囲碁・将棋の2冊目に読む本のおすすめ人気ランキング24選【2026年版】
監修

佐藤メバル
@shelfy_mebaru
編集長。あらゆるジャンルの本を年間数百冊読み込む本のプロ。投資・経営から小説・実用書・絵本まで、良書と読者の相性を見抜く。

橘ナナミ
@medias_nanami
編集部の新人インターン。22歳の大学院生で、メディア論を研究中。「それ気になります!」が口癖の天然キャラ。読者の素朴な疑問を代弁する役割で、各メディアの専門家にいろんなジャンルの素朴な質問をぶつけていく。
最終更新: 2026年10月
橘ナナミ
佐藤さん、今日は「囲碁 将棋 2 本目 おすすめ」で検索している人向けの記事ですよね。でも調べてみたら、お笑いコンビの名前ばかり出てきて、ちょっと混乱しました。
佐藤メバル
そう、そこが最初の関門だね。囲碁将棋というコンビがいるから検索結果が混ざる。だから冒頭で「ここから先は囲碁と将棋の棋書、つまり本の話です」と先に宣言してしまう。読者の迷いを最初に消すのが編集の仕事だよ。
橘ナナミ
棋書って言葉も初めて聞きました。1冊目の入門書はルールを覚えるための本ですよね。2冊目は何が違うんですか?
佐藤メバル
1冊目は「指せるようになる」本。2冊目は「勝ち方の型」を体に入れる本だね。たとえば将棋なら、ルールの次に覚えたい 将棋基本手筋がまさにその位置で、大野八一雄七段が「大野教室」で指導してきた内容を一問一答形式で出題・解説している。駒の動きから詰ませ方、寄せ方、序盤の指し方まで、勝つための基礎技術が順番に並ぶ。将棋で勝つにはルール以外にも覚えることがあるんだよ、という本の作りだね。
橘ナナミ
なるほど! じゃあ囲碁なら、令和版 囲碁 ひと目の定石あたりが同じ役割なんですか?
佐藤メバル
近いけれど、少しずれる。あれは趙治勲さんの定石問題集で、2009年の『ひと目の定石』を、AI研究で変わった序盤に合わせて作り直したものなんだ。難解な変化は省いて、難しい変化を避けて互角に持ち込む手順を載せている。定石は手順ではなく一手一手の意味を理解するもの、というのがこの本の立場だね。同じ「ひと目」でも、囲碁は理解、将棋は反復の色が強い。ここを取り違えないのが2冊目選びのコツだよ。
囲碁・将棋の2冊目に読む本の選び方
棋力・到達度別
橘ナナミ
棋力って、自分でどう測ればいいんでしょう。
佐藤メバル
「ルールを覚えた直後」「実戦10局未満」「級位者」の三段階で十分だよ。ルール直後なら、将棋・ひと目の手筋はまだ重い。あれは実戦でよく出る手筋を208問、すべて部分図で出題する問題集で、一問ごとに強くなる代わりに体力も要る。まずは先ほどの ルールの次に覚えたい 将棋基本手筋のような一問一答で、負荷を小さく始めるほうが続く。囲碁なら、囲碁・13路盤で上達! 基本戦術と手筋がいい。星合志保二段が13路盤を題材にした次の一手・手筋問題集で、接近戦が多く布石の要素もあるから、19路盤の上達にそのままつながるんだ。
目的別
橘ナナミ
目的別だと、何を軸に選べばいいですか?
佐藤メバル
「序盤を何とかしたい」「終盤で決めたい」「手筋を使えるようにしたい」で分けるといい。序盤なら 令和版 将棋・ひと目の定跡。定跡の次の一手問題集で、居飛車・振り飛車・相振り飛車の基本を一冊で総まとめしている。難しければ 全戦法対応 将棋・基本定跡ガイドで、初手からの駒組み手順を次の一手形式で丁寧に追える。囲碁の序盤なら 布石の打ち方で、三連星・二連星や大場と急場の発見法が、石倉昇九段の語り口と練習問題で学べるよ。
橘ナナミ
終盤を強くしたい人は?
佐藤メバル
形で覚える寄せ&詰め手筋問題集だね。「頭金の形」「退路を断つ形」というように、手筋を局面の“形”で覚える構成になっている。漠然と詰みを読むより、形で引き出しを持ったほうが実戦に出る。手筋を「知っている」で終わらせたくない人には、知る、わかる、できる! 将棋・基本手筋が向いている。手筋の紹介、次の一手形式の類題、応用問題の三部構成で、手筋を使う局面に誘導する工夫まで扱っているからね。
形式別(紙・電子・アプリ・動画)
橘ナナミ
最近はアプリで対局する人も多いですよね。本とどう使い分けるんでしょう。
佐藤メバル
役割が違う。本は「型を入れる」、アプリは「型を試す」場だと思えばいい。棋書で手筋や定石を仕入れて、その日のうちにアプリで一局打つ。これがいちばん身につく。電子書籍は検索が速く、盤面図を拡大できる端末なら読みやすい。ただ棋書はページを行き来しながら図を見比べる読み方をするから、紙が向く人も多い。動画講座は、布石の“方向”のような感覚的な話に向いている。文字で確認したいときに本へ戻る、という往復が理想的だね。
図解量と文字量
橘ナナミ
本によって、図だらけのものと文章が多いものがありますよね。
佐藤メバル
「ひと目」「やさしい」を名乗る本は図が大きく文字が少ない。やさしい囲碁トレーニング新しい定石の基本は図と文字の大きさがちょうどいいと評判で、ダイレクト三々などAI登場後に変化した定石を、使いやすいものに厳選している。逆に「事典」「教科書」を名乗る本は項目数が増える。羽生善治の手筋の教科書は、実戦でよく使われる手筋を歩から玉まで駒ごとに整理した構成で、読み物としても通せる。まず図の比率を見て、自分の集中力に合うほうを選ぶといい。
著者・出版社の信頼性
橘ナナミ
著者が棋士かどうかは、選ぶ基準になりますか?
佐藤メバル
なるよ。たとえば 藤井聡太がやさしく教える 将棋の手筋は、焦点の歩、銀ばさみ、一間竜といった技を、序章から実戦の手筋まで段階を追って解説する。同じシリーズの 藤井聡太がやさしく教える 棒銀戦法の指し方 は1手1手説明する構成で、攻撃力が高く覚えやすい棒銀を居飛車・振り飛車の両方に使えるようにしてくれる。一方、日本棋院やマイナビ出版のような入門書レーベルは、問題数と構成が安定している。著者名とシリーズの設計を見る。この2点でだいたい外れないよ。
価格と入手性
橘ナナミ
予算はどれくらい見ればいいですか?
佐藤メバル
今回扱う棋書は、おおむね1,000円台から2,000円台。同じ内容でも「令和版」として改訂されると序盤の常識が更新されるから、買うなら新しい版を選びたい。将棋・ひと目の手筋のように長く読み継がれてきた定番もあるけれど、絶版を高値で追うより、現行で手に入る本から入るほうが棋力への効き目は大きいよ。
囲碁・将棋の2冊目に読む本をひと目で比較
橘ナナミ
えっ、24冊もあるんですか!?まずどう見ればいいんですか?
佐藤メバル
焦らず焦らず(笑)。まずはこの一覧で全体像を眺めてみよう。価格・著者・対象読者をまとめて見られるから、自分に近そうなのが分かるはず
囲碁・将棋の2冊目に読む本のおすすめ人気ランキング
橘ナナミ
一覧だけだとピンと来ないので...1冊ずつ詳しく教えてください!
佐藤メバル
よし、それじゃあ1位から順に1冊ずつ解説していこう。各冊どんな人に向いてるかも合わせて話すから、自分に合いそうなのを見つけてほしい
ルールの次に覚えたい 将棋基本手筋
大野八一雄 著|マイナビ出版
¥1,364(税込)
「将棋のルールは覚えたけれど、初手から何を指していいかわからない」という人のための一冊。大野八一雄七段が「大野教室」で15年以上にわたり指導してきたノウハウを、一問一答形式で出題・解説しています。駒の動きのおさらいから駒得、王様の詰ませ方、詰将棋、寄せ、守り、そして序盤の指し方まで7章構成で、勝つために必要な基本技術を順番に積み上げられる。詰将棋集でも戦法書でもなく、ルールの次の段階を埋める橋渡しです。出題と解説の往復で読み進めるうち、次の一手の判断材料が増えていきます。
こんな人におすすめ
将棋を覚えたてで、初手から何を指せばいいか分からない人。詰みの形や玉の寄せ方がつかめず、実戦で勝ち切れない初心者。子どもに将棋を教えたい親や、教室で指導する側が教える順番の見取り図として使う場面にも。ルールは分かったのに勝てないと感じているなら次の一冊はこれ。
良い点
- 一問一答で手筋を出題・解説
- 大野教室15年の指導ノウハウ
- 駒得から序盤まで7章で網羅
気になる点
- 難しい詰将棋は収録されない
- 戦法の深い定跡は扱わない
- 有段者には易しすぎる
出版社
マイナビ出版
発売日
2020年02月13日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
将棋、ルールは覚えたんですけど……初手から何を指せばいいのか分からなくて止まっちゃうんです。そういう人向けの本ってあるんですか?
