サッカーの見方がわかる本のおすすめ人気ランキング25選【2026年版】
監修

佐藤メバル
@shelfy_mebaru
編集長。あらゆるジャンルの本を年間数百冊読み込む本のプロ。投資・経営から小説・実用書・絵本まで、良書と読者の相性を見抜く。

橘ナナミ
@medias_nanami
編集部の新人インターン。22歳の大学院生で、メディア論を研究中。「それ気になります!」が口癖の天然キャラ。読者の素朴な疑問を代弁する役割で、各メディアの専門家にいろんなジャンルの素朴な質問をぶつけていく。
最終更新: 2026年10月
橘ナナミ
佐藤さん、サッカーの見方の本を探したら、「観戦術」というタイトルだけで棚が埋まりそうで、どれから読めばいいのか分からなくなりました。
佐藤メバル
書店員時代、ワールドカップのたびにこの棚が丸ごと動いたよ。でも売れ筋を上から並べるだけでは選べない。大事なのは「どの本が優れているか」ではなく「いまの自分に効くか」だからね。
橘ナナミ
にわかな私がいきなり戦術書を読んでも大丈夫でしょうか。
佐藤メバル
そこが分かれ道だね。木崎伸也の『サッカーの見方は5分で変えられる』は「なぜシュートを打たないの?」という素朴な疑問から入って、失点しやすい守備のパターン、攻撃の3つのコンセプト、ポジショナルプレーや可変システムまで図表でほどいていく。同じ著者の『世界一やさしいサッカーの見方』は、それを40のポイントに区切った形なので1試合に1つ試せる。
橘ナナミ
選手の目線が知りたいときはどうでしょう。
佐藤メバル
元日本代表の本が強いよ。福西崇史の『こう観ればサッカーは0-0でも面白い』は「ボランチ」「戦術」「個の力」の3つで試合を読む。宮本恒靖の『宮本式・ワンランク上のサッカー観戦術』は、ボールがないところで誰が動いているかに目を向けさせる。ボールから目を外せるかどうかが、中級への入口だと思っているんだ。
サッカーの見方がわかる本の選び方
目的別で選ぶ
橘ナナミ
目的から選ぶなら、どう分けますか。
佐藤メバル
観戦を楽しむなら『週末のサッカーが待ち遠しくなる見方』。予想もギャンブルの話もせず、負け試合の楽しみ方まで観る側の作法に徹している。骨から戦術を理解するなら、物語仕立てで戦術史をたどる『サッカー戦術の最前線』。プレーや指導に活かすなら、筑波大学の浅井武が監修した『サッカー 勝利の格言』で、局面ごとのセオリーを格言で示し「なぜ交替するのか」という監督の視点まで入る。
レベル別で選ぶ
橘ナナミ
にわかと中級の境目はどこですか。
佐藤メバル
超初心者には『サッカーが「急に分かる」本』。見るポイントをスペース・人数・方向の3つに絞る割り切りが上手い。サイドだけに絞るなら『サイド攻撃だけ見ればサッカーは分かる』。中級は『あなたのサッカー「観戦力」がグンと高まる本』で、監督・センターバック・ボランチと「見極める視点」が積み上がる。玄人・分析派は『アナリシス・アイ』や『TACTICS VIEW』で、数字より選手の個人戦術から入るのがコツだよ。
形式別で選ぶ
橘ナナミ
新書と大判の図解本では、読み心地が違いますか。
佐藤メバル
全然違う。新書は通勤やハーフタイムに読める。福西崇史の一冊、林陵平の『林陵平のサッカー観戦術』、宮本恒靖の一冊、中村俊輔の『中村俊輔式 サッカー観戦術』、龍岡歩の『サッカー店長の戦術入門』、『なぜボランチはムダなパスを出すのか?』がこの形。図解量なら木崎伸也の2冊と『サッカーIQを高める サッカー観戦力養成講座』。『TACTICS VIEW』と『サッカー 勝利の格言』の電子版は固定レイアウト型で、検索やハイライトは使えない代わりに図版が大きく、タブレット向きだよ。
読む順番で選ぶ
橘ナナミ
何冊も買ったときは、どの順で読むんでしょう。
佐藤メバル
棚を作るときの並びは、素朴な疑問 → 見るポイントの絞り込み → 選手目線 → 戦術史 → 分析の型、の5段。木崎伸也の入門で土台を作り、『サッカーが「急に分かる」本』で3つの見方を手に入れ、福西崇史や宮本恒靖で選手の内側に入る。そのうえで『サッカー戦術の最前線』で歴史、『サッカー店長の戦術入門』で「ポジショナル」対「ストーミング」という現在の対立軸へ進むと、解説者の言葉がすっと入るようになる。
読みやすさで選ぶ
橘ナナミ
読みやすさはページ数で測れますか。
佐藤メバル
測れないね。『見方が変わるサッカーサイエンス』は短いけれど、弾丸シュートやカーブキックを物理で解くから頭の使い方が違う。『超初心者でも観る目が変わる! 試合を100倍楽しむためのサッカー観戦術』はビジュアル中心で、レオザフットボールの巻頭インタビューも入る。目安は「1ページに図が1つ以上あるか」「専門用語にその場で説明がつくか」。前者は『サッカーIQを高める サッカー観戦力養成講座』、後者は『知ればもっと楽しめる! サッカー戦術用語ガイド』が分かりやすい。
入手性と予算で選ぶ
橘ナナミ
予算を抑えたいときは、どう探せばいいですか。
佐藤メバル
新書は価格帯が手頃なものが多く、1冊目はここから選ぶと失敗しにくい。ただ刊行から年数が経った本は店頭在庫が薄くなりやすいので、見つからなければ中古や電子を最初から視野に入れておく。電子は固定レイアウト型だと文字のハイライトや検索が使えないものがあるから、購入前に無料サンプルで自分の端末で読めるか確かめること。読み放題の対象かは時期で変わるので、買う直前にストアで確認するのが確実だよ。
サッカーの見方がわかる本をひと目で比較
橘ナナミ
えっ、25冊もあるんですか!?まずどう見ればいいんですか?
佐藤メバル
焦らず焦らず(笑)。まずはこの一覧で全体像を眺めてみよう。価格・著者・対象読者をまとめて見られるから、自分に近そうなのが分かるはず
サッカーの見方がわかる本のおすすめ人気ランキング
橘ナナミ
一覧だけだとピンと来ないので...1冊ずつ詳しく教えてください!
佐藤メバル
よし、それじゃあ1位から順に1冊ずつ解説していこう。各冊どんな人に向いてるかも合わせて話すから、自分に合いそうなのを見つけてほしい

サッカーの見方は5分で変えられる
木崎伸也 著|朝日新聞出版
¥1,870(税込)
「なぜ横にパスするの?」「なぜシュートを打たないの?」といった観戦中の素朴な疑問から入り、守備の原則、攻撃の3つのコンセプト、ペップのポジショナルプレーとクロップのゲーゲンプレスまで一気に引き上げてくれる入門書です。豊富な図表でフォーメーションや可変システム、現代の4つのトレンドが整理される。ポジション別の「よい選手」の見分け方、森保ジャパンの3つの布陣の読み解きまで収録され、試合前の予習にも使えます。
こんな人におすすめ
サッカー観戦を始めたばかりで、ボール保持者しか目で追えていない人。横パスやシュート選択の理由を自分の言葉で説明したい人。ポジション別の見方と森保ジャパンの布陣を一度整理しておきたい人。図表から入りたい人にも読みやすい構成です。
良い点
- 素朴な疑問から入るので挫折しにくい
- 図表が多く用語整理に向く
- 代表の布陣まで踏み込む実戦的さ
気になる点
- 戦術の深掘りはやさしめ
- 上級者には物足りない可能性
- 試合分析の実例は多くない
出版社
朝日新聞出版
発売日
2026年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
サッカー観てても、ボールを持ってる選手ばっかり目で追っちゃうんです。周りが見えないっていうか、試合が終わっても何を見たのか思い出せなくて。
佐藤メバル
それ、観戦を始めた人のほとんどが通る道だよ。この本は「なぜ点が入らないの?」「なぜ前じゃなく横にパスするの?」といった、まさにその疑問から始まる。
ボールの周辺だけを見る癖を、守備の原則や奥行き・幅のつくり方へ広げてくれるんだ。
橘ナナミ
横パスの意味が分かるだけでも、見え方ってけっこう変わりそうですね。試合中に「今のは何だったの?」って思う回数が減りそうです。
佐藤メバル
そう。しかも終盤はペップのポジショナルプレー、クロップのゲーゲンプレス、可変システムまで触れていく。
ポジション別の見分け方や森保ジャパンの布陣も入っているから、代表戦の前日に眺めるだけでも観るポイントが決まるよ。

