子育てについて学べる本のおすすめ人気ランキング25選【2026年版】
監修

佐藤メバル
@shelfy_mebaru
編集長。あらゆるジャンルの本を年間数百冊読み込む本のプロ。投資・経営から小説・実用書・絵本まで、良書と読者の相性を見抜く。

橘ナナミ
@medias_nanami
編集部の新人インターン。22歳の大学院生で、メディア論を研究中。「それ気になります!」が口癖の天然キャラ。読者の素朴な疑問を代弁する役割で、各メディアの専門家にいろんなジャンルの素朴な質問をぶつけていく。
最終更新: 2026年10月
橘ナナミ
佐藤さん、子育ての本って書店にものすごい数が並んでいて、どれから読めばいいのか全然わからないです。私、まだ子どもがいないので、なおさら「当事者じゃないのに選べるのかな」って思っちゃって。
佐藤メバル
いい質問だね。当事者じゃないからこそ見えることもあるよ。書店員時代、育児書の棚は「今すぐ困っている人」と「これから迎える人」が同じ場所に立つ、珍しい棚だった。まず伝えたいのは、育児書は正解を配る本ではなく、選択肢を増やす道具だということ。今日は25冊を、悩み・根拠・読み手の方向から整理していこう。
橘ナナミ
選択肢を増やす道具、いいですね。でも25冊もあったら、逆に迷いませんか?
佐藤メバル
だから「読まなくていい本」も一緒に示すのが編集部の仕事なんだ。たとえば『子育て本ベストセラー100冊の「これスゴイ」を1冊にまとめた本』は、100冊の要点を23のキーワードで俯瞰できる。まず地図を買って、必要な場所だけ歩く。それが情報過多の時代の賢い読み方だよ。
橘ナナミ
地図から入る、なるほど! じゃあ選び方の軸を教えてください。
子育てについて学べる本の選び方
今の悩みの解像度で選ぶ
橘ナナミ
「悩みで選ぶ」って、具体的にはどういうことですか?
佐藤メバル
夜泣きなら睡眠、離乳食なら食事、イヤイヤ期なら『子どもの気持ちがわかる本』。これはフランスの育児書で、1歳から5歳の困った行動を年齢別に章立てし、神経生物学の裏付けと一緒に解説している。目の前の一場面に効く本は、悩みの言葉で探すのが最短だよ。
本の形式で選ぶ
橘ナナミ
形式って、マンガとか図鑑とかですか?
佐藤メバル
そう。『0~3歳の これで安心 子育てハッピーアドバイス』は○×マンガで、疲れた頭でも1ページで完結する。逆に『子どもの見ている世界』は発達心理学の通読型。辞書的に引くなら『子育て365日』のように1日1語で読める形式が向いている。体力に合わせて形式を選ぶのがコツだね。
根拠の種類で選ぶ
橘ナナミ
根拠の種類って、どう見分けるんですか?
佐藤メバル
医学なら『医師が本当に伝えたい 12歳までの育児の真実』、脳科学なら『「自分でできる子」に育つスゴい習慣』や『自律する子の育て方』、発達心理学なら『子どもの見ている世界』、研究横断なら『子育てベスト100』。著者が何を専門にしているかで、信頼できる範囲が変わってくる。
使える時間と体力で選ぶ
橘ナナミ
ワンオペで寝不足のときは、正直長い本は無理ですよね。
佐藤メバル
そのときは見開き1テーマ完結の『カリスマ保育士てぃ先生の子育て〇×図鑑』や、休みのない毎日に寄り添う『子育て365日』。逆に時間がある復職前は『子どもとの関係が変わる 自分の親に読んでほしかった本』のように、自分の育ちを振り返る通読型が効く。
読み手で選ぶ
橘ナナミ
パパや祖父母に渡す本も、同じでいいんですか?
佐藤メバル
読み手が違えば入口も変わる。パパには『世界標準の子育て』のように役割が具体的な本、祖父母には『この子はこの子のままでいいと思える本』のように、かわいがることの意味を語る本が渡しやすい。夫婦で読み合うなら『子育てママに知ってほしい ホンモノの自己肯定感』の母性愛・父性愛の話が会話のきっかけになる。
入手手段と更新性で選ぶ
橘ナナミ
電子とか中古とか、新版かどうかも気になります。
佐藤メバル
育児書は医学情報が更新されるから、改訂版が出ているかは必ず確認して。図書館や電子で試して、手元に置きたい1冊だけ買う。要約サービスは地図として優秀だけど、声かけの細部は原書で確かめてほしい。
子育てについて学べる本をひと目で比較
橘ナナミ
えっ、25冊もあるんですか!?まずどう見ればいいんですか?
佐藤メバル
焦らず焦らず(笑)。まずはこの一覧で全体像を眺めてみよう。価格・著者・対象読者をまとめて見られるから、自分に近そうなのが分かるはず
子育てについて学べる本のおすすめ人気ランキング
橘ナナミ
一覧だけだとピンと来ないので...1冊ずつ詳しく教えてください!
佐藤メバル
よし、それじゃあ1位から順に1冊ずつ解説していこう。各冊どんな人に向いてるかも合わせて話すから、自分に合いそうなのを見つけてほしい

子どもとの関係が変わる 自分の親に読んでほしかった本
フィリッパ・ペリー 著|日経BP 日本経済新聞出版
¥2,420(税込)
英国の心理療法士フィリッパ・ペリーが、さまざまな親子の実例をもとに、いらだちの原因が目の前の子どもではなく自分が育てられた頃の関係にあると問いかける一冊です。世界46カ国で読まれ、感情を受け止めること、断絶と修復、思春期の距離感までを丁寧に扱います。トイレトレーニングのような手順書ではなく、親子の関係そのものを扱うのが最大の特徴。行動を変えるノウハウ本とは違い、読む側の内面に踏み込みます。
こんな人におすすめ
自分の親との関係を引きずっていると感じる人、子どもの言動に必要以上にいらだつ自分に戸惑う人、妊娠中から思春期まで長く手元に置きたい人。夫婦や職場の人間関係にも応用できるとされ、子育て以外の悩みを抱える読者にも向きます。
良い点
- 感情の扱いを丁寧に解説
- 親子の実例が豊富
- 思春期以降も長く使える
気になる点
- マニュアル的な即効性は薄い
- 読むと動揺することがある
- 分量が多めで時間が要る
出版社
日経BP 日本経済新聞出版
発売日
2023年10月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
子育て本って、どうしても「こうすればうまくいく」という手順を知りたくて開いちゃうんですけど……この本は少し違うんですか?
佐藤メバル
いい質問だね。著者自身がまえがきで、これは単純明快な子育てマニュアルではないと書いています。トイレトレーニングや離乳のやり方は出てこない。
代わりに、子どもにいらだちを感じたとき、その原因は目の前の子ではなく、自分が子どもだった頃の親との関係にあるのでは、と問いかけるんです。
橘ナナミ
えっ、子どもじゃなくて、自分の過去……? それって、読んでいてつらくなったりしませんか?
佐藤メバル
そこも正直に書かれていて、著者は動揺したり怒りを覚えたりするかもしれない、それでもより良い親になれる可能性があると述べています。
第3章では感情をあるがままに受け入れる大切さ、第6章では行動はすべてメッセージだという見方を示す。読者からは夫婦や職場の人間関係にも使えるという声も寄せられています。