佐藤メバル
いい質問だね。まさにそこを埋める本で、大野八一雄七段が「大野教室」で15年以上生徒を指導してきた経験を一問一答形式でまとめています。
駒の動きの確認から駒得、詰ませ方、詰将棋、寄せ、守り、序盤の指し方まで7章。将棋は勝つためにルール以外の技術が要るんだけど、それを覚える順番どおりに並べてくれている。
書店員時代、入門書の次に何を渡すかでいつも悩んだものです。
橘ナナミ
一問一答っていうことは、読みながら手を考える感じですか? 詰将棋みたいに解いていくイメージでいいんでしょうか。
佐藤メバル
そう、出題があって解説がある流れなので、受け身で読むより頭に入りやすい。詰将棋の章もあるけれど、本書は詰将棋集ではなく、駒得や王様の寄せ方、守り方まで含めた「勝つための基礎」がテーマです。
だから戦法書に進む前の土台づくりに向いている。ルールの次に読む一冊として、迷ったらこれを選んでおけば後悔は少ないと思いますよ。
将棋・ひと目の手筋
週刊将棋編集部 著|マイナビ出版
¥1,980(税込)
「実戦に現れることが多い頻出の手筋」を全部で208問ピックアップした問題集で、監修は渡辺明竜王。すべてが部分図での出題なので、盤面全体を見渡さなくても狙いの一手に集中して考えられます。第1章は駒別の手筋、第2章は囲いくずし、第3章は端攻め、第4章は受け、第5章は必死と、遭遇する場面ごとに整理されているのがありがたい。まえがきで渡辺竜王は「知らなかった手筋を見る度に小さな感動があった」と綴っています。一冊で手筋の引き出しが増える。
こんな人におすすめ
「ライバルに勝ちたい」「学校で将棋が流行っている」という初級から中級手前の人。定跡書はまだ重いけれど実戦の手を知りたい人。1日数問ずつ解き、対局前にさっと見返す使い方にも向く。部分図で集中して解きたい人に。
良い点
- 頻出手筋を208問収録
- 部分図で読み進めやすい
- 渡辺明竜王の監修とまえがき
気になる点
- 定跡を体系的には説明しない
- 初級者には難しい問題もある
- 最新の戦型は収録されない
出版社
マイナビ出版
発売日
2006年08月01日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
208問って聞くと、ちょっと圧倒されちゃいます……。全部やらないと意味ないんでしょうか?
佐藤メバル
全部一度にやらなくて大丈夫。部分図での出題だから1問が短いんです。通勤や休み時間に数問ずつ解いて、対局の前にパラパラ見返す使い方が現実的。
監修は渡辺明竜王で、まえがきには「知らなかった手筋を見る度に小さな感動があった」とあります。その小さな感動を積むのが上達の近道で、網羅より反復のほうが効きますよ。
橘ナナミ
なるほど、1問が短いなら続けられそう。章が分かれているのも、自分の弱点から入れる感じがしていいですね。
佐藤メバル
そこが使いやすいところで、第1章が駒別の手筋、第2章が囲いくずし、第3章が端攻め、第4章が受け、第5章が必死という並びです。
受けが弱いと思えば第4章から、終盤で決めきれないなら第5章から入る。全部やるというより、今の自分の課題から逆算して引く辞書のように使ってもらうのがいいと思います。
令和版 囲碁 ひと目の定石
趙治勲 著|マイナビ出版
¥1,650(税込)
囲碁文庫『ひと目の定石』が出たのが2009年。その後AIによる研究が進み、序盤は大きく変化しました。その進化した定石をまとめたのが本書です。方針が明快で、難解な変化はいさぎよく省き、難しい変化を避けて互角に持ち込む手順を示してくれる。だから「覚えた定石が実戦で使えない」ということが起きにくい。星の定石、小目の定石に加え、「未完成の星定石を探せ」のような問題形式の章や定石選択、総合問題まで収録され、手順ではなく意味を体に入れる構成になっています。
こんな人におすすめ
定石を一通り覚えたけれど、実戦で形勢を損ねてしまう級位者。AI以降の新しい打ち方に追いつきたい人。問題を解きながら定石の意味を確かめたい人。暗記ではなく理解から入りたい人向け。
良い点
- 難解変化を省いた実戦的な方針
- 問題形式の章で手を動かせる
- 星と小目の定石を幅広く収録
気になる点
- 定石の網羅的な事典ではない
- 布石全体の構想論は少なめ
- 高段者には物足りない
出版社
マイナビ出版
発売日
2023年07月13日
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
囲碁の定石って、覚えても実戦で出てこない気がするんです。そもそも覚え方から違うんでしょうか?
佐藤メバル
まさにその悩みに応える本でね。趙治勲さんの『ひと目の定石』が出た後、AI研究で序盤は大きく変わった。
本書はそこを更新した令和版です。特徴は、難解な変化を思い切って省いていること。代わりに難しい変化を避けて互角に持ち込む手順を示してくれるから、覚えたのに使えないという挫折が起きにくいんですよ。
橘ナナミ
へえ、逃げ道まで用意してあるんですね。問題形式の章もあるって聞いたんですが、読むだけじゃないんですか?
佐藤メバル
そう、「未完成の星定石を探せ」のように自分で手を考える章があります。定石は手順を覚えるより一手一手の意味を理解するのが大事で、問題を解くとその意味が体に入る。
星と小目の定石、一覧、定石選択、総合問題と並んでいるので、辞書的に引くことも、最初から解き進めることもできます。
定石本は眺めるだけになりがちだから、解ける形のものを薦めていました。
令和版 将棋・ひと目の定跡
将棋書籍編集部編 著|マイナビ出版
¥1,529(税込)
「序盤でいつも困る」「定跡は長くて覚えにくい」という人のための、定跡の次の一手問題集です。以前の『将棋・ひと目の定跡』の内容を現代将棋に合わせて刷新し、重要な手を厳選して出題。相掛かり、角換わり、矢倉、雁木、横歩取りから、四間飛車の急戦と持久戦、三間飛車、石田流、ゴキゲン中飛車、角交換振り飛車、相振り飛車まで15章で基本を総まとめしています。長い手順を丸暗記するのではなく、指し手の分岐点で考える練習になるので、覚えた定跡が実戦で使える形になります。
こんな人におすすめ
戦法をひとつ覚えたけれど序盤で毎回迷う人。居飛車も振り飛車も広く押さえておきたい人。定跡書を読んでも手順が頭に残らない人。問題集の形で定跡を定着させたい人向け。
良い点
- 定跡を次の一手形式で出題
- 居飛車・振り飛車を15章で網羅
- 現代将棋に合わせて内容刷新
気になる点
- 定跡の詳しい解説書ではない
- 初心者にはやや敷居が高い
- 一手先の深い変化は省かれる
出版社
マイナビ出版
発売日
2023年09月25日
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
定跡書って、手順がずらっと並んでて途中で頭が飽きちゃうんですよね。もっとクイズみたいに読めないものでしょうか。
佐藤メバル
それならこれ。定跡の次の一手問題集です。相掛かり、角換わり、矢倉、雁木、横歩取り、それに四間飛車、三間飛車、石田流、ゴキゲン中飛車、相振り飛車まで15章。
かつての『将棋・ひと目の定跡』を現代将棋に合わせて刷新したもので、分岐点で自分に問う形だから手順が残りやすいんです。
橘ナナミ
15章もあると、自分の指す戦法だけ拾い読みしてもいいんですか?
