ジュニアサッカーのトレーニングに役立つ本のおすすめ人気ランキング25選【2026年版】
監修

佐藤メバル
@shelfy_mebaru
編集長。あらゆるジャンルの本を年間数百冊読み込む本のプロ。投資・経営から小説・実用書・絵本まで、良書と読者の相性を見抜く。

橘ナナミ
@medias_nanami
編集部の新人インターン。22歳の大学院生で、メディア論を研究中。「それ気になります!」が口癖の天然キャラ。読者の素朴な疑問を代弁する役割で、各メディアの専門家にいろんなジャンルの素朴な質問をぶつけていく。
最終更新: 2026年10月
橘ナナミ
佐藤さん、今日のお題は「ジュニアサッカーのトレーニング本」。書店のスポーツコーナーで、同じように見える本がずらっと並んでいて、どれを選べばいいのか正直わからなかったんです。しかも、子どもが読むのか、親が読むのか、コーチが読むのかも混ざっていて……。
佐藤メバル
いいところに気づいたね。そこがこの分野のいちばん難しいところなんだ。書店員の頃、少年団のお父さんコーチが「1冊だけ選んでほしい」と来られて、けっこう長く悩んだのを覚えている。目的が違えば、正解の1冊も変わるからね。
橘ナナミ
目的……自主練なのか、試合の見方なのか、それとも体づくりなのか。
佐藤メバル
そう。さらに、読む人の立場も効いてくる。子ども本人、支える親、ベンチから声をかける指導者では、必要な情報の粒度がまったく違う。だから僕らは順位を競う前に、「誰の、どんな場面に効くか」で整理する。それが選び方の出発点だよ。
橘ナナミ
それ気になります! ランキングの前に選び方を知れるのは助かります。
佐藤メバル
あともう一つ。サッカーは8人制への移行や育成年代の考え方の更新で、数年前の本が少しずつ古びていく世界でもある。安いから、表紙がかっこいいから、だけで選ぶと失敗しやすい。そこも含めて話していこう。
橘ナナミ
はい、お願いします!
ジュニアサッカーのトレーニングに役立つ本の選び方
目的別に選ぶ — 自主練・戦術理解・メンタル・身体づくり
橘ナナミ
まず目的別だと、自主練を増やしたい子にはどれがいいですか?
佐藤メバル
第一候補は『クーバー・コーチング キッズのトレーニング集 ボールマスタリー100』。両足のいろいろな部分と関節を使ってボールを巧みに操るエクササイズを100個、初級から達人まで段階的に並べている。一人でできる自主練用で、全メニュー動画対応なのが大きいね。ゴールを奪うところまで伸ばしたいなら『キッズのプレーレベルアップメニュー集』が次の一冊になる。戦術理解なら『「蹴る・運ぶ・繋がる」を体系的に学ぶ ジュニアサッカートレーニング』で、2対1から人数を増やして8人制のゲームに近づけていく設計。メンタルは『小学生のサッカー 実力アップのための最強のトレーニング』に「メンタルを強化し、強い心をやしなう」項目がある。栄養・食事の本は今回の25冊には入っていないから、そこは別ジャンルとして探すといい。
対象者別に選ぶ — 子ども本人・親・指導者
橘ナナミ
立場で分けると、どう変わりますか?
佐藤メバル
子ども本人なら、言葉がやさしく写真や図が多い本。たとえば『10歳までに差がつく! サッカー「超実践」上達レッスン』は「立ちかた」「歩きかた」から始まり、動画でスキルと練習のコツを確認できる。親が読むなら『池上正の子どもが伸びるサッカーの練習』で、声のかけ方や、年齢によって伸びやすい能力の話が入っている。地域クラブでお父さんコーチを引き受けた立場から書かれた『少年サッカーの練習メニュー』も親の目線に近い。指導者なら『コーチのためのジュニアサッカー 指導法と練習メニュー』や『ジュニアサッカーコーチングメソッド 決定版』、『「育成強国」ドイツが提案する ジュニアサッカー指導の手順と練習法』のように、指導の手順そのものを扱う本が要る。同じ「トレーニング本」でも、読者が違えば別物だよ。
学年・レベル別に選ぶ — 低学年・中学年・高学年〜ジュニアユース
橘ナナミ
学年で分けるとどうですか?
佐藤メバル
幼児から低学年なら『ジュニアサッカー キッズのトレーニング集―U-6/U-8/U-10』。少人数で楽しみながら体を動かす段階だね。中学年で練習の引き出しを増やしたいなら『考える力を伸ばす! ジュニアサッカー練習メニュー200』で、基本テクニックからコーディネーション、ミニゲームまで章立てで並んでいる。高学年からジュニアユース準備になると、『「認知→判断→実行」の回路を繋げる ジュニアサッカートレーニング』のように「判断」を扱う本が効いてくる。低学年に高学年向けの本を渡しても響かないし、その逆も同じ。ここは買う前に必ず対象年代を確かめてほしい。
形式別に選ぶ — 図解・写真・動画QR付き・文章中心
橘ナナミ
形式も大事ですよね。うちの弟は活字が苦手で……。
佐藤メバル
そこは正直に言うと、動画やQRが付いている本は強い。練習の“正解の形”が目で確かめられるからね。『ボールマスタリー100』は全メニュー動画対応、『キッズのプレーレベルアップメニュー集』は各ページのQRから動画へ、『プロトレーナー木場克己のジュニアサッカーC・B・Aトレーニング』も全メニューを動画で確認できる。逆に文章中心の本は、なぜそうするのかという理屈を追える。『「認知→判断→実行」の回路を繋げる ジュニアサッカートレーニング』や『ジュニアサッカー考えるトレーニング』は読み物としての密度が濃い。動きを覚えるなら動画、考え方を言葉にするなら文章、と使い分けるのがいい。
媒体別に選ぶ — 紙の本と電子書籍
橘ナナミ
Kindleでも読めるんですか?
佐藤メバル
全部ではないけれど、電子版があるものもある。たとえば『サッカーレベルアップ ジュニアが絶対上達するプロのテクニック』は、タブレットなど大きな画面で読むことが想定されていて、要所にQRコードがあり著者の動画も確認できる。ただ、練習メニュー集は現場で開くことが多い。グラウンドにタブレットを持ち込むなら電子、家で親子で見開きにして眺めるなら紙、と場面で選ぶのが現実的だね。紙は余白に書き込めるのも強い。
予算と「長く使えるか」で選ぶ
橘ナナミ
値段も気になります。高ければいいわけではないですよね?
佐藤メバル
そう。千円台のコンパクトなものから三千円台の本格的な指導書まで、幅はかなり広い。ただ、書店で見てきたのは「安いから買った1冊が一度も開かれない」より「少し高くても何年も使われた1冊」のほうが、結果的に安いということ。『「育成強国」ドイツが提案する ジュニアサッカー指導の手順と練習法』は年齢に応じた練習計画の立て方を厚い紙幅で扱っていて、指導者が何年も参照する類の本だ。一方で、まず1冊だけなら千円台のムックから入って、必要になったら厚い本に進む順番もある。予算は「今の自分が読むか」で決めるのがいい。
ジュニアサッカーのトレーニングに役立つ本をひと目で比較
橘ナナミ
えっ、25冊もあるんですか!?まずどう見ればいいんですか?
佐藤メバル
焦らず焦らず(笑)。まずはこの一覧で全体像を眺めてみよう。価格・著者・対象読者をまとめて見られるから、自分に近そうなのが分かるはず
ジュニアサッカーのトレーニングに役立つ本のおすすめ人気ランキング
橘ナナミ
一覧だけだとピンと来ないので...1冊ずつ詳しく教えてください!
佐藤メバル
よし、それじゃあ1位から順に1冊ずつ解説していこう。各冊どんな人に向いてるかも合わせて話すから、自分に合いそうなのを見つけてほしい

