サッカーのデータ分析が学べる本のおすすめ人気ランキング21選【2026年版】

監修

佐藤メバル

佐藤メバル

@shelfy_mebaru

編集長。あらゆるジャンルの本を年間数百冊読み込む本のプロ。投資・経営から小説・実用書・絵本まで、良書と読者の相性を見抜く。

橘ナナミ

橘ナナミ

@medias_nanami

編集部の新人インターン。22歳の大学院生で、メディア論を研究中。「それ気になります!」が口癖の天然キャラ。読者の素朴な疑問を代弁する役割で、各メディアの専門家にいろんなジャンルの素朴な質問をぶつけていく。

最終更新: 2026年10月

橘ナナミ

橘ナナミ

佐藤さん、この前スタジアムで隣の人が「今のはxG0.08だから入らなくて普通」って呟いていて。私、その言葉についていけなかったんです。サッカーを数字で見るための本って、何から読めばいいんでしょう?

佐藤メバル

佐藤メバル

いい質問だね。このテーマは棚づくりが一番難しいジャンルなんだ。面白い読み物と、観戦の解像度を上げる本と、実際に手を動かす実装書が、まるで別の棚に並ぶからね。入口の王道は『サッカーはデータが10割』か『サッカー データ革命 ロングボールは時代遅れか』のどちらか。前者はケンブリッジ大で物理学の博士号を持つ分析家が、移籍市場で選手がどう数値評価されるのかを描いた本で、「サッカー版の『マネー・ボール』」と紹介されることが多い。日本版向けの特別加筆として、遠藤航と南野拓実への論評も入っている。

橘ナナミ

橘ナナミ

データって一言でいっても、シュートの期待値みたいな数字もあれば、走行距離みたいな数字もありますよね。何を覚えればいいんだろう。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこが分かれ道だね。『xGENIUS 確率と統計で観るサッカー』はxG(ゴール期待値)を軸に、その勝利が実力なのか幸運なのかを考えていく本で、プロの戦術やスカウティングの現場でxGがどう使われているかを解説している。一方で『サッカーの見方が180度変わる データ進化論』は、スローイン、バックパス、シュートエリアみたいに、印象論で語られてきた論点を数字で拾い直す。指標の名前を覚える本と、自分の見方を更新する本は、役割が違うんだ。

橘ナナミ

橘ナナミ

なるほど。じゃあ、自分で分析してみたい場合は?

佐藤メバル

佐藤メバル

そこには階段がある。『AI時代のスポーツアナリティクス』はOpenSTARLabという解析ソフトを使い、映像からのデータ抽出から戦術生成までを一貫して扱う大学出版会のテキスト。『少年サッカー データ分析: Rで散布図』はR言語でグラフを描くところから始まる。ただ、いきなりここへ行くと挫折しやすい。先に『13歳からのデータサイエンス サッカー少年のスタメン奪還プロジェクト』で、「課題を見つけて、データで解く」という流れをつかんでおくと、あとがぐっと楽になるよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

物語形式の入門書から入るの、私でもできそうでありがたいです。

佐藤メバル

佐藤メバル

書店員だった頃、データ本を数式のページで閉じてしまったお客さんを何人も見たからね。順番さえ間違えなければ、この棚は本当に面白いんだ。

サッカーのデータ分析が学べる本の選び方

目的別で選ぶ

橘ナナミ

橘ナナミ

観戦を深めたい人と、クラブ経営を知りたい人で、入口は違いますか?

佐藤メバル

佐藤メバル

まったく別の棚になる。観戦を深めるなら『サッカーの見方が180度変わる データ進化論』と『サッカーマティクス 数学が解明する強豪チームの「勝利の方程式」』。後者は「勝ち点はなぜ3なのか」「強豪チームと東京の鉄道網の共通点は何か」といった問いを数学で解いていく、サッカー本大賞2018優秀作品の文庫版だ。数学の本なのに読み物として軽い。経営や編成なら『サッカーはデータが10割』と『サッカー データ革命 ロングボールは時代遅れか』が軸。指導者なら、元日本サッカー協会技術委員長の小野剛氏が歴代W杯のテクニカルレポートを読み解く『サッカーテクニカルレポート 超一流のサッカー分析学』、データとテクノロジーを指導に落とす『サッカー指導の成功法則』だね。

前提知識・レベル別で選ぶ

橘ナナミ

橘ナナミ

数字が苦手でも読める本はありますか?

佐藤メバル

佐藤メバル

『遠藤保仁がいればチームの勝ち点は117%になる』は、統計学のエキスパートである西内啓氏が、一流選手の技術や役割、得点につながるプレーをデータで読み解く新書だ。統計の予備知識がなくても、観戦の着眼点として読める。『13歳からのデータサイエンス』も中学生の物語だから、数式アレルギーの人でも入れる。逆に『AI時代のスポーツアナリティクス』や『サッカー戦術 8 オープントラッキングデータの解析』はコーディングの前提がある。後者はブログ記事をまとめた解析記録で、Jupyter Notebookのファイルも公開されている実務寄りの一冊。ボロノイ図の使用制限をわざわざ章立てしているあたりが、難易度の目印になるよ。

形式別で選ぶ

橘ナナミ

橘ナナミ

小説みたいに読めるものと、事典みたいに引くもの、両方ありますか?

佐藤メバル

佐藤メバル

物語として読むなら『13歳からのデータサイエンス』、拾い読みするなら競技ごとに章が分かれた『スポーツを10倍楽しむ統計学』。『ワールドカップ2026 ベスト8完全ガイド』は大会に寄り添う観戦ガイドで、読み終わる頃に大会も終わる、期限つきの楽しみ方だね。

対象リーグ別で選ぶ

橘ナナミ

橘ナナミ

Jリーグを扱った本はありますか?欧州の話ばかりだと、少し遠く感じてしまって。

佐藤メバル

佐藤メバル

『Jリーグを楽しもう! ~サッカーデータ分析入門書~』は、Jリーグ公式データのJ STATSを使い、無料で取得できるデータを統計学的手法で分析する入門書で、リーグの歴史や発展にも触れている。『浦和レッズ通知表』は特定クラブの1シーズンをデータで振り返る作りで、贔屓クラブで読めるのが国内本の強みだね。欧州中心の本と往復すると理解が早い。

言語別で選ぶ

橘ナナミ

橘ナナミ

洋書まで手を出すべきでしょうか?

佐藤メバル

佐藤メバル

英語で読めるなら選択肢は広がる。SoccermaticsやFootball Hackersのように、原著でしか読めないものもある。ただ、骨格は邦訳で十分つかめる。『サッカーマティクス』はSoccermaticsの邦訳にあたり、文庫で手に入る。まず邦訳で土台を作って、最新の議論を原著で追う。この順番が現実的だよ。

発売年別で選ぶ

橘ナナミ

橘ナナミ

定番と最新、どちらから読むべきですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

骨格は定番で、動きは最新で。『サッカーはデータが10割』や『サッカーマティクス』で土台を固めつつ、2026年のワールドカップを扱った観戦ガイドのように、その年のデータを前提にした本を重ねる。データ本は書かれた時点のスナップショットだから、日付を意識して読むのがコツだね。

サッカーのデータ分析が学べる本をひと目で比較

橘ナナミ

橘ナナミ

えっ、21冊もあるんですか!?まずどう見ればいいんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

焦らず焦らず(笑)。まずはこの一覧で全体像を眺めてみよう。価格・著者・対象読者をまとめて見られるから、自分に近そうなのが分かるはず

#画像名称おすすめ対象価格一言
1
サッカーはデータが10割
サッカーはデータが10割移籍や補強の裏側を数字で知りたい人、海外クラブの編成に興味がある人、代表や海外組の選手を別の角度から見直したい人。メッシとロナウドの比較のような入りやすい問いから読み始めたい読者にも向きます。-データ補強の原点
2
サッカー データ革命 ロングボールは時代遅れか
サッカー データ革命 ロングボールは時代遅れか観戦中に流れてくる数字を、意味まで理解したい人。指導者やスカウト志望で、判断の材料としてデータを捉えたい人。「数字を見ているつもり」だった人が、見方を一段深める入口になります。-データ黎明期の教科書
3
サッカーマティクス 数学が解明する強豪チームの「勝利の方程式」 (光文社未来ライブラリー Mサ 1-1)
サッカーマティクス 数学が解明する強豪チームの「勝利の方程式」 (光文社未来ライブラリー Mサ 1-1)数学が苦手でも、サッカーの見方を変えたい人。観戦中のもやもやを理屈で解きたい人、勝敗予想やブックメーカーの話まで横断して楽しみたい人。詰め込みではなく読み物として数学に触れたい読者に向きます。¥1,364数学で観る楽しさ
4
xGENIUS エックスジーニアス 確率と統計で観るサッカー
xGENIUS エックスジーニアス 確率と統計で観るサッカー「内容は良かったのに負けた」を数字で説明したい人、移籍や起用の判断にxGが使われる現場を知りたい人。指標を一つだけ腹に落としたい読者に、集中して読める一冊です。¥2,420xGで見る試合
5
サッカーの見方が180度変わる データ進化論
サッカーの見方が180度変わる データ進化論試合を見ながら「今のプレー、どうなんだろう」と疑問が浮かぶ人、解説者の言葉を鵜呑みにしたくない人、短い論点を一つずつ消化したい読者。通勤や試合前の空き時間に読む本としても向きます。¥600観戦が変わる論点集

サッカーのデータ分析が学べる本のおすすめ人気ランキング

橘ナナミ

橘ナナミ

一覧だけだとピンと来ないので...1冊ずつ詳しく教えてください!