世界一やさしいサッカーの見方 40個のポイントで試合が劇的におもしろくなる
木崎伸也 著|朝日新聞出版
同じ木崎伸也さんによる入門書で、こちらは観戦の勘所を40個のポイントに小分けした構成。守備の基礎編、攻撃の3コンセプト、ペップとクロップの応用編、現代の4トレンド、ポジション別の選手の見分け方、そして日本代表の戦術を「世界一」と位置づけた章まで、一歩ずつ確認しながら進められます。ひとつのテーマが短いので、試合の前後に少しずつ読み進めたい人に向く一冊です。
こんな人におすすめ
短い単位で少しずつ観戦の引き出しを増やしたい人。1テーマずつ確認しながら読みたい人。代表戦の前に気になるポイントを拾い読みしたい人。図表で視覚的に理解したい人にも向きます。
良い点
- 40のポイントで区切りが明確
- 短い単位で読み進めやすい
- 図表中心で視覚的に理解できる
気になる点
- 著者の別書と内容が重なる
- 通読すると冗長に感じる面も
- 実戦の分析例は限られる
出版社
朝日新聞出版
発売日
2026年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
同じ著者の本がもう一冊あるんですね。タイトルも似ていて、どう使い分けるのか気になります。内容もかぶっているんでしょうか。
佐藤メバル
骨格は近いんだけど、こちらは観戦のポイントを40個に刻んで、順番に確認できる形にしている。守備の基礎、攻撃の3コンセプト、ペップとクロップ、現代の4トレンド、ポジション別の選手の見分け方…と、短い単位で積み上げる設計なんだ。
橘ナナミ
なるほど、通読するというより、辞書みたいに気になる章を拾い読みする使い方もできそうですね。試合前に確認するのも良さそうです。
佐藤メバル
そうそう。日本代表の章では森保ジャパンの戦術を「世界一」と位置づけて読み解いていて、そこだけでも代表戦の見どころが変わる。
通しで読むより、気になる章を試合前に拾う使い方がしやすい。図表が多いのも頭の整理に向いているね。

こう観ればサッカーは0-0でも面白い 「戦術」と「個の力」を知的に読み解く (PHP新書)
福西崇史 著|PHP研究所
元日本代表の福西崇史さんが、解説者としてピッチのどこを見ているかを「ボランチ」「戦術」「個の力」の3つに絞って語る一冊。選手と解説者という二つの視点を行き来しながら、本田圭佑さんの「個の力」、ザック・ジャパンが採用した4-2-3-1や3-4-3の本質を読み解いていきます。0-0でも面白いと思えるのは、点が動く前の駆け引きが見えてくるから。采配や選手の動きの意味を追いたい人に向きます。
こんな人におすすめ
スコアが動かない試合でも中盤の攻防を楽しみたい人。ボランチの動きを追いかけたい人。監督の采配とシステムの意図をセットで理解したい人。解説者の言葉を鵜呑みにせず自分の目で確かめたい人にも。
良い点
- 元代表選手の視点が濃い
- 中盤の見方が具体的になる
- 采配とシステムを結びつける
気になる点
- 個人技の細かい分析は少なめ
- データ面の解説はない
- やや代表中心の内容
出版社
PHP研究所
発売日
2014年3月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
福西崇史さんの解説って、すごく落ち着いて聞こえるんですけど、あの人はピッチのどこを見ているんでしょう。
毎回、同じ試合を見ているはずなのに情報量が違う気がします。
佐藤メバル
本人が答えを出しているよ。「ボランチ」「戦術」「個の力」の3つだ、と。この本はその3つを軸に、0-0の試合でも何が起きているかを読み解いていく。
元チームメートの遠藤保仁さんが「福西さんの観る眼は本質をついている」と評した言葉も紹介されている。
橘ナナミ
0-0でも面白い、って言い切れるのがすごいです。普通は退屈だと思ってしまうので、点が入る前のどこを見ればいいのか知りたいです。
佐藤メバル
点が入る前の駆け引きに目が向くようになるからね。本田圭佑さんの「個の力」の話や、ザック・ジャパンが採用した4-2-3-1、3-4-3の本質にも触れていて、システムと采配をセットで読む練習になる。

サッカープロフェッショナル超観戦術
川本梅花 著|カンゼン
「プロはサッカーをどう見ているのか」を、オランダで学んだ戦術の知識を基に体系化した一冊。システムを理解すると、チームが選手に何を求めているかが見えてくる。両チームのシステムを重ね合わせて「起こりうる可能性」を読む、ゲーム分析の手順が具体的です。ゾーンディフェンスは固定されたゾーンを守ることではない、組織的守備とはボールをどこに追い込むかという意図だとする指摘など、言葉の定義から観戦の解像度が上がります。
こんな人におすすめ
試合を「なんとなく」ではなく分析的に見たい人。システム同士の噛み合わせを考えながら観たい人。守備の意図を読み取れるようになりたい人。解説や図解で使われる用語の定義から確認したい中級者にも。
良い点
- 分析手順が具体的で実践的
- 用語の定義から確認できる
- 守備の意図を読み解ける
気になる点
- 初心者にはやや硬い
- 集中力が求められる文章
- 試合全体の入門には向かない
出版社
カンゼン
発売日
2013年3月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「超観戦術」って、タイトルからして身構えちゃいます。プロ基準で見る、なんて言われると、自分には関係ない話のような気がしてしまいます。
佐藤メバル
難しく見えるけど、中身は言葉の定義から丁寧なんだ。たとえば「ゾーンディフェンスとは固定されたゾーンを守ることではない」「組織的守備とはボールをどこに追い込むかという意図が見られる守備」というところから始まる。
プロの分析手順をそのまま辿れる。
橘ナナミ
システムを組み合わせると可能性が見える、っていうのも気になります。そこまで考えるのは難しそうですけど。
佐藤メバル
両チームのシステムを重ねると、どこで数的優位が生まれやすいか、どこが鍵になりそうかが見えてくる。しかも鍵になる局面は試合の前半に現れやすい、という指摘が実践的だよ。
オランダで学んだ戦術の知識が土台になっているんだ。

林陵平のサッカー観戦術: 試合がぐっと面白くなる極意 (1051;1051) (平凡社新書 1051)
林陵平 著|平凡社
¥1,100(税込)
元Jリーガーで解説者の林陵平さんが、観戦の心構えから90分で観るべきポイント、ポジションの役割、システムの特徴、名将の志向性までを一冊に凝縮。4-4-2から3-4-1-2まで、それぞれの長所と求められる運動量を整理してくれるので、試合前の予習に使いやすい。グアルディオラ、クロップ、モウリーニョら名将の狙いと、推したい選手の紹介、書き留める「サッカーノート」まで含めて、観戦の習慣づくりに効きます。
こんな人におすすめ
海外サッカーを見始めて、システム名や監督の名前で迷子になる人。90分の観る順番を決めたい人。気づきをノートに残す観戦スタイルを試したい人。新書サイズで持ち歩きながら観たい人にも向きます。
良い点
- システムごとの特徴が整理されている
- 名将の志向性まで踏み込む
- ノート活用で習慣化できる
気になる点
- 新書で図版は限られる
- 入門にはやや情報量が多い
- 試合分析の実例は少なめ
出版社
平凡社
発売日
2024年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
林陵平さんの本に「サッカーノート」っていう章があるんですけど、あれは何をするんですか? 観戦しながらメモを取るんでしょうか。
佐藤メバル
試合で気づいたことを書き留める習慣だね。この本は心構え、90分で観るべきポイント、ポジションの役割、システムの特徴、名将の志向性、推したい選手…と、観戦の道具箱を順番に埋めていく構成なんだ。
橘ナナミ
システムの章、4-4-2、4-2-3-1、4-3-3、3-4-2-1などが並んでいますね。全部覚えるのは大変そうですけど、見分けられるようになると楽しいんでしょうね。
佐藤メバル
それぞれの長所と、どんな運動量が求められるかまで書いてあるから、名前だけの暗記にならないのがいいところ。
名将の章ではグアルディオラ、クロップ、アルテタ、デ・ゼルビ、アンチェロッティ、シメオネ、モウリーニョらの志向性が並ぶ。海外リーグの見どころが一気に増えるよ。

