子育て相談室本のおすすめ人気ランキング25選【2026年版】
監修

佐藤メバル
@shelfy_mebaru
編集長。あらゆるジャンルの本を年間数百冊読み込む本のプロ。投資・経営から小説・実用書・絵本まで、良書と読者の相性を見抜く。

橘ナナミ
@medias_nanami
編集部の新人インターン。22歳の大学院生で、メディア論を研究中。「それ気になります!」が口癖の天然キャラ。読者の素朴な疑問を代弁する役割で、各メディアの専門家にいろんなジャンルの素朴な質問をぶつけていく。
最終更新: 2026年10月
橘ナナミ
佐藤さん、「子育て 相談 室 本」で検索してみたんですが、出てくる本のタイプがばらばらで……。児童精神科の先生のQ&Aもあれば、マンガのもの、赤ちゃんのクレームをコミカルに描いたものまであって、これはもう別々のジャンルですよね?
佐藤メバル
いいところに気づいたね。この検索語の面白さは、「相談室」という言葉が、本の中のQ&Aコーナーの名前にも、実際の支援の現場の名前にも使われていることなんだ。だから最初に分けるべきは、ジャンルじゃなくて「誰が読むか」。親本人が読む本と、保育士や相談員が読む本では、同じ「相談室」でも中身がまるで違う。
橘ナナミ
なるほど! 支援する側の人が読む本も、この言葉で引っかかってくるんですね。
佐藤メバル
そう。しかも「相談室」と名のつく本は、たいてい一冊で完結する辞書として設計されている。通読する読み物というより、困ったときに開く道具だと考えたほうがいい。
橘ナナミ
引きやすさ、ですか。目次と索引を見ればいいんでしょうか。
佐藤メバル
うん。たとえば『0.1.2歳児 育児の気がかり相談室』は、「表情がない」「指さしをしない」といった気がかりが112個、月齢の順に並んでいる。自分の子の“いま”から逆引きできる設計で、これは強い。選ぶときは、この“引けるかどうか”をまず見てほしい。
子育て相談室本の選び方
誰が読むかで選ぶ
橘ナナミ
一番最初の軸は、やっぱり読み手ですね。
佐藤メバル
親本人なら『佐々木正美先生の子育てお悩み相談室』。児童精神科医としての一問一答で、雑誌『Como』に寄せられた悩みに10年こたえてきたものが一冊にまとまっている。読んでいるだけでほっとすると言われるタイプの本だね。保育の現場から出た言葉なら、柴田愛子さんの『保育歴50年!愛子さんの子育てお悩み相談室』。「正しい育児」なんて考えないで、と背中を押してくれる。パパなら『マンガでわかる 園児子育て相談室』、活字が苦手でも気楽に手に取れると紹介されている。支援者なら『発達・子育て相談のコツ』で、小児科医や保健師など相談を担当する専門職にも参考になるように書かれている。
子どもの年齢で選ぶ
橘ナナミ
年齢でも変わりますか?
佐藤メバル
変わる。0〜2歳なら月齢順に引ける『0.1.2歳児 育児の気がかり相談室』や、お母さんの心配に答える『赤ちゃんなんでも相談室』。3歳までの心の動きを掘るなら『三歳までの子どものこころ相談室』。0〜6歳の体の心配は、小児科医のアドバイスをまとめた『0歳‐6歳の子どもをもつ お母さんの悩み相談室』。園児なら『マンガでわかる 園児子育て相談室』、小学生なら現役の小学校教員が書いた『たけちゃん先生の子育て相談室』。病気とケガは0〜10歳をカバーする『行列のできる子ども健康相談室』が受け皿になる。
悩みの種類で選ぶ
橘ナナミ
しつけなのか、発達なのか、病気なのかでも分けたほうがよさそうですね。
佐藤メバル
生活やしつけなら、NHKすくすく子育ての『Q&Aですっきり!育児のお悩み解決BOOK』や、たまひよの『育児の困った!解決Q&A』。発達が気になるときは『発達が気になる子の子育てお悩み相談Q&A』が、「生活」「行動」「感情面」「社会性」「言葉」「トラブル」「特性・こだわり」のジャンルごとに50の質問へ答えている。病気とケガは『行列のできる子ども健康相談室』、親自身のメンタルなら『ハッピー子育て相談室』や、HSPのパパ・ママ向けの『繊細すぎるHSPのための 子育てお悩み相談室』がある。
調べ方で選ぶ(通読・辞書引き・マンガ)
橘ナナミ
読み方の違いで選ぶのも、新鮮です。
佐藤メバル
夜に少しずつ読む通読タイプなら、河合隼雄さんの『困ったときの子育て相談室』や柴田愛子さんの本。逆に辞書引きなら『発達・子育て相談のコツ』が分かりやすく、100の質問に答える形で、年齢順に並べているから気の向くところから拾い読みしていいと著者自身が書いている。マンガなら『マンガでわかる 園児子育て相談室』、イラストなら『#赤ちゃん相談室』だね。
情報の根拠で選ぶ
橘ナナミ
ネットの情報も多いので、根拠は気になります。
佐藤メバル
小児科医の立場から書かれた『0歳‐6歳の子どもをもつ お母さんの悩み相談室』や、年間約3万人の子どもを診るクリニックを運営する小児科医による『行列のできる子ども健康相談室』は、根拠がはっきりしている。『0.1.2歳児 育児の気がかり相談室』は大学の心理学科の教授が監修に入っている。一方で、柴田愛子さんのような保育者の体験から出た言葉、たけちゃん先生のユーモアやアイディアも、エビデンスとは別の価値がある。両方を持つといい。
入手方法で選ぶ(紙・電子・図書館)
橘ナナミ
電子と紙、どちらがいいんでしょう。
佐藤メバル
相談室系の本は索引を引くことが多いから、紙が便利な面はある。電子なら、柴田愛子さんの本やHSPの本のように、紙のイメージのまま作られていて文字の拡大や検索ができないタイプもあるので、立ち読みファイルで確認してから買うといい。図書館は、ページ数の少ない小冊子や昔の本を試すのに向いている。
子育て相談室本をひと目で比較
橘ナナミ
えっ、25冊もあるんですか!?まずどう見ればいいんですか?
佐藤メバル
焦らず焦らず(笑)。まずはこの一覧で全体像を眺めてみよう。価格・著者・対象読者をまとめて見られるから、自分に近そうなのが分かるはず
子育て相談室本のおすすめ人気ランキング
橘ナナミ
一覧だけだとピンと来ないので...1冊ずつ詳しく教えてください!
佐藤メバル
よし、それじゃあ1位から順に1冊ずつ解説していこう。各冊どんな人に向いてるかも合わせて話すから、自分に合いそうなのを見つけてほしい

困ったときの子育て相談室
河合隼雄 著|創元社
「困ったとき」に開く——タイトルどおりの相談室のなかでも、創元社から出た198ページという厚みが固有の存在感を放つ一冊です。即答型のQ&Aで「こうすればいい」と急かすのではなく、悩みを持ち込んで一緒に考える部屋のような構成。著者・河合隼雄の名前を頼りに手に取る読者も多く、子育て書の定番Q&A棚とはひと味違う読み心地が残ります。答えより先に「場」がほしい夜に向く一冊です。
こんな人におすすめ
正解を急がず、自分の悩みを言葉にしながら読み進めたい人。夜、子どもが寝たあとに開く一冊を探している人。Q&Aを大量に並べた本に少し疲れ、相談室の空気そのものを読みたい人。
良い点
- 相談室形式で読み心地が落ち着く
- 198ページで持ち歩きやすい
- Q&A集とは違う構成が新鮮
気になる点
- 結論を先に知りたい人には不向き
- 目次から引く使い方は想定外
- 一気読みより少しずつ読む本
出版社
創元社
発売日
2003年10月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
河合隼雄さんの名前に、まず目が止まりました。『相談室』ってタイトルの本は多いのに、この本は198ページ——分厚すぎないのが妙に安心します。
佐藤メバル
いいところを見てるね。創元社から出たこの一冊、198ページという分量も含めて、机に置いて何度も開く前提のつくりなんだ。
Q&Aを何百も詰め込んだ本は検索向きだけど、これは悩みを持ち込んで一緒に考える部屋に近い。答えを急がず、夜に少しずつ読むのが似合うよ。
橘ナナミ
じゃあ、月齢で引く辞書みたいな使い方ではないんですね。相談室の空気を読む、みたいな感じですか。
佐藤メバル
そう。悩みを抱えて座ると、誰かが隣にいてくれる——その距離感がこの本の核なんだ。同じ「相談室」でも、後で出てくる一問一答型とは役割が違う。
まず心を落ち着けたい夜はこちら、具体的な対処が欲しい昼は即答型、と棚を分けておくといいよ。

