子育てとお金に関する本のおすすめ人気ランキング25選【2026年版】
監修

佐藤メバル
@shelfy_mebaru
編集長。あらゆるジャンルの本を年間数百冊読み込む本のプロ。投資・経営から小説・実用書・絵本まで、良書と読者の相性を見抜く。

橘ナナミ
@medias_nanami
編集部の新人インターン。22歳の大学院生で、メディア論を研究中。「それ気になります!」が口癖の天然キャラ。読者の素朴な疑問を代弁する役割で、各メディアの専門家にいろんなジャンルの素朴な質問をぶつけていく。
最終更新: 2026年10月
橘ナナミ
佐藤さん、今回のテーマは「子育てのお金の本」ですよね。私、子どもがいないので、正直どこから手をつけていいのかわからなくて。読者さんの中にも、本屋さんの前で固まってしまう人がきっといると思うんです。
佐藤メバル
いい着眼点だね。子育てのお金の本って、実は性質の違う3つのテーマが1冊に混ざっているんだ。ひとつは制度の取りこぼしを防ぐ話、ひとつは家計そのものの立て直し、そしてもうひとつが子どもへの金銭教育。「どれが一番いいか」で迷う前に、いま自分がどの山に登りたいのかを決めるのが近道なんだよ。
橘ナナミ
なるほど! 3つが混ざっているから、どれも良さそうに見えて決められないんですね。それ、すごく気になります。
佐藤メバル
書店員だったころ、子育てコーナーの前で30分立ち止まっているお客さんを何人も見たよ。でも最後にその人が買っていったのは、いちばん売れている本じゃなくて「いま自分の家で詰まっているところ」に効く1冊だった。じゃあ、選び方の軸を一緒に整理していこう。
子育てとお金に関する本の選び方
目的別に選ぶ——制度・おこづかい・投資・社会理解・価値観
橘ナナミ
まず目的別って、どう分けるんですか?
佐藤メバル
大きく5つ。制度のキャッチアップ、おこづかいの管理、投資や資産形成、社会と経済の理解、そして生き方や価値観だね。たとえば「もらえたはずのお金を取り逃がしたくない」なら、『知らないと損する 子育て支援のお金』や『育児年表でわかる 子育て世帯がもらえるお金のすべて』、『子育てとお金の教科書』のように制度を軸に組んだ本が向いている。
橘ナナミ
逆に、子ども本人に「お金って何か」を教えたいときは?
佐藤メバル
そのときは制度の本は効かない。『子どもの一生を決める おうちお金教育』や『毎日の暮らしで育てる 子どものお金の力』のように、おこづかいの渡し方から入る本を選ぶ。同じ「お金の本」でも、読む人が親なのか子なのかで正解が変わるんだ。
年齢・発達段階別に選ぶ——未就学〜低学年/中学年/高学年/中高生
橘ナナミ
年齢で変わる部分も知りたいです。
佐藤メバル
ここが競合記事で一番さらっと流されるところで、実は一番大事なんだ。未就学〜低学年なら『マンガで読む 子育てのお金まるっとBOOK』のように親が家計の全体像をつかむ本。中学年なら『お金のこと、子どもにきちんと教えられますか?』のように、おねだりや無駄遣いの場面でどう声をかけるかを扱う本。高学年から中高生なら『毎日の暮らしで育てる 子どものお金の力』のようにキャッシュレスや買いものを自分ごとにする本へ、と段階を上げていく。
橘ナナミ
同じ本を何年も使うのではなく、学年で乗り換えるイメージですね。
佐藤メバル
そう。1冊を長く使うなら、その本が「扱っている範囲」と「扱っていない範囲」を最初に確認すること。赤ちゃん期の制度を丁寧に扱う本は、高校の学費の話は薄いことが多い。守備範囲を確かめてから買うと失敗が減るよ。
形式別に選ぶ——マンガ/図解/ワークブック/読み物
橘ナナミ
マンガと文章、どっちがいいんでしょう?
佐藤メバル
読み手の体力で決めていい。育児中はまとまった時間が取れないから、マンガや図解は強い。『いちからわかる! 新米ママとパパのためのお金入門』は各章の頭にマンガがあり、本文の左右に図解を並べた構成で、寝かしつけのあとに数ページずつ進められる。
橘ナナミ
逆に、書き込むタイプは?
佐藤メバル
行動につなげたいなら断然こちら。『書けばわかる! 子育てファミリーのハッピーマネープラン』や『書けばわかる!わが家の家計にピッタリな子育て&教育費のかけ方』は、自分の家計を書きたしながら読む本だね。『子ども6人FPが教える お金が貯まる・使える 紙1枚かんたん家計管理』も、家計簿を毎日つけるのが苦手な人向けの設計だよ。
読む主体別に選ぶ——子どもが読む/親が読む/親子で読む
橘ナナミ
これ、混ざりがちですよね。「子どものため」の本なのに、実際は親しか読まない。
佐藤メバル
まさにそこ。『手取り20万円 子育て家族の貯金の教科書』は相談者がFPに質問をぶつけるストーリー形式で、家計の考え方を親が入れ替えるための本。『お金に強い子どもの育て方』は、経営や家計、運用のプロが家庭で何をしているかを聞いた本で、親が自分の言葉を作るために読む。親子で読むなら、子どもが自分で読める難易度かどうかを、買う前に必ず確認してほしい。
鮮度で選ぶ——制度改正に対応した版かどうか
橘ナナミ
制度の本って、古くなったら意味がなくなりますよね……。
佐藤メバル
だから版の確認が必須なんだ。『教育費&子育て費 賢い家族のお金の新ルール 改訂版』のように改訂版が出ている本、『赤ちゃんができたら考えるお金の本 2027年版』のように年版で出ている本は、その前提で買う。逆に『今からできること、ぜんぶ教えます! 子育て中の不安がなくなるお金の超基本』のように、金額よりも「自分で未来年表を作る」考え方を教える本は、制度が変わっても骨が折れない。鮮度が効く本と、効かない本を仕分けるのがコツだよ。
著者属性で選ぶ——FP・教育者・実務家・監修の有無
橘ナナミ
著者の信頼性って、どう見ればいいんでしょう。
佐藤メバル
まず肩書きだけで判断しないこと。畠中雅子のようにCFPで長く育児誌のお金特集に関わってきた人、寺澤真奈美のように「保険や金融商品を販売しないFP」と明記して相談に乗っている人、横井規子のように元銀行員でFPとして家庭で実践してきた人。立場が明快な人は、判断のもとが説明しやすい。逆に、誰がどういう根拠で書いているかわからない本は、制度の金額をそのまま信じないほうがいい。
橘ナナミ
「販売しない」と書いてあるのは安心材料になるんですね。
佐藤メバル
そう。何かを売る立場の人が書いた本は、その前提を差し引いて読む。これは本の良し悪しではなく、読み方の話だね。
子育てとお金に関する本をひと目で比較
橘ナナミ
えっ、25冊もあるんですか!?まずどう見ればいいんですか?
佐藤メバル
焦らず焦らず(笑)。まずはこの一覧で全体像を眺めてみよう。価格・著者・対象読者をまとめて見られるから、自分に近そうなのが分かるはず
子育てとお金に関する本のおすすめ人気ランキング
橘ナナミ
一覧だけだとピンと来ないので...1冊ずつ詳しく教えてください!
佐藤メバル
よし、それじゃあ1位から順に1冊ずつ解説していこう。各冊どんな人に向いてるかも合わせて話すから、自分に合いそうなのを見つけてほしい

