囲碁や将棋の入門に役立つ本のおすすめ人気ランキング19選【2026年版】
監修

佐藤メバル
@shelfy_mebaru
編集長。あらゆるジャンルの本を年間数百冊読み込む本のプロ。投資・経営から小説・実用書・絵本まで、良書と読者の相性を見抜く。

橘ナナミ
@medias_nanami
編集部の新人インターン。22歳の大学院生で、メディア論を研究中。「それ気になります!」が口癖の天然キャラ。読者の素朴な疑問を代弁する役割で、各メディアの専門家にいろんなジャンルの素朴な質問をぶつけていく。
最終更新: 2026年10月
橘ナナミ
「囲碁 将棋 1本目 おすすめ」で検索したら、お笑いコンビの「囲碁将棋」さんばかり出てきてしまって……。私たちが知りたいのは、盤上競技のほうの「最初の1冊」ですよね?
佐藤メバル
そう、そこから整理しよう。同じ言葉で検索しているのに、求めているものがまるで違う。この記事は、これから碁盤や将棋盤に向き合いたい人のためのものだよ。書店員時代も「囲碁と将棋、どっちの本を買えばいいんですか」と何度も聞かれた。僕の答えは決まっていて、まずはどちらか片方の、ルールを覚えるための1冊から始める。両方同時に、というのは最初の一歩としては勧めない。
橘ナナミ
えっ、両方同時はダメなんですか? 教養として両方できたらかっこいいのに。
佐藤メバル
ダメというより、頭の中の棚が二つに分かれてしまうんだ。囲碁は「相手より広い陣地を作ったほうが勝ち」、将棋は「相手の王を詰ませたら勝ち」。勝ち方も盤の使い方もまるで違う。まず片方のルールを体に入れて、盤に慣れてからもう片方に触れるほうが、ずっと定着が早い。
橘ナナミ
なるほど、二兎を追うと二兎とも……ですね。じゃあ今日はその「1本目」の選び方を、軸ごとに教えてください!
囲碁や将棋の入門に役立つ本の選び方
棋力で選ぶ
橘ナナミ
棋力って言われても、自分がどの段階かよく分からないです。
佐藤メバル
三つに分ければ十分だよ。ルール未習得、ルールは知っている、級位者。ルール未習得なら『藤井聡太の将棋入門』のように駒の動かし方から始まり、ドリルで確認できる本。囲碁なら『はじめての囲碁入門』で、これ1冊で19路盤が打てるところまで連れていってくれる。ルールだけ知っている人は、『羽生善治の将棋入門』のように確認問題が多い本で穴をふさぐ。級位者なら『角交換四間飛車入門』のような戦法書へ進む、という順番だね。
目的で選ぶ
橘ナナミ
目的って、たとえばどんな分け方ですか?
佐藤メバル
ルール理解、実戦、定石・戦法、詰碁・詰将棋、棋譜鑑賞の五つ。ルールから実戦まで一冊で、なら『改訂版 羽生善治の みるみる強くなる 将棋入門』。勝つコツを五カ条で示し、居飛車戦・振り飛車戦の指し手を初手から投了図まで並べてくれる。詰めの反復なら『詰将棋入門』の1手150問・3手218問、『棋力充実!詰将棋大全3手・5手』の360問が頼りになる。棋譜に触れたいなら『一人で学べる!小学生のための将棋入門』にプロの実戦譜を見る章があるよ。
対象年齢で選ぶ
橘ナナミ
子ども向けと大人向けは、やっぱり別物ですか?
佐藤メバル
別物というより、前提が違う。子ども向けは漢字にルビがあったり、マンガで導入したりする。『藤井聡太の将棋入門』は小学校の高学年で習う漢字にルビをふってあるし、『どんどん強くなるマンガこども将棋入門』や『まんが将棋入門』は物語で引き込む。大人は説明の密度を優先したい。『女性のための将棋の教科書』は女性の視点で組まれた入門書、『羽生善治の将棋を始めたい人のために』は入門から中級までを1冊で見渡せる。シニアは文字の大きさと判型を店頭で確かめてから決めるのが安心だよ。
媒体で選ぶ
橘ナナミ
電子書籍でも入門書って読めますか?
佐藤メバル
読めるけれど、1冊目は紙が有利だと思う。詰将棋や詰碁は手順を指でなぞりながら考えるから、書き込みや付箋ができる紙が向いている。電子は検索と持ち歩き、アプリは対局と反復。紙で覚えて、アプリで試すのがいちばん失敗が少ない。
囲碁か将棋か
橘ナナミ
結局、どちらから始めるべきなんでしょう?
佐藤メバル
駒を動かす達成感が欲しいなら将棋、じっくり形を考えるのが好きなら囲碁。逆に「友達がやっているから」で選ぶのも十分アリだよ。大事なのは、最初の1冊をルール本に絞ること。定石や戦法の本は、ルールが体に入ってからで遅くない。
予算と続けやすさ
橘ナナミ
高い本を買って合わなかったら、悲しいです……。
佐藤メバル
入門書は比較的手に取りやすい価格帯に収まっているものが多いから、まず1冊完結型を選ぶといい。詰将棋のように何度も解き直す本は、シリーズで揃えるより1冊をやり切るほうが身につく。買う前に、判型・図解の量・問題数を見ておくと後悔が少ないよ。
囲碁や将棋の入門に役立つ本をひと目で比較
橘ナナミ
えっ、19冊もあるんですか!?まずどう見ればいいんですか?
佐藤メバル
焦らず焦らず(笑)。まずはこの一覧で全体像を眺めてみよう。価格・著者・対象読者をまとめて見られるから、自分に近そうなのが分かるはず
囲碁や将棋の入門に役立つ本のおすすめ人気ランキング
橘ナナミ
一覧だけだとピンと来ないので...1冊ずつ詳しく教えてください!