佐々木正美先生の子育てお悩み相談室
佐々木正美 著|主婦の友社
ベストセラー『子どもへのまなざし』の著者が、イマドキの子育て世代に贈る一問一答集です。ママ雑誌の読者から毎号寄せられた悩みにこたえて10年分を一冊にまとめたもので、やさしい語り口はそのまま。いじめが心配、スマホのしつけアプリに頼ってしまう、ひとりっ子の育て方は——といった生の問いに、あたたかく、時にきびしく答えます。児童精神科医としての長い蓄積が下敷きだからこそ、読んでいるだけでほっとする癒やしの一冊になっています。
こんな人におすすめ
乳幼児期の子育てで、雑誌の相談コーナーを読み続けてきたようなママ・パパ。いじめやスマホ、ひとりっ子の育て方など、先の見えない不安を言葉にしたい人。専門家の声でやさしく背中を押してほしい人。
良い点
- やさしい語り口で読みやすい
- 悩みの引き出しが具体的
- くり返し開きたくなる
気になる点
- 理論面より心の支えが中心
- 拾い読み前提の構成
- 図鑑的な索引は期待しない
出版社
主婦の友社
発売日
2016年3月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
あ、これ知ってます。『子どもへのまなざし』の佐々木先生ですよね。でも相談室のほうは、雑誌の連載がもとになっているんですか?
佐藤メバル
そう、ママ雑誌『Ccom』に寄せられた悩みに、10年分こたえてきたものを一冊にまとめた形なんだ。
いじめが心配、スマホのしつけアプリに頼ってしまう、ひとりっ子の育て方は——読者の生の問いだから、目の前の困りごとにぐっと近い。
橘ナナミ
10年分って、すごい量ですね。答えのトーンは、やっぱり『まなざし』のときと近いんですか?
佐藤メバル
やさしい語り口はそのまま。ただ、あたたかいだけでなく、時にきびしい。児童精神科医としての長い経験が下敷きにあるから、その二段構えが安心につながるんだ。
通読するより、悩みの近いページから開くのが合うよ。

保育歴50年!愛子さんの子育てお悩み相談室 ~自分らしい子育てのすすめ~
柴田愛子 著|小学館
保育歴50年の柴田愛子さんが、「正しい育児」なんて考えないでと語りかける一冊です。子どもは大事、でも昔子どもだったあなた自身も大事。迷惑をかけてもいい、あなたらしい子育てをすればいい——日々子どもや親と本気で向き合ってきたからこその、生きた言葉が並びます。Q&A集ではなく応援エッセイに近く、子どもが自ら育つ力を持つように親も育っているという確信が通底。悩むのは良い親であろうとしている証拠だと、力強くもあたたかく背中を押してくれます。
こんな人におすすめ
「正しい育児」に疲れたすべての親。保育の現場の言葉で、肩の力を抜きたい人。Q&Aで正解を探すより、子育てそのものを肯定されたい人。園や保育士との付き合い方に悩む人にも。
良い点
- 現場の生きた言葉が響く
- 応援エッセイとして読める
- 悩みを肯定してくれる
気になる点
- 手順や方法は書かれない
- 即効性のある対処は薄め
- 電子版は機能に制限あり
出版社
小学館
発売日
2024年10月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
保育歴50年……って、数字だけでもう重みがありますね。でも内容は『正しい育児なんて考えないで』なんですよね。それ、言うほうも勇気いりませんか。
佐藤メバル
そこが柴田さんの強さだと思う。りんごの木で日々子どもや親と本気で向き合ってきた人の言葉だから、正しい育児を手放すという提案に説得力がある。
子どもの心に添ううちに親の悩みが見えてきた、親も子育てを通して育っている——その確信が文章の底にあるんだ。
橘ナナミ
あ、これQ&Aじゃなくてエッセイなんですね。答えを探しに来た人は、ちょっとびっくりしそうです。
佐藤メバル
そう、そこが似た本との違い。答えが欲しい日は即答型を、肯定が欲しい日はこちらを、と選ぶといい。電子版は紙の本のイメージで作られた固定タイプだから、スマホより大きめの端末か紙で読むのがおすすめだよ。

ハッピー子育て相談室―心がすっと軽くなる
明橋大二 著|家の光協会
副題に「心がすっと軽くなる」と掲げられた、家の光協会の相談室本です。223ページという読みごたえのある分量で、育児の場面でわだかまる心の重さに寄り添うことを主眼にしています。「相談室」と名がついても、論点を整理して答えを返すというより、読んでいるうちに気持ちの澱がほどけていくタイプ。原因を分析する本、励まして気持ちを上げる本、そしてこの本のように心を軽くする本——と棚を分けて選ぶと役割が見えてきます。
こんな人におすすめ
イライラや不安が続き、気持ちをゆるめたい人。長めの文章でじっくり向き合いたい人。実家や支援者に話すほどでもない、でも重い——そんな育児の日々を抱えている人。
良い点
- 副題どおり心が軽くなる
- 223ページで読みごたえあり
- 落ち着いた出版社の佇まい
気になる点
- 手順の説明は控えめ
- 図鑑的な索引はなし
- カラー図解は期待しない
出版社
家の光協会
発売日
2010年1月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『心がすっと軽くなる』って副題、そのまますぎて逆に気になります。佐藤さん、こういうのって実際に軽くなるものなんですか?
佐藤メバル
なるほど、いい質問だね。軽くすることを目的に据えた本は、原因を突き止めて対策を並べる本とは作りが違うんだ。
223ページという長さもあって、急いで結論に飛ばず、気持ちをほどいていく読み方になる。疲れているときのほうが効くタイプだね。
橘ナナミ
じゃあ、悩みを解決したいというより、しんどい気持ちを置きに行く感じですか。そういう本も必要な気がしてきました。
佐藤メバル
そうそう。同じ「相談室」でも、分析・励まし・鎮静で役割が違う。心が重い夜はこの一冊、具体的な対処が知りたい日中はQ&A型、と使い分けると本棚が働いてくれるよ。

