理解することが大事だと。
だからこの本は、ひと目シリーズらしく素直な打ち筋を数多く並べ、難解な変化は省いている。代わりに、難しい変化を避けて互角に持ち込む手順を示してくれるので、覚えたことが実戦で使えるんです。
橘ナナミ
『令和版』ということは、前の本と何が違うんですか? 定石って、そんなに変わるものなんですか。
佐藤メバル
元の『ひと目の定石』が出たあとに、AIの研究で序盤が大きく変わったんですね。その進化を反映したのが令和版です。
星の定石、星の定石一覧、未完成の星定石を探せ、小目の定石、定石選択、総合問題と章が分かれているので、繰り返し解くと体に染みます。
手順の暗記ではなく、筋を通す感覚を鍛えたい人に向きますよ。
ダイレクト三々 基本と応用(AI時代の新定石)
一力遼 著|日本棋院
¥1,870(税込)
従来は評価されてこなかった『星に三々入りする定石』。囲碁AIが多用したことでプロの間で見直され、大流行しました。本書はこの定石をダイレクト三々と名づけ、基本と応用を丁寧に解説します。第1章が基本知識、第2章がアマの実戦で学ぶ活用法、第3章がプロの実戦から学ぶ応用、第4章は一力遼さんの自戦解説3局。布石の考え方を変えた一手を、理屈と実例の両輪で追える。流行をなぞるだけでなく、なぜ成立するのかを知りたい人向けです。
こんな人におすすめ
AI以降の布石を本格的に学びたい人。三々入りを実戦に取り入れたい級位者から有段者まで。アマの実戦とプロの実戦の両方から理解したい人、流行の背景まで知りたい場面に向きます。
良い点
- 命名から基本まで丁寧に解説
- アマとプロ両方の実例つき
- 著者自身の自戦解説を収録
気になる点
- 定石全体を網羅する本ではない
- 級位者にはやや専門的
- 流行の変化には追随が必要
出版社
日本棋院
発売日
2019年08月07日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
三々に入るのって、昔は良くない手だと聞いた気がするんですけど、紹介を読むと大流行したとあって。何が起きたんですか?
佐藤メバル
まさにそこが革命でした。星に三々入りする定石は、従来は評価されていなかった。それが囲碁AIの多用をきっかけにプロの間で見直され、大流行したんです。
本書はその定石をダイレクト三々と名づけて、基本と応用を丁寧に解説しています。名前を付けたのがこの本、というところにも時代を感じますね。
橘ナナミ
名づけたのがこの本なんですね。第4章に自戦解説が3局あるのも気になります。プロの頭の中が見られるんでしょうか。
佐藤メバル
第1章が基本知識、第2章がアマの実戦で学ぶ活用法、第3章がプロの実戦から学ぶ応用、そして第4章は一力遼さんの自戦解説が3局です。
布石の考え方を大きく変えた手を、理屈と実例の両輪で追える。流行をなぞるためではなく、なぜこの一手が成立するのかを理解したい人に読んでほしいですね。
洪道場のAI定石辞典
小池芳弘 著|朝日出版社
¥2,530(税込)
AI登場後に積み上げられた定石の研究を、洪道場が一冊にまとめたものです。AI流の三々入り定石、小目のシマリへの対抗策、そして『進化した定石・消えた定石』という章立てで、何が生き残り、何が消えたのかを並べて示します。ケイマ外し、二間高ジマリへの対策、小林流二間高バサミの対策など、テーマ図ごとに区切ってあるので拾い読みも自由。まえがきで洪清泉四段が『一番大事なのは囲碁を楽しむこと』と書いているのが、この本の空気を作っています。
こんな人におすすめ
AI定石の現在地を一冊で押さえたい人。三々入りや小目のシマリへの対策を実戦で使いたい有段者。覚える負担を減らして、使える手だけを拾いたい人に向きます。道場の研究をまとめて読んでみたい場面にも。
良い点
- テーマ図ごとに拾い読みできる
- 消えた定石まで並べて比較できる
- 道場の研究がそのまま一冊に
気になる点
- 級位者には難易度が高め
- 変化の暗記には向かない
- 定石の前提知識が要る
出版社
朝日出版社
発売日
2020年09月29日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
AI定石って、覚えてもすぐ古くなりませんか? 追いかけるのが大変そうで、手を出すのをためらっていました。
佐藤メバル
その不安に、まえがきが答えをくれています。洪清泉四段は『本の定石を使うか使わないかは皆さまにお任せします。自分に合わないものをあえて使う必要はありません』と書いたうえで、一冊で一つ得るものがあれば大成功、一番大事なのは囲碁を楽しむことだと。
