音楽を学べる本のおすすめ人気ランキング16選【2026年版】

監修

佐藤メバル

佐藤メバル

@shelfy_mebaru

編集長。あらゆるジャンルの本を年間数百冊読み込む本のプロ。投資・経営から小説・実用書・絵本まで、良書と読者の相性を見抜く。

橘ナナミ

橘ナナミ

@medias_nanami

編集部の新人インターン。22歳の大学院生で、メディア論を研究中。「それ気になります!」が口癖の天然キャラ。読者の素朴な疑問を代弁する役割で、各メディアの専門家にいろんなジャンルの素朴な質問をぶつけていく。

最終更新: 2026年10月

橘ナナミ

橘ナナミ

佐藤さん、今回のテーマは「音楽を学ぶ本」ですよね。楽典とか音楽理論って名前は聞くんですけど、書店の棚の前で固まって、そのまま帰ってきそうになります。

佐藤メバル

佐藤メバル

いい質問だね。その「固まる」感覚は正しい。音楽の棚は楽典・音楽理論・ソルフェージュ・楽器の教則本が並んでいて、役割がまったく違うんだ。書店員時代、あの棚は「目的を聞かずに一冊を勧めると必ず失敗する棚」だと思っていたよ。逆に、何をしたいのかが決まれば驚くほど迷わなくなる。

橘ナナミ

橘ナナミ

なるほど! じゃあ目的を先に決めるのが大事なんですね。でも、そもそも「楽典」と「音楽理論」って何が違うんでしょうか。同じものだと思っていました。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこが最初の分かれ道だね。楽典は、譜表・音符と休符・拍子・音程・音階・調号といった、楽譜を読むための「読み書きのルール」。音楽理論は、その先で「なぜこの和音がここで気持ちよく響くのか」という仕組みや運用を扱う。坪野春枝『最もわかりやすい楽典入門』は、譜表から和声・対位法・楽式まで目次が一冊の地図のようで、楽典がどこまでを指す言葉なのかをつかむのに向いているよ。この記事では、目的・レベル・ジャンル・形式・学習スタイル・予算の6つの軸で整理していこう。

音楽を学べる本の選び方

目的別——作曲・演奏・音感・教養で本は別物

橘ナナミ

橘ナナミ

作曲したい人と、耳をよくしたい人では本が違いますか?

佐藤メバル

佐藤メバル

まったく別物だね。作曲やアレンジなら北川祐『ポピュラー音楽理論』が、読譜と音楽理論の基礎からコード、コード・スケールの関係と活用法までを実用の視点でまとめている。音感なら友寄隆哉『大人のための音感トレーニング本』で、聴いたメロディの再現や耳コピーの効率化といった具体的なゴールに向かえる。演奏表現を深めるなら曲を題材にしたドリルや楽器の教則本、教養として読みたいならまず楽典を一冊通すのが近道だよ。

レベル別——「完全な入門」と「基礎は分かっている人」を混ぜない

橘ナナミ

橘ナナミ

初心者向けを選べば安心、というわけではないんですよね?

佐藤メバル

佐藤メバル

うん。完全な入門なら中村寛子さんたちの『やさしく学ぶ 楽典の森』。森のイラストと譜例で、楽譜の読み方から音程・音階・和音とコードネームまでを説明し、章ごとの練習問題で確認できる。対象は「子ども向けでは簡単すぎ、大人の演奏経験者向けでは難しい」という層で、歌の伴奏などが必要な保育士養成学校と同レベルの知識を目指す本だ。基礎がある人は、調性判断や和声を踏み込んで扱い、音大入試問題と解答まで付いた菊池有恒『楽典 音楽家を志す人のための』のほうが伸びるよ。

ジャンル別——クラシック・ジャズ/ポピュラー・DTMの入口

橘ナナミ

橘ナナミ

ジャンルで入口が違うと、最初の一冊も変わりますか?

佐藤メバル

佐藤メバル

入口は分けたほうがいいね。クラシックは楽典の土台から。ジャズなら中島久恵『ジャジーランドのジャズ理論講座 上巻』が「1日目」から順に進み、テンションやツー・ファイブ、代理コードまでを自筆イラストと鍵盤図で追える。ジャズ以外の音楽にジャズの要素を取り入れたい人にも向く。ポピュラーやDTMはコード中心の理論書を軸に、音源やアプリで鳴らしながら確かめるのが早いよ。

形式別——読み物・問題集・辞典の役割を分ける

橘ナナミ

橘ナナミ

参考書・問題集・辞典は、どれを優先すべきですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

役割が違うから「読む→解く→引く」の順で揃えていこう。解く段階では、答え合わせができるかどうかが命綱だよ。佐々木邦雄『一目瞭然!目からウロコの楽典 <基礎編>』は、見開きで展開する図解の解説と、レッスン現場で使われている問題、解き方ヒント入りの解答が一冊になっていて、独学でも止まりにくい。辞典や事典は通読するものではなく、調べる道具として手元に一冊あると安心だね。

学習スタイル別——独学・レッスン併用・音源併用

橘ナナミ

橘ナナミ

独学とレッスン併用でも、選び方は変えたほうがいいですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

独学なら「解答に解説やヒントがあるか」を最優先で見てほしい。レッスン併用なら、先生と共通の言葉にしやすい体系立った楽典書や、曲を題材にしたドリルが効率的だ。音源の併用も忘れずに。声楽なら大澤澄子さんたちの『コンコーネ入門』のように、予備練習・読譜・発声法を含み、付属CDをピアノがない場所や夜間の練習に使える教材もある。環境に合わせて選ぶのも実力のうちだよ。

予算・ボリューム別——まず1冊、慣れたら網羅、そして携帯

橘ナナミ

橘ナナミ

予算が限られているときの優先順位は?

佐藤メバル

佐藤メバル

まず入門の楽典を一冊、次に目的に直結する一冊。この順番なら散らからないよ。腰を据えて網羅したい人は、索引や表が充実した楽典を辞書代わりに併用するのが強い。持ち運びや書き込みを重視するなら判型も見てほしい。『一目瞭然!目からウロコの楽典』は書き込みしやすいA4判縦型で作られているから、移動中というより机で開くタイプだね。