専門家がじっくり答える子育て相談室
母子保健事業団
母子保健事業団による、34ページという際立ってコンパクトな相談室本です。「専門家がじっくり答える」というタイトルどおり、短いながら専門職の視点から応える構成が核。200ページ級の育児書が並ぶ棚にあって、これだけ薄い冊子は貴重で、まず全体を一気に読めるのが強みです。網羅性より要点に絞ることを選んだ一冊で、相談の場で渡されるような実務的な性格を感じさせます。分厚い本を開く気力がない日にも手が伸びる、導入の一冊です。
こんな人におすすめ
分厚い育児書を開く気力がない日。短時間で専門家の視点に触れたい人。自治体や保健センターの相談の前後に、要点をおさらいしたい人。
良い点
- 34ページで読み切れる
- 専門職の視点に触れられる
- 持ち運びやすい薄さ
気になる点
- 網羅性は高くない
- 索引的な使い方はしにくい
- 事例を大量には望めない
出版社
母子保健事業団
発売日
2005年5月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
34ページ……えっ、薄い。これって育児書として成立するんですか? 正直、相談室の本は分厚いイメージでした。
佐藤メバル
そこがこの本の面白さだね。母子保健事業団が出している、専門家がじっくり答えると銘打った薄い一冊なんだ。
分厚い本を開く元気がない時期に、まず全体像だけ受け取る——そういう役割がある。
橘ナナミ
なるほど、いきなり200ページを開くより、34ページを先に読むほうが現実的かも。順番って大事ですね。
佐藤メバル
そう。相談の窓口で説明を受けたあと、家で復習するのにも向いてる。ただし網羅性を求めるなら、後で紹介する一問一答の分厚い本と組み合わせるといい。
薄い本は薄い本の仕事をする——そう思って棚に並べておくといいよ。

Q&Aですっきり!育児のお悩み解決BOOK: NHKすくすく子育て
日本放送出版協会 著|NHK出版
NHKの育児番組の名を冠した、Q&Aですっきりを掲げる一冊です。NHK出版から185ページで、テレビでおなじみの「すくすく子育て」の知見が読者の手元に置ける形になっているのが特徴。相談室形式の本が「悩みを抱える場」なら、こちらは「疑問を片づける場」に寄っていて、読み終えたときのすっきり感を狙ってつくられています。番組を見ている人には流れがなじみやすく、初めての育児で情報源を絞りたい人にも扱いやすい構成です。
こんな人におすすめ
NHKの育児番組を見ている、テレビになじんだパパ・ママ。情報源を増やしすぎず、一冊で疑問を整理したい人。初めての育児で、まず基本を押さえたい人。
良い点
- Q&Aで引っかかりなく読める
- 番組の流れがなじむ
- 185ページで扱いやすい
気になる点
- 深掘りより整理が中心
- 事例の網羅性は中程度
- 相談室型の情緒は薄い
出版社
NHK出版
発売日
2008年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
NHKすくすく子育て、うちの母も見てました。その番組の本って、やっぱりテレビの内容をそのままなぞる感じなんですか?
佐藤メバル
番組の知見を、Q&Aですっきりという形に置き換えた本だね。悩みを抱えてじっくり向き合う相談室型とは逆で、疑問をひとつずつ片づけていく設計。
読み終わったあとに残るのが、安心よりまず「整理された感覚」なんだ。
橘ナナミ
じゃあ、夜にしんみり読む感じではないんですね。困ったときに開いて、閉じる。辞書みたいな使い方か。
佐藤メバル
そのとおり。困ったことが出てきたら開いて、答えを確認して閉じる。辞書的に使えるのが強みだよ。番組を見ている人は情報の流れが同じだから、頭に入りやすいはず。
本棚のなかでも、いちばん出番の多い一冊になりうるよ。

育児の困った!解決Q&A―赤ちゃんの発達から毎日の暮らしまで (たまひよ新・基本シリーズ)
ひよこクラブ 著|ベネッセコーポレーション
「たまひよ」の名で知られるひよこクラブによる、赤ちゃんの発達から毎日の暮らしまでを扱うQ&Aです。ベネッセからの209ページで、ミルクや寝かしつけといった毎日の細かい困りごとが中心。相談室型の本が心の内側を扱うのに対し、こちらは生活の実務に踏み込むのが違いで、育児書のなかでも「暮らしの取扱説明書」に近い位置にあります。新・基本シリーズとして、初めての育児で一日の流れをつかみたい人が辞書的に引きやすい構成です。
こんな人におすすめ
毎日の育児の流れを一冊で押さえたい、初めてのママ・パパ。ミルクや睡眠など生活の困りごとを、その都度引いて確かめたい人。リビングに置いて使いたい人。
良い点
- 生活場面を広くカバー
- 辞書的に引ける
- たまひよ読者になじむ
気になる点
- 心の悩みは浅め
- 相談室型の情緒はない
- 発達の深掘りは控えめ
出版社
ベネッセコーポレーション
発売日
2007年7月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
たまひよ、書店で見たことあります。妊婦健診の待合室に置いてありそう。これって雑誌の延長だと思っていいんですか?
佐藤メバル
近いね。ひよこクラブの一冊で、赤ちゃんの発達から毎日の暮らしまでをQ&Aで拾っていく。ミルク、寝かしつけ、離乳食——生活の実務が中心なんだ。
橘ナナミ
あ、相談室系とは別物なんですね。心の話じゃなくて、暮らしの話か。たしかに産後はいちばんそこが知りたいかも。
佐藤メバル
そう。心を扱う本と、暮らしを扱う本は棚が違う。これは暮らしの取扱説明書として、リビングに置いて都度開くタイプだよ。
209ページあるから、目次から拾い読みしても十分元が取れる。

0歳‐6歳の子どもをもつ お母さんの悩み相談室―小児科医からのアドバイス
藤田光江 著|婦人之友社
タイトルに「小児科医からのアドバイス」と明記された、0歳から6歳までのお母さんの悩みに応える一冊です。婦人之友社から206ページ。身体面の心配と毎日の暮らしの困りごとを、医師の立場から見渡せるのが核になります。心理や保育の視点で語る相談室本が多いなか、医学の目線が軸になっているのは大きな違い。育児書と家庭の医学の中間あたりに置きたくなる本で、体調の心配を医師の言葉で確かめたいときの支えになります。
こんな人におすすめ
0〜6歳の体と発達の心配を、医師の言葉で確かめたいお母さん。育児書と家庭の医学の間で迷っている人。心理面だけでなく身体面の視点も欲しい人。
良い点
- 小児科医の視点が軸
- 0〜6歳を広くカバー
- 206ページで読みごたえ
気になる点
- 心の深掘りは控えめ
- 受診の代わりにはならない
- 相談室の情緒は薄い
出版社
婦人之友社
発売日
1998年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『小児科医からのアドバイス』って、タイトルで立場をはっきり言い切ってますね。心理の先生の相談室とは、だいぶ色が違いそう。
佐藤メバル
そこが選びどころだね。これは0歳から6歳まで、身体と発達の心配を医師の目線で見渡す一冊なんだ。
婦人之友社から206ページ。育児書と家庭の医学の中間に置きたくなる。
橘ナナミ
じゃあ、子どもの様子が気になったとき、まず開く感じですか。心配が大きいときは、ここで一回止まれるのは安心かも。
佐藤メバル
そう。ただし受診の代わりにはならないから、そこは分けて考えるといい。心の悩みをじっくり扱う相談室本と並べて、身体の棚と心の棚、両方持っておくのがいちばん安心できる。
相談先を一つに決めなくていいのが、本のいいところなんだ。

子育て相談室: Q&Aで子育ての悩みにお答えします (シリーズ子育てガイド 5)
京都幼児フォーラム 著|明治図書出版
京都幼児フォーラムの名を冠した、Q&Aで子育ての悩みにお答えしますと明示したシリーズの一冊です。明治図書出版から125ページという、相談室本のなかでは軽めの分量。「シリーズ子育てガイド」として整理されたつくりで、情緒に寄りかからず問いと答えを淡々と並べるタイプです。200ページ超の相談室本に疲れた人や、要点だけ確認して先に進みたい人が、短時間で区切りをつけるのに向いています。
こんな人におすすめ
要点だけ確認して先へ進みたい人。125ページ程度の分量で、短時間に区切りをつけたい人。家庭向けとはちょっと違う視点のガイドを探している人。
良い点
- 125ページで軽い
- Q&Aで整理されている
- シリーズで揃えやすい
気になる点
- 深掘りは少なめ
- 情緒的な支えは薄い
- 事例を大量には望めない
出版社
明治図書出版
発売日
1996年4月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
あれ、これ125ページしかない。相談室って言っても、けっこう薄いのもあるんですね。同じ名前の本でも中身が全然違う。
佐藤メバル
あるんだよ。京都幼児フォーラムの名がついた、Q&Aで答えると明示したシリーズの一冊で、明治図書出版から出ている。
整理されたガイド寄りで、情緒に寄りかからず淡々と問答が並ぶのが特徴なんだ。
橘ナナミ
なるほど、相談室というよりガイドブック。読むというより、確認する感じですね。電車のなかでも読めそう。
佐藤メバル
そう。分厚い相談室本を読む元気はないけど、要点は押さえたい——そんな日にちょうどいい。著者の思いを味わう本ではなく、道しるべとして使う本だと思って手に取るといい。
家庭の本とは出自が少し違うぶん、視点もまた違って見えるよ。

