経済に関する英語を学べる本のおすすめ人気ランキング25選【2026年版】
監修

佐藤メバル
@shelfy_mebaru
編集長。あらゆるジャンルの本を年間数百冊読み込む本のプロ。投資・経営から小説・実用書・絵本まで、良書と読者の相性を見抜く。

橘ナナミ
@medias_nanami
編集部の新人インターン。22歳の大学院生で、メディア論を研究中。「それ気になります!」が口癖の天然キャラ。読者の素朴な疑問を代弁する役割で、各メディアの専門家にいろんなジャンルの素朴な質問をぶつけていく。
最終更新: 2026年10月
橘ナナミ
「経済英語」で調べると、参考書も単語帳も対訳本も出てきて、どれから手をつけていいのか分からなくなります。普通のビジネス英語と何が違うんですか?
佐藤メバル
いい質問だね。経済英語の特徴は、単語自体は中学レベルでも意味が別物になることなんだ。securities は「安全」ではなく「有価証券」だし、station もニュースの中では動詞で「配置する」の意味で出てくる。だから最初に必要なのは難解な単語力より、経済の文脈の地図なんだよ。書店員だった頃、英字新聞を開いて「知っている単語なのに読めない」と首をかしげるお客さんを何人も見てきた。
橘ナナミ
なるほど……。じゃあ単語帳を1冊丸暗記すれば読めるようになる、という話でもないんですね。
佐藤メバル
そう。語彙と背景知識と読解の型は、別々の教材で埋めていくのが現実的だよ。たとえば日向清人『ビギナーのための経済英語 第2版』は、海外マーケット情報や決算報告を英語で読むための重要表現を320収録していて、和訳入りの索引が簡易辞書にもなる。まず「読める形」を手に入れて、あとから背景知識を足していく。この順番が崩れにくい。さっそく選び方の軸を見ていこう。
経済に関する英語を学べる本の選び方
目的別:読む・聞く・書く・話す
橘ナナミ
目的別だと、どう分かれますか?
佐藤メバル
「読む」なら小西和久『経済ニュース英語リーディング教本』。ウォール・ストリート・ジャーナルの記事を使い、要約の What's News を50本、最新記事を33本、Q&Aと解説で集中レッスンする構成なんだ。「話す・書く」なら植田一三『英語で経済・政治・社会を討論する技術と表現』で、意見の立て方とサポートの作り方を学ぶ。「聞く」は小林佳代『CD付 日本の経済』やアルクの『キクタン ニュース英語 Basic』のように音声がついたものを軸にするといい。
橘ナナミ
4技能で分けると、自分の本棚の役割分担まで見えてきますね。
現在の英語力別:TOEICの目安で入口を変える
橘ナナミ
TOEIC600未満だと、入口はどこになりますか?
佐藤メバル
『中学英語で読み解く経済学-30』は CEFR A1〜A2水準の易しい英語長文で、日本語で概念を確認してから読む作り。『CD付 日本の経済』もTOEIC470点以上が目安とされている、やさしい英語のリーダーだよ。600〜800なら『ビギナーのための経済英語 第2版』や『経済ニュース英語リーディング教本』。800以上なら大垣尚司『米経済紙から学ぶ実践英単語』のように、WSJの記事から採った例文で語彙を厚くする段階になる。
橘ナナミ
スコアで入口が変わるなら、背伸びした1冊を買わずに済みます。
経済知識の有無別
橘ナナミ
経済の知識がゼロでも読めるものはありますか?
佐藤メバル
あるよ。大島朋剛『新版 英語対訳で読む「経済」入門』は、インフレとデフレの違い、アダム・スミスの「見えざる手」、消費増税の流れまで日本語と英語の両方で説明してくれる。池上彰『英語で読む 池上彰の経済のニュースが面白いほどわかる本』も、図版や写真が多くて経済用語に不慣れな人向けだね。逆に経済の基礎がある人は、石塚雅彦『経済英語入門 2版』から英語側に直行していい。
橘ナナミ
日本語で地図を作ってから英語に移るか、最初から英語で走るか、ですね。
形式別:対訳・ドリル・音声・原書
橘ナナミ
本の形式でも選び方は変わりますか?
佐藤メバル
変わるね。対訳形式なら深山真『日英対訳「日本経済」の基本』や吉野直行『英語で学ぶ日本経済』で、後者は左ページ英語・右ページ日本語。ドリル形式なら石塚雅彦『経済英語はじめて学ぶ40日間トレーニングキット』で、ワークブック2冊とレファレンス、インタビューを組み合わせた40日間メニューになっている。読む気力が続くかどうかは形式で決まるから、ここは妥協しないほうがいい。
職種・用途別
橘ナナミ
金融の実務の人と、学生だと定番は違いますか?
佐藤メバル
金融実務なら『ビギナーのための経済英語 第2版』と『ウォール・ストリート・ジャーナル式 経済英語がよくわかる本』。後者は初級・中級・上級と難易度別に学べる仕組みで、対訳レイアウトになっている。学生なら『中学英語で読み解く経済学-30』や岡田泰男『はじめての経済学』。投資家なら井上邦夫『英語で読む最新世界経済入門』のように、ドルを軸に世界経済を読む本が合う。発信が仕事なら清水建二『語源で増やす政治・経済・社会の英単語』のように語の成り立ちから押さえる本が効く。
橘ナナミ
同じ「経済英語」でも、職種で棚が全然違うんですね。
入手性別:新版・旧版・紙・電子
橘ナナミ
買うときの注意点はありますか?
佐藤メバル
「第2版」「新版」とつくものは、まず新版を選んでほしい。『ビギナーのための経済英語 第2版』はデータが更新され、巻末のテストも使いやすくなっている。谷川幹『ニュース英語が本当に解るボキャブラリー[政治・経済編]』は、もとになった単行本を新書として再構成して2分冊にしたうちの1冊だから、揃えるなら構成を確認してから。図版が多い本は大きい画面の端末で読む前提の電子版もある。
経済に関する英語を学べる本をひと目で比較
橘ナナミ
えっ、25冊もあるんですか!?まずどう見ればいいんですか?
佐藤メバル
焦らず焦らず(笑)。まずはこの一覧で全体像を眺めてみよう。価格・著者・対象読者をまとめて見られるから、自分に近そうなのが分かるはず
経済に関する英語を学べる本のおすすめ人気ランキング
橘ナナミ
一覧だけだとピンと来ないので...1冊ずつ詳しく教えてください!
佐藤メバル
よし、それじゃあ1位から順に1冊ずつ解説していこう。各冊どんな人に向いてるかも合わせて話すから、自分に合いそうなのを見つけてほしい

ビギナーのための経済英語 第2版:経済・金融・証券・会計の基本用例 320
日向清人 著|慶應義塾大学出版会
¥2,200(税込)
経済・金融・証券・会計の現場で必要な重要表現を320、用例として収めた第2版です。英字新聞の経済面や企業の英文業績報告書を、ひととおり目を通せば難なく読めるレベルに届くことを狙っています。第2版ではデータが更新され、巻末の復習用TESTも使いやすくなりました。和訳入りの索引付きで簡易辞書としても引け、経済用語や文化背景を解説するコラムも随所に。単語集でも講義本でもなく、用例集として実務に寄り添うのが類書との違いです。
こんな人におすすめ
英文の決算報告や海外マーケット情報を読み解きたいビジネスパーソン、金融業界を目指す学生、机の横に辞書代わりの一冊を置きたい人。通読で型を作り、巻末TESTで穴を確認したい場面に向きます。
良い点
- 実務直結の320表現を収録
- 和訳付き索引で辞書にもなる
- 巻末TESTで復習まで完結
気になる点
- 用例の密度が濃く通読は重い
- 経済の基礎知識が前提になりがち
- 会話や聞き取りは範囲外
出版社
慶應義塾大学出版会
発売日
2017年8月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
経済英語の本っていろいろあって、単語帳から入るか経済の入門書から入るかで迷っています。佐藤さんなら最初の一冊にどれを置きますか?
佐藤メバル
いい質問だね。迷ったら、まず「読む型」を覚える本から入るのがおすすめ。日向清人さんの『ビギナーのための経済英語 第2版』は、経済・金融・証券・会計で必要な重要表現を320の用例として並べた一冊。
ひととおり目を通せば、英字新聞の経済面や英文業績報告書が難なく読めるレベルに届く。第2版でデータが更新され、巻末の復習用TESTも使いやすくなった。
和訳入りの索引付きで簡易辞書としても引けて、用語や文化背景を解説するコラムも随所に。単語帳でも講義本でもなく、用例集として実務に寄り添うのが持ち味だよ。
橘ナナミ
用例集って単語帳より覚えにくい気がしていたんですけど、逆に「使う形で入る」から定着するんですね。通読してから索引で引く、という順番がよさそうです。
佐藤メバル
そう、そこが大事。この本は「こう言いたいとき、こう書かれている」という対応で入るから、記憶が場面ごとについてくる。
ただ経済の基礎知識がゼロだと用語の背景でつまずくこともあるから、最初の数十ページは飛ばし読みでもいい。
机の横に置いて、英文の決算資料を読むときに引く使い方も合っているよ。

