褒める子育てが学べる本のおすすめ人気ランキング17選【2026年版】
監修

佐藤メバル
@shelfy_mebaru
編集長。あらゆるジャンルの本を年間数百冊読み込む本のプロ。投資・経営から小説・実用書・絵本まで、良書と読者の相性を見抜く。

橘ナナミ
@medias_nanami
編集部の新人インターン。22歳の大学院生で、メディア論を研究中。「それ気になります!」が口癖の天然キャラ。読者の素朴な疑問を代弁する役割で、各メディアの専門家にいろんなジャンルの素朴な質問をぶつけていく。
最終更新: 2026年10月
橘ナナミ
佐藤さん、「褒める 子育て 本」で検索したら、ランキング記事がたくさん出てきたんですけど、どれも「褒めて伸ばしましょう」で終わっている感じがして…。書店に並んでいる褒め方の本って、実際どう違うんですか?
佐藤メバル
いい質問だね。書店員時代、子育て棚は「叱り方」の本が先に売れて、後から「褒め方」が追いかける形で並び方が変わっていったんだ。今は褒め方の本だけで、研究の裏づけを軸にした本、親子の関係性を軸にした本、明日から使えるフレーズを軸にした本の3系統に分かれている。同じ「褒める」でも土台がまるで違う。
橘ナナミ
3系統! 書名だけ見ていると、全部同じに見えてました…。じゃあ「うちの子に合うのはどれ?」って、どう選べばいいんでしょう。
佐藤メバル
それが今日の本題だね。選ぶときの軸を、順番に一緒に見ていこう。まずは目的から。
褒める子育てが学べる本の選び方
目的別に選ぶ
橘ナナミ
目的って、たとえばどんな分かれ方をするんですか?
佐藤メバル
大きく4つだね。①褒め方そのものを知りたい、②叱り方とセットで学びたい、③自己肯定感を育てたい、④親自身がケアされたい。①なら『子育てハッピーアドバイス 大好き!が伝わる ほめ方・叱り方』が入口として読みやすい。目次を見ると「できた1割をほめていけば子どもはぐんぐん元気になります」「『ありがとう』は、最高のほめ言葉」と、ほめ方が先、叱り方が後。②を研究の裏づけから入るなら『自分でできる子に育つ ほめ方 叱り方』。③は『子どもの自己肯定感が高まる ほめ方・叱り方の新常識100』。④は『ほめるより子どもが伸びる 勇気づけの子育て』で、後半がお母さんの心を勇気づける話になっている。
根拠の種類別に選ぶ
橘ナナミ
さっきの「研究の裏づけ」って、本によって強さが違うんですか?
佐藤メバル
そこが見分けどころだよ。査読研究をもとにした本、臨床やカウンセリングの現場から出た本、保育の実践から出た本で、信頼の種類が違う。『自分でできる子に育つ ほめ方 叱り方』はオックスフォード児童発達学博士がモンテッソーリとレッジョ・エミリアを土台に書いた本。『ほめる子育て 25日レッスン』や『マンガでわかる 魔法のほめ方 PT』は応用行動分析やペアレント・トレーニングの系譜。『発達凸凹を生きる力に変えるコンプリメント子育て』は、不登校カウンセリングの実証研究から生まれたコンプリメントという言葉がけを扱う。どれが上ではなく、家庭で試して観察したいなら研究系、困りごとが深いなら臨床系と使い分けるといい。
年齢・気質別に選ぶ
橘ナナミ
姉の子が2歳で、もう全然言うことを聞かないらしいんです。年齢でも変わりますよね。
佐藤メバル
変わる。『自分でできる子に育つ ほめ方 叱り方』は対象を3〜12歳と明記しているから、0〜3歳の親には少し先の話になる。その年代を厚く扱うのが『モンテッソーリ式 親子でハッピー!魔法のほめ方叱り方』で、0〜3歳の大原則、イヤイヤ期の叱る3原則、3歳半〜5歳半の「めんどうくさい期」とステージ別に並ぶ。気質の話も外せない。敏感な子や発達凸凹が気になるなら、『発達凸凹を生きる力に変えるコンプリメント子育て』や『「褒める」「叱る」のその先へ! チェンジスキル』のように、行動の背景から見立てる本のほうが刺さるよ。
形式・読みやすさで選ぶ
橘ナナミ
正直、育児中に長い文章を読む余裕がない気がするんです…。
佐藤メバル
それも立派な選書軸だね。漫画なら『マンガでわかる 魔法のほめ方 PT』で、約130ページがマンガ。写真とイラスト中心なら『子どもの才能を100%引き出す! モンテッソーリ教育のほめ方、叱り方、あそび方』で、42のシチュエーションごとに「かけていい言葉」「ダメな言葉」を並べている。辞書的に引くなら『子どもの自己肯定感が高まる ほめ方・叱り方の新常識100』のように項目が100に区切られた本が強い。とにかく短く、という日は、男の子ママ向けの『男の子ママを笑顔に! 「褒める育児」のススメ。』も手に取りやすいよ。
著者属性と入手性で選ぶ
橘ナナミ
著者が研究者か、現役ママかでも印象が変わりますよね。
佐藤メバル
そう。研究者・医師の本は理屈が強い、現役ママの本は温度が高い。たとえば『家族の流儀 藤原家の褒める子育て』は、三人息子を成人させるまでのエッセイで、受験や思春期の実感が主役。『ほめるより子どもが伸びる 勇気づけの子育て』は元小学校教師の著者がアドラー心理学の「勇気づけ」を家庭向けに翻訳している。入手性も忘れずに。『子どもを伸ばすお母さんの、上手なほめ方・叱り方』は価格が手頃なので試しやすい。逆に、書名だけ見て探した『褒める育児にペアレントトレーニング』は出版が停止している状態だから、同じ系統なら『ほめる子育て 25日レッスン』に進むのが現実的だよ。
褒める子育てが学べる本をひと目で比較
橘ナナミ
えっ、17冊もあるんですか!?まずどう見ればいいんですか?
佐藤メバル
焦らず焦らず(笑)。まずはこの一覧で全体像を眺めてみよう。価格・著者・対象読者をまとめて見られるから、自分に近そうなのが分かるはず
褒める子育てが学べる本のおすすめ人気ランキング
橘ナナミ
一覧だけだとピンと来ないので...1冊ずつ詳しく教えてください!
佐藤メバル
よし、それじゃあ1位から順に1冊ずつ解説していこう。各冊どんな人に向いてるかも合わせて話すから、自分に合いそうなのを見つけてほしい

