音楽の入門に役立つ本のおすすめ人気ランキング25選【2026年版】
監修

佐藤メバル
@shelfy_mebaru
編集長。あらゆるジャンルの本を年間数百冊読み込む本のプロ。投資・経営から小説・実用書・絵本まで、良書と読者の相性を見抜く。

橘ナナミ
@medias_nanami
編集部の新人インターン。22歳の大学院生で、メディア論を研究中。「それ気になります!」が口癖の天然キャラ。読者の素朴な疑問を代弁する役割で、各メディアの専門家にいろんなジャンルの素朴な質問をぶつけていく。
最終更新: 2026年10月
橘ナナミ
佐藤さん、今回のテーマは「音楽 入門 本」ですよね。でも調べていて戸惑ったんです。クラシックを聴くための本も、ピアノの楽譜も、作曲やDTMの本も、ぜんぶ「入門」と書いてあって。同じ棚に並べていいんでしょうか。
佐藤メバル
いい質問だね。そこがこのテーマでいちばん難しいところなんだ。書店でも「音楽」は、聴く本・弾く本・作る本で通路がまったく違う。まず自分がどの入口に立っているかを決めないと、いい本は選べないんだよ。
橘ナナミ
私は音楽を専門にやっていなくて、楽譜も読めません。じゃあ『最もわかりやすい楽典入門』から入るのが正解ですか?
佐藤メバル
それも一つの道だけど、実は目的で分かれる。聴くだけなら『人生が楽しくなる 西洋音楽史入門』のように歴史から入る手があるし、鍵盤を弾きたいなら『ピアノ初心者のためのクラシック入門35曲』のような曲集のほうが先に効く。楽典は音楽の共通語だから、あとから足しても遅くない。
橘ナナミ
共通語、いい言葉ですね。じゃあ今日は、25冊をただ並べるんじゃなくて、自分がどの入口にいるかで選べる形にしましょう。
佐藤メバル
そうしよう。書店員時代、いきなり分厚い理論書を買って、三日で本棚の飾りにしたお客さんを何人も見てきたからね。
音楽の入門に役立つ本の選び方
目的別 ─ 聴く・弾く・作る・打ち込む
橘ナナミ
まず目的で分けるんですね。聴く派と弾く派の入口を教えてください。
佐藤メバル
聴く派は『大人の音楽史入門』か『人生が楽しくなる 西洋音楽史入門』。前者は付属CDで名曲を追いながら時代と作曲家を学べる、後者は歴史の流れと一緒に曲を紹介する読み物だよ。分析まで進みたいなら『ファンダメンタルな楽曲分析入門』という手もある。弾く派は楽器ごとに違う。ピアノなら『もう一度基礎からはじめたい 大人のためのピアノ悠々塾 基礎編』、エレキは『超初心者でもいきなり弾ける!エレキギター入門』、ベースは『1日5分ではじめるエレキベース超入門』、ウクレレは『STEP UP ウクレレの参考書』、クラシックギターは『クラシックギターの教科書 改訂版』、リコーダーは『アルトリコーダー初歩の初歩入門 改訂版』、尺八は『やさしく学べる尺八入門』。作る派なら『ゼロからの作曲入門』や『作りながら覚える 3日で作曲入門2.0』、AIで作るなら『Suno AIではじめる音楽生成AI入門』だね。
前提知識別 ─ 楽譜が読めるか、用語に耐えられるか
橘ナナミ
楽譜が読めない人は、どの本なら挫折しにくいですか?
佐藤メバル
『入門者のための大きな見やすい楽譜で♪ 白鍵だけ!片手で弾ける!ベストメロディ100』は、片手・白鍵だけで弾けるメロディ譜にドレミのふりがなと指番号、鍵盤図が付いている。譜面を読む前に弾けるのが強みだね。用語の説明そのものが易しいのは『ディズニー・ポケット音楽事典 楽典基礎』だよ。
橘ナナミ
逆に、少し用語に耐えられる人が次に行くなら?
佐藤メバル
『最もわかりやすい楽典入門』や『よくわかるやくにたつ ザ・楽典』は、譜表・音符・音程・音階の順で積み上げていく。コードまで一気に見通したいなら、基礎編と応用編に分かれた『OzaShinの誰でもわかる 音楽理論入門』が道筋を立てやすい。
形式別 ─ 図解・読み物・辞書型
橘ナナミ
本の「型」も選ぶ基準になりますか?
佐藤メバル
なる。『OzaShinの誰でもわかる 音楽理論入門』はキャラが解説する図解型、『人生が楽しくなる 西洋音楽史入門』は読み物型、『よくわかるやくにたつ ザ・楽典』は必要な項目だけ拾う辞書的な使い方もできると版元が明記している。ポケットサイズを持ち歩きたいなら『ディズニー・ポケット音楽事典 楽典基礎』で、レッスン中に曲を調べる用途を想定した作りだね。
レベル別 ─ 完全初心者/基礎あり/中上級・プロ志望
橘ナナミ
レベルで分けると、線引きはどうなりますか?
佐藤メバル
完全初心者は『こどものバイエル ミッキーといっしょ 1』や『グローバー・ピアノ教本 導入編』のように片手から両手へ段階を踏む教本。基礎がある人は『ザ・楽典』や『OzaShin』で用語の抜けを埋める。中上級なら『めざせ!和音マスター』——和音を声に出して歌い、弾いて確かめる「楽典の実技版」だね。『ファンダメンタルな楽曲分析入門』も、形式分析を練習問題で確かめながら進むので、独学の上限を上げたい人に向く。
入手性別 ─ 紙・電子・図書館・改訂版
橘ナナミ
買い方はどう考えればいいですか?
佐藤メバル
電子化の状況は版元や書店で違うから断定はできないけれど、書き込み式のドリルは紙が向く。『穴うめ&なぞり書き式 はじめての書きとり聴音ドリル メロディ編[改訂版]』は穴うめとなぞり書きで進むからね。あと、改訂版と旧版が同じ内容だと版元が注記している本もある。古い版を高値で買う前に、その注記を確認してほしい。
付属物別 ─ CD・音源・練習問題つき
橘ナナミ
独学なら、音源や練習問題の有無は大きいですよね。
佐藤メバル
大きい。『大人の音楽史入門』はCDに49曲、『めざせ!和音マスター』は104の実習問題と音源ダウンロード付き、『クラシックギターの教科書 改訂版』は模範演奏をスマホで視聴できる。『超初心者でもいきなり弾ける!エレキギター入門』は2時間20分のレッスン動画、『作りながら覚える 3日で作曲入門2.0』は参考音源と打ち込みデータ付きだよ。
音楽の入門に役立つ本をひと目で比較
橘ナナミ
えっ、25冊もあるんですか!?まずどう見ればいいんですか?
佐藤メバル
焦らず焦らず(笑)。まずはこの一覧で全体像を眺めてみよう。価格・著者・対象読者をまとめて見られるから、自分に近そうなのが分かるはず
音楽の入門に役立つ本のおすすめ人気ランキング
橘ナナミ
一覧だけだとピンと来ないので...1冊ずつ詳しく教えてください!