中身は三々入り定石、小目のシマリへの対抗策、そして『進化した定石・消えた定石』です。
橘ナナミ
消えた定石まで載っているんですか。それは、昔覚えた人にも嬉しい作りですね。気になる図から読めそう。
佐藤メバル
そうなんです。ケイマ外しの定石、二間高ジマリへの対策、小林流二間高バサミの対策、変化した厚みの評価——テーマ図ごとに区切ってあるので、気になる図から拾い読みできます。
著者に小池芳弘さん、山田真生さん、洪道場が名を連ねていて、道場で積み上げた研究がそのまま本になった感じがしますね。
ひと目の詰碁
趙治勲 著|マイナビ出版
¥1,364(税込)
MYCOM囲碁文庫の第二弾として、『一手の詰碁大集合』をタイトルを変えて文庫にした一冊です。著者の趙治勲さんは、難しい問題を時間をかけて解くより簡単な問題を数多く解くことが級位者の上達の早道だと考えており、姉妹本の『ひと目の手筋』と同じ路線で作られています。繰り返し解くうちに詰碁の筋が自然に身につく構成。長期間タイトルを保持し続けた棋士が問う全160問で、持ち歩ける文庫サイズなのも実用的です。
こんな人におすすめ
詰碁が苦手で一問に時間をかけすぎてしまう人。毎日少しずつ、簡単な問題を数多く解いて筋を身につけたい級位者に。通勤や移動の空き時間に持ち歩いて解きたい場面にも向きます。
良い点
- 文庫サイズで持ち歩きやすい
- やさしい問題を反復する方針
- 160問で筋を覚えられる
気になる点
- 難問や応用形は扱わない
- 有段者には易しすぎる
- 解説は最小限の構成
出版社
マイナビ出版
発売日
2003年06月02日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
160問、しかも文庫サイズの詰碁なんですね。持ち歩けるのはいいな。でも、こんなに解ける気がしません。
佐藤メバル
これは『一手の詰碁大集合』という本を、タイトルを変えて文庫として出し直したものです。難しい問題を時間をかけて解くより、簡単な問題を数多く解く——これが趙治勲さんの考え方。
姉妹本の『ひと目の手筋』と同じ路線で、繰り返し解くうちに詰碁の筋が自然に身につきます。160問という数は、むしろ心強いですよ。
橘ナナミ
三大タイトルを長く保持した人の本って、やっぱり説得力がありますね。二十五世本因坊、という肩書きもすごいです。
佐藤メバル
長期間タイトルを保持し続けた、囲碁界の至宝と呼ばれる方です。二十五世本因坊の称号も持っています。ただ、この本で扱っているのはあくまで基本の形で、派手な手は出てきません。
逆に言えば、級位の人が毎日少しずつ解くのに向いている。書店員時代、詰碁の棚でこれを薦めると、数日後に『解けました』と報告に来てくれる人がよくいましたよ。
初段になれる詰碁
日本棋院
¥1,100(税込)
死活が楽しくなる、という触れ込みどおり、問題の並べ方に工夫のある詰碁集です。『問題を解く前に』で準備してから、急所を探す問題、石を取って眼を作る問題、巧みに捨て石をする問題、賢く守る問題、ダメヅマリの問題、急所か広さかで迷う問題、コウ、セキ、そしてレベルアップ編の総合問題へ。パターンごとに分かれているので、解きながら形を覚えられます。初段を目指す人が自分の弱点を探せる作りです。
こんな人におすすめ
初段を目標に詰碁を始めたい人。死活のパターンを整理して覚えたい級位者に。捨て石・ダメヅマリ・コウ・セキなど、あやふやな形を一つずつ潰していきたい場面に向きます。
良い点
- パターン別で弱点を探しやすい
- 捨て石やコウまで章で扱う
- 初段目標の難易度に合う
気になる点
- 基本の超入門ではない
- 問題量は多くない
- 解説の分量は控えめ
出版社
日本棋院
発売日
2013年10月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
詰碁って、解けなくて挫折するイメージがあるんです。一問に30分かかって、それで嫌になってしまって。私だけですかね。
佐藤メバル
みんなそうですよ。だからこの本は、問題の並べ方がうまいんです。『問題を解く前に』で準備してから、急所を探す問題、石を取って眼を作る問題、巧みに捨て石をする問題、とパターンごとに分かれている。
解きながら型を覚えられる作りになっています。全部を一気に、ではなく、章ごとに進めればいいんです。
橘ナナミ
ダメヅマリ、コウ、セキ……聞いたことはあるけど、あやふやな言葉が並んでいます。ここで覚え直せる感じですか?
