ひろゆきの子育てに関する本のおすすめ人気ランキング25選【2026年版】
監修

佐藤メバル
@shelfy_mebaru
編集長。あらゆるジャンルの本を年間数百冊読み込む本のプロ。投資・経営から小説・実用書・絵本まで、良書と読者の相性を見抜く。

橘ナナミ
@medias_nanami
編集部の新人インターン。22歳の大学院生で、メディア論を研究中。「それ気になります!」が口癖の天然キャラ。読者の素朴な疑問を代弁する役割で、各メディアの専門家にいろんなジャンルの素朴な質問をぶつけていく。
最終更新: 2026年10月
橘ナナミ
佐藤さん、今回のテーマは「ひろゆき 子育て 本」ですね。検索すると『僕が親ならこう育てるね』が真っ先に出るんですが、ひろゆきって、あの「論破」の人が子育ての本を出しているのがちょっと意外で……。
佐藤メバル
そこが入口だね。『僕が親ならこう育てるね』は扶桑社の240ページの単行本で、副題どおり「ひろゆき的思考で語る初めての教育&子育て論」。育児の体験記ではなく、子育ての正解を論理で組み立てていく本なんだ。だから共感する人と、引っかかる人がはっきり分かれる。
橘ナナミ
でも今回の25冊って、全部ひろゆきの本なんですか?
佐藤メバル
いや、そこは大事なところ。ひろゆき名義の子育て本は実は多くない。同じ棚に並ぶのは、小児脳科学者や発達心理学の研究者、現役保育士、臨床心理士といった人たちの子育て本なんだ。だからこの記事は「ひろゆきの考え方を軸に、相性のいい一冊、あるいは真逆の視点をくれる一冊を選べるようにする」のがゴールだと思っている。
橘ナナミ
対立する本も一緒に読むんですね。それ、面白いです。
佐藤メバル
うん。たとえば成田奈緒子の『誤解だらけの子育て』は小児脳科学者の本で、「親が子どもを思ってした行動が、結果として害悪になっていることが多い」と冒頭で書いている。ひろゆきの主張と重なる部分もあれば、真逆の部分もある。並べると、自分の考えがぐっと立ち上がってくるよ。
ひろゆきの子育てに関する本の選び方
考え方を問い直したい人か、実用ノウハウが欲しい人か
橘ナナミ
最初の軸は何ですか?
佐藤メバル
何を得たいか、だね。『僕が親ならこう育てるね』は正解を配る実用書というより、前提をひっくり返す思考の本。「勉強しなさい」からは子どもの幸せは生まれない、という主張が軸になっている。手順が欲しいなら、てぃ先生の『子どもが伸びるスゴ技大全』のように、場面ごとに「これやってみ」と示してくれる本のほうが即効性がある。
お子さんの年齢フェーズで選ぶ
橘ナナミ
年齢でも変わりますか?
佐藤メバル
大きく変わる。ひろゆきの本は、生活習慣のしつけより、勉強・お金・ネットとの付き合い方みたいに子どもが自分で判断する段階の話が多い。未就学なら『非認知能力を育てる あそびのレシピ』(0歳〜5歳)や竹内エリカの『男の子の一生を決める 0歳から6歳までの育て方』、思春期なら『臨床心理士と精神科医の夫婦が子育てで大事なこと全部まとめてみました』が向いている。
娯楽として読むか、わが子に実践するか
橘ナナミ
読み方の目的も軸なんですね。
佐藤メバル
そう。痛快な主張を読み物として楽しむなら、そのまま読めばいい。でも実践するなら、一項目ずつ「うちの子に当てはめるとどうなるか」に置き換える作業が要る。たとえば「スマホは何歳から?の正解は何歳でも」という主張は、使い方のルールを親子で決める出発点として読むと使いやすい。
予算と読み方に合った入手形式で選ぶ
橘ナナミ
電子書籍や中古も選べますよね。
佐藤メバル
うん。ひろゆきの本は紙の単行本が基本で、電子版が用意されているものも多い。定額読み放題の対象かどうかは時期で入れ替わるから、購入前に必ず確認してほしい。図書館で借りてから手元に置く一冊を決める、という選び方も子育て本では賢いよ。
単著か、まとめ読みかで読み方を設計する
橘ナナミ
1冊で完結させたほうがいいですか?
佐藤メバル
入口は1冊でいい。ただ、ひろゆきの思考法にハマった人は、同じ著者の別ジャンルの本と往復すると考え方が立体的になる。逆に、子育ての実践知を固めたい人は、専門家の本を2〜3冊続けて読んだほうが軸がぶれにくい。単著かどうかより、自分が何を固めたいかで決めるのがおすすめだ。
ひろゆきの子育てに関する本をひと目で比較
橘ナナミ
えっ、25冊もあるんですか!?まずどう見ればいいんですか?
佐藤メバル
焦らず焦らず(笑)。まずはこの一覧で全体像を眺めてみよう。価格・著者・対象読者をまとめて見られるから、自分に近そうなのが分かるはず
ひろゆきの子育てに関する本のおすすめ人気ランキング
橘ナナミ
一覧だけだとピンと来ないので...1冊ずつ詳しく教えてください!
佐藤メバル
よし、それじゃあ1位から順に1冊ずつ解説していこう。各冊どんな人に向いてるかも合わせて話すから、自分に合いそうなのを見つけてほしい

僕が親ならこう育てるね
ひろゆき 著|扶桑社
¥1,155(税込)
ひろゆき氏が「勉強」「お金の使い方」「インターネットの使い方」を切り口に、子育てと教育の悩みへ独自の思考で答える初の教育&子育て論。キラキラネーム、夏休みの宿題、スマホは何歳から、ゲームは「やるな」より「とことんやれ」まで、日常でぶつかる問いに踏み込む。著者印税は児童養護施設へのパソコン寄贈に充てられる。賛否が分かれる前提で読むのがコツで、正解を借りるのではなく、自分の家庭の答えを組み立てる材料になる。手順を教える育児書とは毛色が違う。
こんな人におすすめ
「みんなと同じ」に疲れた親、夫婦で子育ての方針が噛み合わない人、SNSやゲームとの付き合い方をどう教えるか迷う人に。一家に一冊、議論のたたき台として置いておきたい。子育て本の「正しさ」に息苦しさを感じている読者にも。
良い点
- 日常の具体テーマを幅広く扱う
- 子どもとの距離を考え直せる
- 夫婦の議論の材料になる
気になる点
- 賛否が分かれる主張が多い
- 断定口調が苦手な人もいる
- 手順の具体策は少なめ
出版社
扶桑社
発売日
2021年9月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
ひろゆきさんが子育ての本を出してるんですね。ネットの印象が強いから、どんな内容なのか全然想像できなくて。これ、ふつうの育児書とは違うんですか?
佐藤メバル
いい質問だね。これは手順を教えるマニュアルではなくて、考え方の土台を問い直す本なんだ。たとえば「勉強しなさい」から子どもの幸せは生まれない、「あなたのためよ」は他人のせいにする子を育てる、といった具合に、家庭でよく使う言葉を一度疑ってみようと投げかける。
スマホは何歳から、の答えを「何歳でも」と書くあたり、覚悟がいるよね。
橘ナナミ
「何歳でも」はけっこう衝撃です。ということは、読みながら反発しちゃうような本なんでしょうか?
佐藤メバル
反発するくらいでちょうどいいと思うよ。大事なのは鵜呑みにしないこと。著者印税が児童養護施設へのパソコン寄贈に充てられる、という姿勢も含めて、この本は一家で議論するたたき台になる。
夫婦で読み合わせると、話が噛み合わない原因が見えてくるよ。