佐藤メバル

佐藤メバル

よし、それじゃあ1位から順に1冊ずつ解説していこう。各冊どんな人に向いてるかも合わせて話すから、自分に合いそうなのを見つけてほしい

サッカーはデータが10割
1

サッカーはデータが10割

イアン・グラハム 著|飛鳥新社

4.8

ケンブリッジ大学で物理学の博士号を持つデータ分析家が、くすぶっていた名門チームを移籍市場での選手評価によってどう立て直したかを描く一冊です。移籍市場で選手がどう数値化され、どう補強が決まるのかが現場の言葉で語られ、メッシとロナウドはどちらがすごいのかという素朴な問いにも踏み込みます。日本版には特別加筆があり、遠藤航と南野拓実についての論評が読めるのが他書との違い。サッカー版の『マネーボール』として、数字から入る最初の一冊に向いています。

こんな人におすすめ

移籍や補強の裏側を数字で知りたい人、海外クラブの編成に興味がある人、代表や海外組の選手を別の角度から見直したい人。メッシとロナウドの比較のような入りやすい問いから読み始めたい読者にも向きます。

良い点

  • 移籍市場とデータの関係が具体的
  • 日本版だけの選手論評が読める
  • 読み物として読み口が軽い

気になる点

  • 分析手順の詳細は少なめ
  • 数式そのものは載っていない
  • クラブ内部の話が中心になる

出版社

飛鳥新社

発売日

2025年3月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

サッカー版の『マネーボール』って聞くと、すごく硬そうなイメージがあるんですけど、実際はどんな本なんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

いいところに注目しました。著者のイアン・グラハムはケンブリッジ大学で物理学の博士号を取ったあと、サッカーのデータ分析の世界に入った人で、くすぶっていた名門チームを移籍市場での選手評価によって立て直した当事者です。

だから補強の決まり方が現場の言葉で書かれている。メッシとロナウドはどちらがすごいのか、という素朴な問いにも答えていきます。

日本版には特別加筆があって、遠藤航と南野拓実への論評が読めるのも嬉しいところです。

橘ナナミ

橘ナナミ

遠藤航と南野拓実の論評が日本版だけに入っているんですね。でも、メッシとロナウドの比較って、数字だけで答えが出るものなんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

そこが面白いところで、この本は『どちらが上か』を断定して終わるのではなく、何を測るかによって答えが変わることを見せてくれます。

得点だけを見るのか、チャンスを作る動きまで見るのか。物差しを替えると評価がひっくり返る、という体験を先にさせてくれる。

書店員時代、こういう本は『数字アレルギーのお客さんほど最後まで読んでくる』と感じていました。読み物として進むので、統計の予備知識は要りません。

サッカー データ革命 ロングボールは時代遅れか
2

サッカー データ革命 ロングボールは時代遅れか

クリス・アンダーセン 著|辰巳出版

4.7

クリス・アンダーセンが統計学の専門家デビット・サリーと組み、統計学からゲームとしてのサッカー、そしてチームマネジメントまでを分析するノンフィクションです。パスの成功率から移籍金の平均額まで、目にする数字が本当は何を意味するのかを掘り下げ、これまでの通説を吹き飛ばしていきます。ファンだけでなくコーチ、スカウト、プレーヤーにも読まれる一冊で、データでサッカーを読み解く時代の黎明期の空気ごと味わえるのが魅力です。

こんな人におすすめ

観戦中に流れてくる数字を、意味まで理解したい人。指導者やスカウト志望で、判断の材料としてデータを捉えたい人。「数字を見ているつもり」だった人が、見方を一段深める入口になります。

良い点

  • 統計と現場をつなぐ視点が強い
  • 通説を疑う材料が豊富
  • 指導者にも届く射程の広さ

気になる点

  • 読み物としてやや硬い
  • 図解中心の入門書ではない
  • 結論より思考の過程が主役

出版社

辰巳出版

発売日

2014年12月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

『ロングボールは時代遅れか』というタイトルが挑発的で気になります。これは、ロングボールはもう古い、という結論の本なんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

そこは誤解されやすいところで、この本は白黒つけるための本ではありません。著者のクリス・アンダーセンは、統計学の専門家デビット・サリーと組んで、パスの成功率や移籍金の平均額といった数字が『本当は何を意味しているのか』を一つずつ確かめていきます。

多くのファンが理解したつもりでいる数字を疑い直す。だからタイトルも問いの形になっているんです。

橘ナナミ

橘ナナミ

答えを渡す本じゃなくて、問い方を教える本なんですね。コーチやスカウトにも読まれているのは、チームマネジメントまで扱っているからですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

そうですね、ゲームとしてのサッカーの分析と、チームマネジメントの話が同じ本に収まっているのが特徴です。

選手をどう評価し、どう起用するかという判断の場面に、数字を持ち込む。現場の人が使える形になっているから、ファン以外にも読まれるのだと思います。

ただし、読み物としての密度が濃いので、最初から通読しようとせず、気になる章から入るのが現実的です。

サッカーマティクス 数学が解明する強豪チームの「勝利の方程式」 (光文社未来ライブラリー Mサ 1-1)
3

サッカーマティクス 数学が解明する強豪チームの「勝利の方程式」 (光文社未来ライブラリー Mサ 1-1)

デイヴィッド・サンプター 著|光文社

¥1,364(税込)

4.6

サッカー本大賞2018優秀作品が文庫化された一冊で、サッカーに潜む数学的パターンを次々に拾っていきます。勝ち点はなぜ3なのか、強豪チームと東京の鉄道網の共通点とは何か、粘菌のネットワークとバルサのフォーメーションの類似まで、問いの立て方が痛快です。パス率が高いほど得点が増える、プレッシングは1人目が2.5秒以内、2人目が5.5秒以内、といった具体も出てきます。野球が統計のスポーツならサッカーはパターンのスポーツという視点が軸です。

こんな人におすすめ

数学が苦手でも、サッカーの見方を変えたい人。観戦中のもやもやを理屈で解きたい人、勝敗予想やブックメーカーの話まで横断して楽しみたい人。詰め込みではなく読み物として数学に触れたい読者に向きます。

良い点

  • 問いの引き出しが圧倒的に多い
  • 具体の数字と理屈が結びつく
  • 文庫で持ち歩きやすい

気になる点

  • ページ数が多く読了に時間
  • 数式そのものは控えめ
  • 話題が広く絞り込みたい人向きでない

出版社

光文社

発売日

2022年10月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

粘菌とバルサのフォーメーションが似ている、って紹介にあって。粘菌って、あの菌ですよね? どういうことなんだろうと思ってしまいました。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこがこの本の一番おいしいところです。森の地面に網目状のネットワークを作って養分を運ぶ粘菌の形が、東京近郊の地下鉄網と似ている。

そして近年のバルサのフォーメーションも同じ幾何学パターンだと。特殊な形を動きながら維持して、他のチームより効率よくボールを運んでいるという見立てです。

GPSやビデオ解析でパスの分布を地図にすれば一目瞭然だと。勝ち点が3なのはなぜか、といった素朴な疑問も同じ調子で解かれていきます。

橘ナナミ

橘ナナミ

なるほど、見た目の形を数学の言葉に置き換えるんですね。でも480ページあると聞くと、後半で挫折しそうでちょっと怖いです。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこは心配いりません。章ごとに独立した問いが並んでいるので、気になるところから拾い読みできます。プレッシングの2.5秒、5.5秒のような数字も出てきますが、計算をさせる本ではない。

サッカーの見方が変わる合図として数字が出てくるんです。観客席のウェーブがどう広がるか、スタジアムの群衆事故の原因は何か、数学者はブックメーカーに勝てるのか、といった話まで入っていて、読み終わるころには試合の見え方が少し変わっているはずです。

xGENIUS エックスジーニアス 確率と統計で観るサッカー
4

xGENIUS エックスジーニアス 確率と統計で観るサッカー

ジェームズ・ティペット 著|イースト・プレス

¥2,420(税込)

4.4

xG(ゴール期待値)を軸に、その勝利が実力なのか幸運なのかを読み解く一冊です。サッカーの試合は偶然に左右されるものですが、xGを使えば試合の本質が見えてくると著者は説きます。プロチームの戦術やスカウティングの場面でxGがどのように活用されているかを解説し、サッカーの見方を根本から変えていく。指標を一つに絞って深く掘るタイプで、偶然に左右される試合を確率の側面から捉え直したい人に向きます。

こんな人におすすめ

「内容は良かったのに負けた」を数字で説明したい人、移籍や起用の判断にxGが使われる現場を知りたい人。指標を一つだけ腹に落としたい読者に、集中して読める一冊です。

良い点

  • xGという切り口に一貫している
  • 戦術とスカウティング両面を扱う
  • 現代サッカーの必須語彙を押さえられる

気になる点

  • xG以外の指標は薄め
  • 統計の基礎説明は前提になる
  • 試合の物語性は少なめ

出版社

イースト・プレス

発売日

2025年7月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

xGって、実況でも解説でもよく聞くんですけど、恥ずかしながら『何となくすごそうな数字』くらいの理解でして。この本はそこから読めますか?