子育てハッピーアドバイス 大好き!が伝わる ほめ方・叱り方
明橋大二 著|1万年堂出版
¥1,026(税込)
「叱り方を学ぶ前に、ほめ方を学ぶ」。この順序の置き方が本書の核です。自己肯定感を育む8つの方法から始まり、できた1割をほめれば子どもはぐんぐん元気になる、『ありがとう』は最高のほめ言葉、叱るときは止めて・目を見て・短い言葉で、と読んだその場で使える言葉が並びます。叱り方も「人格ではなく行為を叱る」と手順で示され、巻末には読者の質問に答えるQ&Aも収録。1万年堂出版のハッピーアドバイスシリーズらしい温かい紙面で、子育ての入り口に立つ人が最初に開く一冊に向いています。
こんな人におすすめ
毎日ガミガミ叱ってばかりで自己嫌悪になる人、子どもへの言葉がけに自信がない子育て初期の親、ほめることの意味から丁寧に知りたい人。分量も読みやすく、育児書の最初の一冊として手に取りやすい。
良い点
- 叱る前にほめるという順序が腑に落ちる
- すぐ使える言葉が具体的に並ぶ
- 読み切りやすい分量で通読しやすい
気になる点
- 事例の深掘りは控えめ
- 年齢別の細かい対応は少なめ
- 最新研究の紹介が中心ではない
出版社
1万年堂出版
発売日
2010年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
褒める本ってたくさんあって、正直どれも同じに見えてしまうんです。最初の一冊なら、どれを選べばいいんでしょう?
佐藤メバル
いい質問だね。最初の一冊なら、明橋大二のこれかな。この本の核は「叱り方を学ぶ前に、ほめ方を学ぶ」という順序にあるんだ。
できた1割をほめれば子どもはぐんぐん元気になる、『ありがとう』は最高のほめ言葉——こうした言葉が、読んですぐ使える形で並んでいる。
叱る場面も、止めて、目を見て、短い言葉で、と手順で示してくれる。紙面もとても読みやすいよ。
橘ナナミ
1割でいいんですか? 9割できてないのに褒めるのは、なんとなくズルい気がして、私はつい残りのほうを指摘しちゃいそうです。
佐藤メバル
そこがこの本のいちばん優しいところでね。書店員時代、児童書の棚でお母さんたちが「できていないところを数えてしまう」とよく話していて、そのたびにこの本を思い出していたよ。
巻末には、言うことを聞かない、片づけ、寝つかない、いじわる、ウソ、すぐ泣く、といった質問へのQ&Aも収録されている。
困ったときの辞書としても使えるから、最初の一冊に向いているんだ。

モンテッソーリ教育・レッジョ・エミリア教育を知り尽くした オックスフォード児童発達学博士が語る 自分でできる子に育つ ほめ方 叱り方 3歳 〜 12歳 の子ども対象
島村華子 著|ディスカヴァー・トゥエンティワン
¥1,760(税込)
オックスフォードで児童発達学を学んだ著者が、モンテッソーリとレッジョ・エミリアを知り尽くしたうえで、ほめ方・叱り方を「声かけ」に落とし込んだ一冊です。そのほめ言葉が、子どもの自主性を奪う?——冒頭から「すごい!」「さすがお姉ちゃんだね」の落とし穴に触れ、3種類のほめ方、罰がNGな4つの理由、アクティブ・リスニングの4つのポイントへ進みます。対象は3〜12歳。テレビ番組や動画で紹介された話題書で、感覚ではなく根拠から納得して実践したい人に向きます。
こんな人におすすめ
よかれと思って「すごい!」と言ってしまう人、小学生以降の子の声かけを見直したい親、勘や経験則ではなく研究の裏づけから学びたい人。3〜12歳が対象なので、園児から高学年まで長く使えます。
良い点
- 研究の裏づけから声かけを選べる
- 3〜12歳と対象年齢が広い
- 章末のQ&Aが悩みに答える
気になる点
- 理論寄りで日常事例は少なめ
- 乳幼児期の話は中心ではない
- 情報量が多く読み応えが要る
出版社
ディスカヴァー・トゥエンティワン
発売日
2020年4月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
えっ、『すごい!』って褒めちゃダメなんですか? 小さいころから言われて育ちましたけど、それを否定されると自信が揺らぎます。
佐藤メバル
ダメというより、使い方で効果が変わる、というのがこの本の主張なんだ。著者はオックスフォードで児童発達学を学び、モンテッソーリとレッジョ・エミリアの両方を見てきた人でね。
安易な「ほめて伸ばす」に注意、と正面から書いている。褒美と罰の落とし穴まで整理しているのが信頼できるところだよ。
橘ナナミ
じゃあ、前におすすめされた入門書とは何が違うんでしょう? どちらを買えばいいのか、だんだん分からなくなってきました。
佐藤メバル
入門書が「まずほめることから始めよう」だとしたら、こちらは「どんなほめ方が自主性を残すか」まで踏み込む。
条件付き子育てのデメリットや、罰を与える叱り方がNGな理由を、章立てで理論的に追えるのが違いだね。3歳から12歳まで対象だから、長く辞書のように使える。まず仕組みから納得したい人に向くよ。

モンテッソーリ式 親子でハッピー!魔法のほめ方叱り方 自己肯定感が上がる子育て
いしいおうこ 著|日本能率協会マネジメントセンター
¥1,760(税込)
1万人以上の保護者にアドバイスしてきた著者が、モンテッソーリ教育をベースに、自己肯定感を育てる声かけをまとめた一冊です。ネガティブな状況をプラスに転じる「プラ転」のアイデアや、イヤイヤ期の叱り方3原則、3歳半から5歳半の「めんどうくさい期」の捉え方など、成長ステージごとの原則が並びます。さらに「アタエナー育児・アタエナー教育」として、モノも答えも与えすぎない視点を示すのがユニーク。褒め方の本でありながら、夫婦のチーム運営や親自身の自己肯定感にも触れます。
こんな人におすすめ
叱ってばかりで自己嫌悪に陥る親、約束やご褒美の使い方に迷っている人、夫婦で子育て方針が合わず悩む家庭。イヤイヤ期から就学前後の子を持つ人が、年齢別に読み返せます。
良い点
- 成長ステージ別に声かけを示す
- 与えすぎない視点が新鮮
- 夫婦の役割分担にも触れる
気になる点
- 情報量が多く厚めの一冊
- 実践には繰り返しが必要
- 図解中心の構成ではない
出版社
日本能率協会マネジメントセンター
発売日
2024年8月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
モンテッソーリ式って聞くと、教具とかお勉強のイメージなんですけど、この本もそういう感じなんですか?
佐藤メバル
いや、この本の主役は教具じゃなくて声かけなんだ。著者は1万人以上の保護者にアドバイスしてきた人で、「考えず、とりあえずほめる」「何でも与えてしまう」といった心当たりから始まる。
そこにプラ転という、ネガティブな状況をプラスに転じる考え方を重ねていく。イヤイヤ期の叱り方3原則や、めんどうくさい期をチャンスと捉える話も具体的だよ。
橘ナナミ
アタエナー育児って、聞き慣れない言葉です。いったい何を与えないんですか?
佐藤メバル
モノだけじゃなくて、答えを与えすぎない、という話なんだ。『なんで?』と聞かれた瞬間は知性を磨く黄金タイムで、すぐ答えを渡さないほうがいい。
意外なのは、ほめることまで与えすぎに注意と言っている点でね。第二章と第三章を往復しながら読むと、褒める量より渡し方を見直す本だと分かる。夫婦で読み合わせるのもおすすめだよ。

