子育てを楽しむ本のおすすめ人気ランキング25選【2026年版】
監修

佐藤メバル
@shelfy_mebaru
編集長。あらゆるジャンルの本を年間数百冊読み込む本のプロ。投資・経営から小説・実用書・絵本まで、良書と読者の相性を見抜く。

橘ナナミ
@medias_nanami
編集部の新人インターン。22歳の大学院生で、メディア論を研究中。「それ気になります!」が口癖の天然キャラ。読者の素朴な疑問を代弁する役割で、各メディアの専門家にいろんなジャンルの素朴な質問をぶつけていく。
最終更新: 2026年10月
橘ナナミ
佐藤さん、「子育てを楽しむ本」で調べたんですけど、出てくるのが「こうすべき」ばかりで……。楽しむどころか、宿題を渡されている気分になりました。
佐藤メバル
いいところに気づいたね。書店員だったころ、子育て棚の前で立ち尽くしているお母さんを何人も見たよ。棚は「しつけ」「しつけ」「しつけ」で埋まっていて、いちばん端っこに「楽しむ」を看板にした本がひっそり並んでいる。今日はその端っこを、正面に持ってくる話だよ。
橘ナナミ
端っこが主役になるんですね。でも「楽しむ」って、基準がなくて選びにくくないですか。
佐藤メバル
だから、この記事では 「楽しむ」を目的ではなく手段として定義する ところから始めるんだ。楽しむ本には大きく二種類ある。悩みが軽くなった結果として楽しくなる「解決型」と、はなから心をゆるめる「ゆるめ型」。前者は『子どもの「イヤイヤ期」を楽しむ本』、後者は『子育てって面白い!』。この二冊を同じ棚に並べると、たいていの人はまず選び間違える。
橘ナナミ
なるほど! まず自分の「今」がどっちなのかを見るんですね。
佐藤メバル
そう。だから順番は、目的 → 年齢 → 気質 → 著者の立場 → 形式 → 鮮度。この6つをこの下で一つずつやっていこう。順位より先に、選ぶ目を作るほうが役に立つからね。
子育てを楽しむ本の選び方
目的別——悩みを軽くしたいのか、心をゆるめたいのか
橘ナナミ
解決型とゆるめ型、それぞれ代表はどの本なんですか。
佐藤メバル
解決型なら『子どもの「イヤイヤ期」を楽しむ本』だね。ベテラン保育士の著者が、仕上げみがき、着替え、寝起きのぐずりといった場面ごとに、言葉がけのアイデアをQ&Aで返してくれる。「虫歯の親分がいる! やっつけろー」のように、子どもの気持ちを盛り上げて動かす。理屈より先に手が出る本だよ。
橘ナナミ
そういうの、夜中に泣きながらでも読めますね。
佐藤メバル
うん。逆に、心がもう限界のときに効くのが『【イヤイヤ期】ぶっちゃけ子育て術』や『むりしない かかえこまない ありのままで楽しむ子育て』。前者は特別支援の教員が「正論だけでは救われない」と書いた本で、後者は小児科専門医と歯科医が「心配しすぎず、でも大切なサインは見逃さない」と整理した本。どちらも 親を責めない順番 で書かれている。知識を足したいなら、小児科医の中村肇さんが育児のつぶやきを並べた『子育てをもっと楽しむ』が向いているよ。
子どもの年齢・発達段階別——いまの月齢に直結するか
佐藤メバル
ここは紙の本屋でもっとも失敗が多いところ。0〜1歳なら、『出産と育児を10倍楽しむ方法』の「調べすぎは不安のもと」「育児日記はつけないでいい」は、産後の頭に刺さらない優しさなんだ。沐浴や授乳、ねんねの手順を拾いたいなら『ラクして★2倍楽しむみんなの育児アイデア』が実用的。
橘ナナミ
1〜3歳はどうですか。
佐藤メバル
『新米パパも子育てが楽しくなる 笑いある家のつくりかた』は0〜1歳、1〜2歳、2〜3歳と章が分かれているから、いま開くページが決まる。イヤイヤ期の本もこの時期だね。3歳以降は、教える本より関係を扱う本——『ごきげんママのハッピー子育て術』の「手放す・見守る・見極める」のような——へ重心を移すと合いやすい。
わが子の気質・特性別——敏感な子、マイペースな子
橘ナナミ
同じ月齢でも、合う合わないがありますよね。
佐藤メバル
ある。敏感で刺激に弱い子なら、『むりしない かかえこまない ありのままで楽しむ子育て』。ここには「親の不安が伝わると夜泣きが増えたり食欲が落ちたりする」と書かれている。つまり、親の落ち着きそのものが環境だという前提で書かれた本なんだ。こだわりが強い子、気持ちの切り替えに時間がかかる子なら『【イヤイヤ期】ぶっちゃけ子育て術』。著者は支援の現場で「心の動きを読み取って環境を整える」仕事をしてきた人だから、視点が具体的なんだよ。
橘ナナミ
うちの子は……まだいませんけど、想像すると選び方が変わりそう。
佐藤メバル
それがいちばん大事な感覚だよ。身体を動かすのが好きで活発な子なら、『自立心と脳力伸ばす 親も楽しむ後ラク子育て』の「体脳力」の章——薄着や身体づくり、ボードゲーム——が面白い。
著者の立場で選ぶ——小児科医か、保育士か、先輩か
佐藤メバル
エビデンスの質は、著者の立場である程度見当がつく。医学的な判断が欲しいときは、小児科専門医と歯科医による『むりしない かかえこまない ありのままで楽しむ子育て』、産婦人科医の瀬川裕史さんによる『出産と育児を10倍楽しむ方法』。現場の手触りが欲しいときは、保育士の『子どもの「イヤイヤ期」を楽しむ本』や、保育士として多くの子どもと関わってきた著者による『ママの笑顔が家族を育てる』だね。
橘ナナミ
じゃあ、体験談ベースの本は信頼できないんですか。
佐藤メバル
そうじゃない。たとえば『【イヤイヤ期】ぶっちゃけ子育て術』は、特別支援の教員という立場と、自分の子のイヤイヤ期で自信が崩れた体験の両方が書かれている。「専門家なのにできなかった」という告白は、それ自体が一次資料 なんだよ。ただ、一般論として読むのか、自分の家庭の答えとして読むのかは、意識して分けたほうがいい。
形式別——マンガ・図解か、文章か
橘ナナミ
マンガ形式の育児書って、役に立つんですか。
佐藤メバル
役に立つよ。むしろ、読む体力がない時期にはそれが正解。『ラクして★2倍楽しむみんなの育児アイデア』は、先輩ママやパパの時短ワザがイラストや漫画で並んでいる。『子育てって面白い!』は2歳差姉妹との日常を描いたコミックエッセイで、笑いながら読める。『育児あるあるが楽しくなる! 子どもゴコロをつかむ子育て』は、あいうえおカルタ形式で共感から入れる。逆に、夜に一行ずつ噛みしめたいなら、小林正観さんの『楽しい子育て』のような文章の本を選ぼう。
情報の鮮度とロングセラー——原理か、空気か
佐藤メバル
選ぶときは「これは原理か、時代の空気か」を自分に問うてみて。小林正観さんの『楽しい子育て』や、聖書の原則を子育てに当てはめるレッスン形式の『新改訂 見つけた子育てのよろこび』は、時代が変わっても読み方が変わらない。一方で、SNS発の本は「いま同じ悩みを抱えている人の言葉」である強みがある。どちらが上という話ではなく、原理は長く持ち、空気は今の自分を助けると役割を分ければいい。
子育てを楽しむ本をひと目で比較
橘ナナミ
えっ、25冊もあるんですか!?まずどう見ればいいんですか?
佐藤メバル
焦らず焦らず(笑)。まずはこの一覧で全体像を眺めてみよう。価格・著者・対象読者をまとめて見られるから、自分に近そうなのが分かるはず
子育てを楽しむ本のおすすめ人気ランキング
橘ナナミ
一覧だけだとピンと来ないので...1冊ずつ詳しく教えてください!
佐藤メバル
よし、それじゃあ1位から順に1冊ずつ解説していこう。各冊どんな人に向いてるかも合わせて話すから、自分に合いそうなのを見つけてほしい

