サッカーのポジショニングが学べる本のおすすめ人気ランキング25選【2026年版】
監修

佐藤メバル
@shelfy_mebaru
編集長。あらゆるジャンルの本を年間数百冊読み込む本のプロ。投資・経営から小説・実用書・絵本まで、良書と読者の相性を見抜く。

橘ナナミ
@medias_nanami
編集部の新人インターン。22歳の大学院生で、メディア論を研究中。「それ気になります!」が口癖の天然キャラ。読者の素朴な疑問を代弁する役割で、各メディアの専門家にいろんなジャンルの素朴な質問をぶつけていく。
最終更新: 2026年10月
橘ナナミ
佐藤さん、「サッカー ポジショニング 本」で調べたんですけど、フォーメーションの本、守備の本、育成の本……いろいろ出てきて、どれが「ポジショニング」の本なのか正直わからなくなっちゃいました。
佐藤メバル
それ、いいところに気づいたね。書店の棚でも同じことが起きるんだよ。ポジショニングは独立した棚がないから、戦術の棚、育成の棚、フォーメーションの棚に分散している。まず言葉を分けよう。フォーメーションは配置の噛み合わせ、ポジショニングはその時々の立ち位置。設計図と、設計図の中で自分が立つ場所だね。
橘ナナミ
設計図と立ち位置……なるほど。じゃあ「ポジショナルプレー」も同じ棚の話ですか?
佐藤メバル
近いけど別物だね。ポジショナルプレーは、相手より優位に立つために立ち位置を意図的に調整し続ける考え方で、思想として読む本と、動き方として実践する本では相性が違う。だから今日は「どの本が上か」ではなく、目的とポジションで選ぶ地図を一緒に作ろう。
橘ナナミ
それ気になります! 観るのも好きですけど、プレーする側の目線も知りたいんです。
佐藤メバル
いいね。じゃあ選び方の軸から整理していこう。
サッカーのポジショニングが学べる本の選び方
目的別:観戦・プレー・指導・子育て
橘ナナミ
観戦が好きな人と、自分が上手くなりたい人だと、選ぶ本は変わりますか?
佐藤メバル
変わるね。観戦を深めたいなら『サッカーシステム大全』や『サッカー布陣図鑑』で「なぜそこに立つのか」を景色として掴む。自分がプレーするなら『サッカー「いい選手」の判断力』のように、状況把握→情報収集→行動判断のプロセスを分解してくれる本が効く。指導者なら『ジュニアサッカークリニック2019』のポジショニング指導特集、子どもに教えたい保護者なら『マンガでたのしく学ぶ! ジュニアサッカー 世界一わかりやすいポジションの授業』が入口になる。
橘ナナミ
同じ「ポジショニング」でも、目指すゴールが全然違うんですね。
レベル別:入門・中級・上級
佐藤メバル
初心者はポジションの役割から入るのが安全で、『マンガでたのしく学ぶ! ジュニアサッカー 世界一わかりやすいポジションの授業』はGK、CB、SB、ボランチ、トップ下、FWと役割を順に追える。中級者は立ち位置の原則を言葉にする段階で、『サッカー守備解剖図鑑』の「止まる」「寄せる」や『サッカー「いい選手」の判断力』の3段階が効く。上級者は『シン・フォーメーション論』のように、なぜ4-4-2が基礎になるのかをゲーム構造から考え直す本へ進むといい。
形式別:マンガ・図解・理論・問題集
橘ナナミ
私、活字が苦手なタイプなんですけど……。
佐藤メバル
なら選び方ははっきりしている。マンガなら『マンガでたのしく学ぶ! ジュニアサッカー 世界一わかりやすいポジションの授業』、図解中心なら『サッカー守備解剖図鑑』や『徹底図解! 誰でもよくわかる サッカー戦術、フォーメーション事典』、手を動かすなら『「次はどう動く?」サッカー脳を鍛えるプレー問題集』や『10才からのサッカーIQドリル』だね。読む→解く→試合で試す、と切り替えられる。
ポジション別:GK・DF・MF・FW
佐藤メバル
ここは正直に言うと、専門書の数に偏りがある。FWなら『試合で大活躍できる! サッカー フォワード 上達のコツ50』や『世界を席巻するアルゼンチンサッカー ストライカー養成講座』、DFなら『試合で大活躍できる! サッカー ディフェンダー 上達のコツ50』、MFなら『思考とスキルを磨く! サッカー ミッドフィルダー 最強バイブル』。GKは専用の1冊が限られるので、まずポジションの授業本のGKの回で役割を押さえるのが現実的だよ。
価格帯・媒体別:紙で置くか、電子で持ち歩くか
橘ナナミ
紙と電子、どっちがいいんでしょう。
佐藤メバル
図版を何度も見返す立ち位置の本は、紙で手元に置くほうが強い。用語の確認やスキマ時間の読み直しなら電子が便利だね。価格帯も手頃なムックから図鑑・専門書まで幅があるから、「まず1冊読み切る」ことを優先していい。
サッカーのポジショニングが学べる本をひと目で比較
橘ナナミ
えっ、25冊もあるんですか!?まずどう見ればいいんですか?
佐藤メバル
焦らず焦らず(笑)。まずはこの一覧で全体像を眺めてみよう。価格・著者・対象読者をまとめて見られるから、自分に近そうなのが分かるはず
サッカーのポジショニングが学べる本のおすすめ人気ランキング
橘ナナミ
一覧だけだとピンと来ないので...1冊ずつ詳しく教えてください!
佐藤メバル
よし、それじゃあ1位から順に1冊ずつ解説していこう。各冊どんな人に向いてるかも合わせて話すから、自分に合いそうなのを見つけてほしい

マンガでたのしく学ぶ! ジュニアサッカー 世界一わかりやすいポジションの授業
西部謙司 著|カンゼン
¥1,430(税込)
『ジュニアサッカーを応援しよう!』の人気連載漫画「楽ショウ!」が書籍化された、ポジション理解の入門書です。GK、CF、CH、CB、サイドバック、ウイング、ボランチと主要ポジションの役割を全11話の漫画で追い、そこに西部謙司氏の書き下ろし解説が重なります。蹴る・止める・運ぶという基本技術の回もあり、ジュニア年代に必要なことまで一冊で押さえられる構成。同じカンゼンのフォーメーション本が配置を扱うのに対し、こちらは人の役割から入るのが違いで、サッカーを始めたばかりの子が最初に読む一冊として使いやすい。コラムではベッケンバウアーやグアルディオラら伝説的選手も紹介されます。
こんな人におすすめ
サッカーを始めた小中学生と、そのプレーを初めて見る保護者。ポジション名は聞くけれど役割がうまく説明できないという段階に向く。漫画なので活字が苦手な子でも読み切れる。
良い点
- 漫画と書き下ろし解説の組み合わせ
- 主要ポジションを全11話で網羅
- 基本技術のLESSONも収録
気になる点
- 戦術の深い話は物足りない
- 対象はジュニア年代が中心
- 大人の上級者には易しすぎる
出版社
カンゼン
発売日
2017年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
ポジションって言葉は知ってるんですけど、ボランチとセンターハーフの違いを説明しろと言われると詰まります。そういう本ですか?
佐藤メバル
まさにそこを埋める本だね。GK、CF、CH、CB、サイドバック、ウイング、ボランチと役割を漫画で追っていく構成で、しかも西部謙司さんの書き下ろし解説がつく。
漫画だけだと流して読めてしまうところを、解説が受け止める。カンゼンのフォーメーション本が配置の話なのに対して、こちらは人と役割の話から入るのがいいね。
橘ナナミ
なるほど! コラムにベッケンバウアーやグアルディオラの名前があったんですが、そういう人たちも出てくるんですね。
佐藤メバル
そう、「ワールドサッカー超人伝説」として伝説的な選手を紹介している。役割の話を読んだあとに、その役割を突き詰めた人たちの話が来るから、順番がうまいんだよ。
蹴る、止める、運ぶという基本技術のLESSONも入っていて、ジュニア年代に必要なことまで一冊で見渡せる。
サッカーを始めたばかりの子が最初に開く本としてちょうどいいと思う。

