音楽プロデューサー大本のおすすめ人気ランキング11選【2026年版】
監修

佐藤メバル
@shelfy_mebaru
編集長。あらゆるジャンルの本を年間数百冊読み込む本のプロ。投資・経営から小説・実用書・絵本まで、良書と読者の相性を見抜く。

橘ナナミ
@medias_nanami
編集部の新人インターン。22歳の大学院生で、メディア論を研究中。「それ気になります!」が口癖の天然キャラ。読者の素朴な疑問を代弁する役割で、各メディアの専門家にいろんなジャンルの素朴な質問をぶつけていく。
最終更新: 2026年10月
橘ナナミ
佐藤さん、「音楽プロデューサー 大本」で検索したんですけど、出てくるのが作曲やDTMの本ばかりで……プロデューサーという仕事そのものを学べる本って、意外と少なくないですか?
佐藤メバル
いい質問だね。書店の棚でも「作曲」「DTM」「ミックス」は充実しているのに、プロデュースという職能を正面から扱った本は驚くほど少ない。だからこそ、評伝や自伝、ビジネス書まで視野を広げて選ぶ必要があるんだ。
橘ナナミ
なるほど……。じゃあ今日は、その「広げ方」を教えてほしいです。何から読めば迷わないんでしょうか。
佐藤メバル
まずは自分がどのフェーズにいるかで決めるのがいちばん早い。アーティストを発掘したいのか、曲を仕上げたいのか、それとも契約やお金の話を知りたいのか。目的が決まれば、棚は自然に絞られるよ。
橘ナナミ
それ気になります! 具体的な絞り方を聞いていきたいです。
音楽プロデューサー大本の選び方
目的別に選ぶ
橘ナナミ
目的別って、たとえばどう分けるんですか?
佐藤メバル
大きく四つ。技術を学ぶなら割田康彦さんの『一発で記憶に残る曲を作る!「9つのルール」』や坪口昌恭さんの『神曲のツボ! 「カッコいい」の構造分析』。人の動かし方を学ぶなら『創造思考』やVerbalさんの『フィーチャリング力』。業界史なら『アイランダー クリス・ブラックウェル自伝』、ビジネスの原点は酒井政利さんの『プロデューサー』だね。
レベル別に選ぶ
橘ナナミ
新人とプロでは、読むべき本は変わりますか?
佐藤メバル
変わる。未経験ならまず曲の構造を知る『一発で記憶に残る曲を作る!「9つのルール」』、現場の音の作り方は『神曲のツボ!』。中堅で「なぜ響かないのか」に悩み始めたら『創造思考』や『フィーチャリング力』、プロとして数字と向き合う段階で『プロデューサー』や『アイランダー』が効く。
形式別・著者の立場別に選ぶ
橘ナナミ
理論書ばかりだと、ちょっと疲れちゃいそうです……。
佐藤メバル
だから評伝や自伝を挟むといい。『アイランダー』はレーベル創業者の自伝、伊藤銀次さんの自伝はアレンジャー/プロデューサーとしての記録、『ヒットソングを創った男たち』は昭和歌謡の舞台裏。音楽プロデューサー岡野ハジメさんの本はプロデュース論にスケール(音階)論、機材写真まで収めた一冊で、現場の空気が伝わってくる。
予算別・入手の考え方
橘ナナミ
昔の本だと、手に入りにくいものもありそうです。
佐藤メバル
そう。『プロデューサー』や伊藤さんの自伝は刊行から年数が経っているから、紙が難しければ電子や古書も視野に。逆に『一発で記憶に残る曲を作る!「9つのルール」』『神曲のツボ!』『アイランダー』は比較的新しく手に取りやすい。まず紙で一冊、深掘りしたくなったら原書、という順番が現実的だよ。
音楽プロデューサー大本をひと目で比較
橘ナナミ
えっ、11冊もあるんですか!?まずどう見ればいいんですか?
佐藤メバル
焦らず焦らず(笑)。まずはこの一覧で全体像を眺めてみよう。価格・著者・対象読者をまとめて見られるから、自分に近そうなのが分かるはず
音楽プロデューサー大本のおすすめ人気ランキング
橘ナナミ
一覧だけだとピンと来ないので...1冊ずつ詳しく教えてください!
