経済の勉強に役立つ初心者向けの本のおすすめ人気ランキング25選【2026年版】
監修

佐藤メバル
@shelfy_mebaru
編集長。あらゆるジャンルの本を年間数百冊読み込む本のプロ。投資・経営から小説・実用書・絵本まで、良書と読者の相性を見抜く。

橘ナナミ
@medias_nanami
編集部の新人インターン。22歳の大学院生で、メディア論を研究中。「それ気になります!」が口癖の天然キャラ。読者の素朴な疑問を代弁する役割で、各メディアの専門家にいろんなジャンルの素朴な質問をぶつけていく。
最終更新: 2026年10月
橘ナナミ
「経済 勉強 初心者 本」で検索すると、入門書が山ほど出てきて……。池上彰さんの本もあれば、マンキュー先生の分厚い教科書もあって、最初の1冊を選んだところで止まっています。
佐藤メバル
いい質問だね。まず最初に決めておきたいのは、「経済の本」と「お金・投資の本」は別物だということ。池上彰さんの『池上彰のやさしい経済学[令和新版]1 しくみがわかる』は、お金とは何かから需要と供給、ケインズ経済学、行動経済学まで、経済学の基礎を図や用語解説つきで並べた本。一方で『知らないと損する 経済とおかねの超基本1年生』は、消費・投資・金融・貿易・財政を家計の目線で噛み砕いた本で、扱っている世界が違うんだよ。
橘ナナミ
なるほど!じゃあ、いきなり教科書に行かずに、読み物から入るのもアリなんですか?
佐藤メバル
アリ。たとえば『お金のむこうに人がいる』は、元ゴールドマン・サックスで金利トレーディングをしていた人が、専門用語も難しい数式も使わずに書いた入門書。『東大生が日本を100人の島に例えたら』は、日本を100人が住む島に置き換えて、金利や国債、為替、インフレを説明していく。入口は軽いほうがいい。
橘ナナミ
逆に、最初から定番教科書に行くのは危ないですか?
佐藤メバル
危ないというより、順番の問題だね。『マンキュー入門経済学』は経済学の10原則からミクロ・マクロまでを一冊に収めた定番で、読み応えはたっぷりある。伊藤元重さんの『入門経済学[第4版]』も、需要と供給からゲームの理論、国際経済まで章末の演習問題つきで並んでいる。どちらも良い本だけど、前提知識ゼロの1冊目にすると、途中で置いてしまいがちなんだ。
橘ナナミ
じゃあ今日は、その「順番」を一緒に考えたいです!
佐藤メバル
いいね。では、選び方の軸から整理していこう。
経済の勉強に役立つ初心者向けの本の選び方
目的別の選び方
橘ナナミ
目的って、そんなに選び方が変わるものですか?
佐藤メバル
変わるよ。教養としてニュースを読めるようになりたいなら『高校生のための経済学入門[新版]』や『池上彰の経済学入門』。試験や資格対策なら、YouTube「はじめよう経済学」で知られる加藤真也さんの『この1冊でミクロとマクロが同時にわかる経済学』が、資格試験に学ぶ人を想定して書かれている。仕事に使いたいなら、インフレ・円安円高・国債・金利に絞った『超速・経済学の授業』。投資の前提知識が欲しいなら『知らないと損する 経済とおかねの超基本1年生』だね。
形式別の選び方
橘ナナミ
マンガや図解の本は、やっぱり別枠で見たほうがいいですか?
佐藤メバル
別枠で見ていい。マンガなら『まんがDE入門経済学 第2版』や『マンガでカンタン!お金と経済の基本は7日間でわかります。』。図解なら『[図解]大学4年間の経済学が10時間でざっと学べる』、1つの図で読み解く『たった1つの図でわかる!【図解】新・経済学入門』。新書・文庫なら『高校生のための経済学入門[新版]』『知らないと損する 経済とおかねの超基本1年生』。そして教科書は『経済学・入門 第3版』や『クルーグマン 入門経済学』。同じ「経済の本」でも形式で読後感がまるで違うから、まず自分が読み切れる形を選ぶといい。
レベル別の選び方
橘ナナミ
レベル別だと、どこで線を引けばいいんでしょう?
佐藤メバル
ゼロからなら、池上彰さんの新書か、1見開き1トピックの『今さら聞けない!経済のキホンが2時間で全部頭に入る』、生活目線の『ゼロからわかる経済学』。高校生〜学び直しなら『高校生のための経済学入門[新版]』と『経済のことよくわからないまま社会人になった人へ』。大学教養なら『ゼロからはじめる経済入門〔新版〕』や『はじめて学ぶミクロ経済学・マクロ経済学』、有斐閣アルマの『経済学・入門 第3版』。その上で、アセモグル、クルーグマン、マンキューといった本格テキストに進む。段差が急な場所ほど、間の1冊を挟むのがコツだよ。
関心分野別の選び方
橘ナナミ
分野で選ぶなら、どう分ければいいですか?
佐藤メバル
ミクロとマクロをまとめてなら『この1冊でミクロとマクロが同時にわかる経済学』や『はじめて学ぶミクロ経済学・マクロ経済学』。日本経済の流れなら、戦後の復興・成長からバブル、リーマン・ショック後までを通観する『経済学・入門 第3版』。金融と中央銀行なら、イングランド銀行が公式に書いた『イングランド銀行公式 経済がよくわかる10章』。データで考える感覚を鍛えるなら、最適化・均衡・経験主義の3原理と「根拠に基づく経済学」のコラムを備えた『アセモグル/レイブソン/リスト 入門経済学』が面白い。行動経済学は、令和新版の池上さんの本に項目があるよ。
重さ・予算別の選び方
橘ナナミ
「まず1冊だけ」と「まとめてそろえる」なら、選び方は変わりますか?
佐藤メバル
まず1冊なら、文庫や新書サイズで持ち歩ける『知らないと損する 経済とおかねの超基本1年生』や『池上彰の経済学入門』。短時間でキーワードを押さえたいなら『今さら聞けない!経済のキホンが2時間で全部頭に入る』。体系立ててそろえるなら、ミクロ・マクロ・応用の順に並べていく。予算は、新書・文庫は手に取りやすく、教科書は分厚いぶん本格価格。高いか安いかより、自分が何周読めるかで選んだほうが失敗しないよ。
経済の勉強に役立つ初心者向けの本をひと目で比較
橘ナナミ
えっ、25冊もあるんですか!?まずどう見ればいいんですか?
佐藤メバル
焦らず焦らず(笑)。まずはこの一覧で全体像を眺めてみよう。価格・著者・対象読者をまとめて見られるから、自分に近そうなのが分かるはず
経済の勉強に役立つ初心者向けの本のおすすめ人気ランキング
橘ナナミ
一覧だけだとピンと来ないので...1冊ずつ詳しく教えてください!
佐藤メバル
よし、それじゃあ1位から順に1冊ずつ解説していこう。各冊どんな人に向いてるかも合わせて話すから、自分に合いそうなのを見つけてほしい
![池上彰のやさしい経済学[令和新版] 1 しくみがわかる](https://img.shelf-y.com/items/19964.jpg)
池上彰のやさしい経済学[令和新版] 1 しくみがわかる
池上彰 著|日経BP 日本経済新聞出版
¥1,760(税込)
シリーズ累計48万部超の入門書が10年ぶりに改訂された新版です。お金とは何かから始まり、需要と供給、アダム・スミス、マルクス、ケインズ、フリードマン、比較優位まで、章ごとに経済学の主要な考え方をたどります。用語解説とイラストで読み進められるので、数式が苦手な人でも流れを追えるのが持ち味。経済のしくみは時代が変わっても大きくは変わらないという「はじめに」の言葉どおり、一度学べば長く使える基礎を渡してくれます。網羅性よりも、ニュースの背景が腑に落ちる順番で並んでいるのが他の入門書との違いです。
こんな人におすすめ
円安や物価高のニュースを眺めていて、用語は知っているのに説明できないと感じている人。経済学の教科書を開く前に、まず全体の流れと登場人物をつかんでおきたい人。学生の学び直しにも、社会人の最初の一冊にも向きます。
良い点
- イラストと用語解説で挫折しにくい
- 経済学者の系譜を章で追える
- 改訂で現代の話題も反映
気になる点
- 数式やグラフ演習はほぼ無い
- 理論の深掘りは期待できない
- 分冊なので続巻が必要
出版社
日経BP 日本経済新聞出版
発売日
2023年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
佐藤さん、池上彰さんの本ってテレビの印象が強いんですけど、経済学の本もあるんですね。これ、初学者でも本当に読めるんでしょうか?
佐藤メバル
いい質問だね。この本は「お金とは何か」から始まって、需要と供給、アダム・スミス、マルクス、ケインズ、フリードマン、そして比較優位へと進んでいく。
章立てが経済学の歴史の流れになっているんだ。用語解説とイラストが挟まっているから、数式でつまずく前に全体像がつかめる。
10年ぶりに改訂されて、今の言葉で読めるのもいいところだよ。
橘ナナミ
なるほど!じゃあ、いきなり分厚い教科書に行く前に、この本で流れをつかんでおくのがよさそうですね。
佐藤メバル
そう。経済のしくみは時代が変わっても意外に大きな変化はない、と池上さんは書いている。だから最初にここで骨格を入れておくと、あとが読みやすくなる。
ただ、演習問題や数式で手を動かす練習はないから、大学の講義と並べるなら別に一冊欲しくなる。続巻と合わせて読むと理解がつながるよ。