誤解だらけの子育て (扶桑社新書)
成田奈緒子 著|扶桑社
¥1,056(税込)
小児脳科学者が、子育てのよくある誤解を45の方法で解きほぐす一冊。「いい子にしてえらいね」とほめる、宿題が終わるまでつきそう、スマホやゲームは親が管理する——これらは脳を育てるうえで逆効果だと説く。著者は小児科医として35年以上親子に向き合ってきた人で、前書きには、子どもを思ってした行動が伝わらないどころか害悪になることが多いという痛切な実感が綴られる。「絶対守らなければ」と思わなくていいと語る姿勢が印象的。
こんな人におすすめ
育児書を読むほど不安になる人、理想の子ども像に追われて自分を責めがちな親、「だいたいそういうことね」と気楽に構え直したい人。情報過多の真ん中で息切れしているときに開きたい。
良い点
- 45項目で辞書的に使える
- 脳科学の視点で納得感がある
- 新書サイズで読み返しやすい
気になる点
- 具体的な手順は控えめ
- エッセイ風で好みが分かれる
- 即効性を求める人には不足
出版社
扶桑社
発売日
2023年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「いい子にしてえらいね」って、私も小さい頃めちゃくちゃ言われて育ちました。それが逆効果って、けっこうショックなんですけど……。
佐藤メバル
そう感じる人は多いよ。この本の著者は小児科医で、35年以上にわたって親子を見てきた人なんだ。子どもを思ってした行動が、実は伝わっていないどころか害になっていることが多い、と前書きで書いている。
ただ、責めるための本じゃない。「だいたいそういうことね」くらいの気持ちで読んでいいと著者自身が言っている、珍しいタイプの育児書なんだ。
橘ナナミ
責められないのはありがたいです。でも45の方法って、全部やろうとすると逆に大変になりませんか?
佐藤メバル
だから著者も「絶対守らなければ」と思うと苦しくなると書いている。宿題につきそう、スマホを管理する——こうした“よかれ”を見直すだけで、家庭の空気はけっこう変わる。
情報過多で疲れている人が、自分を取り戻すための本だと思って読むといいよ。

モンテッソーリ教育・レッジョ・エミリア教育を知り尽くした オックスフォード児童発達学博士が語る 自分でできる子に育つ ほめ方 叱り方 3歳 〜 12歳 の子ども対象
島村華子 著|ディスカヴァー・トゥエンティワン
¥1,340(税込)
オックスフォードで児童発達学の博士号を取った著者が、モンテッソーリとレッジョ・エミリアを知り尽くした立場から、3〜12歳の子どもへの「ほめ方・叱り方」をエビデンスベースで解説する。「すごい!」「よくできたね!」といった条件付きのほめ方が自主性を奪うこと、罰を与える叱り方の落とし穴、子どもとつながるアクティブ・リスニングの4ポイントまで章立てで踏み込む。自己肯定感の低さは「ほめ不足」ではなく「非効率的なほめ方」が原因かもしれないという指摘が核心だ。
こんな人におすすめ
3〜12歳の子を持つ親、ほめているのに伝わらないと感じる人、叱り方に罪悪感を抱えてしまう人、今日から声かけを具体的に変えたい人。年齢別Q&Aから必要な項目を引ける。
良い点
- 根拠が明示され納得しやすい
- 年齢別Q&Aが実用的
- 叱り方まで踏み込む
気になる点
- 対象年齢が3歳以上
- 乳幼児には別の本が必要
- 理論パートはやや硬め
出版社
ディスカヴァー・トゥエンティワン
発売日
2020年4月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
これ、テレビで紹介されたり、YouTube大学でも取り上げられたって書いてありますね。そんなに話題になった本なんですか?
佐藤メバル
うん、紹介が重なってロングセラーになった一冊だね。著者はオックスフォードで児童発達学の博士を取った人で、モンテッソーリとレッジョ・エミリアの両方を知り尽くしている。
面白いのは、日本人の自己肯定感が低いのは“ほめ不足”のせいではなく、非効率なほめ方や叱り方のせいかもしれない、という切り口なんだ。
橘ナナミ
非効率なほめ方……。「すごい!」って褒めるの、私も普通にやってました。それも入るんですか?
佐藤メバル
入る。条件付きのほめ方は自主性を奪うことがある、と第2章でしっかり説明している。それで終わらず、第3章で叱り方、第4章で子どもの話を聴くアクティブ・リスニング、第5章で年齢別のQ&Aまで進む。
3〜12歳と対象がはっきりしているぶん、今まさに困っている家庭に刺さりやすいね。

世界標準の子育て
船津徹 著|ダイヤモンド社
¥1,210(税込)
日米で20年以上教育現場に携わり、4000名以上のアジア人の育成に関わってきた著者が、世界各国の子育ての理論と実践を1冊に体系化した本。アメリカ、イギリス、北欧、シンガポール、インド、中国、韓国などの教育実情を並べ、日本の子育ての思い込みを指摘したうえで、後半は実践編として読み聞かせ方、しつけのタイミング、習い事、男女の育て方の違い、思春期の向き合い方まで整理する。エリート育成ではなく、地頭・あきらめない心・社交性が狙いだ。
こんな人におすすめ
子育ての全体設計を一本の軸で持ちたい人、海外の教育事情も知りたい人、読み聞かせや習い事の判断に迷う人、思春期まで見据えて方針を立てたい親。辞書的に長く参照できる。
良い点
- 国別比較が刺激になる
- 実践編の網羅性が高い
- 長く参照できる構成
気になる点
- 分量が多く重い
- 文化差の一般化が気になる人も
- 一気読みには向かない
出版社
ダイヤモンド社
発売日
2017年7月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「世界標準」って、なんだかすごく大きな言葉に見えます。海外のやり方をそのまま持ち込むってことなんでしょうか?
佐藤メバル
そこは誤解されやすいところで、勧めているのは海外の真似じゃないんだ。著者は日米で20年以上、4000人以上の育成に関わった人で、各国の教育事情を並べて日本の子育ての思い込みを浮かび上がらせたうえで、後半は実践編として体系化している。前半が比較、後半が実践という構成だね。
橘ナナミ
前半が比較で後半が実践なんですね。読み聞かせとか、習い事の話も入っているんでしょうか?
佐藤メバル
入っている。絵本の読み聞かせ方、しつけのタイミング、男の子と女の子の育て方の違い、思春期の向き合い方まで、ステージごとに整理されている。
ただ、エリートにするための本ではないと明言していて、狙いは地頭やあきらめない心、社交性。304ページあるから、通読より辞書として手元に置く使い方が合うよ。

子どもを伸ばす言葉 実は否定している言葉【「考える子どもに導く7つのステップ〜小学校までに親にできること」DL特典付き】
天野ひかり 著|ディスカヴァー・トゥエンティワン
¥1,870(税込)
NHK「すくすく子育て」の元司会を務めた著者が、講座や講演で接してきた累計5万6千人以上の親子の悩みをもとに、「伸ばす言葉」と「実は否定している言葉」の違いを解説する。ゲームばかりの子を叱らずにやめさせる、やりたがらないときの声かけ、片付け、きょうだいゲンカまで、マンガを交えて具体的に描く。鍵は「認める(≠ほめる)」という考え方で、自己肯定感の伸ばし方が軸になる。購入者特典として「考える子どもに導く7つのステップ」のダウンロードが付く。
こんな人におすすめ
声を荒げたあとに罪悪感を抱く人、マンガで気楽に読みたい人、ゲームや宿題の言い聞かせに疲れた親、小学校入学前後の子を持つ人。事例が日常に近いので共感しながら読める。
良い点
- マンガで具体場面が掴める
- 日常の悩みを幅広く網羅
- DL特典で実践に移せる
気になる点
- 事例が多く通読は長い
- 姉妹本と内容が重なる
- 強い即効性はない
出版社
ディスカヴァー・トゥエンティワン
発売日
2023年3月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「実は否定している言葉」って、けっこう怖いタイトルです。私、親じゃないですけど、自分が言われてきた言葉を思い出してドキッとしました。
佐藤メバル
その感覚は大事だね。著者はNHKの「すくすく子育て」の元司会で、講座や講演で累計5万6千人以上の親子の悩みに接してきた人なんだ。
この本の核は「認める(≠ほめる)」という考え方。ほめると認めるは別物で、そこを混ぜてしまうと子どもに響かなくなる。
橘ナナミ
認めるとほめる、どう違うんでしょう? 同じ方向のことを言ってるのかと思っていました。
佐藤メバル
ほめるは評価だけど、認めるは存在や気持ちを受け取ること。ゲームばかりの子を叱らずにやめさせる、片付けができるようになる、きょうだいゲンカの仲裁——具体的な場面がマンガで描かれているから、活字が苦手でも入りやすい。
巻末には「考える子どもに導く7つのステップ」の特典も付いていて、読みっぱなしで終わらせない作りだよ。

