小学校の音楽指導に役立つ本のおすすめ人気ランキング25選【2026年版】
監修

佐藤メバル
@shelfy_mebaru
編集長。あらゆるジャンルの本を年間数百冊読み込む本のプロ。投資・経営から小説・実用書・絵本まで、良書と読者の相性を見抜く。

橘ナナミ
@medias_nanami
編集部の新人インターン。22歳の大学院生で、メディア論を研究中。「それ気になります!」が口癖の天然キャラ。読者の素朴な疑問を代弁する役割で、各メディアの専門家にいろんなジャンルの素朴な質問をぶつけていく。
最終更新: 2026年10月
橘ナナミ
佐藤さん、今回のお題は「小学校の音楽の本」ですよね。でも一覧を眺めていて手が止まったんです。先生向けの指導書と、リコーダーの教則本、音符のドリルが同じ棚に並んでいて……これ、いったい誰が読む本なんですか?
佐藤メバル
いい質問だね。そこが小学校の音楽の本のいちばんの入り口なんだ。大きく分けて 教える側の本 と 子どもが手に取る本 の二つがある。ここを混ぜたまま探すと、書店でも通販でも迷子になる。書店員だったころ、音楽書の棚は「指導書」「楽譜」「ドリル」でくっきり分かれていたよ。
橘ナナミ
なるほど、まず自分がどちら側かを決めるんですね。
佐藤メバル
そう。しかも「教える側の本」にも性格の差がある。学習指導要領の枠組みを体系的に押さえる『改訂版 最新 初等科音楽教育法』は 地図、明日の授業で使える活動を集めた『小学校音楽「常時活動」のアイデア100』は 道具箱 だ。役割はまったく違う。
橘ナナミ
地図と道具箱! じゃあ「何を知りたいか」で選べばいいんですね。
佐藤メバル
その通り。子どもの本も、導入のドリル、演奏の教則本、唱歌集と役割が分かれている。順番に見ていこう。
小学校の音楽指導に役立つ本の選び方
目的別に選ぶ——授業づくりか、調べ学習か、演奏か
橘ナナミ
目的別って、具体的にどう分ければいいんでしょう。
佐藤メバル
大きく三つだね。授業を組み立てたいなら『小学校音楽イチ押し授業モデル中学年』のように指導案形式で展開が見える本、低学年なら『小学校音楽授業プラン&ワークシート 低学年』のようにワークシート付きの本が強い。理論から入るなら『新しい小学校音楽科の授業をつくる』が、平成29年版学習指導要領に対応して目標と内容を平易に解説してくれる。調べたいときは『音楽科必携! 歌唱共通教材 指導のヒント』のように曲ごとの解説がある本、演奏を伸ばしたいなら教則本やドリル、という具合だ。
橘ナナミ
同じ「授業の本」でも、出口が違うんですね。
学年・レベル別に選ぶ
佐藤メバル
学年の目安も大事だよ。低学年なら『小学校音楽授業プラン&ワークシート 低学年』、音符から始めるなら『おんがくドリル(1) ミッキーといっしょ 導入編』や『小学生の音楽ドリル 1・2ねんせい(上)新装版』のようにト音記号・四分音符から入る導入向けがある。中学年は『小学校音楽イチ押し授業モデル中学年』、高学年は『小学校音楽の新題材モデル20(高学年編)』のように学年で絞った授業モデルが揃う。合唱なら『小学校段階的な合唱指導』が第1学年から第6学年まで段階を追って並んでいる。
橘ナナミ
全学年をカバーする本と、学年を絞った本がある。自分の担当で選べば迷わなさそうです。
形式別に選ぶ——指導書・事例集・ドリル・楽譜
佐藤メバル
形式で見ると、体系的な指導書、実践の事例集、子ども用のドリルや楽譜に分かれる。領域を絞るなら、鑑賞は『児童が最後まで聴きたくなる!鑑賞授業の事例集』、音楽づくりは『音楽づくり・創作の授業デザイン』のように事例集を選ぶと深い。横断したいなら『表現・創作・鑑賞音楽を教えるヒント』のように表現・鑑賞・創作をまとめて扱う一冊が便利だ。
橘ナナミ
絞るか、横断するか。ここも目的次第ですね。
音源・デジタル連動で選ぶ
橘ナナミ
最近はQRコード付きの本も増えましたよね。あれ、どう違うんですか?
佐藤メバル
方式は大きく三つ。付属CD・DVD、紙面のQRコードから動画を見るタイプ、アプリやデジタル教材と連動するタイプだ。『「教える」から「学びを深める」うた授業へ』はQRコードから実演動画を参考視聴できる。『音楽×アプリ×授業アイデア100』は、どんなOSでも使えるWebアプリや端末内蔵のアプリを中心に集めている。『リコーダーランド』はヤマハのデジタル教材の副教材として使える作りだ。手元の環境と合わせられるか が決め手だよ。
橘ナナミ
端末のOSまで見て選ぶ必要があるんですね。見落としそうでした。
予算と、1冊で始めるか揃えるか
佐藤メバル
価格帯でいえば、ドリルや教則本は比較的手頃なものが多く、指導書や事例集は少し上の帯になる。最初の1冊なら、担当学年か、いちばん困っている領域に絞るのがいい。学級で1年間使うなら常時活動と歌唱、鑑賞と揃えて引き出しを増やす発想も要るけれど、いきなり全領域を揃える必要はない。
橘ナナミ
まずは1冊、自分の環境で使えるものを選ぶところからですね。
小学校の音楽指導に役立つ本をひと目で比較
橘ナナミ
えっ、25冊もあるんですか!?まずどう見ればいいんですか?
佐藤メバル
焦らず焦らず(笑)。まずはこの一覧で全体像を眺めてみよう。価格・著者・対象読者をまとめて見られるから、自分に近そうなのが分かるはず
小学校の音楽指導に役立つ本のおすすめ人気ランキング
橘ナナミ
一覧だけだとピンと来ないので...1冊ずつ詳しく教えてください!