佐藤メバル

佐藤メバル

まさにそこから読む本です。xG、つまりゴール期待値を使うと、その勝利が実力なのか幸運なのかを切り分けて考えられるようになる。

この本は、プロチームが戦術の場面でもスカウティングの場面でもxGをどう使っているかを具体的に解説していきます。

指標を一つに絞っているので、あれもこれもと散らからず、一つの数字の使い方を体で覚える感覚で読めます。

橘ナナミ

橘ナナミ

じゃあ、ニュースで見た数字に『これはたまたまかな』って自分で判断できるようになるんですね。ちょっと楽しみになってきました。

佐藤メバル

佐藤メバル

そうなります。ただ、そのためには『試合は偶然に左右される』という前提を素直に受け入れる必要があります。

そこを認めたうえで数字を見ると、勝ち点の並びがまったく違って見えてくる。書店員時代、こうした分析書は『推しクラブの不調の理由を探しに来るお客さん』がよく手に取っていました。

感情と数字の距離の取り方を教えてくれる一冊です。

サッカーの見方が180度変わる データ進化論
5

サッカーの見方が180度変わる データ進化論

河治良幸 著|ソル・メディア

¥600(税込)

4.3

footballistaの好評連載「CLデータの深層」でお馴染みの著者が、最先端のサッカーを理解するための新しいデータを提唱する一冊です。印象論が支配しがちなサッカー言論に一石を投じる意欲作で、知っているようで知らないスローインの秘密、数字の羅列ではない真のフォーメーションとは何か、ポストプレーヤーは本当に長身FWなのか、バックパスは逃げの選択肢なのか、シュートを打たないのは日本人の悪癖なのか、といった論点が並びます。印象論を数字でほどく観戦のお供です。

こんな人におすすめ

試合を見ながら「今のプレー、どうなんだろう」と疑問が浮かぶ人、解説者の言葉を鵜呑みにしたくない人、短い論点を一つずつ消化したい読者。通勤や試合前の空き時間に読む本としても向きます。

良い点

  • 論点が短く読み切りやすい
  • 日常の観戦と直結する題材
  • 著者の視点がはっきりしている

気になる点

  • 体系的な入門書ではない
  • 数字の計算過程は省略気味
  • 著者の立場に好みが分かれる

出版社

ソル・メディア

発売日

2013年11月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

スローインの秘密、って見出しが気になりました。スローインって、試合が止まるだけの時間だと思っていたんですが、秘密なんてあるんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

これ、私も最初は同じことを思いました。でもスローインは、ボールが自分の手元にあり、相手の陣形が整っていない数少ない瞬間なんです。

著者はfootballistaでCLを数字で読み解いてきた人で、そうした当たり前に見える場面を一つずつ拾い直していきます。

ポストプレーヤーは本当に長身FWなのか、バックパスは逃げなのか、シュートを打たないのは日本人の悪癖なのか。全部、試合を見ながら抱く疑問です。

橘ナナミ

橘ナナミ

あっ、これは観戦中に『そういえば』と思ったことが、そのまま章になっている感じですね。難しくないなら、試合前にパラパラめくる使い方もできそうです。

佐藤メバル

佐藤メバル

その使い方が一番合っています。一つひとつの論点が短いので、頭から読まなくても成立する。数字の羅列ではない、真のフォーメーションとは何かという問いだけでも、フォーメーション図の見方が変わります。

印象で語られがちな部分に、どこから数字を持ち込むかを示してくれる本です。観戦仲間との会話のネタにもなりますよ。

遠藤保仁がいればチームの勝ち点は117%になる データが見せるサッカーの新しい魅力 (SB新書)
6

遠藤保仁がいればチームの勝ち点は117%になる データが見せるサッカーの新しい魅力 (SB新書)

西内啓 著|SBクリエイティブ

4.1

統計学のエキスパートが、サッカーのさまざまなデータを分析し、データに裏付けられたサッカーの真の姿を明らかにする新書です。データから読み解く一流プレーヤーの技術、データを使って隠れた才能を探し出す方法、データで振り分けられるプレーヤーの役割、得点につながるプレー、勝敗を左右するプレーヤー、そしてサッカーの気になる疑問まで、章立てで並びます。タイトルにある選手名のように、選手を切り口に数字を読む構成が特徴です。

こんな人におすすめ

好きな選手を数字で見直したい人、試合の観戦ポイントを前もって掴んでおきたい人、選手の役割の違いを言葉で説明できるようになりたい人。統計の専門知識がなくても読み進められます。

良い点

  • 選手目線で数字を語ってくれる
  • 観戦の着眼点が増える
  • 章ごとにテーマが明確

気になる点

  • クラブ経営の話は少なめ
  • 分析手法の解説は簡潔
  • 新書ゆえ図表は限られる

出版社

SBクリエイティブ

発売日

2012年7月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

タイトルの『勝ち点が117%になる』が不思議で。%なのに勝ち点なんですね。どういう意味なんだろうと引っかかりました。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこ、多くの人が立ち止まるタイトルですよね。この本は統計学のエキスパートが、サッカーのデータを分析して、データに裏付けられたサッカーの姿を明らかにしていく新書です。

一流プレーヤーの技術を数字から読み解く章、隠れた才能を探す章、選手の役割をデータで振り分ける章、得点につながるプレーを見る章、勝敗を左右する選手を扱う章と、順に進みます。

誰かを一人思い浮かべながら読むと、判断の根拠が見えてきます。

橘ナナミ

橘ナナミ

選手ありきの章立てなんですね。それなら、応援している選手がどの章に出てくるかを探しながら読むだけでも楽しめそうです。

佐藤メバル

佐藤メバル

その読み方が一番楽しいと思います。数字が選手の解像度を上げる感覚が味わえますよ。データで役割が振り分けられる、という話は、観戦中に『この人は何を担当しているんだろう』と考えるときの助けになります。

書店員時代、この手の新書は『推しの選手の名前で買われる』ことが多くて、結果的にサッカーの見方が変わる。そこが新書の強さです。

Jリーグを楽しもう! ~サッカーデータ分析入門書~
7

Jリーグを楽しもう! ~サッカーデータ分析入門書~

坪井亙 著|文芸社

4.1

Jリーグ公式データのJ STATSを使い、無料で取得できるデータを統計学的手法で扱いながら、戦術や選手のパフォーマンスを分析して観戦の幅を広げる入門書です。Jリーグの歴史や発展にも触れているので、データの話とリーグの歩みを同時に追えます。海外リーグや代表を題材にした本が多いなか、国内リーグを主役に据えているのが大きな違いで、初心者から愛好家まで幅広く楽しめる作りになっています。

こんな人におすすめ

Jリーグを応援していて、数字からも試合を語れるようになりたい人、分析に興味はあるが難しすぎる本は避けたい人。自分の贔屓クラブの数字を追いかけたい読者にとって、最初の一冊になります。

良い点

  • Jリーグに特化した貴重な一冊
  • 無料データで始められると示す
  • 初心者にも配慮した書き方

気になる点

  • 海外リーグの事例は扱わない
  • 高度な分析手法は出てこない
  • ページ数は多くない

出版社

文芸社

発売日

2025年8月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

Jリーグのデータって、無料で取れるものなんですか? 分析って、お金を払わないとできない世界だと思っていました。

佐藤メバル

佐藤メバル

いい質問です。この本はJリーグ公式データのJ STATSを使っていて、そこで無料で取得できるデータを活用しながら、統計学的手法で戦術や選手のパフォーマンスを分析する。

つまり、特別な契約がなくても手を動かせる範囲から始めよう、という立ち位置なんです。しかもJリーグの歴史や発展にも触れているので、数字を追いながらリーグがどう歩んできたかも見えてきます。

橘ナナミ

橘ナナミ

なるほど、観る側の入門としてちょうどよさそうですね。海外サッカーの本が多い中で、国内リーグだけを扱っているのも逆に新鮮です。

佐藤メバル

佐藤メバル

まさにそこがこの本の値打ちです。海外の分析書を読んでも、自分の応援するクラブの話にはならないことが多い。

Jリーグの試合をそのまま題材にできるのは大きいですよ。初心者から愛好家まで、という想定もはっきりしていて、統計の予備知識なしでも入れる作りです。

スタジアムに行く前に、この本で見どころを作っておくのがおすすめです。

AI時代のスポーツアナリティクス
8

AI時代のスポーツアナリティクス

藤井慶輔 著|東京大学出版会

¥3,520(税込)