ウォール・ストリート・ジャーナル式 経済英語がよくわかる本
ウォール・ストリート・ジャーナル日本版編集部 著|毎日新聞社
¥2,079(税込)
世界のエリートが読む米国の経済紙、ウォール・ストリート・ジャーナルで英語と経済の最前線を学ぶ一冊。ひと目で意味がわかる対訳レイアウトで、net-neutrality や bitcoin、shadow banking、forward guidance といった用語を初級・中級・上級の難易度別に配置しています。背景知識のコンパクトな解説と、日本人が間違えやすい文法のおさらい付き。語彙と時事を同時に埋める設計で、128ページの軽さも魅力です。
こんな人におすすめ
英字経済紙を読み始めたいビジネスパーソン、将来国際舞台で働きたい学生、経済ニュースの英語用語を初級から順に固めたい人。難易度別に少しずつ階段を上がりたい場面に向きます。
良い点
- 対訳レイアウトで意味がすぐ取れる
- 初級・中級・上級に分かれている
- 背景知識と文法の補習も付く
気になる点
- 分量が軽く物足りない人もいる
- 対訳に頼ると精読が浅くなる
- 上級の語彙は予備知識が要る
出版社
毎日新聞社
発売日
2014年11月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
タイトルに「ウォール・ストリート・ジャーナル」とあって身構えたんですが、128ページなら読めそうでしょうか?
佐藤メバル
そこがこの本の懐の深さなんだ。ひと目で意味がわかる対訳レイアウトで、「初級・中級・上級」の難易度別に学べる仕組みになっている。
初級は net-neutrality や bitcoin、中級は shadow banking や top line/bottom line、上級は forward guidance や reflationist という具合に語彙が層になっている。
背景知識のコンパクトな解説と、日本人が間違えやすい文法のおさらい付き。読みながら語彙と時事の両方が埋まる構成だよ。
128ページという分量も、最初の一冊としてありがたいね。
橘ナナミ
難易度別だと、自分のレベルから入れるのが助かります。用語集として引くより、通読して層を上っていく読み方が向いていそうですね。
佐藤メバル
まさにその読み方。まず初級を通して、知らない用語を対訳で確認する。次に中級、上級と進むうちに、英字経済紙の記事が「同じことを何度も言っている」と感じられるようになる。この感覚が出たらしめたものだよ。

経済ニュース英語リーディング教本 ―The Wall Street Journalの記事で集中レッスン
小西和久 著|朝日出版社
¥631(税込)
ウォール・ストリート・ジャーナルの記事で読解を鍛える教本です。第1部は日本の新聞一面の「本日の紙面から」に当たる What's News の要約50本、第2部は景気動向や日米の企業戦略、中国事情などの最新記事33本を、予習ページとQ&A、解説付きで集中レッスン。経済英語のボキャブラリーとニュース特有の語法・文法を徹底解説し、英語の瞬発力を鍛えます。TOEICのスコアも視野に入れた構成です。
こんな人におすすめ
経済ニュースの英語を体系的に読み込みたい人、TOEIC対策と実務の橋渡しをしたいビジネスパーソン、予習してから本文に入る読み方を身につけたい学習者。1冊で往復練習したい場面に向きます。
良い点
- 要約50本と記事33本の充実
- 予習ページで読み方が身につく
- 語法・文法の解説が丁寧
気になる点
- ニュースに関心がないと続かない
- 音声や会話練習は中心でない
- 上級者には易しく感じられる
出版社
朝日出版社
発売日
2007年11月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
631円でこの厚さは驚きなんですが、中身は薄いんでしょうか。
佐藤メバル
いや、構成がしっかりしているよ。第1部は日本の新聞一面の「本日の紙面から」に当たる What's News の要約を50本、第2部はウォール・ストリート・ジャーナルの最新記事から景気動向や日米の企業戦略、中国事情など33本を精選。
それぞれ予習ページとQ&A、解説が付く。記事とQ&Aと解説で、ビジネス状況と英語が同時に頭に入るのが狙いで、経済英語のボキャブラリーやニュース特有の語法・文法まで踏み込む。
英字紙の読み方を手順として教えてくれる教材だよ。
橘ナナミ
「予習ページ」があるのが気になります。先に何を見ておけばいいか分かってから本文に入れると、挫折しにくそうですね。
佐藤メバル
そう。見出しと要約で見当をつけてから本文を読む、という実際の読み方をそのまま練習できる。TOEICのスコアも意識した作りだから、試験対策と実務の橋渡しにもなる。
まずは短い What's News の50本から始めると続きやすいよ。

経済英語のキーワード: 英文経済記事を読むための重要2100語
寺澤浩二 著|ジャパンタイムズ出版
英文経済記事を読むための重要語2100をキーワードとして整理した一冊です。170ページに収められているので、腰を据えて通読するというより、記事の前後に手早く確認する相棒として機能します。経済記事には、日常語と同じ形で違う意味を持つ語が多く、そうした語を先に押さえておくと読解のつまずきが減ります。単語集を通しで暗記するのではなく、ニュースを読みながら語を立体的にしていく使い方に向いています。
こんな人におすすめ
英文経済記事を日常的に読む人、経済ニュースの語彙を短時間で確認したいビジネスパーソン、記事から逆引きで語を覚えたい学習者。170ページの携帯性を活かして手元に置きたい場面に向きます。
良い点
- 経済記事に特化した2100語
- 薄くて持ち歩きやすい
- 確認用の相棒として使える
気になる点
- 通読で覚える設計ではない
- 語の使い方の練習は別途必要
- 初級者には難度が高い語もある
出版社
ジャパンタイムズ出版
発売日
1990年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
2100語で170ページって、かなりの密度ですよね。
佐藤メバル
その密度がこの本の性格なんだ。寺澤浩二さんの『経済英語のキーワード』は、英文経済記事を読むための重要語2100をキーワードとして整理した一冊。
170ページに収めているから、辞書のように腰を据えて読むというより、記事を読む前後に手早く確認するための相棒になる。
経済記事には、日常語と同じ形で違う意味を持つ語が多い。そうした語を先に押さえておくと、読解のつまずきがぐっと減るんだよ。
橘ナナミ
なるほど。単語帳を通しで覚えるより、経済記事に絞ってあるぶん、ニュースを読みながら覚えられる気がします。
佐藤メバル
そうだね。読んでいる記事に出てきた語を、その日のうちにこの本で引く。それを繰り返すとキーワードが記事の中で立体的になってくる。
気になった語に印をつけて、自分だけの頻出リストを作っていくのも面白いよ。

経済の基礎も英語も学べる! 新版 英語対訳で読む「経済」入門 (じっぴコンパクト新書)
大島朋剛 著|実業之日本社
¥1,100(税込)
ミクロ経済とマクロ経済の違い、アダム・スミスの「見えざる手」、インフレとデフレ、高齢化社会と公的年金、消費増税の流れ、そもそもお金とは何か、TPPの課題——日本語でもパッと説明できない経済の問いを、日本語と英語の対訳でやさしく解説します。中高生には少し骨太の入門書、大学で経済を学ぶ人には副読本、ビジネスパーソンには一般常識として読める。説明できないことを説明できる形に置き直す一冊です。
こんな人におすすめ
経済の基本を日本語と英語の両方で押さえたい中高生・大学生、教養として経済をやり直したいビジネスパーソン、英語で経済を説明する練習をしたい人。対訳で往復したい場面に向きます。
良い点
- 日英対訳で理解を確認できる
- 身近な疑問から入れる構成
- 200ページで通読しやすい
気になる点
- 扱う範囲は基礎に限られる
- 問題演習は付いていない
- 上級者には物足りない
出版社
実業之日本社
発売日
2020年10月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「日本語でもパッと説明できない経済のことが学べます」という一文が刺さりました。私、ミクロとマクロの違いを人に説明できないです。
佐藤メバル
そこを突いた本だね。新版『英語対訳で読む「経済」入門』は、ミクロとマクロの違い、アダム・スミスの「見えざる手」、インフレとデフレ、高齢化社会と公的年金、消費増税の流れ、お金とは何か、TPPの課題——こうした問いを日本語と英語の対訳でやさしく解説する。
中高生には少し骨太の入門書、大学で経済を学ぶ人には副読本、ビジネスパーソンには一般常識として読める。
説明できないことを、説明できる形に置き直す一冊だよ。
橘ナナミ
英語と日本語が並んでいるのって、英語の勉強というより、日本語の理解を確かめる側面もありますね。
佐藤メバル
そう、そこが面白いところ。自分の説明があいまいな概念ほど、英語にした途端に詰まる。詰まった箇所が、あなたの弱点だよ。
200ページと薄いから、通勤や寝る前の10分ずつでも進められる。

