女子サッカーについて学べる本のおすすめ人気ランキング25選【2026年版】
監修

佐藤メバル
@shelfy_mebaru
編集長。あらゆるジャンルの本を年間数百冊読み込む本のプロ。投資・経営から小説・実用書・絵本まで、良書と読者の相性を見抜く。

橘ナナミ
@medias_nanami
編集部の新人インターン。22歳の大学院生で、メディア論を研究中。「それ気になります!」が口癖の天然キャラ。読者の素朴な疑問を代弁する役割で、各メディアの専門家にいろんなジャンルの素朴な質問をぶつけていく。
最終更新: 2026年10月
橘ナナミ
佐藤さん、今回のテーマは「女子サッカーの本」なんですね。でも正直、女子サッカーに絞った本って、そんなにたくさんあるんでしょうか?
佐藤メバル
いい質問だね。これが意外とあるんだ。しかも数が多いだけでなく、性格がはっきり分かれている。選手の自伝、指導者のためのコーチング本、140年史のような歴史書、写真集、少女向けの入門書、そしてジェンダーを扱うノンフィクションまで。棚を作るときは、いつも「この本は、誰の、どんな場面に効くのか」から考えるようにしている。
橘ナナミ
なるほど……。私はサッカーは観るだけなんですけど、それでも読める本はありますか?
佐藤メバル
もちろん。たとえばキム・ホンビさんの『女の答えはピッチにある』は、30代の著者がアマチュアの女子チームを探して入団し、そこから起きた出来事をユーモアたっぷりに綴った体験記なんだ。津村記久子さんが推薦していて、韓国でも「今年の本」に選ばれている。サッカーをやったことがなくても、読み物として面白い。
橘ナナミ
それ気になります! じゃあ、いきなり冊数の話に入る前に、選び方を整理したいです。
佐藤メバル
そうしよう。女子サッカーの本は、男子と同じ基準で選ぶと失敗しやすい。成長の段階も、体の変化も、置かれている環境も違うからね。
女子サッカーについて学べる本の選び方
目的別に選ぶ
橘ナナミ
まず目的で選ぶなら、どんな分け方になりますか?
佐藤メバル
大きく5つだね。プレーの上達、指導、観戦・応援、歴史や教養、そしてキャリアや生き方。上達なら『基本から戦術までよくわかる女子サッカー』、指導なら『女子選手のコーチングメソッド 新版』、観戦なら『Plenusなでしこリーグオフィシャルガイドブック2026』、教養なら『女子サッカー140年史』、生き方なら『ぼくのママはプロサッカー選手』。この5つをまず意識すると、棚がすっと見えてくる。
橘ナナミ
目的が決まれば、一気に絞れそうですね。
年代・レベル別に選ぶ
佐藤メバル
次は年代。小学生なら『新なでしこゴール!!女子のためのサッカーの本』がいい。日本サッカー協会推薦図書で、練習の仕方だけでなく、体と脳の鍛錬法、心の訓練法、ケガと病気の予防まで載っている。中高生なら、体や心との向き合い方を扱う『女子サッカー選手です。そして、彼女がいます』のような本が効く。社会人プレーヤーには『女の答えはピッチにある』が寄り添ってくれる。
形式別に選ぶ
橘ナナミ
形式って、自伝とか実用書とか、そういうことですよね。
佐藤メバル
そう。自伝・エッセイ、実用書、図鑑・写真集、小説・児童書、学術・ノンフィクション。たとえば写真集なら『なでしこジャパン サッカー・女子ワールドカップ2023 メモリアルフォトブック』で、撮影はなでしこを28年間撮り続けている早草紀子さん。記録と写真の両方を楽しめる造りになっている。
女子特有のテーマで選ぶ
佐藤メバル
ここが一番大事かもしれない。思春期の身体とメンタル、女子チームの運営、社会環境、そしてロールモデル。『なでしこの教え』は、倒されてもすぐ起き上がる姿勢やフェアプレー賞の話から「教え」を導き出していて、言葉と写真の両方から受け取れる。月経期の過ごし方や食事の話は『女子選手のコーチングメソッド 新版』が詳しい。
入手性で選ぶ
橘ナナミ
電子書籍で読めるものってありますか?
佐藤メバル
あるよ。ただ、写真集やムックは紙の見開きが強い。図書館で借りてから決める、中古も状態を見て選ぶ、という順番も現実的だね。
信頼性で選ぶ
佐藤メバル
最後に著者と版。『女子サッカー140年史』は英『ガーディアン』紙の女子サッカー担当記者が書いた通史で、澤穂希さんが推薦文を寄せている。『なでしこリーグ30年の軌跡』はサッカーマガジン編集部の編。改訂版かどうかも見たいところで、『女子選手のコーチングメソッド』は2016年発行の本に加筆・修正を加えた新版なんだ。
女子サッカーについて学べる本をひと目で比較
橘ナナミ
えっ、25冊もあるんですか!?まずどう見ればいいんですか?
佐藤メバル
焦らず焦らず(笑)。まずはこの一覧で全体像を眺めてみよう。価格・著者・対象読者をまとめて見られるから、自分に近そうなのが分かるはず
女子サッカーについて学べる本のおすすめ人気ランキング
橘ナナミ
一覧だけだとピンと来ないので...1冊ずつ詳しく教えてください!
佐藤メバル
よし、それじゃあ1位から順に1冊ずつ解説していこう。各冊どんな人に向いてるかも合わせて話すから、自分に合いそうなのを見つけてほしい

基本から戦術までよくわかる女子サッカー (SPORTS LEVEL UP BOOK)
鈴木良平 著|実業之日本社
「女子視点のコーチングBOOK」と銘打ち、ボールの扱いに慣れる練習から、蹴る・止める基本、ドリブル、パス、シュート、ディフェンス、ヘディングまで段階的に解説する実用書。一人でも少人数でもできる練習が数多く並び、ポイント解説も豊富で、サッカーを始めたばかりの人にも届く作りになっている。歴史やエッセイの多い女子サッカー本のなかで、純粋に「うまくなりたい」に応える一冊という立ち位置がはっきりしている。
こんな人におすすめ
これから女子サッカーを始める小中学生とその保護者、初めて女子チームを受け持つ指導者、ひとりで基礎練習を積みたい選手。自宅や公園で練習メニューを探している時間に開きたい一冊。
良い点
- 一人でもできる練習メニューが豊富
- ポイント解説が細かく迷いにくい
- 入門者が最初に読むのに適した順序
気になる点
- 戦術の深掘りは控えめ
- 上級者には物足りない内容
- 試合観戦の楽しみ方は扱わない
出版社
実業之日本社
発売日
2012年8月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
女子サッカーの本って、歴史の本かエッセイが多いイメージだったんですけど、これは練習の本なんですね。ちょっと意外です。
佐藤メバル
そう。女子視点でコーチングをまとめた実用書でね。ボールの扱いに慣れるところから、蹴る・止める、ドリブル、パス、シュート、ディフェンス、ヘディングまで順番に解説している。
一人でできる練習も少人数の練習も多いから、チームに所属していなくても始められるんだ。
橘ナナミ
ひとりでも練習できるのはいいですね。でも、始めたばかりでもついていけますか? ポイントの解説は豊富なんですか?
佐藤メバル
そこが親切でね。サッカーをはじめたばかりの入門者にもわかりやすく解説すると書かれている。派手な戦術論ではないけれど、上達のコツと練習ドリルが満載で、最初の一冊として手元に置いておくと安心できる作りだよ。