3.9

AIを駆使したスポーツ分析を体系的に学べるテキストです。映像からのデータ抽出、データ分析、そして戦術生成までを一貫して扱う手法を学び、解析ソフトのOpenSTARLabを使って実践することで、初学者でも理論と実践をバランスよく身につけられる構成になっています。読み物としてのデータ本とは性格が違い、学問としてのスポーツアナリティクスに足を踏み入れたい人に向きます。手元に置いて長く参照できる教科書です。

こんな人におすすめ

研究や業務でスポーツデータを扱いたい学生・大学院生、指導や分析の現場で手法を体系的に押さえたい人。映像からデータを取るところから始めたい読者にとって、道筋を示してくれる一冊です。

良い点

  • 映像抽出から戦術生成まで一貫
  • 解析ソフトで手を動かせる
  • 初学者にも配慮した構成

気になる点

  • 価格はやや高め
  • 読み物としての軽さはない
  • 環境構築の手間がかかる

出版社

東京大学出版会

発売日

2026年5月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

OpenSTARLabって、名前からしてもう難しそうなんですけど……。解析ソフトを使う前提の本って、環境を整えるところで挫折しませんか?

佐藤メバル

佐藤メバル

そこは素直な不安ですよね。ただ、この本は東京大学出版会から出ている教科書で、映像からデータを抽出する段階、そのデータを分析する段階、分析から戦術を生成する段階までを一貫して扱います。

つまり、ソフトの使い方だけを覚えるのではなく、なぜその手順が必要なのかから積み上げていく。初学者でも理論と実践をバランスよく身につけられるように作られています。

橘ナナミ

橘ナナミ

理論と実践がセットになっているのが大学出版らしいですね。ただ、私のように読み物としてサッカーの本を読んでいる人間には、少し背伸びかもしれません。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう感じるなら、それで正解です。この本は観戦を楽しむための本ではなく、分析する側に回るための入り口です。

研究でスポーツを扱いたい、指導の現場にデータを持ち込みたい、そういう目的がある人には確かな道筋になります。

私の編集部でも、分析を本気でやる学生にはまずこの種の教科書を薦めています。読み物とは役割が違うと割り切って選ぶのがいいですね。

サッカー戦術 8 オープントラッキングデータの解析
9

サッカー戦術 8 オープントラッキングデータの解析

山本哲也 著

3.9

著者が公開してきたブログ記事をまとめた一冊で、ボロノイ図の使用制限とオープントラッキングデータの解析という二つのテーマを扱います。DEBS2013のデータを小さくし、元データの誤りを直し、時刻を合わせ、パスマップやパスの速度変化、動画作成、個人の守備領域へと進む手順が並びます。「とりあえず解析してみた」段階だと著者自身が明言し、オフ・ザ・ボールの動きを検出する指標案まで踏み込む誠実さが魅力。手を動かすための記録です。

こんな人におすすめ

サッカーのトラッキングデータを自分で触ってみたい人、ボロノイ図を使う前に前提を知っておきたい人。完成された結論より試行の過程を読みたい読者、分析を独学で始める人の足がかりになります。

良い点

  • 手順が具体的に追える
  • データの誤り修正まで書く
  • ボロノイ図の限界に触れる

気になる点

  • ブログ記事の寄せ集めである
  • 結論はまだ途中段階
  • 前提となる環境づくりが必要

出版社

詳細情報なし

発売日

2019年5月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

これ、ブログ記事のまとめとして出ている本なんですね。論文とは違うんでしょうか。読み方も変わってきますか?

佐藤メバル

佐藤メバル

いいところに気づきました。これは査読を通った研究というより、著者が自分で解析してみた記録をまとめたものです。

DEBS2013のデータを扱い、データサイズを縮める、元データの誤りを直す、時刻を合わせる、といった泥臭い手順から始まって、パスマップや速度変化、動画作成、個人の守備領域まで進みます。

第3章は『とりあえず解析してみた』の域を出ないと著者自身が書いている。

橘ナナミ

橘ナナミ

そこまで正直に書いてくれると、逆に信頼できますね。ボロノイ図っていうと、テレビでも見かけるあの区画図ですよね。あれにも制限があるんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

あります。ボロノイ図は分かりやすい図ですが、その背景にある仮定を理解しておかないと使い方を誤る。だからこの本は、図の見た目の説得力にいったん待ったをかけます。

オフ・ザ・ボールの動きをどう指標にするか、という案も提示されていて、そこから先は読者自身が続きを考えられる。

解析の途中に立ち会うような本です。

13歳からのデータサイエンス サッカー少年のスタメン奪還プロジェクト
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13歳からのデータサイエンス サッカー少年のスタメン奪還プロジェクト

稲田修一 著|ナツメ社

¥1,650(税込)

3.9

サッカー部でスタメンを同級生のライバルと争う中学2年生の健が、母の営むカフェの常連でIT企業に勤めるデータの専門家・稲本さんに出会い、スタメン奪還プロジェクトを始める物語です。課題を見つけ、計画を立て、データを集めて分析し、結論を出して課題解決に役立てる。うまくいかなければ見直して再挑戦する、という基本の考え方を物語の中で解説します。スタメン争いという身近な目標があるから、数字の本で挫折した人でも最後まで読めます。

こんな人におすすめ

データサイエンスに興味はあるが専門書の入口で止まっている人、スポーツに数字を持ち込みたい小中学生とその周辺の大人。部活の悩みと数字を結びつけたい読者にちょうどよい入門書です。

良い点

  • 物語形式で読み進めやすい
  • 課題解決の型が身につく
  • スポーツ以外にも応用が利く

気になる点

  • 高度な分析手法は扱わない
  • 物語の好みが合うかどうか
  • スポーツ描写は控えめ

出版社

ナツメ社

発売日

2026年2月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

『13歳からの』と書いてあるんですけど、大学院生の私が読んでも大丈夫なものでしょうか。対象がはっきりしている分、遠慮してしまって。

佐藤メバル

佐藤メバル

その遠慮は要りませんよ。主人公はサッカー部でスタメンを争う中学2年生の健で、母の営むカフェの常連でIT企業に勤めるデータの専門家、稲本さんに背中を押されてスタメン奪還プロジェクトを始めます。

この物語が扱っているのは、課題を見つけ、計画を立て、データを集めて分析し、結論を出すという型そのものです。

これは勉強にも仕事にも効く考え方で、年齢は関係ありません。

橘ナナミ

橘ナナミ

なるほど、対象年齢は入口の目安であって、上限ではないと。データサイエンスって結局、何をする学問なのかを掴むには良さそうですね。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう、そこなんです。用語の定義を覚える前に、うまくいかないを、うまくいくに変える手順を物語で追える。

うまくいかなければ課題やデータを見直して、また挑戦する。その往復まで書かれているのが、入門書として誠実なところです。

周りにサッカーをやっている子がいるなら、一緒に読んでもらうのもいいと思います。

ワールドカップ2026 ベスト8完全ガイド: データで読み解く、決勝までの道のり
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ワールドカップ2026 ベスト8完全ガイド: データで読み解く、決勝までの道のり

サッカーデータ研究家カズマ 著

3.7

カナダ・メキシコ・アメリカの3か国共催、史上初の48チーム制で開幕した大会のベスト8以降を、戦績・得点数・失点数といったデータから読み解く観戦ガイドです。ブラジルとドイツがそろって姿を消した史上初の出来事、5試合を終えて無失点のスペイン、5戦全勝で失点2のフランス、前回王者ブラジルを撃破したノルウェーなど、数字を追うだけで鳥肌が立つ展開が並びます。難しい戦術論は最小限に、初心者にもコアなファンにも届く構成です。

こんな人におすすめ

前回王者や優勝候補が消えた展開を数字で整理したい人、初めてワールドカップをじっくり観戦する人、準々決勝以降のカードを予習しておきたい人。「なんとなく強そう」を卒業したい読者に向きます。

良い点

  • ベスト8に絞った構成が明快
  • 得点データが具体的に並ぶ
  • 専門用語を抑えた読みやすさ

気になる点

  • 執筆時点の結果に基づく内容
  • 過去大会の通史ではない
  • 試合結果で内容が変わりうる

出版社

詳細情報なし

発売日

2026年7月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

ベスト8の時点で、もう本が出ているんですね。大会の途中で読む本って初めて見ました。追いかけながら読む感じですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

まさにそういう本です。カナダ・メキシコ・アメリカの3か国共催で史上初の48チーム制、そこから生き残った8チームを、戦績や得点、失点といった数字で読み解いていきます。

ブラジルとドイツがそろって姿を消した、という史上初の出来事の背景。スペインは5試合を終えてなお無失点で、1990年のイタリア以来の快挙を継続中。

フランスは5戦全勝で失点はわずか2。そういう数字が並ぶと、見え方が変わります。

橘ナナミ

橘ナナミ

スペインが5試合無失点っていうのも、数字で言われると重みが違いますね。得点王争いなんかも載っているんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