音楽を学べる本をひと目で比較

橘ナナミ

橘ナナミ

えっ、16冊もあるんですか!?まずどう見ればいいんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

焦らず焦らず(笑)。まずはこの一覧で全体像を眺めてみよう。価格・著者・対象読者をまとめて見られるから、自分に近そうなのが分かるはず

#画像名称おすすめ対象価格一言
1
楽典 音楽家を志す人のための
楽典 音楽家を志す人のための音大・音高への進学を考えている受験生、独学で音楽理論をきちんと固めたい社会人、楽典を一度は通ったが用語や和声で迷いが残っている人。手元に置いて何度も引く辞書として、また入試対策の問題演習用として使いたい場面に向く。¥3,421音大受験の実用楽典
2
最もわかりやすい楽典入門
最もわかりやすい楽典入門これから楽譜を読みたい初心者、独学で音楽理論の全体像をつかみたい人、習い事を始める前に基礎だけ確認したい大人。手頃な価格で最初の一冊を選びたい場面や、通勤・通学の合間に少しずつ読み進めたい用途に向く。¥880一番やさしい楽典の入口
3
一目瞭然!目からウロコの楽典 〜図解入り解説&問題集(解き方ヒント付き)〜<基礎編>
一目瞭然!目からウロコの楽典 〜図解入り解説&問題集(解き方ヒント付き)〜<基礎編>音高・音大受験を控えた学生、基礎を一から整理したい音楽学習者、楽典に苦手意識があり自信のない項目から拾い直したい人。書き込みしやすいA4判なので、教室の副教材や自宅での問題演習にも向く。¥1,430図解とドリルで楽典
4
やさしく学ぶ 楽典の森
やさしく学ぶ 楽典の森子ども向けは簡単すぎ、大人向けは難しいと感じてきたジュニアから大人・シニアの初心者。保育士養成学校レベルの知識を目指したい人、歌の伴奏のために基礎を押さえたい人、楽典で挫折した経験がある人の再挑戦にも向く。¥1,980森の絵で学ぶ楽典
5
ポピュラー音楽理論改訂版
ポピュラー音楽理論改訂版バンドや弾き語りでコードを扱う人、作曲やアレンジを始めたい人、耳で覚えてきた進行を理屈で裏づけたい人。ギターやキーボードの練習と並行して読み進めたい場面や、行き詰まったときの辞書的な参照にも向く。¥2,750ポピュラー理論の定番

音楽を学べる本のおすすめ人気ランキング

橘ナナミ

橘ナナミ

一覧だけだとピンと来ないので...1冊ずつ詳しく教えてください!

佐藤メバル

佐藤メバル

よし、それじゃあ1位から順に1冊ずつ解説していこう。各冊どんな人に向いてるかも合わせて話すから、自分に合いそうなのを見つけてほしい

楽典 音楽家を志す人のための
1

楽典 音楽家を志す人のための

菊池有恒 著|音楽之友社

¥3,421(税込)

4.8

「音楽を学ぶ第一歩」として楽典を選ぶなら、この菊池有恒の一冊は外せない。発刊以来〈実用的な楽典書〉として広く愛用されてきた定番で、新版では稿を改め、各種の索引や表が加わった。さらに理解しにくいとされるL'istesso tempo、調性判断、和声について新たな方式や法則を加えて解説しており、つまずきやすい論点ほど手当てが厚い。巻末には音大入試問題と解答も付く。やさしさで選ぶ入門書ではなく、長く使える実用性で選ぶならこれ。索引の存在が他の入門書との決定的な違いだ。

こんな人におすすめ

音大・音高への進学を考えている受験生、独学で音楽理論をきちんと固めたい社会人、楽典を一度は通ったが用語や和声で迷いが残っている人。手元に置いて何度も引く辞書として、また入試対策の問題演習用として使いたい場面に向く。

良い点

  • 索引・表が充実し辞書的に引ける
  • 難所に新しい方式と法則を追加
  • 音大入試問題と解答を収録

気になる点

  • 分量が多く通読は重い
  • 価格は入門書より高め
  • 図解中心のやさしさはない

出版社

音楽之友社

発売日

1988年02月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

「音楽を学ぶ本」って、まず何から手をつければいいんでしょう。いきなり楽典と聞くと、ハードルが高そうで身構えてしまいます。

佐藤メバル

佐藤メバル

いい質問だね。楽典は音楽の文法のようなもので、遠回りに見えて一番の近道なんだ。菊池有恒の『楽典 音楽家を志す人のための』は、発刊以来ずっと〈実用的な楽典書〉として愛用されてきた一冊。

新版で稿を改めて索引や表が加わり、L'istesso tempoや調性判断、和声のように「わかりにくい」とされる論点には新しい方式や法則が足されている。

巻末には音大入試問題と解答も付いているよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

L'istesso tempoって、名前を聞いただけで身構えちゃいます……。そういう用語も、この本なら拾っていけるんですね。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう、索引があるから「あの言葉、どこに書いてあったっけ」と戻れる。だから辞書のように使い続けられる。

分厚さと価格はそれなりだけど、そのぶん長く付き合える。一気に読む本ではなく、何年も隣に置くつもりで選ぶ一冊だね。

最もわかりやすい楽典入門
2

最もわかりやすい楽典入門

坪野春枝 著|ケイ・エム・ピー

¥880(税込)

4.7

楽典の最初の一冊で挫折した人にこそ勧めたい。坪野春枝のこの本は、第一部で譜表、音符と休符、音名、拍子、発想や速さをあらわすことば、省略記号といった楽譜の決まりを整え、第二部で音程、音階、転調、移調、和声、対位法、楽式、声楽、器楽へと進む。作曲家年表や復習、索引、解答まで付き、独学でも迷いにくい。価格の手軽さも含めて、入口の低さが最大の武器。本格派に進む前に、まずここを通るのが遠回りに見えて近道だ。

こんな人におすすめ

これから楽譜を読みたい初心者、独学で音楽理論の全体像をつかみたい人、習い事を始める前に基礎だけ確認したい大人。手頃な価格で最初の一冊を選びたい場面や、通勤・通学の合間に少しずつ読み進めたい用途に向く。

良い点

  • 項目が体系的に並んでいる
  • 作曲家年表で流れが掴める
  • 価格が手頃で試しやすい

気になる点

  • 高度な和声の深掘りは少ない
  • 収録される問題数は多くない
  • 図版はやや控えめ

出版社

ケイ・エム・ピー

発売日

2002年03月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

さっきのは本格派という感じでしたけど、もっと気軽に入れる楽典もあるんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

あるよ。坪野春枝の『最もわかりやすい楽典入門』は、その名のとおり入口をとことん平らにしてくれた一冊。

第一部で譜表、音符と休符、音名、拍子、速さや発想をあらわすことば、省略記号といった楽譜の決まりを押さえ、第二部で音程、音階、転調、移調、和声、対位法、楽式、声楽、器楽へと進んでいく。

巻末に作曲家年表や復習、索引、解答まで付いていて、独学でも迷いにくい構成なんだ。

橘ナナミ

橘ナナミ

作曲家年表が入っているのが意外です。理論だけを並べた本ではないんですね。

佐藤メバル

佐藤メバル

そうそう、そこが地味に効く。理論を「いつごろの音楽の話か」と重ねられると、理解が立体的になる。価格も手に取りやすいから、まず一冊という人の最初の壁を下げてくれる。

ただし内容はあくまで基礎なので、先へ進みたくなったら別の本と併走するといいよ。

一目瞭然!目からウロコの楽典 〜図解入り解説&問題集(解き方ヒント付き)〜<基礎編>
3

一目瞭然!目からウロコの楽典 〜図解入り解説&問題集(解き方ヒント付き)〜<基礎編>

佐々木邦雄 著|ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス

¥1,430(税込)

4.6

レッスンの現場で使われてきたテキストが本になった一冊。著者の佐々木邦雄は音楽教室を主宰し、音高・音大への進学者を毎年輩出してきた人で、その指導の知恵が詰まっている。楽典の主要項目を独自の探求で整理し、学習ポイントを示しながら、見開きページで図解入りの解説が完結する。解説と連動したドリルと総合問題、解き方ヒント入りの解答集まで付き、読むだけで終わらせない。手を動かして覚える設計が、独学で伸び悩む人の突破口になる。

