祖父母のための子育て本のおすすめ人気ランキング20選【2026年版】
監修

佐藤メバル
@shelfy_mebaru
編集長。あらゆるジャンルの本を年間数百冊読み込む本のプロ。投資・経営から小説・実用書・絵本まで、良書と読者の相性を見抜く。

橘ナナミ
@medias_nanami
編集部の新人インターン。22歳の大学院生で、メディア論を研究中。「それ気になります!」が口癖の天然キャラ。読者の素朴な疑問を代弁する役割で、各メディアの専門家にいろんなジャンルの素朴な質問をぶつけていく。
最終更新: 2026年10月
橘ナナミ
佐藤さん、「祖父母 子育て 本」で検索してみたんですけど、出てくるのは親向けの本ばかりでした。祖父母に本を渡すって、そもそもアリなんですか?
佐藤メバル
いい質問だね。アリかどうかで言えば、むしろこれから一番伸びる棚だと思っているよ。僕が書店のバイヤーだったころ、出産祝いの相談コーナーで「うちの母に読ませたい本はありませんか」と聞かれることが何度もあった。孫が生まれると、祖父母は誰よりも張り切る。でも頼まれた立場でもないから、どこまで口を出していいのか分からない。その迷いを埋めるのが本なんだ。
橘ナナミ
なるほど。でも祖父母向けの本って、書店でまとまって並んでいる印象がなくて。
佐藤メバル
そこなんだよね。実は『孫育てでもう悩まない! 祖父母&親世代の常識ってこんなにちがう? 祖父母手帳』のように、昔と今の子育ての違いを医学情報に基づいて解説した本はちゃんと出ている。イラスト図解と早引きインデックスで「今これが知りたい」に応えられるつくりだ。ただ棚としてまとまっていないから、読者に見つけてもらえていない。だからこの記事は、親向けの定番ではなく祖父母自身のための一冊を軸に選んでいくよ。
橘ナナミ
それ気になります! 選び方の軸から教えてください。
祖父母のための子育て本の選び方
贈る相手別に選ぶ
橘ナナミ
まず誰に贈るかで変わりますか?
佐藤メバル
大きく変わる。実の親なら遠慮なく渡せるけれど、義理の親だと「私のやり方が間違っているの?」と受け取られかねない。そういうときは『マンガで「あるある!」 パパ・ママ⇔じいじ・ばあばの子育てギャップこれで解決』のように、パパ・ママ側も同じ本を読む前提のものを選ぶ。4コママンガで笑いながら読めるから、誰かを責める本に見えないんだ。パパ側の親かママ側の親かでも遠慮の質が違うから、渡す前に一度立ち止まって考えてほしい。
目的別に選ぶ
橘ナナミ
目的って、たとえばどんな?
佐藤メバル
四つに分けると整理しやすい。育児の今昔を家族で共有したいなら『祖父母手帳』や『孫育ての新常識 幸せ祖父母のハッピー子育て術 増補改訂版』。気持ちを楽にしたいなら『孫育てが楽しくなる楽観主義のすすめ』。段取りが欲しいなら『祖父母に孫をあずける賢い100の方法』。医学的な裏づけから入るなら、産婦人科医や小児科医、助産師、保健師らのアドバイスを集めた『新版 孫育ての時間ー祖父母に贈るはじめての育孫書ー』が向いている。
形式と文体トーンで選ぶ
橘ナナミ
うちの母は活字が苦手なので、形式も気になります。
佐藤メバル
その視点はとても大事。『祖父母手帳』はイラスト図解、『マンガで「あるある!」』は4コママンガ、『祖父母学 5つの心得と32の視点で考える孫とのかかわり』は四コマ漫画やイラスト、豊富な事例で読ませる。逆に腰を落として考えたい人には『子育て・孫育ての落とし穴』や『おじいちゃん・おばあちゃんの孫育て読本』のような文章中心の本が合う。優しく語りかけるトーンか、率直に言い切るトーンかでも印象は変わるから、相手の普段の読書傾向を思い出して選ぶといい。
孫の年齢・発達段階別に選ぶ
橘ナナミ
孫が何歳かでも違いますよね。
佐藤メバル
違う。0歳から1歳、そして6歳ごろまでを祖父母の暮らしに沿ってまとめた『祖父母の教科書』(KADOKAWA)は、乳幼児期の手引きとして使いやすい。遊びを探すなら、0歳から3〜4歳までの遊びを年齢ごとに並べた『まごとあそぼ大事典』。『祖父母学』は乳幼児期・児童期・思春期から進路就職、親の離婚まで扱うので、孫が大きくなってからも開ける一冊になる。
入手性と価格帯で選ぶ
橘ナナミ
贈るとなると、値段や買いやすさも気になります。
佐藤メバル
そこも選書のうち。『祖父母に子育て頼っちゃダメですか?』はKindle版があるから、遠方に住む人にも送りやすい。『祖父母の孫育て』は32ページで手に取りやすい価格帯だ。逆に『祖父母が語る孫教育』のような1983年の本は中古で探すことになる。読みたい本が決まったら、新品・電子・中古を早めに確認しておくといいよ。
祖父母のための子育て本をひと目で比較
橘ナナミ
えっ、20冊もあるんですか!?まずどう見ればいいんですか?
佐藤メバル
焦らず焦らず(笑)。まずはこの一覧で全体像を眺めてみよう。価格・著者・対象読者をまとめて見られるから、自分に近そうなのが分かるはず
祖父母のための子育て本のおすすめ人気ランキング
橘ナナミ
一覧だけだとピンと来ないので...1冊ずつ詳しく教えてください!
佐藤メバル
よし、それじゃあ1位から順に1冊ずつ解説していこう。各冊どんな人に向いてるかも合わせて話すから、自分に合いそうなのを見つけてほしい

孫育てでもう悩まない! 祖父母&親世代の常識ってこんなにちがう? 祖父母手帳
森戸やすみ 著|日本文芸社
¥1,430(税込)
「昔はこうだった」が今はマイナスになることもある——その理由を医学情報に基づいて、イラスト図解でやさしく解説する一冊です。母子手帳に載っていた当たり前が今は推奨されない、という具体例が並び、よく言われる子育て法が根拠のない迷信であることもあります。早引きインデックスで「今これが知りたい」にすぐ答えるつくりも実用的。孫との付き合い方、子ども夫婦との付き合い方まで踏み込み、悪気のない一言がしこりになる場面への処方箋として、親世代にも開かれている点が他の孫育て本と一線を画します。家族で同じページを開けるのが最大の価値です。
こんな人におすすめ
妊娠・出産を控えた娘や息子を持つ祖父母世代、そして初めての子育てで情報に振り回されている親世代。温泉旅行やお正月の準備など具体的な場面で「これって大丈夫?」と迷ったとき、家族で同じ本を開いて会話のきっかけにしたい人に向きます。
良い点
- 医学情報に基づく正確さが明記
- イラスト図解が多く読みやすい
- 早引きで必要な項目をすぐ引ける
気になる点
- 160ページで網羅性には限り
- 図解中心で深い議論は苦手
- 日本の慣習を前提とした構成
出版社
日本文芸社
発売日
2017年4月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
私、子育てはまだ全然当事者じゃないんですけど、「祖父母手帳」って聞くと、祖父母向けの本ってイメージで。親世代が読んでも意味あるんでしょうか?
佐藤メバル
いい質問だね。この本は親世代にも開かれているのが特徴で、たとえば「お嫁さんが温泉旅行に行くんだけど、おなかの子に悪いんじゃないかしら」といった素朴な心配に、医学情報をもとに答えを出してくれる。
言葉にしづらいことを、本を挟んで一緒に調べられる。コミュニケーションツールとして使えるのが、この本の立ち位置なんだよ。
橘ナナミ
なるほど、本をクッションにするんですね。直接だと角が立つ話も、本を一緒に開けば言いやすくなる……それ気になります!
佐藤メバル
そう。しかも内容の正確さは医学情報に基づいていると明記されていて、イラスト図解が多いから、「今これが知りたい」というときに早引きインデックスでさっと引ける。
昔の常識が今どう変わったか、根拠があるのかないのかまで確かめられる。書店員だった頃、出産祝いの相談で祖父母世代と親世代が一緒にこれを選んでいく場面をよく見たよ。