佐藤メバル
よし、それじゃあ1位から順に1冊ずつ解説していこう。各冊どんな人に向いてるかも合わせて話すから、自分に合いそうなのを見つけてほしい
藤井聡太の将棋入門
マイナビ出版
¥990(税込)
藤井聡太竜王監修の入門書。駒の動かし方から始まり、「まずは大駒を働かせよう」「攻める前に玉を囲う」など藤井先生のアドバイスを交えながら指し方を解説する。随所に「僕のいちばん好きな駒」「いちばんの上達法」といったコラムを掲載し、第3章に作戦25、第4章にドリル20を収録。小学校高学年で習う漢字にはルビが振られ、子どもだけでも読める。初刷限定の写真つき特製しおりも用意されているが、他の入門書と違うのは第一人者の言葉がそのまま教材になっている点だ。
こんな人におすすめ
将棋をまったく知らない大人が最初の一冊に選ぶのに向く。ルビがあるので小学生が自分で読むのにも適し、親子で盤を挟みたい家庭にもちょうどいい。藤井聡太という棋士の言葉を通して将棋に触れたい人、ドリルで手を動かしながら覚えたい人にも。
良い点
- 藤井聡太監修の言葉が随所にある
- 小5までの漢字にルビ付き
- 作戦25とドリル20で手が動く
気になる点
- 特製しおりは初刷・数量限定
- 戦法の細かい変化までは踏み込まない
- 上級者には物足りない
出版社
マイナビ出版
発売日
2022年09月22日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
佐藤さん、将棋の入門書って本屋さんにたくさん並んでいますよね。最初の一冊にこれを選ぶ決め手って、やっぱり藤井聡太さんという名前なんですか?
佐藤メバル
名前の力は大きいですが、中身も入門書としてきちんとしています。駒の動かし方を覚えるところから始まり、「まずは大駒を働かせよう」「攻める前に玉を囲う」といったアドバイスつきで進み、第3章に作戦25、第4章にドリル20問。
随所に「僕のいちばん好きな駒」「いちばんの上達法」のコラムが挟まります。
橘ナナミ
コラムがあるの、うれしいです。藤井聡太さんがどんなことを話しているのか読みたくなりました。これ、子どもに渡しても大丈夫な本ですか?
佐藤メバル
小学校高学年で習う漢字にルビが振ってあるので大丈夫です。初刷には写真つきの特製しおりがランダムで1枚ついてきますが、数量に達しれば終了、内容が変更される可能性もありますから、そこはおまけと考えてください。
親子で一局指してみるのが、結局いちばんの上達法だと思いますよ。
はじめての囲碁入門
依田紀基 著|池田書店
¥1,265(税込)
囲碁は「相手より広い陣地を作ったほうが勝ち」というシンプルなゲームだが、ルールの説明でつまずきやすい。本書は序章で基礎知識を押さえ、第1章で基本ルールと対局の決まりごと、第2章で「石取り」のコツと石の生き・死に、第3章で19路盤の対局の流れと置き碁を扱う。練習問題を解きながら、小さな盤ではなく19路盤が打てるところまで連れて行ってくれる段取りが特徴だ。
こんな人におすすめ
ルールは何となく知っているが実戦の流れが分からない人に。入門書を一冊読み終えて次に進みたい人、石を取る技術をまとめて押さえたい人、置き碁で強い相手と打ってみたい人にも向く。
良い点
- 19路盤の打ち方まで到達できる
- 石取りを章として確保
- 練習問題で手順を確認できる
気になる点
- 新しい戦型は扱わない
- 詰碁や布石の網羅本ではない
- マンガ要素は少なめ
出版社
池田書店
発売日
2011年03月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
囲碁って陣地の広さで勝負が決まるんですよね。ルールは何となく聞いたことがあります。でも9路盤と19路盤って、何がそんなに違うんですか?
佐藤メバル
盤の大きさです。9路盤は入門用に小さくした盤で、19路盤が正式な対局の盤。小さな盤に慣れてしまうと、19路盤に移った瞬間に広さで迷子になりがちなんです。
この本は第3章で19路盤の対局の流れを扱っていて、一冊でそこまで行けるのが強みです。
橘ナナミ
練習問題があるのは助かります。ただ、私みたいな初心者だと途中で力尽きないか、そこだけが心配なんですけど…。
佐藤メバル
段取りが親切なので大丈夫です。第1章でルールと決まりごと、第2章で石を取るコツ、そして「石には生きと死にがある」を挟んでから実戦に入る。
置き碁のすすめまで書いてあるので、強い人にハンデをもらって打つ入口も見えます。問題を解きながら読むと流れが体に入りやすいですよ。
羽生善治の将棋入門
羽生善治 著|誠文堂新光社
¥1,320(税込)
将棋は駒が多く覚えるのが大変、という入門者のつまずきに正面から答えた一冊。最大の特徴は確認問題の多さで、駒の動き方をひとつずつ問題で確認しながら進んでいく。後半は相手をやっつけるテクニックまで踏み込み、この一冊で将棋をマスターして友達に勝てるようになることを狙った構成になっている。覚える→確認するの反復に重心を置いた、羽生善治さんの入門書の中でも性格のはっきりした一冊だ。
こんな人におすすめ
説明を読んだだけでは覚えられない人、独学でルールを確実に固めたい人、友達と指して勝ちたい小学生から大人までの初心者に。問題を解きながら進むので、手を動かして覚えるタイプの人に向く。
良い点
- 確認問題が多く手を動かせる
- 駒の動きから戦い方まで一冊
- 著者が羽生善治
気になる点
- 問題量が多く感じる人もいる
- マンガ的な演出はない
- 詰将棋の専門書ではない
出版社
誠文堂新光社
発売日
2015年03月06日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
佐藤さん、将棋って駒の動きが8種類もあるじゃないですか。読んだだけでは絶対に覚えられない気がするんですけど、どうにかなりますか?
