囲碁初段になるための本のおすすめ人気ランキング13選【2026年版】
監修

佐藤メバル
@shelfy_mebaru
編集長。あらゆるジャンルの本を年間数百冊読み込む本のプロ。投資・経営から小説・実用書・絵本まで、良書と読者の相性を見抜く。

橘ナナミ
@medias_nanami
編集部の新人インターン。22歳の大学院生で、メディア論を研究中。「それ気になります!」が口癖の天然キャラ。読者の素朴な疑問を代弁する役割で、各メディアの専門家にいろんなジャンルの素朴な質問をぶつけていく。
最終更新: 2026年10月
橘ナナミ
佐藤さん、今日のテーマは「囲碁 初段 本 おすすめ」ですよね。正直、私まだルールを覚えたくらいで……そもそも初段って、どのくらいの強さなんですか?
佐藤メバル
いい質問だね。そこが曖昧なまま本を選ぶと、いきなり背伸びした一冊を抱えてしまうんだ。手がかりになるのが『トップ囲碁YouTuberが教える 初段になるための上達法』で、第一章がまるごと「初段までのロードマップ」に割かれていて、「初段とは」「初段にはどれくらいの人がなれるのか」「初段までの期間」「初段までの勉強方法」と、最初に知りたいことが順番に並んでいる。YouTubeやオンラインサロン、碁会所で多くの級位者を指導してきた藤森稔樹さんが書いた本だよ。
橘ナナミ
ロードマップ、ありがたいです。でも詰碁に手筋に布石に……種類が多すぎて、最初の一冊でつまずきそう。
佐藤メバル
それ、書店員時代に何度も相談された。で、たいていの人は第二章の実践例に当てはまるんだ。「10級で停滞してしまったAさんの場合」「8級ぐらいから長年昇級できないYさん」「これから囲碁をはじめるKさん」と、停滞の原因が人によって違うから対策も変わる。自分の「今」に近いケースから読むのが遠回りしないコツだよ。
橘ナナミ
なるほど! じゃあ本選びも、自分の段階と目的で決めればいいんですね。
佐藤メバル
そう。だからこの記事では、レベル・目的・形式・到達目標・媒体・コストの六つの角度から見ていくよ。一つずつ、実際の書名を挙げながら説明しよう。
囲碁初段になるための本の選び方
レベル別軸:どの級位からどの級位に向けた本か
橘ナナミ
まずはレベルですよね。20級くらいから初段まで、どの本がどのあたりなんですか?
佐藤メバル
分かりやすいのは日本棋院の文庫の問題集だね。『令和版 初段合格の死活150題』と『令和版 初段合格の手筋150題』は、どちらも「初段を目指すための基本」を易しい問題中心で収録した構成で、序章で死活の基本公式、あるいは本筋と俗筋を確認してから本編を解き進める流れ。級位が上がってきて「初段の入口」に立ったタイミングで噛み合う。逆に仕上げ向けなのが李昌鎬さんと成起昌さんの『初段の条件』で、布石・定石・手筋の総合問題集として「考えることなく一瞥して解けるように」と要求してくる。『すぐに使える初段合格法(第1巻)』は実戦の進行に沿って出題され、定石は出てくる二十個程度で十分と説く実戦直結型だよ。
目的別軸:死活・手筋・石の形・布石定石・大局観のどれを鍛えるか
橘ナナミ
目的で選ぶなら、どう分かれますか?
佐藤メバル
死活なら『初段になれる詰碁』。目次が「急所を探す」「石を取って眼」「巧みに捨て石」「ダメヅマリ」「コウ」「セキ」とテーマ別に切られていて、パターンとコツをつかみやすい。手筋は『令和版 初段合格の手筋150題』で、序・中盤の手筋、石取りと攻め合い、ヨセの手筋と場面ごとに整理されている。石の形なら『イメージで攻略! 囲碁・初段になるための新格言』、格言17に「直線とLは好形 傷が無し」とあるように、とろろさんのイラストで視覚から入れる。布石・定石は『初段なら知っている 布石の常識』、考え方の順序や大局観は『指導のプロが初段に導く 囲碁 好手と悪手の違い』だね。
形式別軸:問題集(解く本)か読み物(読む本)か
橘ナナミ
解く本と読む本、どちらを先にすべきですか?
佐藤メバル
併用が前提だよ。問題集だけだと棋理が入らず手が止まるし、読み物だけだと手が動かない。『指導のプロ直伝! 初段の力がつく 囲碁・基本問題集』は、実戦的な問題を解くことで棋理を習得し深める設計で、棋理を解説した前著と合わせると効果が高まるとされている。読み物寄りなら『初段突破強くなる24のキーワード』。「アタリ」「一間トビ」「ツギ」など24の用語から一手の意味を学び直す構成で、感覚を整えたい人に向く。
到達目標軸:その1冊を終えたとき何級に届く想定か
橘ナナミ
「これを終えたら何級」って、本に書いてあるものなんですか?