経済英語はじめて学ぶ40日間トレーニングキット(全4巻)―グローバル社会で活躍するニッポン人を目指して (経済たまごシリーズ 1)
石塚雅彦 著|アルク
¥5,826(税込)
ワークブック2冊にレファレンスブック、インタビューブックを加えた4冊組のキットです。読む・聞く・書くを交えた40日メニューで、基礎編は英文報道特有の用法、金融・国際経済編は金融と国際経済の知識を英語を介して理解していきます。3冊目は『The Nikkei Weekly』の連載コラムを厳選した経済のしくみ解説。4冊目には元P&Gヴァイスプレジデントの和田浩子氏、早稲田大学国際教養学部長ポール・スノードン氏、ノーベル賞経済学者スティグリッツ氏のインタビューも収録。人に会いに行く教材は珍しいですね。
こんな人におすすめ
グローバルに働きたい若手社会人・大学生、1冊ずつ買いそろえずに一式で始めたい人、40日という区切りで学習習慣を作りたい読者。音声も含めて手を動かしたい場面に向きます。
良い点
- 4冊組で学習が完結する
- 40日という明確な区切り
- 経済学者の生の声が入る
気になる点
- セット分の価格負担は小さくない
- 分量が多く独学では重い
- 短期間で仕上げる前提の設計
出版社
アルク
発売日
2009年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
4巻セットで5826円。金額はともかく、40日で終わる設計って本当に続くものでしょうか。
佐藤メバル
石塚雅彦さんのこのキットは、ワークブック2冊にレファレンスブック、インタビューブックを加えた4冊組。
読む・聞く・書くを交えた40日メニューで、基礎編は英文報道特有の用法、金融・国際経済編は金融と国際経済の知識を英語を介して理解する。
3冊目は『The Nikkei Weekly』連載コラムを厳選した経済のしくみ解説。4冊目には元P&Gヴァイスプレジデントの和田浩子氏、早稲田大学国際教養学部長ポール・スノードン氏、ノーベル賞経済学者スティグリッツ氏のインタビューも入っている。人に会いに行く教材は珍しいね。
橘ナナミ
スティグリッツさんのインタビューが入っているの、すごいですね。経済学者の生の声って、教科書では絶対に触れられない部分です。
佐藤メバル
そう。しかもこのキットは「一見ならぬ一聴の価値あり」と謳っている通り、音声も軸になっている。机に向かうだけでは続かない人ほど、40日という区切りが効くと思うよ。

経済英語入門 2版
石塚雅彦 著|日本経済新聞出版
同じ石塚雅彦さんによる入門書の第2版で、日本経済新聞出版から出ている240ページの一冊です。40日間キットのように複数冊を並べるのではなく、一本道で経済英語の入口を通る作りになっています。まずこちらで全体像をつかんでから、キットで手を動かす順番も無理がありません。教室でも独学でも使いやすく、経済英語の最初の一冊をどれにするか迷ったときの基準になる本です。
こんな人におすすめ
経済英語を1冊から始めたい大学生・若手社会人、講義や研修の副読本を探している人、40日間キットの前に全体像をつかみたい学習者。まず1周したい場面に向きます。
良い点
- 1冊で入口を通過できる
- 同じ著者のキットへ橋渡し
- 講義の副読本にも向く
気になる点
- 練習量はキットより少ない
- 発展的な内容は扱わない
- 独学だと区切りが作りにくい
出版社
日本経済新聞出版
発売日
2000年3月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
さっきの40日間キットと同じ石塚雅彦さんですね。こちらは1冊で完結する入門なんですか?
佐藤メバル
そう、同じ著者による入門書で、こちらは2版を重ねている。日本経済新聞出版から出ている240ページの一冊で、キットのように複数冊を並べるのではなく、一本道で経済英語の入口を通る作りだ。
まずこちらで全体像をつかんでから、40日間キットで手を動かす順番もいい。教室でも独学でも使いやすいと思うよ。
橘ナナミ
同じ著者で「入門」と「トレーニングキット」があると、どちらから入るかで迷います。座学向きなのはどちらでしょう。
佐藤メバル
座って読み通すならこの『経済英語入門』、体を動かすように40日で仕上げるならキット。どちらも著者が、英語で経済情報を得る力を養うことを狙っている。
順番を決めかねたら、まず入門を1周してからキットに進むのが無理がないよ。

はじめての経済学: 日本語と英語で学ぶ経済用語1000
岡田泰男 著|慶應義塾大学出版会
日本語と英語で経済用語1000を学ぶ構成の一冊です。慶應義塾大学出版会から出ている210ページで、用語を二つの言語で往復するのが基本の動きになります。英語だけでは意味の芯がつかめない語も、日本語の説明が隣にあれば落ち着いて読めます。辞書的に引くというより、薄い一冊を1周して経済用語の地図を作る使い方が合っています。はじめて経済学に触れる人が、語彙の土台をまとめて作るのに向いています。
こんな人におすすめ
経済学を英語と日本語の両方で学び始めたい大学1・2年生、カタカナ経済用語を英語で言い直したいビジネスパーソン、用語の地図を1冊で作りたい人。1000語を1周したい場面に向きます。
良い点
- 日英どちらからも確認できる
- 210ページで通読しやすい
- 用語の地図づくりに向く
気になる点
- 文法や読解の練習は別になる
- 例文による運用力は別途必要
- 中級者には易しく感じる
出版社
慶應義塾大学出版会
発売日
1995年4月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
タイトルに「1000」とあるだけで、量に圧倒されます。
佐藤メバル
量に圧倒されるのは、はじめての人にとってはむしろ正直な入口だよ。岡田泰男さんの『はじめての経済学』は、日本語と英語で経済用語1000を学ぶ構成。
慶應義塾大学出版会から出ている210ページの一冊で、用語を二つの言語で往復するのが基本の動きになる。
英語だけでは意味の芯がつかめない語も、日本語の説明が隣にあれば落ち着いて読める。辞書的に引くのではなく、薄い一冊を1周して経済用語の地図を作る使い方が合っているね。
橘ナナミ
二つの言語で往復する、という言い方がいいですね。英語で覚えて日本語で確認する、逆でもいいんでしょうか。
佐藤メバル
どちらでもいい。ただ、経済用語は日本語のほうがカタカナ語として先に入っていることが多いから、日本語から英語へ、が入りやすい人は多い。
内向きの理解を外向きの説明に変える練習だと思えば続けられるよ。

中学英語で読み解く経済学-30: 英語の読解力と知識の基礎力を同時に伸ばす 中学英語で読み解く学問シリーズ
ラビット 著
30のトピックそれぞれで、まず日本語で概念の核を確認し、そのあとにCEFR A1〜A2水準の易しい英語長文を読む。最後に理解度を確かめる問題と解説で知識を定着させる流れです。扱うのは欲望と希少性、機会費用、需要と供給、GDP、インフレ・デフレ、貿易、所得格差、環境経済、ギグエコノミー、暗号通貨、AIと雇用、グリーンファイナンス、ビッグデータによる予測まで幅広い。英語と社会科のクロスオーバーを狙った一冊です。
こんな人におすすめ
英語の読解力と経済の基礎を同時に伸ばしたい中学生・高校生、学び直しをしたい大人、学校教材や検定対策の補助を探している教育者。1日1トピックで進めたい場面に向きます。
良い点
- 30テーマを体系的に扱う
- 易しい英語から始められる
- 問題と解説で定着できる
気になる点
- 専門的な深掘りは少ない
- 英語の難度は易しめで揃う
- 大人には物足りない章もある
出版社
詳細情報なし
発売日
2025年10月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「中学英語」と「経済学」って、組み合わせが意外です。本当に中学生レベルで経済が読めるんですか?
佐藤メバル
そこを丁寧に設計しているのがこの本だよ。30のトピックそれぞれで、まず日本語で概念の核を確認し、そのあとにCEFR A1〜A2水準の易しい英語長文を読む。
最後に理解度を確かめる問題と解説で知識を定着させる流れだ。扱うのは欲望と希少性、機会費用、需要と供給、GDP、インフレ・デフレ、貿易、所得格差、環境経済、ギグエコノミー、暗号通貨、AIと雇用、グリーンファイナンス、ビッグデータによる予測まで幅広い。
英語と社会科のクロスオーバーを狙った一冊だね。
橘ナナミ
機会費用とかギグエコノミーって、大人でも説明があいまいな言葉です。中学生向けのほうが、むしろ誠実に説明してくれそうですね。
佐藤メバル
そう感じる大人は多いと思う。身近な事例が豊富で、日常生活の中から「経済の視点」を見出せるように作られているから、学校教材や検定対策の補助にも、保護者や教育者の手引きにもなる。
30トピックを1日1つで1か月、がちょうどいいペースだよ。