佐藤メバル
そこを自覚して作られた本です。この本は確認問題が非常に多くて、駒の動かし方を読んで終わりにせず、問題で何度も引っ張り出して覚える設計になっています。
覚えるのが大変だという前提に立っているのが、かえって誠実なんですよ。
橘ナナミ
問題を解いて覚えるの、学生のときの英単語帳みたいで少し懐かしいです。わりと好きかもしれないです。
佐藤メバル
同じ感覚でいいと思います。ただ後半は相手をやっつけるテクニックまで進みますから、ルールの暗記で終わらせず勝ちにいくところまで連れて行ってくれます。
羽生さんの入門書は何冊かありますが、これは確認して定着させるタイプ。マンガで流れをつかむ本とは役割が違いますね。
マンガでよくわかる 将棋入門
「ふみもと子供将棋教室」文本力雄 著|大泉書店
¥1,100(税込)
藤井聡太棋士が幼少期に通った「ふみもと子供将棋教室」が完全監修した初指南書。上達するポイントとつまずきやすいポイントを、豊富なマンガとイラストで示していく。パート1で基本、パート2で駒の強さの生かし方、パート3で将棋の流れと基本の戦い方、パート4で「どうすれば強くなれるの?」と、教室で子どもがつまずく順番に沿って並んでいる。名門教室のノウハウが詰まっている点が、他のマンガ入門との違いだ。
こんな人におすすめ
子どもに将棋を教えたい親、マンガでないと読み進められない子、教室に通う前に予習しておきたい子に。つまずきやすい場所を先回りして知りたい、教える側の大人にも役立つ。
良い点
- ふみもと子供将棋教室の完全監修
- マンガとイラストで読みやすい
- 上達法まで踏み込んでいる
気になる点
- 戦法の網羅性は高くない
- 詰将棋の量は多くない
- 絵柄の好みが分かれる
出版社
大泉書店
発売日
2019年02月04日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
ふみもと子供将棋教室って、藤井聡太さんが通っていた教室ですよね。そこが監修した入門書かあ、と思うと急に手に取りたくなりました。
佐藤メバル
完全監修の初めての指南書です。特徴は、子どもがつまずくポイントが先回りして書かれていること。パート4には「どうすれば強くなれるの?」という章まであります。
教室で何百人も見てきた人が、勝ち方より先につまずく場所を教えてくれる本なんです。
橘ナナミ
それ、大人が読んでも役に立ちますか? 私、独学で将棋を覚えようとして途中で投げた記憶があって、原因を知りたいんです。
佐藤メバル
投げた原因はたいてい、教科書が説明しすぎることなんですよ。これはマンガが先に状況を見せてから説明が来るので、なぜその一手が必要なのかが腹に落ちます。
ただ戦法の網羅性は高くないので、次に進むときは戦法の本を一冊足すとよいです。
マンガで覚える図解囲碁の基本
知念かおり 著|つちや書店
¥1,320(税込)
囲碁は「相手より広い陣地を作ったほうが勝ち」という、だれでも楽しめるゲーム。本書はその基本から対局、19路盤までをマンガをまじえて紹介し、用語集も収録する。マンガと図解で言葉のイメージを先につけてから読み進められるので、専門用語の洪水で心が折れにくい。盤や石の扱いから始めたい人が、最初に手に取る一冊として設計されている。
こんな人におすすめ
囲碁のルールを映像的に理解したい人、用語で挫折した経験がある人、子どもと一緒に囲碁を始めたい人に。基本が分かった後も、用語集を辞書代わりに引き直せる。
良い点
- マンガで用語のイメージがつく
- 19路盤まで言及している
- 用語集つきで引き直せる
気になる点
- 実戦の細かい手順は多くない
- 詰碁の練習量は少ない
- 内容は基本の範囲にとどまる
出版社
つちや書店
発売日
2013年08月01日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
佐藤さん、囲碁の本って最初から用語が多いじゃないですか。コウとか、ダメとか。あれで毎回そっと本を閉じてしまうんですよ。
佐藤メバル
その壁を低くするのがこの本です。囲碁は「相手より広い陣地を作ったほうが勝ち」というだけのゲームなのに、用語の洪水で入る前に疲れてしまう。
マンガで場面を見せてから言葉を当てていくので、用語が先に来ないのがありがたい。巻末に用語集もついています。
橘ナナミ
「覚える」というより「見てわかる」感じなんですね。それなら私にもできそうな気がしてきました。
佐藤メバル
そういう本です。囲碁の基本から対局、19路盤まで一冊で見渡せるので、後から辞書として引き直す使い方もできます。
ただ、詰碁のような反復練習の量は多くないので、基本が分かったら練習問題の本を足すと伸びますよ。
改訂版 羽生善治の みるみる強くなる 将棋入門
羽生善治 著|池田書店
¥1,100(税込)
ロングセラー累計50万部超えシリーズの改訂版。将棋を覚えたいが、どうすれば有利になるのか、どうすれば勝てるのか分からない、という声に応えて「勝つコツの5カ条」で構成する。取る・攻める・成る・詰める・寄せる・囲うと、まず駒を取るところから王様を取りに行くまでを順に説明。さらに居飛車戦と振り飛車戦の一局を、初手から投了図まで全指し手サンプルで示す。詰め将棋と用語集も収録。
こんな人におすすめ
ルールを覚えた次に何をすればいいか分からない人、一局の流れを通しで見たい人、独学で勝ち方を知りたい大人に。盤を横に置いて、本の手順どおりに並べながら読む使い方が向く。
良い点
- 全指し手サンプルで流れが追える
- 居飛車と振り飛車の両方を収録
- 50万部超えシリーズの改訂版
気になる点
- 用語はそこそこ出てくる
- 詰め将棋の量は多くない
- 物語性はない
出版社
池田書店
発売日
2021年12月13日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
羽生さんの入門書って何冊もあって、正直どれを選べばいいのか分からないんです。この本の売りはどこなんですか?