宮本式・ワンランク上のサッカー観戦術 (朝日新書)
宮本恒靖 著|朝日新聞出版
元日本代表キャプテンの宮本恒靖さんが、自身の代表・Jリーグ・海外での実体験を材料に観戦の視点を引き上げてくれる一冊。「点を入れた・外した」「攻めている・守っている」の一段先へ進み、監督の描く戦術を体現しているのは誰か、ボールのない場所で誰がどう動いているかを追う方法を提案します。五輪やW杯予選のように、代表の試合を噛みしめて観たいときに手に取りたい。
こんな人におすすめ
代表戦を「勝った負けた」以上に読み解きたい人。ボールのない場所の動きに目を向けたい人。ディフェンダー目線で守備の連係を追いたい人。W杯予選や五輪を前に観戦の準備をしたい人にも。
良い点
- 現役体験に基づく具体性
- 守備の見方が丁寧
- 代表戦の観戦準備に合う
気になる点
- 扱う範囲は観戦の視点に限る
- 戦術用語の整理は少ない
- データ視点はない
出版社
朝日新聞出版
発売日
2012年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
宮本恒靖さんって、現役時代はセンターバックで代表のキャプテンでしたよね。この本は守備の話が中心なんでしょうか。
佐藤メバル
それも入っているけど、主題はもっと広い。「監督のイメージする戦術を実現させているのは誰か」「ボールがないところでどんな動きをしているか」という見るべき問いを立てて、自分で答えを探す観戦を勧めている。
代表、Jリーグ、海外での実体験が材料だよ。
橘ナナミ
点を取った取らなかった以外の見方、たしかに必要ですよね。ボールを持っていない選手の動きまで見られるようになるんでしょうか。
佐藤メバル
そういう細部に目が向くようになる。五輪やW杯予選のときに、ワンランク上の観戦をしたい人にぴったりの一冊、と位置づけられている。
ディフェンダーの目線から試合を組み立て直すと、守備の連係の見え方が変わるよ。

小倉隆史の「観る眼」が変わるサッカー観戦術
小倉隆史 著|宝島社
元日本代表の小倉隆史さんが、実況の「気温は5度、少し肌寒いです」といった何気ない一言に、試合の行方を占う情報が詰まっていると指摘するところから始まる一冊。天候や気温、ピッチの状態を観戦の材料として意識する視点は、他の観戦術本にはあまりない切り口です。ダイアゴナルランなどの最新用語の解説に加え、日本代表や欧州クラブの観戦ポイントまで収録しています。
こんな人におすすめ
試合前の天候や気温の情報を、観戦のヒントとして使いたい人。ダイアゴナルランなど用語の意味をきちんと押さえたい人。代表戦と欧州クラブの見どころをまとめて掴みたい人。観戦仲間との会話を深めたい人にも。
良い点
- 天候や気温という独自の切口
- 最新用語の解説が付く
- 代表と欧州の観戦点を網羅
気になる点
- 話題が広く散らかる印象
- 理論の深掘りは控えめ
- 実戦分析の詳細は多くない
出版社
宝島社
発売日
2013年5月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
小倉隆史さんの本、天気の話から入るって聞いたんですけど、本当なんですか? 実況の何気ない一言がどう関係するのか気になります。
佐藤メバル
本当。「本日のコンディションは晴れ、気温は5度。少し肌寒いです」という実況の一言に、試合の行方を占う情報が詰まっている、というところから始まる。
気温やピッチの状態を読むという、他の観戦術本にはない入口なんだ。
橘ナナミ
へえ、じゃあ観戦前に天気予報をチェックする意味が変わってきますね。ほかにはどんな内容が入っているんですか?
佐藤メバル
ダイアゴナルランなど最新用語の詳細解説に加えて、日本代表や欧州クラブの観戦ポイントが並ぶ。用語をきちんと押さえたい人にも使いやすいし、読んだあとサッカー談議で一目置かれる、というのがうたい文句だよ。

中村俊輔式 サッカー観戦術 (ワニブックスPLUS新書)
中村俊輔 著|ワニブックス
¥500(税込)
「サッカーは、ゴール以外“も”おもしろい」という言葉から始まる、中村俊輔さんによる観戦術。トップ下の視点、戦術の読み解き方、個の力の見方、そしてセットプレーをパッケージとして楽しむ章まで、現役プレーヤーならではの切り口が並びます。スタジアムで観る場合と映像で観る場合の作法にも触れ、巻末には記憶に残る5ゲームを収録。キッカー目線で試合の見どころが増える一冊です。
こんな人におすすめ
セットプレーで何が狙われているかを知りたい人。トップ下の役割を選手目線で追いたい人。スタジアム観戦と映像観戦を使い分けたい人。新書なので持ち歩いて読み返しやすいのも利点です。
良い点
- 現役選手の言葉で語られる
- セットプレーの見方が変わる
- スタジアムと映像を分けて解説
気になる点
- 新書で分量は限られる
- 戦術史の整理は少なめ
- 個人技の分析が中心の印象
出版社
ワニブックス
発売日
2019年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
中村俊輔さんが現役で書いた観戦術の本って、けっこう貴重じゃないですか。しかも長く現役を続けた人ですし、何を話してくれるのか気になります。
佐藤メバル
そうだね。「現役でプレーしているから企業秘密にしたいこともあるけれど、できるだけ隠さず話す」と前置きした上で、ゴール以外のおもしろさを語ってくれている。
戦術、個人技、セットプレーと章が分かれている。
橘ナナミ
セットプレーの章があるのが気になります。なんとなく蹴って、誰かが合わせているだけだと思っていたので、何を見ればいいのか知りたいです。
佐藤メバル
そこは「パッケージで楽しむ」という捉え方。誰がどこに走るか、誰がブロックするかまで含めて一つの型として見る。
スタジアムで観る場合と映像で観る場合の観戦術にも触れていて、巻末には記憶に残る5ゲームが収録されているよ。

サッカーIQを高める サッカー観戦力養成講座
ノーミルク佐藤(佐藤祐一) 著|かんき出版
¥2,200(税込)
YouTubeチャンネル「MILK SOCCER ACADEMY」でおなじみのノーミルク佐藤さんによる戦術入門。観戦力を心・目・知・技・脳の5つに分けて鍛える構成で、ハーフスペースやポケット、ZONE14といった現代の概念、8つの局面、フォーメーション同士の噛み合わせ、データ活用と未来のセオリーまで一気に扱います。図解とやさしい言葉で、用語が苦手な人でも順番に登れる設計です。
こんな人におすすめ
戦術用語でつまずいてきた人。ハーフスペースやポケットの意味を図で押さえたい人。フォーメーション同士の噛み合わせを考えながら観たい人。データで試合を見る入口がほしい人や、知識を整理し直したい中級者にも。
良い点
- 用語と局面の地図が手に入る
- 図解とやさしい言葉で読みやすい
- データと未来の話まで及ぶ
気になる点
- 分量が多く通読は疲れる
- 初心者には情報量が多い
- 実戦の試合分析は少なめ
出版社
かんき出版
発売日
2025年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
ミルアカのチャンネル、YouTubeで見たことあります! 本はどんな構成なんですか? 動画の内容がそのまま読める感じでしょうか。
佐藤メバル
1時間目から9時間目まで、講座形式で進む。観戦力の5つのポイントに始まり、ピッチと陣地、ハーフスペースやポケット、ZONE14、選手のプレースタイルとポジション、試合の8つの局面、フォーメーションと噛み合わせ、そしてデータ活用と未来のセオリーまで。
順番に登っていける階段になっている。
橘ナナミ
局面って、攻撃と守備だけじゃないんですね。8つもあるなんて想像していませんでした。全部覚えられる気がしません。
佐藤メバル
圧縮局面、封鎖局面、防壁局面、ビルドアップ、プログレッション、フィニッシュ、そしてトランジションと分けて捉える。
ポジショナルプレーも位置的・数的・質的・連携の4つの優位で整理されていて、用語の地図が一度手に入る感じだよ。