100万人が信頼した脳科学者の 絶対に賢い子になる子育てバイブル
ジョン・メディナ 著|ダイヤモンド社
シリーズ累計100万部を超える、脳科学者ジョン・メディナによる子育ての解説書。最新科学で証明された「子どもの脳にいいこと悪いこと」を扱い、科学的に裏づけられた子育ての知識だけを解説する方針を掲げている。「何が本当に正しいの?」と戸惑う新米ママパパに向けた一冊で、生まれと育ちの両方が重要なカギを握るという視点も示される。根拠のある情報だけを選びたいときの土台になる。
こんな人におすすめ
最初の一冊を迷う新米ママパパ、科学的根拠の有無で情報を選びたい人、SNSの育児情報に振り回されたくない人。判断の軸を先に持ちたいときに。
良い点
- 科学の知見に基づく
- 新米向けで入口が広い
- シリーズで信頼が積み上がる
気になる点
- 日本の制度の話は薄い
- 実践への翻訳は自分で要る
- 情緒面より検証が中心
出版社
ダイヤモンド社
発売日
2020年1月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
タイトルに「100万人が信頼した」って入ってますね。シリーズ累計100万部を超えている、と紹介にもありました。それだけ読まれている本なんですか?
佐藤メバル
そう、脳科学者のジョン・メディナの本だね。この本は姿勢がはっきりしていて、科学で証明された子育ての知識だけを解説すると宣言している。
何が本当に正しいの?と戸惑う新米ママパパに向けて、子どもの脳にいいこと悪いことを整理してくれる。
橘ナナミ
SNSで「これが正しい」が飛び交うの、見てると疲れますもんね。そういう人の最初の一冊、という位置づけですか?
佐藤メバル
まさに入口の一冊。生まれと育ちの両方がカギを握るという視点も出てくるから、環境だけ・遺伝だけと決めつけずに考えられる。
日本の制度や慣習の話は自分で補う必要があるけれど、判断の軸を先に持ちたい人には向いているよ。

子どもが伸びるスゴ技大全 カリスマ保育士てぃ先生の子育て〇×図鑑
てぃ先生 著|ダイヤモンド社
¥1,760(税込)
フォロワー52万人超、YouTubeチャンネル登録者48万人超の現役保育士・てぃ先生による、〇×形式の子育て図鑑。マンガで状況がつかめるので、忙しいママパパでも読みやすい。10万部を超えた前の本に続く第2弾で、物覚えが早い子の違い、落ち着きがない子がピタッと止まる方法、叱ると逆に増える行動への対応、叱りすぎて「ママ嫌い!」と言われたときの立て直し方まで、現場で試して効果のあった技が並ぶ。ちょっとの工夫で子どもが自分から動くのが狙いだ。
こんな人におすすめ
とにかく今すぐ手を打ちたい人、マンガで読みたい人、送り迎えで時間がない親、叱りすぎて落ち込んだ人。今日から試せる技を探す使い方が合う。
良い点
- 〇×形式で迷わない
- 実践済みの技ばかり
- 短時間で読み切れる
気になる点
- 年齢範囲が広くぼやける
- 理論の掘り下げは少ない
- 前作との重複がある
出版社
ダイヤモンド社
発売日
2021年11月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
てぃ先生、YouTubeでもよく見ます! 現役の保育士さんなんですね。この本は、前に出た本の続きという位置づけなんでしょうか?
佐藤メバル
そう、10万部を超えた前の本の第2弾だね。フォロワー52万人、チャンネル登録者48万人というのは、それだけ現場の言葉が届いている証拠だと思う。
〇×形式で、マンガで状況が見えるから、読むハードルがとにかく低い。
橘ナナミ
「ママお茶」「ママはお茶ではありません」って、もくじに書いてあるのが笑っちゃいました。こういう日常のあるあるを変えるだけでいいんですか?
佐藤メバル
そう、そこがこの本の持ち味。叱ると逆に増える行動、叱りすぎて「ママ嫌い!」と言われたときの立て直し方、息を吐くだけで怒鳴らなくなる方法まで載っている。
脳科学や心理学の根拠に基づいたものを、著者が自分の言葉で渡してくれている。今日から使える技を探すつもりで読むといいよ。

臨床心理士と精神科医の夫婦が子育てで大事なこと全部まとめてみました
杉野珠理 著|集英社クリエイティブ
¥1,980(税込)
臨床心理士の杉野珠理と精神科医の荒田智史、専門家夫婦が発達心理学・行動遺伝学・進化心理学の3つの視点から、乳児期から思春期までの悩みを整理した一冊。マンガとイラストで、過保護のリスク、認知能力と非認知能力の違い、英才教育でハマる罠、よい子がハマる罠、不登校まで扱う。Q&Aが53例入っていて、抱っこ、ギャン泣き、中学受験、ゲーム、パパ活、性の違和感といった具体的な場面から引ける。352ページのボリュームが辞書代わりになる。
こんな人におすすめ
長いスパンで子育てを見渡したい人、専門家の視点を複数欲しい人、思春期の対応に不安がある人、Q&Aから必要な項目を引いて確認したい人。
良い点
- 3分野の視点で多角的
- Q&A53例が具体的
- マンガで掴みやすい
気になる点
- 分量が多く読了に時間
- 夫婦が前提の構成
- 即効テクニックは少なめ
出版社
集英社クリエイティブ
発売日
2023年3月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
著者がお二人で、しかも夫婦なんですね。臨床心理士と精神科医って、役割が違うんでしょうか?
佐藤メバル
そこがこの本の面白さで、臨床心理士の杉野さんと精神科医の荒田さんが、発達心理学・行動遺伝学・進化心理学という3つの視点を並べている。
同じ悩みでも見方が3つあるから、ひとつの正解に飛びつかずに済むんだ。
橘ナナミ
3つの視点って、そんなに結論が変わるものなんですか? 同じ子育ての話なのに。
佐藤メバル
たとえば過保護のリスク、認知能力と非認知能力の違い、英才教育でハマる罠、よい子がハマる罠——こうした問いに、それぞれの立場から光を当てる。
乳児期から思春期までの4章構成で、Q&Aは53例。抱っこ、ギャン泣き、中学受験、性の違和感まで幅広い。
352ページあるから、通読より辞書的に使うのが向いているよ。

自分で考えて動く力がつく 最高の育て方事典 どんな子も必ず伸びる56のメソッド (こころライブラリー)
小泉敏男 著|講談社
¥1,980(税込)
お受験をしないのに、卒園児が毎年「平均IQ120」を記録し、海外メディアも取材に訪れる幼稚園が、家庭で始められる子育て法を56項目で公開した事典。しつけや礼儀作法、主体性、言葉の力、感性と自己表現、数、体力まで、「一生の宝」となる基礎力を授ける方法を、200点近いイラストと漫画で示す。上手な子育ての4つの原則と3つのタブーから始まり、脳科学の知見を取り込んだ幼児教育の原則が並ぶ。416ページの大著だ。
こんな人におすすめ
家庭でできる幼児教育を探す人、園の取り組みを家庭に持ち込みたい人、イラストで手順を確認したい人、しつけと主体性の両立に悩む人。
良い点
- 56項目で網羅性が高い
- イラストと漫画が豊富
- 原則から入る構成
気になる点
- 416ページで重い
- 平均IQの記述に賛否
- 就学前の子が前提
出版社
講談社
発売日
2025年3月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
平均IQ120って書いてあるんですか。それはすごい……。お受験させているわけではないんですよね?
佐藤メバル
そう、そこがこの園の特徴でね、選抜しているわけではないのに卒園児が毎年平均IQ120を記録してきたと紹介されている。
海外メディアも取材に来たというから、注目度がわかるよね。ただ、本書の主役は園ではなく家庭で始められる56のメソッドのほうなんだ。
橘ナナミ
家庭で、というところがいいですね。でも56項目って、けっこう多いですよね。どこから読めばいいんでしょう?
佐藤メバル
多いんだけど、「上手な子育ての4つの原則」「3つのタブー」という土台から入って、しつけ、主体性、言葉、感性、数、運動という順番で並んでいる。
200点近いイラストと漫画で手順が見えるから、拾い読みでも迷いにくい。416ページの事典として、必要なときに開く使い方が合うよ。