佐藤メバル
一局を通しで見せてくれるところです。勝つコツを5カ条に分けて、駒を取るところから詰みまで順番に説明したうえで、居飛車戦と振り飛車戦を初手から投了図まで全指し手で並べている。
ルールは覚えたけれど次に何をしたらいいか分からない、という人に効きます。
橘ナナミ
ということは、盤の前に本を開いて、指し手を並べながら読む使い方になるんですね。
佐藤メバル
その使い方がいちばんいいと思います。累計50万部を超えた人気シリーズの改訂版なので、内容も今の形に整えられています。
ただ用語はそこそこ出てくるので、まったくの初めてなら先にマンガ系で流れをつかんでから、戻ってくる順番でも構いませんよ。
女性のための将棋の教科書
上田初美 著|つちや書店
¥1,474(税込)
駒の種類やルールから戦法までを、女性の視点でわかりやすく、そしてオシャレに解説した入門書。駒の紹介からゲームの進め方、そして詰め将棋が解けるようになるまでを、初心者の目線に立って丁寧にサポートする。将棋の本にありがちな無骨な装丁ではなく、デザインから入るタイプの一冊で、将棋コーナーの空気が苦手だった人でも手に取りやすい。
こんな人におすすめ
将棋に興味はあるが本の見た目で敬遠してきた人、友人やサークルで一緒に指したい人、詰め将棋が解けるところまで行きたい初心者に。最初の一冊として選ぶのに向く。
良い点
- デザイン重視で手に取りやすい
- 詰め将棋まで導いてくれる
- 初心者目線の丁寧な解説
気になる点
- 扱う範囲は入門レベルまで
- 類書と内容は重なる
- デザインが刺さらない人には普通
出版社
つちや書店
発売日
2012年08月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「女性のための」って銘打った入門書って、正直どうなんですか? 中身は同じで、装丁だけ変えた本なのかなと思ってしまって。
佐藤メバル
いい質問だね。中身は基礎から詰め将棋まで、普通の入門書と同じ範囲です。違うのは入口のハードルの下げ方。
将棋の本は装丁が渋くて、それだけで「自分向けじゃない」と感じてしまう人がいる。この本はそこを変えようとした一冊なんです。
橘ナナミ
なるほど。確かに本屋さんの将棋コーナー、ちょっと入りにくい空気があります。あの感じが苦手な人には効きそうですね。
佐藤メバル
そういう空気を変えるための本なので、デザインで選ぶのは全然ありです。ただ内容そのものは王道の入門なので、すでに一冊読んだ人が次に買う本ではありません。
これから始める人の最初の一冊としてどうぞ、という位置づけです。
羽生善治の将棋を始めたい人のために
羽生善治 著|成美堂出版
¥1,045(税込)
入門から中級までの指し方が一冊でわかる構成。第1章で駒の名前とマナー、第2章で将棋の流れ、第3章で一番多い歩の使い方、第4章で駒の特徴を生かす指し方、第5章で詰み、第6章で詰めろと寄せ、と段階を踏む。さらに第7章で得意な戦法、第8章で囲いの作り方と攻略法、第9章で羽生流収束術を扱う。入門の次の一冊まで見据えた設計になっている。
こんな人におすすめ
入門書を一冊終えて次に何を読むか迷っている人、戦法と囲いをまとめて押さえたい人、用語集を手元に置いておきたい人に。詰みと詰めろを分けて理解したい人にも向く。
良い点
- 入門から中級まで一冊で
- 詰みと詰めろを分けて解説
- 戦法と囲いまで章立てが明確
気になる点
- 厚みがあり通読は重い
- 練習問題が中心ではない
- 初心者には後半が難しい
出版社
成美堂出版
発売日
2012年01月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
第1章がマナーから始まるの、ちょっと意外でした。将棋って作法まで覚えないといけないものなんですか?
佐藤メバル
対局は二人で向かい合ってするものですから、挨拶や駒の扱いの作法があるんです。この本は駒の名前からマナーまでを第1章に置いて、その後で将棋の流れ、歩の使い方、駒の特徴、詰み、詰めろと寄せ、戦法、囲い、と階段を上がっていく。
入門の次に読むものが一冊に詰まっています。
橘ナナミ
「詰み」と「詰めろ」が別の章になっているのも気になります。恥ずかしながら、違いがまだ分かっていません。
佐藤メバル
詰みは王様を取れる形、詰めろは「次に詰みますよ」と迫る形です。第5章が詰み、第6章が詰めろと寄せなので、この二つを分けて理解できる構成はありがたいんですよ。
最後に羽生流収束術の章があり、終盤の考え方まで届きます。
強くなる!こども将棋入門
杉本昌隆 著|朝日新聞出版
¥1,045(税込)
史上初の29連勝を達成した藤井聡太四段の師匠・杉本昌隆七段が監修した子ども向け入門書。駒の特徴や棋譜の読み方といった基礎知識から、序盤・中盤・終盤の戦い方まで、マンガと図解でビジュアルに解説する。役立つ練習問題に加え、藤井四段にまつわるコラムも収録。一局を三つの段階に分けて教える構成は、教室で長く子どもを見てきた人ならではだ。
こんな人におすすめ
将棋を始めたばかりの小学生、子どもの上達を見守りたい親、教室に通い始めた子の復習に。序盤・中盤・終盤でやることが変わることを、早い段階で知りたい子に向く。
良い点
- 序盤・中盤・終盤を分けて解説
- マンガと図解で読みやすい
- 藤井聡太にまつわるコラム収録
気になる点
- 大人の独学には易しすぎる面も
- 詰将棋の量は多くない
- 戦法の細部までは踏み込まない
出版社
朝日新聞出版
発売日
2018年02月20日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
藤井聡太の師匠、杉本昌隆七段が監修なんですね。子どもに教える本というと、普通の入門書と何が違うんでしょう?
佐藤メバル
段階を分けているところです。駒の特徴や棋譜の読み方から入って、序盤・中盤・終盤で説明の区切りを変えていく。
将棋は一局が長いので、その時々で何を考えるのかを先に教えてくれる本は、独学の子には助かります。
橘ナナミ
棋譜の読み方、私もまだあやふやです。やっぱり盤に並べながら読むものなんですか?