サッカーフォーメーション図鑑 配置の噛み合わせが生む位置的優位性を理解する
龍岡歩 著|カンゼン
¥1,870(税込)
年間1500試合を観る著者による、フォーメーションの噛み合わせを徹底した一冊。4-4-2や4-2-3-1、4-3-3といった4バック系から、3-4-3(ダイヤモンド)のような珍しい形まで、強みと弱み・メカニズム・観戦チェックポイントを整理します。対全布陣の噛み合わせ一覧や過去の名チーム、名勝負を振り返るコラムまで収録し、なぜその形が有利・不利になるのかを位置的優位性から考えられる。形の一覧を眺める事典ではなく、理由を追う読み物になっているのが他のフォーメーション本との差です。
こんな人におすすめ
試合を見ていて今の形は何だろうと気になる人、フォーメーションを見るだけでは物足りない観戦者。指導者が相手チームとの噛み合わせを考えるときにも役立つ。
良い点
- レアな布陣まで完全網羅
- 対布陣の一覧が実用的
- 観戦チェックポイント付き
気になる点
- マニア向けで初心者には厚い
- 用語の前提知識が要る
- 図と文章を往復する手間がある
出版社
カンゼン
発売日
2022年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「フォーメーション変態」って、帯に書いてあるんですか…? 年間1500試合って、単純に1日5試合ですよね。
佐藤メバル
そう、そこがこの本の性格をよく表していてね。1日平均5試合、年間1500試合を観ている人が、4バックと3バックに分けて、形ごとの強み弱みとメカニズムを並べていくんだ。
対全布陣の噛み合わせ一覧があるから、うちの形は相手のこの形に弱い、が引ける。
橘ナナミ
それ気になります! たとえば4-4-2と4-3-3が当たるとどうなるか、みたいなのは全部載ってるんですか?
佐藤メバル
4-4-2、4-2-3-1、4-3-3、4-3-2-1、4-3-1-2といった4バック系から、3-3-2-2の可変式、3-4-3(ダイヤモンド)まで扱っている。
しかも名勝負を振り返るコラムや過去の名チームの話も入っていて、ただの形の辞典で終わらせていない。観戦中に手元に置いて、ピッチの形と見比べる使い方がいちばん楽しいと思うよ。

ジュニアサッカークリニック2019 ((特集=ポジショニング指導を考える))
サッカークリニック編集部 著|ベースボール・マガジン社
¥582(税込)
「その位置では相手に簡単にパスを通される」——指導者が抱えるモヤモヤに正面から向き合う一冊。2018年度のJFA全日本U-12サッカー選手権に出場した7チームの指導者への取材から、正しいポジショニングをどう言葉にして、どう指導手順に落とすかを掘り下げます。適切な位置は相手との力関係で変わるという前提に立ち、流動的な状況をどう切り取るかを語る内容。ポジショニングの答えを配る本ではなく、現場の言葉を集めた100ページです。
こんな人におすすめ
ジュニア年代の指導者や保護者コーチで、動きを直したいのに言葉が出てこない人。選手自身が自分の立ち位置を見直すのにも使える。
良い点
- 現場の指導者の言葉が豊富
- 指導手順まで踏み込む
- 100ページで読み切りやすい
気になる点
- 2019年の一冊で情報は当時
- 理論としての体系化はない
- 大人年代には物足りない
出版社
ベースボール・マガジン社
発売日
2019年4月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
これ、雑誌なんですね。100ページで582円って、けっこう手に取りやすい価格です。中身は薄くないんですか?
佐藤メバル
そう。ただ中身は濃いよ。U-12の全国大会に出場した7チームの指導者に取材して、ポジショニングをどう言語化し、どういう手順で教えているかを書いている。
答えを配るのではなく、現場の言葉を集めているのが特徴だね。
橘ナナミ
「正しいポジショニング」って、状況で変わるから教えるのがいちばん難しそうです。
佐藤メバル
まさにその難しさが出発点なんだ。適した位置は相手との力関係で左右されるし、サッカーは状況が目まぐるしく変わる流動的なスポーツだから、同じ場所が常に正解ではない。
だからこそ「ポジショニングが悪い」と気づいても、具体的に言葉にして改善するのが難しい。この号はそこに挑んだ記録で、監督やコーチが自分の言葉を持つきっかけになるよ。

サッカークリニック 2019年2月号 特集「ポジショニング指導」
サッカークリニック編集部 著|ベースボール・マガジン社
「パスを受けられる場所によくいる」——そう評価される選手の共通点を、8つの特集で多角的に考える2019年2月号。技術のように目に見えにくく、刻々と適切な位置が変わり続けるポジショニングを、指導者がどう扱うかをテーマにしています。U-12の大会取材を軸にしたムックが現場の一点を深く掘るのに対し、こちらは年代を問わず読める特集構成。選手任せにしない考え方を、複数の角度から拾えるのが違いです。
こんな人におすすめ
年代を問わずポジショニングの指導に悩むコーチ。複数の視点を並べて、自分の指導を組み直したい人に向く。
良い点
- 8つの特集で多角的に迫る
- 年代を問わず読める構成
- 雑誌なので気軽に入手できる
気になる点
- バックナンバーで入手が難しい
- 一冊で結論までは出ない
- 図版の量は多くない
出版社
ベースボール・マガジン社
発売日
2019年1月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
さっきのジュニア版と、この2月号はどう違うんですか? 同じ編集部ですよね。
佐藤メバル
いい質問だね。ジュニア版はU-12全国大会に出た7チームの指導者への取材が軸。こちらは8つの特集を組んで、ポジショニング指導というテーマを多角的に考えていく号なんだ。
一方は現場の一点を深く、もう一方は角度を変えて広く、という違いだね。
橘ナナミ
「パスを受けられる場所によくいる」って、褒め言葉として使われるけど、再現しようとすると難しそうです。
佐藤メバル
そこなんだよ。技術みたいに目に見える形で表現できないし、あまりにも多くのことから影響を受けて、適切なポジショニングが刻々と変化し続ける。
だから選手任せにはできないけれど、簡単に言葉にもできない。この号はそのジレンマを認めたうえで、ではどう考えるかを詰めている。
指導者同士で読み合わせても面白いと思うよ。
![サッカーの戦い方 [ディフェンダーとの駆け引きに勝つオフ・ザ・ボール] (マルチアングル戦術図解)](https://img.shelf-y.com/items/17918.jpg)
サッカーの戦い方 [ディフェンダーとの駆け引きに勝つオフ・ザ・ボール] (マルチアングル戦術図解)
小井土正亮 著|ベースボール・マガジン社
¥1,980(税込)
1人の選手がボールに触っているのは90分で2〜3分ほど。試合時間の9割はオフ・ザ・ボールという前提から始まる戦術書です。1対1から3対3までのシチュエーションを分け、プルアウェイとチェック、スペースラン、オーバーラップやインナーラップといった駆け引きを、選手の視野=見えている世界に注目しながら図解。写真ではなく立体的な図版を使い、同じ局面を複数角度から示すマルチアングル解説が特徴です。著者は筑波大学蹴球部監督の小井土正亮氏。
こんな人におすすめ
ボールを持っていないときの動きを磨きたい中高生から社会人までのプレーヤー。走っているのにボールが来ないと感じている人に向く。
良い点
- マルチアングルの立体的な図解
- 1対1から3対3へ段階的
- 視野の話まで踏み込む
気になる点
- 図の読み方に慣れが必要
- 個人技術の解説は少ない
- 初心者にはやや高度
出版社
ベースボール・マガジン社
発売日
2019年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
90分でボールに触ってる時間って、2、3分なんですか…? じゃあほとんど走ってるだけじゃないですか。
佐藤メバル
そう、しかも急速に進化し続ける近年のサッカーではさらに短くなっていると言われる。だからこの本は、ボールを持っていないときの動きのクオリティを高めない限り試合で活躍できない、というところから始まる。
ドリブルやパスが上手くても、それだけでは試合に出られないという話だね。
橘ナナミ
「見えている世界」に注目するのが面白いです。同じ局面でも見えているものが違うから、動きも変わってくる。
佐藤メバル
1対1、2対1、2対2、3対3と段階を踏んで、プルアウェイとチェックでスペースを作る、オーバーラップとインナーラップを駆使して有利な状況を作る、というふうに具体化していく。
図が写真ではなく立体的な図版で、一つの局面を複数角度から見せるから、選手の視野を想像しながら読める。
筑波大蹴球部の監督を務めた小井土さんの本で、現場感覚がしっかり入っているよ。