0.1.2歳児 育児の気がかり相談室
中田馨 著|WAVE出版
¥1,760(税込)
現役の0・1・2歳児専門保育士が、112個の「気がかり」に一つずつ答える一冊です。表情がない、寝返りをしない、偏食が激しい、噛まずに丸のみする——月齢ごとに並ぶ項目は、つい他の子と比べてしまう親の不安に寄り添います。考え方、ふれあい方、声かけ、発達を促すあそび方まで示すのが特徴で、監修に心理学科の教授が入っているのも安心材料。個人差が大きい時期だからこそ、悩む前に読んで、できそうなことから試せる構成です。
こんな人におすすめ
0〜2歳の発達の個人差が気になって仕方ないママ・パパ。つい他の子と比べて落ち込む人。保育士をはじめ、子どもに関わる大人にも。
良い点
- 112項目と細かい
- 月齢ごとに並ぶ
- あそび方まで書いてある
気になる点
- 3歳以上は対象外
- 248ページと分厚い
- 読み通すには根気が要る
出版社
WAVE出版
発売日
2022年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
112個! しかも『表情がない』『寝返りをしない』みたいに、けっこう細かいところまで拾ってくれてる。
これ、保育の現場の人が書いてるんですね。
佐藤メバル
現役の0・1・2歳児専門保育士さんだね。しかも監修に心理学科の教授が入っている。月齢ごとに並んでいるから、目の前の気がかりから開けるのがいい。
橘ナナミ
他の子と比べて落ち込むって、私も姪っ子で見たことあります。小さいうちって余計に、ですよね。
佐藤メバル
そう、個人差が大きい時期だからこそ不安になる。この本のいいところは、できそうなことからやってみてと促すところなんだ。
正しい手立てがわかると、大人も子どもも笑顔になる——そこを目指した248ページだよ。

三歳までの子どものこころ相談室: 子育て支援センターQ&A
小柳晴生 著|木立の文庫
¥1,540(税込)
「三歳まで」というKey-Ageに焦点を絞ったのが最大の特徴です。木立の文庫から224ページ、子育て支援センターのQ&Aという体裁で、大人と子どもの心の困りごとを扱います。利便性が進んでも子育てはそれほど楽にならない——その現実が大人の戸惑いを生み、「可愛いと思えません」「叩いてしまいます」といった相談も絞り出される。その声を正面から受けとめるのが、この本の核です。
こんな人におすすめ
「可愛いと思えない」と口に出せずにいる親。0〜3歳の時期に、心の困りごとを言葉にしたい人。子育て支援の現場に関わる人。
良い点
- 三歳までに絞っている
- 心の相談を正面から扱う
- 支援センターの視点
気になる点
- 乳児期の生活情報は少ない
- 対象年齢が限られる
- 図解は期待しない
出版社
木立の文庫
発売日
2023年1月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『可愛いと思えません』『叩いてしまいます』……この本、そういう相談も載せてくれるんですね。正直、そこまで踏み込む本って少ない気がします。
佐藤メバル
そう、そこが核なんだ。「三歳まで」というKey-Ageに絞って、子育て支援センターに寄せられた声をQ&Aで拾っている。
利便性が進んでも子育ては楽にならない——その戸惑いが正直に言葉になっている本だよ。
橘ナナミ
電動自転車の話も出てくるんですか。便利になってるはずなのに、しんどい。なんだか、その感じわかる気がします。
佐藤メバル
まさにそこだね。木立の文庫から224ページ、心とからだの交流の現場を伝える一冊なんだ。0歳からきっちり網羅する本とは別枠で、三歳までをじっくり見たい人に合う。
年齢を絞ったぶん、言葉が深くなるんだよ。

行列のできる子ども健康相談室 0~10歳児の病気とケガのおうちケア
竹綱庸仁 著|KADOKAWA
¥1,650(税込)
年間約3万人の子どもを診るクリニックに加え、病児保育室や児童発達支援施設も手がける小児科医による、家庭の医学です。KADOKAWAから200ページ。発熱したときのフローチャート、緊急性チェックリスト、おうちでのケア、薬の使い方、予防接種のスケジュール、発育発達のQ&Aまで、0〜10歳の「困った」を一冊で引ける構成。心の相談室が並ぶ棚のなかで、身体の緊急時に開く本としては別格の実用性があります。
こんな人におすすめ
はじめての育児で、発熱やケガに慌てたくない人。救急に行くべきか迷ったとき、手元に判断材料を置いておきたい人。0〜10歳の子を持つ家庭。
良い点
- フローチャートで判断できる
- ケアと薬の使い方まで
- 予防接種も網羅
気になる点
- 心の悩みは扱わない
- 診察の代わりにはならない
- 情報量はやや多め
出版社
KADOKAWA
発売日
2023年5月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『行列のできる』って、人気店みたいなタイトルですね。でも中身は小児科医の家庭の医学なんですか? ギャップがすごい。
佐藤メバル
そう、年間約3万人の子どもを診るクリニックの先生が書いている。0歳から10歳までの病気とケガを、症状別のチェックとおうちケアで整理した200ページなんだ。
フローチャートや緊急性のチェックリストがあるのが大きい。
橘ナナミ
夜に熱が出たとき、これがあると違いますよね。救急に行くべきか、朝まで待つか、の判断って本当に迷う。
佐藤メバル
まさにその場面だね。ただし診察の代わりにはならないから、あくまで判断の補助として使うこと。心の相談室が並ぶ棚に、この身体の一冊を並べておくと、夜中の不安がだいぶ変わる。
0〜10歳まで使えるから、長く棚に置いておけるよ。

繊細すぎるHSPのための 子育てお悩み相談室
おがたちえ(イラスト) 著|マイナビ出版
繊細すぎるHSPのパパ・ママに向けた、気持ちがちょっとラクになるヒントを集めた一冊です。マイナビ出版から。「自分の育て方が正解かわからない」「仕事に家事に育児、マルチタスクが苦手」——そんな悩みに、おがたちえさんのイラストを添えて一緒に考えていきます。子育てに正解はないからこそ悩むのだという前提に立ち、解決より気持ちの軽さを優先しているのが核。カラーで作られているため、色と余白で読むタイプの本です。
こんな人におすすめ
刺激に敏感で疲れやすいHSP気質のパパ・ママ。マルチタスクが苦手で自分を責めがちな人。文字ばかりの育児書に疲れ、イラストで気軽に読みたい人。
良い点
- HSP目線で書かれている
- イラストで読みやすい
- カラーで作られている
気になる点
- 固定レイアウトの電子書籍
- 大きい画面が必要
- 網羅的な育児書ではない
出版社
マイナビ出版
発売日
2022年4月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
HSP……って、聞いたことはあるんですけど、子育てとどうつながるんですか? 私、まだ子どもはいないのでピンとこなくて。
佐藤メバル
感覚が繊細で刺激を受けやすい気質だね。この本は、そういうパパ・ママの「自分の育て方が正解かわからない」「マルチタスクが苦手」といった悩みに、気持ちがちょっとラクになるヒントを添える一冊なんだ。
橘ナナミ
じゃあ、子どもをどうするかというより、親のほうに寄り添う本なんですね。それはそれで、すごく必要とされそう。
佐藤メバル
そう。子育てに正解はないからこそ悩む、という前提に立って、解決より気持ちの軽さを優先している。カラーの固定レイアウトだから、タブレットなど大きい画面で開くのがいい。寝る前の数分に向くタイプだよ。