佐藤メバル
よし、それじゃあ1位から順に1冊ずつ解説していこう。各冊どんな人に向いてるかも合わせて話すから、自分に合いそうなのを見つけてほしい
小学校教員養成課程用 改訂版 最新 初等科音楽教育法 2017年告示 「小学校学習指導要領」準拠
初等科音楽教育研究会 著|株式会社音楽之友社
¥2,200(税込)
2017年告示の小学校学習指導要領に対応し、概説編・実践編・今日的課題・教材編・資料編という構成で音楽科教育をまるごと一冊にまとめた教員養成課程用テキスト。歌唱・器楽・音楽づくり・鑑賞の指導法から学習評価、カリキュラム・マネジメント、著作権、ICTまでを執筆陣が解説する。別冊に小学校と中学校の学習指導要領を収録し、手元に置いて引き直せる。読み物としての面白さより網羅性が武器の一冊。
こんな人におすすめ
小学校教員を目指して音楽科の指導法を学ぶ学生、教員採用試験の対策を始めた人、学習指導要領の音楽科部分を手元で引きながら授業を組み立てたい現職教員。養成課程の教科書として、また現場の辞書として長く使える。
良い点
- 学習指導要領の音楽科を一冊で網羅
- 別冊に小中学校の指導要領を収録
- 教材編・資料編まで資料が充実
気になる点
- 読み通すには分量が多い
- 具体的な授業案は少なめ
- 発行から年数が経った情報がある
出版社
株式会社音楽之友社
発売日
2020年03月06日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
まず最初に聞きたいんですけど、この「初等科音楽教育法」って、タイトルからして教科書ですよね。ふだん本屋さんで手に取る本とは、ちょっと違う気がするんですが。
佐藤メバル
いいところに目をつけたね。これは小学校教員養成課程の教科書で、2017年に告示された学習指導要領に対応している。
概説編でなぜ音楽科があるのかを押さえ、実践編で歌唱・器楽・音楽づくり・鑑賞の指導法と評価の方法へ。今日的課題としてカリキュラム・マネジメントやICT、著作権も扱う。網羅性が強みの一冊だよ。
橘ナナミ
網羅的ということは、逆に言うと「読み物」として面白い本ではないってことですか? 最初から最後まで通読するものなのか、気になります。
佐藤メバル
そこは正直に言っておきたい。通読して面白いというタイプではなく、必要なときに開いて確かめる辞書に近い。
ただ別冊で小中学校の学習指導要領が付いているから、指導案を書くときに机の横に置いておくと強い。実習前に買って、現場に出てからも使い続ける人が多いタイプだね。
新しい小学校音楽科の授業をつくる
高見仁志 著|ミネルヴァ書房
¥2,750(税込)
平成29年版学習指導要領に対応し、「教科専門」と「教科の指導法」の融合をめざす教職テキスト。歌唱・器楽・音楽づくり・鑑賞を章ごとに平易に解説し、異文化の音楽、日本の伝統音楽、学習指導案、指揮法、音楽理論、共通教材の伴奏譜まで一冊に入る。授業成立の鍵として学級経営の章を置く点が、他の指導法本と違う持ち味になっている。
こんな人におすすめ
教員養成課程で音楽を専攻していない学生、指導案や評価のつけ方に自信がない若手教員、伴奏譜と理論もまとめて押さえたい人。教育実習の前後に手元に置き、授業づくりの土台から確認したい人に向く。
良い点
- 学習指導要領の改訂を丁寧に解説
- 伴奏譜や指揮法まで一冊に収録
- 学級経営や校内文化にも触れる
気になる点
- ページ数が多く通読は大変
- 実践事例の数は多くない
- 内容がやや理論寄りである
出版社
ミネルヴァ書房
発売日
2018年03月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
さっきの本と名前が似ていて混乱しそうなんですけど、「新しい小学校音楽科の授業をつくる」は何が違うんですか。
佐藤メバル
こちらは高見仁志氏が、教科の中身とその教え方を切り離さずに考えようと書いた本だね。目次を見ると歌唱・器楽・音楽づくり・鑑賞に加えて、異文化の音楽や日本の伝統音楽、ICT、アクティブ・ラーニング、評価、指揮法、音楽理論、共通教材の伴奏譜まで入っている。
学級経営の章をわざわざ立てているのが面白いところだよ。
橘ナナミ
学級経営? 音楽の授業なのに、そこから入るんですか。歌や楽器の前に、まず教室のことから考えるものなんですね。
佐藤メバル
そこがこの本の主張でね。授業が成立するかどうかは、実は教師が子どもの様子をどう読むかにかかっている。
第一章では「教科専門」と「指導法」の対立に触れ、両者をつなぐ発想が示される。理論寄りだから読み通すのは楽じゃないけれど、伴奏譜まで付いているので実習前の一冊として頼りになるよ。
小学校音楽「常時活動」のアイデア100
岩井智宏 著|明治図書出版
¥2,200(税込)
友達の肩をトントンと叩く心の解放、フー切りでの発声、鍵盤ハーモニカの音の特徴を知る器楽、拍にのって遊ぶ音楽づくりと鑑賞。5〜10分で友達と楽しみながら音楽的能力と知識が身につく常時活動を100本集めた。授業のすきまに差し込める短さが武器で、準備の軽さと活動数の多さがそのまま魅力になっている。
こんな人におすすめ
45分の授業に何度も切り替えを入れた低学年担任、歌や器楽の導入に困っている講師、専科ではなく音楽を担当する先生。朝の会や短時間の活動にも流用でき、年間の見通しを立てる前の最初の一歩にも使いやすい。
良い点
- 5〜10分で完結する活動100本
- 心の解放・発声が手軽に試せる
- 低学年の学級担任でも使える
気になる点
- 高学年向けの活動は限られる
- 楽器の準備が要る活動もある
- 理論の解説は最小限である
出版社
明治図書出版
発売日
2020年02月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「常時活動」って、音楽の授業でよく聞く言葉ですけど、いまいちイメージが湧かないんです。毎回やるものなんですか。
佐藤メバル
簡単に言うと、歌や合奏の本題に入る前に、毎回ちょっとだけ続けてやる活動のこと。この本はそれが100本、5分から10分でできる形で並んでいる。
友達の肩をトントンと叩きながら心をほぐす、フー切りで発声する、鍵盤ハーモニカの音の特徴を知る。準備の軽さがいいところだね。
橘ナナミ
100本もあると、逆にどれを選べばいいのか分からなくなってしまいそうで。全部やろうとしたら大変ですよね。
佐藤メバル
だから目次を「心の解放」「歌唱」「器楽」「音楽づくり・鑑賞」という順で並べてある。最初は1つ選んで1か月続けるだけでいいんだよ。
書店員時代、この手の本は「全部やろうとして挫折した」という声が多かった。1週目に1つだけ、と決めて使うのがコツだね。
小学校音楽「魔法の5分間」アクティビティ
阪井恵 著|明治図書出版
¥2,200(税込)
授業の導入に5分間の活動を入れると、心も体もウォーミングアップし、笑顔と笑い声がこぼれ、学習に向かう姿勢が高まる——その考えで作られた50の活動集。友達の出す音に耳をすませる、みんなで体を動かす、先生とリズムでおしゃべりする。1年間続ければ基礎的な力もついてくる構成で、音を感じるところから始まる5章立てが軸になっている。
こんな人におすすめ
授業の導入が「歌から」で固定化している先生、雰囲気づくりに悩む若手、短い活動を年間で積み上げたい担任。教室の空気を変えたい日に開ける一冊で、音楽の基礎を遊びの形で何度も通したい人に向く。
良い点
- 5分で完結する活動を50本収録
- 音・リズム・歌・鑑賞の5章構成
- 笑顔を狙った導入づくりに強い
気になる点
- 新しい実践事例は少なめ
- 活動の系統的な解説は控えめ
- 中高学年への転用が難しい
出版社
明治図書出版
発売日
2015年06月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
これ、さっきの常時活動の本とすごく近いですよね。どちらも5分の活動で。両方買う人っているんですか。
佐藤メバル
あるよ。前の本が「常時活動を年間通して積む」なら、こちらは「導入の5分で教室の空気を変える」に振り切っている。
音を感じて楽しもう、リズムにのって体を動かそう、歌ったり楽器を演奏したりして楽しもう、みんなで音楽をつくろう、いろいろな音楽を聴いて楽しもう、の5章で50本。導入特化という違いがある。
橘ナナミ
へえ。佐藤さんは、この2冊を実際どう使い分けるんですか? 方向が近いのに書き手が違うのが不思議です。
佐藤メバル
僕なら、単元の最初はこちらで「今日は音楽の日だ」というスイッチを入れて、学期を通しては前の本でリズムや声の下地を作る。
この本には「1年間継続すれば、音楽の基礎的な力も確実にアップ」とあって、続けることが前提の作りになっている。
毎回同じ活動でも、5分の質が変わっていくんだよ。
子どもがもっとアクティブに!小学校音楽「言葉がけ」のアイデア100
岩井智宏 著|明治図書出版
¥2,046(税込)
「しゃきっと立ちができているね」「ピッタリリズムできるかな」「みんな発見名人だね」——歌唱、器楽、音楽づくり、鑑賞、オンラインの場面ごとに、前向きな言葉がけを100個並べた。叱るのではなく、見えている事実を言葉にして返す。気になるあの子がじわじわ動き出すための、教室の言葉の引き出しになる一冊。
こんな人におすすめ
注意ばかりが口をついてしまう先生、褒め方がワンパターンだと感じている人、オンラインや少人数の音楽活動で反応の薄さに困っている人。授業の台本として手元に置き、隙間時間に読み返せる。
良い点
- 場面ごとに言葉がけを100個掲載
- 歌唱からオンラインまで網羅
- 短いので隙間時間に読める
気になる点
- 理論的な裏づけは少ない
- 思春期の対応は限定的
- 言葉を覚える前提の作り
出版社
明治図書出版
発売日
2021年11月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
言葉がけのアイデア、100個ってすごい数ですね。でも、先生が言うことを暗記するようなものですか?