「蹴る・運ぶ・繋がる」を体系的に学ぶ ジュニアサッカートレーニング
池上正 著|カンゼン
ジュニア指導歴39年、のべ50万人と向き合った池上正さんのメソッドを体系化した一冊。ドリブル・パス・シュートを個別に切り取らず、最小単位を2対1に置き、3対2・3対3、4対0〜4対4、そしてゲームへと人数を増やして本物のゲームに近づけていきます。最大の特徴は『蹴る・止める・運ぶ』ではなく『蹴る・止める・繋がる』を基本に据えている点。個人技だけでなく、複数で崩す組織的なスキルまで視野に入ります。答えをすぐ教えず、子どもに問いかけて考えさせる、判断力を育てたい指導者の土台になる本です。
こんな人におすすめ
小学生年代のチームで、個人技ドリル中心の練習から『考えてプレーする』指導へ切り替えたいコーチ。低学年から高学年まで一貫した筋道がほしい人や、保護者として練習の意味を知りたい人にも。2対1から始めるという発想を知りたい場面で開くと効きます。
良い点
- 2対1からの一貫した筋道
- 『繋がる』視点が独自
- 問いかける指導が学べる
気になる点
- 個別スキル練習は載らない
- ゲーム中心で物足りない人も
- 理想論と感じる場面もある
出版社
カンゼン
発売日
2019年7月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
佐藤さん、ジュニアサッカーの練習本ってたくさんあって、どれから見ればいいのか分からなくなります。最初に選ぶならどの本ですか?
佐藤メバル
いい質問だね。まず挙げるなら池上正さんの体系本かな。この本、ドリブルやパスを個別に切り取らないんですよ。
最小単位が2対1で、そこから3対2、3対3、4対4、そしてゲームへと人数を増やしていく。ゲームから逆算して組み立てるのが特徴です。
橘ナナミ
個別に練習しないんですね。それで上手くなるんですか?
佐藤メバル
そこが池上さんの主張でね。2対1の中にドリブルもパスもシュートも詰まっているから、まとめて伸びるという考え方なんです。
しかも基本は『蹴る・止める・運ぶ』ではなく『蹴る・止める・繋がる』。一人でうまくなる前に、仲間と関わる力を先に置いている。
指導者が答えをすぐ教えない、という心構えの章もいいですよ。

考える力を伸ばす! ジュニアサッカー練習メニュー200 (池田書店のスポーツ練習メニューシリーズ)
島田信幸 著|池田書店
¥2,113(税込)
ワンパターンな練習を何とかしたい、急にコーチを頼まれた、という悩みに応える一冊。JFAアカデミー福島のヘッドコーチから徹底取材した指導のポイントと練習メニューが土台で、200という数は伊達ではありません。基本テクニック、ウォーミングアップ、コーディネーション、ベーシックトレーニング、ストレッチ&ステップ、ミニゲーム、応用テクニックと章が細かく、練習メニューの引き出しとして使えます。巻頭の監修者インタビューも、プレイヤーズファーストの考え方に触れていて読み応えがあります。
こんな人におすすめ
初めて少年サッカーのコーチを頼まれた人、練習のマンネリを解消したいベテランコーチ。週に何度も練習を組む必要があり、メニューの在庫に困っている場面で効きます。年代をまたいで幅広く使いたい人にも向きます。
良い点
- メニュー数200の網羅性
- JFAアカデミー取材が根拠
- 章立てが細かく探しやすい
気になる点
- メニュー選びに迷いやすい
- 200の取捨選択が必要
- 理念より実践が中心
出版社
池田書店
発売日
2008年1月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
200メニューって、さすがに多すぎませんか? 覚えきれない気がします。
佐藤メバル
そこは逆でね、多いことが安心につながるんです。週に何度も練習があると、ネタが尽きる日が来る。この本は基本テクニックからウォーミングアップ、コーディネーション、ミニゲーム、応用テクニックまで章が分かれているから、今日はどの章から拾おう、と選べるんですよ。
橘ナナミ
なるほど、全部やる本じゃなくて、選ぶための本なんですね。
佐藤メバル
そう。ただ、巻頭の監修者インタビューは飛ばさないでほしい。日本サッカーの目標を世界トップ10に置く話や、プレイヤーズファーストで個性を大切に育てる話が書かれていて、200のメニューがなぜその形なのかが腑に落ちるんです。

ジュニアサッカーコーチングメソッド 決定版: 75の最新トレーニングメニューでみる
平野淳 著|ベースボール・マガジン社
¥1,650(税込)
平野淳さんが75の最新トレーニングメニューを「みる」形でまとめた決定版。同じ著者の『ジュニアサッカーバイブル〈2〉』が小学生のトレーニング集なのに対し、こちらはコーチングメソッドという切り口で、75本を一冊に収めています。221ページ、1650円と価格も抑えめで、手元に置いて今日の練習をどう組むか迷ったときの索引として使える一冊。収録数を絞った実践型のメニュー集です。
こんな人におすすめ
定番メニューはすでに持っていて、新しい刺激がほしいコーチ。メニューを選ぶ時間を短くしたい人、著者の別の本と並べて使いたい人にも。1冊目より2冊目として、手元の本を補う形で効きます。
良い点
- 75メニューを一冊に
- 価格帯が手頃
- 著者の別書と併用可
気になる点
- メニュー数は絞り込み型
- 入門書より一歩進んだ内容
- 練習の組み立ては自分次第
出版社
ベースボール・マガジン社
発売日
2009年4月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
平野淳さんの本が2冊出てきました。どう使い分けるんでしょう?
佐藤メバル
いいところに気づいたね。こちらは75の最新トレーニングメニューを『みる』と銘打った決定版で、コーチングメソッドという切り口。
小学生のトレーニング集としてまとまっている『ジュニアサッカーバイブル〈2〉』とは入口が違います。221ページで1650円だから、手に取りやすい価格なのも助かりますね。
橘ナナミ
メニューを眺めて選ぶ、という使い方ですか?
佐藤メバル
そう。ただ、75という数字は絞り込みでもあるので、網羅性を求めるなら別の本との併用が前提かな。自分のチームに足りないものを探す索引として置いておく、という付き合い方が現実的だと思います。

『認知→判断→実行』の回路を繋げる ジュニアサッカートレーニング
池上正 著|カンゼン
¥1,980(税込)
池上正さんが『認知→判断→実行』の回路をテーマに、最先端とされるアプローチを現場の言葉に置き換えた一冊。オシム監督にも師事した池上さんが、ヴィセラルトレーニングといった手法を誰にでもわかる平易な表現で言語化し、実際のトレーニングに落とし込んでいます。ポイントは、判断の前に無意識レベルで認知するという考え方。頭が動くトレーニングでよりサッカーがうまくなる、という言葉が全編を貫きます。前著の体系本より一段深く視点を更新したいときに。
こんな人におすすめ
体系本を読んで、その理屈をもう一歩掘り下げたいコーチ。子どもに『見てから動く』をどう伝えるか悩んでいる場面で。頭の中を鍛えるという発想を、自分の練習に取り込みたい人に向きます。
良い点
- 最先端の考えを平易に言語化
- オシム師事の著者の視点
- 現場に落とす具体性
気になる点
- 抽象度が高めの話題
- メニュー集としては物足りない
- 前著の後に読むほうがよい
出版社
カンゼン
発売日
2025年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『認知』って、サッカーでどういう意味なんですか?
佐藤メバル
ボールを受ける前に、周りを見て情報を取ることだと思ってください。この本が面白いのは、その認知を無意識レベルまで落とす、と主張している点です。
判断してから探すのでは遅い、と。池上さんはオシム監督にも師事した人で、最先端の手法を誰でもわかる言葉に置き換えてくれています。
橘ナナミ
最先端の話なのに、読みやすいんですか?
佐藤メバル
そこがこの本の価値でね。232ページ、1980円。抽象的な理論になりがちなテーマを、現場の練習に落とし込む形で書いてある。
前の体系本を読んだあとに読むと、『なぜ2対1なのか』が立体的に見えてきますよ。