マンガでわかる 魔法のほめ方 PT: 叱らずに子どもを変える最強メソッド (単行本)
横山浩之 著|小学館
¥1,650(税込)
カリフォルニア大学ロサンゼルス校で創始された行動療法、ペアレント・トレーニングを、日本人の国民性に合わせ、学校の学級集団にも応用できる形に改善した著者が、ストーリー漫画で解説する入門と特訓のテキストです。多くのページを割いたマンガは一気読みできるクオリティで、愛着障害や発達障害を抱える子の問題行動にも対応。同じ著者とマンガ家のコンビによる『マンガでわかる よのなかのルール』の姉妹版にあたり、保護者向けに書かれています。活字の理論書が続かなかった人でも、物語として読み切れるのが強みです。
こんな人におすすめ
活字の育児書が続かなかった人、愛着障害や発達障害の子の行動に悩む保護者、学級や園で子どもと向き合う教育関係者。まず仕組みをつかんでから実践したい人に向きます。
良い点
- 漫画中心で最後まで読み切れる
- 行動療法の考え方を物語で掴める
- 支援の現場にも応用できる
気になる点
- 理論の詳細は別書が必要
- 絵柄の好みが分かれる
- 家庭向けで学齢期の話は少なめ
出版社
小学館
発売日
2014年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
マンガで分かるって、本当に分かるんですか? 私は活字の本で何度も挫折しているので、流し読みで終わってしまいそうで心配です。
佐藤メバル
その心配はもっともでね。この本はマンガに多くのページを割いていて、物語として一気読みできるつくりなんだ。
題材はカリフォルニア大学ロサンゼルス校で創始された行動療法、ペアレント・トレーニング。著者はそれを日本人の国民性に合わせ、学級集団にも応用できる形に改善した人で、愛着障害や発達障害の子の行動にも対応できる手法としてまとめている。
同じコンビが手がけた姉妹版という位置づけだよ。
橘ナナミ
姉妹版ということは、学校の先生向けなんでしょうか。家で子どもと向き合うときにも使えますか?
佐藤メバル
これは保護者向けに書かれたほうでね、家庭が主戦場だよ。行動療法というと難しく聞こえるけれど、実際は「どう関われば行動が変わるか」を物語で追うだけ。
すべての教育関係者にとって必読、と謳われる内容だけど、まずは家庭で試してほしい。理論を先に読むと挫折しがちな人ほど、この漫画から入るほうが頭に残ると思うよ。

ほめる子育て 25日レッスン: はじめての「おうちペアトレ」
河村優詞 著|図書文化社
¥2,200(税込)
ABA(応用行動分析)にもとづく子育てトレーニング、ペアレント・トレーニングの入門書です。よい行動をほめて伸ばし、問題行動は叱らずに減らすという考え方を、知識ゼロから始められる25日間のステップ式で構成しています。すべてのトレーニングが保護者からのQ&A形式で始まるので、悩みに寄り添われながら進められます。1日ずつ区切られているぶん、忙しい毎日でも「今日はここまで」と終わりが見えるのが、分厚い理論書との違い。コンパクトな分量で、まず一周してみるのに向きます。
こんな人におすすめ
毎日つい叱ってしまうと悩む保護者、ペアトレをこれから学びたい人、決まった手順に沿って子育てを練習したい人。1日1ステップなので、仕事や家事の合間に無理なく進められます。
良い点
- 25日のステップで迷わない
- Q&A形式で疑問から入れる
- 分量が絞られ一周しやすい
気になる点
- 理論の背景は簡潔め
- 実践の記録が前提になる
- 家庭内の場面が中心
出版社
図書文化社
発売日
2026年7月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
25日レッスンって、毎日続ける宿題みたいで、三日坊主の私にはハードルが高そうなんです。子育て中の人なら余計に。
佐藤メバル
そこは安心していいよ。知識ゼロの状態から始められるように、1日目から段階を踏んで組まれているんだ。しかもすべてのトレーニングが、保護者からのQ&A形式で始まる。
『子どもが言うことを聞いてくれない』『気づけばつい叱ってしまう』——自分の悩みに近い問いから入れるから、置いていかれないつくりなんだよ。
橘ナナミ
ABAって聞いたことはあるんですけど、人に説明できるほど分かっていなくて。応用行動分析ですよね? 具体的に何をするんですか?
佐藤メバル
いいところに目をつけたね。ABAは、よい行動をほめて伸ばし、問題行動は叱らずに減らしていく考え方。この本はそれを、家族が実際に手を動かして学べるペアレント・トレーニングの入門としてまとめている。
分厚い理論書を先に読むより、まず25日ぶんを一周してみる。その順番のほうが、よほど身につくと思うよ。

子どもを伸ばすお母さんの、上手なほめ方・叱り方
『PHPのびのび子育て』編集部 著|PHP研究所
¥96(税込)
PHPのびのび子育て編集部が、先生方に教えてもらった「ちょっとしたひと工夫」をコンパクトにまとめた一冊です。電車で騒ぐ子には「今度騒いだら降りますよ」と言い、本当に降りる——きょうだいげんかは一人ずつ言い分を聞く、小さな成長は見逃さずほめる。日常の中でできる小さな心がけが並びます。分量が少なく価格も手に取りやすいので、分厚い育児書を読む時間がない人が、通勤の合間に一気に読めるのが特徴。具体例が生活の場面に密着しています。
こんな人におすすめ
育児書を読む時間が取れない人、しつけの具体的な場面で困っている親、先輩の知恵を短時間で仕入れたい人。薄い一冊なので、移動中や待ち時間に読み切れます。
良い点
- 薄くて一気に読み切れる
- 生活場面の具体例が豊富
- 先生方の知恵が凝縮されている
気になる点
- 体系的な理論は少ない
- 内容はコンパクトに集約
- 著者は編集部名義
出版社
PHP研究所
発売日
2015年8月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
先生方に聞いたひと工夫、というのが気になります。実際にどんなことが書かれているんですか?
佐藤メバル
たとえば電車の中で騒いでいる子には、『今度騒いだら降りますよ』と言って、本当に降りる。きょうだいげんかが始まったら、一人ずつ言い分を聞く。
小さな成長を見逃さずきちんとほめる。一緒に過ごす時間は、お母さん自身も楽しく過ごす。どれも日常の中でできる小さな心がけばかりなんだ。
橘ナナミ
本当に降りる、というのは勇気がいりますね。言った手前、自分だったら有言実行できずに終わりそうです。
佐藤メバル
そこが肝でね。書店員時代、子育ての棚を見ていても、言ったのに実行しない、が一番伝わらないと感じていたよ。
この本は分量が少ないから、ひと息で読める。読み終えたら一つだけ選んで、次の一週間やってみる。そういう使い方がいちばん向いているんだ。