佐藤メバル
暗記というより、引き出しを増やすイメージかな。「しゃきっと立ちができているね」は歌唱の心の解放、「ピッタリリズムできるかな」は器楽、「みんな発見名人だね」は音楽づくりと鑑賞、「画面に手が出ているのはやる気」はオンラインの場面。
事実を言葉にして返すのが共通する作りだね。
橘ナナミ
叱る代わりに、できていることを言葉にして返す、ということですか。それだけで変わるものなんですか。
佐藤メバル
そう。前向きな声かけを積み重ねると、こちらが繰り返し言い続けた子がじわじわ動き出す。僕が書店員だった頃、教室が荒れている学級の先生が、この手の本をボロボロになるまで使っていたのを思い出すよ。
理論書ではないけれど、現場の助けになる一冊だね。
はじめてでもわかりやすいリトミックを活用した授業アイデア 小学校音楽
井上恵理 著|明治図書出版
¥2,310(税込)
いつもの授業にすぐ取り入れられる73のアイデアを集めた、リトミック活用の授業アイデア集。遠くにある椅子に「おはよー!」と呼びかける、円になって合唱してみる——たったそれだけで子どもたちが生き生きする。音源や動画を教材研究にも教材としても使える形で見られる点が、手ぶらで始められる強みになっている。
こんな人におすすめ
リトミックを学んだことはないが音楽の授業を体で動かしたい担任、低学年の導入に困っている先生、研修でリトミックを聞いて実践に落とせずにいた人。体を動かす活動を無理なく増やしたいときに。
良い点
- 73のアイデアを収録している
- 音源・動画を教材研究に使える
- 初めてでも取り組みやすい構成
気になる点
- 教室の広さが要る活動がある
- 高学年には幼く感じる例も
- 系統性より数が優先の作り
出版社
明治図書出版
発売日
2024年09月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
リトミックって、音楽教室の幼児向けのイメージがあったんですけど、小学校の授業でも使えるんですね。正直、意外でした。
佐藤メバル
使えるよ。たとえば遠くにある椅子に「おはよー!」と呼びかけてみる。円になって合唱してみる。これだけで子どもが生き生きする。
この本は、そういう活動を73個、いつもの授業にそのまま差し込める形で集めている。音源も動画も見られるから、教材研究にもそのまま教材にも使えるんだ。
橘ナナミ
動画があると、文章だけでは分からない動きのイメージが湧きますね。教室で再現しやすそうです。
佐藤メバル
そこが大きい。リトミックは文字で読んでも伝わりにくいからね。ただ、机をどかす活動もあるので、教室の広さは見ておいてほしい。
低学年や特別支援の場面で特に力を発揮する一冊だと思う。初めての人でも取りかかりやすい構成だから、まず1つ試してみるといいよ。
心が動く授業づくり 楽しもう!ボディリズムで音楽を表現しよう
清水宏美 著|株式会社全音楽譜出版社
¥2,640(税込)
身体は一生使える自分の楽器——そんな言葉から始まるボディリズムの本。身体の部位を鳴らして生まれる音とリズムを、Part1で基礎、Part2で演奏形態別の活動、Part3で既存曲に合わせて楽しみ、第2章で授業づくりに整理し、第3章で小学校から中学校までの【器楽】【音楽づくり・創作】【鑑賞】の実践事例を並べる。楽器がなくても音楽が成立する。
こんな人におすすめ
楽器が足りない、準備時間が取れない先生、体を使った表現を学年をまたいでつなげたい人、音楽づくりと鑑賞を結びつけたい授業者。小学校から中学校まで見通して使える一冊になっている。
良い点
- 楽器なしで音楽活動ができる
- 小学校から中学校まで事例あり
- 創作・鑑賞まで分野を網羅
気になる点
- 手足の動作が多く場所をとる
- 既存曲の楽譜が別途必要な場合
- 音の大きさへの配慮が要る
出版社
株式会社全音楽譜出版社
発売日
2024年11月15日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
ボディリズムって、手拍子とか足踏みのことですよね? それだけで一冊になるんですか。奥が深いんですね。
佐藤メバル
なるんだよ。この本は「身体は一生使える自分の楽器」という考え方から出発している。手や足、膝など様々な部位を鳴らして音・リズム・音楽をつくる。
第1章で基礎と活動、第2章で授業づくり、第3章では小学校から中学校までの器楽・音楽づくり・鑑賞の実践事例が並ぶ。
楽器がなくても音楽が成立するのが強みだね。
橘ナナミ
楽器の数が足りない、っていう悩みは現場でよく聞きます。それなら助かりますね。でも、音がうるさくないか心配です。
佐藤メバル
まさにそこに効く本だね。ただ、身体を動かす活動だから音が出るし、場所も要る。隣の教室への配慮は必要だよ。
逆に言えば、準備ゼロでここまで音楽に迫れる本は少ない。学年が上がっても使えるのがいいところで、中学校の事例まで入っているから系統立てて使えるんだ。
小学校音楽科歌唱共通教材
田中宏明 著|圭文社
¥1,650(税込)
小学校の歌唱共通教材全24曲を、簡易伴奏編と通常伴奏編の2種類で併録した伴奏集。初心者から経験者まで、各自のレベルと受験する自治体の条件に照らして使い分けられる。曲目解説も付き、伴奏の難易度を選べる点が教員採用試験対策の実務に直結する。前書きでは上達の遅さと衰退の速さにも触れ、地道な練習を前提にしている。
こんな人におすすめ
ピアノ経験が浅いまま採用試験に臨む学生、弾きながら歌う練習を始めた人、現場に出て共通教材の伴奏を引き直したい教員。24曲をまとめて手元に置き、条件に合わせて選びたいときに。
良い点
- 24曲を2バージョンで併録
- 初心者から経験者まで対応
- 曲目解説付きで使い分けやすい
気になる点
- 練習しないと弾けるようにならない
- 歌唱指導の解説は少ない
- 学年別の曲順で探しにくい面も
出版社
圭文社
発売日
2016年03月10日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
これ、ピアノの楽譜集ですよね。なんで小学校音楽の本の紹介で出てくるんだろうと思ったんです。歌の本とは違う気がします。
佐藤メバル
小学校の先生になる人は、採用試験で歌唱共通教材の伴奏を弾くことが多いんだ。この本は、その全24曲を簡易伴奏と通常伴奏の2種類で載せている。
自分のレベルで選べるのが大きい。自治体によって出題のされ方が違うから、条件に合わせて使い分けられるようになっているんだよ。
橘ナナミ
え、自治体によって出題のしかたが違うんですか。知らなかったです。それは対策も変わりますね。
佐藤メバル
そう。24曲の中からあらかじめ数曲が示されて、その中から選ぶ場合もあれば、24曲すべてが対象で当日指定という場合もある。
だから1曲につき2バージョンあるのは心強い。前書きには、上達は薄皮を剥ぐようにしか進まないと書かれている。地道な練習が前提の一冊だね。
音楽科必携! 歌唱共通教材 指導のヒント
富澤裕 著|音楽之友社
¥2,200(税込)
小学校の歌唱共通教材24曲と中学校の7曲を、楽譜と譜例を添えて解説した指導ヒント集。曲ごとに指導上の注意点とアイデアを示し、イラストも多い。巻末には「必要最小限の楽典」と共通教材の年表を収録し、音楽を専門に学んでいない人でも読み進められる導線が引かれている。もとは音楽教育誌の連載をまとめた一冊。
こんな人におすすめ
共通教材を初めて教える学級担任、曲の背景や注意点を先に知っておきたい人、音楽科の指導に不安のある講師。中学校の7曲まで視野に入れたい人にも向き、曲を教える前の下調べに使える。
良い点
- 小中の共通教材を楽譜付きで解説
- 曲ごとの注意点とアイデアがある
- 巻末の楽典で用語を確認できる
気になる点
- 授業の流れ全体は扱わない
- 発行から年数が経っている
- 実践事例集ではない
出版社
音楽之友社
発売日
2013年03月28日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「歌唱共通教材」って、学習指導要領で決まっている曲のことですよね。24曲もあるんですね。全部教えるとなると、なかなか大変そう。
佐藤メバル
そう。この本は、その小学校の24曲と中学校の7曲を、楽譜と譜例を添えて一曲ずつ解説している。曲ごとに指導するうえでの注意点やアイデアが付いているから、初めて教える曲でも勘所がつかめる。
巻末の楽典も親切で、専門外の人でも読み進められるようになっているよ。