クーバー・コーチング サッカー 365日使える! 小・中学生のチーム練習ドリル100
アルフレッド・ガルスティアン 著|カンゼン
¥2,530(税込)
世界で認められている育成メソッド、クーバー・コーチングのチーム練習ドリル100本を、1年365日使える形でまとめた一冊。著者はアルフレッド・ガルスティアン。個人のボールマスタリーを扱う同シリーズの自主練本とは違い、こちらはチーム練習に軸足を置いているのが大きな違いです。シーズンを通して練習を組むコーチにとって、ネタ切れの日を減らしてくれる構成。201ページ、2530円で、1年を通して使う前提の一冊です。
こんな人におすすめ
年間を通してチーム練習を組み立てるコーチ。シーズン中盤にメニューの引き出しが尽きてきた場面や、1日の練習を短時間で決めたい日に。個人技の自主練本を持っていて、次はチーム練習という人にも。
良い点
- 365日使える構成
- チーム練習に特化
- クーバーの育成メソッド
気になる点
- 価格はやや高め
- 個人技の細部は別書
- メニュー選びに慣れが必要
出版社
カンゼン
発売日
2011年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
365日って、毎日違うメニューが載っているんですか?
佐藤メバル
100本のドリルを、1年を通して使えるようにまとめた構成ですね。クーバー・コーチングは世界で認められている育成メソッドで、著者はアルフレッド・ガルスティアン。
個人のボールマスタリーを扱う同シリーズの自主練本とは違って、こちらはチーム練習に軸足を置いているのがポイントです。
橘ナナミ
チーム練習って、毎回考えるのが大変そうです。
佐藤メバル
そう、そこがコーチの一番の悩みどころ。シーズン中盤にネタが尽きるんですよ。201ページで2530円。
高いと思うか、1年分と思えるかで評価が分かれるところですね。

ジュニアサッカーバイブル〈2〉小学生のトレーニング集
平野淳 著|カンゼン
¥1,848(税込)
平野淳さんによる『ジュニアサッカーバイブル〈2〉』は、タイトルどおり小学生のトレーニングを集めた一冊。同じ著者の『75の最新トレーニングメニューでみる』がコーチングメソッドという切り口なのに対し、こちらは小学生のトレーニング集として年代を絞っているのが違いです。234ページ、1848円と、手元に置いて何度も開く前提の価格と厚み。育成の考え方を押さえたうえで、具体的な練習に入りたい人に向いています。
こんな人におすすめ
小学生年代だけを担当していて、その年代に合った練習をまとめて手元に置きたいコーチ。年代をぐっと絞って日々の練習を組みたい人。初めてのコーチが、まず一冊選ぶなら候補になります。
良い点
- 小学生年代に絞った構成
- 著者の別書と併用しやすい
- 価格と厚みのバランス
気になる点
- 幼児や中学生は範囲外
- 収録メニュー数は非公開
- シリーズ前提の作り
出版社
カンゼン
発売日
2004年11月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『バイブル』って名前、ちょっと強そうです。
佐藤メバル
実際、定番として長く使われてきた一冊です。平野淳さんが小学生のトレーニングを集めたもので、234ページ、1848円。
同じ著者の『75の最新トレーニングメニューでみる』がコーチングメソッドという切り口なのに対して、こちらは小学生という年代にぐっと絞っているのが違いですね。
橘ナナミ
〈2〉から読んでも大丈夫でしょうか?
佐藤メバル
考え方の土台は〈1〉側にあるので、できれば順番に読むほうが筋は通ります。ただ、小学生年代の練習だけをまとめて手元に置きたいなら、この巻から入っても十分使えますよ。

ジュニアサッカー キッズのトレーニング集―U‐6/U‐8/U‐10・幼児~小学生
豊田一成 著|カンゼン
豊田一成さんによるキッズ向けのトレーニング集で、U-6・U-8・U-10と幼児から小学生低学年までを年代で区切っているのが最大の特徴です。未就学児にボールを蹴らせる前に何をすればいいのか、というところから考えたい人に向く一冊。同じカンゼンのキッズ向けでも、クーバーの『ボールマスタリー100』が一人でできるボール操作に特化しているのに対し、こちらは年代の幅を広く取っている点が違います。239ページとボリュームがあります。
こんな人におすすめ
未就学児から小学校低学年を預かるコーチや、これからサッカーを始める子を持つ保護者。年代ごとに何をすればいいかを知りたい場面で。上の年代の練習本では物足りない、という人にも。
良い点
- U-6からU-10まで年代別
- 幼児期の視点がある
- ページ数のボリューム
気になる点
- 高学年には物足りない
- 上級メニューは少なめ
- 中学生以上は対象外
出版社
カンゼン
発売日
2006年3月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
U-6って、まだ幼稚園ですよね。何を練習するんでしょう?
佐藤メバル
そこなんですよ。ボールを蹴らせる前に、体の動かし方をどう身につけるか。この本はU-6、U-8、U-10と年代を区切って、幼児から小学生までを見渡しているのが特徴です。
同じカンゼンのキッズ向けでも、クーバーの『ボールマスタリー100』が一人でできるボール操作に特化しているのとは狙いが違います。
橘ナナミ
じゃあ、小さい子を預かる人向けの本なんですね。
佐藤メバル
そう。239ページとボリュームもあるので、低学年を担当する人は一冊持っていると安心です。逆に高学年や中学生には物足りないと思いますよ。

ジュニアサッカー クーバー・コーチング キッズのトレーニング集 ボールマスタリー100
クーバー・コーチング・ジャパン 著|カンゼン
¥2,750(税込)
キッズのための一人でできる自主練メニューを100本、初級・中級・上級・達人・コンビネーションの5段階で整理した一冊。ソールタップやトータップのように、両足のいろいろな部分を使ってボールを巧みに操るエクササイズが並び、ボールフィーリング、両足の技術、コーディネーション、柔軟性、フットスピードを目的に据えています。全メニューが動画対応なのも心強い。番外編には10回を何秒でできるか挑戦するスピードトライアルもあります。
こんな人におすすめ
家や公園で一人で練習する子どもと、その練習を見守る保護者。短時間で毎日続けたい自主練の型がほしい場面で。スクールに通っている子の宿題代わりにも向きます。
良い点
- 全メニュー動画対応
- 5段階のレベル分け
- 一人で完結する練習
気になる点
- チーム戦術は扱わない
- 価格は高めの部類
- 継続する自制心が必要
出版社
カンゼン
発売日
2022年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
一人でできる練習って、続くかどうかが心配です。
佐藤メバル
この本はそこを考えていてね、初級・中級・上級・達人・コンビネーションと5段階に分かれているんです。ソールタップやトータップのように、両足のいろいろな部分を使ってボールを操るエクササイズが100本。
しかも全メニューが動画対応なので、動きが分からないまま悩む時間が減ります。
橘ナナミ
番外編のスピードトライアルも気になります。
佐藤メバル
あれはいい仕掛けでね、10回を何秒でできるか挑戦する。タイムが出ると、子どもは勝手に競いたくなる。ボールフィーリングやフットスピードを、遊びの形で伸ばせるようになっています。