マンキュー入門経済学(第4版)
N・グレゴリー・マンキュー 著|発行元:センゲージ・ラーニング株式会社 発売元:TKDラーニング/東京化学同人
¥3,960(税込)
ハーバードで教えられ、世界中の大学で採用されてきたマンキューの入門書です。経済学の10原則から始まり、相互依存と交易、需要と供給、市場の効率性、生産コスト、そして国民所得の計測、貯蓄と投資、貨幣システム、総需要と総供給、開放経済まで、ミクロとマクロを一冊で通します。図版と本文、用語説明の視認性を高めた改訂で、長く座学に耐える造りになっているのが特徴です。読み物としての軽さより、体系的に積み上げる堅牢さを選びたい人に向く、他の入門書とは性格の違うテキストです。
こんな人におすすめ
大学の講義や資格試験で、経済学を体系的に一から積み上げたい人。独学でも章の流れを追って理解を確認しながら進めたい人。将来、ミクロやマクロをもう一段深く学ぶ前提で、土台を固めておきたい人に向きます。
良い点
- 10原則から体系的に積める
- 図版と用語説明が見やすい
- ミクロとマクロを一冊で通す
気になる点
- 504ページで通読は重い
- 価格は高め
- 演習は独学だと負担
出版社
発行元:センゲージ・ラーニング株式会社 発売元:TKDラーニング/東京化学同人
発売日
2025年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
マンキューって名前だけは聞いたことがあります。でも504ページって、初心者が手を出していいものなんですか?
佐藤メバル
これは世界の大学で使われてきた標準的なテキストだよ。第1章の「経済学の10原則」から始まって、相互依存と交易、需要と供給、生産コスト、そして国民所得の計測や貨幣システム、開放経済まで、ミクロとマクロを一冊で通していく。
新版では図版と用語説明の視認性が上がって、長く読める造りになった。
橘ナナミ
なるほど。じゃあ、読み物として流れをつかむ本とは、役割が違うんですね。
佐藤メバル
そう、これは座学の相棒だね。読むというより、章ごとに手を動かして積み上げる。ただ、その分だけ体系が崩れないから、一度通すと後の学びが楽になる。
はじめての一冊というより、最初の半年を支える教科書として選ぶといいよ。

経済学・入門 第3版 (有斐閣アルマ)
塩澤修平 著|有斐閣
¥2,530(税込)
定番テキストが改訂された一冊です。日本経済を戦後の復興と成長からバブル、リーマン・ショック後まで通観したうえで、ミクロとマクロの基礎を学び、そのうえでグローバル化時代の現実問題を考えるヒントを示す構成です。きめ細かな図解と身近な例が多く、理論と現実の往復が自然にできるのが持ち味。海外テキストの翻訳を読む前に、日本の文脈で経済の流れをつかんでおきたい人に向く、位置づけの違う入門書です。
こんな人におすすめ
戦後の日本経済がどう動いてきたかを押さえながら、ミクロとマクロの基礎につなげたい人。大学の講義指定テキストとして、予習復習に手元に置きたい人。グローバル化の論点を、日本の事例で考える練習がしたい人に向きます。
良い点
- 戦後からの流れを通観できる
- 図解がきめ細かく親切
- 現実問題への橋渡しがある
気になる点
- 458ページで読み応えがある
- 初学者にはやや硬め
- 演習中心の作りではない
出版社
有斐閣
発売日
2013年5月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
有斐閣アルマって、大学の教科書っぽい装丁ですね。これはどんな人が読むんでしょう?
佐藤メバル
これは日本経済の歩みから入るのが特徴なんだ。戦後の復興と成長、バブル、リーマン・ショック後までを見渡してから、ミクロとマクロの基礎に入る。
だから、理論だけが浮いた感じにならない。図解がきめ細かくて、身近な例も多いから、現実と理論を往復しながら読めるよ。
橘ナナミ
外国の教科書の前に、日本の話で一度整理しておく感じですか。それは助かりそうです。
佐藤メバル
そう。翻訳テキストは強いけれど、事例が海外寄りなんだ。こちらは日本の企業や家計の話が多くて、ニュースと結びつけやすい。
ただ、図表を追う読み方が必要だから、流し読みには向かない。腰を据えて読む人ほど力になる一冊だね。

ゼロからはじめる経済入門〔新版〕: 経済学への招待 (有斐閣コンパクト)
横浜国立大学経済学部テキスト・プロジェクトチーム 著|有斐閣
¥2,640(税込)
横浜国立大学経済学部のテキスト・プロジェクトチームが作った入門書です。経済の仕組み、経済史、企業、貿易、金融、財政といった経済学の各分野の入り口を、一冊で一通り紹介する構成です。新版では新型コロナ禍への対応や、円安・インフレなどの金融情勢、労働環境の変化が盛り込まれました。一つの理論を深く掘るのではなく、どの分野に面白さがあるかを確かめる地図として使えるのが、テキスト色の強い本との違いです。
こんな人におすすめ
経済学部で何を学ぶのか、まだ具体的に決めきれていない学生。金融や財政など、自分の興味の方向を先に探しておきたい人。ニュースで見かける分野のつながりを、短い単位で確認していきたい社会人にも向きます。
良い点
- 各分野の入り口を一通り見られる
- 新しい情勢が反映されている
- 320ページで分野横断できる
気になる点
- 深掘りは各論に譲る構成
- 大学の講義前提の硬さ
- 演習は多くない
出版社
有斐閣
発売日
2024年10月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『ゼロからはじめる』なのに、大学のテキスト・プロジェクトチームが作ってるんですね。これ、本当にゼロから読めるんですか?
佐藤メバル
そこが面白いところでね。これは一つの理論を掘る本じゃなくて、経済史、企業、貿易、金融、財政という分野の入り口を順番に案内してくれる本なんだ。
ゼロから始める人が、どこに面白さがあるかを見つけるための地図だと思えばいい。
橘ナナミ
なるほど、学部の見取り図みたいなものですか。それは進路を考える学生にもよさそう。
佐藤メバル
そうだね。新版になって、新型コロナ禍への対応や円安・インフレの金融情勢、労働環境の変化も盛り込まれた。
だから今のニュースとつながる。ただ、どの章も入り口で終わるから、気になった分野は別の一冊で深める前提で読むといいよ。
![高校生のための経済学入門[新版] (ちくま新書 1779)](https://img.shelf-y.com/items/19968.jpg)
高校生のための経済学入門[新版] (ちくま新書 1779)
小塩隆士 著|筑摩書房
¥1,012(税込)
高校生に向けて書かれた入門書ですが、その分かりやすさは社会人の学び直しにも効きます。需要と供給、市場メカニズム、金利、格差、効率と公平、景気、物価、GDP、金融政策、税金と財政、社会保障、円高と円安、比較優位と、経済学の全体像を一気につかめる構成です。新版ではキーワード索引が加わり、用語から引けるようになりました。新書サイズで持ち歩きながら、ニュースの捉え方を鍛えるのに向く一冊です。
こんな人におすすめ
経済ニュースを見ても、用語の意味があいまいなまま流している人。通勤や移動の合間に、新書で経済学の全体像を押さえたい人。高校生の子どもに経済を教えたい親や、大学入学前の予習をしたい人にも向きます。
良い点
- 新書サイズで通読しやすい
- 索引で用語から引ける
- 全体像を短時間でつかめる
気になる点
- 数式を使う演習はない
- 各論の深さは控えめ
- 問題意識は高校生向け
出版社
筑摩書房
発売日
2024年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『高校生のための』って書いてあると、大学生の私が読んでも大丈夫なのかなって一瞬思っちゃいます。
佐藤メバル
そこは気にしなくていいよ。この本は需要と供給から、金利、格差、GDP、金融政策、社会保障、円高と円安、比較優位まで、経済学の全体像を一気につかめるように書かれている。
高校生にも伝わる言葉で書かれているから、逆に大人が読むと頭の整理になるんだ。
橘ナナミ
なるほど。じゃあ、ニュースで聞いた言葉を確認する辞書みたいにも使えますか?
佐藤メバル
新版でキーワード索引がついたから、まさにそう使える。気になった言葉から引いて、前後に目を通す。ただ、数式で手を動かす練習はないから、計算問題が要るなら別のテキストと組み合わせるといいよ。

