兄弟の子育てに役立つ本のおすすめ人気ランキング25選【2026年版】
監修

佐藤メバル
@shelfy_mebaru
編集長。あらゆるジャンルの本を年間数百冊読み込む本のプロ。投資・経営から小説・実用書・絵本まで、良書と読者の相性を見抜く。

橘ナナミ
@medias_nanami
編集部の新人インターン。22歳の大学院生で、メディア論を研究中。「それ気になります!」が口癖の天然キャラ。読者の素朴な疑問を代弁する役割で、各メディアの専門家にいろんなジャンルの素朴な質問をぶつけていく。
最終更新: 2026年10月
橘ナナミ
佐藤さん、今回のテーマは「兄弟の子育て」なんですけど、私、きょうだいがいないので、そもそも何に悩むのかすら想像がつかなくて。検索すると「ゲンカがすごい」「赤ちゃん返り」って言葉ばかり出てきて、正直ちょっと身構えています。
佐藤メバル
いい質問だね。ひとりっ子の橘さんには遠い話かもしれないけど、書店員時代、きょうだいの棚は「2人目が生まれた日から上の子が変わった」という相談でいつも埋まっていたよ。だからまず、本を選ぶ前に「いま自分の家で何が起きているか」を言葉にしておくこと。これだけで選書がぶれなくなる。
橘ナナミ
なるほど。ちなみに、ゲンカの激しさって年齢差で変わるんですか?
佐藤メバル
変わる。年の近い子同士なら取り合い、少し離れるとルールの押し付け合い、大きく離れると「面倒を見る側・見られる側」という力の差が出やすい。たとえば『きょうだい子育て、どうしたら上手くいく?』は、順番やルールを紙に書いて見せる、お互いにされて嫌なことを話す、きょうだいだけで話し合わせる、といった今日から試せる工夫を並べている本で、最初の1冊に向く。
橘ナナミ
具体策があると安心します。でも、本が多すぎて……選ぶ軸がほしいです!
佐藤メバル
それじゃあ、軸ごとに整理していこう。
兄弟の子育てに役立つ本の選び方
悩みの種類別に選ぶ
橘ナナミ
悩みって、どう分ければいいんでしょう?
佐藤メバル
まずは、ゲンカの仲裁・赤ちゃん返り・比較してしまう自分のクセ・親の疲弊の4つ。仲裁なら『兄弟喧嘩の真実と解決法! 親が知るべき心の成長サイン』や『憎しみの残らないきょうだいゲンカの対処法』、赤ちゃん返りなら『上の子の赤ちゃん返りを見逃さず笑顔に変える魔法の対処法』、自分のクセなら『きょうだいが仲良く育つためのヒント―上の子・下の子・真ん中の子』、疲弊なら『ラク子育てのススメ』——元保育士で三兄弟の母が、がんばらない声かけを20個挙げている本だね。
年齢差と性別の構成で選ぶ
橘ナナミ
年齢差でも変わりますか?
佐藤メバル
変わるよ。年の近い男の子兄弟なら『男の子兄弟の子育て』や『男の子の子育て〜保育士ママが育てる兄弟の成長記録〜』が共感から入りやすい。3人兄弟なら『「3兄弟育児」という日常戦争』や『神様、もう少しだけ子育て世代に時間をください!』。生まれ順そのものを学ぶなら『生まれ順で育て方が違うって知ってた?!』、複数の専門家の声をまとめて読みたいなら『どうしたらうまくいく? きょうだい子育て』が向く。
形式と、読んだ後どうしたいかで選ぶ
橘ナナミ
同じ悩みでも、選び方が分かれるんですね。
佐藤メバル
そう。絵日記なら『育児あるある集 ワチャワチャ兄弟の育児絵日記』、エッセイなら『3兄弟のあしあと』、理論から入るなら『憎しみの残らないきょうだいゲンカの対処法』。そして読了後の使い道で選ぶ——すぐ実践したい人は実践系、じっくり学びたい人は心理学系、まず癒されたい人は体験談を。目的を決めてから棚を見ると、外れが減るよ。
兄弟の子育てに役立つ本をひと目で比較
橘ナナミ
えっ、25冊もあるんですか!?まずどう見ればいいんですか?
佐藤メバル
焦らず焦らず(笑)。まずはこの一覧で全体像を眺めてみよう。価格・著者・対象読者をまとめて見られるから、自分に近そうなのが分かるはず
兄弟の子育てに役立つ本のおすすめ人気ランキング
橘ナナミ
一覧だけだとピンと来ないので...1冊ずつ詳しく教えてください!
佐藤メバル
よし、それじゃあ1位から順に1冊ずつ解説していこう。各冊どんな人に向いてるかも合わせて話すから、自分に合いそうなのを見つけてほしい

きょうだい子育て、どうしたら上手くいく?~悩み&喧嘩対策~: 仲良し兄弟姉妹の育て方のコツ (キノコ書房)
つかさ 著
「おもちゃの取り合い」「テレビやゲームの順番」「お母さんの取り合い」。毎日起こるきょうだいの喧嘩を、悪いこととして止めるのではなく、社会性や思いやりを学ぶチャンスとして捉え直す本です。著者が実際に経験し、他の家庭から聞き集めた「きょうだいあるある」を並べたうえで、「順番やルールを紙に書いて見せる」「お互いにされて嫌なことを話す」「きょうだいだけで話し合わせる」といった今日から試せる具体策まで落とし込んでいます。親が全部裁く係をやめられるのが最大の読みどころ。理論から入る育児書より、目の前の一喧嘩をどう収めるかに効く実践型です。
こんな人におすすめ
毎日の取り合いと喧嘩に疲れている家庭の親に向きます。とくに、つい上の子に「お兄ちゃんでしょ」と言ってしまい、あとで後味が悪くなる人。今日の夕方から使える具体策が欲しいとき、寝る前の十分に読み進めるのに向いています。これから二人目が生まれる家庭の予習にも。
良い点
- あるある共感から入れて読みやすい
- 今日から試せる具体策が中心
- 親の負担を減らす視点がある
気になる点
- 体系的な心理学の解説は少なめ
- 年齢が上のきょうだいには物足りない
- 著者の体験談が中心の構成
出版社
詳細情報なし
発売日
2025年11月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
佐藤さん、これタイトルからしてもう私の実家みたいなんですけど……「お母さんの取り合い」って書いてあります。
え、そんなのまで喧嘩の種になるんですか?
佐藤メバル
なるんだよね、これが。子どもの側からすると、お母さんの時間と手は有限で、それが取り合いになる。この本は、その争いを止めるだけで終わらせず、順番やルールを紙に書いて見せるとか、きょうだいだけで話し合わせるとか、親が裁き続けなくても済む形に持っていく工夫を並べているんです。
橘ナナミ
紙に書く、いいですね。口で言うと、その場で言い負かした方が勝ちになっちゃう気がします。
佐藤メバル
そう、まさにそこ。目に見える形にすると、上の子も下の子もルールと向き合える。著者自身の体験と集めた「あるある」がベースなので、読んでいると自分の家の風景が浮かびます。
腰を据えた理論書ではないけれど、今夜の一喧嘩に効く引き出しは確実に増えますよ。