こんな人におすすめ

音高・音大受験を控えた学生、基礎を一から整理したい音楽学習者、楽典に苦手意識があり自信のない項目から拾い直したい人。書き込みしやすいA4判なので、教室の副教材や自宅での問題演習にも向く。

良い点

  • 見開きで図解が完結する
  • 解き方ヒント付きの解答集
  • 書き込みやすい判型と紙面

気になる点

  • 入門にはやや本格的
  • 上級レベルの内容は扱わない
  • 独学だと進度管理が必要

出版社

ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス

発売日

2021年08月27日頃

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

この本、タイトルに「目からウロコ」って入っていますけど、本当にそんなに見え方が変わるものですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

変わるところがあるから付いたタイトルなんだろうね。著者は音楽教室を主宰し、音高や音大への進学者を毎年輩出している方で、ふだんレッスンで使っているテキストを本にした一冊なんだ。

だから説明が「教える現場」目線。楽典の主要な項目を独自の探求で整理し、学習ポイントを示してくれる。見開きページで図解入りの解説が完結するから、自信のない項目から開いていけるのもいい。

橘ナナミ

橘ナナミ

見開きで完結するのは助かります。解説だけではなく、問題も付いているんですよね?

佐藤メバル

佐藤メバル

うん、解説と連動したドリルと総合問題、そして解き方ヒント入りの解答集まで付いている。書店員だったころ、読むだけの楽典では身につかないと相談されることがよくあったんだけど、これは最初から手を動かす前提で作られている。

書き込みしやすいA4判というのも、そういう意図なんだろうね。

やさしく学ぶ 楽典の森
4

やさしく学ぶ 楽典の森

中村寛子 著|株式会社音楽之友社

¥1,980(税込)

4.4

楽典に一度つまずいた人へ贈る、2024年に出た新しい入門書。中村寛子・長野俊樹・ごとうまきこの三人が、季節ごとに移りかわる森の植物や動物のイラストとともに、音符・休符・拍子から音程・音階・コードまでを平易な言葉と譜例で説明する。章ごとに練習問題が置かれ、知識が得られたかを確認しながら進める構成で、つまずきやすい点もしっかりフォローされる。カラー64ページ・2色32ページという造りも読みやすさを後押しする。絵の力で最後まで走り切れる入門書だ。

こんな人におすすめ

子ども向けは簡単すぎ、大人向けは難しいと感じてきたジュニアから大人・シニアの初心者。保育士養成学校レベルの知識を目指したい人、歌の伴奏のために基礎を押さえたい人、楽典で挫折した経験がある人の再挑戦にも向く。

良い点

  • イラスト豊富で読み切りやすい
  • 章ごとの練習問題で確認できる
  • 対象年齢の幅が広い

気になる点

  • 高度な内容には物足りない
  • 索引はやや控えめ
  • 演習量は多くない

出版社

株式会社音楽之友社

発売日

2024年04月08日頃

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

「楽典の森」って、なんだか絵本みたいな名前ですね。音楽の本なのに、と思ってしまいました。

佐藤メバル

佐藤メバル

2024年に出た新しい入門書でね、季節ごとに移りかわる森の植物や動物たちのイラストと一緒に基礎が学べる。

音符や休符、拍子といった楽譜の読み方から、音程、音階、コードネームまで、平易な言葉とイラスト、譜例で説明してくれる。

章ごとに練習問題があるから、覚えられたかを確認しながら進めるよ。カラー64ページ、2色32ページという造りも、開いたときの気楽さにつながっている。

橘ナナミ

橘ナナミ

子ども向けだと簡単すぎて、大人向けだと難しい。その間の隙間を狙っているんでしょうか。

佐藤メバル

佐藤メバル

まさにそこなんだ。想定されているのはジュニアから大人・シニアの初心者で、目指すのは歌の伴奏などが必要な保育士養成学校と同レベルの知識。

絵の力で最後まで読み切れるのがこの本の持ち味だから、楽典に一度つまずいた人こそ試してほしいね。

ポピュラー音楽理論改訂版
5

ポピュラー音楽理論改訂版

北川祐 著|リットーミュージック

¥2,750(税込)

4.3

ポピュラー音楽の理論を、実用的な視点からまとめた定番の教科書。読譜や音楽理論の基礎から始まり、コードについての基本的知識、コード・スケールの基本と相互関係、そして一歩進んだ活用方法までを伝授してくれる。改訂を重ねて今も使われているのは、現場で本当に必要とされている証拠だ。クラシックの楽典が読み書きに寄るのに対し、こちらはその場で弾き、作り、直すための理屈。耳コピや作曲の手触りが変わってくる。

こんな人におすすめ

バンドや弾き語りでコードを扱う人、作曲やアレンジを始めたい人、耳で覚えてきた進行を理屈で裏づけたい人。ギターやキーボードの練習と並行して読み進めたい場面や、行き詰まったときの辞書的な参照にも向く。

良い点

  • ポピュラーの定番教科書
  • コードとスケールの関係が掴める
  • 活用方法まで踏み込む

気になる点

  • 楽典の基礎は別途必要
  • 図解は多くない
  • 刊行から年数が経っている

出版社

リットーミュージック

発売日

2004年12月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

クラシックの楽典と、ポピュラーの音楽理論って、やっぱり別物なんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

重なる部分も多いけれど、力点が違うね。北川祐の『ポピュラー音楽理論改訂版』は、ポピュラーを理解するための理論を実用的な視点からまとめた定番の教科書。

読譜や音楽理論の基礎から始まって、コードについての基本的知識、コード・スケールの基本と相互関係、そして一歩進んだ活用方法までを伝授してくれる。

改訂版として長く使われていること自体が、現場での信頼の証だと思う。

橘ナナミ

橘ナナミ

コードっていうと、ギターの押さえ方の図のイメージしかなかったです……。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこから一歩踏み込むのがこの本の役目だね。コードとスケールがどう結びつくかを押さえると、耳で覚えていた進行が理屈で説明できるようになる。

曲を作る人、アレンジする人、バンドで弾く人まで、ジャンルを問わず土台になってくれるよ。

ジャジーランドのジャズ理論講座 上巻
6

ジャジーランドのジャズ理論講座 上巻

中島久恵 著|JAZZYLAND

¥2,970(税込)

4.1

ジャズ理論を「活きた理論」として学べる一冊。中島久恵が、1日目から15日目までの講座形式で、メジャー・スケール、インターバル、コードの成り立ち、コードネームの表し方、テンション、ボイシング、ドミナント・モーションとツー・ファイブ、裏コードとターン・バック、代理コード、8分音符を歌うところまで導く。著者自筆のイラストと鍵盤図が多く、カジュアルな文体で難所を運んでくれる。分析力と応用力を鍛えるための図解だという点が他の教本との違い。ジャズ以外の音楽にも効くヒントが詰まっている。