子どもの自己肯定感が高まる ほめ方・叱り方の新常識100
齋藤孝 著|宝島社
¥1,400(税込)
齋藤孝の教育学の知見をもとに、ほめ方・叱り方を100の項目で整理した一冊です。怒ってしまった後で「また言ってしまった、ダメな母親だ」と落ち込む母親への処方箋が用意されているのが、他の声かけ本と大きく違うところ。子を肯定へ導く考え方と、自分自身を認めて前向きになるための日々の言動を、項目ごとに短く読める形で示します。通読して覚えるというより、気になる項目から開いて、その日の気分を立て直す使い方が似合う本です。
こんな人におすすめ
叱った後に自己嫌悪で落ち込む母親、一冊を最初から最後まで読む時間が取りにくい人、項目ごとに手早くヒントを得たい人。気になった見出しから拾い読みできます。
良い点
- 100項目で拾い読みしやすい
- 親自身の立て直しに触れる
- 教育学の視点で整理されている
気になる点
- 1項目あたりは短め
- 体系的な手順書ではない
- 事例の物語性は薄め
出版社
宝島社
発売日
2021年11月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
100項目って多いですね。覚えきれる気がしないんですけど、どう読めばいいんでしょう?
佐藤メバル
これは通読する本じゃなくて、拾い読みする本だね。齋藤孝の教育学の知見をもとに、ほめ方と叱り方が項目ごとに短く整理されている。
気になった見出しを開いて、その日の場面に一つ当てはめてみる。その使い方がいちばん向いているよ。
橘ナナミ
でも、叱ったあとに落ち込むお母さんって、すごく多い気がするんです。そういう気持ちも扱っていますか?
佐藤メバル
そこがこの本の特徴でね。怒ってしまった後で『また言ってしまった、ダメな母親だ』と落ち込む母親に向けた処方箋が用意されている。
子どものためだけでなく、自分自身を認めて前向きになるための考え方まで書かれているんだ。叱り方の本というより、続けていくための本だと思っているよ。

子どもの才能を100%引き出す! モンテッソーリ教育のほめ方、叱り方、あそび方 (晋遊舎ムック)
晋遊舎 著|晋遊舎
¥1,200(税込)
モンテッソーリ教育を、あそび方とほめ方・叱り方の両面から紹介するムックです。理数・語学・音感・空間・色彩・手先・運動神経・五感というジャンルに分けて、それぞれの才能が伸びるあそびを多数紹介。ほめ方・叱り方は、シチュエーションごとに子どもにかけていい言葉とダメな言葉を具体的に並べます。監修はこれまで多くの子どもと関わってきた伊藤美佳。写真やイラストが多く、活字の理論書より手を動かしながら読みたい人に向きます。読み聞かせたい絵本や音楽の紹介まで含む欲張りな構成です。
こんな人におすすめ
0歳からの関わり方を知りたい親、家で今日から遊びを試したい人、言葉かけを場面ごとに確認したい人。写真とイラストが多く、家族で眺めながら使えます。
良い点
- あそびと声かけを一冊で押さえる
- 写真とイラストで読みやすい
- 場面別の言葉が具体的
気になる点
- 理論の説明は簡潔
- ムックのため保存版ではない
- 対象月齢に幅がある
出版社
晋遊舎
発売日
2024年8月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
モンテッソーリって聞くたびに、なんだか敷居が高い気がするんです。家にあるものでできるんでしょうか?
佐藤メバル
この本はむしろ、家で今日から試すための本だよ。理数、語学、音感、空間、色彩、手先、運動神経、五感というジャンルに分けて、あそびをたくさん紹介している。
写真やイラストが多くて、眺めているだけでも楽しい。監修はこれまで多くの子どもと関わってきた伊藤美佳で、子育ての悩みに答えるQ&Aもある。
橘ナナミ
声かけのほうも載っているんですよね。叱り方も同じくらい具体的なんですか?
佐藤メバル
うん、シチュエーションを挙げて、その場面でかけていい言葉とダメな言葉を並べている。あそびと声かけを一冊で押さえたい人にちょうどいい厚みだよ。
読み聞かせたい絵本や音楽の紹介まであるから、最初の一冊というより、手元に置いて何度も開く本になると思う。

叱らずにほめる子育ての本: お母さんの不安をすべて解消する 内藤博士の (ワニの本 914)
内藤寿七郎 著|ベストセラーズ
¥869(税込)
書名そのものが方針を語る一冊です。叱らずにほめる——そして副題には「お母さんの不安をすべて解消する」とあります。テクニックを並べる本というより、叱らないという姿勢でお母さんの不安を受け止めることを狙った構成だと読み取れます。内容の詳細な紹介は多く出回っていないので、タイトルと著者名、そして手に取りやすい判型から、まずは開いてみる本。叱る回数を減らしたいという願いが真っ直ぐに伝わってくる一冊です。
こんな人におすすめ
叱ることに疲れてしまったお母さん、叱らない子育てという方針に共感する人、先輩の語りをゆっくり読みたい人。不安を解消するという副題のとおり、気持ちを落ち着けたいときに向きます。
良い点
- 書名どおりの一貫した方針
- 不安に寄り添う副題が明確
- 手に取りやすい判型と分量
気になる点
- 具体的な手順の情報が少ない
- 内容の詳細な紹介が見つけにくい
- 事例の有無が確認しづらい
出版社
ベストセラーズ
発売日
1994年8月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
この本、検索しても内容の紹介があまり出てこなくて、紹介して大丈夫なのかなって思ったんです。
佐藤メバル
よく気づいたね。正直に言うと、目次や詳しい中身の情報は見つけにくい本なんだ。ただ、書名と副題がとても雄弁でね。
叱らずにほめる、そしてお母さんの不安をすべて解消する、と方針がはっきり出ている。叱らないという姿勢を支えてほしくて開く本だと、私は読み取っているよ。
橘ナナミ
中身が分からないのに紹介するのって、読者に不親切になりませんか?
佐藤メバル
だから、分からないことは分からないと書こうと思っている。具体的な手順が欲しい人は、今日紹介している他の本と組み合わせるといい。
方針と気持ちの支えはこの本、手順は別の本、という分担で読めば無理がない。誠実に紹介するのが、うちのやり方だからね。