佐藤メバル
よし、それじゃあ1位から順に1冊ずつ解説していこう。各冊どんな人に向いてるかも合わせて話すから、自分に合いそうなのを見つけてほしい
最もわかりやすい楽典入門
坪野春枝 著|ケイ・エム・ピー
¥880(税込)
第一部で譜表・音符と休符・音名・拍子・発想をあらわすことば・省略記号といった楽譜のきまりを押さえ、第二部で音程・音階・転調・移調・和声・対位法・楽式・声楽・器楽へと段階を踏んで進む構成。巻末には作曲家年表、復習、索引、解答が付き、独学でも答え合わせができる。キャラ解説や実技ドリルと違い、用語の定義を一つずつ積む王道の教科書型なので、辞書としても手元に置ける。最初の一冊を一つだけ選ぶなら、これを挙げたい。
こんな人におすすめ
楽譜が読めないところから始めたい人、独学で音楽理論の土台を作りたい人、ピアノやギターの先生に「楽典をやっておいて」と言われた人が対象。答え合わせができる復習と解答があるので、教室に通わず自分のペースで進めたい場面に向く。
良い点
- 第一部と第二部で基礎から応用へ進む
- 復習・解答・索引付きで独学でも確認できる
- 価格が手頃で持ち歩きやすい
気になる点
- 図版はシンプルで華やかさはない
- いわゆる教科書型でキャラ解説はない
- 音源や動画は付属しない
出版社
ケイ・エム・ピー
発売日
2002年03月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
音楽の勉強を始めたいんですけど、最初の一冊って何を選べばいいんでしょう。本屋さんに行ったら楽典の本が棚いっぱいで、もう迷子になっちゃいました。
佐藤メバル
いい質問だね。迷ったら、まず「楽典」と呼ばれる土台の本を一冊選ぶといい。この本は第一部で譜表や音符と休符、音名、拍子、発想をあらわすことばといった楽譜のきまりを押さえて、第二部で音程や音階、和声、対位法、楽式まで進む。
巻末には作曲家年表や復習、索引、解答まで付いているから、独学でも答え合わせができるんだよ。
橘ナナミ
解答が付いてるのは安心ですね! でも「対位法」とか「楽式」とか、聞いただけで難しそうなんですけど……途中で心が折れないか心配です。
佐藤メバル
そこは順番が大事でね。譜表と音符がわかってから音程、音程がわかってから和声、というふうに積み上げる前提で並んでいる。
だから途中で投げ出さなければ、用語の定義を一つずつ自分のものにできる。書店員時代、この本を最初の一冊として薦めると、だいたいの人が第二章までたどり着いてくれたんだよ。
OzaShinの誰でもわかる 音楽理論入門
OzaShin 著|ナツメ社
¥1,980(税込)
音価・拍子・音名・音部記号・調号と臨時記号・音程から、メジャースケール、マイナースケール、ダイアトニックコード、セブンスとメジャーセブンス、転回形、ケーデンス、代理コードまでを基礎編として扱い、応用編ではトライトーン、ドミナントモーション、ディグリーネーム、ツーファイブワン、dim7コード、裏コード、sus4、分数コードまで進む。キャラが段階を踏んで案内するので、楽譜の読み方からコード理論までを一冊でつなげられる。
こんな人におすすめ
趣味で楽器を始めた人、作曲をしてみたい人、独学でコード理論に手を伸ばしたい人に。挫折しにくい順番で並んでいるため、バンドでコピーしながら理屈も知りたい場面や、打ち込みを始める前の予習に向く。
良い点
- キャラの案内で基礎から応用まで一冊
- コード理論とスケールを同時に学べる
- 用語の整理が新しく読みやすい
気になる点
- 入門向けで練習課題は少なめ
- 音源は付属しない
- 図版中心で譜例の深掘りは控えめ
出版社
ナツメ社
発売日
2022年02月17日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
佐藤さん、今度はコードの話が知りたいんです。「ダイアトニックコード」って言葉をネットで見かけて、意味がさっぱりわからなくて……検索しても説明が難しくて諦めました。
佐藤メバル
だったらこの本がちょうどいい。基礎編で音価や拍子、調号と臨時記号、音程を確認してから、メジャースケール・マイナースケール、ダイアトニックコード、セブンスとメジャーセブンス、転回形、ケーデンス、代理コードへと進む。
応用編ではトライトーンやドミナントモーション、ディグリーネーム、ツーファイブワン、裏コードまで行くから、ネットで見た言葉の意味がここで回収できるんだ。
橘ナナミ
キャラが解説してくれるって書いてありますけど、そういうのって逆に子どもっぽく感じたりしないんですか? 大人が読むには軽すぎるかなと。
佐藤メバル
そこが上手い作りでね、遠回りに見えて一番速い道になっている。理論書は最初の十数ページでつまずきやすいんだけど、この本は段階を踏ませる相手がいるので置いていかれにくい。
楽器を趣味で始めた人が、好きな曲のコード進行を自分で読めるようになる、その入口だと思ってくれていいよ。
よくわかるやくにたつ ザ・楽典
飛田君夫 著|ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス
¥1,320(税込)
第1章「楽譜を書こう!」で譜表や音符の書き方から始まり、音符だけでは伝わらないものを記号で補うことを学び、第2章「音楽の骨組み」で音階と調性、音程、和音へ進む。ピアノやエレクトーンを学ぶ小中学生向けに、説明や用語をかみくだいた文体で書かれているのが特徴で、必要な項目だけ開けば済む辞書的な使い方もできる。表現は平易でも内容は音楽をする上で必要かつ十分とされ、中・上級を目指す大人にも使える。
こんな人におすすめ
ピアノやエレクトーンを習い始めた小中学生とその保護者、久しぶりに楽典を引き直したい大人、教室で生徒に用語を確認させたい指導者に。辞書的に引ける構成なので、レッスン中に記号の意味を調べる場面で強い。
良い点
- 「楽譜を書こう」から始まる実践的な並び
- かみくだいた文体で年少者も読める
- 必要な項目だけ引ける辞書的な使い方
気になる点
- 小中学生向けで図版は素朴
- 音源や動画の類は付かない
- コード理論の射程は広くない
出版社
ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス
発売日
2022年04月12日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
私、楽譜って「読むもの」だと思ってたんですけど、この本は「楽譜を書こう!」から始まるんですね。書くほうが先なんですか? 順番が逆な気がして不思議です。
佐藤メバル
そう、そこがこの本の面白さでね。第1章では楽譜を書く準備から、音符を書いてみよう、音符だけでは伝わらないものは記号で補う、という順番で進む。
手を動かして書けるようになると、譜面を見たときの解像度がぐっと上がるんだ。第2章では音階と調性、音程、和音という音楽の骨組みに入る。
橘ナナミ
小中学生向けって書いてあると、大人が買うのはちょっと気が引けるというか……。私が開いても大丈夫なんでしょうか。
佐藤メバル
いや、そこは誤解でね、表現は平易でも内容的には音楽をする上で必要かつ十分なものになっている。中・上級を目指す一般の人にも便利だと、編纂の狙いにも書かれているくらいだ。
必要な項目だけを開けばいい辞書的な使い方もできるから、手元に一冊あると安心できるタイプだよ。
はじめてのフォルマシオン・ミュジカル 〜音楽力を育てる新しいソルフェージュ〜
高田美佐子 著|ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス
¥2,420(税込)
フランスで主流の音楽教育法フォルマシオン・ミュジカルを、ピアノ指導者向けに紹介する一冊。レッスン例では《ちょうちょう》や《エリーゼのために》、《インヴェンション》第8番、《動物の謝肉祭》より《かめ》、《ミクロコスモス》より《オリエンタル風》など、実際の作品を通して理論を学ぶ。PART2には読譜・リズム・聴音・理論・音楽史・即興・歌唱のエクササイズ集を収録し、ソルフェージュの目的から見直せる構成になっている。
こんな人におすすめ
ソルフェージュの効果が出ず悩むピアノ指導者、レッスンに作品鑑賞や即興を取り入れたい先生、音楽史や楽器の知識まで含めて教えたい人に。教える側の設計図として、毎回のレッスンを組み立てる場面で開く一冊。
良い点
- 実際の作品を通して理論と聴音を学べる
- 読譜・即興・歌唱までエクササイズが揃う
- 著者の国際免許に基づく指導法を紹介
気になる点
- 指導者向けで独学者には難しい
- 価格は入門書より高め
- 収載曲の難易度に幅がある
出版社
ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス
発売日
2024年06月20日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「フォルマシオン・ミュジカル」……すみません、一回で覚えられなかったんですけど、これってどういう意味なんですか?
楽典やソルフェージュとは何が違うんでしょう。
佐藤メバル
フランスで主流の音楽教育法で、音楽を総合的に学ぶことを目的にしている。読譜や聴音だけでなく、音楽史や楽器の知識、即興や歌唱まで含めて、音楽をまるごと扱う考え方なんだ。
この本はピアノの指導者が、従来のソルフェージュとは違うレッスンを組み立てられるように書かれている。
橘ナナミ
指導者向けなんですね。私みたいに習う側の人間が読んでも、意味はありますか?