コーチのためのジュニアサッカー 指導法と練習メニュー (池田書店のスポーツ練習メニューシリーズ)
島田信幸 著|池田書店
¥1,430(税込)
島田信幸さんが、ジュニア期に特に大切にしたい『コーチング』『コーディネーション』『言語技術』の3つを軸にまとめた指導法の教科書。同じ著者の『考える力を伸ばす! 練習メニュー200』が圧倒的なメニュー数を武器にしているのに対し、こちらは3つの能力をどう伸ばすかに焦点を絞っているのが違いです。練習しても伸びない子は運動能力の土台、自分勝手なプレーが直らない子は言語技術、という切り分けが具体的で、191ページと読み切りやすい分量です。
こんな人におすすめ
目の前の選手をどう導くかで悩んでいるコーチ。なぜうまくならないのかを切り分けたい場面や、チーム内のコミュニケーション不足を感じているときに。保護者として指導の意図を知りたい人にも。
良い点
- 3つのキーワードで整理
- 言語技術という独自視点
- 三森ゆりか氏との対談
気になる点
- メニュー数は多くない
- 理論寄りの内容
- 実践には別書も必要
出版社
池田書店
発売日
2010年5月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『言語技術』って、サッカーとどう関係あるんですか?
佐藤メバル
いい質問だね。状況に応じて判断する力、つまり考える力を言葉で磨くトレーニングのことです。論理的に考えて、相手に分かるように表現する。
ヨーロッパや北米、南米では国語として低学年から刷り込まれているものなんですよ。日本は以心伝心が美点とされてきたので、ここが長く抜けていた。
橘ナナミ
自分勝手にドリブルする子に効く、というのも納得です。
佐藤メバル
そう。島田さんは、練習しても伸びない子は運動能力、自分勝手な子は言語技術、と切り分けている。191ページで1430円と読みやすいので、同じ著者の200メニュー本と並べて、理屈と実践の両輪にするといいですよ。

ジュニアサッカー: 小学生の練習メニュー
横浜マリノス 著|池田書店
¥2,251(税込)
横浜マリノスが関わった、小学生の練習メニューをまとめた一冊。Jクラブの育成現場が何を練習として選んでいるのかを、191ページで見られるのが魅力です。同じ池田書店のスポーツ練習メニューシリーズには島田信幸さんの2冊があり、そちらがコーチングの理屈から入るのに対し、こちらはクラブ名を冠したメニュー集という位置づけ。2251円とやや高めですが、組織として積み上げてきた練習を眺めたい人には響きます。
こんな人におすすめ
Jクラブの育成に興味があるコーチや保護者。プロの下部組織が何をしているかを知りたい場面で。同じシリーズの島田さんの本と読み比べて、違いを確かめたい人にも。
良い点
- クラブ発のメニュー集
- 同シリーズで比較しやすい
- 小学生に年代を限定
気になる点
- 価格はやや高め
- 理論の解説は少なめ
- 詳細な目次は書誌で確認
出版社
池田書店
発売日
1997年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
横浜マリノスって、クラブの名前が著者なんですね。
佐藤メバル
そう、クラブとして出している本です。Jクラブの育成現場が何を練習として選んでいるのかを、191ページで見られるのが面白いところ。
同じ池田書店のシリーズには島田信幸さんの2冊があって、そちらはコーチングの理屈から入るんだけど、こちらはクラブ名を冠したメニュー集という位置づけですね。
橘ナナミ
クラブごとに、やっていることが違うんですか?
佐藤メバル
そこが見どころです。2251円とやや高めですが、組織として積み上げてきた練習を眺めたい人には響きますよ。
理屈の本と並べて読むと、違いがよく見えてきます。

小学生のサッカー 実力アップのための最強のトレーニング プレーの質で差をつける! (まなぶっく)
バディサッカークラブ 著|メイツ出版
¥1,694(税込)
セレクションを行わず誰でも入れる街クラブでありながら、トップ選手を輩出してきたバディサッカークラブのトレーニングをまとめた一冊。特徴は子ども目線の言葉での指導です。『ドリブルに緩急をつけろ』ではなく『ひざを曲げて、ゆっくりとはやくを切りかえる』と伝える。この言い換えの引き出しが随所にあります。ボールをあやつる練習から、パス、長所を伸ばすプレー、頭を使うプレー、そして夢のテクニックまで章が積み上がります。
こんな人におすすめ
子どもに伝わる言葉が出てこずに困っているコーチや親。言葉がけを具体的にしたい場面で効きます。個人技を伸ばしたい子が自分で読むのにも向く一冊です。
良い点
- 子ども目線の声かけが豊富
- 個人技から実戦まで
- 128ページで読みやすい
気になる点
- 戦術の体系的な説明は薄い
- 上級者には易しいかも
- 元本からの再編集版
出版社
メイツ出版
発売日
2022年4月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
セレクションをしない街クラブから代表選手が出るって、すごいですね。
佐藤メバル
そこがこの本の読みどころでね、秘密は言葉づかいにあるんです。『ドリブルに緩急をつけろ』ではなく、『ひざを曲げて、ゆっくりとはやくを切りかえる』。
子どもが感覚的に理解できる言葉に置き換えている。ドリブル、ボールコントロール、キックから実戦のテクニックまで、128ページにまとまっています。
橘ナナミ
指導者の言い方ひとつで、変わるものなんですね。
佐藤メバル
変わるんですよ。私も書店員時代、売り場のPOPを専門用語で書いて失敗したことがあってね。伝わる言葉に翻訳する作業は、サッカーでも売り場でも同じだと今は思っています。

池上正の子どもが伸びるサッカーの練習
池上正 著|池田書店
¥1,628(税込)
のべ50万人を指導してきた池上正さんが、はじめての子も上手な子も皆が楽しくうまくなるための練習をまとめた一冊。サッカーをやったことがない小学生や幼稚園児まで対象に含めているのが、同じ著者の体系本や認知の本との違いです。周囲を見る力、考える力を育てるメニューが並び、練習がうまくいかないときの声かけまで紹介されているのが実践的。年齢によって伸びやすい能力があるという視点も助けになります。
こんな人におすすめ
これからサッカーを始める子を預かるコーチ、サッカー未経験のお父さんお母さん。うまくいかない日の声かけに困ったときに開くと助かります。複数の年代を混ぜて練習しているチームにも。
良い点
- 未経験の子にも配慮
- 声かけの実例がある
- 幅広い年代を想定
気になる点
- 高度な戦術は扱わない
- 上級チームには物足りない
- 同じ著者の本と重なる部分
出版社
池田書店
発売日
2017年4月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
サッカーをやったことがない親でも、読めますか?
佐藤メバル
むしろその人に向けて書かれています。幼稚園児から小学生まで、はじめての子も上手な子も楽しくうまくなる、というのが池上さんの一貫した考え方。
周囲を見る力、考える力を育てるメニューが並んでいて、練習がうまくいかないときの声かけまで載っています。
橘ナナミ
年齢で伸びやすい能力が違う、という話も気になります。
佐藤メバル
そこは指導者の力の入れどころを決める助けになりますね。176ページ、1628円。同じ池上さんの体系本より入口がやさしいので、まずこちらから読んで、物足りなくなったら次へ、という順番がおすすめです。

「育成強国」ドイツが提案する ジュニアサッカー指導の手順と練習法
パウル・ショーマン 著|東邦出版
¥3,529(税込)
ドイツサッカー協会による、ジュニア年代のコーチに向けた指導書。2000年代の育成改革を経て2014年のワールドカップで世界王者に輝いた国の、年代別のコンセプトが丁寧に示されています。U-6、U-7/U-8、U-9/U-10と区切り、年齢に応じた練習計画の立て方や、遊びの中に上達要素が詰まったメニューまで触れているのが特徴。376ページ、3529円の大著で、気軽に読む本ではありませんが、指導の土台を一本通したい人には効きます。
こんな人におすすめ
日本と世界の育成の差を、理屈から押さえたいコーチ。年代ごとの計画を一年単位で組みたいときに。指導歴が長く、そろそろ自分の指導を組み直したい人にも向きます。
良い点
- ドイツ協会による体系書
- 年代別コンセプトが明確
- 遊びと練習の橋渡し
気になる点
- 価格が高め
- 376ページの大著
- 日本の環境に落とす工夫が必要
出版社
東邦出版
発売日
2018年5月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
ドイツって、なぜそんなに強いんですか?
佐藤メバル
この本はその問いに正面から答えてくれます。2000年代に育成改革をやって、2014年のワールドカップで王者になった。
その現場が子どもに何をしているかを、ドイツサッカー協会が自ら書いている。U-6、U-7/U-8、U-9/U-10と年代を区切って、年齢に応じた計画の立て方まで示しています。
橘ナナミ
376ページって、かなり厚いですね。
佐藤メバル
3529円で大著です。気軽に読む本ではないけれど、遊びの中に上達の要素を詰め込む、という発想は日本の現場にも持ち帰れます。
一年単位で計画を組みたい人ほど、値打ちが出ますよ。