佐藤メバル
そこが狙いでしょうね。よく出る形をパターンで整理して、コツがつかめると死活が楽しくなる。ダメヅマリ、コウ、セキ、急所か広さか——あやふやだった言葉が、問題を解くうちに手の形として入ってきます。
巻末にはレベルアップ編の総合問題もありますから、初段を目指す人の二冊目の詰碁としてちょうどいいと思います。
囲碁人ブックス 解くたびに強くなる 井山裕太の基本詰碁
井山裕太 著|マイナビ出版
¥1,749(税込)
手筋の本と対になる詰碁編として作られた一冊です。第1章『絶対に覚えたい基本死活』で土台を固め、第2章のテーマ別問題、第3章の総合問題へ進む。まず覚えるべき形から始める素直な構成で、詰碁の入り口として迷いません。著者は井山裕太さんで、まえがきには『囲碁を打ちたいと思ったらすぐに始めましょう』というまっすぐなメッセージが置かれています。コラムの『アルファ碁について』『私の師匠、石井邦生九段』も読みどころです。
こんな人におすすめ
基本死活を最初に固めたい人。第一人者の目で覚えるべき形を確認したい級位者に。詰碁は苦手だが読み物としても楽しみたい人、手筋の本と並べて使いたい場面に向きます。
良い点
- 基本死活から順に積み上げられる
- テーマ別と総合問題で反復できる
- コラムが読み物として面白い
気になる点
- 問題数は絞り込み型
- 上級の難問は少なめ
- 手筋編と併用が前提
出版社
マイナビ出版
発売日
2016年10月17日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『囲碁を打ちたいと思ったらすぐに始めましょう』——この一文、すごくまっすぐですね。背中を押されます。
佐藤メバル
井山裕太さんのメッセージです。第1章が『絶対に覚えたい基本死活』、第2章がテーマ別問題、第3章が総合問題。
まず覚えるべき形から固めるという素直な構成で、詰碁の入り口として迷いません。囲碁が広く取り上げられた時期に出た本なので、これから始める人に向けて書かれているんですね。
橘ナナミ
囲碁のニュースが多く取り上げられた年に出た本、と紹介にあります。コラムも気になります。アルファ碁の話とか。
佐藤メバル
コラムは『アルファ碁について』と『私の師匠、石井邦生九段』。技術書なのに、読み物としても面白いんですよ。
手筋の本と対になる詰碁編という位置づけなので、両方並べて手元に置く人も多い。基本死活を第一人者の目で確認したい、という目的にきちんと応えてくれる一冊です。
基礎完成 最速上達詰碁200
林海峰 著|マイナビ出版
¥1,419(税込)
サンケイスポーツに掲載された林海峰さんの詰碁から200題を収録した一冊です。解きやすく棋力アップにつながる問題がそろい、重要手筋を使う問題が多く出題されているのが特徴。読みの練習と手筋の習得を同時に狙える構成になっています。巻末には挑戦問題が30題用意され、繰り返し挑戦して解けるようになることで伸びを実感できる。毎日少しずつ解く習慣を作りたい人に向いた、量と質のバランスが取れた詰碁集です。
こんな人におすすめ
読みと手筋を同時に鍛えたい人。毎日一問を習慣にしたい級位者から有段者まで。解きやすさを重視して数をこなしたい人、伸びを実感できる問題を探している場面に向きます。
良い点
- 読みと手筋を同時に練習できる
- 200題で反復量を確保できる
- 巻末の挑戦問題30題が便利
気になる点
- 難問中心ではない
- 解説は簡潔な作り
- 布石やヨセは扱わない
出版社
マイナビ出版
発売日
2017年05月24日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
新聞に載った詰碁から200題、ってすごい数ですね。毎日少しずつ解く感じで使うんでしょうか。
佐藤メバル
もともとサンケイスポーツに連載された、林海峰さんの詰碁から200題を収めたものです。解きやすく、棋力アップにつながる問題がそろっていて、重要手筋を使う問題が多いのが特徴。
読みの練習と手筋の習得を同時に狙える作りになっています。1問が重すぎないので、続けられるんですよね。
橘ナナミ
詰碁なのに手筋の練習にもなる、というのがいいですね。ふつうは別々に勉強するものだと思っていました。
佐藤メバル
そこなんですよ。読みだけ鍛えても手が浮かばない、手筋だけ覚えても読めない、という人は多い。この本はその二つを重ねてくる。
しかも巻末に『挑戦問題』が30題あって、繰り返し挑戦して解けるようになると伸びを実感できます。毎日1問、という使い方がいちばん合いますね。
基礎を完成させたい人向けの200題です。
芝野虎丸の実戦詰碁150題
芝野虎丸 著|成美堂出版
¥814(税込)
『死活は石の方向を決めるときの羅針盤になる』——この一言が全編を貫きます。実戦によく現れる死活を中心に、良問150題を収録。芝野二冠の実戦譜を踏まえた問題も掲載されています。難易度は初級・中級・上級・初段・有段に区分され、考える時間の目安やヒント、採点表まで付いているので、独学でも迷いません。基本詰碁25題から腕だめしの実戦死活41題まで、段階を追って本物の力をつけられます。
こんな人におすすめ
実戦に近い形で死活を鍛えたい人。難易度別に自分のレベルから始めたい初級者から有段者まで。ヒントや採点表を使って独学で進めたい人、まず気軽に挑戦したい場面に向きます。