佐藤メバル
あるよ。PART1のレッスン例では《エリーゼのために》や《動物の謝肉祭》より《かめ》、《ミクロコスモス》の《オリエンタル風》といった作品が並ぶ。
一曲を音楽史や理論と結びつけて眺める視点は、教わる側にもそのまま役に立つからね。ピアノ指導者の悩みから生まれた本だけど、読み物としても面白いんだ。
ディズニー・ポケット音楽事典 楽典基礎
市木嵜みゆき 著|ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス
¥1,100(税込)
バッグに入れて持ち歩けるディズニー柄のポケット事典で、楽譜、音符と休符、拍子、音名と変化記号、音階、音程、和音という楽典の基礎をやさしい言葉で解説する。「なんとなく」「だいたい」わかっているけれど人に説明するのは難しい、という部分を共通語として整理できるのが持ち味。シリーズにはコードネーム、楽器、作曲家、音楽形式、楽語と奏法記号も揃い、知りたい巻だけ手に取れる。
こんな人におすすめ
レッスンで曲を調べる小中高生、音楽を聴きながら用語を確認したい大人、ポップスやジャズ、ラテンなど幅広いジャンルを楽しむ人に。持ち歩けるサイズなので、発表会前や仲間と合わせる直前の確認にも向く。
良い点
- 持ち歩けるサイズで用語をすぐ確認できる
- やさしい言葉で説明された楽典の基礎
- 全6巻でジャンル別に揃うシリーズ
気になる点
- 詳しい理論の掘り下げは少ない
- 巻によっては見つけにくいことも
- デザインの好みが分かれる
出版社
ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス
発売日
2024年08月28日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
これ、楽典の本なのにディズニーの柄なんですね。かわいいですけど、中身はちゃんとしてるんですか? デザインだけだったらどうしようと思って。
佐藤メバル
中身はちゃんとしているよ。楽譜、音符と休符、拍子、音名と変化記号、音階、音程、和音という基本を、分かりやすい易しい言葉で解説している。
曲を調べるためにも、誰かと演奏するときの共通語としても使える。持ち歩くことを前提にした作りなのが面白いところでね。
橘ナナミ
シリーズで他にもあるんですか? もしコードネームの巻があるなら、そっちも一緒に揃えたいなと思って。
佐藤メバル
コードネーム、楽器、作曲家、音楽形式、楽語と奏法記号と、全部で6巻ある。楽典の基礎だけを薄く一冊持っておいて、必要になったら隣の巻に手を伸ばす使い方ができる。
レッスンバッグに入れても邪魔にならないから、うちの編集部でも常備しておくと便利だと話しているよ。
穴うめ&なぞり書き式 はじめての書きとり聴音ドリル メロディ編[改訂版]
ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス
¥1,650(税込)
耳にした音楽を楽譜に書き表す「書き取り聴音」の力を、穴うめとなぞり書きで鍛えるドリル。課題はすべて4小節の短いサイズなので、短時間の集中トレーニングができる。楽譜の書き方や音符の書き方がわからない初心者でも、なぞり書きから入れるのがこの本の核で、改訂版では進度がなだらかになり新しい課題も追加された。耳コピーの土台を作りたい人に向く。
こんな人におすすめ
耳コピーを楽しみたい人、聴音が苦手な音楽学習者、楽譜の書き方から怪しい大人のやり直しに。4小節という短さのおかげで、1日5分のすきま時間でも集中して取り組めるので、毎日少しずつ続けたい場面に向く。
良い点
- なぞり書きから入れるので初心者でも書ける
- 課題が4小節で短時間トレーニングに向く
- 改訂で進度がなだらかになり課題も追加
気になる点
- メロディ編で和音の聴音は扱わない
- 答え合わせ用の音源は付属しない
- 地味な反復作業が前提になる
出版社
ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス
発売日
2024年03月25日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
聴音って、音大を受ける人がやるイメージがあったんですけど、趣味でも必要なんですか? 好きな曲をコピーするだけじゃだめなのかなと思っていて。
佐藤メバル
好きな曲を耳コピーして楽しむなら、あったほうがいい力だね。この本は耳にした音楽を楽譜に書き表す書き取り聴音のドリルで、課題はすべて4小節。
だから短い時間で集中して取り組める。しかも穴うめとなぞり書きのスタイルで、楽譜の書き方がわからない初心者でも、まずなぞって学べるようになっている。
橘ナナミ
なぞり書きから始まる聴音ドリルって、ちょっと意外です。それで本当に耳が良くなるんですか?
佐藤メバル
書く行為が入ると、聴いた音と音符の形が結びつくんだよ。改訂版では進度がよりなだらかになって、新しい課題も足された。
書いて確かめるという往復が、耳コピーの土台になる。聴音のトレーニングに困っている、という人にまず薦めたい一冊だよ。
めざせ!和音マスター
市川景之 著|株式会社音楽之友社
¥2,420(税込)
和音について楽典で習ったけれど、響きとしてはっきり捉えられていない、演奏に活かせていない、という人に向けた一冊。和音を分散和音として声に出してうたい、他の和音とのニュアンスの差を認識していく。三和音、和音外音、七の和音を和音数字やコードネームという道具で実習し、104の実習問題を収録。著者が音大などで25年以上教えてきたメソッドが土台で、楽典の実技版と呼ばれる所以がここにある。
こんな人におすすめ
楽典の知識を演奏や聴き取りに結びつけたい人、和音や和声が好きな人、ソルフェージュの準備をしたい人に。声に出して確かめる練習なので、ピアノに向かえない時間にも取り組みやすい。
良い点
- 104の実習問題と音源ダウンロード付き
- 和音数字とコードネーム両方で整理
- 三和音から七の和音まで3ステージ
気になる点
- 声に出す練習が必要で人を選ぶ
- 価格は入門書より高め
- 音源は解答と一部の譜例のみ
出版社
株式会社音楽之友社
発売日
2025年02月15日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「和音は習ったけど、響きとしてはわかってない」——これ、まさに私です。楽典の本で読んだのに、実際に弾くと何がなんだかわからなくなるんですよ。
佐藤メバル
そのもどかしさがこの本の出発点なんだ。和音を分散和音として声に出してうたって、それぞれの響きや他の和音とのニュアンスの差を認識していく。
いわば楽典の実技版だね。三和音、和音外音、七の和音の3ステージを、和音数字とコードネームで整理しながら進む。実習問題は104問ある。
橘ナナミ
104問って聞くと多いですけど、声に出すだけなら通勤中でもできそうですね。楽器がなくても練習できるのは助かります。
佐藤メバル
そう、そこが強みでね。著者は音大などで25年以上このメソッドを教えてきた人で、うたって確かめる手順が丁寧に組まれている。
解答と一部の譜例には音源も付いているから、自分の耳で照合できるよ。楽典で止まってしまった人が、もう一歩先へ進むための本だね。
もう一度基礎からはじめたい 大人のためのピアノ悠々塾 基礎編[ 改訂]
ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス
¥1,320(税込)
ピアノを昔習った人が、復習しながら両手で弾けるようになるまでを支える独習書。基礎編では右手のメロディが細かくなり、ほとんど動かなかった左手が簡単な和音を押さえて伴奏らしく動き、一拍目から始まらないアーフタクトや臨時記号の付いた曲も登場する。到達点は誰もが弾きたい「エリーゼのために」。教則編とレパートリー編の2本立てで、頭からも音楽を学べるよう用語や知識も盛り込まれている。
こんな人におすすめ
ピアノを昔習って再開したい大人、独学で両手奏を目指す人、教則編と曲集をセットで使いたい人に。到達点が「エリーゼのために」と明示されているので、目標から逆算して練習を組み立てたい場面に向く。
良い点
- 再開した大人向けの独習カリキュラム
- 到達点が「エリーゼのために」と明確
- 18曲収載で音楽用語の知識も学べる
気になる点
- 入門編からの続きが前提の内容
- 動画や音源は付属しない
- 改訂で1曲差し替えられている
出版社
ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス
発売日
2021年07月28日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
社会人になってからピアノを再開したくて。でも「入門編」「基礎編」「初級編」って分かれてると、自分がどれなのかわからないんです。
昔ちょっと習ってた程度だと、どのへんでしょう。
佐藤メバル
その迷いはよく聞くね。この基礎編は、右手のメロディが入門編より少し細かくなり、短音の上でほとんど動かなかった左手が簡単な和音を押さえ、伴奏らしい動きが増えてくる段階を扱う。
