サッカー選手自伝本のおすすめ人気ランキング13選【2026年版】
監修

佐藤メバル
@shelfy_mebaru
編集長。あらゆるジャンルの本を年間数百冊読み込む本のプロ。投資・経営から小説・実用書・絵本まで、良書と読者の相性を見抜く。

橘ナナミ
@medias_nanami
編集部の新人インターン。22歳の大学院生で、メディア論を研究中。「それ気になります!」が口癖の天然キャラ。読者の素朴な疑問を代弁する役割で、各メディアの専門家にいろんなジャンルの素朴な質問をぶつけていく。
最終更新: 2026年10月
橘ナナミ
佐藤さん、サッカー選手の自伝って、棚に並ぶとどれも読みたくなってしまいます。でも全部は読めないですよね。最初の一冊はどう選べばいいんでしょう。
佐藤メバル
いい質問だね。まず押さえてほしいのは、サッカー選手の本は「本人が書いた自伝」「第三者が書いた評伝・ノンフィクション」「写真集やフォトエッセイ」「対談・インタビュー集」で性格がまるで違うということ。同じ選手でも形式が違えば、読後感は別物になる。
橘ナナミ
なるほど! 同じタイトルなのに形式違い、なんてこともあるんですか。
佐藤メバル
あるよ。内田篤人さんの『僕は自分が見たことしか信じない』は、写真を多く使ったフォトエッセイとして出たあとに、文章を大幅に加筆して文庫改訂版になった。写真は冒頭にまとまり、あとは文章で読む形になっている。書店員時代、この取り違えの相談は何度も受けた。だから、選ぶ軸を順番に整理していこう。
サッカー選手自伝本の選び方
読みたい目的別
橘ナナミ
目的別って、たとえばどんな分け方ですか。
佐藤メバル
大きく4つかな。「人生の記録」として味わいたいなら、ジェイミー・ヴァーディの『人生はジャイアントキリング!』が分かりやすい。アマチュア時代を経てプレミアリーグ制覇に至るまでの、本人が語る成り上がりの物語だ。戦術やプレーの勉強なら中村俊輔さんの『中村俊輔 サッカー覚書』。フリーキックの極意、トップ下論、海外で学んだリーダー哲学まで、技術論と戦術論が本人の言葉で並んでいる。自己啓発として読むなら遠藤航さんの『「楽しい」から強くなれる』で、人と比べない、目標をブレイクダウンする、といった思考の手順が軸になっているよ。
形式別
橘ナナミ
本人が書いたものと、そうでないものの違いは大きいですか。
佐藤メバル
大きい。自伝はその人しか知らない感情や舞台裏が入ってくる。ズラタンの『I AM ZLATAN』は、移籍の舞台裏や監督との確執まで本人の言葉で書かれている。第三者の評伝は、外から見た客観性や時代背景の整理に強い。同じ選手を「内側から」読むか「外側から」読むかの違いだね。
橘ナナミ
写真集や対談本はどう位置づけましょう。
佐藤メバル
写真集やフォトエッセイは、佇まいや空気感ごと味わう読み物で、文章量が控えめなぶん入門にも向く。対談やインタビュー集は、一人語りでは出てこない本音が会話の中で引き出される。好きな選手がいるなら、自伝・評伝・写真集を並べて読むと解像度が上がるよ。
読みやすさ・レベル別
橘ナナミ
サッカーに詳しくない人でも読めますか。
佐藤メバル
読める。むしろ自伝は、ボールを蹴ったことがない人でも楽しめるジャンルだと思う。ズラタンの『I AM ZLATAN』は400ページ、メスト・エジルの『メスト・エジル自伝』は300ページ台と厚みに幅があるから、まずはページ数で選ぶのも手。ヘビーファンなら、クライフの『ヨハン・クライフ自伝』に並ぶ14のルールのように、思想まで踏み込める本が面白い。
発行形態別
橘ナナミ
単行本・文庫・電子版、どれで買うのがいいんでしょう。
佐藤メバル
読み比べたいなら文庫、場所を取らず検索もしたいなら電子版。文庫は手頃な価格のことが多く、内田さんの本のように文庫化のタイミングで加筆される例もある。電子書籍の読み放題は対象作品が入れ替わるので、読みたい本が対象かどうかは購入前に各ストアで確認するのが確実だよ。
入手性別
橘ナナミ
古い本だと、書店に置いていないこともありますよね。
佐藤メバル
そう。とくに絶版になった自伝は新品で買えないことがある。図書館で探す、古書店を当たる、電子版の有無を確認する、の順で試してほしい。クライフやトッティのように版を重ねて今も読める本と、一度切れてしまう本があるから、「読みたい」と思ったらその場で確保しておくのが書店員の本音だよ。
対象選手の世代・年代別
橘ナナミ
世代で選ぶ、というのもあるんですか。
佐藤メバル
ある。クライフは選手としても監督としても頂点を極めた人で、その自伝は現代サッカーの流れを知る入口になる。イニエスタの『LIFE』やモドリッチの『マイゲーム』は、スペインやクロアチアの黄金期を生で見た世代の記録だ。前田大然さんの『激闘の舞台裏』のように、いまの代表を追いかけている人向けの本もある。自分がいつサッカーを見始めたかを思い出すと、刺さる一冊が見つけやすい。
橘ナナミ
なるほど……! 観てきた時代と重ねると、選びやすいんですね。
サッカー選手自伝本をひと目で比較
橘ナナミ
えっ、13冊もあるんですか!?まずどう見ればいいんですか?
佐藤メバル
焦らず焦らず(笑)。まずはこの一覧で全体像を眺めてみよう。価格・著者・対象読者をまとめて見られるから、自分に近そうなのが分かるはず
サッカー選手自伝本のおすすめ人気ランキング
橘ナナミ
一覧だけだとピンと来ないので...1冊ずつ詳しく教えてください!
佐藤メバル
よし、それじゃあ1位から順に1冊ずつ解説していこう。各冊どんな人に向いてるかも合わせて話すから、自分に合いそうなのを見つけてほしい