非認知能力を育てる あそびのレシピ 0歳~5歳児のあと伸びする力を高める (こころライブラリー)
大豆生田啓友 著|講談社
¥1,540(税込)
「意欲」「粘り強さ」「自己抑制」「社会性」「自尊心」といった、後から見えてくるから「あと伸びする力」と呼ばれる非認知能力を、0〜5歳の遊びの中で育てる本。第1部で非認知能力とは何かを乳幼児教育学の立場から解説し、第2部では子育て支援の現場で親子に向き合ってきた大豆生田千夏氏が、体を動かす、自然、作る、なりきる、絵本、大人と一緒という6つの「あそびのレシピ」を紹介する。いたずらも探索活動という視点が効く。
こんな人におすすめ
0〜5歳の子と何をして遊ぶか迷う人、習い事より日常の遊びを見直したい人、短時間で読み切れる本を探す人、非認知能力という言葉を初めて聞いた人。
良い点
- 128ページで読み切れる
- 遊びが具体的で真似しやすい
- 大人の関わり方も学べる
気になる点
- 対象が0〜5歳に限定
- 学習面の話は少ない
- 語り口がやや学術的
出版社
講談社
発売日
2019年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
非認知能力って、最近よく聞くんですけど、いまいち掴めていなくて。テストの点数じゃないやつ、くらいの理解です。
佐藤メバル
それで十分入口だよ。この本では意欲、粘り強さ、自己抑制、社会性、自尊心なんかを挙げている。すぐには測れないけれど、後から見えてくるから「あと伸びする力」とも呼ぶ。
それを特別な教材ではなく日常の遊びで育てるのが、この本の主張なんだ。
橘ナナミ
遊びで、というのがいいですね。具体的にはどんな遊びが載っているんでしょうか?
佐藤メバル
第2部に6つのあそびのレシピがあって、体を動かす、自然、作る、なりきる、絵本、大人と一緒、という並び。
2歳児の水あそびの例では、あそび込むことが非認知能力につながる、いたずらも探索活動だと説明している。
128ページと軽いから、まずここから入って、必要なら次の本に進む順番がいいね。

脳科学的に正しい! 子どもの非認知能力を育てる17の習慣
西剛志 著|あさ出版
¥1,650(税込)
脳科学者の著者が、200以上の幼稚園や教育機関の現場に関わり、178の科学的根拠をもとに、非認知能力を伸ばす17の習慣を紹介する。対象は未就学児から小中高生まで。やる気と好奇心、自信、自制心、創造力、コミュニケーション力、レジリエンスという6つの力に整理し、ほめる、傾聴する、命令せず問いかける、痛みを知る、体験する、まかせる——という章立てで、マンガを交えて解説する。「親が幸せになることが子どもの幸せにつながる」に涙した読者の声も収録されている。
こんな人におすすめ
非認知能力の具体策を知りたい人、年齢が幅広い兄弟姉妹がいる家庭、マンガで気楽に学びたい人、保育士や教育関係者。習慣として取り入れたい人に向く。
良い点
- 習慣として行動に落ちる
- 6つの力で整理されている
- 現場数と根拠が示される
気になる点
- 根拠の提示は簡潔
- 未就学中心の構成
- 網羅性は事典型に劣る
出版社
あさ出版
発売日
2025年3月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
さっきの本と、テーマがけっこう重なって見えるんですけど、何が違うんでしょうか?
佐藤メバル
いいところに気づいたね。同じ非認知能力でも、あっちは遊びの場面から入る本で、こちらは習慣として行動に落とすのが持ち味。
脳科学者の著者が200以上の幼稚園や教育機関の現場に関わって、178の科学的根拠から17の習慣に絞り込んでいる。
橘ナナミ
習慣、って言われると家でも続けられそうな気がします。6つの力、という整理も覚えやすいですね。
佐藤メバル
ほめる、傾聴する、命令はやめて問いかける、痛みを知る、体験する、子どもにまかせる、という章立てで、6つの力に対応していく。
未就学児から小中高生まで使えるとしているから、年の離れたきょうだいがいる家でも共通の土台になる。読者の声で「親が幸せになることが子どもの幸せにつながる」に涙した、と紹介されているあたりが、この本の温度感だね。

子育て本ベストセラー100冊の「これスゴイ」を1冊にまとめた本 - 「AERA with Kids」 元編集長が選ぶ -
江口祐子 著|ワニブックス
¥1,360(税込)
「AERA with Kids」の元編集長が、幼児・小学生を持つ親に向けた子育て本のベストセラーと名作から100冊を選び、23のキーワードに沿って要点をまとめた一冊。「自分で選ばせる」「失敗OK!」で自己肯定感を育てるといった基本から、甘えと自信の関係、ほめ方の工夫、夫婦で話し合う習慣、中学受験の勘違い、金融教育、学校に行かない選択肢まで扱う。すでに読んだ本の位置づけを確認するのにも、次に読む本を選ぶのにも使える。
こんな人におすすめ
どの育児書から読むか迷う人、複数の本の要点を先に知りたい人、書店や図書館で選ぶ時間が短い人、夫婦で共通の話題がほしい人。
良い点
- 100冊の要点を短時間で
- キーワードで引ける
- 次の一冊の地図になる
気になる点
- 各本の深掘りは浅い
- 原書を読む方が得るものは大きい
- 出版後の新刊は未収録
出版社
ワニブックス
発売日
2022年4月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
100冊を1冊にまとめちゃったんですか。それはもう、ずるいというか、ありがたいというか……。読まなくていい本が増えるわけではないですよね?
佐藤メバル
まとめた人が「AERA with Kids」の元編集長というのが大きいよね。膨大な本を読んできた編集者が、23のキーワードで束ね直してくれている。
自分で選ばせる、失敗OK!にする、ほめ方を工夫する——こういう原則が、どの本に共通して出てくるかが見えるんだ。
橘ナナミ
へえ、同じことがいろんな本に書かれている、というのがわかるだけでも価値がありそうです。
佐藤メバル
そこがこの本の使いどころでね。甘えを許すとわがままになる、の反対が、いろいろやってあげると自信がつく、といった具合に✕と○の形で対比してくれる。
中学受験の勘違い、金融教育、学校に行かない選択肢までカバーしているから、次に読む一冊を決める地図として使うのがいいよ。

改訂版 育児やることリスト大全 妊娠期から5歳までのほぼすべてがわかる!
ninarubaby 著|KADOKAWA
¥1,980(税込)
妊娠・出産準備から5歳までの行事・育児・お世話を、ひたすらリスト化した実用書。妊娠したらすぐ夫婦や家族で知っておきたいこと、新生児の毎日のお世話、保育園・幼稚園探し、お出かけや旅行の準備、防災、イベント、病気のときのことまで、「今、知りたいこと・やるべきこと」がパッと見てわかる。2021年刊行分をより見やすくアップデートした改訂版で、リストはすべてダウンロード可能。アプリでチェックしたり、パパや祖父母とスマホで共有できる。
こんな人におすすめ
妊娠中で何を準備すべきか不安な人、夫婦や祖父母と情報共有したい人、上の子の世話で時間がない人、防災や旅行の準備を抜けなく済ませたい人。
良い点
- リストで抜け漏れが防げる
- ダウンロードして共有できる
- 0〜5歳まで長く使える
気になる点
- 読み物としての面白さは薄い
- 地域差は自分で補う必要
- 紙より電子との相性が良い
出版社
KADOKAWA
発売日
2026年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
これ、読む本というより、チェックする本ですよね。妊娠中から5歳までのやることを全部リストにしてあるって、なんだか安心します。
佐藤メバル
そう、妊娠期から5歳までのやることを、ほぼ全部リストにしてある。妊娠したら夫婦で知っておきたいこと、新生児のお世話、保育園・幼稚園探し、旅行の準備、防災、病気のとき——抜け漏れを防ぐ道具として作られているんだ。
橘ナナミ
リストがダウンロードできる、というのも書いてありますね。スマホで共有できるのは便利そう。
佐藤メバル
そこが実用的でね。普段使っているアプリに取り込んでチェックしたり、パパや祖父母と共有できる。2021年の内容を見やすくアップデートした改訂版だから、情報も新しくなっている。
私が書店員だった頃も、出産前の方が「何から手をつければ」と立ち止まるのをよく見たよ。そういう人に渡したい一冊だね。