佐藤メバル
もちろん。四間飛車ばかり指す人なら第7章と第8章から入ればいい。ただ、相手が違う戦法できたときの備えにもなるので、余裕があれば全体を一周しておくと強い。
長い定跡を暗記するより、この局面ではこの手、と一問ずつ確認していくほうが、実戦で思い出しやすくなりますよ。
全戦法対応 将棋・基本定跡ガイド
長岡裕也 著|マイナビ出版
¥1,628(税込)
「初手から一手一手、駒組み手順を分かりやすくナビゲート」というコンセプトの一冊です。矢倉、角換わり、横歩取り、相掛かりという居飛車の主要戦法から、四間飛車、石田流三間飛車、中飛車、角交換四間飛車、相振り飛車まで、全戦法の指し方を次の一手形式で丁寧に解説します。細かい定跡の変化を追うのではなく、どう組むかに焦点が当たっているので、ルールを覚えた次に「自分の戦法を決める」段階と相性がいい。1冊で戦法の見取り図が手に入ります。
こんな人におすすめ
将棋のルールを覚えて次のステップに進みたい人。まだ得意戦法が決まっていない人。相手の戦法が分からず困っている人。まず駒組みの全体像をつかみたい人向け。
良い点
- 全戦法の駒組みを1冊で確認
- 次の一手形式で迷わない
- 初手から順にナビゲート
気になる点
- 細かい定跡の変化は追わない
- 手筋の解説が中心ではない
- 有段者には易しめ
出版社
マイナビ出版
発売日
2017年12月26日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
戦法って、居飛車とか振り飛車とか、名前は聞くんですけど種類が多すぎて……。どれを覚えればいいか分かりません。
佐藤メバル
まず全体を見わたしてから選べばいい。この本は、矢倉、角換わり、横歩取り、相掛かり、四間飛車、石田流三間飛車、中飛車、角交換四間飛車、相振り飛車と、主要な戦法の駒組みを次の一手形式でナビゲートしてくれます。
どう組むかに絞っているので、ルールを覚えた次にちょうどいいんです。
橘ナナミ
じゃあ、これを読んでから自分の戦法を決める、みたいな使い方でもいいんですか?
佐藤メバル
それが一番いい使い方だと思います。書店員時代、入門書の次にどれを渡すか迷ったとき、こういう全戦法のガイドがあると助かりました。
細かい変化は各戦法の専門書に譲って、まずは駒組みの流れを眺める。相手が違う戦法できたときに、自分の駒組みをどう合わせるかの参考にもなりますよ。
布石の打ち方
石倉昇 著|自由国民社
¥1,760(税込)
日本囲碁連盟発行の研究誌でもおなじみの石倉昇九段による「碁の教科書」シリーズの第1作です。三連星・二連星、小林流と三々入り対策、大場と急場の発見法、布石その後、両ガカリの打ち方と対策、足早実利戦法といったテーマを、やさしい語り口で丁寧に解説。講座のあとに練習問題がセットになった構成なので、読んで分かったつもりで終わらず、手を選ぶ練習まで含めて布石を身につけられます。布石の土台づくりとして息の長い一冊です。
こんな人におすすめ
囲碁を始めて間もない級位者。序盤でどこに打てばいいか分からず迷う人。三連星や小林流など有名な布石の狙いを知りたい人。講座と練習問題の往復で布石を定着させたい人向け。
良い点
- 石倉昇九段の丁寧な語り口
- 講座の後に練習問題つき
- 布石の代表形をひと通り収録
気になる点
- AI以降の最新定石は載らない
- 有段者には基礎的すぎる
- 定石事典としての網羅性はない
出版社
自由国民社
発売日
2010年09月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
囲碁の布石って、どこに打ってもいいような気がして逆に迷うんです。何から学べばいいんでしょうか。
佐藤メバル
級位者のうちは構想より「型」を覚えるのが早い。これは石倉昇九段の「碁の教科書」シリーズ第1作で、三連星や二連星、小林流、大場と急場の見分け方、両ガカリ、足早実利戦法といったテーマを、やさしい語り口で説明してくれます。
しかも講座のあとに練習問題がついている。読んで終わりにしない構成がいいんです。
橘ナナミ
練習問題があるの、いいですね。読んだだけで分かった気になっちゃうのが怖いので。
佐藤メバル
そこなんですよ。布石は覚えたつもりでも実戦で手が出ない、という声をよく聞きます。この本は短い実戦形で手を選ばせるので、知識が判断に変わっていく。
刊行から時間が経っているのでAI以降の新しい打ち方は別の本で補う必要がありますが、布石の考え方の土台としては今でも十分通用します。
将棋手筋基本のキ
藤倉勇樹 著|マイナビ出版
¥1,650(税込)
「あと『三手』で勝ち、その『三手』を解説」という切り口が特徴の問題集です。攻めの中盤、受けの中盤、攻めの終盤、受けの終盤、そして「攻めか受けか」の判断、最後に有段者向けの問題まで、章立てが実戦の流れに沿っています。詰将棋のように最後まで読み切るのではなく、勝ちに近づく三手を選ぶ練習なので、中盤の指し手に迷いがちな人ほど効きます。知っていると得をする手筋が詰まっていて、1問が短いのも続けやすいところです。
こんな人におすすめ
中盤で手が見えず、優勢を逃してしまう人。「次の一手」は解けるのに実戦で使えない人。受けの手をまとめて学びたい人。1問三手の短さで毎日コツコツ進めたい人向け。
良い点
- 「あと三手」で考える問題集
- 攻めと受けを章で分けて収録
- 有段者向け問題まで用意
気になる点
- 定跡や戦法の解説はない
- 駒組みの指し方は扱わない
- 収録される問題数は多くない
出版社
マイナビ出版
発売日
2013年04月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
詰将棋は好きなんですけど、中盤で何を指していいか分からなくて。詰みまで一直線じゃない局面が苦手です。
佐藤メバル
その感覚、よく分かります。これは「あと三手で勝つ」という切り口の問題集で、詰みまで読み切るのではなく、勝ちに近づく三手を選ぶ練習をする。
攻め中盤、受け中盤、攻め終盤、受け終盤、それから攻めか受けかの判断、仕上げに有段者問題と並んでいます。中盤の迷いに効く構成です。
橘ナナミ
三手ってところが絶妙ですね。長い手順じゃないから、頭の中でも追えそう。
佐藤メバル
そう、1問が短いから反復しやすい。書店員の頃も、詰将棋の次に何を、と聞かれたらこの種の中盤問題集を薦めていました。
詰将棋だけをやっていると終盤は強くなるけれど中盤で形勢を損ねる、という人、多いんですよ。受けの章があるのも嬉しいところで、攻めるだけでは勝てないと気づかせてくれます。
やさしい囲碁トレーニング新しい定石の基本
高尾紳路 著|池田書店
¥1,430(税込)
「解説が丁寧」と読者から好評の「やさしい囲碁トレーニング」シリーズから、定石の基本を扱った一冊です。以前の定石がもう打たれない、悪いと言われていた手が定石になった——AI登場以降の変化を丁寧に解説し、ダイレクト三々をはじめ、頻出定石の中からわかりやすく使いやすいものを厳選。星の部、小目の部、その他(目外し・高目・三々)という素直な並びで、図と文字が大きいのでシニアの読者からも支持されているのが納得です。
こんな人におすすめ
昔覚えた定石が通じなくなったと感じる人。AI以降の打ち方をやさしく追いたい人。活字が小さい本が苦手なシニアの愛棋家。解説の丁寧さと大きな図を優先したい人向け。
良い点
- 図と文字が大きく読みやすい
- AI後の定石を厳選して解説
- 星・小目・その他で整理
気になる点
- 定石の全形は網羅しない
- 実戦手筋の練習問題はない
- 有段者には物足りない
出版社
池田書店
発売日
2023年08月16日
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
囲碁AIが登場してから定石が変わったって聞いたんですが、昔の本で覚えたものはもう使えないんでしょうか?