孫育ての新常識 幸せ祖父母のハッピー子育て術 増補改訂版
小屋野恵 著|メイツ出版
¥1,738(税込)
著者は「どちらにとっても大切な孫なのに、なぜうまくいかなくなるのか」という素朴な疑問からこの本を作ったと語ります。プレ孫の時期から孫のいる日々、イマドキの子育て、行事、安全まで章立てで追い、アレルギーの基本やベビーシート、育児の常識が時代で変わることなど具体項目が並びます。トラブルは第三者から見れば些細な誤解から生じることが多く、それでも尾を引くという前提に立ち、両方の立場のホンネを並べて見せる構成。親世代に「助かります」と言われる関わり方を描く点が、医学解説中心の本との違いです。
こんな人におすすめ
孫を授かったばかりの祖父母、そしてこれから祖父母になる人。お宮参りやお食い初めなど行事の段取りを確認したい場面や、娘・息子夫婦との距離の取り方に迷い始めたときに。親世代が「祖父母にこう伝えたい」と読むのにも向きます。
良い点
- 両世代のホンネを併記している
- 行事と育児事情を幅広く網羅
- イマドキの常識に更新できる
気になる点
- 元になった2017年版が土台
- 図解中心で深掘りは控えめ
- トラブル対応は一般論寄り
出版社
メイツ出版
発売日
2021年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
さっきの手帳は医学情報が軸でしたけど、こっちはもっと生活に密着してる感じがします。行事の話まで入ってるんですね。
佐藤メバル
そう、プレ孫の時期から始まって、お宮参りやお食い初め、初節句といった行事、アレルギーの基本、車に乗せるときのベビーシートまで、暮らしの場面が一通り並ぶ。
著者は「どちらにとっても大切な孫なのに、なぜうまくいかなくなるのか」という疑問からこの本を作ったと書いている。
些細な誤解が長く尾を引く、という前提が全体を貫いているんだ。
橘ナナミ
うちの祖母も「昔はこうだった」ってよく言うので、少し想像できました。双方の言い分を並べるって、地味だけど効きそうですね。
佐藤メバル
そこがこの本の持ち味だね。SkypeやLINEもほどほどに、複数の孫とのつき合い方、時間と手間がかかる遊びはジジババの担当で——といった具合に役割の提案まで踏み込む。
2017年発行の本を増補改訂した新版だから、イマドキの子育て事情も更新されている。誰かを責めるためではなく、みんなで仲よく力を合わせるための材料として読めるよ。

新版 孫育ての時間ー祖父母に贈るはじめての育孫書ー
山縣威日 著|吉備人出版
¥1,760(税込)
「育孫書」と名乗る通り、祖父母になる・なった人のために作られたロングセラーの改訂版です。産婦人科医、小児科医、助産師、保健師といった専門職が、乳児期と幼児期それぞれの注意事項や赤ちゃんとの上手な接し方をきめ細かく助言します。特徴は、父母と祖父母の率直な気持ちがわかるアンケートを掲載していること。医学的な助言と本音の記録が一冊に同居し、238ページと読み応えがあります。育児書を孫向けに置き換えた本とは違い、祖父母の側の戸惑いから出発しているのが違いです。
こんな人におすすめ
初めて孫が生まれる、あるいは生まれたばかりの祖父母世代。乳児期と幼児期の接し方を、医師・助産師・保健師の助言で裏づけながら確認したいときに。父母世代の本音も知っておきたい、慎重に準備したい人に向きます。
良い点
- 医師・助産師らの助言が充実
- 父母と祖父母のアンケート掲載
- 乳児期と幼児期を分けて解説
気になる点
- 238ページで通読に時間がかかる
- 文章中心で図解は多くない
- 内容は育児の基礎が中心
出版社
吉備人出版
発売日
2015年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「育孫書」って言葉、初めて聞きました。育児書の孫版ってことですか? 聞き慣れないので、そこから教えてほしいです。
佐藤メバル
著者はまさに「祖父母になる方、なった方のためにつくった育孫書」と位置づけている。中身は産婦人科医や小児科医、助産師、保健師が、乳児期と幼児期に分けて、注意事項や赤ちゃんとの上手な接し方をきめ細かく助言する構成になっている。
専門職の目が通っているから、勘や経験だけに頼らず裏づけが欲しい人に向くね。
橘ナナミ
アンケートも載ってるって書いてありますけど、それって誰の声なんですか?
佐藤メバル
父母と祖父母、双方の率直な気持ちを集めたアンケートだよ。同じ出来事でも世代で受け止め方が違うことが見えて、これが案外読み応えがある。
書店にいた頃、孫が生まれると決まったお客さんが、まずこういう専門職の関わる本を一冊買って、それから自分好みの実用書を足す、という買い方をよくしていたのを思い出すよ。

祖父母に子育て頼っちゃダメですか? (3 episode series) Kindle Edition
タイトルそのものが問いかけになっている一冊です。「祖父母に子育て頼っちゃダメですか?」——この罪悪感に正面から向き合う切り口で、Kindleの3エピソード構成として配信されています。著者名やページ数などの書誌情報が公開されていないため、内容の詳細は購入前に試し読みで確かめるのが確実です。肩の力を抜きたい人へ、頼ることを責めない語り口を期待して手に取る本。分量が短いぶん、通勤や寝る前のすきま時間に読み切れる点が、分厚い実用書との違いです。
こんな人におすすめ
祖父母に子どもを預けることに罪悪感を抱えている親世代。帰省や仕事復帰の前後に、頼っていいのかと悩んだとき、短い時間で気持ちを整理したい場面に。紙ではなくKindleで、手軽に読みたい人向けです。
良い点
- タイトルで悩みが伝わる
- Kindleで短時間に読める
- エピソード単位で区切りやすい
気になる点
- 書誌情報が少なく判断しにくい
- 紙の本では入手できない
- 詳細な育児ノウハウは薄い
出版社
詳細情報なし
発売日
詳細情報なし
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
これ、タイトルがすごく刺さります。「頼っちゃダメですか?」って、もう問いかけそのままじゃないですか。
佐藤メバル
そうだね。ただ、この本は著者名やページ数といった書誌情報があまり公開されていなくて、Kindleの3エピソード構成だということくらいしか確かなことは言えない。
だから内容を断定せずに紹介するのが誠実なやり方だと思う。タイトルに救われる人がいるのは確かで、そういう人は試し読みで相性を確かめてからがいいね。
橘ナナミ
佐藤さんでも「わからないことはわからない」って言うんですね。逆に信頼できました。じゃあ、これは気になったら試し読みから、ですね。
佐藤メバル
うん、書店員時代も、情報の薄い本を無理に薦めないというのは大事にしていた。これは肩の力を抜くための読み物として、罪悪感を手放す方向に寄り添うタイトルだと思う。
具体的な方法が欲しくなったら、このあと紹介する対話術や預け方の本と組み合わせるといい。短いから、まず自分の気持ちを整理する一冊として使うのが現実的だよ。