一拍目から始まらないアーフタクトや、臨時記号の付いた曲も出てきて、忘れていた楽しさが戻ってくるはずだよ。
橘ナナミ
到達点が「エリーゼのために」って書いてあるのは、目標がはっきりして嬉しいです。そこまでたどり着ける気がしてきました。
佐藤メバル
そこがこのシリーズの良いところでね。教則編で一曲を仕上げる手法を学び、レパートリー編で実際の曲を増やす。
頭からも音楽を学べるように音楽用語や知識も入っているから、指だけ動いて理屈がわからない、という状態になりにくいんだ。収載曲は18曲あるよ。
ピアノ初心者のためのクラシック入門35曲
クラフトーン 著|シンコーミュージック・エンタテイメント
¥1,650(税込)
巻頭にピアノ演奏のための基礎知識と楽曲解説、クラシック初心者のためのカンタン音楽史、知っ得の音楽マメ知識を置き、曲集としてカノン、春〜「四季」より、G線上のアリア、トルコ行進曲、きらきら星変奏曲、エリーゼのために、歓喜の歌、トロイメライ、別れの曲、ボレロ、木星などが並ぶ。一曲ずつの背景を確かめながら弾けるのが、ただの曲集との違いになっている。
こんな人におすすめ
クラシックを弾いてみたいピアノ初心者、音楽史の流れも一緒に知りたい人、発表会や趣味のレパートリーを増やしたい人に。曲の解説と豆知識が巻頭にあるので、弾く前に背景を読む楽しみも味わえる。
良い点
- 有名曲を巻頭の知識とセットで弾ける
- カンタン音楽史と豆知識を巻頭に収録
- 幅広い時代のクラシックを収載
気になる点
- アレンジの難易度は曲により差がある
- 音源や演奏動画は付属しない
- 全曲に詳しい解説があるわけではない
出版社
シンコーミュージック・エンタテイメント
発売日
2019年03月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
クラシックって、名前は知ってるけど何時代の誰の曲かは全然わからなくて。弾く前にそこから調べるの、正直大変そうだなと思ってたんです。
佐藤メバル
その手間を引き受けてくれるのがこの本だね。巻頭にピアノ演奏のための基礎知識と楽曲解説、クラシック初心者のためのカンタン音楽史、知っ得の音楽マメ知識が付いている。
曲集にはカノン、G線上のアリア、トルコ行進曲、きらきら星変奏曲、別れの曲、ボレロ、木星などが並ぶ。
橘ナナミ
「木星」まで入ってるんですか。組曲「惑星」ですよね、聴いたことあります。こういう曲を弾けるのは嬉しいです。
佐藤メバル
そう。一曲ずつの背景を確かめながら弾けるのが、ただの曲集との違いなんだ。書店員時代、クラシックは聴くけど弾いたことはない、というお客さんに薦めて、半年後に「音楽史のほうから面白くなりました」と言われたのを覚えているよ。
入門者のための大きな見やすい楽譜で♪ 白鍵だけ!片手で弾ける!ベストメロディ100 〜ドレミふりがな&歌詞付き〜
ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス
¥2,090(税込)
白鍵のみ、片手だけで弾けるメロディを1段譜で集めたレパートリー集。童謡・唱歌からアニメ、J-POP、歌謡曲、演歌、テレビテーマまで、おなじみの曲を100曲収録する。楽譜にはドレミふりがな、指番号、歌詞、弾き始めの位置がわかる鍵盤図が入り、リニューアルで音符の大きさが128%になった。コードネームも記載され、誰かと合わせる使い方もできる。
こんな人におすすめ
初めて鍵盤楽器に触る人、両手奏が難しい人、久しぶりに鍵盤を弾く人に。カリンバや単旋律楽器にも応用できるので、ピアノ以外を楽しむ場面でも活躍する。親子三世代で一緒に、という使い方も想定されている。
良い点
- 白鍵と片手だけで100曲弾ける
- ドレミふりがなと鍵盤図で迷わない
- 音符が128%で大きく読みやすい
気になる点
- 左手の伴奏は自分で工夫が必要
- 1段譜なので両手奏の練習にはならない
- 曲数が多いぶん厚みがある
出版社
ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス
発売日
2025年04月22日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
実家にピアノがあるんですけど、もう何年も触ってなくて。両手で弾くなんて絶対無理だと思うんですよ。まず何から触ればいいのかもわからなくて。
佐藤メバル
それなら片手から始めればいい。この本は白鍵のみ、片手だけで弾けるメロディを1段譜で集めていて、童謡や唱歌、アニメ、J-POP、歌謡曲、演歌、テレビテーマまで100曲入っている。
楽譜にはドレミふりがなと指番号、歌詞、弾き始めの位置がわかる鍵盤図が付くから、楽譜が読めなくても安心だ。
橘ナナミ
カリンバとかでも使えるって書いてあるんですね。知り合いがカリンバ持ってたので、ちょっと話してみたいです。
佐藤メバル
いいね。ピアノ、キーボード、鍵盤ハーモニカに加えて、カリンバや単旋律の楽器にも応用できるとされている。
コードネームも記載されているから、誰かに伴奏してもらうときにも困らない。リニューアルで音符が128%の大きさになったから、見やすさも頼もしいよ。
こどものバイエル ミッキーといっしょ 1
財団法人ヤマハ音楽振興会 著|ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス
¥1,320(税込)
オールカラーでミッキーたちが登場する子どものバイエル。魅力はキャラクターだけではなく、長年子どもと接する中で古典的なバイエルに何を加えるかが研究されている点にある。全体を8つのユニットに分け、第1巻は原書のNo.1〜7を収録。片手奏の期間を短縮して両手奏の導入を早め、音域を変えて弾くことや移調奏も取り入れ、ビジュアルで感覚的に捉えられるよう言葉による楽典説明を避けている。
こんな人におすすめ
ピアノを始めたばかりの未就学児・小学生と、その保護者、教室で導入教材を選ぶ指導者に。先生の伴奏付きで導入できるので、自宅で一人で練習する前に、レッスンで音を合わせる場面に向く。
良い点
- オールカラーでミッキーたちと親しめる
- 片手奏を短縮し両手奏を早く導入
- 鑑賞曲やエチュードまで提案が豊富
気になる点
- 第1巻だけでは原書のごく序盤
- 子ども向けで大人の独学には不向き
- 音源の付属はない
出版社
ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス
発売日
2023年03月08日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「こどものバイエル ミッキーといっしょ」って、キャラものの教材ってことですよね。中身は普通のバイエルなのか、それとも別物なのか気になります。
佐藤メバル
そこが誤解されやすいところでね。確かにオールカラーでミッキーが付いているけれど、魅力はそれだけじゃない。
長い間子どもと接する中で、古典的なバイエルに何を加えたらよいかを研究して、その結果が盛り込まれている。
全体を8つのユニットに分け、第1巻には原書のNo.1からNo.7までを収録している。
橘ナナミ
第1巻ってことは、まだそんなに進まないんですね。導入の子が使うには、ちょうどいい量なんでしょうか。
佐藤メバル
導入の段階だからね。ただ、片手奏の期間を短縮して両手奏の導入を早め、音域を変えて弾くことや移調奏も取り入れている。
言葉で説明せずビジュアルで捉えさせる工夫があって、小さな子でも感覚から入れるようになっているよ。
導入部分には先生の伴奏も用意されているから、レッスンで音を合わせながら進められる。
グローバー・ピアノ教育ライブラリー グローバー・ピアノ教本 導入編
ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス
¥1,210(税込)
年少の初心者が一歩ずつ進めるように要点をとらえて簡潔にまとめられた教本で、個人指導はもちろんグループ・レッスンにも使えるよう作られている。鍵盤や鍵盤の音、楽譜の読み方から、四分音符、二分音符、全音符、付点二分音符、休符へと進み、「どうぶつえん」「いたずらくまさん」「こだま」「アヴィニヨンのはしで」「くさけいば」など題名や歌詞のついた曲で確かめていく。修了証まで付く。
こんな人におすすめ
ピアノを始めた年少の子どもを教える先生、グループ・レッスンを組み立てたい教室、自宅で導入期の練習を見守る保護者に。グループでも使える構成なので、複数の子どもが同じ進度で学ぶ場面に向く。
良い点
- 個人指導とグループレッスン両対応
- 題名や歌詞つきの曲で導入できる
- 修了証が付き達成感を形にできる
気になる点
- 導入編のみで続巻が必要になる
- 音源やCDは付属しない
- 独学の大人には物足りない
出版社
ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス
発売日
2025年01月20日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
グループ・レッスンにも使えるって書いてあるのが気になりました。ピアノって基本は個人レッスンのイメージだったんですけど、みんなで同時に弾くんですか?