英語で読む世界経済入門
井上邦夫 著|朝日新聞出版
¥1,602(税込)
同じ井上邦夫さんによる世界経済の入門で、朝日新聞出版から出ている245ページの一冊です。円からは経済は見えない、という視点で世界経済を英語で読む入口に立ちます。まずこの一冊で「世界経済を英語で扱うとはどういうことか」に慣れてから、続く『英語で読む最新世界経済入門』へ進むと、著者の視点がどう深まるかがつかめます。同じ著者を続けて読むのは、相棒を変えずに旅を続けるようなものですね。
こんな人におすすめ
世界経済を英語で読み始めたい大学生・ビジネスパーソン、同じ著者の入門から最新版まで順に通したい人、経済ニュースを読む前提を整えたい学習者。最初の一歩として手に取りたい場面に向きます。
良い点
- 世界経済を英語で扱う入口
- 同じ著者で次作へつながる
- 245ページで通読可能
気になる点
- 予備知識ゼロだと重い箇所がある
- 為替や金融の基礎は別途必要
- 扱う時代は次作で更新される
出版社
朝日新聞出版
発売日
1990年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
著者の井上邦夫さん、次の本と並ぶと関係がありそうですね。
佐藤メバル
そう、同じ著者による世界経済の入門だ。朝日新聞出版から出ている245ページの一冊で、英語で世界経済を読む、という入口の位置づけになる。
まずこの一冊で「世界経済を英語で扱うとはどういうことか」に慣れてから、続く『英語で読む最新世界経済入門』へ進むと、著者の視点がどう深まるかがつかめる。
同じ著者を続けて読むのは、相棒を変えずに旅を続けるようなものだよ。
橘ナナミ
同じ著者を続けて読むの、確かに安心感があります。入門のあとに「最新」というタイトルが続くと、時代の変化を追う構成なのかなと気になります。
佐藤メバル
そこは次で話そう。ただ、最初の一冊で世界経済の骨格に触れておくと、二冊目で扱う論評や記事が、単なる時事の羅列ではなく「動き」として読めてくる。順番に意味がある組み合わせだよ。

英語で読む最新世界経済入門 (朝日選書 713)
井上邦夫 著|朝日新聞出版
¥1,320(税込)
一流経済紙誌『エコノミスト』『ビジネス・ウィーク』などに載った、すぐれた予測的記事や論評40本を選んで解説した一冊です。円からは経済は見えない、基軸通貨ドルの動きを理解してはじめて日本経済も読める——という立場から、この「失われた10年」とは何だったのかを検証していきます。クリントノミクスからユーロ、エンロン破綻まで。引用英文を飛ばして読んでも、世界経済のドラマが見えるのが面白いところです。
こんな人におすすめ
世界経済の流れを英語記事で追いたいビジネスパーソン、経済史の「失われた10年」を復習したい人、英語と経済のどちらかが苦手な読者。背景から理解したい場面に向きます。
良い点
- 予測的記事40本を厳選
- 英文を飛ばしても読める
- 目次が地域とテーマ別に分かる
気になる点
- 扱う時期がやや過去に寄る
- 英文は上級者向けの箇所もある
- 用語解説は都度参照が必要
出版社
朝日新聞出版
発売日
2002年10月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
さっきの入門の続きですね。「最新」と付くと、古くなるのが早そうで逆に気になります。
佐藤メバル
その心配はもっともだけど、この本の強みは別のところにある。一流経済紙誌『エコノミスト』『ビジネス・ウィーク』などに載った、すぐれた予測的記事や論評40本を選んで解説しているんだ。
円からは経済は見えない、基軸通貨ドルの動きを理解してはじめて日本経済も読める——という視点で、この「失われた10年」とは何だったのかを検証していく。
クリントノミクスからユーロ、エンロン破綻まで扱う。引用英文を飛ばして読んでも、世界経済のドラマが見えるのが面白いところだよ。
橘ナナミ
英文を飛ばしてもいい、というのは勇気が出ます。目次が米国経済、国際金融、欧州経済、新興国経済……と分かれているのも、どこから読むか選べていいですね。
佐藤メバル
そう。専門的な経済用語の解説は、経済が身近でも英語の読めない人、英語はわかるが経済が読めない人の両方に向けて書かれている。
だから気になる章から入って、あとで戻る読み方でまったく問題ないよ。

日英対訳「日本経済」の基本 The Japanese Economy
深山真 著|IBCパブリッシング
¥1,650(税込)
家計や税金といった身近なところから、経済政策、日本経済の現状まで、シンプルな英語で明解に解説する一冊です。構成は生産、企業、金融、株式、為替、経済政策、日本経済の現状の7章。日本経済を英語で説明する語彙と論点が章ごとに整理されていきます。もとになった『外国人からよく聞かれる「日本経済」の基本』を改訂・再構成したもので、ビジネスパーソンにも学生にも使えます。
こんな人におすすめ
外国人に日本経済を聞かれて困った経験のある人、英語で日本事情を語りたいビジネスパーソン・学生、家計から政策まで順に押さえたい読者。雑談から商談まで使いたい場面に向きます。
良い点
- 7章で日本経済を一通り
- 家計から始まる親切な順番
- 214ページで音読もしやすい
気になる点
- 高度な金融論までは踏み込まない
- 英語は平易で上級者には易しい
- 最新統計は別途確認が必要
出版社
IBCパブリッシング
発売日
2016年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
外国人に「日本経済の現状」を聞かれて固まった経験があります。こういう本が必要だったんだ、と思いました。
佐藤メバル
まさにその場面のための一冊だね。家計や税金といった身近なところから、経済政策、日本経済の現状まで、シンプルな英語で明解に解説している。
構成は生産、企業、金融、株式、為替、経済政策、そして日本経済の現状という7章。日本経済を英語で説明する語彙と論点が章ごとに整理されていく。
もとになっているのは『外国人からよく聞かれる「日本経済」の基本』で、それを改訂・再構成したもの。ビジネスでも学生でも使えるよ。
橘ナナミ
家計や税金から始まるのがいいですね。いきなり金融政策から入ると、説明の土台がないまま暗記になってしまうので。
佐藤メバル
そう、順番が親切なんだ。自分の財布の話から入って、企業、金融、株式、為替、政策へと広げていく。214ページだから1章ずつ音読しても苦にならない。
外国人との雑談で使うなら、まず第1章と第7章だけ読むのでも十分役に立つよ。

英語で学ぶ日本経済
吉野直行 著|有斐閣
¥3,700(税込)
左ページに英語、右ページに日本語を配した対訳形式の戦後日本経済論です。第1部で戦後日本経済の歴史をたどり、第2部で金融、財政、企業、労働、地域経済、外国企業進出を論じます。300ページ。講義を受けながら読む教科書として作られているので、通読というより章ごとに腰を据えて向き合う読み方が合います。対訳だから、英語で詰まったらすぐ日本語で確認できるのが心強いところです。
こんな人におすすめ
大学で経済や日本経済史を学ぶ学生、英語で日本経済を論じる力を付けたい大学院生・研究者、講義の副読本を探している人。章単位で精読したい場面に向きます。
良い点
- 左右対訳で確認が速い
- 歴史と各論の2部構成
- 講義の教科書として設計
気になる点
- 価格は専門書の水準
- 通読には時間がかかる
- 入門者には難度が高い
出版社
有斐閣
発売日
2010年1月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
有斐閣というと大学の教科書のイメージです。「英語で学ぶ」となると、かなり本格的なんでしょうか。
佐藤メバル
本格派だよ。左ページに英語、右ページに日本語を配した対訳形式の戦後日本経済論で、第1部で戦後日本経済の歴史をたどり、第2部で金融、財政、企業、労働、地域経済、外国企業進出を論じる。
300ページ。講義を受けながら読む教科書として作られているから、通読というより、章ごとに腰を据えて向き合う読み方が合う。
対訳だから、英語で詰まったらすぐ日本語で確認できるのが心強いね。
橘ナナミ
左右で対訳という形式は、訳の精度を自分で確かめられるのが面白いですね。英語の勉強としても、経済史としても使えそうです。
佐藤メバル
そう。戦後日本経済を捉えるためのトピックスが要領よくコンパクトに並んでいるから、英語のリーディング教材としても、日本経済史の復習としても機能する。
大学の講義と並走させるなら、この一冊が一番近い位置にあると思うよ。