アセモグル/レイブソン/リスト 入門経済学
ダロン・アセモグル 著|東洋経済新報社
¥3,520(税込)
ノーベル経済学賞を受賞したアセモグルらによる教科書から、基本概念を学ぶ15章を抜き出して再構成した一冊です。最適化・均衡・経験主義という3つの原理を軸に、根拠に基づく経済学やデータは語るといったコラムを挟みます。たとえばフェイスブックが無料でサービスを提供する理由を経済学で解き明かすところから始まり、理論の暗記より経済を理解することを優先する構成です。実験経済学の成果も取り入れた、今の入門書です。
こんな人におすすめ
数学の準備より先に、経済学の考え方そのものに触れてみたい人。データや実験から経済を考える新しい流れを知りたい人。学部の講義で指定された教科書が抽象的でつらいと感じ、直観から入り直したい人に向きます。
良い点
- 3つの原理で一貫している
- データや実験の話題が豊富
- 身近な例から入れる
気になる点
- 582ページで分量が多い
- 章の取捨選択が必要
- 価格はやや高め
出版社
東洋経済新報社
発売日
2020年9月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
フェイスブックが無料なのはなぜか、から始まる経済学の教科書って聞いて、それ気になります!どういうことなんですか?
佐藤メバル
いいところに目をつけたね。この本は理論の暗記より、経済を理解することを優先している。だから、なぜ無料でサービスが成り立つのかという身近な謎から入る。
軸になるのは最適化、均衡、経験主義という3つの原理で、人が選び、その選択が噛み合い、データで確かめるという流れなんだ。
橘ナナミ
なるほど。じゃあ、数式が苦手でも読み進められるんでしょうか。
佐藤メバル
そこは安心していい。ただ、元になったミクロとマクロの教科書から15章を抜き出した構成だから、分量はしっかりある。
全部を均等に読むより、興味のある章から入って、あとで戻る使い方が現実的だよ。実験経済学の成果に触れられるのも、古い教科書にはない魅力だね。

クルーグマン 入門経済学
ポール・クルーグマン 著|東洋経済新報社
¥3,740(税込)
ノーベル経済学賞を受賞したクルーグマンらによる入門書です。現実の面白い事例を示して学習意欲を高める手法が徹底され、コロナ禍や物価上昇、ロシアによるウクライナ侵攻といった出来事から経済を学べるようになっています。理論の合間に、第1期トランプ政権時の関税政策の帰結を扱うコラムを読むことで、物語を読むように生きた経済学が身につく構成です。日本版として初めて入門経済学が刊行され、ミクロとマクロのエッセンスが凝縮されています。
こんな人におすすめ
経済学を、退屈な教科書ではなく読み物として楽しみたい人。コロナ禍や物価上昇、関税政策など、実際の出来事と理論を結びつけたい人。ミクロとマクロの要点だけを、一冊で押さえておきたい社会人にも向きます。
良い点
- 時事例が豊富で飽きない
- コラムが読み物として楽しい
- ミクロとマクロを凝縮
気になる点
- 684ページで重い
- 事例の更新が前提になる
- 演習は別途必要
出版社
東洋経済新報社
発売日
2025年9月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
クルーグマンさんって、新聞のコラムでもよく見る名前です。その人の教科書は、やっぱり硬いんでしょうか?
佐藤メバル
それが逆でね。この人の入門書は事例の見せ方がうまいんだ。コロナ禍や物価上昇、ロシアによるウクライナ侵攻といった出来事を材料に、経済の仕組みを説明していく。
理論を学ぶ合間に、関税政策がどう帰結したかを扱うコラムが挟まって、物語を読むように進む。
橘ナナミ
なるほど。ニュースの延長で読めるなら、挫折しにくそうですね。
佐藤メバル
そう。日本版として初めて入門経済学が出たのも大きい。ミクロとマクロのエッセンスを一冊に凝縮しているから、要点だけ押さえたい人にも向く。
ただ、ページ数は多いから、通読するなら覚悟がいるよ。拾い読みでも十分学べる作りになっている。
![入門経済学[第4版]](https://img.shelf-y.com/items/19971.jpg)
入門経済学[第4版]
伊藤元重 著|日本評論社
¥3,300(税込)
現実の経済問題を豊富に取り上げ、初学者が経済学を具体的に理解できるよう工夫された定番の教科書です。需要と供給から消費者行動、費用の構造、市場取引と資源配分、独占と競争、市場の失敗、不確実性と不完全情報、ゲーム理論、そしてマクロの有効需要、貨幣、経済成長、国際経済までを扱います。章末の演習問題には丁寧な解答が付き、3色刷で読みやすい。日本の事例と理論を往復できるのが持ち味です。
こんな人におすすめ
大学の講義で経済学を学び始め、手元に一冊通しで使える教科書が欲しい人。章末問題を解きながら、独学でも理解を確かめたい人。ゲーム理論や情報の非対称性まで、入門の範囲で触れておきたい人に向きます。
良い点
- 章末に丁寧な解答がある
- 日本の事例が豊富
- 3色刷で読みやすい
気になる点
- 528ページで通読は重い
- 価格は高め
- 数式への抵抗は残る
出版社
日本評論社
発売日
2015年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
伊藤元重さんの本、経済学部の友達が持ってました。あれってどんな特徴があるんですか?
佐藤メバル
現実の経済問題を豊富に取り上げるところが持ち味だね。需要と供給から、消費者行動、費用の構造、独占と競争、市場の失敗、不確実性と不完全情報、ゲーム理論まで、具体例と一緒に進む。
章末の演習問題に丁寧な解答が付いているから、独学でも手応えを確かめられる。
橘ナナミ
なるほど、解答があるのは助かります。一人でやると、合ってるかどうか分からなくなりますから。
佐藤メバル
そうだろうね。3色刷で図も見やすい。ただ、通しで読むにはそれなりの時間がかかるから、講義の順番に合わせて章を区切って使うのが現実的だよ。
マクロまで一冊でつながる安心感は大きい。