子育てとお金の教科書: 知っているだけで数百万円変わる、制度フル活用の決定版 (東進文庫)
岡本健太 著
0歳から大学卒業まで約3,000万円という数字を聞いて思考停止した人にこそ読んでほしい一冊です。支援制度をフル活用すれば1人あたり約450〜500万円を受け取れると説き、申請した人だけがもらえる現実を正面から扱います。2024年からの児童手当拡充、育休の新制度、大学無償化、私立高校無償化まで、改正スケジュールを章立てで追える網羅性が強み。巻末の申請チェックリスト付きで、制度の「時期」と「手順」に踏み込んでいる点が他の入門書と違います。
こんな人におすすめ
これから妊娠・出産を考えるカップル、児童手当の改正を追いきれていない親、育休取得を検討するパパ・ママ、大学進学費用の準備に悩む家庭、離婚やひとり親で使える制度を知りたい人。制度の全体像を一冊で押さえたい場面に向きます。
良い点
- 2024〜2026年の改正を時系列で網羅
- ステージ別チェックリスト付き
- 申請漏れを防ぐ手順が具体的
気になる点
- 情報が2026年4月時点で更新が必要
- 網羅的ゆえ通読はやや重い
- 自治体ごとの差は窓口確認が必要
出版社
詳細情報なし
発売日
2026年4月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
佐藤さん、この本の紹介で『子ども1人を大学までで約3,000万円』って数字を見て、正直目が泳ぎました……。
でも『支援で450〜500万円』とも書いてあって、そこは気になります!
佐藤メバル
そこがこの本の肝だね。3,000万円という総額だけを見せて終わらせず、使える制度を積み上げれば1人あたり450〜500万円を受け取れるところまで連れていってくれる。
しかも2024年からの児童手当改正や育休の新制度まで、改正の時期ごとに章立てで追える。知らなかったが減る一冊だよ。
橘ナナミ
改正って聞くと、もう情報が古くなってそうで不安なんですけど、そこは大丈夫なんですか?
佐藤メバル
巻末に制度改正の年表と、ライフステージ別の申請チェックリストが付いているから、自分の年齢に合わせて拾い直せる。
ただ制度は毎年動くから、最終確認は自治体の窓口でね。この本は『何をいつ申請するか』の地図として使うのがいちばん強い。

教育費&子育て費 賢い家族のお金の新ルール 改訂版 (日経DUALの本)
前野彩 著|日経BP
¥1,430(税込)
教育費の不安を『漠然とした心配』から『月いくら貯めるか』に翻訳してくれる本です。教育費は月額4万円で赤ちゃんから大学までという目安を示し、ずっと公立とずっと私立で約1,400万円の差が出ることも具体的に比較。保育園から留学まで成長段階ごとに必要な額を、マンガとイラストで追えます。収入別に家族に合う貯め方を示し、きょうだいの年齢差で負担がどう変わるかまで踏み込むのが違いです。
こんな人におすすめ
教育費がいくらかかるか掴めず不安な妊娠中・子育て中の家庭、きょうだいの年齢差で負担を考えたい人、子育て中に訪れる3回の貯めどきを逃したくない人。収入ごとに無理のない貯め方を知りたい場面に向きます。
良い点
- 月4万円という具体額で見通せる
- 公立と私立の差を金額で比較
- マンガとイラストで読みやすい
気になる点
- 改訂版でも制度変更は別途確認
- 収入が大きく変動する家庭は調整が必要
- 投資の具体策は他の本が詳しい
出版社
日経BP
発売日
2020年10月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『教育費は月額4万円で大学までOK』って、この見出しに飛びつきそうになりました。月4万円って、そんなに現実的な数字なんですか?
佐藤メバル
これは“目安の置き方”がうまいんだ。漠然と『いくらかかるか』を恐れるより、月いくら積むかを先に決める。
すると公立と私立で1,400万円の差が出ることも見えて、どこでメリハリをつけるか考えられる。収入別にプランが示されているから、背伸びせずに済むよ。
橘ナナミ
1,400万円の差って大きい……。じゃあ私立に決めればいい、という話ではないんですね。
佐藤メバル
そう。進路は家庭の価値観で決めていい。大事なのは、選んだ道に備えて“いつ貯めるか”を押さえること。この本は子育て中に3回ある貯めどきを軸にしているから、タイミングを外したくない人にちょうどいい。

子どもにかかるお金の超基本
坂本綾子 著|河出書房新社
¥1,870(税込)
妊娠中から大学卒業までを、8つの章で年代順に追う“辞典型”の一冊です。各章末に『この時期のアクション』が置かれ、その時期にやるべき手続きとお金の動きが一目でわかります。児童手当や保育料無償化、中学受験費用、奨学金まで、疑問を拾って答えを返す構成。保険や非課税制度、おこづかいの教育までコラムが細かく、辞書のように手元に置いて何度も引けるのが強みです。
こんな人におすすめ
妊娠・出産を控えた家庭、子どもの年齢ごとに何をするか整理したい親、児童手当や医療費控除の手続きを漏らしたくない人。目次から自分の時期を探して読む使い方に向きます。
良い点
- 年代順で辞書的に引ける
- 章末アクションでやる事が明確
- コラムが細かく実用的
気になる点
- 通読すると情報量が多く重い
- 最新制度は改訂の有無を確認
- 自治体差の説明は限定的
出版社
河出書房新社
発売日
2023年3月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
これは目次を見ただけで圧倒されました。妊娠中から大学まで、全部の年代が章になっているんですね。
佐藤メバル
そう、まさに“子育てのお金の辞書”。各章の最後に『この時期のアクション』がまとまっているから、自分の子の年齢のところだけ開けば、やることが見える。
最初から通して読むより、必要なときに引く使い方が向いているよ。
橘ナナミ
辞書みたいに使うのか。でも、私みたいにまだ先のことも、ざっと知っておいた方がいいんでしょうか?
佐藤メバル
ぜひ。先に全体の流れを知っておくと、焦って高い保険に入ったり、間に合わない貯め方をしたりするのを防げる。
コラムも細かくて、おこづかいの教育や保険の考え方まで拾えるから、赤ちゃんが生まれてからも長く使えるよ。

子育て世帯のお金の不安を整理する本: 消費してないになぜか貯まらない家庭のお金の整え方
はるパパ 著
『浪費していないのに、なぜか貯まらない』という感覚に寄り添う本です。保険、教育費、老後資金、住宅ローン、固定費、貯蓄、NISA——お金の悩みをひとつずつ別々に考えず、家族の暮らし全体の中で整理する方針が特徴。専門家目線ながら家庭目線のやさしい言葉で、数字に強くなくても読めます。教育費と老後、どちらを優先するかの迷いに、優先順位の付け方から答えてくれる一冊です。
こんな人におすすめ
共働きなのにお金が増えないと感じる家庭、保険を見直したいが勧められるのが不安な人、教育費と老後の優先順位に迷う人。家計全体を一度フラットに見直したい場面に向きます。
良い点
- 悩みを全体で整理する視点
- 家庭目線でやさしい文体
- 保険の役割を本質から考えられる
気になる点
- 具体の金額例は限られる
- 手順より考え方が中心
- 制度の最新情報は別途必要
出版社
詳細情報なし
発売日
2026年7月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『消費してないになぜか貯まらない』って、タイトルにドキッとしました。私、まだ子どもはいないんですけど、ひとり暮らしで同じ感覚があって……。
佐藤メバル
いいところに気づいたね。この本は“節約すれば貯まる”という話をしないんだ。保険も教育費も老後も、バラバラに考えると余計に複雑になるから、暮らし全体の中で位置づけ直す。
だから子どもがいない段階で読んでも、家計の見方が変わるよ。
橘ナナミ
なるほど。じゃあ、教育費と老後、どっちを優先すればいいかわからない、みたいな迷いにも答えてくれるんですか?
佐藤メバル
そう、そこがこの本のいちばん効くところ。優先順位は家庭ごとに違っていい、という前提で、どこから手をつけるかを示してくれる。
保険を“不安だから入る”ではなく“役割で考える”視点は、子育てが始まる前にこそ身につけたいね。

育児年表でわかる 子育て世帯がもらえるお金のすべて
高山一恵 著|彩図社
¥1,540(税込)
妊娠前から出産、産休・育休、保育・教育まで、使える支援制度を年表形式でたどる一冊です。国や自治体の制度を『自分はどれを使えるのか』という視点で整理しており、制度名の一覧に終わらないのが特徴。第1章の妊娠前から第4章の保育・教育用途まで、時期ごとに章が分かれ、最新情報を収録しています。読み込みすぎず、自分の時期に必要な制度だけ拾える構成です。
こんな人におすすめ
これから妊娠を考える人、産休・育休中で制度を確認したい人、保育や教育で使える支援を知りたい人。制度を時系列で一気に把握したい場面に向きます。
良い点
- 年表形式で時期が追いやすい
- 自分が使える制度に絞れる
- 最新情報を収録している
気になる点
- 制度の細かい条件は簡潔め
- 自治体独自の差は限定的
- 深い家計設計までは踏み込まない
出版社
彩図社
発売日
2025年1月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『育児年表』って、なんか安心できそうな言葉です。制度って、いつの時点で何を使えるのか、いまいち頭に入らなくて。
佐藤メバル
その通りで、この本の強みは“時期”で整理していること。妊娠前・産休育休中・出産後・保育教育の4つの段階に分けて、国や自治体の制度を並べてくれる。
自分がどこにいるかを指で追えば、次に何を見ればいいかわかる。
橘ナナミ
制度を全部覚えるのは無理なので、こうやって年表で絞れると助かります。助成金の一覧表みたいなものですか?
佐藤メバル
一覧より一歩踏み込んで、『自分はどれを使えるのか』の視点でまとめてあるのがいい。ただ細かい条件は簡潔めだから、気になった制度は窓口で確認してね。
最初の一冊というより、最初の“地図”として使うのに向いているよ。

