中学生の子育てに役立つ本のおすすめ人気ランキング25選【2026年版】
監修

佐藤メバル
@shelfy_mebaru
編集長。あらゆるジャンルの本を年間数百冊読み込む本のプロ。投資・経営から小説・実用書・絵本まで、良書と読者の相性を見抜く。

橘ナナミ
@medias_nanami
編集部の新人インターン。22歳の大学院生で、メディア論を研究中。「それ気になります!」が口癖の天然キャラ。読者の素朴な疑問を代弁する役割で、各メディアの専門家にいろんなジャンルの素朴な質問をぶつけていく。
最終更新: 2026年10月
橘ナナミ
佐藤さん、今日は「中学生の子育て」の本をまとめるんですよね。小学生向けの延長で選べばいいんでしょうか。
佐藤メバル
いい質問だね。そこが一番の落とし穴なんだ。中学生は学年で接し方の正解がガラッと変わる。書店の子育て棚でも、同じ「思春期」の本が中1向けと中3向けでは中身が別物なんだよ。
橘ナナミ
えっ、同じ思春期なのに。
佐藤メバル
そう。だからまず悩みを一語にして逆引きする。成績なら『中学生の成績は「親の声かけ」で9割決まる!』、会話なら『反抗期でも伝わる、やさしい親の言葉』、不登校なら『中学生の子が不登校になったら読む本』。棚を“処方箋”として使うイメージだね。
橘ナナミ
なるほど……。親が読むのか、子ども本人が読むのかでも変わりますよね。
佐藤メバル
そこを最初に決めると失敗が減る。『親子で一緒にやるからできる 中学生の勉強大全』は子どもが読む本編に親向けの別冊がつく親子セット型で、『中学生の心がみえますか』は完全に親が読む本。混ぜると、せっかくの一冊が空回りするんだ。
橘ナナミ
じゃあ、選び方の軸から教えてください!
佐藤メバル
目的・学年・読み手・形式・内容タイプ・入手性の6つ。順に見ていこう。
中学生の子育てに役立つ本の選び方
目的別:成績・反抗期・不登校・スマホ・性教育から逆引きする
橘ナナミ
目的別だと、どんな選び方になりますか。
佐藤メバル
成績なら『成績が上がる中学生の勉強法』、反抗期の言葉なら『思春期の子どもを伸ばす言葉 実は否定している言葉』、不登校なら『中学生の子が不登校になったら読む本』。スマホや性の悩みは、『反抗期まるごと解決BOOK』のように章で広く拾える本が強いよ。
学年別:中1・中2・中3で「今読む1冊」は変わる
橘ナナミ
学年でも変わるんですか?
佐藤メバル
中1は環境の変化、中2は中だるみ、中3は受験と進路。中1の春は『中学生の「やる気」は親しだい!』のような見守り系、中2で崩れてきたら『成績が上がる中学生の勉強法』、中3で進路に迷ったら『改訂版 頭がいい親 13歳からの子育て』のように、親のまなざしを変える本が支えになる。
読み手別:親が読む本と、子ども本人が読む本を分ける
橘ナナミ
ここは私も混ざりがちでした。
佐藤メバル
親向けは『思春期の子育ては9割が見守りでうまくいく』や『「親業」のはじめかた』のような関係づくりの本。本人向けは『中学生の勉強大全』系の勉強法。同じ本棚に並べても、読み手を取り違えると効果が出ないんだ。
形式別:紙・Kindle・音声・マンガ版の使い分け
橘ナナミ
忙しいと、紙を開く時間もないですよね。
佐藤メバル
だから形式は生活に合わせる。通勤ならKindle、家事の合間は音声、活字が重い日は『マンガと図解 元開成学園校長が教える 思春期男子の正しい育て方』のようなマンガ版から入る。読了のハードルを下げるのが先だよ。
内容タイプ別:エビデンス系と体験談系を混ぜすぎない
橘ナナミ
どっちがいい、ってあるんですか。
佐藤メバル
使い分けが正解。理由を知りたいなら脳科学・心理学をたどる『中学生の男女、なぜこんなに違うのか』、共感が欲しい日は元養護教諭の『型破り養護教諭の保健室は今日も満員御礼!』。理論は頭に、体験談は心に、と役割を分けると迷わないよ。
入手性別:図書館・試し読み・予算の活かし方
橘ナナミ
いきなり買うのは勇気がいります。
佐藤メバル
図書館で試し読みして、手元に置きたい一冊だけ買うのが現実的。巻末に実践ワークや別冊がつく本は、借りるより手元に置いたほうが効くよ。
中学生の子育てに役立つ本をひと目で比較
橘ナナミ
えっ、25冊もあるんですか!?まずどう見ればいいんですか?
佐藤メバル
焦らず焦らず(笑)。まずはこの一覧で全体像を眺めてみよう。価格・著者・対象読者をまとめて見られるから、自分に近そうなのが分かるはず
中学生の子育てに役立つ本のおすすめ人気ランキング
橘ナナミ
一覧だけだとピンと来ないので...1冊ずつ詳しく教えてください!
佐藤メバル
よし、それじゃあ1位から順に1冊ずつ解説していこう。各冊どんな人に向いてるかも合わせて話すから、自分に合いそうなのを見つけてほしい

第一志望合格率96.8%の塾講師が教える 中学生の成績は「親の声かけ」で9割決まる!
建部洋平 著|飛鳥新社
¥1,760(税込)
塾講師として1万人以上の中学生と向き合ってきた著者が、成績アップに直結する“親の声かけ”をまとめた一冊です。「勉強しなさい」を封印するという方針が軸で、第1章では親子ギャップ診断やスマホ・ゲームのルールづくりなど準備段階の項目を整理します。第2章はテスト結果が悪かったとき、ウソをついたとき、たわいもない話をしてきたときなど場面別の声かけ。第4章には数学26点→89点、115位→23位といった変化の事例も収録されています。精神論で終わらせず、学校や塾との付き合い方まで踏み込む実践度が類書との違いです。
こんな人におすすめ
中学生の子どもが勉強に身が入らず、つい口出ししてしまう親。テストの点数や順位で親子がぎくしゃくしている家庭。塾や学校との関係づくりまで含めて、家庭でできる関わり方を知りたい人。
良い点
- 場面別の声かけ例が具体的
- 親子ギャップ診断で前提を確認
- 塾や学校との付き合い方まで網羅
気になる点
- 声かけ中心で勉強法自体は薄い
- 子育て論としてやや指導的
- 事例に共感できない家庭もある
出版社
飛鳥新社
発売日
2025年5月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
佐藤さん、中学生って「勉強しなさい」と言われるほどやらなくなるって本当ですか? 親戚の中2の子がまさにそれで、お母さんが毎晩ため息をついてるんです。
佐藤メバル
いい質問だね。著者の建部洋平さんは塾講師として1万人以上の中学生と向き合ってきた人で、そこで見えたのは『中学生になれば勉強する』は幻想だったという現実なんだ。
まず第1章で親子のズレを見つける診断をして、二言あいさつで見守りを伝える。第2章では、順位が下がったときは「また60点」ではなく「前より成長したね」に変える、といった場面別の声かけに入っていく。
言葉を変えるだけで子の反応が変わると具体例で示してくれるよ。
橘ナナミ
言葉ひとつで変わるんですね。でも、スマホばかりで全然勉強しないときはどうするんですか? 親戚の家ではそこが一番の戦場みたいで。
佐藤メバル
その場面も第2章で扱っていてね、没収は逆効果で、代わりに「ゲームで乗せる」作戦が紹介されている。第3章の9つの勝負どころでは、関心はもっても評論はしない、聞き役に徹するという姿勢が説かれるよ。
532回言わないと人はわからない、だから「2週間」をキーワードに、という話も面白い。第4章には数学26点から89点に伸びた子、115位から23位に上がった子の事例も入っている。
第5章は学校や塾を味方につける話で、塾は入る前が勝負、面談では笑顔を、と実践的だね。