良い点
- 実戦形の死活150題を収録
- 難易度が5段階に区分されている
- ヒントと採点表で独学しやすい
気になる点
- 理論の解説は最小限
- 基本ルールの前提が必要
- 布石や手筋の内容はない
出版社
成美堂出版
発売日
2021年04月22日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
814円で150題って、挑戦しやすい価格ですよね。しかも採点表まで付いてるって、ちょっと気になります。
佐藤メバル
しかも中身が実戦的です。『死活は石の方向を決めるときの羅針盤になる』というのが芝野虎丸さんの言葉。実戦によく現れる死活を中心に150題を収録し、芝野二冠の実戦譜を踏まえた問題も入っています。
死活の基本はスペースと急所、という整理もはっきりしていて、読みながら軸ができる感じがします。
橘ナナミ
難易度が初級・中級・上級・初段・有段に分かれてるんですね。時間の目安やヒントもあるなら、途中で投げ出さずに済みそうです。
佐藤メバル
そこが使いやすいところでね。役立つ基本詰碁25題、よくできる実戦死活25題、筋と急所をつかむ詰碁30題、読む力をつける詰碁29題、腕だめしの実戦死活41題と、章ごとに役割が違います。
ヒントを見て解けばいいし、採点表で自分の位置も測れる。まずは気軽に挑戦してみてください、という本ですよ。
囲碁手筋大事典 -頻出型完全網羅ー
石田芳夫 著|マイナビ出版
¥2,079(税込)
名誉本因坊の資格を持つ石田芳夫九段が編纂した手筋の辞典です。数多く存在する手筋を用途ごとにまとめ、実戦に応用できることにこだわっているのが特徴。頻出形の手筋を完全網羅という言葉どおり、詰碁本のように前から解くのではなく、実戦で出てきた形を探しにいく使い方に向きます。囲碁ファンなら誰でも一冊は持っておきたい内容、と紹介されるだけあって、長く手元に置ける参照用の一冊です。
こんな人におすすめ
実戦で決め手を探すときに引ける一冊がほしい人。用途ごとに整理された手筋を辞書的に使いたい中級者から有段者。長く手元に置きたい人、形の名前から逆引きしたい場面に向きます。
良い点
- 用途別で探しやすい構成
- 実戦応用を意識した編集
- 長く使える参照用の一冊
気になる点
- 通読には向かない
- 級位者には難所が多い
- 問題集形式ではない
出版社
マイナビ出版
発売日
2018年04月11日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
事典って、通読するものではないですよね。手筋の事典なんて、実際どう使うのか見当もつかなくて。
佐藤メバル
引き出しのように使う本です。石田芳夫九段が編纂した手筋の辞典で、数多くある手筋を用途ごとにまとめて、実戦に応用できることにこだわっている。
だから『この形で決め手は何か』と迷ったとき、近い形を探しにいく。そういう使い方になります。読む本ではなく、引く本ですね。
橘ナナミ
名誉本因坊の資格を持つ方の本なんですね。一冊は持っておきたい、と紹介にあるのが納得です。
佐藤メバル
頻出形の完全網羅、という言葉どおり、網羅性で選ぶならこれです。詰碁本のように前から解いていくものではないけれど、手元にあると安心する。
書店員としては、長く売れ続けるこういう本を棚に置けるかどうかで、囲碁コーナーの質が決まると思っていました。
名誉本因坊の資格を持つ方の編纂、という重みもありますね。
布石革命
芝野虎丸 著|日本棋院
¥1,650(税込)
人間が時代ごとに作り上げてきた布石は、その時代のトップ棋士が生み出したものだから、有力だと信じられてきました。ところが2016年に現れたアルファ碁をはじめとするAIによって常識が覆され、過去の布石のほとんどが衰退の道を辿ります。なぜ評価が変わったのかを、現代のトップ棋士・芝野虎丸さんが具体的に解き明かす一冊。流行布石が衰退した理由、常識の変容、AI発の革命的新定石と章が進み、布石史を読むような面白さがあります。
こんな人におすすめ
AI以降の布石の変化を、理由から理解したい人。流行布石がなぜ消えたかを知りたい有段者に。定石の暗記ではなく、序盤の価値観そのものを更新したい場面に向きます。
良い点
- 衰退した理由から説き起こす
- トップ棋士本人が解説
- 読み物としても面白い
気になる点
- 定石の実践練習にはならない
- 序盤の基礎知識が前提
- 級位者には難しめ
出版社
日本棋院
発売日
2021年06月18日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
2016年にアルファ碁が出て、そんなに布石って変わったんですか? 人の常識が覆されたと紹介にありますけど、ピンときません。
佐藤メバル
それまで人間が作り上げてきた布石は、その時代のトップ棋士が生み出してきたものだから、みんな有力だと信じていた。
ところがAIの登場で、過去の布石のほとんどが衰退の道を辿った。その具体的な中身に、芝野虎丸さんが迫ったのがこの一冊です。
人の常識が覆される、というのはこういうことか、と実感できますよ。
橘ナナミ
流行布石が衰退した理由、常識の変容と新たな価値観、AI発の革命的新定石……章を見るだけで物語みたいです。
佐藤メバル