どうしたらうまくいく? きょうだい子育て (Como子育てBOOKS)
Como編集部 著|主婦の友社
「下に弟や妹がいる子の多くが育てにくい」。この視点から始まるのが特徴です。扱いづらさや精神的に幼い感じの根底に、「お母さんの愛情、手間、いっしょにいる時間が足りていない」という思いがあると見て、目の前のワガママではなくきょうだい関係そのものに目を向けさせます。精神科医の佐々木正美先生、教育学者の汐見稔幸先生、保育者の柴田愛子先生ら、立場の違う専門家と複数の子どもを育てた人のインタビューで構成され、合間に長めのコラム。上の子の気持ちをいま一度考えるきっかけを与えてくれる一冊です。
こんな人におすすめ
これから二人目・三人目が生まれる人、生まれたばかりで上の子の変化にとまどう人に向きます。上の子が急に赤ちゃんみたいになったと感じている親が、叱ること以外の方向から原因を探したいときに。専門家の言葉をゆっくり読みたい人向けです。
良い点
- 専門家のインタビューが複数収録
- 上の子の視点に焦点が当たる
- コラムで具体的な悩みに対応
気になる点
- 著者一人の一貫した主張ではない
- 解決策より気づき重視の構成
- インタビュー形式が好みを分ける
出版社
主婦の友社
発売日
2013年7月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
下の子がいる子って「育てにくい」……って、この本けっこうはっきり書いてますよね。子どもがいない私でも、ちょっとドキッとしました。
佐藤メバル
そこを正面から言う本は多くないよね。著者たちは、扱いづらさの根っこに、お母さんの時間と手が足りていないという思いがあると見ている。
だから目の前のワガママを消そうとするより、上の子の気持ちに戻って考える。佐々木正美先生や汐見稔幸先生たち、立場の違う専門家の話が並ぶのも面白いところです。
橘ナナミ
同じテーマでも、精神科の先生と保育の先生では言うことが違いそうです。比べながら読めるんですね。
佐藤メバル
そう、答えが一つに決まらないのが逆にいい。上の子を見る目を一度リセットするための本です。これから二人目が生まれる家庭にも、いま上の子に手が回っていないと感じている人にも、読む順番を選べる構成になっていますよ。

きょうだいが仲良く育つためのヒント―上の子・下の子・真ん中の子 (FLC21子育てナビ (6))
窪田容子 著|三学出版
¥1,047(税込)
タイトルにあるとおり、上の子・下の子、そして真ん中の子という三つの立場から、きょうだいが仲良く育つためのヒントを整理した一冊です。真ん中の子にきちんと紙幅を割いている本は多くなく、上でも下でもない立場の難しさに名前を与えてくれるのが読みどころ。三学出版の「FLC21子育てナビ」シリーズの一冊で、85ページとコンパクトな造りです。短い時間で全体像をつかむのに向いており、分厚い育児書を前にすると重くなる人でも通読しやすい分量になっています。
こんな人におすすめ
三人きょうだいの真ん中の子にどう声をかければいいか迷っている親、上の子・下の子それぞれの立場を一度整理したい人に向きます。通勤や待ち時間の短い合間に、シリーズの一冊として手に取るのに向いています。
良い点
- 真ん中の子の視点がある
- 85ページで読み切りやすい
- 立場ごとに整理されている
気になる点
- ページ数が少なく物足りない人も
- 事例の量は多くない
- シリーズの中の一冊という位置づけ
出版社
三学出版
発売日
2003年5月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「真ん中の子」って、聞いただけでちょっと切なくなります。私、一人っ子なので余計に想像しちゃいます。
佐藤メバル
真ん中の子は、上からも下からも「普通」を求められやすい。この本はそこにきちんと紙幅を割いているのがいいところです。
上の子・下の子・真ん中の子と立場を分けて、仲良く育つための関わり方を並べている。三学出版のシリーズで、85ページと軽いので、まず全体の地図が欲しいときに向きます。
橘ナナミ
85ページなら、育児でまとまった時間が取れない人でも読めそうですね。
佐藤メバル
そう、そこは大きい。分厚い本を開く前に、自分の家にどの立場の子がいるかを確認する感覚で読めます。
ただ、事例をたっぷり読みたい人には物足りないので、そこは別の本で補いながら使うといいですね。

憎しみの残らないきょうだいゲンカの対処法: 子どもを育てる心理学
アデルフェ-バ- 著|エス・エス・アイ
¥11,200(税込)
タイトルが掲げているのは「憎しみの残らない」という基準です。きょうだい喧嘩をすぐ仲裁して終わらせるのではなく、きょうだいの間に感情のもつれを残さない関わり方を、子どもを育てる心理学の立場から扱っています。310ページと分量があり、心理学の枠組みに沿って手順を追って読む構成。その場を静かにする対応と、関係を修復する対応は別物という視点が軸になっているので、毎回同じ仲裁で終わってしまうと感じている人の見方を変えてくれます。じっくり腰を据えて学びたい人向けの一冊です。
こんな人におすすめ
上の子と下の子の仲裁ばかりで疲れている親、そして「その場は収まっても、あとで尾を引く」と感じた経験のある人に向きます。関係を長い目で見たい人が、時間をかけて読み込むのに向いた一冊です。
良い点
- 憎しみを残さない視点が明確
- 310ページで内容が厚い
- 心理学の枠組みで整理されている
気になる点
- 分量が多く気軽には読めない
- 専門書の位置づけで入門書ではない
- 手軽な実践集を期待すると外れる
出版社
エス・エス・アイ
発売日
1998年4月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「憎しみの残らない」って言葉が重いです。喧嘩って、終わらせればいいってものでもないんですね。
佐藤メバル
そう。この本が立てている基準は、その場が静かになることではなく、きょうだいの間に嫌な感情を残さないこと。
だから道具や順番の裁定とは別の、二人の関係に働きかける話になっていきます。310ページあるので、読み物として一気にというより、辞書的に引きながら使うイメージです。
橘ナナミ
私、子どもと接するバイトで、とりあえず両方叱って終わりにしちゃってたなあ……。
佐藤メバル
それでいい場面もあるけれど、静かにさせる対応と関係を修復する対応は別だと知っておくと、あとがラクになる。
心理学の枠組みで整理されているので、感情に振り回されにくい手順が欲しい人に向いていますよ。

兄弟喧嘩の真実と解決法!親が知るべき心の成長サイン: 兄弟喧嘩の裏に隠された子どもたちの心の真実。 子育ての悩み大全シリーズ
スマイル出版編集部 著
兄弟喧嘩を「騒がしさ」や「わがまま」で片づけず、自分の居場所や存在価値を確かめる成長のサインとして読む本です。家庭環境や性格の違いが絡む複雑な背景から説き起こし、親の一貫した対応と明確なルール作り、感情コントロールや言葉での対話の練習場としての喧嘩、ポジティブな競争と協力のバランスまでを多角的に扱います。具体的な初期対応のテクニックと、やってはいけないNG対応の回避法が並ぶので、起きてしまった直後に何をするかで迷いません。大人になっても続く兄弟関係まで見ているのが、単発の対処本との違いです。
こんな人におすすめ
喧嘩が起きるたびに感情的になってしまう親、そして初期対応の手順を決めておきたい人に向きます。叱る言葉が毎回同じで効かなくなってきたと感じている人、兄弟の関係を成人後まで見据えたい人にも。
良い点
- 成長サインとして捉える視点
- 初期対応とNG対応が並ぶ
- 成人後の関係まで扱う
気になる点
- シリーズの一冊で単独では薄い
- 編集部編で著者の声は前面に出ない
- 事例の具体名は控えめ
出版社
詳細情報なし
発売日
2025年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「成長サイン」って言われると、喧嘩も少し見方が変わります。でも、実際に目の前で始まると冷静でいられなさそう……。
佐藤メバル
だからこの本は、起きた瞬間に何をするかという初期対応と、やってはいけないNG対応を並べているんです。
自分の居場所を確かめているという見方を先に持っておくと、声のかけ方が変わります。
橘ナナミ
NG対応って、けっこう無意識にやってそうで怖いです。
佐藤メバル
たとえば、どちらが悪いかを決めることに集中しすぎる、なんていうのはよくある落とし穴。この本はそこを多角的に見ていて、感情の練習場としての喧嘩、競争と協力のバランスまで話が及びます。
編集部が悩み別にまとめたシリーズの一冊なので、必要な章から入ってもいいですよ。