マンガで「あるある! 」 パパ・ママ⇔じいじ・ばあばの子育てギャップこれで解決
戸塚芳子 著|扶桑社
4コママンガを交えて「子育ての昔といま」を並べていく本です。昔は粉ミルクがオシャレだったこと、いまは傷口を消毒せずラップだけという処置、UV対策で見直された日光浴と再び増えるくる病、おむつやベビーカーの進化——目次を見るだけで世代の差が具体的にイメージできます。小児科の院長が監修し、推薦の言葉も寄せられています。笑いながら知識が入るので押しつけがましくならない。堅い育児書では親世代に手渡しづらい、という場面で力を発揮します。
こんな人におすすめ
パパ・ママとじいじ・ばあばが同居や近居で関わる家庭。帰省の前に親世代と読み合わせたいとき、あるいは祖父母へのプレゼントとして。妊娠・出産期から幼児期まで一冊で世代別の相性を確認したい人に向きます。
良い点
- 4コママンガで読み進めやすい
- 妊娠期から幼児期まで年代順
- 小児科医監修で裏づけがある
気になる点
- 219ページで項目数が多い
- マンガ中心で深い解説は少ない
- 家庭ごとの差までは扱わない
出版社
扶桑社
発売日
2017年7月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
マンガで「あるある」って、もうそれだけで読みたくなります。子育てのギャップって笑い話にならないことも多いのに、よくマンガにできましたね。
佐藤メバル
4コマを挟みながら「昔は粉ミルクがオシャレだった」「いまは傷口は消毒せずラップだけ」といった具合に、昔といまを並べていく。
監修は小児科クリニックの院長で、推薦の言葉も付いている。笑える形にすることで、正論をぶつけ合うより伝わるんだろうね。
橘ナナミ
日光浴とUV対策の話も入ってるんですね。うちの母が「もっと日に当てなきゃ」って言いそうで、ちょっと怖いです。
佐藤メバル
それがまさに「あるある」で、いま再び増えているくる病の話につながる。ほかにもおむつの機能やベビーカーの進化、おやつの与え方やしつけの方針まで、目次が妊娠・出産期から幼児期へ順に並んでいるから、いま話題になっている箇所だけ拾い読みしてもいい。
プレゼントにも向くつくりなのが助かるよ。

祖父母はよかれと思っていても、ルールが違う:対立を減らして子育ての線引きを話し合う
小川萌 著|Hidden Voices
¥980(税込)
「よかれと思っているのに、ルールが違う」——このすれ違いを、感情のぶつけ合いではなく言葉の設計でほどいていく本です。祖父母と親、双方の善意の裏にある不安や背景を読み解く心理的なアプローチから始まり、おやつや生活時間といった身近なテーマで相手を傷つけずにルールをお願いする具体的な会話フレーズ、反発を乗り越えて合意点を探すコツ、何度でも見直せる対話の習慣づくりまで扱います。音声で聴く形も想定された構成で、実践の手順書として使いやすい一冊です。
こんな人におすすめ
帰省の前に憂鬱な気分になる親世代、日々の育児で心がすり減っている人。祖父母との線引きをどこで引くか決めきれずにいる場面で。家事をしながら、通勤のすきま時間に聴きながら学びたい人にも向きます。
良い点
- 具体的な会話フレーズが豊富
- 音声で聴ける構成になっている
- 見直し前提の対話設計が実用的
気になる点
- ページ数など書誌情報が少ない
- 流通が限られ入手しにくい
- 事例は家庭内の対話が中心
出版社
Hidden Voices
発売日
2026年10月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「よかれと思っていても、ルールが違う」って、もうタイトルで負けました。うちの親、まさに善意なんですよね。
佐藤メバル
そこを否定しないのがこの本の出発点なんだ。まず双方の善意の裏にある不安や背景を丁寧に読み解くところから始めて、おやつや生活時間といった具体的なテーマで、相手を傷つけずにお願いする言い方へ進む。
感情ではなく言葉の設計でほどいていく本だね。
橘ナナミ
音声で聴く前提の書き方なんですね。「再生ボタン」って出てきますもんね。私、通勤中に聴くタイプなので気になります。
佐藤メバル
そう、家事をしながら、電車に揺られながら、という使い方を想定した記述がある。こじれた関係を一度で解決するというより、子どもの成長や環境の変化に合わせて何度でも見直せる「続けられる対話」を習慣にする、という考え方なんだよ。
一度決めた線引きを変えてもいい、という前提が安心材料になるね。

子育て・孫育ての落とし穴: 祖父母世代・ママパパ世代への提言
大日向雅美 著|金剛出版
¥2,420(税込)
祖父母の「こんなはずではなかった」というつぶやきを手がかりに、世代間対立の根っこを掘り下げる一冊です。祖父母側・ママパパ側、双方の本音をそのまま並べれば対立をあおるだけだとして、立ち止まり、高度経済成長期以降に強化された母親役割や母性神話への思い込み、政治経済とともに歩んできた子育て論を検証します。巻末には子育てをめぐる「神話」の付録も。感情論の手前の構造を見せてくれる、200ページの学術寄りの一冊です。
こんな人におすすめ
孫育てをめぐる衝突を、個人の性格の問題ではなく構造として理解したい人。「祖父母力」という言葉に違和感を覚えた祖父母世代や、家族ぐるみ・地域ぐるみの子育てを考えたい研究者や支援者にも向きます。
良い点
- 双方の本音を丁寧に検証する
- 神話や政策の背景まで踏み込む
- 「祖父母力」礼賛に一石を投じる
気になる点
- 価格は高めで専門書寄り
- 実践テクニックは少ない
- 文体は硬く気軽な読み物ではない
出版社
金剛出版
発売日
2026年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
これ、けっこう痛いところを突いてきますね。「世話を頼むのは親孝行? やっていられません!」って、祖父母の本音がそのまま載ってる。
佐藤メバル
この本は、その本音をそのまま並べたら対立をあおるだけだ、というところから始まる。著者はそこで立ち止まり、なぜ自分たちの子育てが否定されるのか、なぜ可愛がりたいのに孫がわからないのか、検証を重ねていく。
個人の性格ではなく構造の問題として見せてくれるから、読むと少し冷静になれるよ。
橘ナナミ
母性神話とか、政治経済と子育て論が一緒に動いてきたとか、大学院でやってるメディア論みたいで面白いです。付録の「神話」一覧も気になります。
佐藤メバル
そこが読みどころだね。三歳児神話の再検討から、家族ぐるみ・地域ぐるみの子育ての復権まで話がつながっていく。
この種のテーマは書店でも扱いが難しくて、感情的な本は売れても数年で古びる。こういう検証を積んだ本は、棚に残り続けるんだよね。