佐藤メバル
並べながらが基本です。この本はマンガと図解でビジュアルに進むので、読み方の練習にもなります。役立つ練習問題と、藤井四段にまつわるコラムも入っていて、子どもが一人で読んでも飽きにくい。
教室に通っている子の手元の一冊にも向いていますよ。
詰将棋入門
森信雄(将棋棋士) 著|実業之日本社
¥1,210(税込)
人気の1手詰め・3手詰めをぎっしり収録した詰将棋集。著者がもっとも得意とする1手と3手に絞り、直感で解ける1手を150問、読みが要る3手を218問という構成にしている。解けば解くほど、ライバルを仕留める次の一手が見えてくるという触れ込みどおり、量をこなして終盤の感覚を作るための本。読み物ではなく手を動かすトレーニングに振り切っている点が、他の入門書と大きく違う。
こんな人におすすめ
ルールを覚えたのに勝ち切れない人、終盤で詰みを見落としてしまう人、毎日コツコツ問題を解く習慣を作りたい人に。盤がなくても解けるので、移動中や休み時間の練習にも向く。
良い点
- 1手150問・3手218問の物量
- 直感と読みを分けて練習
- 著者は詰将棋の名手として知られる
気になる点
- 読み物としての解説は少ない
- 序盤の話は扱わない
- 5手以上の難問は収録されない
出版社
実業之日本社
発売日
2019年02月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
佐藤さん、詰将棋ってただの問題集ですよね? 読み物じゃないものを勧めるのって、珍しい気がするんですけど。
佐藤メバル
そう、これは問題集です。でも将棋は終盤で詰ませられなければ勝てないので、勝つ技術の半分は詰将棋なんですよ。
1手詰めを150問、3手詰めを218問。直感で解ける1手と、読みが要る3手を分けて出しているのがうまいところです。
橘ナナミ
盤がなくても解けるなら、電車の中とかでもできそうですね。毎日の習慣にしたら強くなれそうな気がしてきました。
佐藤メバル
書店員だったころ、強いと言われるお客さんほど詰将棋の本をまとめて買っていくのが印象的でした。毎日少しずつ、が本当に効きます。
まずは1手詰めを全部解き切るところから始めると、達成感も出ますよ。
詰めろ将棋入門
森信雄(将棋棋士) 著|実業之日本社
¥1,210(税込)
「やさしい詰めろ将棋の問題集を」というリクエストに応えて作られた一冊。2問ワンセットの問題を中心に構成し、詰めろ問題と詰めろ逃れ問題を並べて解いていく。攻めと受けを交互に練習できるので、相手の手を読む目が鍛えられる。詰みそのものを扱う詰将棋集の一歩手前、終盤の入口に位置する問題集だ。
こんな人におすすめ
詰みの一歩手前で手が止まってしまう人、相手の詰めろに気づけずに負ける人、終盤の読みを整理したい中級手前の人に。受ける練習をしたことがない人ほど効果がある。
良い点
- 詰めろと逃れを2問セットで練習
- 攻守両方の目を鍛えられる
- やさしい問題から構成されている
気になる点
- 詰みの基礎がないと厳しい
- 序盤・中盤の内容はない
- 問題数は大全系より少なめ
出版社
実業之日本社
発売日
2018年02月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
タイトルが『詰めろ将棋』。これ、普通の詰将棋とは何が違うんですか? 名前が似ていて区別がつかないんです。
佐藤メバル
詰みは王様を取れる形、詰めろは「何もしなければ次に詰みますよ」と迫る形で、別物です。実戦で勝つには、相手の詰めろに気づいて受ける力が要る。
この本は詰めろ問題と詰めろ逃れ問題を2問ワンセットで並べているので、攻める目と受ける目が同時に育ちます。
橘ナナミ
私、いつも詰まされる側で終わるんですよ。悔しい思いを何度もしているので、これは刺さりそうです。
佐藤メバル
それは受ける練習をしてこなかったからです。詰将棋だけ解いていても、相手の詰めろは見えてきません。やさしい問題を中心にまとめてくれているので、詰みの形がある程度頭に入った人が次に取り組む本としておすすめですよ。
まんが将棋入門
石倉淳一 著|くもん出版
¥1,650(税込)
「まんが」でドキドキ、次に「解説」でなるほど、最後に「練習問題」でばっちり、という三つのステップで進む入門書。待ち受けるステージは全部で五つあり、各ステージのバトルである練習問題をクリアしながら先へ進む、ロールプレイングゲームのような作りになっている。どこからでも読め、さくいんや関連用語から知りたいページを調べる使い方もできる。
こんな人におすすめ
将棋をゲーム感覚で覚えたい子、長い本を最後まで読み切る自信がない子、後から辞書のように引ける本がほしい人に。区切りが多いので、一日一ステージずつ進めるのも楽しい。
良い点
- まんが→解説→問題の3ステップ
- 5ステージのRPG形式で楽しい
- さくいんから引ける作り
気になる点
- 内容は王道のルール中心
- 大人には演出が過剰かも
- 詰将棋の量は多くない
出版社
くもん出版
発売日
2006年02月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『ロールプレイングゲームのような入門書』って、これ将棋の本というよりゲームの攻略本みたいですね。そういう作り、ありなんですか?
佐藤メバル
まさにその設計です。まんがで場面を見せて、解説で種明かしをして、練習問題でバトル。五つのステージを制覇していく形なので、一冊を最後まで進めるのが苦手な子でも、区切りが多くて途中で止まりにくいんですよ。
橘ナナミ
途中で分からなくなったときに、最初に戻らないといけないのは嫌だなあと思ってしまうんですけど。
佐藤メバル
そこも考えられています。どこからでも読めるし、さくいんや関連用語から知りたいページを探せる。装丁は少し古びて見えるかもしれませんが、将棋のルールは変化しないので、長く使えるタイプの入門書ですよ。
羽生善治のこども詰将棋入門
上地隆蔵 著|池田書店
¥1,045(税込)
将棋が強くなるには相手の王様を取ること、つまり「詰み」を覚えることが大事だという立場から作られた子ども向けの詰将棋入門。序章で「詰め将棋ってなに?」から始まり、第1章で1手詰め、第2章で3手詰め、第3章で5手詰めと階段を上がる。詰め将棋本で抜かしがちな本将棋のルールもしっかり扱うので、これから始める子でも迷わず、終盤力を上げるのが狙いだ。
こんな人におすすめ
詰みの形を早いうちに覚えたい小学生、終盤で勝ちを逃してしまう子、詰め将棋を初めて解く人に。本将棋のルールから確認したい初心者にも向く。
良い点
- 1手→3手→5手と段階的
- 本将棋のルールから確認できる
- 終盤力に狙いを絞った構成
気になる点
- 詰め将棋以外の内容はない
- 問題数は大全系より少ない
- 中級者には物足りる面も
出版社
池田書店
発売日
2013年08月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
詰め将棋の本なのに、普通の将棋のルールから説明してあるんですね。そこって、わざわざ必要なんですか?