佐藤メバル
全部には書かれていない。ただ、本の側が目標を明示しているものは判断材料になる。『令和版 初段合格の死活150題』は初段合格の死活力、『令和版 初段合格の手筋150題』は初段合格の戦闘力を身につけると掲げ、『初段になれる詰碁』は死活が楽しくなることを狙いに置いている。到達点が「初段」なのか「楽しめること」なのかで、読むタイミングは変わってくるよ。
媒体軸:紙か電子か
橘ナナミ
電子で読めるかも気になります。Kindle Unlimitedで読める囲碁の本ってあるんですか?
佐藤メバル
ここは正直に言うね。配信状況は出版社や時期で変わるから、この記事から断定はできない。買う前に出版社のページや電子書店で自分の目で確認してほしい。ひとつ確かなのは『初段の条件』がPODの体裁で出ていること。棚に並ぶタイプではないから、「電子か紙か」より先に「どう入手するか」を確認する必要がある。
コスト軸:価格帯・中古・入手しやすさ
橘ナナミ
予算も気になります。高い本から始めないとダメですか?
佐藤メバル
そんなことないよ。バーゲン本として出ている『目指せ初段 囲碁は序盤で差がつく』や『初段突破強くなる24のキーワード』は手に取りやすい価格なのが魅力。逆に『初段の条件』のような総合問題集は厚みがあり価格も相応になる。発売から時間が経った本は書店在庫が薄いこともあるので、中古を視野に入れるのも手だね。ただし書き込みや付属物の状態は個体差が大きいから、確認は怠らないように。
囲碁初段になるための本をひと目で比較
橘ナナミ
えっ、13冊もあるんですか!?まずどう見ればいいんですか?
佐藤メバル
焦らず焦らず(笑)。まずはこの一覧で全体像を眺めてみよう。価格・著者・対象読者をまとめて見られるから、自分に近そうなのが分かるはず
囲碁初段になるための本のおすすめ人気ランキング
橘ナナミ
一覧だけだとピンと来ないので...1冊ずつ詳しく教えてください!
佐藤メバル
よし、それじゃあ1位から順に1冊ずつ解説していこう。各冊どんな人に向いてるかも合わせて話すから、自分に合いそうなのを見つけてほしい
令和版 初段合格の死活150題
日本棋院編集部 著|日本棋院
¥1,210(税込)
大人気の囲碁文庫が令和版として全面リニューアルされた一冊です。序章で死活の基本公式を確認してから、初段合格を目標にした150題へと進む構成で、難問で心を折るのではなく易しい問題を中心に据えているのが特徴。死活の型を体に入れるための反復練習に向いています。同じ日本棋院の手筋150題と対になる文庫で価格も手頃。難問集で伸び悩んだ人が基本に戻る入口としても役立ちます。
こんな人におすすめ
初段を目指し始めた級位者、詰碁が苦手で手が止まりがちな人、まとまった時間が取れず短い空き時間でコツコツ解きたい人、実戦で石の生死を読み切れず損をしている人。通勤中や寝る前の10分を反復練習に充てたい場面に向く一冊です。
良い点
- 易しい問題中心で挫折しにくい
- 序章で基本公式を確認できる
- 文庫サイズで価格も手頃
気になる点
- 難問や応用問題は少なめ
- 手筋は別の一冊で補う必要がある
- 解説の分量は多くない
出版社
日本棋院
発売日
2025年09月16日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
囲碁の本って難しそうな詰碁が多い印象なんですけど、これは『易しい問題を中心に』って書いてありますね。
佐藤メバル
いいところに気づいたね。初段を目指す段階でいちばん大事なのは、難しい問題を解くことより、死活の基本公式を体に入れることなんだ。
本書は序章でその公式を押さえてから150題に進む流れになっている。書店員時代、難問集で心が折れてしまうお客さんをたくさん見てきたから、この順番はありがたいと思っているよ。
橘ナナミ
なるほど!じゃあ、詰碁がずっと苦手だった人でも入りやすいんですね。
佐藤メバル
そう。しかも同じ日本棋院から手筋の150題も出ていて、そちらと対にして使うとバランスが取れる。実戦で読み切れない場面の多くは、死活の形が頭に入っていないことが原因なんだ。
まず死活で読みの土台を作る、これが初段への近道だよ。
令和版 初段合格の手筋150題
日本棋院 著|日本棋院
¥1,210(税込)
序章で「本筋と俗筋」の違いを押さえたうえで、序・中盤に生じる手筋、石取りと攻め合いの手筋、ヨセに関する手筋と、実戦の場面ごとに150題を並べています。同じ日本棋院の死活150題と対をなす文庫で、戦闘力を鍛えることに重心を置いた一冊。終盤のヨセの手筋を独立した章で扱っている問題集は多くなく、そこが勝敗を分ける差になります。
こんな人におすすめ
石は取れるのに勝ちきれない人、攻め合いで読み負けて損をする人、終盤で逆転される癖がある人、死活の150題と併用して指し手の引き出しを増やしたい級位者。実戦の局面を思い浮かべながら解きたい場面に向きます。
良い点
- 実戦の場面別に手筋を整理
- ヨセの手筋まで独立章で収録
- 本筋と俗筋の違いが学べる
気になる点
- 難問や応用は少なめ
- 布石や大局観は扱わない
- 実戦経験が浅いと実感しにくい
出版社
日本棋院
発売日
2025年12月15日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『本筋と俗筋』って聞き慣れない言葉なんですけど、どういう意味なんですか?