21世紀のサッカー選手育成法「ジュニア編」―年齢別・レベル別指導法と練習プログラム
ゲロビザンツ 著|大修館書店
¥1,870(税込)
ゲロビザンツさんによる『21世紀のサッカー選手育成法』のジュニア編。年齢別・レベル別という二つの軸を立てて、指導法と練習プログラムを示す構成です。同じ大修館書店の『オランダのサッカー選手育成プログラム』が年齢別に加えてポジション別まで踏み込むのに対し、こちらは134ページとコンパクト。1870円で、育成の理論書に初めて触れる人の入口になります。
こんな人におすすめ
育成理論の本を一冊目に読みたいコーチ。年齢とレベルで選手を見分けたいときや、分厚い指導書の前に考え方の枠組みがほしい場面で。短時間で通読したい人に向きます。
良い点
- 134ページで読み切りやすい
- 年齢別とレベル別の2軸
- 価格が手頃
気になる点
- メニュー集としては簡素
- 理論寄りの構成
- 1冊では実践に足りない
出版社
大修館書店
発売日
1999年5月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
21世紀の育成法、って大げさなタイトルですね。
佐藤メバル
でも内容は堅実でね、年齢別とレベル別という2つの軸で指導法と練習プログラムを示しています。同じ大修館書店の『オランダのサッカー選手育成プログラム』がポジション別にまで踏み込むのに対して、こちらは134ページとコンパクト。
育成理論に初めて触れる人の入口になります。
橘ナナミ
理論書って、難しくないですか?
佐藤メバル
この薄さなら通読できますよ。1870円ですし。ただ、メニュー集として使うには物足りないので、手を動かす本は別に一冊必要。
考え方の枠組みを先に買う、という位置づけですね。

オランダのサッカー選手育成プログラム ジュニア/ユース編: 年齢別・ポジション別指導法と練習プログラム
オランダサッカー協会 著|大修館書店
¥2,640(税込)
オランダサッカー協会がまとめた、ジュニア/ユース年代の育成プログラム。年齢別だけでなくポジション別まで踏み込んでいるのが、他の育成書との大きな違いです。239ページ、2640円としっかりした分量で、選手を年代でくくるだけでなく、ポジションごとに何を求めるかという視点を持ち込んでいます。同じ大修館書店のゲロビザンツ本より詳しく、より長く手元に置く前提の一冊です。
こんな人におすすめ
年代だけでなくポジションごとの育成を考えたいコーチ。選手の適性をどう見るかに悩んだときや、ユース年代まで見通して指導を設計したい人に向きます。
良い点
- ポジション別の視点が独自
- 協会公式のプログラム
- ユースまで範囲を広く取る
気になる点
- 価格は高め
- ポジション固定を急ぐ危険も
- 日本の育成環境との差がある
出版社
大修館書店
発売日
2003年10月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
ポジション別の育成って、聞いたことがありませんでした。
佐藤メバル
そこがこの本の独自性です。オランダサッカー協会が、年齢別だけでなくポジション別に何を求めるかを整理している。
選手の適性をどう見るか、という悩みに一つの物差しを与えてくれます。239ページ、2640円で、ユース年代まで見通しているのも特徴ですね。
橘ナナミ
早くからポジションを決めつけるのは、ちょっと怖い気もします。
佐藤メバル
その感覚は大事にしてほしい。この本は決めつけるためのものではなくて、見る目を増やすためのものだと思います。
読みながら、担当の子に当てはめすぎないように、と自分に言い聞かせながら使うといいですよ。

ジュニアサッカー トレーニング編 (スポーツマニュアル)
藤田一郎 著|有紀書房
藤田一郎さんによる、有紀書房のスポーツマニュアルシリーズの一冊。タイトルどおりジュニアサッカーのトレーニング編として、159ページに練習をまとめています。今どきの大判ビジュアル本とは違い、マニュアル型として整理されているのが持ち味。ページ数が少ない分、基本を一通り短時間で確認したい人が通読できる。手元のメニュー集を整理する基準になる一冊です。
こんな人におすすめ
定番の練習書を一度通して読みたい人。基本の型を短時間で確認したいときや、手元のメニュー集を整理する土台がほしい場面で。薄い本を一冊持っておきたい人に向きます。
良い点
- 159ページで通読しやすい
- マニュアル型で整理
- 定番シリーズの一冊
気になる点
- ビジュアル重視の人には不向き
- 最新の潮流は別書
- 情報量は多くない
出版社
有紀書房
発売日
1996年4月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
159ページって、今の本にしては薄いですね。
佐藤メバル
そこが持ち味でね、有紀書房のスポーツマニュアルシリーズの一冊として、基本を一通り短時間で確認できる形に整理されています。
藤田一郎さんの本です。豪華な写真集ではなく、マニュアルとして使う前提。手元に何冊かメニュー本があるなら、内容を整理する基準になります。
橘ナナミ
逆に、一冊目には向きませんか?
佐藤メバル
ビジュアルで覚えたい人には向かないかもしれない。ただ、薄いから何度も開くんですよ。分厚い本はどうしても開かなくなるので、こういう薄い本を一冊持っておくのは悪くないと思っています。

ジュニアサッカー考えるトレーニング: 判断力を養うためのヒント集 (コーチングブックシリーズ)
サッカークリニック 著|ベースボール・マガジン社
¥2,805(税込)
『サッカークリニック』による、判断力を養うためのヒントを集めたコーチングブックシリーズの一冊。判断力という、数字では測りにくいテーマを正面から扱っているのが特徴です。212ページ、2805円と価格は高めですが、単発のメニューではなくヒント集としてまとまっているので、練習を組みながら何度も読み返す使い方に向きます。メニュー数を競う本とは違い、なぜその練習をするのかを考えたいときに。
こんな人におすすめ
子どもたちの判断の質を上げたいと考えているコーチ。メニューの意味を説明できるようになりたいときや、引き出しは足りていて考え方を深めたい段階の人に向きます。
良い点
- 判断力にテーマを絞る
- ヒント集として読み返せる
- 212ページの情報量
気になる点
- すぐ使うメニューは少なめ
- 価格は高め
- 実践には別書が必要
出版社
ベースボール・マガジン社
発売日
2015年10月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
判断力を養う、って具体的に何を載せているんでしょう?
佐藤メバル
メニューそのものより、ヒント集としてまとまっているのが特徴です。『サッカークリニック』が作っているコーチングブックシリーズの一冊で、212ページ。
数字では測りにくい判断というテーマを正面から扱っている。単発のメニューを増やすより、なぜその練習をするのかを説明できるようになりたい人向けですね。
橘ナナミ
2805円は、少し高い気がします。
佐藤メバル
高く感じるなら、メニュー数を期待している証拠かもしれない。これは読み返すたびに発見があるタイプの本です。
引き出しは足りている、でも理屈が説明できない、という段階の人ほど値打ちが出ますよ。