I AM ZLATAN ズラタン・イブラヒモビッチ自伝
ズラタン・イブラヒモビッチ 著|東邦出版
¥1,980(税込)
本国スウェーデンで大ヒットしたイブラヒモビッチ初の自伝。貧しかった少年時代から一躍スターへ登りつめる半生を、本人の赤裸々な言葉で綴る。グアルディオラ監督との確執、移籍の舞台裏、チーム内の人間関係まで踏み込み、業界人が青ざめるようなエピソードも満載だ。ユーモラスなのに毒もあり、深い愛にも満ちている。単なる成功談で終わらない稀有な一冊である点が、他の自伝との決定的な違い。
こんな人におすすめ
競争の激しい職場やクラブで自信を失いかけている人、組織の人間関係に疲れてしまった人、破天荒な成功者の思考を覗いてみたい人に。経歴より度胸が問われる場面や、新しい環境に飛び込む前の背中押しとして読むとよく効く。
良い点
- 本人の生の言葉で綴られる
- 移籍や確執の舞台裏が濃い
- 読み物として純粋に面白い
気になる点
- 毒が強く好みが分かれる
- 表現がかなり過激
- ページ数が多く読み応え十分
出版社
東邦出版
発売日
2012年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
サッカー選手の自伝っていろいろありますけど、最初に読むならこれ、って言われるのがこの本なんですか?
佐藤メバル
そうだね。これは自伝の入り口としてよく名前が挙がる一冊だよ。貧しかった少年時代から一躍スターへ登りつめるまでを、本人の言葉でそのまま綴っている。
グアルディオラ監督との確執や移籍の舞台裏なんて、業界の人が青ざめるような話まで入っている。ユーモラスなのに毒がある、というのがこの本の持ち味なんだ。
橘ナナミ
毒があるのに、愛にも満ちているって紹介文が不思議で。そこ、気になります!
佐藤メバル
いい質問だね。たとえば「尊敬は得るものではない。つかみ取るものだ」といった言葉が並んでいる。強気な物言いの裏に、家族や自分の育った場所への愛が透けて見える。
だから読後感が、単なる成功談で終わらないんだよ。

LIFE アンドレス・イニエスタ自伝
アンドレス・イニエスタ 著|東邦出版
¥2,090(税込)
冒頭で「名前を検索して出てきた内容で僕のすべてを知ったと思うのは間違っている」と切り出し、古いことわざを引きながら、娘と息子、そして生まれ故郷フエンテアルビージャの公園の木と自分のキャリアは切り離せないと綴る。派手な暴露ではなく、静かな語りで半生をたどるタイプの自伝だ。華麗な司令塔の内面を、本人の言葉で丁寧に読める。イブラヒモビッチの自伝とは対極の一冊。
こんな人におすすめ
派手な暴露話より内面をじっくり読みたい人、スペインやバルセロナのサッカーに惹かれる人、穏やかな語りで選手の人生を追いたい人に。静かな読書に向くので、寝る前や移動中のひとときに少しずつ読むのが合う。
良い点
- 語り口が誠実で静か
- 故郷と家族の描写が温かい
- 文章が読みやすい
気になる点
- 刺激や暴露は控えめ
- 派手な演出はない
- 展開はゆったりしている
出版社
東邦出版
発売日
2017年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
イニエスタって、プレーも人柄も静かなイメージなんですけど、自伝もそうなんですか?
佐藤メバル
まさにそのとおりで、そこが読みどころなんだ。冒頭からして違う。名前を検索して出てきた内容で自分のすべてを知ったと思うのは間違っている、と本人が切り出す。
古いことわざを引いて、木を植え、本を書く、という話につなげていくんだよ。
橘ナナミ
木を植える、ですか。サッカーの話から急に変わって面白いですね。
佐藤メバル
そこがこの本の核だね。自分のキャリアは子どものころ遊んだフエンテアルビージャの公園の木と切り離せない、と書いている。
つまり派手な実績の列挙ではなく、育った場所と家族を軸に半生を語っている。イブラヒモビッチの自伝と真逆の静けさで、読み比べると面白いよ。