子育てをもっと楽しむ
中村肇 著|神戸新聞総合出版センター
¥547(税込)
神戸新聞総合出版センターから出た136ページの一冊で、目次がそのまま読者のつぶやきになっているのが特徴です。「育児で悩んだら、つぶやきを」に始まり、「ゆとり世代」らしい子育て、イクメンの悩み、子どもはなぜ平気でウソをつくの?、自由に遊ぶ子は運動能力が高くなる、小児生活習慣病の予防、ロコモへの備え、そして「AIくんと上手に付き合おう」まで。悩みを一枚ずつ拾い上げて短く答える構成なので、育児書を通読する時間がない人でも、気になる見出しから開けます。
こんな人におすすめ
育児書を最初から読む時間が取れない人、気になる悩みだけをつまみ読みしたい人、「イクメン」として関わり方を模索しているパパ、AIやスマホとの付き合い方を家族で考えたい人に向いています。短い時間で一項目ずつ読めるので、寝る前の数分でも使えます。
良い点
- 見出しが悩みの言葉なので拾い読みしやすい
- AIやロコモなど話題の幅が広い
- 一項目が短くスキマ時間で読める
気になる点
- 個別の悩みを深く掘る構成ではない
- 理論から学びたい人には物足りない
- 入門的でやさしい内容に寄っている
出版社
神戸新聞総合出版センター
発売日
2017年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
あ、この本の目次、ぜんぶ「つぶやき」みたいになってますね。「子どもはなぜ平気でウソをつくの?」「AIくんと上手に付き合おう」……質問の形のまま並んでいるのが珍しいです。
佐藤メバル
いいところに気づいたね。中村肇さんが神戸新聞総合出版センターから出した本で、悩みをそのまま見出しにして、一つずつ短く答えていく形なんです。
だから目次を眺めるだけで、自分がどの悩みを抱えているか分かる。育児で悩んだら、つぶやきをという最初の項目が、この本の姿勢をよく表しています。
「ゆとり世代」の子育てやイクメンの悩み、自由に遊ぶ子は運動能力が高くなる、小児生活習慣病やロコモの予防まで話題が縦に広いのも特徴です。
橘ナナミ
ロコモって聞き慣れないんですが、赤ちゃんの本で出てくるんですね。だいぶ先の話なのに。
佐藤メバル
ロコモは、年をとって体が動きにくくなる状態のこと。その備えは幼少期から、という視点なんです。この本は、今すぐ泣き止ませる技術というより、少し先を見据えた生活のヒント集になっています。
読み終えたあとに、日常のちょっとした見直しが残る。そういう種類の一冊です。

むりしない かかえこまない ありのままで楽しむ子育て
川上秀征 著|幻冬舎メディアコンサルティング
「なかなかハイハイしない」「言葉が出てこない」——はじめての子育ての不安に、小児科専門医と歯科医の二人が寄り添う本です。心の成長、病気や体調、食事や食育、発育や発達という四つのテーマに整理し、多くの親が抱える悩みを取り上げて解決策を示します。親の不安はそのまま子どもに伝わり、夜泣きや食欲に影響することもあるという指摘と、逆に見逃してはいけないサインもあるという両面の視点が核。心配しすぎず、しかし大切なサインは逃さない、そのバランスを教えてくれる伴走者のような一冊です。
こんな人におすすめ
はじめての子育てで不安や迷いが続いている人、同じ月齢の子と比べて心配になることが多い人、発達や食育のサインを落ち着いて見分けたい親、医師の言葉で安心を得たい人に向いています。検索に疲れた夜に開くのにも向いています。
良い点
- 4テーマで悩みを整理しやすい
- 医師二人の専門的な視点が入る
- 不安との付き合い方に重心がある
気になる点
- 診断や治療は専門機関に委ねる立場
- 解決策は生活レベルの提案が中心
- 症状別の網羅的な事典ではない
出版社
幻冬舎メディアコンサルティング
発売日
2025年8月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「むりしない かかえこまない」って、タイトル自体がもう励ましですね。ハイハイしない、言葉が出ない……当事者じゃない私でも、比べて不安になるんだろうなって想像します。
佐藤メバル
そこがこの本の出発点なんだよね。小児科専門医と歯科医の二人が書いていて、心の成長、病気や体調、食事や食育、発育や発達という四つのテーマに分けて、よくある悩みを拾っていく。
面白いのは、親の不安はそのまま子どもに伝わって、夜泣きが増えたり食欲が落ちたりすることもあると指摘している点。
同時に、心配しなさすぎるとサインを見逃すとも言うんです。
橘ナナミ
心配しすぎても、しなさすぎてもだめ、ですか。それ、ちょうど真ん中を探すのがいちばん難しい気がします。
佐藤メバル
そう。だからこの本は答えを一つに決めないで、一緒に歩く姿勢を大事にしている。専門的な知識をやさしい言葉に置き換えてくれているので、不安で検索ばかりしてしまう夜に開くのに向いています。
子どもは親の気持ちに敏感だという前提が、全体を貫いているんです。

ママの笑顔が家族を育てる 子育てを楽しむセルフケアとチーム育児: 産前から産後まで、心を守り、家族の絆を深める習慣づくり
のんちゃん 著
保育士として多くの子どもと関わってきた著者が、妊娠中から産後まで、ママ自身の心と時間のゆとりをどう守るかに焦点を当てた一冊です。産前に知っておきたい心と体の変化、産後うつを防ぐセルフケア、夫婦の関係を温める「共有型」コミュニケーション、家族の笑顔につながる小さな習慣、未来設計までを章立てでたどります。自分を責める時間が減って、笑顔で「まあ、いっか」と言えるようになる——育児の技術ではなく母親のメンタルを土台から整える構成で、章末の「小さな一歩」リストも実践的です。
こんな人におすすめ
妊娠中から産後の変化に戸惑っている人、イライラしてしまう自分を責めがちな人、夫との育児の分担やチームづくりを考え始めたい家庭、産後うつを防ぐ習慣を知りたい人に向いています。出産前後の準備として一冊選びたいときにも手に取りやすい本です。
良い点
- 妊娠から産後まで一冊で追える
- セルフケアと夫婦関係を両方扱う
- 章末の小さな一歩リストが実践的
気になる点
- 医学的な詳しい解説は薄め
- パパ側の視点は少なめ
- 経験談中心で理論は控えめ
出版社
詳細情報なし
発売日
2025年10月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
これ、ママ側の本ですけど……「ママの笑顔が家族を育てる」って、笑顔でいることがまたプレッシャーにならないのかな、って少し思ってしまいました。
佐藤メバル
そこは著者も分かっていて、のんちゃんさん自身が保育士として多くの子どもと関わりながら、子育てでは同じように悩んできたと書いている。
1つ悩みが消えても次が出てくる、その前提で書かれた本なんです。妊娠中の心と体の変化、産後うつを防ぐセルフケア、夫婦の「共有型」コミュニケーション、家族の習慣づくり、そしてママ自身の未来設計まで。
自分を責める時間を減らすことが目的で、笑顔はその結果として出てくるものなんです。
橘ナナミ
順番が逆なんですね。努力目標じゃなくて、結果。それを聞いて少し安心しました。
佐藤メバル
そう。各章の終わりに「今日からできる小さな一歩リスト」が置かれているのも同じ発想で、いきなり大きく変えなくていいという設計になっています。
ひとりで抱えている人ほど、最初の一歩が小さく感じられて読みやすいはずです。

ゆるく楽しむ子育て5つの新習慣 ~がんばるママが幸せになるためのアイデア~
三谷理恵 著|ギャラクシーブックス
¥1,540(税込)
体と心を整えるといわれるヨガには、子育てに悩むママを救うアイデアがたくさんある——そんな気づきから生まれた一冊です。ヨガを知らない人でも、毎日の育児にヨガの考え方を取り入れられるよう、5つの新習慣として紹介しています。ポーズを覚えるのではなく、体と心を整える発想を日常に置き換えるのがユニークなところ。今抱えている窮屈なものを手放し、今しかない子どもとの時間を心から楽しむ、というゴールが明確です。育児メソッド本というより、母親の呼吸を整える本という印象です。
こんな人におすすめ
体力と気力の消耗が続いている人、ヨガや呼吸法に興味がある人、「手放す」感覚を日常に取り入れたいママ、頑張るより力を抜きたい時期にある人に向いています。5つの習慣から今日は一つだけ選ぶ、という使い方もできます。
良い点
- ヨガ未経験でも読みやすい
- 5つの習慣として整理されている
- 体と心を同時に扱う視点が新しい
気になる点
- ポーズの詳しい解説が中心ではない
- 理論より考え方の提案が中心
- 人によっては抽象的と感じるかも
出版社
ギャラクシーブックス
発売日
2022年1月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
ヨガと子育てって、どうつながるんだろう?って思いました。ストレッチの本ではないんですよね。
佐藤メバル
そこが面白いところで、この本はポーズを覚える本じゃないんです。ヨガが大事にする「体と心を整える」という考え方を、子育ての5つの習慣に置き換えている。
たとえば、今抱えている窮屈なものを手放す、という発想。頑張って足すのではなく、握っているものをゆるめる方向なんです。
橘ナナミ
足すんじゃなくて、ゆるめる。それって、育児書が増えていくほど苦しくなる人に効きそうですね。
佐藤メバル
まさに。三谷理恵さんは132ページと短くまとめていて、5つの習慣という枠があるから、読み終えたあとに「じゃあ今日はこれだけ」と選べます。
ヨガを知らなくても、寝る前の深呼吸から始められるのがいいところです。