佐藤メバル
全部が無効になったわけではないけれど、打たれなくなった形や、逆に「悪い」とされていた手が定石になった例は確かにあります。
この本はそこを整理した一冊で、ダイレクト三々など頻出の形から使いやすいものを厳選して説明しています。
星の部、小目の部、その他という構成も素直です。
橘ナナミ
やさしいトレーニング、というシリーズ名だけあって、図が大きいですね。活字がきつい人にもよさそう。
佐藤メバル
そう、図と文字が大きいと70歳以上の読者からも好評なんです。定石のすべてを載せる事典ではないので、辞書として引くより、AI後に何が変わったかをやさしく追う読み方に向いています。
昔の定石が通じなくなって戸惑っている方にこそ手に取ってほしいですね。
知る、わかる、できる! 将棋・基本手筋
中座真 著|マイナビ出版
¥1,749(税込)
「次の一手は解けるのに、対局だと手が見えない」。そのギャップを埋めるために作られた問題集です。構成が明快で、(1)手筋の紹介、(2)次の一手形式の類題、(3)応用問題という3部構成を踏むので、知っている状態から使える状態まで一気に進めます。紹介パートでは実戦例だけでなく失敗例も示してくれるのがありがたく、手筋が効く局面への誘導まで教えてくれる。垂れ歩、王手飛車、腹銀、中合いなど攻めと受けの手筋がテーマ別に並びます。
こんな人におすすめ
手筋の名前は知っているのに実戦で使えない人。次の一手問題は得意なのに、対局で勝ち切れない人。受けの手筋もまとめて学びたい人。知る→わかる→できるの順で段階的に進めたい人向け。
良い点
- 紹介・類題・応用の3部構成
- 失敗例も載る実戦的な解説
- 攻めと受けの手筋を幅広く収録
気になる点
- 分量が多く時間がかかる
- 初心者には少し難しい
- 定跡の話は出てこない
出版社
マイナビ出版
発売日
2023年01月24日
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
次の一手問題は解けるのに、実際に対局すると全然いい手が浮かばないんです。これって才能の問題ですか?
佐藤メバル
いや、環境の問題ですよ。問題集はきれいに技がかかる局面を作ってくれているけれど、実戦では自分でその形に持っていかなくちゃいけない。
この本はそこを埋めます。手筋の紹介、次の一手の類題、それから応用問題という3部構成で、使い方まで踏み込むんです。
橘ナナミ
実戦例だけじゃなく失敗例も出してくれるんですか。それは嬉しい。人の失敗のほうが記憶に残るので。
佐藤メバル
そうなんですよ。失敗例があると、その手を使うべきでない局面も分かる。攻めの手筋と受けの手筋がテーマ別に整理されていて、垂れ歩、王手飛車、腹銀、中合いといった名前で引けます。
コラムに子ども教室や北海道研修会の話が入っているのも、指導の現場感が出ていて好きですね。分量はあるので、焦らず進めてください。
藤井聡太がやさしく教える 将棋の手筋
書籍編集部 著|マイナビ出版
¥1,518(税込)
「手筋とは、将棋における技のこと」。藤井聡太さんの強さの秘訣も手筋を使いこなしているから、という視点から、ぜひ覚えたい手筋をやさしく解説した入門書です。焦点の歩、銀ばさみ、一間竜など、名前を聞くだけでも強そうな技を、序章「手筋ってなに?」から始めて、4つの基本手筋、歩の手筋、中盤、終盤、実戦と段階的に紹介。名前と形を結びつけるところから入れるので、手筋の本を初めて読む人でも迷いません。
こんな人におすすめ
手筋という言葉は聞いたことはあるが中身を知らない入門者。将棋を始めたばかりの子どもや、その保護者。藤井聡太さんの将棋に興味がある人。やさしい解説で手筋の入り口に立ちたい人向け。
良い点
- 入門者向けのやさしい解説
- 基本から実戦まで段階的
- 親しみやすい入り口の一冊
気になる点
- 高度な手筋は扱わない
- 収録される問題数は多くない
- 有段者には物足りない
出版社
マイナビ出版
発売日
2023年08月17日
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「手筋」って言葉をよく聞くんですけど、詰将棋とは何が違うんですか? よく分かってなくて……。
佐藤メバル
いい質問です。手筋は将棋の技のこと。駒の力を最大限に使う指し方で、詰みを読む詰将棋とは少し別物です。
この本は序章で「手筋ってなに?」から始めて、4つの基本手筋、歩の手筋、中盤、終盤、実戦と進みます。焦点の歩、銀ばさみ、一間竜といった名前を、形とセットで覚えていく入り口になるんです。
橘ナナミ
藤井聡太さんの名前が表紙にあると、読んでみようかなって気持ちになりますね。
佐藤メバル
そういう力は大きいですよね。冒頭も「藤井聡太さんが強い秘訣も、手筋をいっぱい使いこなしているから」という紹介で始まります。
ただ高度な手筋は載っていないので、まずは名前と形を知る第一歩として使う。書店でも、将棋を始めたお子さんと一緒に読む親御さんに薦めることが多かった一冊です。
羽生善治の手筋の教科書
羽生善治 著|河出書房新社
¥1,540(税込)
「手筋とは駒の力を十分に発揮させる指し方」。その定義から始まり、数ある手筋の中から実戦でよく使われるものを、駒ごとに分けて紹介する教科書です。章立てが駒順なので、たとえば銀の手筋が弱いなと思ったらその章だけ繰り返し読む、という使い方ができます。辞書的に引けるのが、問題演習型の手筋本との大きな違い。手筋を断片ではなく体系として眺められる、読み物としても通せる一冊です。
こんな人におすすめ
手筋を断片的に覚えてきて、頭の中を整理したい人。特定の駒の使い方に弱みを感じている人。問題集だけでなく読み物として手筋を学びたい人。駒ごとに辞書的に参照したい人向け。
良い点
- 歩から玉まで駒ごとに整理
- 読み物として通読もできる
- 苦手な駒の章から入れる
気になる点
- 問題演習の量は多くない
- 実戦形の練習には向かない
- 最新の戦型は扱わない
出版社
河出書房新社
発売日
2015年08月27日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
手筋の問題集をやってるんですけど、頭の中でごちゃごちゃになってきちゃって。歩の手筋と銀の手筋が混ざる感じというか……。
佐藤メバル
じゃあ整理する時間を作るといい。これは実戦でよく使われる手筋を、歩から玉まで駒ごとに分けて解説した教科書です。
「手筋とは駒の力を十分に発揮させる指し方」という定義から始まって、駒ごとに引ける形にしている。
銀が苦手だと思えば銀の章を繰り返す、という使い方ができます。
橘ナナミ
章で分かれてるって、地味にありがたいですね。問題集だとどうしても演習が中心になっちゃうので。
佐藤メバル
そうなんです。問題を解くだけだと断片が増えていく一方で、体系が見えない。この本は読み物として通しても読めるので、まず全体を一周してから問題集に戻ると、頭の中がずいぶん整理されるはずです。
著者の言葉で手筋を眺められるのも、この本ならではの価値だと思いますよ。
出る順で学ぶ実戦手筋
山下敬吾 著|マイナビ出版
¥1,419(税込)
頻出手筋をランキング形式でまとめた、囲碁の手筋問題集です。「出る順」という切り口が効いていて、実戦に数多く出る重要な手筋だけを収録。第1章「絶対に出る実戦手筋トップ20」に始まり、石を取る、攻め合い、分断、連絡、隅の特殊、捨て石・整形、ヨセ、逆転と場面別にトップ20が並び、最後はカウントダウン形式のチャレンジ問題。優先順位が分かるので、限られた時間でも効率よく手筋を増やせます。
こんな人におすすめ
手筋を学びたいが何から手をつけるか迷う級位者。実戦でよく出る形だけ効率よく覚えたい人。ヨセや逆転の手筋まで押さえたい人。出る順で優先順位をつけて学びたい人向け。
良い点
- 頻出手筋をランキング形式で収録
- 場面別にトップ20で整理
- ヨセや逆転の手筋も収録
気になる点
- 体系的な理論解説は少ない
- 初級者には難しい問題もある
- 定石や布石の話はない
出版社
マイナビ出版
発売日
2014年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
囲碁の手筋の本っていろいろあって、どれからやればいいか分からないんです。全部やる時間もないですし。
佐藤メバル
それなら「出る順」という考え方が助けになります。これは山下敬吾さんの手筋問題集で、頻出手筋をランキング形式でまとめている。
第1章が「絶対に出る実戦手筋トップ20」で、石を取る、攻め合い、分断、連絡、隅の特殊、捨て石・整形、ヨセ、逆転と続きます。
優先順位が明示されているのがいいんです。
橘ナナミ
トップ20ずつなら、区切りがはっきりしてて進めやすそうですね。最後のカウントダウン問題って何なんですか?