「敏感すぎるお母さん」が読むべき子育てQ&A: HSPナースが答えるお悩み相談
こむたろ 著
HSPナースである著者が、子育ての悩みをQ&A形式でまとめた一冊です。ガミガミ叱ってしまう、他の子と比べてしまう、フルタイムで疲れてしまう、パートナーを怖がる時——HSP気質ならではの乗りこえ方と楽しみ方を、体験として紹介しているのが核。読み物として気持ちをなだめるタイプではなく、悩みを項目ごとに拾って答えを受け取るタイプなので、疲れている日でも短時間で一区切りつけられます。
こんな人におすすめ
敏感さゆえに叱りすぎたり比べたりして落ち込むお母さん。Q&Aで項目ごとに答えを受け取りたい人。ちょっと一息つきたいときに読む本を探す人。
良い点
- Q&Aで手軽に読める
- HSPならではの視点
- 体験ベースで具体的
気になる点
- 網羅的な育児書ではない
- 体系立てた理論は薄め
- 図解は期待しない
出版社
詳細情報なし
発売日
2020年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
さっきのHSPの本と似てますけど、こっちはお母さん向けでQ&Aなんですね。同じ気質の本が二冊あると、どう使い分けるんでしょう。
佐藤メバル
前者はイラストで気持ちをなだめる本、こちらはHSPナースとしての体験をQ&Aで渡す本。ガミガミ叱ってしまう、比べてしまう、フルタイムで疲れてしまう——HSP気質の乗りこえ方と楽しみ方が並んでいるんだ。
橘ナナミ
あ、そっか。読んで落ち着くんじゃなくて、答えをもらうほうなんですね。短時間で読めそう。
佐藤メバル
そう。短時間で一区切りつけたいときに強い。子育て中の人だけでなく、そうでない人の悩みにも触れているところがいいんだ。
ちょっと一息つきたいときに、手軽に開ける一冊だよ。

発達が気になる子の子育てお悩み相談Q&A
公益社団法人発達協会 著|中央法規出版
発達協会が発行する『発達教育』の好評連載をもとにした、幼児や就学児の幅広い悩みに答えるQ&A集です。「生活」「行動」「感情面」「社会性」「言葉」「トラブル」「特性・こだわり」のジャンルごとに、さまざまな専門職が50の質問へ具体的な対応法とヒントを示します。発達が気になる子の相談は一冊の専門書では届かない場面が多く、複数の職種の答えが並ぶ構成は大きな強み。園や学校とのやりとりにも手元に置きたい一冊です。
こんな人におすすめ
発達が気になる子の子育てで、生活・行動・言葉などの具体的な対応を知りたい親。幼児から就学児まで、園や学校の場面に備えたい人。支援職にも。
良い点
- 50の質問に具体的回答
- 7ジャンルで整理
- 多職種の視点が入る
気になる点
- 電子版は紙版が底本
- 記載は出版当時のまま
- 心の癒やしは狙わない
出版社
中央法規出版
発売日
2022年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
発達協会って、専門の団体ですよね。これ、一般の親が読んでも大丈夫な内容なんですか? ちょっと身構えてしまう。
佐藤メバル
うん、『発達教育』の連載がもとになっていて、幼児から就学児までの悩みに、さまざまな専門職が50の質問へ具体的に答える構成なんだ。
生活、行動、感情、社会性、言葉、トラブル、特性・こだわりとジャンル分けされている。
橘ナナミ
専門職が何人も出てくるの、いいですね。先生によって言うことが違うこともありますし、複数あると安心できる。
佐藤メバル
そう、そこが強み。ひとつの正解ではなく、複数の視点から対応のヒントがもらえる。電子版は紙版を底本にしているから、記載は出版当時のままという点だけ頭に置いておくといい。手元に置いて長く使える一冊だよ。

発達・子育て相談のコツ―小児精神・神経科医の100問・100答
広瀬宏之 著|岩崎学術出版社
¥2,200(税込)
小児精神・神経科医の著者が、100問・100答の形で発達と子育ての相談に答える一冊です。もとはジャカルタの在留邦人向けの健康相談と邦人新聞の連載で、お母さんからの生の質問に800字で答える形式でした。限られた字数に数多くの考え方を盛り込む「てんこ盛り」の方針で、正解は一つではないとしながら様々なやり方を示します。年齢順に並ぶので拾い読みしやすく、相談を担う専門職にも参考になる構成です。
こんな人におすすめ
発達と子育ての相談を、専門家の言葉で確かめたい親。気の向くところから拾い読みしたい人。小児科医や保健師など、相談を担う専門職にも。
良い点
- 100問100答の充実度
- 年齢順で拾い読み可
- 相談職の参考にもなる
気になる点
- 学術系で硬めの体裁
- 224ページと重め
- 情緒的な寄り添いは薄い
出版社
岩崎学術出版社
発売日
2019年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
ジャカルタで連載していた相談がもとになってるんですか。海外で子育てする人って、相談先が少ないですもんね。そこから生まれた本なんだ。
佐藤メバル
そう、2007年から在留邦人の発達・子育て相談に関わって、邦人新聞に800字で答える連載を続けてきた。
そこから普遍的な100編を選んで、おおよその年齢順に並べたのがこの本なんだ。
橘ナナミ
800字って、短いようで、ちゃんと濃いですよね。正解を一つに決めないスタンスも、読んでいて楽そう。
佐藤メバル
そこが著者の狙いで、正解は一つではなく、様々なやり方を工夫してほしいという願いが込められている。気の向くところから拾い読みしていい一冊だよ。
相談を担当している小児科医や保健師にも、支援の一例として参考になると思う。

たけちゃん先生の子育て相談室
たけちゃん先生 著
現役の小学校教員が、15年以上の教員経験をベースに子育ての悩みをサクッと解決へ導く一冊です。ユーモアとアイディアに、心理学と占いを混ぜて悩みごとに向き合うのが特徴で、他の相談室本にはない軽やかさがあります。視点を変えると世界が変わる、悩みも大切な宝物——悩みというダイヤの原石を磨いて輝かせる、というのが通底するメッセージ。学校の現場を知る人の言葉だけに、就学以降の悩みにも届くのが違いです。
こんな人におすすめ
学校の現場の言葉で、子育ての悩みを軽くしたい人。深刻になりすぎず、視点を変えるヒントが欲しい人。占いや心理学の切り口も楽しめる人。
良い点
- 現役教員の視点が入る
- ユーモアで読みやすい
- 視点を変える工夫がある
気になる点
- 体験と工夫が中心の内容
- 網羅性は高くない
- 占いの好みは分かれる
出版社
詳細情報なし
発売日
詳細情報なし
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
え、占い? 子育て相談に占いが入ってくるの、ちょっと意外です。スピリチュアルな感じなんですか?
佐藤メバル
そこがこの本の個性だね。現役の小学校教員が、15年以上の教員経験にユーモアとアイディア、心理学と占いを混ぜて、悩みをサクッと解決へ導く。
視点を変えると世界が変わる、というのが軸になっている。
橘ナナミ
なるほど。重く構えるんじゃなくて、ちょっとずらしてみる感じか。悩みも大切な宝物って言い方も、やさしいですね。
佐藤メバル
そう。悩みというダイヤの原石を磨いて輝かせていく——そんな語り口なんだ。小学校の先生だから、就学以降の悩みにも届くのが強み。気楽に読める一冊だよ。