女子サッカー140年史:闘いはピッチとその外にもあり
スザンヌ・ラック 著|白水社
¥3,190(税込)
英『ガーディアン』紙の女子サッカー担当記者が、1881年の世界初の公式試合から、20世紀初頭に世界各国で禁止されていた長い時代を経て、現在に至るまでを描いた初の通史。澤穂希氏の推薦も寄せられている。社会における女性の権利獲得と解放の歩みに重ね、選手や監督、オーナー、研究者への取材も通じて、エリートから草の根までの発展を論じる。巻末には日本女子サッカー小史と年表を補足し、WEリーグ以降の流れも視野に入れる。
こんな人におすすめ
海外の女子サッカーの流れを体系的に知りたいファン、スポーツとジェンダーを研究テーマにしたい学生、ワールドカップやリーグを歴史の延長として捉えたい読者。時間を取ってじっくり読みたい時期に向く。
良い点
- 初の通史として網羅性が高い
- 澤穂希氏の推薦コメント付き
- 巻末に日本小史と年表を収録
気になる点
- 価格帯はやや高め
- 海外の人名が多く読み応え重視
- 写真中心の構成ではない
出版社
白水社
発売日
2022年11月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
140年史……って、1881年から数えているんですか? サッカーの歴史より長い気がしてきました。
佐藤メバル
そう、1881年に世界初の公式試合が開催されている。そして20世紀初頭から長きにわたって、世界各国で禁止されていた時期があったんだ。
そこから今に至るまでを、時代背景や文化と一緒にまとめた初の通史だよ。
橘ナナミ
禁止されていたのに、今は世界中で愛されている。その間には何があったんだろう。
佐藤メバル
それが本書の芯でね。女性の権利獲得と解放の歩みに重ねて描いている。英国の新聞の女子サッカー担当記者が、史料と取材の両方で書いたから、未来への飛躍を提言するところまで行き着く。
巻末には日本女子サッカー小史と年表も付いているから、日本の読者も取り残されない。

女の答えはピッチにある:女子サッカーが私に教えてくれたこと
キム・ホンビ 著|白水社
¥2,200(税込)
サッカー本大賞2021を受賞し、津村記久子氏の推薦も寄せられた体験記。仕事アリ、夫アリ、子どもナシの30代の著者がロナウドのプレーに魅了され、地元のアマチュア女子チームに入団してからの出来事と心情を、ユーモア溢れる筆致で綴る。サッカーの世界では「女が知ってるはずがない」という偏見を前提に、男は女に説明したがる。そのおかしさを著者の視点が可視化し、女がサッカーをするハードルが社会のハードルと地続きだと気づかせる。
こんな人におすすめ
サッカーを始めてみたい大人の女性、プレーする側の言葉を読みたいサッカーファン、フェミニズムとスポーツの交点に関心がある読者。仕事と趣味の両立に悩んでいる人ほど刺さる。
良い点
- サッカー本大賞2021受賞作
- 実体験ベースで読みやすい
- 連帯の描き方が明るい
気になる点
- 観戦・戦術の知識本ではない
- 韓国のアマチュア事情が中心
- プレー経験のない読者には一部遠い
出版社
白水社
発売日
2020年7月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
仕事もあって、夫もいて、子どもはいない30代の方が書いた体験記なんですね。なんだか自分の未来みたいで気になります。
佐藤メバル
そこが入りやすいところでね。ロナウドのプレーに引き込まれて、地元のアマチュア女子チームを探して飛び込んでいく。
そこからの出来事と心情の変化が、生き生きと書かれている。説明したがる側のおかしさが、著者の視点でよく見えるんだ。
橘ナナミ
サッカーの話なのに、社会の話にもなっていくんですね。チームの女たちの描写も気になります。
佐藤メバル
そう。女がサッカーをするときのハードルは、男の領域とみなされてきた場所で女がサヴァイブするハードルとつながっていると気づかされる。
現状を嘆くのではなく、どう連帯するかを軽妙に語るから、サッカー好きだけじゃなく広く読まれているんだよ。

日本女子サッカーが世界と互角に戦える本当の理由
松原渓 著|東邦出版
¥2,470(税込)
なでしこジャパンはもちろん、日本女子サッカーならではの魅力を、世界の舞台と国内の現状の両方から描く一冊。序章で女子サッカーの現状を自己紹介がてら整理し、第1章「美しき撫子たちの素顔」、第2章「未来の撫子たちへ」へと進んでいく。コラムではなでしこリーグの楽しみ方やアメリカの女子サッカー環境も紹介され、観る側の入口が用意されている。大野忍選手の推薦の言葉も付く。
こんな人におすすめ
なでしこジャパンを応援し始めた人、なでしこリーグの観戦を考えている人、日米の女子サッカー環境の違いを知りたいファン。代表と国内リーグを往復しながら読みたいときに。
良い点
- 代表と国内リーグを行き来して読める
- コラムで観戦の入口がつかめる
- アメリカの環境と比較できる
気になる点
- データ集としての性格は薄い
- 選手名鑑ではない
- 書かれた時代の空気を反映する
出版社
東邦出版
発売日
2012年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『世界と互角に戦える本当の理由』って、タイトルからして強気ですね。根拠を知りたくなります。
佐藤メバル
大野忍選手の推薦の言葉が付いていてね。序章で女子サッカーの現状を整理して、第1章は選手たちの素顔、第2章は未来の選手たちへと進む。
リーグの楽しみ方やアメリカの女子サッカー環境を扱ったコラムも挟まっているから、応援する側の目線が作れるんだ。
橘ナナミ
日本代表だけじゃなくて、海の向こうと比べる視点もあるんですね。観に行く前の予習にもよさそう。
佐藤メバル
そこが面白いところ。日本のリーグを身近に見ながら、海外の環境と並べて読める。これから観戦を始めたい人が、最初に開くのに向いた本だよ。

Plenusなでしこリーグオフィシャルガイドブック2026 (ぴあMOOK)
ぴあ 著|ぴあ
¥1,500(税込)
Plenusなでしこリーグのオフィシャルガイドブック。その年のリーグを追いかけるための公式の一冊で、シーズンと並べて手元に置くタイプの本だ。歴史書やエッセイ、指導書とは役割がまったく違い、「今」のリーグにアクセスするための入口になる。100ページとコンパクトにまとまっているので、荷物を増やさずに観戦の準備をしたい人に向く。物語を読む本ではないが、観に行く準備としては心強い味方になる。
こんな人におすすめ
なでしこリーグの観戦をこれから始める人、シーズンを追いかけるファン、スタジアムに持っていく資料が欲しい人。選手や試合の情報を、まずは一冊で確認しておきたい場面に。
良い点
- リーグ公式のガイドブック
- 100ページで扱いやすい
- その年の情報を一冊で確認できる
気になる点
- 歴史や読み物としては物足りない
- 年度が変われば情報も更新される
- 選手の評伝ではない
出版社
ぴあ
発売日
2026年3月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
これはもう、内容紹介が一行しかないんですね……公式ガイドブックってことだけ。どう紹介すればいいんでしょう。
佐藤メバル
そこは正直に言おう。オフィシャルガイドブックだから、中身はその年のリーグを追うための情報が軸になる。
物語を読む本ではなく、観に行く準備の本だと考えてほしい。
橘ナナミ
なるほど。じゃあ、いつもの読書とは使い方が違うんですね。100ページなら持ち歩きも苦じゃなさそう。
佐藤メバル
そう。選手を調べる、試合の感覚をつかむ、そういう使い方になる。歴史や読み物は別の本で補うとして、シーズンの手元資料として持っておく。この種の本では軽さが正義だからね。