「次はどう動く?」サッカー脳を鍛えるプレー問題集 (辰巳実用BOOKS)
安永聡太郎 著|辰巳出版
¥1,210(税込)
サッカーの原理原則と戦術を、Q&A形式の問題を解きながら身につける問題集です。第1章で原理原則と戦術を押さえ、第2章からは攻撃の組み立て方、崩し・仕掛け、守備と実戦の判断を問う構成。読むだけで終わらせず、自分で考える癖をつけさせるのが狙いで、選手が「次はどう動く?」と常に先を想像する練習になります。著者の安永聡太郎氏は清水商業で日本一を重ね、横浜マリノスやスペインのレリダ、清水エスパルスでプレーし、のちに指導者へ転じた人です。
こんな人におすすめ
試合で判断が遅いと感じる中高生以上のプレーヤーと、座学で戦術を整理したい指導者。移動時間や自主練前の頭の準備にも向く。
良い点
- Q&A形式で能動的に読める
- 攻撃と守備を章立てで網羅
- 原理原則から入る構成
気になる点
- 答えを覚えても体は別
- 図版の量は多くない
- 小学生には難しい
出版社
辰巳出版
発売日
2021年8月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
問題集って、サッカーでもあるんですね。これは読む本じゃなくて、解く本ですか? 佐藤さん
佐藤メバル
解く本だね。第1章で原理原則と戦術を押さえて、そこから先は攻撃の組み立て方、崩しと仕掛け、守備の問題が並ぶ。
常にさまざまな場面を想定して考えることが実践で役に立つというのが著者の立場で、読み進めるというより考え続ける本なんだ。
橘ナナミ
答えを見る前に、自分ならどうするか考える時間が要りますね。それはちょっと楽しいかも。
佐藤メバル
著者の安永さんは清水商業で全国高校サッカー選手権など6度の日本一を経験し、横浜マリノスやスペインのレリダでもプレーした人。
引退後はCPサッカー日本代表監督やSC相模原監督を務め、解説者や夢先生としても活動している。現場と指導の両方の言葉があるから、問題の作りが実際的だよ。
ベンチや移動中の頭の準備にちょうどいい。

10才からのサッカーIQドリル 「考える力」を鍛える50問 (まなぶっく)
大宮アルディージャジュニア 著|メイツ出版
¥1,683(税込)
ロシアW杯のベルギー戦で喫した9秒のカウンターを引きながら、技術だけでなく考える力とチームの共通理解の必要性を説く一冊。ゲーム中の場面ごとに「ボール保持者はどこへパスを出すか」「受け手はどこに立つか」「DFはどのコースを切るか」を問う50問を、1ページ目に問題・次ページに回答例という形式で収めています。ビルドアップからセットプレー、ゴールを奪う技術まで6パートに分かれ、大宮アルディージャジュニアの練習法も紹介されています。
こんな人におすすめ
小学4〜6年生のサッカー選手とその保護者。うまいのに試合で判断が遅いと言われる子が、一人で読み進めるにも親子で使うにも向く。
良い点
- 50問で判断を反復できる
- 問題と回答例の形式が明快
- 練習方法まで紹介
気になる点
- 対象は10歳前後と狭い
- 戦術の深掘りはしない
- 回答が一つに絞られる問題もある
出版社
メイツ出版
発売日
2018年10月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「10才から」って思い切ったタイトルですね。小学生向けだと、けっこう易しい内容なんでしょうか?
佐藤メバル
いや、扱っているテーマは本格的だよ。ロシアW杯のベルギー戦、あの9秒のカウンターを冒頭に置いて、技術の高さだけでなく考える力と共通の理解があったからこそ、と分析している。
ゴールデンエイジに判断の基準を渡すのが狙いなんだ。
橘ナナミ
問題が1ページに1問あって、めくると回答例が出てくる形式なんですね。ドリルみたいです。
佐藤メバル
そう、50問を6つのパートに分けて、ビルドアップからパスワーク、ポジションや状況ごとの判断、セットプレー、ゴールを奪う技術まで並べている。
大宮アルディージャジュニアが監修していて、彼らが取り入れている練習方法も載っているから、読んで終わりじゃなくてピッチで試せる。
親子で答えを比べてみるのも楽しいと思うよ。

サッカー「いい選手」の判断力一瞬を決める個人戦術の磨き方
鬼木祐輔 著|池田書店
¥1,980(税込)
センスや経験で片づけられがちな判断力を、覗く(状況把握)・情報収集・行動判断の3段階に分解して解説するのが特徴です。試合の中で何を見て、どう考え、どう選ぶのかをイラストで示し、なぜボールを持つ前から差がつくのかを具体的なプレー場面を通して明らかにします。勘に頼らず日常の練習や意識づけで判断力を高めるトレーニングも紹介され、対象は指導者と小学校高学年以上の選手。同じ著者の『いい選手の考え方』が視野の広い一冊なら、こちらは判断という一点を掘り下げています。
こんな人におすすめ
なんとなくでプレーしている小学高学年以上の選手と、その指導者。判断のどこで止まっているかを分解して確認したい人に向く。
良い点
- 判断を3段階に分解
- イラストで理解しやすい
- トレーニング法も収録
気になる点
- 図の情報量が多く慌ただしい
- 実戦での反復は別途必要
- 低学年には早い
出版社
池田書店
発売日
2026年5月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「判断力」って言われても、具体的に何をどうすればいいのか、さっぱりわからないんですよね。本で身につくものなんですか?
佐藤メバル
そこを分解したのがこの本だね。覗く、つまり状況把握。情報収集。そして行動判断。この3段階に分けると、どこでつまずいているかが見えてくる。
センスで片づけられがちなものを、誰でも理解できる形に置き直している。
橘ナナミ
「ボールを持つ前から差がつく」というのは、さっきのオフ・ザ・ボールの話と通じますね。
佐藤メバル
そう、同じことを別の角度から言っている。ただこの本は判断という一点に絞って、日常の練習や意識づけで高めていくためのトレーニングまで紹介しているのが違い。
対象は指導者と小学校高学年以上の選手とされている。同じ著者の『いい選手の考え方』が視野の広い一冊なら、こちらは判断というテーマを深く掘った本だよ。

世界を席巻するアルゼンチンサッカー ストライカー養成講座: 点取り屋になるためのテクニック、ポジショニング、考え方、メンタルが養える
ボカ・ジュニアーズ・フィリアル・ジャパン 著|誠文堂新光社
¥1,760(税込)
マラドーナを生んだボカ・ジュニアーズの日本支部が監修した、ストライカー養成に特化した一冊。メッシ、ディバラ、イカルディ、イグアイン、アグエロと、各国リーグの得点ランキング上位に名を連ねてきたアルゼンチン人選手の系譜を背景に、点を取るためのテクニック、体の使い方、ポジショニング、考え方、メンタルを解説します。守備や組み立ての本が多いなかで、ゴール前の仕事に絞っているのが際立った違いです。
こんな人におすすめ
点を取る役割を任されているFWと、チャンスに絡めないと悩む前線の選手。フォワードを指導するコーチにも読みどころがある。
良い点
- ストライカー特化で珍しい
- 海外の育成視点が入る
- メンタルの項目まである
気になる点
- 守備の内容はほぼない
- 選手名の前提知識が要る
- 図解はあっさりめ
出版社
誠文堂新光社
発売日
2017年1月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
アルゼンチンのストライカーって、メッシとかアグエロとか、やっぱり別格の名前が並びますね。この本はそういう選手の作り方を教えてくれるんですか?
佐藤メバル
ボカ・ジュニアーズの日本支部が監修していて、その系譜を背景に、点取り屋になるための要素だけに絞っている。
テクニックだけでなく体の使い方やポジショニング、メンタルまで扱うのが面白いところだね。チャンスに絡めないのは技術だけの問題じゃない、という視点だよ。
橘ナナミ
守備の本が多いなかで、FWに絞った本って珍しい気がします。
佐藤メバル
そこが違いだね。守備の解剖図鑑やゾーンディフェンスの本が並ぶ棚で、これは純粋に点を取る側の話をしている。
マラドーナを生んだクラブのスタッフが関わっている本だから、育成の現場の言葉が入っている。フォワードをやっている子が読むと、ゴール前での立ち位置の作り方が具体的にイメージできるはずだよ。