0~6歳 ヒゲ先生のにこにこ育児相談室 間違った子育ての常識で苦労していませんか?
山崎雅保 著|カンゼン
間違った子育ての常識を手放すことを軸にした一冊です。抱っこしすぎると自立が遅れる、しっかりシツケするほどよい子になる、一人で寝られないのは甘ったれ、嫌いな食べ物は無理にでも食べさせる——よく聞くこれらの思い込みに「全部ウソ」と切り込みます。心理カウンセラーとして多くのママの心に寄り添い、父親としても子育てを体感してきた著者が、しつけ・生活習慣・困ったクセ・性格・教育・親のポリシー・不登園やイジメまで、コース仕立てで解説。ワガママっ子や不機嫌っ子が変わる手応えを目指せる構成です。
こんな人におすすめ
昔ながらの常識にモヤモヤしている親。しつけや生活習慣の思い込みを見直したい人。不登園やイジメなど、少し先の悩みにも備えたい人。
良い点
- 常識を疑う視点が痛快
- コース仕立てで読みやすい
- 悩みの範囲が広い
気になる点
- 断定調が好みを分ける
- 学術的な裏づけは薄め
- 0〜6歳が中心
出版社
カンゼン
発売日
2014年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『抱っこしすぎると自立が遅れる』って、よく言われません? 私も親戚に言われた記憶が。それを全部ウソって言い切るんですね。
佐藤メバル
そう、この本の核は間違った子育ての常識を手放すこと。心理カウンセラーとして多くのママに寄り添い、父親としても子育てを体感してきた著者が、しつけ、生活習慣、困ったクセ、性格、教育、親のポリシー、不登園やイジメまでコース仕立てで扱っている。
橘ナナミ
範囲が広い。0〜6歳って書いてあるけど、けっこう先のことまで見てくれるんですね。
佐藤メバル
そこがいいところ。ワガママっ子や不機嫌っ子が変わる、という手応えを目指した作りなんだ。断定調が好みを分けるところはあるけど、思い込みを外すきっかけが欲しい人にはよく効くと思うよ。

たぬき先生の子育て相談室: ないしょの話、ほんとの話
毛利子来 著|PHP研究所
副題に「ないしょの話、ほんとの話」と添えられた、PHP研究所から220ページの一冊です。タイトルからして「たぬき先生」という愛称で呼ばれる著者・毛利子来の相談室で、正論を並べるより本音のやりとりを大事にする空気が伝わってきます。人の名前とあだ名がついた相談室は、悩みを解決するためというより、その人に会いにいくように読むタイプ。200ページ超の厚みもあって、通読にも向きます。
こんな人におすすめ
著者の語りそのものを読んでみたい人。正論より本音のやりとりを求めている人。220ページを少しずつ読み進めたい人。
良い点
- 愛称つきの親しみやすさ
- 220ページで読みごたえ
- 副題が魅力的
気になる点
- 今の育児書とは距離感が違う
- 索引的な使い方は不向き
- 図解は期待しない
出版社
PHP研究所
発売日
1993年9月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
たぬき先生……って、あだ名ですよね。こういうタイトルの本、今どき見かけない気がします。なんだか、ほっとする。
佐藤メバル
そう、PHP研究所から出た220ページ。副題は「ないしょの話、ほんとの話」。相談室と名のつく本はたくさんあるけど、著者の人柄ごと読みたくなるタイトルは珍しいね。
橘ナナミ
じゃあ、答えを探すというより、その人に会いに行く感じですか。読書って、そういう楽しみ方もありますもんね。
佐藤メバル
近いと思う。正論で詰めるより、本音でやりとりする空気が伝わってくる。今の育児書と比べると距離感は違うかもしれないけど、通読する本としての魅力がある。棚で見かけたら、ぜひ手に取ってみて。

マンガでわかる 園児子育て相談室 : 性格、クセ、行動、園生活、友だち付き合いの悩みに答えます!
安見克夫 著|誠文堂新光社
育児情報誌の連載相談コーナーを再構成した、マンガでわかる一冊です。誠文堂新光社から128ページで、幼稚園園長と大学教授を兼任した安見克夫先生、長く保育園園長を経験した渡邊暢子先生の回答を、小道迷子さんのまんががおもしろく脚色。性格、クセ、行動、園生活、友だち付き合いの悩みを扱い、「あるある」と共感できる相談が並びます。悩みも回答もいたってまじめ、だけど笑える——活字が苦手なパパ・ママでも気楽に手に取れるのが決定的な違いです。
こんな人におすすめ
活字が苦手なパパ・ママ。園生活や友だち付き合いの悩みを、笑いながら読みたい人。子どもと笑顔で向き合いたい人。
良い点
- マンガで読みやすい
- 園生活の悩みに強い
- 共感できる内容
気になる点
- 128ページと短め
- 学術的な深さはない
- 園児が中心の対象
出版社
誠文堂新光社
発売日
2013年7月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
マンガでわかる、か。これ、まじめな相談本のふりして笑えるんですね。『悩みも回答もいたってまじめ。だけど、笑える?』って、自分で突っ込んでる。
佐藤メバル
そう、そこが売りなんだ。育児情報誌の連載相談コーナーを再構成していて、幼稚園園長と大学教授を兼任した先生と、長く保育園園長を経験した先生の答えを、まんがで脚色している。
橘ナナミ
園長先生の答えに、まんががつくって、なんだか温かい絵が浮かびます。128ページなら、寝る前に一気に読めそう。
佐藤メバル
でしょ。性格、クセ、行動、園生活、友だち付き合い——園の現場の「あるある」が並ぶから、共感するだけで気が楽になる。
活字が苦手な人にこそ手に取ってほしい。気楽さが最大の効能だよ。

おかあさんの子育て相談室: ほんとうはみんないい子なのに (企画室の子育てシリーズ 2)
平井信義 著|企画室
副題に「ほんとうはみんないい子なのに」と掲げた、企画室から267ページの一冊です。「おかあさんの」と対象を絞っているのが特徴で、子育ての悩みが子ども側の問題ではなく、見え方の問題だという視点を感じさせるタイトル。267ページという厚みは、この手の相談室本のなかでも読みごたえのある部類で、広いテーマをじっくり扱いたいときに向きます。短いQ&Aで片づけるのではなく、腰を据えて向き合いたい人のための一冊です。
こんな人におすすめ
子育てを長く読み続けたい人。267ページの厚みを味方にしたい人。お母さん向けに書かれた本を、じっくり探している人。
良い点
- 267ページの読みごたえ
- お母さん向けに書かれている
- 副題が心に残る
気になる点
- 軽さは求められない
- 索引的な引き方は不向き
- 図解は期待しない
出版社
企画室
発売日
1985年5月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
267ページ。今まで見てきた中でも、けっこう厚いほうですよね。しかも『おかあさんの』って限定してる。
佐藤メバル
そこがこの本の立ち位置だね。企画室から出た一冊で、副題は「ほんとうはみんないい子なのに」。悩みの矛先を子どもそのものではなく、見え方に置いているタイトルなんだ。
橘ナナミ
ああ、なるほど。『うちの子はダメ』じゃなくて、見え方を変えるっていう。それは読んでいて救われそう。
佐藤メバル
そうそう。だからQ&Aをパッと引くより、腰を据えて読む本なんだ。分厚いぶん、何度も戻ってこられるのがいいところ。
お母さん向けに書かれているぶん、余計な気負いがないのも心地いいよ。