「褒める」「叱る」のその先へ! 子どもの笑顔が増えるチェンジスキル
前田智行 著|ソシム
¥2,200(税込)
ABA(応用行動分析)の代替行動提案をベースに、現場で使いやすいようアレンジした「チェンジスキル」を解説する一冊です。困った行動を悪化させず、望ましい行動へ少しずつ移行させる——そのために、同じ結果が得られるか、元の行動より簡単か、すぐ得できるか、社会的に問題ないか、という4つのコツを示します。叩く、ものを取る、呼んでも来ない、距離感が近い、といった場面のケーススタディが並び、失敗談も交えて語られるのが他のABAの本と違うところ。発達支援の現場から家庭まで使えます。
こんな人におすすめ
叱っても行動が変わらないと悩む人、発達支援や教育の現場で子どもと関わる人、学校や園で対応をチームでそろえたい人。ケーススタディから自分の場面を探せます。
良い点
- 4つのコツで判断しやすい
- ケーススタディが豊富
- 支援者側の価値観にも触れる
気になる点
- 専門用語がやや多い
- 家庭だけで使うには厚め
- 実践には観察が必要
出版社
ソシム
発売日
2026年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
チェンジスキルって、つまり何をするんですか? 褒めるのとも、叱るのとも違うんですよね?
佐藤メバル
困った行動を叱ってなくすのではなく、代わりの行動に置き換えていく、という考え方なんだ。応用行動分析の代替行動提案がベースで、同じ結果が得られるか、元の行動より簡単か、すぐ得できるか、社会的に問題ないか、という4つのコツで代わりの行動を選んでいく。
橘ナナミ
たとえば、お友達を叩いてしまう子なら、どうするんですか?
佐藤メバル
そこは本の中で、激しい他害がある子、おもちゃを口に入れてしまう子、帰りたくなくて大騒ぎする子など、具体的なケーススタディとして並んでいる。
著者は自分の失敗談も交えながら、支援者としてどんな価値観で子どもと向き合うか、というところまで踏み込む。
叱る回数を減らしたい現場の人ほど、手元に置きたくなる一冊だよ。

発達凸凹を生きる力に変えるコンプリメント子育て: ADHD・自閉症スペクトラムなど適応障害から不登校…つらい子育てにさよなら
森田直樹 著|小学館
¥1,540(税込)
不登校カウンセリングで多くの親子関係の改善指導をし、実証研究を続けてきた著者が、もっとも効果が見られたという言葉がけ「コンプリメント」をガイドする一冊です。親が愛情と承認をもって日々言葉がけを重ねることで、子どもの悩みや不安が解消され、温かい家族関係を再構築していく。発達障害やグレーゾーンと診断されても親の子育ての辛さは消えない、という視点から書かれています。不登校や身体症状が解消した事例も紹介され、単なるほめ方の本より支援の射程が長いのが特徴です。
こんな人におすすめ
発達凸凹の子の子育てに疲れている親、不登校や登校しぶりで悩む家庭、ほめる声かけを長期で続けたい人。育て直す覚悟で取り組みたい人に向きます。
良い点
- 実例が数多く紹介される
- 発達凸凹に焦点を当てている
- 家族関係の再構築まで見据える
気になる点
- 長く続ける忍耐が必要
- 効果には個人差がある
- 医療や診断の代替ではない
出版社
小学館
発売日
2022年3月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
コンプリメントって、普通の褒め言葉とは何が違うんですか?
佐藤メバル
著者は不登校のカウンセリングで多くの親子関係の改善指導をし、実証研究を重ねてきた人なんだ。そこで最も効果が見られたのが、親が愛情と承認をもって日々言葉がけを続けること、つまりコンプリメントだった。
診断を受けても親の子育ての辛さは消えない、というところから始まるのが、他の本と違うところだね。
橘ナナミ
発達凸凹の子を持つ親御さん向けの本なんですよね。私にはまだ実感が持てなくて、うまく読めるか不安です。
佐藤メバル
そうだね、ナナミさんが当事者でないのはそのとおりだと思う。ただ、決して特別な家庭の話ではなくて、不登校や身体の不調が和らいでいった事例が数多く紹介されている。
育て直す覚悟で続ける、と著者は言い切っている。だから短期で答えを求める人より、長く付き合うつもりの人に届く本だよ。

褒める育児にペアレントトレーニング
Katie 著|Independently published
褒める育児とペアレント・トレーニングを結びつけたタイトルの一冊ですが、現在は出版が停止されています。著者Katieによる独立出版で、分量もごく短く、概要をつかむための小冊子という位置づけです。とはいえ今から新しく手に取ることは難しく、中古や図書館でも見つかりにくい状況。この記事で紹介する以上、まずその点をお伝えしておくのが誠実だと考えました。同じテーマを学びたいなら、ペアトレの入門書やコンプリメントの本から入るのが現実的です。
こんな人におすすめ
この本を探してたどり着いた人、褒める育児とペアレント・トレーニングの組み合わせに関心がある人、購入前に現状を確かめたい人。まず入手可否を知りたい人向けです。
良い点
- テーマの組み合わせが明確
- 短い分量で要点に絞る構成
- ペアトレに関心を持つ入口になる
気になる点
- 現在は出版が停止している
- 中古でも入手しづらい
- 内容の詳細が確認しにくい
出版社
Independently published
発売日
2023年10月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
あれ、この本……購入ページが見つからないんですけど、どういうことですか?
佐藤メバル
そう、この本は現在、出版が停止されているんだ。だから記事に載せるなら、まずそのことを正直に伝えようと思ってね。
中古でも見つけにくいし、図書館にも入りにくい状況だと思う。読者の時間を無駄にしないためにも、ここは省かずに書いておきたい。
橘ナナミ
じゃあ、なんで紹介するんですか? 載せないほうがいいんじゃないかとも思うんですけど。
佐藤メバル
検索してたどり着く人がいるからだよ。褒める育児とペアレント・トレーニングを結びつけたタイトルで探している人は多い。
買えないと分かるだけでも意味がある。同じことを学びたいなら、25日レッスンのペアトレ入門や、コンプリメントの本から入るのが現実的だね。

家族の流儀 藤原家の褒める子育て (集英社文庫)
藤原美子 著|集英社
¥375(税込)
三人の息子を成人させるまでの、笑いと涙、厳しくも温かい愛情を綴ったエッセイです。受験や思春期をどう乗り越えたかが、藤原家流の子育てとして描かれます。ノウハウを箇条書きで示す本ではなく、母として妻として前向きに生きた記録そのものが読みどころ。巻末には解説が寄せられ、一家の教育方針が明らかになる構成です。理論書を読む前に、先輩の家庭の空気に触れたい人に向く一冊。文庫なので気軽に手に取れます。
こんな人におすすめ
子育ての先輩の記録を読みたい人、受験や思春期の子を持つ親、家族のあり方をあらためて考えたい人。寝る前に少しずつ読み進めるのに向いています。
良い点
- 実体験のエッセイとして読める
- 受験や思春期の記述がある
- 文庫で手に取りやすい
気になる点
- 手順や理論は示さない
- 一家の事例で一般化しにくい
- 価値観の違いは前提になる
出版社
集英社
発売日
2008年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
エッセイなんですね。ノウハウ本ばかり読んでいると、たまにはこういうのもいいのかな。
佐藤メバル
そう、これは三人の息子を成人させるまでの記録なんだ。受験や思春期をどう乗り越えたか、笑いと涙、厳しくも温かい愛情が綴られていく。
母として妻として前向きに生きた人の文章そのものを読む本で、教育方針がにじんでくる。巻末には解説も寄せられているよ。
橘ナナミ
でも、家庭の状況が違うと、参考にならない気もします。読んでも比べて落ち込みそうで。
佐藤メバル
手順をそのまま真似する本ではないからね。私も書店員時代、この手のエッセイは答えを求める棚ではなく、先輩の話を聞く棚に置いていたよ。
受験や思春期の入り口に立って、少し息を吐きたいときに読む。そんな一冊だと思っている。