知らないと損する 子育て支援のお金: 『申請しないともらえない』 子育てに関するお金を取りこぼさない本
ルミナ出版 著
制度の一覧表ではなく、『明日、あの窓口に行こう』と思わせることを目指した異色の一冊です。各章が失敗談から始まり、離婚届の日の手続きで17万8,200円を取り逃した話など、リアルな事例で“申請主義”の怖さを伝えます。2026年の高校無償化や養育費の法改正まで反映し、窓口で『該当しません』と言われたときの切り返し方まで扱う、他書にない実践性があります。
こんな人におすすめ
離婚を考えている・したばかりの人、所得制限で対象外と思い込んでいる家庭、中学生・高校生の子がいて教育費のピークを迎える家庭。制度名をほとんど知らない人が最初に読む場面にも向きます。
良い点
- 失敗談から始まり記憶に残る
- 窓口での切り返し方まで踏み込む
- 2026年の改正を反映している
気になる点
- 網羅性より行動喚起が中心
- 金額や条件は窓口確認が必要
- 読者特典が前提の構成
出版社
詳細情報なし
発売日
2026年8月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
これ、読み出しから重かったです。離婚届を出した日に、市役所の2階に寄っていれば受け取れた17万8,200円を、知らないまま逃した女性の話があって……。
佐藤メバル
そこがこの本の狙いなんだ。日本の公的支援はほとんどが“申請主義”で、自分から手を挙げないと1円も来ない。
制度を並べるだけでは動けない人に、失敗談から入って『次は自分かも』と感じさせる。金額まで具体的だから、他人事にならない。
橘ナナミ
制度名すら知らない人でも、読めば動けるんでしょうか?
佐藤メバル
第10章が『制度を知らなくても使える』章になっていて、誰にどう尋ねれば正解が返るかをまとめている。窓口で断られたときの切り返しまで書いてあるのは、他の本にはあまりない。
まず第1章だけ読む、という入り方もできるよ。

マンガで読む 子育てのお金まるっとBOOK
フクチマミ 著|新潮社
¥130(税込)
教育費、家計管理、お金を増やす、公的保険、私的保険、ひとり親のお金、老後の7章を、マンガで一気に把握できる実用書です。学校では教わらない“親になったら必須の7項目”を、超人気FPへの聞き取りで構成。お金の話が苦手でも、絵と会話で読み進められるのが強み。老後資金まで含めて「まるっと」見渡せるので、細部より全体像を先につかみたい人に向いています。
こんな人におすすめ
お金の本を最後まで読めた試しがない人、子育て家庭のお金の全体像をまず掴みたい人、教育費だけでなく保険や老後まで一望したい人。最初の一冊として手に取る場面に向きます。
良い点
- マンガで苦手意識なく読める
- 教育費から老後まで網羅
- ひとり親のお金にも一章割く
気になる点
- 細かい数字や手順は簡潔
- 深掘りは他の専門書が必要
- 制度の最新情報は別途確認
出版社
新潮社
発売日
2019年7月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
お金の本って、表紙からして難しそうなのが多いじゃないですか。これはマンガって書いてあるので、正直ほっとしました。
佐藤メバル
それでいいんだよ。この本は教育費から保険、老後まで7項目をマンガで一気に見渡せる。お金の話が苦手な人ほど、細かい数字より先に“全体の地図”が要る。そこで挫折しない工夫がされている。
橘ナナミ
7章のなかに『ひとり親のお金』があるのも気になります。そういう家庭にも目が向いているんですね。
佐藤メバル
そこも大事なところで、子育て家庭の形はひとつじゃないからね。ただ、マンガゆえに手順や数字は簡潔。気になった章だけ、別の専門書で深掘りする使い方がいい。入り口としてとても優秀な一冊だよ。

赤ちゃんができたら考えるお金の本 2027年版: ベネッセ・ムック
ベネッセコーポレーション 著|ベネッセコーポレーション
¥1,210(税込)
妊娠・出産・育児期のお金を、ママの『専業主婦』『退職』『仕事継続』というタイプ別に整理するムックです。もらえるお金、戻るお金、申請方法を、それぞれの働き方に合わせたスケジュールで示すのが特徴。少子化子育て支援の新制度に対応し、貯蓄・教育資金・マイホームプランまで一冊で見渡せます。働き方が違うと手続きも変わる、という現実に即している点が他書と違います。
こんな人におすすめ
妊娠したばかりで手続きの全体像を知りたい人、出産後に仕事を続けるか迷う人、専業主婦・退職・仕事継続で迷うカップル。働き方別にスケジュールを確認したい場面に向きます。
良い点
- 働き方タイプ別に整理されている
- 妊娠期から一冊で見渡せる
- マイホームまで触れている
気になる点
- ムックで情報の深さは限定的
- 年度版ゆえ改訂ごとの更新が必要
- 投資の詳細は他書が詳しい
出版社
ベネッセコーポレーション
発売日
2026年10月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
働き方によって必要な手続きが変わる、って改めて言われるとハッとします。私も就職してから妊娠するか、続けるかで全然違いますよね。
佐藤メバル
そう、そこを最初から分けているのがこの本の強み。専業主婦・仕事を辞める・仕事を続けるの3タイプ別に、必要なスケジュールを並べてくれる。
周りの人と条件が違っても、自分の道の手続きが追える。
橘ナナミ
妊娠したら、まず何をいつ申し込めばいいのか、順番で迷いそうなんですけど……。
佐藤メバル
そこを時系列で示してくれるから、安心して進められる。出産後に慌てないためにも、妊娠中に一度ざっと目を通しておくのがおすすめ。
年度版だから、新しい年度のものを選ぶと情報が新しくなるよ。

いちからわかる! 新米ママとパパのためのお金入門 2026-2027年最新版 (いちかわらかる!シリーズ)
竹下さくら 著|インプレス
¥1,100(税込)
妊娠・出産時のお金と子育て費用を、右ページに本文・左ページに図解という見開き構成で解説する入門書です。第1章の基本から、働き方、保険、マイホームまで5章。各章の頭にマンガがあり、漠然とした不安を早めに解消できる構成になっています。図解でイメージを掴み、本文で言葉を確認する流れが読みやすく、本当の“いちから”の人に向けた一冊です。
こんな人におすすめ
初めての妊娠・出産を控えて何から学べばいいかわからない人、お金の本を読んだことがない新米パパ・ママ、保険やマイホームも同時に知りたい人。最初の一歩を踏み出す場面に向きます。
良い点
- 見開きの図解で直感的にわかる
- 章頭のマンガで導入しやすい
- 基本から順に積み上げられる
気になる点
- ページ数が絞られ概要中心
- 制度の詳細は他書が必要
- 網羅性より分かりやすさ優先
出版社
インプレス
発売日
2026年9月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
右に本文、左に図解って構成、いいですね。私、文字だけだと途中で頭がぼんやりしちゃうので。
佐藤メバル
本当に“いちから”の人向けに作られているよ。図解でイメージして、本文で言葉を確かめる繰り返しだから、お金の本に慣れていない人でも迷わない。
各章の頭にマンガもあるから、抵抗なく入れる。
橘ナナミ
保険やマイホームまで入っているんですね。子育てのお金って、教育費だけじゃないんだ。
佐藤メバル
そう、暮らし全体のお金が絡んでくる。ページ数は絞られているから、概要を掴んでから詳しい本に進む“最初の一歩”として使うのがいい。
夫婦で一緒に読むと、話し合いのきっかけにもなるよ。