あなたのサッカー「観戦力」がグンと高まる本
清水英斗 著|東邦出版
「9割の人はなぜサッカーの見方を間違えるのか」という問いから始まる観戦力の第2弾。香川真司選手のバックパス、メッシが右サイドで受ける場面、ピケが体を横に向ける動作、長友佑都選手が迂回する動き——何気ないディテールにこそ勝負の真実が宿るとし、実際の試合から駆け引きを読み解きます。スタイル、監督、ポジション別に視点を数えて整理する構成で、自分の観戦チェックリストを作れます。
こんな人におすすめ
試合の「何気ないシーン」を拾えるようになりたい人。ポジション別の視点を数多く持ちたい人。CLやユーロ、五輪、Jリーグと複数の舞台を行き来しながら観たい人。観戦メモの項目を増やしたい人にも。
良い点
- 視点が数で整理され使いやすい
- 実例が豊富で具体的
- ポジション別の解像度が上がる
気になる点
- 前著と内容が重なる部分
- 図解は多くない
- 通読より拾い読み向き
出版社
東邦出版
発売日
2013年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「9割の人はなぜサッカーの見方を間違えるのか」って、けっこう強い言い方ですよね。上から目線だったらどうしよう、と思ってしまいました。
佐藤メバル
そこは安心していい。内容は誠実で、香川真司選手がバックパスを出す、メッシが右サイドで受ける、ピケが体を横に向ける、長友佑都選手が迂回する——そういう一見なんでもない動作に勝負の分かれ目が隠れている、という話なんだ。
橘ナナミ
なるほど、派手なプレーだけを見ていたら、勝負どころを見逃していたわけですね。視点はどのくらいの数あるんですか?
佐藤メバル
スタイル7、監督11、センターバック13、サイドバック9、ボランチ9…と章ごとに項目が並ぶ。合計するとかなりの数になるから、自分の観戦チェックリストを育てられる。
CL、ユーロ、欧州4大リーグ、五輪、Jリーグと題材が広いのも特徴だよ。

週末のサッカーが待ち遠しくなる見方: サッカー観戦が変わる10の視点
フットボールナビゲーター 著
難しい戦術解説も専門用語も使わず、試合予想やギャンブルの話にも寄らない。その代わりに、試合前の見方、試合中の視点、ポジションごとの役割、選手同士の関係性、そして負け試合の楽しみ方までを並べた観戦ナビゲーションです。勝敗が決まってしまった試合でも観る場所が残る、という視点が心地よい。「分かると一生楽しい」という入口の一冊です。
こんな人におすすめ
戦術本の硬さが苦手な人。負け試合でも観る場所を持ちたい人。ポジションや選手同士の関係をゆるく掴みたい人。試合前に気持ちを切り替えたい週末観戦派にも。
良い点
- 専門用語なしで読みやすい
- 負け試合の見方に触れる
- 試合前後の視点が揃う
気になる点
- 戦術の深い話は出てこない
- 分析的な内容は少なめ
- 上級者には物足りない面も
出版社
詳細情報なし
発売日
2026年1月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「週末のサッカーが待ち遠しくなる見方」って、いいタイトルですよね。中身もそのままずっとやさしい感じなんでしょうか。
佐藤メバル
うん、中身もタイトル通りだよ。難しい戦術解説も専門用語も使わないし、試合予想もしないし、ギャンブルの話にも寄らない。
代わりに試合前の見方、試合中の視点、ポジションごとの役割、選手同士の関係性、そして負け試合の楽しみ方まで並べている。
橘ナナミ
負け試合の楽しみ方を書いてくれる本って、あんまりないですよね。応援してるチームが負けると落ち込んでしまうので。
佐藤メバル
そこがこの本の持ち味。スコアが離れても観る場所は残る、という視点で、試合前から試合後まで観戦の入口を用意してくれる。
専門用語で疲れた人や、戦術本の硬さが苦手な人に向いているよ。

サッカーが「急に分かる」本: ─にわかでも語れる「3つの見方」 サッカーが急に分かるシリーズ (フットボール分析室)
LeoCosta 著|フットボール分析室
「スペース」「人数」「方向」というたった3つの見方に絞り、全部を追おうとして何も見えなくなる状態から抜け出すための一冊。なぜそのパスが出たのか、解説者の言葉の意味、強いチームの理由を説明できるようになることを狙います。難しい戦術用語は使わず、Jリーグや日本代表の具体例と観戦チェックリスト、ミニ体験付き。「にわか卒業」を目標に据えている点が他の入門書と違います。
こんな人におすすめ
情報量の多さに圧倒されて、試合を見ても何も残らない人。見るポイントを絞りたい人。解説者の言葉を理解できるようになりたい人。短い時間で観戦の型を手に入れたい人に向きます。
良い点
- 3つの視点に絞って明快
- チェックリストと体験付き
- 短時間で読み切れる
気になる点
- 内容はやや簡素
- 戦術の広がりは限定的
- 試合分析の深掘りは少ない
出版社
フットボール分析室
発売日
2026年5月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
スペースと人数と方向、たった3つでいいんですか? それだけで試合が分かるようになるとは思えなくて、むしろ不安です。
佐藤メバル
この本は「全部を追おうとすると何も見えなくなる」というところから始まる。だから見るポイントを絞る。どこが空いているか、どちらが多いか、何を狙っているか。
この3つを意識すると、なぜそのパスが出たのかが説明できるようになる、という設計なんだ。
橘ナナミ
それなら次の試合から試せそうな気がしてきました。解説者の言葉が分かるようになる、というのも本当なんですか?
佐藤メバル
そこを狙っている本だね。Jリーグや日本代表の具体例、すぐ使える観戦ミニ体験、巻末には観戦チェックリストが付いている。
読んだ直後の試合で試せるから、「にわか卒業」というゴールの置き方も分かりやすいよ。

サッカー戦術の最前線 試合を観るのが10倍楽しくなる
結城康平 著|SBクリエイティブ
¥1,760(税込)
「戦術を知ること」は、名将たちが積み上げた歴史を辿ることだ——将棋の定跡を学ぶのに似ている、という視点から始まる一冊。物語仕立てで、スーパースターがいるだけでは勝てない現代、フォーメーションが「1-1-8」から始まった話、マンツーマンとゾーンという2つの守備思想、ポジショナルプレー、サリーダ・ラボルピアーナ、偽サイドバックまでを順に辿ります。読み物として戦術史を味わいたい人向けです。
こんな人におすすめ
戦術史を物語として読んでみたい人。ポジショナルプレーや偽サイドバックの成り立ちを知りたい人。数字の並びではなく思想から理解したい人。通勤時間に読み進めたい人にも向きます。
良い点
- 物語として戦術史を読める
- 守備思想の対比が分かりやすい
- 章立ての流れが自然
気になる点
- 数字やデータは少なめ
- 観戦の実践手順は多くない
- 実戦の観戦術ではない
出版社
SBクリエイティブ
発売日
2022年11月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
結城康平さんの本、物語仕立てって聞いたんですけど、戦術の本なのに物語になっているんですか? 小説みたいに読めるんでしょうか。
佐藤メバル
著者自身が「元々は小説を書きたかった」と振り返っていて、戦術史を物語として辿る構成なんだ。スーパースターが揃っても勝てない現代サッカーの話、すべてのフォーメーションは1-1-8から始まったという話、マンツーマンとゾーンという2つの守備思想…と進んでいく。
橘ナナミ
サリーダ・ラボルピアーナって言葉、聞いたことはあるんですけど説明できないです。あれも出てくるんですか?
佐藤メバル
後方から攻撃を組み立てる仕組みとして出てくるよ。ほかにもポジショナルプレーの台頭、偽サイドバック、ボールを奪う者たちの思想と、章を追うごとに現代戦術の流れが見えてくる。
将棋の定跡を辿るのに似ている、という例えも腑に落ちる。