佐藤メバル
よし、それじゃあ1位から順に1冊ずつ解説していこう。各冊どんな人に向いてるかも合わせて話すから、自分に合いそうなのを見つけてほしい
音楽プロデューサー岡野ハジメエンサイクロペディア CATHARSIS OF MU
シンコーミュージック・エンタテイメント
¥2,200(税込)
L'Arc〜en〜Ciel、DEAD END、筋肉少女帯、CASCADE、POLYSICS、the telephones——ジャンルも年代もばらばらな面々を、ひとりのプロデューサーが横につないでいる事実にまず驚きます。本書は岡野ハジメのバイオグラフィーに、レコーディング秘話、プロデュース論、さらにはスケール(音階)論までを詰め込んだ一冊。自宅スタジオや機材の写真も収められ、音がどう作られてきたかを機材と記憶の両側から覗けるのが他の評伝との違いです。成功談だけの英雄譚ではなく、現場の手触りが残っているところが読みどころ。音楽制作の裏側を知りたい人ほど、ページをめくる手が止まらなくなります。
こんな人におすすめ
ロックやヴィジュアル系のサウンドに惹かれて、その裏で何が起きているのか知りたくなった人に。ギターやシンセの音作り、レコーディングの現場に関心がある読者、そしてプロデューサーという仕事の中身を具体的にイメージしたい人に向きます。バンド史のファンにも。
良い点
- 複数バンドの制作秘話を横断できる
- 機材・スタジオ写真で現場感が濃い
- プロデュース論と音階論まで収録
気になる点
- 特定アーティストだけの本ではない
- 機材や音楽用語の前提知識が要る
- 評伝色が強くハウツーは少なめ
出版社
シンコーミュージック・エンタテイメント
発売日
2019年04月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
えっ、L'Arc〜en〜Cielも筋肉少女帯もPOLYSICSも、同じ人が関わってるんですか? ジャンルがバラバラすぎて、頭の中でつながらないんですけど。
佐藤メバル
うん、DEAD END、筋肉少女帯、CASCADE、La'cryma Christi、NICO Touches the Walls、D、the telephones——並べるとジャンルも時代もばらばらだよね。
この本は、そのバイオグラフィーを軸に、レコーディング秘話やプロデュース論、スケール(音階)論までを一冊に収めている。
自宅スタジオや機材の写真も入っていて、音がどう組み立てられたかを機材と記憶の両方から確かめられる。
単なる成功談ではなく、現場の手触りが残っているのがいい。
橘ナナミ
スケール論って音楽の理論の話ですよね? それがプロデューサーの本に載っているのが意外というか、実際の現場でどんなふうに効いてくるんですか?
佐藤メバル
いいところに気づいたね。音階の話というと作曲の教科書のイメージだけど、プロデューサーにとっては『この音をどう鳴らすか』を判断する材料なんだ。
どのバンドにも同じやり方を当てはめるのではなく、その音に必要な音階や響きを見極めて、レコーディングの場で具体策に落としていく。
理論と現場が一本につながっている本は意外と少ないから、そこはこの一冊ならではだと思うよ。
そしてレコードはまわる
ヤマモトショウ 著|幻冬舎
¥1,760(税込)
東大卒で現役のアイドルプロデューサー兼作詞作曲家という異色の経歴を持つ著者によるデビュー作です。音楽プロデューサーの渋谷かえでが恩師を訪ねると、人気音楽家・蜂谷輪廻の新曲が教授の子どもの頃の曲と瓜二つだという奇妙な相談を持ちかけられる。天才作詞家・猫宮とともに盗作疑惑の真偽を追ううち、次第に根拠が明らかになっていく。アイドルの失踪騒動やデビューの意思を持たない天才ストリートシンガーも絡む連作ミステリーで、業界の内側を知る人だから書ける臨場感が読みどころ。音楽を愛する人ほど刺さります。
こんな人におすすめ
音楽業界の裏側や制作現場に興味がある人、ミステリーとしても音楽ものとしても楽しみたい人に。小説から入りたい読者や、作詞作曲・プロデュースの実務に関わる人の息抜きにも。連作なので短い時間で一章ずつ読めます。
良い点
- 音楽業界を舞台にした連作ミステリー
- 盗作疑惑という切り口が新鮮
- 著者の実務経験由来の臨場感
気になる点
- 純粋な音楽論ではない
- フィクションなので実名の裏話はない
- 事件の解決を急ぐと伏線を見落とす
出版社
幻冬舎
発売日
2024年02月21日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
小説なんですね。しかも著者が現役のアイドルプロデューサーで東大卒って、経歴がすごすぎません? 作詞も作曲もするって、どういうことなんですか。
佐藤メバル
そこがこの本の入口だね。著者のヤマモトショウは東大卒で、現役のアイドルプロデューサー兼作詞作曲家。そして物語の主人公も音楽プロデューサーの渋谷かえでなんだ。
彼女が恩師を訪ねたら、人気音楽家・蜂谷輪廻の新曲『恋の作法』が教授の子どもの頃の曲と瓜二つだと言われて、天才作詞家・猫宮と一緒に盗作疑惑を調べることになる。
業界の内側を知る人が書いているから、現場の空気がやけに生々しい。
橘ナナミ
盗作疑惑って、音楽の世界だと実際にありそうで少し怖いですね。でも、本当に別の人が偶然まったく同じ曲を作ることってあるんでしょうか?