この1冊でミクロとマクロが同時にわかる経済学
加藤真也 著|かんき出版
¥1,980(税込)
名城大学で教える著者が、YouTube「はじめよう経済学」で発信してきた内容をもとに書いた入門書です。日本経済の循環から始まり、GDP、45度線分析、貨幣市場、IS-LM分析、マンデル=フレミング・モデル、そして余剰分析、効用最大化、費用最小化、独占・寡占、市場の失敗、情報の非対称性、比較優位まで、ミクロとマクロを一冊で扱います。数学知識を前提にせず、講義のように順を追って説明する構成です。
こんな人におすすめ
金利や為替のニュースを、理屈から理解したい人。投資やビジネスの判断材料として経済学の教養を身につけたい人。資格試験の対策で、範囲を一冊で覆いたい人にも向きます。
良い点
- ミクロとマクロを一冊で
- 講義形式で読み進めやすい
- 数学前提が少ない
気になる点
- 272ページで圧縮されている
- 理論の飛躍はある
- 演習量は多くない
出版社
かんき出版
発売日
2026年7月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
YouTubeの講義が本になったやつですね!『金利が上がるとなにが変わるのか』みたいな、ずっとモヤッとしてたところを聞きたかったんです。
佐藤メバル
まさにそこを埋める本だよ。日本経済の循環から入って、GDP、45度線分析、貨幣市場、IS-LM分析、マンデル=フレミング・モデルまでマクロを進めて、後半は余剰分析、効用最大化、独占・寡占、市場の失敗、比較優位とミクロに移る。
橘ナナミ
なるほど、前半マクロで後半ミクロなんですね。動画の人が書いてるなら、説明の運びも分かりやすそう。
佐藤メバル
そう、講義のように順を追って進むから、独学でも置いていかれにくい。数学の知識を前提にしていないのも大きい。
ただ、272ページに両方を詰めているから、細部は圧縮されている。深く知りたくなった分野は、別のテキストに進む前提で読むといいよ。

はじめて学ぶミクロ経済学・マクロ経済学
池田剛士 著|税務経理協会
¥2,530(税込)
これから初めて経済学を学ぶ人のために書かれた、ミクロとマクロの入門書です。比較優位、需要曲線と供給曲線、市場均衡と効率性、価格規制や税・補助金、外部性、そしてGDP、名目と実質、物価指数、インフレとデフレ、財市場の分析、経済成長までを扱います。産業組織論や財政学などの応用分野は、このミクロとマクロの上に成り立つと説き、土台をゆっくり固めることを勧める構成です。
こんな人におすすめ
経済学の応用分野に進む前に、ミクロとマクロの土台だけを確実にしておきたい人。理論的な考え方に慣れるまで時間をかけたい人。224ページでコンパクトに全体を見渡したい人に向きます。
良い点
- 224ページで負担が軽い
- つまずきを想定した説明
- 応用分野への橋が示される
気になる点
- 内容は基礎に絞られる
- 演習の量は多くない
- 図表の説明は簡潔
出版社
税務経理協会
発売日
2023年4月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
224ページでミクロとマクロの両方って、逆に薄すぎて不安になりませんか?
佐藤メバル
そこは目的次第だね。この本は、産業組織論や財政学、金融論といった応用分野が、ミクロとマクロの上に成り立っていると説明するところから始まる。
だから網羅より、土台をゆっくり固めることを優先している。つまずきやすいところを想定して書かれているのが親切なんだ。
橘ナナミ
なるほど。いきなり分厚い本で心が折れそうな人には、ちょうどいい入口ですね。
佐藤メバル
そう。理論的な考え方に慣れるまでは難しく感じることもある、と著者も書いている。あわてず時間をかけて進めていい。
ただ、応用や計算の練習は別の本で補う前提で読むと、肩肘張らずに使えるよ。

池上彰の経済学入門 (ちくまプリマー新書, 481)
池上彰 著|筑摩書房
¥880(税込)
『「見えざる手」が経済を動かす』を完全リニューアルした、コンパクトな入門書です。物の値段はどう決まるのか、お金はなぜ価値があるのか、景気やインフレとは何か、金利はどう決まるのか、円安と円高のどちらがいいのか、資本主義はみんなを幸せにするのかという問いを、順に追います。社会主義の失敗や新自由主義、株式会社の仕組みまで踏み込み、最後は買い物は投票行動だという視点で締めくくります。
こんな人におすすめ
160ページで気軽に経済の入口を通りたい人。値段やお金、景気といった言葉を、身近な例で腑に落としたい人。資本主義や株式会社の成り立ちまで、短い時間で見渡しておきたい人に向きます。
良い点
- 160ページで一気に読める
- 身近な例が豊富
- 社会の仕組みまで及ぶ
気になる点
- 各論は浅めで速い
- 図表や数式は少ない
- 新書のため情報量に限り
出版社
筑摩書房
発売日
2025年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
これ、160ページしかないんですね。池上さんの本で経済学入門って、何が書いてあるんでしょう?
佐藤メバル
物の値段はどう決まるのか、お金はなぜ価値があるのか、景気やインフレとは何か、金利はどう決まるのか、円安と円高のどちらがいいのか。
こうした素朴な問いを順番に並べている。コーヒー1杯の値段から話が始まるのも、池上さんらしい入口だね。
橘ナナミ
なるほど。で、最後はどこに行き着くんですか?
佐藤メバル
社会主義の失敗、資本主義が取り入れた仕組み、新自由主義、そして株式会社の成り立ちまで進んで、買い物は投票行動だという話で締める。
世の中の仕組みと経済の仕組みがつながって見えてくる。ただ160ページだから、一つひとつは速い。深掘りしたくなったら、分冊のほうに進むといいよ。

知らないと損する 経済とおかねの超基本1年生 (日経ビジネス人文庫)
大江英樹 著|日本経済新聞出版
¥880(税込)
元金融マンで経済コラムニストの著者が、経済の基本的な仕組みとお金の常識を解説した一冊です。消費、投資、金融、貿易、財政という5つのLESSONで、お金を使えば給料は増えるという消費の話から、お金を増やすしくみ、お金の流れ、モノやお金の交換、国家が破綻するときまでを扱います。年間140回を超える講演でつかんだ、聴衆がつまずくポイントを踏まえて書かれているのが持ち味です。
こんな人におすすめ
就活や仕事で、お金と経済の基礎知識が足りないと感じている人。投資を始める前に、金融の流れとリスクの考え方を押さえたい人。文庫サイズで、通勤時間に少しずつ読み進めたい人に向きます。
良い点
- 文庫で持ち歩きやすい
- 講演で練られた説明
- 消費から財政まで一巡
気になる点
- 理論的な深さは控えめ
- 数式はほぼ登場しない
- 内容は入門の域を出ない
出版社
日本経済新聞出版
発売日
2020年8月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『超基本1年生』って、まさに私のことだって思いました。お金の話って、失敗してからでは遅いですもんね。
佐藤メバル
この本の目的は、タイトルどおり人生で大きな損をしないために、経済とお金のしくみを正しく知ることなんだ。
消費、投資、金融、貿易、財政という5つのLESSONで、たとえばお金を使えば給料は増えるという話から、国家が破綻するときまでを扱う。
橘ナナミ
なるほど。元金融マンの人が、年間140回も講演してきた経験から書いてるんですね。だったら、つまずく場所も分かってそう。
佐藤メバル
そう、そこが強みだね。文庫になったから持ち歩きやすくなった。ただ、理論を掘る本ではないから、経済学の体系を学ぶなら別の一冊が要る。
まずお金との付き合い方を整える、最初の段階として読むのがいいよ。