佐藤メバル
いい質問だね。本筋は形として正しくて後々まで働く手、俗筋はその場はよく見えても味が悪くなる手のこと。
本書はまずその違いから入って、序・中盤、石取りと攻め合い、そしてヨセの手筋へと進んでいく。ヨセの手筋を独立した章で立てているのは地味だけれどありがたいポイントなんだ。
橘ナナミ
ヨセって地味なイメージでしたけど、そこで逆転された経験ならあります……。手筋として学べるのは助かります。
佐藤メバル
まさにそこなんだ。中盤で優勢でもヨセでひっくり返されるのが、アマの碁でよくある負け方だからね。実戦で出てくる形を場面ごとに並べてあるから、死活の150題と交互に解いていくと、読みと手筋の両方がバランスよく鍛えられるよ。
すぐに使える初段合格法(第1巻)
石倉昇 著|朝日出版社
¥990(税込)
実戦の進行に沿って、よく現れる形を問題として出題していく構成です。著者は「定石は本書に出てくる二十個程度をマスターすれば十分」と割り切っていて、数を詰め込むのではなく実戦でそのまま使える形に絞っているのが特徴。碁敵がよくやる「定石はずし」への対応まで触れているので、覚えた定石が使えずに困っている人に向きます。2000年刊行のロングセラーで、価格も手頃です。
こんな人におすすめ
定石を覚えても実戦で使えない人、相手の定石はずしに毎回動揺してしまう人、序盤の型を最小限に絞って初段を目指したい級位者、手数の少ない碁でも形で差がつくのを実感したい人。実戦の流れを追いながら手を確かめたい場面に向きます。
良い点
- 実戦の進行に沿って学べる
- 定石を二十個程度に絞る
- 定石はずしの対応を収録
気になる点
- 2000年刊行でやや古い
- 定石以外の扱いは薄め
- 収録問題数は多くない
出版社
朝日出版社
発売日
2000年07月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
2000年に出た本なんですね。今読んでも大丈夫なんでしょうか。
佐藤メバル
いい質問だね。定石や形の考え方はAIの登場で一部見直されたところもあるけれど、級位者が実戦でよく出会う形というのは、そう大きくは変わらないんだ。
この本の価値は、実戦の進行に沿って出題される構成そのものにある。書店員時代、「定石を覚えたのに勝てない」という相談を何度も受けたけれど、答えはいつもこの本がやっていることだったよ。
橘ナナミ
たくさん覚えるより、実際に使える形に絞ったほうがいいんですね。定石はずしの対応まで書いてあるのは心強いです。
佐藤メバル
そう。相手が崩しに来たときの指し方が分かるだけで、序盤の不安はかなり減る。定石を暗記する作業に疲れてしまった人は、この本で「自分の使う形」を決めてしまうのが結果的に早いんだ。
第1巻ということもあって、まず最初の一冊として手に取りやすいよ。
トップ囲碁YouTuberが教える 初段になるための上達法
藤森稔樹 著|マイナビ出版
¥1,749(税込)
「初段とはどの程度の棋力か」「どれくらいの人がなれるのか」といった素朴な疑問から始まり、勉強法や考え方の順序づけ、タイプ別のおすすめ棋士、棋力別の棋書、アプリやチャンネルまでを一冊にまとめています。ロードマップ型の構成なので、次に何をすればいいか分からなくなったときに戻ってこられる。10級で停滞したAさん、8級から昇級できないYさん、これから始めるKさんという実践例も収録されています。
こんな人におすすめ
ルールを覚えて19路盤で打てるようになったが、次に何をすればいいか分からない人、級位で長く足踏みしている人、独学で勉強の順番に迷っている人、棋書やアプリの選び方も知りたい人。何から手をつけるか決めたい場面に向く一冊です。
良い点
- 勉強の順番が分かる
- 停滞した実例を収録
- 棋書やアプリの案内も豊富
気になる点
- 問題集としての量は多くない
- 棋力別の案内は好みが分かれる
- 読み物の比重が大きい
出版社
マイナビ出版
発売日
2022年09月22日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
これ、問題集というより『どう勉強するか』の本ですよね。囲碁って独学だと何をすればいいか分からなくなりそうです。
佐藤メバル
そこを埋めてくれる本だね。初段までのロードマップから入って、詰碁と手筋、棋譜並べ、タイプ別の棋士、棋力別の棋書まで案内してくれる。
著者はYouTubeやオンラインサロン、碁会所で多くの人を指導してきた人だから、つまずく場所のパターンをよく知っているんだ。
橘ナナミ
10級で停滞した人、8級から昇級できない人、これから始める人……実例も具体的で、自分ごとに置き換えられそうです。
佐藤メバル
そう、そこが読みどころだね。自分はどの段階で止まっているのかを発見できる。しかも第3章以降は次の一手を考える問題、石の形と格言、終盤力と章が分かれているから、読み物として読んだあとに手を動かせるのもいいよ。
指導のプロ直伝! 初段の力がつく 囲碁・基本問題集
足立泰彦 著|マイナビ出版
¥1,749(税込)
前著で棋理を解説した著者が、今度は実戦的な問題を解きながらその理解を深める構成にしています。問題を解いてから理屈が腹に落ちる順番なので、解説を読んだだけでは身につかなかった人に向く。指導経験や著者自身の修業時代の経験から、上達方法や、棋力向上を妨げる要因まで明かしているのが他の問題集と違うところです。
こんな人におすすめ
解説書を読んでも実戦で使えない人、伸び悩みの原因を自覚したい人、初段を目指して問題を解き込みたい級位者、独学のやり方そのものを見直したい人。自分の碁を点検する場面に向く一冊です。
良い点
- 実戦的な問題で棋理が入る
- 伸び悩みの要因に触れる
- 前著と合わせると効果的
気になる点
- 前著なしだと説明は薄め
- 収録問題数は絞りめ
- 紙面はやや詰め込み気味
出版社
マイナビ出版
発売日
2020年06月11日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『棋理』って言葉が出てきますけど、どういう意味なんですか?