載っています。メッシ、エムバペ、ハーランドの三つ巴の行方も扱っていて、準決勝はフランス対スペインがすでに確定、もう一つの山はノルウェー対イングランド、アルゼンチン対スイスという構図まで解説されます。

得点ランキングではフランスとアルゼンチンが並び、その下にベルギー、ノルウェー、イングランド、モロッコ、スペイン、スイスと続く。

攻撃力の順と勝ち上がりは一致しない、というトーナメントの面白さが数字で見えてきます。ただし内容は執筆時点、準々決勝終了時点のデータに基づくものです。

ワールドカップ2026 日本代表はブラジルに勝てるか: 勝率・データ・戦術で読む 夢の大番狂わせ完全分析 (上杉文庫)
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ワールドカップ2026 日本代表はブラジルに勝てるか: 勝率・データ・戦術で読む 夢の大番狂わせ完全分析 (上杉文庫)

上杉兼 著

3.7

2026年大会の決勝トーナメント1回戦、ラウンド32で日本代表がブラジルと激突する——という前提に立って、勝率・データ・戦術から読み解く分析本です。Optaのスーパーコンピューターが算出した日本の突破確率は約38%、つまり3.7回に1回。アンチェロッティ監督が率いるブラジルの強みと弱点、久保建英の復帰や遠藤航の中盤制圧、GK鈴木彩艶の奮闘といった日本側の勝利条件、3つの試合シナリオまで数字で示します。一つのカードに絞り切る構成が独特です。

こんな人におすすめ

日本代表とブラジルの一戦を、祈るだけでなく数字でも捉えたい人、過去の大番狂わせの歴史を振り返りたい人。「奇跡か現実か」を自分で考えたい読者にとって、判断材料を渡してくれる一冊です。

良い点

  • 一試合に絞った分析の濃さ
  • 突破確率など数字が明示される
  • 三つのシナリオで先を読める

気になる点

  • カードが変われば前提も変わる
  • 大会全体のガイドではない
  • 選手情報は執筆時点のもの

出版社

詳細情報なし

発売日

2026年6月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

突破確率が約38%、3.7回に1回、という数字が紹介にあって。これって高いんですか、低いんですか? 私には判断がつかなくて、むしろドキドキしてきました。

佐藤メバル

佐藤メバル

その感覚でいいと思います。この本は、日本代表がブラジルと当たったら、という一つのカードに絞って、勝率とデータと戦術から読み解いていきます。

ブラジル側はアンチェロッティ監督の強みと弱点、たとえばサイドバックの問題やカゼミーロへの依存、そして日本側は久保建英の復帰や遠藤航の中盤制圧、GK鈴木彩艶の奮闘といった勝利条件を挙げていく。

3つの試合シナリオまで数字で並べるので、確率を感情ではなく材料として受け取れます。

橘ナナミ

橘ナナミ

シナリオが数字で並ぶと、応援の仕方も変わりそうですね。過去の大番狂わせの話も入っているんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

そこまで含めて一冊です。過去の直接対決では長年ブラジルが圧勝してきた歴史があり、それを覆す可能性を数字で語る。

単なる奇跡ではなく、データが示す現実の数字として提示してくれるのが、この本のいちばん面白いところです。

ただし、これは特定のカードを前提にした分析なので、対戦が変われば当然読み方も変わります。そこは前提として頭に置いておきましょう。

サッカーWカップびっくりデータ99の謎 (二見WAiWAi文庫 158)
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サッカーWカップびっくりデータ99の謎 (二見WAiWAi文庫 158)

二見書房

¥157(税込)

3.7

ワールドカップにまつわる「びっくりデータ」を、99の謎という形で並べた文庫本です。コンパクトな造りなので、通読するより拾い読みに向いています。数字が苦手でも、謎解きの感覚でページをめくれるのが持ち味。大会の記憶を数字で引っ張り出すタイプの一冊で、体系立てて学ぶ分析書とは役割がはっきり分かれます。試合の合間や移動中に、少しずつめくって楽しむ読み方に合います。

こんな人におすすめ

昔のワールドカップの記憶を数字で振り返りたい人、長い分析書は少し疲れるという人、試合前の空き時間に読むものを探している人。謎解きの気分で数字に触れたい読者の入口になります。

良い点

  • 拾い読みしやすい構成
  • 文庫で持ち歩きやすい
  • とっつきやすさが際立つ

気になる点

  • 体系的な分析書ではない
  • 分析手法の解説はない
  • 深掘りより幅を取る作り

出版社

二見書房

発売日

1998年4月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

99の謎、という構成の本って、どう読めばいいんでしょう。最初から順番に読むものでもなさそうですよね。

佐藤メバル

佐藤メバル

その直感で合っています。これは二見書房の文庫で、タイトルが示すとおりワールドカップにまつわる『びっくりデータ』を99の謎という形で並べた一冊です。

ページ数も多くないので、通読するより、気になった見出しから拾う読み方が自然です。試合の前後に少しずつめくると、昔の大会の記憶が数字でよみがえってきますよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

なるほど、クイズを一問ずつ解く感じですね。でも、それだと体系的にデータ分析を学べるわけではない、という理解でいいんでしょうか。

佐藤メバル

佐藤メバル

その理解で大丈夫です。これは学ぶ本というより、楽しむ本です。がっつり手法を学びたいなら、統計の教科書や専門書に進むべきで、この本はその手前の入口。

数字に親しむきっかけとして置いておくのがいい。書店員時代、こうした文庫は『旅行のお供に』と買われていくことが多くて、移動中の数ページで大会の記憶が一つよみがえる、という使い方をされていました。

浦和レッズ通知表: データで読む2001シーズン (流星社のサッカー本)
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浦和レッズ通知表: データで読む2001シーズン (流星社のサッカー本)

流星社

3.7

タイトルが示すとおり、浦和レッズの2001シーズンを「通知表」という形式でデータから読む一冊です。特定のクラブの、特定のシーズンに絞り、成績を科目のように採点していく。クラブの一年と数字を重ねるタイプで、リーグ全体や代表を扱うデータ本とは距離があります。当時の浦和をスタジアムや映像で追っていた人にとっては、記録として手元に置いておきたい一冊になります。

こんな人におすすめ

浦和レッズのファン、2001シーズンのJリーグを現地や映像で追っていた人、クラブ単位で数字を読み返したい人。特定の年とクラブの空気を記録として残しておきたい読者に向きます。

良い点

  • 一クラブを深く追える
  • シーズン単位で振り返れる
  • ファンには記録性が高い

気になる点

  • 他クラブのファンには刺さりにくい
  • リーグ全体の分析ではない
  • 最新の分析手法を学ぶ本ではない

出版社

流星社

発売日

2002年1月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

2001シーズンの浦和レッズだけを扱った本なんですね。ここまで絞った本は、いまの本屋さんではなかなか見ない気がします。誰が読むんでしょう?

佐藤メバル

佐藤メバル

そこなんですよ。書店員時代、こうしたクラブ別の本は、その年のスタジアムの空気まで思い出しながら買っていく常連さんがいました。

通知表という形式で、シーズンの成績を科目のように採点していく。数字を眺めているようで、実はその年の試合の記憶を呼び覚ます本なんです。

だから、浦和を当時応援していた人にはたまらない。

橘ナナミ

橘ナナミ

記録として残しておく本、という感じですね。逆に言うと、他のクラブのファンが読んでもピンとこないかもしれない。

佐藤メバル

佐藤メバル

そうですね、ここは正直にそう言っていいと思います。全国のリーグを横断して傾向を学ぶ本ではありませんから。

ただ、自分のクラブの一年を数字で読み返すという体験は、他のクラブのファンにも一度は味わってほしい。そういう欲求に応えてくれる一冊が存在していること自体が、サッカー本の幅の広さだと思います。

サッカーは「時間」で決まっている: 0〜5秒で勝敗が決まる構造論
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サッカーは「時間」で決まっている: 0〜5秒で勝敗が決まる構造論

YosukeKojima 著

3.7

GPS追跡データやAIによる精密な分析を踏まえ、試合を決定づけるのはボールを持っている時間ではなく、奪った瞬間・失った瞬間に生まれる0〜5秒のトランジションだと説く一冊です。権田修一の18秒と4連続セーブを可能にした0.8秒のリセット速度、オフサイドラインの1.88ミリが引き起こす認知のずれ、ポゼッション率17%の日本がスペインを破った逆転劇、ロストフの14秒まで具体的に並びます。空間ではなく時間という一つのレンズが軸です。

こんな人におすすめ

名勝負の裏側を論理的に読み解きたい人、なんとなくすごいを言語化したい人、カウンターやトランジションの重要さを掴みたい指導者や熱心なサポーター。ボールを持っていない時間に注目したい読者に向きます。