徹底図解! 誰でもよくわかる サッカー戦術、フォーメーション事典 (LEVEL UP BOOK)
都並敏史 著|実業之日本社
¥1,430(税込)
左サイドバックのスペシャリストとして知られる都並敏史氏が、ブラジルやアルゼンチン、スペイン、オランダで学んだ世界の技術と練習法をまとめた事典です。マンツーマンとゾーンディフェンスの考え方から、4-4-2の中盤フラット・ボックス・ダイヤモンド、4-2-3-1、4-3-3、3-4-3、3-5-2の特性と相性、プレッシングやカウンター、サイド攻撃、ラインコントロール、セットプレー、サイドバックの基本まで、戦術とトレーニングを往復しながら学べる構成です。
こんな人におすすめ
チームの戦術を一から整理したい指導者と、自分のポジションの役割を戦術から理解したい選手。サイドバック志望者には特におすすめ。
良い点
- 戦術と練習法を併記
- 主要システムを網羅
- サイドバックの章が充実
気になる点
- 情報量が多く通読は重い
- 細部の図は見づらい箇所もある
- 最新トレンドは薄い
出版社
実業之日本社
発売日
2013年11月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
サイドバックの人が書いてるのに、フォーメーションの事典なんですね。ポジション別の本とは違うんですか?
佐藤メバル
そこがいいところでね。都並さんはブラジル、アルゼンチン、スペイン、オランダで学んだ人で、その経験から個の力をチームとして機能させる話を組み立てている。
マンツーマンとゾーンの考え方から入って、主要なシステム、チーム戦術、セットプレー、そして最後にサイドバックの章が来る。
戦術の話と練習法が同じ本の中でつながっているのが使いやすいんだ。
橘ナナミ
練習メニューまで載ってるんですか。読んで終わりじゃないんですね。
佐藤メバル
そう、プレッシングやカウンター、サイド攻撃、ラインコントロールそれぞれにトレーニングが添えられている。
指導者が自分のチームに落とし込む前提で作られた本だよ。ただ情報量が多いから、最初から最後まで通すより、気になるシステムから開いていく読み方が向いていると思う。

シン・フォーメーション論 (footballista)
山口遼 著|ソル・メディア
¥1,870(税込)
1995年生まれで東京大学ア式蹴球部から指導者に転じた山口遼氏が、ゲームデザインとネットワーク科学という切り口でフォーメーションを論じた一冊です。なぜ多くの人が4-4-2を選ぶのか、なぜ3ラインで守るのが主流なのかをゲーム構造から導き、4-1-4-1という状態は本当に存在するのか、という問いまで踏み込みます。守備編・攻撃編でレーンも扱い、吉田達磨氏と五百蔵容氏の対談も収録。数字の羅列の先にある深みを目指した336ページです。
こんな人におすすめ
戦術の前提そのものを考えたい指導者や分析者、そして用語の暗記で止まっていると感じる観戦者。じっくり腰を据えて読みたい人に向く。
良い点
- 理論の切り口が斬新
- 現場との対談も収録
- 攻守を分けて分析
気になる点
- 難易度はかなり高め
- 図より文章が主体
- 入門書としては使えない
出版社
ソル・メディア
発売日
2021年8月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「シン・」ってつくだけで身構えちゃうんですけど、ネットワーク科学って何なんですか? サッカーと関係あるんでしょうか。
佐藤メバル
あるんだよ。たとえば選手同士のつながりを、強い繋がりと弱い繋がりで見る。攻撃のポジションチェンジをグラフとして扱う。
動的な配置構造を客観的に解釈しようという発想なんだ。4-1-4-1という状態は本当に存在するのか、という問いまで立てている。
橘ナナミ
4-1-4-1が存在するかどうかって、普通に使われてますよね…?
佐藤メバル
そこを疑うのがこの本の面白さ。フォーメーションという呼び名が、実際の動きをどこまで表しているのかという根本に戻る。
著者は東大ア式蹴球部で指導者を務めた人で、吉田達磨さんと五百蔵容さんの対談も入っている。現場と理論の両方から挟み込んでいる、336ページの骨太な一冊だよ。

サッカー布陣図鑑 オールカラー! 観戦力を鍛える41のフォーメーション
杉山茂樹 著|廣済堂出版
¥2,035(税込)
『4-2-3-1』の著者による、オールカラーの布陣図鑑です。今昔の世界のフォーメーションと戦術の特徴、採用する監督やチームモデルを並べ、攻撃性や難易度などを5段階で評価。対峙する他布陣との相性や、日本代表の歴代布陣もビジュアルで解説します。さらに1人・2人退場といった緊急時に採るレアな布陣まで図示しているのが独自で、W杯にも対応。理屈を積み上げるタイプのフォーメーション本に対し、こちらは視覚で布陣の全体像をつかむ性格です。
こんな人におすすめ
布陣を目で覚えたい人と、日本代表の歴代布陣を振り返りたいファン。観戦時に手元に置いて形を確認するのにも向く。
良い点
- オールカラーで見やすい
- レアな布陣まで図示
- 歴代日本代表も収録
気になる点
- 評価は著者の視点
- 解説はやや辛口
- 価格はやや高め
出版社
廣済堂出版
発売日
2014年4月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
オールカラーの図鑑って、パラパラ眺めてるだけでも楽しそうですね。41も布陣があるんですか。選ぶのも大変そう。
佐藤メバル
楽しいよ。しかもただ並べるだけじゃなくて、攻撃性や難易度を5段階で評価している。対峙する布陣との相性まで踏み込むから、眺めるだけでなく読み物として成立しているんだ。
橘ナナミ
「1人退場したとき」みたいなのも載ってるって、そこまでやるんですね。
佐藤メバル
そこが杉山さんの持ち味でね。緊急時のレアな布陣まで図にしてくれるから、実際の試合で退場者が出たときに、ああこれだと分かる。
日本代表の歴代布陣も扱っているから、過去の代表がどんな形で戦っていたかを振り返るのにも使える。理屈を積み上げるタイプの本と並べて持っておくと強いよ。

サッカーフォーメーション・システム・戦術
林雅人 著|ナツメ社
¥1,300(税込)
フォーメーションやシステムをイラストで、しかも敵味方それぞれの動きを再現しながら解説する一冊です。1-4-4-2、1-4-3-3、1-3-5-2といった主要な形を取り上げ、その特徴と戦術を整理。特徴を身につけるための練習法が数多く紹介されているのがポイントで、評論で終わらせず試合で使うところまで想定しています。戦術を概観する本は評論的で物足りない、という問題意識から書かれた、戦術眼を磨きたいプレーヤーと指導者向けの構成です。
こんな人におすすめ
指導者と、自分の動きを戦術から組み立てたい中高生以上のプレーヤー。新チームの形を話し合う時期の土台としても使える。
良い点
- イラストで動きが追える
- 練習法が豊富
- 価格が手頃
気になる点
- 図版はやや簡素
- 最新の可変システムは少ない
- 文章は淡々としている
出版社
ナツメ社
発売日
2010年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
1-4-4-2って書いてあるんですが、ふつう4-4-2って言いますよね? この頭の「1」は何なんですか?
佐藤メバル
いいところに気づいたね。キーパーを含めて11人で捉えている書き方なんだよ。この本はフォーメーションをイラストで示しながら、敵味方それぞれの動きを再現していく。
評論で終わらせず、練習法まで付けるのが方針で、戦術眼を磨きたいプレーヤーと指導者を想定している。
橘ナナミ
なるほど! 戦術の本って、読んでも「で、どう練習するの?」ってなりがちだったので、そこは嬉しいです。
佐藤メバル
著者もまさにそこを問題にしていて、戦術を概観する本は評論的で、試合に生かそうとすると物足りない、という立場から書かれている。
1-4-4-2、1-4-3-3、1-3-5-2といった主要な形を、特徴と練習をセットで押さえられる。
新チームの形を決める時期に開くと、話し合いの土台になるよ。