上の子の赤ちゃん返りを見逃さず笑顔に変える魔法の対処法: 兄弟仲良く育むためのやさしいヒント 子育ての悩み大全シリーズ
スマイル出版編集部 著
赤ちゃん返りを「わがまま」ではなく、心が大きな変化にとまどい、不安や寂しさを表現しているメッセージとして捉える一冊です。心理学的には発達の逆行として理解されるという説明から入り、怒るのではなく共感の言葉をかけて安心感を育てる方向を示します。親子だけの特別な時間づくりや日常ルーティン、きょうだいの協力関係を促すケア法など、具体的な手が多数。放置したときに自己肯定感の低下や兄弟関係の摩擦、親子の信頼にも影響が出るリスクまで書かれているので、様子見の判断材料にもなります。
こんな人におすすめ
下の子が生まれてから上の子の様子が変わった家庭、これから二人目を迎える家庭の予習に。特別な時間をどう捻出するかに悩む人、きょうだいの前でつい上の子を後回しにしてしまい自分を責めている人に向きます。
良い点
- 発達の逆行という説明が明確
- 特別な時間の作り方が具体的
- 放置時のリスクも書かれている
気になる点
- シリーズ内の一冊という位置づけ
- 編著のため語り口は一定
- 対象は主に乳幼児期の家庭
出版社
詳細情報なし
発売日
2025年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
赤ちゃん返りって、上の子が甘えてるだけ……じゃないんですね。「発達の逆行」って、聞いただけで納得してしまいました。
佐藤メバル
そう、心理学的にはそう理解されている。この本のよいところは、そこで怒るのではなく共感の言葉をかけるという順番を示していることです。
親子だけで過ごす特別な時間をどう作るか、日常のルーティンをどう整えるか、具体的なケアまで降りてきます。
橘ナナミ
特別な時間、っていうのがいちばん難しそう。下の子がいたら無理なんじゃ……。
佐藤メバル
だからこそ、量ではなく決まった形にする。短くても毎日同じ場面を作るのがこの本の狙いです。放置したときのリスクも書かれているので、いま大丈夫なつもりでいる家庭が一度立ち止まるのにも向いていますよ。

生まれ順で育て方が違うって知ってた?!~生まれ順で決まる子供の性格とママの子育て~
吉田美佐子 著
きょうだいの有無以上に性格に影響する要素として、いま注目されているのが生まれ順だ、という切り口から始まる本です。上の子・下の子・一人っ子それぞれの傾向を、自分やわが子に当てはめながら読める構成で、テレビでも特集されたテーマを著者なりにかみ砕いています。「そういう生態なのか」と眺めるうちに、なぜうちの子はこうなのかの見当がついてくる。診断ではなく、見立てを増やすための読み物として使うのが合っています。きょうだい一人ひとりへの声かけを変えたい人の入口になる一冊です。
こんな人におすすめ
「上の子はこう、下の子はこう」という傾向を軽く知っておきたい人、そして一人ひとりに合う関わり方を探している親に向きます。自分の生まれ順を振り返って、きょうだいとの関係を眺め直したい人にも読みやすい内容です。
良い点
- 生まれ順という切り口が明快
- 自分に当てはめて読める
- 肩の力を抜いて読める軽さ
気になる点
- 厳密な研究書ではない
- 対処法の記載は少なめ
- 個人差の説明はあっさり
出版社
詳細情報なし
発売日
2020年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
生まれ順で性格が変わるって、聞いたことはあります。私、一人っ子なので「上の子でも下の子でもない」んですけど、これは当てはめられないんですか?
佐藤メバル
この本は一人っ子の話も拾っていますよ。テレビでも特集されたテーマを、著者が自分の言葉でかみ砕いている。
傾向として眺めるための読み物なので、診断のように決めつける使い方はしません。
橘ナナミ
じゃあ、うちの子はこうだから、という決めつけには注意ですね。
佐藤メバル
そう。ただ「なんでこの子はこうなんだろう」というモヤモヤに、見当をつけてくれる。上の子と下の子で同じ言葉が効かないと感じているとき、声かけを変えるヒントになります。
厳密な研究書ではないので、そこは割り切って読むといいですよ。

男の子兄弟の子育て: 年子兄弟の子育ては本当に楽しい (YOU&I出版)
riko 著|YOU&I出版
幼稚園の年少と年中という年子の男の子兄弟を育てる著者が、手探りの毎日で感じたことを包み隠さず綴った一冊です。まだ赤ちゃんだった上の子の育児にあたふたするうちに、二度目の妊娠が分かり、しかも男の子で学年差ひとつ違いだった、という実録から入ります。同じように育てても性格は全く違うという母の戸惑いと、その裏で元気に仲良く育っていく兄弟のわんぱくな出来事が並び、「あるある」「わかるわかる」と読み進められます。喜びも壁も涙も、同じ立場の人の言葉で読みたい人向けです。
こんな人におすすめ
年の近い男の子兄弟を育てている人、学年差の小さいきょうだいをこれから迎える人に向きます。育児書の解決策より、同じ環境の人の実感を先に浴びたいとき、寝る前の息抜きに向いています。
良い点
- 年子兄弟の実感が濃い
- 共感できるエピソードが豊富
- ママの成長も描かれる
気になる点
- 解決策を求める人には不向き
- 幼児期中心で先の見通しは少ない
- 著者の家庭の記録という性格
出版社
YOU&I出版
発売日
2023年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
年少と年中の男の子って、いちばん大変そうな時期ですよね。しかも年子……想像しただけで疲れます。
佐藤メバル
本人もあたふたしながら書いている感じが伝わってきて、そこがいいんですよ。上の子がまだ赤ちゃんのうちに次の妊娠が分かって、しかも男の子で学年差ひとつ違いだった、というところから始まる。
同じように育てても性格は全く違うという戸惑いも、正直に書かれています。
橘ナナミ
「本当に楽しい」ってタイトル、大変なだけじゃないんだ、という希望があります。
佐藤メバル
そう見えるのは、困りごとを隠していないからでしょうね。共感して笑って、少し元気をもらう。解決策を求める本ではないので、そのつもりで開くとちょうどいいですよ。

男の子の子育て〜保育士ママが育てる兄弟の成長記録〜: これを読めば男の子の子育てがわかる (13文庫)
momoco 著
3歳と0歳の男の子を育てる保育士の著者が、現場で得た知恵と家庭の実感の両方を重ねて書いた一冊です。母親からすると男の子は性別が違って理解しにくいという実感から出発し、男の子の特徴の理解、育て方のコツ、遊び方や関わり方までを、自分の育児の実体験に沿って紹介します。保育の現場を知っている人が、同じく奮闘する側として書いているので説教くささがない。イライラしてしまう毎日の見え方を変えたい人に、ちょうど手が届く距離感の本です。
こんな人におすすめ
男の子の育児に疲れている母親、とくに性別の違いに戸惑いながら毎日をやり過ごしている人に向きます。下の子がまだ乳児で、上の子との関わり方に悩む人、毎日イライラしてしまう自分に落ち込んでいる人にも。
良い点
- 保育士と母、両方の目線
- 男の子の特徴から説明がある
- 実体験ベースで読みやすい
気になる点
- 年齢が上の子への言及は少ない
- 姉妹の家庭には直接響きにくい
- 体系的な理論書ではない
出版社
詳細情報なし
発売日
2023年3月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
保育士さんで、しかも3歳と0歳の男の子を育てているママなんですね。説教されない気がします。
佐藤メバル
そこが大きい。現場の知恵と家庭の実感を両方持っている人が書いているから、きれいごとに寄りすぎないんです。
男の子は性別が違ってわかりにくいという実感から始めて、特徴の理解、遊び方、関わり方へと進んでいきます。
橘ナナミ
お母さん側の「わからなさ」を出発点にしてくれるの、安心しますね。
佐藤メバル
そう、わからないことを前提にしている。保育のプロとしての引き出しと、自分も疲れているという正直さが同居しているので、毎日子どもにイライラしてしまうという人が読むと、少し息がしやすくなりますよ。