佐藤メバル
碁の理屈、つまりどう打てば石が働くかという筋道のことだね。この本は、その理屈を先に説明するのではなく、実戦的な問題を解かせてから気づかせる作りになっている。
だから頭で分かるだけでは終わらないのが強みなんだ。
橘ナナミ
なるほど。解説書を読んだのに勝てない、という人のための本なんですね。
佐藤メバル
そういう人にこそ読んでほしい。著者は指導のプロで、上達方法だけでなく、棋力向上を妨げる要因まで具体的に挙げているから、自分の癖に気づくきっかけになる。
書店員時代、伸び悩んでいる常連さんにこういう本を渡すと、次に来たときの表情が変わっていたよ。
初段になれる詰碁
日本棋院
¥1,100(税込)
「パターンが分かる、コツがつかめる。死活が楽しくなる」を掲げた詰碁集です。急所を探す問題、石を取って眼を作る問題、巧みな捨て石、賢く守る形、ダメヅマリ、コウ、セキ、とテーマごとに整理されている。問題の意図が見える構成なので、解きながら「この形はこう読む」という型が蓄積されていきます。レベルアップ編の総合問題まで含めて、死活の引き出しを増やせる一冊です。
こんな人におすすめ
詰碁を解いても身についた気がしない人、死活のパターンを整理して覚えたい人、コウやセキの形で損をしがちな級位者、死活への苦手意識を楽しさに変えたい人。形を眺めて覚えるつもりで取り組める場面に向きます。
良い点
- テーマ別で意図がつかみやすい
- コウやセキも収録
- 死活を楽しむ入口になる
気になる点
- 難易度の幅は広くない
- 手筋や布石は扱わない
- 問題数は絞りめ
出版社
日本棋院
発売日
2013年10月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
目次が『急所を探す』『巧みに捨て石』『セキ』……って、テーマがはっきり分かれているのが面白いですね。
佐藤メバル
そう、そこがこの本の良さなんだ。ただ問題が並んでいるだけだと、解いても次の一手に活きる形として残りにくい。
テーマごとにまとまっていると、同じ形を別の局面で見つけられるようになる。セキやコウを一章ずつ立てている詰碁は貴重だよ。
橘ナナミ
『死活が楽しくなる』という言葉、詰碁が苦手な人には嬉しいですね。
佐藤メバル
うん。書店員時代、詰碁コーナーの前で立ち止まるお客さんには、まずこれを勧めることが多かった。最初から全部を解き切ろうとしなくていい。
形を眺めて覚える感覚で、「見覚えがある」を少しずつ増やしていくのが第一歩なんだよ。
初段なら知っている 布石の常識
高梨聖健 著|マイナビ出版
¥1,749(税込)
布石の急所を「石の働きを効率的にする」「石の方向を間違わない」「大場と急場を見分けて、それぞれ逃さないようにする」の3つに整理し、そこを外すと不利になる理由を説いていきます。完璧な手より80点の手を毎回選ぶという現実的な目標を掲げているのが、初段を目指す人にちょうどいい。布石が漠然としていて苦手な人の地図になります。
こんな人におすすめ
序盤でどこに打てばいいか分からない人、石の方向を誤って形勢を損ねがちな人、大場と急場の区別がつかない級位者、布石に自分の基準を持ちたい人。毎回同じ迷いを繰り返さないための場面に向きます。
良い点
- 布石の急所が3点に整理
- 大場と急場の見分けを扱う
- 80点の手という現実的な目標
気になる点
- 実戦問題は多くない
- 終盤の内容は含まない
- 読み物寄りの構成
出版社
マイナビ出版
発売日
2017年04月14日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『80点以上の手を毎回選べる』って、100点じゃないところが妙に安心します。
佐藤メバル
いいところを突いたね。アマの碁は、最高の一手を探して時間を使うより、大きな損をしない手を積み重ねるほうが勝てる。
この本は布石の急所を3つだけと割り切っているから、覚えることがはっきりしているんだ。
橘ナナミ
石の働き、石の方向、大場と急場……確かに3つなら覚えられそうです。
佐藤メバル
その3つを押さえるだけで、序盤で「ここを外したら不利」という地点が見えてくる。著者が言うように、初段の知識は上達の根底で、ここが曖昧なまま打っていると後で必ず壁に当たるんだ。
布石が苦手だという人ほど、早めに読んでほしい一冊だよ。
【バーゲン本】目指せ初段 囲碁は序盤で差がつく
宮崎龍太郎 著|NHK出版
¥715(税込)
「19路盤は広すぎて、序盤はどこに打ったらいいのか分からない」という級位者の悩みに正面から答える一冊です。序盤でリードすれば最後はその貯金で勝てるという考え方のもと、序盤で差をつけるコツを、これまで何十人もの級位者を初段に導いてきた著者が伝えます。バーゲン本で手に取りやすい価格なのも嬉しいところです。
こんな人におすすめ