サッカーシステム大全
岩政大樹 著|マイナビ出版
¥1,694(税込)
サッカーのシステムを、4つの基本形とその派生形として整理して解説する一冊です。3-1-4-2のような固定システムだけでなく、アシンメトリーな形や、攻撃と守備で異なるシステムを使う可変システムまで、現代サッカーに見られる多様な形を扱います。特徴・メリット・デメリットを押さえることで、指導者や選手には有効な戦い方が見え、ファンにはボールから離れた選手の立ち位置を追う楽しさが生まれる。Jリーグ各クラブがどのシステムを採用しているかも随所に記載されています。
こんな人におすすめ
相手チームの形まで見て試合を楽しみたいファンと、自チームと相手のシステムを整理したい指導者・選手。観戦前の予習にも向く。
良い点
- 基本形から整理され明快
- 可変システムも扱う
- Jクラブの採用例つき
気になる点
- 128ページで駆け足
- 図は最小限
- 個々の戦術には触れない
出版社
マイナビ出版
発売日
2021年11月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
システムとフォーメーションって、同じ意味で使われてません? この本はどう区別してるんでしょう。
佐藤メバル
そこは一緒に読んでいると気になるよね。この本は、複雑に見えるシステムも基本を抑えれば理解しやすくなる、という立場で、4つの基本形とその派生形として並べている。
3-1-4-2のような固定の形だけでなく、攻守で変える可変システムやアシンメトリーも扱うのが今っぽいところだね。
橘ナナミ
Jリーグのクラブがどのシステムを使ってるかも載ってるんですか。それは観戦のときに便利です。
佐藤メバル
そう、随所に記載されている。だから自分のチームの話にも、相手チームの話にも落とせる。ボールの動きを追うだけでなく、ボールに関係ない選手がどこに立っているかを見るようになると、観戦の楽しさは何倍にも膨れ上がる、というのがこの本の狙いだよ。
128ページなので、まずは見開き単位で拾い読みするのがいい。

思考とスキルを磨く! サッカー ミッドフィルダー 最強バイブル (コツがわかる本!)
澤登正朗 著|メイツ出版
¥2,492(税込)
元日本代表の司令塔・澤登正朗氏が、中盤プレーヤーに必要なスキルやポジショニング、戦術眼を54のコツで示す一冊です。ボールコントロールからサポートの距離感と角度、ボランチの役割、2列目の動きに合わせたスルーパス、トップ下やサイドハーフの動き、守備のチーム戦術まで、中盤の仕事をほぼ全部扱います。見開き完結で各項目にポイントとワンポイントアドバイスが付く構成で、理論や理屈を知ることが上達の近道だという考えが全編を貫いています。
こんな人におすすめ
中盤を任されている中学生以上の選手、特にボランチやトップ下で何を見ればいいか迷っている人。中盤を教えるコーチにも手引になる。
良い点
- 中盤の役割を網羅
- 見開き完結で読みやすい
- 監修者の一言が具体的
気になる点
- 価格はやや高め
- 写真中心で図解は少なめ
- 守備の項目は少ない
出版社
メイツ出版
発売日
2017年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
ミッドフィルダーの本って、ボランチとトップ下とサイドハーフが全部入ってるんですね。これ一冊で中盤は足りますか?
佐藤メバル
そこがいいんだよ。Part1で中盤に必要なスキル、Part2がボランチ、Part3が攻撃的MF、Part4が守備。
54のコツが見開きで完結するから、自分のポジションの章から開ける。サポートの距離感と角度、2列目の動きに合わせたスルーパスあたりは、中盤をやるなら何度も戻ってくる項目だね。
橘ナナミ
澤登さんって、やっぱり司令塔として有名だった人ですよね。
佐藤メバル
元日本代表の司令塔で、この本でも理論や理屈を分かっていないから上達しない、という立場から、自身が重要視してきたプレーや考え方を並べている。
ボールを持っているときだけでなく、持っていないときのポジショニングまで観るように、というメッセージが全編にある。
中盤の選手が座学をするなら、まずこれだと思うよ。

中高生のためのサッカー講座/ポジション別スキルアップ FW編 (B・B MOOK 303 スポーツシリーズ NO. 192)
ベースボール・マガジン社
タイトルどおり中高生のフォワードに向けた、ポジション別スキルアップの一冊です。ベースボール・マガジン社のMOOKとして122ページにまとまり、FWという一つのポジションに絞って技術と動きを積み上げる構成になっています。ポジション別に分けた形のFW編なので、自分の役割の巻を手元に置いて繰り返し開く使い方がしやすい。価格や著者などの細かい情報は書店で確認してほしいところですが、中高生が自分のポジションに集中して読むには扱いやすい分量です。
こんな人におすすめ
フォワードを任された中高生で、自分のポジションの技術をもう一段上げたい人。部室やチームの本棚に置いて回し読みするのにも向く。
良い点
- FWに絞った構成
- 中高生向けの分量
- 122ページで読み切りやすい
気になる点
- 価格などの情報は要確認
- 内容紹介が少なく判断しにくい
- 戦術全体は扱わない
出版社
ベースボール・マガジン社
発売日
2004年5月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
これは情報が少ないですね…。タイトルに中高生のためのポジション別FW編、としか書いていないので、中身が想像しづらいです。
佐藤メバル
そう、ベースボール・マガジン社のMOOKで、122ページ。ポジション別に分けたフォワード編だね。一つのポジションに絞って技術と動きを積み上げるタイプの本で、中高生が自分の役割に集中して読むには扱いやすい分量だよ。
橘ナナミ
FWだけをやっている子が読む感じですか。価格とかは書店で確認したほうがいいですよね。
佐藤メバル
そうだね、手に取って確かめてほしい。フォワードというポジションに特化した本は意外と少ないから、棚で見かけたら開いてみる価値はある。
中高生の年代は、実戦で感じたことが本の言葉とつながりやすい時期だから、122ページを一気に読んでしまう子も多いと思うよ。

試合で大活躍できる! サッカー フォワード 上達のコツ50 (コツがわかる本!)
福永泰 著|メイツ出版
得点を取る、試合を決める、ゴールへの最短距離をつくる——前線の仕事を、50のコツに分けて写真と図解で示す一冊です。最前線で戦うためのポイントを、見開き単位で整理して読める構成になっています。同じメイツ出版の「コツがわかる本!」にはディフェンダー編やミッドフィルダー編もあり、ポジションごとに必要な技術を並べる設計。著者の福永泰氏の名前が表に立つ、フォワードの実践的な入門書です。
こんな人におすすめ
フォワードを始めた小中学生から高校生まで、ゴール前での動きを言葉で確認したい選手。前線を教えるコーチの声かけの材料にもなる。
良い点
- 写真と図解で分かりやすい
- 50項目で網羅的
- 見開き完結で引きやすい
気になる点
- 内容は基礎中心
- 戦術の背景説明は少ない
- 上級者には物足りない
出版社
メイツ出版
発売日
2010年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
このシリーズ、さっきのミッドフィルダーの本と同じ出版社ですよね。ポジションごとに揃ってるんですか?
佐藤メバル
そう、メイツ出版の「コツがわかる本!」で、ディフェンダー編も出ている。ポジションごとに必要な技術を50項目に分けて、写真と図解で見開き完結にしている。
自分の役割の巻だけを繰り返し開くという使い方がしやすい設計だね。
橘ナナミ
50個もあると、どれから見ればいいのか迷いそうです。
佐藤メバル
そこは試合で困った場面から逆に引くのがいい。ゴール前で相手に先に触られる、裏に抜けたのにパスが来ない、そういう場面に近い項目を開くと頭に入りやすい。
得点を取る、試合を決める、ゴールへの最短距離をつくる、という言葉で前線の仕事の輪郭がつかめるから、フォワードの子が最初に読む一冊としてもいい。