佐藤メバル
いいところに気づきました。詰め将棋の本は、詰め将棋のルールだけ説明して、本将棋の決まりごとを端折ってしまいがちなんです。
でも詰みを理解するには盤全体のルールが分かっていないといけない。そこを省かないのがこの本の親切さです。
橘ナナミ
1手、3手、5手、と長くなっていくのは、読む側からすると少し怖いんですけど…大丈夫でしょうか。
佐藤メバル
順番に進めば、3手詰めは自然に解けるようになります。5手詰めまで行くと、実戦の終盤で「あと何手で詰むか」という感覚が育つんですよ。
まず1手詰めだけを毎日10問、というところから始めてみてください。
一人で学べる!小学生のための将棋入門
佐藤康光 著|日本文芸社
¥1,045(税込)
将棋を始めようとする人に向けて、駒の動かし方からわかりやすく説明したうえで、「指し方のその次」を実戦譜をもとに解説する。勝ち方だけでなく、真剣勝負する将棋本来の楽しさを伝えるのが狙い。第5章でプロの実戦譜を見て、第6章で詰みと読みの基本、第7章で序盤から終盤まで大事な格言を学ぶ。プロの実戦譜を子ども向けの本に載せる構成は珍しく、一人で並べて楽しめる。
こんな人におすすめ
一人で将棋を覚えたい小学生、教室に通わず独学したい子、格言を覚えて自分の指し方に生かしたい人に。背伸びの章を眺めながら、何度も戻って読める。
良い点
- プロの実戦譜を見られる章がある
- 格言を章立てて学べる
- 一人で進められる構成
気になる点
- 実戦譜の章は難しめ
- マンガ的な演出はない
- 刊行から時間が経っている
出版社
日本文芸社
発売日
2009年05月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「一人で学べる」って書いてあるの、いいですね。私も完全に独学でやろうとしているので、他人事に思えないです。
佐藤メバル
そのために作られた本です。第1章で将棋の楽しさ、第2章で駒の特徴、第3章で一局の流れ、第4章で戦法、と進んで、第5章ではプロの実戦譜を並べます。
少し背伸びですが、その背伸びが楽しいんですよ。
橘ナナミ
実戦譜って、小学生にはちょっと早すぎませんか? 並べても意味が分からなそうで不安です。
佐藤メバル
全部理解しなくていいんです。プロがどんな手を指すのかを眺めるだけでも、序盤の形の見え方が変わります。
第6章で詰みと読みの基本、第7章で格言と、戻ってこられる場所が用意されているので、行き来しながら読めますよ。
子ども向けの棚で長く残っていた一冊です。
どんどん強くなるマンガこども将棋入門
中村太地 著|池田書店
¥1,045(税込)
主人公ススムが、将棋教室のリュウイチに勝ちたい一心で、将棋の精霊チャトラに将棋を教わるマンガ。チャトラの世界では駒が動物の姿をし、敵陣に入って「成る」とカメが怪獣に、トカゲがドラゴンに変身する。中村太地先生も登場し、勝負はこども将棋トーナメント決勝へ。第4章で棒銀・四間飛車・中飛車、第5章で美濃囲い・穴熊、第6章で格言、付録に詰め将棋と用語集を収録。物語として読み進めるタイプの入門書だ。
こんな人におすすめ
物語がないと入りにくい子、成りの意味を感覚でつかみたい子、戦法の名前を早いうちに知りたい子に。勝負の過程を追いながら、駒の価値も一緒に覚えられる。
良い点
- 物語として読める将棋入門
- 成りを世界観で理解できる
- 戦法・囲い・詰将棋まで収録
気になる点
- マンガ部分の情報量に左右される
- 数値的な解説は控えめ
- 世界観が賑やかすぎるかも
出版社
池田書店
発売日
2018年11月09日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
カメが怪獣に、トカゲがドラゴンに変身!? これ、本当に将棋の本ですよね? ちょっと驚きました。
佐藤メバル
そう、全部「成る」の説明なんです。駒が敵陣に入ると強くなる、という感覚を、動物の変身で見せている。口で説明されるより、絵で見たほうが成りの意味がすっと入るんですよ。
橘ナナミ
中村太地先生本人がマンガに出てくるのも、なんだかすごいです。読み物としても純粋に気になります。
佐藤メバル
物語の勝負がこども将棋トーナメント決勝まで進むので、先が気になって読み進められます。その間に棒銀・四間飛車・中飛車の指し筋、美濃囲い・穴熊囲い、格言、詰め将棋まで入っている。
将棋を「勉強」ではなく物語の追体験として入りたい子に向いています。
改訂版 羽生善治のやさしいこども将棋入門
羽生善治 著|池田書店
¥1,210(税込)
ロングセラー累計50万部超えシリーズの改訂版。将棋は駒の動かし方さえ分かれば子どもから親しめるゲームだが、多方面から「むずかしそう」という声が聞こえてくる。そこで5つのコツを示す構成にした。進む・取る・成る・詰める・守る。第1章で駒のパワーと使い方を確認してから、第2章で5ヵ条、第3章でトレーニング問題という流れ。覚えることを5つに絞ったのが、やさしさの正体だ。
こんな人におすすめ
将棋を始めたばかりの小学生、子どもに教える側になった親、まず5つの動きだけ覚えたい人に。コツを絞ってから始めたい人ほど、最初の一冊として選びやすい。
良い点
- コツが5つに絞られている
- トレーニング問題の章がある
- 50万部超えシリーズの改訂版
気になる点
- 戦法や囲いの網羅性は低い
- 中級者には物足りない
- 詰将棋の量は多くない
出版社
池田書店
発売日
2022年08月12日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
進む、取る、成る、詰める、守る。たった5つでいいんですか? もっと覚えることが山ほどあると思っていました。
佐藤メバル
最初に覚えることは、実はこの5つに集約できるんです。この本は「将棋ってむずかしそう」という声に対して、コツさえつかめば理解しやすいと正面から答えている。
プロローグでゲームの形を確認し、第1章で駒のパワー、第2章で5ヵ条、第3章でトレーニング問題という流れです。
橘ナナミ
子どもに教えるときも、私がこの5つを言えばいいんですね。教える側の言葉が絞れるのは大きいなあ。
佐藤メバル
そう。教える側が言葉を絞れると、子どもも混乱しません。シリーズ累計50万部を超えている改訂版なので、構成もよく練られています。
戦法や囲いの細かい話は入っていないので、そこは序盤の指し方を扱う別の本に任せればいいんですよ。
改訂版 羽生善治のこども将棋入門 序盤の指し方
羽生善治 著|池田書店
¥1,210(税込)