子育てベスト100──「最先端の新常識×子どもに一番大事なこと」が1冊で全部丸わかり
加藤紀子 著|ダイヤモンド社
¥1,230(税込)
教育を軸に数多くの取材を重ねてきた著者が、ハーバード大、スタンフォード大、シカゴ大など200以上の資料と膨大な取材から、これは本当にためになると言える方法を100選び、すぐできる超具体策まで落とし込んだ一冊。コミュニケーション、家庭学習、遊び、習い事、ほめ方叱り方、読書、スマホ、ゲーム、食事、睡眠、運動まで網羅します。子育ての教科書としての守備範囲の広さが、一冊を深く読むタイプの育児書との違いです。
こんな人におすすめ
何から手をつければいいか迷う未就学児から小学生の親、家庭学習や習い事の方針を決めたい人、仕事と育児の合間に短時間で要点だけ拾いたい人。非認知能力や21世紀型スキルといった言葉に関心があり、情報の取捨選択に困っている読者にも向きます。
良い点
- 200以上の資料が根拠
- 具体策の数が豊富
- テーマの網羅性が高い
気になる点
- 項目が多く通読は重い
- 情報量が多く迷いやすい
- 年齢別の整理は薄め
出版社
ダイヤモンド社
発売日
2020年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
200以上の資料から100の方法って、もう情報の洪水じゃないですか……。逆に、何を信じていいかわからなくなりそうなんですけど。
佐藤メバル
そこがこの本の出発点なんだよね。著者の加藤紀子氏は、子育ての情報が玉石混淆になった時代に、教育学や心理学、脳科学の資料と取材をふるいにかけて、これは本当にためになると言えるものだけを選んでいる。
しかも方法100だけで終わらず、すぐできる超具体策まで収録しているんです。
橘ナナミ
そんなに入っているんですか……! じゃあ、最初から最後まで通して読まなくてもいいんですか?
佐藤メバル
そこが使いやすいところで、家庭学習、遊び、習い事、ほめ方叱り方、スマホ対策までテーマごとに独立しているから、今困っているところから開ける。
花まる学習会の高濱正伸氏が画期的な一冊と評しているように、取材の厚みがそのまま安心材料になっていますよ。

子育て本ベストセラー100冊の「これスゴイ」を1冊にまとめた本 - 「AERA with Kids」 元編集長が選ぶ -
江口祐子 著|ワニブックス
¥1,360(税込)
子育て雑誌「AERA with Kids」の元編集長が、幼児・小学生の親に向けたベストセラーや名作を100冊選び、23のキーワードに沿って紹介する一冊。自分で選ばせる、失敗OKにする、ほめ方を工夫する、夫婦で話し合う習慣など、複数の名著に繰り返し出てくる考えを横断して拾えるのが特徴です。一冊を深く読むのではなく、定番の共通項を短時間でつかみたいときに向きます。
こんな人におすすめ
どの子育て本から読めばいいか迷っている人、複数の名著の要点をまず知っておきたい人、幼児・小学生の子を持つ親。中学受験や金融教育、不登校という選択肢など、これから向き合うテーマの予習としても使えます。
良い点
- 100冊の要点を横断
- 23キーワードで整理
- 次の一冊選びに便利
気になる点
- 各名著の深掘りは浅い
- 対象が幼児から小学生中心
- 原著の空気は伝わりにくい
出版社
ワニブックス
発売日
2022年4月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
100冊分を1冊にまとめちゃうって、逆に薄っぺらくなったりしないんですか? 私は研究で先行文献をまとめる作業をしてるので、要約の難しさは身にしみてて……。
佐藤メバル
その心配はもっともだね。ただ、この本は単なる要約集ではなくて、100冊を読んだ編集者が何度も出会った考えを23のキーワードに束ねている。
たとえば些細なことでも自分で選ばせる、基本は失敗OKにする、といった具合に、複数の名著に共通して現れる原則を拾えるのが強みなんです。
橘ナナミ
あ、共通項を先に見つけてから原著に戻る、という読み方もできるんですね。それなら納得できます!
佐藤メバル
そう。中学受験は親の知識とサポートが必須、といった思い込みの正し方まで入っているから、次にどの本を読むかの地図として使うのがいちばんいい。
原著の熱量はその本で味わえばいいんですよ。

モンテッソーリ教育・レッジョ・エミリア教育を知り尽くした オックスフォード児童発達学博士が語る 自分でできる子に育つ ほめ方 叱り方 3歳 〜 12歳 の子ども対象
島村華子 著|ディスカヴァー・トゥエンティワン
¥1,760(税込)
オックスフォード児童発達学博士の著者が、モンテッソーリ教育とレッジョ・エミリア教育を知り尽くした立場から、ほめ方・叱り方をエビデンスに基づいて組み直す一冊。すごい、よくできたね、という条件付きのほめ方が自主性を奪いうること、罰を与える叱り方の問題点、アクティブ・リスニングの4つのポイントなどを、3〜12歳を対象に具体的に示します。非効率的なほめ方という切り口で、ほめて伸ばすという通説を疑う点が類書と一線を画します。
こんな人におすすめ
よかれと思ったほめ言葉に自信が持てない人、叱り方がきつくなりがちな人、3〜12歳の子を持つ親。年齢別のQ&Aがあるので、今日の困りごとから逆引きして答えを探したい読者にも向きます。
良い点
- エビデンスに基づいている
- 声かけに落とし込む
- Q&Aで困りごとに即応
気になる点
- 対象が3〜12歳に限定
- 叱らない方針に戸惑う人も
- 図解は少なめ
出版社
ディスカヴァー・トゥエンティワン
発売日
2020年4月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
えっ、「すごい!」ってほめるのがダメなことあるんですか? 私、後輩を指導するときにも使いそうで、ちょっと怖いです……。
佐藤メバル
そこがこの本の核心だね。安易なほめて伸ばすには要注意と著者は言う。条件付き子育てが自主性を奪うデメリットがあるとして、3種類のほめ方のどれが正解かをエビデンスで示していく。
褒美と罰には2つの落とし穴があることも指摘しています。
橘ナナミ
叱り方も気になります。感情的になったら、もう手遅れですよね……?
佐藤メバル
叱り方の章では、罰を与える叱り方がなぜNGなのか理由を4つ挙げている。さらに第4章では子どもの話を聴くアクティブ・リスニングが紹介され、第5章では年齢別にどう対応を変えるかといった悩みにQ&Aで答えてくれる。
自分でできる子に育つ、というゴールから逆算して読める本です。

世界標準の子育て
船津徹 著|ダイヤモンド社
¥1,210(税込)
日米で20年以上教育現場に携わり、これまで4000名以上のアジア人の育成に関わった著者が、世界各国の子育ての理論と実践を体系化した一冊。前半でアメリカ、イギリス、北欧、シンガポール、インド、中国、韓国などの教育事情を並べ、後半で読み聞かせ方、しつけのタイミング、習い事、男女の育て方の違いといった実践編をステージごとに整理します。明確な正解があると掲げる主張の強さが、悩みを並べるだけの育児書との違いです。
こんな人におすすめ
日本のやり方に漠然と不安がある人、海外の教育観も踏まえてわが家の方針を立てたい人、就学前から思春期までの見通しを持ちたい親。地頭の良さや社交性など、育てたい力から逆算して関わり方を考えたい読者にも向きます。
良い点
- 各国の実情を比較できる
- 実践編が体系化されている
- 年齢ステージ別で見通せる
気になる点
- 正解があるという主張に賛否
- 国別の記述はやや駆け足
- 日本事情との差は自分で調整
出版社
ダイヤモンド社
発売日
2017年7月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「子育てに正解はない」って言われるのが定番なのに、この本は「明確な正解がある」と言い切ってる。そこ、強気ですよね。
佐藤メバル
そう、そこが特徴。著者の船津徹氏は日米で20年以上教育現場にいて、これまで4000名以上のアジア人の育成に関わってきた人。
だから現場で繰り返し見てきた型として、正解があるという立場を取るんです。
橘ナナミ
でも世界標準って、国ごとにバラバラじゃないですか? 結局何を信じれば……。
佐藤メバル
前半はアメリカ、イギリス、北欧、シンガポール、インド、中国、韓国などの教育事情を並べ、それを踏まえて日本人の子育ての思い込みを指摘する。
後半は実践編で、絵本の読み聞かせ方、しつけのタイミング、やる気のない子への接し方まで体系化されています。
エリート養成ではなく、環境の変化に負けない子を育てるのが目的だと明言しているのも安心です。