「3兄弟育児」という日常戦争: 制約下で「自由」を設計する子育てという戦場の記録
宮本大樹 著
7歳・3歳・1歳の三人の男の子を育てながら独立起業した父親による、育児テクニック本ではない実践の記録です。午前3時の夜泣き、同時多発するトラブル、仕事の強制中断。その極限の制約環境で「自由をどう設計するか」を四部構成で追い、親は司令官ではなく環境設計者であること、怒りと叱りの違い、育休の本質、装備と補給線の考え方まで展開します。朝3時起床で仕事を始め夕方4時に終える、抱っこ紐とスタンディングデスクと音声入力という千手観音モードなど実践例が具体的。働き方と育児を同時に組み替えたい人の哲学書です。
こんな人におすすめ
仕事と育児の両立に限界を感じている人、育休取得や独立・起業を子育て中でためらっている父親に向きます。環境を設計し直したいと思ったとき、通勤中に一章ずつ読むのに向いています。
良い点
- 実践例が具体的で再現可能
- 働き方と育児を一体で扱う
- 四部構成で論点が明快
気になる点
- 比喩が多く好みが分かれる
- 母側の視点は中心ではない
- テクニック集を期待すると外れる
出版社
詳細情報なし
発売日
2026年1月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「日常戦争」って、ちょっと物騒すぎませんか……。でも夜泣きが午前3時に来るの、戦場って言いたくなる気もします。
佐藤メバル
その比喩が全編を貫いているんだけど、中身はちゃんと設計の話なんですよ。親は司令官ではなく環境設計者だ、と。
怒ることと叱ることを分けて考える、育休の本質を捉え直す、装備と補給線を整える。子育てを根性ではなくインフラの問題として扱っています。
橘ナナミ
朝3時に起きて夕方4時に終わる、って聞くと、すごい人がやった話に思えてしまいますけど……。
佐藤メバル
そこは著者も、実践に基づく再現可能な知恵だと書いている。テクニック集ではないので、そのつもりで開くと、働き方そのものを見直す材料になりますよ。

神様、もう少しだけ子育て世代に時間をください! カンペキな親、ムリでした! 3兄弟に教わった「大丈夫」の育て方
tomekko 著|朝日新聞出版
¥1,540(税込)
小中学生の男子三人と全力で向き合う毎日を綴った、連載エッセイの単行本です。忙しすぎる日々、うまくいかない現実、夫婦や親子のギャップ。みんなが言葉にしづらい「子育てのモヤモヤ」を、うまく言えないまま抱えている人の代わりに言葉にしてくれます。208ページという読みやすい分量で、一編ずつ区切りがあるので、まとまった時間が取れない人でも少しずつ進められる。解決策を押しつけず、まず「わかる」が欲しいときに効く一冊で、指南書とは役割がはっきり違います。
こんな人におすすめ
うまくいかない毎日を言葉にできないでいる人、夫婦や親子のすれ違いに疲れた人に向きます。寝る前の数分や、まとまった時間が取れない合間に、一編ずつ読むのに向いています。
良い点
- モヤモヤの言語化が巧み
- 一編ずつ読める構成
- 解決を押しつけてこない
気になる点
- 具体策を求める人向けではない
- 男子三人の家庭の話が中心
- エッセイゆえ好みが分かれる
出版社
朝日新聞出版
発売日
2026年3月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「神様、もう少しだけ時間をください」……タイトルからしてもう、育児って時間との戦いなんですね。
佐藤メバル
そう、そこを代弁してくれる本です。小中学生の男子三人と全力で向き合いながら、うまくいかない現実や夫婦のギャップを、言葉にならないまま抱えている人の代わりに書いている。
連載エッセイなので一編が短いのも、育児中の人にはありがたいところです。
橘ナナミ
解決策より、まず「わかってもらえた」が欲しいときってありますよね。
佐藤メバル
まさにその役割の本。指南書ではないので、やり方を探して開くと空振りします。逆に、モヤモヤの正体がわからないまま重くなっている人が、自分の気持ちに名前をつけるのには向いていますよ。

ラク子育てのススメ: 元保育士・三兄弟母ちゃんが伝えたい がんばらない声かけ
なかのまきこ 著
元保育士で三兄弟を育てる著者が、「子どもを変えようとしない」「正解を押しつけない」「ママ自身がラクになる声かけ」という三つの軸で、今日からすぐ使えるコミュニケーションのヒントを20個並べた一冊です。ついイライラしてしまうとき、言うことを聞いてくれないとき、褒め方がわからなくなったとき、子どもの「やりたい」をどう受け止めるか迷ったとき。日常の具体的な場面ごとに言葉が用意されているので、引き出しとして使いやすい。保育の現場と自分の子育ての両方で悩み、迷い、泣いたり怒ったりしてきた人の言葉だから、構えずに読めます。
こんな人におすすめ
「ちゃんとしなきゃ」を手放したい人、そして叱る言葉ばかりが口をつくと感じている人に向きます。寝る前や子どもが寝たあとの短い時間に、20個のうち一つだけ拾って試す使い方が合います。
良い点
- 20個の声かけが具体的
- 元保育士の視点がある
- 失敗も含めて語られる
気になる点
- 深い理論の掘り下げは少ない
- 三兄弟の家庭前提の例がある
- 年齢が上がると物足りない
出版社
詳細情報なし
発売日
2025年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「がんばらない子育て」って、聞くだけでちょっと肩の力が抜けます。でも20個の声かけって、覚えられない気も……。
佐藤メバル
全部覚える必要はなくて、一つだけ拾って今日使うのがこの本の使い方。イライラしてしまうとき、褒め方がわからなくなったとき、という場面ごとに区切られているから、目次から選べるんです。
橘ナナミ
元保育士さんで三兄弟のママ、というのも信頼できます。現場と家、両方知ってる人ですもんね。
佐藤メバル
そう、そこで悩み、迷い、泣いたり怒ったりしてきたと書いている。だから「できて当然」の空気がない。深い理論を求める人には物足りませんが、今夜の一言を変えたい人には十分ですよ。

かわいい3兄弟の育てかた ここ押さえとけば大丈夫!!: 子育てに悩む すべてのパパママへ 3兄弟を育てた著者が贈るぐうたら育児法
朧月アキコ 著|朧月出版
あれもこれもと欲張ると心の余裕が保てない。だからこそ優先順位を決めて断捨離する。三兄弟を育てた著者が、長期的な目的と目標をはっきりさせたら細かいことは気にしない、子どもの力を信じて見守る、という「ぐうたら子育て」の実践法を紹介します。脳の発達と運動の関係から子どもの成長を促す方法、赤ちゃんからの運動効果、社会性や人間関係の話題まで、実際の経験を踏まえて広く触れているのが特徴です。母子家庭育ち、高卒、バツイチと自ら語る著者の、子どもへの愛情あふれる手紙のような一冊です。
こんな人におすすめ
毎日のタスクに追われて子育てを楽しめなくなっている人、大事なことを見直したい人に向きます。網羅的な育児書より、自分の基準を作りたいときに。運動や発達の話に関心がある人にも手に取ってほしい一冊です。
良い点
- 優先順位という軸が明快
- 運動と発達の話も入る
- 著者の人生ごと語られる
気になる点
- 体系立ててはいない
- 家庭の事情が独特
- 手順書としては使えない
出版社
朧月出版
発売日
2021年5月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「ぐうたら子育て」って、投げやりなのかと思ったら、優先順位を決めて断捨離するっていう、けっこう骨のある話なんですね。
佐藤メバル
そう、大事なことを決めれば手を抜く場所が見えてくるという順番なんです。三兄弟を育てた著者が、長期の目的をはっきりさせたら細かいことは気にしない、子どもを信じて見守ると言い切っている。
そこに至るまでの経験がそのまま書かれています。
橘ナナミ
脳の発達と運動の関係、という話も出てくるんですね。ちょっと意外でした。
佐藤メバル
赤ちゃんからの運動効果から社会性の話まで、体験を踏まえて広く触れている。網羅的な育児書ではないので、自分の基準を作るつもりで読むといいですよ。