橘ナナミ
「必要最小限の楽典」という言い方が、逆に安心します。専門じゃない人に合わせてくれてるんですね。
佐藤メバル
そこを分かって書いているのがいいよね。もとは音楽教育の雑誌の連載をまとめたもので、著者は合唱指揮者であり作曲家でもある。
ただ、授業の流れを丸ごと示す本ではないから、指導案が必要な人は実践集と組み合わせるといい。曲の解釈を先に固めたいときに効くよ。
小学校音楽 目指せ!参加率100%!! 歌唱共通教材と仲良くなるあの手この手
古宮真美子 著|株式会社音楽之友社
¥1,980(税込)
大阪の公立小学校で30年間音楽専科を務めた著者が、歌唱共通教材全24曲の指導アイデアを紹介する。なじみが薄く一度聞いただけではよさが分かりにくい曲を、まず楽しく活動して何度も歌い、曲と仲良くなるところから始める。そこから音楽的な見方・考え方へ導く。参加率100%を目指す活動が並び、掲示物やグッズのデータも配布される。
こんな人におすすめ
共通教材を「歌わせる」だけで終わらせたくない先生、参加したくない子をどう巻き込むか悩む人、学年ごとの活動の引き出しを増やしたい担任。教室掲示まで作り込みたい人にも向いている。
良い点
- 24曲すべてに活動アイデアがある
- 掲示物・グッズのデータを配布
- 30年の専科経験に基づく構成
気になる点
- 活動量が多く時間配分は要工夫
- 指導案の形式ではない
- 専科の環境が前提の例もある
出版社
株式会社音楽之友社
発売日
2026年08月05日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「仲良くなる」って、本のタイトルにしてはかわいいですね。曲と仲良くなるって、どういうことなんだろう。
佐藤メバル
歌唱共通教材って、子どもになじみが薄くて、一度聴いただけではよさが分かりにくい曲が多い。だからこの本は、まずその曲で楽しく活動して、何度も歌って曲と仲良くなるところから始める。
そこから音楽的な見方・考え方を働かせた学習へ導く。参加率100%を掲げているのが著者らしいところだね。
橘ナナミ
30年も音楽専科をやってきた先生の本なんですね。掲示物のデータももらえるって書いてあって、そこも気になります。
佐藤メバル
そう、ダウンロードできる資料が付いている。教室に掲示物があると、活動のあとも学びが続くからね。ただ、活動が豊富な分、45分にどこまで入れるかを選ぶ必要がある。
全部やろうとすると息切れするから、学年の最初に戻って少しずつ試すのがいいよ。
「教える」から「学びを深める」うた授業へ 〜常時活動から歌唱共通教材、合唱へとつながる新しい学び方〜
ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス
¥2,420(税込)
常時活動、歌唱共通教材と合唱曲、ICT活用という3つの柱で、歌の授業を組み立て直す。筑波大学附属小学校の平野次郎氏を編著に、現役教諭3名が、子どもが歌うこと・声を出すこと・表現することに喜びを感じる関わり方を提案する。24曲の共通教材と5曲の合唱曲、QRコードの動画付きで、明日の授業に直結する。
こんな人におすすめ
歌の授業が「歌わせて終わり」になりがちな先生、常時活動から合唱へなだらかにつなげたい人、ICTを歌の授業に取り入れたい人。共通教材と合唱曲を一冊で見渡したいときに手に取れる。
良い点
- 常時活動・共通教材・合唱・ICTを収録
- QRコードで実演動画を視聴できる
- 現役教諭3名の実践がベース
気になる点
- 動画は一部のみの参考提供
- 掲載教材とデジタル教材に差がある
- 合唱曲は5曲と絞られる
出版社
ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス
発売日
2023年10月30日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
タイトルに「教える」から「学びを深める」へ、とあります。教えることを手放すっていう意味なんでしょうか。
佐藤メバル
手放すというより、順番を変えるイメージだね。この本は常時活動、歌唱共通教材と合唱曲、ICT活用の3つの柱で構成されている。
筑波大学附属小学校の平野次郎氏を編著に、現役の小学校教諭が加わって、子どもが歌や声の表現に喜びを感じる関わり方を丁寧に書いている。
動画のQRコードが付いているのも大きい。
橘ナナミ
歌の授業って、教える側も緊張するんですよね。音程を外したらどうしようとか、私でも思ってしまいそうです。
佐藤メバル
そう、そこを「安心してのぞめるように」と書いているのが優しい。共通教材24曲に加えて合唱曲が5曲、ICTの章まで入っている。
ただし動画は一部の参考提供で、関連デジタル教材と学習内容が異なる場合があると明記されているから、そこは期待しすぎないようにね。
小学校段階的な合唱指導第3版
竹内秀男 著|教育出版
¥2,200(税込)
第1学年から第6学年まで、発達に沿って合唱へ近づく道筋を示した一冊。1年は楽しく歌い、みんなの声をきくところから。2年で斉唱から輪唱へ。3年で自然な発声と輪唱・合唱の導入。4年でハーモニーを感じ、5年で透明感のある音色と合唱のよろこび、6年でひびきのある歌声と変声期を扱う。段階を追う構成が軸になっている。
こんな人におすすめ
低学年から高学年まで一貫した歌唱指導を組み立てたい先生、変声期の声の扱いに悩む高学年担任、合唱指導の見通しを持ちたい講師。校内で歌唱指導を系統立てたいときに土台になる。
良い点
- 学年ごとの到達点が明確
- 輪唱から合唱への道筋がある
- 変声期まで扱っている
気になる点
- 発行から年数が経っている
- 具体的な曲目の指定は少ない
- 図版は多くない
出版社
教育出版
発売日
2011年03月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
合唱って、高学年になって急に始まるイメージでした。段階って、そんなに前からあるんですか。1年生のときから積み上げていくんですね。
佐藤メバル
あるんだよ。この本は1年から6年まで、それぞれの段階で何を育てるかを並べている。1年は楽しく歌い、みんなの声をきくところから。
2年で斉唱から輪唱へ。3年で自然で無理のない発声と輪唱・合唱の導入。4年でハーモニーを感じる。5年で合唱のよろこび、6年でひびきのある歌声と変声期まで。学年ごとの積み上げが見える。
橘ナナミ
変声期って、男子だけの話じゃないんですよね。個人差も大きいって聞きます。そういう時期の扱いも書いてあるんですか。
佐藤メバル
6年の章で変声期を扱っているのは、現場ではありがたいところ。ただ発行から年数がたっているので、学習指導要領の用語は最新のものと突き合わせて読みたいね。
それでも、リズム遊びや模唱、階名唱といった手立てが学年ごとに置かれているから、段階の見取り図としては古びないよ。
児童が最後まで聴きたくなる!鑑賞授業の事例集(3)
粟飯原喜男 著|教育芸術社
¥1,210(税込)
鑑賞指導の「5つの基本」を軸に、クシコスポスト、そりすべり、ミッキーマウスマーチ、ドレミのうた、よろこびの歌、ポロネーズ、茶色の小びん、祝典序曲、木星など、学年ごとの教材を取り上げた事例集。同じ曲を2事例で示すなど、知覚から感受へのプロセスを丁寧に扱う。ワークシート例も収録している。
こんな人におすすめ
鑑賞の授業が「黙って聴かせる」で終わっている先生、発問の作り方に悩む人、学年ごとの鑑賞教材を整理したい人。ワークシートをすぐ使いたいときや、鑑賞の1時間を組み立て直したいときにも。
良い点
- 学年別の鑑賞教材を幅広く掲載
- 同じ曲を複数事例で比較できる
- ワークシート例や確認用資料付き
気になる点
- 掲載曲の一部はCD参考曲
- 音楽づくり等の他領域は扱わない
- 全体の分量は多くない
出版社
教育芸術社
発売日
2024年07月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
鑑賞の授業って、正直いちばん苦手そうなんです。子どもが黙って聴いてくれないと成立しないですよね。
佐藤メバル
そこを突き詰めたのがこの本でね。「最後まで聴きたくなる」というタイトルがすべてだよ。鑑賞指導の5つの基本を置いたうえで、クシコスポストやそりすべり、ミッキーマウスマーチ、祝典序曲、木星といった学年ごとの教材を事例で示している。