試合で大活躍できる! サッカー ディフェンダー 上達のコツ50 (コツがわかる本!)
中西永輔 著|メイツ出版
¥2,509(税込)
監修の中西永輔氏が冒頭でディフェンダーの3つの要素——守っているときどこが危ないかを常に考えて予測すること、相手のプレースタイルを早くつかむこと、絶対にあきらめない心——を挙げているのが印象的な一冊です。マークの付き方やポジショニングのセオリー、オフサイドの取り方、コーチング、センターバックとサイドバックの役割、4バックと3バックの特徴まで、50のコツで守備の技術と戦術を整理します。
こんな人におすすめ
DFを任された中高生以上の選手で、抜かれたあとにどう立て直すかまで知りたい人。守備指導に入りたいコーチにも向く。
良い点
- 3つの要素が軸として明確
- CBとSBを分けて解説
- システムの特徴も収録
気になる点
- 価格はやや高め
- 守備戦術の深掘りは別書
- 図の細部は小さい
出版社
メイツ出版
発売日
2012年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
ディフェンダーの本で「絶対にあきらめない心」って、技術書なのに気持ちの話から入るんですね。意外な構成です。
佐藤メバル
そこが中西さんの本らしいところでね。まず守っているときどこが危ないかを常に考えて予測する。次に相手のプレースタイルをいち早くつかむ。
そして最後に、絶対にあきらめない心。1対1で全部完璧に止めることなんてできないという前提から話が始まるんだ。
橘ナナミ
たしかに、抜かれてから追うのをやめたら終わりですもんね。
佐藤メバル
そう。諦めずに追い続けることが相手にプレッシャーを与えて、ミスを誘う。そのうえでマークの付き方、ポジショニングのセオリー、オフサイドの取り方、コーチング、センターバックとサイドバックそれぞれの役割と、50のコツが並ぶ。
4バックと3バックのシステムの特徴も載っているから、守備の入門から一歩先まで押さえられるよ。

サッカー守備解剖図鑑
岩政大樹 著|エクスナレッジ
¥1,430(税込)
元日本代表CBの岩政大樹氏が、守備の個人技術と戦術をイラストで徹底図解した一冊です。「寄せろ」「当たれ」という曖昧な指示ではなく、どこに・いつ・どのように寄せるのかという原則から入り、止まる・寄せるの大原則、1対1、2対2のチャレンジ&カバー、3対3、チームとしてのプレスまで段階を追います。クリア、ヘディング、シュートブロックの技術解剖も収録され、守備=受け身という固定観念を覆すことを狙った構成です。
こんな人におすすめ
守備に苦手意識のある選手全員と、「寄せろ」以外の言葉を持ちたい指導者。FWやMFが守備を学ぶ入口としても使える。
良い点
- 原則から段階的に解説
- イラストで技術が追える
- 全ポジションに有効
気になる点
- 攻撃の話はほぼない
- 文章の密度が高い
- 実践の反復は別途必要
出版社
エクスナレッジ
発売日
2022年3月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「寄せろ」「当たれ」って、私も観てて思わず言っちゃうんですけど、言われた選手は困りますよね。実際あれってどうすればいいんですか?
佐藤メバル
まさにその言葉がこの本の出発点なんだ。球際で戦えと言っても、気持ちだけでは戦えない。どこに、いつ、どのように寄せるのかという守備の原則を押さえることが大事だ、という立場で書かれている。
橘ナナミ
止まる、寄せる、っていうシンプルな言葉から始まるのが意外でした。地味なところから始まるんですね。
佐藤メバル
そこが基本なんだよ。止まる、寄せるの大原則から、1対1、2対2のチャレンジ&カバー、3対3、チームとしてのプレスへと積み上げていく。
クリアやヘディング、シュートブロックの技術も解剖している。岩政さんは「守備とは、もはや守るという概念ではなくなる」と書いている。
FWからDFまで守備力が求められる今のサッカーに合う一冊だよ。

サッカー守備戦術の教科書 超ゾーンディフェンス論
松田浩 著|カンゼン
¥2,530(税込)
日本サッカー協会の技術委員を務めた松田浩氏が、ゾーンディフェンスの理論と実践をまとめた304ページの一冊です。欧州の守備最前線から始まり、水族館のイワシの群れがワッと動くような動きを理想として示しながら、4-4-2を軸にした守備位置の決まり方、4-3-3や4-1-4-1のメリット・デメリット、ラインコントロール、セットプレーまでを解説。Jリーグ監督時代に実際に使っていた分析ノートやトレーニングメニューも公開されています。
こんな人におすすめ
守備の組織を作りたい指導者と、チームの守り方を根本から設計したい分析担当。守備の原理を腰を据えて学びたい選手にも向く。
良い点
- 理論と現場の資料を収録
- 欧州の潮流から説き起こす
- 304ページの密度
気になる点
- 価格が高く厚みもある
- 読み通すには根気が要る
- ジュニア年代には難しい
出版社
カンゼン
発売日
2015年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
304ページ、2530円…。守備の本でここまでしっかりしたものは、なかなかないですよね。読み切れるか心配です。
佐藤メバル
これは気合いの入った一冊だよ。日本サッカー協会の技術委員も務めた松田さんが、ゾーンディフェンスの理論と、Jリーグの監督時代に実際に使っていた分析ノートやトレーニングメニューまで出している。
現場で使った資料を初公開しているのが珍しいんだ。
橘ナナミ
「水族館のイワシの群れ」って表現が気になります。守備の動きがそんなふうになるんですか?
佐藤メバル
そう、選手全員が常に一つのボールに関わりながら圧力をかけ、ボールに迂闊には飛び込まない。その理想像をイワシの群れに重ねている。
なぜ4-4-2が軸になるのか、4-3-3や4-1-4-1の試行錯誤で何が見えたのか、ラインコントロールをどう使うのか。
守備を組織として組み立てたい人には、たぶん決定版に近い本だよ。

サッカー 新しい守備の教科書 優れた戦術は攻撃を無力化させる
坪井健太郎 著|カンゼン
¥1,680(税込)
「攻撃戦術の裏には必ず守備戦術の進化があった」という視点で書かれた守備学です。バルセロナやスペイン代表がもたらした功績を攻撃面だけで見ないことから始まり、守備の戦術コンセプトを10項目に整理。4つの局面、3バックの復活、2トップ型と1トップ型の違い、アトレチコ・マドリーやレスター・シティの守備モデル、育成年代への落とし込みとトレーニング、そして守備の進化から見る戦術の未来までを扱う256ページです。
こんな人におすすめ
守備からサッカーの流れを整理したい観戦者・指導者・分析に関心のある人。育成年代の守備指導を考えるコーチにも向く。
良い点
- 守備の歴史的視点がある
- コンセプトを10項目に整理
- 育成への応用まで触れる
気になる点
- 具体的な絵図は少なめ
- 話題が広く散らかる印象
- 選手が読むには抽象的
出版社
カンゼン
発売日
2016年7月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「新しい守備の教科書」って、新しいって何が新しいんですか? 守備って昔からあるのに、不思議です。
佐藤メバル
そこを突いた本だね。攻撃戦術の裏には必ず守備戦術の進化があった、というのが著者の立場。バルセロナやスペイン代表の功績を、攻撃だけでなく守備の側からも見直している。
守備の戦術コンセプトを10項目に整理して、プレスからスペースの縮小まで並べている。
橘ナナミ
ビヒランシア…? それってどういう意味なんですか?
佐藤メバル
スペイン語で守備の警戒、といった意味で使われる概念だね。ボールを持っていないときに、次の危険に備えて構える意識のこと。
この本はそれを含めて守備の用語を整理し、アトレチコ・マドリーやレスター・シティの守備モデル、育成年代への落とし込みまで扱う。
決定力でも司令塔でもなく守備戦術の進化が必要だ、という主張が軸になっているよ。