3兄弟の育児楽しませてもらいました!: 子育てに悩むあなたへ
成海かなで 著
ワンオペ育児に悩んでいる人、三人の男の子を育てるのは大変なのかと不安な人、「何に気を付けたらいいのか」を知りたい人に向けて書かれた一冊です。育児ノイローゼ寸前だったという状況から、つらいことはずっとは続かないから大丈夫と寄り添う立場で語られます。子どもが成人した今だからこそ「頑張って良かった」と思える、という時間の距離感がこの本の核。同じ苦しさの最中にいる人に、先に通り過ぎた人の声として届きます。具体的な手順より、先の景色を見せてくれるタイプの本です。
こんな人におすすめ
いま子育てがつらい時期のまっただ中にいる人、とくにワンオペで誰にも話せない人に向きます。三人男児の先の見通しを知りたい人、育児ノイローゼという言葉が他人事でない人に。
良い点
- 成人後の視点から語られる
- つらさへの寄り添いが軸
- ワンオペの当事者に届く
気になる点
- 具体的な手法は少ない
- 男児三人の家庭が前提
- 手順を求める人には不向き
出版社
詳細情報なし
発売日
2022年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
子どもが成人した今だからこそ「頑張って良かった」。この時間の距離感がいいですね。
佐藤メバル
そこがこの本の核です。育児ノイローゼ寸前だったという人が、つらい時期はずっとは続かないと、いま苦しんでいる人に手を伸ばす形で書いている。手法の本ではないんですよ。
橘ナナミ
じゃあ、いま本当にきつい人が読むと、救われる感じがありますね。
佐藤メバル
そう、先に通り過ぎた人の声として届きます。ワンオペで誰にも話せない人が、夜にひとりで開くのに向いています。
逆に、明日の対応を変える手順が欲しいときは、別の本と組み合わせてくださいね。

3兄弟ママの「料理しない」子育て法 : 料理苦手でも大丈夫!ただいま言ったら5分で夕飯 (ゆびいっぽんクッキング)
矢野尚美 著
元パティシエで飲食業界に長くいた、三人の男の子を育てるシングルママが、料理をやめて自分の自由時間を取り戻すと宣言した一冊です。ここでいう料理とは「名前のつく料理」のことで、毎日のご飯作りとは別物。そこを切り分ける三つのステップ、サボることで家族の健康がどうなるか、ご飯作りを休む方法、料理に必要なことを見極める、という構成で進みます。小4の長男が書いた手紙が印象的で、著者が体調を崩した経験にも触れられる。料理の苦痛から解放されたい人に効く、実践と物語の両輪です。
こんな人におすすめ
毎日のご飯作りに追われて心の余裕がない人、とくにひとりで家事を抱えている人に向きます。食育や栄養の理想と現実の狭間で疲れている人、時短術だけでは足りないと感じている人に。
良い点
- 料理とご飯作りの区別が明快
- 著者の体験談に厚みがある
- 長男の手紙が印象的
気になる点
- 子どもが小さい家庭の例が中心
- 食の細かいこだわりは扱わない
- エッセイ寄りで辞書的でない
出版社
詳細情報なし
発売日
2021年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「料理しない」って断言してるのが気持ちいいです。でも、元パティシエの人が言うから、説得力が違う気がします……!
佐藤メバル
そこが面白いところで、著者は20年以上飲食業界で働いてきた人。それでも三人の育児と仕事のなかで、料理と毎日のご飯作りは別物だと切り分けたんです。
名前のつく料理はやめて、ご飯作りは休む。三つのステップとして書かれています。
橘ナナミ
小4の長男くんが書いた手紙、というのも気になります。子どもの言葉って、いちばん効きますよね。
佐藤メバル
これがね、読むと涙腺に来ますよ。著者が体調を崩した経験も含めて、頑張りすぎている自分に気づく。料理の時短術というより、時間を自分のものに戻すための一冊です。

なぜか3兄弟全員が東大合格! 「勉強しろ」と絶対言わない子育て
後藤眞智子 著|講談社
三人の息子を東大に入れたことで話題の主婦が、一つの家庭から三人が東大に入った奇跡をどう実現したかを綴った、脱力系のノウハウ集です。伊豆でペンションを営みながらふつうの主婦として暮らす著者の、常識とは真逆の発想が受験期の親に響きます。鍵になっているのが「勉強しろ」と絶対に言わない姿勢で、その代わりに日常の環境や関わりをどう整えたかが語られる。成績の上げ方ではなく、子どもが自分から机に向かう家の空気を作る話として読めます。ただし、結果の数字だけを真似しようとすると本質を外します。
こんな人におすすめ
受験期の子への声かけに悩む親、そして勉強を強いる以外の関わり方を探している人に向きます。きょうだいの一人だけ成績が伸びないと悩む家庭、家庭教育の空気づくりを考えたい人に。
良い点
- 「勉強しろ」を言わない軸が明快
- 講談社で読みやすい造り
- 母としての日常が具体的
気になる点
- 東大合格は再現前提ではない
- 受験の具体策は少なめ
- 家庭環境の違いは考慮が必要
出版社
講談社
発売日
2011年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
三人全員が東大、しかも「勉強しろ」と一度も言っていない……。結果だけ見るとすごいですけど、真似しようとすると危なそうでもあります。
佐藤メバル
そこは慎重に読みたいところですね。この本の価値は、成績の作り方ではなく家の空気の作り方を語っていることにある。
伊豆でペンションを営みながら暮らすふつうの主婦の、常識とは真逆の発想が並びます。
橘ナナミ
「勉強しろ」を言わない代わりに、何をしていたんでしょう。
佐藤メバル
そこの関わり方と環境の整え方が中心です。読みやすくできているので、受験期の親が口を出す前に一呼吸おく練習にも向いています。
ただ、結果の数字だけを真似しようとすると本質を外すので、そこだけ注意してくださいね。

「灘→東大理III」の3兄弟を育てた母の秀才の育て方 (中経の文庫)
佐藤亮子 著|KADOKAWA
テレビやネットで話題になった本が、中経の文庫として文庫になった一冊です。秀才兄弟を育てた「奈良の合格ゴッドマザー」が、日常の習慣、勉強法、母の心得まで、志望校合格に必要なことを一通り公開する構成。根性論ではなく、日々の生活の中に組み込む形で語られるので、家庭のリズムに落とし込みやすい。すでに話題になった内容ですが、文庫として手元に置き、必要な章を何度も引き直せるのが強みです。きょうだいを育てる家庭の定番として押さえておきたい一冊です。
こんな人におすすめ
中学受験から大学受験まで、家庭の習慣として何を組むかを考えたい親に向きます。すでに話題になった内容を文庫で手元に置きたい人、母の心得を繰り返し確認したい人にも。
良い点
- 習慣・勉強法・心得を網羅
- 文庫で手に取りやすい
- 話題作を文庫で再確認できる
気になる点
- 話題先行で期待値が上がる
- 家庭環境の前提が独特
- きょうだい差への言及は限定的
出版社
KADOKAWA
発売日
2016年9月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「奈良の合格ゴッドマザー」……二つ名が強いですね。これはもう、話題になった本ですよね。
佐藤メバル
そう、テレビやネットで話題になったものが文庫になった。習慣と勉強法と母の心得を一冊で通す構成なので、生活のどこに何を入れるかという視点で読めます。
橘ナナミ
文庫だと、必要な章を何度も引き直せるのがいいですね。受験期って何度も読み返しそうです。
佐藤メバル
まさにその使い方が合います。ただし話題が先行しているぶん、期待値を上げすぎないこと。家庭の前提もそれぞれ違うので、習慣の部分を自分の家のリズムに置き換えて使うといいですよ。