ヨハン・クライフ自伝 サッカーの未来を継ぐ者たちへ
ヨハン・クライフ 著|二見書房
¥2,090(税込)
「サッカーのすべてをクライフが教えてくれた」とグアルディオラが評した一冊。生前に自らの生涯を振り返り、テクニック、戦術、独創力から責任感、リスペクト、チームプレーまでを14のルールとして整理し、サッカー観を残している。トータルフットボールという革命を生んだ思考の源流を本人の言葉で追える。単なる思い出話ではなく理論書として読める点が、他の自伝と決定的に違う。
こんな人におすすめ
戦術やチームづくりに興味がある人、選手だけでなく指導者の立場で学びたい人、自分のサッカー観を体系的に整理したい人に。14のルールを手元に置いて、練習や仕事の場面ごとに読み返す使い方が向く。
良い点
- 理論が14のルールで体系的
- 後世への影響が大きい
- 指導者にも役立つ内容
気になる点
- 現役時代の思い出話は少なめ
- 理論寄りで難解な箇所がある
- 本人はすでに他界している
出版社
二見書房
発売日
2017年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
クライフって、名前は知ってるんですけど、実際どんな選手だったのかピンとこなくて。私でも読めますか?
佐藤メバル
読みやすいし、むしろ教科書みたいに使える本だよ。本人が14のルールとしてサッカー観を整理している。テクニックは基礎を学ぶこと、戦術は何をするべきか把握すること、というふうにね。
トータルフットボールという革命を生んだ人の思考が、番号を追うだけで見えてくる。
橘ナナミ
なるほど、ルール形式になってるんですね。選手向けの本なんでしょうか?
佐藤メバル
選手にも指導者にも効くよ。チームプレーは一人よりチームのほうができることが多い、という原則は仕事にも通じる。
実はクライフは2016年に亡くなっているから、生前に自ら生涯を振り返った貴重な記録でもあるんだ。

フランチェスコ・トッティ自伝「キャプテン魂」
フランチェスコ・トッティ 著|東邦出版
元ASローマ主将、セリエAの至宝トッティの自伝。単なる選手の半生記ではなく、リーダーシップやキャプテンシーを求められる立場の人間に向けて書かれている点が特徴だ。現役選手や指導者だけでなく、40〜50代の上級・中間管理職、若手ビジネスマンにも推奨されている。組織を背負うとはどういうことかを、長年クラブを率いた立場から語りかける。
こんな人におすすめ
チームや部署を任された人、後輩をまとめる立場になった人、キャプテンシーとは何かを考えたい若手に。人を率いる役についたタイミングで読むと、期待にどう応えるかのヒントが具体的に拾える。
良い点
- リーダー論として読める
- 組織論の視点が学べる
- クラブへの愛が伝わる
気になる点
- サッカー以外の話題も多い
- 内容が濃く読み応えがある
- 好みが分かれる作風
出版社
東邦出版
発売日
2020年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
トッティの本って、紹介文にビジネスマンにもおすすめってあって、意外でした。サッカーの本なのに?
佐藤メバル
そこが面白いところだね。これは元ASローマの主将が書いた自伝で、リーダーシップやキャプテンシーを求められる人に向けて書かれている。
だから40〜50代の管理職や若手ビジネスマンにも、と紹介されているんだよ。組織を背負う感覚が、サッカーの外でも生きる。
橘ナナミ
長く同じクラブにいた人だからこそ、言えることがありそうですね。
佐藤メバル
そう。派手に移籍を繰り返す話ではなく、ひとつのクラブを率い続けた人の視点なんだ。だから部下をどう見るか、期待にどう応えるか、という話に重みがある。
選手や指導者だけでなく、人をまとめる立場になったら手に取ってほしい一冊だよ。

ルカ・モドリッチ自伝 マイゲーム
ルカ・モドリッチ 著|東洋館出版社
バロンドール、ワールドカップMVP、欧州CL三連覇など栄冠を重ねたクロアチアの英雄による初の自叙伝。故郷での少年時代、ザダルでのユース時代、プロ契約、ビッグクラブへの移籍、代表の誇り、愛する家族までを自ら打ち明ける。ファーガソンとボバンが序文を寄せ、ベイル、マルセロ、ベンゼマ、ヴァランら同僚も絶賛。体格に恵まれなくても頂点に立てることを示す一冊だ。
こんな人におすすめ
体格や体力に自信が持てずにいる選手、海外挑戦を考えている人、努力で道を切り開く話を読みたい人に。若い選手の模範として、また偏見にぶつかったときの心の支えとして手元に置きたい一冊。
良い点
- 同僚の絶賛コメントが豪華
- 目次で流れが追いやすい
- 謙虚な語り口が好感触
気になる点
- 暴露話は少なめ
- 戦術の記述は控えめ
- 落ち着いた文体で淡々
出版社
東洋館出版社
発売日
2020年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
モドリッチって、体はそんなに大きくないですよね。それが世界最高になるって、どういうことなんだろう。
佐藤メバル
そこがこの本の核心なんだ。ファーガソンが「身長や体格、体力に関係なく、すべての若い選手にとって模範だ」と序文を寄せている。
体格に恵まれなくても頂点に立てる、という物語として読める。ボバンも「慎ましやかな天才」と評しているよ。
橘ナナミ
同僚のコメントも載ってるんですね。ベイルとかベンゼマとか、豪華です。
佐藤メバル
そう、レアル・マドリーの仲間たちが絶賛している。ベイルは困難や偏見にぶつかってもどう成功を収めるかが分かると言い、マルセロは物語の中心にあるのは感情だと言う。
故郷の少年時代から代表の誇りまで、本人が順に打ち明けていく構成だから、道のりを追いやすいよ。