序盤でいつの間にか不利になっている人、打ちたい場所が分からず迷いながら打っている人、終盤で逆転されてしまう人、序盤の設計図を持ちたい級位者。最初の数十手に自信を持ちたい場面に向く一冊です。
良い点
- 序盤に絞った構成
- 級位者指導の経験がもと
- 手に取りやすい価格
気になる点
- バーゲン本で流通が限られる
- 中盤以降の解説は少なめ
- 詰碁などは扱わない
出版社
NHK出版
発売日
詳細情報なし
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
序盤に絞った本って珍しい気がします。しかもバーゲン本なんですね。
佐藤メバル
序盤を正面から扱った本は意外と少ないんだ。多くの級位者は「どこに打てばいいか分からない」まま打っていて、気づいたら地合いで遅れている。
この本は、その序盤でリードを取る方法を教えてくれる。著者はこれまで何十人もの級位者を初段に導いてきた人で、教え方の実践感覚がにじんでいるよ。
橘ナナミ
貯金という言い方も現実的で、なんとなく救われます。
佐藤メバル
そう。最後に逆転されても、序盤の貯金があれば勝てるんだ。バーゲン本なので見かけたら手に取る価値がある。
書店員時代、この手の序盤の本は入荷するとすぐ売れて、常連さんが笑顔で持っていったのを覚えているよ。序盤の打ち方が定まると、碁はぐっと楽になるからね。
【バーゲン本】初段突破強くなる24のキーワード
村川大介 著|NHK出版
¥715(税込)
「アタリ」「一間トビ」「ツギ」など、実戦で頻出する24のキーワードを厳選して取り上げます。ふだん何気なく打っている一手の意味を学び直すことが棋力向上の近道だという立場で、実戦ですぐ役立つ打ち方に加えて、著者ならではの爽快な手筋や話題のAIの一手まで紹介されているのがユニークです。軽い読み物としても楽しめます。
こんな人におすすめ
囲碁用語をなんとなくで使っている人、打ち方の引き出しを増やしたい人、AIの一手にも触れてみたい人、体系書の前に言葉を確かめたい級位者。ひとつひとつの手の意味を噛みしめたい場面に向きます。
良い点
- 24語に絞って掘り下げる
- AIの一手にも触れられる
- 実戦ですぐ役立つ打ち方
気になる点
- 体系的な問題集ではない
- バーゲン本で流通が限られる
- 網羅性より選別型の構成
出版社
NHK出版
発売日
詳細情報なし
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
用語の本って、入門書を読んだあとに読むものだと思っていました。上達の近道なんですか?
佐藤メバル
むしろそこが抜けやすいんだ。級位者の多くは「アタリ」「ツギ」「一間トビ」を、意味を確かめずに打っている。
この本はその24語を取り上げて、一手の意味から見直す。著者は関西棋院のトップ棋士で、AIの一手も交えながら解説しているのが新しいね。
橘ナナミ
なるほど。知っている言葉でも、あらためて読むと発見がありそうです。
佐藤メバル
そう。覚え直すというより、使い方の解像度が上がる感じだね。軽い読み物としても面白いから、手元に置いて気になった語から拾い読みするのもいい。
書店員時代、この本は囲碁コーナーでも異色の存在で、若い人にもよく手に取られていたよ。
指導のプロが初段に導く 囲碁 好手と悪手の違い
足立泰彦 著|マイナビ出版
¥1,749(税込)
「碁に勝つ最善の道は悪手を減らすこと」という立場から、悪手を確認不足・守り・形の攻防・攻めという4つのパターンに分け、その特徴と良い手を打つ方法を伝えていきます。良い手を増やすのではなく、悪い手を減らすという発想が、初段目前で足踏みしている人には効く。実戦からの次の一手も収録されています。
こんな人におすすめ
打ったあとで「しまった」と思う手が多い人、優勢な碁を逆転されがちな人、自滅の原因を具体的に知りたい人、負け方の癖を直したい級位者。悪手の出どころを見つめ直したい場面に向きます。
良い点
- 悪手を4パターンで整理
- 実戦からの次の一手を収録
- 同シリーズで理解を深められる
気になる点
- 分類に沿った構成で好みが分かれる
- 問題量は中程度
- 布石の内容は含まない
出版社
マイナビ出版
発売日
2021年08月27日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『最後に悪手を打ったほうが負け』……身もふたもないですけど、すごく納得してしまいました。
佐藤メバル
はは、でもそれが実感なんだよね。囲碁は良い手を何手積んでも、一手で流れが変わってしまう。この本は、その悪手を4つのパターンに分けて、なぜ打ってしまうのかまで見ていく。
書店員時代、「なぜか勝てない」という人ほど、実は同じ悪手を繰り返していたよ。
橘ナナミ
確認不足、守り、形の攻防、攻め……自分はどこが癖なのか、読む前からドキッとします。
佐藤メバル