男の子ママを笑顔に! 「褒める育児」のススメ。10分で読めるシリーズ
天瀬雛菊 著|まんがびと
走り回る、言うことを聞かない、けんかする——そんな男の子の育児に疲れたママへ向けた、短く読める一冊です。なぜ男女で違いがあるのかから始まり、男の子育児の困った場面、お悩みの解決法、「期待をするな、希望を抱け」という言葉、叱ると褒めるのバランス、そしてママ自身のイライラコントロールまでを順に扱います。男児三人を育てた著者自身の経験が背景にあり、読み終わった読者が笑顔になることを狙った構成。まとまった時間が取れない人のための短い分量です。
こんな人におすすめ
男の子の育児に疲れているママ、まとまった読書時間が取れない人、ママ自身のイライラをどうにかしたい人。移動中や寝かしつけの後に読み切れます。
良い点
- 短時間で読み切れる分量
- 男の子育児に絞っている
- ママの感情管理にも触れる
気になる点
- 内容の絞り込みが強い
- 詳細な手順は少なめ
- 男女差の記述は簡潔
出版社
まんがびと
発売日
2017年3月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
10分で読めるって書いてあるんですけど、本当にそんなに短いんですか? 中身が薄かったらどうしよう。
佐藤メバル
短くまとめることを前提にしたシリーズでね、紙の冊子にするとごく薄いくらいの分量なんだ。中身は、なぜ男女で違いがあるのかという話から始まって、男の子育児の困った場面、お悩みの解決法、叱ると褒めるのバランス、そしてママのイライラコントロールへと進んでいく。
橘ナナミ
『期待をするな、希望を抱け』という章題が気になります。どういう意味なんでしょう?
佐藤メバル
そこは読んでのお楽しみだけど、著者自身が男児三人のママでね、知り合いのいない土地でママ生活を始めた経験を持っている。
衝突したり、迷ったり、落ち込んだりしながら、家族が笑顔になる方法を模索してきた人の言葉だから、押しつけがましくない。
読み終わったあとに笑顔になれることを狙った一冊だよ。

褒めは教育の基本 子供の褒め方: 夫婦で読んでもらいたい子供が変わる褒め方を8つ紹介 のりおの夫婦シリーズ
norio 著
褒め方に特化し、8つの方法を章立てで示す一冊です。具体的な内容を褒める、努力を強調する、内面的な特徴を称賛する、成長を意識させる——章が進むにつれて、褒める対象とタイミングを細かく分けていきます。過度な褒め言葉は避ける、自己評価を尊重するという節もあり、褒めればいいという単純な話にしていないのが特徴。副題に「夫婦で読んでもらいたい」とあるとおり、家庭内で方針をそろえることを想定した構成です。
こんな人におすすめ
褒め方が分からず言葉に詰まる親、夫婦で子育ての方針をそろえたい人、褒めるタイミングを掴みたい人。短い章なので、二人で読み比べながら進められます。
良い点
- 褒め方だけに絞った構成
- タイミングまで踏み込む
- 夫婦で共有しやすい章立て
気になる点
- 叱り方には触れない
- 実例の分量は控えめ
- 著者の体験談は中心でない
出版社
詳細情報なし
発売日
2024年4月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
褒めることだけを8つに分けるって、そんなに種類があるものなんですか?
佐藤メバル
これが意外とあるんだよ。具体的な内容を褒める、努力を強調する、内面的な特徴を称賛する、成長を意識させる、適切なタイミングで褒める、過度な褒め言葉は避ける、自己評価を尊重する——章が進むにつれて、褒める対象と時機を細かく分けていく構成なんだ。
橘ナナミ
褒めることだけに絞ると、逆に偏った見方になりませんか?
佐藤メバル
そこはそういう本だからね。叱り方には触れず、褒め方に特化すると決めている。副題に夫婦で読んでもらいたいとあるように、家庭内で方針をそろえることを想定しているんだ。
叱る側の本と二冊並べて読めば、ちょうど補い合えると思うよ。

子どものやる気を引き出す「ほめる」よりすごい方法39
沼田晶弘 著|高橋書店
¥1,760(税込)
「ほめて伸ばす」が当たり前になった子育てに、自己肯定感には勘違いが多いと正面から問いを立てる一冊です。ほめられ方を伸ばす、ゴールやペナルティを勝手に変えない、『だけ』の使い方をマスターする、子どもは他人だと思え——など、やる気を引き出すメソッドをマンガと図解で解説します。無理にほめない、根拠のない励ましをやめる、といった項目が並ぶのが、ほめ方の本との大きな違い。叱る・ほめるの前に、関わり方の設計を変えたい人に向きます。
こんな人におすすめ
ほめても子どもが動かず手応えがない人、声かけが形だけになっていると感じる親、学校の現場の工夫を知りたい人。マンガと図解から拾い読みできます。
良い点
- マンガと図解で読みやすい
- ほめる前提を問い直す
- 具体メソッドが多数ある
気になる点
- ほめ方中心の本ではない
- やや辛口な物言いがある
- 家庭と学校で差が出る
出版社
高橋書店
発売日
2024年7月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『ほめるよりすごい方法』って、褒めるのがダメみたいに聞こえて、ちょっと身構えてしまうんですけど。
佐藤メバル
タイトルは刺激的だけど、中身はほめることを否定しているわけじゃない。自己肯定感には勘違いが多い、と著者が正面から書いているんだ。
無理にほめない、根拠のない励ましをやめる、ほめられ方を伸ばす。著者は教師として現場に立つ人で、ゴールやペナルティを勝手に変えない、『だけ』の使い方をマスターする、といった具体策をマンガと図解で示していく。
橘ナナミ
『子どもは他人だと思え』という言葉が、けっこう強くて引っかかりました。
佐藤メバル
そこは読んで確かめてほしいところだけど、章の並びを見ると、ほめ方の技術を足すのではなく、関わり方の設計そのものを変えるという話になっていく。
ほめているのに手応えがない、と感じている人にこそ効く一冊だと思うよ。