こんな人におすすめ

ジャズを弾きたい・アレンジしたい人、経験の有無を問わずジャズ理論を体系的に学びたい人、ポップスやロックにジャズの要素を取り込みたい人。上下巻の上巻として、まずコードとスケールの土台を作りたい場面に向く。

良い点

  • 1日単位で区切って進められる
  • 自筆イラストと鍵盤図が豊富
  • 復刻時に索引を追加

気になる点

  • 上巻だけでは完結しない
  • カジュアルな文体の好みが分かれる
  • 楽典の前提知識が要る

出版社

JAZZYLAND

発売日

2022年11月25日頃

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

ジャズ理論って、名前だけで敷居が高そうで。上下巻と聞くと、上巻だけ買って止まってしまいそうな予感もします。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこは心配いらない。中島久恵のこの本は、1日目から15日目までの講座形式で進んでいく。メジャー・スケール、インターバル、コードの成り立ち、コードネームの表し方、テンション、ボイシング、ドミナント・モーションとツー・ファイブ、裏コードとターン・バック、代理コード、8分音符を歌うところまで。

自筆のイラストや鍵盤図が多く、独特のカジュアルな文体で、難しはずの内容を楽しく運んでくれる。

橘ナナミ

橘ナナミ

イラストや鍵盤図が多いのは、楽譜が読めない人のためなんでしょうか。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこが面白くてね、著者は「分析能力やクリエイティブな応用力を鍛えるため」だと書いている。眺めるだけでも頭の使い方が変わるということだね。

かつて好評だった別の教本を復刻したもので、内容の見直しや索引の追加も行われている。ジャズ以外の音楽にジャズの要素を取り込みたい人にも収穫が多いはずだよ。

大人のための音感トレーニング本
7

大人のための音感トレーニング本

友寄隆哉 著|リットーミュージック

¥2,090(税込)

4.1

音感は才能ではなく、鍛え方の問題だと教えてくれる一冊。友寄隆哉は、メロディを聴いてすぐ楽器で再現する、正しいピッチで歌う、耳に入ったコード進行をその場で分析する、楽器がなくても譜面を見て正しいメロディを歌う、難しいキーを簡単なキーに移調する、思いついたメロディを楽器なしで譜面に書く、耳コピーの効率を上げる、即興で伴奏をつける——こうした具体的な到達点を並べてトレーニングを組む。大人から始めても伸びる前提の設計が、他の音感本との違いだ。

こんな人におすすめ

耳コピーに時間がかかって悩む演奏者、バンドや合唱で音を取るのが苦手な人、即興で伴奏できるようになりたい人。楽器の練習と並行して、聴く力を土台から作り直したい場面に向く。

良い点

  • 到達点が具体的で実用的
  • 大人の学習者を想定している
  • 歌唱と譜面の両面を扱う

気になる点

  • 毎日の継続が前提になる
  • 楽典の説明は最小限
  • 効果には個人差がある

出版社

リットーミュージック

発売日

2011年04月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

音感トレーニング、って聞くと絶対音感を目指すような気がして、わたし世代にはハードルが高く感じます。

佐藤メバル

佐藤メバル

ここで言う音感は、もっと生活に近いものなんだ。友寄隆哉のこの本が目標にしているのは、メロディを聴いてすぐ楽器で再現できる、正しいピッチで歌える、耳に入ってきたコード進行をその場で分析できる、楽器がなくても譜面を見ながら正しいメロディを歌える、といった力。

難しいキーの曲を簡単なキーに移調する、思いついたメロディを楽器なしで譜面に書く、耳コピーの効率を上げる、即興で伴奏をつける——どれも演奏の現場で効いてくる。

橘ナナミ

橘ナナミ

耳コピー、ほしいです。バンドの練習でいつも時間がかかってしまって、そこが悩みなので。

佐藤メバル

佐藤メバル

まさにそういう人向けだね。大人からでも伸びる前提で組まれているのが、この本のいちばんいいところ。

センスの問題にせず、手順として身につけられるようにしてくれているよ。

1分で「聞こえ」が変わる耳トレ! 【CD付】
8

1分で「聞こえ」が変わる耳トレ! 【CD付】

小松正史 著|ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス

¥1,650(税込)

3.9

音楽の本でありながら、暮らしの「聞こえ」を扱う異色の一冊。小松正史は、テレビの音量を上げがち、話を聞き返すことが増えた、後ろから来る車に反応しにくい、高い音が聞き取りづらいといった悩みを入口に、簡単・聴くだけのトレーニングをCDとともに示す。第1部で音を分離する、音色や大きさ、高さ、広がり、時間を感じ取る基礎を積み、第2部で脳の活性化、身体、会話力、音楽力へ応用する。聞く力を生活の土台として捉え直す視点が新鮮だ。

こんな人におすすめ

年齢とともに聞こえの変化を感じ始めた人、家族の聞こえを気にしている人、音楽鑑賞や演奏の解像度を上げたい人。毎日少しずつCDを聴きながら取り組みたい場面や、楽器をやらない人の入り口としても向く。

良い点

  • CD付きで実践しやすい
  • 老化防止から音楽力まで扱う
  • 1分単位で始められる

気になる点

  • 聴力そのものを回復させる本ではない
  • 楽典的な内容は少ない
  • 効果には個人差がある

出版社

ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス

発売日

2017年11月25日頃

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

こちらも耳の本ですが、さっきの音感トレーニングとはだいぶ雰囲気が違いますね。

佐藤メバル

佐藤メバル

目的が違うんだ。小松正史の『1分で「聞こえ」が変わる耳トレ!』は、音楽だけでなく生活の「聞こえ」そのものを扱う。

テレビの音量を上げがち、人の話を聞き返すことが増えた、後ろから来る車に反応しにくい、聴力検査が怖い、高い音が聞き取りづらい——そんな人に向けて、簡単・聴くだけのトレーニングをCDと一緒に示してくれる。

橘ナナミ

橘ナナミ

目次を見ると、老化防止やコミュニケーション力なんて言葉も出てきます。音楽の本なのに、そこまで扱うんですね。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこがこの本の独自さだね。第1部では音を分離する、音色・大きさ・高さ・広がり・時間を感じ取るベーシックから入り、第2部で脳を活性化させる、身体を若返らせる、会話力を高める、音楽力を高めるという応用へ進む。

聞く力を生活の土台として捉え直す一冊で、楽器をやらない人にこそ手に取ってほしい。

ブルクミュラー レッスン10分ドリル!〜知ってる曲で楽しい!ソルフェージュと楽典〜
9

ブルクミュラー レッスン10分ドリル!〜知ってる曲で楽しい!ソルフェージュと楽典〜

舟橋三十子 著|ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス

¥1,760(税込)

3.9

『ブルクミュラー25の練習曲』を題材に、楽しみながら音楽の基礎を身につけるドリル。舟橋三十子は、メロディを歌う、楽譜の間違い探しをする、出てくる楽語の意味を考えるといった課題を通して、演奏につながる音楽力を育てる。各課題はフランスで主流のフォルマシオン・ミュジカルの理念から作られたカリキュラムで、作品を通して基礎を学んでいく。1週あたり約10分、難しい問題には「ブルクミュラー先生」のヒント付き。子どもの自発性を引き出す設計だ。