CD付 日本の経済 The Japanese Economy (IBCオーディオブックス)
小林佳代 著|IBCパブリッシング
やさしい英語で書かれた本文と朗読CDのセットです。総単語数は7,310語、付属CD1枚に約70分、アメリカ英語で収録されています。第二次世界大戦後、壊滅的な状態から奇跡の復興を遂げた日本が、どんな道をたどり、どんな仕組みで動き、今どんな問題を抱えているのかを、ニュースで取り上げられる話題を中心に解説。聴いて、読んで、音読する同じ素材の使い回しができるのが強みです。
こんな人におすすめ
リスニングと経済の基礎を一緒に伸ばしたい社会人・学生、多読多聴や音読トレーニングをしたい人、TOEIC470点前後で次の一歩を探している学習者。通勤時間を活用したい場面に向きます。
良い点
- 本文と朗読CDがセット
- 同じ素材で聴く読む音読
- 日本語あらすじとワードリスト付き
気になる点
- 127ページで物足りない人も
- 内容は基礎的な範囲に留まる
- 級が上がると易しく感じる
出版社
IBCパブリッシング
発売日
2009年11月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
CD付きで、TOEIC470点以上が目安と書いてある。私でも聴けそうな気がします。
佐藤メバル
そこがこの本の入りやすさだね。やさしい英語で書かれた本文と朗読CDのセットで、総単語数は7,310語、CD1枚に約70分、アメリカ英語で収録されている。
第二次世界大戦後、壊滅的な状態から奇跡の復興を遂げた日本が、どんな道をたどり、どんな仕組みで動き、今どんな問題を抱えているのかを、ニュースで取り上げられる話題を中心に解説していく。
聴いて、読んで、音読する同じ素材の使い回しができるのが強みだよ。
橘ナナミ
同じ素材を何度も使えるの、地味に大事ですよね。聴いて分からないところを読んで確認して、また聴く、という往復ができます。
佐藤メバル
そう。トラックごとに日本語のあらすじが入っているし、巻末にはワードリストが付いているから、辞書なしで進められる。
127ページと短いから、通勤の往復で1章ずつ、というペースが続けやすいと思うよ。

マンガ日本経済入門英語版
石ノ森章太郎 著|日本経済新聞出版
石ノ森章太郎さんの『マンガ日本経済入門』の英語版で、313ページの一冊です。絵があるから、英語の語彙が足りなくても文脈が先に届く。経済の説明で挫折する人の多くは、概念ではなく文字の壁でつまずいています。そこを越えさせてくれるのがマンガの力です。日本語版を読んだことがある人なら、記憶を頼りに英語を追える。逆に英語版から入って日本語版へ戻る楽しみ方もあります。
こんな人におすすめ
活字の経済書で挫折した経験のある人、マンガで経済の全体像をつかみたい学生、日本語版を読了済みで英語でも味わいたい読者。入口のハードルを下げたい場面に向きます。
良い点
- 絵で文脈がつかめる
- 313ページの読み応え
- 日本語版との行き来が楽しい
気になる点
- 文章量の学習は別途必要
- マンガ形式が好みでない人もいる
- 内容は描かれた時点に依存する
出版社
日本経済新聞出版
発売日
1988年8月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
マンガで日本経済入門、しかも英語版。これは反則じゃないですか?
佐藤メバル
反則と言いたくなる気持ちはわかるよ。石ノ森章太郎さんの『マンガ日本経済入門』の英語版で、313ページ。
絵があるから、英語の語彙が足りなくても文脈が先に届く。経済の説明で挫折する人の多くは、概念につまずいているんじゃなくて、文字の壁につまずいている。
そこを越えさせてくれるのがマンガの力だね。日本語版を読んだことがある人なら、記憶を頼りに英語を追える。
橘ナナミ
日本語版を読んでいれば、なおさら英語版が読みやすいんですね。逆に、英語版から入って日本語版を読むのも楽しそうです。
佐藤メバル
それもいい。同じ物語を二つの言語で行き来すると、訳されるときに何が残って何が落ちるかまで見えてくる。
経済の知識と英語、どちらが目的でも入口になるところがこの本の面白さだよ。

英語で読む 池上彰の経済のニュースが面白いほどわかる本 池上彰のニュースが面白いほどわかる本シリーズ (中経出版)
池上彰 著|KADOKAWA
ベストセラー『[カラー図解]池上彰の経済のニュースが面白いほどわかる本』の内容を英語で読む一冊です。デフレ、日経平均株価、円高・円安、TPP など、新聞やテレビでおなじみの経済用語を、図版や写真を豊富に使って解説していきます。経済の知識と英語力が同時に手に入る一石二鳥を狙った作りです。電子版はタブレットなど大きな画面向けで、ハイライトや検索、辞書参照、引用の機能が使えない点は先に知っておきたいところです。
こんな人におすすめ
経済ニュースの用語を英語で言えるようにしたい人、池上彰さんの解説で基礎を固めたい学生・社会人、図版の多い紙の本で学びたい読者。ニュースの語彙を増やしたい場面に向きます。
良い点
- 図版と写真が豊富
- 経済用語を英語で確認できる
- ニュース理解と英語が同時に進む
気になる点
- 電子版は検索や辞書参照が不可
- 大きな画面が必要になる
- 文章量は多くない
出版社
KADOKAWA
発売日
2013年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
池上彰さんのあの本が英語で読めるんですね。図版や写真も豊富なままでしょうか。
佐藤メバル
そう、ベストセラー『[カラー図解]池上彰の経済のニュースが面白いほどわかる本』の内容を英語で読む作りになっている。
デフレ、日経平均株価、円高・円安、TPP など、新聞やテレビでおなじみの経済用語を、図版や写真を豊富に使って解説していく。
経済の知識と英語力が同時に手に入る一石二鳥を狙った一冊だね。ただ電子版は、タブレットなど大きな画面向けで、ハイライトや検索、辞書の参照、引用の機能が使えない点だけは知っておいてほしい。
橘ナナミ
なるほど、電子版は図版をじっくり見る前提の作りなんですね。紙で読むかどうかは、そこを基準に選べばよさそうです。
佐藤メバル
そう。図版が多い本は、画面が大きいほうが確実に読みやすい。逆に言えば、英語の用語を自分の目で追って覚えたい人には、ページを指で押さえられる紙が向いている。
どちらでも、経済ニュースの見え方が変わる本だよ。

世界の経済・政治・社会問題の知識と英語を身につける
植田一三 著|ベレ出版
¥2,200(税込)
世界の経済と格差、政治と紛争、医療、環境や資源、人権、科学技術、国際連合の役割といったテーマを9章で扱う一冊です。背景知識のストーリーの中で英語表現を学ぶから、知識が先、単語が後という順番で頭に入っていきます。英字誌や英語放送がぐっと身近になり、英検、TOEFL、IELTS、国連英検などの資格試験対策にも有効。世界の諸問題を語るための土台を作りたい人に向いています。
こんな人におすすめ
英字誌や英語放送を読み聴きこなしたい社会人、時事問題の背景から英語を固めたい学生、英検・TOEFL・IELTS・国連英検の対策をしたい人。発信の下地を作りたい場面に向きます。
良い点
- 9章で世界の論点を網羅
- 背景知識から英語に入れる
- 各種資格試験にも対応
気になる点
- 357ページで負荷は小さくない
- ニュースの更新は自分で補う必要
- 語彙の暗記効率は単語帳に劣る
出版社
ベレ出版
発売日
2021年9月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
経済だけでなく、政治や医療、環境まで。357ページとなると、相当な範囲ですね。
佐藤メバル
そう、網羅性が売りの一冊だ。世界の経済と格差問題、政治と紛争、医療問題、環境や資源問題、人権問題、科学技術問題、国際連合の役割といったテーマを9章に分けている。
背景知識のストーリーの中で英語表現を学ぶから、知識が先、単語が後という順番で頭に入っていく。
英字誌や英語放送がぐっと身近になるし、英検、TOEFL、IELTS、国連英検の対策にも効く。時事の土台を作りたい人に向いているね。
橘ナナミ
「背景知識のストーリーの中で英語表現を学ぶ」というのが、単語帳との違いですね。時事問題に弱い自覚があるので、そこから入りたくなりました。
佐藤メバル
時事が苦手な人こそ、この順番が合う。単語だけ先に覚えても、ニュースの文脈を知らないと使えないからね。
まず1章を読んで、自分の知識の穴が見えたら、そこから広げていくのが現実的だよ。