子育てママのはなまる相談室: インタ-ネットに寄せられた育児の悩み&アドバイス (SCC Books 185)
SCCライブラリーズ 著|エスシーシー
インターネットに寄せられた育児の悩みとアドバイスをまとめたのが、この一冊の核です。エスシーシーから157ページ、シリーズの一冊として、ネット上に集まった生の声をそのまま拾っている点が特徴。電話相談や保健センターのQ&Aとも違い、匿名の場に集まる本音が並ぶので、同じ悩みを抱えている人が他にもいると確認できるのが効きます。検索で答えを探す代わりに、編集された形で悩みと回答をまとめて読めるのが、今の感覚にも合います。
こんな人におすすめ
ネットで育児の悩みを検索するタイプのママ。他の人の投稿を見て安心したい人。157ページでさっと読める回答集を探している人。
良い点
- ネットの生の声が読める
- 悩みと回答が対で読める
- 157ページで軽い
気になる点
- 医学的な裏づけは薄い
- 網羅性は高くない
- 投稿ベースゆえ一般論寄り
出版社
エスシーシー
発売日
2002年3月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
ネットに寄せられた悩みとアドバイス……って、検索すればいい話を、なんで本で読むんですかね? 正直そこが気になります。
佐藤メバル
いい疑問だね。検索だと自分の悩みに近いものばかり拾ってしまって、余計に沈むことがある。これはネットの悩みと回答を編集して並べた一冊だから、他人の悩みとして読める。
同じことを悩んでいる人がいる、という確認になるんだ。
橘ナナミ
なるほど、横のつながりを感じるための本なんだ。157ページなら、通勤中でも読めそうですね。
佐藤メバル
そう、軽さが武器だよ。ただし投稿ベースだから一般論に寄る。医学的な判断が必要な場面では、小児科医が書いた本と組み合わせてね。
SNSの海で溺れそうなときの浮き輪になる一冊だよ。

赤ちゃんなんでも相談室: お母さんの心配に答える (ベビーエイジ赤ちゃんシリーズ 8)
ベビーエイジ編集部 著|婦人生活社
「なんでも相談室」という看板どおり、赤ちゃんについての素朴な心配を広く拾う一冊です。ベビーエイジ編集部による編集で、婦人生活社から200ページ。特定の専門家の思想を読み込むタイプではなく、編集部の視点で読者の疑問を集めた構成になっているのが特徴です。月刊誌をめくるように、細かい心配をひとつずつ潰していけるので、初めての育児で「こんなこと聞いていいのかな」と思うような小さな疑問の置き場になります。
こんな人におすすめ
小さな心配をひとつずつ片づけたい、初めての育児中の人。赤ちゃん期に特化した入門書を探している人。専門書より読みやすさを優先したい人。
良い点
- 赤ちゃん期に特化
- なんでも型で拾いやすい
- 200ページで読みやすい
気になる点
- 幼児期は対象外
- 思想的な深さは薄い
- 索引性はふつう
出版社
婦人生活社
発売日
1984年1月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『なんでも相談室』って、言い切ってますね。でも中身は編集部が作ってるって、専門家の本とはちょっと違うんでしょうか。
佐藤メバル
そう、ベビーエイジ編集部による編集で、お母さんの心配に答えるという立ち位置なんだ。ひとりの専門家の考えを読み込む本ではなく、読者の疑問を広く集めた構成。婦人生活社から200ページだね。
橘ナナミ
なるほど。じゃあ、『こんなこと聞いていいのかな』っていう小さな心配を、まとめて置いておける感じか。
佐藤メバル
まさにそれ。初めての育児だと、聞くほどでもない小さな疑問がどんどん出てくる。赤ちゃん期に絞って、それを拾ってくれる本だよ。
ひとりで抱えなくて済むように、手元に一冊置いておくといい。

#赤ちゃん相談室
森戸やすみ 著|宝島社
¥1,320(税込)
「もしも赤ちゃんが話せたら、どんなクレームが寄せられ、相談員(=親)はどう答えるだろうか」——この発想から生まれたハッシュタグが書籍化された一冊です。宝島社から144ページ。赤ちゃん目線のクレームに、カスタマーサービス風に冷静に答える親の回答が笑いを呼び、共感と癒やしを与えてくれます。イラストレーターの大野太郎さんが厳選ツイートをイラスト化し、モデルや漫画家、産婦人科医など7名の著名人による特別編も収録。監修の森戸やすみ先生の助言が随所にきいているので、笑うだけでなくためにもなります。
こんな人におすすめ
育児で笑う余白がほしいママ・パパ。144ページで気軽に読めるものを探している人。出産祝いや、育児中の友人への贈り物にも。
良い点
- 笑えて癒やされる
- イラストで読みやすい
- 監修の助言が入る
気になる点
- 体系的な育児書ではない
- 144ページと短い
- 情報量より笑いが中心
出版社
宝島社
発売日
2020年7月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『夜中の3時です。』って回答、じわじわきますね。赤ちゃんのクレームに、親がカスタマーサービスみたいに返してる。
佐藤メバル
その発想がそもそもの始まりなんだ。ハッシュタグで広がった投稿が一冊の本になった。宝島社から144ページ、厳選された投稿を大野太郎さんのイラストで見せる構成で、著名人の特別編も入っている。
橘ナナミ
著名人の特別編もあるんですね。笑うだけじゃなくて、森戸先生の監修が入ってるところも安心です。
佐藤メバル
そう、笑いっぱなしで終わらせない作りなのがいい。体系的な育児書ではないけれど、疲れた夜に開くと元気が出る。
出産祝いに添えるのも喜ばれるよ。育児本の棚に、笑いの一冊があると強いんだ。