今からできること、ぜんぶ教えます! 子育て中の不安がなくなるお金の超基本
岡ゆみ 著|青春出版社
¥1,468(税込)
主人公のみどりが先生に相談しながら、自分で“お金の未来年表”を作れるようになることを目指す一冊です。貯金を増やすことより、お得な制度や国の支援を紹介し、ワークを通じてお金の使い方や幸せを確認。環境や働き方が変わっても自力で解決できる力を育てます。『貯めなきゃ』というプレッシャーではなく、『お金がなくなっても大丈夫』と思える考え方を伝える点が他書と一線を画します。
こんな人におすすめ
教育費や老後への不安が頭から離れない人、貯金を増やす以外の解決策を知りたい人、働き方が変わりやすい家庭、お金と幸せのバランスを見直したい人。将来設計を自分の手で作りたい場面に向きます。
良い点
- 未来年表を自作できる
- 制度や支援を活用する視点
- ワークで価値観を確認できる
気になる点
- 数値の網羅性は高くない
- 手を動かす前提の構成
- 最新制度は別途確認が必要
出版社
青春出版社
発売日
2022年4月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『お金の未来年表を自分で作れるようになる』って、他の本とちょっと違う気がします。貯金額を増やす話じゃないんですね。
佐藤メバル
そこが面白いところでね。貯金を増やすことより、制度や支援を使って“お金の使い方”を考える。主人公が先生に相談しながら、自分の未来年表を書き上げていく。
だから環境や働き方が変わっても、自分で解き直せる力が残る。
橘ナナミ
『お金がなくなっても大丈夫』と思えるようになる、って一文が印象的でした。なかなか言えないですよね。
佐藤メバル
そう、不安を煽る本が多いなかで、この本は『今を満たす生き方』を大切にしている。ワークで自分の幸せを確認しながら進めるから、数字だけでは埋まらない部分を埋めてくれる。
金額の網羅性より、考え方を手に入れたい人にいいよ。

NISA、保険、助成金もスッキリ分かる 子どもにかかるお金大全
寺澤真奈美 著|光文社
¥1,980(税込)
2人の子どもを育てながら1億円を貯めた“お金のプロ”夫婦が、出産から大学卒業までの出入りのお金を解説する一冊です。毎月の貯蓄額の目安、助成金、教育資金のかけどころと無駄どころを、プランニングシートを含む5つのステップで整理。NISAや保険も扱い、豊富な事例でお金への感度を高めます。夫が投資・ビジネス書作家、妻が金融商品を販売しないFPという役割分担も独特です。
こんな人におすすめ
教育資金を本気で準備したい人、NISAや保険までまとめて考えたい人、豊富な事例から自分に近いケースを探したい人。夫婦で長期プランを立てる場面に向きます。
良い点
- 1億円貯めた夫婦の実例
- 5ステップで計画を立てられる
- プランニングシート付き
気になる点
- 事例が多く読み応え重視
- 制度の更新は別途必要
- 考え方の幅が広く取捨選択が必要
出版社
光文社
発売日
2023年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『子どもを2人育てながら1億円貯めた夫婦』って、もうその時点で気になります! どうやって貯めたのか知りたいです。
佐藤メバル
妻は金融商品を売らないFP、夫は投資・ビジネス書の作家。利害のない立場で、出産から大学卒業までのお金を5つのステップで整理している。
貯蓄額の目安からNISAまで、感度を高める材料が詰まっているよ。
橘ナナミ
1億円って聞くと特別な人に見えちゃいますけど、プランニングシートを使えば自分ごとにできそうですか?
佐藤メバル
そう、そこがいいところ。豊富な事例から自分に近いケースを探して、シートに落とし込める。ただ情報量が多いから、全部を一度にやろうとせず、必要なステップから入るのがおすすめ。
夫婦で長期プランを話すきっかけになる一冊だよ。

働くママのための妊娠・出産・育児のお金と制度、ぜんぶ教えてください!
畠中雅子 著|日東書院本社
¥1,650(税込)
正社員、パート・アルバイト、フリーランス——働き方によって使える制度が違うという現実に正面から向き合った一冊です。妊娠中のトラブルで休んだとき、産院が遠くて交通費がかさむとき、子どもの体調不良で有休が足りないとき——そんな具体的な場面ごとに使える制度を紹介します。『検索キーワード』付きで、自分に合う情報にたどり着ける設計が実用的です。
こんな人におすすめ
働きながら妊娠・出産を迎える人、パートやフリーランスで制度が使えるか不安な人、産休・育休中の収入や家計を確かめたい人。働き方を変えるか迷う場面に向きます。
良い点
- 働き方別に制度を整理
- 検索キーワード付きで実用的
- 具体的な困りごとから引ける
気になる点
- 子育て後の家計設計は薄め
- 自治体差は窓口確認が必要
- 網羅性ゆえ情報量が多い
出版社
日東書院本社
発売日
2026年4月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『正社員、パート、フリーランス……知っておきたいお金のあれこれ全部まとめました』って。働き方で使える制度が違うって、知らないと損しますよね。
佐藤メバル
そうなんだ。同じ“働くママ”でも、雇用形態で手続きも金額も変わる。この本はそこを最初から分けている。
しかも『妊娠中のトラブルで休んだ』『子どもの体調不良で有休が足りない』みたいに、リアルな困りごとから制度を引ける。
橘ナナミ
検索キーワード付きっていうのも、地味にすごく助かりそうです。本が古くなっても自力で探せますもんね。
佐藤メバル
そこが実用的でしょう。制度は年々変わるから、キーワードを持っておくと自分で最新情報にたどり着ける。長くお金特集を監修してきた人だから、働く人の目線が徹底している。
フリーランスの人にも手が届くのがいいね。

手取り20万円 子育て家族の貯金の教科書 (ディスカヴァーebook選書)
横山光昭 著|ディスカヴァー・トゥエンティワン
手取り月収20万円・ボーナスなし・昇給見込みなしという条件でも、大学資金を貯めて習い事もさせられる——その方法を、相談者と先生のストーリー形式で追う一冊です。教育費を2つに分けて考える視点や、学資保険が本当に必要かの判断、保険を『入る』ではなく『買う』ものと捉える考え方など、思い込みを丁寧に崩します。6人の子を育てた著者自身のマネー教育も公開されています。
こんな人におすすめ
収入が限られるなかで教育費を準備したい人、学資保険に入るべきか迷っている人、保険や奨学金の考え方を整理したい人。現実的な家計から逆算して計画を立てたい場面に向きます。
良い点
- ストーリー形式で読みやすい
- 保険や学資保険の思い込みを整理
- 6人の子育て実例が豊富
気になる点
- 少し前の刊行で制度は古い
- 投資の実践は範囲外
- 収入が大きく変わる家庭は調整必要
出版社
ディスカヴァー・トゥエンティワン
発売日
2018年4月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『手取り20万円・ボーナスなし・昇給見込みなしでも大丈夫!』って、この条件で大丈夫って言い切れるの、すごいです。
佐藤メバル
長く家計相談の現場を見てきた人でね。教育費を2つに分けて考えるとか、学資保険は本当に必要かを立ち止まるとか、思い込みを外す視点が丁寧なんだ。
相談者とのやり取りで進むから、読み物としても面白い。
橘ナナミ
学資保険って、子どものために入るものだと思い込んでいました……。そうか、立ち止まる本なんだ。
佐藤メバル
うん、それでいい。ただ、この本は少し前の刊行だから、児童手当や無償化の制度は最新のものを別で確認してね。
考え方の土台として読むには、いまでも十分価値があるよ。

書けばわかる! 子育てファミリーのハッピーマネープラン (日本経済新聞出版)
前野彩 著|日経BP
マンガを読みながら自分の家計状況を書き込んでチェックする参加型の一冊です。貯蓄から住宅ローン、教育費、保険、税金、老後資金まで、項目ごとに書き出すことでムダな支出を見える化。年間200件を超える家計相談を受ける女性FPが、その知見を直接ぶつけています。読むだけで終わらせず、手を動かして家計をスッキリさせる構成が、他の子育てお金本との違いです。
こんな人におすすめ
家計を見直したいけど何から手をつけるかわからない人、書きながら整理する方が合う人、教育費と老後を同時に見直したい人。夫婦で家計を棚卸しする場面に向きます。
良い点
- 書き込む参加型で定着する
- 項目ごとに見える化できる
- 200件超の相談知見がベース
気になる点
- 手を動かす時間が必要
- 数字の制度情報は薄め
- 書き込むと再読しにくい
出版社
日経BP
発売日
2013年11月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『書けばわかる』って、読むだけで終わらせないタイプの本なんですね。私、本を読んで満足しちゃうことが多いので刺さりました。
佐藤メバル
それ、よくある話だよね。この本はマンガを読みながら、自分の家計を欄に書き込んでチェックする。
貯蓄も住宅ローンも教育費も、書き出すことで初めてムダが見える。読むより動く本なんだ。
橘ナナミ
家計相談を年200件も受けてきた方の本なんですね。じゃあ、よくある“つまずき”も押さえられてそう。
佐藤メバル
そこが頼れるところ。書き込むぶん手は動かすけど、その分だけ自分の家計が見えてくる。夫婦で一緒に書くと、価値観のすり合わせにもなる。
まずは教育費と老後の欄だけでも埋めてみるといいよ。