めんどうな中学生(わが子)を上手に育てる教科書(ブックトリップ)
亀山卓郎 著|Book Trip
¥1,430(税込)
小さな学習塾の教壇に30年以上立つ著者が、出会ったケースをもとにまとめたリアルな子育てヒント集です。学年ごとの接し方のポイントに加え、「親の心得」、私立中学生の場合、不登校の問題まで触れています。132ページと短く、章立ても「お子さんの勉強で悩む前に」「公立中学校に入ったら」「うちの子、私立なんですが…」「不登校になってしまったら」「子どもに何を語るか」と状況別に整理されているのが特徴。理論を積み上げる本ではなく、現場のケースから学ぶタイプの一冊です。
こんな人におすすめ
公立・私立どちらに通う子にも対応した状況別のヒントを探している親。ページ数が少ないので、忙しくて長い育児書が読めない人が、まず全体像をつかむのに向いています。
良い点
- 132ページで読み切りやすい
- 私立・不登校にも触れる
- 学年ごとの接し方が整理
気になる点
- 内容の深掘りは控えめ
- 網羅性は高くない
- 具体例の量は多くない
出版社
Book Trip
発売日
2020年10月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『めんどうな中学生』ってタイトルが正直すごいですね。佐藤さん、こういう本はどんな親に向いてるんでしょう。
佐藤メバル
タイトルは強いけど、中身は小さな学習塾の教壇に30年以上立ってきた著者が、出会ったケースをもとにまとめたヒント集なんだ。
132ページと短くて、公立中学校に入ったら、うちの子は私立なんですが、不登校になってしまったら、と状況ごとに章が分かれている。
わが子がどの入口にいるかで読む場所を選べるのが強みだね。
橘ナナミ
私立と公立で分けてあるの、珍しい気がします。うちの近所でも私立に通う子が増えていて、話が通じないってお母さんが言ってました。
佐藤メバル
そう、そこを分けてくれている本は多くない。学年ごとの接し方のポイントもまとまっているし、最後は「子どもに何を語るか」で締める。
理論を積み上げるタイプではないから、長い育児書を読む時間がない人が、まず全体像をつかむのに向いているよ。
逆に、具体的な声かけを大量に欲しい人には物足りないかもしれない。

中学生の「やる気」は親しだい! 子どもを信じて見守る
谷あゆみ 著|PHP研究所
中学生の子を持つ現役のお母さんたちへのインタビューを交えながら、接し方の心構えとやるべきことを伝える一冊です。PART1「中学生という宇宙人を理解する」、PART2「やる気を高める会話術」、PART3「いい関係を作る接し方」という構成で、小学生のときとは変わってしまったわが子への戸惑いから始まるのが特徴。専門家の理論書というより、同じ立場の親のリアルな声が土台になっている点が、声かけハウツー本との違いです。
こんな人におすすめ
「中学生になって話してくれなくなった」と感じている親。部屋にこもる子への声のかけ方を知りたい人。同じ境遇の親の体験を読みながら、自分だけではないと安心したい人。
良い点
- 現役中学生の母の声が土台
- 三部構成で流れがわかりやすい
- 会話術と接し方を両方扱う
気になる点
- 理論的な裏づけは薄め
- 母目線の記述が中心
- 具体的な事例数は限られる
出版社
PHP研究所
発売日
2011年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
中学生になってから急に話してくれなくなった、部屋にこもるようになった……っていうの、よく聞きます。それって親の何が問題なんですかね?
佐藤メバル
この本は、その問いをいきなり答えで埋めようとしないところから始まるんだ。著者の谷あゆみさんは、現役の中学生のお母さんたちにインタビューして、そのリアルな声を土台にしている。
PART1が「中学生という宇宙人を理解する」、PART2が「やる気を高める会話術」、PART3が「いい関係を作る接し方」という流れで、小学生のときとは別の生き物になったわが子をまず理解しようとする構成なんだよ。
橘ナナミ
宇宙人、たしかに。うちのいとこも、リビングに来るのに無言でお菓子だけ持って行くって言ってました。
佐藤メバル
それ、まさに典型的だね。専門家の理論書というより、同じ立場の親の声が並んでいるから、読んでいて「うちだけじゃない」と感じやすい。
声かけのハウツー本と違って、まず親の心が軽くなる方向に効く一冊だと思うよ。

中学生をもつ両親へ: 思春期の子どものために親ができること
山田暁生 著|あすなろ書房
思春期の子どもを持つ両親に向けて、親ができることをまとめた一冊です。タイトルが示す通り、親の側の構えに焦点を当てた構成で、190ページという分量は、毎日の生活の合間に読み進めるのに無理のない長さ。具体的な声かけのテクニックを大量に並べるタイプではなく、思春期という時期に親がどう向き合うかを落ち着いて見渡したいときに手に取りやすい本です。
こんな人におすすめ
思春期の子どもとの向き合い方を基本から落ち着いて考えたい両親。声かけの技より、親としての姿勢を整理したい人。長すぎない一冊を求める人。
良い点
- 190ページで読みやすい
- 親の心構えに焦点
- 両親に向けて書かれている
気になる点
- 具体的な声かけ例は不明
- 目次情報が少ない
- 実践の細部は他書が必要
出版社
あすなろ書房
発売日
2000年3月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『中学生をもつ両親へ』って、タイトルがまっすぐですね。これも声かけの本なんですか?
佐藤メバル
そこは注意が必要でね、この本は具体的な声かけのテクニックを大量に並べるタイプではないんだ。思春期の子どものために親ができることを、親の側の構えから見渡す構成になっている。
190ページという長さも、毎日の生活の合間に読み進めるのに無理のない分量だよ。親の姿勢を整理する本として受け取るのがいい。
橘ナナミ
なるほど。技というより、心の持ちようを整える感じなんですね。そういう本も必要そうです。
佐藤メバル
うん。思春期対応の本は、場面別の声かけ集か、心構えの本かに大きく分かれる。これは後者で、しかも両親に向けて書かれているのが特徴だね。
具体的な言い回しが欲しくなったら、そこは別の本で補えばいい。まず落ち着いて構えを作りたい人に向いているよ。

中学生の自己肯定感爆上げメソッド: 思春期の心を育てる親の新常識
柏木悠人 著
国家資格キャリアコンサルタントの著者が、息子に「深海魚になっちゃうよ」と言い放ち、返された一言に言葉を詰まった経験から書いた実践ガイドです。大人の「自分には無理だ」という思い込みが、子ども時代の親の言葉の内面化から生まれるという視点が核。なぜ中学生の自己肯定感が下がるのかを脳科学・心理学の根拠から説明し、NGワードとOKワードの言い換えを10場面で紹介します。比較しない子育て、他人軸から自分軸へ、と具体策まで踏み込んでいます。
こんな人におすすめ
つい不安から強い言葉をぶつけてしまう親。子どもの自己肯定感を下げてしまったかもと感じている人。場面ごとの言い換え例を手元に置いておきたい人。
良い点
- NG/OKの言い換えが10場面
- 著者自身の失敗談が土台
- 脳科学・心理学の根拠つき
気になる点
- 理論パートはやや駆け足
- 小学生以前には触れない
- キャリア相談色が強め
出版社
詳細情報なし
発売日
2026年5月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『自己肯定感爆上げメソッド』って、タイトルからして元気そうですが、中身も明るい感じなんですか?
佐藤メバル
いや、入口はかなり痛い話なんだ。著者の柏木悠人さんが息子に「このままだと深海魚になっちゃうよ」と言い放ったら、「そこまで言わなくても良くない?」と返されて言葉に詰まった。
しかも息子はサボっていたわけではなく、学校に残って宿題を終わらせていた。大人の「自分には無理だ」という思い込みは、子ども時代の親の言葉の内面化から生まれる——これがこの本の核なんだよ。
橘ナナミ
うわ、刺さりますね。国家資格キャリアコンサルタントの人が書いてるんですよね。仕事の相談と子育てがつながるのが面白いです。
佐藤メバル
そう、そこが独自の視点だね。なぜ中学生の自己肯定感が下がるのかを脳科学や心理学の根拠から説明したうえで、NGワードとOKワードの言い換えを10の場面で示してくれる。
比較しない子育て、他人軸から自分軸へ、そして自立心と自己肯定感を同時に育む「信じて任せる」関わり方まで。
完璧な親でなくていい、気づいたときから少しずつ変えればいい、という姿勢で書かれているよ。