英語で経済・政治・社会を討論する技術と表現(CD BOOK)
植田一三 著|ベレ出版
¥2,420(税込)
経済、科学技術、政治、国際関係、環境、教育、医療、結婚や家庭、メディア、レジャーといったテーマについて、英語で意見や考えを述べるための語彙と表現をコンパクトに学ぶ一冊です。さらに、キーアイディアの立て方、サポートの仕方、リサーチの仕方まで扱うので、発信の設計図が手に入ります。外国人と社会問題について討論する機会のある社会人や、英検1級・準1級、TOEFL、IELTS、通訳ガイドの受験者にも効きます。
こんな人におすすめ
英語で意見を組み立てて話したい社会人、討論やディベートの機会がある人、英検1級・準1級やTOEFL・IELTSのスピーキング対策をしたい受験者。根拠を並べる練習をしたい場面に向きます。
良い点
- 討論の設計まで教える
- テーマの幅が広い
- 資格試験の対策に直結
気になる点
- 前提として語彙力が必要
- 364ページで取り組みが重い
- 日常英会話向けではない
出版社
ベレ出版
発売日
2013年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
さっきの本と同じ植田一三さんですね。こちらは「討論する」とあって、一段ハードルが高そうです。
佐藤メバル
同じ著者だけど、役割が違う。こちらは、経済、科学技術、政治、国際関係、環境、教育、医療、結婚や家庭、メディア、レジャーといったテーマについて、英語で意見や考えを述べるための語彙と表現をコンパクトに学ぶ本なんだ。
しかもキーアイディアの立て方、サポートの仕方、リサーチの仕方まで扱うから、いわば発信の設計図が手に入る。
社会問題について外国人と討論する機会のある人、英検1級・準1級、TOEFL、IELTS、通訳ガイドの受験者にも効くよ。
橘ナナミ
「サポートの仕方」を教えてくれる本って、意外と少ない気がします。言いたいことを支える根拠をどう探すか、そこが一番難しいので。
佐藤メバル
まさにそこが核心だよ。意見だけでは討論にならない。364ページを通して、根拠をどこから持ってくるか、どう並べるかを練習できる。
前の知識の本と並べれば、入力と出力の両方がそろう組み合わせになるね。

語源で増やす政治・経済・社会の英単語
清水建二 著|ベレ出版
¥1,870(税込)
17の接頭辞と212の語根をピックアップし、主に新聞やニュースで使われる単語に絞った語源の単語集です。接頭辞と語根の組み合わせで、未知語の意味を類推できるようになるのが最大のメリット。語源のイメージイラスト付きで、連想式に印象づけて暗記できます。単語レベルは基本語彙からTOEICのBランク以上のものまで、例文はTOEICに出る語彙で構成され、ビジネスにも資格試験にもつながります。
こんな人におすすめ
ニュース英語の語彙を体系的に増やしたい社会人、未知語を推測する力を付けたい中上級者、TOEICや英検の語彙対策をしたい人。辞書的に引く使い方をしたい場面に向きます。
良い点
- 語源から未知語を類推できる
- イラストで印象に残る
- ニュース語彙に絞っている
気になる点
- 演習量は多くない
- 語源の知識が前提になる箇所も
- 会話表現は対象外
出版社
ベレ出版
発売日
2015年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
語源で覚える、という話は聞いたことがあります。政治や経済に絞ると、どう変わるんでしょう。
佐藤メバル
そこが使いどころだね。この本は17の接頭辞と212の語根をピックアップして、主に新聞やニュースで使われる単語に限定している。
接頭辞と語根の組み合わせで、未知語の意味を類推できるようになるのが最大のメリットだ。語源のイメージイラスト付きで、連想式に印象づけて覚えられる。
単語レベルは基本語彙からTOEICのBランク以上のものまで、例文はTOEICに出る語彙で構成されているから、試験対策にもビジネスの現場にもつながるよ。
橘ナナミ
ニュースで見たことない単語に出会ったとき、語源がわかると怖くなくなりそうですね。389ページは多いけど、辞書的に使えるなら続きそうです。
佐藤メバル
そう、通読よりも、出会った単語を語源で分解する辞書として使うのが現実的。読めば政治・経済の語彙が体系的に増えていく。
まずは接頭辞の17だけ頭に入れると、効果を実感しやすいよ。

英語NEWSがこんなに読める!: 政治経済ビジネス頻出順厳選の1001単語
中川淳 著|明日香出版社
政治・経済・ビジネスのニュースに出る単語を頻出順に厳選した1001語を収録した一冊です。明日香出版社から出ていて252ページ。出やすい順に並んでいるというのは、限られた時間でニュースを読めるようにするための実用的な設計です。上から順に潰していけば、記事で出会う確率の高い語から先に身につきます。網羅型の単語集で途中挫折した人ほど、この順番のありがたさが分かるはずです。
こんな人におすすめ
ニュース英語の語彙を短時間で増やしたい社会人、単語集で挫折した経験のある学習者、政治・経済・ビジネス記事を読み始めたい人。上から順に積む学習をしたい場面に向きます。
良い点
- 頻出順で優先順位が明確
- 1001語で区切りがいい
- 252ページで通しやすい
気になる点
- 例文や用法の解説は限られる
- 発信の練習は別途必要
- 上級者には易しい語も混ざる
出版社
明日香出版社
発売日
2003年9月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「頻出順」という言葉に弱いです。1001単語なら、上から順にやればいいんでしょうか。
佐藤メバル
その発想でいいと思うよ。中川淳さんのこの本は、政治・経済・ビジネスのニュースに出る単語を頻出順に厳選した1001語を収録したもの。
明日香出版社から出ていて252ページ。出やすい順に並んでいるというのは、限られた時間でニュースを読めるようにするための、とても実用的な設計だ。
上から順に潰していけば、記事の中で出会う確率が高い語から先に身につく。
橘ナナミ
頻出順だと、途中でやめても「よく出る単語は覚えた」状態で止まれるのがいいですね。
佐藤メバル
そこが大きい。網羅的な単語集は、途中で投げ出すと何も残らないことがある。この本は上から順に進めるほど効果が出るから、少しずつでも積み上げたぶんがそのまま記事の読解力になる。時間がない人ほど向いているよ。
![ニュース英語が本当に解るボキャブラリー[政治・経済編] (アルク・ライブラリー)](https://img.shelf-y.com/items/19786.jpg)
ニュース英語が本当に解るボキャブラリー[政治・経済編] (アルク・ライブラリー)
谷川幹 著|アルク
¥990(税込)
TIME や Business Week など米有力媒体にも寄稿した経験を持つ著者が、ニュースに登場する語彙を詳しく解説する一冊です。2007年刊行の単行本『決定版 ニュース英語が本当に解るボキャブラリー』に加筆し、新書として政治・経済編と科学・社会編の2分冊に再構成したうちの政治・経済編。語の背景まで語ってくれるのが単なる単語帳と違うところで、読めば納得のトリビア集として読めます。
こんな人におすすめ
ニュース英語の語彙を背景から理解したい中上級者、経済ニュースを読み込む社会人、持ち歩きやすい一冊を求める学習者。科学・社会編と併せて読みたい場面に向きます。
良い点
- 著者が米有力媒体に寄稿
- 語の由来まで語る
- 新書サイズで持ち歩ける
気になる点
- 初級者には難度が高い
- 網羅的な単語数は求めにくい
- 演習問題は中心でない
出版社
アルク
発売日
2018年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「本当に解る」というタイトル、自信がありますね。ちょっと気になります。
佐藤メバル
その自信には理由がある。著者の谷川幹さんは TIME や Business Week など米有力媒体にも寄稿した経験を持つ人で、本書は2007年刊行の単行本『決定版 ニュース英語が本当に解るボキャブラリー』に加筆して新書として2分冊にしたものの政治・経済編なんだ。
読めば納得の、ニュースに登場する語彙のトリビア集という性格で、語の背景まで語ってくれるのが単なる単語帳と違うところ。
「科学・社会編」も同時に刊行されているよ。
橘ナナミ
トリビア集という言い方が効きますね。単語の由来や使われ方の話なら、記憶に引っかかりが残りそうです。
佐藤メバル
そう。ニュースを読んでいて「この語はなぜこう使われるのか」と引っかかったとき、その答えを持っている本は強い。
198ページと薄いから、カバンに入れて持ち歩けるのもいいね。