佐藤メバル
そこを想定して作られているのがこの教本の特徴でね。年少の初心者が一歩ずつ進めるように要点を絞って簡潔にまとめてあり、個人指導にもグループにも対応できる。
鍵盤の音や楽譜の読み方から、四分音符、二分音符、全音符、付点二分音符、休符へと順に進む。
橘ナナミ
曲の名前が「いたずらくまさん」とか「こだま」とか、かわいいですね。グループで一緒に弾いたら楽しそうだな。
佐藤メバル
そう、題名や歌詞のついた曲で一つずつ確かめていく。「アヴィニヨンのはしで」「くさけいば」など、よく知られた旋律も入っているよ。
最後に修了証が付くのも嬉しいところで、形に残る達成感は子どもの次の一歩を後押しする。教室で長く使われてきた理由がそこにあるんだ。
超初心者でもいきなり弾ける!エレキギター入門
Rickey 著|アルファノート
¥1,980(税込)
人気YouTuberギタリストのRickeyが、フルカラーの写真と図版、大きな文字と譜面でまとめた入門書。ピックの持ち方から弦を一本はじくところ、チューニング、タブ譜の読み方へと進み、弦2本で「うっせぇわ」「小さな恋のうた」「夜に駆ける」「紅蓮華」のサビを弾く。初心者がひっかかるポイントを先回りする「お助けTIPS」付きで、いきなり曲から練習できるのが最大の違い。
こんな人におすすめ
ギターを買ったばかりで何から練習すべきか迷う人、基礎練習で飽きてしまう人、耳コピや音楽理論にも手を伸ばしたい中級者に。動画付きのレッスンなので、独学で家に一人でいる場面でも進めやすい。
良い点
- 弦2本から人気曲のサビが弾ける
- 2時間20分のレッスン動画付き
- フルカラーで譜面と文字が大きい
気になる点
- 動画視聴の環境が必要になる
- 紙幅の都合で理論は入口のみ
- エレキ専用でアコギには不向き
出版社
アルファノート
発売日
2022年07月16日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
エレキギター、衝動買いしちゃったんです。でも教則本って最初が退屈で、私たぶん三日で飽きると思うんですよね……。
最初から曲を弾かせてくれる本はないですか。
佐藤メバル
その心配を先回りした本があるよ。この本は弦を2本押さえるところから入って、そのまま「うっせぇわ」「小さな恋のうた」「夜に駆ける」「紅蓮華」のサビを弾いてしまう。
タブ譜の読み方やピックの持ち方も押さえつつ、いきなり曲に行ける構成なんだ。
橘ナナミ
最初から曲って聞くと、基礎が抜けたままになりませんか? かっこいいソロだけ弾けて、後でボロが出るタイプになりそうで。
佐藤メバル
そこは「お助けTIPS」で初心者がひっかかるポイントを先回りして解説している。コード、アルペジオ、チョーキング、ハーモニクス、そして音楽理論の入口まで段階がある。
全フレーズ模範演奏の動画が2時間20分付いていて、カラオケに合わせた練習もできるよ。
クラシックギターの教科書 改訂版
富川勝智 著|ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス
¥2,200(税込)
ヤマハの入門教科書シリーズのクラシックギター版。右手の基本から正しいタッチ、左手のクラシックグリップの利点、メロディを弾く段階、独奏曲のエチュード、上行・下降スラー、セーハ、トレモロとハーモニクスへと章立てで進み、最後は学習法まで扱う。オールカラーで、エクササイズや練習曲はスマホやPCで視聴できる動画に対応し、つまずかない進度設計が持ち味になっている。
こんな人におすすめ
クラシックギターを独学で始めたい人、フォームやタッチを正しく身につけたい人、エチュードで達成度を確認しながら進めたい人に。動画で手元を確認できるので、教室に通わず自宅で練習する場面で心強い。
良い点
- オールカラーで写真と図が見やすい
- 進度ごとの練習曲で達成度を確認
- スマホやPCで視聴できる動画に対応
気になる点
- 改訂前のDVD&CDは付かない
- 独奏曲中心で弾き語りには不向き
- クラシックギター専用の内容
出版社
ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス
発売日
2026年05月25日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
クラシックギターって、ネックの持ち方から違うって聞いたんですけど、独学だと自分のフォームが合ってるか不安で。
誰かに見てもらえないとまずいでしょうか。
佐藤メバル
そこを丁寧に扱っているのがこの教科書だね。第1章が右手の基本、正しいフォームから正しいタッチへ、第2章が左手の基本でクラシックグリップの利点を解説する。
そこからメロディ、独奏曲のエチュード、スラー、セーハ、トレモロとハーモニクスへ進み、最後は学習法まで行く。
橘ナナミ
動画で手元が見られるっていうのは、独学には大きいですね。教室に通う時間が取れないので、そこは本当に助かります。
佐藤メバル
うん、スマホやPCで模範演奏を視聴できるように再構築されている。オールカラーの写真と図でフォームを確認しながら、テーマごとのエクササイズと練習曲で一歩ずつ進める。
16曲の練習曲には「ちょうちょう」や「家路」など馴染みのある曲も入っているよ。
1日5分ではじめるエレキベース超入門 〜弾けるようになるための3か月プラン!〜
Park 著|アルファノート
¥1,980(税込)
「普通のエレキベース入門書は退屈で飽きてしまう」という声に応えた、1日5分シリーズのベース版。今日は1音だけ弾いてみる、明日は右手の動きだけ、という具合に狙いを絞った練習メニューが3か月分並ぶ。中盤からは人気J-POP曲を簡単にした練習メニューがあり、大きい譜面と大きな写真のオールカラー構成で、1音から始める設計になっている。
こんな人におすすめ
忙しくてベースを諦めかけている人、効率よく上達したい人、ジムのメニューのように毎日の練習を組んでほしい人に。1日5分という単位なので、仕事や学校の合間にベースを手に取る場面でも続けやすい。
良い点
- 3か月分の練習メニューを日割りで提示
- 人気J-POP曲の簡単アレンジで挑戦できる
- 大きい譜面と写真のオールカラー
気になる点
- 短時間前提で深い技術解説は少ない
- 独学の詰まりは自分で解決が必要
- エレキベース専用の内容
出版社
アルファノート
発売日
2024年10月20日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「1日5分」って、正直そんなので上手くなるのかなって疑ってしまうんですけど……。毎日5分より、休日にまとめて練習したほうがよくないですか?
佐藤メバル
著者はそれを逆手に取っていてね、週に一度8時間練習するより、毎日5分、10分練習するほうが確実に上手くなると前書きで書いている。
だから今日は1音だけ弾いてみる、明日は右手の動きだけ、という具合に狙いを絞ったメニューが3か月分並んでいるんだ。
橘ナナミ
3か月分って、途中で飽きたらどうしよう……と不安になります。決まった順番で進めないといけませんか?
佐藤メバル
そこも想定されていて、日めくりカレンダーのように使いつつ、気に入ったページを毎日繰り返してもいいとされている。
中盤からは人気J-POP曲を簡単にした練習メニューがあって、ほどよい挑戦と達成感が味わえる。
ベースを手に取った人が最初の一歩を踏み外さないための本だよ。
STEP UP ウクレレの参考書 〜基礎から応用へ〜
浦田泰宏 著|ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス
¥2,530(税込)
入門教則本「教科書」シリーズの次のステップとして生まれた「STEP UP」シリーズの第一弾。コードストロークの練習から、主要キーのコードプレイ、ハイコードを含むコードプレイ、ストロークとミュートの応用、アルペジオ、コードのバリエーション、ピッキングとフィンガリング、スケール、ソロウクレレ、ローGチューニングでの演奏までを扱い、基礎をより広く深くという設計になっている。
こんな人におすすめ
ウクレレの入門書を一冊終えた人、コードだけでなくソロやスケールに進みたい人、ローGチューニングにも興味がある人に。次に何を練習するかで迷ったときに、道筋を示してくれる一冊。
良い点
- 入門書の次に進む道筋が明確
- コードからソロウクレレまで扱う
- YouTubeの模範演奏動画で確認できる
気になる点
- 完全な初心者にはやや難しい
- 価格は入門書より高め
- エクササイズ中心で曲数は多くない
出版社
ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス
発売日
2022年09月27日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
ウクレレ、入門書は一冊終えたんです。で、次に何をすればいいのかわからなくなって、最近は同じコードをぐるぐる鳴らしてます。このままだと飽きそうです。
佐藤メバル
その「次」のために作られたのがこの本だね。教科書シリーズの次のステップとして、基本的な演奏方法の習得のための練習フレーズをさらに重ね、教科書では扱いきれなかった深い技術と知識まで網羅している。
コードストロークから始まって、主要キーのコードプレイ、ハイコード、ミュートの応用、アルペジオ、スケール、ソロウクレレ、そしてローGチューニングでの演奏まで進む。
橘ナナミ
ソロウクレレまで行けるんですか。それは弾いてみたいです。ひとりで一曲通して弾けたら気持ちいいだろうな。
佐藤メバル
うん、基礎をより広く深くというのがシリーズの狙いでね。エクササイズや練習曲はYouTubeの模範演奏動画で目と耳から確かめられる。
著者はギターとウクレレの教則本を数多く書いてきた人だから、練習の並べ方に無理がないんだ。
アルトリコーダー初歩の初歩入門改訂版
吉澤実 著|ドレミ楽譜出版社