中学生の心がみえますか 「思春期」にわかる本当の親子関係
平井信義 著|PHP研究所
児童学の第一人者である著者が、思春期の子どもとの付き合い方とよりよい親子関係をやさしく説く一冊です。「思春期は過去における育て方の総決算」という捉え方が核で、自発性と独立心という人格の柱が育っていれば、悩みや葛藤を経験しても自分で乗り越え、それが自信に結びつくと説きます。鍵になるのは、子どもに「自由」を与え「まかせる」という親の態度。叱り方や声かけのテクニック集とは方向性が異なる、子育ての根っこを扱う本です。
こんな人におすすめ
声かけの手法より子育ての土台を見直したい親。思春期の葛藤を子ども自身の力で越えさせたいと考えている人。長く読み継がれてきた子育て論に触れたい人。
良い点
- 児童学の第一人者による解説
- 子育ての土台から考えられる
- 「まかせる」姿勢が軸
気になる点
- 具体的な声かけ例は少ない
- やや理念的で古さを感じる面
- 即効性ある対処法は薄い
出版社
PHP研究所
発売日
1991年10月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
平井信義さんって、名前は聞いたことがある気がします。この本は古いんですか?
佐藤メバル
児童学の第一人者として知られた方でね、この本の芯になる言葉が「思春期は過去における育て方の総決算」なんだ。
自発性と独立心という人格の柱が育っていれば、悩みや葛藤を経験しても自分で乗り越えていき、それが自信につながる。
だから子どもに「自由」を与え、「まかせる」という親の態度が大切だと説く。すぐ効く対処法ではなく、子育ての根っこを扱う本だね。
橘ナナミ
まかせる、か……。言うのは簡単ですけど、つい手を出したくなりそうです。
佐藤メバル
そこが難しいところだよね。この本は叱り方や声かけのテクニック集とは方向性が違って、思春期の葛藤を子ども自身の力で越えさせるには、それまでの関わりがものを言うという視点をくれる。
今すぐの困りごとに答える本ではないけれど、子育ての土台を見直したいときには静かに効いてくるよ。

「中学生」の可能性を120%引き出すために親と教師ができることのすべて
クリス・バーム 著|英治出版
¥2,420(税込)
SELやPBLを取り入れてきたアメリカのミレニアムスクール共同創設者にして校長の著者が、中学生の時期を「魔法の時期」と捉え直す一冊です。脳神経科学・心理学・発達科学の観点から中学時代の心身の変化を急流のラフティングに例えてPart1で解き、Part2で親としてできること、Part3で教師・学校・地域としてできることを網羅します。各章末の「大人のための振り返り」が、かつての中学生である大人自身の変容を問う構成。400ページの本格的な教育書です。
こんな人におすすめ
反抗期を「そういうもの」と受け流してきた親。学校・地域ぐるみで子どもを支えたい教師や保護者。子育て本に物足りなさを感じている人。
良い点
- 親・教師・地域の3視点
- 科学的根拠の解説が厚い
- 各章に振り返りコーナー
気になる点
- 400ページで読みごたえ十分
- 価格はやや高め
- 日本の学校事情とは差がある
出版社
英治出版
発売日
2026年9月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
400ページ、2420円……。この『中学生の可能性を120%引き出す』は、かなり本格的な本ですよね。読む価値ありますか?
佐藤メバル
アメリカのミレニアムスクールという、SELやPBLを積極的に取り入れてきた学校の共同創設者で校長のクリス・バームさんが書いた本でね、中学生の時期を「魔法の時期」と捉え直すところから始まる。
脳神経科学、心理学、発達科学の観点から中学時代の心身の変化を急流のラフティングに例えてPart1で解き、Part2で親としてできること、Part3で教師・学校・地域としてできることを網羅する。
中学生を支えたいなら、まず大人が変わろうという一貫した姿勢が特徴なんだ。
橘ナナミ
大人が変わる、ですか。子どもを変える方法を探してたので意外です。各章に振り返りがあるって聞くと、ワークっぽいですね。
佐藤メバル
そう、章末に「大人のための振り返り」があって、かつての中学生である自分自身を案内役にしよう、と語りかけてくる。
反抗期を「そういうものだよね」と受け流してきた人ほど、ここで立ち止まると思うよ。日本の学校事情とは差があるけれど、親・教師・地域の三つの視点を一冊で持てるのは大きい。

中学生の男女、なぜこんなに違うのか: 脳科学と心理学で読み解く、思春期の子どもを伸ばす親の関わり方
柏木悠人 著
男子と女子では思春期の脳の発達プロセスが根本的に異なるという前提から、「同じように接する」ことがすれ違いの最大の原因だと指摘する一冊です。なぜ男子は沈黙するのか、なぜ女子は解決策より共感を求めるのかを、最新の脳科学・発達心理学の研究をもとに解説します。男女別の勉強スイッチの押し方、進路相談で言ってはいけない言葉、シーン別のNGワードと代替フレーズ対照表まで実践的。同じ著者の自己肯定感の本とはテーマがきれいに分かれます。
こんな人におすすめ
息子が「べつに」しか言わないと悩む親。娘の感情の波にどう接するかを知りたい人。男女差を踏まえて声かけを変えたいと考えている人。
良い点
- 男女別に具体策を示す
- NGワード対照表が実用的
- 著者の失敗談も収録
気になる点
- 男女の二分法がやや強め
- 個人差への言及は限定的
- 脳科学の説明は入門レベル
出版社
詳細情報なし
発売日
2026年4月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
同じ柏木悠人さんの本がもう一冊。今度は男女差ですか。うちは子どもいないですけど、男女でそこまで違うものなんですか?
佐藤メバル
著者は、男子と女子では思春期の脳の発達プロセスが根本的に異なるとして、「同じように接する」ことがすれ違いの最大の原因だと指摘するんだ。
ホルモンの種類と分泌量、感情の処理の仕方、コミュニケーションへの欲求が違う。なぜ男子は沈黙するのか、なぜ女子は解決策より共感を求めるのか、という「なぜ」から入っていく。
橘ナナミ
『べつに』しか返ってこない、はよく聞きます。女子は女子で感情の波がすごいって聞きますし、対処が全然違いそうですね。
佐藤メバル
そこを分けて書いているのが強みでね、娘の感情の波をPMSも含めて理解する対話法、男女別の勉強スイッチの押し方、進路相談で言ってはいけない言葉、シーン別のNGワードと代替フレーズの対照表まで入っている。
息子が「べつに」しか言わない理由と心を開かせる声かけ術も押さえているよ。自己肯定感の本とテーマが分かれているから、両方読むと立体的に見えてくるね。

型破り養護教諭の保健室は今日も満員御礼!: 思春期・反抗期の中学生との向き合い方
日向佳代 著
元養護教諭が、保健室で出会ってきた中学生たちの姿をもとに書いた子育てのヒント集です。第一章で「反抗期真っ只中」「自分の気持ちを正直に言えない」といった困りごとを挙げ、「中学生語:養護教諭の翻訳」というコラムで子どもの言葉の裏側を読み解きます。第二章のNG対応集、第三章の接し方、第四章の「ちくちく言葉」ではなく「あったか言葉で」といったお勧め対応集まで、学校の現場感覚が濃いのが特徴です。
こんな人におすすめ
学校での子どもの様子が見えず不安な母親。自分の関わり方が原因ではと悩んでいる人。先生や保健室との連携を意識したい人。
良い点
- 養護教諭の現場経験が土台
- 中学生語の翻訳コラムが秀逸
- NG/OK対応を両方収録
気になる点
- お母さん向けの書き方
- 体系的な理論は少なめ
- 父親向けの記述は薄い
出版社
詳細情報なし
発売日
2025年11月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
元養護教諭の保健室の話、すごく気になります。保健室って、ふらっと来る子をどう見てたんですかね?
佐藤メバル
この本の面白さは、第一章のあとのコラム「中学生語:養護教諭の翻訳」にあるんだ。たとえば自分の気持ちを正直に言えない、目を見て話せない、といった姿の裏側を、現場の言葉として翻訳してくれる。
保健室で見てきた子どものサインを、親が読める言葉に置き換えてくれるような一冊なんだよ。
橘ナナミ
翻訳、いいですね。第二章のNG対応集も気になります。無視しちゃうとか、会話がラインばかりになるとか、心当たりがありすぎて。
佐藤メバル
そこも率直に書かれていてね、「もう帰ってこなくていい」のような言葉までNGとして挙げている。そのうえで第三章で子どもを子ども扱いしない、否定しないで聞く、自分が落ち着いたら自分にも向き合える、という接し方を示す。
第四章では真っ向勝負は仕掛けない、ちくちく言葉ではなくあったか言葉で、と具体的だよ。保健室はお母さんも大歓迎、という締め方もあたたかい。