子どもが伸びるスゴ技大全 カリスマ保育士てぃ先生の子育て〇×図鑑
てぃ先生 著|ダイヤモンド社
¥1,760(税込)
現役保育士のてぃ先生が、実際に保育の現場で試して効果があったものを、〇×形式のマンガとともにまとめた一冊。落ち着きがない子がピタッと止まる方法、置いてっちゃうからねと言ってしまうリスク、叱り方より叱る場所が重要という話まで、ちょっとの工夫で子どもが自分から動く技が並びます。遊びながら実践できる構成が、理論から入る育児書との大きな違いです。
こんな人におすすめ
忙しくて長い文章を読む時間が取れない人、目の前の困りごとを今日なんとかしたい人、未就学児の親。保育の現場目線で、家庭でもそのまま使える具体策を求めている読者に向きます。気になる項目から拾い読みする使い方が似合います。
良い点
- マンガで状況がつかめる
- 現場で試した技だけ
- 短時間で読める構成
気になる点
- 理論的な説明は少なめ
- 未就学児向けの内容が中心
- 網羅的な教科書ではない
出版社
ダイヤモンド社
発売日
2021年11月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「ママはお茶ではありません」って……笑ってしまいました。でも、こういう言い方ってつい反射でやっちゃいますよね。
佐藤メバル
そこなんだよね。てぃ先生はTwitterやYouTubeで発信してきた現役の保育士で、この本は実際に保育の現場で試して効果があったものだけを集めている。
マンガの〇×形式だから、自分がやりがちな対応がひと目でわかる。
橘ナナミ
へえ、叱り方より「叱る場所」が大事、というのも気になります。場所って何なんですか?
佐藤メバル
それも具体的な技のひとつ。ほかにも、走り回る子がピタッと止まる方法や、置いてっちゃうからねと言ってしまうリスクと対処法、やる気を上げるごほうびの中で危ないごほうびの話まで載っている。
前著の続編として、科学の根拠も踏まえつつ、今日から使える形に落としてくれています。

「私、子育て向いてないかも」がラクになる本
Joe 著|日本実業出版社
読み聞かせしなきゃ、子どもとの時間をつくらなきゃと思いながら家事に追われ、寝かしつけのときに今日もできなかったと感じてしまう——そんな状態に向けて書かれた一冊。たった3秒のコミュニケーションで子どもの心は満たせるという視点から、無理せずラクに自信を持てる方法を示します。できていない自分を責めるのではなく、ちょっとした行動の変化で心が豊かな子が育つと説くのが特徴です。
こんな人におすすめ
毎日できなかったと罪悪感を抱えている人、理想と現実のギャップに疲れた人、産後の忙しい時期を過ごしている親。短い関わりでも子どもの心は満たせると確認して、少し肩の力を抜きたい読者に向きます。
良い点
- 罪悪感に寄り添う内容
- 短い関わりを提案
- 忙しい人でも読みやすい
気になる点
- 具体策はシンプル
- 網羅的な育児書ではない
- 人によっては物足りない
出版社
日本実業出版社
発売日
2021年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
読み聞かせしなきゃ、もっと一緒に遊ばなきゃ、って……私まだ子どもいないのに、周りの話を聞くだけで胃が痛くなります。
佐藤メバル
その感覚、この本が必要としている読者そのものだね。著者のJoe氏は、家事に追われて今日もできなかったと寝かしつけで落ち込むお母さんに向けて書いている。
たった3秒のコミュニケーションで子どもの心は満たせる、というのが軸なんです。
橘ナナミ
3秒って、本当にそんな短くていいんですか? なんだか救われる気もするし、信じていいのかなとも思うし。
佐藤メバル
そこは長さより、伝わっているかを見るという発想の転換なんだよね。無理せずラクに、自信を持って子育てできるようになる方法を、ちょっとした行動の変化として示している。
できていない自分を減点する本ではなくて、勝手に伸びる心が豊かな子という見方を教えてくれる一冊です。

「自分でできる子」に育つスゴい習慣 スタンフォード大学博士が教える最新脳科学×子育てメソッド
キム・ボギョン 著|U-CAN
¥1,760(税込)
スタンフォード大学で博士号を取得した脳科学研究者が、自身の育児経験を織り交ぜながら、最新の脳科学と子育てメソッドを融合した一冊。何度言っても片づけない、言われるまで宿題をしないのは意志が弱いからではなく、行動を変えるのは意志の力でも叱ることでもごほうびシールでもないと説きます。よい習慣が賢い脳をつくるという主張と、3〜10歳という時期の見方が核です。
こんな人におすすめ
何度言っても同じことで困っている人、叱る量が増えてしまったと感じる人、3〜10歳の子を持つ親。意志ではなく仕組みで考える習慣づくりを、片づけや宿題の場面から家庭に取り入れたい読者に向きます。
良い点
- 脳科学の裏付けがある
- 習慣という切り口が明確
- 育児経験談も交える
気になる点
- 実践には時間がかかる
- 内容がやや硬め
- 即効性は求めにくい
出版社
U-CAN
発売日
2025年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「悪い子はいない。悪い習慣があるだけ」って、この一文にちょっと救われました。でも、脳科学って聞くと身構えちゃうんですよね。
佐藤メバル
大丈夫、読み口はやさしいよ。著者のキム・ボギョン氏はスタンフォード大学で博士号を取った脳科学の研究者で、シリコンバレーで暮らしながら自分の子育てもしている。
だから理論と実感が両方入っているんです。
橘ナナミ
100回言っても変わらないのはなぜ、みたいな章もありましたよね。うちの母も、まさにそれで疲れてました……。
佐藤メバル
その3つの理由を説明したうえで、3〜10歳は大成する脳をつくる時期だと位置づける。よくできましたシール作戦がなぜ失敗するのかにも触れていて、ピンポイントの裏技というより、集中する脳、勉強する脳、幸せな脳という土台のつくり方を教えてくれる本です。

最新の脳研究でわかった! 自律する子の育て方 (SB新書)
工藤勇一 著|SBクリエイティブ
¥990(税込)
麹町中の学校づくりで知られる工藤勇一氏と、脳神経科学の青砥瑞人氏が、教育と脳科学という異ジャンルから共著した新書。キーワードは心的安全とメタ認知で、手をかけるほど子どもの自律を阻むというメッセージを、麹町研究の成果とともに示します。体罰や厳しいしつけが子どもを思考停止にするところまで踏み込むのが、ノウハウ本との違いです。
こんな人におすすめ
つい手を出しすぎてしまう人、しつけの厳しさに迷いがある人、学校や教育の場で子どもに関わる人。自律というゴールから、家庭の関わり方を見直したい読者に向きます。叱ることと任せることの線引きに悩む人にも。
良い点
- 教育と脳科学の二本柱
- 自律という軸が明快
- 新書で読みやすい
気になる点
- 実践手順は多くない
- 学校現場の文脈が中心
- 家庭向け具体策は少なめ
出版社
SBクリエイティブ
発売日
2021年5月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
手をかけるほど自律を阻む、って……手をかけるのって、愛情だと思うんですけど。それすらダメって言われたら、もう何をすれば。
佐藤メバル
そこは誤解しないでほしいところで、この本はほったらかせと言っているわけじゃない。麹町中の工藤勇一氏と脳神経科学の青砥瑞人氏が、教育と脳科学の両側から、未来を創る当事者意識のある子どもを育てるにはどうすればいいかを整理した本なんです。
橘ナナミ
第1章のタイトルが「なぜ授業の質を上げると他人のせいにする子どもが育つか」で、えっ、と思いました。授業が良いのに?
佐藤メバル
そこが麹町研究の面白さで、トラブルのない環境をめざさない、トラブルの中で考えさせるという発想につながっていく。
体罰や厳しいしつけが思考停止を招くという指摘も含めて、既存の教育の思い込みを正す旗となる成果だと位置づけられています。