新なでしこゴール!!女子のためのサッカーの本
砂坂美紀 著|講談社
¥1,540(税込)
世界でも類のない女児向けサッカーの本の最新改訂版。男子と女子では体や心の成長具合がまるで違うという前提から、女の子に合ったサッカーの読み方を提示する。練習の仕方、体と脳の鍛錬法、心の訓練法、ケガと病気の予防に加えて、サッカー関連の仕事と就職法、日本と世界の女子サッカー事情、なでしこリーガーの現状と意識調査まで一冊に収める。日本サッカー協会推薦図書でもある。
こんな人におすすめ
サッカーをしている女子とその家族、これから始めたい女の子、学校やクラブで女子を指導するコーチや顧問。ケガの予防や進路まで視野に入れたい人にも。
良い点
- 協会推薦の信頼感がある
- プレー以外の道まで扱う
- 改訂で情報が更新されている
気になる点
- 97ページと情報は絞られる
- 上級者向けの戦術論はない
- 写真中心の本ではない
出版社
講談社
発売日
2014年3月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
これ、女子の子向けのサッカーの本なんですね。練習だけじゃなくて、仕事と就職の話まで入っているのが意外です。
佐藤メバル
そこがこの本の懐の深さでね。男子と女子では体や心の成長具合がまるで違うというところから始まって、練習の仕方、体と脳の錬磨、心の訓練、ケガと病気の予防まで扱う。
そのうえでサッカー関連の仕事と就職法、日本と世界の女子サッカー事情、なでしこリーガーの現状と意識調査まで入っているんだ。
橘ナナミ
サッカーを続けた先の話まで見えるんですね。指導者が読んでもよさそう。
佐藤メバル
そう、指導者にも読んでほしいと書かれている。なでしこジャパンの選手が勢ぞろいという紹介もあり、日本サッカー協会推薦図書でもあるから、最初に手にする一冊として安心できるよ。

柳田美幸の楽しい女子サッカー
柳田美幸 著|(株)南雲堂
¥1,760(税込)
柳田美幸さんによる女子サッカーの入門書で、DVD-VIDEOが1枚付属しているのが最大の特徴。文字と写真だけでは伝わりにくい体の動きを、映像で確かめながら入っていける。本だけで完結する実用書とは使い方が違い、観て、真似して、また本に戻るという往復ができる。137ページと短く、「楽しい」を入り口にしたタイトルどおりの一冊だ。
こんな人におすすめ
映像で動きを確かめたい初心者、子どもと一緒に練習したい家族、指導の題材を探しているコーチ。まず動きのイメージを持ってから始めたい時期に向く。
良い点
- DVD映像で動きを確認できる
- 137ページで取り組みやすい
- タイトルどおり楽しい入門
気になる点
- 書籍単体では情報量が限られる
- 映像の再生環境が必要
- 戦術を掘る本ではない
出版社
(株)南雲堂
発売日
2017年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
DVD付きって、いまどき珍しいですね。動画ならスマホで見られますし。
佐藤メバル
そう、DVD-VIDEOが1枚付属している。サッカーは言葉だけでは伝わりにくいから、映像があるのは大きい。
動きを目で確かめて、真似して、また本に戻る。そんな往復の使い方ができる本だよ。
橘ナナミ
うちにDVDを観る環境がないんですけど、そうなると本体だけでも読めますか?
佐藤メバル
本文だけでも入り口には立てるけれど、この本の売りは映像とセットのところ。まず再生環境を確認してから選ぶといい。
137ページと短いので、最初の一冊としては負担が少ないよ。

女子選手のコーチングメソッド 新版 正しい声がけ・伝え方で実力を伸ばす! (コツがわかる本!)
佐藤雅幸 著|メイツ出版
¥1,793(税込)
女子選手のメンタルを理解し、状況に応じた声がけと伝え方をまとめた指導者向けの一冊。言ってはいけないNGワードの言い換え例から、女子の特性に合わせたトレーニング法まで扱う。交流分析で自分の心の状態を知る章から始まり、個人競技と団体競技のメンタルコーチング、月経期のトレーニング、マインドフルネス、成長期の骨の話まで幅広い。選手を伸ばす側のための実用書だ。
こんな人におすすめ
女子チームを指導するコーチ、部活動の顧問やトレーナー、選手の親、メンタル支援に関わる人。声をかける言葉を選び直したいと感じている場面に。
良い点
- NGワードの言い換えが具体的
- 心と体の両面をカバー
- 新版で加筆・修正されている
気になる点
- 選手本人向けの内容ではない
- 競技を問わない一般論もある
- 実践には繰り返しが要る
出版社
メイツ出版
発売日
2020年10月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『言ってはいけないNGワードの言い換え例』……これ、指導者じゃなくても気になります。私も言いがちな言葉がありそう。
佐藤メバル
そこが実用的でね。女性アスリートの指導者が抱える「どうすれば信頼関係が築けるか」「やる気にさせるには何と言えばいいか」という疑問に答える形で書かれている。
交流分析で自分の心の状態を知るところから始まって、団体競技のコーチング、月経期の扱い、食事まで広く扱うんだ。
橘ナナミ
競技を問わないって書いてありますね。サッカー以外の現場でも使えそうです。
佐藤メバル
そう、女性アスリート全般に向けた内容だ。サッカーの技術書ではないけれど、チームを預かる人にとっては手元に置く価値がある。
2016年発行の本に加筆・修正を入れた新版という位置づけも押さえておいて。

なでしこジャパン サッカー・女子ワールドカップ2023 メモリアルフォトブック (BIGMANスペシャル)
世界文化社 著|世界文化社
¥1,200(税込)
女子ワールドカップ2023で戦ったなでしこジャパンを、写真と記録で追うメモリアルフォトブック。日本、スペイン、スウェーデンを含む主要6カ国の選手名鑑と出場記録が付き、撮影は28年間なでしこを撮り続けてきた伝説のフォトグラファー・早草紀子氏。世界を驚かせた23名全員を大きな写真と解説で紹介する。累計30万部突破のシリーズ第5弾という実績も心強い。
こんな人におすすめ
2023年ワールドカップの記憶を手元に残したいファン、選手の顔と名前を覚えたい新しいファン、写真集を贈り物にしたい人。大会を後から追いかけたいときにも。
良い点
- 主要6カ国の名鑑と記録付き
- 23名全員の写真と解説
- シリーズの厚い実績
気になる点
- 文章量は多くない
- 記録はこの大会に限定
- 同シリーズ他巻と内容が重なる
出版社
世界文化社
発売日
2023年8月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
これ、写真集なんですね。84ページでこの価格なら手に取りやすいし、贈り物にもよさそう。
佐藤メバル
そう。23名全員を大きな写真と解説で紹介していて、日本・スペイン・スウェーデンを含む主要6カ国の選手名鑑と出場記録も付く。
撮っているのは、なでしこを28年間撮り続けている早草紀子さん。長く見てきた人の写真だからこそ、選手の表情に厚みがある。
橘ナナミ
シリーズで累計30万部って書いてあります。他の巻を持っている人には重複しませんか?
佐藤メバル
そこは確認したいところだね。ただ、この巻は2023年のワールドカップに絞った記録だから、あの大会を残すという意味では固有の一冊になる。
写真で大会を丸ごと持ち帰りたい人にちょうどいい。