そう、読み物として面白いんですよ。定石を覚える本というより、なぜ評価が変わったのかを追う本ですね。流行布石が衰退した理由、常識の変容と新たな価値観、AI発の革命的新定石の数々、そしてコラム。
布石革命というタイトルが大げさでないと感じられるはずです。AIの手をただ真似するのではなく、理由を知りたい人に向きます。
囲碁 AI時代でも変わらない 布石と中盤の本質
羽根直樹 著|マイナビ出版
¥1,749(税込)
AIの影響で新しい打ち方が次々に生まれているが、変わっているのはあくまで手段で、本質はほぼ変わっていない——羽根直樹さんはそう考えます。第1章はアマの碁を題材に、布石での石の方向、一段落後にどこへ向かうか、弱い石をどう攻めるか。第2章は石の攻め方や、模様に突入してきた相手への対処。第3章は羽根さん自身の碁を題材に、貫く考え方とAIを参考にする考え方を並べて見せます。
こんな人におすすめ
AIの手を真似するだけで終わらせたくない人。構想力と接近戦の考え方を、アマの碁を題材に学びたい中級者から有段者に。自分の打ち方を貫きたい人、判断の軸を持ちたい場面に向きます。
良い点
- アマの碁を題材にした講評形式
- 布石と中盤の考え方を一冊で
- 著者自身の碁の解説も収録
気になる点
- 定石の暗記本ではない
- 級位者にはやや高度
- 専門用語は多め
出版社
マイナビ出版
発売日
2021年06月14日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『AI時代でも変わらない本質』って、具体的に何なんでしょう。変わっているのは手段だけ、という言い方が気になります。
佐藤メバル
羽根直樹さんは、変わっているのはあくまで手段で、本質の部分はほぼ変わっていない、という立場なんです。
第1章はアマの碁を題材に、布石での石の方向、一段落後にどこへ向かうか、弱い石をどう攻めるかといった構想力。
第2章は石の攻め方や、模様に突入してきた相手への対処。作戦を立てる力に焦点が当たります。
橘ナナミ
第3章は羽根さん自身の碁なんですね。AI全盛の時代に自分の打ち方を貫いた、と紹介にあります。
佐藤メバル
第3章は羽根さん自身の碁が題材です。AI全盛の時代に自分の打ち方を貫きながら、2019年には碁聖のタイトルを獲得している。
ご本人はAIを参考にしている部分もあると言っていて、その両方を並べて見せてくれる。貫く考え方と参考にする考え方、その境目がいちばん勉強になるんです。
手段は変わる、判断の芯は変わらない。そういう人に向きます。
囲碁 ほんとうに大事な布石の考え方
佐々木柊真 著|マイナビ出版
¥2,200(税込)
序盤は広すぎてどこに打ったらいいかわからない。定石通り打っているのに、いつの間にか形勢が悪くなる。そんな悩みに、布石が上達する三つのテクニックで答える本です。価値の高い空間の見極め方、3線と4線の使い分け、失敗しないとっておきの布石——級位者から有段者まで、布石で必要なのはこの三つだけ、逆に言えば細かいことはそこまで気にしなくていい、という割り切りが気持ちいい。覚える量を減らしてくれる布石の入門書です。
こんな人におすすめ
定石通りに打っているのに形勢が悪くなる人。序盤でどこに打ればいいか迷う級位者から有段者まで。覚える量を絞って布石を得意分野にしたい人に向きます。
良い点
- 論点を3つに絞った構成
- 級位者から有段者まで対応
- 序盤の迷いを減らせる
気になる点
- 網羅的な布石事典ではない
- 細かい定石は扱わない
- 実戦譜の収録は多くない
出版社
マイナビ出版
発売日
2026年08月19日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『定石通り打っているけど、いつの間にか形勢が悪くなる』——これ、まさに私のことです。序盤でいつも損をしている気がします。
佐藤メバル
多くの人がそこで止まります。この本は、序盤は広すぎてどこに打ったらいいかわからない、という苦難に正面から答えます。
布石が上達する三つのテクニック、つまり価値の高い空間の見極め方、3線と4線の使い分け、失敗しないとっておきの布石。
この三つだけに絞っているのが潔いんですよ。
橘ナナミ
三つだけ、と言い切ってくれるのが逆に安心します。布石の本って網羅的で重い印象でしたから。
佐藤メバル
佐々木柊真さんは、級位者から有段者まで布石で必要なのはこの三つだけ、逆に言えば細かいことはそこまで気にしなくていい、という構えで書いています。
序盤を得意分野にしたい人が最初に読む布石の本としてちょうどいい。覚える量を減らしてくれる本は貴重ですよ。
定石に追われている人ほど、肩の力が抜けるはずです。
基本布石事典(上巻)新版
依田紀基 著|日本棋院
¥2,640(税込)
上下巻あわせて127型の参考譜を収める布石の事典です。上巻は星・小目平行が第1型から第41型、星・小目タスキなどが第1型から第10型という構成で、現代の布石構想を型ごとに総チェックできます。形に名前と番号がついているので、実戦で出てきた形を探しにいく辞書的な使い方が可能。読み通す本ではなく、打ちながら疑問が湧いてきたときに開く本です。布石を一冊だけ手元に置きたい、という人の選択肢になります。
こんな人におすすめ
布石の型を辞書的に参照したい有段者。実戦で出た形の参考譜を探したい人に。上下巻で布石構想を総チェックしたい、長く使える一冊がほしい場面に向きます。