大丈夫大丈夫! 子どもはぐんぐん伸びていきます 子ども自身が真の力を獲得するために、発想を変えて楽しむ子育て
一色由利子 著|東京図書出版
¥1,100(税込)
副題に「子ども自身が真の力を獲得するために、発想を変えて楽しむ子育て」とあるように、親がやり方を覚えるのではなく、ものの見方そのものを組み替えることを狙った一冊です。タイトルにある「大丈夫大丈夫!」という繰り返しの言葉が、そのまま本書の姿勢を表しています。子どもはぐんぐん伸びていくという前提に立ち、128ページという短さに、子育ての捉え方を変えるヒントがまとめられています。具体的なハウツーより、毎日を見る目の角度を変えたいときに手に取りやすい本です。
こんな人におすすめ
毎日の対応に追われて視野が狭くなっていると感じる人、「大丈夫」と言われたいタイミングの親、短い本で気持ちを切り替えたい人、発想そのものを変えてみたい人に向いています。読み終えたあとに言葉だけが残る、そういう種類の本です。
良い点
- 128ページで読み切りやすい
- タイトルの言葉が合言葉になる
- 発想の転換に焦点を当てている
気になる点
- 具体的な手順の解説は少なめ
- 考え方の話が中心になる
- 網羅的な事典ではない
出版社
東京図書出版
発売日
2014年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「大丈夫大丈夫!」って二回繰り返すタイトル、いいですね。思わず唱えたくなります。副題に「発想を変えて楽しむ」とあって、方法より見方の本なのかなと。
佐藤メバル
そう読んでいいと思う。一色由利子さんが東京図書出版から出した128ページの本で、副題の前半に「子ども自身が真の力を獲得するために」とある。
つまり、親が手を加えて伸ばすのではなく、子どもがもともと持っている伸びていく力を信じるところから始まる本なんです。
橘ナナミ
信じる、か。待てないときにいちばん難しいやつです……。
佐藤メバル
だからこの短さが効くんだと思う。長い理論を読む体力がない日に、「大丈夫」という言葉だけ持ち帰れる。読み終わったあとに、子どもへの声のかけ方が少し柔らかくなる。そういう種類の一冊です。

【イヤイヤ期】ぶっちゃけ子育て術: ママのための気持ちを100倍ラクにして子どもとかけがえのない時間を楽しむ頑張らない子育て術!
めえ 著|Independently published
¥1,639(税込)
特別支援の教員として働く著者が、わが子のイヤイヤ期で自分の自信が崩れた経験を、失敗も葛藤も含めて書いた本です。理想の育児ではなく、嵐の真っ只中で自分の心地よさを守るための工夫に絞っています。イヤイヤ期がつらい構造を理解する章、崩れやすい朝・外出・お風呂・寝かしつけなどの場面別の乗り切り方、完璧なママを手放す「まーいっか!」の考え方まで、ワークも挟みながら進みます。専門家としての知識と、当事者としての情けなさが両方入っているのが、他のイヤイヤ期本との大きな違いです。
こんな人におすすめ
イヤイヤ期で心身ともに疲れている人、「怒りたくないのに怒ってしまう」を繰り返している人、SNSや育児書の正論に苦しくなっている人、完璧な育児をいったん手放したい人に向いています。
良い点
- 著者の失敗談が本音で読める
- 場面別の乗り切り方が具体的
- ワークで自分の状態を確認できる
気になる点
- 発達の学術的な解説は深くない
- 著者の家庭での実践例が中心
- 解決より心の守り方に重心がある
出版社
Independently published
発売日
2026年7月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
これ、著者紹介のところを読んだだけでちょっと泣きそうになりました。支援のプロなのに、わが子のイヤイヤ期で「もう子育てをお休みしたい」と思った、って。
佐藤メバル
そこを隠さず書いているのが最大の価値なんだよね。めえさんは特別支援の教員で、1歳から6歳の発達については誰よりも分かっているつもりだった。
でも次男のイヤイヤ期で、昨日まで通じた声かけが今日は地雷になる。仕事ではあんなに寄り添えたのに、わが子には一言が怖いというギャップに、自分を深く傷つけたと書いています。
橘ナナミ
専門家でもそうなるんだ、って思えると、普通の親はすごく救われますね。
佐藤メバル
しかも、その経験から生まれたのが感情を客観視する「イヤイヤ実況中継」や家事の効率化といった、ちゃんと生活に根づいた知恵なんです。
場面別の乗り切り方とワークも入っていて、「正論だけでは救われない」と感じている人のための本になっています。
今日も爆発せずに布団に入れたら100点、という姿勢が全編にあります。

子育てが楽しくなるちょっとした習慣
日本公文教育研究会子育て支援センター 著|PHP研究所
半世紀にわたり培われてきた「子どもがすこやかにかしこく育つためには親子のきずなが大切」という考えを土台にした本です。歌をいっしょにうたう、絵本の読み聞かせをする、お話のやりとりを楽しむ——そんな当たり前の親子の姿が、いかに大切かを全編で紹介します。巻末にはおすすめ絵本のリストと「ほめことばカレンダー」が付き、記録しながらきずなづくりを始められるのが実用的。読み聞かせの入門書としても、暮らしの習慣づくりの本としても使えます。
こんな人におすすめ
読み聞かせを始めたい人、毎日の関わり方に手応えを感じにくい人、親子の時間を習慣として組み立てたい家庭、絵本を選ぶ手がかりがほしい人に向いています。今日から始められる形になっているのが心強い一冊です。
良い点
- 絵本リストとカレンダーが実用的
- 毎日の習慣として落とし込める
- 親子のやりとりに焦点がある
気になる点
- 先端の研究やデータは中心でない
- しつけの技術論は少なめ
- 索引的な使い方はしにくい
出版社
PHP研究所
発売日
2007年9月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
公文の本なんですね。勉強を早く始める話かと思ったら、歌ったり絵本を読んだり、けっこうゆっくりした話みたいです。
佐藤メバル
そう、そこが意外なところでね。世界45の国と地域で学習しているという規模の教室を運営してきた組織が、半世紀かけて大事にしてきたのは「親子のきずな」だと言うんです。
歌をいっしょにうたう、読み聞かせをする、お話をやりとりする。当たり前の親子の姿がいかに大切かを、全編を通じて伝えている。
橘ナナミ
巻末に絵本のリストが付いてるのも嬉しいです。何を読めばいいか分からないので、これは助かります。
佐藤メバル
しかも「ほめことばカレンダー」という付録まであって、新しい発見や印象に残った言葉を書き留められる。読んで終わりにせず、今日から始められるようにできているのが、この本のいちばんいいところです。
読み聞かせの入口としても、暮らしの習慣の本としても使えます。

【NFTデジタル特典付き特別版】育児あるあるが楽しくなる! 子どもゴコロをつかむ子育て
ひろぴーファミリー 著|ジー・ビー
¥1,650(税込)
SNSで反響を呼んだ家族が、よくある子育ての悩みをあるある形式で扱った一冊です。「早くして!」と言ってしまう、かんしゃくが大変、共働きで時間がない、夫が協力してくれない——そうした悩みを、あいうえおカルタ仕立てのコツとして紹介します。育児あるあるを楽しむコツが50項目並び、さらに超多忙な子育て夫婦の時間術、夫婦関係や家事育児についての50の質問まで収録。しつけの指南書というより、笑いながら読み進める共感型の本です。
こんな人におすすめ
自分の悩みが珍しくないと知りたい人、共働きで時間に追われている家庭、パパの協力に悩んでいる人、寝る前に少しずつ笑いたい人が、肩の力を抜いて読むのに向いています。
良い点
- 共感できるあるあるが豊富
- 50の質問形式で読みやすい
- 時間術と夫婦関係までカバー
気になる点
- 深い理論や根拠の解説は少ない
- カルタ形式の好みが分かれる
- 悩みの解決より共感が中心
出版社
ジー・ビー
発売日
2024年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
あいうえおカルタで育児あるある、って構成が面白いです。「早くして!」ってつい言っちゃう、みたいな悩みが並んでるんですね。
佐藤メバル
そう。SNSで反響があった家族が書いていて、子育て世帯の悩みを楽しく解決するコツを並べている。しつけや声かけから夫婦円満のコツまで、超忙しくても家族みんなが笑顔でいられる秘訣というのがテーマです。
後半には仕事と育児と動画配信を両立してきた夫婦の時間術や、家事育児についての50の質問も入っています。
橘ナナミ
読み物として面白そう。特別版だとカードの特典が付くんですよね。
佐藤メバル
そう、そこは受け取りに会員登録とアプリが必要になるので、手続きを確認してからにしたほうがいいね。ただ、この本の主役はあくまで中身のあるあるで、笑いながら「自分だけじゃない」と思えることがいちばんの効能です。
寝る前に数ページずつ読むのに向いています。