なぜボランチはムダなパスを出すのか? ~1本のパスからサッカーの"3手先"が見えてくる~ (サッカー小僧新書)
北健一郎 著|白夜書房
¥3,715(税込)
ポルトガル語で「舵取り」を意味するボランチに焦点を当て、一見ムダに見えるパス交換の意味を解き明かす一冊。ほんの2、3歩のポジション移動、パスを出す前の体の向き——普通に見ていては気づかないプレーで中盤の支配が決まる、という視点が軸です。シャビや遠藤保仁など名手をサンプルに、ストライカー目線・サイドバック目線からもボランチを語り、最終章では「3手先」を読む訓練まで。
こんな人におすすめ
中盤のパス交換が退屈に見えてしまう人。体の向きや立ち位置から意図を読みたい人。遠藤保仁選手のようなボランチの凄さを言葉にしたい人。試合を3手先で予想してみたい人にも。
良い点
- ボランチの見方が一変する
- 体の向きなど具体性が高い
- 目線を変えた章立てが楽しい
気になる点
- 中盤以外の扱いは薄い
- 専門的で入門者には重い
- 実戦の分析例は限られる
出版社
白夜書房
発売日
2011年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「なぜボランチはムダなパスを出すのか」、この問いがずっと気になっていました。無駄なら出さなければいいのに、と思っていたので。
佐藤メバル
まさにそこが入口。一見無駄に見えるパス交換や、ほんの2、3歩のポジション移動、パスを出す前の体の向き。
普通に見ているだけでは気づかないプレーで、中盤を支配できるかどうかが決まる、という話なんだ。
ボランチはポルトガル語で「舵取り」を意味する。
橘ナナミ
舵取り、ですか。そう考えると、シャビや遠藤保仁さんがサンプルなのも納得です。最終章の「3手先が見える」って、どんな感覚なんでしょう。
佐藤メバル
ストライカー目線、サイドバック目線からもボランチを語っていて、最後はその「3手先」を読むためのテストになっている。
パスが出る前に次の展開を想像する、という練習だね。中盤の見方が一段変わるよ。

サッカーの見方が180度変わる データ進化論
河治良幸 著|ソル・メディア
¥600(税込)
「印象論が支配するサッカー言論に一石を投じる」という意図で書かれた、データから観戦を組み直す一冊。スローインの秘密、攻撃人数から見る真のフォーメーション、ポストプレーヤーは長身FWなのか、バックパスは逃げなのか——素朴な思い込みを数字で検証していきます。シュートエリアの話のように、日本人選手の傾向に踏み込む項目もあり、試合後に印象ではなく根拠で語りたくなります。
こんな人におすすめ
印象論ではなく数字を手がかりに語りたい人。バックパスやスローインなど地味な場面の意味を知りたい人。ポストプレーヤーの固定観念を見直したい人。中継で出てくるデータの読み方を知りたい人にも。
良い点
- 思い込みを数字で問い直す
- 題材が身近で入りやすい
- 観戦後の会話が深まる
気になる点
- データ本としては軽め
- 図表は多くない
- 話題が断片的に映る面も
出版社
ソル・メディア
発売日
2013年11月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
データでサッカーを見るって、数字が苦手な私でも大丈夫なんでしょうか。指標の名前が並ぶと身構えてしまいます。
佐藤メバル
大丈夫。扱っているのは難解な指標より、スローイン、攻撃人数、ポストプレー、バックパス、シュートエリアといった、身近な場面の思い込みなんだ。
「バックパスは逃げの選択肢なのか」「シュートを打たないのは日本人の悪癖なのか」といった問いが並ぶ。
橘ナナミ
ポストプレーヤー=長身FW、って私も完全に思い込んでいました。そういう先入観も数字で検証されるんですね。
佐藤メバル
そう、そこが気持ちいいところ。ほかにも16本のテーマがあって、読み終えると試合後の会話が印象論から少し離れる。
中継で出てくる数字の意味も変わり、根拠を持って語れるようになるよ。

見方が変わるサッカーサイエンス (岩波科学ライブラリー 87)
浅井武 著|岩波書店
空気を切り裂く弾丸シュート、ゴール前で鋭く落ちるカーブキック、ディフェンダーの間をすり抜けるドリブル、一瞬の判断で反応するキーパーのセービング。プレーの物理に科学の目を向けた一冊です。選手たちの常識を超えた技が、なぜそうなっているのかを解き明かしていく。戦術や布陣の話とはまったく別の角度から試合を見ることになり、シュートやキックの軌道を追うのが楽しくなります。
こんな人におすすめ
シュートやキックの軌道をじっくり見たい人。技術の裏側を理屈で知りたい人。戦術本に少し飽きてきた人。短時間で読み切れる分量なのも助かります。
良い点
- 物理の視点が新鮮
- 短く読み切りやすい
- キックや軌道の理解が進む
気になる点
- 戦術の話は出てこない
- 選手名の紹介は限られる
- 観戦術としては異色
出版社
岩波書店
発売日
2002年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
岩波科学ライブラリーって、サッカーとは全然違う棚のイメージでした。これも科学の本なんですよね? 戦術の話ではないんですか?
佐藤メバル
そう、扱っているのはプレーの物理なんだ。空気を切り裂く弾丸シュート、ゴール前で鋭く落ちるカーブキック、ディフェンダーの間をすり抜けるドリブル、一瞬の判断で反応するキーパーのセービング。なぜそうなるのかを科学で説明していく。
橘ナナミ
へえ、ボールの軌道だけでも一冊書けてしまうんですね。ページ数が短めなのも、合間に読むには助かります。
佐藤メバル
戦術本の合間に挟むのにちょうどいい長さだね。シュートやキックの軌道を見る目が変わるから、同じ試合でも別の角度から楽しめる。
選手の常識を超えた技の秘密が明らかになる、という触れ込みどおりの一冊だよ。

サッカー好きほど知らない戦術の常識
清水英斗 著|カンゼン
「戦術ブーム」で4-4-2や4-3-3の数字ばかりが語られがちなことに疑問を投げ、選手個人の能力から戦術を捉え直す一冊。メッシのドリブルはなぜ止められないのか、クリスチアーノ・ロナウドの動きにはなぜキレがあるのか、といった問いを、長所の分析として丁寧に解き明かします。ここを理解しないと戦術論が数字遊びで終わってしまう、という問題提起が根っこにあります。
こんな人におすすめ
フォーメーションの数字を並べても物足りない人。選手個人の長所を言葉にしたい人。メッシやロナウドの凄さを理屈で知りたい人。推し選手のプレーを深掘りしたい人にも。
良い点
- 個人の長所を言葉にできる
- 例に挙がる選手が多い
- 数字遊びからの脱却を促す
気になる点
- フォーメーション論は薄い
- 戦術全体の整理は少なめ
- 図解は多くない
出版社
カンゼン
発売日
2015年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
メッシのドリブルが止められない理由、昔から知りたいと思っていました。あれって理屈で説明できるものなんですか?
佐藤メバル
この本はまさにその問いから入る。しかも4-4-2や4-3-3の数字ばかりが語られることへの問題提起が根っこにある。
選手は全員が同じ能力じゃないんだから、個人の特性を理解しないと戦術論は数字遊びで終わってしまう、というわけだ。
橘ナナミ
なるほど、4-3-3って言っても、誰が入るかで意味が変わるんですね。個人の分析はどのくらい載っているんですか?
佐藤メバル
メッシ、クリスチアーノ・ロナウド、香川真司、長友佑都、ノイアーまで、かなり多くの選手が取り上げられている。
贔屓の選手のページから読むと入りやすいし、数字の並びに飽きてきた人ほど刺さる内容だよ。