それでいいんだ。悪手は意識しないと直らないからね。第5章の実戦から次の一手では、実際に手を選びながら自分の傾向を確かめられる。
同シリーズの基本問題集と並べて読むと、棋理の理解も深まるよ。
イメージで攻略! 囲碁・初段になるための新格言
水間俊文 著|マイナビ出版
¥1,749(税込)
布石・大局観、石の連絡と切断、強弱と形、ダメ詰まり、不要不急、カス場・ダメ場というテーマごとに33の格言を並べ、Twitterで人気のとろろさんのイラストで直感的に理解できるようにした一冊です。黒白の石だけを扱う囲碁の役割の見えにくさをイラストと語呂で補う発想が新鮮で、コラムも収録されています。
こんな人におすすめ
文字だけの解説書で頭に入らなかった人、格言を覚えて実戦の判断を速くしたい人、イメージで碁を捉えたい人、読み物としても楽しみたい級位者。実戦で格言が浮かぶ状態を目指したい場面に向きます。
良い点
- イラストで直感的に分かる
- 33の格言を6章で整理
- コラムも収録で読みやすい
気になる点
- 網羅的な問題集ではない
- 格言の暗記が前提になる
- 詰碁の練習量は別途必要
出版社
マイナビ出版
発売日
2022年09月14日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『ゴミ屋敷カス石集め金失くし』……格言がユニークすぎませんか。
佐藤メバル
そこがいいんだよね。ただ面白いだけでなく、言っていることは本質を突いている。「不要不急」や「カス場」といったテーマは、初段を目指す人がまさに損をしている場面なんだ。
イラストで情景が浮かぶから、実戦でもその局面で格言が思い出される。
橘ナナミ
確かに、文字の解説だけだと忘れてしまいそうです。
佐藤メバル
囲碁は黒白の石だけを扱うから、石の役割や特徴が分かりにくい。そこを絵で補う本は貴重で、コラムも含めて読み物として楽しいよ。
眺めているうちに、知らず知らず判断の基準が増えていくタイプの一冊だね。
5つのパターンで覚える 囲碁・初段への近道
吉原由香里 著|マイナビ出版
¥1,749(税込)
吉原由香里六段と万波佳奈四段が、オンライン囲碁「GO ONLINE」を監修する中で重要だと再認識した「強くなるための5つのポイント」——クセをなくす、形で強くなる、石の方向を知る、石の強弱を見極める、定型のパターンを知る——を問題形式で出題し解説します。級位者がつまずくところに絞られているので、独学の指針になります。
こんな人におすすめ
自己流のクセが抜けない人、形や石の方向を感覚だけで打っている人、石の強弱の見極めが苦手な人、女性棋士の視点から学びたい級位者。5つの観点で碁を見直したい場面に向き、コラムや特別対談も楽しめます。
良い点
- 5つのポイントに整理
- 問題形式で手を動かせる
- 特別対談やコラムも収録
気になる点
- 網羅性より絞り込み
- 詰碁の反復量は別途必要
- 中盤の戦いの深掘りは限定的
出版社
マイナビ出版
発売日
2023年06月14日
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
お二人の共著で、コラムに『三人の娘』なんてタイトルもあって、人柄が伝わってきますね。
佐藤メバル
そう、そこも読みどころだね。問題はあくまで実戦的で、クセの修正から入って、形、石の方向、強弱、定型のパターンへと進んでいく。
5つに絞っているから、どこが自分の弱点なのか照らし合わせやすいんだ。
橘ナナミ
『定型のパターンを知る』というのは、決まった形を覚えるということですか?
佐藤メバル
そう。ゼロから毎回考えるのではなく、よく出る形を部品として持っておく。それが判断を速くしてくれる。オンラインで多くの人を指導してきた実感がもとになっているから、級位者のつまずきに即しているよ。
【POD】初段の条件
李昌鎬 著|東京創元社
¥2,640(税込)
「マダラ初段」と「絶対初段」があるという指摘から始まるのが印象的です。アマの段位には前後2子ほどの幅があると言われ、そのうえで絶対的な初段を目指すなら、本書の問題を考えることなく一瞥して解けるようにせよ、と説きます。布石・定石・手筋をまとめた総合問題集で、POD版として刊行されています。
こんな人におすすめ
あいまいな初段ではなく確かな棋力がほしい人、布石・定石・手筋をまとめて総点検したい人、同じ問題を繰り返して即座に読めるようになりたい人。一瞥して解ける状態を目標にしたい場面に向きます。
良い点
- 布石・定石・手筋を総点検
- 絶対初段という明確な目標
- 反復を前提とした構成
気になる点
- 価格はやや高め
- POD版で店頭に並びにくい
- 級位者には難度が高め
出版社
東京創元社
発売日
2022年02月18日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『マダラ初段』と『絶対初段』……同じ初段でも種類があるんですか?