ほめるより子どもが伸びる 勇気づけの子育て (マイナビ文庫)
原田綾子 著|マイナビ
元小学校教師で、子育て講座の講師、そして現役ママでもある著者が、アドラー心理学の「勇気づけ」を解説する一冊です。ほめるのではなく勇気づける——すると子どもはぐんぐん伸びる。では勇気づけとは何か、ほめるのとどう違うのか、具体的にどうすればいいのか、という疑問に答えていきます。片づけない、宿題にとりかからない、忘れものをする、といった困った行動への対応も載っているので、読んですぐ実践できます。後半はお母さんの心を勇気づける方法に割かれ、読むと元気が出る構成です。
こんな人におすすめ
ほめても伝わっていない気がする親、アドラー心理学の考え方を子育てに活かしたい人、自分自身も元気になりたいお母さん。困った行動別の対応を引きながら読めます。
良い点
- 勇気づけとほめるの違いが分かる
- 困った行動別の対応がある
- 後半で親の心も支える
気になる点
- アドラーの用語に慣れが要る
- 実践には繰り返しが必要
- 文庫で文字量は多め
出版社
マイナビ
発売日
2015年1月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
勇気づけって、聞き慣れない言葉です。褒めるのと、いったい何が違うんですか?
佐藤メバル
そこを丁寧に解いてくれるのがこの本なんだ。元小学校教師で、子育て講座の講師、そして現役ママでもある著者が、アドラー心理学の勇気づけを、お母さんの心に寄り添いながら説明していく。
ほめるのではなく勇気づける、すると子どもはぐんぐん伸びる。でも勇気づけるって何? という疑問から始まって、具体的な方法まで進む構成だよ。
橘ナナミ
片づけない、宿題をやらない、忘れもの……私が小さいころ、母に毎日言われていたことを思い出しました。
佐藤メバル
そういう困った行動への対応が載っているから、読んですぐ実践できる。そして後半は、お母さんの心を勇気づける方法に割かれている。
子どもを勇気づけるには、まず親の心が満たされている必要がある、という考え方なんだ。読み終えると元気が出る。
子育ての本でありながら、自分のための一冊でもあるよ。
「褒める」と「叱る」は何が違うのか、ネット情報との使い分け
橘ナナミ
調べていて思ったんですけど、「褒めれば伸びる」ってネットにも山ほど書いてありますよね。本を買う意味ってあるんでしょうか。
佐藤メバル
あるよ。ネットは今日の困りごとに即答してくれる。本は順番と一貫性をくれる。たとえば『子育てハッピーアドバイス 大好き!が伝わる ほめ方・叱り方』は、叱り方を学ぶ前にほめ方を、と全体を組み立てている。断片ではなく、どの順番で身につけるかまで設計されているのが本の強みなんだ。
橘ナナミ
なるほど。で、その「褒める」と「叱る」って、そもそも何が違うんでしょう。
佐藤メバル
叱るは行動を止める働き。褒めるは大きく二つに割れる。一つは行動を増やす働き、もう一つは存在を認める働きだ。『ほめる子育て 25日レッスン』や『マンガでわかる 魔法のほめ方 PT』は前者、『ほめるより子どもが伸びる 勇気づけの子育て』や『発達凸凹を生きる力に変えるコンプリメント子育て』は後者に重心がある。混ぜて読むと「褒めているのに伝わらない」が起きる。
橘ナナミ
自己肯定感と、やる気って同じじゃないんですか?
佐藤メバル
違う。自己肯定感は「自分のままでいい」という感覚、自己効力感は「自分ならできる」という感覚。『子どものやる気を引き出す「ほめる」よりすごい方法39』は、よく言われる自己肯定感には勘違いが多いと正面から書いていて、「ほめられ方」を伸ばすという視点を出す。ここを混同しないだけで本棚がすっと整理されるよ。理論で棚を分けるなら、モンテッソーリ系、アドラー心理学系、行動分析・ペアレントトレーニング系、コンプリメント系の4つ。『マンガでわかる 魔法のほめ方 PT』は、カリフォルニア大学ロサンゼルス校で創始された行動療法を、著者が日本人の国民性に合わせ、学級集団にも応用できる形に改善した本で、こうした「輸入して作り替えた本」と日本の現場から出た本を並べると理解が早い。
読む順番ロードマップと、褒めが届かないときの次の一手
橘ナナミ
冊数が多いと、どれから読めばいいか分からなくなります…。
佐藤メバル
順番で悩むならこうだね。最初の1冊は薄くて実践的なもの。『子どもを伸ばすお母さんの、上手なほめ方・叱り方』は94ページで、先生方に聞いたちょっとしたひと工夫が並ぶ。次に理論の骨格を入れるなら『自分でできる子に育つ ほめ方 叱り方』。3冊目は辞書として、『子どもの自己肯定感が高まる ほめ方・叱り方の新常識100』のように項目立てされたものを棚に置く。読むというより、引く使い方だね。
橘ナナミ
きょうだいげんかって、褒め方がすごく難しそうなんです。上の子ばかり我慢させちゃって。
佐藤メバル
そこは多くの本が触れている。『子どもを伸ばすお母さんの、上手なほめ方・叱り方』には、きょうだいげんかが始まったらひとりずつ言い分を聞く、とある。よその子と比較するより、その子が少しでも成長したところを見つける、というのは『子育てハッピーアドバイス』のほめ方の柱の一つでもある。比べない、まとめて褒めない、一人ずつ認める。この3つはきょうだい場面の基本だよ。
橘ナナミ
逆に、褒めても全然効かない子っているんでしょうか。
佐藤メバル
いる。褒め慣れていない子、失敗を隠すようになった子は、褒め言葉が届きにくい。そんなときは行動の見立てから入る本に切り替える。『「褒める」「叱る」のその先へ! チェンジスキル』は、困った行動を悪化させずに望ましい行動へ移していく考え方を、園や学校、家庭で使える形に整理している。『発達凸凹を生きる力に変えるコンプリメント子育て』は、不登校カウンセリングで効果が見られた言葉がけを体系化したもの。叱り方をセットで鍛えたいなら、『マンガでわかる 魔法のほめ方 PT』の約130ページのマンガから入るのも手だよ。
パパ・祖父母と褒め方を揃える、親自身のケア
橘ナナミ
褒め方が家族でバラバラだと、効果が薄れそうですね。
佐藤メバル
そう。『モンテッソーリ式 親子でハッピー!魔法のほめ方叱り方』には、夫婦で子育て方針が合わないときの「チーム家族」という章がある。『子どものやる気を引き出す「ほめる」よりすごい方法39』も、祖父母と意見が合わないときのQ&Aを置いている。『褒めは教育の基本 子供の褒め方』は、そもそも夫婦で読んでもらいたいという入り口の本。『男の子ママを笑顔に! 「褒める育児」のススメ。』は、ママのイライラコントロールを章に立てている。褒め方を揃える作業は、実は大人同士の合意づくりなんだよ。
橘ナナミ
親自身のケアの本も、もっと見ていいんでしょうか。
佐藤メバル
むしろ必須だと思う。『ほめるより子どもが伸びる 勇気づけの子育て』は後半がお母さんの心を勇気づける話になっている。『子どもの自己肯定感が高まる ほめ方・叱り方の新常識100』は、怒ってしまった後に落ち込む母親への処方箋を含んでいる。『モンテッソーリ式 親子でハッピー!魔法のほめ方叱り方』は第5章で、愛されているのに自己肯定感が低いという大人自身の悩みまで扱う。疲れた親が自分を責める言葉を、まず褒め言葉に置き換える。順番としてはそこからでいいと私は思っているよ。