ベレーザの35年 BELEZA 日本女子サッカーの歩みとともに
タイトルが示すとおり、ベレーザの35年を日本女子サッカーの歩みと重ねてたどる一冊。ひとつのクラブを軸に据えることで、女子サッカーがどう変わってきたかが立体的に見えてくる。世界全体を追う通史とは視点の置き方が違い、クラブ史からリーグ史へ入っていけるのが持ち味だ。手元の情報が題名と副題に限られるので、細部は実際に手に取って確かめてほしい。
こんな人におすすめ
ベレーザを長く応援してきたファン、クラブ史からリーグ史へ入りたい人、女子サッカーの草創期に関心のある読者。視点を一点に定めて読みたいときに。
良い点
- 一クラブを軸にした一貫した視点
- リーグ史へ接続する副題
- ベレーザファンには貴重な記録
気になる点
- 他クラブの扱いは薄いと見られる
- 詳細な目次は実物で確認したい
- 予備知識があると読みやすい
出版社
詳細情報なし
発売日
詳細情報なし
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
ベレーザの35年……って、ベレーザって、あの日テレの? ずいぶん長く続いているチームなんですね。
佐藤メバル
そう、日本女子サッカーの歩みとともに歩いてきたクラブだね。ひとつのクラブの35年を軸に置くことで、女子サッカーの変化が立体的に見えてくる。
世界全体を追う通史とは違って、視点が一点に定まる強さがある。
橘ナナミ
ということは、ベレーザに詳しくないと読めない感じですか?
佐藤メバル
予備知識があったほうが入りやすいのは確かだね。ただ、クラブ史を読むことはリーグ史を読むことでもある。
逆に全体像を先に掴みたいなら、通史を併読するとこの本の位置づけが見えやすくなるよ。

なでしこ つなぐ絆 夢を追い続けた女子サッカー30年の軌跡
砂坂美紀 著|集英社
¥2,254(税込)
ワールドカップ優勝、ロンドン五輪出場を手にした女子日本代表を、長年取材し続けた女性筆者が綴る。元・現役選手たちの不安や本音を引き出し、夢をつなぎ続けた固い絆と、あきらめない心を解き明かしていく。戦績を追う記録ではなく、人と人とのつながりに焦点を当てた212ページ。同じ著者が書いた女の子向けの実用書とは、まったく性格が異なる一冊だ。
こんな人におすすめ
なでしこの人間関係や内側を知りたいファン、選手の言葉そのものを読みたい読者、スポーツ取材のあり方に関心がある人。結果の裏側に思いを巡らせたいときに。
良い点
- 女性筆者だから聞けた本音がある
- 絆とあきらめない心が軸
- 212ページの読み応え
気になる点
- 試合の詳細な記録集ではない
- 固有名詞が多く予備知識が要る
- 写真中心の構成ではない
出版社
集英社
発売日
2012年1月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『どうして彼女達はあんなにがんばれるのか』……この一文だけで惹かれます。そこに答えがあるんですか?
佐藤メバル
そこがこの本の問いだね。元・現役選手たちの不安や本音に、長年取材してきた女性筆者が迫っていく。
ワールドカップ優勝やロンドン五輪出場という結果の裏側で、何を思い、どうつながってきたのかが書かれている。
橘ナナミ
戦績の話というより、人の話なんですね。同じ著者が女の子向けの本も書いているのが面白いです。
佐藤メバル
そう、砂坂美紀さんは実用書も書いているけれど、こちらはまったく違う性格。夢をつないだ絆とあきらめない心を解き明かす、読み物としての一冊だよ。

なでしこリーグ30年の軌跡 (B.B.MOOK1421)
サッカーマガジン編集部 著|ベースボール・マガジン社
なでしこリーグの30年を、シンボル対談とインタビュー、そして全年度・全試合の記録でたどる一冊。澤穂希さんの特別インタビュー、半田悦子×高倉麻子、小野寺志保×山郷のぞみ、安藤梢×猶本光、岩渕真奈さんの所信表明、南萌華×植木理子の対談まで、時代ごとに顔ぶれが並ぶ。女性審判の対談や母娘対談も収録し、1989年から2017年までのリーグ結果をすべて載せる。
こんな人におすすめ
なでしこリーグの通史を手元に置きたい人、選手の証言をじっくり読みたいファン、記録を調べたい記者や研究者。気になる時代から開いて使いたい場面に。
良い点
- 1989〜2017の全試合結果を収録
- 時代ごとの対談が充実
- 女性審判の視点も入る
気になる点
- 162ページに情報が詰まっている
- 図鑑的に使う本
- 近年の記録は範囲外
出版社
ベースボール・マガジン社
発売日
2018年9月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
これ、対談の顔ぶれがすごい。澤穂希さんに半田悦子さん、高倉麻子さん……名前だけで読みたくなります。
佐藤メバル
そこが読みどころでね。1989年から2017年までのリーグ全年度・全試合の結果まで載っているから、証言と記録を突き合わせて読める。
時代ごとに区切って、その時代を生きた人たちが語る構成になっているんだ。
橘ナナミ
母娘対談や女性審判の対談も入っているんですね。ピッチの外の視点があるのが意外です。
佐藤メバル
そこがいいところだね。ただ162ページに情報が詰まっているから、最初から通読するより、気になる時代から開く読み方が向いている。手元に置いて長く使う一冊だよ。

凛と咲く なでしこジャパン30年目の歓喜と挑戦
日々野真理 著|ベストセラーズ
¥650(税込)
ワールドカップ優勝までの道のりを、選手に最も近いところで取材を続けた筆者が綴る一冊。大会前、それまでとは違った空気を持つ「個性派集団」だったチームが、試合を重ねるごとに不安を解消し、個性となでしこの伝統が化学反応を起こして世界一へ突き進むまでが描かれる。女子サッカー日本代表誕生から30年目という節目に書かれ、澤穂希さんの推薦も寄せられている。
こんな人におすすめ
優勝までの内側の物語を読みたいファン、選手の心情の変化を追いたい人、代表30年の節目を振り返りたい読者。すきま時間に少しずつ読み進めたいときにも。
良い点
- 筆者が選手に最も近い位置で取材
- 心情の変化が丁寧に描かれる
- 澤穂希さんの推薦付き
気になる点
- データや記録が主眼ではない
- 個々の試合の詳細は限られる
- 当時の空気を知る人ほど刺さる
出版社
ベストセラーズ
発売日
2011年9月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
この中では価格が手に取りやすいですね。内容は優勝までの話なんですけど、戦績を追う感じですか?
佐藤メバル
いや、そこが違ってね。選手に最も近いところで取材し続けた日々野真理さんが綴ったもので、大会前にチームが抱えていた不安が、試合を重ねるごとに解けていく過程が描かれる。
選手の表情や声、知られざる心情が細かく書かれているんだ。
橘ナナミ
個性派集団だったのが、伝統と混ざって化学反応を起こす。なんだか物語みたいですね。
佐藤メバル
まさにその表現がぴったりでね。メンバーから絶対的な信頼を得ていた筆者だからこそ、知ることができた部分だ。
30年目の歓喜と、これからの挑戦まで視野に入っている。

ありがとう。日本女子代表 なでしこジャパン21人のヒロインたち (COSMIC MOOK)
コスミック出版
日本中を沸かせたなでしこジャパンの21人が自ら語る「私たちのワールドカップ」を、現地取材で完全収録した一冊。笑顔と涙の全6試合をプレイバックし、試合ごとに選手の詳細なコメントを付ける。特別寄稿として決勝アメリカ戦のレポート、佐々木ジャパンの強さの秘密も収録。82ページと薄いながら、写真とコメントで大会を追体験できる保存版になっている。
こんな人におすすめ
あの大会の感動をもう一度味わいたいファン、選手の生の言葉を集めたい読者、写真と記録をセットで手元に置きたい人。夏の記憶をたどり直したい夜に向く。
良い点
- 21人の生の声を収録
- 全6試合のプレイバック付き
- 決勝戦レポートなどの寄稿も
気になる点
- 網羅性より臨場感が重視
- 82ページと短め
- その後の展開は扱わない
出版社
コスミック出版
発売日
2011年7月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『ありがとう。』ってタイトルからしてもう泣きそうなんですけど……これは何を集めた本なんですか?
佐藤メバル
21人のヒロインたちが自ら語る「私たちのワールドカップ」を、現地取材で収録している。笑顔と涙の全6試合をプレイバックして、試合ごとに選手の詳細なコメントが付く。
読み終えると、あの夏がもう一度戻ってくる感じがするよ。
橘ナナミ
決勝戦のレポートまで入っているんですか。それは保存版にしたくなります。
佐藤メバル
そう、決勝アメリカ戦のレポートや、佐々木ジャパンの強さの秘密を扱った特別寄稿も収録されている。82ページと薄いけれど、写真とコメントで大会を追体験する本だと考えてほしい。