子どもの見ている世界 誕生から6歳までの「子育て・親育ち」
内田伸子 著|春秋社
¥1,760(税込)
身体・心・言葉・個性・知能という切り口から、子どもの認知世界を紹介し、乳幼児期の接し方の要点を発達心理学の立場から指南する一冊。大人の価値観を押しつけるのではなく、真に「子どものため」の育児を考えることを狙いにしている。タイトルどおり、子どもが世界をどう見ているかという視点から入るのが特徴で、副題に「子育て・親育ち」とあるように、親自身が育ち直すという見方も含む。232ページで落ち着いて読める。
こんな人におすすめ
子どもの行動の理由を知りたい人、大人の都合を押しつけていないか見つめ直したい人、発達心理学の入口を読みたい人、落ち着いて読書する時間を取りたい人。
良い点
- 認知の視点が新鮮
- 発達心理学の入口になる
- 232ページで読みやすい
気になる点
- 具体的なノウハウは少ない
- 学術寄りで好みが分かれる
- すぐ動きたい人には遠い
出版社
春秋社
発売日
2017年5月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「子どもの見ている世界」って、なんだか詩的なタイトルですね。ノウハウ本とは違うんでしょうか?
佐藤メバル
ちょっと毛色が違うね。身体・心・言葉・個性・知能という切り口から、子どもが世界をどう見ているかを発達心理学の立場で描いている。
接し方の要点も出てくるけれど、主役は子どもの認知そのものなんだ。
橘ナナミ
大人の価値観を押しつけない、という一文が紹介文にありました。それ、けっこう刺さります。
佐藤メバル
そこがこの本の芯でね、真に「子どものため」の育児を考えよう、という姿勢なんだ。副題に「子育て・親育ち」とあるように、親が育ち直すという見方も含んでいる。
誕生から6歳までを扱って232ページ。慌てて答えを探すというより、子どもの行動の理由をじっくり考えたいときに読む本だよ。

家族は他人、じゃあどうする?: 子育ては親の育ち直し
竹端寛 著|現代書館
¥1,980(税込)
42歳で父になった福祉社会学者が、ままならない育児の日々を綴ったエッセイ。娘や妻との対話を通して「ケアとは何か」を考えていく。著者自身が、とっさに子どもを引っ張る癖があること、なぜ自分はそそっかしいままなのに妻は注意深くあれるのか、と問いを立て、自分のなかの仕事中心主義や力ずくのやり方に気づいていく。育児ノウハウではなく、親が変わる過程そのものを記録した本で、家族を「他人」から始める視点が独特だ。
こんな人におすすめ
育児書の「こうすべき」に疲れた人、夫婦の役割の偏りに引っかかりを感じる人、父になった立場で考えたい人、エッセイとして読みたい人。
良い点
- 失敗を含めて率直
- ケアという視点が得られる
- 研究者の言葉がかみ砕かれている
気になる点
- 実用の手順はない
- 著者の体験に沿う構成
- 結論を急ぐ人には不向き
出版社
現代書館
発売日
2022年7月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「家族は他人、じゃあどうする?」って、けっこうドキッとするタイトルです。家族なのに他人、なんですか?
佐藤メバル
そこが出発点なんだ。42歳で父になった福祉社会学者の著者が、ケアとは何かを娘や妻とのやりとりから考えていく。
育児のハウツーではなくて、自分がどう変わっていくかの記録なんだよ。
橘ナナミ
学者さんのエッセイ、という感じですか。子育てのヒントを探している人が読んでも大丈夫なんでしょうか?
佐藤メバル
むしろ、ハウツーに疲れた人にこそ届くと思う。著者は、とっさに子どもを引っ張る自分の癖に気づいて、なぜ自分はそそっかしいままで、妻は注意深くあれるのかと問う。
仕事中心主義や力ずくのやり方——つまり男性中心主義に気づいていく過程が書かれている。答えを急がない人向けの一冊だね。

子どもの将来は「親」の自己肯定感で決まる
根本裕幸 著|実務教育出版
セッション2万件を手がけてきたカウンセラーが、親と子の自己肯定感をテーマに初めて小説形式で書き下ろした一冊。「かまってやれない」「愛せない」「怒ってしまう」「比べてしまう」といった罪悪感を手放せば子育てはうまくいく、というのが軸になる。舞台は現代におけるリアルなコミュニティともいえるスナックで、そこで紡がれる親子の自己肯定感再生物語として展開する。読むだけで自己肯定感が上がると謳う構成が独特だ。
こんな人におすすめ
罪悪感を抱えがちな親、物語から入りたい読者、カウンセリングに敷居を感じる人、父親やこれから家庭を持つ人。物語の力で自分ごとにしやすい。
良い点
- 小説形式で入りやすい
- 罪悪感に焦点を当てる
- 親自身の回復を扱う
気になる点
- 手順の解説は少ない
- 物語の好みが分かれる
- 事例の一般化は慎重に
出版社
実務教育出版
発売日
2019年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
子育て本で小説形式って、めずらしくないですか? しかも著者は予約3か月待ちのカウンセラーなんですね。
佐藤メバル
そこが面白いところで、自己肯定感をテーマに書いてきた根本裕幸さんが、親と子の自己肯定感を小説として書き下ろしたんだ。
舞台がスナックというのが意外でしょ。現代のリアルなコミュニティとして描かれている。
橘ナナミ
罪悪感を手放せば、というのも書いてあります。かまってやれない、怒ってしまう、比べてしまう……私でも思い当たる節があります。
佐藤メバル
セッション2万件を手がけてきた人が、そこを真正面から扱っている。親が自分を責めている状態では、子どもに向き合う余裕が生まれないからね。
手順を覚える本ではないけれど、物語として読むことで自分の言葉として入ってくる。お母さんだけでなく、お父さんやこれから家庭を持つ人にも向けられているよ。

10年後、どんな親子関係でいたいですか?子どもを育てる7つの原則
石田勝紀 著|大和書房
¥1,760(税込)
「子育てに正解は存在しない、その子に合ったアプローチがあるだけ」という立場から、子どもを育てる7つの原則を示す一冊。行動面のやきもき——反発する、勉強しない、ゲームばかり——と、性格面の気がかり——友達と遊ばない、頑固、すぐ怒る——は悩みの種類が違ううえ、子どもも親も性格は多様なので、万人に当てはまるノウハウはないと著者は言う。原則さえ押さえれば、わが子に合ったやり方を親自身が編み出せるというのが提案だ。
こんな人におすすめ
ノウハウ本を試しても合わなかった人、10年後を見据えて方針を立てたい人、わが子の性格に悩む人、夫婦で軸をそろえたい人。
良い点
- 原則から考える姿勢が身につく
- 性格面の悩みも扱う
- 長期的な視点が得られる
気になる点
- 即効の答えはない
- 自力で編む前提の構成
- 具体例は限られる
出版社
大和書房
発売日
2024年7月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「10年後、どんな親子関係でいたいですか?」って、問いかけのタイトルですね。答えを教えてくれる本じゃないんでしょうか?
佐藤メバル
まさにその通りで、著者は子育てに正解は存在しない、その子に合ったアプローチがあるだけ、と言い切る。その代わりに7つの原則を渡して、わが子に合ったやり方を親自身が編み出せるようにする。ノウハウを一度手放したい人向けなんだ。
橘ナナミ
反発する、勉強しない、ゲームばかり、みたいな行動の悩みと、友達と遊ばない、頑固、すぐ怒る、みたいな性格の悩みは、たしかに別物ですよね。
佐藤メバル
そこを分けて考えよう、というのが親切なところだね。行動面と性格面では対処が変わるし、子どもも親も性格は多様だから、万人向けの手順はない。
だから10年後という時間軸を置いて、いま何を優先するかを決めていく。長く使える一冊だよ。