家計のやりくり 子育てのお金―妊娠・出産から就職・結婚まで 子育てに必要なお金
羽田野博子 著|つちや書店
¥1,430(税込)
妊娠・出産から、子どもの就職・結婚までを見据えて、必要な“お金”と助成・支援制度をまとめる一冊です。子育てにいくらかかるのかという素朴な疑問に、期間を追って答えていく構成。一般的な家計本より対象期間が長く、大学卒業の先まで視野に入れています。知って得する助成や支援を一冊にまとめているので、長い目で子育て費用を眺めたいときに手に取りやすい本です。
こんな人におすすめ
子育て費用を長いスパンで把握したい人、妊娠から結婚までのお金の流れを知りたい人、支援制度を一冊で押さえたい人。全体をざっと見渡したい場面に向きます。
良い点
- 就職・結婚まで射程が長い
- 素朴な疑問に答える構成
- 助成・支援を一冊に集約
気になる点
- 細部の深掘りは限られる
- 最新制度は改訂確認が必要
- 投資の具体策は薄い
出版社
つちや書店
発売日
2016年3月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
妊娠・出産から就職・結婚までって、期間がすごく長いですね。ふつうの子育て本より、先まで見ている感じがします。
佐藤メバル
そう、大学卒業の先まで視野に入れているのが特徴なんだ。『子育てにいくらかかるの?』という素朴な疑問に、期間を追って答えていく。
助成や支援制度も一冊にまとまっているから、長い目で見たい人に向いている。
橘ナナミ
先の結婚まで考えると、気が遠くなりそうなんですけど……。
佐藤メバル
だからこそ、先にボンヤリとでも全体を眺めておくと、途中で慌てずに済む。細かい数字は他の本や窓口で補えばいい。
この本は“長い流れの地図”として使うのがいいよ。

100%ムックシリーズ 完全ガイドシリーズ348 出産・子育てのお金完全ガイド (100%ムックシリーズ)
晋遊舎 著|晋遊舎
赤ちゃんが生まれたらもらえるお金、医療費が安くなる制度、産休・育休中にもらえるお金、中学卒業までもらえるお金——出産・子育てに関わる13種類のお金を、やさしく解説すると謳うムックです。妊婦健診、ベビーグッズ、教育費の捻出まで、妊娠がわかったときの『そもそも何をすればいいの?』に答える構成。とにかく入口のハードルを下げたい人に向きます。
こんな人におすすめ
妊娠がわかったばかりで右も左もわからない人、もらえるお金の種類だけでも先に知りたい人、制度の名前を覚える前に全体を掴みたい人。最初の一冊として手に取る場面に向きます。
良い点
- 13種類のお金をやさしく整理
- 妊娠期の疑問から入れる
- ムックで取りつきやすい
気になる点
- 深い家計設計までは踏み込まない
- 網羅性より分かりやすさ重視
- 制度変更は別途確認が必要
出版社
晋遊舎
発売日
2022年4月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『13種類のお金』って数え方、なんか怖くないですか……? 反面、具体的で気になります。
佐藤メバル
そこがいいんだよ。出産・子育てに関わるお金を13種類に分けて、やさしく並べてくれる。妊婦健診から教育費の捻出まで、妊娠がわかったときの『何をすればいいの?』に答えてくれる。
制度の名前を覚える前の入り口として優秀だよ。
橘ナナミ
まず種類を知る、という順番なら、私にもついていけそうです。
佐藤メバル
そう、全部を理解しなくていい。知らない制度がひとつでも見つかれば、それだけで元が取れる。深い家計設計は他の本に譲って、この本は“最初の見取り図”として使うのがちょうどいいね。

子ども6人FPが教える お金が貯まる・使える 紙1枚かんたん家計管理
橋本絵美 著|日本実業出版社
¥1,540(税込)
家計簿の代わりに、年に一度だけお金の使い道や貯蓄予定を書き出した“紙1枚やりくり表”を作り、その通りに使えば自然と黒字になる——という超シンプルな家計管理術です。子ども6人を育てながらFPとして働く著者が、時間をかけずにラクに続くテクニックを公開。毎日記録するのが苦手な人でも、年1回の見直しで家計を整えられる点が画期的です。
こんな人におすすめ
家計簿が続かなかった人、毎日記録する時間が取れない忙しい家庭、子どもが多くてお金の管理に手が回らない人。年1回のまとめて見直しをしたい場面に向きます。
良い点
- 年1回で完結する手軽さ
- 子ども6人の実践知
- 家計簿が苦手でも続く
気になる点
- 細かい支出管理は向かない
- 制度の情報は含まれない
- 投資の運用には触れない
出版社
日本実業出版社
発売日
2024年1月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『年に一度だけ』って、家計管理でその言葉を聞くと思わず嬉しくなります。毎日つけるの、絶対続かないので。
佐藤メバル
わかるよ。この本は家計簿の代わりに“紙1枚のやりくり表”を年1回作るだけ。使い道と貯蓄予定を書き出して、それ通りに使えば自然と黒字になる。
毎日記録しなくていいから、忙しい家庭でも続くんだ。
橘ナナミ
子ども6人を育てながらFPもしている方の実践なんですね。説得力があります。
佐藤メバル
そこが信頼できるところ。ただ、日々の細かい支出を見たい人には向かない。どんぶり勘定を整えたい、仕組みでお金を残したい人にぴったりだよ。
まず一度、紙1枚を書いてみる価値はあるね。

貯める 締める 見直す 子育てママのゆるっと貯金BOOK
primaryinc., 著|インプレス
育児で時間がないママ向けに、“貯める・締める・見直す”の3パートでお得ワザを集めた一冊です。いらなくなった子ども服やベビーグッズをフリマアプリで売る方法、ポイントサービス、スキマ時間の在宅ワーク、料理やイラストを活かす方法、食材を長持ちさせる節約術、つみたてNISAまで幅広く紹介。人気ブロガーへのインタビューも掲載し、生活に合わせて気軽に始められます。
こんな人におすすめ
育児中でまとまった時間が取れない人、フリマやポイントで少しずつ貯めたい人、在宅ワークで収入を足したい人、まず簡単な節約から始めたい人。スキマ時間を活用する場面に向きます。
良い点
- 3パートで始めやすい
- フリマや在宅ワークまで紹介
- 人気ブロガーの実例付き
気になる点
- 続ける工夫は本人次第
- 網羅性より手軽さ重視
- 深い家計設計は対象外
出版社
インプレス
発売日
2019年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『ゆるっと貯金』って言葉がいいですね。ガチガチの節約だと心が折れそうなので……。
佐藤メバル
そのゆるさが売りなんだ。貯める・締める・見直すの3パートに分けて、スキマ時間でできるお得ワザを並べている。
フリマで子ども服を売るとか、ポイントを貯めるとか、ハードルの低いものから始められる。
橘ナナミ
在宅ワークまで載っているんですね。作業時間が取りにくい人でも、自分の得意なことを活かせる感じですか?
佐藤メバル
そう、料理やイラスト、ハンドメイドみたいに得意を活かす道も紹介している。全部やる必要はなくて、気になったものだけ拾えばいい。
ただ、深い家計設計は他の本に譲って、これは“最初の一歩”として使うのがいいよ。