ジュニアサッカー クーバー・コーチング キッズのプレーレベルアップメニュー集
クーバー・コーチング・ジャパン 著|カンゼン
¥1,760(税込)
クーバー・コーチングのボールマスタリーシリーズの一冊で、今回はフィニッシュへつなげるための内容になっています。同じシリーズの『ボールマスタリー100』が一人でできるボール操作の段階別ドリルなのに対し、こちらはボールタッチからフィニッシュまでを一本につなげるのが違い。Chapter1でボールになれる、Chapter2で思い通りに操る、Chapter3でシュートという流れで、全メニューが動画で確認できます。128ページと薄く、狙いがはっきりしています。
こんな人におすすめ
ドリブルはできるのにシュートで終われない、と感じている子。キックとシュートの正確性を上げたい場面で。短時間の自主練を動画で確認しながら進めたい人にも。
良い点
- 全メニュー動画対応
- フィニッシュまで一貫
- 128ページで取り組みやすい
気になる点
- 守備の練習は扱わない
- チーム戦術は範囲外
- 価格はやや高め
出版社
カンゼン
発売日
2020年7月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
フィニッシュまで、ってことはシュート練習が中心ですか?
佐藤メバル
Chapter1でボールになれる、Chapter2で思い通りに操る、Chapter3でシュート。この流れで、ボールタッチからフィニッシュまで一本につなげています。
同じクーバーの『ボールマスタリー100』が一人でできる操作の段階別ドリルなのに対して、こちらはゴールを奪うところまで引っ張るのが違いです。
橘ナナミ
128ページなら、取り組みやすそうですね。
佐藤メバル
全メニュー動画対応なのも大きい。ドリブルはできるのにシュートで終われない、という子は多いので、そこに狙いを絞った一冊は貴重です。
1760円で、短時間の自主練用と割り切るのがいい使い方ですね。

プロトレーナー木場克己のジュニアサッカーC・B・Aトレーニング
木場克己 著|カンゼン
プロトレーナー木場克己さんが、コア・バランス・アジリティの頭文字を取ったC・B・Aをキーワードに、ドリブル力・ストップ動作・ターン動作・ジャンプ力・走力・キック力という動作別でメニューを組んだ一冊。全45メニューとストレッチ9種を写真とポイント解説で示し、全メニューが動画でも確認できます。ボールを蹴る練習ではなく身体づくりから入るのが、他のメニュー集との決定的な違い。週間メニューを自分で作って続ける使い方を想定しています。
こんな人におすすめ
技術練習の前に身体の土台を作りたいコーチや保護者。ケガをしにくい体づくりを並行して進めたい場面で。家でできる補強メニューを探している選手本人にも向きます。
良い点
- 動作別の整理が明快
- 全メニュー動画対応
- ストレッチ9種も収録
気になる点
- ボール練習は含まれない
- 専門用語はやや多い
- 自主性がないと続かない
出版社
カンゼン
発売日
2018年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
コア、バランス、アジリティ……聞いたことはありますが、何の役に立つんですか?
佐藤メバル
この本はそれを動作別に結びつけてくれるんです。ドリブル力、ストップ動作、ターン動作、ジャンプ力、走力、キック力。
たとえば骨盤が安定するとキックフォームがきれいになる、軸足が強くなるとケガをしにくくなる、という形で説明されています。
全45メニューとストレッチ9種、全部動画で確認できます。
橘ナナミ
ボールを蹴らない練習ばかりなんですね。
佐藤メバル
そう、そこが他のメニュー集との決定的な違いです。144ページ。週間メニューを自分で作って、数ヵ月先の強い自分をイメージして続ける。
技術練習の前に土台を、と考えている人にこそ効きますよ。

サッカーレベルアップ ジュニアが絶対上達するプロのテクニック
石関聖 著|日本文芸社
元プロサッカー選手で指導経験もある石関聖さんが、ジュニア、ジュニアユース世代に向けて基本テクニックを解説した一冊。上達するための考え方から、基本スキル、1対1のドリブルのポイント、一人でできるボールテクニックの練習法まで、段階写真で追えるのが持ち味です。要所にQRコードがあり、著者がYouTubeで披露している動画も併せて確認できるのが、他のテクニック本との違い。手軽に実践できる形に落としているのが上手いところです。
こんな人におすすめ
個人技を伸ばしたい小中学生とその保護者。1対1で抜く感覚をつかみたいときや、紙面と動画を往復しながら練習したい場面で。手軽に始められる一冊を探している人にも。
良い点
- 段階写真で追いやすい
- QRコードで動画確認
- 元プロの実演
気になる点
- 個人技に内容が偏る
- ページ数の記載がない
- チーム戦術は範囲外
出版社
日本文芸社
発売日
2021年5月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
元プロの人が実演していると、説得力が違いますね。
佐藤メバル
段階写真で追えるのがいいところです。基本スキルから1対1のドリブルのポイント、一人でできるボールテクニックの練習法まで。
要所にQRコードがあって、著者のYouTubeの動画も確認できる。石関聖さんは元プロで、Fリーグでもプレーした経験があり、監督経験もある人です。
橘ナナミ
紙と動画を往復する感じですか?
佐藤メバル
そう。だからタブレットで読むと動画を行き来しやすいですね。ただ、内容は個人技に寄っているので、チーム戦術を求める人には向かない。
手軽に実践できる形に落としているのが、この本の上手さです。

ライバルに差をつける! 小学生のサッカー 最強のテクニックが身につく本 新装版 (まなぶっく)
バディサッカークラブ 著|メイツ出版
¥1,694(税込)
同じバディサッカークラブの『最強のトレーニング』が成長メソッド全体を扱うのに対し、こちらは試合で役立つ個人技に絞ったテクニック集の新装版。ドリブル、ボールコントロール、キックの基本を『なぜ、ドリブルをするの』という問いから始め、パスのタイミングやチェックの動き、スクリーンプレー、1対1の実戦テクニックへと積み上げます。『おへその高さを一定にすると早く走れる』といった独自の言葉づかいも健在です。
こんな人におすすめ
個人技の引き出しを増やしたい小学生と、教える側のコーチや保護者。基本テクニックを理由から理解したいときや、同じクラブのメソッド本と並べて使いたい場面で。
良い点
- 基本から実戦まで一冊
- 言葉づかいが子ども向け
- 128ページで扱いやすい
気になる点
- 戦術の深掘りはない
- チーム全体の練習には不足
- 元本の再編集版
出版社
メイツ出版
発売日
2020年11月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
同じバディサッカークラブの本が2冊あるんですね。
佐藤メバル
そう、こちらは個人技に絞ったテクニック集の新装版です。ドリブル、ボールコントロール、キックを『なぜ、ドリブルをするの』という問いから始めて、パスのタイミングやチェックの動き、スクリーンプレー、1対1の実戦テクニックへ積み上げていく。
128ページで、実戦で使う個人技に的が絞られています。
橘ナナミ
『歯をかめ』って、ヘディングのコツなんですよね。
佐藤メバル
よく拾ったね。あごを引けと言われて下を向いてしまう子に、歯をかめと伝えると頭が安定する。こういう言い換えが随所にあって、指導者にとっては語彙が増える本ですよ。

10歳までに差がつく! サッカー 「超実践」上達レッスン 動画でわかるスキルと練習のコツ (まなぶっく)
谷田部真之助 著|メイツ出版
¥1,793(税込)
動画チャンネルで人気の『家庭教師』、谷田部真之助さんによる上達レッスン。最大の特徴は、ボールを使う前に立ちかた・歩きかた・走りかたから入る順序立てです。立つ、歩く、ジョギング、ダッシュと身体操作のコツを押さえてから、シュート、ドリブル、パス&トラップ、リフティング、フェイントへ進む構成で、運動が苦手でも正しい手順なら誰でもうまくなる、という考え方が貫かれています。すぐ使える映像付きの自主練メニューも魅力です。
こんな人におすすめ
運動が苦手でサッカーに自信がない子と、その見守り役。できないを手順でほどきたいときや、10歳までに身体の動かし方を固めたい保護者に向きます。
良い点
- 立ち方から始まる丁寧な順序
- 映像付きの自主練
- NGフォームの解説がある
気になる点
- 技術の応用は少なめ
- 上級者には易しい
- 低学年向けの内容
出版社
メイツ出版
発売日
2024年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
立ち方や歩き方から始まるサッカー本って、珍しいですね。
佐藤メバル
そこが売りでね、動画チャンネルで人気の『家庭教師』こと谷田部真之助さんが、ボールを使う前に身体の動かし方を固める順序を立てています。
立つ、歩く、ジョギング、ダッシュと進んでから、シュート、ドリブル、パス&トラップ、リフティング、フェイントへ。
正しい手順なら誰でもうまくなる、という考え方です。
橘ナナミ
運動が苦手な子に、ちょうどよさそうですね。
佐藤メバル
まさにその子のための本です。128ページ、1793円。NGなフォームの解説もあるので、自己流で固まってしまう前に読ませたい。
10歳まで、という区切りも一つの目安になりますよ。