子育て365日 親の不安がスーッと消える言葉集
親野智可等 著|ダイヤモンド社
¥1,650(税込)
現役の小学校教師時代から数えて40年以上、親と向き合ってきた著者による言葉集。癒される言葉から気づきをもらえる言葉、子育ての役に立つ言葉まで、ちょっと笑えてちょっと泣けるメッセージを読むうちに、いつしか親力が身につく構成です。愛情ゆえに裏目に出るという著者の実感が底流にあり、毎日少しずつ読む形式が、通読型の育児書と大きく違うところです。
こんな人におすすめ
まとまった時間が取れない人、不安でいっぱいになっている人、寝る前に少しだけ心を落ち着けたい親。座右に置いて、気になったページから毎日ひらきたい読者に向きます。言葉を支えにしたい時期の人にも。
良い点
- 一日少しずつ読める
- 言葉がやさしく刺さる
- 長年の相談経験が土台
気になる点
- 体系的な解説はない
- 通読には向かない
- 具体策は限られる
出版社
ダイヤモンド社
発売日
2022年10月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
言葉集って、いわゆる格言みたいなものが並んでるんですか? それだと、読んでもふわっと終わっちゃいそうで……。
佐藤メバル
いいところに気づいたね。親野智可等氏は小学校の先生を20年以上やって、現役時代から数えると40年以上、親と向き合ってきた人。
この本には、不安のため、愛情ゆえに、つい子どもにつらくあたってしまう、という現場の実感が流れているんです。
橘ナナミ
ああ、それ、すごくわかる気がします。心配してるからこそ、余計に言い過ぎちゃうやつですよね。
佐藤メバル
そう。子育てが終わった人が口をそろえて言うのは、あっという間だった、もっと楽しめばよかったという言葉だと著者は書いている。
だからこそ、いまを味わってほしいと。365日というタイトルどおり、毎日ひらいて少しずつ受け取る読み方が似合う一冊です。

子どもの見ている世界 誕生から6歳までの「子育て・親育ち」
内田伸子 著|春秋社
¥1,760(税込)
身体・心・言葉・個性・知能という側面から、子どもの認知世界を紹介し、乳幼児期の接し方の要点を発達心理学の知見から指南する一冊。大人の価値観を押しつけるのではなく、真に子どものための育児を考えるという立場が一貫しています。子どもの見ている世界を大人が想像するという視点が、大人の都合で組み立てられたノウハウ本との違いです。
こんな人におすすめ
0〜6歳の子の行動の意味を理解したい人、しつけの前に発達を知りたい人、保育や教育に関わる人。大人の価値観を押しつけていないか、わが子への接し方を見直したい読者に向きます。
良い点
- 発達心理学の裏付け
- 0〜6歳に絞った構成
- 認知世界の描写が具体的
気になる点
- 実践の手順書ではない
- 専門的な記述もある
- 年長児以降は対象外
出版社
春秋社
発売日
2017年5月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「子どもの見ている世界」って、タイトルがいいですよね。私、研究でインタビューの聞き取りをするんですけど、相手の見え方を想像するのって本当に難しいなって思ってて。
佐藤メバル
その感覚はこの本のど真ん中だよ。著者の内田伸子氏は発達心理学の立場から、身体・心・言葉・個性・知能という側面で、乳幼児が世界をどう見ているかを描き出す。
大人の価値観の押しつけではない、真に子どものための育児を考えようというのが通底しているんです。
橘ナナミ
なるほど。じゃあ、こう動かすための本ではなくて、まず理解するための本なんですね。
佐藤メバル
そう、そこが大事。0歳から6歳までの接し方の要点が、発達の順序に沿って整理されているから、わが子のいまがどのあたりなのかを確かめるのにも使える。
手順を知りたいときは別の本、理解を深めたいときはこの本、と使い分けるといいですよ。

5万組を子育て支援して見つけた しない育児 (サンクチュアリ出版)
HISAKO 著|サンクチュアリ出版
¥1,300(税込)
5万組以上の出産・育児に寄り添い、自身も12人の母である助産師の著者が、育児で実はしなくていいことと、するならこっちを対で示す一冊。スマホ、好き嫌い、トイレトレーニング、早期教育といったテーマごとに、しなくていいとされる思い込みと、その代わりを並べます。手抜きではなく身軽になるという言い方が、頑張りを肯定する育児書との違いです。
こんな人におすすめ
しなければならないの呪縛に疲れた人、助産師の現場目線を知りたい人、0歳からの育児に追われている親。早期教育に迷いがある読者や、手放していいことを先に確認したい人に向きます。
良い点
- しない・するを対で比較
- 助産師の現場経験が厚い
- テーマ別で引きやすい
気になる点
- 網羅的な育児書ではない
- 医学的な詳細は限られる
- 考え方に好みが分かれる
出版社
サンクチュアリ出版
発売日
2023年8月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「しない育児」って、ちょっと耳が痛いです。私、レポートでもやらなきゃって思い込んで空回りすることが多くて……。
佐藤メバル
この本の著者、HISAKO氏は助産師で、5万組以上の出産と育児に寄り添ってきた人。しかも自身も12人の母。
だからこそ、しなくていいことと、するならこっちを並べて、頭の中のしなきゃをひとつずつ手放すコツを書いているんです。
橘ナナミ
12人……! でも、しなくていいって言われると、手抜きしてるみたいで不安になりませんか?
佐藤メバル
その不安に先回りして、これは手抜きではなく、本当に大切なことを手放さないでいられるよう身軽になるための提案だと述べている。
たとえばスマホは息抜きに使っていい、好き嫌いは野菜を食べさせることに必死にならない、早期教育は本人がやりたいと言ってから、という具合です。

子育ての教科書 ―0歳から大人になるまで親がすべきこと―
諸富祥彦 著|幻冬舎
¥1,790(税込)
男の子の育て方、女の子の育て方の著者が、0歳から大人になるまでにこれだけは大切にしてほしいという基本をまとめた一冊。乳幼児期に一貫した愛情を注いで心の土台をつくること、ゴールは幸福力を育てること、立ち直り力が人生最大のプレゼントになること、ほめる・しかるから勇気づけるへ、という流れで示します。基本さえ押さえれば失敗は取り返せるという言葉が支えになります。
こんな人におすすめ
最初に読む一冊を探している人、しつけと愛情のバランスに迷う人、乳幼児期から思春期まで見通したい親。ひとりっ子や男女別の育て方に関心のある読者にも。0歳から大人までを一冊で押さえたい人に。
良い点
- 0歳から大人まで一冊
- カウンセラーの実践知
- 基本に絞って明快
気になる点
- 網羅的な詳細は少ない
- 内容はやや古典的
- 具体策は限られる
出版社
幻冬舎
発売日
2015年3月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
タイトルに「教科書」ってついてると、最初に読む用かなって思います。読みづらかったらどうしよう。
佐藤メバル
そこは安心していい。著者の諸富祥彦氏は30年間、親の悩みと不安に応えてきたカウンセラーで、男の子の育て方、女の子の育て方を書いた人。
この本はその集大成として、0歳から大人になるまでのおおもじを一冊にまとめている。
橘ナナミ
「基本さえ押さえていれば失敗は取り返しがつく」という一文が、なんだかほっとします。完璧じゃなくていいよ、って感じで。
佐藤メバル
そういう本なんですよ。乳幼児期の一貫した愛情、幸福力というゴール、年齢と成長に応じた接し方の変化、そしてほめる・しかるから勇気づけるへ、という軸が通っている。
男の子、女の子、ひとりっ子の育て方にも触れているので、最初の一冊として構えやすいと思います。