Como特別編集 子育て中でも貯金ゼロでも 1000万円貯める 10のルール
畠中雅子 著|主婦の友社
貯金ゼロの子育て世帯でも1000万円を目指せる——その方法を、読者ママの自宅を訪ねて家計を丸裸にする家計診断とともに示す一冊です。未就学児から中高生・大学生の子を持つ家庭まで参考になる今どきの教育費事情や、増税前にチェックしたい貯めのコツも掲載。実際の家庭の数字を見ながら読めるので、抽象論ではなく“わが家ならどうか”に置き換えやすいのが特徴です。
こんな人におすすめ
貯金がなかなか増えないと悩む子育て世帯、他家の家計を参考にしたい人、教育費と貯金の両立を考えたい人、中高生の子がいて支出のピークを迎える家庭。リアルな例から学びたい場面に向きます。
良い点
- 実家庭の家計診断が見られる
- 年代別の教育費事情がわかる
- 10のルールで整理しやすい
気になる点
- 他家の例ゆえ自分用調整が必要
- 制度情報は刊行時点
- 細かい数字は変化が早い
出版社
主婦の友社
発売日
2015年11月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『貯金ゼロでも1000万円』って、どういう前提の話なんだろうって気になります。読者ママの家に突撃取材って、ちょっと怖いような面白いような。
佐藤メバル
そこが読みどころでね。実際の家庭の家計を丸裸にして診断するから、他人事じゃなくなる。貯まる家と貯まらない家の違いが、生の数字で見えてくるんだ。
10のルールに落とし込むから、整理もしやすい。
橘ナナミ
自分の家計と比べながら読めそうですね。でも、例がいろいろあると、どれを真似すればいいか迷いませんか?
佐藤メバル
だからルールの形にしてある。全部を真似る必要はなくて、わが家に合うものを選べばいい。ただ数字は動きが早いから、制度や料金は最新を確認してね。
中高生の子がいる家庭にも届く内容なのがいいところだよ。

書けばわかる!わが家の家計にピッタリな子育て&教育費のかけ方
前田菜緒 著|翔泳社
¥1,650(税込)
『教育費÷世帯年収=15%以上』なら要注意という明確な基準を掲げる一冊です。大学卒業までに受けさせたい教育と費用を洗い出し、15%を超える年を把握して、その期間に備える積立計画を立てます。産休・出産から育休、小学校、高校、大学まで章立てで追い、固定費や教育費の見直し方も具体的。『負担したい金額』と『負担できる金額』の違いから優先順位を考える構成です。
こんな人におすすめ
収入に見合った教育費を設計したい人、教育費と老後の両立に悩む人、マイホームと教育費のバランスを考えたい人、高齢出産で定年後の学費支払いが心配な人。書き出して優先順位を決めたい場面に向きます。
良い点
- 15%という明確な判断基準
- 書き出して優先順位を決める
- 産休から大学まで章立て
気になる点
- 世帯年収の把握が前提
- 収入変動が大きい家庭は要調整
- 制度の最新情報は別途確認
出版社
翔泳社
発売日
2022年7月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『教育費÷世帯年収=15%以上なら要注意』って、基準がはっきりしているの、逆にありがたいです。なんとなく不安、より動けそう。
佐藤メバル
そう、数字で線を引いてくれるのがいいんだ。大学までに受けさせたい教育と費用を洗い出して、15%を超える年を特定する。
その期間に備えて積み立てる。書き出しながら進めるから、優先順位が見えるんだよ。
橘ナナミ
『負担したい金額』と『負担できる金額』は違う、っていう一文も刺さります。つい理想を並べちゃうので。
佐藤メバル
そこを分けて考えるのがこの本の核。有限なお金をどう配分するか、書き出すことで答えが見えてくる。世帯年収を前提にするから、共働きで収入が変わりやすい家庭は前提を置き直して読んでね。

子どもにかけるお金の本―この1冊で確実に準備! (Como子育てブックス)
子どもにかけるお金を考える会 著|主婦の友社
¥1,430(税込)
6人のファイナンシャルプランナーであり母でもあるメンバーが、15人の子育ての成功と失敗の経験をもとに、お金の正しい使い方を紹介する一冊です。未就学から大学卒業までの段階ごとに、何を準備し、教育費をどう貯めるかを整理。スマホ代やおこづかいの金銭教育、子ども保険や自治体の支援、奨学金の活用まで幅広く触れ、仲間内の“生きた知恵”が詰まっています。
こんな人におすすめ
段階ごとに何を準備するか知りたい人、複数のFPの実体験から学びたい人、教育費と金銭教育を同時に考えたい人、保険や奨学金の位置づけを確認したい人。仲間の経験談として読みたい場面に向きます。
良い点
- 6人・15人の子育て実例
- 未就学から卒業まで段階別
- 金銭教育の助言も豊富
気になる点
- 体験重視で理論は控えめ
- 制度情報は更新が必要
- 網羅性より実感を優先
出版社
主婦の友社
発売日
2012年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
6人のFPの方が、15人の子どもを育てた経験から書いているんですね。ひとりの意見じゃないから、偏りが少なそう。
佐藤メバル
そう、そこがいいところでね。成功も失敗も含めた実体験がベースになっている。未就学から大学卒業まで段階ごとに、何を準備するか、教育費をどう貯めるかが並ぶ。
スマホ代やおこづかいの金銭教育まで触れているのも実用的だよ。
橘ナナミ
お金の教育まで入っていると、教育費の準備と同時に進められますね。
佐藤メバル
うん、お金をかける側と教える側がつながるのがこの本の面白さ。理論より実感を重んじる分、制度や金額は最新を確認してほしいけど、頼れる仲間の知恵として読む価値は十分あるよ。

お金に強い子どもの育て方
日経マネー 著|日経BP
お金や経営のプロ12人に、家庭でどんなマネー教育をしているかを根掘り葉掘り聞いたインタビュー集です。お小遣いは何歳から、稼ぐ力をどう育むか、無駄遣いとケチの線引きは——といった問いに、経営者や家計・運用のプロが実践を語ります。納得したり、意外な挫折に笑ったり、じんとしたり。『子どもとお金の話をしてみようかな』と思わせる導入の軽さが魅力です。
こんな人におすすめ
子どもの金銭教育に関心がある人、お小遣いのルールをどう決めるか迷う人、稼ぐ力を育てたい人、プロの家庭の実践を覗きたい人。お金の話を家庭で始めたい場面に向きます。
良い点
- プロ12人の生の声が読める
- お小遣いと稼ぐ力の章立て
- 読み物として軽く読める
気になる点
- 具体の制度情報は含まれない
- 事例が中心で理論は薄め
- 家庭ごとに答えが違う
出版社
日経BP
発売日
2019年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
お小遣いは何歳から、とか、稼ぐ力ってどう育てるの、とか。まだ子どもはいないのに、読みたくなりました。
佐藤メバル
その入口の軽さがいいんだよ。経営や家計、運用のプロ12人に、家庭でのマネー教育を聞いている。
お小遣いのあげ方から無駄遣いとケチの線引きまで、正解じゃなく実践が並ぶ。笑ったり、じんとしたりしながら読める。
橘ナナミ
プロでも挫折体験があるって話、ちょっと安心します。
佐藤メバル
そう、そこが人間味。理論より“うちではこうしている”が見えるから、自分ならどうするかを自然に考えられる。
制度情報は含まれないけど、家庭でお金の話を始めるきっかけとしては、これ以上ない軽さだよ。

お金のこと、子どもにきちんと教えられますか?
河村京子 著|青春出版社
¥1,430(税込)
クレジットカード、ポイントカード、電子マネー——目に見えないお金の動きで、子どもの金銭感覚が乱れていく問題に切り込みます。無駄遣いしない子、おねだりする子ではなく、自分で手に入れる方法を考える子を育てるための方針を示す一冊。全国各地で主催してきた人気講座『お金の管理ができる子の育て方』をもとに書籍化しています。金銭感覚をきちんと養いたい母に向けた内容です。
こんな人におすすめ
キャッシュレス時代の金銭教育に悩む親、おねだりや無駄遣いへの対応を考えたい人、家庭教育としてお金を教えたい人、講座の内容を手元で振り返りたい人。日常の買い物場面に向きます。
良い点
- 見えないお金の時代に即している
- 全国各地の講座を書籍化
- 母親目線で具体的
気になる点
- 制度や貯蓄の話は範囲外
- 家庭の方針次第で効果が変わる
- 構成がやや講義調
出版社
青春出版社
発売日
2016年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『ポイントカードに電子マネー……見えないお金で金銭感覚がおかしくなる』って、これは大人の私にも刺さりました。
佐藤メバル
そうなんだよ。目に見えないお金の動きが、子どもほど感覚を狂わせやすい。この本は、無駄遣いしない子ではなく“自分で手に入れる方法を考える子”を育てる方針を示している。
全国各地の講座をまとめたものだから、実践的だよ。
橘ナナミ
全国で講座をやっているんですね。ひとつの家庭の話じゃないのが心強いです。
佐藤メバル
そこが安心材料。ただ、これは金銭教育に絞った本だから、教育費や制度の話は別で必要。キャッシュレスの時代に“お金の感覚”をどう育てるかに悩んだら、まず開いてほしい一冊だよ。