佐藤メバル
物語はまさにその問いを出発点にする。教授の勘違いだろうと思っていたかえでが、調べるうちに蜂谷の盗作だという根拠が次々と見つかっていく。
途中ではアイドルの失踪騒動や、デビューの意思を持たない天才ストリートシンガーも絡んでくる。音楽用語が分からなくても、謎を追う筋だけで引っ張られる構成だよ。
音楽が好きな人ほど、描写の細部でにやりとすると思う。
プロデューサー
酒井政利 著|時事通信社
¥1,650(税込)
プロデューサー生活40年、南沙織・郷ひろみ・山口百恵といったスターを世に送り出し、売上累計は約3100億円にのぼる——そんな人物が自らの半生を振り返り、ヒットプロデュースの神髄を明かす一冊。コロムビア時代にプロデューサーとして出発する章から、南太平洋の旅で開眼する章、そして「魔性の少女山口百恵」と題された章まで、目次をたどるだけで昭和歌謡の裏側が立ち上がります。数字と物語の両方で語られるのが強みで、業界論としても読み物としても成立しています。
こんな人におすすめ
昭和の歌謡曲やアイドル史に関心がある人、ヒットの作り方を知りたい人に。人を売り出す仕事に関わる読者や、組織の中で企画を通したい人にも。評伝としても読み応えがあり、目次を眺めるだけでも当時の熱が伝わります。
良い点
- スターを送り出した実践者の半生
- 目次だけで昭和歌謡の流れが追える
- ヒットの作り方を具体例で語る
気になる点
- 刊行が古く現在の事情は薄い
- 音楽制作の技術論ではない
- 著者本人の視点に偏る評伝
出版社
時事通信社
発売日
2002年05月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
売上累計が約3100億円って、桁がもう想像できないんですけど…。この人はいったい何をした人なんですか?
佐藤メバル
プロデューサー生活40年、南沙織・郷ひろみ・山口百恵といったスターを送り出してきた人だよ。この本は、その半生を自分で振り返りながら、ヒットをどう作ってきたかを明かす内容になっている。
コロムビア時代にプロデューサーとして出発する話から始まって、南太平洋の旅で開眼する章、そして「魔性の少女山口百恵」という章まで、目次を追うだけで昭和歌謡の熱が伝わってくる。
売上という数字と、人を売り出す物語の両方が語られているのが面白いところだね。
橘ナナミ
「魔性の少女」って章題がすごいですね、ちょっとドキッとしました。こういう本は、いま読んでも仕事の参考になるんでしょうか?
佐藤メバル
読み方次第だけど、ヒットの作り方そのものは今も古びないと思う。誰を、どの順番で、どんな見せ方で世に出すか——その判断の積み重ねが書かれているからね。
ただ刊行は2002年だから、配信やSNSの話は出てこない。そこを自分で補って読むと、逆に『人が動く仕組みは昔も今も同じだな』と感じられるはずだよ。
書店員時代、この手の本を売り場で対面で薦めるのがすごく楽しかったのを覚えているよ。
ルネ・マルタン プロデュースの極意
林田直樹 著|アルテスパブリッシング
¥1,540(税込)
毎年100万人をクラシック音楽の祭典「ラ・フォル・ジュルネ」に引き寄せるプロデューサー、ルネ・マルタンが初めて語った成功の法則を、林田直樹がまとめた一冊。ポロシャツとコットンパンツで現れ、頬へのキスとまっすぐな眼で仕事をする——そんな人物の言葉が50の哲学として並びます。「私たちが売っているのは、夢でありエモーションなのです」など、戦略や駆け引きに頼らない仕事論が軸。クラシックの運営論にとどまらず、企画と人の動かし方を考えさせられます。
こんな人におすすめ
イベントや文化事業の企画に関わる人、人を巻き込んで何かを立ち上げたい人に。クラシック音楽に詳しくない読者でも仕事論として読めます。経営と芸術の境目を考えたい人にも、短い言葉を拾い読みする使い方も。
良い点
- 50の哲学として短く刻める
- 音楽祭運営の実例が背景にある
- 仕事論として幅広く使える
気になる点
- 具体的な手順書ではない
- クラシック文脈の話が多め
- 思想寄りで数字の裏付けは薄い
出版社
アルテスパブリッシング
発売日
2017年02月24日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
毎年100万人って、クラシックの音楽祭でそんなに人が集まるものなんですか? しかも戦略も駆け引きも使わないって、どうやって成立するんだろう…。
佐藤メバル
そこがルネ・マルタンの面白さだね。巨大な会場に大衆を集めるのではなく、数百の大小の演奏会を同時多発的に開いて、低価格で芸術を解放する。
静寂と集中の中で、ふだんクラシックを聴かない人たちが家族連れで来る——その仕組みを世界に広げた人なんだ。
この本は彼の言葉を50の哲学として並べている。売っているのは夢でありエモーションという言葉に象徴されるように、戦略より愛と物語を重んじる姿勢が貫かれているよ。
橘ナナミ
『愛の物語を構築することがビジネス』って帯にも書いてありました。それって、音楽に詳しくない人が読んでも仕事の本として使えるんでしょうか?