メスト・エジル自伝
メストエジル 著|東洋館出版社
¥1,980(税込)
ドイツ代表の司令塔エジルが、モウリーニョからの叱責を起点に「僕は何者で、どこへ行きたいのか」と自問するところから始まる自伝。貧しさと路地で磨いた技術、ドイツとトルコの板挟み、レアル・マドリードでの日々、仲間との対話、W杯優勝までをたどる。叱られた経験を人生の転機として据えている点が独特で、成功談としても内省の記録としても読める。
こんな人におすすめ
強い指導者に揉まれている人、自分のアイデンティティに悩む人、立ち位置を見直したい人に。叱られた経験をどう糧にするかを考えたいときや、10代で進路に迷ったときに読むと響く。
良い点
- 目次が具体的で分かりやすい
- 内省が深く考えさせる
- 時代の証言として貴重
気になる点
- 政治的な話題も含む
- 感情の起伏が激しい
- 好みが分かれる内容
出版社
東洋館出版社
発売日
2018年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
エジルの本、モウリーニョからの叱責の話から始まるって聞いて、びっくりしました。普通は成功談から始まりません?
佐藤メバル
そこがこの本の独自性だね。シャワーを浴びながら物思いにふけって、あんなふうに叱責されたのは初めてだ、偉大なモウリーニョは何を伝えようとしていたのか、と自問するところから始まる。
叱られた経験を人生の転機として据えているんだ。
橘ナナミ
ドイツとトルコの間で揺れた話も気になります。そこ、気になります!
佐藤メバル
十代で下した大きな決断として一章が割かれているよ。貧しさと路地で技術を磨いた子ども時代、レアル・マドリードでの日々、仲間からの手紙、W杯優勝まで、順を追って語られる。
成功談というより、自分探しの記録として読むと刺さると思う。

人生はジャイアントキリング! ジェイミー・ヴァーディ自伝
ジェイミー・ヴァーディ 著|日本文芸社
プレミアリーグ史上最大のジャイアントキリングの立役者、ヴァーディ初の自伝。生い立ちからアマチュア時代、プレミアリーグの激闘、イングランド代表までを自身の言葉で語る。友人を守るための傷害沙汰、悔やみきれない人種差別事件、奇跡のリーグ制覇と連続得点記録。本人は「拒絶されることは終わりではなく旅の始まりだ」と綴り、否定された経験を前向きな話に変えている。
こんな人におすすめ
夢を諦めかけている人、素質がないと言われた経験のある人、下から這い上がる物語を読みたい人に。拒絶されることを終わりではなく始まりと捉え直したい場面で、強く背中を押してくれる。
良い点
- 成り上がりが痛快
- 過ちも率直に綴る
- 岡崎慎司選手の推薦付き
気になる点
- 過ちの記述が重い
- 人種差別の話を含む
- 下位リーグの話が長め
出版社
日本文芸社
発売日
2017年3月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
ヴァーディって、ずっと下のリーグから這い上がってきた人ですよね。そういう話、けっこう読みたくなります。
佐藤メバル
痛快な成り上がり物語だよ。プレミアリーグ史上最大のジャイアントキリングの立役者で、これが初の自伝なんだ。
生い立ちからアマチュア時代、プレミアの激闘、イングランド代表まで本人が語っている。否定された経験をどう扱っているかが、この本の一番の読みどころだね。
橘ナナミ
傷害沙汰とか人種差別事件とか、重い話も入ってるんですね。
佐藤メバル
そこも隠していない。今までにいくつか過ちも犯した、と本人が書いている。そのうえで「拒絶されることは終わりではなく旅の始まりだ」とまとめているから、成功談の軽さがない。
岡崎慎司選手の推薦も付いていて、日本から見ても身近に感じられるよ。