良い点

  • 切り口が時間ひとつで明快
  • 具体的な試合場面で説明される
  • 観戦中の着眼点が増える

気になる点

  • 著者は個人のアナリストである
  • 学術書ほどの検証はない
  • 用語の定義は自分で補う必要

出版社

詳細情報なし

発売日

2026年4月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

『0〜5秒で勝敗が決まる』と言い切るの、すごく思い切りがいいなと思いました。でも、本当にそこまで言い切れるものなんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

言い切れるだけの材料を並べている、というのが正確なところです。GPSの追跡データやAIによる分析が示したのは、試合を決めるのはボールを持っている時間ではなく、奪った瞬間、失った瞬間に生まれる0〜5秒の攻守の切り替えだ、という見方です。

たとえば権田修一の18秒と4連続セーブを支えたのは0.8秒のリセット速度。オフサイドラインの1.88ミリが時間の認知的なずれを生む。そんな具体例が積み上がっていきます。

橘ナナミ

橘ナナミ

なるほど、抽象論じゃなくて場面で語られるんですね。ポゼッション率17%でスペインを破った話も、そういう見方で読み直せるんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

読み直せます。しかも『ロストフの14秒』、あのベルギー戦で日本の守備の整備時間がどう壊されたのかまで扱っている。

誰が時間を操り、いつ致命的なずれが生まれるのかという見方を持つと、テレビ画面に映らない部分が見えてきます。

これは著者がスポーツライター兼アナリストとして書いた本なので、学術書のような厳密さを求めるより、観戦の解像度を上げる読み物として受け取るのがいいと思います。

サッカーテクニカルレポート 超一流のサッカー分析学
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サッカーテクニカルレポート 超一流のサッカー分析学

小野剛 著|カンゼン

¥1,760(税込)

3.5

元日本サッカー協会技術委員長で、FIFAインストラクターでもある小野剛氏が、自ら携わってきた歴代ワールドカップのテクニカルレポートの全容を分析しながら、歴代の日本代表の戦いの軌跡と内実、日本と世界の趨勢を読み解く一冊です。戦術・戦略・技術・育成の面から現代サッカーに求められる要素を徹底解説し、元日本代表監督・岡田武史氏との特別対談も収録。レポートがどう作られ、どう強化に使われたかという内側は他書では読めません。

こんな人におすすめ

代表の戦いを結果ではなく準備の側から知りたい人、指導者や育成に関わる人、データと現場の橋渡しに関心がある人。スカウティングの実務に触れてみたい読者にとって、貴重な記録になります。

良い点

  • 当事者による一次情報が中心
  • 育成や強化の視点まで広い
  • 岡田武史氏との対談を収録

気になる点

  • 価格はやや高め
  • 分析の数理には踏み込まない
  • 読み物としては骨太

出版社

カンゼン

発売日

2019年1月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

テクニカルレポートって、言葉は聞いたことがあるんですが、普段どこで読めるものなんですか? そもそも誰が書いているのかも知らなくて。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこから知れるのがこの本の強みです。著者の小野剛氏は元日本サッカー協会の技術委員長で、FIFAのインストラクターも務めた人。

自らが携わってきた歴代ワールドカップのテクニカルレポートの全容を分析しながら、日本代表の戦いの軌跡と内実、日本と世界の趨勢を読み解いていきます。

スカウティングの第一人者による『勝つサッカーの定義』が主題です。

橘ナナミ

橘ナナミ

レポートって、試合を記録するだけのものだと思っていました。でも、それを使って次の強化を組み立てるわけですよね。岡田武史さんとの対談も気になります。

佐藤メバル

佐藤メバル

その対談も収録されています。戦術、戦略、技術、育成という面から現代サッカーに求められる要素を解説しつつ、分析が強化の現場でどう使われたかまで踏み込む。

たとえばスカウティングは監督が選手に自信を持たせるためのものだ、という一文などは、数字の使われ方としてハッとさせられます。

骨太ですが、データと現場の距離を知りたい人には代えがたい一冊です。

サッカー指導の成功法則:現代戦術とトレーニングの最新ガイド: データとテクノロジーを活用した未来の指導術 (紫恒文庫)
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サッカー指導の成功法則:現代戦術とトレーニングの最新ガイド: データとテクノロジーを活用した未来の指導術 (紫恒文庫)

miyash 著

3.5

サッカー指導者が選手の成長を最大限に引き出すための実践的なガイドです。初心者から上級者まで、すべてのレベルに対応した指導法やトレーニングメソッドを豊富に取り揃え、現代サッカーにおける最新の戦術やトレンド、フィジカルとメンタルのバランスを重視したアプローチを解説します。チームビルディングやコミュニケーションの重要性にも触れ、さらにデータやテクノロジーを活用した未来の指導法にも焦点を当てます。分析の結果を現場に持ち帰る側の視点が軸です。

こんな人におすすめ

少年から上の年代まで指導に携わるコーチ、これから指導者を目指す人、チーム作りの考え方を整理したい人。数字を練習メニューに変換したい指導者にとって、実践の取っ掛かりになります。

良い点

  • レベル別の指導法が並ぶ
  • メンタルとフィジカル両面を扱う
  • データ活用の未来まで触れる

気になる点

  • 観戦者向けの内容ではない
  • 分析の数理は扱わない
  • 著者の実名は表に出ていない

出版社

詳細情報なし

発売日

2024年12月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

指導者向けの本って、選手やファンが読んでも意味ありますか? 自分は指導する立場じゃないので、対象外なのかなと思いまして。

佐藤メバル

佐藤メバル

いい質問です。これは指導者が選手の成長を引き出すための実践的なガイドで、初心者から上級者までの指導法やトレーニングメソッドを並べ、現代の戦術やトレンド、フィジカルとメンタルのバランス、チームビルディングやコミュニケーションまで扱います。

選手の側から読むと、『なぜこの練習をやらされるのか』が分かる。だから指導者以外にも役に立ちます。

橘ナナミ

橘ナナミ

なるほど、教わる側の視点にもなるんですね。データやテクノロジーの話も入っていると聞くと、そちらが気になります。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこがこの本の前向きなところです。データやテクノロジーを活用した未来の指導法にも焦点を当てていて、分析の結果をどう練習に落とすかという発想が入ってくる。

ただし、分析の計算そのものを解説する本ではありません。あくまで現場のガイドです。指導者と選手が同じ言葉で話すための共通語を作る、という使い方がいちばんしっくりくると思います。

戦術リストランテⅦ 「デジタル化」したサッカーの未来 (footballista)
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戦術リストランテⅦ 「デジタル化」したサッカーの未来 (footballista)

西部謙司 著|ソル・メディア

¥1,760(税込)

3.5

「アナログのままでは世界に置いて行かれる」という問題意識から、ポジショナルプレーが標準化されたポスト・カタールワールドカップの、新しいサッカーの文法を扱う一冊です。シリーズの第7巻にあたり、興國高校サッカー部の内野智章監督との特別対談も収録されています。新しい文法を知るのはもはや最低条件という著者の立場がはっきりしていて、戦術を語る言葉をアップデートしたい人に応えてくれます。

こんな人におすすめ

戦術の話題についていける語彙を持ちたい人、ポジショナルプレーを基礎から整理したい人、高校サッカーの現場の話にも触れたい人。観戦談義の前提を揃えたい読者に向きます。

良い点

  • 現代戦術のキーワードを整理できる
  • 高校指導者との対談を収録
  • シリーズを通して読める

気になる点

  • シリーズ単巻では前提が省かれる
  • 数値データの掲載は多くない
  • 著者の論に馴染む必要がある

出版社

ソル・メディア

発売日

2023年1月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

ポジショナルプレーが標準化された、って書いてあるんですが。もう常識になった、という意味なんですか? 数年前は新しい概念だった気がするんですけど。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう、そこがこの本の出発点です。かつては一部のチームの工夫だったものが、ポスト・カタールワールドカップでは前提になりつつある。

だから著者は『アナログのままでは世界に置いて行かれる』と書く。新しいサッカーの文法を知るのは、もはや最低条件だという立場です。

デジタル化したサッカーの未来、という視点で現在地を測り直しています。

橘ナナミ

橘ナナミ

興國高校の内野智章監督との対談も入っているんですね。プロの話だけでなく、高校の現場の話も聞けるのは嬉しいです。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこが読みどころの一つです。戦術の言葉は、トップの場面だけでなく育成の現場でも使われるもの。だから高校サッカー部の監督との対談が意味を持ちます。

概念を現場の言葉に引き戻す作業が入っているんですね。シリーズの第7巻なので、いきなりこの巻から入ると前提が分からない部分もありますが、気になる章から読んで、前の巻に戻るのもいいと思います。

『サッカー戦術 × 鳩ノ巣原理』: ──現代サッカーを数学で完全に説明する──
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『サッカー戦術 × 鳩ノ巣原理』: ──現代サッカーを数学で完全に説明する──

坪井亙 著

3.5

中学数学で習う鳩ノ巣原理——巣より鳩が多ければ、必ずどこかが過密になる——たったひとつで、ビルドアップから守備、3人目の動き、ポジショナルプレー、プレッシング、カウンター、セットプレーまでを説明しようとする一冊です。なぜ3対2は守れないのか、なぜ5レーンは必ず強いのか、なぜカウンターは止められないのか。数的優位×位置的優位×身体的優位という枠組みで、戦術の共通言語を目指します。

こんな人におすすめ

戦術用語は覚えたが理屈で腹に落ちていない人、指導者や分析官として説明の言葉が欲しい人、数学の素養をサッカーに結びつけたい人。なぜそうなるのかを一本の原理で説明したい読者に向きます。

良い点

  • 原理が一つで説明が明快
  • 文章で直感的に理解できる
  • 指導者と選手の共通言語になる

気になる点

  • 数式による証明は載らない
  • 抽象度が高く感じる場面もある
  • 事例の網羅性は別途必要

出版社

詳細情報なし

発売日

2026年6月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

鳩ノ巣原理、中学で習った記憶がうっすらあるんですけど、『巣より鳩が多ければ必ずどこかが過密になる』でしたっけ。

それだけでサッカーを全部説明するって、大胆すぎませんか?