佐藤メバル
チャレンジ問題がカウントダウン形式で並んでいて、仕上げにちょうどいい。囲碁は手筋を知っているだけで勝率が変わる場面が多いので、出る順に覚えるのは理にかなっています。
書店員時代、囲碁の手筋本は「どれも同じに見える」と言われがちでしたが、この本は順番を決めてくれるのが差別化点でしたね。
囲碁 ほんとうに大事な布石の考え方
佐々木柊真 著|マイナビ出版
¥2,200(税込)
「序盤は広すぎてどこに打ったらいいかわからない」「定石通り打っているけど、いつの間にか形勢が悪くなる」。その悩みに応える布石の本です。扱うテクニックは3つだけ。価値の高い空間の見極め方、3線と4線の使い分け、失敗しないとっておきの布石。細かいことはそこまで気にしなくていいと割り切ってくれるので、覚えることが絞られ、序盤が得意分野になります。級位者から有段者まで対応とうたう構成も頼もしい指南書です。
こんな人におすすめ
序盤の打ち方が分からず、布石が苦手な級位者。定石は覚えたのに形勢を損ねてしまう人。覚えることを絞って序盤を立て直したい有段者。三つの視点で布石を整理したい人向け。
良い点
- 布石の要点を三つに絞る
- 級位者から有段者まで対応
- 価値の高い空間の見極め方
気になる点
- 定石の個別解説はない
- 実戦手筋は扱わない
- 網羅的な布石事典ではない
出版社
マイナビ出版
発売日
2026年08月19日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
定石は覚えたつもりなのに、打ち終わってみると形勢が悪いんです。覚え方が間違ってるんでしょうか。
佐藤メバル
覚え方というより、布石で何を見るかが抜けているのかもしれません。この本はそこを3つに絞ります。価値の高い空間の見極め方、3線と4線の使い分け、失敗しないとっておきの布石。
これだけ押さえればいいと言い切ってくれるので、逆に安心できるんですよ。
橘ナナミ
三つだけ、というのは思い切ってますね。定石の本を何冊も読むより、考え方が分かるほうが助かる気がします。
佐藤メバル
そうなんです。定石は手段で、布石で大事なのはどこに価値があるかを見ること。級位者から有段者まで対応とうたっているのも、視点の話だからこそで、棋力が上がっても効きます。
定石の細かい形を覚える本ではないので、そちらは別に用意して、考え方の土台として使うのがおすすめです。
囲碁・13路盤で上達! 基本戦術と手筋
星合志保 著|マイナビ出版
¥1,474(税込)
13路盤を題材にした、次の一手と手筋の問題集です。13路盤はスマホで気軽に打てて、1局が短く、接近戦になりやすい。だから戦いの練習になる一方、適度な広さがあるので布石の要素もあり、19路盤の上達にそのままつながる。著者はNHK杯の司会でも知られ、自身のYouTubeで13路盤実況をメインに発信してきた星合志保二段。13路盤で勝つための手を、そのまま19路盤でも使える形で学べます。
こんな人におすすめ
13路盤をよく打つ人。接近戦の力を身につけたい人。布石の構想力を鍛えたい人。スマホアプリで囲碁を始めて次の一歩を探している人。短い時間で一局を重ねたい人向け。
良い点
- 13路盤に特化した問題集
- 接近戦と布石を同時に鍛えられる
- 19路盤にも応用できる内容
気になる点
- 19路盤専門の人には遠回り
- 定石の詳細な解説はない
- 有段者には易しめ
出版社
マイナビ出版
発売日
2020年10月23日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
囲碁、スマホのアプリで始めたんですけど13路盤ばかりで。19路盤に進んだほうがいいんでしょうか。
佐藤メバル
13路盤はいい練習台ですよ。手軽に打てて一局が短く、接近戦になりやすい。だから戦いの練習になるし、適度な広さがあるから布石の要素も入ってくる。
この本は13路盤を題材にした次の一手と手筋の問題集で、19路盤でもそのまま使えるものばかりなんです。
橘ナナミ
へえ、13路盤で学んだことがそのまま19路盤にも効くんですね。著者の星合志保さんって、YouTubeの13路盤実況の人ですよね?
佐藤メバル
そう、NHK杯の司会でも知られていて、ご自身のYouTubeで13路盤実況をメインに発信してきた方です。
だから13路盤ユーザーの感覚がよく分かっている。接近戦の力をつけたい人にも、布石の構想力を鍛えたい人にも向いています。
13路盤を卒業しなきゃ、と焦らなくていいんですよ。
形で覚える寄せ&詰め手筋問題集
高橋道雄 著|創元社
¥1,320(税込)
漠然と詰めろや必至をねらったり詰みを考えたりするのは大変だから、寄せと詰めの手筋を頼りにしよう、という問題集です。特徴は「形」で覚える構成。頭金の形、玉を下段に落とす形、はさみうち(しばり)の形、退路を断つ形、送りの形、利きを増やす形、端玉には端歩の形、一間竜の形、腹銀の形、歩頭に桂を打つ形、王手を控える形——と項目が並ぶので、実戦の局面から逆引きできます。問題を解く楽しみと寄せの力が同時に伸びます。
こんな人におすすめ
終盤で寄せ切れず逆転されてしまう人。詰めろや必至の狙い方が分からない人。手筋を名前で覚えて実戦で引き出したい人。形から逆引きして終盤を整理したい人向け。
良い点
- 寄せと詰めを形ごとに整理
- 問題を解きながら実力アップ
- 実戦で使える項目立て
気になる点
- 序盤・中盤の解説はない
- 長手数の詰将棋は少なめ
- 初心者にはやや難しい
出版社
創元社
発売日
2015年04月21日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
終盤で相手玉を寄せきれなくて、そのまま逆転されちゃうんです。詰めろとか必至とか、漠然と狙ってるだけな気がします。
佐藤メバル
それ、多くの人が通る道です。漠然と狙うと手が見えないので、寄せと詰めの手筋を「形」で覚えるのが効果的なんですよ。
この本は頭金の形、退路を断つ形、腹銀の形、一間竜の形といった項目で並んでいて、局面から逆引きできるのが強みです。
橘ナナミ
形で覚える、というのは詰将棋とは違うんですか?
佐藤メバル
詰将棋は最後まで読み切る訓練だけど、こちらは「この形ならこの手」という引き出しを増やす訓練。玉を下段に落とす形、はさみうちの形、歩頭に桂を打つ形、王手を控える形と、項目名を聞くだけで思い出せるように作られています。
実戦で似た形が出たときに手が浮かぶかどうか、そこが勝敗を分けますよ。
令和版 初段合格の手筋150題
日本棋院 著|日本棋院
¥1,210(税込)
大人気の囲碁文庫が令和版として全面リニューアルされた一冊です。初段を目指すための手筋の基本を、易しい問題を中心に150題収録。序章の「本筋と俗筋」では、筋の良い手とそうでない手の違いから入るので、ただ手を覚えるのではなく考え方の土台ができます。序盤・中盤に生じる手筋、石取りと攻め合いの手筋、ヨセに関する手筋と、実戦の流れに沿った章立て。初段合格の戦闘力を、文庫サイズで手軽に積み上げられます。
こんな人におすすめ
級位者から初段を目指す人。手筋の基本をひと通り固めたい人。持ち歩いて隙間時間に問題を解きたい人。本筋と俗筋の違いから学びたい人向け。
良い点
- 初段向けの手筋を150題収録
- 持ち歩きやすい文庫サイズ
- 本筋と俗筋の解説から始まる
気になる点
- 有段者には易しめ
- 布石の構想論は扱わない
- 問題の難易度は高くない
出版社
日本棋院
発売日
2025年12月15日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
そろそろ初段を目指したいんですけど、何をやればいいのか分からなくて。手筋の問題集を一冊選ぶなら、どれがいいんでしょう?
佐藤メバル
級位者の仕上げなら、この令和版がいいと思います。人気の囲碁文庫が全面リニューアルされたもので、初段を目指すための手筋が150題。
易しい問題が中心なので、挫折せずに最後までたどり着ける。序章の「本筋と俗筋」から入る構成もいいんですよ。
橘ナナミ
本筋と俗筋、って何なんですか?
佐藤メバル
筋の良い手と、形は似ているけれど良くない手のこと。これを最初に意識できると、あとが楽になります。序盤・中盤の手筋、石取りと攻め合い、ヨセと実戦の流れに沿って並んでいるので、順番に解くだけで偏りがなくなります。
文庫サイズなので持ち歩いて、電車の中で少しずつ、という使い方もできますよ。
将棋 戦法と囲いと手筋の大事典
将棋世界編集部編 著|マイナビ出版
¥2,420(税込)
将棋の戦法、囲い、手筋や格言をまとめて詰め込んだ大事典です。第1章が戦法100+、第2章が囲い100+、第3章が手筋と格言100+。人気戦法ランキングや戦型別囲いランキング、動物園や乗り物に見立てた遊び心のあるコーナーまであって、知識欲を満たしながらレパートリーが増えていきます。『将棋戦法事典100+』と『将棋囲い事典100+』を抜粋・再構成し、手筋と格言の章を新たに加えた構成。索引から引けるのもうれしい。
こんな人におすすめ
戦法のレパートリーを増やしたい中級者。相手の戦法名が分からず困っている人。囲いの名前と形を整理したい人。読む事典として眺めたい人や、上級者が知識を確認したい場面にも。
良い点
- 戦法・囲い・手筋を1冊に集約
- ランキングや動物園など読み物として楽しい
- 索引つきで辞書的に使える
気になる点
- 1つあたりの記述は簡潔
- 初心者には情報量が多い
- 深い定跡の変化は別途必要
出版社
マイナビ出版
発売日
2024年09月24日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
対局してて、相手が知らない戦法で来ると、もう名前すら分からないんですよね。そういうのを調べる本ってありますか?