佐藤メバル
使えると思う。たとえば『あらゆる文化的企画は教育がベースにあり、ひとつのストーリーを持っていることが重要』とか、『アイディアは誰でも思いつく。実現させるのに必要なのが経営』とか、音楽祭の話を飛び越えて刺さる言葉が多い。
企業のメセナを大胆な投資と捉える視点もそうだね。クラシックに明るくなくても、企画を立てる人なら付箋だらけになる一冊だよ。
アイランダー クリス・ブラックウェル自伝
クリス・ブラックウェル 著|アルテスパブリッシング
¥3,520(税込)
1959年に生まれ、史上最も重要なインディペンデント・レーベルとして偉大な足跡を残したアイランド・レコード。その創業者クリス・ブラックウェルが、ジャマイカ音楽や英ロックの黎明期からレーベルの発展、そして売却までを自ら語る自伝です。ボブ・マーリーやU2をはじめ、トラフィック、フリー、ロキシー・ミュージック、ニック・ドレイク、トム・ウェイツ、B-52'sなど、そうそうたる面々が登場。ヒット曲よりも「良い音楽」を創ることに賭けたキャリアが、ジャマイカからロンドン、バハマへと場所を移しながら綴られます。ピーター・バラカンやボノの推薦も収録。
こんな人におすすめ
レコード会社や音楽ビジネスの成り立ちを知りたい人、60〜80年代の洋楽史を人物から追いたい人に。経営と芸術のバランスに悩む読者にも。索引と訳者あとがきが付いているので、気になるアーティストから辞書的に引く使い方もできます。
良い点
- 創業者の肉声でたどるレーベル史
- ジャマイカ〜英ロックの空気が濃い
- 索引付きで資料としても使える
気になる点
- ページ数が多く読み応え重視
- 価格がやや高め
- 人名・バンド名の予備知識が要る
出版社
アルテスパブリッシング
発売日
2024年10月28日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
ピーター・バラカンさんとボノの推薦文が並んでる…! でもアイランド・レコードって名前は聞いたことがあるだけで、何をしたレーベルなのか正直よく分かっていないです。
佐藤メバル
1959年に生まれて、史上最も重要なインディペンデント・レーベルのひとつとして大きくなったレーベルだよ。
ボブ・マーリーでレゲエを世界に知らしめ、U2、トラフィック、フリー、ロキシー・ミュージック、グレイス・ジョーンズ、ニック・ドレイク、トム・ウェイツ、B-52'sなんかを送り出してきた。
この本はその創業者クリス・ブラックウェル本人が、ジャマイカ時代からレーベルの発展、売却までを語る自伝なんだ。
ヒット曲よりも良い音楽をという姿勢が一貫していて、そこが読みどころだね。
橘ナナミ
目次を見ると、名門校を中退した話から始まって、ボブ・マーリーと出会う章、U2と出会う章まであって。単なる音楽の話じゃなくて、人生の物語みたいですね。
佐藤メバル
まさにそう。ジャマイカでラスタに命を救われた若者の話から始まり、ロンドンでアイランドが表舞台に上がり、バハマのコンパス・ポイントで新しい音が生まれ、最後は愛するジャマイカへ戻っていく。
プロデューサーと経営者を兼ねた『レコード・マン』の冒険譚として読めるんだ。索引も訳者あとがきもあるから、気になるアーティストから拾い読みするのもいいよ。
フィーチャリング力
Verbal 著|幻冬舎
¥1,430(税込)
m-floのラッパーであり、ワールドワイドで活躍するやり手のビジネスマンでもあるVerbalが、フィーチャリングを仕事術として語った一冊。音楽用語であるフィーチャリングを『相手の能力を引き出し、最高の成果を出す方法』と捉え直し、対同僚・部下・後輩、対上司・先輩、対ゲスト・クライアント、そして組織・状況・自分へと対象を広げていきます。音楽の作り方の本ではなく、協働の設計図。初級から超上級まで段階を追う構成で、自分の立場に合わせて読み進められるのが特徴です。
こんな人におすすめ
チームで何かを作る人、他人の力を引き出す立場になった人に。部下や後輩との関わり方を見直したい人、逆に上司や先輩をどう巻き込むか悩む人にも。音楽ファンが仕事術の入口として読むのにも向いています。
良い点
- フィーチャリングを仕事術に翻訳
- 相手別に章が分かれている
- 軽快で読みやすい文体
気になる点
- 音楽制作の技術論ではない
- 一般論に寄る部分もある
- 刊行から年数が経っている
出版社
幻冬舎
発売日
2013年02月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
フィーチャリングって、曲に他のアーティストが参加することですよね? それが仕事術になるって、どういう発想なんですか?
佐藤メバル
そこをVerbalは逆手に取るんだ。フィーチャリングとは音楽を作る方法ではなく、相手の能力を引き出し、最高の成果を出すための仕事術だ、と。
だから章立ても、対同僚・部下・後輩、対上司・先輩、対ゲスト・クライアント、そして組織や状況、自分自身へと広がっていく。
誰かと組んで何かを生み出す場面すべてが対象になっているんだよ。
橘ナナミ
なるほど…! じゃあ音楽を作らない人でも普通に読めるんですね。初級から超上級まで段階があるのも、自分の立ち位置に合わせて選べそうでいいなと思いました。
佐藤メバル
そこが親切なところだね。後輩と組むときの引き出し方と、クライアントと組むときの距離の取り方は違う。同じフィーチャリングでも相手によって作法が変わるという視点は、音楽の現場で何度も共演してきた人ならではだと思う。
m-floのラッパーとしての顔と、ビジネスの現場で動いてきた顔、その両方があるから説得力が出るんだろうね。
創造思考
パノス・A・パノイ 著|東洋経済新報社
¥1,980(税込)
レディー・ガガ、カニエ・ウエスト、ビヨンセ、ファレル・ウイリアムス、ジャスティン・ティンバーレイク——なぜ彼らは時代の先を行けるのか。IDEOとバークリー音楽大学の著者たちが、世界のトップアーティストへの取材から創造の思考を解き明かします。耳を研ぎ澄ます、実験を繰り返す、コラボレーション、デモテープ、プロデュース、ファンとつながる、リミックス、感情と感性、進化し続ける——9つの章で、創造力をチームプレイと自己更新の技術として捉え直す。ビジネス書としても音楽論としても読める一冊です。
こんな人におすすめ
新しい企画やプロダクトを考えたい人、チームで創造的に働きたい人に。アイデアが出ない、失敗が怖いと感じている読者にも。音楽ファンがアーティストの言葉から刺激を受けたいときにも向きます。
良い点
- 世界的アーティストの言葉が豊富
- 創造を9章で体系的に整理
- ビジネス書として実用的
気になる点
- 音楽制作の実務手順ではない
- インタビュー中心で抽象度が高め
- 洋書由来の事例が多め
出版社
東洋経済新報社
発売日
2021年09月10日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
レディー・ガガにカニエ・ウエスト、ビヨンセにファレル…名前がすごいんですけど、これって音楽の本なんですか? それともビジネス書ですか?