佐藤メバル
段位には幅があるという話だね。アマの場合、3段の人が互先で初段に負けたり、5段に勝ったりすることがある。
だからこそ、運ではなく実力で初段と言える状態を目指そうというのがこの本の立場なんだ。著者は韓国の李昌鎬で、一瞥して解けるところまで反復せよと説いている。
橘ナナミ
考えることなく解けるように、というのは、相当な反復が必要そうですね。
佐藤メバル
そう、そこが肝心で、布石・定石・手筋をまとめた総合問題集になっている。POD版なので書店で見かける機会は少ないけれど、本気で棋力を固めたい人には応えのある一冊だよ。
書店員時代、こうした総合問題集を求める人は多くはなかったけれど、探している人は本当に熱心だったのを覚えている。
難易度と級位の早見マッピング——「今やるべき1冊」の決め方
橘ナナミ
結局、何級のときに何をやればいいのか、一覧で見たいです。
佐藤メバル
本の側が語っていることだけで組むと、こうなるよ。まず19路盤に慣れていない段階なら、序盤の考え方を示す『目指せ初段 囲碁は序盤で差がつく』のような読み物で「どこに打つか」の基準を持つ。次に8級〜10級で伸び悩んでいる段階なら、『トップ囲碁YouTuberが教える 初段になるための上達法』の棋力別おすすめ棋書と停滞事例で現在地を確認する。級位が上がってきたら『令和版 初段合格の死活150題』と『令和版 初段合格の手筋150題』で基本を固め、形を整える段階で『5つのパターンで覚える 囲碁・初段への近道』や『イメージで攻略! 囲碁・初段になるための新格言』を挟む。仕上げに『初段の条件』のような総合問題集、という並びが無理のない流れだね。
橘ナナミ
逆に、飛ばしていい段階はありますか?
佐藤メバル
布石と形は飛ばしやすいけど、飛ばすと後で戻ることになる。『初段なら知っている 布石の常識』が挙げる三つの急所——石の働きを効率化する、石の方向を間違えない、大場と急場を見分ける——は、どの段階でも効く土台だからね。
詰碁・手筋・形の役割分担と、周回数・期間の目安
橘ナナミ
詰碁と手筋、どちらを優先すべきですか?
佐藤メバル
役割が違うんだ。詰碁は読みの筋トレ、手筋は実戦の引き出し、形はその両方が乗る土台。だから優先順位は「形で土台→詰碁で読み→手筋で引き出し」の順に整えると崩れにくい。あえて一つ選ぶなら詰碁。読みが止まると、覚えた手筋も使う場面で出てこないからね。
橘ナナミ
1冊を何周すればいいんでしょう?
佐藤メバル
目安として、やさしい問題集なら2〜3周。1周目は答えを見ながらでもいい、2周目で手が止まった問題に印をつけ、3周目は時間を計る。『初段の条件』にある「一瞥して解ける」状態がゴールのイメージだよ。期間は1日20〜30分で10〜20題、1冊を1〜2か月が無理のないペース。詰碁・手筋・形を同時に走らせず、主役を1冊決めて残りは脇役に回すと挫折しにくい。
実戦・振り返りとの連携と、背伸び本の見極め
橘ナナミ
本ばかり読んでいても強くなれない気がします。
佐藤メバル
その通り。読んだ基準を実戦で試し、負けた碁を並べ直して言葉にする。この往復が本体だよ。『指導のプロが初段に導く 囲碁 好手と悪手の違い』が悪手を「確認不足」「守り」「形の攻防」「攻め」の四つに分けているのは、負けの言語化を助けるためなんだ。
橘ナナミ
背伸びした本を選んでしまうサインはありますか?
佐藤メバル
三つ挙げるね。序章の基本公式や本筋と俗筋の説明が読んでも腹に落ちない、目次の「ダメヅマリ」「コウ」「セキ」に説明が必要だと感じる、1問に10分以上かかって答えを見ても理由を説明できない。どれかに当てはまったら、一冊下げる。効果測定は簡単で、同じ問題を日を空けて解き直し、正答数と時間を記録する。数字が動いていれば進んでいる証拠だよ。本だけで初段に届くかと聞かれれば、本は必要条件であって十分条件ではない。けれど、読まずに打つ人より、読んでから打つ人のほうが、確実に遠くへ行ける。
よくある質問
初段を目指すなら詰碁と手筋、どちらを優先すべき?
橘ナナミ
初段を目指すなら詰碁と手筋、どちらを優先すべきについて教えてください。
佐藤メバル
役割が違うので、どちらか一方ではありません。詰碁は読みの筋トレ、手筋は実戦の引き出しです。まず『令和版 初段合格の死活150題』のようなやさしい死活で読みの土台をつくり、並行して『令和版 初段合格の手筋150題』で場面ごとの形を仕入れるのが噛み合います。あえて順番をつけるなら、読みが止まると手筋も活きないので死活から。
石の形の本は初段に必要? いつ読むべき?