撫子のキセキ なでしこジャパン&ヤングなでしこメモリアル写真
東邦出版 著|東邦出版
日本女子サッカーの歩みを凝縮した、初の本格的な写真集とされる一冊。2004年のアテネオリンピック女子サッカー予選大会から、2012年のU-17女子ワールドカップまで、なでしこジャパンとヤングなでしこが世界大会で戦った姿を詰め込んでいる。文章で読む歴史書や証言集とは違い、時代の空気を写真の連なりで感じられるのが持ち味。永久保存版という言葉が似合う作りだ。
こんな人におすすめ
写真で女子サッカーの歩みを辿りたい人、応援の記録を残しておきたいファン、当時のユニフォームや表情を見返したい読者。ページを開いて眺める時間を楽しみたいときに。
良い点
- 2004年から2012年までを写真で収録
- なでしことヤングなでしこの両方
- 保存版としての性格が強い
気になる点
- 文章の解説は控えめ
- 掲載ページ数の記載が特殊
- 最新の大会は扱わない
出版社
東邦出版
発売日
2012年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
写真集なんですね。2004年から2012年まで……けっこう長い期間をカバーしてますね。
佐藤メバル
アテネオリンピックの女子サッカー予選大会から、2012年のU-17女子ワールドカップまでを収めている。
なでしこジャパンとヤングなでしこ、両方の勇姿が入っているのがいいところだね。日本女子サッカーの歩みを凝縮した、初の本格的な写真集とされている。
橘ナナミ
文章はあまり多くないんですか?
佐藤メバル
写真が主役だから、解説は控えめだと考えていい。当時のユニフォームや表情を、時代の空気ごと眺めたい人に向いている。
ページ数の記載が特殊なので、そこは実物で確かめてほしい。

なでしこジャパン 壁をこえる奇跡の言葉128
江橋よしのり 著|二見書房
¥1,100(税込)
数々の苦難に真っ向から挑み続けた、なでしこたちの心ゆさぶる「勇言」集。澤穂希さんの「夢は見るものじゃなくて叶えるものだと思ってる」や「苦しくなったら、私の背中を見て」、佐々木則夫さんの「成功の反対は失敗ではなく、やらないことだ」、宮間あやさんの「その日の100%を必ず超えてみせる」など、128の言葉を収める。決して恵まれない環境から世界一に駆け上がった道のりが言葉の重みになる。
こんな人におすすめ
試合前に気持ちを整えたい選手、チームで言葉を共有したい指導者、短い言葉を日々読み返したい人。朝や移動中に一篇ずつ開く使い方に合う。
良い点
- 128の言葉を場面ごとに読める
- 選手と監督の言葉が並ぶ
- 編者の取材歴が厚い
気になる点
- 通読より拾い読み向き
- 写真中心の構成ではない
- 物語としての起伏は少ない
出版社
二見書房
発売日
2011年8月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
128の言葉って、けっこう多いですね。全部覚えられるかな……。
佐藤メバル
覚える必要はないよ。澤穂希さんの「苦しくなったら、私の背中を見て」、佐々木則夫さんの「成功の反対は失敗ではなく、やらないことだ」、宮間あやさんの「その日の100%を必ず超えてみせる」。
開いた場所で一篇に出会える、そういう作りだ。
橘ナナミ
試合前に読むのもよさそうですね。言葉の出どころは誰が集めたんですか?
佐藤メバル
編者の江橋よしのりさんは、世界の女子サッカーを幅広く取材してきたライターでね。だから並ぶ言葉がきれいごとに終わらない。
物語として読み通すより、必要なときに開く。そういう付き合い方が合っている一冊だよ。

なでしこの教え あきらめない心を作る50の教え
早草紀子 著|武田ランダムハウスジャパン
16年以上にわたってなでしこジャパンを取材してきたカメラマンが、言葉とプレー姿勢の両方から50の「教え」を導き出した一冊。倒されても倒されてもすぐ起き上がる、ゴールをすれば真っ先に控え選手のもとへ走る。なでしこは女子ワールドカップ史上初めて、優勝カップとフェアプレー賞を同時に獲得したチームでもある。貴重な写真とともに、プレーの意味を「感じ」られるよう構成している。
こんな人におすすめ
チームの土台を作りたい指導者、教育やビジネスで人の育て方を考える人、なでしこの写真と振る舞いを味わいたいファン。日々の積み重ねを見直したい時期に向く。
良い点
- 50の教えとして整理されている
- 貴重な写真とセットで読める
- 競技の外にも応用できる
気になる点
- 戦術や技術の解説はない
- 文章量は多くない
- 写真集として見ると物足りない場合
出版社
武田ランダムハウスジャパン
発売日
2011年8月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『なでしこの教え』……50の教えって、なんだかビジネス書みたいでもありますね。
佐藤メバル
実際そうでね。著者は16年以上なでしこジャパンを取材してきたカメラマンの早草紀子さん。言葉とプレー姿勢の両方から「教え」を導き出している。
ファールをされても審判にアピールしない、わざと転んだりしない。そういう振る舞いが教えになっていく。
橘ナナミ
フェアプレー賞の話が出てくるのが印象的です。あまり聞いたことがなかったので。
佐藤メバル
そこは語られにくいけれど大事な点で、ワールドカップ史上初めて優勝カップとフェアプレー賞を同時に獲得したチームなんだ。
個人としてだけでなく、集団の活かし方を学ぶ本としても読める。「環境のせいにしない」といった教えも、学校や職場でそのまま使えるよ。

ぼくのママはプロサッカー選手: 岩清水梓の出産と子育てのはなし
岩清水梓 著|小学館クリエイティブ
¥1,540(税込)
2020年3月3日、32時間におよぶ難産の末に男の子を出産した岩清水梓さんが、出産と子育て、そして職場復帰までを綴った全編描き下ろしのエッセイ。妊娠・出産が現役引退とイコールとされてきた日本のスポーツ界で、WEリーグで初めて出産を経て試合に復帰した選手となった記録でもある。家族やクラブスタッフ、チームメートのインタビューも収録している。
こんな人におすすめ
出産後も仕事を続けたいと考えている女性、女性アスリートのキャリアを考える人、職場やチームで制度を設計する立場の人。働くママのリアルに触れたいときに。
良い点
- 全編描き下ろしのエッセイ
- 周囲の人のインタビュー付き
- ユーモアも交えた筆致
気になる点
- サッカーの技術書ではない
- 個人の記録であり一般論ではない
- 試合記録が中心ではない
出版社
小学館クリエイティブ
発売日
2024年3月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
32時間の難産……って、そこから書かれているんですね。出産と子育て、そして職場復帰の記録。
佐藤メバル
そう。妊娠・出産は現役引退とイコールとされてきた日本のスポーツ界で、WEリーグで初めて出産を経て試合に復帰した選手となった岩清水梓さん自身が、全編描き下ろしで綴っている。
一度は引退の思いを家族に打ち明けたことも書かれているんだ。
橘ナナミ
『わが子を抱っこして、ピッチに入場したい』……その夢の話、じんときます。で、実際に叶ったんですか?
佐藤メバル
育児休養期間を経てプロの舞台に戻り、その後もプレーを続けていると書かれている。家族やクラブスタッフ、チームメートのインタビューも入っていてね。
トップアスリートの話でありながら、どこにでもいるひとりのママの話でもある。共感と勇気を渡してくれる一冊だよ。