0~3歳の これで安心 子育てハッピーアドバイス
明橋大二 著|1万年堂出版
¥1,540(税込)
心療内科医で子育てカウンセラーの著者が、0〜3歳の時期にいちばん大切なことを、〇×マンガとイラストで伝える心の子育ての決定版。3歳までは自分は大切にされているという気持ちを育む時期だとし、抱っこ、話しかける、一緒に遊ぶ、話を聞く、まるごとほめるという関わりを示します。甘えさせると甘やかすの違いを丁寧に説くのが核です。
こんな人におすすめ
初めての子育てで不安が大きい人、イヤイヤ期や泣きやまない赤ちゃんに疲れている人、パパや祖父母も含めて家族で読みたい家庭。HSCなど敏感な子の理解に関心のある読者にも向きます。
良い点
- マンガと〇×で読みやすい
- 年齢別に焦点が明確
- Q&Aが具体的
気になる点
- 0〜3歳までが対象
- 他の年齢帯は別巻
- 踏み込んだ専門論は少ない
出版社
1万年堂出版
発売日
2017年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
〇×マンガで読めるっていいですね。忙しい育児の合間にパッと目を通せるって、現実的だなあ。
佐藤メバル
そう、そこを狙ってつくられている本で、心療内科医で子育てカウンセラーの明橋大二氏が、0〜3歳の時期にいちばん大切なことを書いている。
3歳までは自分は大切にされているという気持ちを育む時期だ、というのが土台です。
橘ナナミ
「小さいときにしっかり甘えた子がしっかり自立する」というのも、逆のことを言われがちな気がして、びっくりしました。
佐藤メバル
そこが核心で、なぜ甘えはよくないと誤解されているのか、甘えさせることと甘やかすことの違いは何か、丁寧に説明してくれる。
赤ちゃんが泣きやまない、おもちゃの貸し借りができない、イヤイヤ期にキレてしまう、といったQ&Aもあって、初めての子育ての不安がホッと安心に変わる一冊です。

子育ては心理学でラクになる
DaiGo 著|主婦と生活社
¥1,000(税込)
メンタリストのDaiGoが、親は子どものメンタリストであるべきだという立場から、世界中の学術機関で立証された心理学のワザを子育てに落とし込んだ一冊。マシュマロテスト、イライラしなくなるトレーニング、しなさいと言うほど反発心が増えること、やる気を引き出す7つの言葉などを扱います。怒鳴らない関わりを目指す点が実践的です。
こんな人におすすめ
ついガミガミ言ってしまい自己嫌悪になる人、心理学の裏付けがほしい人、小学生前後の子を持つ親。環境や食事・睡眠から整えたい読者や、短い時間でテクニックを知りたい人にも。
良い点
- 心理学の研究が根拠
- 短時間で読める構成
- すぐ試せるテクニック
気になる点
- 著者の立場に好みが分かれる
- 内容はライトめ
- 子育て以外の話題も多い
出版社
主婦と生活社
発売日
2015年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
メンタリストが子育ての本……? 意外すぎて、最初は何事かと思いました。手品みたいなテクニックが並ぶんですか?
佐藤メバル
そこは誤解のないように言うと、著者のDaiGo氏は、親は子どものメンタリストであるべきだという考え方から書いている。
世界中の学術機関で立証された心理学のワザを使って、子どもが自ら変わり、やる気を出すようにする、というのが狙いなんです。
橘ナナミ
なるほど。でも、イライラしなくなるトレーニングって本当にあるんですか? 私、締め切り前とか余裕ゼロになるので気になります。
佐藤メバル
1日3分でイライラしなくなるトレーニングや、子育て中は誘惑に弱くなるという指摘、食事と睡眠の話まで出てくる。
なぜ子育てが上手な人はダイエットも成功するのか、という視点も面白いところ。しなさいと言うほど反発心が増える、という研究を踏まえた言い方の工夫も紹介されていますよ。

子育てママに知ってほしい ホンモノの自己肯定感
井上顕滋 著|幻冬舎
¥1,760(税込)
企業研修で自己肯定感を高める方法を伝えてきた著者が、その手法を子ども向けに組み直し、母性愛と父性愛という2種類の愛情のバランスを説く一冊。ありのままを受け入れる優しさだけでは失敗を恐れるようになり、ルールや規範という厳しさが欠けるとニセモノの自己肯定感になってしまうと指摘します。2つの愛情を両輪でという整理が際立つ点です。
こんな人におすすめ
自己肯定感を高めたいけれど叱り方に迷う人、優しさと厳しさのバランスで悩む人、未就学児から学童期の親。心理学と脳科学の裏付けを求める読者や、研修のように体系立てて学びたい人にも。
良い点
- 2種類の愛情で整理
- 研修で培った手法が土台
- バランスを具体化する
気になる点
- やや硬めの語り口
- 家庭向けの図解は少なめ
- 考え方に好みが出る
出版社
幻冬舎
発売日
2024年3月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
自己肯定感って、とにかく褒めてあげればいいんでしょ、くらいに思ってました。母性愛と父性愛って、聞き慣れない言葉です。
佐藤メバル
ここがこの本の面白いところなんです。著者の井上顕滋氏は20年以上、企業研修で自己肯定感を高める方法を伝えてきた人で、それを子ども向けのプログラムにつくり直して、保護者向けのセミナーを実施してきた。
その経験から、優しさと厳しさの2種類の愛情が必要だと言うんです。
橘ナナミ
優しさだけだと甘やかしになっちゃうよ、と。じゃあ逆に、厳しさだけだとどうなるんですか?
佐藤メバル
そこが難しいところで、ありのままを受け入れる母性愛の土台がないと、厳しさは届かない。逆に厳しさが欠けると、一見肯定感が高くても失敗を恐れて挑戦できないニセモノになってしまう。
生まれてきてくれてありがとう、という受け入れと、社会のルールの中で目標を達成する力。その両方を注ぐというのが主張です。

モンテッソーリ教育が教えてくれた「信じる」子育て
モンテッソーリ教師あきえ 著|すばる舎
¥1,380(税込)
0〜6歳の子育てでよく抱く悩みや疑問を例に挙げ、ケースごとに子どもの今の姿と心に焦点を当てて、適切な対応を解説する一冊。子どもは大人が育てるものではなく自ら育つ力を持っているという前提に立ち、大人はそれを信じてサポートするという立場を取ります。はやくやりなさいと言いたくなる場面でどう動くかまで落とし込むのが特徴です。
こんな人におすすめ
つい手出し口出しをしてしまう人、0〜6歳の子の困りごとに向き合っている人、モンテッソーリの考え方を家庭で使いたい親。信じて待つという関わりを、今日の場面から学びたい読者に向きます。
良い点
- 年齢別のケースが具体的
- 対応法が明快
- 子育てが楽しみになる語り口
気になる点
- 0〜6歳が対象
- 教具の詳細は少ない
- 理論の深掘りは控えめ
出版社
すばる舎
発売日
2021年1月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
モンテッソーリって、なんとなくお仕事とか教具とか、特別な道具が必要なイメージがあるんですけど……。
佐藤メバル
そこは誤解されがちなところで、この本は家庭での関わり方に焦点を当てている。著者はモンテッソーリ教師のあきえ氏で、子どもには自ら育つ力がある、大人はそれを信じてサポートするのが大切だ、という立場を取るんです。
橘ナナミ
はやくやりなさい、って言いたくなる気持ちは、もう信じていないってことなんですね。耳が痛い……。
佐藤メバル
そう、まさにその場面をケースとして挙げている。0〜6歳の子育てで抱きやすい悩みや疑問に対して、子どもの今の姿と心に焦点を当てて、適切な対応を一つずつ示していく。
読み終えるころには子どものことがよくわかって、もっと子育てを楽しめそうだと感じられる、というのがこの本の狙いです。