佐藤メバル
あるにはあるけれど、これが一冊でかなり広い。第1章が戦法100+、第2章が囲い100+、第3章が手筋と格言100+という構成の大事典です。
人気戦法ランキングや戦型別の囲いランキング、「しょうぎ動物園」みたいな遊び心のあるコーナーもあって、眺めているだけで楽しいんですよ。
橘ナナミ
動物園!? 将棋の本でそんなの初めて聞きました。索引もあるんですか?
佐藤メバル
索引つきなので、対局後に「この形は何だろう」と引くこともできます。もともと『将棋戦法事典100+』と『将棋囲い事典100+』の2冊を抜粋・再構成して、手筋と格言の章を加えたもの。
1つあたりの説明は簡潔なので、深く掘るなら専門書に進む。まずは名前と形を結びつける辞書として使うのがおすすめです。
囲碁 序盤を制する布石戦略
藤井浩貴 著|マイナビ出版
¥2,200(税込)
藤井浩貴三段による序盤の研究書です。実戦に頻出する配石から、相手の研究を外す工夫まで、すぐに使える布石戦略を豊富に紹介します。第1章「布石でリード!驚きの新手法」、第2章「実戦形の問題に挑戦」、そして第3章では仲邑菫六段、河野臨九段、王星昊九段といったトップ棋士を想定した対策を収録。相手の得意形を外すという視点は、級位者向けの布石本にはない切り口で、読みながら自分の序盤を組み替えたくなります。
こんな人におすすめ
布石で主導権を握りたい有段者。同じ相手に同じ展開で負けがちな人。流行の布石とその対策を研究したい人。相手の得意形を外す発想を取り入れたい人向け。
良い点
- 新手法と実戦形の問題を収録
- トップ棋士想定の対策つき
- すぐ使える布石戦略が中心
気になる点
- 級位者には難しめ
- 定石の基本解説は前提になる
- 手筋やヨセは扱わない
出版社
マイナビ出版
発売日
2026年06月16日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
この本、第3章に仲邑菫六段とか河野臨九段、王星昊九段の名前が挙がってるんですね。トップ棋士の対策が載ってる本って珍しくないですか?
佐藤メバル
そこが本書の面白さでね。藤井浩貴三段の序盤研究書で、実戦に頻出する配石から、相手の研究を外す工夫まで紹介しています。
第1章が新手法、第2章が実戦形の問題、そして第3章が有名棋士の得意布石対策。相手の得意形を外すという視点が入っているんです。
橘ナナミ
なるほど、強い人の真似をするんじゃなくて、強い人をどう外すか、という発想なんですね。
佐藤メバル
そう。級位者向けの布石本は「こう打ちましょう」で終わりがちですが、こちらは相手が想定している形からずらす話まで踏み込む。
ただ、定石の基本が頭に入っているほうが読みやすいので、入門書を一冊終えたくらいの人からがちょうどいいと思いますよ。
駒得ドリル 基本手筋から実戦の活用まで
甲斐日向 著|マイナビ出版
¥1,474(税込)
将棋の本は華麗な手が多くなりがちだけれど、初心者にとって一番大事なのは取れる駒を確実に取る技術——という立場から作られた、駒得だけに特化したトレーニング問題集です。冒頭講座のあと、駒得の手筋の基本編と実戦編、そして駒損を避ける手筋という3章構成。部分図で手筋を覚え、全体図で理解を確認する流れなので、派手さより確実さでリードを広げる感覚が身につきます。コラムも読み物として楽しい。
こんな人におすすめ
攻め合いで駒損してしまう初心者。華麗な手より着実に勝ちたい人。駒得の手筋を短い問題で反復したい人。確実に駒を取る技術から勝ち方を学びたい人向け。
良い点
- 駒得だけに絞った問題集
- 基本編・実戦編・駒損回避の3章
- 部分図と全体図で確認できる
気になる点
- 寄せや詰めは扱わない
- 定跡の話は出てこない
- 上級者には物足りない
出版社
マイナビ出版
発売日
2022年07月25日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
将棋の本って、かっこいい決め手の話が多い気がするんですけど、私みたいな初心者には縁がなくて……。
佐藤メバル
それでいいんですよ。初心者にとって一番大事なのは、取れる駒を確実に取る技術ですから。これは駒得だけに特化した問題集で、冒頭講座のあとに駒得の手筋の基本編と実戦編、それから駒損を避ける手筋という3章が並びます。
派手な手より確実な手でリードを広げるのがモットーなんです。
橘ナナミ
駒損を避ける、という章があるのがいいですね。取る話だけじゃなくて、取られない話も必要なんだ。
佐藤メバル
そう、そこが実戦的です。部分図で手筋を覚えて、全体図で理解を確認する流れなので、覚えた手が盤面の中でどう働くかまで見える。
コラムも味があって、「少年よ駒損せよ」なんて題名には思わず笑ってしまいました。詰将棋で疲れたときの気分転換にもちょうどいいと思いますよ。
囲碁・サバキの手筋100
現代碁研究室 著|マイナビ出版
¥1,804(税込)
サバキとは、相手の攻めや追及を無力化する技術のこと。アタリを打つ方向を変えるだけで10目以上の差が現れることもあるといい、実戦で使えるようになれば棋力が劇的に向上します。ただし段位者でも正しく打てる人は少ない。大きな原因は、多くの状況で石を捨てることが前提だからです。本書は基礎から応用までを「整形」と「捨て石」の2つに分けて学べる構成。捨てるという発想に慣れていくための100題です。
こんな人におすすめ
攻められると守るだけで終わってしまう人。相手の模様に踏み込むのが怖い人。サバキの感覚を手筋から身につけたい級位者・段位者。石を捨てる前提に慣れたい人向け。
良い点
- サバキに特化した手筋100題
- 整形と捨て石の2章構成
- 基礎から応用まで段階的
気になる点
- 布石やヨセは扱わない
- 石を捨てる発想に抵抗があると辛い
- 初級者には難しめ
出版社
マイナビ出版
発売日
2023年09月19日
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
相手の模様に打ち込むと、いつも逃げ回って小さく生きるだけで終わっちゃうんです。もっと上手くさばけたらいいんですけど。
佐藤メバル
それは「サバキ」の技術ですね。相手の攻めや追及を無力化する技で、アタリを打つ方向を変えるだけで10目以上の差が出ることもある。
ただ、この本にも書かれている通り、段位者でも正しく打てる人は少ないんです。理由ははっきりしていて、多くの場面で石を捨てることが前提だからです。
橘ナナミ
捨てる、か……。石を取られないように打つのが基本だと思ってたので、ちょっと抵抗があります。
佐藤メバル
その抵抗感は正常な反応だと本書も書いています。だから構成が親切で、整形の手筋と捨て石の手筋という2つのジャンルに分けて、基礎から応用まで100題を並べている。
守る基本を否定する動きだからこそ、順番に慣れていく必要があるんです。読み終わる頃には、打ち込みが怖くなくなっているはずですよ。
将棋 基本戦法まるわかり事典 振り飛車編
安用寺孝功 著|マイナビ出版
¥1,694(税込)
数ある振り飛車戦法の基本定跡を1冊で網羅した戦術書です。振り飛車を指すうえで必須の対急戦の対応だけでなく、自分から動く作戦も同時に紹介しているのがポイント。四間飛車では鈴木流や藤井システム、立石流、三間飛車ではトマホークや中田流、早石田、向かい飛車ではメリケン向かい飛車、中飛車では初手の5六歩戦法、角交換四間飛車では逆棒銀と、名前は聞くけれど形を知らない戦法を一気に確認できます。
こんな人におすすめ
振り飛車を指したいが戦法の種類と狙いが分からない人。振り飛車を指していて基本定跡を確認し直したい人。新しい戦法を試したい中級者。振り飛車を1冊で見渡したい人向け。
良い点
- 振り飛車の基本定跡を網羅
- 急戦も持久戦も収録
- 見たことのない戦法を発見できる
気になる点
- 居飛車側の解説はない
- 1つあたりの分量は限られる
- 入門者には情報量が多い
出版社
マイナビ出版
発売日