楽しい子育て-みんなの笑顔で"天才"が育つ
小林正観 著|学研プラス
2011年にこの世を去るまで講演や著作を通じて幸せや人生の豊かさを伝えてきた小林正観が、1冊丸ごと子育てに言及した貴重な作品です。「子どもを親の思い通りにしようとしない」「あなたはあなたのままでいい、とまるごと認める」——数多くの講演をこなした人ならではの、シンプルで力強い言葉が並びます。成績や能力ではなく、笑顔や優しさに価値を見出すという視点が全編を貫き、「『ん』の不思議」のような独特のたとえも味わいどころです。
こんな人におすすめ
成績や競争の物差しから一度離れて考えたい親、言葉そのものを味わう読書が好きな人、繰り返し開いて支えにしたい人、子育ての価値観そのものを見直したい人に向いています。
良い点
- 言葉の一つひとつが印象に残る
- たとえ話とユーモアが豊か
- 繰り返し読み返したくなる
気になる点
- 具体的な手順を示す本ではない
- 語り口の好みが分かれる
- 前後の文脈ごと読む必要がある
出版社
学研プラス
発売日
2020年7月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
小林正観さんの本、名前は聞いたことがありました。そんなにたくさん講演をしていたんですね。すごい数です。
佐藤メバル
そう。その人が1冊まるごと子育てについて語ったのがこの本で、貴重なんだよね。たとえば「成績なんてたいしたことではない」と、ご自身の娘さんの話を例に挙げて静かに説いている。
人の価値は、勉強や成績ではなく、その人の持っている笑顔や優しさこそが価値だ、という考え方なんです。
橘ナナミ
競争社会の真ん中にいると、けっこう思いきった言い方に感じます。でも、だからこそ読みたくなりますね。
佐藤メバル
しかも、一部分だけ抜き出して読むと味わいが分からないと著者自身が言っているような本で、「『ん』の不思議」や「適正な『者間』距離」といった独特のたとえを、エピソードごと楽しむのがいい。
最初から最後まで通して読むと、子育ての本質がじわっと届きます。

出産と育児を10倍楽しむ方法
瀬川裕史 著|幻冬舎
¥1,160(税込)
核家族化、産婦人科医の不足、保育園の待機児童——不安材料の多い時代に、専門医の視点から「調べすぎは不安のもと」「育児日記はつけなくていい」と、思いきったメッセージを投げかける本です。知識を増やすより、肩の力を抜くほうを勧めるのが特徴で、出産と育児を何倍も楽しむためのヒントを、やさしく整理して紹介しています。情報を集めれば集めるほど不安になる、という感覚のある人にとって、方向転換のきっかけになる一冊です。
こんな人におすすめ
検索や情報収集でかえって不安になっている人、産前から気持ちの準備をしておきたい人、育児を義務ではなく楽しみとして捉え直したい人、専門医の言葉で落ち着きたい人に向いています。
良い点
- 専門医の視点が明確
- 調べすぎを手放す後押しになる
- 出産から育児まで一冊で扱う
気になる点
- 医学的な詳細より考え方が中心
- 人によっては物足りない内容も
- 具体的な育児手順の本ではない
出版社
幻冬舎
発売日
2013年8月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「調べすぎは不安のもと」「育児日記はつけなくていい」……育児書なのに珍しいことを言いますね。ふつうは逆ですよね。
佐藤メバル
そこが瀬川裕史さんの持ち味でね。核家族化、産婦人科医の不足、待機児童の列といった、不安材料ばかりが目に入る時代に、専門医の立場から情報を増やすより肩の力を抜くことを勧めているんです。
橘ナナミ
育児日記、つらいならつけなくていい、って言ってもらえるだけで救われる人がいそうです。
佐藤メバル
実際そうで、あとから読み返すためでも、誰かに見せるためでもない。書けない日があるのを失敗にしない、というのがこの本の一貫した姿勢です。
出産の準備から育児の毎日まで213ページでまとめてあるので、産前に一冊だけ選ぶなら候補になります。

改訂版 赤ちゃんの才能と能力を伸ばしながら子育てを楽しむ方法
Vera 著|NextPublishing Authors Press
専業主婦歴8年の著者が、実際に体験したことをもとに綴った育児本です。息子の出産後、関わり方が分からず、1歳半健診で発語の遅れを指摘されたことをきっかけに早期教育を学び始めた——その過程が土台にあります。胎教、しつけ、勉強を嫌いにさせない教育、相談相手がいない悩み、そして夫婦のすれ違いまで、当事者だから書ける範囲を丁寧に扱っています。写真が多く雑誌のようなつくりで、27ページと短く、忙しい人でも読み切れるのが持ち味です。
こんな人におすすめ
短時間で一気に読み切りたい人、育児の悩みを相談できる相手が身近にいない人、夫婦関係のすれ違いも気になっている人、最初の一冊を探している人に向いています。
良い点
- 27ページで読み切れる手軽さ
- 写真が多く雑誌のようなつくり
- 夫婦関係の話題も含む
気になる点
- 内容を体系的に網羅する本ではない
- 著者個人の経験に基づく範囲
- 早期教育の詳しい方法論は限定的
出版社
NextPublishing Authors Press
発売日
2023年9月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
27ページ! これ、育児書としてはかなり短いですよね。写真も多いみたいで、雑誌みたいなつくりなんだ。
佐藤メバル
そこが選ばれる理由でね。専業主婦歴8年のVeraさんが、ご自身が体験したことを元に書いている。息子さんを出産して関わり方が分からず、1歳半健診で発語の遅れを指摘されて早期教育を学び始めた、という流れが背景にあるんだ。
橘ナナミ
相談できる人がいない、夫婦がすれ違い気味、っていう項目もあって。発達の話だけじゃないんですね。
佐藤メバル
そう、そこがこの本の守備範囲の広さ。育児の不安とパートナーシップの悩みを続けて扱っているのが特徴です。
著者も「必ずしも悩みが解決するわけではない」「あくまで個人的な意見」と明記していて、その誠実さも含めて、最初の一冊として手に取りやすいです。

”しんどい子育て”を楽しむ方法: 0歳児超リアルタイム育児の記録 (はるひと文庫)
一ノ瀬あこ 著
つらい、しんどいという子育てのイメージを否定せず、その中に楽しさや嬉しさを見出していくことを狙った記録です。「どうせ子育てするなら楽しいほうがいい」「子どもとの思い出を振り返ったときに笑顔の瞬間が多いものにしたい」——そのためにできる、難しくもあり、とても簡単でもあることを書いています。0歳児の超リアルタイム育児の記録という副題どおり、その時期の生々しさが持ち味。分厚い育児書の前に、軽くウォーミングアップするつもりで読める一冊です。
こんな人におすすめ
0歳児との毎日に追われている人、しんどさを無理に前向きにされずに読みたい人、長い育児書を開く元気がない人、パパが読む最初の一冊としても向いています。
良い点
- リアルタイムの記録で臨場感がある
- ママでもパパでも読める書き方
- 短く軽い導入になる
気になる点
- 0歳児期にテーマが絞られている
- 体系的な知識は得にくい
- 解決策の提示は控えめ
出版社
詳細情報なし
発売日
2024年5月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
タイトルに「しんどい」って鉤括弧で入っているのが正直でいいですね。しんどくないふりをしないで、そこから楽しさを探すっていう。
佐藤メバル
その順番が大事なんだと思う。つらいイメージはあながち間違いではない、とまず認めている。そのうえで、つらい思い出ばかりなのはあまりにも酷ではないか、せっかくなら楽しいほうがいい、というところから始まる本なんです。
橘ナナミ
「分厚い育児書を読む前に、まずは本書から軽くウォーミングアップ」っていうのも、ハードルが下がってありがたいです。
佐藤メバル
0歳児の超リアルタイムな記録だから、同じ時期を過ごしている人には他人事に感じられないはず。ママでもパパでも、新米でもベテランでもできること、という書き方もされています。
読み終えるころには、今日の子どもの表情をちょっと違う目で見ていると思いますよ。