橘ナナミ
石の形の本は初段に必要? いつ読むべきについて教えてください。
佐藤メバル
必要です。むしろ早めが効きます。形は土台で、悪い形のまま手筋だけ覚えても空回りしがちです。『イメージで攻略! 囲碁・初段になるための新格言』はイラストで「直線とLは好形」といった格言を視覚から入れられるので、級位が上がり始めた時期に向きます。『5つのパターンで覚える 囲碁・初段への近道』も「形で強くなる」を柱にしているので、併せて手に取ると整理しやすいです。
ひと目の詰碁の次に取り組む本は?
橘ナナミ
ひと目の詰碁の次に取り組む本はについて教えてください。
佐藤メバル
やさしい詰碁を卒業したら、『初段になれる詰碁』がおすすめです。目次が「急所を探す」「石を取って眼」「巧みに捨て石」「ダメヅマリ」「コウ」「セキ」とテーマ別に分かれていて、パターンをつかみながら進められます。問題量をこなして初段の死活を固めたいなら、『令和版 初段合格の死活150題』が次の受け皿になります。
布石・定石の本は暗記が必要? おすすめは?
橘ナナミ
布石・定石の本は暗記が必要? おすすめはについて教えてください。
佐藤メバル
丸暗記より「急所」の理解が先です。『初段なら知っている 布石の常識』は、布石の急所を「石の働きを効率化する」「石の方向を間違えない」「大場と急場を見分ける」の三つに絞って説明しています。定石は『すぐに使える初段合格法(第1巻)』が、出てくる二十個程度をしっかりマスターすれば十分とし、碁敵がよくやる「定石はずし」にも対応できる内容にしているのが参考になります。
Kindle Unlimitedで読める囲碁の本はある?
橘ナナミ
Kindle Unlimitedで読める囲碁の本はあるについて教えてください。
佐藤メバル
配信状況は出版社や時期によって変わるため、この記事では断定できません。電子で読みたい場合は、購入前に出版社のページや各電子書店で対応状況を確認してください。なお『初段の条件』はPODの体裁で出ている本なので、電子か紙かを選ぶ前に、そもそもどう入手するかを先に確認しておくと安心です。
独学で本だけで初段になれる?
橘ナナミ
独学で本だけで初段になれるについて教えてください。
佐藤メバル
本は必要条件ですが、十分条件ではありません。読んで得た基準を盤上で試し、負けた碁を振り返って言葉にする往復が必要です。その意味で『指導のプロが初段に導く 囲碁 好手と悪手の違い』のように、悪手を四つのパターンに分けて整理してくれる本は、独学の振り返りを助けてくれます。『トップ囲碁YouTuberが教える 初段になるための上達法』の停滞事例も、独学の現在地確認に役立ちます。
詰碁は何周くらい繰り返せばいい?
橘ナナミ
詰碁は何周くらい繰り返せばいいについて教えてください。
佐藤メバル
目安として、やさしい問題集なら2〜3周です。1周目は答えを見ながらでも構いません。2周目で手が止まった問題に印をつけ、3周目は時間を計って解きます。『初段の条件』にある「一瞥して解ける」状態がゴールのイメージで、そこまで往復します。周回の間隔を空けると記憶に残りやすく、同じ問題でも別の問題のように解けます。
初段までに何冊くらい読めばいい?
橘ナナミ
初段までに何冊くらい読めばいいについて教えてください。
佐藤メバル
冊数より、役割の網羅です。死活・手筋・石の形・布石・考え方の五つを、それぞれ1冊ずつでも押さえれば初段を目指す土台は揃います。全部を買い揃える必要はなく、たとえば問題集2冊と読み物1冊から始めて、伸び悩んだ段階で足していく。数を競うより、今の自分に効く1冊を何周もするほうが近道です。
まとめ
橘ナナミ
佐藤さん、今日のお話を聞いて、最初の一冊さえ間違えなければ、初段はずっと近い気がしてきました。
佐藤メバル
そうだね。ただ最後に正直な話をしておくと、本は必要条件であって、十分条件ではない。死活で読みを鍛え、手筋で引き出しを増やし、布石の常識で方向を決める。それを持って盤に向かわないと、力にはならないんだ。
橘ナナミ
じゃあ、本を読む時間がもったいないこともあるんですか?
佐藤メバル
逆だよ。本を読んでいない人は、負けた理由を言葉にできない。言葉にできないと、次の一手が変わらない。悪手を四つのパターンに分けてくれる本があるのは、まさに「負けの言語化」のためなんだ。
橘ナナミ
なるほど……。読んで、打って、また読む。行き来するんですね。
佐藤メバル
そう。そして一冊を何度も往復する。やさしい問題が「一瞥して解ける」ようになるまで、それが本との対話だよ。
橘ナナミ
なんだか、布石みたいですね。最初に置いた石は小さくても、その後の一手一手で盤面の景色が変わっていく。
佐藤メバル
いい例えだね。本は、盤上に最初に置く石。どこに置くかで、そのあとの形が変わる。だからこそ、自分の今の級位に合った一冊を、ゆっくり選んでほしい。急いで背伸びした石を置く必要はないんだよ。