女に生まれて男で生きて 女子サッカー元日本代表エースストライカーと性同一性障害
水間百合子 著|河出書房新社
¥2,503(税込)
1990年の北京アジア大会で女子サッカーの銀メダル獲得につながるゴールを決めた著者が、性同一性障害と戦いつつサッカー人生を歩んできた記録を自ら綴ったノンフィクション。過酷な家庭環境、恋愛の障害、栄光と挫折が順に語られ、強靭な精神力の裏側に何があったのかまで踏み込む。同じジェンダーを扱う本のなかでも、当事者による手記としての重みが際立つ一冊だ。
こんな人におすすめ
ジェンダーとスポーツを深く考えたい読者、当事者やその周囲にいる人、ノンフィクションとして骨太な一冊を求める人。時間と心の余白を取って向き合いたいときに。
良い点
- 当事者自身による手記
- アジア大会の銀メダルに直結した記録
- 栄光と挫折の両方を扱う
気になる点
- 内容が重く読み継ぎにくい
- 戦術や技術の話は少ない
- 扱いに配慮が要る一冊
出版社
河出書房新社
発売日
2006年10月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
これ、読むのにちょっと心の準備がいる本かもしれない……。軽い気持ちで開いていいのか迷います。
佐藤メバル
そう感じるのは自然だね。1990年の北京アジア大会で女子サッカーの銀メダル獲得につながるゴールを決めた著者が、性同一性障害と戦いながら歩んだサッカー人生を自ら綴ったノンフィクションだ。
過酷な家庭環境、恋愛の障害、栄光と挫折が続いていく。
橘ナナミ
強靭な精神力で歩んできた、と紹介されていますけど、そこに至るまでが書かれているんですね。
佐藤メバル
そこが読みどころでね。結果だけではなく、その裏側にあるものが語られる。魂の記録という言葉がそのまま当てはまる本で、ジェンダーとスポーツを考えたい人にとって当事者の言葉としての重みがある。ゆっくり時間を取って読んでほしい。

女子サッカー選手です。そして、彼女がいます (みんなの研究)
下山田志帆 著|偕成社
¥1,650(税込)
ひとりの女子サッカー選手が、性自認や好きになる性、ジェンダーギャップをめぐる素朴な疑問に答えていくノンフィクション。「性自認はいちどきまったら変わることはないの」「トランスジェンダーの選手はオリンピックに出られる?」といったQ&Aを積み重ね、自分の心や体との向き合い方を伝える。「みんなの研究」というシリーズの一冊で、最後にはブックガイドも付く。
こんな人におすすめ
自分のあり方にモヤモヤしている10代、LGBTQについて基礎から知りたい人、教室や家庭でこの話題を扱いたい大人。次に読む本まで一緒に探したいときに。
良い点
- Q&A形式で入りやすい
- ブックガイド付き
- 当事者の視点で書かれている
気になる点
- 法制度の解説書ではない
- サッカーの技術的な話はない
- 個人の体験が軸になる
出版社
偕成社
発売日
2022年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
Q&A形式なんですね。『性自認はいちどきまったら変わることはないの?』『トランスジェンダーの選手はオリンピックに出られる?』……これは知りたい。
佐藤メバル
ひとりの女子サッカー選手、下山田志帆さんが自分の心や体とどう向き合うかを、素朴な疑問に答える形で書いている。
好きになる性の話、LGBTQ、ジェンダーギャップ、スポーツの場の「ふつう」ってなんだろう、というコラムまで入っているんだ。
橘ナナミ
サッカーの本というより、自分のための本って感じですね。友だちにカミングアウトされたらどうする、みたいな問いもあって。
佐藤メバル
そう、サッカー選手が書いた「自分を大切にするため」の話だ。人とはちがう何かを持っていることでモヤモヤしている人に向けて書かれていて、最後にはブックガイドも付く。
次に読む本まで紹介してくれるのが親切だね。

サッカーを楽しむ心を育てて勝つ 京都精華学園高校のマネジメント術
越智健一郎 著|竹書房
京都精華学園高校女子サッカー部を率いる越智健一郎監督の異端なマネジメント術をまとめた一冊。無人島で思い出作り、卒部式でファッションショー、全国大会直前に部員全員でディズニーランド、年間のオフは90日。常識にとらわれない「仕掛け」で“好き”と“勝利”を両立させ、2012年度の全国高校選手権で3位、2014年度のインターハイで準優勝に輝いたチームの作り方を公開する。
こんな人におすすめ
部活やクラブの指導者、選手が自ら動くチームを作りたい人、教育現場でマネジメントを考える人。楽しさと結果を両立させたいと悩んでいる場面に。
良い点
- 他校にない仕掛けが具体的
- 好きと勝利の両立が軸
- 全国成績の裏づけがある
気になる点
- 戦術の専門書ではない
- 高校女子サッカーが舞台
- 再現には環境差の考慮が必要
出版社
竹書房
発売日
2020年9月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
無人島で思い出作り、卒部式でファッションショー、全国大会直前にディズニーランド……本当にサッカーの本ですか?
佐藤メバル
そこが面白いところでね。常識にとらわれない「仕掛け」で“好き”と“勝利”を両立させる、京都精華学園高校の越智健一郎監督のマネジメント術をまとめた本なんだ。
年間のオフが90日というのも、聞いたら驚くよね。
橘ナナミ
それでいて、2012年度の全国高校選手権で3位、2014年度のインターハイで準優勝なんですもんね。結果が付いてくるから説得力があります。
佐藤メバル
まさにそこが肝でね。笑顔で楽しくプレーしながら、テクニックにこだわった華麗なスタイルで見る人を魅了してきたチームの話だ。
選手が自ら目標に突き進むための気持ちのくすぐり方など、指導者にもリーダーにも刺さる内容になっているよ。

常盤木式女子力の育み方: 女子サッカー日本代表“なでしこ”を多数輩出 教えるコツ教わるコツ
阿部由晴 著|ベースボール・マガジン社
女子サッカー日本代表“なでしこ”を多数輩出してきた常盤木の阿部由晴さんが、「教えるコツ」と「教わるコツ」を両側から扱った一冊。指導者向けの本が多いなかで、選手がどう学ぶかという視点が入るのが珍しい。159ページとコンパクトに、「女子力の育み方」という観点から人を育てる方法を整理している。多数の代表選手を送り出してきた現場の積み重ねが背景にある。
こんな人におすすめ
女子チームの指導者、選手としての学び方を知りたい中高生、育成に関わる部活顧問や保護者。教える側と教わる側の両方の立場から読みたいときに。
良い点
- 教える側と教わる側の両方を扱う
- 159ページで読みやすい
- 代表選手を多数輩出した背景
気になる点
- 戦術や技術の手順書ではない
- 特定校の実践が中心
- 図版は多くないと見られる
出版社
ベースボール・マガジン社
発売日
2012年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
常盤木式……って、常盤木っていう学校の名前ですよね。なでしこをたくさん出しているところ?
佐藤メバル
そう、女子サッカー日本代表“なでしこ”を多数輩出してきた常盤木の阿部由晴さんが書いた本だ。面白いのは、「教えるコツ」と「教わるコツ」の両方を扱っているところ。
指導者向けの本って、教える側の視点だけになりがちだからね。
橘ナナミ
選手の側がどう学ぶか、という目線が入っているんですね。159ページなら読み切れそうです。
佐藤メバル
「女子力の育み方」という観点から、人を育てる方法が整理されている。技術や戦術の手順書ではないけれど、教える側も教わる側も、自分の立ち位置を確かめるために開ける一冊だよ。