子育てがちょっと楽しくなる (マムズ・ミッション~子育てママへ50のメッセージ~
鈴木正樹 著|アットスクール
¥1,320(税込)
「ママが変われば子どもは変わります。また、子どもが変わればママも変わります」——この往復の関係を軸にした一冊です。子育ては自分育てでもあるという捉え方のもと、できないことを責めるのではなく、その子の過去と比べてあげてほしい、先週できなかったことが今日できたら認めてほめてほしい、と繰り返し語ります。他の子と比べるのではなく、その子自身の変化に目を向けること。心にゆとりを持って子育てを楽しむための、50のメッセージ集です。
こんな人におすすめ
わが子を他の子と比べて落ち込んでしまう人、できていない部分ばかりが目に入る人、少しずつ気持ちを立て直したい人、自分を育て直すつもりで読みたい人に向いています。
良い点
- 50の短いメッセージで読みやすい
- 比較ではなく変化に目を向ける
- ママ自身の変化も扱っている
気になる点
- 具体的な対応策は多くない
- 一貫して気持ちの持ち方の話
- 短いぶん反復が多く感じることも
出版社
アットスクール
発売日
2011年11月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「その子の過去と比べてあげてほしい」っていう一文が、じわっと来ました。他の子と比べない、はよく聞くけど、過去のその子と比べる、は初めて聞いた気がします。
佐藤メバル
そこが鈴木正樹さんの言いたかったことなんだろうね。先週できなかったことが今日できたなら、それはちゃんと伸びている。
できたことをほめる視点を持つ、というのは、毎日の中で案外見落とされやすいんです。
橘ナナミ
50のメッセージ集なんですね。それなら、読みたいときにぱっと開けそうです。
佐藤メバル
そう、子育てママへの50のメッセージという形をとっています。失敗してもいい、でも子どもができないことを責めないでほしい、と繰り返し語られる。
親になれたこと、そして子どもが自分を選んで生まれてきたことの意味を考えてほしい、という言葉が刺さる人には、ちゃんと刺さる本です。

楽しむアメリカン育児 (be文庫)
早見優 著|集英社
¥803(税込)
2人の娘を育てながら仕事も両立させてきた著者が、赤ちゃんのときから国際人に育てるコツをまとめた一冊です。アメリカ在住の夫の家族からのアドバイス、夫との話し合い、パソコンからの情報、心理学や子育ての本——複数の情報源を自分なりに組み合わせて開発した独自のノウハウという点が特徴です。誰かの正解をそのままなぞるのではなく、自分の家庭に合わせて作っていくプロセスが見える。日本とアメリカの違いを眺める読み物としても楽しめます。
こんな人におすすめ
異文化の子育てに触れて視野を広げたい人、仕事と育児の両立を考えている人、海外の家族観に興味がある人、育児の正解は一つではないと知りたい人に向いています。
良い点
- 日米の違いが具体的に見える
- 仕事との両立の実例がある
- 200ページで読みごたえがある
気になる点
- 時代による違いはある
- 日本の日常にそのままは当てはめにくい
- 特定の家庭の方法である面は否めない
出版社
集英社
発売日
2004年5月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
早見優さんの本なんですね。赤ちゃんのときから国際人に育てる、って聞くと、なんだか敷居が高そうに思えるんですけど……。
佐藤メバル
そこは読みどころでね。すごいのは特別な教材を使った話ではなくて、アメリカ在住の夫の家族のアドバイス、夫との話し合い、パソコンからの情報、心理学や子育ての本——いろんな情報源を自分なりに組み合わせて、独自のノウハウを作っていったという過程なんです。
橘ナナミ
答えをもらうんじゃなくて、作り方を見せてもらえる感じなんですね。それは参考になります。
佐藤メバル
しかも2人の娘を育てながら仕事も両立させている。日本の常識とアメリカの常識がぶつかるところも描かれていて、育児の正解が一つではないと分かる。
200ページ、読み物としても面白い一冊です。

ラクして★2倍楽しむみんなの育児アイデア―378人の節約ワザを大公開!!ママ&パパの実感アドバイス
ひよこクラブ 著|ベネッセコーポレーション
¥1(税込)
授乳、離乳食、着替えとおむつ替え、沐浴とスキンケア、ねんね、そして「脱ママ時間」のつくり方まで、毎日の場面ごとに先輩ママ・パパのアイデアを集めた一冊です。378人の節約ワザを含む実感アドバイスという物量がそのまま強みで、イラストや漫画で楽しく紹介されるので、読み込むというより拾い読みする使い方に向いています。夜中のミルクを手早く作る、短時間で寝かしつける、着替えをスムーズにするなど、目からウロコの具体策が並びます。
こんな人におすすめ
とにかく今すぐラクになりたい人、育児の段取りで手一杯の人、同じ立場の先輩の実例を見たい人、読み込む体力がない日に開きたい人に向いています。困ったときの辞書のように使える本です。
良い点
- 378人分の実例という物量がある
- 場面ごとに整理され拾いやすい
- イラストと漫画で読みやすい
気になる点
- 網羅的ゆえ一つひとつは短い
- 理論的な裏づけは中心でない
- 生活環境が違うと合わないワザもある
出版社
ベネッセコーポレーション
発売日
2009年9月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
378人の節約ワザって、すごい数ですね。これはもう、育児の知恵袋を丸ごと一冊にした感じですか。
佐藤メバル
そうそう、それがこの本の価値なんだよね。おっぱいとミルク、離乳食、着替えとおむつ替え、沐浴とスキンケア、ねんね、そして脱ママ時間のつくり方まで、毎日の場面ごとに先輩のアイデアが並んでいる。
イラストや漫画で紹介されるから、疲れているときでも読みやすくできています。
橘ナナミ
寝かしつけの方法とか、夜中のミルクを手早く作る、みたいな具体的なところが助かりそう。
佐藤メバル
うん、理論を読む体力がない日でも、開いたページに一個使えるワザがある。読破する本ではなく、困ったときに開く辞書のように使うのがいちばん合っています。
同じ立場の人の実感がベースだから、説教くささがないのもいいですね。

子どもの「イヤイヤ期」を楽しむ本: 育児の「困った」がすーっとなくなるワザはこれ!
池田千恵 著|Gakken
¥1,650(税込)
ベテラン保育士がママ・パパの悩みに答えるQ&A集です。仕上げみがきを嫌がるときは「虫歯の親分がいる」と気持ちを盛り上げる、着替えの「できない!」には上着から顔が出る瞬間を「生まれる」と楽しむ、床にひっくり返って泣くときは少し距離を置いて「ここで見ているからね」と待つ。イヤイヤを押さえつけず、遊びや言葉の工夫に変えていくアイデアが満載です。「子どもの安全基地になること」というメッセージが全体を貫いています。
こんな人におすすめ
イヤイヤ期の具体的な場面に困っている人、叱らずに済む言い方を知りたい人、保育のプロの引き出しを覗きたい人、子どもが安心して戻れる場所をつくりたい人に向いています。
良い点
- Q&A形式で今日の困りごとに直結
- 保育士ならではの言葉かけが豊富
- 安全基地という軸がぶれない
気になる点
- 発達の理論的な解説は少なめ
- 子どもへの関わり方が中心
- 親自身のケアは主テーマではない
出版社
Gakken
発売日
2025年7月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「虫歯の親分がいる! やっつけろー」って、仕上げみがきの声かけがすごい。こういう発想、自分では絶対出てこないです。
佐藤メバル
そこが保育士の引き出しの厚さでね。ベテランのちえ先生が、よくある悩みにQ&Aで答えていく形式なんです。
着替えのときに上着から顔が出る瞬間を「生まれる」と言ってみるとか、押さえつける代わりに遊びに変える工夫が詰まっています。
橘ナナミ
床にひっくり返って泣くときは「ここで見ているからね」と距離を置く、っていうのも意外でした。放っておくのとは違うんですね。
佐藤メバル
そう、子どもが自分で自分を落ち着かせる時間を取ってあげる、ということ。根っこにあるのは「子どもの安全基地になること」で、いつでも戻ってこられる場所でありたい、という一貫したメッセージです。
怒りたい気持ちを抑えて「そうか、そうだったんだ」と聴く、その姿勢が参考になります。