こんな人におすすめ

ピアノを習い始めた6歳〜12歳程度の子ども、練習曲の副教材を探している指導者、ソルフェージュと楽典を分けずに学びたい家庭。1回10分で区切りたい毎日の練習や、発表会前の理解の確認にも向く。

良い点

  • 1回10分で取り組みやすい
  • 知っている曲で飽きにくい
  • ヒント付きで無理なく進む

気になる点

  • 対象年齢が限られる
  • ブルクミュラー未習だと遠い
  • 大人の独学には不向き

出版社

ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス

発売日

2023年05月23日頃

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

これは子ども向けの本ですか? タイトルにブルクミュラーと入っているのが気になります。

佐藤メバル

佐藤メバル

舟橋三十子のこの本は、『ブルクミュラー25の練習曲』を題材にしたドリルなんだ。ブルクミュラーのメロディを歌ったり、楽譜の間違い探しをしたり、曲に出てくる楽語の意味を考えたりしながら、演奏につながる音楽力を身につけていく。

1問1問が短くて、1週あたり約10分で取り組める。対象年齢は6歳〜12歳程度だけど、練習曲の副教材として併用する使い方もできるよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

間違い探しなら、うちの姪っ子も喜びそうです。ところで、フォルマシオン・ミュジカルというのは何なんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

フランスで主流になっている音楽教育の考え方でね、簡単に言えば、作品を通して音楽の基礎をまるごと学ぼうという発想なんだ。

だから楽典だけ、ソルフェージュだけ、と分かれていない。難しい問題には「ブルクミュラー先生」のヒントが付いていて、子どもが自分で進めるようにできているのがうれしいね。

全訳バイエルピアノ教則本
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全訳バイエルピアノ教則本

全音出版部 著|全音楽譜出版社

¥1,210(税込)

3.9

長く歌い継がれてきた教則本を、対訳という形で読み直せる一冊。原著の訳にあたって英独日の対訳形式をとり、学習者の理解を助けるために譜例や写真を多数収めている。バイエルが教えているところを全部吸収できるように編纂された、という作りで、ただ弾くだけでなく、書かれている意味を掴みながら進められる。応用曲には「はち」「小カノン」「タランテラ」「楽しき農夫」「エリーゼのために」などが並ぶ。弾くこととわかることを同時に進めたい人に向く。

こんな人におすすめ

ピアノを独学で一から始めたい人、昔習った記憶を頼りに基礎へ戻りたい人、教則本の指示の意味まで理解して練習したい人。譜面の読み方と言葉の意味を同時に押さえたい場面に向く。

良い点

  • 対訳で言葉の意味が追える
  • 譜例と写真が豊富
  • 応用曲の幅が広い

気になる点

  • 古い刊行のため紙面は素朴
  • 独学では進度管理が難しい
  • 現代的な曲は少ない

出版社

全音楽譜出版社

発売日

1957年01月25日頃

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

バイエルって、小学生のときの記憶がよみがえります。今さら、という気も少ししてしまうんですが……。

佐藤メバル

佐藤メバル

その記憶がある人ほど、この『全訳バイエルピアノ教則本』の価値がわかるかもしれない。原著の訳にあたって英独日の対訳形式をとっているのが特徴で、学習者の理解を助けるために譜例や写真もたくさん入っている。

バイエルが教えているところは全部吸収できるように編纂された、という作りなんだ。

橘ナナミ

橘ナナミ

対訳というのは、書かれている言葉の意味がその都度わかる、ということですよね。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう。弾くこととわかることを同時に進められるのがこの本の芯なんだ。応用曲には「はち」「小カノン」「タランテラ」「楽しき農夫」「エリーゼのために」などが並んでいる。

長く使われてきた教則本だから、迷ったときに立ち返る場所としても頼りになるよ。

もう一度基礎からはじめたい 大人のためのピアノ悠々塾 基礎編[ 改訂]
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もう一度基礎からはじめたい 大人のためのピアノ悠々塾 基礎編[ 改訂]

ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス

¥1,320(税込)

3.7

ピアノを一度離れた大人が、両手で弾けるところまで戻るための独習書。シリーズは入門編・基礎編・初級編の3段階、各レベルに教則編とレパートリー編が用意されている。この基礎編では、右手のメロディが細かくなり、リズムも複雑になり、ほとんど動かなかった左手が簡単な和音を押さえて伴奏らしく動き出す。一拍目から始まらないアーフタクトや臨時記号も登場し、音楽用語や知識も織り込まれる。到達点は「エリーゼのために」。頭から音楽を学び直せる構成だ。

こんな人におすすめ

ピアノは昔習ったが再開したい大人、独学で両手演奏を目指す人、基礎から順に積み直したい人。教則編とレパートリー編を併用して、練習と曲の楽しみを両立させたい場面に向く。

良い点

  • 大人の再入門に合わせた設計
  • 到達点が明確で迷わない
  • 音楽用語や知識も学べる

気になる点

  • 完全な初心者には難所がある
  • 独学は進度管理が必要
  • 収載曲は入門グレード中心

出版社

ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス

発売日

2021年07月28日頃

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

「大人のための」って付いていると、それだけで急に安心してしまいます。

佐藤メバル

佐藤メバル

その安心は大事だね。このシリーズは、昔ピアノを習っていたけれど久しぶり、という人が両手で弾けるようになるまでを応援する独習書。

難易度は入門編・基礎編・初級編の3段階で、各レベルに教則編とレパートリー編がある。教則編には、カリキュラムに沿って一曲を仕上げるための手法や考え方が示されている。

復習しながら学びたい人には初級編もいいけれど、基礎を固めるならこの基礎編だね。

橘ナナミ

橘ナナミ

基礎編では、具体的にどこまで進むんでしょう?

佐藤メバル

佐藤メバル

右手のメロディが少し細かくなり、リズムも少し複雑になり、ほとんど動かなかった左手が簡単な和音を押さえて伴奏らしく動き出す。

一拍目から始まらないアーフタクトや、臨時記号のシャープやフラットも登場して、モダンな響きの曲も出てくる。

到達点は「エリーゼのために」。音楽用語や音楽知識も取り入れられていて、頭からも音楽を学べるようになっているよ。

コンコーネ入門
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コンコーネ入門

大澤澄子 著|全音楽譜出版社

¥1,980(税込)

3.7

声楽の基本練習として知られる『コンコーネ50番(中声用)』から11曲を選び、予備練習・読譜・発声法までを一冊にまとめた入門書。番号で1、2、3、4、7、11、13、16、17、18、26の11曲を収録し、CDが付く。ピアノがない場所や、夜間に音を出しにくい時間の練習にも活用できるという配慮がうれしい。歌は手本を聴くことが上達の近道だから、音源と譜面が一緒になっているこの形は独学者にとって心強い。

こんな人におすすめ

これから声楽を始めたい人、合唱や歌の基礎を一人で練習したい人、ピアノが手元にない環境で発声を続けたい人。夜間など音を出しにくい時間帯の練習や、予備練習から発声までの流れを確認したい場面に向く。