良い点
- 型ごとに番号で引ける
- 上巻だけで51型を収録
- 布石構想の確認に強い
気になる点
- 通読する本ではない
- 級位者には難易度が高い
- 上下巻そろえてこそ本領
出版社
日本棋院
発売日
2008年07月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
127型って、全部覚えるんですか…? 上下巻あわせて、ですよね。正直、気が遠くなります。
佐藤メバル
覚えるというより、参照するんです。基本布石事典は、現代の布石構想を型ごとに総チェックできる参考譜の集まり。
上巻は星・小目平行が第1型から第41型、星・小目タスキなどが第1型から第10型。形に名前と番号がついているので、実戦で出てきた形を探しにいけます。
上下巻あわせて127型、という規模なんですね。
橘ナナミ
なるほど、辞書的に使うんですね。依田紀基さんの本なんですね。布石の本を一冊だけ選ぶなら、という選び方もあるんでしょうか。
佐藤メバル
そうです。布石の本を一冊だけ手元に置くなら、という選び方もあります。ただ、通読する種類の本ではないので、最初の一冊というより、いくつか打って『この形はどう打つのが正しいんだろう』と疑問が湧いてきた人の本ですね。
型を引いて、自分の碁と照らし合わせる。そういう付き合い方が長く続きますよ。
勝ちを呼ぶヨセ
小林覚(囲碁) 著|ユーキャン
¥1,760(税込)
一局の碁にはさまざまな分野がありますが、ヨセと死活は勉強すればするほど上達につながる、と言われています。本書はややこしい計算をなるべく省き、小ヨセより大ヨセを多く取り上げ、中盤から終盤、大ヨセのあたりを守備範囲にしています。第1章で形勢判断と計算法、常型と手筋、第2章が地合いのヨセ、第3章が戦いのヨセ、最後に腕試しの練習問題。終盤で追い抜くワザを、負担の少ない順番で積み上げられます。
こんな人におすすめ
終盤で逆転したい人、追い抜かれまいとしている人。大ヨセの感覚を身につけたい級位者から有段者まで。形勢判断と計算の基本を、負担少なく学びたい場面に向きます。
良い点
- 大ヨセ中心で実戦に役立つ
- 計算の負担を減らした編集
- 地合いと戦いで章を分けて解説
気になる点
- 小ヨセの細かい話は少なめ
- 序盤の内容は扱わない
- 練習問題は補助的
出版社
ユーキャン
発売日
2014年02月21日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
ヨセって、なんか地味なイメージがあるんですけど、勝敗に関わるものなんですか? 序盤の布石ばかり勉強していて。
佐藤メバル
むしろ逆で、ヨセと死活は勉強すればするほど上達につながる、と言われています。ヨセの研究を集中的にやったおかげでアマ高段で打てるようになった、という人も少なくない。
終盤で追い抜くための技術が詰まった一冊です。勝率アップのカギはヨセ、という言葉をそのまま信じていいと思います。
橘ナナミ
計算がわずらわしいから敬遠される、と紹介に書いてあります。たしかに何目、と言われてもピンとこなくて。
佐藤メバル
そこを分かってくれていて、ややこしい計算はなるべく省略し、小ヨセより大ヨセを多く取り上げています。第1章で形勢判断と計算法、常型と手筋、第2章が地合いのヨセ、第3章が戦いのヨセ、最後に腕試しの練習問題。
中盤から終盤、大ヨセのあたりが守備範囲だと明言しているのが潔いですね。
一手ずつ解説! 碁の感覚がわかる棋譜並べ上達法 【激動の江戸後編】
大橋成哉 著|マイナビ出版
¥1,859(税込)
本因坊秀策のコスミ、耳赤の一手。正確無比な碁でファンの多い本因坊秀和。後聖と称された本因坊丈和、そして丈和との争碁で知られる井上幻庵因碩——歴代最強と名を挙げられる面々の局を収めた棋譜並べの一冊です。布石はもちろん、中盤や終盤にも見所の多い局を収録し、一手一手丁寧に解説しているので、石が込み合った場面でも何が起きているかが分かります。古碁の面白さと上達を同時に味わえます。
こんな人におすすめ
棋譜並べを日課にしたい人。一手ずつ解説を追いながら、中盤・終盤の見方も鍛えたい級位者から有段者に。古碁の面白さを知りたい人、名局に触れてみたい場面に向きます。
良い点
- 一手ごとの解説で追いやすい
- 中盤・終盤の見所も収録
- 江戸の名局をまとめて味わえる
気になる点
- 現代の布石研究とは別物
- 古碁に興味がないと重い
- 級位者には読み応えが強い
出版社
マイナビ出版
発売日
2019年08月23日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
江戸時代の碁の棋譜を並べるのって、現代の勉強になるんですか? 古いだけでは、という気もしてしまうんですけど。
佐藤メバル
なるんですよ。本因坊秀策のコスミ、耳赤の一手。正確無比な碁でファンの多い本因坊秀和。後聖と称された本因坊丈和、そして丈和との争碁で知られる井上幻庵因碩。
歴代最強と名を挙げられる面々の局が並んでいて、並べていて楽しい棋譜ばかりだと紹介されています。
名前を聞いたことがある人ほど、わくわくしますよ。
橘ナナミ
一手ずつ解説、というのがありがたいです。中盤や終盤って、何が起きてるか分からなくなりがちなので。
佐藤メバル