佐藤メバル

佐藤メバル

大胆ですよね。でも著者はそれを本気で証明しようとした。鳩ノ巣原理が、ビルドアップ、守備、3人目の動き、ポジショナルプレー、プレッシング、カウンター、セットプレーまで支配している、という主張です。

なぜ3対2は守れないのか、なぜ5レーンは必ず強いのか、なぜ守備は数を合わせるだけで崩れないのか。数字の優位と位置の優位と身体の優位、この三つで全戦術を統一していきます。

橘ナナミ

橘ナナミ

なるほど、数学の定理というより、人数と場所の話として読めるんですね。計算をさせられるわけじゃないなら、私にも読めそうです。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこが工夫されていて、数式の展開ではなく文章で直感的に理解できるように書かれています。人数が多い側には必ずフリーが生まれるという一行が軸になって、試合の見え方が変わる。

読み終えると、どこで数的優位が生まれているか、どこで守備が数を合わせ損ねたか、そういう目で試合を見るようになります。

中学数学の定理がここまで使えるのか、という驚きが先に来る本です。

スポーツを10倍楽しむ統計学 (DOJIN選書)
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スポーツを10倍楽しむ統計学 (DOJIN選書)

鳥越規央 著|化学同人

¥1,760(税込)

3.5

テニス、卓球、サッカー、ゴルフ、陸上、スキージャンプ、フィギュアスケート、大相撲と、競技をまたいでデータの読み方を紹介する統計学の入門書です。章ごと、章末のコラムも合わせて計17個のエピソードを収め、サッカーの章ではワールドカップをデータでひもとき、PKの戦略を数字で考えるコラムも置かれています。収集したデータを整理して分析する記述統計のテキストとしても使えると著者が位置づけているのが特徴です。

こんな人におすすめ

サッカーだけでなく複数の競技を横断して数字を楽しみたい人、統計の教科書でつまずいた人、身近な疑問から統計に入りたい人。スポーツ観戦と勉強を同時に進めたい読者に向きます。

良い点

  • 競技の幅が広く飽きない
  • 章末コラムまで読みどころ
  • 統計の教科書としても使える

気になる点

  • サッカーだけを深掘りはしない
  • 話題が広く散らかる印象も
  • 専門的な分析手法までは扱わない

出版社

化学同人

発売日

2015年5月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

サッカーの本を探しているのに、テニスや大相撲の話も入っているんですね。これはどういう構成なんでしょう?

佐藤メバル

佐藤メバル

競技ごとに章を分けて、章末のコラムも合わせて計17個のエピソードを紹介する形です。テニスの決勝に進む顔ぶれが代わり映えしないのはなぜか、ゴルフで重要なのはパターかドライバーか、大横綱は格下にめっぽう強いのか。

サッカーの章ではワールドカップをデータでひもとき、PKの戦略を数字で考えるコラムも置かれています。著者自身、記述統計のテキストとして使ってもいいと書いているくらいです。

橘ナナミ

橘ナナミ

なるほど、好きな競技の章から入っていいんですね。サッカーだけを深く知りたい人には物足りないかもしれないけど、統計の練習台としては広いほうが助かりそうです。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう、そこなんです。サッカーを深掘りする本ではなく、データの読み方を体で覚える本。一つの競技だけを見ていると、偶然の揺れと実力の差を混同してしまいがちですが、競技をまたぐと『これは偶然の範囲だな』という感覚が育ちます。

統計オンチでも楽しめると著者が言うとおり、導入としてとても親切な一冊です。書店員時代、この手の本は理系の学生にも文系のファンにも売れました。

少年サッカー データ分析: Rで散布図
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少年サッカー データ分析: Rで散布図

山岡俊太郎 著

3.5

少年サッカーを題材に、R言語で散布図を作る手順を紹介する一冊です。オプションを付けない素の散布図から始まって、タイトルの変更、色や点の形の変更、2つの散布図の重ね描き、ggplot2パッケージを使った回帰直線と信頼区間の描画、テーマやフォント、マークの大きさや濃さの指定、自チームと相手チームの重ね描き、複数の散布図の並べ表示まで進みます。データを集めた後の最初の一歩を、身近な題材で練習できます。

こんな人におすすめ

自分のチームの数字を可視化してみたいコーチや保護者、R言語を学び始めた学生、散布図の作り方だけを手早く押さえたい人。少年サッカーの記録を材料に手を動かしたい読者に向きます。

良い点

  • 手順が段階的に並んでいる
  • ggplot2の使い方まで触れる
  • 題材が身近で親しみやすい

気になる点

  • 散布図の作り方に内容が絞られる
  • 分析の解釈までは踏み込まない
  • Rの基本操作は前提になる

出版社

詳細情報なし

発売日

2018年4月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

R言語って、研究でちょっと触ったことがあるんですが、サッカーにも使えるんですね。これ、散布図だけに絞った本なんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

そう、思い切って散布図に絞っています。少年サッカーを題材にして、まずオプションを付けない素の散布図を描き、次にタイトルを変え、色や点の形を変えてみる。

2つの散布図を重ねて描くところまで行って、そこからggplot2パッケージに入り、回帰直線と信頼区間を描画し、テーマやフォント、マークの大きさや濃さを指定する。

最後は自チームと相手チームを重ねたり、変量ごとの散布図を並べたりします。

橘ナナミ

橘ナナミ

グラフを作るところだけを、順番に練習できるわけですね。分析の結果をどう読むか、という話は入っていないんでしょうか?

佐藤メバル

佐藤メバル

そこはこの本の役割の外側です。作れるようになることが目的の本なので、解釈は自分で考える、あるいは別の本で補う必要があります。

ただ、可視化できるようになると、数字の見え方は確実に変わります。少年サッカーの記録を手元に持っている人なら、練習試合の数字をそのまま題材にできるのが強み。

手を動かす入門としては、とても素直な作りですよ。

指標の系譜を一本の線でつなぐ

橘ナナミ

橘ナナミ

xG以外に、覚えておくべき指標はありますか?

佐藤メバル

佐藤メバル

まずxG(ゴール期待値)が「そのシュートがどれくらい決まりやすいか」を確率で表す指標で、『xGENIUS 確率と統計で観るサッカー』がその入門になる。その先に、パスの価値を測るxTや、ボールを保持していること自体の価値を測るポゼッションバリューといった指標が続いていく。ただ、指標は増えれば偉いわけじゃない。『サッカーマティクス』が取り上げているパス率やプレッシングの秒数のように、シンプルな数字のほうが判断を変えることも多いんだ。

橘ナナミ

橘ナナミ

系譜として並べたとき、どこでつまずきやすいんでしょう。

佐藤メバル

佐藤メバル

指標名だけを暗記して、その数字が「何を捨てているか」を見ないことだね。『サッカー戦術 8 オープントラッキングデータの解析』がボロノイ図の使用制限を章として立てているのは、まさにそこ。数字は近似だから、近似の前提を理解しないと逆に誤読する。指標の数より、前提のほうが大事なんだ。

読み物系と実務・実装系、両利きのロードマップ

橘ナナミ

橘ナナミ

編集部として読む順番を整理すると、どうなりますか?