今さら聞けない!経済のキホンが2時間で全部頭に入る
吉田泰史 著|すばる舎
¥1,760(税込)
河合塾で高校生に経済を教えてきた公民科講師が、経済ニュースや経済用語に苦手意識を持つ人に向けて書いた一冊です。16年で5000人以上の「経済が理解できない」という悩みと向き合った経験から、腹落ちする例え話と図解を各トピックに用意しています。構成は1見開き・1トピックで、経済の本質から資本主義、市場の機能、経済成長、財政、金融、国際経済までを網羅。片側のページだけ読めば要点がつかめる作りです。
こんな人におすすめ
用語は聞いたことがあるのに、説明しようとすると詰まる人。まとまった時間が取れないので、1トピックずつ区切って学びたい人。図解で全体のつながりを確認しながら、ニュースを読み直したい人に向きます。
良い点
- 1見開きで区切りがいい
- 例え話と図解が豊富
- 広い範囲を短時間で覆う
気になる点
- 1項目あたりは短い
- 体系の積み上げは弱い
- 問題演習は無い
出版社
すばる舎
発売日
2019年10月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『2時間で全部頭に入る』って、さすがに言い過ぎな気がするんですけど……本当ですか?
佐藤メバル
全部というのは、基礎を一巡するという意味だね。この本は1見開きに1トピックを載せて、見出しと要点、図解をまとめている。
だから、時間がない人はそこだけ読めばツボがつかめる。河合塾で16年、5000人以上の「わからない」に向き合ってきた先生が書いているから、例え話の精度が高いんだ。
橘ナナミ
なるほど。苦手な人ほど、どこで引っかかるか知ってる人の説明が効きますもんね。
佐藤メバル
そう。ただ、1項目はどうしても短いから、これだけで体系的に理解できるわけではない。ニュースで出会った言葉を、ここで一度整理してから、気になる分野を深掘りする。そういう使い方が一番力になるよ。

経済のことよくわからないまま社会人になった人へ
池上彰 著|ダイヤモンド社
¥1,430(税込)
シリーズ70万部を超えるロングセラーの新版です。買い物、投資、ローン、保険、年金、税金、世界の金融情勢といった、社会人として知っておきたい経済とお金のしくみを解説します。素朴な疑問を入り口に、仕組みの理由まで踏み込むのが池上さんらしいところ。生活に直結するテーマを選んでいるので、読んだその日からお金の判断に使えるのが持ち味です。学術的な入門とは役割が分かれます。
こんな人におすすめ
社会人になって、ローンや保険、年金の話を避けてきた人。家計に関わる判断の前に、仕組みを一度整理しておきたい人。就職したばかりで、お金の勉強をどこから始めるか迷っている人に向きます。
良い点
- 生活に直結するテーマ
- 新版で情報が更新
- 池上さんの説明が平易
気になる点
- 学術的な理論は扱わない
- 210ページで駆け足
- 投資の実践手順は無い
出版社
ダイヤモンド社
発売日
2022年9月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
これ、タイトルがもう胸に刺さります。私も年金とか保険の話、全部あと回しにしてきたので……。
佐藤メバル
そこを正面から扱う本だよ。買い物、投資、ローン、保険、年金、税金、世界の金融情勢まで、社会人として知っておきたいお金のしくみを、素朴な疑問から入って説明していく。
シリーズ70万部超えのロングセラーの新版なんだ。
橘ナナミ
なるほど。経済学の本というより、暮らしの判断に使う本なんですね。
佐藤メバル
そう。だから学術的な理論は扱わないけれど、その分だけ生活に近い。読んだその日から、保険やローンの見方が変わる。
理論を学びたいなら別の一冊、暮らしに効かせたいならこれを最初に、と使い分けるといいよ。

東大生が日本を100人の島に例えたら 面白いほど経済がわかった! (サンクチュアリ出版)
ムギタロー 著|サンクチュアリ出版
¥1,760(税込)
日本がもし100人が住む島だったら、という比喩で経済の仕組みを解説する一冊です。金利、国債、為替、インフレといった言葉を、島の住人たちの役割分担やルール作りから積み上げます。お金がなぜ価値を持つのか、政府が発行する場合と国債の場合と民間銀行の信用創造の場合でどう増え方が違うのか、投機とバブル、関税、変動相場制、資本主義の課題まで扱います。全体像が見えにくい経済を、縮尺を変えて眺められるのが持ち味です。
こんな人におすすめ
経済ニュースがチンプンカンプンで、まず全体像をつかみたい人。国債や信用創造など、お金が増える仕組みを直感的に理解したい人。読み終えたあとに、自分なりの意見を持ちたい人に向きます。
良い点
- 比喩で全体像がつかめる
- お金の増え方を比較できる
- 読み物として楽しい
気になる点
- 比喩の精度に幅がある
- 用語の厳密さは犠牲になる
- 数式での確認は無い
出版社
サンクチュアリ出版
発売日
2022年8月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
日本を100人の島に例えるって、発想が面白いですね。でも、それで本当に経済がわかるようになるんでしょうか?
佐藤メバル
話のスケールが大きすぎて全体像が見えないなら、縮尺を変えてしまおうという発想なんだ。100人の島なら、誰が働いて、誰が決めて、お金がどう回るかが見える。
役割分担とルール作りから始めて、政府と公務員、税、国債という順に進んでいく。
橘ナナミ
なるほど。お金の増え方も、政府が発行する場合と国債の場合で違うって聞くと、比べてみたくなります。
佐藤メバル
そこが読みどころだね。民間銀行の信用創造まで並べると、お金の増え方に何通りもあることが見えてくる。ただ、比喩だから厳密さが犠牲になる部分はある。
細かい定義は別の本で補うとして、まず地図を持つつもりで読むといいよ。

経済ってなんだ? 世界一たのしい経済の教科書
山本御稔 著|SBクリエイティブ
¥1,551(税込)
小学3年生の領太と、亡き祖父との対話で進む経済の入門書です。大学で経済学を教えていた祖父が孫に語りかける形で、経済とは何か、円高と円安、貿易、銀行、日銀、景気、インフレとデフレ、税金、保険、年金、資産運用、仮想通貨、環境経済までを扱います。ストーリーを楽しみながら知識が身につく構成で、ラストはヒューマンドラマとしても読ませるのが特徴です。
こんな人におすすめ
経済の本を開いても、用語の壁で毎回挫折してきた人。物語として読み進めながら、用語の意味を自然に覚えたい人。子どもに経済を教えたいけれど、自分も怪しいと感じている親にも向きます。
良い点
- 物語形式で読みやすい
- 用語の範囲が広い
- 感情移入しながら学べる
気になる点
- 物語部分がやや長い
- 厳密な定義は控えめ
- 演習や確認問題は無い
出版社
SBクリエイティブ
発売日
2021年8月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
小学3年生の男の子と、亡くなったおじいちゃんの物語で経済を教えるって……ラスト10ページは涙なしでは読めないって書いてありますよ。
佐藤メバル
そこがこの本の狙いでね。大学で経済学を教えていた祖父が、孫に語りかける形で、円高と円安、貿易、銀行、日銀、景気、インフレとデフレ、税金、保険、年金、資産運用、仮想通貨、環境経済までを扱う。
物語を追ううちに、用語が自然に入ってくる。
橘ナナミ
なるほど。用語集を暗記する感じじゃないから、苦手な人でも入りやすいですね。
佐藤メバル
そう。ただ、物語が長いぶん、定義の厳密さは犠牲になっている。辞典的に引く使い方には向かないから、まず経済に親しむための一冊として読むといいよ。
読み終わったころには、ニュースの言葉への拒否感が減っているはずだ。

たった1つの図でわかる!【図解】新・経済学入門
髙橋洋一 著|あさ出版
¥1,650(税込)
需要供給曲線という1つの図を読み解くことで、経済の広い範囲を説明する入門書です。モノの値段がどう決まるかというミクロの話から、お金と政策のマクロ、日銀と金融政策、政府の財政政策まで、豊富な具体例で解説します。マイナス金利や日銀総裁の任期終了といった、刊行時点の新しい話題にも触れているのが特徴。図を一つに絞ることで、覚える負担を減らす設計になっています。
こんな人におすすめ
グラフの読み方から学び直したい人。ニュースで流される政策の意味を、図で確認しながら理解したい人。細かい理論より、考え方の骨格を一本持ちたい人に向きます。
良い点
- 図が一つで覚えやすい
- 政策の話までつながる
- 具体例が豊富
気になる点
- 著者の立場が強く出る
- 図に絞る分だけ省略がある
- 演習は用意されていない
出版社
あさ出版
発売日
2023年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
たった1つの図で9割わかるって、さすがに言い切るのすごいですね。本当にそんなに持つものなんですか?
佐藤メバル
そこは需要供給曲線という、経済理論の中でもっともシンプルで汎用性の高い図を選んだところがうまいんだ。
モノの値段がどう決まるかという話から入って、お金と政策、日銀と金融政策、政府の財政政策まで、同じ図を使って説明していく。
橘ナナミ
なるほど。図を一つに絞ると、覚える負担が減って、ニュースと結びつけやすくなりますね。
佐藤メバル
そう。マイナス金利や日銀総裁の任期終了といった新しい話題にも触れている。ただ、著者の立場がはっきり出る本だから、そこは割り引いて読むといい。
図に絞った分の省略もある。骨格を持って、ほかの本で肉付けする使い方が向いているよ。