僕は自分が見たことしか信じない 文庫改訂版 (幻冬舎文庫)
内田篤人 著|幻冬舎
¥825(税込)
フォトエッセイとして異例のヒット作をベースに、文章を大幅加筆した文庫改訂版。レギュラー陥落から奪い返した過程、度重なったケガから学んだこと、ワールドカップへの想い、シャルケ04での日々が綴られる。飄々とした物言いの裏に、壁を作って仕事に集中してきた本人の内面がはじめてさらけ出される。写真は冒頭のみで、ほぼ文章で再構成されている点も特徴だ。
こんな人におすすめ
ケガや不振で苦しんでいる選手、自分の本心を人に見せずに頑張っている人、寡黙な努力に共感する人に。海外で働く人の心構えを知りたいときや、立ち止まって自分を見直したいときにも向く。
良い点
- 内面が率直に語られる
- 文庫で手に取りやすい
- 海外生活の描写が生々しい
気になる点
- 写真は冒頭のみ
- 淡々とした文体
- 派手な演出はない
出版社
幻冬舎
発売日
2013年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
内田篤人さんって、いつも飄々としてるイメージでした。この本、写真集だと思ってたら違うんですね。
佐藤メバル
そこを勘違いしやすいんだよ。これはフォトエッセイとして異例のヒット作がベースだけど、文庫改訂版では文章を大幅に加筆して、写真は冒頭だけ、あとは文章で再構成されている。
はじめて本心をさらけ出した一冊、と言われているんだ。
橘ナナミ
レギュラーを奪い返した話やケガの話が入ってるんですね。
佐藤メバル
そう。レギュラーから陥落して、ベンチ入りもままならなかった状況からどう奪い返したか、度重なったケガから何を学んだか、ワールドカップへの想い、シャルケ04での日々まで書かれている。
壁を作って仕事に集中してきた人が、その壁を外して語っているから、読み終わると印象が変わるよ。

アドレナリン ズラタン・イブラヒモビッチ自伝 40歳の俺が語る、もう一つの物語 (footballista)
ズラタン・イブラヒモビッチ 著|ソル・メディア
『I AM ZLATAN』から10年後の続編。40歳になったイブラヒモビッチが「俺は神ではあるが、ちょいと老いぼれた神だ」と認めるところから始まり、何も隠さず、演じずに人間としての自分を語る。前作の若さと毒の勢いとは違い、老いと向き合う視点が加わった点が最大の違いだ。同じ人の自伝を二冊並べて読むと、変化そのものが面白い。
こんな人におすすめ
前作を読んで感銘を受けた人、年齢による変化をどう受け止めるか考えたい人、40代の心境に興味がある人に。老いと向き合う話として、現役を続けるか迷う選手や、キャリアの折り返し地点に立つ人に効く。
良い点
- 前作との対比が面白い
- 本人の変化が伝わる
- 語りが率直で正直
気になる点
- 前作未読だと物足りない
- 毒は控えめで円熟
- 短めで物足りない人も
出版社
ソル・メディア
発売日
2022年7月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
イブラヒモビッチって、前にも自伝がありましたよね。同じ人が二冊も書くって、何が違うんですか?
佐藤メバル
まさにそこがポイントだよ。これが前作から10年後の続編で、40歳になった本人が「俺は神ではあるが、ちょいと老いぼれた神だ」と認める一文から始まる。
何も隠さず、演じない、と宣言している。老いと向き合う視点が入っているのが、前作との決定的な違いだね。
橘ナナミ
なるほど。前作と読み比べると、変化が分かるってことですか。
佐藤メバル
そう。前作は若さと毒の勢いが魅力だったけど、こちらは年齢を重ねた人の率直さがある。同じ人物の自伝を二冊並べると、人間そのものの変化が読めてしまう。
前作を読んだ人は必ず続けて読んでほしいし、単体でも40代の心境として面白いよ。

ある平凡なプロサッカー選手の日常
渡辺嵩也 著
試合描写がほとんど出てこない、日記風のサッカー小説。J2や県リーグ、社会人サッカー、ウクライナ3部リーグ、賭けサッカーの世界まで、複数の短編を収める。プロの華やかさではなく、アルバイトやタクシードライバーをしながらボールを追う人々の、淡々としてほんのり温かい日常を描く。スターの自伝とは正反対の位置にある一冊で、サッカーの裾野の広さが伝わる。
こんな人におすすめ
有名選手の物語に少し疲れた人、地味な日常を描いた話が好きな人、社会人サッカーに関わっている人に。短編なので移動中や寝る前に少しずつ読め、サッカーの裾野の広さを実感したいときに向く。
良い点
- 短編で読みやすい
- 日常の描写が丁寧
- 視点が珍しく新鮮
気になる点
- 派手さは皆無
- 好みが分かれる
- 知名度は高くない
出版社
詳細情報なし
発売日
2017年8月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
ここまで有名選手の自伝が続いたので、これは毛色が違って逆に気になります。小説なんですね。
佐藤メバル
そう、小説なんだ。しかも試合シーンがほとんど出てこない、日記風のサッカー小説。プロサッカー選手の海津矩史という人が、今日も淡々と華やかとは無縁のフィールドを歩く、というところから始まる。
J2と県リーグの話だね。スターの自伝とは正反対の場所にある一冊だよ。
橘ナナミ
アルバイトしながらプロを目指す人とか、タクシードライバーの話も入ってるみたいで。地味に刺さりそうです。
佐藤メバル
そこがこの本の持ち味。社会人サッカー選手が客の少ないCDショップで働いたり、家庭を持ちながら夢を諦めかけたりする。
ウクライナ3部リーグや賭けサッカーの世界を描いた短編もある。短編だから移動中にも読めるし、有名選手の物語に疲れたときにちょうどいいよ。