佐藤メバル
両方だね。書いているのはIDEOとバークリー音楽大学の人たちで、世界的アーティストへの取材から創造の思考を引き出している。
章立ては『耳を研ぎ澄ます』『実験、実験、実験』『コラボレーション』『デモテープ』『プロデュース』と続いて、最後は『進化し続ける』で締めくくられる。
完成品を作るな、試作品を作れというデモテープの章なんかは、仕事にそのまま持ち帰れる考え方だと思うよ。
橘ナナミ
デモテープを作れ、か…。私、研究でつい完璧なものを仕上げようとして時間が溶けるので、まさにそれです。
アーティストの言葉も具体的に載ってるんですか?
佐藤メバル
たとえば『僕のルールは一つ、失敗を恐れるな』と語るジャスティン・ティンバーレイク、『誰と組むかがすべて』というジョン・レジェンド、『人じゃなくて環境をコントロールしろ』というハンク・ショックリー。
短い言葉だけど、章のテーマとつながっているから腹に落ちるんだ。冒頭に空白ページがあるのは意図的な仕掛けで、その理由は本文を読み進めると分かるよ。
ヒットソングを創った男たち
濱口英樹 著|シンコーミュージック・エンタテイメント
¥2,420(税込)
「勝手にしやがれ」「喝采」「魅せられて」「また逢う日まで」「17才」「赤いスイートピー」——誰もが知る昭和のヒット曲の裏側を、名物ディレクターが語るアナザー・ストーリー。あの曲を生んだ現場で何が起きていたのか、熱気あふれる時代の空気ごと立ち上がります。歌そのものではなく、歌を世に出す人たちの物語であるところが、作曲術の本や歌手の評伝との違い。曲名を見た瞬間にメロディが流れる読者ほど、ページをめくる手が速くなるはずです。
こんな人におすすめ
昭和の歌謡曲で育った人、ヒット曲の背景を知りたい人に。音楽ライターや制作の仕事に関わる読者、歌謡曲を聴き直したい人にも。曲名から当時を思い出したい読者にぴったりで、目次を眺めるだけでも楽しい一冊です。
良い点
- 有名曲の裏側をまとめて読める
- 当時の現場の熱気が伝わる
- 曲名から読みたい章を選べる
気になる点
- 平成以降のヒットは扱わない
- 音楽技術の分析ではない
- 証言者視点の回想が中心
出版社
シンコーミュージック・エンタテイメント
発売日
2018年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『勝手にしやがれ』に『喝采』に『赤いスイートピー』…曲名だけで口ずさめちゃうんですけど、これは歌手の人の本なんですか?
佐藤メバル
そこがちょっと違うんだ。これは、あのヒット曲を生んだ名物ディレクターたちが、当時の舞台裏を語る本。歌を作った人の話ではなく、歌を世に出した人たちの話なんだよ。
曲そのものではなく、曲が世に出るまでの物語に光を当てている。曲名を見た瞬間にメロディが流れる人ほど、読んでいて楽しいと思う。
橘ナナミ
ディレクターって、歌手でも作詞作曲でもないですもんね。普段は表に出てこない人の話が読めるの、貴重だなあ。
佐藤さんはこういう本、書店でどう売っていたんですか?
佐藤メバル
昭和歌謡の棚の近くに平積みすると、手に取る人の年代がはっきり分かるのが面白かったよ。若い人が『親が歌ってた』と言って買っていくのもよく見たね。
この本は一曲ごとに話が進むから、目次で気になる曲から拾い読みしてもいい。当時の熱気がそのまま残っているから、読み物としても資料としても使える一冊だと思う。
一発で記憶に残る曲を作る! 「9つのルール」
割田康彦 著|ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス
¥1,980(税込)
「なぜうまく曲が作れないのか」「なぜコンペなどで不採用になるのか」——その答えはセンスや才能ではなく、ちょっとしたコツとテクニックにある。プロの作曲家が行っている思考ルーティンを9つのルールとして整理した作曲本です。大前提は『楽曲は料理であると考えるべし』。客観視、メロディの主張、効果的な反復、歌詞の反復性、起伏、コース料理のような構成、盛り込みすぎの回避、メロディを突き詰める旅、そして細部へのこだわりへと続きます。QRコードの参考音源で工夫の効果を耳から確かめられるのが強みです。
こんな人におすすめ
作曲を始めたばかりの人、コンペやオーディションで結果を出したい人に。自己流のメロディに行き詰まった経験がある読者や、歌詞とメロディの関係を見直したい人にも。音源を聴きながら手を動かしたい人に向きます。
良い点
- 9つのルールで迷わず進める
- QRコードの音源で耳から確認
- 料理にたとえた比喩が分かりやすい
気になる点
- 作詞や歌唱の技術論ではない
- 理論の深掘りは控えめ
- 音源を聴く環境が必要
出版社
ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス
発売日
2024年11月05日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
これ、すごく刺さるタイトルです…! 私、大学の課題で歌を作ったときに、いまいち乗り切らなくて。センスがないのかなって思ってたんですけど、そうじゃないんですか?