はい。赤ちゃん相談室、田尻です。:こうのとりのゆりかご・24時間SOS赤ちゃん電話相談室の現場 (シリーズ・福祉と医療の現場から)
田尻由貴子 著|ミネルヴァ書房
¥1,980(税込)
2007年に熊本で始まった「こうのとりのゆりかご(赤ちゃんポスト)」の運用に、開設から八年間現場にいた著者が、若い人たちに伝えたいと考えたことをまとめた一冊です。看護師・助産師・保健師としての長い経験をふまえ、「かけがえのない生命」をつなぐとはどういうことかをやさしく語りかけます。24時間SOS赤ちゃん電話相談室の現場を扱うだけに、他の相談室本とはまったく別の重みを持つ本です。
こんな人におすすめ
妊娠や子育ての相談の現場に関心がある人。支援職を志す学生や若い人。赤ちゃんをめぐる社会の仕組みについて、静かに考えたい人。
良い点
- 現場の実感が伝わる
- 福祉と医療の視点
- 若い読者に向けて書かれた
気になる点
- 日常の育児ハウツーではない
- 重いテーマを扱う
- 気軽な読み物ではない
出版社
ミネルヴァ書房
発売日
2016年9月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
こうのとりのゆりかご……ドラマにもなったやつですよね。これを読むと、子育て相談の意味がちょっと変わって見えそうです。
佐藤メバル
そうだね。2007年に熊本で運用が始まって、開設から八年、その現場にいた著者が、若い人たちに伝えたいと書いた一冊なんだ。
看護師・助産師・保健師としての長い経験が下敷きにある。
橘ナナミ
24時間の電話相談室の現場、か。日常のミルクや寝かしつけの話とは、まったく別の重さがありますね。
佐藤メバル
そう。気軽な育児ハウツーではないけれど、妊娠や子育てに悩む人の周りにいる人が読むと、見えるものが変わるはず。
押しつけではなく、考えるきっかけとして手渡したい一冊だよ。福祉と医療の現場を扱うシリーズから出ていることも、その性格をよく表しているね。
本と相談窓口は、こう使い分ける
橘ナナミ
ここまで読むと、本さえ読めば安心な気もしてきます。
佐藤メバル
そこは慎重に。本は万能じゃない。相談室の本は「どう考えるか」を渡してくれるけれど、「いま助けて」には答えられない。たとえば『行列のできる子ども健康相談室』には症状別のフローチャートや緊急性のチェックリストがある。これは「この本を読んで判断する」ためではなく、救急なのか夜間・休日診療なのか、かかりつけ医でいいのかを仕分けるための道具だよね。
橘ナナミ
判断したあとに、どこかへ電話するわけですね。
佐藤メバル
そう。『はい。赤ちゃん相談室、田尻です。』は、24時間SOS赤ちゃん電話相談室や「こうのとりのゆりかご」の現場を書いた本で、相談先が実際にどう動いているのかが伝わってくる。『三歳までの子どものこころ相談室』は子育て支援センターのQ&Aで、こども家庭庁の動きにも触れている。本で言葉を整えてから、電話・自治体の窓口・オンライン相談につなぐ。この順番が現実的だよ。
監修者・エビデンス・改訂版の見きわめ方
橘ナナミ
逆に、あやしい本を見分けるコツはありますか?
佐藤メバル
三つ見るといい。ひとつは著者の肩書き。小児科医、児童精神科医、小児精神・神経科医、保育士、大学教授の監修——と書かれているか。ふたつめは、根拠の種類。体験談なのか、Q&A形式の実践知なのか、研究や臨床にもとづく話なのか。発達協会のように団体が長く連載してきたものをまとめた本は、その積み重ねが根拠になる。
橘ナナミ
三つめは?
佐藤メバル
情報の鮮度。予防接種のスケジュールや制度の話は変わっていくから、改訂版や新しい版が出ていないかを見てほしい。逆に、子どもの心の捉え方のような部分は古びにくい。書店員だったころ、古い版と新しい版を並べて「ここが違います」と説明したら、お客さんが両方買って読み比べていたのが忘れられない。
「相談される側」のための一冊という棚
橘ナナミ
支援者向けの本は、普通の育児書コーナーだと見つけにくい気がします。
佐藤メバル
そこはこの検索語のいいところで、「相談室」で探すと自然に混ざって出てくる。『発達・子育て相談のコツ』は100の質問への答えを通して相談の受け方そのものが学べる。『専門家がじっくり答える子育て相談室』のようなページ数の少ない資料、支援センターのQ&Aをまとめた本、そして相談室を開いて運営する人の記録である『はい。赤ちゃん相談室、田尻です。』。この並びは、親と支援者の両方に効く。
橘ナナミ
なるほど。パパや祖父母向けと銘打った本は、今回のラインナップには見当たりませんでした。
佐藤メバル
無理に「祖父母向け」と言わないほうが誠実だね。ただ、Q&A形式の本は、当事者でない人が読んでも「この状況ならこう答えるのか」と学べる。祖父母と同居している家庭なら、親が読んでいる一冊を食卓に置いておくだけで、会話の共通言語になる。それで十分役に立つよ。
よくある質問
子育ての悩みは、本を読めば解決しますか?
橘ナナミ
子育ての悩みは、本を読めば解決しますかについて教えてください。
佐藤メバル
解決というより、悩みを言葉にして、次の一手を選べるようにするのが本の役割です。たとえば症状別のフローチャートや緊急性のチェックリストを備えた本は、救急なのかかかりつけ医でいいのかを仕分けるために使えます。読み終えたら、電話相談や自治体の窓口につなげる前提で使うのが現実的です。
初めての育児、最初に読む1冊はどれですか?
橘ナナミ
初めての育児、最初に読む1冊はどれですかについて教えてください。
佐藤メバル
0〜2歳のお子さんなら『0.1.2歳児 育児の気がかり相談室』が引きやすいです。気がかりが112項目、月齢の順に並んでいるので、いま目の前のことで逆引きできます。相談室形式の本を一冊決めて手元に置き、必要になったら別のタイプを足すのが失敗の少ない順番です。
子育てに疲れた・つらいとき読む本は?
橘ナナミ
子育てに疲れた・つらいとき読む本はについて教えてください。
佐藤メバル
親自身のメンタルに寄り添う本を選んでください。『ハッピー子育て相談室』のような読み物、繊細な気質に特化した『繊細すぎるHSPのための 子育てお悩み相談室』や『「敏感すぎるお母さん」が読むべき子育てQ&A』があります。柴田愛子さんの本も、正しい育児なんて考えないでと語りかけてくれる一冊です。
発達が気になるとき読む本は?
橘ナナミ
発達が気になるとき読む本はについて教えてください。
佐藤メバル
『発達が気になる子の子育てお悩み相談Q&A』が使いやすいです。「生活」「行動」「感情面」「社会性」「言葉」「トラブル」「特性・こだわり」のジャンルごとに、50の質問へ具体的な対応法やヒントが示されています。相談を担う専門職向けには『発達・子育て相談のコツ』も参考になります。
保育士・子育て支援者向けの相談本はありますか?
橘ナナミ
保育士・子育て支援者向けの相談本はありますかについて教えてください。
佐藤メバル
あります。『発達・子育て相談のコツ』は、小児科医や保健師など子育て相談を担当する専門職にも支援の一例として参考になるように書かれています。支援センターのQ&Aをまとめた『三歳までの子どものこころ相談室』、相談の現場を記録した『はい。赤ちゃん相談室、田尻です。』も合わせてどうぞ。
パパや祖父母向けのおすすめ本は?
橘ナナミ
パパや祖父母向けのおすすめ本はについて教えてください。
佐藤メバル
パパには『マンガでわかる 園児子育て相談室』が向いています。活字が苦手でも気楽に手に取れると紹介されているマンガ形式です。祖父母向けと銘打った本は今回のラインナップにはありませんが、Q&A形式の本は当事者でなくても状況の捉え方を学べます。
図書館やKindleで読めますか?無料で読む方法は?
橘ナナミ
図書館やKindleで読めますか?無料で読む方法はについて教えてください。
佐藤メバル
電子書籍版がある本も多いですが、柴田愛子さんの本やHSPの本のように、紙のイメージのまま作られていて文字の拡大や検索ができないタイプもあります。購入前に立ち読みファイルで確認を。ページ数の少ない資料や古い本は、図書館で試してから手元に置くかを決めるのが賢いです。
「#赤ちゃん相談室」のような笑える育児本は他にありますか?
橘ナナミ
「#赤ちゃん相談室」のような笑える育児本は他にありますかについて教えてください。
佐藤メバル
『#赤ちゃん相談室』は、赤ちゃんが話せたらどんなクレームが来るかという発想の投稿を書籍化したもので、イラスト化に加えて監修者のアドバイスも随所に入っています。笑って癒やされたい夜と、索引を引いて対策を知りたい昼とで、本棚の中で役割を分けて持つのがおすすめです。
まとめ
橘ナナミ
今日いちばん驚いたのは、「相談室」という言葉が、親のための本にも、支援者のための本にも、笑える赤ちゃんの本にも使われていることでした。
佐藤メバル
そうだね。だから「子育て相談室の本はこれ」と一本に絞るのは、ぼくは正直あまり好きじゃない。書店員だったころ、子育て棚の前で立ち尽くしているお客さんには、まず「いま、いちばん困っているのは何ですか」と聞くようにしていた。そこで初めて、棚のどの一冊を渡すかが決まる。
橘ナナミ
本を選ぶ前に、悩みをひとつ言葉にする。それ自体がもう相談の一歩なんですね。
佐藤メバル
うん。そして本は、その言葉をひとりで抱えなくて済むようにしてくれる。読み終えたら、次は電話でも自治体の窓口でもいい。本の役目は、相談先までの渡り廊下をつくることだと思っている。
橘ナナミ
渡り廊下。いいですね、それ。
佐藤メバル
棚に並んだ数冊は、あなたの家にもう一部屋、小さな相談室を増やすようなもの。受付の椅子は、いつでも空いていますよ。