中村俊輔 サッカー覚書
中村俊輔 著|文藝春秋
¥1,569(税込)
39歳まで現役で存在感を発揮し続けた中村俊輔が、32歳から39歳までの7年間に雑誌へ記した「サッカー覚書」を一冊にまとめた決定版。海外と日本代表とJリーグで学んだこと、フリーキックとトップ下の技術論、30代以降のアスリートとしての生き方を明かす。経験を言語化する力が際立ち、技術と戦術とキャリア論が一体になっている点が他の自伝と違う。
こんな人におすすめ
30代以降も競技を続けたい選手、技術を言葉で理解したい人、フリーキックやプレーメーカー論に関心がある人に。経験の言語化を手本にしたい指導者志望や、息の長いキャリアを考え始めた人にも向く。
良い点
- 技術論が具体的
- 章立てが明快
- 息の長いキャリア視点
気になる点
- 覚書形式で断片的
- 読み通すには根気が要る
- 物語性は薄い
出版社
文藝春秋
発売日
2018年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
中村俊輔さんの本って、自伝というより技術書っぽいんですか?
佐藤メバル
近いかもしれない。32歳から39歳までの7年間に雑誌へ書いた「サッカー覚書」をまとめた決定版なんだ。
海外で学んだこと、日本代表で学んだこと、フリーキックとトップ下の技術論、Jリーグでのこと、というふうに章が分かれている。
経験を言語化する力が、この本の真価だね。
橘ナナミ
30代以降のアスリートとしての生き方も書かれているんですね。そこ、気になります。
佐藤メバル
そう、そこが一番の読みどころかもしれない。アスリートは30代でパフォーマンス維持が難しいと言われる。
それをどう乗り越え、経験をどう糧にしたかが語られる。フリーキックの極意から40歳の発見まで、断片の集まりだけど、通して読むとキャリア論になるよ。

「楽しい」から強くなれる プロサッカー選手になるために僕が大切にしてきたこと
遠藤航 著|ハーパーコリンズ・ジャパン
ドイツ・ブンデスリーガで日本人初のデュエル勝利数1位を獲得した遠藤航による初の書き下ろし。「好き」を見つける、人と比べない、自分で判断する、目標をブレイクダウンするなど、段階を追って思考法を整理していく。当たり負けしない考え方が主題で、体の強さと心の持ちようを結びつけている点がユニークだ。子どもが読んでも背中を押される内容になっている。
こんな人におすすめ
体格に自信がない選手、目標の立て方に悩んでいる人、楽しさを武器にしたい人に。自然体で強くなる考え方を知りたいときや、保護者や指導者が子どもに手渡す一冊としても読みやすい。
良い点
- 段階立てで実践的
- 子どもにも読める平易さ
- 初の書き下ろし
気になる点
- 暴露話はない
- 自己啓発寄りの内容
- 戦術論は少ない
出版社
ハーパーコリンズ・ジャパン
発売日
2021年9月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
遠藤航選手の本、紹介文に「日本人選手はフィジカルが弱い」を覆したってあって。そこ、気になります!
佐藤メバル
そこを裏付ける実績があるんだ。ドイツ・ブンデスリーガで日本人初のデュエル勝利数1位を獲得している。この本は初の書き下ろしで、「好き」を見つける、人と比べない、目標をブレイクダウンする、といったステップで思考法を整理している。
当たり負けしない考え方が主題なんだよ。
橘ナナミ
体の話かと思ったら、考え方の本なんですね。
佐藤メバル
そう、そこが面白い。体の強さと心の持ちようを結びつけて語っている。しかも「あのころの僕のように、サッカーが大好きな子どもたちに読んでほしい」と本人が書いているから、とても読みやすい。
目標の立て方に悩んだら、大人が読んでも十分効くよ。