佐藤メバル
著者の割田康彦は、センスや才能ではなく、ちょっとしたコツとテクニックで『ウケる』曲は作れると言い切っている。
そのためにプロの作曲家がやっている思考ルーティンを9つのルールにしたんだ。大前提が『楽曲は料理であると考えるべし』で、客観視、メロディの主張、効果的な反復、歌詞の反復性、起伏、コース料理のような構成、盛り込みすぎの回避…と続いていく。
単純なメロディも工夫次第で一気に人を惹きつける様子を、QRコードの参考音源で確かめられるのもいい。
橘ナナミ
音源が聴けるの、いいですね。頭で分かっても耳で分からないと自信を持てないので…。ルール8の『メロディを突き詰める旅』とか、ちょっと気になります。
佐藤メバル
そこは応用編だね。ルール9の『神は細部に宿る』もそうだけど、終盤の章は単なるチェックリストで終わらせないための内容になっている。
著者は作曲家でありディレクターでありプロデューサーで、平井堅、SMAP、光GENJIなどへの楽曲提供の経験もある人。
作り手側と選ぶ側の両方を見てきた人のルールだから、コンペでなぜ落ちてしまうのか、という視点が具体的なんだよ。
神曲のツボ! 「カッコいい」の構造分析
坪口昌恭 著|アルテスパブリッシング
¥2,200(税込)
あの曲がスペシャルに聞こえるのはなぜか——冨田恵一が推薦するこの本は、見開き2ページに1曲という読みやすい構成で、『カッコいい』の中身を分析していきます。ロバート・グラスパーやブラッド・メルドーら最新型ジャズから、ウェザー・リポート、マイルス・デイヴィス、チャーリー・パーカー、ディアンジェロ、ジェイムズ・ブレイク、デヴィッド・ボウイ、YMO、SMAP、ブルガリアン・ヴォイスまで。コード譜やメロディ譜、リズム譜を駆使して、作曲とアレンジのクリエイティヴィティに迫ります。聴きどころが理論の言葉で説明されるのが快感です。
こんな人におすすめ
好きな曲の『なぜ』を言葉にしたい人、作曲やアレンジを学んでいる人に。ジャズからポップスまで幅広く聴く読者、音楽理論の入門を実例で読みたい人にも。フリー音楽誌の人気連載が本になった経緯も含めて楽しめます。
良い点
- 見開き1曲で読み進めやすい
- コード譜・リズム譜で根拠を示す
- ジャンル横断の選曲が幅広い
気になる点
- 楽譜や理論の基礎知識が要る
- 曲の感想文ではない
- 1曲あたりは短く深掘りは限定的
出版社
アルテスパブリッシング
発売日
2022年07月25日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『カッコいいの構造分析』って、なんだか矛盾してる気がしません? カッコいいって理屈じゃない気がするんですけど…。
佐藤メバル
いい引っかかりだね。でも、この本はそこに踏み込む。著者の坪口昌恭はジャズ・キーボーディストで、コード譜やメロディ譜、リズム譜を駆使して、その曲でいったい何が起きているのかを具体的に書いていく。
ドナルド・フェイゲンの短三度下降転調を『エモい必殺技』と呼んだり、YMOを『内声の妙、人力の機械音楽』と捉えたり。
感覚を言葉に翻訳するのが仕事になっている人なんだよ。
橘ナナミ
なるほど、譜面で見せてくれるなら納得できます。選曲もロバート・グラスパーからブルガリアン・ヴォイス、SMAPまで入っているのが面白いですね。ジャンルをまたぐ意味ってあるんですか?