¥1,760(税込)
リコーダーの種類や選び方、組み立てと手入れ、構え方と姿勢から始まり、ミの音の指づかいとサポートフィンガリング、ベルカント奏法、タンギングとシラブル、チューニングへと進む。音域を広げる段階ではフォークフィンガリング、サミング、高い音、さまざまな臨時記号の音も扱い、練習曲には「オーラリー」「アメイジンググレイス」「木星」などが並ぶ。音を身体に響かせるところから始める構成。
こんな人におすすめ
アルトリコーダーを初めて手にする人、学校やサークルで吹く機会ができた人、ソプラノから持ち替える人に。楽器の手入れや姿勢から書かれているので、長く使う道具として扱いたい場面に向く。
良い点
- 楽器の選び方や手入れから解説
- ベルカント奏法を早い段階で導入
- 練習曲とスタディーズが充実
気になる点
- ソプラノの運指とは異なる
- 音源や伴奏CDは付属しない
- 装飾的な図版は少なめ
出版社
ドレミ楽譜出版社
発売日
2026年04月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
アルトリコーダーって、学校で配られるソプラノと運指が違うんですよね。指がまったく覚えられなくて、もう投げ出したくなってます。
佐藤メバル
そう、そこが最初の壁だね。この本は楽器の種類や選び方、組み立て方と手入れ、演奏前・中・後の取り扱いから始まる。
支え方と姿勢を確認してから、ミの音の指づかいとサポートフィンガリング、歌うような息づかいのベルカント奏法、タンギングとシラブル、チューニングへ進むんだ。
橘ナナミ
ベルカント奏法、聞いたことあります。響かせるのが難しそう……。姿勢や息のことまで最初に書いてあるのは心強いですね。
佐藤メバル
そこをLesson3で「音を身体に響かせてみよう」として置いているのが親切でね。音を出す前に響きを作るという順番が、後々の表現につながる。
練習曲には「オーラリー」「アメイジンググレイス」「木星」などが並び、巻末には斎藤恒芳による書き下ろしのスタディーズも収められているよ。
やさしく学べる尺八入門
田嶋直士 著|全音楽譜出版社
¥1,430(税込)
尺八の入門書でありながら、収載曲が「チューリップ」「つき」「はと」「茶摘」「こいのぼり」といった童謡から、「こきりこ節」「ひえつき節」「江戸子守歌」などの民謡、「越天楽今様」「荒城の月」「さくらさくら」、そして「アメージンググレイス」まで広がる。知っている歌で楽器に慣れる設計になっており、音の出し方の確認と曲を楽しむことが同時に進む。
こんな人におすすめ
尺八をこれから始めたい人、和楽器に興味のある大人、童謡や民謡を一曲ずつ吹けるようにしたい人に。馴染みのあるメロディが出発点になるので、稽古の成果を家族の前で披露する場面でも使いやすい。
良い点
- 童謡から民謡、唱歌まで収載曲が広い
- 知っている歌で練習を始められる
- 入門書として価格が手頃
気になる点
- 理論や楽典の解説は最小限
- 音源や伴奏は付属しない
- 刊行年が古く装丁は素朴
出版社
全音楽譜出版社
発売日
2000年03月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
尺八って、お稽古の世界のイメージが強くて、素人が手を出していいのか迷うんですけど、この本は「やさしく学べる」って言い切ってますね。
佐藤メバル
そう、そこが入りやすさだね。収載曲が「チューリップ」「つき」「はと」「茶摘」といった童謡から始まって、「こきりこ節」「ひえつき節」のような民謡、「越天楽今様」「荒城の月」「さくらさくら」、そして「アメージンググレイス」まで広がっている。
橘ナナミ
知ってる歌ばっかりだ。音を出す前に、まず歌える曲で練習できるのはいいですね。尺八で「チューリップ」を吹く日が来るとは思いませんでした。
佐藤メバル
知っている歌で楽器に慣れる、というのは和楽器の入門ではとても大事なんだ。音の出し方の確認と、曲を楽しむことが同時に進むから、稽古の成果を人前で披露しやすい。
手頃な価格なのも含めて、最初の一冊として構えずに手に取れるよ。
これから始める人のための作曲入門
五代香蘭 著|メトロポリタンプレス
¥1,320(税込)
作曲のウォーミングアップから始まり、感動を曲にする8つのコツ、詞に曲をつける5つのコツ、ワンランクアップ作曲法7つのコツという段階で進む。メロディは偶数小節単位でまとめると人の呼吸にフィットする、といった具体的な指針が並び、かんたんなコード学も扱う。詞から曲を作る手順を丁寧に追う構成が、コード進行から入る本との違いになっている。
こんな人におすすめ
作詞と作曲を同時に始めたい人、歌詞にメロディを付ける方法を知りたい人、独学で一曲を完成させたい人に。手順を覚えてから書く流れなので、何から手を付けるかで止まりがちな場面でも、順番に沿って進められる。
良い点
- 詞先行と曲先行の両方を扱う
- 偶数小節など具体的な指針が豊富
- コード学にも入口を用意
気になる点
- DTMソフトの操作解説はない
- 音源や参考CDは付属しない
- 譜例は簡素で音で確認しにくい
出版社
メトロポリタンプレス
発売日
2012年04月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
作曲って、まずコードを覚えるものだと思ってたんですけど、この本は「作詞したいと思う心」から始まるんですね。順番が意外でした。
佐藤メバル
そう、そこがこの本らしさでね。第1章は作曲のウォーミングアップで、作詞したいと思う心をつきつめると感動にぶつかる、というところから入る。
そのうえで第2章で感動を曲にする8つのコツ、第3章で詞に曲をつける5つのコツ、第4章でワンランクアップ作曲法7つのコツと進んでいくんだ。
橘ナナミ
「メロディーは偶数小節単位でまとめると人の呼吸にフィットする」って一文が、なんだかすとんと来ました。こういう指針があると助かります。
佐藤メバル
そういう具体的な指針が並んでいるのが強みだね。テーマを効果的に演出するテクニックや、かんたんなコード学も扱う。
詞から曲を作る手順を丁寧に追う構成だから、コード進行から入る本ではつまずいた人にも合うんだよ。
ゼロからの作曲入門〜プロ直伝のメロディの作り方〜
四月朔日義昭 著|ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス
¥2,200(税込)
音楽を知らなくても、楽器ができなくても作曲は始められる、という立場から書かれた一冊。図版やマンガ、豊富な事例でメロディを生み出すところから学び、短いメロディを作る章、リズムを考える章、1コーラス作る章、歌心のあるメロディとは何かを考える章を経て、コードで彩る段階、歌詞にメロディを付ける段階、コード進行からメロディを作る段階へ進む。イメージ通りの雰囲気を出す技術まで扱う。
こんな人におすすめ
何から始めていいかわからない作曲初心者、音楽理論に自信がない人、コード進行からの作曲に挑戦したい人に。図版とマンガで読み進められるので、楽器がなくても机の上だけで学べる場面に向く。
良い点
- 図版とマンガでゼロから学べる
- メロディ作りの発想法を丁寧に扱う
- 著者の編み出したテクニックも収録
気になる点
- 譜面中心の理論書ではない
- DTMソフトの操作は範囲外
- 音源の付属はない
出版社
ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス
発売日
2025年05月28日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
作曲に興味はあるんですけど、私ピアノもギターもできないし、音楽理論もわからない。これは完全に無理なやつですよね。
佐藤メバル
著者はそこを真正面から否定していてね、音楽を知らなくても、楽器ができなくても誰でも始められると書いている。
図版やマンガ、豊富な事例でメロディを生み出すところから入り、短いメロディ、リズム、1コーラス、歌心のあるメロディとは何か、と段階を踏む。そのあとにコードで彩る段階が来るんだ。
橘ナナミ
コードが後ろのほうにあるのが安心します。先にコードを覚えなさいって言われると、心が折れそうなので。
佐藤メバル
その順番が大事なんだよ。コード進行からメロディを作る章も用意されているから、両方の入口がある。著者自身が編み出したという雰囲気を出す技術まで書かれていて、上級者にも読んでほしいと前書きにあるくらいだ。
作りながら覚える 3日で作曲入門2.0
monaca:factory 著|ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス
¥1,980(税込)
理論を先に学ぶのではなく、お手本を真似してフリーソフトに打ち込み、3日間でまず1曲作り、そのあとに理屈を解説する、従来とは逆のアプローチをとる。ウェブで聴ける参考音源と、すぐ使える打ち込みデータのダウンロードが付き、お手本のサンプル楽曲は12曲に増えた。手を動かしてから理解する順番が、この本の核になっている。
こんな人におすすめ
作曲を始めたいが何から手を付けるかわからない人、理論書で挫折した人、DTMで一曲を完成させてみたい人に。真似して打ち込むところから入れるので、楽譜が読めなくても始められる場面に向く。
良い点
- 真似して打ち込むだけで1曲作れる
- 参考音源と打ち込みデータが付属
- お手本サンプル楽曲が12曲に増加
気になる点
- 解説で使う無料ソフトは提供終了が案内済み
- ネット接続がないと音源を聴けない
- 紙面だけでは操作の迷いが出やすい
出版社
ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス
発売日
2024年01月30日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「3日で作曲入門」って、さすがに盛りすぎじゃないですか? 3日で一曲なんて信じられないんですけど。