三兄弟を一流に育てた子育て成功術: 貧困母子家庭でも諦めない 子育て本
戸瀨恭子 著
シングルマザーが三兄弟を一流に育てたという子育て成功術を、実践的なアドバイスと体験談で紹介する一冊です。鍵になっているのは、子どもを自立させ、自信を持たせるという方向。貧困母子家庭という条件の中でも諦めないという立場が全体を貫いていて、環境の厳しさを言い訳にしない関わり方が綴られます。教育のノウハウというより、生活の中でどう自信を積み上げるかに力点があるのが特徴。経済的な余裕がない中で子育てに向き合っている人にとって、背中を押される読み物です。
こんな人におすすめ
ひとりで子どもを育てている人、そして経済的な不安を抱えながら子どもの自信をどう育てるか考えたい人に向きます。条件が厳しくても諦めたくない、という気持ちのときに手に取ってほしい一冊です。
良い点
- 自立と自信に焦点が当たる
- 体験談ベースで読める
- 条件が厳しい家庭に届く
気になる点
- 具体的な学習法は少ない
- 「一流」の基準は著者による
- 成功談ゆえ比較しすぎに注意
出版社
詳細情報なし
発売日
2023年5月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
シングルマザーで三兄弟を一流に、という見出しは強いですけど、そこだけ切り取られるとちょっと身構えてしまいます。
佐藤メバル
そう感じるなら、中身は自立させ、自信を持たせるという話だと思って開くといい。貧困母子家庭という条件でも諦めない、という立場が貫かれていて、生活の中でどう自信を積み上げるかに力点があるんです。
橘ナナミ
学習ノウハウというより、暮らしの話なんですね。
佐藤メバル
そこが特徴です。経済的に余裕がない中で子育てしている人にとっては、条件を言い訳にしない姿勢が支えになります。
ただ成功談なので、うちと比べて落ち込む読み方はしないこと。そこだけ気をつければ、背中を押してくれる一冊ですよ。

子どもの「主体性」がぐんぐん育つ!親は「ただ、いるだけ」子育て: 長男一橋大、二男慶大、三男東京藝大現役合格! その子育ての原点がここに
たかもりくみこ 著|Gakken
¥1,650(税込)
長男一橋大、二男慶大、三男東京藝大現役合格に導いたのは、10秒ほど寄り添うことがメインという意外な方法。三人の男の子の子育てと、六千人以上の親子へのアドバイスから、「子育てで一番大事なことは、子どもにとって安心安全な心の空間をつくり、親がただ、いること」だと言い切ります。毎朝10秒しっかり目を合わせて送り出す、1日1回スマホを置いて一緒におやつを食べる、寝る前に10秒、今日よかったことを伝え合う。従来の放任主義とも違う、省エネで低コストな関わり方が具体的に並びます。
こんな人におすすめ
何をしてあげればいいのかわからず焦っている親、そして時間もお金もかけられないと感じている人に向きます。三男の育てに何十回も親をやめたくなったという人の実感を、短い習慣に落としたいときに。
良い点
- 10秒という単位が具体的
- 西洋心理学など幅広い裏づけ
- 公立校から難関大への道筋
気になる点
- あっさりしすぎと感じる人も
- スピリチュアル寄りの記述がある
- 勉強法の詳細は中心でない
出版社
Gakken
発売日
2026年3月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「ただ、いるだけ」でいいの? って思わず声が出ました。しかも10秒って、秒単位なんですね。
佐藤メバル
そこがこの本の面白さで、毎朝10秒、目をしっかり合わせて送り出すとか、寝る前に10秒、今日よかったことを伝え合うとか、数えられる形にしている。
三人の息子に勉強しなさいと言ったことは一度もない、と書いてあります。
橘ナナミ
三男さんの子育てでは何十回も親をやめたくなった、というのも、ちょっと救われます……。
佐藤メバル
そう、そこが大事。西洋心理学や東洋思想、マインドフルネスなど幅広い分野から導いたとされているので、精神論で終わらせず、習慣として置けるのが強みです。
三兄弟とも公立で、志望校に向けた期間も絞っていたという省エネ路線も参考になりますよ。

3兄弟のあしあと 才能の芽を育んだ菅生家の子育て記
菅生好身 著|辰巳出版
俳優・歌手の菅田将暉を長男とする三兄弟の母が、菅生大将から菅田将暉ができあがるまでを綴った子育ての記録です。幼少期から中高生時代の写真やエピソードをふんだんに盛り込み、三人がそれぞれどんな子どもだったか、母親としてどう接してきたか、個性を伸ばし才能の芽をどう育んだかを、エッセイ風に語ります。実践的なメソッドにこだわらず、エピソード集としても楽しい作り。困ったことや大変なことをどう乗り越えたかにも触れられ、子育て中の読者へのエールにもなります。
こんな人におすすめ
子どもの個性や感性をどう伸ばすか考えている親、そしてエピソードを楽しく読みたい人に向きます。芸能や音楽の世界に進む子を持つ親だけでなく、多才さをどう見守るかに悩む人にも。
良い点
- 写真とエピソードが豊富
- 個性の尊重が軸になっている
- エッセイとしても楽しい
気になる点
- 具体メソッドは中心でない
- 特別な才能の話と読まれがち
- 160ページで物足りない人も
出版社
辰巳出版
発売日
2021年11月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
菅田将暉さんのご家族の話なんですね。ファンとしても気になりますけど、子育て本として読めるんでしょうか。
佐藤メバル
そこがうまい作りで、子どもの個性に寄り添うという軸が通っているんです。三人がそれぞれどんな子どもだったか、母親としてどう接してきたか、写真も交えてエッセイ風に語られる。
実践メソッドにこだわらないのが、かえって読みやすい。
橘ナナミ
へえ、才能をどう伸ばしたか、という話はやっぱり気になります。
佐藤メバル
でも「特別な家の話」として読むと距離が出ます。困ったことや大変なことにどう対処したかも書かれているので、そこを自分の家に置き換えると、エールとして受け取れますよ。160ページなので、一気に読めます。

うちの三兄弟
若井登美子 著|日本図書刊行会
書名のとおり、三人のきょうだいの日々を一冊にまとめた記録です。著者と出版社、196ページという造本から読み取れるのは、派手な解決策やメソッドを掲げるタイプではなく、家庭の中の出来事を書き留めた読み物だということ。三人が同じ家で育つとはどういうことかを、時間をかけて追体験したい人に向きます。同じテーマの実用書が「どうするか」を扱うのに対し、こちらは「どうだったか」を残す本。手元に置いて、少しずつ読み進めるのに向いた一冊です。
こんな人におすすめ
きょうだい三人の日常を、解決策ではなく物語として読みたい人に向きます。手元に置いて少しずつ読む本を探している人、家庭の記録を残すことに関心がある人にも手に取ってほしい一冊です。
良い点
- 三人の日々を追える読み物
- 196ページでまとまる
- 実用書とは役割が違う
気になる点
- 具体的な対処法は期待薄
- 内容の予備情報が少ない
- 共感できるかは相性次第
出版社
日本図書刊行会
発売日
1999年11月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
これ、表紙の情報だけだと中身がよくわからないですね……。どう紹介したらいいんでしょう。
佐藤メバル
そういう本は正直に扱うのがいちばんいい。三人のきょうだいの日々を一冊にまとめた記録、というのが書名から読み取れること。
196ページという造りからして、解決策を並べるタイプではなく、時間をかけて追体験する読み物だと見ています。
橘ナナミ
なるほど、「どうするか」ではなく「どうだったか」の本かもしれない、と。
佐藤メバル
そういうこと。実用書ばかり読んで疲れた人が、家庭の中の出来事をゆっくり読むのに向いています。手に取って確かめる前提で、候補として挙げるのが誠実な紹介の仕方ですね。