パパ大豆の「ネクタイとっておんぶひも」-「楽しむ子育て」しませんか?
廣島大三 著|柘植書房新社
¥2,200(税込)
「ネクタイとっておんぶひも」——仕事の象徴と育児の道具を並べたタイトルが、そのまま本書の立ち位置を示しています。パパが仕事の顔をいったん外して、育児の側に立つ。副題の「楽しむ子育て」しませんか?という呼びかけどおり、上から目線の指南ではなく、一緒にやってみようという誘いの形をとった224ページ。柘植書房新社から出た、父親の関わりを正面から扱う一冊です。
こんな人におすすめ
これからパパになる人、育児参加の一歩を踏み出したい人、仕事と家庭の切り替えに悩んでいる人、夫婦で育児の話をしたい人に向いています。パパ向けの一冊を探しているときに、まず候補に挙がる本です。
良い点
- タイトルどおりパパの目線で書かれている
- 224ページで読みごたえがある
- 呼びかけ調で敷居が低い
気になる点
- 具体的な育児手順の解説は中心でない
- ママ向け実用書ほどの細かさはない
- 考え方の話が多めになる
出版社
柘植書房新社
発売日
2007年4月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
このタイトル、好きです。「ネクタイ」と「おんぶひも」って、たぶん真逆のものを並べてますよね。仕事をしてる人が、ひもを取っておんぶする、みたいな。
佐藤メバル
うん、その並べ方がうまいんだよ。廣島大三さんが柘植書房新社から出した224ページで、副題に「楽しむ子育て」しませんか?
とある。上の人が教えるのではなく、一緒にやってみようという誘いの形になっているのが、パパ向けの本として珍しいところです。
橘ナナミ
パパ向けって、どうしても「こうしなさい」になりがちですもんね。呼びかけられるほうが読みやすいです。
佐藤メバル
そう。ネクタイを外して、おんぶひもを手に取る。その一歩を笑いながら考えるための本で、パパ自身が読むのはもちろん、夫婦で読んで話題にするのにも向いています。
パパ向けの一冊を探している人に、まず挙げたい本ですね。

新米パパも子育てが楽しくなる 笑いある家のつくりかた
エハラマサヒロ 著|etolabo publishing
5人の子どもの父親でもあるお笑い芸人と、人材育成コンサルタントの二人が、パパとして実践してきた「家庭に笑いをもたらす方法」をまとめた一冊です。笑いが生まれる家の5つの条件、子育ての大変さを笑いに変える5つの言葉、夫婦関係の4つの課題、そして0歳から3歳までの場面別の向き合い方を収録。育児に正解はない、失敗しても大丈夫という前提で、肩の力を抜く具体的な言葉が並びます。
こんな人におすすめ
夫婦ともに笑顔でいる時間を増やしたい人、子育てと家事の分担で悩む家庭、パパの参加を後押ししたい人、家庭の空気を自分たちでつくりたい人に向いています。パパが先に読んで渡すのもおすすめです。
良い点
- 実体験ベースで再現しやすい
- 言葉の例がそのまま使える
- 年齢別の場面までカバー
気になる点
- 体系的な育児理論の本ではない
- 笑いの好みは家庭により異なる
- 芸人一家ならではの環境差はある
出版社
etolabo publishing
発売日
2025年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
5人のお子さんがいるパパのお笑い芸人さんと、人材育成のコンサルタントさんの共著なんですね。組み合わせが意外です。
佐藤メバル
そこが面白いところで、家庭をひとつのチームとして見る視点があるんだろうね。笑いが生まれる家の条件として、リラックスした空気、肯定、許し、ありがとう、聞く耳の5つを挙げている。
泣いたり怒ったり失敗しても大丈夫、大事なのは家の中に笑いがあること、というのが全体のメッセージです。
橘ナナミ
「あせるな! それは個性だ!」とか、言葉の例が具体的で使いやすそう。夫婦関係の章があるのもいいですね。
佐藤メバル
そう、産後のケア、家事の分担、時間がない問題、すれ違いという4つの課題にまで踏み込んでいる。0歳から3歳までの場面別の向き合い方も入っていて、笑いを取るためではなく、笑える余白を作るための本です。
パパが先に読んで、奥さんに渡すのもいいと思います。

自立心と脳力伸ばす 親も楽しむ後ラク子育て―教えず・怒らず・とことん考える母学のすすめ
河村京子 著|ハート出版
自己肯定感の高い子に育つ魔法の言葉と、夢をかなえる4つの力——先考力、広考力、深考力、体脳力——を軸にした「母学」のすすめです。育児不安から育児書を2000冊読破した著者が、詰め込みでもゆとりでもない、手間ひまかけて好奇心を刺激する育児法を編み出しました。先に苦労すれば後でラク、先にラクすれば後で苦労するという後ラク子育ての考え方のもと、キッチンでの手伝い、おもちゃ選び、言葉がけまで具体的に語ります。
こんな人におすすめ
子どもに自分で考える力をつけたい人、先回りしすぎていると感じる親、長い目で子育ての段取りを考えたい人、手間をかける覚悟を後押ししてほしい人に向いています。
良い点
- 4つの力という独自の枠組みがある
- 家庭の場面ごとの具体例が豊富
- 先回りをやめる視点が得られる
気になる点
- 著者自身の家庭の実践が中心
- 詰め込みとゆとりを否定する立場は好みが分かれる
- 読破した本の紹介があるわけではない
出版社
ハート出版
発売日
2019年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「先に苦労すれば後でラク、先にラクすれば後で苦労する」……うっ、刺さります。子育ての話ですけど、勉強にも言えそうで。
佐藤メバル
その言葉がこの本の背骨なんだよね。河村京子さんは育児不安から育児書を2000冊読破して、詰め込みでもゆとりでもない方法を自分で編み出した人。
母親が子育てにかけるエネルギーの合計は決まっているという考え方から、後ラク子育てという発想が出てくるんです。
橘ナナミ
先考力、広考力、深考力、体脳力、って4つの力も気になります。「教えず・怒らず・とことん考える」っていう副題もいいですね。
佐藤メバル
キッチンでの手伝い、おもちゃ選び、絵本の読み方、あえて不便さを与えるといった家庭の場面が具体的に出てくる。
ご自身の家庭の話も紹介されていて、そこは読み物としても面白いですよ。先回りして支えすぎていないかな、と感じている人に向いています。

ママこそ楽しめ: 頼って、手放して、笑って進む。ママの夢の叶え方
江田可愛 著|ワクセル出版
¥1,650(税込)
二度の流産と、コロナ禍のひとりぼっちの産後。すべてを抱え込んでいた著者を変えたのは、助産師の「頼っていいんだよ」というひと言でした。育児休業中にスキルゼロから動画制作の世界へ飛び込み、チームを率いて会社を立ち上げ、ママの経済圏をつくるコミュニティを広げていく——その過程を綴った173ページです。ママだから我慢する、を終わりにするというテーマのもと、各章の終わりに読者が自分に問いかけるページが置かれています。
こんな人におすすめ
やりたいことがあるのに一歩を踏み出せない人、自分の時間がないと感じている人、子どもに我慢する背中ではなく楽しむ背中を見せたい人、抱え込みがちな人に向いています。
良い点
- 章末の問いかけで自分を考えられる
- 等身大の迷いが隠されていない
- 仕事と子育ての両立の実例になる
気になる点
- 起業や挑戦の話が中心になる
- 環境によって再現の難しさはある
- 実践的な育児ノウハウの本ではない
出版社
ワクセル出版
発売日
2026年8月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「ママだから我慢する、を終わりにしませんか」っていう一文に、ぐっと来ました。私、まだ親じゃないですけど、なんだか自分のことみたいに読めそうです。
佐藤メバル
そこがこの本の射程の広さでね。江田可愛さんは二度の流産と、コロナ禍のひとりぼっちの産後を経験していて、全部を抱え込んでいた自分を変えたのは助産師さんの「頼っていいんだよ」というたった一言だったと書いているんです。
橘ナナミ
頼るって、言われないとなかなかできないですよね。育休中にスキルゼロで動画制作の世界に飛び込んだ、というのも思いきってます。
佐藤メバル
しかも特別な才能があったわけではなく、今日の夕飯を何にしようか毎日悩む普通の母のままだ、と書いている。
迷いはなくならない、なくならなくていい、という姿勢が全編にあって、各章の終わりに自分へ問いかけるページがある。
読みながら手を止めて考えられる一冊です。