そこを拾ってくれる本ですね。布石はもちろん、石が込み合った中盤や終盤にも見所の多い局を収録し、一手一手丁寧に解説しています。
だから『何が起こっているのか』が分かる。古碁の面白さと上達の両方を狙える一冊です。シリーズの後編という位置づけなので、棋譜並べの入り口としても使いやすいですよ。
置碁でわかる囲碁上達法 〜黒の作戦と白の意図〜
水間俊文 著|マイナビ出版
¥1,749(税込)
置碁は文化、と言われるほど置碁から学べることがある——その立場で書かれた上達法の本です。効率の良い陣地の囲い方といった基本から、模様や石を攻めるといった応用まで、置碁を題材にしながら互先でも使える考え方を解説します。黒番視点で進みつつ、うわ手がどのような意図で打ってくるのかにも触れているのが特徴。アマがやりがちな間違いを『石取りたがり病』『連絡依存症』といった言葉で示し、対処法をサクサク解説していきます。
こんな人におすすめ
置き碁で打つ機会が多い人、これから打つ人。うわ手の意図を理解して、置碁でも互先でも使える考え方を身につけたい級位者に。用語でつまずきがちな人にも向きます。
良い点
- 置碁と互先に共通する考え方
- アマの間違いを言葉で整理
- 布石から実戦譜まで6章構成
気になる点
- 有段者には基礎的
- 白番視点の解説は少なめ
- 詰碁やヨセは扱わない
出版社
マイナビ出版
発売日
2020年08月13日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『石取りたがり病』『連絡依存症』って、病名なんですか? ちょっと笑ってしまいました。でも思い当たる節があります。
佐藤メバル
アマがやりがちな間違いを、そう名づけて紹介しているんです。著者の水間俊文七段は30年以上の指導歴があり、日本棋院で初級・中級・上級と教室を持っている人で、ドクター水間と呼ばれているんですよ。
うわ手がどのような意図で打ってくるのかまで解説するので、置碁でも互先でも使える考え方が身につきます。
橘ナナミ
置碁は文化、という言葉も紹介にありました。置き碁って、上達にいいんですね。
佐藤メバル
効率の良い陣地の囲い方といった基本から、模様や石を攻めるといった応用まで、置碁は題材としてよくできているんです。
1章の布石の考え方から、戦い、囲碁の病気診断、ハメ手対策、形勢判断、置碁実戦譜まで6章構成。棋士の常識や専門用語を誰もが理解できるように翻訳した、と本人が言うとおり、用語で止まりません。
THE SECOND 2025と3本目——何が起きていたのか
橘ナナミ
ここからはお笑いの話ですよね。私、配信で観たんですけど、3本目の「モテる方法」が頭から離れないんです。
佐藤メバル
わかるよ。整理すると、囲碁将棋は1本目が「年齢確認」、2本目が「子供の名前」、3本目が「モテる方法」。3本を通してジャンルを変えて、しかも頭にツカミを置かない。長く活動してきたコンビが集まる大会でそれをやるのは、けっこう勇気のいる選択だ。
橘ナナミ
6分×3本ですもんね。同じ長さのネタを3本、集中力を保ったまま続けるのは、体力の勝負でもあると聞きました。
佐藤メバル
それに加えて、本番中のアクシデントもあったと伝えられている。文田さんがネタを飛ばした、という話だね。ただ、このあたりは観た人によって受け取り方が分かれる。記事では断定せずに「そういう情報も出ている」と書いておく。僕が驚いたのは、飛んでも成立する形にネタが組まれていた点のほうだった。
橘ナナミ
なるほど……。あ、でも結果はツートライブが優勝で、囲碁将棋が準優勝ですよね。なぜ届かなかったんだろう。
佐藤メバル
それを「おもしろさの順位」の話にしないほうがいい。ここは審査の仕組みの話だ。観客が一人ひとり点を付ける形式だと、高い点の上限だけでなく、低い点も入る余地が生まれる。実際に1点を付けた観客がいた、という指摘も出ている。3本のうち1本が自分に刺さらなければ、合計は伸びない。そういう構造なんだ。
橘ナナミ
1点……! でも、1点を付ける人がひとりもいない大会のほうが、逆に不思議な気もします。
佐藤メバル
そのとおり。低い点が必ず入る前提でどう組むか、が問われる。M-1とTHE SECONDは評価の軸が違うと言われるのも、そこだね。あと、観るなら他の芸人の3本目も一緒に見てほしい。金属バット、はりけ〜んず、ザ・ぼんちなど、名前が挙がる名勝負がある。比べると、囲碁将棋の3本目が何を狙っていたのかが見えてくる。
3本のネタはどこで観られる?初見向けの観る順番
橘ナナミ
観られる場所も知りたいです。見逃した友達に聞かれて。
佐藤メバル
大会の放送や配信、そのアーカイブ、劇場のライブなど、いくつかルートが考えられる。ただ「ここで観られます」と断定するのは危ないから、公式のアナウンスを確認するのが正確だ。初見の人には、1本目「年齢確認」から順に観るのをすすめたい。1本目から3本目への順番そのものに意味がある構成だからね。
橘ナナミ
予習しておくと得なことはありますか?
佐藤メバル
知っておくと楽しいのは、THE SECONDがキャリアを重ねたコンビの大会だということ。だから「若さで押す」のではなく、ネタの構造と掛け合いで勝負する3本になる。得点分布を読み解くなら、尺が長く、笑いの間が独特なネタほど相性が出やすい。3本目は、そこがもろに露出する場所だったんだと思う。
橘ナナミ
3本の難易度でいうと、どんな違いがあるんですか?