ジュニア年代の考えるサッカー・トレーニング 4 技術&戦術編 (B・B MOOK 1044 Soccer clinic+α)
ベースボール・マガジン社
¥911(税込)
『ジュニア年代の考えるサッカー・トレーニング』シリーズの技術&戦術編。スペイン流の204個の練習メニューでテクニックを発展させる、というコンセプトがタイトルに明快に出ています。97ページと薄く、911円と手に取りやすい価格なのが、同じベースボール・マガジン社の『考えるトレーニング』が212ページで2805円であるのとの違い。技術と戦術の橋渡しを、短時間で確認したいときに。
こんな人におすすめ
スペイン流の練習に興味があるコーチ。技術を戦術につなげたいと考えたときや、価格を抑えて考え方の違うメニューに触れたい場面で。シリーズの入口として使うのも手です。
良い点
- 204個のメニューを掲載
- 97ページで読み切りやすい
- 911円と手頃な価格
気になる点
- ページ数が少なく物足りない
- 4巻からの入門は不向き
- 説明は簡潔
出版社
ベースボール・マガジン社
発売日
2014年4月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
スペイン流の204メニュー、って聞くと強そうです。
佐藤メバル
タイトルに中身がはっきり出ていますね。技術と戦術をつなげる練習を204個、97ページにまとめた一冊。
911円と手に取りやすい価格で、同じベースボール・マガジン社の『考えるトレーニング』が212ページで2805円なのと比べると、軽い入り口です。
橘ナナミ
薄いと、物足りなく感じることはありませんか?
佐藤メバル
あるかもしれない。でも、シリーズの技術&戦術編を先に覗いてみる、という使い方はありです。気になったら他の巻へ、という入り方ができますから。

少年サッカーの練習メニュー
尾田大輔 著
著者自身が二人の息子の所属クラブでコーチ不足をきっかけにコーチを引き受けた、という実体験から生まれた一冊。前著『少年サッカーのお父さんコーチガイド』が指導の心構えに触れたのに対し、こちらは練習メニューに踏み込んでいます。指導・練習とは何か、何を練習すべきかという考え方から、アナリティカルトレーニング、グローバルトレーニングといった種類分けまで整理。自分で子供たちと取り組み、効果を感じたメニューが並びます。
こんな人におすすめ
急にコーチ役を引き受けることになったお父さん・お母さんコーチ。練習の種類から整理したいときや、前著を読んだ人が次に手に取る一冊として。少人数のチームで悩んでいる場面にも。
良い点
- 実体験ベースの内容
- 前著からの流れが自然
- 練習の種類分けが明快
気になる点
- プロ向けの深さはない
- 価格などの記載がない
- 上級チームには物足りない
出版社
詳細情報なし
発売日
2025年5月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
この本の著者、もともとコーチだったんですか?
佐藤メバル
いや、違うんですよ。二人の息子が地域のクラブに所属していて、コーチが足りず全学年が一緒に練習しているのを見て、自分がコーチになることを決めた人なんです。
前著の『少年サッカーのお父さんコーチガイド』が好評で、こちらは練習メニューに踏み込んだ一冊です。
橘ナナミ
同じ立場の人が書いていると、親近感がありますね。
佐藤メバル
そう。指導と練習の考え方から、アナリティカルトレーニング、グローバルトレーニングといった種類分けまで整理されています。
自分で子どもたちと取り組んで効果を感じたものだけを載せている、というのが信頼できますね。