子育ては心理学でラクになる
DaiGo 著|主婦と生活社
¥1,000(税込)
メンタリストのDaiGoが、「親は子どものメンタリストであるべき」という立場から、世界中の学術機関で立証された最新の心理学のワザを子育てに落とし込んだ一冊。マシュマロテストの紹介、イライラしなくなるトレーニング、子育て中は誘惑に弱くなるという話、反発心が高まる言い方、早起きや部屋づくり、やる気を引き出す7つの言葉、心を閉ざす危険な言葉まで具体的に並ぶ。ガミガミ言わなくていいというゴールが明確だ。
こんな人におすすめ
つい怒って自己嫌悪する人、心理学の裏づけがほしい人、176ページで手早く要点を掴みたい人、親子の会話のコツを知りたい人。
良い点
- 短く要点がまとまる
- 心理学の知見が豊富
- 環境づくりの話が実用的
気になる点
- 情報が圧縮されている
- 著者の語りに好みが分かれる
- 年齢別の対応は薄い
出版社
主婦と生活社
発売日
2015年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
メンタリストのDaiGoさんが子育ての本を出してるんですね。しかも「心理学でラクになる」って、ラクって言い切ってるところが気になります。
佐藤メバル
この本の前提が面白くてね、親は子どものメンタリストであるべきだと著者は言うんだ。子どものココロを見るワザを身につければ、子どもは自分から変わり、お母さんはイライラから解放される、という筋書きだよ。
橘ナナミ
マシュマロテストの話も入ってるんですか。それは聞いたことがあります。そういう実験の話から始まるんでしょうか?
佐藤メバル
そう、子どもがどう変わるかを見るテストの紹介から入って、イライラしなくなるトレーニング、子育て中は誘惑に弱くなるという話、反発心が高まる言い方、勉強がはかどるツール、やる気を引き出す7つの言葉まで、176ページに濃縮されている。
短時間で心理学の勘所をつかみたい人に向くね。

「私、子育て向いてないかも」がラクになる本
Joe 著|日本実業出版社
¥1,540(税込)
読み聞かせをしなきゃ、子どもとの時間をつくらなきゃ、と思いながら家事に追われ、寝かしつけのときに「今日もできなかった」と罪悪感を抱える——そんな状態から抜け出すための一冊。たった3秒のコミュニケーションで子どもの心は満たせるというのが中心の考え方で、ちょっとした行動を変えるだけで、勝手に伸びる「心が豊かな子」が育つと説く。無理せずラクに、自信を持って子育てできるようになる方法が示される。
こんな人におすすめ
「向いていないかも」と感じたことのある人、まとまった時間が取れない人、罪悪感を少しでも減らしたい人、短い関わりでも気持ちを伝えたい人。
良い点
- 罪悪感を軽くしてくれる
- 3秒というとっつきやすさ
- 家事と両立する前提
気になる点
- 深い理論の解説は少ない
- 年齢別の対応は薄い
- 物足りないと感じる人も
出版社
日本実業出版社
発売日
2021年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「子育て向いてないかも」って、このタイトルを見た瞬間、ちょっとホッとしました。そう思っちゃいけないのかと思ってたので。
佐藤メバル
タイトルで救われる人は多いと思うよ。読み聞かせしなきゃ、時間をつくらなきゃ、と思いながら家事に追われて、寝かしつけのときに罪悪感——この本は、そのループから出る方法を扱っている。
たった3秒のコミュニケーションで子どもの心は満たせるというのが核なんだ。
橘ナナミ
3秒って、かなり短いですね。それで本当に足りるんでしょうか?
佐藤メバル
長さより関わり方の質だ、という整理だね。ちょっとした行動を変えるだけで、勝手に伸びる「心が豊かな子」が育つとしている。
まとまった時間が取れないことを前提に書かれているから、共働きでもワンオペでも読める。罪悪感を減らすための一冊として、手元に置いておくといいよ。

子育てがつらいと思ったら読む本: ママの不安をやさしくほどく、子どもの心の育て方 (育児本)
福原啓之 著
思い通りにいかない育児、イライラしてしまった自分への自己嫌悪、「私、母親失格なんじゃないか」という思いに寄り添う本。著者は、それは失敗しているからではなく“本気で子どもを愛している”からこそ苦しいのだと説く。愛着という子どもの心の根っこを育てる考え方を、難しい言葉を使わずに、泣きやまない子への接し方、怒ったあとの立て直し方、心がつながるとはどういうことかといった問いとともに、5つのシンプルな習慣として示す。完璧じゃなくても大丈夫が軸だ。
こんな人におすすめ
自分の子育てを責めてしまう人、愛着という言葉をやさしく知りたい人、育児書を開く気力が出ない人、夜にひとりで落ち込んでしまう人。
良い点
- 否定せず寄り添う語り
- 用語がやさしい
- 5つの習慣で動きやすい
気になる点
- 年齢別の対応は少ない
- 理論の掘り下げは浅め
- 元気なときは物足りない
出版社
詳細情報なし
発売日
2025年4月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「子育てがつらいと思ったら読む本」……。この紹介文を読んでるだけで、ちょっと目が熱くなってしまいました。
「本気で子どもを愛しているからこそ苦しい」って。
佐藤メバル
そこがこの本の出発点なんだ。理想の母親を演じなくていい、あなたがあなた自身であることが子どもの安心になる、という立場で書かれている。
完璧じゃなくても大丈夫というメッセージを、難しい言葉を使わずに届けている。
橘ナナミ
愛着、という言葉も出てきますね。聞いたことはあるんですけど、ちゃんと説明できる自信がなくて。
佐藤メバル
この本では、愛着を子どもの心の根っことして、やさしく丁寧に説明している。泣きやまない子にどう接するか、怒ってしまったあとどう立て直すか、心がつながるとはどういうことか——そういう問いと一緒に、5つのシンプルな習慣が示される。
読んで元気をもらうというより、つらい夜にそっと開く本だね。

父親ができる最高の子育て (ポプラ新書 た 7-1)
高濱正伸 著|ポプラ社
¥979(税込)
30年以上にわたり30万人以上の親子を見てきた花まる学習会の高濱正伸が、父親の立場から書いた一冊。ハーバード大学が2013年に出した「何が人を幸せにするか」の調査に触れ、成功する人の条件はIQではなくコミュニケーション能力の高さで、とくに幼少期の母親との良好な関係が影響すると紹介する。母子は距離が近くなりすぎる傾向があるため、そこを変えるのが父親の役割だと説く。イクメンを目指さなくてよいとし、時間がなくても家事・育児スキルがなくてもOKとする。
こんな人におすすめ
仕事が忙しくて時間が取れない父親、何をすればいいかわからない人、母親から父親へのプレゼントを探す人、夫婦の距離感を見直したい人。新書で短く読める。
良い点
- 新書で短く読める
- 父親の役割が具体的
- プレゼントにも向く
気になる点
- 母親側の視点は薄い
- 家事育児の実務は扱わない
- 調査結果に依存する部分
出版社
ポプラ社
発売日
2017年4月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
ハーバード大が2013年に調査を出した、というのは紹介文にありますけど、そこで母親との関係が出てくるんですね。父親の本なのに。
佐藤メバル
そこが面白いポイントでね、成功する人の条件はIQではなくコミュニケーション能力の高さ、とくに幼少期の母親との良好な関係が影響する、という結果が紹介される。
でも母子は距離が近くなりすぎる傾向が強い。だからこそ父親の存在が家庭環境を変える、というのが著者の主張なんだ。
橘ナナミ
イクメンを目指さなくていい、というのも書いてあります。それって、手抜きとは違うんですよね?
佐藤メバル
違う。30年以上、30万人以上の親子を見てきた花まる学習会の高濱先生が、時間がなくても、家事・育児スキルがなくてもOKと明言している。
目指すのは偏差値エリートではなく「生き抜く力」を持つ大人。163ページの新書だから、忙しいお父さんでも読み切れる。
母親から父親へのプレゼントにも向くと言われているよ。