2018年11月13日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
振り飛車を指してみたいんですけど、四間飛車とか三間飛車とか、向かい飛車、中飛車……種類が多くて、それぞれ何が違うのか分かりません。
佐藤メバル
それはこの本が一気に解決してくれます。振り飛車の基本定跡を1冊で網羅した戦術書で、四間飛車なら鈴木流、藤井システム、立石流、三間飛車ならトマホーク、中田流、早石田、向かい飛車はメリケン向かい飛車、中飛車は初手の5六歩戦法、角交換四間飛車は逆棒銀といった具合に、名前だけ知っていた戦法の形と狙いが並びます。
橘ナナミ
対急戦だけじゃなくて、自分から動く作戦も載ってるんですね。受け身にならないのがいいな。
佐藤メバル
そこがポイントです。振り飛車はどうしても受け身に見られがちですが、自分から動く手も紹介されている。すでに振り飛車を指している人が基本を確認し直すのにも向いています。
ただ情報量が多いので、まずは自分が指す戦法の章から入って、興味が湧いたら他の章へ、という読み方でいいと思いますよ。
囲碁 AI時代でも変わらない 布石と中盤の本質
羽根直樹 著|マイナビ出版
¥1,749(税込)
AIの影響で新しい打ち方が次々に生まれているけれど、変わっているのはあくまで手段で、本質の部分はほぼ変わっていない——そこに迫る一冊です。第1章は作戦・構想の立て方、第2章は石が競ったときの考え方で、いずれもアマチュアの碁を題材に羽根九段が講評する形。第3章は羽根九段自身の碁を題材に、貫いている考え方とAIを参考にしている部分を比べながら、囲碁で大切な考え方を浮かび上がらせます。手段ではなく本質を見たい人に。
こんな人におすすめ
AI以降の打ち方についていけないと感じる人。布石と中盤の構想を学びたい級位者・有段者。プロの考え方をアマの碁を通して知りたい人。何が変わって何が変わらないかを整理したい人向け。
良い点
- アマの碁を題材にした講評形式
- 羽根九段自身の碁も解説
- AI時代の本質を考える構成
気になる点
- 手筋や詰碁の練習問題はない
- 級位者には抽象的かもしれない
- 定石の網羅的な解説はない
出版社
マイナビ出版
発売日
2021年06月14日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
囲碁の本って、AIがどうのこうのって話が多くて、ちょっと置いていかれる感じがするんです。ついていくの大変そうで。
佐藤メバル
そう感じる人は多いですね。でもこの本は逆の切り口なんですよ。AIで変わったのは手段であって、本質はほぼ変わっていない。
第1章と第2章はアマチュアの碁を題材に羽根九段が講評する形で、作戦の立て方や石が競ったときの考え方を解説しています。
変わらない部分から入るのが安心なんです。
橘ナナミ
アマチュアの碁が題材って、親近感がありますね。自分の碁と重ねられそう。
佐藤メバル
そこがいいところです。第3章は羽根九段自身の碁が題材で、AI全盛の時代に自分の打ち方を貫きながら、一方で「AIを参考にしている部分もある」と語っている。
貫く考え方と参考にする考え方を並べて見せてくれるので、囲碁で大事なのは何かが浮かび上がってきます。定石を覚える本ではないので、そちらは別に用意してくださいね。
勝てる棒銀戦法
青野照市 著|創元社
¥1,430(税込)
破壊力抜群の棒銀は、居飛車にも振り飛車にも通用する戦法——その棒銀をとことん突き詰めた一冊です。特徴は「ムダな手を省略し、素早い攻撃を目指す」という方針。まぎれが少なく、確実に勝てるのが売りです。相掛かりの棒銀、速攻矢倉の棒銀、対四間飛車の美濃囲い編と穴熊編という4章立てで、相手の形に応じた使い分けが学べます。ひとつの戦法を深く身につけたい人に向いています。
こんな人におすすめ
得意戦法をひとつ決めて深く学びたい人。攻めが遅くて負けると感じている人。振り飛車相手にも居飛車相手にも使える戦法が欲しい人。覚える手を絞って勝ちたい人向け。
良い点
- 棒銀に絞った実戦的な解説
- 4章で相手の形別に整理
- 無駄な手を省いた速攻重視
気になる点
- 他の戦法は扱わない
- 棒銀側を対策する視点は薄い
- 刊行から時間が経っている
出版社
創元社
発売日
2011年11月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
戦法をあれこれ覚えようとすると、どれも中途半端になっちゃうんです。ひとつに絞ったほうがいいんでしょうか。
佐藤メバル
絞るのは有効な作戦ですよ。これは棒銀だけを扱った一冊で、破壊力抜群の棒銀は居飛車にも振り飛車にも通用すると説いています。
方針もはっきりしていて、ムダな手を省略して素早く攻める。まぎれが少なく確実に勝てるのが売りなんです。
橘ナナミ
相手の形によって使い分けがあるんですか?
佐藤メバル
そう、相掛かりの棒銀、速攻矢倉の棒銀、対四間飛車の美濃囲い編と穴熊編という4本立てです。ひとつの戦法を深く掘る本は、あれこれ手を出すより力がつきます。
書店員時代、初心者の方には「まずひとつ、自分の武器を持ちましょう」とよく話していました。棒銀は覚えやすく攻撃力も高いので、その最初の一本に向いていますよ。
藤井聡太がやさしく教える 棒銀戦法の指し方
将棋書籍編集部 著|マイナビ出版
¥1,518(税込)
棒銀とは、飛車と銀を使って攻める戦法。銀がまっすぐ進んでいく様子からその名がつきました。攻撃力が高いうえに覚えやすく、初めて戦法を指したい人におすすめで、さらに棒銀ひとつで居飛車とも振り飛車とも戦えます。本書は主に序盤の駒組みと、中盤でリードする方法を扱い、1手1手説明してくれるので自分のペースで読み進められる。基本、原始棒銀、角換わり棒銀、対四間飛車、実戦編と、無理なく順番に積み上がる構成です。
こんな人におすすめ
初めて戦法を覚えたい入門者・初級者。棒銀を一本、確実に指せるようになりたい人。将棋を始めた子どもと一緒に読む大人。1手ずつ確認しながら進めたい人向け。
良い点
- 棒銀を1手ずつ丁寧に解説
- 原始棒銀から実戦編まで段階的
- 初めての戦法書に向く易しさ
気になる点
- 棒銀以外の戦法は扱わない
- 高度な変化は省略される
- 有段者には物足りない
出版社
マイナビ出版
発売日
2024年01月24日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
戦法の本っていきなり手順が並んでて、途中で分からなくなるんです。もっとゆっくり教えてくれる本はないですか?
佐藤メバル
それならこれ。棒銀を1手1手説明してくれる本で、自分のペースで読み進められます。棒銀は飛車と銀で攻める戦法で、銀がまっすぐ進む様子から名前がついた。
攻撃力が高いのに覚えやすく、ひとつで居飛車とも振り飛車とも戦えるのが強みです。
橘ナナミ
1手ずつなら、盤に並べながらでも追えそうですね。章はどうなってるんですか?
佐藤メバル
第1章が棒銀の基本、第2章が原始棒銀、第3章が角換わり棒銀、第4章が対四間飛車、第5章が実戦編という流れで、序盤の駒組みから中盤でリードする方法まで進みます。
藤井聡太さんの名前を冠した入門書なので手に取りやすいですし、まず戦法をひとつ指せるようになりたい、という段階にちょうどいいと思いますよ。
「囲碁将棋 2本目」で検索する前に——キーワードの二重性を整理する
橘ナナミ
最初の話に戻るんですが、検索語の「囲碁将棋」って、やっぱりお笑いコンビの影響が大きいんですか?
佐藤メバル
大きいね。だからこの記事では、①お笑いコンビ「囲碁将棋」の話題、②囲碁・将棋という盤上ゲームの本、③「2本目」=2冊目の棋書、の3つを冒頭で切り分けておく。読者が求めているのは③だという前提を最初に示せば、②の情報にたどり着ける。ここを曖昧にしたまま書かれた記事が多いから、そこが差になるんだ。
1冊目から2冊目への橋渡しと、挫折しない進め方
橘ナナミ
1冊目と2冊目の間で、いちばん挫折しやすいのはどこなんですか?