サッカー 勝利の格言 勝つための技術、戦術のポイントが分かる! 試合の見え方、理解する力が変わる!
【編著】北健一郎 著|マイナビ出版
将棋の「手筋」と同じように、サッカーにも局面を有利に進めるセオリーや約束事がある——という発想から生まれた一冊。それを象徴的な格言としてまとめ、ボールコントロール、パス、シュート、ディフェンスといった局面ごとに、相手が「こうならば」自分は「こうする」という具体例で解説します。監修に筑波大学総監督の浅井武氏を迎え、監督の視点や交代の判断まで盛り込んでいるのが特徴です。
こんな人におすすめ
試合の展開を予測しながら観たい人。交代のタイミングの意味を考えたい人。指導者やコーチの視点にも触れたい人。将棋やチェスのようにサッカーを読みたい人にも役立ちます。
良い点
- 格言で要点が頭に残る
- 監督の視点が豊富
- 局面ごとに整理されている
気になる点
- 通読より拾い読み向き
- 戦術史の流れは追えない
- 電子版は端末を選ぶ
出版社
マイナビ出版
発売日
2014年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「格言」って、将棋の手筋みたいなものですか? サッカーにも、こう来たらこうする、という決まった手順があるんでしょうか。
佐藤メバル
まさにその比喩で始まる本なんだ。将棋には戦局を有利に進める手順=手筋があって、知らないと勝ちにくい。
サッカーにもセオリーや約束事があって、それを知っていれば展開が読めて、勝つための手段も見えてくる。それを短い格言の形で並べている。
橘ナナミ
覚えやすそうですね。局面ごとに整理されているなら、交代のタイミングみたいな話も解説されているんですか?
佐藤メバル
そこも入っている。「なぜ交代をするのか」など、監督としてゲームの動きを解釈する視点が盛り込まれているのが特徴だ。
監修に筑波大学総監督の浅井武氏を迎えていて、ボールコントロール、パス、シュート、ディフェンスと局面ごとに具体例が並ぶ。

サッカーゴール前の攻防: サッカーの見方が変わる!!W杯2大会の中から風間が厳選、ゴールを生み出した至高の
風間八宏 著|大泉書店
タイトル通り、ゴール前の攻防に的を絞った一冊。W杯2大会の中から、ゴールを生み出した場面を厳選して取り上げる構成で、点が生まれる直前の攻守のやり取りをじっくり見返すことができます。試合全体を俯瞰する観戦術本とは対照的に、フィニッシュに至る局面を繰り返し眺めたい人に向く。ゴールシーンを「結果」ではなく「過程」として味わいたいときに手に取りたい本です。
こんな人におすすめ
ゴールが生まれる瞬間の攻防を繰り返し観たい人。フィニッシュの直前に注目したい人。W杯の名場面を過程から味わいたい人。シュートに至るまでの駆け引きを言語化したい人にも。
良い点
- ゴール前だけに絞った構成
- W杯の名場面を過程で見る
- フィニッシュの解像度が上がる
気になる点
- 試合全体の観戦術ではない
- 扱う範囲が限定的
- 用語の解説は中心でない
出版社
大泉書店
発売日
2003年1月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
風間八宏さんの本、タイトルを見るとゴール前の攻防だけを扱っているんですよね。試合全体の話ではないんですか?
佐藤メバル
そう、そこがこの本の個性だね。試合全体を俯瞰する観戦術ではなく、ゴールが生まれる直前の攻防に的を絞っている。
W杯2大会の中から、ゴールを生み出した場面を厳選して並べている構成なんだ。
橘ナナミ
結果じゃなく過程を見る感じですね。普段は点が入った瞬間で盛り上がって終わりなので、新鮮に感じます。
佐藤メバル
その前の数秒に何が起きていたかを、何度も見返したくなる構成だよ。フィニッシュに至るまでの攻守のやり取りを繰り返し眺めたい人に向いている。
シュートが生まれるまでの駆け引きを言葉にしたいときにも役立つ。

サイド攻撃だけ見ればサッカーは分かる: “幅”と“崩し”の仕組みを完全理解 サッカーが急に分かるシリーズ (フットボール分析室)
LeoCosta 著|フットボール分析室
「なぜ中央じゃなくて外に出すの?」という疑問に答える一冊。サイドは逃げではなく崩すための起点だ、という立場から、サイド攻撃をクロス・カットイン・オーバーラップの3パターンに整理します。中央は人が集まるから詰まり、外は空くから使う——この原理を押さえるだけで試合の見え方が変わります。「サッカーが急に分かるシリーズ」の第2巻で、Jリーグや日本代表の具体例とチェックリスト付きです。
こんな人におすすめ
サイドへのパスがなぜ出るのか説明できない人。クロスとカットインの使い分けを知りたい人。幅を取る意味を具体的に掴みたい人。試合中にどこを見ればいいか迷う人にも。
良い点
- サイドの意図が言語化される
- 3パターンで整理され覚えやすい
- チェックリスト付きで実践的
気になる点
- サイド以外は扱わない
- 中央の攻撃論は薄い
- 内容はシリーズ第1巻と近い
出版社
フットボール分析室
発売日
2026年5月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「サイド攻撃だけ見ればサッカーは分かる」って、ずいぶん思い切った言い方ですよね。サイドへのパスって、逃げの選択だと思っていました。
佐藤メバル
そこをひっくり返すのがこの本なんだ。中央は人が集まるから詰まる。外は空くから使う。だからサイドへのパスは逃げではなく、守備を動かして崩す起点になる、という理屈だね。
クロス、カットイン、オーバーラップの3パターンに整理している。
橘ナナミ
3パターンなら覚えられそうです。よく聞くサイドチェンジの本当の意味も、この本で分かるようになりますか?
佐藤メバル
そこも扱っている。強いチームがなぜ幅を使うのか、試合中に何を見ればいいのかまで踏み込んで、巻末にチェックリストが付く。
シリーズの第2巻だけど独立して読めるから、気になる巻から入っても大丈夫だよ。

知ればもっと楽しめる! サッカー戦術用語ガイド
小澤一郎 著|ホビージャパン
¥14(税込)
実況や解説、サッカーの現場で飛び交う戦術用語を、初級者にもわかる言葉で丁寧に解説する用語ガイド。スペインリーグの試合解説で知られるサッカージャーナリストの小澤一郎さんが、意味を知ることでプレーの意図や戦術の狙いがクリアになる、という立場からまとめています。用語を調べる用途はもちろん、子どもにサッカーを教える人、伝え方を工夫したい指導者の視点も想定されています。
こんな人におすすめ
中継で聞いた用語をその場で確認したい人。戦術用語の意味を一度まとめて押さえたい人。子どもにサッカーを教える保護者や指導者の方。観戦仲間との会話で言葉に詰まりたくない人にも。
良い点
- 用語を引くのに便利
- 説明がやさしく読みやすい
- 指導者目線の項目もある
気になる点
- 読み物としての深みは少なめ
- 戦術史には触れない
- 図版は多くない
出版社
ホビージャパン
発売日
2026年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
戦術用語って、なんとなく聞き流しちゃっていたんですけど、ちゃんと意味を調べたほうがいいんでしょうか。覚える自信がなくて。
佐藤メバル
意味が分かると、プレーの意図や狙いがクリアになるからね。この本は実況解説や現場で使われる用語を、初級者にもわかる言葉で丁寧に説明してくれる。
スペインリーグの解説で知られる小澤一郎さんが書いている。
橘ナナミ
紹介文に、子どもにサッカーを教えている保護者や指導者にも、と書いてありますね。教え方の話も入っているんですか?
佐藤メバル
用語を「どう伝えるか」を考える視点が想定されていて、指導者の立場でも読みやすい構成になっている。手元に置いて、中継で気になった言葉を引く使い方がしやすいよ。短めの分量だから持ち歩きにも向く。