祖父母に孫をあずける賢い100の方法 祖父母も孫もママもみんなハッピー
棒田明子 著|岩崎書店
¥2,251(税込)
預ける側の心構えと段取りを、100項目に分けて整理した本です。祖父母に預かってもらうときに心掛けたいこと、事前に用意しておきたいもの、そうした細かい配慮を積み上げることで、いつも気持ちよく預かってくれるいい関係を築く——という実務的な発想が軸になっています。預ける側の準備に焦点を当てている点が、祖父母向けの育児書とは向きが逆。175ページに100項目という密度で、必要なときに拾い読みできる構成です。
こんな人におすすめ
共働きや急な用事で祖父母に子どもを預ける機会がある親世代。初めて預ける日の前に、何を伝え何を用意すべきか確認したい場面に。気持ちよく預かってもらう関係を長く続けたい人に向きます。
良い点
- 100項目で拾い読みしやすい
- 預ける側の視点が明確
- 用意するものの整理が実用的
気になる点
- 価格は高めの実用書
- 預ける前提で逆の立場は薄い
- 長期的な関わりには触れが薄い
出版社
岩崎書店
発売日
2008年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「100の方法」って、預ける側の本なんですね。祖父母向けかと思ってました。逆の発想が新鮮です。なぜ預ける側から書いたんでしょう?
佐藤メバル
これは親世代のための本で、預かってもらうときに心掛けたいこと、用意しておきたいものを100項目に分けて並べている。
小さな配慮の積み重ねが、いつも気持ちよく預かってくれる関係をつくる、という考え方なんだ。読み物というより、段取りのチェックリストに近いね。
橘ナナミ
実家に預けるの、私の姉が毎回すごく気をつかってて。事前に渡すものリストとか、あると助かるんだろうな。
佐藤メバル
そうそう。175ページに100項目だから、必要なところだけ拾える。書店員時代、共働きのお客さんが「これを読んでおくと罪悪感が減る」と言って買っていくのをよく見たよ。
罪悪感の話と実務の話は別で、後者を埋めると気持ちがだいぶ楽になるんだね。

孫育てじょうず―幸せ祖父母になるためのアドバイス
主婦の友社 著|主婦の友社
編集部が現役のじいじ・ばあばと現役ママの両方に取材し、寄せられた不安や疑問をまとめた一冊です。妊娠中から現在の育児、若い夫婦との関係、お食い初めなどのお祝い行事の今の流れと対策まで、聞かれたことをそのまま形にした構成。当事者への取材が土台にあるので、理屈より先に「みんな同じことで迷っている」と感じられます。祖父母教室の教材や贈り物としても使える、191ページの実用読み物です。
こんな人におすすめ
孫が生まれる予定、あるいは生まれたばかりの祖父母。お食い初めなどの行事をどう迎えるか、若い夫婦とどう付き合うか漠然と不安な段階で、同じ立場の人の声を先に読んでおきたい人に向きます。
良い点
- 現役世代への取材が土台
- 行事の最新事情がわかる
- ギフトや教室の教材にも使える
気になる点
- 具体的な医学解説は控えめ
- 読み物寄りで索引は薄い
- 価格帯は中程度の実用書
出版社
主婦の友社
発売日
2005年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
これ、編集部がママたちに直接聞いてるんですね。「祖父母教室」って講座もあるんですか? そういう場があること自体、知りませんでした。
佐藤メバル
あるよ。この本はそういう場の教材や贈り物としても想定されている。中身は妊娠中から今の育児、若い夫婦とのつき合い方、お食い初めなどお祝い行事の最新の流れと対策。
訊いた人の生の声が並ぶから、読みながら「自分だけじゃない」と思えるのが強みだね。
橘ナナミ
私の祖母も、孫が生まれたとき「何を準備したらいいかわからなかった」って言ってました。そういう人にちょうどよさそうです。
佐藤メバル
まさにその層に向けた本だね。理屈を積むというより、先に同じ立場の人が何を不安に思ったかを知っておく。
書店で見ていると、妊娠がわかった直後に、親世代用と祖父母用を一組で買っていくお客さんがいる。同じ棚の本を並べて渡すと会話が始まりやすい、というのも現場で見た知恵だよ。

おじいちゃん・おばあちゃんの孫育て読本
村越晃 著|一藝社
¥2,420(税込)
孫とのかかわり方の前に、自分たちが歩んできた社会を振り返り、これからの生き方を問い、子どもが育つ意味をとらえる——そこから始まる構成が特徴です。その土台のうえで、ジジ・ババにできること、孫との具体的なかかわり方を考え、最後に読者の要望に応えた質疑応答を置いています。人生の後半の意味づけと孫育てを重ねて考える、154ページの思索寄りの一冊。手順書とはひと味違う落ち着きがあります。
こんな人におすすめ
定年を控えた、あるいは迎えた祖父母世代。自分のこれからと孫育てを同じ軸で考えたいとき、手順より先に意味を確かめたい人に向きます。巻末の質疑応答から先に拾い読みして、気になった問いの背景を本文に戻って確かめる読み方もできます。
良い点
- 社会と人生から孫育てを考える
- 巻末に質疑応答を収録
- 落ち着いた語り口で読みやすい
気になる点
- 価格は高めの専門書寄り
- 実践的な手順は多くない
- 図解やマンガは使われていない
出版社
一藝社
発売日
2021年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
これ、育児本というより人生論に近い感じがします。「子どもが育つ意味をとらえる」から始まるんですね。順番が独特で面白いです。
佐藤メバル
そう、順番が独特なんだ。まず自分たちが歩んできた社会を振り返り、これからの生き方を問う。それからジジ・ババにできること、孫とのかかわり方へ進む。
土台から組み立てるから、急に「こうしなさい」と言われない安心感があるね。
橘ナナミ
最後が質疑応答なのも、読者の声から作ったんだろうなって伝わります。こういう本は、うちの父にちょうどよさそう。
佐藤メバル
いいと思う。定年前後の人に渡すと、まず巻末の質疑応答を読んで、それから本文に戻る、という読み方をする人が多い。
154ページだし、価格は高めだけど、そのぶん人に勧めるときに中身の濃さで説明できる本だよ。