男の子の一生を決める 0歳から6歳までの育て方 (中経の文庫)
竹内エリカ 著|KADOKAWA
¥880(税込)
20年間で1万2千人を見てきた著者が、男の子に合った育て方を説く一冊。6歳までに基礎ができれば、大人になって自立するというのが柱になる。幼い男の子の行動はお母さんをはらはらさせることばかりだが、好きにやらせて失敗を繰り返させたほうが、好奇心旺盛でやる気のある子に育つとし、「ダメ!」と言いすぎないことを勧める。とくに2歳、4歳、5歳は手がかかるが、この時期に頑張れば後の子育てが楽になるとしている。
こんな人におすすめ
男の子を育てるお母さん、とにかく手がかかる時期を乗り切りたい人、文庫で手軽に読みたい人、上の子と下の子で対応を変えたい人。880円で試しやすい。
良い点
- 880円で試しやすい
- 年齢の勘所が具体的
- 失敗を許す姿勢が明快
気になる点
- 男の子限定の内容
- 性別観に違和感を持つ人も
- 姉妹本との重複がある
出版社
KADOKAWA
発売日
2015年8月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「一生を決める」って、タイトルが強いくらいですね。しかも0歳から6歳までって、そんなにこの時期が大事なんでしょうか?
佐藤メバル
そこは著者の主張でね、6歳までに基礎ができれば大人になって自立するとしている。20年間で1万2千人を見てきた人だから、説得力があるんだ。
幼い男の子の行動は、お母さんをはらはらさせることばかり、という一文にも、うなずく人が多いと思うよ。
橘ナナミ
2歳、4歳、5歳は手がかかる、というのも書いてあります。けっこう具体的に時期を示してくれるんですね。
佐藤メバル
そう、この時期に頑張ればあとの子育てがすごく楽になる、という言い方をしている。好きにやらせて失敗を繰り返させたほうが、好奇心旺盛でやる気のある子に育つ。
だから「ダメ!」と言いすぎていないか、と読者に問いかける。880円の文庫で試せるのがいいところだね。

女の子の一生を決める 0歳から6歳までの育て方 (中経の文庫)
竹内エリカ 著|KADOKAWA
¥880(税込)
「男の子の一生を決める0歳から6歳までの育て方」と同じ著者による、女の子版。やさしい表情と語りかけが女の子の心を豊かにする、という考えを軸に、女の子に合った「明るい子になる育て方」をまとめている。同じ0歳から6歳までを扱い、224ページ、880円という同じ仕様で作られているので、きょうだいで読み分けられる。声のかけ方の違いに焦点が当たっているのが、男の子版との違いだ。
こんな人におすすめ
女の子を育てるお母さん、きょうだいで読み分けたい人、語りかけの効果を知りたい人、文庫で気軽に読みたい人。短い時間で要点を掴める。
良い点
- 男の子版と対で読める
- 語りかけに焦点を当てる
- 880円で手軽
気になる点
- 女の子限定の内容
- 記述は男の子版より簡潔
- 性別観に違和感を持つ人も
出版社
KADOKAWA
発売日
2015年9月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
これ、さっきの男の子版とセットなんですね。著者も出版社も同じで、ページ数も価格も同じなのに、中身は変わるんでしょうか?
佐藤メバル
対で作られているんだ。男の子版が好奇心と失敗を許す話だったのに対して、こちらはやさしい表情と語りかけが女の子の心を豊かにするというところから入る。
同じ著者が、対象を変えて書き分けている。
橘ナナミ
きょうだいが男女ひとりずつだったら、両方買うことになりますね。それって無駄にはなりませんか?
佐藤メバル
そこは読者の使い方次第でね。0歳から6歳までと対象が同じで224ページ、価格も同じだから、自分の子に合うほうを選べるし、きょうだいで読み分けることもできる。
ただ、性別で子どもを型にはめる読み方だけは避けたい。あくまで声かけの引き出しとして使うのがいいよ。

発達障害&グレーゾーン子育てから生まれた 楽々かあさんの伝わる! 声かけ変換
大場美鈴 著|あさ出版
¥1,760(税込)
ネットで14万シェアを超えた「声かけ変換表」を、6年の歳月を経て大幅に追加して書籍化した一冊。ASDの診断とLD+ADHDの傾向がある長男、凸凹のある次男と長女、3人の子育て真っ最中の著者が、怒ってばかりだった自身の経験とその後の変化、思春期の関わり方、寄せられた声を踏まえて、166の変換例を紹介する。「ここができてないよ」→「ここまでできてるね」、「ちょっと待って」→「あと◯分待ってね」のように、伝わる形に言い換えるのが核だ。変換表のフルバージョンのダウンロードも付く。
こんな人におすすめ
同じことを何度言っても伝わらないと感じる人、発達障害・グレーゾーンの子を育てる人、保育や教育の現場にいる人、叱る回数を減らしたい人。
良い点
- 166例と数が多い
- 変換表をDLできる
- 家庭の療育にも使える
気になる点
- 320ページで持ち歩きにくい
- 状況によっては合わない例も
- 前提となる知識が要る
出版社
あさ出版
発売日
2020年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
166もの例が載ってるんですか。「ここができてないよ」を「ここまでできてるね」に変える、って、言われてみれば当たり前のようで、実際は全然できてないです。
佐藤メバル
そう、そこを変換表という形にしたのが大きかったんだ。著者は3人の子育て真っ最中で、長男にASDの診断とLD+ADHDの傾向があり、下の二人も凸凹があるグレーゾーン。
怒ってばかりだった自分の経験から、伝わる言い方を積み上げてきた人なんだよ。
橘ナナミ
ネットで14万シェアというのも、それだけ同じ悩みの人がいたということですよね。
佐藤メバル
そういうこと。6年の歳月を経て大幅に追加して書籍化したから、思春期の関わり方や寄せられた声も反映されている。
「ちょっと待って」を「あと◯分待ってね」に変える、みたいな小さな変換が166例。家庭でムリせず続けられる療育やペアレントトレーニングの手軽な入口としても使えるよ。