佐藤メバル
そこが腕の見せどころだと思う。最新型のジャズとウェザー・リポートやマイルス、そしてYMOやSMAPを並べても、分析の物差しが同じところにあるから通じてしまう。
見開き2ページに1曲だから、好きな曲から拾い読みしてもいいし、頭から読めば『カッコいい』の引き出しが増えていく。
推薦文を寄せている冨田恵一が『緻密で具体的な理論解説をこれほどポップに文章化した本をほかに知らない』と語っているのも、その通りだと思うよ。
伊藤銀次自伝MY LIFE,POP LIFE
伊藤銀次 著|シンコーミュージック・エンタテイメント
¥2,200(税込)
生い立ちからアマチュアバンド時代、ごまのはえ、ココナツ・バンク、シュガー・ベイブ在籍時を含む『ナイアガラ・イヤーズ』、その後のソロ活動までを網羅した初の自伝です。アレンジャー、コンポーザー、プロデューサーとして携わった作品と自身のアルバムについて、本人が語り下ろしています。本人の記憶の順番で時代が並ぶから、資料集とは違う温度が出る。当時の空気を知る人には懐かしく、後の世代には一時代の記録として読める一冊です。
こんな人におすすめ
70〜80年代の日本のポップスを追っている人、ナイアガラ周辺の話を本人の言葉で読みたい人に。音楽制作やアレンジの仕事に関心がある読者、自伝として人物を追いたい人にも。ギターや作曲の話が好きな読者にも向きます。
良い点
- 本人が語り下ろした初の自伝
- アマ時代からソロまで網羅
- ナイアガラ期の記述が貴重
気になる点
- 同時代の予備知識があると良い
- ビジュアル主体の本ではない
- 索引など資料性は控えめ
出版社
シンコーミュージック・エンタテイメント
発売日
2018年04月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
ナイアガラ・イヤーズって、聞いたことはあるんですけど、音楽に詳しくない私だとピンと来なくて…。この本はどんな人が読むんですか?
佐藤メバル
70〜80年代の日本のポップスを追っている人にはたまらないと思う。伊藤銀次はアレンジャーでありコンポーザーでありプロデューサーで、この本は生い立ちからアマチュアバンド時代、ごまのはえ、ココナツ・バンク、シュガー・ベイブ在籍時を含むナイアガラ・イヤーズ、そしてその後のソロ活動までを本人が語った初の自伝なんだ。
本人の記憶の順番で時代が並ぶから、資料集とは違う温度があるよ。
橘ナナミ
アレンジャーとかプロデューサーって、曲を書く人とも歌う人とも違う立ち位置ですよね。そういう人の自伝って、何が面白いんでしょう?
佐藤メバル
音をどう組み立て、誰に何を渡すか、という仕事の話が生々しく出てくるのが面白いところだね。自分が関わった作品と自身のアルバムを、順番に振り返って語り下ろしているから、時代の空気と判断の理由がセットで残る。
当時を知る人には懐かしく、後の世代には一時代の記録として読める。音楽制作の現場に興味がある人ほど、ページの端々に発見があると思うよ。
作曲・アレンジ・プロデュースは何が違うのか
橘ナナミ
そもそも作曲とプロデュースって、どう違うんでしょう。同じ人が両方やっているイメージもあります。
佐藤メバル
重なる部分はあるけれど、役割は別だと考えたほうがいい。作曲はメロディとコードを生む仕事、アレンジはそれをどんな楽器でどう鳴らすかの設計、プロデュースはその両方を含めたうえで「誰に、どう届けるか」まで設計する仕事。『一発で記憶に残る曲を作る!「9つのルール」』は楽曲の構造から「うたづくり」を扱い、『創造思考』は「プロデュース 〜相手の『最高』を引き出す」という章を立てている。この二冊を並べると、作る技術と、人を動かす技術の差がくっきり見えるよ。
橘ナナミ
なるほど! 作る技術と、人を動かす技術は別なんですね。
アーティストとの信頼構築と、権利・契約という現実
佐藤メバル
ここが邦書がいちばん手薄な領域なんだ。才能を引き出すヒューマンスキルなら『フィーチャリング力』が「相手の能力を引き出し、最高の成果を出すための仕事術」として書いているし、『創造思考』には「誰と組むか」を重んじるアーティストたちの言葉が並ぶ。クラシックの音楽祭「ラ・フォル・ジュルネ」に毎年100万人を集めるプロデューサー、ルネ・マルタンの哲学をまとめた『ルネ・マルタン プロデュースの極意』も、戦略や駆け引きではなく愛と物語で人を動かした記録で、「なぜ人が集まるのか」を考えさせられる。
橘ナナミ
契約や印税の話は、小説からでも学べますか?
佐藤メバル
そこは『そしてレコードはまわる』が面白い。音楽プロデューサーが盗作疑惑を追う音楽業界の連作ミステリーで、権利やクレジットの感覚が物語として体に入る。実務書の前に、まず「何が問題になるのか」を知る入口になるよ。
洋書と邦訳、そして読む順番
橘ナナミ
原書で読むべき本もあるんでしょうか。
佐藤メバル
海外のプロデューサー評伝やレーベル史は、訳されるまでに時間がかかる。だから邦訳が出ているうちは邦訳で骨格をつかんで、専門用語に慣れてから原書に当たる。順番は、曲の構造 → 現場の空気 → 人の動かし方 → 業界史とビジネス、が無理がない。ジャンル別に見るなら、hip-hopやEDMのサンプリング文化は権利の話とセットで、邦楽の昭和歌謡は『ヒットソングを創った男たち』のようなディレクター証言から入るといい。
橘ナナミ
読んで終わりにしないコツはありますか?
佐藤メバル
『一発で記憶に残る曲を作る!「9つのルール」』はQRコードから聴ける参考音源が付いているから、聴きながら手を動かせる。『神曲のツボ!』はコード譜やメロディー譜、リズム譜で一曲ずつ分析されているから、自分の好きな曲で同じ分析を真似してみる。読むより真似るほうが身につくよ。
よくある質問
音楽プロデューサーを目指すなら何から読めばいい?順番や冊数の目安は?