祖父母の孫育て: 子育て困った!にお答えします (チャイルドQ&Aシリーズ)
柴田豊幸 著|チャイルド社
¥550(税込)
「子育て困った!」に答えるQ&A形式で、32ページ・550円という軽さが持ち味です。チャイルドQ&Aシリーズの一冊として、祖父母の孫育てをテーマに、知りたいところをすぐ引ける構成にまとまっています。手に取りやすい薄さと価格なので、まず一冊試したい人、複数冊を配りたい人に向く。分厚い育児書を構えるほどではないけれど、いざというときに手元に置いておきたい、という使い方に合います。
こんな人におすすめ
孫育てに参加し始めた祖父母で、まず薄い一冊から始めたい人。自治体や子育て支援の場で配る備品として、あるいは祖父母教室の副教材としても使いやすい。困ったときにすぐ引ける一冊が手元に欲しい場面に向きます。
良い点
- 32ページで負担が少ない
- 550円で試しやすい価格
- Q&A形式で引きやすい
気になる点
- 内容はコンパクトに限られる
- 網羅性は高くない
- 単体では物足りない可能性
出版社
チャイルド社
発売日
詳細情報なし
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
32ページで550円……これ、すごく入り口ですね。逆に、これだけで足りるんでしょうか。薄い本って、かえって気になります。
佐藤メバル
足りるかどうかで言えば、単体では物足りないと思う。でもQ&A形式で困ったところをすぐ引けるし、安いからこそ「まず一冊」として手に取れる。
入り口の一冊として優秀なんだ。自治体や支援の場で配るのにも向いている値段だね。
橘ナナミ
たしかに、いきなり2000円の本を渡すより、これなら読んでくれそうです。祖父母教室で配るって使い方、いいなあ。
佐藤メバル
そういう使い方を想定したシリーズなんだろうね。ただ、これ一冊で全部わかるというものではないから、物足りなくなったら専門職が関わる本や、マンガで読める本に進む。
書店でも「薄い入門から厚い実用書へ」という順番で売れていくことが多いよ。

新米じいじ 初めての孫育て 祖父、ソフリエになる
NPOエガリテ大手前 著|メディカ出版
育児の難しい話ではなく、おむつ交換、抱っこのしかた、ミルク作り、沐浴といった、孫とのふれ合いを楽しむための技術に絞った一冊です。目標は「祖父が孫と1日を過ごせる」「公園に出掛けられる」ところまで。じいじ向けに特化している点が、母親向けの育児書を孫向けに置き換えた本との決定的な違いです。NPOエガリテ大手前が認定する「ソフリエ」資格にも対応していて、学びの場と直結しているのが心強い。
こんな人におすすめ
初めて孫ができた祖父、とくに何をしていいかわからないと感じている人。沐浴やミルク作りを実際に自分がやる場面、孫と二人で1日を過ごす予定があるときに。資格の学習を考えている人にも向きます。
良い点
- おむつ・沐浴など実技が中心
- じいじ向けに内容を絞っている
- 資格の認定に対応している
気になる点
- 価格やページ数の情報がない
- 育児全般の網羅はしない
- 母親向けの内容は含まない
出版社
メディカ出版
発売日
2011年9月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「ソフリエ」って何ですか? 聞いたことのない言葉で、資格の名前なんですか? じいじ向けの本なのに横文字でびっくりしました。
佐藤メバル
NPOエガリテ大手前が認定している資格で、この本はその学習にも対応している。内容はおむつ交換、抱っこのしかた、ミルク作り、沐浴といった、孫とのふれ合いを楽しむための実技が中心。
祖父が孫と1日を過ごせる、公園に出掛けられる、そこをゴールに置いているのが面白いところだね。
橘ナナミ
母向けの育児書を祖父母に渡すと「俺には関係ない」って顔をされそうなので、これは刺さりそうです。
佐藤メバル
そこなんだよね。技術を教える本は、誰に向けて書かれているかで手に取られ方が変わる。書店でも、出産祝いではなく「孫ができた祖父」に向けて、こういう本を選んでいく場面があった。
沐浴の手順を横で見ながら一緒に読める、というのが実はすごく効くんだよ。

Shinsei Grandparent’s Textbook, First Grade Raising Grandparents, Japanese Language Book
棒田明子 著|KADOKAWA
0歳から1歳、そして6歳ごろまでの孫育てを、祖父母の暮らしに沿ってまとめた教科書です。自分が子育てをした当時とは常識も情報も変わっているという前提に立ち、今の孫育てに役立つ知識と、子ども世代とのコミュニケーションを良好に保つ言葉がけのヒントを並べます。孫の写真やコメントを残せるページが設けられているのが特徴で、読むだけで終わらない。128ページの「祖父母の虎の巻」として、手元に置いて書き足していく使い方に向きます。
こんな人におすすめ
孫が生まれた、あるいは生まれる予定の祖父母。記録を残しながら孫の成長を見守りたい人や、子ども世代への言葉の選び方に気をつけたい場面に向きます。6歳ごろまでの長い期間、繰り返し開く一冊が欲しい人に。
良い点
- 0歳から6歳ごろまでをカバー
- 書き込みページが付いている
- 言葉がけのヒントが豊富
気になる点
- 128ページで分量は中程度
- 医学的な深い解説は限られる
- 書き込み前提で中古は不向き
出版社
KADOKAWA
発売日
2016年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
このタイトル、英語表記なんですね。中身は日本語の本なんですか? 書名を見ただけだと、どこの本かわからなくて。
佐藤メバル
うん、日本語で書かれた本が海外向けの書誌情報で英語表記になっているもので、著者は棒田明子。0歳から1歳、その後6歳ごろまでの孫育てを、祖父母の暮らしに沿ってまとめた教科書だよ。
書き込めるページがあるのが特徴で、孫の写真やコメントを残せるようになっている。
橘ナナミ
写真を貼るページがあるって、なんだかいいですね。読む本というより、育てながら育てられる本というか。
佐藤メバル
そういうこと。今の孫育てに役立つ情報に加えて、子ども世代とのコミュニケーションを保つための言葉がけのヒントも満載で、まさに虎の巻という位置づけ。
書店では、孫が生まれたと報告に来たお客さんに、こういう書き込めるタイプを薦めることが多かった。長く使うものだからこそ、紙のほうがいいんだよね。

祖父母学 5つの心得と32の視点で考える孫とのかかわり
大森弘 著|グッドブックス
¥2,416(税込)
「気くばりしても出しゃばりすぎない名脇役へ」という、立場の取り方がテーマです。教師・家庭教育師・上級教育カウンセラーとして活躍してきた著者が、脳科学や心理学、カウンセリングの技法も取り入れ、乳幼児期・児童期・思春期とステージを上げながら、進路就職問題や親の離婚といった難しい局面まで扱います。5つの心得と32の視点という枠組みと、四コマ漫画・イラスト・豊富な事例で読みやすく整理されているのが強み。192ページで見通しよく学べます。
こんな人におすすめ
思春期以降の孫まで見据えてかかわり方を考えたい祖父母。進路や家庭の変化といった繊細な場面で口を出すべきか迷ったとき、名脇役としての距離感を確かめたい人に向きます。カウンセリング的な視点に関心がある人にも。
良い点
- 5つの心得と32の視点で整理
- 思春期以降の難題まで扱う
- 四コマ漫画と事例で読みやすい
気になる点
- 価格は高めの実用書
- 乳幼児の実技は中心でない
- 枠組みが多く通読はやや重い
出版社
グッドブックス
発売日
2019年1月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「祖父母学」って学問みたいですね。5つの心得と32の視点って、数字で整理されてると読む気になります。実際に学問として読む本なんですか?
佐藤メバル
著者は教師や家庭教育師、上級教育カウンセラーとして活躍してきた人で、脳科学や心理学、カウンセリングの技法も取り入れている。
乳幼児期から児童期、思春期へとステージを上げて、進路就職や親の離婚といった問題まで扱う。名脇役というキーワードが全体を貫いているんだ。
橘ナナミ
思春期の孫とどう関わるかまで書いてあるの、珍しい気がします。うちの祖父母、私が高校生のときのほうが難しかったみたいですし。
佐藤メバル
そう、そこが他の本と違うところ。四コマ漫画やイラスト、豊富な事例があるから、枠組みで整理されていても読みやすい。
192ページで、項目ごとに手が止まるように作られている。赤ちゃんの頃の話だけで終わらない本は、結果として棚に長く残るんだよ。