同じポロネーズを2つの事例で並べているところが面白い。
橘ナナミ
「ここ好きバロメーター」っていう言葉が目次にあって、思わず気になりました。子どもが好きなところを測るんでしょうか。
佐藤メバル
そこは知覚から感受へのプロセスづくりにつながる考え方だね。ワークシートの例や、授業づくりのチェックシートも用意されている。
分量は多くないけれど、最後まで聴きたくなるという視点が軸になっていて、鑑賞の1時間を再設計したい人には実用的な一冊だよ。
表現・創作・鑑賞音楽を教えるヒント
ハンナ
¥1,320(税込)
第1部で小中学校の共通教材の指導ポイント、第2部で音楽表現の方法としてメロディの始まり方・終わり方、音階、ハーモニー、リズム、形式を整理し、第3部で日本の伝統音楽と西洋の伝統音楽の聴き方、鑑賞教材を並べる。第4部は音楽づくりのための教材集。指導と理論と鑑賞を一冊で往復できる構成になっている。
こんな人におすすめ
共通教材の指導と楽典の両方を手元に置きたい先生、音楽づくりの手がかりが欲しい人、鑑賞教材を年代順に整理したい人。中学校の共通教材まで見たいときや、即興の練習曲を探したいときにも。
良い点
- 指導・理論・鑑賞・創作の4部構成
- 日本の伝統音楽の流れも追える
- 即興練習曲の教材も付く
気になる点
- 網羅的で通読は重い
- 図版中心で読み物ではない
- 実践事例の記述は簡潔
出版社
ハンナ
発売日
2020年03月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
この本、目次がすごく長いんですけど、4部構成なんですね。1冊にこんなに入っているものなんですか。
佐藤メバル
そう。第1部が小学校と中学校の共通教材の指導ポイント、第2部が音楽表現の方法、つまりメロディや音階、ハーモニー、リズム、形式の知識。
第3部が日本の伝統音楽と西洋の伝統音楽の聴き方で、鑑賞教材が並ぶ。第4部が音楽づくりの教材集だ。理論と実践の往復ができる構成だね。
橘ナナミ
一冊で4冊ぶんみたいですね。個人的には音楽づくりのところが気になります。即興って難しそうで。
佐藤メバル
第4部には日本の音階による即興練習曲や、和音進行に合わせてメロディをつくる練習まで入っている。教師側の引き出しを増やすのに向いているね。
ただ網羅的だから通読向きではなく、必要な章を拾って使う辞書的な使い方が合っているよ。
音楽づくり・創作の授業デザインII-学びをつなげ深めるアイディアと授業展開
株式会社教育芸術社
¥2,750(税込)
音楽づくり・創作を、学習指導要領の変遷から捉え直し、常時的な活動と題材構成、評価、校種間連携、ICT、カリキュラム・マネジメントまで整理する。第2章は幼稚園・保育園から小学校低・中・高学年、中学校、高等学校までの指導事例。名前で旋律遊び、ミュージック・イン・30セコンズ、五音音階、ロマ音階など発達に沿った題材が並ぶ。
こんな人におすすめ
音楽づくりの授業が毎年同じになりがちな先生、校種間のつながりを意識して単元を組みたい人、ICTを使った創作を試したい人。中学校・高校の事例まで見通して、上の学年へのつながりを確かめたいときに。
良い点
- 幼稚園から高校までの事例を収録
- 評価やカリキュラムまで踏み込む
- 常時活動との接続を丁寧に扱う
気になる点
- 事例が多く取捨選択が必要
- 理論の章はやや硬い
- 校種をまたぐ分焦点が広い
出版社
株式会社教育芸術社
発売日
2026年10月10日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「音楽づくり」って、子どもに自由にやらせればいいんですか? 評価が難しそうで、そこが気になっていました。
佐藤メバル
まさにそこがこの本の中心でね。第1章で学習指導要領の変遷から「即興的に表現すること」と「音を音楽へと構成すること」の違いを押さえ、常時的な活動と題材構成、評価での価値付けの重要性まで整理している。
校種間のつながりを軸にしているのが、この巻の特徴だね。
橘ナナミ
第2章の事例は、幼稚園から高校まで入っているんですね。名前で旋律遊び、というのはどういう活動なんでしょう。
佐藤メバル
そう。第1学年の「名前でせんりつあそび」、第3学年の「ミュージック イン 30セコンズ」、第4学年の五音音階、第6学年のロマ音階と、発達に沿って並んでいる。
逆に言えば事例が多いから、自分の学年の章から入って、必要なら他校種を見る読み方がいいよ。
小学校音楽授業プラン&ワークシート 低学年
津田正之 著|明治図書出版
¥2,200(税込)
曲の特徴を理解し、理解したことを生かして自分の考えをもち、それを実現する技能を身につける——そんな学びを実感できる授業をめざすプラン集。すべての題材にワークシートが付いているので、学級担任でも手軽に取り組める。低学年の音楽をどう組み立てるかの見取り図になる一冊だ。
こんな人におすすめ
音楽を専門に学んでいない低学年の学級担任、ワークシートで学びを残したい先生、評価の材料を集めたい人。1年生の最初の音楽の授業を組み立てるときや、歌や器楽のあとに子どもの考えを残したいときに。
良い点
- 全題材にワークシート付き
- 低学年の学級担任でも使いやすい
- 学びを実感させる視点で構成
気になる点
- 中学年・高学年は別巻になる
- 題材数は絞られている
- 専科向けの深い内容は少ない
出版社
明治図書出版
発売日
2020年05月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
低学年って、音楽の授業で何を書かせるんですか? まだ字もおぼつかない子がいますよね。ワークシートって使えるのかなと思って。
佐藤メバル
だからこの本は、すべての題材にワークシートを用意している。曲の特徴をつかんで、それを生かして自分の考えをもち、その考えを実現する技能を身につける。
ここまでを低学年なりに実感させる設計になっている。学級担任がサッと使えることを大事にしているんだね。
橘ナナミ
佐藤さん、低学年って評価もしづらくないですか。見ていても分かりにくい気がするんです。何か手がかりが要りますよね。
佐藤メバル
しづらいよね。だからこそ、活動のあとに残るものが要る。ワークシートがあると、書いたものを見返して「この子はここでこう感じたんだ」と追える。
中学年・高学年は別の巻になるから、まず低学年の1冊で教室の流れを作ってみるといいよ。
小学校音楽イチ押し授業モデル中学年
今村行道 著|明治図書出版
¥2,420(税込)
新学習指導要領の内容を丁寧に解説し、それを踏まえた歌唱・器楽・音楽づくり・鑑賞の実践を指導案形式で収録する。実力のある先生方の実践には、授業展開から評価までが含まれ、若手にもベテランにも読み応えがある。中学年の「イチ押し」題材を並べた点が、他と違う持ち味になっている。
こんな人におすすめ
中学年の音楽を担当することになった先生、指導案の書き方を具体的に学びたい若手、評価まで見通した題材を探している人。学年研究会の資料として、展開の運び方を確認したいときにも。
良い点
- 歌唱・器楽・音楽づくり・鑑賞を網羅
- 指導案形式で展開が追える
- 授業から評価までを収録
気になる点
- 中学年の1学年分に限られる
- 掲載題材の数は多くない
- 実践者の環境差は考慮されない
出版社
明治図書出版
発売日
2020年11月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
さっきの低学年の本はプランとワークシートでしたけど、こちらは授業モデル。どう違うんでしょうか。名前だけだと区別がつかなくて。
佐藤メバル
こちらは中学年に絞って、学習指導要領の内容の解説と、それを踏まえた実践を指導案の形式で載せている。歌唱・器楽・音楽づくり・鑑賞の4領域を、実際の先生方の実践で見せていく。
展開から評価までが一続きで読めるのが強みだね。単元の流れを追いながら、どこで何を見取るのかが想像できる。
橘ナナミ
「イチ押し」って、編集で選んだ人がいるってことですよね。それだけ見どころがある実践なのかな、と思いました。
佐藤メバル
そう、編集の段階で実践を選んでいる。だから数は多くないけれど、どれも読み応えがある。若手には展開の運び方が見えやすいし、ベテランには評価の付け方の参考になる。
自分の学年の巻から手に取るのがおすすめだよ。
小学校音楽の新題材モデル20(高学年編)
高須一 著|明治図書出版
¥2,486(税込)