0~3歳までの実践版 モンテッソーリ教育で才能をぐんぐん伸ばす! (単行本)
藤崎達宏 著|三笠書房
¥1,540(税込)
マリア・モンテッソーリが生み出した教育法を、0〜3歳の家庭で実践できる形に落とした一冊。赤ちゃんを迎えるためのコーナー作り、自宅でつくる手作り教具、良い頭は3本指の活動から、成功するトイレトレーニング、魔の2歳児の乗り越え方まで、写真と豊富な実例つきで紹介します。親はゆったり、子どもはのびのびという姿勢が全体を貫いています。
こんな人におすすめ
妊娠中から準備を始めたい人、0〜3歳の環境づくりを具体的に知りたい人、家庭で手作り教具を試したい親。魔の2歳児への対応に困っている読者や、モンテッソーリを家庭で始めたい初心者にも。
良い点
- 写真と実例が豊富
- 家庭でできる形に翻訳
- 0〜3歳に絞った実践策
気になる点
- 教具づくりに手間がかかる
- 0〜3歳限定の内容
- 文章はやや簡潔
出版社
三笠書房
発売日
2018年11月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
手作り教具って、不器用な私でもできるんでしょうか……。工作は苦手なんですけど、興味はあるんです。
佐藤メバル
そこは大丈夫、写真と実例が豊富で、自宅で簡単にという言い方をしている。この本は0〜3歳にぐっと絞って、妊娠中から始める赤ちゃんを迎えるためのコーナー作り、良い頭は3本指の活動から、といった具体的なテーマを順に並べているんです。
橘ナナミ
3本指の活動……って、それだけで頭が良くなるんですか? ちょっと不思議です。
佐藤メバル
モンテッソーリの考え方では、指先の動きと集中がつながっているとされる。ほかにも成功するトイレトレーニングや魔の2歳児の乗り越え方まで、0〜3歳の子どもが生きる力をつける時期に何を整えればいいかが書かれている。
親はゆったり、子どもはのびのび、というのが全体の合言葉のような本です。

10年後、どんな親子関係でいたいですか?子どもを育てる7つの原則
石田勝紀 著|大和書房
¥1,760(税込)
子育てに正解はなく、その子に合ったアプローチがあるだけだという立場から、子どもを育てる7つの原則を示す一冊。反発してくる、勉強しない、ゲームばかりといった行動面の心配も、友達と遊ばない、頑固で疲れるといった性格面の心配も、子どもも親も性格が多様なので万人に当てはまるノウハウはないと認めます。原則さえ押さえれば自分でアプローチを編み出せるという設計です。
こんな人におすすめ
ノウハウを試してもうまくいかない人、わが子に合う方法を自分で考えたい人、小学生から思春期前後の親。10年後の関係から逆算して、目先の困りごとではなく長い時間軸で関わり方を見直したい読者に向きます。
良い点
- 原則から考える構成
- 性格の多様性を認める
- 長い目線で語る
気になる点
- 即効性は薄い
- 具体策は自分で工夫が要る
- 抽象度が高め
出版社
大和書房
発売日
2024年7月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「万人に当てはまるノウハウは存在しない」。この言い方、ちょっと救われます。私、先行研究の真似がうまくいかなくてモヤモヤすることがあって。
佐藤メバル
そこがこの本の立ち位置なんだよね。著者の石田勝紀氏は、子どもが反発してくる、勉強しない、ゲームばかり、といった行動面の心配も、友達と遊ばなくて心配、頑固で疲れる、すぐプンプンする、といった性格面の心配も、全部バラバラだと認めるところから始める。だから万人向けのノウハウはない、と。
橘ナナミ
じゃあ、この本を読んでも答えはもらえないんですね。それはそれで、逆に気が楽かも。
佐藤メバル
そう、代わりに7つの原則を渡してくれる。その原則さえ押さえれば、わが子に合ったアプローチを親が自分で編み出せる。
タイトルの10年後、どんな親子関係でいたいですか、という問いを軸に、目先のやきもきから少し離れて考えられる本です。

子どもの心の育てかた
佐々木正美 著|河出書房新社
¥1,430(税込)
児童精神科医の著者が、乳児期から思春期までを見通して、子どもの心の育て方を語る一冊。教育や建物でいちばん大事なのは土台であり、それは回復がもっとも難しいと説きます。トイレトレーニングでは叱りすぎても褒めすぎても子どもの自主性を妨げること、叱られてもすぐ忘れるのは幼児期の大きな利点であることなど、心の根を育てる視点が貫かれています。
こんな人におすすめ
叱りすぎや褒めすぎに迷いがある人、思春期の反抗をどう受け止めるか知りたい人、乳幼児期から思春期までの親。長く手元に置きたいと考え、節目ごとに読み返したい読者に向きます。
良い点
- 児童精神科医の一貫した視点
- 乳児期から思春期まで見通す
- 短く読み返しやすい
気になる点
- 具体的な手順は少ない
- 語りがやや断章的
- 時代を感じる箇所もある
出版社
河出書房新社
発売日
2016年7月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「土台はいちばん大事で、いちばん回復が難しい」。この言い方、なんだか建築の話みたいで、すっと入ってきました。
佐藤メバル
そこがこの本の柱だね。佐々木正美氏は児童精神科医で、乳幼児から思春期までの育ちを見つめてきた人。トイレトレーニングの話ひとつ取っても、叱りすぎても褒めすぎても子どもの自主性を妨げると書いていて、極端に振らない見方なんです。
橘ナナミ
叱られてもすぐ忘れるのが幼児期の利点、というのも面白いです。忘れっぽいのって、短所かと思ってました。
佐藤メバル
そう、失敗してもまた繰り返す、それが幼児期の強みだと捉える。反抗が始まったらついに来たと喜び、成長を楽しみにする、という姿勢も印象的です。
長く手元に置いて、節目ごとに読み返される類の本だと思いますよ。

医師が本当に伝えたい 12歳までの育児の真実 親子の身体と心を守るエビデンス
今西洋介(著) 著|日経BP
¥1,980(税込)
小児科医・新生児科医の著者が、12歳までの育児に役立つエビデンスにもとづく知識をまとめた一冊。睡眠トレーニングは赤ちゃんの脳に有害なのか、3歳児神話を科学的に検証するとどうなるか、ワクチン、保育園と幼稚園、いじめ、性被害の予防まで、根拠のない神話にははっきりNOを突きつけます。エビデンスにもとづくという姿勢を貫く点が、体験談中心の育児書との違いです。
こんな人におすすめ
SNSや口コミの情報に迷わされている人、医学的な根拠を確かめたい人、0〜12歳の子の親。乳児期から学童期までまとめて見通し、判断材料を手元に持っておきたい読者に向きます。
良い点
- 医学研究の裏付けが明確
- テーマの幅が広い
- 神話を検証する姿勢
気になる点
- 断定に戸惑う箇所もある
- 通読にはやや重い
- 研究の限界説明は簡潔
出版社
日経BP
発売日
2025年4月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
ネントレは赤ちゃんの脳に有害なのか、って見出しが強烈です。こういうの、ネットで真逆の情報を見て、もうどっちなんだってなりませんか?
佐藤メバル
まさにその状態に向けて書かれた本なんだよね。著者の今西洋介氏は小児科医であり新生児科医で、子どもの医療や社会問題について発信してきた人。
海外の研究論文や専門情報に裏付けられた知識を、温かなメッセージとともに届けてくれる。
橘ナナミ
3歳児神話の検証とか、母子同室や添い寝、モンテッソーリ教育まで科学的に検証してるんですね。すごい範囲です。
佐藤メバル
そう、妊娠期から出産まで、未就学児、そして6歳から12歳の学童期まで、3つのブロックに分けて並んでいる。
根拠のない神話にははっきりNOをと言い切る一方で、答えのない問いには考え方や行動のヒントを、という姿勢も示していて、自分で判断する材料を持ちたい人には頼りになる一冊です。