サッカー守備メソッド: 個人技・グループ戦術を極める! (012スポーツ・シリーズ)
大泉書店
¥1,210(税込)
タイトルに「個人技・グループ戦術を極める」とある、守備に特化した一冊です。大泉書店のシリーズとして127ページにまとまり、個人の守備技術とグループの守り方を並べて扱う構成がうかがえます。原則を細かく積む解剖図鑑や、組織を理論から組むゾーンディフェンス論に対して、こちらは手頃な価格と分量で基礎を押さえる位置づけ。著者名などの詳細は書店で確認してほしいところですが、守備の入門として手に取りやすい一冊です。
こんな人におすすめ
守備の基礎を短時間で押さえたい中高生以上の選手と、初心者コーチ。まず守備の一冊を選びたいときの候補になる。
良い点
- 127ページで完結
- 価格が手頃
- 個人とグループの両方を扱う
気になる点
- 著者などの情報が少ない
- 理論の深掘りは別書に譲る
- 最新戦術は扱わない
出版社
大泉書店
発売日
2009年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
これも情報が少ないですね。タイトルと出版社とページ数だけしか出てなくて、中身が想像できないです。
佐藤メバル
そう、大泉書店のシリーズで、個人技とグループ戦術を極める、というのがタイトルの約束だね。個人の守備とグループの守り方を一冊で並べるタイプで、127ページだから見通しよく読める。
橘ナナミ
守備の本って分厚いのが多い印象だったので、これは取っつきやすそうですね。
佐藤メバル
そこはいいところだね。解剖図鑑が原則を細かく積む本、ゾーンディフェンス論が組織を理論で組む本なら、これは手頃な価格と分量で基礎を押さえる位置づけになる。
著者名など細かい情報は書店で確認してほしいけど、まず守備の全体像をつかむ一冊として開きやすいと思うよ。

ドイツサッカーのディフェンス戦術—ゲーム分析からトレーニングフォームまで
ラルフ・ペーター 著|大修館書店
¥5,280(税込)
ドイツサッカー連盟が編んだ、守備に特化した指導書の邦訳です。すべての指導者が同じ理論で指導できるように作られた、指導者講習会の教科書的存在とされ、様々な4バックシステムに対応したチーム戦術のトレーニングを、写真とイラストでオールカラー図解しています。守備のプレーモデルを構築したい指導者に向けた288ページ。価格は高めですが、守備のチーム設計を体系的に学びたい大人のための一冊です。
こんな人におすすめ
守備のプレーモデルを指導者として体系的に組みたい人。チームの守備方針を明文化して共有したいコーチに向く。
良い点
- 指導者講習の教科書の邦訳
- オールカラーで図解
- 4バック各システムに対応
気になる点
- 価格が高め
- 対象は指導者に限定される
- 選手が読むには硬い
出版社
大修館書店
発売日
2021年10月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
5280円…。さすがに専門書の価格ですね。これ、誰が読む本なんでしょう。普通のファンには手が出しにくいです。
佐藤メバル
これは指導者のための本だね。ドイツサッカー連盟が編んだ守備の指導書で、すべての指導者が同じ理論で指導できるように作られている。
指導者講習会の教科書として使われてきたものを邦訳したものなんだ。
橘ナナミ
同じ理論で、というところがドイツらしいというか、組織的ですね。
佐藤メバル
そこが学びどころだと思う。様々な4バックのシステムに対応したチーム戦術のトレーニングを、写真やイラストを使ってオールカラーで図解している。
守備のプレーモデルを作りたい、チームの守り方を言葉と練習で共有したい、という指導者にはたまらない一冊だよ。
値段も厚みも覚悟がいるから、まず自分に必要かを考えてからでいい。

ジュニア選手が知っておきたい サッカー 「超」戦術 理解&実践のポイント (コツがわかる本!ジュニアシリーズ)
谷田部真之助 著|メイツ出版
¥1,848(税込)
レベルアップしたいジュニアサッカーの選手に向けて、戦術理解をわかりやすく解説する一冊です。メイツ出版の「コツがわかる本!ジュニアシリーズ」に属し、128ページで理解と実践のポイントを示す構成。大宮アルディージャジュニア監修の『サッカーIQドリル』が問題形式で考える力を鍛えるのに対し、こちらは戦術そのものを基礎から説明する性格です。戦術という言葉にまだ馴染みがない小学生が、試合の見方を変えるきっかけになります。
こんな人におすすめ
小学生年代で「なんでそう動くの?」と聞かれて答えられないコーチや保護者。選手本人が戦術の入口に立つのにも向く。
良い点
- ジュニア向けに平易
- 理解と実践をセットで扱う
- 128ページで扱いやすい
気になる点
- 大人には物足りない
- 専門的な深掘りは少ない
- 図のボリュームは中程度
出版社
メイツ出版
発売日
2025年10月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
ジュニア向けの戦術本って、けっこう出てるんですね。これとさっきのIQドリルはどう使い分けるんでしょう。
佐藤メバル
いい並べ方だね。IQドリルは問題を解きながら判断を鍛えるタイプ。こちらは戦術そのものを、理解と実践のポイントという形で基礎から説明するタイプだ。
まず用語と仕組みを頭に入れて、それから問題で試すという順番が合うと思う。
橘ナナミ
「超」戦術ってついてるから、かなり難しいのかと思いました。
佐藤メバル
いや、レベルアップしたいジュニア選手に向けた本だから、入り口はやさしいよ。戦術という言葉にまだ馴染みがない子が、試合の見方を変えるきっかけになる。
なんでそう動くのかと聞かれて答えに詰まるコーチや保護者にも、ちょうどいい説明の言葉が見つかるはずだよ。