良い点

  • CD付きで手本を聴ける
  • 予備練習から発声まで網羅
  • 夜間の練習にも配慮

気になる点

  • 収録は11曲と厳選されている
  • 上級の内容は含まない
  • 独学は発音の確認が難しい

出版社

全音楽譜出版社

発売日

1995年10月25日頃

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

コンコーネ、名前だけは聞いたことがあります。声楽の練習帳ですよね。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう。大澤澄子と坂田カナメによるこの入門書は、声楽の基本練習である『コンコーネ50番(中声用)』から11曲を選び、予備練習・読譜・発声法まで含めて組んだCD付きの一冊なんだ。

収録されているのは番号で1、2、3、4、7、11、13、16、17、18、26の11曲。歌いながら基礎を積めるようになっている。

橘ナナミ

橘ナナミ

CDが付いているのは、どういうときにありがたいんでしょうか。

佐藤メバル

佐藤メバル

ピアノがない場所でも練習できるし、夜間に音を出しにくい時間帯にも使える。歌は正しい手本を聴くことが上達の近道だから、そこを補ってくれるのは心強いね。

独学で歌を始めたい人の最初の伴走者になってくれるよ。

サクソフォーン教則本
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サクソフォーン教則本

阪口新 著|全音楽譜出版社

¥1,980(税込)

3.7

サクソフォーンを体系的に学べる教則本。第一部の総論で楽器について、種類と音域、アンブシュアー、呼吸法、練習法、マウスピースとリードを押さえ、第二部で楽典、第三部で奏法へ進む。練習曲はハ長調から調を変えながら積み上げ、デュエット、装飾音符、音階練習と続き、曲集には「アンダンテ」「フーガ」「トロイメライ」など、仕上げにサクソフォーン四重奏の譜も用意されている。一人で始めて誰かと合わせるところまで見通した構成が頼もしい。

こんな人におすすめ

サクソフォーンをこれから始める人、独学で基礎から組み立てたい人、部活やサークルで演奏する前に奏法を確認したい人。楽器の手入れやリードの扱いまで含めて、一冊で押さえたい場面に向く。

良い点

  • 楽器の扱いから丁寧に解説
  • 練習曲と曲集が充実
  • 四重奏の譜まで収録

気になる点

  • ページ数が多く通読は重い
  • 独学は音の確認が必要
  • 現代的な曲は少ない

出版社

全音楽譜出版社

発売日

1991年03月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

管楽器って、独学だと無理そうなイメージがあるんですが、こういう教則本があれば大丈夫なんでしょうか。

佐藤メバル

佐藤メバル

阪口新の『サクソフォーン教則本』は、第一部の総論で楽器について、サクソフォーンの種類と音域、アンブシュアー、呼吸法、練習法、マウスピースとリードを押さえてから、第二部の楽典、第三部の奏法へ進む構成なんだ。

いきなり曲に入らず、体の使い方と譜面の読み方から積み上げてくれる。楽器を始める人が最初につまずくところを、順番に手当てしてくれる作りだね。

橘ナナミ

橘ナナミ

練習曲がずいぶんたくさん並んでいますね。デュエットや四重奏まで入っているんですか。

佐藤メバル

佐藤メバル

ハ長調から順に調を変えていく練習曲、アルト二重奏のデュエット、装飾音符、音階練習、そして曲集には「アンダンテ」「フーガ」「アレグロ」「トロイメライ」「ガボットとミュゼット」などが入っている。

仕上げにはサクソフォーン四重奏の譜も用意されていて、一人で始めて、誰かと合わせるところまで見据えられているのがいいね。

やさしく学べる尺八入門
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やさしく学べる尺八入門

田嶋直士 著|全音楽譜出版社

¥1,430(税込)

3.7

尺八を、聞き覚えのある旋律から始められる入門書。田嶋直士が選んだ曲は「チューリップ」「つき」「はと」「こいのぼり」といった童謡から、「夕焼け小焼け」「浜千鳥」「赤とんぼ」「七つの子」「さくらさくら」「荒城の月」、そして「アメージンググレイス」まで幅広い。「こきりこ節」「ひえつき節」「越天楽今様」といった日本の曲も並び、知っている歌で運指を覚えながら、いつのまにか幅のあるレパートリーが残る。最初の一音のハードルを下げる選曲が光る。

こんな人におすすめ

尺八を趣味として始めたい人、和楽器に親しみたい初心者、童謡や唱歌を吹いてみたい人。教室に通う前の予習や、自宅で少しずつ練習を積みたい場面、音を出しながら曲を覚えたい用途に向く。

良い点

  • 知っている曲から入れる
  • 童謡から本格曲まで幅広い
  • 曲数が多く飽きにくい

気になる点

  • 楽典の解説は多くない
  • 独学は音程の確認が難しい
  • 高度な古典本曲は含まない

出版社

全音楽譜出版社

発売日

2000年03月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

尺八って、お正月のイメージしかなかったです。身近な曲から入れるものなんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

そこがこの本の入り口のやさしさでね、田嶋直士の『やさしく学べる尺八入門』には「チューリップ」「つき」「はと」「こいのぼり」といった童謡から、「夕焼け小焼け」「赤とんぼ」「七つの子」「さくらさくら」、そして「荒城の月」「蛍の光」「アメージンググレイス」まで幅広く並んでいる。

聞き覚えのある旋律で運指を覚えられるから、最初の一音のハードルがぐっと下がるんだ。

橘ナナミ

橘ナナミ

「越天楽今様」や「こきりこ節」みたいな名前もあって、日本の曲もきちんと入っているんですね。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう、そこがいい。知っている曲から、知らない世界へ広がっていく順番になっている。外来の「トラジ」なども含めて、和洋の歌を一冊で行き来できるのが、この入門書の懐の深さだよ。

やさしく学べる三味線入門
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やさしく学べる三味線入門

野口啓吉 著|全音楽譜出版社

¥770(税込)

3.7

三味線を「道具として扱える」ようになるところから始まる入門書。野口啓吉は、楽器の構造、サワリの構造、糸のかけ方と駒のつけ方、糸の調整と調弦への配慮、譜尺表の貼り方、付属品、取り扱い方までを丁寧に説明し、文化譜と五線譜、運指と奏法の記号、口三味線へと進む。演奏法では構え方、バチの叩き方、爪弾き、ポジション、調子、多人数での一斉調弦まで扱い、三下り・本調子・二上がりの章ごとに「たこたこあがれ」から長唄、民謡「ソーラン節」まで幅広く収める。作法ごと身につくのが強みだ。

こんな人におすすめ

三味線を一から始めたい人、和楽器の独学に挑む人、長唄や民謡の曲を弾いてみたい人。楽器を買う前に構造と手入れを知りたい場面や、調弦の考え方を整理したい場面に向く。

良い点

  • 楽器の扱いから丁寧に解説
  • 調弦ごとに章立てされている
  • 民謡から長唄まで収録

気になる点

  • 独学は音の確認が必要
  • 装丁と紙面は素朴
  • 楽典の深掘りは少ない

出版社

全音楽譜出版社

発売日

2000年07月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

三味線って、糸を張って調弦するだけでも一苦労しそうなイメージがあります……。

佐藤メバル

佐藤メバル

その不安に応えてくれるのが野口啓吉のこの一冊でね、まず楽器の知識として構造、サワリの構造、糸のかけ方と駒のつけ方、糸の調整と調弦への配慮、譜尺表の貼り方、付属品、楽器の取り扱い方から始まる。

文化譜と五線譜の知識、運指や奏法の記号、口三味線の説明もあって、道具として扱えるようになるところから丁寧なんだ。

橘ナナミ

橘ナナミ

演奏法では、何から練習するんでしょう?