激闘の舞台裏――前田大然が見たワールドカップ2026 (幻冬舎単行本)
前田大然 著|幻冬舎
ワールドカップ2026で前田大然が何を見たのかを、本人の言葉で初めて明かす一冊。ピッチで戦った時間だけでなく、試合前の緊張、ロッカールームの空気、宿舎での何気ない時間、チームメイトとの会話、勝利の歓喜と敗戦の悔しさまでを語る。90分の外側に光を当てている点が特徴で、試合だけでは見えない代表の日常が伝わる。前著の後日譚にあたる。
こんな人におすすめ
代表戦の中身をもっと知りたい人、ロッカールームの空気を想像してみたい人、前著を読んだ人に。大会の記憶を掘りたいときや、テレビに映らない時間に思いを巡らせたいときに向く。
良い点
- 舞台裏が具体的
- 本人の言葉で語られる
- 続編として読める
気になる点
- 前著未読だと前提がある
- 大会を知らないと入りにくい
- 発売直後で情報が少ない
出版社
幻冬舎
発売日
2026年8月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
最後は前田大然選手の本ですね。「激闘の舞台裏」って、試合の話じゃないんですか?
佐藤メバル
まさにそこが売りなんだ。ピッチの上で戦った90分だけではない、と紹介されている。試合前の緊張、ロッカールームの空気、宿舎での何気ない時間、チームメイトとの会話、勝利の歓喜、敗戦の悔しさ。
90分の外側に光を当てている本なんだよ。
橘ナナミ
なるほど。ロッカールームの中って、テレビでは見えないですもんね。
佐藤メバル
そう、今だから語れる舞台裏を本人の言葉で初めて明かす、という作りになっている。前著の後日譚でもあるから、そちらを読んでいる人ならより深く楽しめる。
大会をテレビで追いかけた人にとっては、あの時間の内側を覗くような一冊だよ。
「自伝」と「評伝」、写真集にインタビュー集——形式で読後感は変わる
橘ナナミ
形式の違いって、結局どう選び分ければいいんですか。
佐藤メバル
本人の自伝は内側からの記録。ズラタンの『I AM ZLATAN』は移籍の舞台裏や監督との確執まで本人の言葉で書かれている。第三者の評伝やノンフィクションは外側からの視点で、時代背景や人間関係を整理するのが強み。同じ選手でも「内側」と「外側」で得られるものが違うんだ。
橘ナナミ
数字が出ている本は、信頼の目安になりますか。
佐藤メバル
ひとつの目安にはなる。内田篤人さんの本は、フォトエッセイとしては異例の15万部を売り上げたと紹介されている。ズラタンの『I AM ZLATAN』は、人口1000万人の本国スウェーデンで50万部を超えるベストセラーになったと書かれている。そうした数字が公開されている本は、それだけ多くの人を最後まで運んだ読みやすさがあると考えていい。ただし数字だけが判断基準じゃない。自分が知りたいテーマかどうかのほうが大事だよ。
原著・翻訳・文庫・電子版——どの版で手に入れるか
橘ナナミ
翻訳ものって、訳によって印象が変わるものですか。
佐藤メバル
変わる。海外選手の自伝は翻訳が介在するから、原文の語感をどこまで日本語に移しているかで読み味が違ってくる。あとがきや訳者解説がついている本は、その方針が書かれていることが多い。迷ったら、まずそこを開いてみるといい。
橘ナナミ
同じ本で単行本と文庫、電子版が並んでいたら、どれを選べば。
佐藤メバル
内容を最新の形で読みたいなら、文庫化や改訂のタイミングで加筆された版を選ぶのが基本。内田さんの本はまさにその例で、写真は冒頭にまとまり、本文は文章で再構成されている。一度文庫になった本は、それが読みやすい決定版だと考えて大きく外れない。電子版は検索や持ち運びに強いけれど、読み放題サービスの対象作品は入れ替わるから、対象かどうかは各ストアで確認してほしい。
橘ナナミ
中古しか出回っていない本はどうしましょう。
佐藤メバル
図書館で探す、古書店を当たる、電子版の有無を確認する、の順で試すのが現実的だね。ここで挙げた本でも、版を重ねて今も買えるものと、一度切れてしまうものがある。だから「読みたい」と思った時点で確保しておくのが、いちばん確実な買い方だよ。
世代・ポジション・読む人——誰が読むかで選び方が変わる
橘ナナミ
同じ選手の本が何冊もあるときは、どう選べばいいんでしょう。
佐藤メバル
時系列で分けるといい。ズラタンなら『I AM ZLATAN』が貧しかった少年時代からスターになるまでの半生、『アドレナリン』はそこから10年後の40歳の視点で語る、もう一つの物語になっている。前から順に読むか、近い時代から入るかで選べる。内田さんの場合は、フォトエッセイから文庫改訂版へ、という同じ本の更新だ。
橘ナナミ
ポジションで選ぶなら、どんな読み方がありますか。
佐藤メバル
中盤の選手の本は「考える」記述が濃い。モドリッチの『マイゲーム』、エジルの自伝、遠藤航さんの本、中村俊輔さんの『サッカー覚書』はポジションが近く、並べて読むと比較ができる。トッティの『キャプテン魂』はタイトルどおりキャプテンシーやリーダーシップが軸で、ヴァーディは前線で這い上がってきた側の視点。役割で読み分けると、同じ時代が立体的に見えてくるよ。
橘ナナミ
ビジネス書として読む人、育成に関わる人、純粋なファンでは、入口は変わりますか。
佐藤メバル
変わるね。ビジネスや管理職の視点なら、トッティの『キャプテン魂』はリーダーシップやキャプテンシーを求められる立場に向くと紹介されている。遠藤航さんの本は「好き」を見つける、目標をブレイクダウンするといった手順が並ぶので、自己啓発としても読める。育成に関わる人には、ヴァーディの「拒絶されることは終わりではなく旅の始まりだ」というメッセージが届くだろう。純粋に楽しみたいだけなら、写真やエピソードの多い本から入るのがいい。中村俊輔さんの本のように、30代以降のパフォーマンス維持をテーマにした一冊は、競技を続ける人や指導者にも手応えがあるはずだ。