ジュニアサッカー強豪チームのマル秘練習法、教えます! (B・B MOOK 563 スポーツシリーズ NO. 437 強くなるド)
ベースボール・マガジン社
ベースボール・マガジン社のMOOK、強くなるドリルシリーズの一冊で、ジュニアサッカーの強豪チームが実際に取り組んでいる練習法を96ページにまとめたもの。強豪チームの練習法という切り口は、一人の指導者が体系立てた理論書とも、スクールのメソッド本とも違う面白さがあります。複数のチームのやり方を横並びで見られるので、自分のチームに合うやり方を拾い読みする使い方に向いています。
こんな人におすすめ
他チームの練習をのぞいてみたいコーチ。引き出しを増やしたいときや、通読より拾い読みで使いたい場面で。MOOK形式の気軽さを求める人にも向きます。
良い点
- 複数チームを横並びで比較
- 96ページで気軽
- MOOKで安価な部類
気になる点
- 体系的な理論はない
- 情報が断片的になりがち
- 詳細な目次は書誌で確認
出版社
ベースボール・マガジン社
発売日
2008年7月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
強豪チームの練習法って、のぞいてみたいです。
佐藤メバル
そこがこのMOOKの面白さでね、一人の指導者が体系立てた理論書でも、スクールのメソッド本でもない。複数の強豪チームのやり方を横に並べて見られるんです。
96ページで、通読するより拾い読みする使い方に向いています。
橘ナナミ
いいとこ取りは、難しくないですか?
佐藤メバル
難しいね。だからこそ、自分のチームの年代や人数に合うかどうかを確かめながら読む。断片的になりがちなのは確かなので、体系的な理論は別の一冊で補う。
組み合わせで使うのが現実的だと思います。
ポジション・戦術・サッカーIQ、そして「マンガ」で入るかどうか
橘ナナミ
ポジション専門の本ってありますか? GKとか。
佐藤メバル
正直に言うと、今回の25冊にGKの専門書は入っていない。守備の考え方に触れているのは『ライバルに差をつける! 小学生のサッカー 最強のテクニックが身につく本 新装版』で、ワンサイドカットのディフェンスやパスコースの作り方が実戦テクニックとして並んでいる。GKを本格的に、となると別途探す必要がある。これは「無い」と伝えるのも編集の仕事だと思っているよ。
橘ナナミ
なるほど、正直で助かります。じゃあ戦術やサッカーIQは?
佐藤メバル
『「蹴る・運ぶ・繋がる」を体系的に学ぶ ジュニアサッカートレーニング』が8人制を強く意識していて、ゲームから逆算して2対1へ戻っていく構成。『ジュニア年代の考えるサッカー・トレーニング 4 技術&戦術編』はスペイン流の練習メニューでテクニックを発展させる内容、『キッズのプレーレベルアップメニュー集』はキックとシュートの正確性に寄っている。サッカーIQという言葉で括られる「認知→判断」を正面から扱うのは池上正の本だね。
橘ナナミ
マンガで読めるものはありますか? 本を読まない子には敷居が低いかなと思って。
佐藤メバル
今回選んだ25冊にマンガ形式のものは入っていない。ただ、『ライバルに差をつける! 小学生のサッカー 最強のテクニックが身につく本 新装版』は「子どもが本当にわかる言葉で指導する」ことを方針にしているチームの本で、たとえばヘディングは「アゴを引け」ではなく「歯をかめ」と伝える。活字が苦手な子でも入りやすい。マンガで入りたいなら、書店の児童書コーナーでサッカーを題材にした作品を探すのが早いと思う。
定番著者の地図と、動画・QR付き教材のスペック比較
橘ナナミ
著者で選ぶというのも聞いたことがあります。
佐藤メバル
定番の書き手を押さえるのは有効だね。今回の25冊では池上正の本が複数入っていて、2対1を最小単位に置く考え方や、答えをすぐに教えないという指導観が一貫している。池田書店のシリーズで島田信幸、ベースボール・マガジン社で平野淳、クーバー・コーチング・ジャパン、プロトレーナーの木場克己、選手を輩出してきたバディサッカークラブ、そしてオランダサッカー協会やドイツサッカー協会による育成プログラム。書き手の立場が、そのまま本の性格になっている。村松尚登や岡田武史など他にも定番の名前はあるけれど、今回のリストには入っていないので、ここでは名前だけにとどめておくよ。
橘ナナミ
スペックの比較はどう見ればいいですか?
佐藤メバル
動画・QR・図解の量は、実用教材としての実力に直結する。『ボールマスタリー100』は全メニュー動画対応、『キッズのプレーレベルアップメニュー集』も全メニューが動画で確認できる。『C・B・Aトレーニング』はコア・バランス・アジリティの45メニューとストレッチ9種を写真とポイント解説で示し、各ページのQRから映像へ飛べる。『10歳までに差がつく!』は映像付きの自主練メニュー。逆に、『考える力を伸ばす! ジュニアサッカー練習メニュー200』のように、メニューの量と構成そのもので勝負する本もある。自分が「動きを真似したいのか、組み立てを学びたいのか」で見る場所を変えるといい。
買って失敗しないNGパターンと、読後の練習への落とし込み
橘ナナミ
失敗しないためには、何を避ければいいですか?
佐藤メバル
3つある。1つめは、対象年齢を確かめずに買うこと。幼児向けの本を高学年に渡しても響かないし、その逆も同じ。2つめは、立場を間違えること。子ども用のテクニック本を親が読んでも、知りたい「声のかけ方」は載っていない。指導者向けの本を家庭に置いても、使いどころがない。3つめは、最新のフォーマットを無視すること。8人制を前提にした設計かどうかで、内容の鮮度は変わる。この3つを外すだけで、失敗のほとんどは防げるよ。
橘ナナミ
読んだあと、どう練習につなげればいいんでしょう?
佐藤メバル
ここが一番大事だね。おすすめは、1冊につき1つだけ練習に持ち込むこと。『ボールマスタリー100』なら初級の「トータップ」を1つ選んで、1週間だけ毎日やる。『池上正の子どもが伸びるサッカーの練習』なら、練習がうまくいかないときの声かけを1つ試す。『「蹴る・運ぶ・繋がる」を体系的に学ぶ ジュニアサッカートレーニング』なら、2対1を週末の公園で再現する。全部やろうとすると、たぶん続かない。
橘ナナミ
複数冊持つときの順番は?
佐藤メバル
1冊目は自分が一番困っていることを解決する本、2冊目はその逆側を埋める本にするといい。たとえば1冊目に自主練のドリル集を選んだなら、2冊目はコーチングや言語技術を扱う本で「なぜ伸びないのか」を考える。逆に指導の理屈から入った人は、『キッズのトレーニング集』や『ジュニアサッカー: 小学生の練習メニュー』のような具体のドリルでバランスを取る。1冊目と2冊目が同じ棚に並んでいる必要はないんだ。
よくある質問
小学生の低学年におすすめのサッカー本はどれですか?
橘ナナミ
小学生の低学年におすすめのサッカー本はどれですかについて教えてください。
佐藤メバル
まずは『ジュニアサッカー キッズのトレーニング集―U-6/U-8/U-10』。幼児から低学年を想定した、ボールに親しむ段階の1冊です。活字がまだ苦手なら、『10歳までに差がつく! サッカー「超実践」上達レッスン』が「立ちかた」「歩かた」から始まり、動画でスキルと練習のコツを確認できるので入りやすいです。
マンガで読めるサッカー上達本はありますか?
橘ナナミ
マンガで読めるサッカー上達本はありますかについて教えてください。
佐藤メバル
今回選んだ25冊にマンガ形式のものは入っていません。ただ『ライバルに差をつける! 小学生のサッカー 最強のテクニックが身につく本 新装版』は、子どもが感覚的に理解できる言葉で書かれたチームの本で、活字が苦手な子でも読み進めやすいです。マンガから入りたい場合は児童書コーナーで探すのが早いと思います。
戦術やポジションを学べる本はどれがいいですか?
橘ナナミ
戦術やポジションを学べる本はどれがいいですかについて教えてください。
佐藤メバル
8人制を前提に組み立てられているのは『「蹴る・運ぶ・繋がる」を体系的に学ぶ ジュニアサッカートレーニング』。スペイン流の練習メニューで技術を発展させる『ジュニア年代の考えるサッカー・トレーニング 4 技術&戦術編』も候補です。なおGKの専門書は今回のリストには入っていません。守備の基本は『最強のテクニックが身につく本』にワンサイドカットなどが載っています。
自主練のメニューが載っている本はどれですか?
橘ナナミ
自主練のメニューが載っている本はどれですかについて教えてください。
佐藤メバル
『クーバー・コーチング キッズのトレーニング集 ボールマスタリー100』が、一人でできるエクササイズを100個、初級から達人まで段階的に収録し、全メニュー動画対応です。ゴールを奪うところまで伸ばしたいなら『キッズのプレーレベルアップメニュー集』が続きの1冊になります。
サッカーを始めた子どもを持つ親が読むべき本は?
橘ナナミ
サッカーを始めた子どもを持つ親が読むべき本はについて教えてください。
佐藤メバル
『池上正の子どもが伸びるサッカーの練習』が第一候補。声のかけ方や、年齢によって伸びやすい能力の違いが書かれています。地域クラブでコーチを引き受けた立場から書かれた『少年サッカーの練習メニュー』も、家庭の目線に近い1冊です。
少年団やスクールの指導者向けのおすすめ本は?
橘ナナミ
少年団やスクールの指導者向けのおすすめ本はについて教えてください。
佐藤メバル
『コーチのためのジュニアサッカー 指導法と練習メニュー』はコーチング・コーディネーション・言語技術の3つを軸にしています。メニューを増やすなら『ジュニアサッカーコーチングメソッド 決定版』、年代別のコンセプトから組み立てるなら『「育成強国」ドイツが提案する ジュニアサッカー指導の手順と練習法』や『オランダのサッカー選手育成プログラム ジュニア/ユース編』が参考になります。
Kindleで読めるサッカーの本はありますか?
橘ナナミ
Kindleで読めるサッカーの本はありますかについて教えてください。
佐藤メバル
電子版があるものもあります。『サッカーレベルアップ ジュニアが絶対上達するプロのテクニック』はタブレットなど大きな画面での閲覧が想定されていて、要所のQRコードから著者の動画も確認できます。ただ練習メニュー集は現場で開くことが多いので、紙と電子は場面で使い分けるのがおすすめです。
何冊くらい読めばサッカーの知識が身につきますか?
橘ナナミ
何冊くらい読めばサッカーの知識が身につきますかについて教えてください。
佐藤メバル
冊数よりも組み合わせです。1冊目で目の前の課題を解決し、2冊目でその逆側を埋める。たとえばドリル集の次はコーチングや言語技術の本、という具合です。同じ本を何度も開くほうが知識は定着するので、増やすより1冊を使い切ることを優先してみてください。
まとめ
橘ナナミ
今日は、目的・立場・学年・形式・媒体・予算と、選ぶ軸をたくさん教えてもらいました。頭の中がだいぶ整理された気がします。
佐藤メバル
よかった。ただ、軸が多いから余計に迷う、という人も出るかもしれない。そういうときは「今、一番困っていることは何か」に戻ればいい。自主練が続かない、試合で固まってしまう、声かけがわからない。その1つに効く本から始めれば、自然と次の1冊が見えてくるよ。
橘ナナミ
全部そろえなくていい、というのが安心でした。リストを見た瞬間、ぜんぶ買わなきゃと思っていました。
佐藤メバル
そこは書店員として断言できる。読まれない本が増えるのが、いちばんもったいない。1冊を何度も開いた子どもは、たいてい伸びていく。ページの端がめくれて、線が引かれて、ボールの跡がついた本が、いちばんいい本だよ。
橘ナナミ
ボールの跡……いいですね、それ。佐藤さん、最後にひとことお願いします。
佐藤メバル
うん。ボールマスタリーの練習は、最初はゆっくり、少しずつしか進まない。本も同じで、1冊読んで、練習で1つ試す。その1回目のリフティングが決まったときの子どもの顔を、ぜひ親子で数えていってほしい。25冊は、その“1回目”を見つけるためのカタログなんだ。