アナリシス・アイ ~サッカーの面白い戦術分析の方法、教えます~(小学館新書)
らいかーると 著|小学館
「サッカーが“ながら見”できなくなる本」という触れ込みの戦術分析入門。得点したら喜び、失点したらだんまり、勝てばすべて良し——という見方では現代サッカーに取り残される、という問題意識から始まります。戦術クラスタの最古参を自任する著者が、新しい分析眼の習得法を示し、当時の日本代表の未来まで見据える。SNSで戦術談義を楽しんでいる人が一歩深く行くための一冊です。
こんな人におすすめ
SNSで戦術の投稿を読むのが好きな人。試合を分析する手順を身につけたい人。ながら見を卒業したい人。監督交代や采配を戦術の言葉で考えたい人にも向きます。
良い点
- 分析の型を学べる
- 問題意識がはっきりしている
- SNS時代の観戦に合う
気になる点
- やや主張が強い
- 具体的な図解は少なめ
- 初心者には難しめ
出版社
小学館
発売日
2019年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「サッカーがながら見できなくなる本」って、ちょっと怖いですけど気になります。ながら見って、そんなに悪いことなんですか?
佐藤メバル
得点したら喜び、失点したらだんまり、勝てばすべて良し、負ければ監督交代——そういう見方では現代サッカーに取り残される、という問題意識から始まる本なんだ。
戦術クラスタの最古参を自任する著者が、分析眼の習得法を提示する。
橘ナナミ
分析眼って、特別な才能がいるんでしょうか。SNSでうまく語っている人を見ると、自分には無理だと思ってしまいます。
佐藤メバル
そこは才能ではなく方法の問題として書かれている。プロの監督から一ファンまで戦術的な分析が広がる流れを踏まえて、当時の日本代表の未来まで見据えている。
新書なので、分析の型をコンパクトに掴みたい人に向くよ。

TACTICS VIEW ~鳥の眼で観る一流サッカーチームの戦術事例~
とんとん 著|竹書房
人気戦術分析ブログ『鳥の眼』の筆者による、15チームの戦術メカニズムの解剖。フォーメーション別に章を分け、4-3-3ならリヴァプールやマンチェスター・シティ、4-4-2ならアトレティコ・マドリード、4-2-3-1ならアヤックスや横浜F・マリノス、5バックならアタランタと、実際のチームの戦い方を事例として積み上げます。戦術的知識を養うことで、チームや選手の「良いところ」がはっきり見えてくる一冊です。
こんな人におすすめ
好きなクラブの戦い方を構造から理解したい人。フォーメーション別の事例を並べて比較したい人。ブログの戦術分析が好きな人。欧州とJリーグのチームを同じ目線で見たい人にも。
良い点
- 実例15チームが具体的
- フォーメーション別に整理
- Jリーグの例も収録
気になる点
- 前提知識がある程度必要
- 掲載チームは当時の編成
- 試合の逐次解説ではない
出版社
竹書房
発売日
2021年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「鳥の眼」って、ブログの名前なんですか? 鳥の眼で観る、というのは、ピッチ全体を上から眺めるようなイメージなんでしょうか。
佐藤メバル
その通り。人気の戦術分析ブログの筆者による本で、ピッチ全体を俯瞰する目でチームの仕組みを解剖していく。
フォーメーション別に章が分かれていて、4-3-3ならリヴァプール、マンチェスター・シティ、ナポリ、4-4-2ならアトレティコ・マドリード、5バックならアタランタ…と15チームが並ぶ。
橘ナナミ
横浜F・マリノスも入っているのがうれしいです。海外のクラブとJリーグのチームを同じ目線で見られるんですね。
佐藤メバル
そこがこの本の面白さ。アヤックス、バイエルン・ミュンヘン、ユベントス、ラツィオ、ドルトムント、ホッフェンハイムと並ぶ中に横浜F・マリノスが入っている。
戦術の知識が付くと、そのチームの「良いところ」がはっきり見えてくる、というのが著者の主張だよ。

サッカー店長の戦術入門 「ポジショナル」vs.「ストーミング」の未来 (光文社新書 1182)
龍岡歩 著|光文社
¥1,034(税込)
サッカー未経験ながら戦術分析の道に入り、Jクラブで分析を担ってきた著者による戦術入門。ペップ・グアルディオラが現代サッカーをどう変えたかを起点に、「打倒ペップ」という視点で戦術史を読み解きます。モウリーニョ、シメオネ、ビエルサ、ガスペリーニ、ラニエリ、アンチェロッティ、ジダン、ナーゲルスマンと名将を並べ、バロンドールから「最高の選手」を考え、ファンタジスタ論から未来のサッカーまで。読み物として濃い一冊です。
こんな人におすすめ
名将たちの思想を一人ずつ辿りたい人。ポジショナルとストーミングの対比に関心がある人。ブログの長文分析が好きな人。戦術史を一本の物語として読みたい人や、分析の仕事に興味がある人にも。
良い点
- 名将の思想を一人ずつ追える
- 戦術史が一本の流れになる
- 分析の現場感が濃い
気になる点
- 分量が多く読み応え重視
- 初心者にはやや難しい
- 図解は多くない
出版社
光文社
発売日
2022年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「サッカー店長」って、実際にお店の店長さんだったんですか? その肩書きから戦術分析官になるの、すごい経歴ですよね。
佐藤メバル
28歳からサッカーショップの店長をしながらブログを書いていた人で、超長文の濃厚な記事が評判になって分析の世界に入った。
サッカー未経験の分析官という経歴が面白いよね。Jクラブで4シーズン、戦術分析を担当していた。
橘ナナミ
ペップと「打倒ペップ」で戦術史を読む、という構成なんですね。モウリーニョやシメオネなど、名将の章も多いみたいですけど。
佐藤メバル
モウリーニョ、シメオネ、ビエルサ、ガスペリーニ、ラニエリ、アンチェロッティ、ジダン、ナーゲルスマンと並ぶ。
そこにバロンドールから「最高の選手」を考える章、ファンタジスタ論、未来のサッカーの想像まで加わる。厚い本だけど、読み物として一気に引き込まれるよ。