新装版 いつからでもやりなおせる子育て
池添素 著|かもがわ出版
¥1,210(税込)
10代の妊娠や薬物問題など、今も切実な課題をふまえ、相談現場から子どもと保護者に送るメッセージをまとめた一冊。比べる子育てに疲れていないか、あるはず・あるべきで追い詰められていないかと問い、子どもは発達の宿題を残しながら成長する、甘えることからしっかりが生まれる、失敗から学ぶという見方を示します。思春期・青年期を見通す視点が特徴です。
こんな人におすすめ
比べる子育てに疲れている人、学校に行かないなど困った局面に向き合う人、乳幼児期から思春期までの親と支援者。やりなおせるという言葉に救われたい読者に向きます。
良い点
- 相談現場の実感が厚い
- 思春期まで見通せる
- 短く読みやすい
気になる点
- 原著作は2001年
- 手順の提示は控えめ
- 社会状況の記述はやや古い
出版社
かもがわ出版
発売日
2019年10月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「いつからでもやりなおせる」って、タイトルだけでちょっと泣きそうになります。遅かったらどうしよう、ってずっと思ってるので。
佐藤メバル
その気持ちにまっすぐ応える本だよ。著者の池添素氏は福祉広場の理事長で、相談現場から子どもと保護者にメッセージを送り続けてきた人。
比べる子育てに疲れていないか、あるはず・あるべきで追い詰められていないか、と問いかけるところから始まるんです。
橘ナナミ
「子どもは発達の宿題を残しながら成長する」というのも、いい意味で力が抜けますね。全部いま身につけさせなきゃ、と思ってました。
佐藤メバル
そう、転ばぬ先の杖は不要だと言う。学校に行かなくなったとき、いじめ、LDやADHDと言われたとき、警察沙汰になったとき、といったピンチをチャンスに変える章もあって、思春期や青年期まで見通したうえで、させるをやめて一緒に、という着地点を示してくれる本です。

この子はこの子のままでいいと思える本
佐々木正美 著|主婦の友社
¥1,870(税込)
児童精神科医の著者が、お母さんたちの悩み相談に答えながら、いちばん伝えたかったことを届ける一冊。いい子だからかわいがるのではなく、かわいがられるからいい子になる、という言葉を軸に、お母さんが重い、しつけって難しい、親子バトルから抜け出したい、子どもを伸ばす親になるには、思春期になる前に、父親の役割とは、という章を重ねます。この子のままという肯定が一貫しています。
こんな人におすすめ
わが子を他の子と比べてしまう人、しつけに追われて心が重い人、乳幼児期から思春期前までの親。父親の役割を知りたい家庭や、相談に答える形で読みたい読者にも。孤独を感じやすい時期の支えを探している人にも向きます。
良い点
- Q&A形式で読みやすい
- 肯定のメッセージが一貫
- 思春期前までをカバー
気になる点
- 具体策は限られる
- 語りがやや反復的
- 時代を感じる表現もある
出版社
主婦の友社
発売日
2020年7月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「いい子だからかわいがるのではなく、かわいがられるからいい子になる」。この一文、順番が逆なだけで全然違って聞こえます。
佐藤メバル
そこが佐々木正美氏の一貫したメッセージなんだよね。この本はお母さんたちの悩み相談に答える形で進んでいく。
お母さんが重い、しつけって難しい、親子バトルから抜け出したい、子どもを伸ばす親になるには、思春期になる前に、そして父親の役割って何ですか、という章が並ぶんです。
橘ナナミ
相談に答える形式なら、読みやすそうですね。ひとりで抱えてる感じがしないというか。
佐藤メバル
そう、人間関係が失われて孤独な親が増えた時代に、幸せな親子を増やしたい、というのが著者の願いだった。
だから具体的な手順というより、この子はこの子のままでいいと思える瞬間を増やすための言葉が並んでいる。読み返すたびに支えになる類の本です。

子どもの気持ちがわかる本 子どももママもハッピーになる子育て
イザベル・フィリオザ 著|かんき出版
¥1,650(税込)
16カ国以上で翻訳された育児書の邦訳。最新の神経生物学や生理学に基づき、子どもの話を聞くこと・同調することに焦点を当て、困った行動の裏にある動機を分析する手法を提案します。ダメと言う代わりにストップと言う、口で言うだけでなく手を添えてやめさせる、年齢ごとの秩序やイヤイヤ期の理解など、子どもの言い分から見直せる構成です。
こんな人におすすめ
困った行動にどう反応していいかわからない人、1歳から5歳ごろの子の行動の意味を知りたい人、プレママ・プレパパ。イラストで状況を確認しながら、目の前の場面から読み進めたい読者にも向きます。
良い点
- 年齢別に整理されている
- イラストで状況がわかる
- 動機から考える視点
気になる点
- 0歳児の記述は少なめ
- 対応法は簡潔にまとまる
- 文化差を感じる箇所も
出版社
かんき出版
発売日
2019年3月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「ただ泣いているのではなく、子どもは実はこんなことを考えていたんだ」って、目からウロコの一冊、という紹介文が気になりました。そんなに違うんでしょうか。
佐藤メバル
そこがこの本の売りだね。著者のイザベル・フィリオザ氏は、最新の神経生物学や生理学をもとにして、子どもの話を聞くこと、同調することに焦点を当てる。
行動の裏にある動機を分析する手法を提案しているんです。
橘ナナミ
ダメと言うよりストップと言いましょう、とか、手を添えてやめさせる、とか。言い方ひとつで変わるんですね。
佐藤メバル
そう、1歳から1歳半、イヤイヤ期、2歳の秩序、わたし・ぼくの時期、想像の世界、4歳以降のルールとイメージ、ケンカの扱いまで、年齢ごとに章が分かれている。
16カ国以上で読まれている普遍性がありながら、かわいいイラストで状況がつかめるから、困ったときに開きやすいと思いますよ。