子育てって面白い! 伊藤えぽの育児エッセイまとめ読み
伊藤えぽ 著
2歳差の姉妹との日常を描いたコミックエッセイです。長女ぽんちゃんのおもしろエピソードを収録し、老若男女、全人類が楽しめる育児エッセイとうたっています。育児書のように悩みを解決するのではなく、日々の出来事そのものを面白がる読み物として成立しているのが特徴。まとめ読みという形式なので、少しずつ区切って読めます。育児の現在進行形の人も、そうでない人も、同じ目線で笑える一冊です。
こんな人におすすめ
育児書に疲れて気分転換したい人、子どもがいなくても育児の日常を覗いてみたい人、少しずつ読める読み物を探している人、笑える本を贈り物にしたい人に向いています。
良い点
- コミックなので気軽に読める
- まとめ読みで区切りがつけやすい
- 育児経験がなくても楽しめる
気になる点
- 悩みの解決やノウハウは目的でない
- エッセイなので出来事が中心
- 収録は長女のエピソードが中心
出版社
詳細情報なし
発売日
2026年8月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
これ、育児書じゃなくてコミックエッセイなんですね。「老若男女、全人類が楽しめる」って言い切ってるのが爽快です。
佐藤メバル
2歳差の姉妹との日常を描いたもので、長女ぽんちゃんのおもしろエピソードを集めている。解決する本ではなく、面白がる本なんだけど、これが意外と大事でね。
育児の時期に「楽しい」と感じる余裕をなくしている人に、いちばん効く種類の本かもしれない。
橘ナナミ
たしかに。こういう本を横に置いておくと、ちょっとした待ち時間とかに読めそう。まとめ読みって書いてあるのもいいですね。
佐藤メバル
うん、区切りがあるから、昨日の続きを忘れていても大丈夫。子育ての渦中にいる人も、そうでない人も、同じ距離で笑えるのが強みです。
書店員時代、こういうコミックエッセイは贈り物としてもよく選ばれていました。読む側に気合いがいらないからなんですよね。

ごきげんママのハッピー子育て術
川越くみ 著|マキノ出版
¥2,561(税込)
なぜかいつも機嫌がいいママがやっている3つの子育て習慣——「手放す・見守る・見極める」を、事例満載で紹介する子育てコーチングのメソッドです。子育てに正解はないかわりに、親子のコミュニケーションで大切なことが3つあるという立場から、子ども、自分自身、夫や親戚、ママ友との向き合い方を整理します。不安から生まれる思い込みを手放す方法として、手軽に書ける「ハピネスマイルノート」を実例とともに示しているのも特徴です。
こんな人におすすめ
いつも不機嫌になってしまう自分に気づいている人、子どもにアドバイスしても伝わらないと感じる人、思い込みを手放したい人、機嫌のいい人には理由があると知りたい人に向いています。
良い点
- 3つの習慣という軸が明快
- 事例が豊富で具体的
- ノートの実例まで紹介される
気になる点
- コーチング用語になじみがないと感じるかも
- 医学的な発達の解説はない
- ノートの継続が前提になる部分がある
出版社
マキノ出版
発売日
2021年9月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「なぜかいつも機嫌がいいママ」って、どうやってなってるんだろう……。3つの習慣が手放す・見守る・見極める、なんですね。
佐藤メバル
そう、順番も大事でね。まず手放して、それから見守って、最後に見極める。子育てに正解はないかわりに、コミュニケーションで大切なことが3つあるというのが川越くみさんの立場なんです。
子どもだけじゃなく、自分自身、夫や親戚、ママ友との向き合い方まで扱っています。
橘ナナミ
「ハピネスマイルノート」っていうのも出てきますね。ノートを書くと、思い込みが手放せるんですか。
佐藤メバル
不安から生まれる思い込みに気づくための、手軽に楽しく書ける方法として紹介されています。実例も載っているので、自分に合うかどうかを試しやすい。
イライラが募って子どものことが分からなくなってきた、というところまで来てしまった人にこそ、静かに効く本です。

Happy子育て―イライラお母さんが突然、子育て上手になりました―
長野眞弓 著|アチーブメント出版
¥1,540(税込)
誰にでも身につけられる子育ての「技術」で、イライラやがっかりに振り回されないようになる——という立場の本です。自分の願望を30個書いてみる、あえて「急ぎではないけれど重要なこと」を最優先にする、子どもの前でできるだけしゃべらないようにする、夫婦で互いを尊重する。ちょっとしたコツの積み重ねで親子の笑顔が増えるという考え方が貫かれています。知識と技術を身につけることで毎日が変わる、という具体的な提案が中心の180ページです。
こんな人におすすめ
イライラやがっかりに振り回されたくない人、時間とお金の優先順位を見直したい人、子どもに自分で考えてほしい人、子育てを学び直すつもりで読みたい人に向いています。
良い点
- 「技術」として具体的に書かれている
- 自分・時間・夫婦の3方向を扱う
- すぐ試せるコツが並ぶ
気になる点
- 精神論より方法論に寄っている
- エピソードの紹介は控えめ
- 取り組みには本人の実践が要る
出版社
アチーブメント出版
発売日
2020年10月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
子育てを「技術」って言い切るの、ちょっと意外でした。気持ちの問題じゃないんですね。
佐藤メバル
そこが長野眞弓さんの持ち味でね。誰にでも身につけられる技術だと考えれば、イライラやがっかりに振り回されずに済む。
たとえば自分の願望を30個書いてみる、それだけで自分のことが好きになり尊敬できるようになる、と書いているんです。
橘ナナミ
30個って、けっこう大変そう。でも書いてみたら発見がありそうですね。あえて急ぎじゃないけれど重要なことを優先する、っていうのも面白いです。
佐藤メバル
時間とお金の使い方の優先順位がはっきりすると、家族と過ごす時間を大切にできるようになる。さらに、子どもの前でできるだけしゃべらないようにすると自分で考え判断する子に育つ、夫婦で尊重し合えば子どもとの信頼関係も深まる、という具合に、家庭の中で試せる形になっています。
180ページで、方法論として読みやすい本です。

新改訂 見つけた子育てのよろこび
バーバラ・バウマン 著|ファミリー・フォーラム・ジャパン
¥1,980(税込)
聖書の原則を子育てに適用することを学ぶために作られた本です。母親と父親の両方が、子どものしつけや訓練、そして子どもたちの人生を形づくる働きに関わる必要があるという考えのもと、主に毎日の子育ての責任のほとんどを担っている日本の母親に向けて書かれました。各レッスンは順序立てて並びながら、単独でも使える構成で、たとえば「怒りの対処について」だけを学びたいときはその回だけを開くこともできます。240ページの学びの書です。
こんな人におすすめ
信仰に基づいて子育てを考えたい人、教会やグループで一緒に学びたい人、テーマを決めて繰り返し読みたい人、夫婦で子育ての軸をそろえたい人に向いています。
良い点
- レッスン単位で単独使用もできる
- しつけと訓練を正面から扱う
- 240ページで学びのボリュームがある
気になる点
- 聖書を前提としない読者には向きにくい
- 日本の日常に落とすには工夫が要る
- ハウツー集として読むと硬く感じる
出版社
ファミリー・フォーラム・ジャパン
発売日
2019年4月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
これは……聖書の原則を子育てに適用する本なんですね。ファミリー・フォーラム・ジャパンという出版社も初めて見ました。
佐藤メバル
うん、そこが前提になっている本だから、読者を選ぶ一冊ではあるんだ。ただ構成はよくできていてね。主に毎日の子育ての責任のほとんどを担っている日本の母親のために書かれたと明記されている。
それでいて、父親もまたしつけや訓練に関わる必要がある、という両方の立場に触れているんです。
橘ナナミ
レッスンごとに分かれていて、単独でも使えるって書いてありますね。「怒りの対処について」だけ、とか。
佐藤メバル
そう、集会でそのテーマだけ扱うときにも使えるようになっている。順番に学べば論理的に積み上がるし、必要な回だけ開くこともできる。
240ページあるので、グループで少しずつ進める読み方も合っています。信仰のある家庭にとっては、繰り返し戻ってくる一冊になるでしょう。