橘ナナミ
音楽プロデューサーを目指すなら何から読めばいい?順番や冊数の目安はについて教えてください。
佐藤メバル
まず曲の構造を知る『一発で記憶に残る曲を作る!「9つのルール」』で「なぜ残る曲になるのか」をつかみ、次に『神曲のツボ!』で実際の曲を譜面から分析する。慣れてきたら『フィーチャリング力』や『創造思考』で人との関わり方を学び、最後に『プロデューサー』『アイランダー』で業界と経営の視点を足す。三〜四冊を往復するだけでも視野は大きく変わるので、冊数より読み返すことを優先しましょう。
作曲の本とプロデュースの本はどう違う?
橘ナナミ
作曲の本とプロデュースの本はどう違うについて教えてください。
佐藤メバル
作曲の本はメロディやコード、曲の構造を扱い、プロデュースの本は「誰にどう届けるか」まで含めて扱います。『一発で記憶に残る曲を作る!「9つのルール」』が楽曲を料理にたとえて構造を説くのに対し、『創造思考』は「プロデュース 〜相手の『最高』を引き出す」という章を置き、人の力を引き出す技術として論じています。両方読むと役割の境界が見えてきます。
DTM初心者におすすめのプロデューサー本は?
橘ナナミ
DTM初心者におすすめのプロデューサー本はについて教えてください。
佐藤メバル
操作マニュアルより、まず「どう聴かせるか」の本が効きます。『一発で記憶に残る曲を作る!「9つのルール」』はQRコードの参考音源つきで、単純なメロディに工夫を加えると印象がどう変わるかを耳で確認できる。『神曲のツボ!』はコード譜やリズム譜で一曲ずつ分析されているので、DAWで同じ曲を打ち込みながら読むと理解が早いです。
プロデューサー本は洋書と邦訳、どちらがいい?
橘ナナミ
プロデューサー本は洋書と邦訳、どちらがいいについて教えてください。
佐藤メバル
骨格をつかむなら邦訳、用語の細部を確かめるなら原書です。海外のレーベル史や評伝は翻訳が出るまで時間がかかるため、まず邦訳で流れを押さえ、気になった箇所だけ原書で照合する読み方が現実的。いきなり原書に挑むより、日本語で地図を持ってから渡るほうが迷いません。
アーティストと良好な関係を築くのに役立つ本はある?
橘ナナミ
アーティストと良好な関係を築くのに役立つ本はあるについて教えてください。
佐藤メバル
『フィーチャリング力』は、フィーチャリングを「相手の能力を引き出し、最高の成果を出すための仕事術」として対同僚・対上司・対ゲストと段階を追って整理しています。『創造思考』もコラボレーションや「誰と組むか」を重視するアーティストの言葉が並び、信頼構築の参考になります。
契約や印税を学べる本はある?
橘ナナミ
契約や印税を学べる本はあるについて教えてください。
佐藤メバル
実務書は意外と少ないので、まず『そしてレコードはまわる』で権利やクレジットが争点になる場面に触れるのが入口になります。音楽業界の連作ミステリーとして読めるので、専門用語の前に「何が問題になるのか」が体感できます。そこから契約書の読み方に進むと吸収が早いです。
絶版・入手困難な名著はどう探せばいい?
橘ナナミ
絶版・入手困難な名著はどう探せばいいについて教えてください。
佐藤メバル
刊行から年数が経った本は、まず電子版の有無を確認し、なければ古書を当たるのが定石です。図書館の蔵書検索で近隣に所蔵がないか見てから買うと失敗が減ります。古書は状態で価格が大きく動くので、帯や傷みの記載をよく読み、急ぎでなければ相場を数週間眺めてから決めるとよいです。
無料や読み放題サービスで読める本はある?
橘ナナミ
無料や読み放題サービスで読める本はあるについて教えてください。
佐藤メバル
配信状況は時期で変わるため、書名で各サービスの検索窓に入れて確認するのが確実です。見つからなくても、紙・電子・古書を組み合わせれば多くの本にたどりつけます。まずは図書館で試し読みし、手元に置きたくなったら購入する流れがおすすめです。
まとめ
橘ナナミ
今日の話、けっこう視界が開けました。プロデューサーの本って、作曲の本の延長みたいに思っていたんですけど、ぜんぜん別の地図なんですね。
佐藤メバル
そう。プロデューサーの仕事は、いい音を作ることだけじゃない。人と時間とお金をまとめて、一つの作品として着地させること。だから読むべき本も、技術書だけでは足りないんだ。
橘ナナミ
まず『一発で記憶に残る曲を作る!「9つのルール」』で曲の骨格を知って、『フィーチャリング力』や『創造思考』で人との関わり方を考えて、最後に『プロデューサー』や『アイランダー』で業界の来し方に触れる。この順番なら、私でも迷わなそうです。
佐藤メバル
その順番でいいと思う。ひとつだけ付け加えるなら、読んだら必ず一曲ぶん、自分の手で何か作ってみること。インプットは、アウトプットという名のレコーディングスタジオに持ち込んで、はじめて音になるからね。
橘ナナミ
なるほど……本は譜面で、読むだけでは音が鳴らない。ちゃんとスタジオに持ち込みます!