強く、しなやかな女性を育てる 学園型地域総合スポーツクラブ十文字女子サッカーの挑戦
石山隆之 著|徳間書店
部員ゼロから始まった女子高サッカーチームが、20年かけて日本一に輝くまでの物語を、育成論、マネジメント論、スポーツビジネス論と織り交ぜて描く。笑いあり涙ありのストーリーを追いながら、教育現場やビジネスシーンに有効なメソッドが取り出せる構成になっている。なでしこファンやサッカーファンだけでなく、チームリーダーや経営者にとっても有益とされる一冊だ。
こんな人におすすめ
ゼロから組織を作る立場の人、チームリーダーや経営者、長期的な育成に関心がある教育関係者。結果が出るまで時間がかかる現場で読みたいときに。
良い点
- 20年の過程を物語として読める
- 育成論とマネジメント論を兼ねる
- ビジネス書としても読める
気になる点
- サッカーの技術解説は少ない
- 特定校の事例に基づく
- 時間軸が長く通読に根気が要る
出版社
徳間書店
発売日
2018年1月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
部員ゼロから始まって、20年かけて日本一……。その一文だけで読みたくなります。どんな道のりだったんだろう。
佐藤メバル
その過程を、育成論やマネジメント論、スポーツビジネス論と織り交ぜて描いている。笑いあり涙ありのストーリーを追いながら、教育現場やビジネスシーンに有効なメソッドが取り出せる構成なんだ。
橘ナナミ
サッカーの本というより、組織の本としても読めるんですね。リーダーの人に渡したくなります。
佐藤メバル
そう、チームリーダーや経営者にも有益とされている。ただ、特定の学校の歩みが軸だから、そのまま真似するというより、自分の現場に置き換えて読む本だと考えてほしい。

日本一を目指しながら社会で活躍できる女性の育て方: 挑戦し続ける愛知東邦大学女子サッカー部 Z世代にもほどがある
上條憲二 著
2007年に創部した愛知東邦大学女子サッカー部が、「日本一を目指しながら社会で活躍できる女性を育てる」取り組みを自らまとめた一冊。週6日のトレーニング、7名のスタッフ、インカレ出場8回・皇后杯出場3回、OG約100名のうち20名がWEリーグやなでしこリーグへ入団。2028年のなでしこリーグ参入を目指す姿に加え、SDGs活動や学生の手記まで収める。
こんな人におすすめ
大学スポーツの運営に関わる人、女子選手の進路を考える高校生と家族、組織づくりを学びたい読者。競技と社会をつなぐ視点が欲しい場面に。
良い点
- 部員自身が制作に関わっている
- 進路やOGの実例が入る
- SDGs活動まで扱う
気になる点
- 他チームとの比較は少ない
- クラブ内の視点が中心
- サッカー技術の解説はない
出版社
詳細情報なし
発売日
2026年1月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
2007年に創部した部が、自分たちで本を作っているんですね。41名で週6日練習、スタッフ7名……数字だけでも密度が伝わってきます。
佐藤メバル
そこがこの本の性格でね。「日本一を目指しながら社会で活躍できる女性を育てる」というテーマを、部員自身が制作に関わりながらまとめている。
インカレ出場8回、皇后杯出場3回、OG約100名のうち20名がWEリーグやなでしこリーグへ入団しているという記録も入っているんだ。
橘ナナミ
2028年になでしこリーグ参入を目指している、という未来の話も入っているんですか?
佐藤メバル
そう、そこへ向かう取り組みやSDGs活動、学生の手記まで収めている。「日本一応援され、愛されるクラブ」というフィロソフィーが軸にあって、選手の進路を考える人にも、組織づくりを学びたい人にも読みどころが多いよ。