佐藤メバル
定跡や布石にいきなり飛び込むところだね。1冊目で覚えたのは駒の動きで、2冊目で入れるのは手筋。順番を飛ばすと、用語がわからないまま図を眺めることになる。だから手筋の問題集を1冊挟む。将棋なら 駒得ドリル や 将棋手筋基本のキ、囲碁なら 囲碁・サバキの手筋100 のように、一問一答で手を選ぶ経験を積んでから、定石・定跡や布石の本に進む。この1冊がクッションになるんだ。
橘ナナミ
駒得ドリルって、名前からして地味な感じがします…。
佐藤メバル
そこがいいんだよ。あれは「取れる駒を確実に取る」技術だけに絞った問題集で、部分図で手筋を覚えて、全体図で理解を確認する形になっている。派手な手より確実な手でリードを広げるのがモットー。初心者がいちばん損をするのは、華麗な寄せを覚える前に駒損を重ねることだからね。
橘ナナミ
大人の入門、子どもの入門、昔やっていて戻ってきた再入門だと、選び方も変わりますか?
佐藤メバル
変わる。大人の入門は、将棋・ひと目の手筋のように出題数が多くて反復できる本が合う。子どもは 藤井聡太がやさしく教える 将棋の手筋 のように1手ずつ説明してくれる本か、囲碁・13路盤で上達! 基本戦術と手筋 のように短い時間で終わる13路盤の本。再入門の人は、令和版 囲碁 ひと目の定石 や 令和版 将棋・ひと目の定跡 で、止まっていた間の常識の更新を先に埋めるのが効率的だよ。
橘ナナミ
挫折パターンって、ほかにもあります?
佐藤メバル
「1冊を完璧にしようとする」が最大の敵だね。手筋の問題集は、1周目で7割解ければ十分。間違えた問題に印をつけて、2周目はそこだけ。3周目はまた全部、でいい。あと、負けた日は本を開かないこと。棋書は反省の道具ではなく、型を入れる道具だからね。
併用ツールの活かし方と、読了後の次の一手
橘ナナミ
詰碁・詰将棋は、何冊目から始めるものなんですか?
佐藤メバル
2冊目と並行でいい。詰碁・詰将棋は読みの筋トレだから、手筋の問題集と交互にやると飽きない。囲碁なら 令和版 初段合格の手筋150題 が、易しい問題を中心に序中盤・石取り・ヨセの手筋を並べていて、初段を目指す人の入口になる。将棋なら 形で覚える寄せ&詰め手筋問題集。詰み・寄せ・必至を形ごとに整理してくれるから、読む前に形の引き出しが増えるんだ。
橘ナナミ
読了したあとは、何をすればいいんでしょう。
佐藤メバル
まず実戦。オンライン対局でも教室でもいいから、覚えた手筋を1つだけ使ってみる。次に3冊目で、自分の指す戦法の本を選ぶ。将棋で振り飛車を指すなら 将棋 基本戦法まるわかり事典 振り飛車編、居飛車で攻めたいなら 勝てる棒銀戦法、迷ったら 全戦法対応 将棋・基本定跡ガイドで全体を見渡してから絞る。全体像を持ってから個別の戦法書に入ると、定跡の“意味”が読めるようになる。囲碁なら、囲碁 AI時代でも変わらない 布石と中盤の本質 で構想の立て方を、囲碁 序盤を制する布石戦略 で実戦的な布石を、と段階を踏むといい。
橘ナナミ
なるほど…。ところで 将棋 戦法と囲いと手筋の大事典 みたいに、分厚い事典を最初に買うのはありですか?
佐藤メバル
手元に置くのはありだけど、最初に読む本ではないね。あれは戦法・囲い・手筋・格言をまとめた知識の引き出しで、読む本というより引く本。2冊目は読み切れる分量のものを選ぶ。ここを間違えると、本棚に未読の分厚い一冊が残るだけになるからね。
よくある質問
囲碁・将棋の2冊目は何を選べばいい?
橘ナナミ
囲碁・将棋の2冊目は何を選べばいいについて教えてください。
佐藤メバル
将棋ならルールの次に覚えたい 将棋基本手筋や将棋・ひと目の手筋のような手筋の問題集、囲碁なら令和版 囲碁 ひと目の定石や囲碁・13路盤で上達! 基本戦術と手筋が定番です。まずは部分図で手を選ぶタイプを一冊選ぶと、その後の定石・定跡書が読めるようになります。
入門書の次に読む本で挫折しないコツは?
橘ナナミ
入門書の次に読む本で挫折しないコツはについて教えてください。
佐藤メバル
1周目で7割解ければよしとして、間違えた問題に印をつけ、2周目は印のついた問題だけを解く。定跡書をいきなり開かず、手筋の問題集をクッションに挟むこと。負けた日は本を開かないのも立派なコツです。
囲碁と将棋の本は両方買うべき?
橘ナナミ
囲碁と将棋の本は両方買うべきについて教えてください。
佐藤メバル
どちらも1冊目まで終えているなら両方で構いませんが、同時に2冊目を始めると用語が混ざります。片方を2冊目まで進めて、覚えた手筋を実戦で1つ使えるようになってから、もう片方に移るほうが定着します。
電子書籍と紙の棋書はどっちがいい?
橘ナナミ
電子書籍と紙の棋書はどっちがいいについて教えてください。
佐藤メバル
検索と拡大が速い電子は、定石・定跡の確認に向きます。棋書はページを行き来して図を見比べる読み方をするので、紙が向く人も多い。アプリで試す、本で確認するという分担を決めておくと迷いません。
詰碁・詰将棋の本は何冊目から始める?
橘ナナミ
詰碁・詰将棋の本は何冊目から始めるについて教えてください。
佐藤メバル
2冊目と並行で始めてかまいません。形で覚える寄せ&詰め手筋問題集や令和版 初段合格の手筋150題のように、易しい問題が中心で、形やテーマごとに整理されたものを選ぶと続きます。
子どもに買い与えるなら何冊目がいい?
橘ナナミ
子どもに買い与えるなら何冊目がいいについて教えてください。
佐藤メバル
ルール本の次、つまり2冊目に手筋の本を置くのがおすすめです。藤井聡太がやさしく教える 将棋の手筋は1手ずつ説明してくれますし、囲碁は囲碁・13路盤で上達! 基本戦術と手筋が短時間で終わるので続きやすい。図が大きく問題数があるものが向きます。
「囲碁将棋 2本目」はお笑いコンビのこと?
橘ナナミ
「囲碁将棋 2本目」はお笑いコンビのことについて教えてください。
佐藤メバル
検索語としてはお笑いコンビ「囲碁将棋」の話題も混ざって出てきます。この記事で扱っているのは囲碁・将棋という盤上ゲームの棋書、つまり本の話で、2本目=2冊目として入門書の次に読む一冊をまとめています。
2冊目に使う予算の目安はいくら?
橘ナナミ
2冊目に使う予算の目安はいくらについて教えてください。
佐藤メバル
ここで扱う棋書はおおむね1,000円台から2,000円台です。まず手筋の問題集を1冊、必要なら詰碁・詰将棋を1冊。分厚い事典は後回しにして、読み切れる分量に絞るほうが結果的に安くつきます。
まとめ
橘ナナミ
今日の話を聞いて、2冊目って「次の本」というより「1冊目の使い方を変える本」なんだなと思いました。
佐藤メバル
いいまとめだね。1冊目は盤に向かうための許可証、2冊目はそこから石や駒が働きはじめるための設計図。囲碁も将棋も、強くなる瞬間は地味なんだよ。
橘ナナミ
地味…。でも、手筋を1つ覚えるだけで盤面の意味が変わる感覚は、わかる気がします。研究で言えば、用語を覚えた瞬間に論文が読めるようになる感じに近いかも。
佐藤メバル
まさにそれ。だから2冊目は、いきなり難しい定跡書を選ばなくていい。まず手筋の問題集を1冊。解けなかった問題に印をつけて、盤の前で「あ、これか」と言えた日が、その人の2冊目の成果だね。
橘ナナミ
囲碁も将棋も、1冊目の星や歩はもう盤に置いてあるんですよね。2冊目は、その石に連絡をつける一手。うまくつながったときだけ、盤全体が急に景色になる。そんな一冊を選びたいです。
佐藤メバル
その比喩で締めようか。連絡のない石は取られる。本も同じで、1冊目と2冊目がつながっていないと力にならない。書名を選ぶときは、いつも「これは1冊目のどのページとつながるか」を考えてみてほしい。