中学単語で高めるビジネス英語力 ―経済・社会から科学・環境まで― (仕事力・趣味力アップ英語塾シリーズ)
根岸裕 著|開拓社
¥2,750(税込)
円高・円安はもちろん、少子高齢化、終身雇用、男女同一労働同一賃金、出世、医療費の自己負担、大谷翔平の「二刀流」、消費税増税の価格転嫁、脱化石燃料、限界集落、出来ちゃった婚——これらが中学レベルの単語で英訳できると示していく一冊です。中学英語は侮れないというメッセージが全編を貫いています。Economy、Business、Society、Work、Life、Science & Technology、Information、Environment の8章と、分野別クイズ1000問で手を動かせます。
こんな人におすすめ
中学英語からやり直してビジネス表現に届きたい社会人、時事用語を英語で言いたい人、クイズ形式で手を動かしたい学習者。表現の引き出しを増やしたい場面に向きます。
良い点
- 中学単語で時事を言える
- 8章で分野別に探せる
- クイズ1000問で練習できる
気になる点
- 高度な専門表現は扱わない
- 328ページで持運びは重い
- 音声練習は中心でない
出版社
開拓社
発売日
2023年10月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「円高」「円安」はまだしも、「限界集落」や「出来ちゃった婚」まで中学単語で言えるんですか?
佐藤メバル
そこがこの本の痛快さなんだよ。円高・円安はもちろん、少子高齢化、終身雇用、男女同一労働同一賃金、出世、医療費の自己負担、大谷翔平の「二刀流」、消費税増税の価格転嫁、脱化石燃料、限界集落、出来ちゃった婚——これらが中学レベルの単語で英訳できると示していく。
中学英語は侮れないというメッセージが全編を貫いている。分野別クイズ1000問で手を動かせるのもいいね。
橘ナナミ
クイズが1000問あると、読むだけで終わらないのが助かります。Economy、Business、Society、Work、Life……と章が分かれているのも探しやすそうですね。
佐藤メバル
そう、章ごとに分野が分かれているから、自分の関心の強いところから入れる。328ページは厚いけれど、通読する本ではなく、表現を探す辞書として手元に置く使い方が合っているよ。

米経済紙から学ぶ実践英単語
大垣尚司 著|きんざい
¥5,280(税込)
ウォール・ストリート・ジャーナルの記事から厳選した2,500以上の例文を掲載し、定番単語から試験対策本ではなかなか扱われない上級者向けの難解語まで、5,000語以上の単語・表現を収録した一冊です。本物の記事に当たっているのが何よりの価値で、引用記事には通し番号が付き相互参照もできるため学習効率も上がります。語源や背景の知識、訳例、法律用語や医学関連用語、略語の解説も多い。TOEFLやTOEIC対策にも、ビジネスの現場にも効きます。
こんな人におすすめ
英字経済紙を自力で読みこなしたい上級者、ビジネスの現場で使える語彙を増やしたい社会人、TOEFL・TOEICの高スコアを狙う学習者。長く机に置く辞書として使いたい場面に向きます。
良い点
- WSJ例文2500以上を収録
- 相互参照で語をたどれる
- 法律・医学・略語まで解説
気になる点
- 価格もページ数も大きい
- 通読には向かない
- 初級者には負荷が高い
出版社
きんざい
発売日
2019年4月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
680ページで5000語以上。これは一生ものの辞書みたいな本ですね。
佐藤メバル
まさに辞書的な一冊だ。ウォール・ストリート・ジャーナルの記事から厳選した2,500以上の例文を掲載し、定番単語から試験対策本ではなかなか扱われない上級者向けの難解語まで、5,000語以上の単語・表現を収録している。
本物の記事に当たっているのが何よりの価値で、引用記事には通し番号が付き相互参照もできる。語源や背景の知識、訳例、法律用語や医学関連用語、略語の解説も多い。
TOEFLやTOEIC対策にも、ビジネスの現場にも効くよ。
橘ナナミ
相互参照できるのが、辞書として使ううえで大きいですね。似た語の使い分けを自分でたどれそうです。
佐藤メバル
そう。しかも例文が実際の報道から来ているから、語の重みが違う。最初から通読しようとせず、まずは自分の仕事や関心でよく出る分野の見出し語から拾っていく。長く付き合える本だよ。

例文活用 経済・企業・マーケットの変化を捉える英語表現 Vol.2
関川正志 著
経済・企業・マーケットの記事や文献に共通して出る英語表現を、「変化」という切り口でまとめた全4巻のうちの第2巻です。この巻は増減、横ばい、底打ち、頭打ち、加速、鈍化、促進、抑制といった表現を、1,000強の例文で説明します。例文には経済的なロジックが組み込まれているから、そのまま英作文に使えます。見出しが日本語→英語で、発信する側の視点で引ける作り。全巻合本の紙版も出ています。
こんな人におすすめ
経済・企業・マーケットの英語を書きたい実務家、アナリストやIR担当、英作文で変化の表現を使い分けたい上級者。手元に置いて参照したい場面に向きます。
良い点
- 変化の表現に特化している
- 例文1000強で実践的
- 和文から英文を引ける順番
気になる点
- 分冊なので全体像は見えにくい
- 中級者には難度が高い
- 会話練習用ではない
出版社
詳細情報なし
発売日
2018年9月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
電子書籍版は4巻に分かれていて、これは第2巻なんですね。第2巻だけでも意味があるんでしょうか。
佐藤メバル
あるよ。この巻は「変化」という切り口のうち、増減やスピード、サイクルを扱う自動詞表現、他動詞表現、そして促進と抑制の表現をまとめている。
見出しが日本語→英語になっていて、1,000強の例文で説明していく。例文には単なる言い換えではなく経済的なロジックが組み込まれているから、そのまま英作文に使える。
全体を1冊に合本して加筆修正した紙の版もあるから、そちらを選ぶ手もあるよ。
橘ナナミ
著者の関川正志さんって、証券の世界の人ですよね。「底打ちする」「頭打ちとなる」といった表現が実務から来ているのが納得です。
佐藤メバル
そう、日興證券やモルガン・スタンレー証券、野村證券で30年以上リサーチに携わってきた人で、マクロ経済から企業・産業、マーケットまで幅広く海外調査を経験している。
ソースによって偏りのある表現や、検索でヒット数の少ない表現は排除するという姿勢も信頼できる。実務で英語を書く人ほど、手元に置きたくなる本だよ。