アメリカの高校生が学んでいる経済の教室
デーヴィッド・A・メイヤー 著|SBクリエイティブ
¥1,650(税込)
金融教育の先進国アメリカで、高校生が学ぶ経済の基本を一冊にまとめた本です。経済とは何か、希少性、トレードオフと機会費用から始まり、取引の歴史と比較優位、異なる経済システム、銀行の起源、需要と供給、競争市場と不完全競争、ゲーム理論、外国為替と国際収支、インフレまでを扱います。原書は全20章構成で、会計と経済の接点に触れているのが、日本の入門書との違いです。
こんな人におすすめ
学校で教わらなかったお金と経済の基礎を、まとめて補いたい人。機会費用や比較優位といった考え方を、暮らしの判断に使いたい人。為替やインフレの話題を、用語の定義から丁寧に押さえたい人に向きます。
良い点
- 機会費用など実用的な概念
- 会計との接点がある
- 為替と国際収支まで扱う
気になる点
- 416ページで読み応えがある
- 米国の制度が前提になる
- 翻訳の硬さは残る
出版社
SBクリエイティブ
発売日
2022年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
アメリカの高校生って、学校でお金のことをちゃんと習うんですね。日本ではあまり記憶にないんですけど……。
佐藤メバル
そこがこの本の出発点だね。経済とは何か、希少性、トレードオフと機会費用から始まって、取引の歴史、比較優位、銀行の起源、需要と供給、不完全競争とゲーム理論、外国為替と国際収支、インフレまで、全20章で積み上げていく。
会計と経済の接点にも触れているのが面白いところだ。
橘ナナミ
なるほど。機会費用の考え方って、進路でも買い物でも使えますもんね。
佐藤メバル
そう、そこが実用的なんだ。ただ、制度の話はアメリカが前提だから、日本の税制や年金と重ねるには少し読み替えがいる。
その代わり、基礎概念の説明が丁寧で、為替やインフレの定義を確かめるのにも使えるよ。

イングランド銀行公式 経済がよくわかる10章
イングランド銀行 著|すばる舎
¥2,200(税込)
1694年設立のイギリスの中央銀行、イングランド銀行が作った経済の入門書です。経済を理解するための10の平易な質問を題材に、朝ごはんの選択や賃金、衣料品の産地、物価、お金とは何か、タンス預金、危機、中央銀行のお金の刷り方までを順に説明します。景気、金利、インフレ、GDPなどの基本用語に加え、気候変動や貿易摩擦といった問題も扱い、巻末には経済学に関する51の質問が付きます。
こんな人におすすめ
経済の基本用語を、出典のはっきりした説明で押さえたい人。金利や中央銀行の役割を、制度を作る側の言葉で理解したい人。読書会や勉強会の題材として、問いを立てながら読み進めたい人に向きます。
良い点
- 中央銀行自らが解説する
- 10の問いで構成が明快
- 巻末に51の質問がある
気になる点
- 460ページで厚い
- 英国の制度が前提になる
- 数式による演習はほぼ無い
出版社
すばる舎
発売日
2023年8月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
イングランド銀行って、あの中央銀行ですよね。中央銀行が自分で経済の入門書を出すって、ちょっと意外です。
佐藤メバル
それがこの本の面白さでね。経済は私たちの行動のすべてに関わっているのに、多くの人がよくわかっていないという問題意識から作られた。
朝ごはんの選択、賃金、服の産地、物価、お金とは何か、タンス預金、危機、中央銀行のお金の刷り方と、10の問いで進んでいく。
橘ナナミ
なるほど。問いの形だから、答えを探しながら読めるんですね。
佐藤メバル
そう。景気、金利、インフレ、GDPといった基本用語に加えて、気候変動や貿易摩擦も扱う。巻末には51の質問が付いていて、自分の理解を確かめられる。
ただ、制度の例は英国が中心だから、日本の金融政策と重ねるときは少し読み替えが要るよ。

お金のむこうに人がいる 元ゴールドマン・サックス金利トレーダーが書いた 予備知識のいらない経済新入門
田内学 著|ダイヤモンド社
¥1,980(税込)
元ゴールドマン・サックスの金利トレーダーが書いた、専門用語と数式をほとんど使わない経済の入門書です。紙幣をコピーしてはいけない理由、家の外でお金を使う理由、価格があるのに価値がないもの、預金が多い国がお金持ちと言えない理由、投資とギャンブルの違い、貿易黒字でも生活が豊かにならない理由など、10の問いと最終話で構成します。出てくる数式は足し算と引き算程度。最後にある「謎」を読者と一緒に考える構成です。
こんな人におすすめ
経済の話を、専門用語なしで自分の頭から考え直したい人。投資とギャンブルの線引きや、貿易黒字の意味を、生活の実感から理解したい人。読み終えたあとに、経済を自分ごととして考えたい人に向きます。
良い点
- 専門用語をほぼ使わない
- 問いの形で考えさせられる
- 金融の実務経験が背景にある
気になる点
- 理論体系は学べない
- 数式での分析はできない
- 主張に賛否が分かれる
出版社
ダイヤモンド社
発売日
2021年9月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
元ゴールドマン・サックスの人が、専門用語を一切使わないで書いたって、それって逆にすごいことですよね。
佐藤メバル
著者は金利トレーディングで16年間、数百億から数千億円の取引を扱ってきた。そこで経済を自分の頭で考えるのに専門用語は必要なかった、というのがこの本の出発点なんだ。
紙幣をコピーしてはいけない理由、価格があるのに価値がないもの、投資とギャンブルの違いなど、10の問いで進む。
橘ナナミ
なるほど。投資とギャンブルの違いは、私もはっきり説明できないので気になります。
佐藤メバル
そこは生活の実感から考えるのがこの本のやり方だね。出てくる数式は足し算と引き算くらい。ただ、理論体系を学ぶ本ではないから、大学の教科書とは役割が違う。
最後にある謎を一緒に考える構成になっていて、読み終えたあとに経済を自分ごととして捉え直せるよ。

まんがDE入門経済学 第2版
西村和雄 著|日本評論社
西村和雄による、まんがで経済学の全体像をたどる入門書の第2版です。図や絵で流れを追いながら、需要と供給、市場の働き、マクロの考え方といった経済学の骨格に触れていきます。文字だけの教科書で最初の数十ページに挫折した人が、もう一度入り直すための入口として機能します。まんがという形式のぶん、定義の厳密さより流れの理解を優先した作りです。
こんな人におすすめ
経済学の教科書を開いたけれど、最初の章で止まってしまった人。文字の説明より、絵と流れでまず全体像をつかみたい人。高校生や、学び直しの最初の一歩を踏み出す人に向きます。
良い点
- まんがで挫折しにくい
- 骨格をつかむのに向く
- 206ページで短い
気になる点
- 定義の厳密さは弱い
- 数式の扱いは限られる
- 情報の更新は限定的
出版社
日本評論社
発売日
1999年11月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
まんがで経済学って、正直甘く見てました。でも206ページなら、通勤中に読めそうです。
佐藤メバル
まんが形式の強みは、挫折しにくいことだね。需要と供給や市場の働き、マクロの考え方といった骨格を、絵と流れで追っていく。
文字だけの教科書で最初の数十ページに止まった人が、もう一度入り直す入口として使える。
橘ナナミ
なるほど。じゃあ、これで流れをつかんでから、ちゃんとしたテキストに戻ればいいんですね。
佐藤メバル
それがいい使い方だよ。ただ、まんがの分量のぶん、定義の厳密さは犠牲になっている。言葉を正確に覚えたいなら、必ずもう一冊テキストを並べてほしい。地図を持ってから歩き出すイメージだね。