反抗期でも伝わる、やさしい親の言葉: 中学生の息子と信頼関係を育むために
こころ 著
反抗期の中学生の息子を持つ親に向けて、言葉かけだけに絞ってまとめた一冊です。返事をしない、口答えをする、無視されるといった態度にどう向き合うかを入口に、避けたいNGワードとその理由、心に届くOKワード30選、実際の会話事例を並べていきます。「完璧な親でなくても大丈夫」「1日1フレーズからで十分」というメッセージが全編を貫き、親自身の気持ちを守るセルフケアにもページを割いているのが特徴です。
こんな人におすすめ
反抗期の対応で心がすり減っている親。1日ひとつだけ言葉を変えてみたい人。息子との会話が続かず、何を話せばいいかわからない家庭。
良い点
- OKワード30選が具体的
- 親のセルフケアにも言及
- 1日1フレーズから始められる
気になる点
- 息子向けに内容が寄っている
- 理論的な裏づけは少なめ
- 事例の分量は多くない
出版社
詳細情報なし
発売日
2025年9月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『反抗期でも伝わる、やさしい親の言葉』……タイトルだけで少し安心します。OKワード30選って、本当に30個あるんですか?
佐藤メバル
そう、そこが売りでね、反抗期に避けたいNGワードとその理由、心に届くOKワード30選、実際の会話事例から学ぶ言葉の使い方、そして親自身の気持ちを守るセルフケアまで並んでいる。
「1日1フレーズからで十分」という前提で書かれているのがいいところで、全部やろうとしなくていいと励ましてくれるんだ。
橘ナナミ
1フレーズなら続きそうですね。返事をしない、口答えする、無視される、ってまさに親戚の子で、見てるこちらが疲れるくらいなので。
佐藤メバル
親だって心がすり減るからね。この本は中学生の息子を持つ親に向けて書かれていて、反抗期は子どもが自分の意志で生きる力を育む大切なプロセスだという見方を土台にしている。
だから言葉を変えることが、子どもの自信や安心につながる。完璧な親でなくていい、というメッセージが全編にあるよ。

改訂版 頭がいい親 13歳からの子育て
木村慶子 著|コスモ21
双子の姉妹で書かれた子育てバイブルの改訂版です。姉は小児科医(元慶應義塾大学教授・医学博士)、妹はカウンセラー(家庭教育研究所所長)という医学と心理、二つの専門の視点が同居しているのが最大の特徴。それぞれ三人、四人の子を育てた経験も重なり、13歳からの思春期をどう捉えるかで、わが子へのまなざしと対し方が変わるという立場から書かれています。声かけ集というより、見方を変える本です。
こんな人におすすめ
思春期の子を前に右往左往している母親。医学と心理の両面からわが子を見直したい人。長く読み返せる定番を手元に置きたい人。
良い点
- 小児科医とカウンセラーの共著
- 改訂版で内容が更新
- 子育て経験も反映
気になる点
- 具体的対応はやや抽象的
- 母向けの記述が中心
- 情報量は多くない
出版社
コスモ21
発売日
2015年11月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
双子の姉妹で、お姉さんが小児科医で妹さんがカウンセラー。しかもそれぞれ三人と四人、子育てしたんですね。すごい組み合わせです。
佐藤メバル
そこがこの本の独自性でね、医学と心理という別々の入口から同じ思春期を見ている。姉は元慶應義塾大学教授で医学博士、妹は家庭教育研究所の所長。
二つの専門の視点が一冊に同居している本はそう多くないんだ。13歳からの子育てを、子どもの見方と接し方から見直す内容になっているよ。
橘ナナミ
改訂版ということは、長く読まれてきたんですね。悩んで右往左往するお母さん、という書き方がリアルです。
佐藤メバル
そう、まなざしが変われば対し方も変わる、というのがこの本の主張だね。具体的な声かけの手順を細かく示すタイプではないから、そこを求める人には物足りないかもしれない。
逆に、わが子をどう見るかという根本から整えたい人には、何度も読み返せる一冊になると思う。

親子で一緒にやるからできる 中学生の勉強大全
道山ケイ 著|主婦の友社
¥1,540(税込)
元公立中学教師で、現在は思春期の子育てアドバイザーとして活動する著者による自宅学習の指南書です。子どもが読む本編と親向けの別冊がセットになっているのが最大の特徴で、定期テストで確実に点数を上げるコツや目指す点数別の勉強計画、合格率97%の受験勉強方法を子ども側に、子どもが自ら勉強するようになるにはという話を親側に分けて置いています。2を3に、4ならオール5に、という言い切りも明快です。
こんな人におすすめ
親子で同じ本を読みながら勉強の進め方を整えたい家庭。勉強のやり方がつかめていない中1・中2の子。3年生から巻き返したいと考えている人。
良い点
- 子ども向けと親向けを分離
- 点数帯別の計画が具体的
- 進路や友だちの悩みも扱う
気になる点
- 自宅学習が前提の構成
- 上位校向けの内容ではない
- 別冊の併読が必要
出版社
主婦の友社
発売日
2021年3月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
子どもが読む本編と、親向けの別冊がセットになってるんですか? それは珍しい。同じ本を親子で読む感じですかね。
佐藤メバル
まさにそれが狙いでね、子ども側には定期テストで確実に点数を上げるコツ、目指す点数別の勉強計画、同じ勉強時間でも成績が上がるコツ、合格率97%の受験勉強方法、さらには進路の決め方や友だちのつくり方まで置いてある。
親側には子どもが自ら勉強するようになるには、1日15分からできる親子関係の改善法。親子で一緒にやるから結果が出るという設計なんだ。
橘ナナミ
2を3にあげるのは楽勝、4ならオール5に、という言い切りが強いですね。元公立中学の先生で、今は思春期の子育てアドバイザーなんですよね。
佐藤メバル
そう。中学1年・2年から読めば充実した3年間が送れる、3年生からでもじゅうぶん間に合う、という書き方もしていて、対象は平均点あたりの中学生に置かれている。
自宅学習が前提だから、塾中心の家庭には少しずれるかもしれない。でも親子で同じ方向を向く道具としては使いやすいと思うよ。

成績が上がる中学生の勉強法: 全国1000組以上の中学生親子が実践、指導歴25年の塾講師が教える具体的なやり方
ともみち 著
指導歴25年の学習塾代表が、子ども目線で書いた勉強法の本です。全国1000組以上の親子が実践したとされ、200点→250点、300点→350点といった3か月での変化が紹介されています。ワークをやっても点が取れない理由から始まり、赤丸・青丸の区別、音読して書いて覚える、ワーク2回目はテストとして使う、と手順が細かい。数学・英語・理科社会・国語の章立てで、平均点以下の中学生が今日からできることに絞っているのが違いです。
こんな人におすすめ
塾に行っても効果を感じられない家庭。勉強のやり方を知らない中1・中2や、テストの点数が下がってきた子。通信教材が続かない人。
良い点
- 手順が細かく具体的
- 5教科それぞれを解説
- 平均以下の子に向く
気になる点
- 難関校向けの内容はない
- 説明は読みやすさ優先で簡素
- 著者の塾目線が強め
出版社
詳細情報なし
発売日
2026年5月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
指導歴25年で、全国1000組以上の親子が実践……。これだけ聞くとすごい実績ですが、中身は本当に具体的なんですか?
佐藤メバル
そこが持ち味でね、まず「ワークをやっても点数がとれない。なぜ?」から始まる。理由は勉強のやり方を知らないからで、英単語をやみくもにノートに書いたり、ノートまとめに時間をかけるのが典型だと指摘する。
対策として赤丸・青丸で区別する、音読して書いて覚える、当日か翌日に復習する、ワーク2回目はテストとして使う、と手順が細かい。
勉強はやり方が9割というのが著者の立場なんだ。
橘ナナミ
200点→250点、300点→350点って、3か月で伸びた子が多くいるんですね。数学や英語の章もあるんですか?
佐藤メバル
第2章が数学、第3章が英語、第4章が理科社会、第5章が国語と、5教科それぞれにページが割かれている。
数学ならケアレスミスの防ぎ方や質問の仕方、英語なら教科書本文の読み方、理社なら記述対策のやり方まで。
上位校を目指すテクニックはあえて書かず、成績が中くらいか平均以下の子に最適化しているのが、他の勉強法本との違いだよ。