佐藤メバル
でもこの本は、その3日を本気で設計しているんだ。理論は飛ばして、まずお手本を真似しながらフリーソフトに打ち込む。
簡単な説明を読みながら3日間でまず1曲作ってしまう。そして実際に曲を作ったあとに理屈を解説する。従来とは逆の順番なんだよ。
橘ナナミ
作ってから理屈って、順番が逆のほうが私には合ってる気がします。覚える前に手が動くので。
佐藤メバル
著者も、たとえ人真似であっても「はじめの1曲」を作れたかどうかが作曲の一歩への大きな差だと書いている。
ウェブで聴ける参考音源と打ち込みデータが付いていて、お手本のサンプル楽曲は12曲に増えた。まず一曲作りたい人に向くよ。
Suno AIではじめる音楽生成AI入門
松尾公也 著|秀和システム
¥2,530(税込)
音楽生成AIのSuno AIを使い、作詞、作曲、歌入れ、伴奏の作成、MVの作成、動画サイトへの公開までをチュートリアル形式で進める。音楽の素養がない人も、素養があって新しい制作を体験したい人も対象。歌詞に表現タグを付ける方法、ジャンルや楽器の指定、大規模言語モデルとの併用、長尺曲やデュエット曲、修正とリミックス、カバーアート、そして著作権の章まで収録し、AIと一緒に一曲を作る流れが一冊で追える。
こんな人におすすめ
音楽を作ってみたいが演奏経験がない人、AIを使った新しい制作を体験したい人、出力を作品として仕上げたい人に。公開までの手順がまとまっているので、YouTubeやInstagramに投稿する場面まで見通せる。
良い点
- 作詞からMV公開まで一冊で追える
- 著作権の章をきちんと設けている
- ジャンルや楽器指定など実践的
気になる点
- サービスの仕様変更に左右されやすい
- 紙だけでは音の確認ができない
- AI特有の権利問題は変化が早い
出版社
秀和システム
発売日
2024年08月31日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「音楽生成AI」って、歌詞を入れたら曲が出てくるやつですよね。それって作曲って呼んでいいんですか……? なんとなく後ろめたさがあるんですけど。
佐藤メバル
そこを正面から扱っている本だよ。Suno AIを使って、作詞、作曲、歌入れ、伴奏の作成、MVの作成、そしてYouTubeやInstagramへの公開までをチュートリアル形式で進める。
音楽の素養がない人も、素養があって新しい制作を体験したい人も読者対象だとされている。
橘ナナミ
著作権の章まであるんですね。そこが一番気になっていました。作った曲を公開していいのか、ずっと引っかかっていたので。
佐藤メバル
うん、音楽AIの著作権をきちんと章として置いているのが誠実でね。ほかにもジャンルや楽器の指定、長い曲の作り方、デュエット曲、音源分離ソフトでの修正、カバーアートの作り方まで並ぶ。
AIと一緒に一曲を作る流れが一冊で追えるのは大きいよ。
ファンダメンタルな楽曲分析入門
沼野雄司 著|音楽之友社
¥2,640(税込)
楽曲分析、とりわけ音楽形式の分析を、最も基礎的な段階から考える入門書。ソナタ形式や自由なソナタ形式と細かく分けるのではなく、差異よりも共通点を足がかりにするので分かりやすい。分割と再統合、同質と異質のグラデーション、反復パターンと形式の関係、三部形式のエクセサイズから、ソナタ形式、現代音楽の分析、形式から見る西洋音楽史へと進み、形式という切り口で音楽の見方を変えてくれる。
こんな人におすすめ
クラシックを聴くだけでなく構造から理解したい人、楽曲分析に一度挫折した人、現代音楽まで視野に入れたい人に。共通点から分析する方針なので、細かい分類に圧倒される場面を避けられる。
良い点
- 形式の基本を原理から考えられる
- ソナタ形式と現代音楽まで射程が広い
- 奥泉光氏の推薦文が付く
気になる点
- 入門書のなかでは価格が高め
- 譜例を読める前提の記述がある
- 音源は付属しない
出版社
音楽之友社
発売日
2017年09月11日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「楽曲分析」って、楽譜とにらめっこして記号を書き込む修行みたいなイメージなんですけど、この本は推薦文が小説家の奥泉光さんなんですよね。意外です。
佐藤メバル
そこがこの本の性格をよく表していてね。形式を細かく分類するのではなく、差異よりも共通点を足がかりに分析する。
だから分かりやすい。分割と再統合、同質と異質のグラデーション、反復パターンと形式の関係、三部形式のエクセサイズ、というところから始まるんだ。
橘ナナミ
ソナタ形式の章に「ソナタ形式の憂鬱」ってタイトルが付いてるのが気になります。なんだか親しみが持てそう。
佐藤メバル
そういう語り口なんだよ。形式という切り口で、クラシックだけでなく現代音楽の分析まで視野に入れている。
楽曲形式から西洋音楽史を眺める章もあるから、同じ曲の聴き方が一段変わるはずだよ。
大人の音楽史入門 読んでわかる!きいてわかる!クラシック音楽の歴史[改訂版]
長沼由美 著|ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス
¥2,420(税込)
古代から中世、ルネサンス、バロック、古典派、ロマン派、近・現代までを、時代背景と作曲家の人生とあわせて追う西洋音楽史の入門書。巻頭の西洋音楽史・世界史・日本史対照年表で、作曲家が生きた時代の日本の出来事も同時に見られる。参考音源のCDが付き、バッハ、モーツァルト、ベートーヴェン、ショパンからドビュッシー、ストラヴィンスキーまで、聴きながら学べるのが持ち味。
こんな人におすすめ
クラシックを本格的に聴き始めた人、音楽史を一冊で見渡したい人、年表で世界史と日本史を並べて確認したい人に。付属CDで実際に音を確かめるので、読んで終わらせず耳に残したい場面に向く。
良い点
- CD付きで名曲を聴きながら学べる
- 西洋史・世界史・日本史の対照年表
- ロングセラーの改訂版で情報を更新
気になる点
- 作曲家個人の深掘りは限られる
- 近年の研究動向までは踏み込まない
- 厚みがあり通読には時間がかかる
出版社
ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス
発売日
2024年11月26日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
音楽史の本って、作曲家の名前と年号がずらっと並んでるだけで眠くなりそうなんですけど……。読み通せる気がしなくて。
佐藤メバル
この本はそこを工夫していてね、時代背景や作曲家の詳細な人生を知ることで音楽史をより深く理解できるように作られている。
巻頭には西洋音楽史・世界史・日本史の対照年表があって、作曲家が生きた時代に日本で何が起きていたかも見られるんだ。
橘ナナミ
日本史と並べて見られるのは面白いですね。音楽だけ切り離されてると、私には実感が持てなくて。
佐藤メバル
そう感じる人は多いよ。さらに参考音源のCDが付いていて、紹介されている曲はどれも有名なものばかりだから、聴きながら学べるのが強みだ。
長く愛されてきた本の改訂版で、年表の見直しとCD収録曲の一部変更が行われているよ。
人生が楽しくなる 西洋音楽史入門
山崎圭一 著|PHP研究所
¥1,980(税込)
教育YouTuberのムンディ先生が、ヨーロッパを中心とした歴史と音楽の歴史を同時に紹介する入門書。太古と古代から中世、ルネサンス、バロック、古典派、ロマン派、20世紀前半、戦後の世界までを章立てで追い、その時代の事件や人物を題材にした曲、生きた作曲家と代表曲を解説する。参考となるYouTube動画のQRコードが載り、読み込むと聴きどころから再生される。歴史と一緒に学ぶ一冊。
こんな人におすすめ
クラシックは聴くが歴史は苦手という人、世界史と音楽史をまとめて押さえたい人、動画で音を確かめながら読みたい人に。QRコードから聴きどころへ飛べるので、スマホ片手に読み進める場面に向く。
良い点
- 歴史の流れと音楽史を同時に追える
- QRコードでYouTubeの聴きどころへ
- 戦後の世界まで章が続く
気になる点
- 作曲家の詳細な伝記ではない
- 動画視聴の通信環境が必要
- 専門的な分析には踏み込まない
出版社
PHP研究所
発売日
2023年08月09日
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
音楽史の本をもう一冊読むなら、こっちとさっきのとどっちがいいんでしょう。両方買うのは……ちょっと迷います。
佐藤メバル
目的で選ぶといい。前の本はCDで音を確かめながら時代を追うタイプ。こちらは教育YouTuberのムンディ先生が、ヨーロッパを中心とした歴史と音楽の歴史を同時に紹介する構成で、歴史のストーリーと、その時代の事件や人物を題材にした曲、生きた作曲家と代表曲を並べていく。
橘ナナミ
QRコードを読み込むと、その曲の聴きどころから再生されるんですね。それは読みながら聴けていいな。スマホがあればすぐ確かめられます。
佐藤メバル
太古と古代から戦後の世界まで章が続くから、歴史と一緒に学ぶとクラシックが何倍も楽しめる、というのがこの本の主張だね。
世界史が苦手だった人ほど、曲が先に耳に残って頭に入りやすいよ。
1冊目→2冊目→3冊目の学習ロードマップ
橘ナナミ
25冊もあると、どれから読めばいいか分からなくなります。順番の目安はありますか?
佐藤メバル
目的別に3段階で考えるといい。聴く派なら、1冊目は『大人の音楽史入門』で時代の流れをつかむ、2冊目は『人生が楽しくなる 西洋音楽史入門』で歴史と曲を結びつける、3冊目に『ファンダメンタルな楽曲分析入門』で「なぜそう聴こえるのか」を分解する。演奏派なら1冊目は曲集や教本、2冊目に『最もわかりやすい楽典入門』のような楽典、3冊目に『めざせ!和音マスター』で響きを耳と手で確かめる流れだね。
橘ナナミ
作曲派はどうですか?