学習指導要領改訂の概要とこれからの音楽授業に求められることを押さえたうえで、高学年の題材モデルを20本並べる。冬げしきで曲想を生かした表現を工夫する、ソーラン節から民謡へ広げる、全体の響きを聴いて合奏する、変奏曲をつくる、声の重なりを味わう——領域ごとのモデルが並ぶ構成になっている。
こんな人におすすめ
高学年の歌唱・器楽・音楽づくり・鑑賞の題材に困っている先生、年間指導計画を組み直したい人、民謡や変奏曲まで扱いたい人。教材研究の出発点として、まず題材の切り口を探したいときに。
良い点
- 高学年の題材モデルを20本収録
- 4領域をバランスよく配置
- 評価のポイントにも触れる
気になる点
- 発行から年数が経っている
- ワークシートは付属しない
- 実践の詳細は圧縮されている
出版社
明治図書出版
発売日
2011年09月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
高学年になると、歌うのを嫌がる子が出てくるって聞きます。こういう本で何とかなるんでしょうか。題材の選び方で変わるものですか。
佐藤メバル
何とかするというより、題材の選び方で手を打つ本だね。この本は冬げしきで曲想を生かした表現を工夫する、ソーラン節から民謡へ広げる、全体の響きを聴いて合奏する、変奏曲をつくる、声の重なりの響きを味わう、といった20の題材モデルを並べている。領域ごとに選べるのが助かる。
橘ナナミ
20本もあれば、1年の見通しが立ちそうですね。教材研究の出発点になりそうです。まず何から見ればいいんでしょう。
佐藤メバル
まずは自分の学年で扱う領域から拾うといい。それぞれに評価のポイントが添えられているから、題材を選ぶだけでなく見取る視点も同時に手に入る。
ただ発行から年数がたっているので、学習指導要領の記述は最新のものと照らし合わせてほしい。題材の切り口は古びないよ。
新しい視点で音楽科授業を創る!改訂版
新山王政和 著|スタイルノート
¥2,200(税込)
「より多くの人に受け入れられる音楽の普遍性」や「永く皆が大切にしてきたなにか」を子どもに気づかせ、仕組みを知り、自分の演奏表現に取り込む——そうした実験的な実践を報告する論集。イメージングを手がかりにした能動型鑑賞、グループダイナミクス、学習指導案モデル、小規模校の全校音楽まで多様な実践が並ぶ。
こんな人におすすめ
鑑賞を「教え込む」から「導き出す」に変えたい先生、授業研究を深めたい中堅、指導案モデルや評価シートの例が欲しい人。音楽を自己発散ではなく音による創造活動として捉え直したい人に向く。
良い点
- 能動型鑑賞の実践が多数収録
- 指導案モデルや評価シート例付き
- 小規模校の全校音楽も扱う
気になる点
- 論集のため読み通しにくい
- 同じ趣旨の記述が繰り返される
- 図版は少なく文章中心
出版社
スタイルノート
発売日
2011年08月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「音楽の普遍性」って、なんだか大きな言葉ですね。小学生に伝わるものなんでしょうか。ちょっと身構えてしまいます。
佐藤メバル
この本の著者は、そこを出発点にしている。歪められた個性の重視ではなく、多くの人に受け入れられる音楽の普遍性や、長く大切にされてきたなにかを、子どもに気づかせ発見させたいと。
だから鑑賞でも、教え込むのではなく導き出す授業を模索している。イメージングを手がかりにした実践が並ぶよ。
橘ナナミ
論集って書いてありますけど、論文が集まった本なんですか。最初から通して読むものなんでしょうか。
佐藤メバル
もとは別々に書いた読み切りを整理したものだね。興味のある章だけ拾って読める反面、同じ趣旨の記述が何度も出てくる。
著者もそれを承知で「大切なことは何度も言いたい」と書いている。制約の中で表現を工夫することを重んじる姿勢が、全編を貫いているよ。
音楽×アプリ×授業アイデア100
瀧川淳 著|明治図書出版
¥2,486(税込)
ICT活用が当たり前になった一方で、「学校の端末とはOSが違うから、この実践はできない」と諦めた経験はないか。そこで本書は、どんなOSでも使えるWebアプリや、端末にもともと入っているアプリを中心に、音楽授業のアイデアを100本集めた。環境差を埋める発想が他書と違うところだ。
こんな人におすすめ
校種や端末の違いでICT実践を諦めていた先生、アプリの選定に時間をかけたくない人、音楽づくりや鑑賞にICTを取り入れたい人。GIGAスクールの環境を活かしたいときに手に取れる。
良い点
- OSを問わないアプリ中心で紹介
- 音楽授業のアイデアを100本収録
- 端末付属のアプリも活用する
気になる点
- アプリの仕様変更に弱い
- 通信環境が前提の実践がある
- 紙の活動より準備が要る例も
出版社
明治図書出版
発売日
2023年09月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
これ、すごく現代的なテーマですよね。でも学校のタブレットって機種がバラバラで、実践がそのまま使えない気がします。
佐藤メバル
まさにその声から生まれた本だよ。「学校の端末とはOSが違うから、この実践はできない」と思ったことはないか、という問いから始まる。
だからどんなOSでも使えるWebアプリと、端末にもともと入っているアプリを中心に、音楽の授業アイデアを100本集めている。環境差を埋める発想がいい。
橘ナナミ
100本もあると、アプリを探す手間も省けますね。でも、アプリってすぐ変わったりしませんか。そこが少し心配です。
佐藤メバル
そう、選定に時間をかけずに授業へ持ち込めるのが売りだね。ただしアプリの仕様は変わりやすいから、使う前に一度試しておくのは必須だよ。
それでも、ねらいから道具を選べるようにしてくれているので、音楽づくりや鑑賞にICTを入れたい人の最初の一冊としては頼りになる。
リコーダーランド〜自分だけの音を見つけよう〜
吉澤実 著|ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス
¥385(税込)
小学校3年生から6年生向けのソプラノリコーダー教則本。教則本でありながらエンターテイメント性の高い演出で、学習者を自然に練習へ導く。ヤマハのデジタル音楽教材で学習する30曲を掲載し、写真や図で基礎知識を解説。学年や習得内容に合わせた紙面で自分のペースで進められる構成になっている。
こんな人におすすめ
リコーダーが苦手な子、自分のペースで練習したい子、課題の見つけ方が分からず集中が続きにくい子。デジタル音楽教材と組み合わせて使いたい教室や、家庭で練習を支えたい場面にも。
良い点
- デジタル教材の30曲に対応
- 写真と図で基礎を解説する
- 学年に応じた紙面構成
気になる点
- 48ページとコンパクトである
- 副教材という位置づけ
- 教師用の指導解説はない
出版社
ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス
発売日
2025年08月25日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
これ、児童用の教則本なんですね。子どもが自分で持って練習する前提なんでしょうか。手に取りやすそうで驚きました。
佐藤メバル
そう、児童が自分で使う教則本だよ。3年生から6年生のソプラノリコーダー向けで、写真や図で持ち方や基礎知識を説明している。
ヤマハのデジタル音楽教材「ソプラノリコーダー授業」で学習する30曲を掲載していて、それを副教材として使うと効果が高まる形になっている。
自分のペースで進められるのが狙いだね。
橘ナナミ
「集中力が続かない」って、おすすめする対象に書いてあるのが正直ですね。ゲームみたいに進められるんでしょうか。
佐藤メバル
そこを直視しているから、ゲームのように進められる演出になっている。教則本だけどページをめくるのが楽しい作りだね。
ただ48ページとコンパクトで、先生向けの指導解説はないから、授業で使うなら教師用の資料と組み合わせるといいよ。
ソプラノ・リコーダーでやさしく楽しく吹ける 楽しい童謡・唱歌集
ケイ・エム・ピー
¥1,870(税込)
ソプラノリコーダーの選び方、持ち方、各部の名称、取り扱い方、チューニング、テクニック、運指表を最初にまとめ、そのうえで童謡・唱歌をソロ用に多数収録する曲集。あおげば尊し、赤とんぼ、うみ、大きな古時計、ふるさと、さんぽ、にじなど、歌える曲をそのまま吹く構成。アンサンブル用の3曲も収録する。