超初心者でも観る目が変わる! 試合を100倍楽しむためのサッカー観戦術 (ブティック・ムック)
ブティック社 著|ブティック社
¥1,760(税込)
大人気サッカーYouTuber・レオザフットボールの巻頭撮り下ろしインタビューを掲載した、ビジュアル重視の超入門。ポジションごとの役割とフォーメーション戦術を図版多く丁寧に解説し、90分間の試合の流れ、采配が流れを変えた伝説の采配、さらにシステムが大きく変わるJリーグの歴史や仕組みまで収録。ページ数が短く、まず一度サッカーの全体像を掴みたい人にちょうどよい分量です。
こんな人におすすめ
文字量の多い本で挫折したことがある人。ポジションの役割をイラストで確認したい人。Jリーグの仕組みから知りたい人。監督の采配で流れが変わった試合を振り返りたい人にも。
良い点
- ビジュアルが多く分かりやすい
- 短く全体像を掴める
- 采配やJリーグの話も収録
気になる点
- 内容は入門レベルに絞られる
- 深い戦術論は扱わない
- ページ数が少なく物足りない面も
出版社
ブティック社
発売日
2026年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
レオザフットボールのインタビューが載ってるんですか。それは気になります。動画の人が本にも出てくるんですね。
佐藤メバル
巻頭に撮り下ろしインタビューが入っているよ。中身もビジュアルがたっぷりで、ポジションごとの役割とフォーメーション戦術を丁寧に説明してくれる。
ページ数が短いから、まず全体像を掴むのにちょうどいい。
橘ナナミ
「伝説の采配」っていう言葉も気になります。監督の判断が試合の流れを変えた例が見られるんですか?
佐藤メバル
采配が流れを変えた例が収録されていて、90分間の試合の流れの章と合わせて読むと、采配がどこで効くのかが見えてくる。
Jリーグの歴史や仕組みの紹介も入っているから、まずサッカーの地図を一枚手に入れたい人に向いているよ。
用語→戦術→分析→先端へ、挫折しない体系の組み方
橘ナナミ
戦術書って、途中で分からなくなった経験があります。用語でつまずくんです。
佐藤メバル
それ、順番が逆になっているだけだよ。用語を先に詰め込むと定着しない。まず『知ればもっと楽しめる! サッカー戦術用語ガイド』を辞書として手元に置いて、分からない言葉が出たら引く。ハーフスペース、ポケット、ライン間といった「場所」の概念から入るなら『サッカーIQを高める サッカー観戦力養成講座』が、ピッチと陣地の名称から現代サッカーの概念まで順に積んでくれる。
橘ナナミ
ポジショナルプレーは、どの本で学ぶと理解しやすいですか。
佐藤メバル
木崎伸也の入門書ですでに名前は出てくるけれど、思想として向き合うなら『サッカー店長の戦術入門』がいい。ペップ・グアルディオラが現代サッカーをどう変えたかから始まり、モウリーニョ、シメオネ、ビエルサ、ガスペリーニ、アンチェロッティ、ジダンと名将の思想を並べたうえで、「ポジショナル」対「ストーミング」という現在の対立軸まで描く。名将の哲学とリーダー論として読んでも面白い一冊だよ。
橘ナナミ
データ分析の本は、初心者だと難しそうで。
佐藤メバル
河治良幸の『サッカーの見方が180度変わる データ進化論』は、スローイン、攻撃人数、ポストプレー、バックパス、シュートエリアという具体的な場面ごとに「数字で見ると何が変わるか」を問う構成だから、統計の知識がなくても読める。ポストプレーヤー=長身FWは本当か、バックパスは「逃げ」なのか、といった素朴な疑問の形で進むのがいい。先端領域に触れる最初の一冊に向いているね。
橘ナナミ
ところで、木崎さんの本は2冊あって迷います。
佐藤メバル
そこは大事な注意点で、2冊は内容紹介の水準でかなり重なる。どちらか1冊で十分だと思う。40のポイントに刻んだ『世界一やさしいサッカーの見方』のほうが、試合前に1つだけ読んで意識する使い方に向くよ。
読後ワークで観戦に接続する──買って終わりにしない工夫
橘ナナミ
読んでも、試合を見ると忘れてしまいそうです。
佐藤メバル
だから本を「ワーク付き」で選ぶといい。『サッカーが「急に分かる」本』には巻末に観戦チェックリストと、すぐ使える観戦ミニ体験がついている。『サイド攻撃だけ見ればサッカーは分かる』も巻末にサイド攻撃チェックリストがあって、サイドへのパスを見て「あ、守備を動かしたんだな」と思えたら合格、という設計になっている。
橘ナナミ
問題演習のように使える本もあるんですか。
佐藤メバル
あるよ。『なぜボランチはムダなパスを出すのか?』は最終章がそのまま「最終テスト」で、ボランチの視点から3手先が見えるかを試される。『サッカーIQを高める サッカー観戦力養成講座』は試合を8つの局面に分けて考えるので、観戦メモを局面ごとに書くと頭が整理される。全部やろうとしないのが続けるコツだよ。
橘ナナミ
ちなみに、漫画や周辺本から入るのはありですか。
佐藤メバル
入口としては全然あり。ただ今回は活字の観戦術・戦術書で揃えているから、漫画や周辺本は別の機会に扱いたい。まずは1冊、図解のある入門書をテレビの横に置いて、試合の前に開く。その習慣が一番効くよ。
よくある質問
サッカー観戦の見方を学ぶなら、最初に読むべき1冊はどれ?
橘ナナミ
サッカー観戦の見方を学ぶなら、最初に読むべき1冊はどれについて教えてください。
佐藤メバル
図表で基礎から入るなら木崎伸也の『サッカーの見方は5分で変えられる』です。「なぜなかなか点が入らないのか」「なぜ横の人にパスするのか」という素朴な疑問から始まり、失点しやすい守備のパターン、攻撃の3つのコンセプト、ポジショナルプレー、可変システムへと一段ずつ進みます。40のポイントに区切った『世界一やさしいサッカーの見方』なら、試合前に1つ読む使い方ができます。
にわかな初心者でも読めるわかりやすい本はある?
橘ナナミ
にわかな初心者でも読めるわかりやすい本はあるについて教えてください。
佐藤メバル
『サッカーが「急に分かる」本』は、見るポイントをスペース・人数・方向の3つだけに絞っています。『超初心者でも観る目が変わる! 試合を100倍楽しむためのサッカー観戦術』はビジュアル中心で、レオザフットボールの巻頭インタビューも収録。専門用語を先に覚えなくていい設計のものを選ぶのがコツです。
ポジショナルプレーや戦術をゼロから学べる本は?
橘ナナミ
ポジショナルプレーや戦術をゼロから学べる本はについて教えてください。
佐藤メバル
入門なら木崎伸也の2冊でポジショナルプレーとゲーゲンプレスに触れられます。思想として掘り下げるなら龍岡歩の『サッカー店長の戦術入門』が、ペップ・グアルディオラ以降の変化と名将たちの思想、そして「ポジショナル」対「ストーミング」の対立軸まで描いてくれます。
難易度別に読む順番や、おすすめの進め方はある?
橘ナナミ
難易度別に読む順番や、おすすめの進め方はあるについて教えてください。
佐藤メバル
素朴な疑問 → 見るポイントの絞り込み → 選手目線 → 戦術史 → 分析の型、の5段がおすすめです。木崎伸也の入門、『サッカーが「急に分かる」本』、福西崇史『こう観ればサッカーは0-0でも面白い』か宮本恒靖『宮本式・ワンランク上のサッカー観戦術』、結城康平『サッカー戦術の最前線』、『アナリシス・アイ』という順で進むと挫折しにくくなります。
電子書籍やKindle Unlimitedで読めるサッカー本は?
橘ナナミ
電子書籍やKindle Unlimitedで読めるサッカー本はについて教えてください。
佐藤メバル
『サッカー 勝利の格言』と『TACTICS VIEW』は固定レイアウト型の電子書籍で、タブレットなど大きな画面の端末に向いています。文字列のハイライトや検索、辞書参照が使えない仕様なので、無料サンプルで確認してから購入してください。読み放題サービスの収録状況は時期で変わるため、購入直前にストアで確認するのが確実です。
図解やイラストが多く、読みやすいサッカー本はどれ?
橘ナナミ
図解やイラストが多く、読みやすいサッカー本はどれについて教えてください。
佐藤メバル
『超初心者でも観る目が変わる! 試合を100倍楽しむためのサッカー観戦術』はビジュアル盛りだくさんで、木崎伸也の2冊も豊富な図表を用いています。『サッカーIQを高める サッカー観戦力養成講座』は戦術を図解で直感的に解説。『TACTICS VIEW』は各フォーメーションの戦い方を図で解剖する構成です。
サッカー用語やルールを覚えられる辞典・入門書は?
橘ナナミ
サッカー用語やルールを覚えられる辞典・入門書はについて教えてください。
佐藤メバル
小澤一郎の『知ればもっと楽しめる! サッカー戦術用語ガイド』が、実況や現場で使われる戦術用語を初級者にもわかる言葉で説明しています。ハーフスペースやポケット、ライン間といった「場所」の言葉から入りたいなら『サッカーIQを高める サッカー観戦力養成講座』が体系的で、辞書としても併用できます。
予算を抑えて観戦力が上がる本を選ぶには?
橘ナナミ
予算を抑えて観戦力が上がる本を選ぶにはについて教えてください。
佐藤メバル
新書は価格帯が手頃なものが多く、まず1冊ならここから選ぶと失敗しにくいです。刊行から年数が経った本は店頭在庫が薄くなりやすいので、中古や電子も最初から視野に入れておきましょう。電子は固定レイアウト型だと検索やハイライトが使えないものがあるため、無料サンプルで確認してから購入するのがおすすめです。
まとめ
橘ナナミ
今日の話を聞いて、最初の1冊は『サッカーの見方は5分で変えられる』にしようと思いました。図表が多いのが決め手です。
佐藤メバル
いい選択だね。読み終えたら次は『サッカーが「急に分かる」本』で見るポイントを3つに絞って、自分の観戦メモと突き合わせてみるといい。
橘ナナミ
メモ、続けられるか不安です。
佐藤メバル
全部書かなくていい。「今日はサイドバックが内側に立っていたのを見た」の一行で十分。書店員時代、おすすめした本を読んだお客さんが「あの一行を探すために試合を見るようになった」と言ってくれて、ああ、要約より一点でいいんだなと思ったよ。
橘ナナミ
一点でいい、が救いです。
佐藤メバル
サッカー観戦は、照明の少ない部屋で絵を見ているのに近い。最初はぼんやりした輪郭しか見えないけれど、1冊読むごとに照明がひとつ増えて、同じ試合がまったく別の絵になる。その照明の数を、本棚の数だけ増やしていけばいいんだよ。
橘ナナミ
じゃあ今年は、照明を増やす年にします。