女子サッカーはおしゃべりプレーヤーを気くばりコーチング (-)
長島猛人 著|さきたま出版会
タイトルが示すとおり、「おしゃべり」なプレーヤーを「気くばり」でコーチングするという視点を掲げた149ページの一冊。女子選手との関わり方を、話すこと、気を配ることを軸に据えて考えていく。技術や戦術の手順を並べる本とは重心が違い、日々のやりとりの積み重ねから選手を伸ばす方向に力点がある。会話を指導の道具として見直すきっかけになる。
こんな人におすすめ
女子チームの指導者、選手との距離感に悩んでいるコーチ、コミュニケーションから指導を見直したい人。短い時間で一気に読める分量を求める場面にも。
良い点
- 会話を軸にした指導論
- 149ページで読みやすい
- テーマがタイトルで明確
気になる点
- 目次の詳細は実物で確認したい
- 実践例の量は手に取って判断
- 戦術を扱う本ではない
出版社
さきたま出版会
発売日
2012年8月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『おしゃべりプレーヤーを気くばりコーチング』……タイトルがもう気になります。おしゃべりって、長所なんですか?
佐藤メバル
そこを長所として捉え直すのがこの本の視点でね。話すこと、気を配ることを軸に、女子選手との関わり方を考えていく。
技術や戦術の手順を並べる本とは違って、日々のやりとりから選手を伸ばす方向に重心があるんだ。
橘ナナミ
149ページと短めですね。でも内容の細かいところは、手に取ってからのほうがよさそうですか?
佐藤メバル
そうだね、目次や実践例の量は実際に確かめてほしい。ただ、女子チームを預かっていて、選手との距離感に悩んでいる人には、会話から指導を見直すきっかけになるテーマだよ。手に取る価値のある一冊だと思う。
女子サッカーの「歴史」と「観戦」を深く読む
橘ナナミ
25冊、並べてみると「歴史」と「観戦」の本が想像より多い気がします。
佐藤メバル
ここは大きく2つに分かれる。1つは1970〜80年代から積み上げられてきたリーグの歴史をたどる本。『なでしこリーグ30年の軌跡』は、澤穂希さんのインタビューから始まり、半田悦子×高倉麻子、小野寺志保×山郷のぞみ、安藤梢×猶本光といった対談が時代順に並ぶ。1989年の第1回リーグ開幕戦の記録まで載っていて、資料としても強い。もう1つは代表の物語で、『凛と咲く』は女子サッカー日本代表誕生から30年目の歓喜までを、選手に最も近いところで取材し続けた筆者が綴った一冊。『ありがとう。日本女子代表』や『撫子のキセキ』は、現地取材の選手コメントや写真で大会を追体験できる。
橘ナナミ
試合を見る前に読むのと、見たあとに読むのと、どっちがいいんでしょう?
佐藤メバル
どちらも効くよ。先に読めば、ピッチの外の物語が背番号の向こうに見えてくる。あとから読めば、あの一瞬がなぜ起きたのかが腑に落ちる。『なでしこジャパン 壁をこえる奇跡の言葉128』は澤穂希さんや佐々木則夫さんの言葉を集めた形なので、試合前後に1ページずつ開くのもいい。観戦の入口は『Plenusなでしこリーグオフィシャルガイドブック2026』や『日本女子サッカーが世界と互角に戦える本当の理由』で、後者はなでしこリーグの楽しみ方やアメリカの女子サッカー環境にも触れている。
橘ナナミ
戦術の本は、女子の視点でも読めますか?
佐藤メバル
読める。『基本から戦術までよくわかる女子サッカー』は、タイトルどおり戦術まで踏み込んでいる。男子の戦術書を読む前に、体の使い方の前提が揃っているこちらを通したほうが頭に入りやすい。
指導者・保護者・これからの女子サッカーを考える
橘ナナミ
指導者向け、保護者向けというと、具体的にはどんな本があるんでしょう。
佐藤メバル
指導書は3タイプある。メンタルと言葉がけを扱う『女子選手のコーチングメソッド 新版』、チームの空気の作り方を扱う『女子サッカーはおしゃべりプレーヤーを気くばりコーチング』、そして学校現場のマネジメントを扱う『サッカーを楽しむ心を育てて勝つ』だ。京都精華学園高校の本は、年間のオフが90日ある、全国大会直前に部員全員でディズニーランドへ行く、といった常識を外した試みが並んでいて、「勝つために我慢させる」以外の道があると気づかされる。
橘ナナミ
保護者はどの本を読めばいいんでしょう。
佐藤メバル
まず『新なでしこゴール!!女子のためのサッカーの本』。男子と女子では体や心の成長具合が違う、という前提で書かれているから、親が読むと声のかけ方が変わる。加えて『強く、しなやかな女性を育てる』や『日本一を目指しながら社会で活躍できる女性の育て方』は、部活と進路、社会とのつながりを考える材料になる。十文字の本は部員ゼロから20年かけて日本一になった話、愛知東邦大学の本はOGのうち20名がWEリーグやなでしこリーグに進んだという記録を含んでいる。
人権・生き方・そして最新刊との付き合い方
橘ナナミ
しんどいテーマの本もあるんですね。
佐藤メバル
避けたくないところだね。『女に生まれて男で生きて』は、1990年の北京アジア大会で銀メダル獲得のゴールを決めた著者が、性同一性障害と戦いながら歩んだ半生を綴ったノンフィクション。『女子サッカー選手です。そして、彼女がいます』は、性自認や好きになる性、スポーツとジェンダーギャップをQ&A形式で整理した研究シリーズの一冊で、十代の読者にも届く言葉で書かれている。『女子サッカー140年史』と並べると、ピッチの外の闘いが一本の線になる。
橘ナナミ
最新刊と定番、どちらから読むべきでしょうか。
佐藤メバル
定番から入るのがおすすめだよ。古い本には、当時は当たり前だった前提がそのまま残っている。それを知ってから新しい本を読むと、何が変わって何が変わっていないかが見える。電子と紙の使い分けも同じで、読み通す本は電子、何度も開く写真集やムックは紙。中古は状態を見て、定価と比べてから。
よくある質問
女子サッカー初心者におすすめの本は?
橘ナナミ
女子サッカー初心者におすすめの本はについて教えてください。
佐藤メバル
プレーの基本から入るなら『基本から戦術までよくわかる女子サッカー』です。ボールの扱いに慣れる練習から、蹴る・止める基本、ドリブル、パス、シュート、ディフェンス、ヘディングまで解説され、1人でも少人数でもできる練習が数多く紹介されています。ポイント解説が豊富で入門者にもわかりやすく、1つずつ試すつもりで読むと身につきます。観る側から入るならキム・ホンビ『女の答えはピッチにある』が読みやすいです。
小学生の女子サッカー選手に合う本は?
橘ナナミ
小学生の女子サッカー選手に合う本はについて教えてください。
佐藤メバル
『新なでしこゴール!!女子のためのサッカーの本』が第一候補です。世界でも類のない女児向けサッカーの本の最新改訂版で、日本サッカー協会推薦図書。練習の仕方だけでなく、体と脳の鍛錬法、心の訓練法、ケガと病気の予防、サッカー関連の仕事と就職法まで載っています。男子と女子では体や心の成長具合がまるで違う、という前提で書かれているのがポイントで、親子で読むのもよいですね。
女子サッカーの指導者・コーチにおすすめの本は?
橘ナナミ
女子サッカーの指導者・コーチにおすすめの本はについて教えてください。
佐藤メバル
『女子選手のコーチングメソッド 新版』です。「修造チャレンジ」のメンタルサポート責任者を務めた佐藤雅幸さんの監修で、言ってはいけないNGワードの言い換え例、褒め方や指摘の具体的な表現、月経期のトレーニング、成長期の骨の話まで扱っています。チーム作りの章、メンタルトレーニングの章もあり、声がけの引き出しが確実に増えます。
女子選手の自伝でおすすめは?
橘ナナミ
女子選手の自伝でおすすめはについて教えてください。
佐藤メバル
岩清水梓さんの『ぼくのママはプロサッカー選手』は、32時間におよぶ難産を経て出産し、WEリーグで初めて出産を経て試合に復帰した選手となった記録です。水間百合子さんの『女に生まれて男で生きて』は、性同一性障害と戦いながら歩んだサッカー人生を綴ったノンフィクション。どちらも競技の話であると同時に、生き方の本として読めます。
なでしこジャパンやWEリーグをもっと楽しむための本は?
橘ナナミ
なでしこジャパンやWEリーグをもっと楽しむための本はについて教えてください。
佐藤メバル
観戦ガイドなら『Plenusなでしこリーグオフィシャルガイドブック2026』。2023年の女子ワールドカップを振り返るなら、28年間なでしこを撮り続けてきた早草紀子さんの写真と記録を収めた『なでしこジャパン サッカー・女子ワールドカップ2023 メモリアルフォトブック』です。主要6カ国の選手名鑑と出場記録も付いていて、観戦の解像度が一段上がります。
女子サッカーの歴史や社会問題を学べる本は?
橘ナナミ
女子サッカーの歴史や社会問題を学べる本はについて教えてください。
佐藤メバル
軸になるのは『女子サッカー140年史』です。1881年に世界初の公式試合が開催され、20世紀初頭から長きにわたり世界各国で禁止されていたこと、その歩みを社会における女性の権利獲得と重ねて描いています。日本については巻末の小史と年表で補足。ジェンダーの視点では『女子サッカー選手です。そして、彼女がいます』も読みやすく、Q&A形式で疑問を一つずつ解いていけます。
電子書籍で読める女子サッカー本は?
橘ナナミ
電子書籍で読める女子サッカー本はについて教えてください。
佐藤メバル
自伝・エッセイやノンフィクションは電子版が用意されていることが多く、持ち歩きや通勤中の読書に向きます。一方、写真集やムックは紙の見開きで見たいところ。まず電子で読み、何度も開きたくなった写真集だけ紙で揃える、という使い分けがおすすめです。図書館で借りてから判断するのも賢い方法です。
女子サッカー本は中古でもいい?どこで買うのがおすすめ?
橘ナナミ
女子サッカー本は中古でもいい?どこで買うのがおすすめについて教えてください。
佐藤メバル
古い写真集やムックは中古でしか出回っていないこともあり、状態が良ければ十分に楽しめます。ただし相場が上がっているものもあるので、定価と見比べてから決めると安心です。図書館で内容を確かめてから手元に置く、書店で実物の造りを見てから買う、という順番もおすすめ。急がず選ぶほど、長く手元に残る1冊に出会えます。
まとめ
橘ナナミ
佐藤さん、最後にひとつだけ。25冊もあると、どれから手をつけていいか分からなくなりそうです。
佐藤メバル
その気持ちでいいんだよ。全部読む必要はない。まず自分が「今」どの立場かを決める。プレーしているのか、教えているのか、応援しているのか、それとも社会のことを考えたいのか。そこが決まれば、候補は3冊くらいに絞れる。
橘ナナミ
私は応援する側なので、『女の答えはピッチにある』と、写真集を1冊から始めてみます。
佐藤メバル
いい組み合わせだね。読み物で感情を揺らして、写真集でその場に立つ。書店員だった頃、女子サッカーの棚は小さかった。今は、歴史を語る本、指導を語る本、生き方を語る本が並んでいる。棚そのものが、この競技の歩みなんだよ。
橘ナナミ
棚が歩み……。なんだか、試合前のアップみたいですね。体を温めてから、ピッチに立つ。
佐藤メバル
そうだね。1冊目は、パス1本でいい。読んだ言葉が誰かに伝わって、また次の誰かが読み始める。女子サッカーの本は、そうやってつながっていくボールなんだと思う。