マンガでカンタン!お金と経済の基本は7日間でわかります。
八木陽子 著|Gakken
¥1,540(税込)
お金と経済の基本を7日間で学べる、ストーリー仕立てのマンガ講義です。全7章の講義のなかに、お金・経済ってこう理解すればいいのかという発見が散りばめられています。用語の暗記から入るのではなく、物語の流れのなかでお金の動きを追う設計。毎日1章ずつ区切れば、1週間で全体像に触れられるのが持ち味で、分厚い教科書の前に置く入口として使えます。
こんな人におすすめ
お金のことがよくわからないまま、なんとなくやり過ごしてきた人。1日1章ずつ、区切りをつけて経済の基礎を学びたい人。物語仕立てでないと頭に入らないと自覚している人に向きます。
良い点
- 7日間で区切りが明確
- ストーリーで頭に入る
- 296ページで基本を一巡
気になる点
- 深い理論には触れない
- 内容は基礎の範囲に留まる
- 数式の練習は無い
出版社
Gakken
発売日
2023年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
7日間でわかるって、区切りがあると逆にやる気が出ますね。毎日1章ずつ読むイメージですか?
佐藤メバル
まさにその設計だね。全7章のマンガ講義で、物語を追いながらお金の動きをつかんでいく。用語の暗記から入らないから、苦手な人でも流れに乗りやすい。
講義のなかにお金・経済はこう理解すればいいのかという発見が散りばめられている。
橘ナナミ
なるほど。ストーリー仕立てだと、数字だけの説明より頭に残りそうです。
佐藤メバル
そう。ただ、扱うのは基本の範囲だから、これだけで経済学を語れるようにはならない。1週間で全体の見取り図を作って、気になったところを次の一冊で深める。その順番が現実的だよ。

ゼロからわかる経済学: ニュースが10倍おもしろくなる入門書 (まじぷろ出版)
まじぷろ 著
物価、給料、税金、為替、景気はすべて経済でつながっているという視点から、生活目線で経済学を学べる超入門書です。難しい数式を使わず、経済ニュースが「わかる」から「読める」になることを目指しています。個々の用語を暗記するのではなく、ニュースの背景にある因果をつかめるようにする構成。これからの時代に必要な経済リテラシーを、日常の感覚に近い距離感で扱うのが持ち味です。
こんな人におすすめ
経済ニュースを読んでも、何が起きているのか飲み込めない人。物価や給料、税金の話を、自分の生活と結びつけて理解したい人。数式に抵抗があり、文章で考えたい人に向きます。
良い点
- 生活目線で具体的
- 数式なしで読める
- ニュースと直結する
気になる点
- 初学者向けの範囲に留まる
- 図表は多くない
- 体系的な演習は無い
出版社
詳細情報なし
発売日
2025年5月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
物価、給料、税金、為替、景気が全部つながってるって言われると、なんか景色が変わりそうです。
佐藤メバル
そこが出発点の本だね。経済ニュースが「わかる」から「読める」へ、というのが狙い。個々の用語を暗記するのではなく、ニュースの背景にある因果をつかむ。
生活目線で書かれているから、自分の給料や買い物と結びつけやすい。
橘ナナミ
なるほど。ニュースを読むときに、自分ごととして追えるようになるんですね。
佐藤メバル
そう。数式を使わずに進むから、計算が苦手な人にも入りやすい。ただ、範囲は初学者向けに絞られているから、これで経済学の全体を学ぶというより、ニュースの読み方を鍛える一冊と捉えるといいよ。
![[図解]大学4年間の経済学が10時間でざっと学べる](https://img.shelf-y.com/items/19987.jpg)
[図解]大学4年間の経済学が10時間でざっと学べる
井堀利宏 著|KADOKAWA
¥1,320(税込)
大学の経済学部で学ぶ内容のうち、おさえておきたいポイントを集め、豊富な図解でやさしく学べるようにした一冊です。20万部を突破した同名書の図解版で、96ページという薄さに要点が凝縮されています。通読して知識の抜けを確認する使い方や、講義の前後に手早く復習する使い方に向きます。図解中心のぶん、文章による議論の運びは本編に譲る構成です。
こんな人におすすめ
経済学の要点を、まず短時間で見渡したい人。講義や試験の前に、知識の抜けを確認したい人。図解で視覚的に整理して覚えたい人に向きます。
良い点
- 96ページで短時間に読める
- 図解が豊富
- 要点の確認に便利
気になる点
- 説明は最小限に圧縮
- 独学の最初の一冊には薄い
- 演習問題は無い
出版社
KADOKAWA
発売日
2016年8月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
96ページで大学4年間って、さすがに圧縮しすぎでは……と思ったんですけど、これってどんな使い方をする本なんですか?
佐藤メバル
これは要点の確認用だね。大学の経済学でおさえておきたいポイントを集めて、豊富な図解で整理している。20万部を突破した同名書の図解版で、文章の議論は本編に譲るかわりに、見て覚えることに振っている。
橘ナナミ
なるほど。最初に読むというより、講義の前後にさっと開く感じですか。
佐藤メバル
そう。講義の前に予習として眺め、終わったあとに復習として戻る。知識の抜けを見つけるのにも向いている。
ただ、これ一冊で理解が完成するわけではないから、本編や別のテキストと並べて使うのが前提だよ。