佐藤メバル

佐藤メバル

三段階かな。第一段は「観戦が変わる本」で、『サッカーの見方が180度変わる データ進化論』、『サッカーマティクス』、『遠藤保仁がいればチームの勝ち点は117%になる』。第二段は「仕組みを知る本」で、『サッカーはデータが10割』、『サッカー データ革命 ロングボールは時代遅れか』、『スポーツを10倍楽しむ統計学』。第三段が「自分で作る本」で、『13歳からのデータサイエンス』で考え方を固めてから、『少年サッカー データ分析: Rで散布図』、『AI時代のスポーツアナリティクス』、『サッカー戦術 8 オープントラッキングデータの解析』へ進む。

橘ナナミ

橘ナナミ

実装の前に、データの入手方法も知っておきたいです。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこはセットで考えたいね。国内ならJ STATSのように無料で取得できるデータを扱った『Jリーグを楽しもう!』が入口になる。解析の記録とコードが一緒に読める『サッカー戦術 8』のような本は貴重だよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

いきなり機械学習から入るのは、やっぱり危ないですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

危ないというより、遠回りになる。『AI時代のスポーツアナリティクス』は映像からのデータ抽出から戦術生成までを一貫して扱うテキストだから、前提なしで開くと「今どこを学んでいるのか」が見えにくい。統計の基礎とコーディングの両方が要る。つまずきの多くは、能力ではなく順番の問題だと思っているよ。

誰のための本か、そして2025〜2026年の動き

橘ナナミ

橘ナナミ

観戦者・分析者・経営者・指導者、それぞれの一冊を挙げるなら?

佐藤メバル

佐藤メバル

観戦者には『サッカーは「時間」で決まっている』のような時間軸の本も面白い。0〜5秒のトランジションを軸に、ロストフの14秒やスペイン戦を読み解いていく。分析者は実装系、経営者は『サッカーはデータが10割』、指導者は『サッカーテクニカルレポート 超一流のサッカー分析学』。クラブ側の視点なら『戦術リストランテⅦ 「デジタル化」したサッカーの未来』で、ポジショナルプレーが標準化した後のサッカーを追える。

橘ナナミ

橘ナナミ

2025年以降の動きも気になります。

佐藤メバル

佐藤メバル

大きな流れは二つ。ひとつは大会と結びついた観戦ガイドで、『ワールドカップ2026 ベスト8完全ガイド』や、Optaのスーパーコンピューターの試算を引く『ワールドカップ2026 日本代表はブラジルに勝てるか』のように、その年のデータを前提にした本が増えている。もうひとつは、AIやトラッキングデータを前提にした実装寄りの本だね。『サッカーWカップびっくりデータ99の謎』や『浦和レッズ通知表』のような過去のデータ本と読み比べると、扱える数字の解像度が変わってきたことが見えるよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

古い本が無駄になるわけではないんですね。

佐藤メバル

佐藤メバル

ならない。むしろ「当時は何を測れなかったか」が分かる。限界や失敗を扱った本を読むと、数字を過信しない目が育つ。これはアンチパターンを知るという意味で、いちばん実用的な読書かもしれないね。

よくある質問

サッカーのデータ分析の本は初心者でも読めますか?

橘ナナミ

橘ナナミ

サッカーのデータ分析の本は初心者でも読めますかについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

読めます。『遠藤保仁がいればチームの勝ち点は117%になる』や『13歳からのデータサイエンス サッカー少年のスタメン奪還プロジェクト』、『サッカーの見方が180度変わる データ進化論』は、統計やプログラミングの予備知識なしでも読み進められます。一方で『AI時代のスポーツアナリティクス』や『サッカー戦術 8 オープントラッキングデータの解析』はコーディングの前提があるので、本ごとの難易度差を意識して順番を決めるのがおすすめです。

xG(ゴール期待値)を学べるおすすめの本はどれですか?

橘ナナミ

橘ナナミ

xG(ゴール期待値)を学べるおすすめの本はどれですかについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

xGを正面から扱っているのは『xGENIUS 確率と統計で観るサッカー』です。その勝利が実力なのか幸運なのかをxGから読み解き、プロの戦術やスカウティングの場面での使われ方を解説しています。あわせて『サッカーマティクス』や『サッカーの見方が180度変わる データ進化論』を読むと、xG以外の数字の読み方にも視野が広がります。指標名より「その数字が何を測っていないか」を見るのが上達のコツです。

サッカー データ 本のおすすめランキング1位は何ですか?

橘ナナミ

橘ナナミ

サッカー データ 本のおすすめランキング1位は何ですかについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

1位はこのページ内のランキング本体でご確認ください。編集部としては、順位そのものより「自分が何をしたいか」で選ぶことをおすすめしています。観戦を深めたいのか、自分で分析したいのか、クラブ経営を知りたいのかで、最適な一冊は変わります。入口の定番として名前が挙がるのは『サッカーはデータが10割』です。

自分でサッカー分析を始めたいとき、最初に読むべき本は?

橘ナナミ

橘ナナミ

自分でサッカー分析を始めたいとき、最初に読むべき本はについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

まず『13歳からのデータサイエンス サッカー少年のスタメン奪還プロジェクト』で「課題を見つけてデータで解く」流れをつかむのが近道です。そのうえで『少年サッカー データ分析: Rで散布図』でR言語の可視化、『AI時代のスポーツアナリティクス』で解析ソフトを使った一連の手法へ進むと挫折しにくくなります。データの入手から始めたい人は、無料で取得できるデータを扱った『Jリーグを楽しもう!』も入口になります。

『マネー・ボール』に似たサッカーの本はありますか?

橘ナナミ

橘ナナミ

『マネー・ボール』に似たサッカーの本はありますかについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

『サッカーはデータが10割』が「サッカー版の『マネー・ボール』」と紹介されることが多く、移籍市場で選手がどう数値評価され、どう補強されるのかを描いています。同じ系譜では『サッカー データ革命 ロングボールは時代遅れか』も、通説をデータで覆していくノンフィクションとして読めます。数字で編成や戦い方が変わる過程を追うのが、この系統の醍醐味です。

Pythonや統計を使ってサッカー分析する本はありますか?

橘ナナミ

橘ナナミ

Pythonや統計を使ってサッカー分析する本はありますかについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

『AI時代のスポーツアナリティクス』は解析ソフトOpenSTARLabを使い、映像からのデータ抽出からデータ分析、戦術生成までを一貫して扱うテキストです。『少年サッカー データ分析: Rで散布図』はR言語で散布図を描く手順を扱っており、言語は違いますが可視化の基礎練習に向いています。『サッカー戦術 8 オープントラッキングデータの解析』はトラッキングデータの解析記録で、Jupyter Notebookのファイルも公開されています。いずれも統計とコーディングの前提があるので、入門書を挟んでから取り組むのが安全です。

邦訳されていない洋書のサッカー分析本には何がありますか?

橘ナナミ

橘ナナミ

邦訳されていない洋書のサッカー分析本には何がありますかについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

SoccermaticsやFootball Hackersのように、原著でしか読めないものがあります。Soccermaticsについては『サッカーマティクス 数学が解明する強豪チームの「勝利の方程式」』が邦訳にあたり、文庫で読めるのがありがたいところです。まず邦訳で骨格をつかみ、最新の議論や細かいニュアンスを原著で確かめる、という使い分けが現実的です。

2025年以降に出たサッカーデータの最新刊はどれですか?

橘ナナミ

橘ナナミ

2025年以降に出たサッカーデータの最新刊はどれですかについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

大会と結びついた観戦ガイドが目立ちます。『ワールドカップ2026 ベスト8完全ガイド』は戦績や得失点などのデータからベスト8以降を読み解く構成で、『ワールドカップ2026 日本代表はブラジルに勝てるか』はOptaのスーパーコンピューターが算出した突破確率などを引きながら試合シナリオを分析しています。こうした本は執筆時点のデータに基づくので、最新情報は公式発表もあわせて確認しながら読むのがおすすめです。

まとめ

橘ナナミ

橘ナナミ

佐藤さん、今日の話を聞いて、まずは観戦が変わる本から選ぼうと思いました。

佐藤メバル

佐藤メバル

それがいい。いきなり分析から入ると、数字を作る側と使う側の距離が分からないままになる。まず観戦が変わる体験をして、そのあと「この数字はどうやって出ているんだろう」と気になったら、実装の棚に進む。その順番が自然だよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

逆に、ずっと読み物だけでもいいんでしょうか。

佐藤メバル

佐藤メバル

それも正解。全員が分析者になる必要はない。ただ、読む本が一冊増えると、試合中に目が行く場所がひとつ増える。パスコースだったり、攻守が切り替わる瞬間だったりね。監督やアナリストの真似をするというより、自分の観戦にレンズを増やす感覚に近い。

橘ナナミ

橘ナナミ

レンズ、いい言葉ですね。でも増えすぎて、試合が見えにくくなったりしませんか?

佐藤メバル

佐藤メバル

いい質問だね。だから指標は「いま何を見るか」を決めるために使う。全部を同時に見ようとすると、たぶん何も見えない。『サッカー戦術 8』がボロノイ図の制限をわざわざ書いているのも、同じことを言っているんだと思う。

橘ナナミ

橘ナナミ

では最後に、これから読み始める人へひとことお願いします。

佐藤メバル

佐藤メバル

データ本はね、試合を録画で見返すときに使う「二台目のカメラ」みたいなものなんだ。一台目の映像は何も変わらない。でももう一台の角度から見た瞬間、同じ90分がまったく別の試合に見えてくる。まずはその二台目を、手の届く一冊から据えてみてほしい。

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Editorial Team

編集に関わる専門家