子どもをしあわせにする「笑う子育て」実例集
増田修治 著|カンゼン
¥1,317(税込)
「母親の一番大切な仕事は子どもを笑わせること」——この一行が全編を貫く本です。勉強に友だち関係に、子どもたちが大きなストレスを抱える現代で、せめて家庭だけは親子のオアシスであってほしいという願いから、笑いのある家庭には心も体も健康な子どもが育つ、と説きます。ユーモア教育の第一人者である著者が、親はどんな働きかけをすれば笑いのある家庭ができるのかを、数多くの実例で示してくれるのが強みです。
こんな人におすすめ
家庭の空気を明るくしたい人、子どもが学校で疲れている様子を感じている人、しかめ面になりがちな自分を変えたい人、笑いの具体的な技を知りたい人に向いています。
良い点
- 実例が多く具体的で真似しやすい
- 家庭を居場所として捉える視点
- ユーモア教育の専門家が書いている
気になる点
- 笑わせ方の好みは家庭により分かれる
- しつけの体系を示す本ではない
- 実践には親の側の余裕が必要
出版社
カンゼン
発売日
2009年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「母親の一番大切な仕事は子どもを笑わせること」——この一文、強いですね。勉強を教えることでも、しつけでもなく、笑わせる、なんですね。
佐藤メバル
増田修治さんはユーモア教育の第一人者で、その立場からこの一行を置いている。背景にあるのは、せめて家庭だけは親子のオアシスであってほしいという願いなんだ。
勉強に友だち関係に、外で大きなストレスを抱えるなら、家でくらい笑えていたい、と。
橘ナナミ
たしかに、外で気を張って帰ってきて、家でも緊張するのはつらいです。どうやって笑いを生むんでしょう。
佐藤メバル
そこを抽象論で終わらせず、親がどんな働きかけをすればいいかを数多くの実例で示しているのが、この本のいちばん実用的なところです。
220ページ、読み終えたあとに、今日ひとつ試せる手が見つかる。笑いを取るためというより、家庭の空気を自分でつくれるようになるための一冊です。
入手方法とコスト——図書館・電子・中古の使い分け
橘ナナミ
全部買うのは無理ですよね。どう選ぶのが賢いですか。
佐藤メバル
基本は 図書館で試して、手元に残す一冊だけ買う。育児書は、どの一冊が効くかが人によって本当に違う。だからまず借りて、三日で返したくなる本かどうかで見極める。手元に置く価値があるのは、繰り返し開く本だよ。『子どもの「イヤイヤ期」を楽しむ本』のようなQ&A形式は、まさに辞書のように何度も開く。
橘ナナミ
電子書籍はどうですか。
佐藤メバル
検索したい本は電子が強い。『出産と育児を10倍楽しむ方法』のようにテーマが細かく分かれている本は、抱っこしたまま片手で引ける。ただ、図解や書き込み型は紙がいい。『子育てが楽しくなるちょっとした習慣』には巻末に絵本のリストや、記録に使える「ほめことばカレンダー」が付いている。書く前提の本は紙で持ったほうが生きる。文庫や少し前の版は中古で見つかることもあるから、選択肢に入れておくといい。
読後を行動に変える——1冊をどう使うか
橘ナナミ
読んでも「いい話だった」で終わりがちなんです。
佐藤メバル
なら、1冊につき1アクションだけ決める。『ごきげんママのハッピー子育て術』なら「ハピネスマイルノート」に一行書く。『子育てが楽しくなるちょっとした習慣』なら、歌を一緒にうたう、絵本を一冊読む、そのどれかひとつだけ。『ママの笑顔が家族を育てる』なら、夫婦の「共有型」コミュニケーションを一度試す。全部やろうとすると、たいてい何も残らない。
橘ナナミ
あえて一個に絞るんですね。
佐藤メバル
そう。あと、育児書は「全部読む本」と思わなくていい。目次を見て、いまの自分に必要な章に付箋を貼って、そこだけ何度も読む。一冊を丸ごと消化するより、一章を武器にしたほうが強い。『子育てがちょっと楽しくなる』のように、読者へのメッセージが短く区切られた本は、そういう拾い読みと相性がいいよ。
育児書疲れと情報過多への処方箋
橘ナナミ
逆に、育児書を読むと落ち込むことがあるんです……読者さんも同じことを言っていました。
佐藤メバル
それは本のせいじゃなくて、順番のせいだと思う。『【イヤイヤ期】ぶっちゃけ子育て術』の著者も、育児書や教育関係の本を何十冊も読んだうえで、現実の前で打ちのめされたと書いている。正論は、余力のある人にしか効かないんだ。余力がないときは解決本ではなく、笑える本に逃げていい。『子育てって面白い!』でも、『新米パパも子育てが楽しくなる 笑いある家のつくりかた』でも——後者は「育児に正解はない、大事なのは家のなかに笑いがあること」と最初に置いてくれる。
橘ナナミ
レビューの読み方も知りたいです。星の数っていまいち信用できなくて。
佐藤メバル
星の数より、自分と同じ月齢、同じ気質の子を育てている人の一文を探す。「この本に救われた」より「この本のここを実践した」という具体が書かれたレビューを信じる。抽象的な絶賛は、あなたの家庭の言葉に翻訳できないからね。あと、本の選び方に迷ったら、同じ本を違う立場の著者が書いていないかも見てみる。小児科医の視点、保育士の視点、先輩パパの視点——同じ「イヤイヤ期」でも、入口が三つあると角度がつかめるよ。
よくある質問
子育てを楽しむためにはどんな本を読めばいい?
橘ナナミ
子育てを楽しむためにはどんな本を読めばいいについて教えてください。
佐藤メバル
まず、いまの自分に余力があるかで分けます。余力があるなら『子どもの「イヤイヤ期」を楽しむ本』のような解決型、余力がないなら『子育てって面白い!』のような笑える本やエッセイ。心を軽くする本から入るのが、遠回りに見ていちばんの近道です。
育児書は買うべき? 図書館や電子書籍でも代用できる?
橘ナナミ
育児書は買うべき? 図書館や電子書籍でも代用できるについて教えてください。
佐藤メバル
図書館で試して、手元に残したい一冊だけ買うのがおすすめです。検索して引く本は電子が便利ですが、書き込み式や図解の本は紙が向いています。
育児書を読んでも実践できないときはどうすればいい?
橘ナナミ
育児書を読んでも実践できないときはどうすればいいについて教えてください。
佐藤メバル
一冊につき、やることを一つだけ決めてください。目次から今の自分に必要な章を選び、そこだけ繰り返し開く使い方でも十分です。
初めての育児で、まず1冊選ぶならどれがいい?
橘ナナミ
初めての育児で、まず1冊選ぶならどれがいいについて教えてください。
佐藤メバル
『出産と育児を10倍楽しむ方法』は「調べすぎは不安のもと」と肩の力を抜かせてくれます。『むりしない かかえこまない ありのままで楽しむ子育て』は、心配しすぎず大切なサインは見逃さないという方針が安心です。月齢が低く手順を知りたいなら、沐浴や授乳を扱う『ラクして★2倍楽しむみんなの育児アイデア』が実用的です。
マンガ形式の育児書は役に立つの?
橘ナナミ
マンガ形式の育児書は役に立つのについて教えてください。
佐藤メバル
役に立ちます。読む体力がない時期こそ効果的で、『ラクして★2倍楽しむみんなの育児アイデア』はイラストと漫画、『子育てって面白い!』はコミックエッセイ、『育児あるあるが楽しくなる! 子どもゴコロをつかむ子育て』はカルタ形式で、共感から入れる作りです。
パパにおすすめの子育て本はある?
橘ナナミ
パパにおすすめの子育て本はあるについて教えてください。
佐藤メバル
『新米パパも子育てが楽しくなる 笑いある家のつくりかた』は、年齢別の章と夫婦の分担の話まで入っています。『パパ大豆の「ネクタイとっておんぶひも」』も、タイトルどおり楽しむ子育てを掲げた一冊です。
発達が気になる子・敏感な子向けの本はどれ?
橘ナナミ
発達が気になる子・敏感な子向けの本はどれについて教えてください。
佐藤メバル
『むりしない かかえこまない ありのままで楽しむ子育て』は、親の不安が子どもに伝わるという前提から書かれています。支援の現場を見てきた著者による『【イヤイヤ期】ぶっちゃけ子育て術』や、『大丈夫大丈夫! 子どもはぐんぐん伸びていきます』も手に取りやすいです。
育児書の情報が古いと感じたらどう選び直す?
橘ナナミ
育児書の情報が古いと感じたらどう選び直すについて教えてください。
佐藤メバル
「原理か、時代の空気か」で分けてみてください。関わり方の普遍的な部分はロングセラーを、制度や記録の仕方など更新される情報は新しい本を。両方を並べて持つのが現実的です。
まとめ
橘ナナミ
今日の話を聞いて、育児書って「正解をくれるもの」じゃなくて「隣にいてくれるもの」なんだと思いました。
佐藤メバル
そうだね。しかも、隣にいる相手は自分で選べる。きついときに説教する人を隣に置く必要はない。笑わせてくれる人、静かに座っていてくれる人、手順を教えてくれる人——今日挙げた本は、全部そのどれかだよ。
橘ナナミ
同じ本でも、子どもが大きくなったら意味が変わりそうですね。
佐藤メバル
変わる。だから、いま刺さらなかった本を捨てなくていい。今年の自分には届かなかった一行が、来年の自分には届く。本棚は、いまのためだけじゃなく、これからの自分のために置いておく場所なんだ。
橘ナナミ
あ、それ、子育てそのものですね……。いま読めないページも、いつか読める日が来る。
佐藤メバル
そういうこと。子育てを楽しむ本は、山頂までの地図じゃない。長い上り坂の途中に置かれたベンチだよ。座って一息ついて、隣で笑っているわが子の顔を眺めるための。だから、いつ開くかは決めなくていい。腰を下ろせる場所を、一冊ぶんだけ本棚に空けておいてあげて。