こんな人におすすめ
リコーダーで童謡や唱歌を吹きたい子、家で練習する曲を探している人、家族や集まりの場で演奏したい人。アンサンブルに広げたいときや、知っている曲から入りたいときにも向く。
良い点
- 童謡・唱歌をソロ用に多数収録
- 運指表や基礎の解説付き
- アンサンブル曲も3曲入る
気になる点
- 全曲の難易度は一定でない
- 伴奏譜や音源は付かない
- 授業の展開は示さない
出版社
ケイ・エム・ピー
発売日
2020年05月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
曲名がずらっと並んでいて、知っている歌ばかりです。これって教材ですか、それとも趣味の曲集ですか。どっちの使い方を想定しているんでしょう。
佐藤メバル
どちらにも使える曲集だね。冒頭でリコーダーの選び方、持ち方、取り扱い方、チューニング、運指表まで押さえてくれるから、はじめての子でも入りやすい。
あおげば尊し、赤とんぼ、うみ、ふるさと、さんぽ、にじ——知っている曲をそのまま吹けるのが気持ちいいんだよ。
橘ナナミ
最後にアンサンブルが3曲あるんですね。1人で吹いてから、みんなで合わせられるんですか。そこも気になります。
佐藤メバル
そう、あおげば尊しと早春賦、となりのトトロが重奏用に用意されている。1人で吹いて、次に友達と合わせる、という流れが作れるね。
ただ授業の流れを示す本ではないから、指導の計画は別の本で補うといい。曲の難易度が一定ではないので、初めはやさしい曲から選ぶのがおすすめだよ。
絶対!うまくなる 鍵盤ハーモニカ 100のコツ
松田昌 著|ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス
¥2,200(税込)
教育楽器として、ソロ楽器として、ピアノ練習用としても注目される鍵盤ハーモニカ。奏者の第一人者である松田昌氏が、基本的な奏法から練習法、ジャズやブルースの奏法、両手弾きや特殊奏法までを100のコツとして紹介する。息の使い方、口での変化、鍵盤の押さえ方、メンテナンスまで実践的に網羅した一冊。
こんな人におすすめ
鍵盤ハーモニカの指導に自信がない先生、もっとうまくなりたい子どもや大人、ジャズやブルースの奏法まで知りたい人。楽器の手入れや選曲も含めて、吹き方の基本から見直したいときに。
良い点
- 基本から特殊奏法まで100項目
- ジャズやブルース奏法も収録
- メンテナンスやおすすめ曲も付く
気になる点
- 子ども向けの平易な文体ではない
- 写真や図の量は多くない
- 授業での使い方は扱わない
出版社
ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス
発売日
2024年08月20日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
鍵盤ハーモニカって、小学校の楽器っていうイメージでした。大人も吹くものなんですか。意外です。
佐藤メバル
吹くんだよ。この本の著者の松田昌氏は鍵盤ハーモニカ奏者の第一人者で、全国の小学校でコンサートも開いてきた人。
基本的な奏法から息の使い方、口での細かい変化、鍵盤の押さえ方、ジャズやブルースの奏法、両手弾きや特殊奏法まで、100のコツとして並べている。教育楽器の枠を超える一冊だね。
橘ナナミ
メンテナンスの項目まであるんですね。楽器って手入れが難しいイメージがあるので、助かりそうです。教える側が読む本なんですね。
佐藤メバル
そこも実用的でいい。ただ、子ども向けのやさしい文体ではないから、まずは先生や大人が読んで、授業で伝える形が合っている。
逆に言えば、指導する側が読み込めば、教室の鍵盤ハーモニカの音が変わるよ。1音の出し方から見直せるからね。
おんがくドリル(1) ミッキーといっしょ 導入編
高橋千佳子 著|ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス
¥1,100(税込)
中央のドから始まるピアノ教本の進度を考慮し、1巻からヘ音記号の音も学ぶ。バイエルやツェルニー、ブルクミュラーなどの楽譜を使った問題を解きながら、知識を演奏に結びつけていく。読み書きだけでなく、弾く、リズムを叩くなど多彩な問題をバランスよく配置。飽きずに進められる構成で、書き消ししやすい用紙を採用する。
こんな人におすすめ
小学校低学年で音楽の基礎を学び始めた子、ピアノと並行して音符を覚えたい子、導入期の指導をしている先生。家庭学習のドリルとしても、教室で書き取りを取り入れたいときにも使える。
良い点
- ト音記号とヘ音記号を最初から扱う
- 弾く・叩く問題も入っている
- 書き消ししやすい丈夫な紙
気になる点
- 導入編のため内容は基礎のみ
- 解答は付属しない
- 独学より指導者と使う前提
出版社
ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス
発売日
2023年09月04日頃
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
ミッキーといっしょ、って書いてあります。ディズニーのキャラクターのドリルなんですね。見た目から入りやすいのは大事かも。
佐藤メバル
そう、導入期の音楽ドリルだよ。特徴は、中央のドから始まるピアノ教本の進度を考えて、1巻からヘ音記号の音を学ぶこと。
バイエルやツェルニー、ブルクミュラーの楽譜を使った問題を解きながら、知識を演奏につなげていく。読み書きだけでなく、弾いたりリズムを叩いたりする問題も入る。飽きずに進める工夫だね。
橘ナナミ
書いたり消したりしやすい紙、というのが地味に大事かもしれないですね。導入期は書き直しが多いって聞いたので。
佐藤メバル
そう、導入期は書き直しが多いからね。ト音記号、ヘ音記号、四分音符、二分音符、黒鍵と白鍵といった範囲を、無理なく一周できる。
ただ独学で使うより、先生と一緒に確認しながら進めるほうが効果が出るタイプのドリルだよ。
小学生の音楽ドリル 1・2ねんせい(上)新装版
池田恭子(ピアノ) 著|ドレミ楽譜出版社
¥1,100(税込)
1年生の部では音名と階名、リズム、どれみ、ふぁそら、楽器、ハーモニカ、鍵盤ハーモニカと指番号、鑑賞曲「おもちゃのシンフォニー」を扱い、2年生の部では四分音符と四分休符の書き方から二分音符、木琴と鉄琴、リズム楽器、八分音符と八分休符へと進む。学年に沿って無理なく積み上げる構成だ。
こんな人におすすめ
1・2年生の音楽の授業で書き取りを取り入れたい先生、家庭で音符の練習をさせたい保護者、学級担任として音楽を担当する人。おさらいの問題で学期の終わりに確かめたいときにも。
良い点
- 1年生と2年生の内容を1冊で
- 鑑賞曲や楽器の項目も入る
- 書き方練習から問題へ段階的
気になる点
- 下巻や上学年編は別売り
- 歌や器楽の実技は扱わない
- 解説より問題中心の構成
出版社
ドレミ楽譜出版社
発売日
2021年03月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
1ねんせい、2ねんせい、ってひらがなで書いてあるのがかわいいですね。開いた瞬間にやさしい感じがします。
佐藤メバル
ドリルそのものが子どもに開く本だからね。1年生の部は音名と階名、リズム、どれみ、ふぁそら、いろいろながっき、ハーモニカ、鍵盤ハーモニカと指番号、鑑賞曲では「おもちゃのシンフォニー」を扱う。
2年生の部では四分音符と四分休符の書き方から、二分音符、木琴と鉄琴、リズム楽器、八分音符と八分休符へ進む。
学年に沿って積み上げる構成だよ。
橘ナナミ
鍵盤ハーモニカの指番号まで出てくるんですね。これは授業で使うものですか、それとも家でやるものですか。
佐藤メバル
学級担任が音楽を担当する場面で使いやすいと思う。書いて確かめて、次に音を出す。その往復ができるのがいいところだね。
ただ歌や器楽の実技そのものは扱わないから、そこは別の教材と組み合わせて。おさらいの問題があるので、学期の終わりに確認する使い方もできるよ。
図鑑・伝記・マンガはどう位置づけるか
橘ナナミ
ネットで調べると、オーケストラの絵本とか、作曲家の伝記、マンガで読む作曲家入門みたいな本がたくさん出てくるんです。今回のリストには入っていないんですか?