超速・経済学の授業
井堀利宏 著|あさ出版
¥1,694(税込)
東京大学名誉教授の井堀利宏が、マクロ経済学のなかでも生活に影響する話題に絞って、生徒と先生の授業形式で解説する一冊です。インフレとバブル、金融政策、円安と円高の損得、日本が経済成長する条件、グローバル化のなかの貿易の枠組み、戦争の経済的な側面、財政政策の効果までを、時限ごとに積み上げます。読み進めるうちに知識が一本の幹になるよう構成されているのが持ち味です。
こんな人におすすめ
世界のニュースを、経済学の言葉で理解したい人。インフレや円高・円安、国債、金利といった話題を、日常の判断に活かしたい人。まとまった時間が取りにくく、短時間で教養を仕入れたい人に向きます。
良い点
- 授業形式で読み進めやすい
- 時事トピックに絞られる
- 知識が幹になる構成
気になる点
- ミクロの扱いは限られる
- 深掘りは各論に譲る
- 演習問題は付かない
出版社
あさ出版
発売日
2024年4月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『3時間で原理・原則』ってありますけど、先生と生徒の授業形式なら、確かに読みやすそうですね。
佐藤メバル
そう、そこが工夫でね。扱うのはマクロ経済学のなかでも、インフレや円高・円安、国債、金利といった、私たちの生活に影響する話題に絞っている。
1時限目はインフレとバブル、2時限目は金融政策、3時限目は円安と円高の損得という具合に進む。
橘ナナミ
なるほど。最初から順に読むと、時限の話がつながって一本になるんですね。
佐藤メバル
そこが狙いだよ。最後に財政政策の特別授業が付いていて、景気をどこまで動かせるかを考える。ただ、ミクロの話は限られるから、そこは別の一冊で補うといい。
短時間で教養の幹を作るのに向いているよ。
挫折しない読み順——「読み物→全体像→体系」の3ステップ
橘ナナミ
本が良くても、途中で読まなくなったら意味がないですよね。
佐藤メバル
その通り。だから順番は「読み物で1つの話を最後まで読む」→「入門書で全体像をつかむ」→「教科書で体系に入る」の3段階がおすすめ。1冊目は『お金のむこうに人がいる』や『経済ってなんだ? 世界一たのしい経済の教科書』のような物語形式。2冊目は『ゼロからはじめる経済入門〔新版〕』や『経済学・入門 第3版』で、経済の各分野の入り口を一通り。3冊目で『マンキュー入門経済学』や伊藤元重さんの『入門経済学[第4版]』に進む。つまずきやすいのは2冊目と3冊目の間だから、数式が苦しければ『アメリカの高校生が学んでいる経済の教室』のように言葉で説明してくれる本を挟むと、道が途切れないよ。
新版・旧版・中古の見極め方、そして「読まなくていい本」
橘ナナミ
古い版の中古が安く出ていると、ついそっちを買いたくなります……。
佐藤メバル
気持ちはわかる。でも経済の入門書は、円安・インフレ・金融政策の記述が版で変わる。『ゼロからはじめる経済入門〔新版〕』や『高校生のための経済学入門[新版]』のように、改訂で新型コロナ禍への対応や円安・インフレが盛り込まれた本は、新しくなっている部分こそが学びどころなんだ。電子版やオーディオブックは持ち歩きや移動中の復習に向くし、図表やレイアウトを見ながら理解したいなら紙。図書館で借りて相性を確かめてから買うのも、書店員時代によく勧めていた方法だよ。それと、初見で「これさえ読めば儲かる」と断定してくる本は、経済学の入門書ではなく投資の扇動本のことが多い。経済学は「なぜそうなるのか」を説明してくれる本を選ぼう。
読了後の次の一手——資格・実践・ニュース活用
橘ナナミ
読み終わったあと、何をすれば身についたことになるんでしょう?
佐藤メバル
3つある。1つは資格や試験への展開。『この1冊でミクロとマクロが同時にわかる経済学』は資格試験を意識して書かれているから、そのまま問題演習に繋げられる。2つ目は実践。『超速・経済学の授業』で金利・為替・国債の仕組みを押さえたら、自分の家計や仕事の数字に当てはめてみる。3つ目はニュース活用で、イングランド銀行の本には付録として経済学に関する51の質問が載っていて、答えを自分で考える練習になる。無料で補うなら、中央銀行や政府の公開資料、大学の公開講座、著者本人が発信している解説動画を併用するのが効率的。本で骨格を入れて、無料リソースで肉をつけるイメージだね。
よくある質問
経済学の本は初心者は何から読めばいい?
橘ナナミ
経済学の本は初心者は何から読めばいいについて教えてください。
佐藤メバル
まずは物語形式か、図解の多い入門書から。『お金のむこうに人がいる』『東大生が日本を100人の島に例えたら』のような読み物で「経済の話を最後まで読む体験」を作り、次に『高校生のための経済学入門[新版]』や『ゼロからはじめる経済入門〔新版〕』で全体像をつかむ。1冊目は軽く、2冊目で網を広げるのが挫折しない順番です。
マンガや図解でわかりやすい経済の本はどれ?
橘ナナミ
マンガや図解でわかりやすい経済の本はどれについて教えてください。
佐藤メバル
マンガなら『まんがDE入門経済学 第2版』や、7日間のストーリー仕立てで学ぶ『マンガでカンタン!お金と経済の基本は7日間でわかります。』。図解なら『[図解]大学4年間の経済学が10時間でざっと学べる』や、需要供給曲線を軸に読み解く『たった1つの図でわかる!【図解】新・経済学入門』が向いています。図や絵で輪郭をつかんでから、文字の入門書に移ると吸収が早くなります。
マンキューなど経済学の教科書は独学でも読める?
橘ナナミ
マンキューなど経済学の教科書は独学でも読めるについて教えてください。
佐藤メバル
読めますが、順番が大事です。『マンキュー入門経済学』は経済学の10原則からミクロ・マクロまでを一冊に収めた定番で、伊藤元重さんの『入門経済学[第4版]』は章末に丁寧な解答付きの演習問題があります。前提知識ゼロで挑むと途中で止まりやすいので、『ゼロからはじめる経済入門〔新版〕』などで一度全体像を作ってから開くのがおすすめです。
経済の本と投資・お金の本はどう違う?
橘ナナミ
経済の本と投資・お金の本はどう違うについて教えてください。
佐藤メバル
経済の本は「なぜ物価が動くのか」「なぜ貿易をするのか」という仕組みを説明する本。お金の本は家計や資産の判断に寄せた本です。たとえば『池上彰のやさしい経済学[令和新版]1 しくみがわかる』は需要と供給やケインズ経済学を扱い、『知らないと損する 経済とおかねの超基本1年生』は消費・投資・金融・貿易・財政を生活目線で整理しています。両方読むと、ニュースと家計の話がつながります。
ミクロ経済学とマクロ経済学はどちらから学ぶべき?
橘ナナミ
ミクロ経済学とマクロ経済学はどちらから学ぶべきについて教えてください。
佐藤メバル
「家計や企業の意思決定」から入るならミクロ、「GDP・物価・金融政策」から入るならマクロで、どちらが正解ということはありません。迷ったら、一冊で両方を扱う『この1冊でミクロとマクロが同時にわかる経済学』や『はじめて学ぶミクロ経済学・マクロ経済学』で並行して触れ、興味が強いほうを深掘りするのが現実的です。
経済学の勉強は本だけで足りる?資格は必要?
橘ナナミ
経済学の勉強は本だけで足りる?資格は必要について教えてください。
佐藤メバル
教養やニュース理解が目的なら本だけで十分です。資格や試験が目的なら、資格試験に学ぶ人を想定して書かれた『この1冊でミクロとマクロが同時にわかる経済学』から問題演習に進む流れが組みやすい。学んだあとは中央銀行や政府の公開資料、大学の公開講座、著者の解説動画を併用すると、知識が生きた形で定着します。
新版と旧版はどちらを買うべき?中古でも大丈夫?
橘ナナミ
新版と旧版はどちらを買うべき?中古でも大丈夫について教えてください。
佐藤メバル
入門書は円安・インフレ・金融政策の記述が版で変わるため、基本的には新しい版がおすすめです。『ゼロからはじめる経済入門〔新版〕』は新型コロナ禍への対応や円安・インフレ等の金融情勢を盛り込んで改訂されており、改訂された部分こそ学びどころ。中古や電子、図書館で内容を確かめてから買うのも賢い選び方です。
経済学部志望の高校生におすすめの本は?
橘ナナミ
経済学部志望の高校生におすすめの本はについて教えてください。
佐藤メバル
『高校生のための経済学入門[新版]』が第一候補です。需要と供給、市場メカニズム、金利、GDP、インフレ、金融政策、税金と財政、比較優位まで、経済学の全体像を一気につかめる構成で、キーワード索引で調べ直しもできます。余裕があれば『経済学・入門 第3版』で日本経済の流れに触れておくと、入学後の講義がぐっと楽になります。
まとめ
橘ナナミ
今日の話を聞いて、最初の1冊のハードルが下がりました。まずは読み物を1冊、最後まで読んでみます。
佐藤メバル
それがいい。読了したら、次は『ゼロからはじめる経済入門〔新版〕』のような全体像の本へ。そして余裕が出てきたら、マンキューやクルーグマンに挑戦すればいい。順番さえ守れば、分厚い教科書は「敵」じゃなくなるよ。
橘ナナミ
逆に、順番を飛ばすとどうなるんでしょう?
佐藤メバル
書店員時代、いきなり分厚い教科書を買っていくお客さんを何人も見てきた。本棚で背表紙だけがきれいになっていく。もったいないな、といつも思っていたよ。経済は暗記科目じゃなくて、「なぜそうなるのか」を考える練習だから、ゆっくりでいい。
橘ナナミ
なんだか、肩の力が抜けました。
佐藤メバル
経済の勉強は、暗い部屋の照明をつける順番に似ているんだ。いきなり全部つけようとすると、スイッチの場所がわからずつまずく。でも玄関の明かりをひとつつければ廊下が見えて、次にどの部屋へ行けばいいかわかる。最初の1冊は、その「玄関の明かり」で十分なんだよ。