佐藤メバル
1本目はコント寄りでつかみやすく、2本目は言葉の遊び、3本目は掛け合いが主役。コント、しゃべくり、ダブルボケ、という系譜で並べてみると、3本で違う引き出しを出しているのが分かる。どの1本が刺さるかは観る人の笑いのタイプで変わるから、優劣ではなく相性で語りたい。
橘ナナミ
過去大会のネタと並べると、成長も分かりますか?
佐藤メバル
分かると思う。ただし過去のTHE SECONDでの囲碁将棋の成績について、僕が確かに言えるのは今回の準優勝までだ。古い回はアーカイブで自分の目で確かめるのがいちばん正確。そのうえで並べると、しゃべくりに寄っていく流れや、ネタの運び方の変化が見えてくるはずだよ。
よくある質問
囲碁将棋のTHE SECOND 2025の3本目は何のネタ?
橘ナナミ
囲碁将棋のTHE SECOND 2025の3本目は何のネタについて教えてください。
佐藤メバル
3本目は「モテる方法」です。1本目「年齢確認」、2本目「子供の名前」と並ぶ3本目で、3本を通してジャンルを変える構成になっています。頭にツカミを置かず、掛け合いで運ぶタイプのネタです。
囲碁将棋はなぜ優勝できなかったの?
橘ナナミ
囲碁将棋はなぜ優勝できなかったのについて教えてください。
佐藤メバル
おもしろさの優劣ではなく、審査の仕組みが影響していると考えられます。観客が一人ひとり点を付ける形式では低い点も入る余地があり、実際に1点を付けた観客がいたという指摘もあります。3本のうち1本が刺さらないと合計が伸びにくい構造です。
囲碁将棋の3本の中で一番おすすめのネタは?
橘ナナミ
囲碁将棋の3本の中で一番おすすめのネタはについて教えてください。
佐藤メバル
笑いのタイプで変わります。コント寄りなら1本目「年齢確認」、言葉の遊びなら2本目「子供の名前」、掛け合いなら3本目「モテる方法」。3本目は他の記事であまり掘り下げられていないので、3本目から観てから振り返るのも面白いですよ。
1点を付けた観客はなぜいたの?
橘ナナミ
1点を付けた観客はなぜいたのについて教えてください。
佐藤メバル
合計点方式では、好みに合わないネタに低い点を付ける人が一定数出ます。3本のうち1本が刺さらなかった観客にとって、その1本が1点になったというだけのこと。ゼロにはできない前提だと考えたほうが自然です。
囲碁将棋の3本のネタはどこで観られる?
橘ナナミ
囲碁将棋の3本のネタはどこで観られるについて教えてください。
佐藤メバル
大会の放送・配信、そのアーカイブ、劇場のライブなどが候補になります。ただし配信期間やアーカイブの有無は変わるので、公式のアナウンスで確認してください。初見なら1本目から順に観るのがおすすめです。
THE SECONDの観客審査の仕組みは?
橘ナナミ
THE SECONDの観客審査の仕組みはについて教えてください。
佐藤メバル
会場の観客が一人ひとり点を付け、その合計で競う形式です。審査員の講評ではなく観客の体感がそのまま数字になるので、3本すべてが刺さるかどうかが結果を左右します。
囲碁将棋の過去のTHE SECONDの成績は?
橘ナナミ
囲碁将棋の過去のTHE SECONDの成績はについて教えてください。
佐藤メバル
今回の2025で準優勝だったことは広く伝えられています。ただ過去の各回の順位をうろ覚えで断定するのは避けたいところで、正確な記録は大会公式の発表やアーカイブで確認するのが確実です。
ツートライブと囲碁将棋はどっちが面白い?
橘ナナミ
ツートライブと囲碁将棋はどっちが面白いについて教えてください。
佐藤メバル
これは優劣ではなく相性の話です。ツートライブが優勝、囲碁将棋が準優勝という結果は伝えられていますが、3本を通した構成の作り方も笑いの種類も違います。両方観て、自分が長く笑っていたほうを推せばいい。好き嫌いと優劣は別です。
まとめ
橘ナナミ
今日いちばん意外だったのは、3冊目にも3本目にも「順番」がある、という話でした。
佐藤メバル
そうだね。本は1冊目と2冊目を飛ばすと3冊目が効かない。ネタも1本目と2本目を観てから3本目を観ると、意味が変わる。どちらも単品では測れないんだ。
橘ナナミ
あ、それって……1点を付けた観客の話にも通じますね。3本すべてが刺さらないと、合計は伸びない。
佐藤メバル
よく気づいた。逆に言えば、3本そろって初めて出るおもしろさがある、ということでもある。本も同じで、入門書と詰碁と布石の本が揃って、はじめて碁が打てるようになる。1冊で完結する人もいれば、3冊目で化ける人もいる。
橘ナナミ
佐藤さんは、どちらの「3本目」から読者に届けたいですか?
佐藤メバル
どちらもだよ。ただ共通しているのは、3本目はいちばん面白いところだ、ということ。囲碁でいえば、布石が終わって石が競り合い、形勢がまだ動いている中盤——そこに打つ一手が3本目だ。決まれば流れを変えるし、外せば流れを持っていかれる。だから観るのも読むのも、いちばん緊張する。そして、いちばん笑える。
橘ナナミ
じゃあ私、まず1本目から観直して、そのあと本屋で3冊目を探してきます。中盤の一手、楽しみになってきました!