育児あるある集 ワチャワチャ兄弟の育児絵日記
はるぼう 著
男の子兄弟の日常を描いた育児絵日記です。ワチャワチャ、ドタバタ、きょうだい喧嘩に笑い、ほっこりする場面も詰まった毎日が、絵で綴られていきます。文字の多い育児書を開く気力がない日でも、絵なら読める。育児に奮闘するパパ・ママが共感できる一冊として作られていて、解決策ではなく「うちだけじゃない」を求める人にちょうど効きます。同じ出来事でも、文字で読むと説教に、絵で見ると笑いに変わる。疲れた夜に数ページめくる使い方がいちばん合います。
こんな人におすすめ
育児の合間に笑って息抜きしたい人、文字の多い本がしんどいと感じる日に。男の子兄弟の家庭で「あるある」を分かち合いたい人、寝かしつけのあとの数分に向いています。
良い点
- 絵日記なので読みやすい
- 笑いとほっこりが両方ある
- すきま時間にめくれる
気になる点
- 具体的な解決策はない
- 男の子兄弟の題材が中心
- 深い考察は期待しない
出版社
詳細情報なし
発売日
2026年1月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
絵日記なんですね。育児書って、疲れてるとなかなか文字を追えないので、これは助かりそうです。
佐藤メバル
そう、文字を読む気力がない日でも開けるのがこの本の価値。ワチャワチャ、ドタバタ、喧嘩に笑って、ほっこりもする。
同じ出来事も、文字で読むと説教に、絵で見ると笑いに変わりますからね。
橘ナナミ
「うちだけじゃない」って、思えるだけでもだいぶ違いますもんね。
佐藤メバル
そこが目的の本です。解決策は書いていないので、それが必要な日は別の本を。疲れた夜に数ページめくって笑う、という使い方がいちばん合いますよ。

柔道3兄弟と天然ママと僕~はなわの楽しい子育て~
はなわ 著|徳間書店
芸能生活と結婚生活の節目に、はなわが自身の子育てを一冊にまとめたものです。長きにわたってテレビで密着されてきた家族が、親としての信念や哲学を明かし、三兄弟がのびのび育った秘訣を紐解きます。ママとの出会いから交際、売れない芸人時代の結婚と出産、そして佐賀県への移住まで、家庭をとりまく環境の変化を振り返る構成。長く連れ添った夫妻がどう仲を保っているかという話や、ママ視点のインタビュー、兄弟対談も収録されています。笑いと家族の絆の両方を読みたい人向けです。
こんな人におすすめ
にぎやかな家庭の空気に触れたい人、そして夫婦仲と子育てを同時に考えている人に向きます。テレビで見てきた家族の舞台裏を知りたい人、笑いながら子育ての話を読みたい人に。
良い点
- 家族の歴史をまとめて読める
- ママ視点と兄弟対談も収録
- 笑いながら読める
気になる点
- 一般的な育児論ではない
- 芸能一家の前提がある
- 方針の真似は難しい
出版社
徳間書店
発売日
2025年11月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
はなわさんの本、しかもママさん視点のインタビューと、兄弟対談まで入ってるんですね。これはファンにはたまらないです。
佐藤メバル
そう、親としての信念や哲学を本人が明かしているのが中心で、出会いから売れない芸人時代の結婚と出産、佐賀への移住まで、環境の変化を振り返る構成になっています。
三兄弟がのびのび育った秘訣を紐解く、という立て付けです。
橘ナナミ
芸能一家の話として読むと、ちょっと遠い気もしますけど……。
佐藤メバル
そこは割り切りが必要。一般的な育児論ではないので、方針をそのまま持って帰る本ではありません。ただ、家庭の空気の作り方や夫婦の距離感は参考になるし、笑いながら読めるのが何よりの取り柄ですよ。

ピアノは子育てを救う: 毎日ドタバタ!!!3兄弟のママ先生が書いた本
吉田純子 著
学校や幼稚園からたびたび呼び出されていたやんちゃな三人の息子が、ピアノを通して成長し、コンクールで入賞するまでになった過程をまとめた一冊です。発達障害・発達支援について乗り越えるきっかけとなった友人からの言葉、手のかかる長男と双子の子育てに加えて遠距離の両親の介護まで抱えながら、心が崩れなかった理由。時間に追われる母親、ピアノを習わせている母親、子どもの成長に悩む母親に向けて書かれています。楽器が得意な子の話ではなく、手のかかる子との日々をどう支えるかという具体が中心です。
こんな人におすすめ
ピアノや習い事をどう続けるか迷っている親、そして発達の困りごとを抱えている家庭に向きます。介護と育児を同時に抱えている人、手のかかる子との日々に疲れている人に。
良い点
- 習い事と成長の関係が具体的
- 発達の困りごとに触れる
- 介護と育児の重なりも描く
気になる点
- 音楽経験がないと縁遠いかも
- 一家の記録という性格
- 障害の扱いは体験ベース
出版社
詳細情報なし
発売日
2021年8月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「ピアノは子育てを救う」って、題名が思い切りいいですね。ピアノを習っていない家庭でも読めますか?
佐藤メバル
読めますよ。これは上達の話ではなく、学校から何度も呼び出されるような子がピアノを通して育っていく過程の記録です。
発達支援について、友人からのひとことがきっかけになった話も入っています。
橘ナナミ
さらに介護まで重なっていたんですね……。それで心が崩れなかった理由、というのが気になります。
佐藤メバル
そこが読みどころのひとつです。時間に追われる母親、習い事をどう続けるか迷う母親、子どもの成長に悩む母親に向けて書かれていて、楽器が得意な子の話ではありません。
手のかかる子との日々をどう支えるか、という具体が中心ですよ。