サッカーいい選手の考え方 個とチームを強くする30の方法
鬼木祐輔 著|池田書店
¥1,650(税込)
長友選手のトレーナーを務め、マンガ『フットボールネーション』の一部監修も手がけた鬼木祐輔氏による一冊です。3〜6章で20の考え方を、2章で15の動きを写真で示し、個とチームが強くなる方法として紹介します。プレーのイメージを大切にする独自のワードセンスと、動作より意識を重視する指導法が特徴で、「景色を覗く」「ペアリング」「視座」「目的地」といった言葉でいい選手の定義を描きます。同じ著者の判断力の本と並べて読むと立体的です。
こんな人におすすめ
上手いのに試合で出せないと感じている選手と、その指導者。意識の持ち方を言葉から組み替えたい人に向く。
良い点
- 意識とイメージから説く
- 動きを写真で15項目
- キーワードが印象的
気になる点
- 抽象的な表現が多い
- 実践への翻訳は自分次第
- 図解はイラスト中心
出版社
池田書店
発売日
2021年10月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「景色を覗く」「ペアリング」「視座」…この言葉だけ並べられると、何のことか分からないんですけど。
佐藤メバル
そこがこの人の持ち味でね。動作よりも意識を重視して、プレーのイメージを言葉にするのがうまい人なんだ。
「見る」と「認識する」は違う、ボールなしのペアリングの連続が連携だ、といった具合に、いい選手の条件を新しい言い方で置き直している。
橘ナナミ
長友選手のトレーナーをしていた人ですよね。マンガの監修もしてるって書いてあります。
佐藤メバル
そう、マンガの一部監修も務めている人で、20の考え方と15の動きを合わせて、個とチームが強くなる方法として紹介している。
「球際じゃない、球越しだ」みたいな言葉は、一度聞くとピッチで思い出しやすい。同じ著者の『いい選手の判断力』が判断の手順を分解する本なら、こちらは意識とイメージの側から選手を組み替える本だよ。
ポジショナルプレー本は「思想」と「実践」で切り分ける
橘ナナミ
「ポジショナルプレー」って言葉が本のタイトルにも出てきますけど、同じ棚に入れていいんですか?
佐藤メバル
二軸で分けると迷わないよ。ひとつは読み物系=思想。『シン・フォーメーション論』は、なぜ4-4-2が基礎になるのか、なぜ3ラインで守るのかをゲーム構造から解き、ネットワーク科学の視点で「動的な配置構造」を扱う。『サッカー布陣図鑑』は41の布陣をオールカラーで並べ、攻撃性や難易度、相性まで見せる。読んで「考える枠組み」を得る本だね。
橘ナナミ
もうひとつは?
佐藤メバル
実践系=動き方。『サッカーの戦い方 [ディフェンダーとの駆け引きに勝つオフ・ザ・ボール]』は、1対1から3対3までの局面ごとに、オフ・ザ・ボールの駆け引きを立体的な図版で示す。「プルアウェイ」で相手を引き剥がしてスペースをつくる、「チェックの動き」で受ける、「オーバーラップ」「インナーラップ」で数的優位をつくる——こうした立ち位置の技術を名前で覚えられるのが強みだよ。
橘ナナミ
用語がわかると、試合で「今の動きか!」って見えますね。
佐藤メバル
そう。オフザボールは1試合の大半を占める時間だから、名前がつくと上達が早い。MFなら『思考とスキルを磨く! サッカー ミッドフィルダー 最強バイブル』が、ボランチ・トップ下・サイドハーフごとにポジショニングを解説している。
立場別「最初の1冊」と読む順番
橘ナナミ
指導者と選手と観戦派で、順番は変わりますか?
佐藤メバル
変わるね。観戦派は『サッカーシステム大全』で基本形と派生形を押さえてから『サッカー布陣図鑑』へ。プレー派は役割の本→判断の本→オフザボールの本。指導者は『徹底図解! 誰でもよくわかる サッカー戦術、フォーメーション事典』でチーム戦術の型を持ち、守備を突き詰めるなら『サッカー守備戦術の教科書 超ゾーンディフェンス論』や『サッカー 新しい守備の教科書』、さらに『ドイツサッカーのディフェンス戦術』は、4バックシステムに対応した守備のプレーモデルをオールカラーで組み立てられる。
橘ナナミ
育成年代の子は?
佐藤メバル
『10才からのサッカーIQドリル』や『ジュニア選手が知っておきたい サッカー「超」戦術』は、問題形式で立ち位置を考えさせてくれる。保護者が横で読んでも面白いよ。
古い定番本との付き合い方と、実戦へのつなげ方
橘ナナミ
定番でも古くなる部分はありますか?
佐藤メバル
あるよ。『ジュニアサッカークリニック2019』や『サッカークリニック 2019年2月号』は、当時の全日本U-12選手権出場チームへの取材に基づく「ポジショニング指導」の言語化として今も価値がある。一方で、そこで扱うチーム事例は当時のものだという前提で読む。『世界を席巻するアルゼンチンサッカー ストライカー養成講座』も、掲載選手の情報は執筆時点のもの。原則は残るが、固有名詞は最新の情報で補いながら読むのが誠実だね。
橘ナナミ
読みっぱなしにしないコツはありますか?
佐藤メバル
1つでいいから、その試合で「自分が立つ場所」を1箇所決めて見る。守備の本なら「止まる」「寄せる」、問題集なら答え合わせの根拠。読んだ言葉を試合で1回使うと、本が一気に自分のものになる。
よくある質問
ポジショニングを学ぶのに最初に読むべき本は?
橘ナナミ
ポジショニングを学ぶのに最初に読むべき本はについて教えてください。
佐藤メバル
まずはポジションごとの役割がつかめる『マンガでたのしく学ぶ! ジュニアサッカー 世界一わかりやすいポジションの授業』が入りやすいです。プレーする立場なら、状況把握・情報収集・行動判断の3段階で考え方を教えてくれる『サッカー「いい選手」の判断力』が次の一冊になります。
ポジショナルプレーがわかるおすすめ本は?
橘ナナミ
ポジショナルプレーがわかるおすすめ本はについて教えてください。
佐藤メバル
なぜその配置になり、なぜそこに立つのかを構造から考えるなら『シン・フォーメーション論』、布陣をビジュアルで見比べたいなら『サッカー布陣図鑑』が向いています。思想としての理解と、配置の見取り図をセットで押さえるのが近道です。
小学生・ジュニア年代が読めるポジショニングの本はある?
橘ナナミ
小学生・ジュニア年代が読めるポジショニングの本はあるについて教えてください。
佐藤メバル
『マンガでたのしく学ぶ! ジュニアサッカー 世界一わかりやすいポジションの授業』や『10才からのサッカーIQドリル』、『ジュニア選手が知っておきたい サッカー「超」戦術』は、図や問題形式で立ち位置を考えられるのでジュニア年代に向いています。
オフザボールの動き方がわかる本は?
橘ナナミ
オフザボールの動き方がわかる本はについて教えてください。
佐藤メバル
1対1から3対3までの局面ごとに、駆け引きを立体的な図版で解説する『サッカーの戦い方 [ディフェンダーとの駆け引きに勝つオフ・ザ・ボール]』が代表的です。中盤の立ち位置なら『思考とスキルを磨く! サッカー ミッドフィルダー 最強バイブル』も具体的です。
ポジショニングとフォーメーションの違いを学べる本は?
橘ナナミ
ポジショニングとフォーメーションの違いを学べる本はについて教えてください。
佐藤メバル
配置の噛み合わせを扱う『サッカーフォーメーション図鑑』や『サッカーフォーメーション・システム・戦術』、『サッカーシステム大全』で設計図側を押さえ、立ち位置側は判断や守備の原則を扱う本で補うと、違いがはっきりします。
サッカー戦術の超初心者におすすめの入門書は?
橘ナナミ
サッカー戦術の超初心者におすすめの入門書はについて教えてください。
佐藤メバル
『徹底図解! 誰でもよくわかる サッカー戦術、フォーメーション事典』は用語とチーム戦術の型を順に追える入門書です。マンガから入りたい人はポジションの役割を扱う1冊、考える習慣をつけたい人は問題集形式の本が続けやすいです。
Kindle・電子書籍で読めるポジショニング本は?
橘ナナミ
Kindle・電子書籍で読めるポジショニング本はについて教えてください。
佐藤メバル
電子版の有無はタイトルごとに違うので、購入前に各書店で確認してください。フォーメーション図や図版を何度も見返す本は紙が向き、用語確認やスキマ時間の読み直しには電子が便利です。
プロ選手や指導者が実際に読んでいる本は?
橘ナナミ
プロ選手や指導者が実際に読んでいる本はについて教えてください。
佐藤メバル
誰が読んでいるかを断定はできませんが、著者の立場は参考になります。元日本代表CBの岩政大樹さんが守備の原則を書いた本、JFA技術委員を務めた松田浩さんのゾーンディフェンス論、日本代表として中盤を担った澤登正朗さんが監修した本など、現場の当事者による一冊が揃っています。
まとめ
橘ナナミ
佐藤さん、まとめると「ポジショニングの本」は1冊じゃなくて、役割→判断→動き方→配置、と重ねて読むものなんですね。
佐藤メバル
そう。役割をつかむ本、判断を分解する本、オフザボールを図解する本、配置の噛み合わせを見る本。それぞれ担当が違うから、順番に重ねると立体的になる。
橘ナナミ
私みたいな初心者は、どこから始めればいいですか?
佐藤メバル
ポジションの役割を追う1冊から。そこで「自分はどこに立つのか」の輪郭ができたら、判断の本、そしてオフザボールの本へ。観るだけの人も、布陣の本を1冊置いておくと試合の見え方が変わるよ。
橘ナナミ
読む前と後で、同じ試合が別物になりそうで楽しみです。
佐藤メバル
それでいいんだ。本を読む時間は、試合でいえばボールに触れていない時間だ。地味だけど、そのオフザボールの準備が、ピッチで見える景色を変えてくれる。あなたの本棚も、少しずついい立ち位置を取っていくといいね。