佐藤メバル
ジャンルとしては定番中の定番だよ。ただ性格が違う。図鑑や事典は「調べる」ための本、伝記や物語は「読む」ための本、マンガは読書が苦手な子の入口になる本だ。今回は指導者向けと、手を動かす実践の本を中心に並べたから、図鑑や伝記は別枠で足すと網羅性が上がる。図鑑なら索引があるか、伝記なら年表や図版があるかで見極めるといい。
橘ナナミ
図鑑は索引、伝記は読みやすさ、マンガは入口。同じ「作曲家の本」でも選び方が違うんですね。
佐藤メバル
そう。楽器のしくみを扱う本も同じで、断面図や写真で仕組みを見せる本 が調べ学習には向く。音が出る仕組みを絵で追えるかどうかが分かれ目だ。
教科書と市販の本、図書館と購入の使い分け
橘ナナミ
教科書があるのに、市販の本を買う意味ってあるんでしょうか。
佐藤メバル
あるよ。教科書は限られた紙幅で単元を並べているから、一曲を深く掘る余白が少ない。たとえば歌唱共通教材なら、『小学校音楽科歌唱共通教材』は全24曲を簡易伴奏と通常伴奏の2バージョンで載せていて、レベルに合わせて使い分けられる。『音楽科必携! 歌唱共通教材 指導のヒント』は曲ごとに注意点や指導アイデアを添え、巻末に楽典の手引きまで付く。『小学校音楽 目指せ!参加率100%!! 歌唱共通教材と仲良くなるあの手この手』は、まずその曲で遊んで親しむところから入る。教科書が「幹」なら、市販の本は「枝葉」だね。
橘ナナミ
教科書で全体を、市販の本で一曲を深く、という分担なんですね。
佐藤メバル
そして買うか借りるかも使い分けたい。一度読んで終わりそうな本、学年が変われば不要になる本は図書館で。手元に置いて何度も開く伴奏譜やドリル、毎日の常時活動のネタ帳は購入が向く。忘れがちなのが情報の鮮度で、学習指導要領の改訂に合わせて内容が更新される本があるから、版や改訂の表示は必ず確認 してほしい。
橘ナナミ
借りて試してから買う、という順番もよさそうですね。
音楽が苦手な子、読書が苦手な子への配慮
橘ナナミ
歌うのは苦手だけど体を動かすのは好き、という子には何がいいんでしょう。
佐藤メバル
そういう子には、身体そのものを楽器にする『心が動く授業づくり 楽しもう!ボディリズムで音楽を表現しよう』のような発想が向く。『はじめてでもわかりやすいリトミックを活用した授業アイデア 小学校音楽』も、体を動かしながら音に入っていく。読書が苦手な子なら、文章量が少なく、音やリズムで参加できる活動集から入るといい。歌わせる前に、音で遊ばせる のがコツだよ。
橘ナナミ
参加の入口を、歌以外にも用意しておくということですね。
佐藤メバル
あわせて、『子どもがもっとアクティブに!小学校音楽「言葉がけ」のアイデア100』のような声かけの本や、『小学校音楽「魔法の5分間」アクティビティ』のように短い時間で切り替える活動集も心強い。うまく歌えないこと と 音楽を楽しめないこと は別だからね。
橘ナナミ
そこを混同しないで見てあげる。大事な視点ですね。
よくある質問
小学生向けの音楽の本はどこで買えますか?
橘ナナミ
小学生向けの音楽の本はどこで買えますかについて教えてください。
佐藤メバル
大型書店の音楽書コーナー、楽譜や音楽書の専門店、ネット通販が中心です。教育書や楽譜は専門店のほうが品揃えが厚いことが多く、在庫は店舗ごとに違うので取り寄せも前提に考えておくと安心です。図書館で内容を確かめてから購入する流れもおすすめです。
音楽の本は何歳・何年生から読めますか?
橘ナナミ
音楽の本は何歳・何年生から読めますかについて教えてください。
佐藤メバル
目安としては、音符や鍵盤のドリルは小学校低学年向け、歌唱や器楽の指導書は教員・大人向けです。導入向けのドリルは音名やリズムの基礎から始まる 構成で、学年が上がるほど読み物や事例集が増えていきます。対象は本ごとに違うので、表記を確認しましょう。
CD付きとDVD付き、QRコード連動はどれがおすすめですか?
橘ナナミ
CD付きとDVD付き、QRコード連動はどれがおすすめですかについて教えてください。
佐藤メバル
方式ごとに長所が違います。CDは音を繰り返し聴くのに向き、DVDは動きや奏法が目で見え、QRコードやアプリ連動は端末ひとつで動画を再生できます。手元の端末のOSと、動画を見られる環境があるか を先に確かめて選ぶのが失敗しないコツです。
読書が苦手な子でも楽しめる音楽の本はありますか?
橘ナナミ
読書が苦手な子でも楽しめる音楽の本はありますかについて教えてください。
佐藤メバル
あります。文章を読む量が少なく、体や音で参加できる活動集が向いています。身体を楽器にするボディリズムの本や、リトミックを活用した授業アイデアの本は、読むより先に音や動きで入っていける のが強みです。マンガで読む作曲家入門も入口になります。
教科書があれば市販の音楽の本は必要ないですか?
橘ナナミ
教科書があれば市販の音楽の本は必要ないですかについて教えてください。
佐藤メバル
必須ではありませんが、役割が違います。教科書は単元を限られた紙幅で扱うため、一曲を深く掘る余白は限られます。歌唱共通教材の伴奏譜や指導のヒント集、鑑賞や音楽づくりの事例集があると、単元の狙いに合わせて厚みを足せます。
図書館で借りるのと購入するのはどちらが良いですか?
橘ナナミ
図書館で借りるのと購入するのはどちらが良いですかについて教えてください。
佐藤メバル
一度読んで終わりそうな本や、学年が変われば不要になる本は図書館、何度も開く伴奏譜・ドリル・活動集は購入が向きます。改訂や新版が出ていないか は購入前に必ず確認を。まず借りて試し、手元に残したいと感じたら買う順番がおすすめです。
作曲家の本はマンガと伝記のどちらを選べばよいですか?
橘ナナミ
作曲家の本はマンガと伝記のどちらを選べばよいですかについて教えてください。
佐藤メバル
読む負荷で選ぶといいでしょう。マンガは人物の関係や時代の流れをつかみやすい 入口、伝記は生涯と作品をじっくり追えます。図鑑や事典は索引から調べ学習に向くので、目的が「読む」か「調べる」かで分けると迷いません。
音楽の本を選ぶときの予算の目安はどれくらいですか?
橘ナナミ
音楽の本を選ぶときの予算の目安はどれくらいですかについて教えてください。
佐藤メバル
一概には言えませんが、ドリルや教則本は比較的手頃な価格帯、指導書や事例集は少し上の帯になります。最初は1冊に絞る のが基本で、担当学年か、いちばん困っている領域から選ぶと外れません。揃えるのは必要性を感じてからで十分です。
まとめ
橘ナナミ
今日は「教える側の本」と「子どもが使う本」、そして地図と道具箱という分け方が、いちばんの収穫でした。
佐藤メバル
そう。そして最後にひとつだけ。音楽の本は、読んで終わりじゃないんだ。開いたその日か翌日の授業で、ひとつ鳴らしてみてほしい。道具箱は、使ってはじめて道具になるからね。
橘ナナミ
たしかに、読んだだけで満足しちゃうパターン、私もありそうです……。
佐藤メバル
それでいいんだよ。全部を一気にやろうとしなくていい。一冊選んで、一曲だけ。それで教室の空気が変わったら、次の一冊を足せばいい。
橘ナナミ
一音ずつ重ねていったら、いつか和音になるみたいに。まずは自分の一冊を、ひとつ鳴らしてみます。