双差しの子育て: 逆鉾、寺尾ら三兄弟子育ての秘話
井筒昭男 著|同友館
逆鉾、寺尾ら三兄弟を育てた家庭の子育ての秘話を扱った一冊です。書名に「双差し」とあるように、きょうだいを並べて一人前にならすという発想が軸になっていると見られ、229ページという分量で、家庭の中でどう三人と向き合ったかを丁寧に追う作りになっています。同じ「三兄弟を育てた」という本でも、成果や方法を前面に出すタイプとは違い、一つの家の来歴を読む性格が強い。名前に覚えのある人が、その背景にある家庭の時間を知りたいときに向いています。
こんな人におすすめ
一つの家庭で三人を育てた現場の来歴をじっくり読みたい人、また、きょうだいを並べて育てるという考え方に関心がある人に向きます。三兄弟を扱った本を続けて読んでいる人の締めくくりにも。
良い点
- 三兄弟の来歴を追える
- 229ページで読みごたえがある
- 家の内側に焦点が当たる
気になる点
- 一般的な育児論ではない
- 予備情報が限られる
- 方法よりも記録寄り
出版社
同友館
発売日
1988年5月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「双差し」って、何かの専門用語なんですかね? 逆鉾、寺尾、という名前も初めて聞きました。
佐藤メバル
そこは用語の意味を確かめながら読むことになる本だね。きょうだいを並べて一人前にならすという発想が軸にあると見られて、229ページで、一つの家が三人とどう向き合ってきたかを丁寧に追う作りです。
橘ナナミ
同じ「三兄弟」でも、方法を教える本とはずいぶん違うんですね。
佐藤メバル
そう、成果や手順を前面に出すタイプではない。一つの家庭の来歴を読む性格が強いので、名前に覚えのある人が背景を知るのにも、三兄弟ものを続けて読んでいる人の最後の一冊にも向いています。
「年齢差×性別×生まれ順」の掛け合わせで見る
橘ナナミ
6歳以上離れたきょうだいって、また違うんでしょうか?
佐藤メバル
違う。年齢が離れるとゲンカは減るけれど、「上の子が我慢する」構図が固定しやすい。ここで効くのが生まれ順の知識で、『きょうだいが仲良く育つためのヒント―上の子・下の子・真ん中の子』は真ん中の子まで扱っているのが珍しい。第三子の扱いに悩むなら、第一子・第二子・第三子で関わり方が変わったと語る『「3兄弟育児」という日常戦争』も参考になる。
橘ナナミ
同性か異性かでも違いますよね。
佐藤メバル
そう。ただ、異性きょうだい専門の1冊は今回のラインナップには見当たらない。だから性別で悩むときは、性別より「発達段階と生まれ順」に置き換えて選ぶ。男の子兄弟で性別の違いに手こずるなら、母親から見た男の子の理解を扱った『男の子の子育て〜保育士ママが育てる兄弟の成長記録〜』が助けになる。
橘ナナミ
発達特性がある子のきょうだい関係は?
佐藤メバル
専門書は絞られるけれど、『ピアノは子育てを救う』は発達障害・発達支援について乗り越えるきっかけになった友人からの言葉に触れている。片方に手がかかる時期の親の罪悪感は共通の悩みだから、そこは実践系の本で補うといい。
流派で選ぶ、読む順番で迷わない
橘ナナミ
流派で選ぶこともできるんですか?
佐藤メバル
心理学の枠から入るなら『憎しみの残らないきょうだいゲンカの対処法』、心の成長サインとして読むなら『兄弟喧嘩の真実と解決法!』、脳の発達と運動の関係から見るなら『かわいい3兄弟の育てかた』、西洋心理学やマインドフルネスを土台にしているのが『子どもの「主体性」がぐんぐん育つ!親は「ただ、いるだけ」子育て』。流派が違っても扱うテーマは同じだから、1冊に絞らず2冊併読すると視点が立体的になる。
橘ナナミ
最初に読む順番も知りたいです。
佐藤メバル
まず『きょうだい子育て、どうしたら上手くいく?』で「あるある」と具体策を押さえ、次に『どうしたらうまくいく? きょうだい子育て』で専門家の視点を足し、3冊目に『兄弟喧嘩の真実と解決法!』でゲンカの意味を整理する。そのあと赤ちゃん返り、生まれ順、ラク子育て、エッセイへ広げると負荷が少ないよ。
親自身のきょうだい体験、パパ視点、大人になってから
橘ナナミ
親のほうが自分のきょうだい関係を引きずっていることもありますよね。
佐藤メバル
ある。だから自分の生育歴を扱った本も軸になる。貧困母子家庭から三兄弟を育てた『三兄弟を一流に育てた子育て成功術』、体調を崩しながら3人を育てた記録である『3兄弟ママの「料理しない」子育て法』、母子家庭育ち・バツイチと語る著者の『かわいい3兄弟の育てかた』。完璧にやろうとしている人ほど、力が抜ける本だよ。
橘ナナミ
パパ側が読む本は?
佐藤メバル
『「3兄弟育児」という日常戦争』は育休を2度取得し、3人目の1歳時に独立した父親の記録で、役割交換や環境設計の話が中心。『柔道3兄弟と天然ママと僕』ははなわさんの子育てとママ視点のインタビューも収録されていて、夫婦で読むのに向く。
橘ナナミ
兄弟関係って大人になってからも続きますよね。
佐藤メバル
だから長期視点も持ちたい。『兄弟喧嘩の真実と解決法!』は、大人になってからも続く良好な兄弟関係の築き方まで扱っている。双子やステップファミリーに特化した1冊は見つからなかったけれど、三兄弟を育てた家庭の記録である『双差しの子育て』のように、家族の形が違っても「一人ひとりを見る」という共通項は受け取れるよ。
よくある質問
きょうだい子育ての本は何冊くらい読めばいい? 最初の1冊は?
橘ナナミ
きょうだい子育ての本は何冊くらい読めばいい? 最初の1冊はについて教えてください。
佐藤メバル
最初の1冊は『きょうだい子育て、どうしたら上手くいく?』が向きます。順番やルールを紙に書いて見せるなど、今日から試せる工夫が中心で、負荷が少ないからです。慣れたら、専門家の声をまとめた『どうしたらうまくいく? きょうだい子育て』を2冊目に足すと視点が広がります。
2歳差の兄弟でケンカが絶えないとき、どの本が役立つ?
橘ナナミ
2歳差の兄弟でケンカが絶えないとき、どの本が役立つについて教えてください。
佐藤メバル
『兄弟喧嘩の真実と解決法! 親が知るべき心の成長サイン』は、ケンカを自分の居場所や存在価値を確かめる成長のサインと捉え、親の一貫した対応と明確なルール作りを軸に解説しています。順番やルールを紙に書いて見せる工夫を知りたいなら『きょうだい子育て、どうしたら上手くいく?』も役立ちます。
上の子の赤ちゃん返りに悩んだら読むべき本は?
橘ナナミ
上の子の赤ちゃん返りに悩んだら読むべき本はについて教えてください。
佐藤メバル
『上の子の赤ちゃん返りを見逃さず笑顔に変える魔法の対処法』が直球です。赤ちゃん返りを心理学的に「発達の逆行」として理解し、怒るのではなく共感の言葉をかけることや、親子だけの特別な時間づくりを丁寧に解説しています。『どうしたらうまくいく? きょうだい子育て』も、下に弟妹がいる子の育てにくさの根底にある思いを扱っています。
きょうだいを比較しない子育てが学べる本はどれ?
橘ナナミ
きょうだいを比較しない子育てが学べる本はどれについて教えてください。
佐藤メバル
生まれ順と役割から距離を取るなら『きょうだいが仲良く育つためのヒント―上の子・下の子・真ん中の子』、個性の尊重そのものを考えたいなら『3兄弟のあしあと』が参考になります。比較は「上の子らしさ」を求めた瞬間に始まるので、まず自分の前提に気づける本を選ぶとよいです。
漫画で読みやすいきょうだい育児本はある?
橘ナナミ
漫画で読みやすいきょうだい育児本はあるについて教えてください。
佐藤メバル
『育児あるある集 ワチャワチャ兄弟の育児絵日記』は、男の子兄弟の日常を描いた育児絵日記です。ケンカも笑いもほっこりも詰まった構成で、活字が重い日にページを開くだけでも気持ちが軽くなります。共感から入って、必要なときに実践系の本へ進む読み方がおすすめです。
きょうだいゲンカの仲裁フレーズが載っている本は?
橘ナナミ
きょうだいゲンカの仲裁フレーズが載っている本はについて教えてください。
佐藤メバル
『きょうだい子育て、どうしたら上手くいく?』には、お互いにされて嫌なことを話す、きょうだいだけで話し合わせるといった具体的な関わり方が並んでいます。声かけの引き出しを増やしたいなら、『ラク子育てのススメ』の、子どもを変えようとせず正解を押しつけない20個の声かけも手元に置きたい一冊です。
大人になっても仲の良いきょうだいに育てるにはどの本がいい?
橘ナナミ
大人になっても仲の良いきょうだいに育てるにはどの本がいいについて教えてください。
佐藤メバル
『兄弟喧嘩の真実と解決法! 親が知るべき心の成長サイン』は、大人になってからも続く良好な兄弟関係の築き方まで視点を伸ばしているのが特徴です。目先の仲裁で終わらせず、ポジティブな競争と協力のバランスを学ぶ場としてケンカを見る——その姿勢が長い関係につながります。
佐藤ママや高濱正伸など著名人の本は本当に参考になる?
橘ナナミ
佐藤ママや高濱正伸など著名人の本は本当に参考になるについて教えてください。
佐藤メバル
参考になりますが、読むときは「結果」より「家庭がどんな条件だったか」を確かめたいところです。たとえば『「灘→東大理III」の3兄弟を育てた母の秀才の育て方』は日常の習慣、勉強法、母の心得をまとめた本。わが家にそのまま当てはめるのではなく、再現できる要素だけを持ち帰るのが現実的です。
まとめ
橘ナナミ
佐藤さん、最初は「きょうだいいないし」って他人事だったんですけど、読み終わるころには本棚の前で「うちの親はどうだったかな」って考えていました。
佐藤メバル
それでいいんだよ。きょうだい子育ての本は、答えを教えてくれる地図というより、いま起きていることを別の言葉に置き換えてくれる辞書に近い。
橘ナナミ
辞書! たしかに、ゲンカって聞くだけで疲れるのに、「成長サイン」と言い換えられると、少し見方が変わります。
佐藤メバル
そう。同じ出来事でも、名前がつくと対応が変わる。だから順位を覚えるより、自分の家の「いま」に合う1冊を選んで、1つだけ試すのがいい。
橘ナナミ
1つだけ、ですか?
佐藤メバル
1つだけ。順番やルールを紙に貼る、1日1回だけ上の子と2人で話す——それくらいで十分。きょうだい育児は、家族という長い連載ものを毎号読み続ける作業で、本はその連載にそっと挟む栞のようなものだよ。今日の1冊が、あなたの家の次の1ページを少しだけ軽くしてくれる。