よくある質問
褒め方が学べる子育て本はどれが初心者向けですか?
橘ナナミ
褒め方が学べる子育て本はどれが初心者向けですかについて教えてください。
佐藤メバル
最初の一冊なら『子育てハッピーアドバイス 大好き!が伝わる ほめ方・叱り方』が読みやすいです。叱り方より先にほめ方を、という順番で全体が組まれ、「できた1割をほめていけば子どもはぐんぐん元気になります」「『ありがとう』は、最高のほめ言葉」といった、すぐ試せる言葉が並んでいます。もっと短いものがよければ、94ページの『子どもを伸ばすお母さんの、上手なほめ方・叱り方』も入口に向いています。今日ひとつだけ真似するつもりで読むと続けやすいですよ。
「ほめ方 叱り方」系の本は何が違うのですか?
橘ナナミ
「ほめ方 叱り方」系の本は何が違うのですかについて教えてください。
佐藤メバル
ほめ方だけの本との違いは、叱る場面までセットで設計している点です。たとえば『自分でできる子に育つ ほめ方 叱り方』は、罰を与える叱り方がよくない理由や、褒美と罰の落とし穴まで踏み込み、3〜12歳を対象に据えています。『子育てハッピーアドバイス 大好き!が伝わる ほめ方・叱り方』は、叱るときは子どもを止めて目を見て短い言葉で、人格ではなく行為を叱る、という原則を示します。叱る回数を減らすためにほめ方を学ぶという順番は、この系統に共通しています。
漫画やイラスト中心で読みやすい褒め方の本はありますか?
橘ナナミ
漫画やイラスト中心で読みやすい褒め方の本はありますかについて教えてください。
佐藤メバル
『マンガでわかる 魔法のほめ方 PT』は約130ページがストーリー漫画で、ペアレント・トレーニングという行動療法の入門にもなっています。写真とイラスト中心なら『子どもの才能を100%引き出す! モンテッソーリ教育のほめ方、叱り方、あそび方』で、42のシチュエーションごとに「かけていい言葉」「ダメな言葉」が並びます。『子どものやる気を引き出す「ほめる」よりすごい方法39』も、マンガと図解で39のメソッドを説明しています。活字を追う気力が出ない時期でも取りかかれますよ。
子どもの年齢に合った褒め方の本はどう選べばいいですか?
橘ナナミ
子どもの年齢に合った褒め方の本はどう選べばいいですかについて教えてください。
佐藤メバル
対象年齢の明記をまず確認してください。『自分でできる子に育つ ほめ方 叱り方』は3〜12歳が対象と明記されています。0〜3歳を厚く扱うのは『モンテッソーリ式 親子でハッピー!魔法のほめ方叱り方』で、0〜3歳の大原則、イヤイヤ期の叱る3原則、3歳半〜5歳半の時期の声かけが章になっています。小学生以上なら、三人息子を成人させるまでの受験や思春期が綴られた『家族の流儀 藤原家の褒める子育て』のようなエッセイも、先の見通しをつかむ助けになります。
自己肯定感を育てる本と褒め方の本はどう使い分けますか?
橘ナナミ
自己肯定感を育てる本と褒め方の本はどう使い分けますかについて教えてください。
佐藤メバル
目的で分けると分かりやすいです。行動を増やしたい、習慣を身につけたいなら行動をほめて伸ばす本、存在を認めたいなら関係性を扱う本です。『子どもの自己肯定感が高まる ほめ方・叱り方の新常識100』は自己肯定感の側から100項目で整理し、『ほめるより子どもが伸びる 勇気づけの子育て』はアドラー心理学の「勇気づけ」として、ほめるのではなく勇気づけるという違いから説明します。同じ「褒める」でも方向が違うので、両方の棚を持っておくと迷いません。
パパや祖父母と褒め方を揃えるにはどの本が役立ちますか?
橘ナナミ
パパや祖父母と褒め方を揃えるにはどの本が役立ちますかについて教えてください。
佐藤メバル
家族で方針をそろえる話を章に持っている本が役立ちます。『モンテッソーリ式 親子でハッピー!魔法のほめ方叱り方』には夫婦で子育て方針が合わないときの「チーム家族」という章があり、『子どものやる気を引き出す「ほめる」よりすごい方法39』には祖父母と意見が合わないときのQ&Aがあります。『褒めは教育の基本 子供の褒め方』は、そもそも夫婦で読むことを想定した構成です。読んだ一冊を家族で共有するのが、いちばんの近道ですよ。
褒めても子どもに効かないときはどんな本を読めばいいですか?
橘ナナミ
褒めても子どもに効かないときはどんな本を読めばいいですかについて教えてください。
佐藤メバル
褒め方が届いていない可能性を疑って、行動の見立てから入る本に切り替えるといいです。『「褒める」「叱る」のその先へ! チェンジスキル』は、大人から見て困った行動を悪化させずに望ましい行動へ移していく考え方を、現場のケースで示します。『ほめる子育て 25日レッスン』は応用行動分析にもとづくペアレント・トレーニングを25日間のステップで学ぶ構成。発達凸凹が気になるなら『発達凸凹を生きる力に変えるコンプリメント子育て』が、自己肯定感を満たす言葉がけから入ります。
電子書籍や図書館で読める褒め方の子育て本はありますか?
橘ナナミ
電子書籍や図書館で読める褒め方の子育て本はありますかについて教えてください。
佐藤メバル
電子版の有無はタイトルごとに違うので、購入前に各ストアで確認するのが確実です。まとまった時間が取れないなら、10分で読めるシリーズとして短くまとまった『男の子ママを笑顔に! 「褒める育児」のススメ。』のような本もあります。図書館なら、まず地域の蔵書検索で書名を入れてみてください。『子どもを伸ばすお母さんの、上手なほめ方・叱り方』のように価格が手頃な本は、試し読みや中古も含めて手に取りやすいですよ。
まとめ
橘ナナミ
今日、たくさん並べて見て、いちばん驚いたのは「褒める」の意味が本ごとに違うことでした。行動を増やす褒め方と、存在を認める褒め方。同じ言葉なのに、土台が違うんですね。
佐藤メバル
そう。だから「どの本が一番いいか」ではなく「今の自分にどの土台が必要か」で選んでほしい。イヤイヤ期の毎日なら、まず短くて実践的な一冊。きょうだいの比較で疲れているなら、一人ずつ認める言葉を丁寧に扱った一冊。園や学校での困りごとが深いなら、行動を見立てる一冊。読み進めて物足りなくなったら、理論の本に戻ればいい。
橘ナナミ
順番を決めずに、目についた本から読んでいたら、たぶんずっと迷ってました。
佐藤メバル
書店員時代、子育て棚の前で30分立ち尽くしているお母さんを何人も見てきたよ。だから最後に一つだけ。褒めるって、井戸を掘る作業に少し似ているんだ。掘っても掘っても乾いた土しか出ない日が続く。それでも声をかけ続けた人だけが、ある日ふっと水にたどり着く。今日紹介した17冊は、どのあたりを掘れば水が出たかを記録した、先輩たちの掘削日誌なんだよね。
橘ナナミ
掘削日誌。なんだか、明日から少しだけ続けてみようと思えました。
佐藤メバル
それでいい。うまく褒めようとしなくていいから、まず今日、子どもの「できた1割」を探して、ひとこと声に出してみて。それが、最初の一冊になるよ。