中学生の子が不登校になったら読む本: 学校にいけない子どもの気持ち、親ができること
西元八重香 著
中学校教員の経験を持つ著者が、学校に行けない子どもの気持ちと親ができることをまとめた一冊です。令和4年度の不登校の子どもの数や中学生の内訳に触れ、「甘え」ではなく「サイン」であるという前提から始まります。別室・保健室登校、再登校できた子の共通点、フリースクールやオンライン学習の可能性など、家庭以外の選択肢も具体的。焦らない・比べない・決めつけないという親の心の持ち方まで順を追って整理しています。
こんな人におすすめ
子どもが学校に行けず、どう動けばいいかわからない親。不登校を「悪いこと」と決めつけたくない人。別室登校や外部の学びの場を調べている家庭。
良い点
- 教員経験に基づく視点
- 学校以外の選択肢も紹介
- 親の心の持ち方に配慮
気になる点
- 回復までの道筋は単純でない
- 具体的な連絡手順は少なめ
- 地域差には触れきれない
出版社
詳細情報なし
発売日
2025年9月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
不登校の本は、読むのに少し覚悟がいりますね。令和4年度で約30万人、24人に1人という数字も衝撃です。
佐藤メバル
数字は重いけれど、この本は「学校に行けない=悪いこと」と決めつけないところから始まる。中学校教員の経験を持つ著者が、まず第1章で、なぜ中学校で不登校や別室登校が増えるのか、背景にある「見えにくい理由」は何かを丁寧に扱う。
「甘え」ではなく「サイン」である、というのが全体を貫く視点なんだ。
橘ナナミ
別室登校とかフリースクールとか、選択肢の話も入っているんですね。親としては何をすればいいのか、焦ってしまいそうです。
佐藤メバル
第2章でその選択肢を並べていて、再登校できた子の共通点や、周囲の理解と柔軟な態度で子どもは変わるという話、オンライン学習の可能性にも触れる。
第3章では、焦らない、比べない、決めつけない、という親の心の持ち方と、声のかけ方を示している。子どもは学校だけで育つわけではない、という締め方に救われる人も多いと思うよ。

「親業」のはじめかた~思春期の子と心が通じあう対話の技術
近藤千恵 著|大和書房
¥1,760(税込)
米国の臨床心理学者トマス・ゴードン博士が考え出した「親業」を、初めて聞く人に向けて実例とケーススタディで伝える入門書です。40年以上にわたり全国で開催されてきたトレーニングのエッセンスがまとめられ、聞き方と話し方の技術として、子どもとの間に心のかけ橋をわたす方法を示します。もとになった文庫版に新たな事例を加えて再構成し、第5章は書き下ろし。イライラして怒ってばかりという親の困りごとから入ります。
こんな人におすすめ
子どもと話すたびに言い合いになってしまう親。対話の技術を体系的に学びたい人。自分で道を見つけて生きていける子に育ってほしい家庭。
良い点
- 40年以上の実践の蓄積
- 実例とケーススタディが豊富
- 入門者向けに整理
気になる点
- 練習が必要な技術体系
- 即効性は感じにくい
- 用語に慣れるまで時間がかかる
出版社
大和書房
発売日
2024年4月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『親業』って、初めて聞きました。親も職業みたいに技術を学ぶ、ということですか?
佐藤メバル
そう、米国の臨床心理学者トマス・ゴードン博士が考え出したコミュニケーションの方法でね、子どもとの間に心のかけ橋をわたす対話の技術を、親が無理なく実践できる形で示している。
この本は40年以上全国で開催されてきたトレーニングのエッセンスを、初めて聞く人向けにまとめた入門書なんだ。
聞き方と話し方という技術として体系立てているのが特徴だよ。
橘ナナミ
イライラして怒ってばかり、何を考えているかわからない、子どもと話すたびに言い合いになる……全部うちの親戚に当てはまります。
佐藤メバル
まさにその四つが、おすすめする人として冒頭に並んでいる。実例とケーススタディを交えながら、親と子の問題を解決する聞き方・話し方を伝授する構成でね、もとになった文庫版に新しい事例を加えて再構成し、第5章は書き下ろしになっている。
練習が必要な技術だから即効性は感じにくいけれど、身につけば長く使えるよ。

子育て・思春期の会話術 : 子どもが安心して話し始める親の声かけと聞き方 (命奏出版)
高瀬美穂 著
思春期の子どもとの会話に絞った一冊です。帰宅した瞬間に学校のことを聞く、返事が短いと質問を重ねる、という親として自然な行動が距離を広げてしまうと指摘し、「話したくない」のではなく「今は話せる状態ではない」という見方を示します。帰宅時の最初の一言、質問を重ねない進め方、反抗的な態度を受けたときの対応、親子げんかの後に交わしたい言葉、スマホやゲームのルールを話し合うタイミングまでを扱います。
こんな人におすすめ
「別に」「なんでもない」しか返ってこないと悩む親。質問攻めをやめたいと思っている人。家庭で安心して話せる空気をつくりたい家庭。
良い点
- 今日から試せる行動が中心
- 場面が細かく分かれている
- 専門用語に頼らない
気になる点
- 精神論の要素も残る
- 効果の実感には時間がかかる
- 勉強面の話題は少なめ
出版社
詳細情報なし
発売日
2026年8月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
帰宅した瞬間に学校のことを聞く、返事が短いと質問を重ねる……これ、私の母もやってました。悪気はないんですよね。
佐藤メバル
そこをこの本はうまく捉えていてね、どれも親として自然な行動だけれど、思春期の子どもにとっては「話したくない」のではなく「今は話せる状態ではない」ことが少なくない、と指摘する。
質問の前に「おかえり」「お疲れさま」と一言だけ、というのが本書の最初の一歩なんだ。
橘ナナミ
たった一言から始まるんですね。でも、反抗的な態度を取られたときは、さすがにむっとしますよね。
佐藤メバル
その場面も章として用意されていて、反抗的な態度を受けたときの対応、親子げんかの後に交わしたい言葉、スマホやゲームのルールを話し合うタイミング、学校や友人関係の相談を受けやすくなる接し方まで、その日のうちに試せる行動として並んでいる。
精神論だけでも、専門用語の解説でもなく、家で今日から使える具体策に絞っているのが類書との違いだよ。