同じシリーズの改訂版で、こちらは序盤に特化した一冊。ルールは覚えたが、最初にどの駒を動かせばいいのか分からない、という不安に応える。相居飛車の相がかり・相矢倉、振り飛車の中飛車・四間飛車・三間飛車・向かい飛車、さらに角換わり各種や横歩取り、ひねり飛車、ゴキゲン中飛車まで紹介。第5章ではカニ囲いからエルモ囲い、金無双まで、囲いの名前と作り方をまとめて扱う。
こんな人におすすめ
駒組みで毎回手が止まってしまう人、自分の得意な戦法を一つ見つけたい人、囲いの種類を一望しておきたい人に。序盤に特化しているので、中盤以降の本を読む前の土台づくりにも。
良い点
- 扱う戦法の数が非常に多い
- 囲いのカタログとしても使える
- 序盤に特化した珍しい構成
気になる点
- 終盤の内容はほぼ扱わない
- 初級者には情報量が多すぎる
- 実戦での取捨は自分で判断する
出版社
池田書店
発売日
2022年09月13日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
相がかり、相矢倉、中飛車、四間飛車、三間飛車、向かい飛車…。ここまで来ると、もう単語が呪文にしか見えないんですけど。
佐藤メバル
でも、序盤で困る原因はたいてい言葉を知らないことなんです。この本は戦法の名前と手順をセットで並べていて、第5章ではカニ囲いからエルモ囲い、金無双まで囲いを一覧できます。
最初はマネでかまわない、と書いてあるのがいいところですね。
橘ナナミ
マネでいい、と言われると気が楽になります。全部覚えようとして身構えていました。
佐藤メバル
実際そうなんですよ。書店員だったころ、強くなる人は誰かの形をまず丸ごと覚えてから崩していました。ただ情報量は多いので、最初から全部やろうとしないこと。
気に入った戦法を一つ決めて、その章だけ何度も指してみるのがいいですよ。
棋力充実!詰将棋大全3手・5手
森信雄(将棋棋士) 著|実業之日本社
¥1,210(税込)
3手詰めと5手詰めの新作を360問収録した問題集。目次は3手詰と5手詰の二部構成で、2問ワンセットの問題を中心に据えている。1問解いたらそのままもう1問、と続けて手を動かせる形にしてあるのが特徴。量をこなして棋力を上げることに振り切った作りで、同じ著者の入門編で1手と3手を練習した人が、次に進む先として位置づけられる。
こんな人におすすめ
詰め将棋を毎日の習慣にしたい人、3手・5手を反射で解けるようにしたい人、長く使える問題集を探している人に。新作を集めた大全なので、答えを覚えてしまいにくい。
良い点
- 新作360問のボリューム
- 3手と5手の二部構成
- 2問ワンセットで続けやすい
気になる点
- 解説は最小限
- 1手詰めは収録されない
- 読み物要素はほぼない
出版社
実業之日本社
発売日
2015年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
360問…多いですね。でも、なぜ2問ワンセットなんですか? 1問ずつでもよさそうな気がするんですけど。
佐藤メバル
1問で終わると、そこで集中が切れてしまうんですよ。2問並んでいると、1問目でつかんだ感覚を保ったまま2問目に入れる。
同じ著者の入門編で1手と3手を練習した人が、3手と5手に進むための本ですね。
橘ナナミ
そもそも詰将棋って、そんなにやる意味があるんですか? 実戦では駒の配置が毎回違うじゃないですか。
佐藤メバル
配置は違っても、詰みの形は有限なんです。頭の中に形が貯まっていれば、実戦で「これは詰む」と気づける。
だから量をこなすほど効きます。これは新作を集めた大全なので、長く使っても答えを覚えてしまいにくいのもいいところですよ。
角交換四間飛車入門
安用寺孝功 著|マイナビ出版
¥1,694(税込)
角交換四間飛車は、ノーマル四間飛車と比べて積極的に攻めることのできる戦法。序盤の分かりやすさ、攻勢に回れる楽しさ、玉の堅さが魅力で、アマチュアに長く愛用されてきた。本書はその入門書で、序章に続き、8筋からの急戦への対応という必修手順、四間飛車棒銀、逆棒銀と▲6六銀、立石流と4→3戦法、そしてQ&Aという章立てで、指し手の意味や流れを丁寧に解説する。振り飛車を覚えたい居飛車党にも勧められる一冊だ。
こんな人におすすめ
四間飛車を指してみたい人、居飛車から振り飛車に転向したい人、急戦されたときの受け方を知りたい人に。困った形の対応をQ&Aで確認したい人にも向く。
良い点
- 指し手の意味から丁寧に解説
- 急戦対応という必修手順を確保
- Q&A章で困った形を補える
気になる点
- 棋譜を読めることが前提
- 扱う範囲が戦法に限られる
- 終盤までは踏み込まない
出版社
マイナビ出版
発売日
2021年07月14日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
角交換四間飛車って、名前からしてもう難しそうです。普通の四間飛車と何が違うんですか?
佐藤メバル
同じ四間飛車でも、角を交換しておく分、積極的に攻めに回れるのが角交換四間飛車です。序盤が分かりやすくて玉も堅くできる。
だからアマチュアに長く愛用されてきた戦法なんですよ。
橘ナナミ
途中で分からなくなって置いていかれそうで怖いです。そうなったとき、助けてくれる章はありますか?
佐藤メバル
第5章のQ&Aがまさにそれです。相手に居玉で棒銀されたら、角道を止められたら、といった困りそうな展開がまとめてある。
序章から第4章までで、8筋からの急戦への対応、棒銀、逆棒銀と▲6六銀、立石流と4→3戦法と順に積み上げていきますから、棋譜が読める人なら独学でもついていけますよ。
挫折しやすいポイントと、そろえたい道具
橘ナナミ
入門書あるあるで、途中で投げ出しちゃう人って多いんでしょうか?
佐藤メバル
多いね。つまずきの上位は三つ。駒の動きを覚えただけで実戦に出て負け続ける、定石や戦法から入ってルールが曖昧なままになる、難しすぎる問題集で詰将棋を始めて心が折れる。だから1冊目はルール本、2冊目で実戦と詰め、という順番を守る。詰め将棋なら『羽生善治のこども詰将棋入門』が1手→3手→5手と段階を切ってくれているし、『詰めろ将棋入門』のように「詰めろ」から入る手もある。
橘ナナミ
道具は何を揃えればいいですか?
佐藤メバル
1冊目の本、盤と駒、そして無料アプリ。この三つで十分だよ。盤駒があると、本の図と一致するから解説をなぞりながら並べられる。動画で手順を眺めるのも理解は早いけれど、見て分かったつもりになるのが一番危ない。必ず自分の手で並べ直すこと。
ロングセラーの名著と、新しめの1冊の使い分け
橘ナナミ
古い本と新しい本、どっちを選べばいいんでしょう?