祖父母業
ゴッドフリー・ハリス 著|メディアファクトリー
¥1,430(税込)
「祖父母業」という言い方をタイトルに据えた、日本初の祖父母業ハンドブックと位置づけられた一冊です。豊富な実例でよくわかる、というのが紹介の中心で、160ページという手頃な分量に事例を積み上げる構成になっています。役割としての祖父母を前面に出しているので、孫育てを感情のもつれと切り離して、段取りとして考えたい人に届きます。価格も含めて、まず試せる入門の位置づけです。
こんな人におすすめ
祖父母としての役割を自覚的に考えたい人。実例から学びたいタイプで、抽象的な心構えより、具体的な場面の積み重ねを好む人に向きます。祖父母になる人へ、まず一冊渡したいという場面にも向いています。
良い点
- 実例が豊富で具体的
- 160ページで読み切りやすい
- 「祖父母業」の視点が新鮮
気になる点
- 内容の詳細情報は限られる
- 日本の慣習との差がある可能性
- 深い医学的解説はない
出版社
メディアファクトリー
発売日
2007年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「祖父母業」って、ずいぶん思い切ったタイトルですね。業って、仕事みたいな。これはもう、覚悟の本なんですか?
佐藤メバル
そこが狙いなんだと思う。日本初の祖父母業ハンドブックと位置づけられていて、豊富な実例でよくわかるというのが売り。
役割として捉えると、感情のもつれと切り離して段取りを考えられる。160ページで読み切りやすいのもいいね。
橘ナナミ
外国の著者なんですね。日本の祖父母とは感覚が違ったりしないんでしょうか。
佐藤メバル
そこは読むときに少し意識しておくといい。実例の積み重ねで理解するタイプの本だから、そのまま当てはめるというより、自分の家に置き換えて読む。
書店でも、外国の祖父母観を紹介する本は、逆に日本の当たり前を相対化する材料として人気があったよ。価格も手頃だから、まず一冊という選び方ができる。

孫育ては子どもとともに 子育ては祖父母とともに
石橋剛 著|クリエイツかもがわ
¥1,980(税込)
社会環境が激変するなかでの健やかな「孫育て・子育て」のポイントを、発達支援の視点と豊富な相談事例で解き明かす一冊です。子どもの発達をどう見守るかという軸がはっきりしているので、しつけや声かけの場面で「これは急かしすぎていないか」と立ち止まりたいときに効きます。216ページと読み応えがあり、事例をたどることで、うまくいかない日の読み方にも耐える。医学書でもマンガでもない、第三の角度から孫育てを見る本です。
こんな人におすすめ
発達に不安やつまずきを感じている孫を持つ祖父母、そしてその親世代。相談事例を読みながら関わり方を見直したいとき、保育や支援の現場で関わる人にも。長く手元に置いて参照したい人に向きます。
良い点
- 発達支援の視点が明確
- 相談事例が豊富に収録
- 216ページで内容に厚みがある
気になる点
- 価格はやや高めの実用書
- 気軽な速読には向かない
- マンガや図解は中心でない
出版社
クリエイツかもがわ
発売日
2016年10月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「発達支援の視点」というのが気になります。孫育ての本で発達支援って、珍しくないですか? 保育の本みたいで、ちょっと意外です。
佐藤メバル
珍しいね。この本は社会環境が激しく変わるなかで、健やかな孫育てと子育てのポイントを、発達支援の視点から、豊富な相談事例を交えて解き明かしていく。
急かさずに見るという姿勢が全体に流れていて、しつけの場面で効くんだよ。
橘ナナミ
相談事例って、実際に寄せられたものなんですよね。うちの親にも読ませたいけど、216ページはちょっと重いかな。
佐藤メバル
通読しなくていいよ。目次から近い事例を拾って読むだけでも、自分が口を出しすぎていたかも、という発見がある。
書店では、保育や支援の仕事をしている人が、家庭に返す前に自分の引き出しとして買っていく姿をよく見た。
専門書と実用書の中間くらいの位置づけだね。

孫育てが楽しくなる楽観主義のすすめ
鈎治雄 著|第三文明社
『楽観主義は自分を変える』というロングセラーの著者が贈る孫育てのアドバイスです。祖父母たちの生きる姿勢が確かな教育力となって次世代を育んでいく——という見立てのもと、子どもと向き合う祖父母世代の心のあり方を、心理学の視点からわかりやすく語ります。教育誌の連載に大幅加筆して一冊にした成り立ちで、読み物としての運びがなめらか。手順ではなく心の構えを整えたい人に効く、珍しい角度の一冊です。
こんな人におすすめ
孫育てに疲れや不安を感じ始めた祖父母。気持ちの持ちようから変えたいとき、うまくやろうと力んでしまっている自分に気づいた場面に向きます。連載の読み物として、少しずつ通読したい人にも。
良い点
- 心理学の視点で心を扱う
- 連載に加筆した読みやすい構成
- 著者のロングセラーで信頼感
気になる点
- 実践的な手順は少ない
- ページ数や価格の情報がない
- 具体的な育児ノウハウは薄い
出版社
第三文明社
発売日
2022年4月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「楽観主義のすすめ」って、育児本の棚にあるとちょっと意外です。孫育てがテーマなんですよね? 心理学の本みたいです。
佐藤メバル
そう。著者の鈎治雄は『楽観主義は自分を変える』というロングセラーを書いた人で、ここでは心理学の視点から、子どもと向き合う祖父母世代の心のあり方を語っている。
祖父母の生きる姿勢そのものが、次世代を育む教育力になる——心の構えから孫育てを捉えるのが、この本の立ち位置だね。
橘ナナミ
教育誌の連載がもとになってるんですね。連載だと、毎回ちょっとずつ読む感じだったんでしょうか。
佐藤メバル
そう、教育誌の好評連載に大幅に加筆して本になった。だから一気に読んでも、一編ずつ拾ってもいい構成なんだ。
書店員時代、孫育ての本は手順書ばかりが並びがちで、こういう心の本は棚のアクセントになっていた。疲れたときに開く一冊として薦めやすいよ。