思春期の子どもを伸ばす言葉 実は否定している言葉
天野ひかり 著|ディスカヴァー・トゥエンティワン
¥1,870(税込)
8万部突破の『子どもを伸ばす言葉 実は否定している言葉』に続く思春期編です。「NG/OK対比」の4コママンガで、親がよかれと思って言いがちな「実は否定している言葉」に気づける構成。主な対象は10~15歳前後で、勉強・進路・部活といった定番の悩みに加え、暴言、スマホ、不登校、お金、性・ジェンダー、さらには夫婦関係まで踏み込みます。指示・命令ではなく本音を引き出し、自律を促す会話のコツを示すのが軸です。
こんな人におすすめ
毎日のバトルに疲れている小5~中3の親。直感的にわかる対比で学びたい人。誰に相談していいかわからないデリケートな悩みを抱えている人。
良い点
- 4コママンガで理解しやすい
- デリケートな話題も扱う
- 言い換えが具体的
気になる点
- マンガ中心で好みが分かれる
- 姉妹編との重複もある
- 深い理論は求める向きでない
出版社
ディスカヴァー・トゥエンティワン
発売日
2026年9月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
4コママンガでNGとOKを対比してくれるの、忙しい人には助かりますね。しかも8万部突破の本の思春期編なんですよね。
佐藤メバル
そう、前の本に思春期編が加わった形でね、対象は10~15歳前後、つまり小5から中3くらいの子を持つ親。
マンガで「これ、うちのことだ」と気づいてから、その日すぐ試せるように作られている。言い聞かせるのではなく本音を引き出す、という方向性が軸なんだ。
橘ナナミ
スマホ、不登校、お金、性・ジェンダー、夫婦関係まで入ってるって、踏み込みがすごいですね。誰に相談していいかわからない系の話です。
佐藤メバル
まさにそこが売りで、デリケートな問題にまで踏み込んでいる。勉強や進路、部活といった定番の悩みももちろん押さえているよ。
子どもが反抗してくるのは自分の育て方のせいではない、ほんの少し声かけを変えるだけで思春期の子どもはありのまま伸びていく、というメッセージが最後に効いてくる。

思春期の子どもにやってはいけない親の関わり方: スマホ・友人関係・勉強の悩みに、正しく寄り添うためのNG&OK
若見えラボ編集部 著
スマホ・友人関係・勉強という、思春期の親が最も悩みやすい三つのテーマに絞り、ついやってしまいがちなNGの関わり方と、代わりにできるOKの関わり方を場面ごとに並べた一冊です。部屋にこもる、スマホばかり見る、「べつに」「うるさいな」しか返ってこない、という状況から始まり、同じ気持ちから出た言葉でも伝え方ひとつで心は開きも閉じもすると説きます。「NGをやってしまった自分」を責める必要はないという前提も添えられています。
こんな人におすすめ
スマホの使い方で衝突が続いている親。友人関係の悩みにどう寄り添うか迷う人。責められずにヒントだけ欲しい人。
良い点
- 3テーマに絞って読みやすい
- NGとOKを対で示す
- 親を責めない書き方
気になる点
- 編集部編さんで著者の顔が見えにくい
- 事例はやや一般的
- 独自の理論は少ない
出版社
詳細情報なし
発売日
2026年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
スマホ・友人関係・勉強の三つに絞ってあるんですね。欲張ってない分、読みやすそうです。
佐藤メバル
そこが狙いでね、思春期の親が最も悩みやすい三つに絞って、ついやってしまいがちなNGの関わり方と、その代わりにできるOKの関わり方を場面に沿って並べている。
部屋にこもる、スマホばかり見る、「べつに」「うるさいな」しか返ってこない、というところから入る。同じ気持ちから出た言葉でも、伝え方ひとつで心は開きも閉じもする、というのが全体の前提なんだ。
橘ナナミ
NGをやってしまった自分を責めなくていい、という一文があるの、地味にありがたいです。だいたい読みながら落ち込みそうになるので。
佐藤メバル
その配慮はいいよね。誰もが心配や愛情のあまり、つい言いすぎたり手を出しすぎたりする。大切なのは過去を悔やむことではなく、明日からの関わりを少し変えてみること。
ヒント集として気軽に使ってください、という姿勢で書かれているよ。

思春期の子育ては9割が見守りでうまくいく: 怒らず、責めず、信じて見守る親になるために (とと文庫)
taka 著
思春期の子育てを「見守る」という姿勢で乗り越えるためのガイドです。ホルモンや脳の発達、心と体のギャップといった子どもの変化を踏まえたうえで、話さない・無視する・「うざい」と言うといった態度の奥にある本当の気持ちをどう受け止めるかを考えます。「何も言わずにそばにいる」ことの大切さと「信じて待つ力」の持ち方を、事例とともに紹介。思春期は子だけでなく親も成長する時間だという立場が全編を貫きます。
こんな人におすすめ
つい口を出しすぎてしまうと自覚している親。子どもとの距離感に悩んでいる人。親としての自信を失いかけている人。
良い点
- 「見守る」に一貫した構成
- 親の気持ちにも寄り添う
- 読みやすい文庫サイズ
気になる点
- 具体的な対処は限られる
- 勉強や進路の話題は少ない
- 既視感のある内容も
出版社
詳細情報なし
発売日
2025年7月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『9割が見守りでうまくいく』……見守るって、何もしないのとどう違うんでしょう?
佐藤メバル
いい質問だね。この本では、ホルモンや脳の発達、心と体のギャップがもたらす子どもの変化を踏まえたうえで、話さない、無視する、「うざい」と言うといった態度の奥にある本当の気持ちをどう受け止めるかを考えていく。
「何も言わずにそばにいる」ことの大切さと、信じて待つ力の持ち方を、事例とともに示しているんだ。
橘ナナミ
味方でいることが最大の安心、という言葉が紹介文にありました。つい口を出しすぎる自分に効きそうですね。
佐藤メバル
そう、思春期は子どもだけでなく親も一緒に成長する時間だ、という捉え方が全編にある。完璧な親にならなくてもいい、ただ味方でいること、というスタンスだね。
具体的な対処法の分量は多くないから、すぐ使える技を探している人には物足りないかもしれない。でも、距離感に悩んでいる人にはちょうどいいと思うよ。

反抗期まるごと解決BOOK
親野智可等 著|日東書院本社
¥1,760(税込)
教育評論家・親野智可等さんが、反抗期の悩みに具体的な事例で答える一冊です。ダラダラ、自己中な態度、シカト、暴言・暴力、学校関連、非行、そして親自身の悩み期まで、七つの章で悩みの種類ごとに整理しています。キタキタ〜という軽やかな書き出しと、ぴよととなつきさんのあるある四コマ漫画で構えずに読めるのが特徴。ちゃんと育っているからこその反抗期、という前提で、自然と話ができる関係づくりを勧めます。
こんな人におすすめ
不機嫌な子どもへの接し方に困っている親。反抗期は育っている証と捉え直したい人。堅苦しくない子育て本を探している人。
良い点
- 悩みの種類ごとに章立て
- 4コマ漫画で読みやすい
- 著者の教師経験が土台
気になる点
- 突っ込んだ理論は少ない
- マンガの好みが分かれる
- 深刻なケースは専門家へ
出版社
日東書院本社
発売日
2023年7月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『反抗期まるごと解決BOOK』、キタキタ〜って書き出しがもう好きです。親野智可等さんって、ドラゴン桜の指南役だった方ですよね。
佐藤メバル
そう、教育評論家で本名は杉山桂一さん、長年の教師経験をもとに子育てや親子関係を提案してきた人だね。この本は、ダラダラ、自己中な態度、シカト、暴言・暴力、学校関連、非行、そして親も悩み期真っ最中、という七つの章で悩みの種類ごとに分けているのが使いやすいところなんだ。
橘ナナミ
自分が今悩んでる項目だけ開けばいいんですね。ぴよととなつきさんの四コマ漫画も入ってるって、堅苦しくなくて助かります。
佐藤メバル
あるあるの四コマで笑いながら読めるのがいいよね。しかも、ちゃんと育っているからこその反抗期、という前提が置かれている。
だから子どもを責める方向にも、自分を責める方向にも行きすぎない。子どもも親も気持ちが楽になる関係づくりを勧めつつ、深刻なケースは専門家に相談を、という線引きもされているよ。