どうせならもっと上手に叱ってくれない?
吉村直記 著|すばる舎
¥1,760(税込)
公認心理師で、子ども向けの哲学対話を日本で初めて保育に導入した保育園を運営する著者が、子どもたちの実際の声をもとに、こうしてくれたらもっと素直に聞けるのに、というコミュニケーションの方法を伝える一冊。正しいとわかっていてもそのとおりにはできない人間の現実を認めたうえで、学問的な背景も添えます。子どもの声から叱り方を組み立てる点が際立っています。
こんな人におすすめ
叱り方がこれで正しいのか不安な人、感情的になってしまう自分を責めている人、未就学児から小学生の親。哲学対話の場で培われた子どもとの向き合い方を、家庭に持ち帰りたい読者にも向きます。
良い点
- 子どもの実の声が土台
- 心理師の専門的な視点
- 感情に寄り添う語り
気になる点
- 叱り方に焦点が絞られる
- 体系的な育児書ではない
- 読んで涙する人もいる
出版社
すばる舎
発売日
2021年11月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「どうせならもっと上手に叱ってくれない?」って、子どもから言われたようなタイトルですよね。ドキッとしました。
佐藤メバル
そのドキッとがこの本の入口なんだよね。著者の吉村直記氏は公認心理師で、子ども向けの哲学対話を日本で初めて保育に導入した保育園を運営している人。
この本は、子どもたちの実際の声をもとに書かれているんです。
橘ナナミ
「正しいとわかっていても、そのとおりにはできない」。それ、まさに私のことです。心配事があると、余裕がなくなっちゃうので。
佐藤メバル
そこを認めるところから始まる。科学的に正しいノウハウは世間にたくさんあるけれど、人間はそのとおりにはできない、という前提に立つ。
そのうえで、こうしてくれたらもっと素直に聞けるのに、というコミュニケーションの方法を、学問的な背景も交えながら示してくれる。
読んでいて泣けてきた、という声も届いている一冊です。
0歳から思春期までの「読む順番」ロードマップ
橘ナナミ
25冊もあると、結局どの順番で読むのがいいんですか?
佐藤メバル
時間軸を3層で考えるといい。今夜の困りごと、半年の見通し、数年後の発達。0歳なら『0~3歳の これで安心 子育てハッピーアドバイス』で心の土台をつくり、生活実務は『しない育児』で「しなくていいこと」を手放す。3〜6歳は『モンテッソーリ教育が教えてくれた「信じる」子育て』で「自ら育つ力」を信じる視点を足す。
橘ナナミ
小学生以降はどうですか?
佐藤メバル
学童期は『10年後、どんな親子関係でいたいですか?』で原則を確認し、思春期は『子どもの心の育てかた』や『新装版 いつからでもやりなおせる子育て』が効く。後者は反抗や失敗を「やりなおせる」と見る本で、思春期・青年期を見通せる。そして最後は『子どもとの関係が変わる 自分の親に読んでほしかった本』に戻ってくる。ゴールは関係そのものだと気づかせてくれるからね。
橘ナナミ
ロングセラーと最新刊は、どう使い分けるんですか?
佐藤メバル
普遍的な心の話はロングセラー、医学や脳科学の最新知見は新刊。佐々木正美さんの本は長く読み継がれても色あせない。一方、睡眠やワクチンは『医師が本当に伝えたい 12歳までの育児の真実』のように新しいエビデンスで更新していく。両方を持つと強いよ。
教育メソッド本とエビデンスの見極め方
橘ナナミ
モンテッソーリ、レッジョ、アドラー…名前は聞くけど、どう違うんですか?
佐藤メバル
モンテッソーリは「自ら育つ力」と環境づくり、レッジョは表現と対話、アドラー心理学は勇気づけ。『自分でできる子に育つ ほめ方 叱り方』は、そのモンテッソーリとレッジョを知り尽くした児童発達学博士が、ほめ方・叱り方という日常の声かけに落とし込んだ本。メソッド名より、自分の家庭で再現できる粒度かどうかで選んで。
橘ナナミ
エビデンスの質って、どう見極めればいいですか?
佐藤メバル
3点。著者・監修者の専門分野、引用されている研究の種類、そして改訂版かどうか。『子育てベスト100』は教育学・心理学・脳科学など200以上の資料から厳選していると明記されている。『子育ては心理学でラクになる』は心理学の知見を日常に翻訳した本。体験談と研究知見は役割が違うと知っておくだけで、振り回されにくくなる。
橘ナナミ
特性のある子の本は?
佐藤メバル
HSCは『0~3歳の これで安心 子育てハッピーアドバイス』で「5人に1人はひといちばい敏感な子」と触れている。発達障害やギフティッドは、この25冊の範囲では断定できないから、専門医の本を別に探すのが誠実。『どうせならもっと上手に叱ってくれない?』は公認心理師が哲学対話を保育に導入した現場の声から書いた本で、叱り方に困ったときの入口になる。
育児書に振り回されないための付き合い方
橘ナナミ
「頑張らない子育て」系も多いですよね。
佐藤メバル
『「私、子育て向いてないかも」がラクになる本』や『しない育児』は、しなきゃの呪縛を外す本。『しない育児』は助産師が5万組以上を支援した経験から「しなくていいこと」を挙げている。親のメンタルは『子育て365日』が支えてくれる。現役教師だった著者が、親の不安に寄り添う言葉を並べた本だよ。
橘ナナミ
でも、本を読んでわが子に合わなかったら?
佐藤メバル
それでいい。育児書は全部を実行するものじゃない。口コミの賛辞だけを信じず、わが子に合うかどうかで選ぶ。合わないと感じたら、その本を閉じて別の入口へ移ればいい。
よくある質問
初めての育児で最初に読むべき1冊はどれですか?
橘ナナミ
初めての育児で最初に読むべき1冊はどれですかについて教えてください。
佐藤メバル
0〜3歳の心の土台を知りたいなら『0~3歳の これで安心 子育てハッピーアドバイス』が入口になります。心療内科医で子育てカウンセラーの著者が、抱っこや話しかけといった基本を○×マンガで解説しており、初めての不安が和らぐ構成です。
子育て本は何冊くらい読めばいいですか?
橘ナナミ
子育て本は何冊くらい読めばいいですかについて教えてください。
佐藤メバル
冊数よりも、今の悩みに効く1冊を深く使うほうが現実的です。全体像をつかむなら『子育て本ベストセラー100冊の「これスゴイ」を1冊にまとめた本』で23のキーワードを俯瞰し、必要な場所だけ掘る読み方がおすすめです。
育児書とネットの情報はどちらを信じればいいですか?
橘ナナミ
育児書とネットの情報はどちらを信じればいいですかについて教えてください。
佐藤メバル
根拠の出どころを確認するのが基本です。医学や睡眠の話なら『医師が本当に伝えたい 12歳までの育児の真実』のように著者と研究の裏付けが明示された本を軸にし、ネットは補助として使うと判断がぶれにくくなります。
古い育児書や旧版は読まないほうがいいですか?
橘ナナミ
古い育児書や旧版は読まないほうがいいですかについて教えてください。
佐藤メバル
心の育て方や親子関係の話は長く読み継がれる名著が多く、古さは問題になりません。一方で睡眠やワクチンなど医学情報は更新されるため、改訂版が出ていないかは必ず確認して選んでください。
パパや祖父母向けの子育て本も必要ですか?
橘ナナミ
パパや祖父母向けの子育て本も必要ですかについて教えてください。
佐藤メバル
読み手が違えば入口も変わります。パパには役割が具体的な『世界標準の子育て』、祖父母には『この子はこの子のままでいいと思える本』のように、かわいがることの意味を語る本が渡しやすいです。
モンテッソーリ教育の本はどれを選べばいいですか?
橘ナナミ
モンテッソーリ教育の本はどれを選べばいいですかについて教えてください。
佐藤メバル
日常の声かけに落とし込みたいなら『自分でできる子に育つ ほめ方 叱り方』、0〜3歳の環境づくりなら『0~3歳までの実践版 モンテッソーリ教育で才能をぐんぐん伸ばす!』、考え方をやわらかく知るなら『モンテッソーリ教育が教えてくれた「信じる」子育て』が向いています。
忙しくて読む時間がないときの最短の読み方は?
橘ナナミ
忙しくて読む時間がないときの最短の読み方はについて教えてください。
佐藤メバル
見開き1テーマ完結の本か、1日1語で読める形式を選ぶのが近道です。『カリスマ保育士てぃ先生の子育て〇×図鑑』や『子育て365日』は、数分のすきま時間でも1項目が読み切れる構成になっています。
本の内容がわが子に合わなかったらどうすればいいですか?
橘ナナミ
本の内容がわが子に合わなかったらどうすればいいですかについて教えてください。
佐藤メバル
合わないと感じたら閉じて、別の入口へ移れば大丈夫です。育児書は正解を押しつけるものではなく、選択肢を増やす道具。口コミの賛辞だけで決めず、わが子の反応を基準に選び直してください。
まとめ
橘ナナミ
25冊も並ぶと、最初は正直お腹いっぱいな気持ちでした。でも悩み・根拠・読み手で分けると、急に地図に見えてきました。
佐藤メバル
そう。育児書は「どれが一番」ではなく「今の自分にどれが届くか」。書店員時代、棚の前で立ち尽くしていたお母さんに、分厚い本ではなく薄い○×マンガを渡したことがある。翌週「読めた」と笑って戻ってきてくれたよ。
橘ナナミ
その一言、すごくいいですね。私も、まだ親じゃないけど、いつか誰かに渡す日を想像しながら読みたくなりました。
佐藤メバル
それで十分。順位に縛られず、今の自分に必要な1冊を選べばいい。
佐藤メバル
育児書は、わが子という一冊の本を読むための「しおり」のようなもの。ページを飛ばしても、戻ってもいい。折り目をつけながら読むほど、その子らしさが見えてくる。今日の25冊は、あなたのその一冊に挟む、最初のしおりだと思ってほしい。