佐藤メバル
1冊目は『ゼロからの作曲入門』か『OzaShinの誰でもわかる 音楽理論入門』。2冊目は『作りながら覚える 3日で作曲入門2.0』で、理論より先に1曲打ち込んでしまう。3冊目でコードや和音の精度を上げる。『これから始める人のための作曲入門』は、詞先・曲先の手順やコードの基礎を段階的に追えるので、歌ものを書きたい人の2〜3冊目にもいい。
橘ナナミ
難易度や読了時間の目安って、本に書いてあるものなんですか?
佐藤メバル
明記されていることは少ないから、自分で測るしかない。一つの目安は「1ページに知らない用語が5つ以上出てきたら、まだ早い」と思うこと。逆に索引を引いて理解できるなら、その本はあなたにとって辞書として使える。理論書は通読するものではなく、弾いたり作ったりしていて詰まったときに開くものだと考えると、読了時間を気にせず済むよ。
挫折しやすい本と「買ってはいけない」条件
橘ナナミ
逆に、買わないほうがいい本の条件はありますか?
佐藤メバル
いくつかある。一つ目は、1冊目にいきなり分厚い理論書を選ぶこと。二つ目は、音源も練習問題もないまま高度な和声の本に手を出すこと。三つ目は、自分の楽器と違う楽器の教本を「入門だから」と買ってしまうこと。ピアノの教本でギターは弾けないし、その逆も同じだね。
橘ナナミ
版や中古の話も気になります。あと、著者や訳者の信頼性はどう見ればいいんでしょう?
佐藤メバル
版については、改訂版と旧版が同じ内容だと注記されていることがあるから、まず版元の注記を見ること。中古で高値がついていても、現行版が買えるならそちらが安全だね。著者の信頼性は、教える現場にいるかどうかで見る。『めざせ!和音マスター』の市川景之さんは音大などで長く教えてきたメソッドをまとめているし、『STEP UP ウクレレの参考書』の浦田泰宏さんは教則本や理論書を多く手がけてきた方だ。指導者向けに書かれた本は、つまずきどころを先回りしてくれることが多い。
読んだあとに何をするか ─ 鑑賞・演奏・作曲への接続
橘ナナミ
読んだあとの動き方まで知りたいです。
佐藤メバル
鑑賞派は『大人の音楽史入門』のCDで覚えた曲を実際のコンサートで聴く。録音と生の音は違うから、そこで一度記憶が更新される。演奏派は、教本の曲を人に聴かせるところまで持っていく。『ピアノ初心者のためのクラシック入門35曲』は曲数があるから、弾けた曲が増えていく実感が続けやすい。作曲派は、作った曲を公開して反応をもらうところまで行くと、次の1曲が変わってくる。
橘ナナミ
ジャズやポピュラーの理論は、クラシックの本とは別に必要ですか?
佐藤メバル
語彙は違うけれど、土台はつながっている。楽典が共通語、コード理論がポピュラーの語彙だと思えばいい。たとえば『ディズニー・ポケット音楽事典』シリーズは楽典基礎だけでなく、コードネームや音楽形式、作曲家、楽器、楽語と奏法記号の巻も揃っている。クラシックからポピュラーまで横断して引ける辞書として使えるよ。
橘ナナミ
本と音源と実践、三点セットで進めるのがよさそうですね。
佐藤メバル
そう。本で言葉を知り、音源で耳を慣らし、楽器やソフトで手を動かす。どれか一つが欠けると、知識が知っているだけで止まってしまう。独学の人は特に、この三つを同じ週に回してほしい。
よくある質問
音楽の入門書は最初にどれを読めばいい?
橘ナナミ
音楽の入門書は最初にどれを読めばいいについて教えてください。
佐藤メバル
目的で変わります。聴いて楽しみたいだけなら、CD付きで時代を追える『大人の音楽史入門』や、歴史の流れと曲をセットで紹介する『人生が楽しくなる 西洋音楽史入門』が入口になります。鍵盤を弾きたいなら『ピアノ初心者のためのクラシック入門35曲』のような曲集、用語から固めたいなら『最もわかりやすい楽典入門』。何をしたいかを一行で書いてから選ぶと、迷いません。
楽譜が読めなくても音楽理論の本は理解できる?
橘ナナミ
楽譜が読めなくても音楽理論の本は理解できるについて教えてください。
佐藤メバル
できますが、順番が大事です。『ディズニー・ポケット音楽事典 楽典基礎』は音符や五線の名前から易しい言葉で説明していますし、『OzaShinの誰でもわかる 音楽理論入門』は音価・拍子・音名から段階を踏みます。まずドレミが鍵盤のどこにあるかを指で確かめながら読むと、用語が体に落ちていきます。
クラシック入門と音楽理論の勉強はどちらを先にすべき?
橘ナナミ
クラシック入門と音楽理論の勉強はどちらを先にすべきについて教えてください。
佐藤メバル
聴くのが目的なら歴史から、弾く・作るのが目的なら理論から始めるのが効率的です。理由は、理論は使う場面がないと定着しないからです。『大人の音楽史入門』で曲を知り、その曲を『ピアノ初心者のためのクラシック入門35曲』で弾いてみる、という往復がおすすめです。
独学でも音楽理論書だけで作曲できるようになる?
橘ナナミ
独学でも音楽理論書だけで作曲できるようになるについて教えてください。
佐藤メバル
理論書だけでは足りません。『作りながら覚える 3日で作曲入門2.0』は、理論より先に手を動かして1曲打ち込む順番をとっています。『ゼロからの作曲入門』も、メロディを作ってからコードで彩る流れです。読む→作る→聴き返すのサイクルがあって初めて、理論が道具になります。
Kindle Unlimitedや図書館で無料で読めるおすすめ本はある?
橘ナナミ
Kindle Unlimitedや図書館で無料で読めるおすすめ本はあるについて教えてください。
佐藤メバル
配信状況は時期で変わるため、ここで「これが読み放題」と断定はできません。確実なのは図書館と楽器店での立ち読みです。分厚い理論書や書き込み式のドリルは、買う前に一度中身を開いて、自分の言葉で追えるかを確かめてください。
絶版・復刊した音楽理論書はどうやって手に入れる?
橘ナナミ
絶版・復刊した音楽理論書はどうやって手に入れるについて教えてください。
佐藤メバル
版元のページで在庫と版の情報を確認するのが第一歩です。同じ内容で改訂版が出ている本もあり、たとえば『よくわかるやくにたつ ザ・楽典』や『はじめてのフォルマシオン・ミュジカル』には、版元が同じ内容だと注記しています。古い版を高値で買う前に、この注記を必ず確認してください。
マンガや図解の入門書と本格的な理論書はどう使い分ける?
橘ナナミ
マンガや図解の入門書と本格的な理論書はどう使い分けるについて教えてください。
佐藤メバル
入口はやさしい本、詰めは本格書です。『OzaShinの誰でもわかる 音楽理論入門』や『ゼロからの作曲入門』のように図版やマンガで流れをつかみ、用語の精度が必要になったら『よくわかるやくにたつ ザ・楽典』や『めざせ!和音マスター』で詰めていく。最初から分厚い本に行く必要はありません。
音楽理論書は通読すべき?辞書として使うコツはある?
橘ナナミ
音楽理論書は通読すべき?辞書として使うコツはあるについて教えてください。
佐藤メバル
通読より辞書として使うのが現実的です。『よくわかるやくにたつ ザ・楽典』は、必要な項目だけに目を通す辞書的な使い方ができると明記されています。曲を弾いていて「この記号は何か」と疑問が出た瞬間に引く。索引が付いている本を選ぶと、この運用が一気に楽になります。
まとめ
橘ナナミ
佐藤さん、今日の話でいちばん印象に残ったのは「楽典は共通語」という言葉でした。弾く人にも作る人にも、聴くだけの人にも効くんですね。
佐藤メバル
そう。クラシックからポピュラー、ジャズまで、使う言葉が違うように見えて土台は同じ。『ディズニー・ポケット音楽事典』が楽典だけでなくコードネームや音楽形式の巻も揃えているのは、その土台が一つだからなんだ。
橘ナナミ
でも、最初から全部そろえる必要はない、と。
佐藤メバル
うん。1冊で終わらせようとしないこと。1冊目で用語に慣れて、2冊目で音を確かめて、3冊目で自分の手を動かす。『こどものバイエル ミッキーといっしょ 1』が1冊で完結しないのと同じで、入門書は何冊かを渡りながら進むものなんだよ。
橘ナナミ
読了時間の目安も、気にしすぎなくていいんですか?
佐藤メバル
座って読むより、楽器の前に置いてほしい。ページを開いて、一曲弾いて、引っかかったら戻って読む。その往復そのものが音楽の勉強だからね。
橘ナナミ
なるほど…。本を「読み切るもの」ではなく「音を出すための道具」と考えると、肩の力が抜けます。
佐藤メバル
音楽の入門書は、オーケストラが最初に鳴らすチューニングの音のようなものだよ。基準のラの音を一本だけ鳴らして、そこから自分の音を合わせていく。全部を読み終えてから弾く必要はない。まず一音を合わせれば、次の音は自然に出てくるから。