佐藤メバル

佐藤メバル

楽器の構え方、バチの叩き方、爪弾きの叩き方、ポジションの押さえ方、調子のこと、多人数での一斉調弦まで扱っている。

曲は三下り・本調子・二上がりと調弦ごとに章が分かれ、「たこたこあがれ」やわらべ歌、童謡唱歌メドレー、長唄「越後獅子」のさらしの合方、「勧進帳」の寄せの合方、「コンドルは飛んで行く」「ソーラン節」「安来節」など多彩。

和楽器の作法ごと学べる入門書だよ。

やさしく学べる和太鼓入門
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やさしく学べる和太鼓入門

田村拓男 著|全音楽譜出版社

¥1,100(税込)

3.5

和太鼓を、楽器の種類から演奏法まで丸ごと見渡せる入門書。田村拓男は、第1章で皮でできた打楽器として、鋲打太鼓の大太鼓、楽太鼓、平釣り太鼓、団扇太鼓、締太鼓の能楽用と神楽用、小鼓、大鼓、大拍子と桶胴を整理する。第2章は銅鑼や当り鉦などの金属、第3章は木魚や拍子木、竹鳴子などの木や竹。服装や準備体操、撥の持ち方から始まり、「唱歌」「地打ち」といった独特の考え方も丁寧に解説する。読んでから打ちに行きたくなる一冊だ。

こんな人におすすめ

和太鼓を始めたい人、祭りや地域の演奏に参加する人、和楽器の種類と役割を知りたい人。練習前に基本の姿勢や撥の扱いを確認したい場面や、合奏で他の楽器を理解したい用途に向く。

良い点

  • 楽器の種類が網羅的に並ぶ
  • 準備体操から丁寧に解説
  • 唱歌や地打ちも学べる

気になる点

  • 独学は音の確認が必要
  • 譜面の読み込みが求められる
  • 太鼓本体の用意が前提

出版社

全音楽譜出版社

発売日

2001年09月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

和太鼓って、教室に通わないと無理なのかと思っていました。

佐藤メバル

佐藤メバル

田村拓男の『やさしく学べる和太鼓入門』は、まず楽器そのものを整理するところから始まる。第1章が皮でできた打楽器で、鋲打太鼓の大太鼓、楽太鼓、平釣り太鼓、団扇太鼓、締太鼓の能楽用と神楽用、小鼓、大鼓、大拍子と桶胴まで。

第2章が銅鑼や当り鉦などの金属、第3章が木魚や拍子木、竹鳴子などの木や竹。太鼓ひとつ取っても、こんなに種類があるんだと驚くよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

服装や準備体操、撥の持ち方から書いてあるんですね。そこから教えてくれるのはありがたいです。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう、「始める前に」という項で服装や履物、準備体操まで触れている。「唱歌」や「地打ち」といった和太鼓ならではの考え方も説明され、左右の撥で自由にアクセントをつける練習へ進んでいく。

体を動かしながら読むタイプの本だから、ページをめくる手が止まらないかもしれないね。

挫折しない学びの順序——フェーズで本を並べる

橘ナナミ

橘ナナミ

本を一冊ずつ買っていくとして、順番に決まりはあるんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

あるよ。まずフェーズ1は「楽譜が読める」——楽典の入門を一冊。ここを飛ばすと、あとで読む理論書が全部暗号になる。フェーズ2は「耳を開く」で、『大人のための音感トレーニング本』のような音感教材や、『ブルクミュラー レッスン10分ドリル!』のように知っている曲で楽典とソルフェージュを同時に確認できるドリルが効く。このドリルは1問1問が短く、1週あたり約10分で取り組める設計で、難しい問題にはヒントが付く。フェーズ3で理論を体系化し、フェーズ4で楽器に落とす、という流れだね。

橘ナナミ

橘ナナミ

順番を飛ばすと、どんな挫折が起きるんでしょうか。

佐藤メバル

佐藤メバル

いちばん多いのは「理論だけが先に進んで、音と結びつかない」パターン。コード理論を覚えても、鳴らして確かめなければ定着しない。逆に耳の練習だけを延々やっても、言葉としての理論がなければ応用が利かない。だから行き来するのが正解で、紙の本と音源はセットで使うものだと思っておくといいよ。

楽器別・ジャンル別に入口と出口を対応させる

橘ナナミ

橘ナナミ

楽器の教則本も、この記事で扱う「音楽を学ぶ本」に入るんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

入るよ。むしろ多くの人にとってはそこが本命だ。ピアノなら『全訳バイエルピアノ教則本』のような定番から、『もう一度基礎からはじめたい 大人のためのピアノ悠々塾 基礎編』のように大人の独習を前提に組まれたものまである。後者は音楽用語や音楽知識も織り込み、到達点を「エリーゼのために」に置いている。サクソフォーンなら阪口新『サクソフォーン教則本』が、楽器やアンブシュア、呼吸法といった総論、楽典、奏法の三部構成で、教則本そのものが理論と実技のハイブリッドになっているね。

橘ナナミ

橘ナナミ

邦楽器の入門書があるのも意外でした。尺八や三味線って、五線譜とは違う世界ですよね。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこが面白いところでね。『やさしく学べる尺八入門』『やさしく学べる三味線入門』『やさしく学べる和太鼓入門』は、楽器の知識や構え方から入り、三味線なら文化譜と口三味線、和太鼓なら唱歌や地打ちといった、その世界ならではの言葉と記譜の仕組みを教えてくれる。西洋楽典だけが「音楽の基礎」ではないと分かるのは、大人の学び直しでは大きな発見になるよ。

紙・音源・アプリ、そして大人の学び直しという出口

橘ナナミ

橘ナナミ

独学の環境づくりで、意識すると良いことはありますか?

佐藤メバル

佐藤メバル

三つある。ひとつは「聴く教材を必ず一つ持つ」こと。『コンコーネ入門』のように音源が付く本は練習の敷居を下げてくれるし、小松正史『1分で「聞こえ」が変わる耳トレ!』は聴くだけで取り組める構成で、音の分離、音色、大きさ、高さ、広がり、時間といった項目を順に試せる。耳を鍛えることが音楽鑑賞力や創作意欲にもつながると位置づけられている点も面白い。二つめは書き込み前提の本を一冊持つこと、三つめは調べる用の事典を別に持つことだね。

橘ナナミ

橘ナナミ

音大やプロを目指さない人でも、こういう本で学んでいいんでしょうか。

佐藤メバル

佐藤メバル

もちろん。むしろ「やさしく学べる」を名乗る入門書や、大人の独習を想定した教則本は、趣味や学び直しの人のために作られている。歌の伴奏などが必要な保育士養成学校と同レベルの知識を目標に据えた楽典の本もあるくらいで、目的は人それぞれでいいんだ。学び直しの価値は、弾けるようになることだけじゃなく、聴こえ方が変わることにあるからね。

よくある質問

音楽理論をまったく知らない初心者は、最初にどの本を読めばいいですか?