子どもの一生を決める おうちお金教育
たけやきみこ 著|KADOKAWA
小学生の子どもを持つ親御さんを対象に、家庭でお金のことをどう教えるかを、ありがちな場面のマンガを交えて解説します。著者はファイナンシャル・プランナーであり2人の子の母。『お金教育の専門家』として全国の小学校から高校で講演してきた人です。キャッシュレス化や消費税の変化で重要性が増す金銭感覚を、おこづかい制度のはじめ方から節約・貯金の教え方まで実践的に伝えます。
こんな人におすすめ
小学生の子にお金を教え始めたい親、おこづかい制度の始め方に迷う人、キャッシュレスの時代の金銭感覚を育てたい人、家庭でのお金の会話を増やしたい人。日常の場面で実践したいときに向きます。
良い点
- 小学生の親に焦点を絞る
- マンガで場面がイメージしやすい
- おこづかい制度から始められる
気になる点
- 貯蓄や制度の設計は範囲外
- 対象年齢が小学生中心
- 家庭ごとの価値観に左右される
出版社
KADOKAWA
発売日
2021年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『小学生の親御さんを対象』って対象がはっきりしているの、迷わなくていいですね。場面がマンガで出てくるのも。
佐藤メバル
そう、そこが絞りどころ。おこづかい制度のはじめ方から、節約や貯金の教え方まで、家庭でありがちな場面で示してくれる。
著者は全国の学校で講演してきた人だから、伝え方に慣れている。小学生のうちに始める一冊だね。
橘ナナミ
『子どもの一生を決める』ってタイトルは、さすがに少し大げさな気もするんですけど……。
佐藤メバル
響きは強いけど、言いたいのは“この時期の教え方が後々効く”ということ。ただ、貯蓄や制度の設計はこの本の範囲外だから、そちらは家計の本で補って。
金銭感覚を育てる入り口として読むのがいいよ。