大切でかわいいおまごさんにすぐ応えられる まごとあそぼ大事典
江川玟成(東京学芸大学名誉教授) 著|ヤマハミュージックエンタテイメントホールディングス
孫の年齢ごとの遊び方から、祝い事やしきたり、歳時、ごちそう、お散歩、ケガと病気の処置と事故防止、読み伝えたい絵本、一緒に聴きたい名曲まで、「まご」に関わることを208ページに網羅した大事典です。年齢別のあそび編から始まる構成で、0歳から3〜4歳まで、今日はなにをして遊ぶかで迷ったときに開けます。東京学芸大学名誉教授が監修し、いざというときの処置まで一冊で引ける安心感があります。
こんな人におすすめ
孫と過ごす時間が長い祖父母。今日はなにをして遊ぼうと迷ったとき、絵本や歌まで一緒に探したい場面に向きます。祝い事やしきたりを確認したいとき、事故防止や処置まで手元に置いておきたい人にも。
良い点
- 年齢別の遊びが充実している
- しきたり・食事・安全まで網羅
- 絵本と名曲のガイド付き
気になる点
- 208ページで持ち歩きには重い
- 内容が広く一つあたりは簡潔
- 価格は高めの事典タイプ
出版社
ヤマハミュージックエンタテイメントホールディングス
発売日
2007年11月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「大事典」って言い切ってますね。あそび、しきたり、食事、安全……本当に全部入ってる。これは1冊で足りてしまう気がします。
佐藤メバル
本当に網羅的で、第一章が0歳から3〜4歳までの年齢別あそび、第二章が祝い事や歳時、ごちそう、お散歩、ケガと病気の処置と事故防止、そして孫に読んであげたい絵本と一緒に聴きたい名曲のガイド。
一冊で引ける辞典として作られているから、対象年齢が終わるまで長く使えるよ。
橘ナナミ
絵本と歌のガイドが入ってるの、いいですね。私が小さい頃、祖母がずっと歌ってくれてたのを思い出しました。
佐藤メバル
そこは大きいと思う。監修は東京学芸大学の名誉教授で、遊びとしきたりと安全が一つにつながっている。書店でも、孫が生まれた人に一冊だけ選んでと言われたら、私はこういう事典タイプを薦めることが多かった。
今日の遊びに困った日に開ける本は、結局いちばん使われるからね。

When Grandparents Become Parents: How to Succeed at Raising Your Children's Children
RickJohnson 著|Blackstone Publishing
¥99(税込)
孫を「預かる」ではなく「育てる」立場になった祖父母のための本です。背景には、成人した子どもの死、薬物依存、虐待的な環境、収監など、さまざまな事情があり、限られた収入、心身の疲労、技術の世代差といった現実が待っている——そこを直視したうえで、他の祖父母たちの実話を交え、ユーモアと常識、実践的な助言で対処法を示します。静かな流行として増えている家族のかたちを扱う、数少ない一冊です。
こんな人におすすめ
事情があって孫を引き取って育てている、あるいはその可能性に向き合う祖父母。急に親役を引き受けた人が、支援につながる前に読む一冊。支援者や研究者が当事者理解のために読むのにも向きます。
良い点
- 当事者の実話が豊富
- 課題と対処法を両方扱う
- ユーモアを交えて読みやすい
気になる点
- 英語で書かれている
- 日本の制度には触れていない
- 背景事情が重く読み手を選ぶ
出版社
Blackstone Publishing
発売日
2022年4月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
これは、預かる話じゃなくて、祖父母が親として育てる話なんですね。しかも理由が、子どもの死や依存症とか……重い。
佐藤メバル
そう、そこがこの本の核なんだ。祖父母が孫を引き取って育てる家族が最も速く増えている種類の家族だと言われていて、その現実を直視したうえで、他の祖父母たちの実話や実践的な助言を集めている。
静かな流行と表現されているけれど、日本でも他人事ではないよね。
橘ナナミ
限られた収入とか、技術の世代差で疲れる、という話も書いてある。支援につながる前に読む感じなんでしょうか。
佐藤メバル
その通りだと思う。ユーモアと常識を交えて書かれているから重くなりすぎず、当事者が「自分だけじゃない」と思える作りになっている。
英語の本だから日本の制度の話はないけれど、同じ立場の人が何に困っているかを知る資料として貴重だよ。支援の人が読むのにもいい。