橘ナナミ

橘ナナミ

音楽理論をまったく知らない初心者は、最初にどの本を読めばいいですかについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

まずは入門の楽典を一冊です。中村寛子さんたち『やさしく学ぶ 楽典の森』は、楽譜の読み方から音程・音階・和音とコードネームまでを平易な言葉とイラスト、譜例で説明し、章ごとの練習問題で確認できます。対象は「子ども向けでは簡単すぎ、大人の演奏経験者向けでは難しい」というジュニア〜大人・シニアの初心者です。坪野春枝『最もわかりやすい楽典入門』も、譜表から和声・対位法・楽式までを見渡せるので、書店で開いて読みやすいほうを選ぶとよいでしょう。

楽典と音楽理論の本は何が違う? どちらから始めるべき?

橘ナナミ

橘ナナミ

楽典と音楽理論の本は何が違う? どちらから始めるべきについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

楽典は、譜表・音符と休符・拍子・音程・音階・調号といった楽譜を読むための読み書きのルール。音楽理論は、その先の仕組みや運用を扱います。順序は楽典からで、楽譜が読めないまま理論書に入ると説明がすべて暗号になってしまいます。『最もわかりやすい楽典入門』の目次を眺めると、楽典がどこまでを指す言葉なのかがつかみやすいですよ。

独学でも音楽理論の本は理解できますか? レッスンは必要?

橘ナナミ

橘ナナミ

独学でも音楽理論の本は理解できますか? レッスンは必要について教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

理解できます。ただし条件があって、答え合わせができる本を選ぶことです。佐々木邦雄『一目瞭然!目からウロコの楽典 <基礎編>』は、見開きの図解解説とレッスン現場で使われている問題、解き方ヒント入りの解答が一冊になっているので、独学でも「合っているか分からない」で止まりにくくなります。レッスンは必須ではありませんが、詰まったときに聞ける相手がいるなら、そのぶん進みは速くなります。

「理論と実習」や「パーフェクト楽典」と、この記事で紹介した楽典はどっちがおすすめ?

橘ナナミ

橘ナナミ

「理論と実習」や「パーフェクト楽典」と、この記事で紹介した楽典はどっちがおすすめについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

その2冊は本記事の紹介ラインナップには含まれていないため、内容を確認していない以上、優劣は断定しません。代わりに判断軸を。網羅性と実戦を重視するなら、音大入試問題と解答が付き、調性判断や和声を踏み込んで解説する菊池有恒『楽典 音楽家を志す人のための』がひとつの基準になります。読みやすさと挫折のしにくさを優先するなら入門書から。書店で目次と索引、解答の丁寧さを見比べて選ぶのが確実です。

作曲・DTMをしたい人におすすめの本は?

橘ナナミ

橘ナナミ

作曲・DTMをしたい人におすすめの本はについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

まず北川祐『ポピュラー音楽理論』。読譜と音楽理論の基礎からコード、コード・スケールの関係、その活用方法までを実用的な視点で扱う定番の教科書です。ジャズの要素を取り込みたいなら中島久恵『ジャジーランドのジャズ理論講座 上巻』が、テンションやツー・ファイブ、代理コードを鍵盤図つきで追えます。DTMは本だけで完結させず、音源やアプリで鳴らしながら確かめると定着が早いです。

クラシックとポピュラーの理論書はどう使い分ける?

橘ナナミ

橘ナナミ

クラシックとポピュラーの理論書はどう使い分けるについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

土台は共通で、入口と語彙が違います。クラシックは楽典から入り、音程・音階・和声といった言葉で整理していく。ポピュラーはコード進行を実践の中心に置き、コードとスケールの関係を扱う理論書で組み立てる。ジャズは即興のための理論として、テンションやツー・ファイブを学ぶ本が入口になります。両方やる人は、楽典を共通の土台として一冊持っておくと行き来が楽になります。

音感やソルフェージュを伸ばすにはどんな本がいい?

橘ナナミ

橘ナナミ

音感やソルフェージュを伸ばすにはどんな本がいいについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

目的で選び方が変わります。耳コピーや移調、即興の伴奏までを狙うなら友寄隆哉『大人のための音感トレーニング本』。知っている曲でソルフェージュと楽典を同時に確認したいなら舟橋三十子『ブルクミュラー レッスン10分ドリル!』が、1問1問が短く1週あたり約10分で取り組める設計です。声楽なら大澤澄子さんたち『コンコーネ入門』が予備練習・読譜・発声法を含み、付属CDを夜間やピアノがない場所の練習に使えます。日常的に聴く力から整えたい人は、小松正史『1分で「聞こえ」が変わる耳トレ!』のような聴くだけの教材を併用すると続けやすいです。

社会人・趣味から音楽を学び直す場合の本の選び方は?

橘ナナミ

橘ナナミ

社会人・趣味から音楽を学び直す場合の本の選び方はについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

大人の学び直しは「到達点が見える本」が向いています。ピアノなら『もう一度基礎からはじめたい 大人のためのピアノ悠々塾 基礎編』が、音楽用語や音楽知識も織り込みつつ到達点を「エリーゼのために」に置いていて、独習の目標になります。理論は平易な言葉と譜例で進む入門楽典から。尺八・三味線・和太鼓にも「やさしく学べる」入門書があり、趣味から入る入口は十分に用意されています。

まとめ

橘ナナミ

橘ナナミ

今日のお話を聞いて、最初に買う一冊がようやく決まりました。入門の楽典を一冊、それから自分の目的に合う本を一冊。欲張らずに足していこうと思います。

佐藤メバル

佐藤メバル

それがいい。書店員時代、一度に何冊も買っていった人が、しばらくして同じ本を売りに来たのを見たことがあるよ。読む順番を決めた人は、だいたい続くんだ。

橘ナナミ

橘ナナミ

他人事じゃないです……。あ、でも音源つきの教材なら、移動中も練習できますよね。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう。紙の本で仕組みを確認して、音源で鳴らして確かめる。アプリで鍵盤を出して指を動かす。この行き来ができる人は強い。楽典書は辞書のように、必要なときに開けばいい。全部を覚えてから次へ、なんて考えなくていいんだよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

ちょっと気が楽になりました。学ぶ順番も、失敗の避け方も分かったので、次は書店の棚の前で固まらずに済みそうです。

佐藤メバル

佐藤メバル

それなら今日の記事は成功だね。音楽を学ぶ本は、楽器の調弦にどこか似ている。最初に一冊で基準の音を合わせておくと、あとから入ってくる知識や音が、ぜんぶ同じ方向に響くようになる。逆に基準が狂ったまま何冊も重ねても、きれいな和音にはならない。焦らず、一冊ずつ音を合わせていこう。

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