毎日の暮らしで育てる 子どものお金の力: 小学生から始める 家庭でできる金銭教育 お小遣い・買いもの・キャッシュレス
横井規子 著|Independently published
¥1,320(税込)
元銀行員でファイナンシャル・プランナーの著者が、親子でお金と向き合ってきた実体験をもとにまとめた一冊です。お小遣いの額の決め方、渡し方、お小遣い帳の選び方と続けるコツ、買いものを通して学ぶ感覚、キャッシュレスの時代の金銭教育まで、小学生の保護者が家庭で実践できるヒントを具体例で紹介。教えるより“自分で考え、選ぶ力”を育てることを大切にしています。
こんな人におすすめ
お小遣いの額や渡し方に迷う親、お小遣い帳を続けさせたい人、買いものを通じてお金を教えたい人、キャッシュレスの時代の金銭教育を始めたい人。毎日の暮らしで実践する場面に向きます。
良い点
- 額の決め方から具体的
- お小遣い帳の続け方まで
- 元銀行員FPの実体験ベース
気になる点
- 対象は小学生が中心
- 制度や貯蓄は扱わない
- 自費出版で流通は限られる
出版社
Independently published
発売日
2026年3月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
お小遣いの“額の決め方”から“お小遣い帳の続け方”まで、すごく具体的ですね。家庭で使えそう。
佐藤メバル
そう、机上の話じゃなくて、元銀行員でFPの著者が自分の子育てでやってきた実体験がベースなんだ。特別な教育は必要なく、毎日の暮らしの中でお金の力は育つというのがこの本の芯。
お小遣い帳を続けるコツまで書いてあるのが親切だよ。
橘ナナミ
『自分で考え、選ぶ力』を育てる、っていうのが、単に知識を教えるのと違って印象的です。
佐藤メバル
うん、そこが大事なところ。値段や制度の話じゃなくて、選ぶ経験を積ませる。ただ、小学生向けで、制度や貯蓄は扱っていないから、家計の本と組み合わせて使うといい。毎日の買いものが教材になる一冊だよ。
教育費の総額と老後資金——親のリテラシー段階で入口を変える
橘ナナミ
教育費って、結局いくらかかるものなんですか?
佐藤メバル
総額を扱う本は何冊もあるけれど、性格がはっきり分かれている。『子どもにかかるお金の超基本』は妊娠・出産から大学までを章で区切り、各章の最後に「この時期のアクション」を置く構成。時期ごとに何をするかが並んでいるから、いま読むべき章が決めやすい。『教育費&子育て費 賢い家族のお金の新ルール 改訂版』は、教育費は月額4万円で赤ちゃんから大学までいけるという考え方や、ずっと公立とずっと私立では大差がつくという論点、子育て中に3回やってくる貯めどきを軸にしている。
橘ナナミ
数字の圧に押しつぶされそうですが、月額に置き換えると急に現実的ですね。
佐藤メバル
そう。『書けばわかる!わが家の家計にピッタリな子育て&教育費のかけ方』は「教育費÷世帯年収=15%以上」なら要注意という目安を出して、それが何年目に来るかを先に把握させる。老後資金との両立で言えば、『手取り20万円 子育て家族の貯金の教科書』が「教育資金と老後資金はシーソーの関係」と捉え、まずかけてあげられる額を把握するところから始めている。『子育て世帯のお金の不安を整理する本』は、保険・教育費・老後資金・住宅ローン・固定費・貯蓄・NISAをばらばらにせず、家族の暮らし全体の中で整理する本だね。
橘ナナミ
親自身がまだ家計の数字を見るのが苦手、という場合は?
佐藤メバル
そのときはいきなり深い本に行かないこと。『家計のやりくり 子育てのお金』や『100%ムックシリーズ 完全ガイドシリーズ348 出産・子育てのお金完全ガイド』のように一覧性の高い本で全体像をつかんでから、詳細な1冊に移る。『Como特別編集 子育て中でも貯金ゼロでも 1000万円貯める 10のルール』は、貯まる家庭と貯まらない家庭の家計を並べて見せる切り口で、まず自分の癖を知りたい人に向いている。順番を間違えると、どの本も「難しすぎた」で終わってしまうんだ。
買ったのに読まれない——失敗パターンと入手コストの現実
橘ナナミ
買ったのに読まれない、ってよく聞きます。原因は何なんでしょう。
佐藤メバル
よくあるのは3つだね。1つ目は、最初に網羅的な1冊を買って全部読もうとすること。2つ目は、子ども向けの本を親の語彙で選んでしまうこと。3つ目は、書き込むタイプの本を図書館で借りてしまい、本来の使い方ができないこと。あと、制度の本の旧版をそのまま使い続けるのも危ない。内容ではなく、使い方のミスマッチで「読まれない本」になるんだ。
橘ナナミ
入手コストでいうと、図書館・中古・電子版はどう使い分ければ?
佐藤メバル
図書館は0円で試せる最高の場所。まず借りて読み、手元に置きたいと感じた1冊だけ買う。中古は絶版や旧版が安く手に入るけれど、制度の本は版が古いリスクがある。電子版は検索が便利な反面、固定レイアウトで作られていて文字の検索やハイライトが使えない本もあるから、買う前にサンプルで確認してほしい。書き込むワーク系は借りるより買う。『貯める 締める 見直す 子育てママのゆるっと貯金BOOK』のように、スキマ時間の節約ワザや在宅ワークをまとめた実用本は、手元に置いて何度も開く使い方に向いている。
橘ナナミ
読んだ効果って、どう測ればいいんでしょう。
佐藤メバル
読み終えた直後に「親子でやるアクションを1つ」決めること。1か月後にそれが続いていたら、その本は効いたと考えていい。『育児年表でわかる 子育て世帯がもらえるお金のすべて』や『知らないと損する 子育て支援のお金』は、読んだその日に窓口へ行く動線があるかどうかで効果が分かれる。逆に、読後に何も決めずに閉じたら、内容が良くても家計は1円も変わらない。
投資・課金・価値観——どこまで教えるかの線引き
橘ナナミ
子どもに投資を教えるのって、いつからで、どこまでならいいんでしょう。
佐藤メバル
いきなり商品の話をしないこと。『子どもにかかるお金の超基本』は大学生から資産形成をスタートする流れで章を立てていて、年齢が上がってから扱う領域として設計している。『NISA、保険、助成金もスッキリ分かる 子どもにかかるお金大全』は、2人の子どもを育てながら貯めてきた夫婦が、豊富な事例とプランニングシートを使った5つのステップで、出ていくお金と入ってくるお金を示す。小さいうちは「増やす」より「貯める・守る」の順番を体で覚えるほうが先だね。
橘ナナミ
ゲームの課金トラブルは、どの本が近いですか?
佐藤メバル
『お金のこと、子どもにきちんと教えられますか?』がど真ん中だね。クレジットカードやポイントカード、電子マネーによって、目に見えないお金の動きで感覚がおかしくなっている、というところから入る。『手取り20万円 子育て家族の貯金の教科書』は、スマホの明細は必ず子どもに見せる、高校生になったらデビットカードを持たせてみる、といった家庭内の習慣を具体的に挙げている。どちらも、禁止するのではなく見える化する方向の提案だよ。
橘ナナミ
稼ぐ力や、寄付のような価値観の話は?
佐藤メバル
『お金に強い子どもの育て方』は、経営や家計、運用のプロ12人に家庭でのマネー教育を聞いた本で、「無駄遣いはダメ。ケチもダメ」「稼ぐ力を育てる」「お小遣いのあげ方、使わせ方」という3章立て。『今からできること、ぜんぶ教えます! 子育て中の不安がなくなるお金の超基本』は、貯めることより、ワークで自分の幸せを確認しながらお金の使い方を考える方向に進む。寄付や労働といった価値観のテーマは、家庭の答えを押しつけず、子どもに問いを返すところから始めるのがちょうどいい。
よくある質問
子育てのお金の本は何歳から読ませればいい?
橘ナナミ
子育てのお金の本は何歳から読ませればいいについて教えてください。
佐藤メバル
読む主体で分けるのがおすすめです。未就学〜小学校低学年は親が読む時期で、『マンガで読む 子育てのお金まるっとBOOK』のように家計の全体像をつかむ本が役立ちます。子ども自身が読み始める目安は、おこづかいや買いものを自分で任される中学年前後。『毎日の暮らしで育てる 子どものお金の力』は小学生の保護者向けに、おこづかい帳の選び方や買いものの場面を扱っています。早すぎることはないので、まず親が読み、次に子ども用へと段階を上げてください。
マンガと文章、子どもにはどちらが向いている?
橘ナナミ
マンガと文章、子どもにはどちらが向いているについて教えてください。
佐藤メバル
情報量より、読み返せるかで選ぶといいです。『いちからわかる! 新米ママとパパのためのお金入門』は各章の頭にマンガ、本文の左右に図解を並べた構成で、まとまった時間が取れない時期に向いています。『マンガで読む 子育てのお金まるっとBOOK』は教育費から老後のお金までを、初めてでも読める形で1冊にまとめた実用マンガです。マンガは理解の入口なので、制度の細部を調べる段階になったら文章の一覧本に乗り換えるのが現実的です。
児童手当や助成金など制度の本は必要?
橘ナナミ
児童手当や助成金など制度の本は必要について教えてください。
佐藤メバル
必要です。公的な支援は自分から申請しないと支給されない仕組みが多く、知らないままだと受け取れたはずの金額がそのまま消えます。『知らないと損する 子育て支援のお金』はその前提から入り、窓口での尋ね方まで扱っています。『育児年表でわかる 子育て世帯がもらえるお金のすべて』は妊娠前から順に年表で追える構成、『子育てとお金の教科書』はライフステージ別のチェックリストを巻末に備えています。制度の本は1冊を手元に置き、改訂のたびに見直す使い方が向いています。
おこづかいと本はセットで始めるべき?
橘ナナミ
おこづかいと本はセットで始めるべきについて教えてください。
佐藤メバル
セットにする必要はありませんが、順番は「本で方針を決める→おこづかいを始める」がおすすめです。『子どもの一生を決める おうちお金教育』は、おこづかい制度のはじめ方から節約や貯金の教え方までを、家庭でありがちな場面を通して解説しています。先に額だけ渡してしまうと、あとから方針を変えにくくなります。渡し方を決めてから始めると、親子の言い争いが減ります。
図書館で借りるのと買うのはどっちがいい?
橘ナナミ
図書館で借りるのと買うのはどっちがいいについて教えてください。
佐藤メバル
使い方で分けてください。まず図書館で読み、手元に置きたいと感じた1冊だけ買うのが無駄がありません。ただし書き込むタイプの本——『書けばわかる! 子育てファミリーのハッピーマネープラン』『書けばわかる!わが家の家計にピッタリな子育て&教育費のかけ方』などは、借りると本来の使い方ができません。中古は旧版のリスクがあり、電子版は固定レイアウトで検索やハイライトが使えない本もあるので、購入前にサンプル確認を。書き込む本と制度の本は買う、読み物は借りる、が目安です。
子どもへの投資教育はいつから始めていい?
橘ナナミ
子どもへの投資教育はいつから始めていいについて教えてください。
佐藤メバル
まず「増やす」より「貯める・守る」を先に。おこづかいの管理や買いものの経験を積んだあとが自然です。『子どもにかかるお金の超基本』は大学生から資産形成をスタートする流れで章を立てています。『NISA、保険、助成金もスッキリ分かる 子どもにかかるお金大全』は、出ていくお金と入ってくるお金を5つのステップで示す本です。商品の名前より順番を教えるほうが、結局は長く効きます。
改訂版や最新版は毎年買い替えるべき?
橘ナナミ
改訂版や最新版は毎年買い替えるべきについて教えてください。
佐藤メバル
すべてを買い替える必要はありません。金額や制度の条件を軸にした本は、改訂版や年版が出たら見直す対象です。『教育費&子育て費 賢い家族のお金の新ルール 改訂版』のように改訂版が出ているもの、年版として出ているものは、版を確認してから選びましょう。一方で、考え方や家計の整え方を教える本は、制度が変わっても骨が残ります。鮮度が効く本と効かない本を分けて、前者だけ更新するのが現実的です。
子どもがお金に興味を持たないときはどうする?
橘ナナミ
子どもがお金に興味を持たないときはどうするについて教えてください。
佐藤メバル
座学から入らず、買いものの場面に混ぜるのが近道です。『毎日の暮らしで育てる 子どものお金の力』は、特別な教育ではなく毎日の暮らしの中で自分で考え選ぶ力を育てるという立場で書かれています。『お金に強い子どもの育て方』は、経営や家計、運用のプロが家庭で実践していることを聞いた本で、「無駄遣いはダメ。ケチもダメ」という章から始まります。興味は教えるより体験から生まれるので、まず一緒に買いものへ出かけてみてください。
まとめ
橘ナナミ
今日お話を聞いて、本を選ぶ前に「うちはいま何に困っているのか」を先に決めるのが大事だとわかりました。逆に言うと、それが決まっていないと25冊ぜんぶ良く見えてしまう。
佐藤メバル
そう。困りごとが1つに絞れたら、候補は2〜3冊まで落ちる。子育ては進路も制度も途中で変わるから、今夜1冊、来月もう1冊でいいんだよ。
橘ナナミ
途中で変わる、というのは心強いです。全部読み切らなきゃと思っていました。
佐藤メバル
読み切らなくていい。むしろ1冊を丸ごと読むより、いま必要な章だけ開いて、制度の名前を1つ覚えて帰るほうが家計に効く。読了後のアクションが1つ決まったら、その本はもう元を取っているんだ。
橘ナナミ
佐藤さん、最後に読者へひとことお願いします。
佐藤メバル
子育てのお金の本は、ランドセルに似ていると思っている。買った瞬間がゴールじゃなくて、毎日背負って初めて意味が出る。重すぎる1冊は途中で下ろしたくなるし、軽すぎる1冊はこれからの教科書が入らない。いまのわが子の背中に合う重さを選ぶ——それが選書であり、そのまま家庭の金融教育の第一歩なんだよ。