祖父母が語る孫教育 (1983年)
阿部実 著|ぎょうせい
1983年に刊行された、祖父母が孫の教育を語るという切り口の一冊です。刊行から40年以上が経っているため、そこで語られる常識は、いま読むと貴重な比較材料になります。育児の推奨がどう変わってきたかを知りたい人にとっては、当時の空気を写した資料として価値がある。手順を求める実用書ではなく、古い世代の考え方を理解するために読む本です。204ページで、入手は古書が中心になります。
こんな人におすすめ
祖父母が育ってきた価値観の背景を知りたい親世代。「昔はこうだった」の出どころを確かめたいときや、世代研究や教育史に関心がある人に向きます。図書館や古書で探して読む資料としても使えます。
良い点
- 当時の価値観を知る資料になる
- 古い世代の発想を理解できる
- 204ページで読みきれる
気になる点
- 内容が現在の推奨とずれる
- 入手は古書や図書館が中心
- 育児の実用手順は期待できない
出版社
ぎょうせい
発売日
1983年10月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
1983年……私が生まれるずっと前ですね。こういう古い本も、おすすめに入れていいんですか? 正直、ちょっと意外でした。
佐藤メバル
入れる価値はあるよ。いまの推奨とは違うことが書かれているかもしれないけれど、祖父母世代が何を常識として育ってきたのかを知る手がかりになる。
「昔はこうだった」の出どころを確かめるのは、世代のすれ違いを理解する近道なんだ。
橘ナナミ
たしかに、母や祖母が言うことを頭ごなしに否定する前に、そういう時代だったんだなって思えると、角が立ちにくい気がします。
佐藤メバル
そういう読み方をしてほしい。これは手順を学ぶ本ではなく、時代を測る資料として使う本だね。入手は古書が中心になるから、図書館で探すのでもいい。
祖父母手帳のような今の本と並べて読むと、同じテーマが40年でどう変わったかが見えて、案外面白いよ。
『祖父母手帳』と自治体の配布冊子を使い分ける
橘ナナミ
自治体が配っている「祖父母手帳」ってありますよね。あれと市販の本はどう違うんですか?
佐藤メバル
自治体の冊子は、地域の窓口や相談先、健診の案内など、その土地の情報が強い。一方で市販の『孫育てでもう悩まない! 祖父母&親世代の常識ってこんなにちがう? 祖父母手帳』は、昔と今の子育ての違いを医学情報に基づいて解説し、早引きインデックスで「今これが知りたい」に応えるつくりになっている。役割が違うから、併用がいい。自治体の冊子で地域の手続きを押さえ、市販の本で判断の基準を持つ。この二冊を冷蔵庫の横に並べておく、というのが僕の推しの置き方だよ。
橘ナナミ
置き場所まで選書なんですね。
昔の常識が今はNG——育児今昔をどう埋めるか
橘ナナミ
「昔はこうだった」と言われて困る、という親の声をよく聞きます。
佐藤メバル
その食い違いは、祖父母が間違っているという話ではないんだ。『マンガで「あるある!」』には「昔は、粉ミルクがオシャレだった」「いまは、傷口は消毒せずラップだけ」といった項目が4コマで並び、妊娠・出産期から乳児期、幼児期までを一冊で追える。専門家の監修が入っているのも安心材料だ。対立を減らしたいなら『祖父母はよかれと思っていても、ルールが違う』のように、おやつや生活時間を例に、相手を傷つけずにお願いする会話フレーズを扱った本が実用的。感情ではなく話題を渡すのがコツだよ。
橘ナナミ
本を会話のきっかけにする、ということか。
佐藤メバル
そう。『子育て・孫育ての落とし穴』は、祖父母世代とママパパ世代、双方のホンネを並べたうえで、母性神話や「祖父母力」礼賛の風潮にまで踏み込む。読み応えはあるけれど、家族で話す前に一冊置いておくと、議論が人格攻撃になりにくい。
役割分担・遠方の孫・体力の話まで
橘ナナミ
口出しの線引きは、どう考えればいいんでしょう?
佐藤メバル
『祖父母学』が「名脇役」という言葉で、5つの心得と32の視点からかかわり方を示してくれている。『孫育ての新常識』はプレ孫の時期から、孫のいる日々、イマドキの子育て、行事、安全まで章立てで追える。『孫育ては子どもとともに 子育ては祖父母とともに』は、発達支援の視点と豊富な相談事例で、特性のある子とのかかわり方も見えてくる。
橘ナナミ
遠くに住んでいる場合は?
佐藤メバル
『新米じいじ 初めての孫育て 祖父、ソフリエになる』は、オムツ交換、抱っこのしかた、ミルク作り、沐浴など、祖父が孫と一日を過ごし、公園に出かけられるようになるまでを扱う。直接会う時間が短い人ほど、こういう一冊が効く。預ける・預かるの段取りなら『祖父母に孫をあずける賢い100の方法』が100項目で整理されているし、体力や気持ちの負担が重いときは『孫育てが楽しくなる楽観主義のすすめ』のように、心の持ちようから入る本が向く。祖父母が孫を育てる立場になったときの課題と解決策を扱った『When Grandparents Become Parents』のような本もある。
よくある質問
祖父母に子育て本をプレゼントしても失礼にならない?
橘ナナミ
祖父母に子育て本をプレゼントしても失礼にならないについて教えてください。
佐藤メバル
失礼にはなりません。むしろ「あなたの経験を大切に思っています」というメッセージになります。ただし選び方には配慮が必要で、義理の親には『マンガで「あるある!」 パパ・ママ⇔じいじ・ばあばの子育てギャップこれで解決』のようにパパ・ママ側も同じ本を読む前提のものが向いています。黙って一冊渡すより、自分も読むと伝えるほうが角が立ちにくいです。
孫育てで気をつけるべきことは何?
橘ナナミ
孫育てで気をつけるべきことは何について教えてください。
佐藤メバル
大きくは、口出しの線引き、安全面、親世代との距離感の三つです。『孫育ての新常識 幸せ祖父母のハッピー子育て術 増補改訂版』では「おおらかに見守るのがジジババの仕事」という考え方が示され、家の中と外の危険の見直しまで章立てで扱われています。できることと、任せることを分けておくのが基本です。
昔と今の育児の違いはどこにある?
橘ナナミ
昔と今の育児の違いはどこにあるについて教えてください。
佐藤メバル
『マンガで「あるある!」』では「昔は、粉ミルクがオシャレだった」「いまは、傷口は消毒せずラップだけ」といった違いが4コマで紹介されています。『孫育てでもう悩まない! 祖父母&親世代の常識ってこんなにちがう? 祖父母手帳』も、かつて母子手帳に載っていた「当たり前の常識」が今ではマイナスと言われることがあると解説しています。違いを知ることは、相手を否定することとは別です。
義母に角が立たずに本を渡すにはどうすればいい?
橘ナナミ
義母に角が立たずに本を渡すにはどうすればいいについて教えてください。
佐藤メバル
「これ読んで」と押しつけず、自分が読んだ感想を添えるのが定石です。『祖父母はよかれと思っていても、ルールが違う』には、おやつや生活時間など身近なテーマで、相手を傷つけずにルールをお願いする会話フレーズが収められています。まず自分が読み、「ここ、うちにも当てはまるかも」と一緒に開くのがおすすめです。
祖父母手帳とはどんなもの?
橘ナナミ
祖父母手帳とはどんなものについて教えてください。
佐藤メバル
自治体が配布する地域版と、市販の『孫育てでもう悩まない! 祖父母&親世代の常識ってこんなにちがう? 祖父母手帳』の二つがあります。後者は昔と今の子育ての違いを医学情報に基づいて解説し、イラスト図解と早引きインデックスを備え、孫との付き合い方や子ども夫婦との付き合い方までフォローしています。自治体版と併用すると抜けが埋まります。
孫育ての本は孫が何歳まで役立つ?
橘ナナミ
孫育ての本は孫が何歳まで役立つについて教えてください。
佐藤メバル
『祖父母の教科書』は0歳から1歳、その後6歳ごろまでを対象に、祖父母の暮らしに沿ってまとめています。『まごとあそぼ大事典』は0歳から3〜4歳までの遊びが中心。『祖父母学』は乳幼児期・児童期・思春期から進路就職、親の離婚といった問題まで扱うので、長く開ける一冊になります。
マンガや図解形式の本でも効果はある?
橘ナナミ
マンガや図解形式の本でも効果はあるについて教えてください。
佐藤メバル
あります。というより、最初の一冊としては最も現実的です。『マンガで「あるある!」』は4コママンガ、『祖父母手帳』はイラスト図解、『祖父母学』は四コマ漫画やイラストと豊富な事例で読ませます。字が少ないことは、内容が薄いことではありません。
祖父母と育児方針を揃えるにはどう話し合えばいい?
橘ナナミ
祖父母と育児方針を揃えるにはどう話し合えばいいについて教えてください。
佐藤メバル
『祖父母はよかれと思っていても、ルールが違う』は、善意の裏にある不安や背景を読み解き、反発や戸惑いを乗り越えて合意点を見つけるステップを扱っています。さらに、成長や環境の変化に合わせて見直せる「続けられる対話」を習慣にすることを勧めています。おやつや生活時間など、テーマを一つに絞って本を真ん中に置いて話すのがおすすめです。
まとめ
橘ナナミ
佐藤さん、今日の話を聞いて肩の力が抜けました。祖父母に「こうしてください」と伝えるための本じゃなくて、家族が同じ方向を向くための道具なんですね。
佐藤メバル
そう。祖父母は主役を奪う人でも、黙って見ているだけの人でもない。『祖父母学』の言葉を借りれば名脇役なんだ。脇役は、自分の出番とセリフを知っているから輝ける。
橘ナナミ
本は台本、ですか。
佐藤メバル
いい例えだね。台本は役を奪わない。ただ、相手の出番を邪魔しない言い方を教えてくれる。祖父母に渡すなら、まず自分も同じ一冊を開く。読み終えたら感想を一言だけ送る。孫の写真を送るのと同じ気軽さでいい。
橘ナナミ
なるほど。家族という舞台の台本を、みんなで書き込んでいく感じですね。
佐藤メバル
うん。大道具も衣装も要らない。一冊を食卓のそばに置いておくだけで、孫を真ん中にした会話が始まる。それが、いちばん静かで、いちばん強い孫育ての応援団になるんだよ。