【音声DL付】キクタン ニュース英語 Basic
株式会社アルク出版編集部 著|アルク
¥2,420(税込)
一般英語とニュース英語で意味が変わる単語を扱うのが特徴の一冊です。たとえば station は普通は「駅」ですが、ニュース英語では「配置する」という動詞として使われることが多い。そうした文脈ならではの見出し語と意味を約1000語でカバーします。音楽に乗せて口に出す「チャンツ」で覚える仕組みはキクタンならではで、使い方のわかるフレーズとセンテンスも収録。政治・外交、環境・災害、経済・労働・産業など8章立てで、時事英語に強い引野剛司さんのコラムも入っています。
こんな人におすすめ
ニュース英語の語彙を音で覚えたい社会人・学生、移動時間を学習に変えたい人、政治や経済のニュースを聞き取れるようになりたい学習者。1日10分のリスニングを習慣にしたい場面に向きます。
良い点
- ニュース特有の意味が学べる
- チャンツで口に出して覚える
- 8章で分野別に選べる
気になる点
- 332ページで通しは重い
- 文法や読解の解説は中心でない
- 音声学習が苦手な人には不向き
出版社
アルク
発売日
2022年1月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
キクタンは単語帳のイメージでした。ニュース英語版だと、何が違うんでしょう。
佐藤メバル
一番わかりやすいのは、一般英語とニュース英語で意味が変わる単語を扱っている点だね。たとえば station は普通は「駅」だけど、ニュース英語では「配置する」という動詞として使われることが多い。
本書はそうした文脈ならではの見出し語と意味を約1000語でカバーする。音楽に乗せて口に出す「チャンツ」で覚える仕組みはキクタンならではで、使い方のわかるフレーズとセンテンスも収録。
政治・外交、環境・災害、経済・労働・産業など8章立てで、時事英語に強い引野剛司さんのコラムも入っているよ。
橘ナナミ
stationが「配置する」って、知らなかったです。そういう単語が並んでいるなら、ニュースを読むときの引っかかりが減りそうですね。
佐藤メバル
そういう小さな引っかかりが、ニュース英語の最大の敵なんだ。332ページを通しでやるのは大変だから、章を選んで1日10分、チャンツと一緒に口を動かすのが現実的。
音声はダウンロードできるから、移動中も使えるよ。
挫折しない学習ロードマップ:順番と1冊あたりの目安
橘ナナミ
実際には、どの順番で読めばいいんでしょう?
佐藤メバル
基本は「日本語で地図 → 対訳 → 語彙 → ニュース読解 → 原書」の5段。最初は『新版 英語対訳で読む「経済」入門』や『はじめての経済学』で日本語側の地図を作る。次に『日英対訳「日本経済」の基本』で日本語と英語を往復し、語彙は寺澤浩二『経済英語のキーワード』や『キクタン ニュース英語 Basic』で厚くする。そのうえで『経済ニュース英語リーディング教本』で記事を読み、最後に『米経済紙から学ぶ実践英単語』のような分厚い原書系、さらに海外の大学で使われる経済学や会計学の教科書の原書へ進む。
橘ナナミ
1冊あたり、どれくらいの期間を見ればいいですか?
佐藤メバル
ページ数で考えればいい。128ページの『ウォール・ストリート・ジャーナル式 経済英語がよくわかる本』なら通勤の合間に1〜2週間で一周できる。170ページ台の『経済英語のキーワード』、127ページで音声が約70分の『CD付 日本の経済』も同じくらい。一方で680ページの『米経済紙から学ぶ実践英単語』は、1日5ページでも数か月単位の長期戦として組む。薄い本を先に一周して達成感を作るのが投げ出さないコツだよ。
橘ナナミ
版が古いものは、中古で安く買ってもいいんでしょうか?
佐藤メバル
旧版が中古で安く出回っていることはあるけれど、データが更新されている新版のほうが結果的に安い。数字や制度は動くから、そこだけは惜しまないほうがいい。
語彙レベル・4技能・紙と電子と音声の使い分け
橘ナナミ
語彙のレベルは、どう見ればいいんでしょう?
佐藤メバル
教材が示している目安を素直に使うのがいちばん。『中学英語で読み解く経済学-30』は CEFR A1〜A2、『CD付 日本の経済』はTOEIC470点以上、『キクタン ニュース英語 Basic』はニュース英語の基本約1000語、『語源で増やす政治・経済・社会の英単語』はTOEIC730点以上のレベルを想定している。4技能でいえば、読む=リーディング教本と対訳本、聞く=CDや音声ダウンロード付き、書く=関川正志『例文活用 経済・企業・マーケットの変化を捉える英語表現』のように日本語→英語の見出しで英作文の参照ができる本、話す=『英語で経済・政治・社会を討論する技術と表現』。ここを1冊ずつ埋めると穴が残らない。
橘ナナミ
紙と電子と音声は、どう選び分けますか?
佐藤メバル
書き込みながら精読するなら紙。『英語で読む 池上彰の経済のニュースが面白いほどわかる本』のように図版や写真が多い本は、大きい画面の端末で読む前提の電子版が用意されている。読み放題のサービスで試してから紙を買うのも手だね。音声は通勤や家事のながら聴きで語彙に触れる用途。『マンガ日本経済入門英語版』のように、まず物語として入れる本は読むハードルがぐっと下がるよ。
英字新聞・無料リソースへの橋渡しと、挫折ポイントの処方箋
橘ナナミ
英字新聞や海外のサイトに挑む前に、やっておくべきことはありますか?
佐藤メバル
『経済ニュース英語リーディング教本』や『英語で読む世界経済入門』『英語で読む最新世界経済入門』で、記事の型と背景に慣れておくこと。中川淳『英語NEWSがこんなに読める!』や『ニュース英語が本当に解るボキャブラリー[政治・経済編]』で語彙を補強してから、The Economist や IMF、FRB といった無料の情報源に移ると、知っている語とテーマが多くて読み進めやすい。見出しと要約だけ拾うつもりで触れるのがコツだよ。
橘ナナミ
挫折しやすいポイントも知りたいです。
佐藤メバル
つまずきはだいたい3つ。語彙不足、背景知識不足、そして「1冊を最初から最後まで読まなければ」という思い込み。1冊目は全部理解しなくていい、7割で次へ進んでいい。わからない単語は都度引かず、段落ごとに要点を1行メモする。それだけで離脱がぐっと減る。論文やレポートを書く段階なら、『英語で学ぶ日本経済』の対訳で論の運びを眺め、植田一三『世界の経済・政治・社会問題の知識と英語を身につける』で論理的に発信する型を借りるといい。
よくある質問
経済英語は何から始めればいい?初心者におすすめの1冊は?
橘ナナミ
経済英語は何から始めればいい?初心者におすすめの1冊はについて教えてください。
佐藤メバル
経済の知識がゼロなら、日本語と英語を並べた対訳本で地図を作るのが近道です。大島朋剛『新版 英語対訳で読む「経済」入門』は、インフレとデフレの違いや「見えざる手」の意味まで日本語と英語で説明してくれるので最初の1冊に向きます。英語の型を先に欲しい人なら、日向清人『ビギナーのための経済英語 第2版』が320の表現を収録し、索引が簡易辞書にもなります。
TOEIC600・700・800レベル別に読める経済の洋書は?
橘ナナミ
TOEIC600・700・800レベル別に読める経済の洋書はについて教えてください。
佐藤メバル
600未満〜600なら『中学英語で読み解く経済学-30』(CEFR A1〜A2)や『CD付 日本の経済』(TOEIC470点以上が目安)。600〜800なら『ビギナーのための経済英語 第2版』や『経済ニュース英語リーディング教本』。800以上なら『米経済紙から学ぶ実践英単語』で語彙を厚くする段階です。1ページに知らない語がいくつあるかで選ぶと外れません。
経済の知識ゼロでもマンキュー経済学の原書は読める?
橘ナナミ
経済の知識ゼロでもマンキュー経済学の原書は読めるについて教えてください。
佐藤メバル
原書に挑む前に、日本語で経済の骨組みを作っておくのが現実的です。『はじめての経済学: 日本語と英語で学ぶ経済用語1000』や『新版 英語対訳で読む「経済」入門』で概念をつかみ、対訳本で言い回しに慣れてから原書に入ると、用語の壁で止まりにくくなります。まずは1章だけと区切って試すのがおすすめです。
英字新聞を読む前にやっておくべき教材は?
橘ナナミ
英字新聞を読む前にやっておくべき教材はについて教えてください。
佐藤メバル
記事の型に慣れる教材を1冊挟むと楽になります。小西和久『経済ニュース英語リーディング教本』は What's News の要約50本とWSJの記事33本をQ&Aと解説で練習する構成。背景知識は『英語で読む世界経済入門』や『英語で読む最新世界経済入門』、語彙は『英語NEWSがこんなに読める!』や『ニュース英語が本当に解るボキャブラリー[政治・経済編]』で補えます。
経済英語の勉強におすすめのアプリや無料サイトはある?
橘ナナミ
経済英語の勉強におすすめのアプリや無料サイトはあるについて教えてください。
佐藤メバル
音声つきの教材で耳を作ってから、The Economist や IMF、FRB といった無料の情報源に移る流れが現実的です。アプリ的な使い方なら、『キクタン ニュース英語 Basic』のようにチャンツで約1000語を回せる教材が向きます。無料サイトは全文を読もうとせず、見出しと要約だけ拾うつもりで触れるのがコツです。
経済・金融の洋書は紙とKindleどっちがいい?
橘ナナミ
経済・金融の洋書は紙とKindleどっちがいいについて教えてください。
佐藤メバル
精読して書き込むなら紙、移動中に読みたいなら電子が向いています。たとえば『英語で読む 池上彰の経済のニュースが面白いほどわかる本』は図版や写真が多く、大きい画面の端末で読む前提の電子版が用意されています。どこで読む時間が長いかで決めれば失敗しません。
洋書が途中で挫折する。続けるコツは?
橘ナナミ
洋書が途中で挫折する。続けるコツはについて教えてください。
佐藤メバル
1冊を最初から最後まで理解しようとしないことです。薄い本から始めて一周し、7割の理解で次に進む。段落ごとに要点を1行メモするだけでも、読み返したときの負担がぐっと減ります。『経済英語のキーワード』のように170ページ台の語彙本を先に回し、達成感を作ってから分厚い本に移る順番も有効です。
経済論文やレポートの英語を書けるようになる本は?
橘ナナミ
経済論文やレポートの英語を書けるようになる本はについて教えてください。
佐藤メバル
発信の型を学ぶなら植田一三『英語で経済・政治・社会を討論する技術と表現』が、キーアイディアの立て方、サポートの作り方、リサーチの進め方を扱っています。表現の引き出しは関川正志『例文活用 経済・企業・マーケットの変化を捉える英語表現』が、日本語→英語の見出しで変化を表す動詞を整理していて参照しやすい。論の運びは吉野直行『英語で学ぶ日本経済』の対訳で眺めるのがおすすめです。
まとめ
橘ナナミ
今日の話、まとめるとどうなりますか?
佐藤メバル
土台は『ビギナーのための経済英語 第2版』か『経済英語入門 2版』。読む力を伸ばすなら『経済ニュース英語リーディング教本』、語彙を並べるなら『経済英語のキーワード』や『キクタン ニュース英語 Basic』、話す・書くなら植田一三の2冊。日本の経済を英語で説明したいなら対訳の3冊。このあたりが背骨になる。
橘ナナミ
意外と、最初に読むべき本は絞られるんですね。
佐藤メバル
そう。だから最初の1冊は薄くていい。全部理解しようとしないで、7割で次に進む。それを繰り返していると、ある日 The Economist の見出しがすっと読める日が来る。
橘ナナミ
その日が来るの、想像すると楽しみです。
佐藤メバル
経済英語は、まるで複利で増える資産みたいなものなんだ。元本にあたる基礎語彙は小さくても、ニュースを1本読むたびに利子がついて、ある日まとめて効いてくる。焦らず、利子を積み上げていこう。