発達障害のある子育て―家族で支える・家族を支える
広瀬宏之 著|岩崎学術出版社
¥2,200(税込)
発達障害の子育てをするお母さんに向けて、折々に心に留めておいてほしいことを綴った一冊。著者は、発達障害の育児の本当の大変さは実際に育てているお母さんでないとわからない、と率直に認めたうえで、支援とは「それぞれが生まれ持っている凸凹を分析し、それに見合ったサポートをすることにより、不適応状態を改善していくこと」だと定義する。最終ゴールは、支援がなくても、あるいは最小限でも毎日の生活がある程度スムーズに進むこと。家族で支える・家族を支えるという副題のとおり、母親の負担にも目を向ける。
こんな人におすすめ
発達障害の子を育てる家族、支援のゴールを長期で考えたい人、母親を支える立場の家族、専門機関と関わる前に読みたい人。折々に開く使い方が合う。
良い点
- 支援の定義が明確
- 母親の負担に目を向ける
- 落ち着いた語り口
気になる点
- 価格がやや高め
- 具体的な対応策は限られる
- 装丁が学術系で手に取りにくい
出版社
岩崎学術出版社
発売日
2021年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
この本、出版社が岩崎学術出版社で、表紙もずいぶん落ち着いた雰囲気ですね。前の楽々かあさんの本とは、だいぶ毛色が違うんでしょうか?
佐藤メバル
違うね。こちらは支援の考え方を整理する本で、著者は発達障害の育児の大変さは、実際に育てているお母さんでないとわからない、と率直に書いている。
そのうえで、支援とは生まれ持った凸凹を分析して、見合ったサポートで不適応を改善していくことだと定義するんだ。
橘ナナミ
最終ゴールは、支援がなくても毎日がスムーズに進むこと、と書いてあります。ゴールを先に示してくれる本って、意外と少ない気がします。
佐藤メバル
そう、そこがこの本の価値でね。だからこそ、育てる家族、とくに母親の役割が重大だとしつつ、不安に思うことはない、これから一緒に考えよう、という語りで進んでいく。
224ページで価格はやや高めだけど、一度読んで終わりではなく、長く手元に置いて折々に開く本だよ。
ひろゆきの子育て本は、何をどこまで語っているのか
橘ナナミ
『僕が親ならこう育てるね』って、具体的には何が書かれているんですか?
佐藤メバル
目次に並ぶ「正解」が分かりやすい。子どもの幸せは「勉強しなさい」からは生まれない、他人が読めないキラキラネームを付ける親がバカな理由、「あなたのためよ」は他人のせいにする子どもに育つ、アップデートの時代だからこそ「テストで70点」の大切さを教える、夏休みの宿題の中にはやらなくていいものがある、いじめを助長するPTAなんてやめればいい——という具合。
橘ナナミ
刺激的ですね……。スマホやゲームは?
佐藤メバル
「スマホは何歳から?」の正解は「何歳でも」、ゲームは「やるな」より「とことんやれ」が正解、というのがひろゆきの立場。さらに、子どもにネットの「嘘」を見抜く方法を学ばせる、という話につながっていく。ここはネットの世界を前提に生きる世代をどう育てるかという一貫した視点なんだ。
橘ナナミ
「母親への要求が高すぎる日本社会は毒親を生みやすい」という項目もあって、社会構造の話もしているんですね。
佐藤メバル
そう。見落とせないのは、この本の著者印税が児童養護施設へのパソコン寄贈に充てられるという点。主張の派手さだけが注目されがちだけど、本そのものが誰かの支援につながる作りになっているのは誠実だと思う。
「教育に正解はない」をめぐる賛否
橘ナナミ
ひろゆき本って、賛否が分かれるイメージがあります。実際どうなんでしょう?
佐藤メバル
分かれるよ。論理で切っていく語り口が痛快な人もいれば、断定が強くて合わない人もいる。しかも育児の実践記として書かれた本ではないから、そこは割り引いて読む必要がある。思考の材料として読むか、ハウツーとして読むかで評価が真逆になるんだ。
橘ナナミ
実証の面ではどうなんでしょう?
佐藤メバル
ここで効くのが他の24冊との比較。島村華子の『自分でできる子に育つ ほめ方 叱り方』はモンテッソーリとレッジョ・エミリアを踏まえたエビデンスベースの声かけを3〜12歳向けに整理している。成田奈緒子は小児脳科学者として「いい子にしてえらいね」とほめることや宿題につきそうことをむしろ逆効果と断じる。船津徹の『世界標準の子育て』はアメリカ・イギリス・北欧などの教育実情を並べて日本を相対化する。海外と日本の学費や宗教、飛び級の違いまで視野に入るのは、この一冊の強みだね。
橘ナナミ
マシュマロ実験の話もどこかで見ました。
佐藤メバル
自制心を測るあれね。DaiGoの『子育ては心理学でラクになる』でも「マシュマロテスト」として触れられている。ただ、この実験は後に再検証されて、待てたかどうかは家庭環境の影響も大きいという解釈が広がった。「ひとつの実験結果を絶対視しない」——これはひろゆき本にも専門家の本にも共通する読み方だと思う。
ひろゆき本を入口にして、次の一冊へ
橘ナナミ
25冊もあると、どれから読めばいいか迷います。
佐藤メバル
おすすめは、ひろゆき本で「自分の常識がどこで揺れるか」を確かめてから、揺れた論点を専門家の本で埋める読み方。声かけに悩んだら天野ひかりの本、叱り方なら島村華子の本、親自身の自己肯定感なら根本裕幸の本やJoeの本、きょうだいや発達の凸凹なら『楽々かあさんの伝わる! 声かけ変換』という具合に、論点から逆引きしていくといい。
橘ナナミ
順番に読むというより、往復するんですね。
佐藤メバル
そう。そして読みっぱなしにしないこと。ひろゆき本で「やらなくていい宿題がある」と知ったら、今週の宿題のどこを外すかを親子で決めてみる。1項目だけ家庭のルールに翻訳する——それがこの本をいちばん活かす読み方だよ。
よくある質問
ひろゆきの子育て本は全部で何冊ありますか?
橘ナナミ
ひろゆきの子育て本は全部で何冊ありますかについて教えてください。
佐藤メバル
子育て・教育を正面から扱った単著としては『僕が親ならこう育てるね』が中心です。思考法や生き方を語る著書はほかにもありますが、子育て本として数えるとぐっと絞られます。まずはこの一冊を読めば、ひろゆきの子育て観の全体像がつかめます。
ひろゆきは子育て経験がないのに子育て本を出しているのはなぜ?
橘ナナミ
ひろゆきは子育て経験がないのに子育て本を出しているのはなぜについて教えてください。
佐藤メバル
本書は自身の育児日記ではなく「ひろゆき的思考で語る」教育&子育て論として構成されています。つまり体験談ではなく論理の本なので、主張が筋として通っているかを基準に読むのが向き合い方です。
ひろゆきの子育て本はKindle Unlimitedで読めますか?
橘ナナミ
ひろゆきの子育て本はKindle Unlimitedで読めますかについて教えてください。
佐藤メバル
定額読み放題の対象作品は時期によって入れ替わるため、購入前に必ずご自身の環境で確認してください。電子版・紙・図書館・中古と選択肢があるので、まず試し読みで相性を見るのも手です。
ひろゆきの子育て論は賛否ありますが、実際に役立つのでしょうか?
橘ナナミ
ひろゆきの子育て論は賛否ありますが、実際に役立つのでしょうかについて教えてください。
佐藤メバル
思考の材料としては非常に役立ちます。ただし断定の強い主張をそのまま実践するのはおすすめしません。小児脳科学や発達心理学の専門家の本と並べて読み比べることで、自分の家庭に合う形へ翻訳しやすくなります。
わが子が未就学児ですが、どの本から読めばいいですか?
橘ナナミ
わが子が未就学児ですが、どの本から読めばいいですかについて教えてください。
佐藤メバル
未就学なら、生活と遊びを軸にした本から入るのがおすすめです。『非認知能力を育てる あそびのレシピ』(0歳〜5歳)、竹内エリカの『男の子の一生を決める 0歳から6歳までの育て方』などが入り口になります。
一番おすすめのひろゆきの本はどれですか?
橘ナナミ
一番おすすめのひろゆきの本はどれですかについて教えてください。
佐藤メバル
子育てテーマの入口としては『僕が親ならこう育てるね』です。勉強・お金・ネットとの付き合い方まで論点が広く、ひろゆきの考え方が一冊で見渡せます。
ひろゆきの子育て本は中古でも買えますか?
橘ナナミ
ひろゆきの子育て本は中古でも買えますかについて教えてください。
佐藤メバル
中古の流通状況は時期で変動します。状態や書き込みの有無を確認したうえで、まずは図書館や試し読みで内容を確かめてから、手元に置きたい一冊だけを選ぶと失敗が少ないです。
ひろゆきの子育て本を読んだあとに読むべき本はありますか?
橘ナナミ
ひろゆきの子育て本を読んだあとに読むべき本はありますかについて教えてください。
佐藤メバル
論点ごとに専門家の本へ進むのがおすすめです。声かけなら島村華子の『自分でできる子に育つ ほめ方 叱り方』や天野ひかりの本、しつけの前提を疑うなら成田奈緒子の『誤解だらけの子育て』、海外との比較なら船津徹の『世界標準の子育て』が橋渡しになります。
まとめ
橘ナナミ
今日の話を聞いて、ひろゆき本って「答え」というより「問い」の本なんだなって思いました。
佐藤メバル
そうだね。だから読後に大事なのは、その問いを自分の家庭の言葉に翻訳すること。ひろゆきが「とことんやれ」と言っても、全部の家庭で同じ結論になるわけじゃない。わが子の様子を見て、どこまで任せるかを決めるのは親自身だ。
橘ナナミ
刺激の強い主張をそのまま実行するのは危なそうですね。
佐藤メバル
うん。書店員時代、子育て本のベストセラーの隣で、真逆のことを書いた本が同時に売れているのを何度も見た。それだけ子育てに一本の正解はない証拠なんだ。誰の、どの場面に効くかで選ぶのが結局いちばんいい。
橘ナナミ
佐藤さんらしいですね。
佐藤メバル
比喩で言うなら、ひろゆき本は「地図」じゃなくて「コンパス」なんだ。進む道そのものは示してくれないけれど、今の自分の向きがどこを指しているかを教えてくれる。子どもの年齢が変われば方角も変わるから、読み返すたびに針が振れる。25冊を並べて比べるのも、その針を確かめるためだよ。
橘ナナミ
コンパス……いいですね。私もまずは一冊、手に取って針を見てみます。