佐藤メバル
ルールと駒の動きは不変だから、入門書は長く読まれているものが強い。『羽生善治の将棋を始めたい人のために』や『一人で学べる!小学生のための将棋入門』のような息の長い本は、それだけ検証されている。一方で戦法書は読み替えが起きる分野でもある。『角交換四間飛車入門』のように、指し手の意味や流れを丁寧に追い直した本を選ぶと、古い前提で迷わずに済むね。
橘ナナミ
AIが強くなった今だと、定石の本は意味が変わるんでしょうか?
佐藤メバル
変わるというより、役割がはっきりした。序盤の考え方を知るための地図として読み、実際の手はアプリで試す。本は「なぜその手なのか」を教えてくれる先生、アプリは答え合わせの相手、という分担だね。
「囲碁将棋」で検索してたどり着いた人へ
橘ナナミ
最初に出たキーワード混同の話、ここでも触れておいたほうがいいですよね。
佐藤メバル
そうだね、はっきり書いておこう。お笑いコンビの「囲碁将棋」を目当てに来た人は、たぶん求めている情報が違う。逆に、囲碁や将棋の1冊目を探している人がお笑いの記事に着地してしまうのもよくある。同じ四文字でも、指している先がまるで違うんだ。碁盤と将棋盤の話を読みたい人は、このまま読み進めてほしい。
橘ナナミ
検索エンジンって、そこまで空気を読んでくれないですもんね。
よくある質問
囲碁と将棋、初心者はどちらから始めるべきですか?
橘ナナミ
囲碁と将棋、初心者はどちらから始めるべきですかについて教えてください。
佐藤メバル
勝ち方の好みで選んで構いません。相手より広い陣地を作る囲碁は、じっくり形を考えるのが好きな人に向き、相手の王を詰ませる将棋は、駒を動かす達成感を早く味わいたい人に向きます。同時に両方始めるより、まず片方のルールを固めるほうが定着します。
ルールも知らない完全初心者におすすめの1冊目は?
橘ナナミ
ルールも知らない完全初心者におすすめの1冊目はについて教えてください。
佐藤メバル
将棋なら駒の動かし方から始まり、作戦とドリルまで一冊で進める『藤井聡太の将棋入門』。囲碁なら、これ1冊で19路盤が打てるようになることを掲げた『はじめての囲碁入門』が入口になります。まずは「道具の名前と動かし方」のページで置いていかれないかを確認しましょう。
大人から始めても上達できますか?子ども向けの本との違いは?
橘ナナミ
大人から始めても上達できますか?子ども向けの本との違いはについて教えてください。
佐藤メバル
始める年齢そのものより、選ぶ本の前提のほうが影響します。子ども向けは漢字にルビをふり、マンガで導入する設計。大人は説明の密度を優先したいので、『羽生善治の将棋を始めたい人のために』のように入門から中級までを1冊で見渡せる本が向いています。
定石や戦法の本は最初から必要ですか?
橘ナナミ
定石や戦法の本は最初から必要ですかについて教えてください。
佐藤メバル
1冊目としては必要ありません。ルールが曖昧なまま戦法書に入ると、図の意味が分からないまま並べるだけになりがちです。戦法は、ルール本と実戦を一通り体験してから『角交換四間飛車入門』のような専門書へ進むほうが、指し手の意味が腹に落ちます。
電子書籍と紙の本、1冊目はどちらが向いていますか?
橘ナナミ
電子書籍と紙の本、1冊目はどちらが向いていますかについて教えてください。
佐藤メバル
1冊目は紙をおすすめします。詰将棋や詰碁は手順を指でなぞりながら考えるため、書き込みや付箋ができる紙が有利です。電子は検索と持ち歩きに強いので、紙で覚えて、電子やアプリで反復する併用が現実的です。
アプリやYouTubeだけで学べる?本は必要ですか?
橘ナナミ
アプリやYouTubeだけで学べる?本は必要ですかについて教えてください。
佐藤メバル
対局の相手や手順の確認はアプリで十分ですが、序盤の考え方や「なぜその手なのか」を筋道立てて説明してくれるのは本です。見て分かったつもりになるのが一番危ないので、本で並べ、アプリで試す分担がおすすめです。
1冊目選びで失敗しがちなパターンは?
橘ナナミ
1冊目選びで失敗しがちなパターンはについて教えてください。
佐藤メバル
難しすぎる本から入ること、いきなり戦法書を買うこと、そして複数の入門書を同時に開くことです。どれも「今の自分の段階」を飛ばしてしまう失敗です。立ち読みで駒の動かし方のページを開き、そこで置いていかれない本を選べば大きく外しません。
入門書を読んだ後、次に読むべき本は?
橘ナナミ
入門書を読んだ後、次に読むべき本はについて教えてください。
佐藤メバル
実戦で打てるようになりたいなら一局の流れを追う本、勝ち切りたいなら詰めの反復です。詰将棋なら『羽生善治のこども詰将棋入門』が1手→3手→5手と段階を切ってくれているので、次に読む1冊として迷いにくいでしょう。
まとめ
橘ナナミ
今日の話を聞いて、最初の1冊は「とりあえず評判のいい本」ではなくて、「自分の今の段階に合った本」を選ぶものなんだと分かりました。
佐藤メバル
まさにそれ。棋力、目的、年齢、媒体——四つの問いに答えていくと、選ぶべき1冊は自然に絞られてくる。書店で迷ったら、立ち読みで「駒の動かし方」のページを開いてみてほしい。そこで置いていかれない本が、あなたの1冊目だよ。
橘ナナミ
逆に、いきなり戦法書を買ってしまうと……。
佐藤メバル
図の意味が分からないまま終わりやすい。僕も昔、定跡書から入って、半年くらい「なんとなく並べるだけ」の時期があった。もったいないことをしたなと今でも思うよ。
橘ナナミ
じゃあ、まずはルールを覚える1冊を決めて、盤と駒を用意して、アプリで打ってみる。その順番で始めてみます!
佐藤メバル
うん。最初の1冊は、盤上の一手目と同じだ。小さくてもいい、けれど打った瞬間から盤面が動き出す。その一冊が、あなたの碁盤と将棋盤の最初の景色になるんだよ。