マンガと図解 元開成学園校長が教える 思春期男子の正しい育て方
柳沢幸雄 著|宝島社
¥572(税込)
開成中学校・高等学校の校長を9年にわたり務め、二人の男の子を育ててきた著者による、思春期男子の育て方です。マンガと図解で「そうだったの!」と気づける構成が特徴で、コミュニケーションの取り方、教え方、親の不安や悩みの解決法までを扱います。冒頭で示される子育ての五箇条は、しゃべらせる、ダメと言わない、成長をほめる、得意を伸ばす、自立を促す。読書感想文ではなく論理的な表現力を、という指摘も印象的です。
こんな人におすすめ
思春期男子の扱いに戸惑う親。まず全体像を短時間でつかみたい人。マンガから入って文章でも確認したい人。
良い点
- 144ページで読みやすい
- 五箇条で方針が明確
- 価格が手頃
気になる点
- 内容はやや簡潔
- 男子に特化している
- 図解の分量は限られる
出版社
宝島社
発売日
2022年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
572円で、マンガと図解。開成学園の校長を9年も務めた方が書いてるのに、この値段はすごいですね。
佐藤メバル
そこは手に取りやすさを優先したんだろうね。開成中学校・高等学校の校長を9年務め、ご自身も二人の男の子を育ててきた著者が、思春期男子の実態をデータとして持っている。
冒頭で子育ての五箇条を挙げていて、しゃべらせる、ダメと言わない、成長をほめる、得意を伸ばす、自立を促す。この五つが全編の背骨になっているんだ。
橘ナナミ
しゃべらせる、が最初に来るのが意外です。読書感想文より論理的な表現力を、という話も紹介文にありました。
佐藤メバル
そう、頭の中で文章を組み立てて言葉に出すことが、論理的な表現の訓練になるという指摘だね。短所ばかり指摘するより長所をほめたほうが、得意なことや将来やりたいことも見えてくる、という話につながっていく。
コミュニケーションの取り方、教え方、親の不安の解消法まで、マンガで入って文章でも確認できる構成だよ。

言葉にできない気持ちをわかってほしい 思春期の男の子が親に求めていること
中野日出美 著|大和出版
¥1,650(税込)
3000組以上の親子関係を見てきた心理セラピストが、男の子の「心と体」「友だち関係」「勉強」「親子関係」「危険行動」の五つの側面から、親の対応を解説する一冊です。「思春期はそれまでの子育てをやり直す最後のチャンス」という序章の捉え方が軸で、反抗的な態度や本音の表れ方を読み解き、子どもの「最後の砦」になる覚悟を説きます。終章では親が与えるべき5つの力と、してはいけない11のことが整理されています。
こんな人におすすめ
息子の本音が見えず不安な親。不登校や非行のサインを早めに受け止めたい人。心理の視点から関わり方を学びたい人。
良い点
- 5つの側面で整理
- 3000組の相談経験が背景
- NG11項目が明快
気になる点
- やや断定的な表現もある
- 男の子向けに限定
- ケースの分量は限られる
出版社
大和出版
発売日
2018年7月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
3000組以上の親子関係を見てきた心理セラピスト、ですか。『最後の砦になる』という言葉が重いです。
佐藤メバル
序章に「思春期は、それまでの子育てをやり直す最後のチャンスです」とあってね、そこが本書の覚悟のようなものなんだ。
心と体、人間関係、勉強、親子関係、危険行動という五つの側面から、それぞれの問題に親がどう対応すべきかを平易に解説していく。
男の子が反抗的になる理由、本音が表れる態度や言動、そういうところから入るよ。
橘ナナミ
不登校も非行も、すべて子どものSOSだという章があるんですね。その言葉だけで救われる親もいそうです。
佐藤メバル
そう、危険行動の問題として正面から扱っている。終章では思春期の男の子に親が与えるべき5つの力と、してはいけない11のことが整理されていて、ここは付箋を貼りたくなる人も多いと思う。
やや断定の強い書き方だけれど、軸がぶれないぶん迷ったときの基準にはなるよ。

お母さんに知ってほしい 思春期男子の正しいトリセツ
柳沢幸雄 著|SBクリエイティブ
¥1,310(税込)
「次のテストでいい点とったら買ってあげる」「○○くんはもっと勉強してるんだって」など、親がつい言ってしまいがちなNGワードを入口に、本来どう声がけすればいいのかを解説する一冊です。いつも不機嫌、質問しても答えない、突然キレる、落ち込むと地の底まで、という思春期男子の生態を踏まえ、勉強・会話・自信・言いにくいこと・自立の五つの章で構成。男の子と女の子の違いを扱うコラムも添えられています。
こんな人におすすめ
息子に何を言っても反発されると感じている母親。NGワードを具体的に知りたい人。自立を後押しする声かけを探している人。
良い点
- NGワードが具体的
- 章立てが行動別で探しやすい
- 男女差のコラムつき
気になる点
- 男子に限定した内容
- 理論の説明は簡潔
- 既刊との重なりもある
出版社
SBクリエイティブ
発売日
2020年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『お母さんに知ってほしい 思春期男子の正しいトリセツ』、トリセツって言い切ってるのが面白いです。NGワードが入口なんですね。
佐藤メバル
そう、「次のテストでいい点とったら買ってあげる」「○○くんはもっと勉強してるんだって」「あんな子とつきあっちゃダメよ」など、日常でつい言ってしまいがちな言葉を並べて、本来ならどう声がけすればいいのかを考えていく構成なんだ。
著者の柳沢幸雄さんは開成学園の校長を9年務めた方で、思春期男子を間近で見てきた経験が土台にあるよ。
橘ナナミ
いつも不機嫌、質問しても答えない、突然キレる、落ち込むと地の底まで……。男の子の生態、本当に謎って感じですね。
佐藤メバル
そこを分かったうえで、勉強に興味を持たせたい、もっと会話を増やしたい、自信をつけさせたい、言いにくいことを伝えたい、自立を後押ししたい、という五つの章で整理している。
さらに男の子と女の子の違いを扱うコラムも添えられていて、勉強の仕方や叱り方の差まで触れているよ。悩みの場面から逆引きしやすい一冊だね。

「思春期男子」の見守り方 PHP文庫
おおたとしまさ 著|PHP研究所
育児ジャーナリストであり心理カウンセラーでもある著者が、思春期の男の子の心と体の仕組みから、悩ましい行動への具体的な対処法までを解説した一冊です。「別に……」しか言わない、やってあげたことを迷惑がられる、父親と一触即発といった場面を具体的に挙げ、どう考えればいいかを示します。ゲームやケータイ、エッチな雑誌への対処、勉強も部活もテキトーで無気力に見える状態まで幅広く扱った構成です。
こんな人におすすめ
息子の行動に振り回されている母親・父親。夫婦で温度差を感じている家庭。Q&A的に答えを探したい人。
良い点
- 悩みが具体的に列挙
- 心理カウンセラーの視点
- 文庫で持ち歩きやすい
気になる点
- 改題本で既読感がある
- 対処は一般論に寄る
- 娘には触れていない
出版社
PHP研究所
発売日
2016年7月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
おおたとしまささんって、育児ジャーナリストで心理カウンセラーでもあるんですね。『別に……』しか言わない、は定番すぎて笑ってしまいました。
佐藤メバル
そこを具体的な悩みとして並べているのが使いやすいところでね、せっかくやってあげたことを迷惑がられる、父親と一触即発、ゲームやケータイばかり、エッチな雑誌を見ているようだ、勉強も部活もテキトーで無気力に見える、といった場面が挙がっている。
男の子の心と体の仕組みから説き起こして、それぞれどう考えればいいかを示す構成なんだ。
橘ナナミ
これはもとになった本の改題なんですよね。文庫だから持ち歩きやすいし、悩んだときに開けそうです。
佐藤メバル
そう、心理カウンセラーとしての視点も入っているから、行動の裏側を読む助けになる。疑問が解けて不安が軽くなることを狙った本で、Q&A的に答えを探したい人に向いているよ。
ただ対処は一般論に寄るから、個別の深刻なケースは専門家に相談したほうがいいね。