よくある質問
サッカー選手の自伝は、初心者はどれから読むべき?
橘ナナミ
サッカー選手の自伝は、初心者はどれから読むべきについて教えてください。
佐藤メバル
まずは物語として引き込まれやすいものから選ぶのがおすすめです。ジェイミー・ヴァーディの『人生はジャイアントキリング!』は、アマチュア時代からプレミアリーグ制覇までの成り上がりが本人の言葉で語られ、展開が分かりやすい。文章量が多いほうが平気なら、クライフの自伝やズラタンの『I AM ZLATAN』も入口になります。ページ数と、写真が多い本か文章中心の本かで選ぶと失敗しにくいです。
中学生・高校生におすすめのサッカー選手の本は?
橘ナナミ
中学生・高校生におすすめのサッカー選手の本はについて教えてください。
佐藤メバル
遠藤航さんの『「楽しい」から強くなれる』は、「好き」を見つける、人と比べない、目標をブレイクダウンするといった具体的なステップで構成されていて、部活や進路を考える時期に読みやすい一冊です。ヴァーディの自伝も、「拒絶されることは終わりではなく旅の始まりだ」というメッセージがまっすぐ届きます。どちらも特別な環境の話ではなく、日々の積み重ねの話として読めます。
長谷部誠『心を整える。』は今でも読む価値がある?
橘ナナミ
長谷部誠『心を整える。』は今でも読む価値があるについて教えてください。
佐藤メバル
このランキングには入れていませんが、自伝というより「心の整え方」を綴った一冊として長く読まれてきた本です。求めているものが選手の半生や舞台裏なら自伝を、メンタルの整え方そのものならそちらを選ぶと役割がはっきりします。同じ「思考法」の棚で迷ったら、遠藤航さんの本と読み比べてみるのも面白いですよ。
自伝と評伝(ノンフィクション)の違いは何?
橘ナナミ
自伝と評伝(ノンフィクション)の違いは何について教えてください。
佐藤メバル
自伝は本人が書いた内側からの記録で、感情や舞台裏の生々しさが強みです。評伝やノンフィクションは第三者が書いた外側からの記録で、時代背景や関係性を客観的に整理するのが得意。同じ選手でも得られるものが違うので、まず自分が「心情を知りたい」のか「位置づけを知りたい」のかを決めると選びやすくなります。
Kindle Unlimitedで読めるサッカー自伝はある?
橘ナナミ
Kindle Unlimitedで読めるサッカー自伝はあるについて教えてください。
佐藤メバル
読み放題サービスの対象作品は時期によって入れ替わるため、一律に「これが対象」と断定はできません。電子版が用意されているかどうかも本によって違います。読みたい本が決まっているなら、購入前に各ストアの対象バッジと電子版の有無を確認するのが確実です。
絶版になったサッカー選手の自伝はどう入手する?
橘ナナミ
絶版になったサッカー選手の自伝はどう入手するについて教えてください。
佐藤メバル
図書館で探す、古書店を当たる、電子版の有無を確認する、の順で試すのが現実的です。ここで紹介した本でも、版を重ねて今も買えるものと、一度流通が切れてしまうものがあります。読んでみたいと思った時点で新品を確保しておくのが、いちばん確実な買い方です。
同じ選手の本が複数あるとき、どれを選べばいい?
橘ナナミ
同じ選手の本が複数あるとき、どれを選べばいいについて教えてください。
佐藤メバル
時系列と形式で分けると整理できます。ズラタンなら『I AM ZLATAN』が少年時代からスターになるまでの半生、『アドレナリン』がその10年後、40歳の視点で語る続きの物語です。内田篤人さんの場合は、フォトエッセイとして出た本に文章を大幅加筆した文庫改訂版という関係なので、同じ本の更新として選べます。
ビジネスや自己啓発目的で読むならどの1冊がおすすめ?
橘ナナミ
ビジネスや自己啓発目的で読むならどの1冊がおすすめについて教えてください。
佐藤メバル
リーダーシップやキャプテンシーを求められる立場なら、トッティの『キャプテン魂』が向くと紹介されています。手順として思考法を学びたいなら、遠藤航さんの『「楽しい」から強くなれる』が、目標の立て方や環境の選び方を具体的に並べていて読みやすい。中村俊輔さんの『サッカー覚書』は、海外で学んだリーダー哲学や30代以降のパフォーマンス維持の視点が得られます。
まとめ
橘ナナミ
佐藤さん、今日の話を聞いて、選ぶときに見るべきものがかなり具体的になりました。形式、目的、版、そして自分が観てきた時代。
佐藤メバル
そう。順番としては、まず「誰の人生を読みたいか」を決めて、次に「内側からか、外側からか」を選ぶ。最後に「どの版で手に入れるか」を確認する。この3段階で、たいてい迷いは消える。
橘ナナミ
最初から全部を読まなくていい、というのも安心しました。1冊選んで、そこから広げればいいんですね。
佐藤メバル
そのとおり。1冊読むと、次に読みたくなる選手が自然に見えてくる。モドリッチを読んで中盤の選手に興味が移る、クライフを読んで戦術の歴史に手が伸びる、というのはよくある流れだよ。
橘ナナミ
自伝って、その選手の試合をもう一度見直すための映像室みたいなものかもしれません。読む前と後で、ピッチの見え方が変わる気がします。
佐藤メバル
いい表現だね。選手の90分はテレビの中にあるけれど、その前後の時間は本にしか残らない。あなたの映像室に、まずどの一冊を並べるか。そこから始めよう。