思春期の女の子の気持ちがわかる本
有田秀穂 著|かんき出版
脳生理学者が、女の子の心の変化を脳科学の観点から解説した教育書です。思春期の娘にありがちな、母親への同姓チェックが厳しい、父親を嫌がる、ささいなことで口ゲンカになる、いつも同じ友達と一緒にいる、といった姿を取り上げます。母と娘は同じ女性でも生きた時代も環境も違うという前提に立ち、なぜぶつかるのかを理解するところから、子育てが楽になる考え方へ導きます。
こんな人におすすめ
娘との距離の取り方に悩む母親。父親が避けられて戸惑っている人。脳科学の視点から納得して前に進みたい人。
良い点
- 脳生理学者による視点
- 母娘の衝突を正面から扱う
- 192ページで読み切りやすい
気になる点
- 具体的な会話例は少なめ
- 娘と母に焦点が偏る
- 父親の役割は薄め
出版社
かんき出版
発売日
2011年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
思春期の女の子って、お母さんに厳しかったり、お父さんを嫌がったり……。これも脳の話で説明できるんですか?
佐藤メバル
この本は脳生理学者の有田秀穂さんが、女の子の心の変化を脳科学の観点から解説した教育書なんだ。ママへの同姓チェックが厳しい、パパが嫌い、ささいなことで口ゲンカ、同じ友達といつも一緒、といった姿を取り上げて、母と娘は同じ女性でも生きた時代も環境も違うという当然の前提から、なぜぶつかるのかを考えていくよ。
橘ナナミ
なるほど。お母さん側も『優しい子に育ってほしい』って願ってるのに、なぜか衝突するんですよね。うちの姉もそう言ってました。
佐藤メバル
そこを脳科学の言葉で説明してくれるから、子育てが楽になる考え方に導いてくれる。192ページで読み切りやすいのもいいね。
具体的な会話例は多くないから、言い回しの引き出しが欲しい人は会話術の本と組み合わせるといい。娘に手を焼いているお母さんにも、避けられて戸惑っているお父さんにも、視点を変えるきっかけになる一冊だよ。
エビデンス本と体験談本、どちらを、どの順番で読むか
橘ナナミ
何冊も読むと、言っていることが違って混乱しませんか。
佐藤メバル
そこは読む順番で解決する。まず親子関係の前提を整える本、次に言葉の本、最後に個別の悩みの本だ。たとえば『中学生の心がみえますか』で土台を置き、『思春期の子どもを伸ばす言葉 実は否定している言葉』で日々の言い方を直し、スマホや不登校は個別の本へ進む。順番を飛ばすと、言葉だけが先走るんだ。
橘ナナミ
逆に、避けたほうがいい本ってあるんですか。
佐藤メバル
「これを読めば必ず直る」と断定する本、根拠の出典がない本、一冊で全部解決と言い切る本は慎重に。臨床や研究の裏づけがある本と、体験を丁寧に語る本は分けて読むといい。断定の強さは、根拠の強さではないからね。発達特性が気になる場合は、タイプや特性に合った解決策を扱う『型破り養護教諭の保健室は今日も満員御礼!』を入口にすると入りやすいよ。
読んでも変わらない家庭の落とし穴と、読後の実践アクション
橘ナナミ
読んで「いい話だった」で終わっちゃうのが怖いです。
佐藤メバル
それこそ一番もったいないパターンだね。読み終えたら、1冊につき1つだけ行動に変える。『中学生の成績は「親の声かけ」で9割決まる!』なら「今回はこの教科はできているね」と言い換える、『思春期の子育ては9割が見守りでうまくいく』なら今日は質問を一つ減らす。それで十分なんだ。
橘ナナミ
子ども本人が読む本は、親から渡すべきですか?
佐藤メバル
押しつけると読まない。リビングに置いておく、マンガ版なら机にそっと置く、くらいがちょうどいい。読み手を分けたうえで、親は親の一冊を先に読む。親が変わると、同じ言葉でも子どもの届き方が変わるんだよ。
父親・共働き・ひとり親でも続く読書術
橘ナナミ
共働きだと、とても本を読む時間がないと言っていた知人がいます。
佐藤メバル
だから1冊完結型を選ぶ。『反抗期でも伝わる、やさしい親の言葉』のように短い章で読める本、マンガと図解の本なら、寝る前の10分でも進む。父親が読むなら『思春期男子の見守り方』や『言葉にできない気持ちをわかってほしい』のように、男の子の内側を描いた本が入口になりやすいよ。
橘ナナミ
ひとり親だと、なおさら余裕がないですよね。
佐藤メバル
だから全員で同じ方針を持とうとしなくていい。読む人が一人でも、家庭の空気は変わる。夫婦で違う本を読んでいても、子どもへの見方がそろえば十分なんだ。
よくある質問
中学生の子育て本はいつから読めばいい?
橘ナナミ
中学生の子育て本はいつから読めばいいについて教えてください。
佐藤メバル
小6の冬から中1の春がひとつの目安です。環境が変わる前に『中学生の「やる気」は親しだい!』のような見守り系を読んでおくと、子どもが急に無口になっても慌てずに済みます。必要になってから慌てて探すより、先に読んでおくほうが落ち着いて選べます。
反抗期の子には親向けと本人向けどちらを買うべき?
橘ナナミ
反抗期の子には親向けと本人向けどちらを買うべきについて教えてください。
佐藤メバル
まず親向けです。『反抗期でも伝わる、やさしい親の言葉』や『「親業」のはじめかた』のように、親の言い方と聞き方を変える本が先。本人向けは本人が選ぶもので、親からの押しつけは読まれません。
Kindleと紙、どちらで買うと続く?
橘ナナミ
Kindleと紙、どちらで買うと続くについて教えてください。
佐藤メバル
通勤や家事の合間はKindleや音声、書き込みながら実践したい本は紙が向いています。『反抗期まるごと解決BOOK』のようなマンガ形式はスマホでも読みやすく、生活動線に合わせて形式を選ぶのが続けるコツです。
図書館で借りられるおすすめはある?
橘ナナミ
図書館で借りられるおすすめはあるについて教えてください。
佐藤メバル
子育て・思春期の定番は多くの図書館に入っています。まず借りて通読し、巻末に実践ワークや別冊がついていて何度も開く一冊だけを購入する、という順番がおすすめです。
読んでも子どもが変わらないときはどうする?
橘ナナミ
読んでも子どもが変わらないときはどうするについて教えてください。
佐藤メバル
本は子どもを動かす道具ではありません。親の関わりを1つだけ選び、2週間続けてみてください。それでも動かなければ、次は視点の違う本へ。変えるのは子どもではなく、まず自分の反応です。
父親や共働きでも読みやすい本はどれ?
橘ナナミ
父親や共働きでも読みやすい本はどれについて教えてください。
佐藤メバル
1冊完結で章が短い本、マンガと図解の本が向いています。男の子なら『思春期男子の見守り方』や『言葉にできない気持ちをわかってほしい』、男女の違いから入るなら『中学生の男女、なぜこんなに違うのか』が読みやすいです。
不登校やスマホ依存の悩みにはどの本が合う?
橘ナナミ
不登校やスマホ依存の悩みにはどの本が合うについて教えてください。
佐藤メバル
不登校は『中学生の子が不登校になったら読む本』が、学校に行けない子の気持ちと親ができることを整理してくれます。スマホは章立てで扱う『反抗期まるごと解決BOOK』や『思春期の子どもにやってはいけない親の関わり方』が具体的です。
本を何冊も買わずに1冊で完結させるならどれ?
橘ナナミ
本を何冊も買わずに1冊で完結させるならどれについて教えてください。
佐藤メバル
悩みが広いなら『「中学生」の可能性を120%引き出すために親と教師ができることのすべて』のような網羅型、会話を軸にするなら『子育て・思春期の会話術』が候補です。ただし1冊で全部は難しく、最初の1冊として選ぶのが現実的です。
まとめ
橘ナナミ
今日の話、けっこう刺さりました。私、親ではないのに「これ自分のことだ」と思う場面があって。
佐藤メバル
それでいいんだよ。中学生のとき言われて嫌だった言葉は、たいてい大人になっても覚えている。昔の自分を思い出しながら選ぶと、本の解像度が上がるんだ。
橘ナナミ
書店員だった頃、失敗した選書もありましたか。
佐藤メバル
あるよ。「反抗期だから」と一冊だけ渡して、その家族が本当に求めていた“会話の練習”を置き去りにしちゃったことがあってね。それからは、親が読む本と子が読む本を分けて提案するようにした。
橘ナナミ
じゃあ最後に、読む人へ一言お願いします。
佐藤メバル
中学生の子育ては、明かりを消した部屋で子どもの姿を探す作業に似ている。目が慣れるまで、少し時間がかかる。本はその子を引っ張ってくるロープじゃなくて、親の目を少しずつ慣らしてくれる目鏡なんだ。焦らず、一冊ずついこう。
